JP2017198500A - 寿命評価装置および寿命評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】腰折れ現象が懸念される材料に対しても精度良く寿命を評価可能な技術を提供する。【解決手段】寿命評価装置20は、構造物の強度解析結果から予測される損傷発生部位に対応する、前記構造物の実物の部位から採取される微小試験片に対して内部に不均一なクリープひずみを生じる破壊試験を行って得られた試験結果に基づき、内部に均一なクリープひずみを生じる破壊試験から得られる応力に相当する等価応力を算出し、算出した等価応力の値と設定値との大小関係に基づき実物のクリープ損傷形態を再現する試験条件領域に合致する試験結果を選定し、等価応力と関連付ける試験結果選定手段25と、選定された試験結果と等価応力とに基づき決定する実物のクリープ破断特性と実物の前記構造物の運用時に作用する応力との関係から残存寿命を算出する残存寿命算出手段26とを具備する。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、材料の寿命を評価する寿命評価装置および寿命評価方法に関する。
蒸気に仕事をさせることでタービンを回転させる、例えば、火力発電プラント等の発電プラントでは、主要な構成機器である蒸気タービンやボイラなどの構成材料に耐熱鋼が使用されている。耐熱鋼は、高温環境下において優れた強度を発揮し、また、製造性やコストの要求を高いレベルで満足するといった特徴を有している。
耐熱鋼は、製造初期では優れた高温強度を有するものの、高温環境下で長時間使用されると、強度上の材質劣化が進行する。材質劣化が進行すると、最終的には、例えば、クリープ損傷等の損傷により、機器(構造物)における応力の集中する部位や溶接部分などから破断する。耐熱鋼が使用される蒸気タービンやボイラなどの構成機器において、破断が生じると、当該構成機器が機能不全となり、発電プラントの運転停止につながることがある。
従って、発電プラントでは、予定外の発電プラントの運転停止を回避して安定的な電力供給を行うため、検査時において、破断が生じる前に、劣化および損傷が進展しており破断が生じる可能性が高い部位を発見し、当該部位の補修や交換を行っている。
発電プラントを安全かつ効率的に運用するためには、例えば、高温の環境で稼働する機器などの破損のリスクが高い機器のクリープ損傷進行度の定量化や、破損時期の予測から導き出される機器の残存寿命の把握などによって、機器の補修時期若しくは交換時期を適切に決定する必要がある。
そこで、発電プラントでは、クリープ損傷進行度や残存寿命を定量化する観点から、寿命診断技術が適用されている。寿命診断技術としては、例えば、ボイドの発生量や硬さの低下量からクリープ損傷を間接的に予測する手法があり、より具体的には、クリープ損傷に伴い材料内部に発生する微小なボイド(空孔)の量を測定することで、当該材料の劣化および余寿命を評価する手法(以下、「ボイド法」とする。)や、損傷と共に低下する素材の硬さを計測し、当該計測結果を用いて当該材料の劣化および余寿命を評価する手法(以下、「硬さ法」とする。)などがある。
特許第3281147号公報 特許第5475198号公報
蒸気に仕事をさせることでタービンを回転させる、例えば、火力発電プラント等の発電プラントにおいては、最大蒸気温度が600℃前後となるものがある。このような発電プラントでは、例えば約7.0質量パーセント[mass%]以上など、クロム(Cr)の含有率が一般的なCr系耐熱鋼よりも高められた高Cr系耐熱鋼が使用されている。
高Cr系耐熱鋼は、従来から広く使用されてきたフェライト系耐熱鋼とは異なり、600℃前後まで優れた高温強度を発揮する。その一方で、クリープ損傷により破断に至る直前まで材料内部でボイドが発生しない特徴を有しており、上述したボイド法では、適切に寿命を管理するのが難しい。
また、通常、発電プラントでの各機器は、予め高応力条件で取得している短時間のクリープ破断特性(以下、「高応力短時間クリープ破断特性」とする。)のデータに基づいて低応力条件での長時間のクリープ破断特性(以下、「低応力長時間クリープ破断特性」とする。)を推定し、推定した低応力長時間のクリープ破断特性に基づき設計を行っている。さらに、寿命診断において、損傷量を評価する評価線(マスターカーブ)も、高応力短時間クリープ破断特性のデータに基づいて作成する場合が多い。
そのため、高応力短時間クリープ破断特性と、低応力長時間クリープ破断特性とが異なる現象(以下、「腰折れ現象」とする。)が生じる一部の高Cr系耐熱鋼では、低応力で劣化が進行、破断に至る実機でのクリープ損傷を適切に評価できない。
上述した、高Cr系耐熱鋼の寿命を適切に管理するのが難しいというボイド法の課題を考慮して、実機から直接サンプルを採取(サンプリング)し、通常の破壊試験により直接機器の強度(残存寿命)を評価する手法(以下、「サンプリング法」とする。)も提案されている。しかしながら、このサンプリング法で行われる通常の破壊試験では試験片が大きく、サンプリングにより機器へのダメージや十分な試験数を確保することを考慮した場合、当該手法を適用できる部位は制限され、全ての部位に対して有効な評価方法とは成り得ていない。
近年では上記サンプリング法を改良した手法として、微小なサンプルを実機から採取し、そのサンプルを用いて、破壊試験(ミニチュア試験)を行うことで、直接的にクリープ損傷量を評価する手法(以下、「改良サンプリング法」とする。)も提案されている。改良サンプリング法は、サンプリング法の課題であった試験片のサイズを小さくでき、機器へのダメージを最小限としつつ、試験数を確保できる利点がある。
改良サンプリング法で使用する微小なサンプルは、実機へのダメージを最小限にとどめる観点から、可能な限り小さい寸法とすることが望ましい。また、破壊試験(ミニチュア試験)としては、厚さ0.2〜1mm程度の平板の試験片を高温で保持し剛体球を一定荷重で押し付け、クリープ変形による試験片の変形や、クリープ破断により球が貫通する時間を計測するスモールパンチクリープ(Small Punch Creep:SPC)試験(以下、「SPC試験」とする。)などの適用が提案されている。
しかしながら、SPC試験では、微小なサンプルとして採取された平板の試験片に剛体球を押し付ける特性上、試験片内部には不均一なクリープひずみが生じるため、試験片内部に均一なクリープひずみが生じる従来型の単軸クリープ試験とは比較が難しいという課題がある。
また、上述した腰折れ現象が生じる一部の高Cr系耐熱鋼では、低応力で劣化が進行し破断に至る実機でのクリープ損傷を適切に評価できないという課題に関連し、高応力側と低応力側のクリープ破断特性が異なる場合、実機から採取したサンプルでの破壊試験条件によって診断結果が大きく異なる可能性がある。
破壊試験条件による影響を評価するため、試験結果を従来型の単軸クリープ試験結果と比較する必要があるが、SPC試験は荷重一定での試験となるため、単純な条件の比較が難しい。従って、腰折れ現象が懸念される材料においては、SPC試験を用いて適切に寿命診断する手法は、現状、確立されていない。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、腰折れ現象が懸念される材料に対しても精度良く寿命を評価可能な寿命評価装置および寿命評価方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る寿命評価装置は、上述した課題を解決するため、腰折れ現象の発生が懸念される材料により製造された構造物の実物の、前記構造物の解析モデルを用いた強度解析結果から前記構造物の運用に伴い損傷発生が予測される部位から採取される微小試験片に対して前記微小試験片の内部に不均一なクリープひずみを生じる微小試験片破壊試験を行って得られる破壊試験結果を、破壊する試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験の試験結果と等価な情報に換算する換算情報および前記微小試験片破壊試験の試験結果に基づいて、前記破壊する試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験の試験応力に相当する等価応力を算出し、算出した前記等価応力の値と設定する閾値との大小関係に基づき得られる前記実物のクリープ損傷形態を再現する試験条件領域に合致する破壊試験結果であるか否かの判定結果に従って前記実物のクリープ損傷形態を再現する試験条件領域に合致する破壊試験結果を選定し、前記等価応力と関連付ける試験結果選定手段と、前記試験結果選定手段が選定した前記微小試験片破壊試験の試験結果に含まれる破断時間と当該試験結果と関連付けられる前記等価応力との関係から前記実物のクリープ破断特性を決定し、決定した前記実物のクリープ破断特性と前記解析モデルを用いた強度解析の際に求まる前記構造物の実物の運用時に作用する応力との関係から破断に至るまでの残余時間を算出する残存寿命算出手段と、を具備することを特徴とする。
本発明の実施形態に係る寿命評価方法は、上述した課題を解決するため、腰折れ現象の発生が懸念される材料により製造された構造物の寿命を評価する方法であって、前記腰折れ現象の発生が懸念される材料により製造された構造物の解析モデルを用いた強度解析結果から前記構造物の運用に伴い損傷発生が予測される前記構造物の損傷予測部位を特定する損傷部位特定工程で特定される、前記構造物の損傷予測部位に対応する部位から微小試験片を採取し、採取した前記微小試験片の内部に不均一なクリープひずみを生じる微小試験片破壊試験を行う微小試験片破壊試験工程と、前記微小試験片破壊試験工程で得られた破壊試験結果を、破壊する試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験の試験結果と等価な情報に換算する換算情報および前記微小試験片破壊試験の試験結果に基づいて、前記破壊する試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験の試験応力に相当する等価応力を算出し、算出した前記等価応力の値と設定する閾値との大小関係に基づき得られる前記実物のクリープ損傷形態を再現する試験条件領域に合致する破壊試験結果であるか否かの判定結果に従って前記実物のクリープ損傷形態を再現する試験条件領域に合致する破壊試験結果を選定し、前記等価応力と関連付ける試験結果選定工程と、前記試験結果選定工程で選定された前記微小試験片破壊試験の試験結果に含まれる破断時間と当該試験結果と関連付けられる前記等価応力との関係から前記実物のクリープ破断特性を決定し、決定した前記実物のクリープ破断特性と前記解析モデルを用いた強度解析の際に求まる前記構造物の実物の運用時に作用する応力との関係から破断に至るまでの残余時間を算出する残存寿命算出工程と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の実施形態に係る寿命評価方法は、上述した課題を解決するため、腰折れ現象の発生が懸念される材料により製造された構造物の寿命を評価する寿命評価処理手順をコンピュータに実行させて、前記構造物の寿命を評価する方法であって、前記寿命評価処理手順は、前記腰折れ現象の発生が懸念される材料により製造された構造物の解析モデルを用いた強度解析結果から前記構造物の運用に伴い損傷発生が予測される前記構造物の損傷予測部位を特定する損傷部位特定工程で特定される、前記構造物の損傷予測部位に対応する部位から採取した前記微小試験片の内部に不均一なクリープひずみを生じる微小試験片破壊試験を行って得られた破壊試験結果を破壊する試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験の試験結果と等価な情報に前記微小試験片破壊試験を実施して得られる破壊試験結果を換算する換算情報が前記コンピュータに与えられており、前記換算情報および前記微小試験片破壊試験の試験結果に基づいて、前記破壊する試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験の試験応力に相当する等価応力を算出し、算出した前記等価応力の値と設定する閾値との大小関係に基づき得られる前記実物のクリープ損傷形態を再現する試験条件領域に合致する破壊試験結果であるか否かの判定結果に従って前記実物のクリープ損傷形態を再現する試験条件領域に合致する破壊試験結果を選定し、前記等価応力と関連付ける試験結果選定工程と、前記試験結果選定工程で選定された前記微小試験片破壊試験の試験結果に含まれる破断時間と当該試験結果と関連付けられる前記等価応力との関係から前記実物のクリープ破断特性を決定し、決定した前記実物のクリープ破断特性と前記解析モデルを用いた強度解析の際に求まる前記構造物の実物の運用時に作用する応力との関係から破断に至るまでの残余時間を算出する残存寿命算出工程と、を具備することを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、腰折れ現象が懸念される材料に対しても精度良く寿命を評価することができる。
実施形態に係る寿命評価装置の構成を概略的に示す構成図。 実施形態に係る寿命評価方法の一例(第1の寿命評価方法)について、その処理の流れを示す流れ図(フローチャート)。 第1の寿命評価方法における試験結果選定工程のより詳細な処理の流れを示す流れ図(フローチャート)。 第1の寿命評価方法における試験結果選定工程における試験結果を選定する処理内容を概略的に示す説明図。 選定した試験結果を用いて残存寿命を予測する場合(破断特性P1)と全ての試験結果を用いて残存寿命を予測する場合(破断特性P2)とで予測される残存寿命の違いを説明する説明図。 第1の寿命評価方法における残存寿命算出工程のより詳細な処理の流れを示す流れ図(フローチャート)。 寿命を評価する構造物のクリープ破断特性と残存寿命との関係を説明する説明図。
以下、本発明の実施形態に係る寿命評価装置および寿命評価方法について、図面を参照して説明する。
本発明の実施形態に係る寿命評価装置および寿命評価方法は、例えば、一部の高Cr系耐熱鋼などの腰折れ現象の発生が確認されている、腰折れ現象の発生が懸念される材料に対しても精度良く寿命を評価する装置および方法である。なお、ここで説明する高Cr系耐熱鋼とは、600℃前後まで優れた高温強度を発揮するようにクロム(Cr)の含有量が通常よりも高められている耐熱鋼であり、クロム(Cr)の含有量が、概ね7.0質量パーセント[mass%]以上14.0質量パーセント[mass%]以下であるCr系耐熱鋼をいう。
図1は、実施形態に係る寿命評価装置の一例である寿命評価装置20の構成を概略的に示す構成図である。
なお、図1に例示される実機(構造物の実物)1は寿命評価装置20が寿命評価する構造物の実物である。また、微小試験片2は実機1から切り出して採取した微小な試験片である。試験装置4は、スモールパンチクリープ試験(SPC試験)などの微小試験片2の内部に不均一なクリープひずみを生じる破壊試験(以下、「微小試験片破壊試験」とする。)を行う試験装置である。
寿命評価装置20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサおよびROM(Read-Only Memory)およびRAM(Random-Access Memory)などの記憶回路を有する記憶装置を備えるハードウェア資源であるコンピュータと、腰折れ現象の発生が懸念される材料により製造された構造物に対して損傷が生じるまでの期間(以下、「残存寿命」とする。)を算出する機能をコンピュータに実現するソフトウェアである寿命評価プログラムとが協働した具体的手段を具備する。
上記寿命評価プログラムは、換言すれば、腰折れ現象の発生が懸念される材料により製造された構造物の残存寿命を算出する処理手順(以下、「寿命評価処理手順」とする。)をコンピュータに実行させるプログラムであり、このプログラムを実行することでコンピュータ内に寿命評価処理手順を実行するための具体的手段を具備する寿命評価装置20が実現される。
寿命評価装置20は、例えば、入力手段21と、出力手段22と、損傷予測部位特定手段24と、試験結果選定手段25と、残存寿命算出手段26と、記憶手段28と、制御手段29とを具備して構成される。ここで、記憶手段28の内部に示される換算情報51、解析結果情報52、微小試験片破壊試験データ53、閾値情報54および寿命評価用データ56は、寿命評価処理手順を実行する際に、読み出し(リード)または書き込み(ライト)される情報である。
入力手段21は、例えば、コンピュータとインターフェイスを介して接続される入力装置またはコンピュータ自身が備えるキーボードやマウス等の入力手段によって実現される。入力手段21は、情報の入力を受け付け、受け付けた情報を制御手段29に与える。入力手段21から入力される情報には、例えば、各種処理の実行要求、微小試験片破壊試験の結果や解析結果などの情報の入力、各種条件の設定要求などがある。
出力手段22は、例えば、コンピュータとインターフェイスを介して接続される表示装置またはコンピュータ自身が備えるディスプレイ等の表示手段、コンピュータとインターフェイスを介して接続されるプリンタ等の印字手段等によって実現される。出力手段22は、表示要求を受け取ると、当該表示要求に応じた内容を表示する。また、出力手段22は、印字要求を受け取ると、当該印字要求に応じた内容を印字出力する。
損傷予測部位特定手段24は、腰折れ現象の発生が懸念される材料により製造された構造物の解析モデルを用いた強度解析を実行する機能を有しており、少なくとも、当該構造物の運用に伴い損傷発生が予測される部位(以下、「損傷予測部位」とする。)と、損傷予測部位での温度および作用する応力とを含む解析結果を得る。得られた解析結果は、例えば、出力手段22によって出力され、ユーザに提供されたり、解析結果情報52として記憶手段28に保持される。
試験結果選定手段25は、例えば、等価応力算出部251と、判定部252と、寿命評価用データ生成部253とを備えて構成される。
等価応力算出部251は、微小試験片2の内部に不均一なクリープひずみを生じる微小試験片破壊試験を行って得られる試験結果を、破壊する試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験の試験結果と等価な情報に換算する機能(以下、「換算機能」とする。)を有し、得られる微小試験片破壊試験の試験結果を破壊する試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験の試験結果に換算する。
ここで、微小試験片2の内部に不均一なクリープひずみを生じる微小試験片破壊試験としては、例えば、SPC試験などがある。一方、試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験には、例えば、従来型の単軸クリープ試験などがある。
SPC試験の場合、例えば、厚さ0.5mm、直径8mmの円盤状などのように、実機1から採取する微小試験片2の大きさおよび形状を実機1の強度に大きな影響を与えることがない程度に止めることができ、さらに、評価に十分な回数の微小試験片2を用意して破壊試験をすることができる利点がある。
また、SPC試験の試験結果を単軸クリープ試験の試験結果と等価な情報に換算するとは、SPC試験の試験結果に含まれる試験荷重および破断時間からSPC試験の試験結果を単軸クリープ試験の試験結果として評価するための評価パラメータである等価応力を算出することである。
さらに、等価応力とは、SPC試験の破断時間(貫通時間)と単軸クリープ試験における破断時間とが等しくなる単軸クリープ試験での試験応力である。すなわち、ある試験温度で実施された単軸クリープ試験の結果に基づいて得られるクリープ破断特性(試験応力と破断時間との関係)において、単軸クリープ試験における破断時間がSPC試験の破断時間(貫通時間)と同じ時間となる場合の試験応力である。
等価応力算出部251は、例えば、微小試験片破壊試験の試験結果を示す微小試験片破壊試験データ53から、少なくとも評価に十分と見込まれるm(mは自然数)回分のSPC試験の破壊試験結果を示すSPC試験結果TPmを取得することで、m回分のSPC試験の試験結果を取得する。SPC試験結果TPmは、例えば、下記式(1)で示されるデータセットとして与えられる。
[数1]
TPm=(Tm,Fm,trm,δm)…(1)
ここで、
m=1,…,k−1,k:試験回数(kは自然数)
T:SPC試験における試験温度
F:SPC試験における試験荷重
tr:SPC試験における破断時間(貫通時間)
δ:SPC試験における微小試験片2の変形量
等価応力算出部251は、SPC試験結果TPmを取得すると、与えられる換算情報51を参照して等価応力σを算出する。換算情報51は、例えば、本発明者が知見した、SPC試験における、試験荷重F、破断時間(貫通時間)trおよび試験片変形量δと、微小試験片2を構成する材料に固有の材料定数α,βと、等価応力σとの関係を規定する情報であり、下記式(2)で示される換算式(数式の情報)として与えられる。なお、下記式(1)に示されるδには、下記式(2)に示されるδtrnおよびδstdの両方が含まれている。
[数2]
F/σ=α+β・{δstd/(δtrn+δstd)}…(2)
ここで、
F:SPC試験における試験荷重
σ:等価応力
δtrn:SPC試験における微小試験片2の遷移変形域での変形量
δstd:SPC試験における微小試験片2の定常変形域での変形量
α,β:材料定数
判定部252は、微小試験片破壊試験の試験結果のうち、低応力長時間クリープ破断特性により近いと考えられる試験結果を選定する機能(以下、「試験結果選定機能」とする。)を有し、等価応力σに対して設定される閾値Xと等価応力算出部251が算出した等価応力σとの大小関係を判定し、等価応力σが閾値X以下となる低応力側を選定することによって、低応力長時間クリープ破断特性により近いと考えられる試験結果を選定する。すなわち、判定部252は、等価応力算出部251から算出された等価応力σを取得し、下記式(3)の関係を満たす等価応力σmを選定する。
[数3]
σm≦X…(3)
ここで、
σm:第m回SPC試験の試験結果から求められた等価応力
X:閾値
なお、寿命評価装置20において、閾値Xは閾値情報54から読み出される情報であり、この閾値Xを幾つに設定するかは、設計事項であるが、より有益な寿命評価を行う観点からすれば、個々の試験材料や予め検討した単軸クリープ試験データに基づいて決定される値を閾値Xとすることが好ましい。また、具体的な試験データがない場合には、下記式(4)で示されるように、微小試験片破壊試験を行った試験温度の0.2%耐力の1/2を、閾値Xとすることが好ましい。
[数4]
X=σps(Tm)/2…(4)
ここで、
X:閾値
σps(Tm):第m回SPC試験における試験温度Tmにおける0.2%耐力
Tm:第m回SPC試験における試験温度
閾値Xを、上記式(4)の右辺で示される値(微小試験片破壊試験を行った試験温度の0.2%耐力の1/2)とすることが好ましい理由は、本発明者が、クリープ試験条件(応力)は試験温度の0.2%耐力の1/2を境とする高応力側と低応力側とでクリープ破断特性が異なる傾向が示されていることを知見したことに基づくものである。この知見に基づけば、上記式(4)に示されるように閾値Xを設定することで、低応力側のクリープ破断特性の試験結果を精度良く選定することが期待できる。
寿命評価用データ生成部253は、寿命評価用データ56を生成する機能(以下、「寿命評価用データ生成機能」とする。)を有し、等価応力σとSPC試験結果TPmのうち、試験温度T、破断時間(貫通時間)trと関連付けたデータDmを寿命評価用データ56として生成する。データDmは、例えば、下記式(5)で示される。
[数5]
Dm=(Tm,σm,trm)…(5)
ここで、
m=1,…,k−1,k:試験回数(kは自然数)
Tm:第m回SPC試験における試験温度
σm:第m回SPC試験の試験結果に基づく等価応力
trm:第m回SPC試験における破断時間(貫通時間)
残存寿命算出手段26は、例えば、試験結果選定手段25が選定したSPC試験の試験結果に含まれる破断時間trと当該試験結果と関連付けられる等価応力σとの関係から実機1のクリープ破断特性を決定する機能(以下、「実機クリープ破断特性決定機能」とする。)と、決定した実機1のクリープ破断特性と実機1に作用する運用時の応力(運用応力)とから破断に至るまでの残余時間を算出する機能(以下、「残存寿命算出機能」とする。)とを有しており、実機クリープ破断特性決定部261と、残余時間算出部262とを備えて構成される。
実機クリープ破断特性決定部261は、実機クリープ破断特性決定機能を有しており、例えば、前記式(5)で示されるデータDmを寿命評価用データ56として受け取り、データDmに含まれる破断時間trmと当該破断時間trmを与える試験結果と関連付けられる等価応力σmとの関係から、破断時間trに対する等価応力σの関係を表す実機1のクリープ破断特性(例えば、後述する図7に示される破断特性P)を決定する。
残余時間算出部262は、残存寿命算出機能を有しており、実機クリープ破断特性決定部261が決定した実機1のクリープ破断特性において実機1に作用する運用時の応力(運用応力)に対応する破断時間を求め、現在から当該破断時間に至るまでの残余時間を、実機1の残存寿命として算出する。
残存寿命算出手段26による実機1の残存寿命の算出結果は、出力手段22によって出力され、ユーザに提供される。なお、実機クリープ破断特性など、残存寿命算出手段26が実機1の残存寿命を算出する過程で求められる情報(中間情報)の出力要求があった場合には、出力要求があった情報についてもユーザに提供される。
記憶手段28は、情報の読み出し(リード)および書き込み(ライト)が可能な記憶領域を備え、当該記憶領域に情報を保持する機能を有する。記憶手段28は、損傷予測部位特定手段24、試験結果選定手段25、残存寿命算出手段26および制御手段29に対して、情報の読み出しおよび書き込み可能な記憶領域を提供し、各々の処理実行に必要な情報の読み出し(リード)および書き込み(ライト)が行われる。
寿命評価処理手順を実行する際には、記憶手段28において、換算情報51、解析結果情報52、微小試験片破壊試験データ53、閾値情報54および寿命評価用データ56が読み書きされる。
ここで、換算情報51は、微小試験片破壊試験の試験結果を、破壊する試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験の試験結果と等価な試験結果に換算するための情報であり、例えば、前記式(2)で示される換算式の情報である。
解析結果情報52は、少なくとも損傷予測部位と損傷予測部位での温度値および作用する応力値との情報を含んでおり、例えば、損傷予測部位特定手段24が強度解析を実行して得る解析結果である。
微小試験片破壊試験データ53は、微小試験片2に対する微小試験片破壊試験の試験結果であり、例えば、前記式(1)で示される情報(データセット)である。
閾値情報54は、微小試験片破壊試験の試験結果を選定する際の閾値、より具体的には、前記式(3)で示される閾値Xを規定する情報である。閾値Xは、例えば、前記式(4)に示される数値とすることができる。
寿命評価用データ56は、寿命評価用データ生成部253が生成する情報であり、例えば、前記式(5)で示される情報(データセット)である。
制御手段29は、寿命評価装置20の装置全体の処理を制御する手段であり、入力手段21、出力手段22、損傷予測部位特定手段24、試験結果選定手段25、残存寿命算出手段26および記憶手段28と相互に情報を授受し、これらを制御する機能を有する。
制御手段29は、例えば、ユーザから情報の表示要求があった場合、表示要求があった情報と関係する処理手段21,24〜26,28から表示要求があった情報を受け取り、受け取った情報を出力手段22の一例である表示手段に表示する表示指令を与える。当該表示指令を受けた表示手段には、表示要求があった情報が表示される。
例えば、構造物の運用に伴い損傷発生が予測される部位を特定した結果(強度解析結果)を表示する要求があった場合、制御手段29は、当該表示要求があった構造物の運用に伴い損傷発生が予測される部位を特定した結果(強度解析結果)を損傷予測部位特定手段24から受け取るとともに、当該表示要求に従って受け取った強度解析結果を出力手段22の一例である表示手段に表示する表示指令を与える。強度解析結果は、当該表示指令に従って表示手段に表示される。
また、制御手段29は、残存寿命算出手段26から構造物の残存寿命の算出結果を受け取ると、構造物の残存寿命の算出結果を出力手段22に出力する指令を与えて出力手段22に構造物の残存寿命の算出結果を出力させる。
なお、上述した寿命評価装置20は、損傷予測部位特定手段24を具備する例であるが、損傷予測部位特定手段24が省略された寿命評価装置20を構成することもできる。この場合、解析結果情報52は、他の解析装置で行った解析結果を用いればよい。
また、上述した寿命評価装置20は、寿命評価用データ生成部253が、試験結果選定手段25に備えられている例であるが、寿命評価用データ生成部253は残存寿命算出手段26に備えられていてもよいし、試験結果選定手段25および残存寿命算出手段26とは独立した一個の処理手段として構成されていてもよい。
さらに、等価応力算出部251や実機クリープ破断特性決定部261など、具体的手段となる処理部において、SPC試験結果TPmのうち、上記式(1)の右辺項に含まれる破断時間(貫通時間)trと等価応力σとの関連付けを行うように寿命評価装置20を構成する場合、寿命評価用データ生成部253は省略されてもよい。すなわち、SPC試験結果TPmのうち、上記式(1)の右辺項に含まれる破断時間(貫通時間)trと等価応力σとの関連付けを行うことをもって、寿命評価用データ56の生成に代えることができる。
次に、本発明の実施形態に係る寿命評価方法の一例である第1の寿命評価方法について説明する。
図2は、第1の寿命評価方法における処理の流れ(メインフロー)を示す流れ図(フローチャート)である。なお、記号丸A(白丸の記号「○」内に文字「A」が記載されている記号)は、結合子である。
第1の寿命評価方法は、例えば、損傷部位特定工程(ステップS1)と、微小試験片破壊試験工程(ステップS2)と、試験結果選定工程(ステップS3)と、残存寿命算出工程(ステップS4)とを具備する。
第1の寿命評価方法では、まず、損傷部位特定工程(ステップS1)が行われる。損傷部位特定工程は、例えば、損傷予測部位特定手段24が、腰折れ現象の発生が懸念される材料により製造された構造物(実機1:図1)の解析モデルを用いた強度解析を実行し、解析結果情報52を得ることで行われる。
強度解析には、例えば、有限要素法(FEM:Finite Element Method)などを適用することができる。実機1(図1)の強度解析は、実機1(図1)を設計するうえで必要となった設計情報や、発電プラントの運転記録(起動停止記録、温度記録など)を取得し、これらの情報を用いることによって可能である。
解析結果情報52には、少なくとも、損傷予測部位と、当該損傷予測部位での温度および作用する応力とが含まれており、解析結果情報52を得ることで損傷予測部位は特定される。
損傷部位特定工程が完了すると、続いて、微小試験片破壊試験工程(ステップS2)が行われる。微小試験片破壊試験工程では、損傷部位特定工程で特定された損傷予測部位に対応する実機1(図1)の部位から微小試験片2(図1)を採取し、微小試験片破壊試験を実施する。
微小試験片2は、例えば、厚さ0.5mm、直径8mm程度の円盤状の実機1の微小片であり、微小試験片2の採取は、機械加工や放電加工など任意の加工技術を用いて行うことができる。また、微小試験片破壊試験がSPC試験の場合、例えば600℃など実機1の運用を想定した温度環境下の雰囲気内で一定荷重で剛体球を押し付け、時間に対する変形量と貫通するまでの時間を計測する。
微小試験片破壊試験工程で得られる試験結果は、例えば、例えば、前記式(1)で示される情報(データセット)を含む微小試験片破壊試験データ53として保存され、寿命評価装置20に与えられる。
微小試験片破壊試験工程が完了すると、続いて、試験結果選定工程(ステップS3)が行われる。試験結果選定工程は、例えば、試験結果選定手段25が、微小試験片破壊試験の試験結果のうち、低応力長時間クリープ破断特性により近いと考えられる試験結果を選定する。微小試験片破壊試験の試験結果の選定が完了すると、試験結果選定工程は完了する。
試験結果選定工程が完了すると、続いて、残存寿命算出工程(ステップS4)が行われる。残存寿命算出工程では、残存寿命算出手段26が選定した試験結果を用いて実機1(図1)のクリープ破断特性を決定し、決定した実機1のクリープ破断特性と実機運用時に作用する応力(運用応力)から残存寿命を算出する。残存寿命算出工程(ステップS4)が完了すると、第1の寿命評価方法は、全工程を終了する(END)。
なお、図2に示される損傷部位特定工程(ステップS1)は、例えば、別の解析装置などを用いた解析結果が存在する、または事前に同じ条件で損傷部位特定工程(ステップS1)を実行して解析結果情報52が得られている場合など、予め機器における損傷予測部位(応力の集中する応力集中部など)が特定されており、当該損傷予測部位での温度値および応力値などが明らかである場合には、省略されてもよい。
続いて、上述した第1の寿命評価方法における試験結果選定工程(ステップS3:図2)についてより詳細に説明する。
図3は、第1の寿命評価方法における試験結果選定工程(ステップS3:図2)のより詳細な処理の流れ(サブフロー)を示す流れ図(フローチャート)である。
図3に示される試験結果選定工程(ステップS31〜ステップS33)は、例えば、等価応力σを算出する等価応力算出ステップ(ステップS31)と、微小試験片破壊試験工程(ステップS2)で得られている試験結果のうち、低応力長時間クリープ破断特性により近いと考えられる試験結果を、等価応力σの値に応じて選定する試験結果選定ステップ(ステップS32)と、寿命評価用データ56を生成する寿命評価用データ生成ステップ(ステップS33)と、を備える。
試験結果選定工程が開始されると(Enter)、まず、等価応力算出ステップ(ステップS31)が行われる。等価応力算出ステップでは、等価応力算出部251が、SPC試験結果TPmを取得すると、与えられる換算情報51を参照してSPC試験における微小試験片2の貫通時間trと単軸クリープ試験の破断時間とが等しくなる場合の単軸クリープ試験の試験応力(等価応力)σを算出する。
等価応力σが算出されると、等価応力算出ステップに続いて、試験結果選定ステップ(ステップS32)が行われる。試験結果選定ステップでは、判定部252が閾値情報54を参照して取得する閾値Xと等価応力算出ステップにおいて微小試験片破壊試験の試験結果から算出された等価応力σとの大小関係を判定し、等価応力σが閾値X以下となる低応力側を選定することによって、低応力長時間クリープ破断特性により近いと考えられる試験結果を選定する。
微小試験片破壊試験の試験結果が選定されると、試験結果選定ステップに続いて、寿命評価用データ生成ステップ(ステップS33)が行われる。寿命評価用データ生成ステップでは、寿命評価用データ生成部253が、寿命評価用データ56(例えば、前記式(5)で示されるデータDm)を生成する。寿命評価用データ56が生成されると、試験結果選定工程(ステップS31〜ステップS33)は全処理ステップを完了する。
試験結果選定工程の全処理ステップ(ステップS31〜ステップS33)が完了すると、第1の寿命評価方法を示す工程の流れは、サブフロー(図3)からメインフロー(図2)へ戻り(Retern)、試験結果選定工程(ステップS3:図2)に続く残存寿命算出工程(ステップS4)へ進む。
なお、上述した寿命評価用データ生成ステップ(ステップS33)は、試験結果選定工程(ステップS31〜ステップS33)から省略されてもよい。試験結果選定工程(ステップS31〜ステップS33)から省略される寿命評価用データ生成ステップ(ステップS33)は、例えば、寿命評価用データ生成ステップは、後述する残存寿命算出工程(ステップS41〜ステップS42:図6)において、実機クリープ破断特性決定ステップ(ステップS41)に先立って行われてもよい。
また、試験結果選定工程または残存寿命算出工程において、PC試験結果TPmのうち、上記式(1)の右辺項に含まれる破断時間(貫通時間)trと等価応力σとを関連付けるステップを行うことで、上述した寿命評価用データ生成ステップに代えてもよい。
ここで、試験結果選定工程(ステップS3:図2)において、SPC試験の試験結果を選定することの有効性について説明する。
図4は破断時間tに対する等価応力σの関係を例示した相関図であり、試験結果選定工程(ステップS31〜ステップS33:図3)における試験結果を選定する処理内容を概略的に示す説明図である。
図4に例示される、破断時間tに対する等価応力σの関係を表す曲線Pj−1およびP(jは自然数)は、それぞれ、試験温度Tj−1および試験温度Tでの破断時間tに対する等価応力σの関係を示す破断特性である。また、線分Lは閾値Xを示しており、X(Tj−1)およびX(T)は、それぞれ、曲線Pj−1およびPを構成する試験結果から選定する低応力側の試験結果であるか否かを判定するための閾値Xである。
試験結果選定工程では、図4に例示されるように、閾値Xなどの所定値以下となる低応力側(図4において線分L以下の領域に存在する)の試験結果を選定し、高応力側(図4において線分Lより上方の領域に存在する)の試験結果を除外する。
図5は選定した試験結果を用いて残存寿命を予測する場合(破断特性P)と全ての試験結果を用いて残存寿命を予測する場合(破断特性P)とで予測される残存寿命の違いを説明する説明図である。なお、破断特性Pは実際の破断特性を示している。
図5に例示される破断時間tに対する等価応力σの関係によれば、等価応力σが例えば閾値Xが前記式(4)で与えられる値(X=σps/2)などの所定値以下となる低応力側の試験結果を選定した場合に決定される破断特性は、破断特性Pであり、この破断特性Pと運用応力σとから予測される破断時間tは、t=tである。一方、全ての試験結果を用いた場合に決定される破断特性は、破断特性Pであり、この破断特性Pと運用応力σとから予測される破断時間tは、t=tである。
このように、全ての試験結果を用いた場合に予測される破断時間tは、実際の破断特性Pと運用応力σとから予測される破断時間t=t対して大きな誤差を生じている一方、低応力側の試験結果を選定した場合に予測される破断時間tは、より小さく抑えられており、予測精度が高められていることがわかる。
続いて、上述した第1の寿命評価方法における残存寿命算出工程(ステップS4:図2)についてより詳細に説明する。
図6は、第1の寿命評価方法における残存寿命算出工程(ステップS4:図2)のより詳細な処理の流れ(サブフロー)を示す流れ図(フローチャート)である。
図6に示される残存寿命算出工程(ステップS41〜ステップS42)は、例えば、実機クリープ破断特性決定ステップ(ステップS41)と、残余時間算出ステップ(ステップS42)と、を備える。
残存寿命算出工程が開始されると(Enter)、まず、実機クリープ破断特性決定ステップ(ステップS41)が行われる。実機クリープ破断特性決定ステップでは、実機クリープ破断特性決定部261が、例えば、寿命評価用データ56を読み出して、実機1(図1)のクリープ破断特性(例えば、後述する図7に示される破断特性P)を決定する。
クリープ破断特性(P:図7)が決定されると、実機クリープ破断特性決定ステップに続いて、残余時間算出ステップ(ステップS42)が行われる。残余時間算出ステップでは、残余時間算出部262が、解析結果情報52から運用応力(σ:図7)を読み出し、決定した実機のクリープ破断特性(P:図7)と運用応力とに基づき破断予測時間(t1:図7)を算出し、現在までの実機運用時間(tx:図7)から破断予測時間に至るまでの残余時間(tre:図7)を実機1(図1)の残存寿命として算出する。
実機1(図1)の残存寿命が算出されると、残存寿命算出工程(ステップS41〜ステップS42)は全処理ステップを完了する。第1の寿命評価方法を示す工程の流れは、残存寿命算出工程の全処理ステップ(ステップS41〜ステップS42)の完了をもって、サブフロー(図6)からメインフロー(図2)へ戻る(Retern)。メインフローでは、残存寿命算出工程(ステップS4:図2)の完了をもって、第1の寿命評価方法の全工程を終了する(END:図2)。
ここで、残存寿命算出工程(図6)において決定される寿命を評価する構造物のクリープ破断特性と残存寿命算出工程において算出される残存寿命との関係について説明する。
図7は、寿命を評価する構造物のクリープ破断特性Pと残存寿命treとの関係を説明する説明図である。
図7に例示されるクリープ破断特性Pは、上述した図5に例示されるクリープ破断特性Pと同様に等価応力σが閾値X以下となる低応力側の試験結果から決定された実機1のクリープ破断特性である。このクリープ破断特性Pは破断時間tと等価応力σとの間の関係を示しており、等価応力σを決定することで、決定した等価応力σ対応する破断時間tを求めることができる。
寿命評価装置20(図1)では、実機1に運用時において作用する応力(運用応力)σの情報が取得され、クリープ破断特性Pにおいて、等価応力σがσ=σとなる場合の破断時間t(=t1)が求められる。ここで求められる破断時間t1は、実機1の寿命(運用開始から破断に至るまでの時間)である。
寿命評価装置20が最終的に得る実機1の残存寿命(現在から破断に至るまでの時間)treは、破断時間t1から、運用開始から現在までの経過時間を示す実機運用時間txを差し引いた残余時間(t1−tx)である。従って、寿命評価装置20は、まず、破断時間t1を求め、続いて、実機運用時間txを用いて、現在から破断に至るまでの残余時間t1−txを求めることで、実機1の残存寿命treを算出している。
上述した寿命評価装置20および第1の寿命評価方法によれば、改良サンプリング法を適用した微小試験片破壊試験のように破壊する試験片の内部に不均一なクリープひずみを生じる破壊試験結果に基づいて得られる応力を、従来型の単軸クリープ試験のように破壊する試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験に基づいて得られる応力に相当する等価応力に換算してクリープ破断特性を決定するため、高応力短時間クリープ破断特性と低応力長時間クリープ破断特性とが異なる、腰折れ現象が懸念される材料に対しても精度良く寿命を評価することができる。
また、改良サンプリング法を適用することができるので、構造物の寿命を評価するために当該構造物のへ与えるダメージを最小限に抑えつつ、精度良く寿命を評価することができる。
さらに、改良サンプリング法を適用した破壊試験の結果のうち、低応力側から所定割合の試験結果を選定して用いることで、腰折れ現象が懸念される材料に対する寿命評価の精度をより高めることができる。また、選定する閾値としては、前記式(4)で示されるように、微小試験片破壊試験を行った試験温度の0.2%耐力の1/2を閾値Xとすることが好ましい。
なお、上述した実施形態において記載した各手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等の記憶媒体に書き込んで各種装置に適用したり、通信媒体により伝送して各種装置に適用することもできる。
また、上述した実施形態において説明した「プロセッサ」とは、例えば、専用または汎用のCPU、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等のプログラムを実行可能な演算処理回路を意味する。プロセッサは、記憶回路に保存されるプログラムを読み出して実行することにより、各種機能を実現する。
また、記憶回路にプログラムにプログラムを保存するかわりに、プロセッサを構成する回路内にプログラムを直接組み込むよう構成してもよい。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出して実行することで各種機能を実現する。
さらに、複数の独立したプロセッサを組み合わせてプログラムを実行可能な演算処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより各機能を実現してもよい。プロセッサが複数設けられる場合、プログラムを記憶する記憶回路は、プロセッサごとに個別に設けられてもよいし、複数のプロセッサの機能に対応するプログラムを幾つか集約して設けてもよい。
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階では、上述した実施例以外にも様々な形態で実施することが可能である。本発明は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、追加、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 実機(構造物の実物)
2 微小試験片
4 微小試験片破壊試験装置
20 寿命評価装置
21 入力手段
22 出力手段
24 損傷予測部位特定手段
25 試験結果選定手段
251 等価応力算出部
252 判定部
253 寿命評価用データ生成部
26 残存寿命算出手段
261 実機クリープ破断特性決定部
262 残余時間算出部
28 記憶手段
29 制御手段
51 換算情報
52 解析結果情報
53 微小試験片破壊試験データ
54 閾値情報
56 寿命評価用データ

Claims (10)

  1. 腰折れ現象の発生が懸念される材料により製造された構造物の実物の、前記構造物の解析モデルを用いた強度解析結果から前記構造物の運用に伴い損傷発生が予測される部位から採取される微小試験片に対して前記微小試験片の内部に不均一なクリープひずみを生じる微小試験片破壊試験を行って得られる破壊試験結果を、破壊する試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験の試験結果と等価な情報に換算する換算情報および前記微小試験片破壊試験の試験結果に基づいて、前記破壊する試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験の試験応力に相当する等価応力を算出し、算出した前記等価応力の値と設定する閾値との大小関係に基づき得られる前記実物のクリープ損傷形態を再現する試験条件領域に合致する破壊試験結果であるか否かの判定結果に従って前記実物のクリープ損傷形態を再現する試験条件領域に合致する破壊試験結果を選定し、前記等価応力と関連付ける試験結果選定手段と、
    前記試験結果選定手段が選定した前記微小試験片破壊試験の試験結果に含まれる破断時間と当該試験結果と関連付けられる前記等価応力との関係から前記実物のクリープ破断特性を決定し、決定した前記実物のクリープ破断特性と前記解析モデルを用いた強度解析の際に求まる前記構造物の実物の運用時に作用する応力との関係から破断に至るまでの残余時間を算出する残存寿命算出手段と、を具備することを特徴とする寿命評価装置。
  2. 前記構造物の解析モデルを用いた強度解析を行い、得られる強度解析結果から前記損傷予測部位を特定する損傷予測部位特定手段をさらに具備する請求項1記載の寿命評価装置。
  3. 前記微小試験片破壊試験を実施して得られる破壊試験結果には、当該試験時の試験荷重、試験温度、破断時間および前記微小試験片の破断に至るまでの変形量が含まれ、
    前記等価応力は、前記微小試験片破壊試験時と試験温度および破断時間が同じとなる場合の前記破壊する試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験の試験応力であり、
    前記換算情報には、前記微小試験片破壊試験時の試験荷重、前記微小試験片の破断に至るまでの変形量および前記微小試験片を構成する材料に固有の材料定数と前記等価応力との関係を規定する情報が含まれ、
    前記試験結果選定手段は、前記等価応力を算出する等価応力算出部と、
    前記等価応力算出部が算出した等価応力値と設定する閾値との大小関係に基づいて前記実物のクリープ損傷形態を再現する試験条件領域に合致する破壊試験結果であるか否かを判定する判定部と、を備える請求項1または2に記載の寿命評価装置。
  4. 前記換算情報は、前記試験荷重をF、等価応力をσ、前記微小試験片の破断に至るまでの変形量のうち遷移変位域での変形量をδtrn、前記微小試験片の破断に至るまでの変形量のうち定常変形域での変形量をδstd、前記微小試験片を構成する材料に固有の定数をαおよびβとした場合に、下記式
    F/σ=α+β・{δstd/(δtrn+δstd)}
    で表される情報である請求項3記載の寿命評価装置。
  5. 前記試験結果選定手段が前記実物のクリープ損傷形態を再現する試験条件領域に合致する破壊試験結果であるか否かを判定する際に用いられる前記閾値は、前記微小試験片破壊試験の試験温度における耐力に比例する値である請求項1から4の何れか1項に記載の寿命評価装置。
  6. 残存寿命算出手段は、前記試験結果選定手段が選定した前記微小試験片破壊試験の試験結果に含まれる破断時間と当該試験結果と関連付けられる前記等価応力との関係から前記実物のクリープ破断特性を決定する実機クリープ破断特性決定部と、
    前記実機クリープ破断特性決定部が求めた前記実物のクリープ破断特性が示す、前記等価応力が前記解析モデルを用いた強度解析の際に求まる前記構造物の実物の運用時に作用する応力となる場合の破断時間を求め、与えられる現在までの運用時間との差から前記破断時間に至るまでの残余時間を算出する残余時間算出部と、を備える請求項1から5の何れか1項に記載の寿命評価装置。
  7. 前記微小試験片破壊試験は、前記微小試験片から切り出した平板に、実物の運用条件を考慮した温度条件下で剛体球を一定荷重で押し付け、貫通するに至るまでの変形量および時間を計測する破壊試験である請求項1から6の何れか1項に記載の寿命評価装置。
  8. 腰折れ現象の発生が懸念される材料により製造された構造物の寿命を評価する方法であって、
    前記腰折れ現象の発生が懸念される材料により製造された構造物の解析モデルを用いた強度解析結果から前記構造物の運用に伴い損傷発生が予測される前記構造物の損傷予測部位を特定する損傷部位特定工程で特定される、前記構造物の損傷予測部位に対応する部位から微小試験片を採取し、採取した前記微小試験片の内部に不均一なクリープひずみを生じる微小試験片破壊試験を行う微小試験片破壊試験工程と、
    前記微小試験片破壊試験工程で得られた破壊試験結果を、破壊する試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験の試験結果と等価な情報に換算する換算情報および前記微小試験片破壊試験の試験結果に基づいて、前記破壊する試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験の試験応力に相当する等価応力を算出し、算出した前記等価応力の値と設定する閾値との大小関係に基づき得られる前記実物のクリープ損傷形態を再現する試験条件領域に合致する破壊試験結果であるか否かの判定結果に従って前記実物のクリープ損傷形態を再現する試験条件領域に合致する破壊試験結果を選定し、前記等価応力と関連付ける試験結果選定工程と、
    前記試験結果選定工程で選定された前記微小試験片破壊試験の試験結果に含まれる破断時間と当該試験結果と関連付けられる前記等価応力との関係から前記実物のクリープ破断特性を決定し、決定した前記実物のクリープ破断特性と前記解析モデルを用いた強度解析の際に求まる前記構造物の実物の運用時に作用する応力との関係から破断に至るまでの残余時間を算出する残存寿命算出工程と、を備えることを特徴とする寿命評価方法。
  9. 腰折れ現象の発生が懸念される材料により製造された構造物の寿命を評価する寿命評価処理手順をコンピュータに実行させて、前記構造物の寿命を評価する方法であって、前記寿命評価処理手順は、
    前記腰折れ現象の発生が懸念される材料により製造された構造物の解析モデルを用いた強度解析結果から前記構造物の運用に伴い損傷発生が予測される前記構造物の損傷予測部位を特定する損傷部位特定工程で特定される、前記構造物の損傷予測部位に対応する部位から採取した前記微小試験片の内部に不均一なクリープひずみを生じる微小試験片破壊試験を行って得られた破壊試験結果を破壊する試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験の試験結果と等価な情報に前記微小試験片破壊試験を実施して得られる破壊試験結果を換算する換算情報が前記コンピュータに与えられており、前記換算情報および前記微小試験片破壊試験の試験結果に基づいて、前記破壊する試験片の内部に均一なクリープひずみを生じる試験片破壊試験の試験応力に相当する等価応力を算出し、算出した前記等価応力の値と設定する閾値との大小関係に基づき得られる前記実物のクリープ損傷形態を再現する試験条件領域に合致する破壊試験結果であるか否かの判定結果に従って前記実物のクリープ損傷形態を再現する試験条件領域に合致する破壊試験結果を選定し、前記等価応力と関連付ける試験結果選定工程と、
    前記試験結果選定工程で選定された前記微小試験片破壊試験の試験結果に含まれる破断時間と当該試験結果と関連付けられる前記等価応力との関係から前記実物のクリープ破断特性を決定し、決定した前記実物のクリープ破断特性と前記解析モデルを用いた強度解析の際に求まる前記構造物の実物の運用時に作用する応力との関係から破断に至るまでの残余時間を算出する残存寿命算出工程と、を具備することを特徴とする寿命評価方法。
  10. 前記損傷部位特定工程をさらに具備する、請求項8または9記載の寿命評価方法。
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