JP6523610B2 - 注射器 - Google Patents

注射器 Download PDF

Info

Publication number
JP6523610B2
JP6523610B2 JP2014057832A JP2014057832A JP6523610B2 JP 6523610 B2 JP6523610 B2 JP 6523610B2 JP 2014057832 A JP2014057832 A JP 2014057832A JP 2014057832 A JP2014057832 A JP 2014057832A JP 6523610 B2 JP6523610 B2 JP 6523610B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gasket
syringe
sliding
large diameter
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014057832A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015181505A (ja
Inventor
宮本 憲一
憲一 宮本
橋本 正人
正人 橋本
英治 八尾
英治 八尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DAIWA SPECIAL GLASS CO., LTD.
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
DAIWA SPECIAL GLASS CO., LTD.
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DAIWA SPECIAL GLASS CO., LTD., Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical DAIWA SPECIAL GLASS CO., LTD.
Priority to JP2014057832A priority Critical patent/JP6523610B2/ja
Priority to PCT/JP2015/056244 priority patent/WO2015141462A1/ja
Priority to CN201580014528.7A priority patent/CN106132461B/zh
Publication of JP2015181505A publication Critical patent/JP2015181505A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6523610B2 publication Critical patent/JP6523610B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/178Syringes
    • A61M5/31Details
    • A61M5/315Pistons; Piston-rods; Guiding, blocking or restricting the movement of the rod or piston; Appliances on the rod for facilitating dosing ; Dosing mechanisms
    • A61M5/31511Piston or piston-rod constructions, e.g. connection of piston with piston-rod
    • A61M5/31513Piston constructions to improve sealing or sliding
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/178Syringes
    • A61M5/31Details
    • A61M5/3129Syringe barrels
    • A61M2005/3131Syringe barrels specially adapted for improving sealing or sliding
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/178Syringes
    • A61M5/31Details
    • A61M5/3129Syringe barrels
    • A61M5/3134Syringe barrels characterised by constructional features of the distal end, i.e. end closest to the tip of the needle cannula

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Anesthesiology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)

Description

本発明は、注射器に関し、特に注射器の外筒部に挿入されたガスケットの摺動抵抗を低減する対策に係るものである。
従来より、外筒部とガスケットとプランジャとを備えた注射器が知られている(例えば、特許文献1を参照)。この注射器において、外筒部の一端に端壁を有しこの端壁を貫通してノズルが設けられ、プランジャの先端に接続されたガスケットが外筒部の他端の開口を通じて外筒部の内部に挿入されている。
この従来の注射器において、外筒部の端壁とガスケットの間には収容室が形成されている。プランジャに押されてガスケットが前方へ移動すると、上述の収容室が収縮して収容室の流体がノズルを通じて注射器の外側へ流出する。一方、プランジャが手前に引かれてガスケットが後方へ移動すると、上述の収容室が拡張して注射器の外側の流体がノズルを通じて収容室へ流入する。
特開2009−165524号公報
しかしながら、従来の注射器の場合、外筒部とガスケットとの間の径方向隙間から収容室の液体が漏れないように、外筒部とガスケットとを摺接させているため、ガスケットと外筒部との間の摺動抵抗によってプランジャを動かしにくくなっている。
特に、プランジャを引く場合は、プランジャを押す場合とは違い、ガスケットが外筒部から抜けないように力を加減しなければならない。このことから、プランジャを引く場合は、プランジャを押す場合に比べてプランジャの操作がやりにくいという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、注射器において、プランジャを押す場合よりもプランジャを手前に引きやすくすることにある。
本発明は、ノズルが貫通した端壁と、前記端壁が一端に接続された外筒部と、前記外筒部内を前後に摺動するガスケットとを備え、前記外筒部は、前記ガスケットの摺動部分の後側に隣接する液溜部を有し、前記ガスケットの後方への摺動に伴って、前記液溜部の液体が前記ガスケットの摺動部分へ入り込んで前記摺動部分を潤滑する注射器である。
また、本発明の注射器の外筒部は、前記ガスケットの前側に隣接し且つ前記ノズルに連通する収容室と、前記ガスケットの側方に隣接して前記収容室と前記液溜部とを連通する液通路とが形成され、前記ガスケットの前方への摺動による前記収容室の収縮に伴って、前記収容室の液体が前記液通路を通じて前記液溜部へ送られるようにしてもよい。
また、本発明の注射器の外筒部は、内周壁から径方向内方へ突出するリブを備え、前記ガスケットは、前後方向の摺動時に前記リブに乗り上がった部分が変形して窪み部に形成される弾性体で構成され、前記液通路は、前記ガスケットの窪み部に形成されるようにしてもよい。
また、本発明の注射器は、前記ガスケットに接続されたプランジャを備え、前記ガスケットは、前記プランジャで前方へ押されて前記リブに乗り上がった状態で前記ノズルを閉塞した後に、さらに前記プランジャで前方へ押されて前記端壁に押し付けられて弾性変形することによって前記収容室を収縮させるようにしてもよい。
また、本発明の注射器の外筒部のリブは、軸方向長さが前記ガスケットの摺動部分の軸方向長さよりも長く形成されるようにしてもよい。
また、本発明の注射器の外筒部のリブは、1つ又は前記外筒部の周方向に間隔を空けて複数形成されるようにしてもよい。
また、本発明の注射器のガスケットは、前記外筒部から離間した小径部と、前記小径部の前側に連続的に形成された大径部とを少なくとも1つ有し、前記外筒部と前記大径部との間に前記摺動部分が形成され、前記外筒部と前記小径部との間の径方向隙間に前記液溜部が形成されるようにしてもよい。
また、本発明の注射器の外筒部のリブは、軸方向長さが前記ガスケットの大径部の軸方向長さよりも長く形成されるようにしてもよい。
また、本発明の注射器の外筒部は、内周壁に軸方向へ延びる溝部が形成され、前記液通路は、前記溝部の内側に形成されるようにしてもよい。
本発明によれば、ガスケットの後方への摺動に伴って、注射器の液溜部に溜まった液体をガスケットの摺動部分へ供給して、液溜部の液体をガスケットの摺動部分の潤滑剤として利用することにより、外筒部とガスケットとの摺動抵抗を減少させることができる。この摺動抵抗の減少によって、プランジャを手前へ引きやすくすることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る注射器の縦断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る注射器のノズル付近の縦断面図である。 図3は、ガスケットがリブに乗り上がったときの注射器のノズル付近の縦断面図である。 図4は、図3のA−A断面図である。 図5は、ガスケットの先端が端壁の貫通孔を閉塞した直後の注射器のノズル付近の縦断面図である。 図6は、本発明品と従来品との注射器における摺動性能試験の結果を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態に係る注射器を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する一実施形態は例示であり、本発明が一実施形態に限定されるものではない。
(注射器の全体構成)
まず、この注射器(10)の全体構成について説明する。この注射器(10)は、図1に示すように、ノズル(21)と端壁(24)と外筒部(20)とガスケット(30)とプランジャ(40)とを備えている。
ノズル(21)は細長状に形成されている。このノズル(21)が端壁(24)の中心部を貫通して設けられている。端壁(24)は外筒部(20)の一端に取り付けられている。ノズル(21)の軸心と外筒部(20)の軸心とは略一致している。外筒部(20)の他端は開口している。この開口を通じてガスケット(30)が外筒部(20)の内部へ挿入されている。外筒部(20)の端壁(24)とガスケット(30)との間に収容室(4)が形成されている。ノズル(21)の内部通路と収容室(4)とは互いに連通している。
ガスケット(30)はプランジャ(40)の端部に接続されている。プランジャ(40)に押されてガスケット(30)が前方へ移動すると、上述の収容室(4)が収縮して収容室(4)の液体(5)がノズル(21)を通じて注射器(10)の外側へ流出する。一方、プランジャが手前に引かれてガスケットが後方へ移動すると、上述の収容室(4)が拡張して注射器(10)の外側の液体(5)がノズル(21)を通じて収容室(4)へ流入する。
(注射器の摺動部の潤滑構造)
次に、注射器(10)における摺動部分の潤滑構造について説明する。
―液溜室―
この注射器(10)には、注射器(10)の摺動部分へ供給される液体(5)を溜める液溜部としての液溜室(3)が設けられている。
ガスケット(30)は、図2に示すように、外筒部(20)の内周壁(22)から径方向へ離間した小径部(31)と、小径部(31)の前側に連続して形成された大径部としての前側大径部(32)とをそれぞれ1つずつ備えている。また、小径部(31)の後側に連続して後側大径部(33)が形成されている。これらの大径部(32,33)の外周壁(35,36)は、外筒部(20)の内周壁(22)に摺接している。大径部(32,33)の外周壁(35,36)と外筒部(20)の内周壁(22)とが注射器(10)の摺動部(11)である。
尚、この一実施形態のガスケット(30)は、前側大径部(32)と小径部(31)とをそれぞれ1つずつ有しているが、これに限定されず、前側大径部(32)及び小径部(31)を一組としてガスケット(30)の長さ方向に複数の組を連続させて形成するようにしてもよい。また、ガスケットの最後尾の小径部(31)の後側に連続して後側大径部(33)を形成するようにしてもよい。
外筒部(20)の内周壁(22)と前側大径部(32)の外周壁(35)との間の摺動部分(1)は、プランジャ(40)を手前へ引いたときのガスケット(30)の摺動に伴って、ガスケット(30)の液溜室(3)の液体(5)が入り込むように構成されている。これにより、この液体(5)が潤滑剤として作用し、ガスケット(30)がスムーズに動くようになる。
また、このガスケット(30)は、前側大径部(32)の外周壁(35)と背面側の端面(37)との交差部分が丸みを帯びている(図2の50を参照)。これにより、上述の交差部分が角部により形成される場合に比べて、液溜室(3)の液体(5)が前側大径部(32)の摺動部分(1)へ入り込み易くなっている。これにより、ガスケット(30)がより一層スムーズに動くようになる。
ここで、このガスケット(30)における前側大径部(32)の摺動面積と後側大径部(33)の摺動面積とは略同じであるが、例えば、ガスケット(30)全体の摺動面積に対する前側大径部(32)の摺動面積の割合が、後側大径部(33)の摺動面積の割合よりも大きくなるようにしてもよい。液溜室(3)の液体(5)は前側大径部(32)側へ供給されるため、前側大径部(32)の摺動面積を後側大径部(33)の摺動面積よりも大きくすることによって、ガスケット(30)がさらにスムーズに動くようになる。
尚、ガスケット(30)全体の摺動面積に対する後側大径部(33)の摺動面積の割合が、前側大径部(32)の摺動面積の割合よりも大きくすることを妨げるものではない。また、一実施形態の注射器(10)のガスケット(30)は、液溜室(3)の液体(5)が後側大径部(33)の摺動部分に入り込まないように構成することにより、液溜室(3)の液体(5)を後側大径部(33)よりも後方へ洩らさないようにしているが、これに限定されず、液溜室(3)の液体(5)が後側大径部(33)の摺動部分に入り込むようにして、ガスケット(30)がより一層スムーズに動くようにしてもよい。
―液通路―
また、この注射器(10)には、図3,4に示すように、外筒部(20)の収容室(4)とガスケット(30)の液溜室(3)とを連通する液通路(2)が設けられている。
外筒部(20)は、その内周壁(22)から径方向内方へ突出する複数のリブ(23)を備えている。これらのリブ(23)は、外筒部(20)の端壁(24)寄りに位置している。プランジャ(40)が押されると、ガスケット(30)が前方へ摺動する。ガスケット(30)は弾性体で構成され、ガスケット(30)の前方への摺動に伴って、ガスケット(30)の前側大径部(32)の外周壁(35)が上述のリブ(23)に乗り上がる(図3を参照)。そして、その乗り上がった部分が弾性変形して、図4に示すように、前側大径部(32)に窪み部(34)が形成される。この窪み部(34)の内部に上述の液通路(2)が形成される。
リブ(23)は、その軸方向長さ(図3のL1)が前側大径部(32)の外周壁(35)の摺接部分の軸方向長さ(図3のL2)よりも長く、且つ前記ガスケット(30)の前側大径部(32)の外周壁(35)の摺接部分の軸方向長さと前記ガスケット(30)の小径部(31)の軸方向長さとを合わせた長さ(図3のL3)よりも短く形成されている。リブ(23)の軸方向長さをL2よりも長くすることで、外筒部(20)の収容室(4)とガスケット(30)の液溜室(3)とを確実に連通させるようにし、リブ(23)の軸方向長さをL3よりも短くすることで、外筒部(20)の収容室(4)と後側大径部(33)の摺動部分とを連通させないようにしている。
前側大径部(32)の全体がリブ(23)に乗り上がったとき、窪み部(34)の液通路(2)において外筒部(20)の収容室(4)とガスケット(30)の液溜室(3)とが連通する。この連通によって、収容室(4)の液体(5)の一部が液溜室(3)へ流入する。この収容室(4)の液体が、液溜室(3)を経て摺動部分(1)へ供給される。尚、液通路(2)の両側は摺動部分(1)であるため、収容室(4)の液体(5)が液通路(2)を流れる途中で両側の摺動部分(1)へ供給される。
リブ(23)は、外筒部(20)の軸方向に沿う直線状に形成されている。尚、リブ(23)は直線状のものに限定されず、螺旋状のもの、斜線状のもの等でもよいが、その軸方向長さが前側大径部(32)の外周壁(35)の摺接部分の軸方向長さよりも長くする必要がある。そうでないと、窪み部(34)の長さが足りず、窪み部(34)の液通路(2)によって外筒部(20)の収容室(4)とガスケット(30)の液溜室(3)とを連通させることができなくなるからである。
また、リブ(23)は、外筒部(20)の軸心を中心として周方向に90°の間隔で4つ配置されている。尚、リブ(23)の数とリブ(23)の間隔とは単なる例示であり、その数と間隔は一実施形態に限定されず、リブ(23)の数は4つ以外であってもよいし、リブ(23)とリブ(23)との周方向の間隔は不等ピッチであってもよい。
また、リブ(23)は、その先端面が平坦に形成されている。一実施形態では、リブ(23)の長さが5mm、リブ(23)の幅が0.3mmに設定されている。尚、リブ(23)の高さは0.1mmに設定されている。リブ(23)の先端面を平坦にすることによって、リブ(23)の先端が鋭角な場合に比べて、ガスケット(30)がリブ(23)に乗り上がったときに、リブ(23)がガスケット(30)を傷つけ難くすることができる。また、リブ(23)において、両側面と平坦な先端面との交差部分に丸みを設けることにより、さらにガスケット(30)を傷つけ難くなっている。
また、リブ(23)は、その軸方向の外筒部(20)の開口側の端部において、その高さが外筒部(20)の開口側から端壁(24)へ向かって徐々に高くなるように構成してもよい。このように、リブ(23)の端部を傾斜させることで、プランジャ(40)を押したときに、リブ(23)にガスケット(30)が乗り上げ易くすることができる。
―収容室―
また、この注射器(10)は、プランジャ(40)に押されたガスケット(30)が端壁(24)のノズル(21)の貫通孔(25)を閉塞するまで進んだとしても、図5に示すように、端壁(24)における貫通孔(25)の外周縁よりも外側の部分(26)とガスケット(30)との間に収容室(4)としての隙間(S)が形成される。つまり、ガスケット(30)が端壁(24)の貫通孔(25)を閉塞した時点でガスケット(30)が端壁(24)に隙間なく接触しないように構成されている。
ガスケット(30)の前側大径部(32)は、円錐状の先端部(38)を有している。一方、外筒部(20)の端壁(24)は、貫通孔(32)の外周縁から端壁(24)の外周縁へ向かって拡径するテーパ状に形成されている。上述の円錐状の先端部(38)と上述の端壁(24)の貫通孔(32)とは、共に軸心が一致し、且つ円錐状の先端部(38)の頂角が端壁(24)のテーパ角よりも小さいため、円錐状の先端部(38)の頂部が端壁(24)の貫通孔(32)を塞いでも、前側大径部(32)と端壁(24)との間には収容室(4)を構成する隙間(S)が形成される。
外筒部(20)のリブ(23)は、その軸方向前方側の端部が外筒部(20)の軸方向前方側の外周縁に接するように形成されているため、リブ(23)によって生じるガスケット(30)の窪み部(34)の液通路(2)は、上述の収容室(4)を構成する隙間に開口している。
この状態から、プランジャ(40)を更に押すと、円錐状の先端部(38)が弾性変形して上述の収容室(4)が収縮して、液通路(2)を通じて液体(5)がガスケット(30)の液溜室(3)へ供給される。円錐状の先端部(38)によってノズル(21)が塞がれた状態になっているので、収容室(4)の液体(5)が液溜室(3)の方へ行き易くなっている。
以上のように、注射器(10)の潤滑構造を構成することにより、液溜室(3)に溜まった液体(5)を外筒部(20)とガスケット(30)との摺動部分(1)へ供給して液体(5)を潤滑剤として利用することができ、外筒部(20)とガスケット(30)との摺動抵抗を減少させることができる。この摺動抵抗の減少によって、プランジャ(40)を手前へ引きやすくすることができる。
(注射器の摺動性能試験)
次に、注射器(10)の摺動性能試験とその結果について説明する。この摺動性能試験では、注射器(10)のプランジャ(40)を手前に引いたときの外筒部(20)とガスケット(30)との間の摺動抵抗値を、本発明品と従来品とで比較した。
まず、本発明の注射器(10)の外筒部(20)にガスケット(30)を所定の位置まで挿入する。その後、ノズル(21)の先端を液体としての薬液(5)に付け、プランジャ(40)を手前に引いて外筒部(20)の収容室(4)に薬液(5)を充填する。
この薬液(5)を充填後、プランジャ(40)を押して、リブ(23)による窪み部(34)をガスケット(30)に形成させ、窪み部(34)による液通路(2)を通じて収容室(4)の薬液(5)をガスケット(30)の液溜室(3)へ所定の量だけ供給する。従来品の場合、リブ(23)がないので、収容室(4)に薬液(5)を充填後、ガスケット(30)の軸方向位置が本発明品と同じ位置になるように調整する。
次に、プランジャ(40)を500mm/minの速さで引くときの応力を測定する。この応力が、外筒部(20)とガスケット(30)との間の摺動抵抗値となる。この試験は、本発明品及び従来品の各々において5回ずつ行った。その結果を図6に示す。
図6からわかるように、本発明品は、摺動抵抗値が従来品に比べて約1/5程度まで減少している。このことから、本発明品は、従来品に比べてプランジャ(40)を引きやすいという顕著な効果を有している。
液溜室(3)の薬液量が多くなるほど、注射器(10)の摺動抵抗値が低くなる。このことから、液溜室(3)の薬液量が多いほど、外筒部(20)とガスケット(30)との摺動部分(1)へ入り込む薬液(5)の量が増加し、その摺動部分の潤滑が促進されて摺動性能が向上すると考えられる。
(注射器を用いた内視鏡検査)
次に、この注射器を用いた内視鏡検査について説明する。
この注射器は、例えば内視鏡を通じて薬液を投入するために用いられる。
内視鏡を体内に挿入した後、注射器(10)の先端を内視鏡に形成された開口部に装着する。注射器(10)の収容室(4)には薬液が充填され、注射器(10)のプランジャ(40)を押して、収容室(4)の薬液を注射器(10)から流出させる。薬液は、内視鏡の内部通路を通過して内視鏡の鉗子口から体内へ散布される。
このとき、注射器(10)のプランジャ(40)を押し切っても、内視鏡内には薬液が残留している。この残留した薬液を内視鏡内から排出するため、一旦、注射器(10)を内視鏡から外した後に、プランジャ(40)を引いて注射器(10)の収容室(4)内へ空気を流入させる。その後、再度、空気が流入した注射器(10)を内視鏡に装着し、プランジャ(40)を押して収容室(4)の空気を注射器(10)から排出することにより、この空気で内視鏡内に残留した薬液を排出するようにしている。
上述の一実施形態の注射器(10)を用いれば、従来の注射器に比べて、プランジャ(40)をスムーズに引くことができる。これにより、注射器(10)の収容室(4)内へ空気を簡単に流入させることができ、空気の入った注射器(10)を再び内視鏡に装着した後、注射器(10)のプランジャ(40)を押して、注射器(10)内の空気を内視鏡へ送り、内視鏡内に残留した薬液を容易に排出させることができる。
(その他の実施の形態)
一実施形態では、外筒部(20)に複数のリブ(23)を形成して液通路(2)を形成したが、これに限定されず、例えば、外筒部(20)の外周部を部分的に径方向外方へ突出させて、この突出部分の内周壁(22)とガスケット(30)との間に隙間を形成し、この隙間に液通路(2)を形成してもよい。こうすると、ガスケット(30)を部分的に変形させることなく、液通路(2)を形成することができる。このような場合であっても、本発明と同様の効果を得ることができる。
また、一実施形態では、注射器(10)のリブ(23)の長さL1が、L2<L1<L3であったが、これに限定されず、L3≦L1であってもよい。リブ(23)の長さL1を後側大径部(33)の後側端面よりも後方へ延ばすようにしてもよい。この場合には、液通路(2)の液体(5)が後側大径部(33)の摺動部分の後側に隣接する液溜部へ供給することができ、後側大径部(33)の摺動部分も潤滑することができる。
以上、説明したように、本発明は、注射器に関し、特に注射器の外筒部に挿入されたガスケットの摺動抵抗を低減する対策について有用である。
1 摺動部分
2 液通路
3 液溜室(液溜部)
4 収容室
5 液体
10 注射器
11 摺動部
20 外筒部
21 ノズル
22 内周壁
23 リブ
24 端壁
30 ガスケット
31 小径部
32 前側大径部(大径部)
33 後側大径部
40 プランジャ

Claims (6)

  1. ノズルが貫通した端壁と、
    前記端壁が一端に接続された外筒部と、
    前記外筒部内を前後に摺動する、弾性体で構成されたガスケットと、
    前記ガスケットが先端に接続されたプランジャとを備え、
    前記外筒部は、前記ガスケットの摺動部分の後側に隣接する液溜部を有し、
    前記ガスケットは、前記外筒部から離間した小径部と、前記小径部の前側に連続的に形成された前側大径部とをそれぞれ少なくとも1つ有するとともに、前記ガスケットの最後尾の小径部の後側に連続して形成された後側大径部を有し、前記外筒部と前記前側大径部および前記後側大径部との間に摺動部分がそれぞれ形成され、前記外筒部と前記小径部との間の径方向隙間に前記液溜部が形成され
    前記ガスケットが前記端壁のノズルの貫通孔を閉塞するまで進んだ状態で、前記端壁における前記貫通孔の外周縁よりも外側の部分と前記ガスケットとの間に隙間が形成されるとともに、前記隙間に開口し前記液溜部に連通する液通路であって、前記隙間と前記後側大径部の摺動部分とを連通させない液通路が前記ガスケットの側方に隣接して形成されるように構成され、前記ガスケットで前記ノズルの貫通孔を閉塞した後、前記プランジャで前記ガスケットを前方へ押して前記端壁に押し付けて弾性変形させて前記隙間を収縮させ、前記隙間の収縮に伴って前記隙間の液体が前記液通路を通じて前記液溜部へ送られることを特徴とする注射器。
  2. 前記外筒部は、内周壁から径方向内方へ突出するリブを備え、
    前記液通路は、前記ガスケットの前後方向の摺動時に前記リブに乗り上がった部分が変形して形成される窪み部に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の注射器。
  3. 前記外筒部のリブは、軸方向長さが前記ガスケットの前側大径部の軸方向長さよりも長く形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の注射器。
  4. 前記外筒部のリブは、1つ又は前記外筒部の周方向に間隔を空けて複数形成されていることを特徴とする、請求項2又は3に記載の注射器。
  5. 前記外筒部は、内周壁に軸方向へ延びる溝部が形成され、
    前記液通路は、前記溝部の内側に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の注射器。
  6. 前記ガスケットの先端部は円錐状に形成され、
    前記端壁は、前記貫通孔の外周縁から該端壁の外周縁へ向かって拡径するテーパ状に形成され、
    前記円錐状の先端部の頂角が前記端壁のテーパ角よりも小さいことを特徴とする、請求項1から請求項の何れか1つに記載の注射器。
JP2014057832A 2014-03-20 2014-03-20 注射器 Active JP6523610B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014057832A JP6523610B2 (ja) 2014-03-20 2014-03-20 注射器
PCT/JP2015/056244 WO2015141462A1 (ja) 2014-03-20 2015-03-03 注射器
CN201580014528.7A CN106132461B (zh) 2014-03-20 2015-03-03 注射器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014057832A JP6523610B2 (ja) 2014-03-20 2014-03-20 注射器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015181505A JP2015181505A (ja) 2015-10-22
JP6523610B2 true JP6523610B2 (ja) 2019-06-05

Family

ID=54144437

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014057832A Active JP6523610B2 (ja) 2014-03-20 2014-03-20 注射器

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6523610B2 (ja)
CN (1) CN106132461B (ja)
WO (1) WO2015141462A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016205314A1 (en) * 2015-06-16 2016-12-22 Zebrasci, Inc. Self-lubricating medical syringes

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2720125A1 (de) * 1977-05-05 1978-11-16 Wimmer Pharma Gummi Gmbh Trennkolben fuer injektionsspritzen
DE3266680D1 (en) * 1981-07-29 1985-11-07 Duphar Int Res Hypodermic syringe
EP0072058A1 (en) * 1981-08-10 1983-02-16 Duphar International Research B.V Multiple-compartment syringe
US4439184A (en) * 1982-05-03 1984-03-27 Concord Laboratories, Inc. Two-dose syringe
US20050154353A1 (en) * 2004-01-09 2005-07-14 Alheidt Thomas A. Positive displacement flush syringe
JP5318687B2 (ja) * 2009-07-21 2013-10-16 大和特殊硝子株式会社 注射器用栓体とこれを装着した注射器および注射器用栓体の打栓方法
JP5717593B2 (ja) * 2011-08-31 2015-05-13 住友ゴム工業株式会社 プレフィルドシリンジ用ガスケットの成型金型

Also Published As

Publication number Publication date
CN106132461A (zh) 2016-11-16
WO2015141462A1 (ja) 2015-09-24
CN106132461B (zh) 2019-08-16
JP2015181505A (ja) 2015-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6133953B2 (ja) 事前充填されたシリンジに使用されるストッパ
CN102556919B (zh) 可折叠漏斗
US20060282048A1 (en) Instrument for an endoscope and needle for an endoscope
US7743706B1 (en) Bullet cleaner for a gun barrel
JP2019510589A5 (ja)
RU2011126169A (ru) Устройство и способы для узлов нагнетания жидкости систем для инъекций
JP6594864B2 (ja) 摺動可能なプランジャープラグ、およびそれを有するシリンジ装置
CN109890669B (zh) 用于清洁用于机动车辆的光学检测系统的光学传感器的装置
EP2783967A3 (en) Hydraulic shock absorber
JP6523610B2 (ja) 注射器
JPWO2007099870A1 (ja) 注射筒
JP6933000B2 (ja) 生体組織接着剤塗布用具
CN103057402A (zh) 一种乘用车的加油管总成
KR102165477B1 (ko) 내시경용 주사 바늘
JP2015123297A (ja) シリンジ型噴出容器
JP2015521934A5 (ja)
JP4743870B2 (ja) シリンジ
US20240033438A1 (en) Cylindrical member and instrument
JP2008260539A (ja) ピストンおよびそのピストンを使用した流動体容器
CN211536024U (zh) 针筒和注射器
KR101604062B1 (ko) 윤활유 공급장치
RU2012101628A (ru) Многокомпонентный патрон с вентиляционным устройством
JP6141758B2 (ja) 注入器用カートリッジ及び注入器
CN215334425U (zh) 一种卡爪式内胀气缸快速连接器
US20150105735A1 (en) Syringe pistons, systems and methods

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180405

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181002

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190426

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6523610

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250