JP6523122B2 - 磁性体検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁性体検出装置に関する。
紙幣等に代表される紙葉類には、偽造防止対策として磁性体を含む磁気インクを用いた印刷や、磁性体を用紙に練りこんだ物が使用されており、これらを検出することによって、紙葉類の真偽を特定する手法が用いられている。
これら磁性体等を検出する方法としては、永久磁石によってバイアスされた強磁場下で紙葉類が搬送される際に、紙葉類中に含まれる磁気インクによって変化する微小な磁場変化を、磁気検出素子を用いて電圧信号に変換して検出する方法がある。その際、磁気検出素子として、ホール素子を用いる方式が考えられる。
このホール素子を用いた磁性体量検出方法として、例えば、特開2003−149313号公報(特許文献1)に記載された技術が知られている。
特許文献1に記載された技術について、図6及び図7を用いて説明する。
図6は、紙幣等の紙葉類に印刷された磁気インク中の微弱な磁性体をホール素子で検出する磁性体検出装置の要部の構成を概略的に示したものである。
図6において、被検出部である紙葉類101は、その表面に印刷された磁気インク等の磁性体101aを有し、図示しないベルト等により図示矢印A方向に搬送されて磁気検出部102上を通過する。磁気検出部102は、一方の極(例えば、N極)が紙葉類101の表面と向かい合うように配設された永久磁石103と、永久磁石103の一方の極(例えば、N極)上に密着固定された検出用のホール素子104と、永久磁石103の他方の極(例えば、S極)上に密着固定された補償用のホール素子105と、を備える。図6では、保護用ケースや磁石の固定具等は省いている。
図6に示す磁性体検出装置において、永久磁石103のN極から出力された磁力線はS極に戻るが、その磁力線の一部はホール素子104、105をそれぞれ貫通する。この際、ホール素子104、105の各電源端子に概略同等の電圧或いは電流を印加することにより、ホール素子104、105の各信号端子に磁力線の密度に比例した電圧が出力される。図6の場合、ホール素子104とホール素子105とは、永久磁石103のN極及びS極の対称位置にそれぞれ配設して略同等の磁力線の密度下にあるため、ホール素子104、105からは、絶対値が略同等であり、符号が反対の電圧が出力される。
永久磁石103は、ホール素子104及びホール素子105に一定のバイアス磁場を付与するものであり、このバイアス磁場が紙葉類101に設けられた磁性体101aにより変化し、検出用のホール素子104を貫通する磁力線の密度が増加する。この磁力線の密度の増加がホール素子104の出力電圧の増加となる。
今、紙葉類101が搬送されて、磁気検出部102上に磁性体101aが接近すると、磁力線の一部は磁性体101aに引き寄せられるため、ホール素子104を貫通する磁力線の密度が増加し、磁性体101aがホール素子104上に来た時点で、ホール素子104を貫通する磁力線の密度は最大となる。一方、補償用のホール素子105の磁力線の密度は、磁性体101aから距離が離れているため変化しない。結果として、検出用のホール素子104と補償用のホール素子105とで出力電圧の絶対値に差が生じる。この電圧の絶対値差を取り出せば、磁性体101aによって変化した検出信号を取り出すことができる。
図7は、ホール素子104及びホール素子105の各差動出力電圧の差分を取り増幅する信号処理回路の一例である。図7において、ホール素子104の両信号端子104a、104bは、差動増幅器111の両入力端子に接続されると共に、ホール素子105の両信号端子105a、105bは、差動増幅器112の両入力端子に接続される。そして、差動増幅器111、112の各出力端子は、それぞれの信号出力電圧の極性が逆になるようにして可変抵抗器113の両端に接続されている。可変抵抗器113の可動端子は、直流増幅器114の入力端子に接続されている。この状態で、磁気検出部102上に磁性体101aが近づくにつれて検出用のホール素子104の出力電圧が増加し、直流増幅器114で増幅されて出力される、補償用のホール素子105の出力電圧との差分は増加する。
なお、実際の磁性体検出装置では、紙葉類101の搬送方向に対して直角の方向に複数個の磁気検出部102が配置され、この磁気検出部102の個数、及びピッチにより主走査方向の検出幅、および分解能が決定される。
特開2003−149313号公報
ホール素子を用いて磁気を検出するようにしたホール素子方式は高い精度で磁性体量を検出することができる。その一方で、ホール素子の出力電圧は、永久磁石による大きな直流オフセット電圧と、磁性体を有する紙葉類搬送時の磁場の変化による出力電圧とが合成された電圧として出力されるため、ホール素子の出力電圧から直流オフセット電圧成分をキャンセルし、紙葉類搬送時の磁気インク等の磁性体による磁場の変化による出力電圧のみを取り出す必要がある。
また、紙葉類搬送時の磁場の変化による出力電圧は非常に微小であり、ホール素子の出力電圧は、後段の処理により大きく増幅する必要がある(通常、1000倍以上)。
ところで、前述のように、ホール素子の出力電圧を増幅する場合、増幅する前の増幅回路への入力段階で直流オフセット電圧成分を正確にキャンセルできていないと増幅後の出力電圧が増幅回路の電圧上下限値に張り付いてしまうことになる。さらに、ホール素子の磁気感度には温度ドリフトがあり、直流オフセット電圧が温度変動と共に変化してしまうため、温度にトラッキングして直流オフセット電圧をキャンセルする機構が必要である。
実際には、複数のホール素子間で、磁気感度及び磁気感度の温度係数にばらつきが存在するため、検出用のホール素子104と補償用のホール素子105との出力電圧の差分を取ったとしても温度ドリフトの影響は完全にはキャンセル出来ず、他の補償回路を追加するか、ホール素子の特性を素子対毎に管理する等の対策が必要となり、製造コスト増の原因となる。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、紙葉類等に印刷された磁気インク中に含まれる磁性体量をホール素子によって検出する磁性体検出装置において、複雑な補償回路や、ホール素子の磁気感度及び磁気感度の温度係数等の特性管理を必要とせずに、ホール素子毎の磁気感度の温度ドリフト成分をキャンセルすることの可能な磁性体検出装置を提供することにある。
本発明の一態様による磁性体検出装置は、紙葉類を搬送する搬送部と、搬送部の近傍に配置され、磁場を発生させる磁場発生部と、磁場発生部が発生する磁場を検出する磁気検出素子と、磁気検出素子の出処理する信号処理回路と、を備え、信号処理回路は、磁気検出素子の後段に配置され、入力信号から帰還信号を減算する第1の減算部と、記第1の減算部の出力信号が入力される第1の増幅回路と、第1の増幅回路の出力信号が入力され、帰還信号を出力する第2の増幅回路と、を有し、第2の増幅回路はローパスフィルタ機能を備えることを特徴としている。
また、本発明の他の態様による信号処理回路は、磁場を発生させる磁場発生部の近傍を搬送される紙葉類の移動に伴う前記磁場の変動を検出する磁気検出素子の出処理する信号処理回路であって、磁気検出素子の後段に配置され、入力信号から帰還信号を減算する第1の減算部と、第1の減算部の出力信号が入力される第1の増幅回路と、第1の増幅回路の出力信号が入力され、帰還信号を出力する第2の増幅回路と、を有し、第2の増幅回路はローパスフィルタ機能を備えることを特徴としている。
本発明の一態様によれば、複雑な補償回路やホール素子の磁気感度及び磁気感度の温度係数等の特性管理を必要とせずに、ホール素子毎の磁気感度の温度ドリフトにも対応した直流オフセット電圧のキャンセルを行うことができる。
本発明を適用した磁性体検出装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態における信号処理回路の一例を示すブロック図である。 磁束密度と信号処理回路の伝達特性との関係を表す説明図である。 印加磁場と直流オフセット電圧との対応を示す特性図の一例である。 本発明の第2実施形態における信号処理回路の一例を示すブロック図である。 従来の磁性体検出装置の一例を示す構成図である。 従来の信号処理回路の一例を示す構成図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態(以下、本実施形態という)について説明する。
なお、以下の詳細な説明では、本発明の実施形態の完全な理解を提供するように多くの特定の具体的な構成について記載されている。しかしながら、このような特定の具体的な構成に限定されることなく他の実施態様が実施できることは明らかであろう。また、以下の実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。
磁性体検出装置10は、図1に示すように、検出対象である紙葉類1を搬送するための搬送部2と、磁気検出部3と、利得調整部4と、モード切り替え部5と、を備える。磁性体検出装置10は複数の磁気検出部3を備えており、図1では3つの磁気検出部3を備える。なお、3つに限らず、任意数の磁気検出部3を設けることができる。
紙葉類1は、その表面に印刷された磁気インク等の磁性体1aを有する。紙葉類1としては、例えば、紙幣、商品券、ビール券等が挙げられる。
搬送部2は、図1に示すように例えば下部ベルト2aと、下部ベルト2aと向かい合うように配置される上部ベルト2b及び2cとを備える。上部ベルト2b及び上部ベルト2cは、下部ベルト2aの長手方向に間隔を空けて配置され、紙葉類1は、下部ベルト2aと上部ベルト2bとの間に挟まれた状態で図示矢印Aで示す搬送方向に搬送され、上部ベルト2bと上部ベルト2cとの隙間部分で、下部ベルト2aのみにより搬送された後、下部ベルト2aと上部ベルト2cとの間に挟み込まれ、再度上下のベルトに挟まれた状態で搬送される。
なお、搬送部2は、後述の検出用ホール素子H1において検出される、磁性体1aの移動に伴う磁性体量の変動に影響を及ぼさない素材で形成される。
また、図1では、搬送部2は、下部ベルト2aと上部ベルト2b及び2cとにより紙葉類1を挟んで搬送する場合について説明しているが、これに限るものではない。紙葉類1を搬送することができ、且つ検出用ホール素子H1において検出される磁性体1aの移動に伴う磁性体量の変動に影響を及ぼさない搬送部であれば適用することができる。
磁気検出部3は、センサ部11と信号処理回路12とを備える。
センサ部11は、永久磁石11aと磁性体検出用の検出用ホール素子H1とを備える。
永久磁石11aは、一方の極、例えばN極が下部ベルト2aと向かい合うように配置される。つまり、下部ベルト2aにより搬送される紙葉類1の一方の表面と向かい合うように配置される。
検出用ホール素子H1は、永久磁石11aの、下部ベルト2aと向かい合う側の極、この場合N極上に密着固定される。
センサ部11は、上部ベルト2bと上部ベルト2cとの隙間部分と向かい合うように配置される。また、センサ部11は、搬送方向Aと直交する方向に沿って配置される。例えば搬送方向と直交する方向に沿って等間隔に配置される。なお、センサ部11の配置位置はこれに限るものではなく、例えば、紙葉類1の磁性体1aの既知の配置位置に基づき、搬送過程において、磁性体1aが検出用ホール素子H1と向かい合う位置にセンサ部11を配置してもよい。また、紙葉類1の幅方向のランダムな位置と検出用ホール素子H1が向かい合うようにセンサ部11を配置してもよく、任意の位置に配置することができる。
また、図1では、検出用ホール素子H1を、上部ベルト2bと上部ベルト2cとの隙間部分と向かい合うように配置しているが、これに限るものではなく、磁性体1aの磁性体量に伴う磁場変動に相当する出力信号変動を検出することができれば、搬送部2に対してどの位置に配置してもよく、搬送部2の構造に合わせて、磁性体1aの磁性体量に伴う磁場変動に相当する出力信号変動を検出することができる位置に配置すればよい。
このような構成において、紙葉類1が搬送されない状態では、永久磁石11aのN極から出力された磁力線はS極に戻るが、その磁力線の一部は検出用ホール素子H1を貫通する。この際、検出用ホール素子H1の電源端子に電圧又は電流を印加することにより、検出用ホール素子H1の差動信号端子に磁力線の密度に比例した電圧差が出力される。
永久磁石11aは、検出用ホール素子H1に一定のバイアス磁場を付与するもので、このバイアス磁場が紙葉類1上の磁性体1aにより変化し、検出用ホール素子H1を貫通する磁力線の密度が増加する。この磁力線の密度の増加が検出用ホール素子H1の出力信号の増加となって表れる。
信号処理回路12は、検出用ホール素子H1からの出力電圧差を入力し、この出力電圧差信号から、永久磁石11aによる一定のバイアス磁場に相当する直流オフセット電圧成分をキャンセルし、磁性体1aの磁性体量に伴う磁場変動に相当する出力電圧変動のみを増幅し、磁性体検出信号ADOUTとして出力する。
図2は、信号処理回路12の一例を示す構成図である。
信号処理回路12は、減算回路21と、増幅回路22と、減算回路23と、増幅回路24と、ローパスフィルタを含む増幅回路25と、A/D変換部26と、制御部27と、D/A変換部28と、を備える。なお、増幅回路25は、ローパスフィルタ機能を有さない増幅回路とローパスフィルタから構成されていても良い。
減算回路21は、検出用ホール素子H1からの出力電圧差HoutとD/A変換部28からの出力信号VDとを入力し、出力電圧差Houtから出力信号VDを減算し、減算結果を出力信号V1として出力する。
信号処理回路12は、オフセット補正モードと、磁性体検出モードの2つのモードで動作し、モード切り替え部5によりモード切り替えが行われる。
オフセット補正モードとは、紙葉類1を搬送させない状態で、各検出用ホール素子H1の直流オフセット電圧成分をキャンセルするモードである。磁性体検出モードとは、紙葉類1を搬送させて紙葉類1に含まれる磁性体量を検出するモードである。
増幅回路22は、減算回路21からの出力信号V1を利得G1で増幅し、出力信号V2として出力する。
減算回路23は、増幅回路22からの出力信号V2を入力すると共に、スイッチSW1を介して増幅回路25の出力信号V5を入力する。減算回路23は、スイッチSW1が短絡状態のときには、出力信号V2から出力信号V5を減算して減算結果を出力信号V3として出力し、スイッチSW1が開放状態のときには、出力信号V2をそのまま出力信号V3として出力する。スイッチSW1はモード切り替え部5によって制御される。モード切り替え部5は、オフセット補正モードのときにはスイッチSW1を開放状態に制御し、磁性体検出モードのときにはスイッチSW1を短絡状態に制御する。
増幅回路24は、利得調整可能な増幅回路であって、利得調整部4からの利得コントロール信号GCNTにより利得G2が調整される。増幅回路24は、減算回路23の出力信号V3を利得G2で増幅し、出力信号V4として出力する。
増幅回路25は、カットオフ周波数がfc3であるローパスフィルタを含み、増幅回路24の出力信号V4を利得G3で増幅すると共にローパスフィルタ処理を行い、出力信号V5として出力する。
ローパスフィルタのカットオフ周波数fc3は、ft<G2×G3×fc3<fmの値に設定される。
ここで、図3に示すように、ftは、磁性体検出装置10が置かれた環境下における温度変化により生じる磁性体量の変動の周波数特性、つまり温度ドリフト成分の周波数相当の周波数である。温度ドリフト成分の周波数は例えば実験等により検出され、ftは、例えば10mHzに設定される。
また、fmは、磁性体1aの移動に伴い生じる磁性体量の変動の周波数相当の周波数である。
ローパスフィルタのカットオフ周波数fc3を、ft<G2×G3×fc3<fmを満足するように設定することによって、図2に示す信号処理回路12の伝達特性は、図3に示す特性線Lで示す特性を有することになる。つまり、直流オフセット成分及び温度ドリフト成分を抑制し、磁性体による磁場変動成分は抑制しないハイパスフィルタ特性を有する。なお、図3において、横軸は周波数、縦軸は、磁束密度又は伝達特性のゲインを示す。
A/D変換部26は、増幅回路24の出力信号V4をデジタル信号に変換し、磁性体検出信号ADOUTとして出力する。
制御部27及びD/A変換部28は、モード切り替え部5によって、モードの切り替えが行われる。
制御部27は、例えばコンパレータ等を含んで構成され、磁性体検出信号ADOUTを入力とする。
そして、オフセット補正モード時には、制御部27は、磁性体検出信号ADOUTが零となるようにD/A変換部28の出力信号VDを調整するための制御信号DACNTを生成し、生成した制御信号DACNTをD/A変換部28に出力すると共に、利得調整部4に出力する。またD/A変換部28は、制御部27からの制御信号DACNTをアナログ信号に変換し、出力信号VDとして出力する。
一方、磁性体検出モード時には、D/A変換部28は、直前のオフセット補正モード時の制御信号DACNTの値を保持している。つまり、磁性体検出信号ADOUTが零となるように出力信号VDを調整したときの制御信号DACNTの収束値を保持している。そして、D/A変換部28は、磁性体検出モード時には、保持しているDACNTの値をアナログ信号に変換し、出力信号VDとして出力する。
ここで、増幅回路22及び24による総利得G1×G2は、紙葉類1が検出用ホール素子H1上を搬送されたときの検出用ホール素子H1から出力される最大出力信号がA/D変換部の入力レンジを超えないレベルとなるように設定すればよい。
利得調整部4には、各磁気検出部3からオフセット補正モード時に設定された制御信号DACNTの収束値が入力される。利得調整部4は、各磁気検出部3の制御信号DACNTの収束値に基づき、検出用ホール素子H1の固体間の、磁電変換利得のばらつきを抑制するための利得コントロール信号GCNTを生成し、これを各磁気検出部3が備える増幅回路24に出力する。
モード切り替え部5は、磁性体検出装置10を、オフセット補正モードと磁性体検出モードとのうちのいずれのモードで動作させるかに応じて、利得調整部4、及び信号処理回路12の各部(スイッチSW1、制御部27及びD/A変換部28)の動作モードを切り替える。
また、磁性体検出装置10は図示しない故障診断部を備えており、各磁気検出部3からの制御信号DACNTに基づき故障診断を行う。
次に、上記第1実施形態の動作を説明する。
磁性体検出装置10を起動すると、モード切り替え部5は、まず、磁性体検出装置10を、紙葉類1を搬送させないオフセット補正モードで動作させる。具体的には、モード切り替え部5は、スイッチSW1を開放状態に制御すると共に、制御部27及びD/A変換部28に対して、オフセット補正モードでの動作を指示する。
なお、ここでは、起動時にオフセット補正モードで動作させる場合について説明するが、起動時に限るものではなく、例えば、所定数の紙葉類1に対して磁性体検出を行ったときにオフセット補正モードで動作させてオフセット補正を行うようにしてもよく、任意のタイミングで動作させることができる。
紙葉類1が搬送されていない状態では、検出用ホール素子H1は、バイアス磁場による直流オフセット信号Hout(DC)を出力する。この状態で、スイッチSW1を開放させ、減算回路23は増幅回路22の出力信号V2をそのまま出力するようにしておく。
この状態で、制御部27はA/D変換部26の出力をモニターしながら、D/A変換部28への制御信号DACNTを切り替え、A/D変換部26の出力が零となるように制御する。これにより、検出用ホール素子H1の直流オフセット信号Hout(DC)をキャンセルすることができる。また制御部27は、A/D変換部26の出力が零となるように制御信号DACNTを切り替えていったときの制御信号DACNTの収束値を利得調整部4に出力する。
利得調整部4は、各磁気検出部3の制御部27から、A/D変換部26の出力が零となるように調整したときの制御信号DACNTの収束値を入力し、これら制御信号DACNTの収束値に基づき、各磁気検出部3の増幅回路24への利得コントロール信号GCNTを生成し出力する。利得調整部4では、例えば、各制御信号DACNTが一定値に収束したとき、つまり、制御部27での制御が終了したと判定されるときに、A/D変換部26の出力が零になったとみなし、このときの制御信号DACNTを取得する。なお、これに限るものではなく、例えば、制御部27から、A/D変換部26の出力が零になったとみなすことのできる状態であることを通知する信号を出力するようにしてもよく、要は、A/D変換部26の出力が零であるとみなすことのできるときの制御信号DACNTを、利得調整部4が取得することができればよい。
ここで、A/D変換部26の出力が零となるように制御信号DACNTを制御した状態では、D/A変換部28の出力信号VD≒直流オフセット信号Hout(DC)である。そのため、このときの制御信号DACNTの値から、直流オフセット信号Hout(DC)の値を予測することができる。
ホール素子の入出力特性は図4に示すように、原点を通る直線で表される。なお、図4において、横軸は磁束密度、縦軸はホール素子の出力電圧である。
このため、直流オフセット信号Hout(DC)が予測出来れば、次式(1)によって磁電変換利得を求めることが出来る。なお、式(1)中のBnは検出用ホール素子H1への印加磁場である。
磁電変換利得=Hout(DC)/Bn ……(1)
利得調整部4は、各磁気検出部3における磁電変換利得が同一となるように、増幅回路24への利得コントロール信号GCNTを生成し出力する。
各磁気検出部3の増幅回路24では、入力される利得コントロール信号GCNTに基づき利得調整を行う。
これによって、検出用ホール素子H1の直流オフセットと、信号利得の固体間ばらつきによる、磁性体検出信号ADOUTのばらつきが抑制されることになる。
また、磁性体検出装置10の図示しない故障診断部では、各磁気検出部3の制御部27から制御信号DACNTを入力し、これらに基づいて前述の手順で故障診断を行う。
つまり、制御部27は、A/D変換部26の出力ADOUTが零となるように制御信号DACNTを調整するため、制御信号DACNTはやがてある値に収束する。また、A/D変換部26の出力が零となるときの制御信号DACNTは、直流オフセット信号Hout(DC)相当の値を示し、検出用ホール素子H1に固体間にばらつきがあったとしても、直流オフセット信号Hout(DC)相当の値からある程度の範囲内の値を示す。
したがって、制御信号DACNTが収束しないとき、或いは、直流オフセット信号Hout(DC)相当の値からある程度の範囲内の値を示さないときには、検出用ホール素子H1が異常、或いは、制御部27等磁気検出部3のいずれかの部位の異常とみなすことができる。
このようにして、利得調整部4による、各信号処理回路12の増幅回路33に対する利得調整が終了すると、モード切り替え部5は、磁性体検出装置10を磁性体検出モードで動作させる。
磁性体検出モードでは、スイッチSW1が短絡されるため、増幅回路24の出力信号V4は増幅回路25を介して増幅回路24の入力に帰還される。
また、D/A変換部28は、直前のオフセット補正モード時の制御信号DACNTの収束値を保持しておき、磁性体検出モードでは、保持しているDACNTの収束値をアナログ信号に変換し、出力信号VDとして出力する。
ここで、増幅回路24の利得G2と増幅回路25の利得G3とが、G2×G3≫1の関係を満足するものとすると、増幅回路24の出力信号V4の伝達関数は次式(2)のように示される。なお(2)式中のsは、s−平面上の複素数である。
V4
≒G1×G2×(s+fc3)/(s+G2×G3×fc3)×(Hout−VD)
……(2)
(2)式から、出力信号V4は、検出用ホール素子H1の出力Houtに対してハイパス特性が掛かった特性となる。
通常、紙葉類1搬送時の、紙葉類1の磁性体量に伴う磁場変動の周波数は数百Hz以上であるのに対し、紙葉類1の搬送中の温度変化に伴うホール素子の出力信号の温度ドリフト成分の周波数は1Hzよりも十分に遅い。
このことを利用して、図3に示すように、前述のハイパス特性の周波数帯域を、検出用ホール素子H1の出力信号の温度ドリフト成分の周波数帯域よりも速く、紙葉類1搬送時の磁場変動の周波数帯域よりも遅い帯域に設定することにより、温度変化による検出用ホール素子H1の直流オフセット信号の変化分はハイパス特性によりキャンセルされ、紙葉類1搬送時の、紙葉類1が有する磁性体1aの磁性体量に伴う磁場変動に相当する出力信号のみ増幅して出力することが可能となる。
具体的には、帰還される周波数帯域が50Hz以下、より好ましくは10Hz以下、さらに好ましくは1Hz以下で、且つ10mHz以上となるように、増幅回路25に含まれるローパスフィルタのカットオフ周波数fc3を次式(3)に従って設定すればよい。
fc3=帰還の周波数帯域/(G2×G3) ……(3)
このようにして、増幅回路24の利得G2を調整した後、磁性体検出モードに移行し、スイッチSW1を短絡する。そして、増幅回路24の出力信号V4の、増幅回路24の入力への帰還が収束した後、紙葉類1の搬送を開始する。
この状態では、検出用ホール素子H1の出力Houtに含まれる直流オフセットの温度ドリフト成分は、減算回路23によりキャンセルされるため、増幅回路24の出力信号V4は、磁性体1aの磁性体量に伴う磁場変動成分相当の信号となる。これにより、各磁気検出部3から出力される磁性体検出信号ADOUTは、温度ドリフト成分を含む直流オフセット成分Hout(DC)が除去され、且つ信号利得の個体間バラツキが除去された、磁性体1aの磁性体量に伴う磁場変動成分をより高精度に反映した信号となる。
したがって、これら各磁気検出部3から出力される磁性体検出信号ADOUTに基づいて、例えば磁性体の有無、或いは紙葉類1における磁性体の位置検出等を行うことによって、磁性体量に基づく各種検出をより高精度に行うことができる。
また、ホール素子の磁気感度のばらつきによる利得ばらつきを除去する場合、従来技術において紙葉類を搬送する前に利得の補正をする場合には、何らかの補正用の磁性体印字パターンを搬送し、そこから利得を計算し補正する必要があり、システムが複雑になるだけでなく、製造コスト増の原因ともなる。
しかしながら、第1実施形態においては、磁性体印字パターン等を必要とすることなく、ホール素子毎の利得ばらつきの補正を行うことができ、すなわち、システムの複雑化を伴うことなく実現することができる。
また、各磁気検出部3に含まれるセンサ部11を、1つのホール素子を含むことで実現することができるため、従来のように2つのホール素子を必要とする場合に比較してその分、コスト削減を図ることも可能である。
ここで、永久磁石11aが磁場発生部に対応し、検出用ホール素子H1が磁気検出素子に対応し、減算回路23が第1の減算部に対応し、増幅回路24が第1の増幅回路に対応し、増幅回路25が第2の増幅回路に対応し、減算回路21が第2の減算部に対応している。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
なお、第2実施形態における磁性体検出装置は、磁気検出部3の信号処理回路の構成が異なることを除いて第1実施形態における磁性体検出装置と同様であるので、同一部の詳細な説明は省略する。
第2実施形態における磁性体検出装置の信号処理回路12aは、第1実施形態における信号処理回路12と同様に、検出用ホール素子H1からの出力電圧差信号を入力し、この電圧差信号から、永久磁石11aによる一定のバイアス磁場に相当する直流オフセット電圧成分をキャンセルし、磁性体1aの磁性体量に伴う磁場変動に相当する出力電圧変動のみを増幅し、磁性体検出信号ADOUTとして出力する。
信号処理回路12aは、減算回路31と、増幅回路32と、増幅回路33と、A/D変換部34と、デジタル増幅回路35と、D/A変換部37と、を備える。
減算回路31は、検出用ホール素子H1からの出力電圧差信号Houtを入力し、電圧差信号Houtから、D/A変換部37からの出力信号VDを減算し、減算結果を出力信号V11として出力する。
増幅回路32は、減算回路21からの出力信号V11を利得G1で増幅し、出力信号V12として出力する。
増幅回路33は、利得調整可能な増幅回路であって、利得調整部4からの利得コントロール信号GCNTにより利得G2の調整がなされる。増幅回路33は、増幅回路32の出力信号V12を利得G2で増幅し、出力信号V13として出力する。
A/D変換部34は、増幅回路33の出力信号V13をデジタル信号に変換し、磁性体検出信号ADOUTとして出力する。
デジタル増幅回路35は、カットオフ周波数がfc3であるローパスフィルタを含み、A/D変換部34の出力ADOUTを利得G3で増幅すると共に、ローパスフィルタ処理を行い、出力信号DACNTとしてD/A変換部37に出力する。
ローパスフィルタのカットオフ周波数fc3は、第1実施形態における増幅回路25に含まれるローパスフィルタと同様に、ft<G1×G2×G3×fc3<fmの値に設定される。
また、デジタル増幅回路35は、オフセット補正モード時には、出力信号DACNTを利得調整部4に出力する。
利得調整部4は、オフセット補正モード時には、デジタル増幅回路35からの出力信号DACNTを入力し、各磁気検出部3における磁電変換利得が同一となるように、増幅回路33への利得コントロール信号GCNTを生成し出力する。
各磁気検出部3の増幅回路33では、入力される利得コントロール信号GCNTに基づき利得調整を行う。
ここで、増幅回路32及び増幅回路33の総利得G1×G2は、紙葉類1が検出用ホール素子H1上を搬送されたときの検出用ホール素子H1から出力される最大出力信号がA/D変換部の入力レンジを超えないレベルとなるように設定すればよい。
そして、モード切り替え部5は、磁性体検出装置10を、オフセット補正モードと磁性体検出モードとのうちのいずれのモードで動作させるかに応じて、利得調整部4、及びデジタル増幅回路35の動作モードを切り替える。
また、磁性体検出装置10の故障診断部(図示せず)は、各磁気検出部3からの出力信号DACNTに基づき上記第1実施形態と同様の手順で故障診断を行う。
次に、上記第2実施形態の動作を説明する。
信号処理回路12aでは、A/D変換部34の出力ADOUTがデジタル増幅回路35によって増幅され、その出力信号DACNTがD/A変換部37によってアナログ信号VDに変換され、検出用ホール素子H1の電圧差信号Houtに帰還される。これにより、A/D変換部34の出力ADOUTが零となるように帰還が掛かる。ここで、簡単のため、A/D変換部34の利得×D/A変換部37の利得=1とし、G1×G2×G3≫1とすると、増幅回路33の出力信号V13の伝達関数は次式(4)のように示される。なお、(4)式中のsは、s−平面上の複素数である。
V13≒G1×G2×(s+fc3)/(s+G1×G2×G3×fc3)×(Hout−VD) ……(4)
(4)式から、出力信号V13は、検出用ホール素子H1の出力Houtに対してハイパス特性が掛かった特性となることがわかる。第1実施形態における説明と同様の理由から、この帰還の帯域を50Hz以下、より好ましくは10Hz以下、さらに好ましくは1Hz以下で、且つ10mHz以上となるように、ローパスフィルタを含むデジタル増幅回路35のカットオフ周波数fc3を次式(5)に従って設定する。
fc3=帰還の周波数帯域/(G1×G2×G3) ……(5)
そして、磁性体検出装置10を起動すると、モード切り替え部5では、まず、磁性体検出装置10をオフセット補正モードで動作させる。すなわち、紙葉類1を搬送させない状態で、検出用ホール素子H1から、バイアス磁場による直流オフセット信号Hout(DC)を出力させる。すると、前記帰還により、A/D変換部34の出力ADOUTは一定期間後に零に収束する。
利得調整部4は、収束後のデジタル増幅回路35の出力信号DACNTを取得し、各磁気検出部3における磁電変換利得が同一となるように増幅回路33の利得を調整する。これにより、磁性体検出信号ADOUTに含まれる検出用ホール素子H1の個体間の信号利得のばらつきが抑制される。
紙葉類1が搬送されてない状態では、検出用ホール素子H1は、直流オフセット信号Hout(DC)のみを出力を出力している。帰還後の収束後のD/A変換部37の出力信号VDは、VD≒直流オフセット信号Hout(DC)であり、出力信号DACNTの値から、直流オフセット電圧Hout(DC)の値を予測することができる。このため、第1実施形態と同様に、前記(1)式から磁電変換利得を求めることができる。
また、各磁気検出部3のデジタル増幅回路35の出力信号DACNTをもとに、図示しない故障診断部により故障診断が行われる。
次に、モード切り替え部5は、磁性体検出装置10を磁性体検出モードで動作させ、紙葉類1を搬送させる。紙葉類1の搬送は、増幅回路33の利得調整後、磁性体検出信号ADOUTが安定した後に開始する。
この状態における検出用ホール素子H1の出力電圧Houtには、紙葉類1の磁性体量に伴う磁場変動と温度ドリフト成分を含む直流オフセット電圧Hout(DC)と、が含まれるが、デジタル増幅回路35におけるローパスフィルタ処理により、温度ドリフト成分を含む直流オフセット電圧成分Hout(DC)が抽出されこれがD/A変換部37を介して減算回路31で減算される。このため、検出用ホール素子H1の出力Houtから温度ドリフト成分を含む直流オフセット電圧成分がキャンセルされることになる。したがって、紙葉類1の磁性体量に伴う磁場変動に相当する出力電圧信号のみを個体ばらつきが調整された正確な利得で増幅して出力することが可能となり、この場合も、第1実施形態と同等の作用効果を得ることができる。
なお、上記実施形態では、紙葉類1に磁性体を含む磁気インクで印刷した場合について説明したが、これに限るものではなく、磁性体を用紙に練りこんだものであっても適用することができる。
また、上記実施形態では、磁気検出部3を3つ備える場合について説明したが、これに限るものではなく、磁気検出部3の数は限定されない。磁気検出部3の数は1つであってもよく、この場合には、検出用ホール素子H1の個体間のばらつきを調整しなくともよい。
ここで、永久磁石11aが磁場発生部に対応し、検出用ホール素子H1が磁気検出素子に対応し、減算回路31が第1の減算部に対応し、増幅回路33が第1の増幅回路に対応し、デジタル増幅回路35が第2の増幅回路に対応している。
<その他>
本発明は、以上に記載した実施形態に限定されるものではない。その技術的思想の範囲内において、当業者の知識に基づいて実施形態に設計の変更等を加えてもよく、そのような変更が加えられた態様も本発明の範囲に含まれる。
また、本発明の範囲は、各請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、全ての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
1 紙葉類
1a 磁性体
2 搬送部
3 磁気検出部
4 利得調整部
5 モード切り替え部
10 磁性体検出装置
11 センサ部
12、12a 信号処理回路
21、23 減算回路
22、24、25 増幅回路
26 A/D変換部
27 制御部
28 D/A変換部
31 減算回路
32、33 増幅回路
35 デジタル増幅回路
34 A/D変換部
36 制御部
37 D/A変換部
H1 検出用ホール素子

Claims (13)

  1. 紙葉類を搬送する搬送部と、
    前記搬送部の近傍に配置され、磁場を発生させる磁場発生部と、
    前記磁場発生部が発生する磁場を検出する磁気検出素子と、
    前記磁気検出素子の出力信号を処理する信号処理回路と、を備え、
    前記信号処理回路は、
    前記磁気検出素子の後段に配置され、入力信号から帰還信号を減算する第1の減算部と、
    前記第1の減算部の出力信号が入力される第1の増幅回路と、
    前記第1の増幅回路の出力信号が入力され、前記帰還信号を出力する第2の増幅回路と、
    を有し、
    前記第2の増幅回路はローパスフィルタ機能を備える磁性体検出装置。
  2. 前記第1の増幅回路の利得と前記第2の増幅回路の利得と前記第2の増幅回路のカットオフ周波数との積は10mHz以上所定周波数以下であり、
    前記所定周波数は、前記搬送部による前記紙葉類の移動に伴い生じる磁場変動の周波数相当の値である請求項1に記載の磁性体検出装置。
  3. 前記第1の増幅回路の利得と前記第2の増幅回路の利得と前記第2の増幅回路のカットオフ周波数との積は10mHz以上50Hz以下である請求項1に記載の磁性体検出装置。
  4. 前記信号処理回路は、前記第1の増幅回路の出力信号をA/D変換するA/D変換部と、
    前記A/D変換部の出力が入力され、後段に配置されたD/A変換部の出力を制御する制御部と、
    前記磁気検出素子の後段であり且つ前記第1の減算部の前段に設けられ、入力される信号から前記D/A変換部の出力を減算する第2の減算部と、を備える
    請求項1から請求項3の何れか1項に記載の磁性体検出装置。
  5. 前記紙葉類による磁場変動が生じない状態にあるとき、前記制御部は、前記A/D変換部の出力が零となるように前記D/A変換部の出力を制御する請求項4に記載の磁性体検出装置。
  6. 前記D/A変換部は、前記紙葉類による磁場変動が生じない状態にあるときに前記制御部により前記A/D変換部の出力が零となるように前記D/A変換部の出力が制御されたときの前記D/A変換部の出力を保持し、
    前記紙葉類による磁場変動が生じる状態にある間、保持している前記D/A変換部の出力を前記第2の減算部に出力する請求項5に記載の磁性体検出装置。
  7. 前記信号処理回路は、さらに第1の増幅回路の出力信号をA/D変換し、前記第2の増幅回路に出力するA/D変換部と、
    前記第2の増幅回路の出力をD/A変換するD/A変換部と、
    を備え、
    前記第1の減算部は入力される信号から前記D/A変換部の出力を減算する請求項1から請求項3の何れか1項に記載の磁性体検出装置。
  8. 前記磁気検出素子はホール素子である請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の磁性体検出装置。
  9. 複数の前記信号処理回路の各々には、それぞれ1つのホール素子の出力が入力される請求項8に記載の磁性体検出装置。
  10. 前記磁気検出素子と当該磁気検出素子に対応する前記信号処理回路とを複数組備えると共に利得調整部を備え、
    前記利得調整部は、前記紙葉類による磁場変動が生じない状態における前記各信号処理回路の前記第1の増幅回路の出力に基づいて、前記第1の増幅回路それぞれの利得を調整する請求項1から請求項9の何れか1項に記載の磁性体検出装置。
  11. 磁場を発生させる磁場発生部の近傍を搬送される紙葉類の移動に伴う前記磁場の変動を検出する磁気検出素子の出力信号を処理する信号処理回路であって、
    前記磁気検出素子の後段に配置され、入力信号から帰還信号を減算する第1の減算部と、
    前記第1の減算部の出力信号が入力される第1の増幅回路と、
    前記第1の増幅回路の出力信号が入力され、前記帰還信号を出力する第2の増幅回路と、
    を有し、
    前記第2の増幅回路はローパスフィルタ機能を備える信号処理回路。
  12. 前記第1の増幅回路の利得と前記第2の増幅回路の利得と前記第2の増幅回路のカットオフ周波数との積は10mHz以上所定周波数以下であり、
    前記所定周波数は、前記紙葉類の移動に伴い生じる前記磁場の変動の周波数相当の値である請求項11に記載の信号処理回路。
  13. 前記第1の増幅回路の利得と前記第2の増幅回路の利得と前記第2の増幅回路のカットオフ周波数との積は10mHz以上50Hz以下である請求項11に記載の信号処理回路。
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