JP6521442B2 - 圧力センサ - Google Patents
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Description
この圧力センサによれば、通気孔を介して収納容器内に伝わる圧力の変動と、この圧力の変動に遅れて追従する透孔又は凹部内部の圧力と、の差圧の大きさに応じて圧電素子が振動する。その結果、圧力センサは、圧電素子に生じる電圧変化に基づいて収納容器に伝わる圧力変動を検出することが可能とされる。
この種のセンサとして、例えば、流体が流れる流路から分岐したバイパス路に配置され、バイパス路内の上流側と下流側との差圧に応じて撓み変形可能なカンチレバーと、カンチレバーに形成され、カンチレバーの変位に基づいて抵抗値が変化するピエゾ抵抗層と、ピエゾ抵抗層の抵抗値変化に基づいてカンチレバーの変位を打ち消す方向の力を発生させる相殺部と、相殺部に指示するフィードバック量をピエゾ抵抗層の抵抗値変化に基づいて算出する電流算出部と、フィードバック量に基づいて流体の体積流量を算出する流量算出部と、を備え、相殺部がフィードバック量に応じた大きさの力を発生させることでカンチレバーの変形を打ち消す流量検出センサが知られている(特許文献2参照)。
さらには電磁式に代えて、相殺部は、カンチレバーに設けられた導電層と、カンチレバーの上下に配置され、フィードバック量(電圧値)に対応した電圧を印加することでカンチレバーを静電引力により引き寄せる電極と、を備え、静電式でカンチレバーを変形させている。
例えば特許文献1に記載の圧力センサの検出感度は、圧電素子の形状、透孔又は凹部の容積、透孔又は凹部と外気との間を出入りする流量等によって大きく左右され易い。片持ち支持された圧電素子は、上述した差圧によって撓むように変形するが、サーボ制御等がされているわけではないので、例えば大きく撓んだ際に差圧が緩和され易い。従って、低周波帯域の感度が低いものであった。
特に、圧電素子の周囲と透孔又は凹部との間の隙間を特に規定しているものでもないので、この隙間を通じて差圧の緩和がそもそも生じ易い。そのため、上述のように圧電素子が大きく撓んだ際には緩和がより顕著となってしまう。従って、検出できる下限周波数を下げることが難しいものであった。
これらのことから、例えば1Hz以下等の低周波帯域において所望の感度を確保することが難しい。
このように、カンチレバーをフィードバック制御することができるので、ギャップを開き難くすることができ、ギャップを通じてキャビティの内部に流入する圧力伝達媒体の流入量を抑制することができる。従って、キャビティの内部の圧力変化を緩やかにすることができ、キャビティの内部と外部との間の圧力差を直ちに緩和させるのではなく、より時間をかけて(緩和時間を長く確保して)緩やかに減少させることができる。
その結果、低周波数帯域の圧力変動であっても感度良く且つ精度良く検出することができる。
従って、ギャップの開きを均一にすることができ、より正確な圧力変動を検出することができる。
なお、制御部が算出する駆動電圧は、カンチレバーの撓み変位量を相殺するような電圧値であっても良いし、カンチレバーの撓み変位量が例えば半分になる程度の電圧値でも良い。いずれにしても、制御部はカンチレバーの撓み変位量を減少させることに繋がる電圧値を算出すれば良い。
以下、本発明に係る圧力センサの第1実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面を見易くするために、平面図であっても適宜ハッチングを施している。
図1及び図2に示すように、本実施形態の圧力センサ1は、所定の周波数帯域の圧力変動を検出するセンサであり、圧力伝達媒体(例えば空気等の気体)が存在する空間等に配置されて使用される。
また、圧力センサ1の厚み方向に沿ったカンチレバー3側を上方、その反対側を下方という。また、圧力センサ1の平面視で、互いに直交する2方向のうち第1方向を前後方向L1といい、第2方向を左右方向L2という。
第2基板11は、シリコン支持層12に対して下方から基板接合されている。第2基板11としては、例えばシリコン或いは異種材料からなる半導体基板が挙げられるが、特定の材料に限定されるものではない。
なお、基板接合の方法としては、例えば拡散接合、常温接合や陽極接合等の直接接合方法や、接着層を介した間接接合方法等が挙げられるが、特定の方法に限定されるものではない。
但し、この場合に限定されるものではなく、センサ本体2は、前後方向L1に沿った長さが左右方向L2に沿った長さよりも長い、或いは左右方向L2に沿った長さが前後方向L1に沿った長さよりも長い平面視長方形状に形成されていても良い。
第2基板11の中央部分には凹部11aが形成されており、これによって第2基板11は環状の枠部11bを有している。
第1基板10のシリコン支持層12は、第2基板11の枠部11b上に重なった環状に形成されている。さらに第1基板10の絶縁層13は、シリコン支持層12上に重なった環状に形成されている。なお、絶縁層13で囲まれる内側部分が連通開口15とされている。
そして、上述した第2基板11の枠部11b、シリコン支持層12、絶縁層13及びシリコン活性層14の枠部14aが、センサ本体2の周壁部2bを構成している。
このカンチレバー3は、基端部3aを中心としてキャビティ7の内部と外部との圧力差(すなわち、ギャップ20を介してキャビティ7の内部と外部との間を流通可能な圧力伝達媒体による圧力の差)に応じて撓み変形する。
なお、枠部14aの一部は、連通開口15を覆うように周壁部2bよりもカンチレバー3側に突出している。
2つの補助ギャップ21によって、カンチレバー3の基端部3aは、補助ギャップ21とギャップ20との間に配置される第1レバー支持部25及び第2レバー支持部26と、補助ギャップ21の間に配置される第3レバー支持部27と、に分かれている。従って、カンチレバー3は、第1レバー支持部25、第2レバー支持部26及び第3レバー支持部27を中心として撓み変形し易い。
なお、図示の例では、第1区画溝30はシリコン活性層14の上面から凹状に形成されているが、シリコン活性層14を貫通して絶縁層13に達する深さとされていても構わない。
なお、第2区画溝31及び第3区画溝32は、第1区画溝30と同様に、シリコン活性層14の上面から凹状に形成されているが、シリコン活性層14を貫通して絶縁層13に達する深さとされていても構わない。
第1検出電極35は、第1区画溝30と第2区画溝31との間に形成されている。第2検出電極36は、第1区画溝30と第3区画溝32との間に形成されている。これにより、第1検出電極35と第2検出電極36とは、電気的に切り離されている。
なお、第1検出電極35及び第2検出電極36の上面に図示しない絶縁膜を保護膜として被膜することで、外部との電気的な接触を防止することが好ましい。
ピエゾ抵抗層40は、カンチレバー3の第3レバー支持部27に主に形成されていると共に、第1検出電極35及び第2検出電極36に電気接続されるように形成されている。
この絶縁層41は、枠部14aの上面のうち第2区画溝31よりも左右方向L2の外側に配置され、左右方向L2に沿って延びた第1絶縁層41aと、枠部14aの上面のうち第3区画溝32よりも左右方向L2の外側に配置され、左右方向L2に沿って延びた第2絶縁層41bと、カンチレバー3の上面に配置された平面視U字状の第3絶縁層41cと、を備えている。
第1駆動電極45は、第1絶縁層41a上に形成されている。第2駆動電極46は、第2絶縁層41b上に形成されている。これにより、第1駆動電極45及び第2駆動電極46は、互いに電気的に切り離されているうえ、第1検出電極35及び第2検出電極36に対しても電気的に切り離されている。
なお、第1駆動電極45及び第2駆動電極46の上面に図示しない絶縁膜を保護膜として被膜することで、外部との電気的な接触を防止することが好ましい。
このレバー駆動部5は、カンチレバー3の上面に沿って配置されたPZT(チタン酸ジルコン酸鉛、AlN(窒化アルミニウム)等の圧電材料からなる圧電体47と、圧電体47を上下に挟んで配置され、圧電体47に対して駆動電圧を印加することで圧電体47を伸縮変形させる第1圧電電極(第1電極)48及び第2圧電電極(第2電極)49と、を備えている。なお、第1圧電電極48が圧電体47の下方に配置され、第2圧電電極49が圧電体47の上方に配置されている。
具体的に第1圧電電極48は、第1駆動電極45から第1レバー支持部25を通過しながらカンチレバー3の先端部3b側まで前後方向L1に沿って延びると共に、第3レバー支持部27及びピエゾ抵抗層40を回り込んだ後、第2レバー支持部26に沿いながら第2駆動電極46に向かって前後方向L1に沿って延びるように平面視U字状に形成されている。その際、第1圧電電極48は、第2駆動電極46との間に若干の隙間があくように形成され、第2駆動電極46に対して電気的に切り離されている。
具体的に圧電体47は、第2駆動電極46から第2レバー支持部26を通過しながらカンチレバー3の先端部3b側まで前後方向L1に沿って延びると共に、第3レバー支持部27及びピエゾ抵抗層40を回り込んだ後、第1レバー支持部25に沿いながら第1駆動電極45に向かって前後方向L1に沿って延びるように平面視U字状に形成されている。
なお、図示の例の圧電体47は、第1駆動電極45との間に若干の隙間があくように形成されているが、第1駆動電極45に達していても構わない。また、図示の例の圧電体47は、該圧電体47のうち前後方向L1に沿って延びている部分の横幅W1が、左右方向L2に沿って延びている部分の横幅W2よりも狭く形成されている。
従って、この出力信号に基づいてカンチレバー3の変位を検出でき、圧力変動を検出することが可能となる。
基準電圧発生回路52は、ブリッジ回路51に対して所定の基準電圧Vccを印加する。作動増幅回路53は、中点電圧E1と中点電圧E2との間の電位差を検出し、この電位差を所定増幅率にて増幅して出力する。この電位差は、ピエゾ抵抗層40の抵抗値変化に応じた値、すなわちカンチレバー3の変位に基づいた値となる。
レバー制御部6は、第1駆動電極45及び第2駆動電極46に接続され、第1駆動電極45及び第2駆動電極46間に駆動電圧を印加する駆動回路(電圧印加部)60と、検出回路50及び駆動回路60に接続され、変位検出部4で検出された検出値に基づいて駆動電圧を算出し、該駆動電圧を印加するように駆動回路60を作動させる信号処理回路(制御部)61と、を備えている。
次に、上述した圧力センサ1を利用して、圧力変動を検出する場合について説明する。
はじめに、図5に示す時刻t1以前の期間Aのように、キャビティ7の外部の圧力(以下、外気圧Poutと称する)と、キャビティ7の内部の圧力(以下、内気圧Pinと称する)との圧力差がゼロである場合には、図6(A)に示すように、カンチレバー3は撓み変形しない。これにより、検出回路50から出力される出力信号(センサ信号)は所定値(例えばゼロ)である。
なお、レバー駆動部5を利用しない場合を参考例(図5に示す二点鎖線)として先に説明し、その後、レバー駆動部5による圧電効果を利用してカンチレバー3を撓み変形させる本実施形態(図5に示す実線)について説明する。
外気圧Poutがステップ状に上昇すると、キャビティ7の外部と内部との間に圧力差が生じるので、図6(B)に示すようにカンチレバー3はキャビティ7の内部に向けて撓み変形する。すると、カンチレバー3の撓み変形に応じてピエゾ抵抗層40に歪が生じて電気抵抗値が変化するので、図5に示す二点鎖線のように出力信号が増大する。
従って、変位検出部4による検出値の変化(カンチレバー3の変位に基づいたピエゾ抵抗層40の電気抵抗値の変化)に基づいて圧力変動を検出することができる。
本実施形態の圧力センサ1では、外気圧Poutがステップ状に上昇した際、圧力差に起因したカンチレバー3の変形を打ち消すように、カンチレバー3を逆方向に変形させることができる。
すると、信号処理回路61は、変位検出部4で検出されたピエゾ抵抗層40の電気抵抗値の変化に基づいて駆動電圧(極性も含む)を算出し、この算出した駆動電圧を印加するように駆動回路60を制御する。これにより、駆動回路60は、第1駆動電極45及び第2駆動電極46を介して、第1圧電電極48と第2圧電電極49との間に駆動電圧を印加する。
そのため、図5に示すように、キャビティ7の内部と外部との圧力差を直ちに緩和させるのではなく、より時間をかけて(緩和時間を長く確保して)緩やかに減少させることができる。
特に、カンチレバー3をフィードバック制御することで、圧力差に起因するカンチレバー3の撓みを小さくできるので、例えば線形性の良い範囲で検出を行える。従って、感度の線形性を向上することができる。
しかも、カンチレバー3がセンサ本体2に一体に接続されているうえ、カンチレバー3にレバー駆動部5が形成されているので、圧電効果を利用してカンチレバー3を撓み変形させるために必要な主要部材を1つのユニットとしてコンパクトに構成することができると共に、例えばMEMS技術や半導体製造技術を応用して容易に製造することができる。従って、構成の簡略化、小型化及び低消費電力化を図り易く、各種の用途に適用し易いセンサとすることができる。
また、携帯用ナビゲーション装置に適用することも可能である。この場合、例えば圧力センサ1を利用して高低差に基づく気圧差を検出できるので、ユーザが建物内の何階に位置しているのかを正確に判別してナビゲーション結果に反映させることができる。
上記第1実施形態において、信号処理回路61が、変位検出部4で検出された検出値と予め決められた基準値とを比較し、その差分に対応した駆動電圧を算出しても良い。
この場合には、上記差分をキャンセル(相殺)するようにカンチレバー3を逆方向に変形させることができ、カンチレバー3が常に同じ状態を維持し続けるようにフィードバック制御することができる。これにより、キャビティ7の内部と外部との圧力差に大きさに影響されることなく、ギャップ20の開き具合を一定に維持することができる。よって、ギャップ20を通じてキャビティ7の内部に流入する圧力伝達媒体の流入量を一定に制御できる。従って、一定の感度で圧力変動を検出することができ、安定した検出精度を得ることができる。
さらに、この場合には、上記差分に基づいてカンチレバー3の変位を検出することもできる。
一方、圧電体47のうち、カンチレバー3の先端部3b側に配置され、且つ左右方向L2に沿って延びている部分は、カンチレバー3における先端部3b側の反り(撓み)に大きく寄与する。従って、上記横幅W2を調整することで、印加電圧に対するカンチレバー3の先端部3b側の撓み変形量を調整することが可能である。
従って、上述の特性を考慮しながら、カンチレバー3の形状等に応じて圧電体47の形状を決定すれば良い。
従って、このような場合には、図9に示すように、カンチレバー3の形状に対応して横幅W1よりも横幅W2が大きくなるように圧電体47を形成することが好ましい。このようにすることで、カンチレバー3の先端部3b側に大きな曲げモーメントが作用しても、それに対応した圧電効果を適切に圧電体47に発揮させることができ、所定の印加電圧でカンチレバー3を逆方向に撓み変形させることができる。
次に、本発明に係る第2実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
これら第1検出電極72、第2検出電極74及び圧電体73は圧電素子71を構成する。そして、この圧電素子71は、圧電体73に作用した圧力を、圧電効果により第1検出電極72と第2検出電極74との間の電位差(電圧信号)に変換している。
但し、第1実施形態と同様に絶縁層41を形成し、絶縁層41上にレバー駆動部5を形成しても構わない。
変位検出部4は、図10及び図12に示すように、第1接続電極75を介して第1検出電極72に電気接続されると共に、第2接続電極76を介して第2検出電極74に電気接続されたチャージアンプ回路77を備えている。
特に、本実施形態の場合には、第1実施形態におけるピエゾ抵抗層40の抵抗変化を検出する場合とは異なり、圧電体73の部分に電流が流れず電力の消費がないため、消費電力の低減化をさらに図ることができる。それに加え、レバー駆動部5及び圧電素子71を並行してカンチレバー3に形成することができるので、容易に製造し易い。
次に、本発明に係る第3実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第3実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
なお、本実施形態のセンサ本体2は、左右方向L2に沿った長さが前後方向L1に沿った長さよりも長い平面視長方形状に形成されている。
なお、それぞれのピエゾ抵抗層40の周辺には、第1実施形態と同様に、補助ギャップ21、第1区画溝30、第2区画溝31、第3区画溝32、第1検出電極35及び第2検出電極36がそれぞれ形成されている。
これら第7レバー支持部88及び第8レバー支持部89の左右方向L2に沿った支持幅は、第4レバー支持部85、第5レバー支持部86及び第6レバー支持部87の左右方向L2に沿った支持幅よりも狭い。但し、支持幅はこの場合に限定されるものではなく、自由に変更して構わない。
なお、第1圧電電極91上には、第1駆動電極94が形成されている。また、第2圧電電極93上には、第2駆動電極95が形成されている。
他方の検出回路50は、第8レバー支持部89に設けられた他方のピエゾ抵抗層40側に電気接続された第1検出電極35及び第2検出電極36に電気接続されている。そして、これら2つの検出回路50は、信号処理回路61に接続されている。
すなわち、信号処理回路61は、2つのピエゾ抵抗層40の電気抵抗値の変化に基づいて駆動電圧をそれぞれ算出し、算出した駆動電圧をそれぞれ印加するように2つの駆動回路60を個別に制御する。
従って、第4レバー支持部85の変位量と、第5レバー支持部86の変位量とを個別に制御することができる。
なお、本実施形態では、レバー駆動部81及びピエゾ抵抗層40を左右方向L2に間隔をあけて2つ具備した場合を例にしたが、3つ以上具備しても構わない。例えば、センサ本体2及びカンチレバー3の大きさや形状等を考慮して決定しても良い。
次に、本発明に係る第4実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第4実施形態においては、第1実施形態及び第3実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
そして、本実施形態の第1区画溝30は、カンチレバー3における左右方向L2の中央部分よりも第3区画溝32寄りにずれて配置されている。そのため、ピエゾ抵抗層40、第1検出電極35及び第2検出電極36も同様に、カンチレバー3における左右方向L2の中央部分よりも第3区画溝32寄りにずれて配置されている。
次に、本発明に係る第5実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第5実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
本実施形態の絶縁層111は、主にピエゾ抵抗層40上に重なるように配置されている。よって、絶縁層111は、第1区画溝30を回り込むように平面視U字状に形成されている。そして、この絶縁層111上にレバー駆動部5が形成されている。従って、本実施形態のレバー駆動部5は、第4実施形態と同様に、カンチレバー3の左右方向L2における中央部分に配置されている。
L2…左右方向(第2方向)
1、70、80、100、110…圧力センサ
2…センサ本体
3…カンチレバー
3a…カンチレバーの基端部
3b…カンチレバーの先端部
4…変位検出部
5、81…レバー駆動部
6…レバー制御部
7…キャビティ
15…連通開口
40…ピエゾ抵抗層(変位検出素子)
47、92…圧電体
48、91…第1圧電電極(第1電極)
49、93…第2圧電電極(第2電極)
60…駆動回路(電圧印加部)
61…信号処理回路(制御部)
73…圧電体(変位検出素子)
111…絶縁層
Claims (5)
- 内部にキャビティが形成され、前記キャビティの内部と外部とを連通する連通開口が形成された中空のセンサ本体と、
前記連通開口を覆い、且つ前記センサ本体との間にギャップが形成されるように前記センサ本体に片持ち状態で接続され、前記キャビティの内部と外部との圧力差に応じて撓み変形可能なカンチレバーと、
前記カンチレバーの変位を検出する変位検出部と、
前記カンチレバーに形成され、前記圧力差に起因する撓み方向とは逆方向に向けて前記カンチレバーを圧電効果により撓み変形させるレバー駆動部と、
前記変位検出部による検出値に基づいて、前記圧力差に起因した前記カンチレバーの変形を打ち消すように、前記レバー駆動部を制御するレバー制御部と、を備え、
前記レバー駆動部は、
前記カンチレバーの表面に沿って配置された圧電体と、
前記圧電体を挟んで配置され、前記圧電体に対して駆動電圧を印加することで前記圧電体を変形させる第1電極及び第2電極と、を備え、
前記レバー駆動部は、前記カンチレバーの先端部と、前記センサ本体に接続される前記カンチレバーの基端部とを結ぶ第1方向に対して、平面視で直交する第2方向に間隔をあけて複数形成され、
前記レバー制御部は、複数の前記レバー駆動部を個別に制御することを特徴とする圧力センサ。 - 請求項1に記載の圧力センサにおいて、
前記変位検出部は、前記カンチレバーに形成された変位検出素子の抵抗値変化、又は電荷の変化に基づいて前記カンチレバーの変位を検出することを特徴とする圧力センサ。 - 請求項2に記載の圧力センサにおいて、
前記レバー駆動部は、絶縁層を挟んで前記変位検出素子に対して重なった状態で配置されていることを特徴とする圧力センサ。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の圧力センサにおいて、
前記レバー制御部は、
前記第1電極と前記第2電極との間に駆動電圧を印加する電圧印加部と、
前記変位検出部で検出された検出値に基づいて前記駆動電圧を算出し、該駆動電圧を印加するように前記電圧印加部を制御する制御部と、を備えていることを特徴とする圧力センサ。 - 請求項4に記載の圧力センサにおいて、
前記制御部は、前記変位検出部で検出された検出値と予め決められた基準値との差分に対応した駆動電圧を算出することを特徴とする圧力センサ。
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