JP6523701B2 - 断熱構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、生体溶解性断熱材を含む断熱構造体、特に鋼の連続鋳造用ノズルに好適に適用される断熱構造体に関する。
高温度での操業を伴う産業においては、省エネルギー、労働環境改善等の多くの目的から、断熱材の使用は不可欠である。このような目的・用途の断熱材としては、かつてはアスベストや無機系の繊維を主体とするシート状又はブランケット状の断熱材が主流であったが、人体への有害性が明らかになり、人体への有害性が低い生体溶解性を備えた断熱材が主流になりつつある。
例えば特許文献1には、生体溶解性と断熱性の両立を目的として、75〜80重量%のSiO、10〜14重量%のCaO、4〜9重量%のMgO、0.1〜2重量%のZrO、0.5〜1.5重量%のAl、及び0.1〜1.5重量%のBを含有してなる、高温断熱材用の生体溶解性セラミック繊維が提案されている。
このように生体溶解性断熱材は、繊維質の断熱材の生体溶解性を高める等を目的に、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物等のガラス化修飾材を多量に含んだ、SiO、B系のガラス組成物を主体とすることが多い。また近年では、アルカリ金属酸化物含有量の高いガラス繊維は生体溶解性が高く、最高の生体安全性を持っている、とも謂われている。ただし、このような組成の繊維は融点が低く、用途が限定的であることから、例えば1400℃以上の高温度にも耐え得る生体溶解性断熱材の開発が進められてきた。
例えば特許文献2には、生体溶解性ファイバのみを含む断熱材を1400℃以上で使用する際に繊維の一部が溶融し、著しく収縮して耐熱性がなくなることを防止するため、生体溶解性ファイバとアルミナファイバを含む断熱材、又はこれらファイバに加えてさらにジルコニア粉末、クロミア粉末及びアルミナ粉末等の無機粒子を含む断熱材が提案されている。
また、特許文献3には、生体溶解性無機繊維を含み、高温での繊維と発熱体の反応が抑制された支持体を備えた加熱装置を提供するために、発熱体と、この発熱体を保持する生体溶解性無機繊維を含む支持体とを備え、前記生体溶解性無機繊維が前記発熱体と直接接触しないか又は前記生体溶解性無機繊維と前記発熱体との接触が低減された加熱装置が提案されている。さらに同文献には、前記生体溶解性無機繊維として、SiOが50〜82重量%、CaOとMgOとの合計が10〜43重量%、若しくはSiOとZrOとAlとTiOとの合計が50〜82重量%、アルカリ金属酸化物とアルカリ土類金属酸化物との合計が18〜50重量%の生体溶解性無機繊維が提案されている。
ところで、鋼の連続鋳造操業においては、取鍋からタンディッシュ、タンディッシュから鋳型に溶鋼を移動する際等に、溶鋼の通過経路となるノズルや保護管(以下、これら連続鋳造用のノズルや保護管を総称して「ノズル等」という。)が使用される。そして、これらノズル等の外周には断熱材が設置される。
ノズル等は、鋳造初期の熱衝撃による破壊を防止するため、鋳造に供される直前に、約900℃〜約1450℃程度の温度になるまで予熱される。しかし、予熱後鋳造までの間に加熱を停止した状態で大気中に曝されるため、温度が降下する。また、例えばタンディッシュや取鍋等の溶鋼容器1杯分の溶鋼の鋳造が終了して、次の新たな溶鋼容器中の溶鋼を連続して鋳造する際にも、ノズル等内を溶鋼が通過しない切り替え等の間にノズル等の温度降下が生じる。したがって、ノズル等の外周に断熱材を設置する第一の目的は、これら予熱後又は鋳造と鋳造との間のノズルの温度降下を抑制することにある。
さらには、溶鋼がノズル等内を通過する際に、ノズル等外周からの熱損失によって鋼が冷却され、溶鋼内のアルミナ等の介在物や冷却によって硬化しかけた鋼(地金)がノズル等の内壁に付着して溶鋼の適正な流動を阻害したり、ノズル等内の閉塞を招来することがある。したがって、ノズル等の外周に断熱材を設置する第二の目的は、このような鋳造中の溶鋼の熱損失を低減することにある。
溶鋼温度は約1500℃と高温度であり、ノズル等は急激に、また長時間に亘ってこのような高温度に直接的又は間接的に曝されることから、鋼の連続鋳造操業における断熱材には高度な断熱性能とともにその持続性も重要である。
一方、鋼の連続鋳造に用いるノズル等は、ほとんどの場合炭素を多量に含んでいることから、その外気に接触する面すなわちノズル等の外周囲には、断気機能を有する層を形成するためのガラス組成物を多量に含む酸化防止材(以下、このガラス組成物を多量に含む酸化防止材を単に「酸化防止材」ともいう。)の層を設置している。
前記のようなガラス組成物、特にアルカリ金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物を多く含む生体溶解性断熱材を、同じくガラス組成物を多く含む又は主体とする酸化防止材の層を外周面に備えたノズル等の外周に設置すると、両者は相乗効果によってさらに低融化し、繊維質の生体溶解性断熱材はノズル等に近い側から溶融して繊維構造及びその層構造を維持できなくなり、断熱層自体が消失することとなる。
特表2013−520580号公報 特開2013−71848号公報 特開2013−243071号公報
本発明は、耐火物に接して設置する、アルカリ金属酸化物を多く含み高度な生体溶解性を備える繊維を主体とする生体溶解性断熱材を含む断熱構造体において、約1400℃以上の高温度域での前記耐火物との反応による前記生体溶解性断熱材の著しい変質(以下、溶融、凝集、収縮等の形状・形態等の変化を含む変化を総称して変質という。)又は消失を抑制することを目的とする。
また本発明は、特に、ガラス組成物を多く含む酸化防止材の層を表面に有する連続鋳造用のノズル等の、その酸化防止材の層に接触する状態で使用される生体溶解性断熱材につき、高温度域での著しい変質又は消失を抑制することをも目的とする。
本発明は、次の1〜12に記載の断熱構造体を提供する。
1.生体溶解性断熱材の層と耐火物構造体との間に、前記の生体溶解性断熱材及び前記の耐火物構造体との反応抑制層を備えた、断熱構造体であって、
前記の生体溶解性断熱材の層は生体溶解性の繊維状物が集合した層であって、前記の生体溶解性断熱材と前記の反応抑制層とを混合した組成物の1400℃における液相率が22質量%以下である、断熱構造体
.前記の反応抑制層は、1000℃酸化雰囲気中熱処理後の化学成分としてZrO及びSiOを合計で94質量%以上含有し、残部が前記以外の耐火性成分からなる、に記載の断熱構造体。
.前記の反応抑制層中の、ZrOの含有量は60質量%以上である、に記載の断熱構造体。
.前記の反応抑制層中の、ZrO及びSiOの一部又は全部がジルコンを構成している、又はに記載の断熱構造体。
.前記の反応抑制層中の構成粒子の平均粒子径は0.5mm以下である、1からのいずれかに記載の断熱構造体。
.前記の生体溶解性断熱材は、1000℃酸化雰囲気中熱処理後の化学成分としてSiO、Al及びKOを合計で90質量%以上含有し、残部が前記以外の金属酸化物、硼化物から選択する1種以上の成分からなる、1からのいずれかに記載の断熱構造体。
.前記の生体溶解性断熱材中の、KOの含有量は20質量%以上30質量%以下である、に記載の断熱構造体。
.前記の耐火物構造体は、炭素含有耐火物からなる、1からのいずれかに記載の断熱構造体。
.前記の耐火物構造体の、前記反応抑制層と接する面の一部又は全部に、1000℃以下で一部又は全部が溶融して空気の通過を遮断する酸化防止材の層が設置されている、に記載の断熱構造体。
10.前記の酸化防止材の層に前記の反応抑制層が加わる際に、その加わる量が増加するのに伴って液相率が低下する、に記載の断熱構造体。
11.前記の耐火物構造体は、鋼の連続鋳造用ノズルである、又は10に記載の断熱構造体。
12.前記の鋼の連続鋳造用ノズルの、大気又は酸化性ガスに接触する面の一部又は全部に前記の酸化防止材の層が設置され、当該酸化防止材の層の外面に前記の反応抑制層が設置され、さらにその外面に前記の生体溶解性断熱材の層が設置され、前記の酸化防止材の層の厚さは0.3mm以上1.0mm以下、前記の反応抑制層の厚さは0.6mm以上1.5mm以下、前記の生体溶解性断熱材の層の厚さは3mm以上である、請求項11に記載の断熱構造体。
本発明の断熱構造体は、生体溶解性断熱材の層と耐火物構造体との間に、生体溶解性断熱材及び耐火物構造体との反応抑制層を備えているので、約1400℃以上の高温度域での耐火物構造体との反応による生体溶解性断熱材の著しい変質又は消失を抑制することができる。
また、本発明によれば、耐火物構造体が高い液相率の組成を備えるものであっても、生体溶解性断熱材を適用することができ、当然にその液相率以下の多様な組成の耐火物構造体にも生体溶解性断熱材を適用することができる。
本発明に適用可能な生体溶解性断熱材の一例、及び従来の断熱材(非生体溶解性断熱材)の一例における、温度と液相率との計算による関係を示すグラフである。 本発明に適用可能な生体溶解性断熱材に対する本発明の反応抑制層の割合と、1400℃における液相率との関係を示すグラフである。 本発明に適用可能な酸化防止材に対する本発明の反応抑制層の割合と、1400℃における液相率との関係を示すグラフである。 実施例Aにおける1500℃に加熱後の、比較例1と実施例1(左右張り分け)の状態を示す外観写真である。 実施例Aにおける実施例1の1400℃に加熱後の、生体溶解性断熱材層、反応抑制層、酸化防止材層及び連続鋳造用ノズル本体の境界部を示す、顕微鏡による組織写真である。 実施例Aにおける比較例1の1400℃に加熱後の、生体溶解性断熱材層、酸化防止材層及び連続鋳造用ノズル本体の境界部を示す、顕微鏡による組織写真である。
以下、本発明を詳述する。
アルカリ金属酸化物を多く含むことで高度な生体溶解性を備える繊維の集合体である生体溶解性断熱材は、高温度域でこれと接触する耐火物との反応により、溶融、凝集、収縮等を生じ、繊維状形態の消失、断熱層の形状・構造の著しい変化ないし層自体の消失等を来たし、断熱機能を喪失することがある。この反応性は、生体溶解性断熱材と接触する耐火物の化学成分、鉱物組成、構成粒子の構造等によって異なる。
なお、生体溶解性断熱材は、アルカリ金属酸化物を多く含む系であっても、単独では用途に応じて所要の耐熱性能を備えるものである。例えば代表的な高温用生体溶解性ファイバは、Alが約35質量%、SiOが約32質量%、KOが約25質量%、ZrOが約7質量%の化学組成であって、少なくとも他の耐火物と接触しないで単独使用する、又はこれとの反応性が極めて小さい耐火物等と接触する条件で使用する場合には、約1450℃までの高温下での長時間の安定的な耐用性を示し、1500℃で溶融が生じ始める。
しかし、このような組成の生体溶解性断熱材は、Al−SiO系、Al−SiO−RO(ここでRはアルカリ土類金属)系、Al−SiO−RO(ここでRはアルカリ金属)系、さらにはこれらに他の低融化を促進する酸化物を含む系等の材料と接触すると、生体溶解性断熱材が繊維状物の集合体であって反応性が高いこともあり、液相率が増加して前記耐火物内に移動し、顕著に変質・消失等を生じ易い。
そこで本発明では、生体溶解性断熱材と前述のような低融化を惹き起こし易い耐火物との間に、生体溶解性断熱材の液相率を増加させず、かつ、低融化を惹き起こし易い耐火物にも低融化や消失等を生じさせない耐火物の層(以下、単に「反応抑制層」ともいう。)を設置することとした。
本発明者らが、生体溶解性断熱材が単独で安定的な耐用性を示す1450℃での液相率を調査したところ、約22質量%であることがわかった。この液相率が、繊維からなる生体溶解性断熱材の挙動に及ぼす影響は、同じ液相率であれば機械構造的な面が支配的であると考えられる。そこで本発明の反応抑制層は、生体溶解性断熱材との接触によっても、目標温度である1400℃における液相率を約22質量%以下に維持できる組成であることが好ましい。言い換えれば本発明では、生体溶解性断熱材の層と反応抑制層とを混合した組成物の1400℃における液相率が22質量%以下であることが好ましい。
典型的な生体溶解性断熱材の化学組成は、1000℃酸化雰囲気中熱処理後の化学成分としてSiO、Al及びKOを合計で90質量%以上、残部が前記以外の金属酸化物、硼化物から選択する1種以上の成分からなる。この生体溶解性断熱材中のKOは概ね20質量%以上30質量%以下である。1450℃での液相率が約22質量%である生体溶解性断熱材であればその成分は自ずと限定されるのであって、多少の構成成分に変動があっても、前記の反応抑制層の組成であれば1400℃における液相率を約22質量%以下にすることができる。
なお、この液相率の特定は、サーモファクト/CRCT、GTT Technologies社製のソフト「FACTSAGE」による、均一成分、定常状態と仮定した際の計算によるものとする。
本発明は反応抑制層として、前記の反応抑制層を設置する。これにより、前記の生体溶解性断熱材の層を設置する耐火物側が前記の生体溶解性断熱材との反応性が高い場合にも、それらの組成等にほとんど影響されずに、すなわち前記の生体溶解性断熱材の層に変質・消失等を生じずに、その断熱機能を維持させることができる。
前記の反応抑制層を構成する耐火物は、1000℃酸化雰囲気中熱処理後の化学成分としてZrO及びSiOを合計で94質量%以上含有していることが好ましい。残部には前記以外の耐火性成分,具体的には,金属酸化物、炭化物、硼化物、金属から選択する1種以上の耐火性成分を含むことができる。
前記の反応抑制層中のZrO含有量は60質量%以上であることがより好ましい。ZrO含有量が60質量%以上では、液相率の低下及び液相の高粘性化がより安定する傾向になるからである。このZrOは安定化、未安定化若しくは部分安定化のいずれか1種以上のジルコニア又はジルコンのいずれの鉱物組成を成すものでもよく、これら複数が併存してもよい。ZrO成分が60質量%以上であることで、生体溶解性断熱材との反応によって生成する液相の粘性が高くなり、液相の増加や生体溶解性断熱材の変形ないし消失等を抑制する効果がより一層顕著になる。なお、前記ZrOの含有量中には分離困難なHfOが含まれ得る。
前記のSiOの一部又は全部はジルコン又は結晶質若しくは非晶質のSiOからなる鉱物由来でもよい。
前記の反応抑制層中の各構成粒子の平均粒子径は0.5mm以下であることが好ましい。粒子径が小さいほど、生体溶解性断熱材との反応による液相の生成速度は大きいが、その粘性が高くなる速度も大きい。早期に液相の粘性を高めると、初期では生体溶解性断熱材の反応抑制層との接触部分の或る領域(厚さ方向の長さと同じ)が反応によって反応抑制層側に移動するが、その後はその移動は停止して前記の移動領域(或る領域部分)部分が空隙となる。このような空隙生成によってもその後の生体溶解性断熱材と反応抑制層との反応も停止して、生体溶解性断熱材の層を維持することができる。この現象は、特に高温下での長時間の生体溶解性断熱材の層の安定的な維持に貢献する。
前記の反応抑制層は、保護する耐火物構造体、すなわちさまざまな耐火物から成る構造体の面に接して設置することが可能である。ここで「耐火物構造体」とは、例えば、Al−SiO系、MgO系、Al−MgO系、ZrO系、これらにアルミナセメント成分、炭素、炭化物、窒化物、硼化物等を含む、一般に広く使用される耐火物からなる構造体が挙げられる。
特に炭素含有耐火物等の、予熱又は使用時に酸化する成分を含む耐火物からなる耐火物構造体の場合には、その表面に酸化防止材を塗布することが多く、この場合、従来技術では、その酸化防止材の層と前記の反応抑制層が直接接触することになる。酸化防止材の層は、その組成物内の一部又は全部が、例えば1000℃以下で溶融して空気の通過を遮断する。なお、この組成物内の一部又は全部が溶融する温度は用途によって任意に設定することができる。このような酸化防止材の層には、その構造・機能等を維持・強化する等の目的で、例えば溶融状態になり難い又は溶融速度が遅い酸化物又は非酸化物等を混在させる場合がある。このような場合でも、組成物内の一部又は全部が溶融して空気の通過を遮断する部分がありさえすれば、層全体を均質と仮定して算出した液相率に関わらず酸化防止機能やその溶融部分の熱間の特性は同様である。言い換えれば、酸化防止材の層では混在する、溶融状態になり難い又は溶融速度が遅い酸化物又は非酸化物等は、接触する生体溶解性断熱材との反応が生じる際には酸化防止材の層における液相生成にほとんど関与しないので、少なくとも層全体に分布する、溶融して空気の通過を遮断する部分の液相率は、前記の液相生成に関与しない成分を除いた部分、すなわち生体溶解性断熱材の層との接触による反応が生じる際の酸化防止材の層の液相率はほぼ100%とみなし得ることになる。
このような酸化防止材の層に生体溶解性、しかも細い繊維状が直接接触することになる従来技術では、生体溶解性の断熱材が酸化防止材の層中の溶融部分に極めて短時間で、しかも層全体が溶融して消失すること、特に本発明が目的とする1400℃ではその傾向が顕著になることを、本発明者らは実験により確認した。これは、生体溶解性断熱材が酸化防止材の層と接触した際の酸化防止材の層の液相率の変化が小さく、前述のように生体溶解性断熱材が層構造を維持するための条件としての液相率22%以下には遠く及ばない高い液相率であることによると考えられる。
このような酸化防止材の層と生体溶解性断熱材の層との間に、反応抑制層を設置することで、生体溶解性断熱材が溶融して消失することを防止することができる。特に、生体溶解性断熱材の層と反応抑制層との接触によって生成する組成物の1400℃における液相率が22質量%以下であれば、生体溶解性断熱材の層構造を確実に維持することができる(図2参照)。
このような酸化防止材に対しても、本発明の反応抑制層は、その混合割合が多くなるに伴って液相率を低下させるので(図3参照)、反応抑制層が溶融し続けることもなく、その層構造の消失等を抑制することができる。
なお、産業上、断熱層(反応抑制層を含む)が直接接触する「耐火物構造体」としては、この酸化防止材が概ね最も低融点且つ高液相率と考えられ、断熱層の変質・消失に関しては最も厳しい条件であると考えられる。したがって、このような酸化防止材の層よりも反応抑制層との液相を生成し難い材料の耐火物構造体に対しては、当然に反応抑制層及び生体溶解性断熱材の層の溶融ないし消失は生じ難くなる。
このような表面に酸化防止材の層を備えた「耐火物構造体」の典型例としては、炭素を数質量%〜30質量%程度含有する、鋼の連続鋳造用ノズルが挙げられる。この鋼の連続鋳造用ノズルの場合の構造は、酸化防止材層の厚さは0.3mm以上1.0mm以下、前記の反応抑制層の厚さは0.6mm以上1.5mm以下、前記の生体溶解性断熱材層の厚さは3mm以上〜約12mm程度が一般的である。すなわち、前記の反応抑制層の厚さは、酸化防止材の層との反応代と生体溶解性断熱材の層との反応代との合計以上であればよい。但し、形状・構造、使用条件等によっては、反応抑制層の厚さが厚すぎると部分的又は全体に破壊や剥落等を生じることもあるので、個別の条件によって最適化することは必要である。
[計算例A]
生体溶解性断熱材、及び従来の断熱材(非生体溶解性断熱材、Al−SiO系)の液相率を図1に示す。なお、液相率は、上述のとおり、サーモファクト/CRCT、GTT Technologies社製のソフト「FACTSAGE」による、均一成分、定常状態と仮定した際の計算によるものである(以下同じ。)。
この計算例A、さらには以下の計算例B、実施例A、及び実施例Bに用いた各材料の化学成分は表1のとおりである。
[計算例B]
1400℃における、反応抑制層に対する生体溶解性断熱材の割合と液相率との関係を図2に示す。
図2より、反応抑制層に対し生体溶解性断熱材が接触して、反応抑制層に移動する際の、その混合物の液相率が22質量%になるときの生体溶解性断熱材の反応抑制層に対する割合は、0.38(質量比)であることがわかる。これを厚さに変換すると、反応抑制層の密度=3.6g/cm、生体溶解性断熱材の密度=0.128g/cmから、生体溶解性断熱材の厚さ1に対する反応抑制層の厚さは0.094となり、この計算では反応抑制層の厚さは生体溶解性断熱材の0.094倍以下であればよいことになる。
[計算例C]
1400℃における、酸化防止材層に対する反応抑制層の割合と液相率との関係を図3に示す。
図3より、酸化防止材層に対し反応抑制層成分が加わると、またその量が増加するのに伴って、酸化防止材層の液相率は低下することがわかる。このことから、酸化防止材層がさらに低融化して流失することはないことがわかる。
[実施例A]
実施例Aは、本体外周に酸化防止材層を有する鋼の連続鋳造用ノズル(浸漬ノズル)に、生体溶解性断熱材を設置する際に、本発明の反応抑制層の有無による比較をした加熱試験結果を示す。
この実施例で使用した連続鋳造用ノズル(浸漬ノズル)は、縦方向中央付近の一部がZrO−C質、それ以外はAl−SiO−C質からなり、外径は150mm〜160mmで、その外周面に1000℃以下で酸素を遮断する程度に液相を生成し、1400℃においてもその液相を維持している(但し、その液相中に溶解しない又はその操業使用条件においては溶解する速度が極めて小さく、液相中に残留している構造物を含む。)状態の酸化防止材の層を0.6mmの厚さで均等に設置した、一般的な構造のものである。
この酸化防止材の層を備えた連続鋳造用ノズルの外周を縦方向に2分割し、一方は(1)前記酸化防止材層に直接接触するように生体溶解性断熱材(表1)を12.5mm厚さで設置し(比較例1)、(2)前記酸化防止材層と前記生体溶解性断熱材(12.5mm厚さ)との間に本発明の反応抑制層を1mmの厚さで設置した(実施例1)。
加熱試験では、連続鋳造用ノズルの内孔からバーナーにて内孔温度を1300℃、1400℃、1500℃の各温度で加熱し、各々30分間キープした後、冷却して状態を観察した。
なお、この実施例においては、前記の酸化防止材層を備えた連続鋳造用ノズルに非生体溶解性断熱材を設置した場合(比較例2)も各々の加熱試験に供して同一加熱を行って比較を行った。
この結果を表2に、実施例1及び比較例1の1500℃加熱後試料の外観写真を図4に示す。なお、本実施例においては、1400℃加熱後試料の状態も1500℃加熱後試料の状態と同じ傾向であったが、1500℃加熱後の方がより明確に違いを視認できることから図4には1500℃加熱後の試料を示した。
ここで、表2中、◎はほぼ原形を維持した状態で最も良好、○は変形や薄肉化部位が存在するものの、全体的に原形に近い残存状態で良好、△は変形や薄肉化が全体的に観られ、長時間の使用で変化が進行すると考えられる状態、×はほぼ原形を留めていない状態で不良、を示す。
1300℃ではいずれの例も原形を維持しており、差はない。
1400℃では、実施例1及び比較例2は原形を維持しており、この例間に差はほとんどない。しかし、酸化防止材の層に直接接触して生体溶解性断熱材層を設置した比較例1では1400℃、1500℃では生体溶解性断熱材層が数mm〜6mm程度の厚さに減少して原形を留めておらず不良との結果になった。
1500℃では、実施例1は、生体溶解性断熱材自体に幾分変形や厚さの減少は観られたものの、生体溶解性断熱材層は約8〜10mm程度の厚さで残存していた。
この実施例1に関しては、図2からもわかるように反応抑制層に対する生体溶解性断熱材の割合が或る範囲内では液相率が22%を超える部分が存在する。しかし、溶解が進んで(溶解により生体溶解性断熱材の割合は増加する方向となる)その範囲を超えて液相率が22%以下に至ると、そこで生体溶解性断熱材の溶解(消失)は停止すると考えられる。
また、実施例1では、生体溶解性断熱材と反応抑制層との間には、全体に数mm程度の空間が分布していた(架橋部分の分布もある。)(図4参照)。この空間の存在は、生体溶解性断熱材が初期に反応抑制層内に溶融しながら移動したものの、或る程度の移動後にそれが停止したためと考えられる。このことも、一定時間経過後は生体溶解性断熱材の層はそれ自体の耐熱性による残存性を示すことに寄与するものと考えられる。
これに対し比較例1の1400℃加熱後試料は、生体溶解性断熱材と酸化防止材層と間に空間はなく、生体溶解性断熱材の酸化防止材層側への移動が継続的に生じていることがわかる。
なお、比較例2は1500℃では断熱材自体に幾分変形や厚さの減少が観られ、長時間の使用で変化が進行すると考えられるが、その変形や厚さの減少程度は生体溶解性断熱材よりは小さかった。
これら1400℃加熱後試料の各材料境界部分の顕微鏡による組織写真を、実施例1につき図5に、比較例1につき図6に示す。
実施例1では、生体溶解性断熱材と酸化防止材層及びそれらの間に設置した反応抑制層は、それぞれ密着状態であるものの、それぞれの界面で各々が明確に分離した状態となっており、反応抑制層により生体溶解性断熱材と酸化防止材層との反応が抑制されていることがわかる。しかも、それぞれはほぼ独立した状態であって、相互の溶解ないし全ての混合物の液相生成や低粘性化は認められない。
この実施例1に対し、比較例1では生体溶解性断熱材の層と酸化の層への一体化が進行していることがわかる。
[実施例B]
実施例Bは、前記実施例Aの実施例1及び比較例2をそれぞれ別個の連続鋳造用浸漬ノズルとし、実際の鋼の連続鋳造に供した例である。なお、比較例1は、前記実施例Aの結果から1400℃の予熱に耐えられないことから、供試料から除外した。
予熱温度は1400℃、溶鋼温度は約1500℃、鋳造時間は約400分である。
いずれの試料も予熱の間の断熱材の顕著な変形や消失は生じなかった。予熱終了後ないし鋳造開始時の熱衝撃による破壊も生じなかった。
鋳造終了後の状態は次のとおりである。
実施例1はやや変形や薄肉化が生じたものの、断熱層をほぼ維持していた。また、生体溶解性断熱材の層と浸漬ノズル本体(酸化防止材層を含む)との間には空間が生じていた。なお、浸漬ノズル本体表面の酸化防止材層(ガラス化後)はほぼ全面で健全な状態で残存しており、浸漬ノズル本体の酸化による変質や損傷は観られなかった。
比較例2も実施例1と同様に断熱層をほぼ維持しており、また、浸漬ノズル本体表面の酸化防止材層(ガラス化後)はほぼ全面で健全な状態で残存していて、浸漬ノズル本体の酸化による変質や損傷は観られなかった。なお、比較例2では断熱材の層と浸漬ノズル本体(酸化防止材層を含む)との間の空間は実施例1よりは小さい又は生じていない部分もあった。
これらの結果から、生体溶解性断熱材と耐火物構造体との間に反応抑制層を設置した断熱構造体は、耐火物構造体側に液相率が極めて高い酸化防止材の層を介在した条件でも、1400℃加熱、及び耐火物構造体側が1500℃近くになる条件でも、使用可能であることがわかる。したがって、前記の酸化防止材ほどに液相率が高くない「耐火物構造体」には、1400℃の条件でも当然に、本発明の生体溶解性断熱材層と耐火物構造体との間に反応抑制層を設置した断熱構造体とすることができることがわかる。
1 連続鋳造用ノズル本体
2 実施例1の生体溶解性断熱材層
3 実施例1の生体溶解性断熱層と反応抑制層との間の空間
4 比較例1の生体溶解性断熱材層
5 生体溶解性断熱材の変質層
6 反応抑制層
7 酸化防止材の層
8 連続鋳造用ノズル本体

Claims (12)

  1. 生体溶解性断熱材の層と耐火物構造体との間に、前記の生体溶解性断熱材及び前記の耐火物構造体との反応抑制層を備えた、断熱構造体であって、
    前記の生体溶解性断熱材の層は生体溶解性の繊維状物が集合した層であって、前記の生体溶解性断熱材と前記の反応抑制層とを混合した組成物の1400℃における液相率が22質量%以下である、断熱構造体
  2. 前記の反応抑制層は、1000℃酸化雰囲気中熱処理後の化学成分としてZrO及びSiOを合計で94質量%以上含有し、残部が前記以外の耐火性成分からなる、請求項に記載の断熱構造体。
  3. 前記の反応抑制層中の、ZrOの含有量は60質量%以上である、請求項に記載の断熱構造体。
  4. 前記の反応抑制層中の、ZrO及びSiOの一部又は全部がジルコンを構成している、請求項又は請求項に記載の断熱構造体。
  5. 前記の反応抑制層中の構成粒子の平均粒子径は0.5mm以下である、請求項1から請求項のいずれかに記載の断熱構造体。
  6. 前記の生体溶解性断熱材は、1000℃酸化雰囲気中熱処理後の化学成分としてSiO、Al及びKOを合計で90質量%以上含有し、残部が前記以外の金属酸化物、硼化物から選択する1種以上の成分からなる、請求項1から請求項のいずれかに記載の断熱構造体。
  7. 前記の生体溶解性断熱材中の、KOの含有量は20質量%以上30質量%以下である、請求項に記載の断熱構造体。
  8. 前記の耐火物構造体は、炭素含有耐火物からなる、請求項1から請求項のいずれかに記載の断熱構造体。
  9. 前記の耐火物構造体の、前記反応抑制層と接する面の一部又は全部に、1000℃以下で一部又は全部が溶融して空気の通過を遮断する酸化防止材の層が設置されている、請求項に記載の断熱構造体。
  10. 前記の酸化防止材の層に前記の反応抑制層が加わる際に、その加わる量が増加するのに伴って液相率が低下する、請求項に記載の断熱構造体。
  11. 前記の耐火物構造体は、鋼の連続鋳造用ノズルである、請求項又は請求項10に記載の断熱構造体。
  12. 前記の鋼の連続鋳造用ノズルの、大気又は酸化性ガスに接触する面の一部又は全部に前記の酸化防止材の層が設置され、当該酸化防止材の層の外面に前記の反応抑制層が設置され、さらにその外面に前記の生体溶解性断熱材の層が設置され、前記の酸化防止材の層の厚さは0.3mm以上1.0mm以下、前記の反応抑制層の厚さは0.6mm以上1.5mm以下、前記の生体溶解性断熱材の層の厚さは3mm以上である、請求項11に記載の断熱構造体。
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