JP6521442B2 - 圧力センサ - Google Patents

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Description

本発明は、圧力センサに関する。
従来、圧力変動を検出する圧力センサ(差圧センサ)として、例えば、通気孔を有する収納容器と、収納容器内に配設され、透孔又は凹部を有する基板と、透孔内又は凹部内で振動可能に基板に片持ち支持された圧電素子と、を具備した圧力センサが知られている(特許文献1参照)。
この圧力センサによれば、通気孔を介して収納容器内に伝わる圧力の変動と、この圧力の変動に遅れて追従する透孔又は凹部内部の圧力と、の差圧の大きさに応じて圧電素子が振動する。その結果、圧力センサは、圧電素子に生じる電圧変化に基づいて収納容器に伝わる圧力変動を検出することが可能とされる。
また、圧電素子に代えて、圧力差に応じて撓み変形可能なカンチレバーを備えたセンサが知られている。
この種のセンサとして、例えば、流体が流れる流路から分岐したバイパス路に配置され、バイパス路内の上流側と下流側との差圧に応じて撓み変形可能なカンチレバーと、カンチレバーに形成され、カンチレバーの変位に基づいて抵抗値が変化するピエゾ抵抗層と、ピエゾ抵抗層の抵抗値変化に基づいてカンチレバーの変位を打ち消す方向の力を発生させる相殺部と、相殺部に指示するフィードバック量をピエゾ抵抗層の抵抗値変化に基づいて算出する電流算出部と、フィードバック量に基づいて流体の体積流量を算出する流量算出部と、を備え、相殺部がフィードバック量に応じた大きさの力を発生させることでカンチレバーの変形を打ち消す流量検出センサが知られている(特許文献2参照)。
この流量検出センサでは、相殺部がカンチレバーに設けられた磁性体と、フィードバック量(電流値)に対応した磁界を発生させるソレノイドコイルと、を備え、電磁式でカンチレバーを変形させている。
さらには電磁式に代えて、相殺部は、カンチレバーに設けられた導電層と、カンチレバーの上下に配置され、フィードバック量(電圧値)に対応した電圧を印加することでカンチレバーを静電引力により引き寄せる電極と、を備え、静電式でカンチレバーを変形させている。
特開平4−208827号公報 特開2014−167459号公報
しかしながら、上記従来のセンサには課題が残されている。
例えば特許文献1に記載の圧力センサの検出感度は、圧電素子の形状、透孔又は凹部の容積、透孔又は凹部と外気との間を出入りする流量等によって大きく左右され易い。片持ち支持された圧電素子は、上述した差圧によって撓むように変形するが、サーボ制御等がされているわけではないので、例えば大きく撓んだ際に差圧が緩和され易い。従って、低周波帯域の感度が低いものであった。
特に、圧電素子の周囲と透孔又は凹部との間の隙間を特に規定しているものでもないので、この隙間を通じて差圧の緩和がそもそも生じ易い。そのため、上述のように圧電素子が大きく撓んだ際には緩和がより顕著となってしまう。従って、検出できる下限周波数を下げることが難しいものであった。
これらのことから、例えば1Hz以下等の低周波帯域において所望の感度を確保することが難しい。
また、特許文献2に記載の流量検出センサでは、相殺部が電磁式或いは静電式でカンチレバーを変形させているが、電磁式の場合、磁性体及びソレノイドコイルを具備する必要があるので、小型化及び低消費電力化を図ることが難しい。
また、静電式の場合、カンチレバーに対して静電引力を適切に作用させるために、電極をカンチレバーの近傍に配置する必要があるが、その具体的な構造或いは方法が示されておらず、実現性に乏しい。しかも、カンチレバーの近傍に電極を配置した場合、電極が流体の流通を妨げ易く、バイパス路内の上流側と下流側との差圧に応じてカンチレバーが適切に撓み変形し難くなってしまう。これにより、感度及び応答性が低下(劣化)する懸念があった。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、感度の線形性が優れているうえ、例えば1Hz以下の低周波数帯域の圧力変動であっても感度良く且つ精度良く検出することができる圧力センサを提供することである。
(1)本発明に係る圧力センサは、内部にキャビティが形成され、前記キャビティの内部と外部とを連通する連通開口が形成された中空のセンサ本体と、前記連通開口を覆い、且つ前記センサ本体との間にギャップが形成されるように前記センサ本体に片持ち状態で接続され、前記キャビティの内部と外部との圧力差に応じて撓み変形可能なカンチレバーと、前記カンチレバーの変位を検出する変位検出部と、前記カンチレバーに形成され、前記圧力差に起因する撓み方向とは逆方向に向けて前記カンチレバーを圧電効果により撓み変形させるレバー駆動部と、前記変位検出部による検出値に基づいて、前記圧力差に起因した前記カンチレバーの変形を打ち消すように、前記レバー駆動部を制御するレバー制御部と、を備え、前記レバー駆動部は、前記カンチレバーの表面に沿って配置された圧電体と、前記圧電体を挟んで配置され、前記圧電体に対して駆動電圧を印加することで前記圧電体を変形させる第1電極及び第2電極と、を備え、前記レバー駆動部は、前記カンチレバーの先端部と、前記センサ本体に接続される前記カンチレバーの基端部とを結ぶ第1方向に対して、平面視で直交する第2方向に間隔をあけて複数形成され、前記レバー制御部は、複数の前記レバー駆動部を個別に制御することを特徴とする。
本発明に係る圧力センサによれば、センサ外部の圧力が変動すると、キャビティの内部と外部との間に圧力差が生じ、この圧力差に応じてカンチレバーが撓み変形しはじめる。また、圧力の変動後、時間の経過と共にカンチレバーと連通開口との間のギャップを通じて圧力伝達媒体がキャビティの外部から内部に流入するので、キャビティの内部と外部との圧力が徐々に均衡した状態となる。これにより、圧力変動に起因してカンチレバーに作用していた外力が徐々に低下するので、カンチレバーの撓みが徐々に小さくなる。従って、変位検出部により、カンチレバーの変位(撓み変位)を検出することで、その検出値に基づいて圧力変動を検出することができる。
ところで、キャビティの内部と外部との間に圧力差が生じた際、レバー制御部は変位検出部による検出値に基づいて圧力差に起因したカンチレバーの変形を打ち消すように、レバー駆動部を制御する。具体的には、レバー制御部は、第1電極と第2電極との間に駆動電圧を印加するようにレバー駆動部を制御する。第1電極と第2電極との間に駆動電圧を印加することで、圧電効果(場合によっては逆圧電効果ともいう)により圧電体に歪を生じさせ、該圧電体を伸縮変形させる。これにより、圧電体に伴ってカンチレバーを部分的に伸縮変形させることができ、結果的にカンチレバーの全体を撓み変形させることができる。従って、駆動電圧を制御することで、圧力差に起因する撓み方向とは逆方向に向けてカンチレバーを撓み変形させることができる。
このように、カンチレバーをフィードバック制御することができるので、ギャップを開き難くすることができ、ギャップを通じてキャビティの内部に流入する圧力伝達媒体の流入量を抑制することができる。従って、キャビティの内部の圧力変化を緩やかにすることができ、キャビティの内部と外部との間の圧力差を直ちに緩和させるのではなく、より時間をかけて(緩和時間を長く確保して)緩やかに減少させることができる。
従って、例えば1Hz以下の低周波数帯域の圧力変動であっても検出することができ、検出できる下限周波数を下げることができる。特に、カンチレバーをフィードバック制御することで、圧力差に起因するカンチレバーの撓みを小さくできるので、例えば線形性の良い範囲で検出を行える。従って、感度の線形性を向上することができる。
その結果、低周波数帯域の圧力変動であっても感度良く且つ精度良く検出することができる。
しかも、カンチレバーがセンサ本体に接続されているうえ、そのカンチレバーにレバー駆動部が形成されているので、圧電効果を利用してカンチレバーを撓み変形させるために必要な主要部材を1つのユニットとしてコンパクトに構成することができると共に、例えばMEMS技術や半導体製造技術等を応用して容易に製造することができる。従って、構成の簡略化、小型化及び低消費電力化を図り易く、各種の用途に利用し易い圧力センサとすることができる。
さらに、カンチレバー自身に形成したレバー駆動部による圧電方式でカンチレバーを撓み変形させるので、従来の静電方式のようにカンチレバーの近傍に静電引力を発生させるための電極を配置する必要がない。従って、カンチレバーの上方や下方に、圧力伝達媒体が自由に流通する空間を確保することができ、感度や応答性が低下(劣化)することを防止することができる。
さらに、カンチレバーの第2方向に間隔をあけて配置されているレバー駆動部に対して、レバー制御部が複数のレバー駆動部を個別に制御することができる。これにより、キャビティの内部と外部との間に生じた圧力差によってカンチレバーが撓み変形した際、カンチレバーに捩じれが生じたとしても、その捩じれを補正しながらカンチレバーを逆方向に撓み変形させることができる。
従って、ギャップの開きを均一にすることができ、より正確な圧力変動を検出することができる。
)前記変位検出部は、前記カンチレバーに形成された変位検出素子の抵抗値変化、又は電荷の変化に基づいて前記カンチレバーの変位を検出しても良い。
この場合には、カンチレバー自身に形成された変位検出素子の抵抗値変化(例えばピエゾ抵抗の抵抗値変化)、又は電荷の変化(例えば圧電体の電荷の変化)を利用できるので、高精度にカンチレバーの変位を検出することができる。また、カンチレバーのうち撓み易い部分に変位検出素子を形成することで、カンチレバーの変位をより高精度に検出することも可能である。
)前記レバー駆動部は、絶縁層を挟んで前記変位検出素子に対して重なった状態で配置されても良い。
この場合には、キャビティの内部と外部との圧力差に起因するカンチレバーの撓み変位を検出するための変位検出素子の位置と、圧電方式によりカンチレバーを撓み変形させるためのレバー駆動部と、を同位置に重ねて配置しているので、設置位置の違いによる誤差の影響を受け難い。従って、より正確且つ安定にカンチレバーをフィードバック制御することができ、圧力変動をさらに正確に検出することができる。
)前記レバー制御部は、前記第1電極と前記第2電極との間に駆動電圧を印加する電圧印加部と、前記変位検出部で検出された検出値に基づいて前記駆動電圧を算出し、該駆動電圧を印加するように前記電圧印加部を制御する制御部と、を備えても良い。
この場合には、制御部が変位検出部で検出された検出値、すなわち撓み変位量に基づいて駆動電圧を算出し、電圧印加部が算出された駆動電圧を第1電極と第2電極との間に印加するので、圧電効果を利用してカンチレバーを正確に撓み変形させることができる。
なお、制御部が算出する駆動電圧は、カンチレバーの撓み変位量を相殺するような電圧値であっても良いし、カンチレバーの撓み変位量が例えば半分になる程度の電圧値でも良い。いずれにしても、制御部はカンチレバーの撓み変位量を減少させることに繋がる電圧値を算出すれば良い。
)前記制御部は、前記変位検出部で検出された検出値と予め決められた基準値との差分に対応した駆動電圧を算出しても良い。
この場合には、制御部は変位検出部で検出されたカンチレバーの実際の撓み変位量と、予め決められた基準値とを比較し、その差分に対応した駆動電圧を算出するので、差分をキャンセル(相殺)するようにカンチレバーを逆方向に変形させることができる。従って、カンチレバーが常に同じ状態を維持し続けるようにフィードバック制御することができる。これにより、キャビティの内部と外部との圧力差の大きさに影響されることなく、ギャップの開き具合を一定に維持することができ、ギャップを通じてキャビティの内部に流入する圧力伝達媒体の流入量を一定に制御できる。従って、一定の感度で圧力変動を検出することができ、安定した検出精度を得ることができる。
本発明に係る圧力センサによれば、感度の線形性が優れているうえ、例えば1Hz以下の低周波数帯域の圧力変動であっても感度良く且つ精度良く検出することができる。
本発明に係る第1実施形態を示す図であって、圧力センサの平面図である。 図1に示すA−A線に沿った圧力センサの縦断面図である。 図1に示すB−B線に沿った圧力センサの縦断面図である。 図1に示す検出回路の構成図である。 図1に示す圧力センサの出力信号の一例を示す図であり、外気圧と内気圧との関係、外気圧と内気圧との圧力差、及びセンサ出力を示す図である。 図1に示す圧力センサの動作の一例を示す図であり、(A)は外気圧と内気圧とが同じ状態における圧力センサの状態を示し、(B)は外気圧が内気圧よりも上昇したときの圧力センサの状態を示し、(C)は外気圧と内気圧とが平衡状態になったときの圧力センサの状態を示す図である。 センサ感度と外気圧の周波数との関係を示す図である。 本発明に係る第1実施形態の変形例を示す圧力センサの平面図である。 本発明に係る第1実施形態の別の変形例を示す圧力センサの平面図である。 本発明に係る第2実施形態を示す、圧力センサの平面図である。 図10に示すC−C線に沿った圧力センサの縦断面図である。 図10に示すチャージアンプ回路の構成図である。 本発明に係る第3実施形態を示す、圧力センサの平面図である。 本発明に係る第4実施形態を示す、圧力センサの平面図である。 図14に示すD−D線に沿った圧力センサの縦断面図である。 本発明に係る第5実施形態を示す、圧力センサの平面図である。 図16に示すE−E線に沿った圧力センサの縦断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る圧力センサの第1実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面を見易くするために、平面図であっても適宜ハッチングを施している。
図1及び図2に示すように、本実施形態の圧力センサ1は、所定の周波数帯域の圧力変動を検出するセンサであり、圧力伝達媒体(例えば空気等の気体)が存在する空間等に配置されて使用される。
圧力センサ1は、内部にキャビティ7が形成された中空のセンサ本体2と、キャビティ7の内部と外部との圧力差に応じて撓み変形可能なカンチレバー3と、カンチレバー3の変位(撓み変位)を検出する変位検出部4と、カンチレバー3に形成され、該カンチレバー3を圧電効果により撓み変形させるレバー駆動部5と、レバー駆動部5を制御するレバー制御部6と、を備えている。
なお、本実施形態では、第1基板10と第2基板11とを一体に組み合わせることで、センサ本体2及びカンチレバー3を構成している場合を例に挙げて説明する。但し、このような構成に限定されるものではない。
また、圧力センサ1の厚み方向に沿ったカンチレバー3側を上方、その反対側を下方という。また、圧力センサ1の平面視で、互いに直交する2方向のうち第1方向を前後方向L1といい、第2方向を左右方向L2という。
第1基板10は、例えばシリコン支持層12、シリコン酸化膜等の絶縁層13及びシリコン活性層14を、下方からこの順番に熱的に貼り合わせたSOI基板とされている。
第2基板11は、シリコン支持層12に対して下方から基板接合されている。第2基板11としては、例えばシリコン或いは異種材料からなる半導体基板が挙げられるが、特定の材料に限定されるものではない。
なお、基板接合の方法としては、例えば拡散接合、常温接合や陽極接合等の直接接合方法や、接着層を介した間接接合方法等が挙げられるが、特定の方法に限定されるものではない。
センサ本体2は、底壁部2a及び周壁部2bを有し、上方に開口する中空の有底筒状に形成されている。センサ本体2の内部空間は、上述したキャビティ(空気室)7として機能し、上方に開口した部分がキャビティ7の内部と外部とを連通する連通開口15として機能する。
なお、センサ本体2は、前後方向L1に沿った長さと、左右方向L2に沿った長さとが同等とされた平面視正方形状に形成されている。
但し、この場合に限定されるものではなく、センサ本体2は、前後方向L1に沿った長さが左右方向L2に沿った長さよりも長い、或いは左右方向L2に沿った長さが前後方向L1に沿った長さよりも長い平面視長方形状に形成されていても良い。
底壁部2aは主に第2基板11で形成されている。周壁部2bは、主に第2基板11と、第1基板10におけるシリコン支持層12、絶縁層13及びシリコン活性層14とで形成されている。また、カンチレバー3は主に第1基板10におけるシリコン活性層14で形成されている。
詳しく説明する。
第2基板11の中央部分には凹部11aが形成されており、これによって第2基板11は環状の枠部11bを有している。
第1基板10のシリコン支持層12は、第2基板11の枠部11b上に重なった環状に形成されている。さらに第1基板10の絶縁層13は、シリコン支持層12上に重なった環状に形成されている。なお、絶縁層13で囲まれる内側部分が連通開口15とされている。
第1基板10のシリコン活性層14は、連通開口15を上方から覆うように絶縁層13上に配置されている。このシリコン活性層14には、該シリコン活性層14を厚さ方向に貫通する平面視U字状のギャップ20が形成されている。これにより、シリコン活性層14には、ギャップ20の外側に配置され、且つ絶縁層13上に重なる環状の枠部14aと、ギャップ20の内側に配置され、且つ連通開口15を覆うカンチレバー3とが形成されている。
そして、上述した第2基板11の枠部11b、シリコン支持層12、絶縁層13及びシリコン活性層14の枠部14aが、センサ本体2の周壁部2bを構成している。
上記ギャップ20は、平面視で連通開口15の内側に位置する領域内(キャビティ7の内部に連通する領域内)に形成され、そのギャップ幅Gは、例えば数百nm〜数十μmの微小幅とされている。なお、キャビティ7は、ギャップ20を通じてのみ外部に連通する。従って、ギャップ20を介してのみ圧力伝達媒体をキャビティ7の内外へ流動させることができる。
カンチレバー3は、基端部3aが枠部14aを介してセンサ本体2における周壁部2bに一体的に接続され、且つ先端部3bが自由端とされた片持ち梁構造とされ、上述のように連通開口15を覆うように配置されている。なお、カンチレバー3の先端部3bと基端部3aとを結ぶ方向が前後方向L1とされている。
このカンチレバー3は、基端部3aを中心としてキャビティ7の内部と外部との圧力差(すなわち、ギャップ20を介してキャビティ7の内部と外部との間を流通可能な圧力伝達媒体による圧力の差)に応じて撓み変形する。
なお、枠部14aの一部は、連通開口15を覆うように周壁部2bよりもカンチレバー3側に突出している。
カンチレバー3の基端部3aには、該カンチレバー3を厚さ方向に貫通する2つの補助ギャップ21が左右方向L2に間隔をあけて形成されている。これら補助ギャップ21は、ギャップ20と同様に例えば平面視U字状に形成されている。
2つの補助ギャップ21によって、カンチレバー3の基端部3aは、補助ギャップ21とギャップ20との間に配置される第1レバー支持部25及び第2レバー支持部26と、補助ギャップ21の間に配置される第3レバー支持部27と、に分かれている。従って、カンチレバー3は、第1レバー支持部25、第2レバー支持部26及び第3レバー支持部27を中心として撓み変形し易い。
なお、第1レバー支持部25及び第2レバー支持部26の左右方向L2に沿った支持幅は、互いに同等とされている。これに対して、第3レバー支持部27の左右方向L2に沿った支持幅は、第1レバー支持部25及び第2レバー支持部26の支持幅よりも狭い。但し、支持幅はこの場合に限定されるものではなく、自由に変更して構わない。
シリコン活性層14のうちカンチレバー3の基端部3a側には、後述する第1検出電極35、第2検出電極36、第1駆動電極45及び第2駆動電極46を、左右方向L2にそれぞれ電気的に切り離すための3つの区画溝(第1区画溝30、第2区画溝31、第3区画溝32)が形成されている。
第1区画溝30は、図1及び図3に示すように、第3レバー支持部27における左右方向L2の中央部分に配置され、前後方向L1に沿って延びた直線状に形成されている。この際、第1区画溝30は、第3レバー支持部27からセンサ本体2の側方まで達するように前後方向L1に沿って延びている。
なお、図示の例では、第1区画溝30はシリコン活性層14の上面から凹状に形成されているが、シリコン活性層14を貫通して絶縁層13に達する深さとされていても構わない。
図1に示すように、第2区画溝31及び第3区画溝32は、第1区画溝30よりも第1レバー支持部25及び第2レバー支持部26寄りに配置され、前後方向L1に沿って延びた直線状に形成されている。この際、第2区画溝31及び第3区画溝32は、補助ギャップ21に繋がると共に、この繋がった部分からセンサ本体2の側方まで達するように前後方向L1に沿って延びている。
なお、第2区画溝31及び第3区画溝32は、第1区画溝30と同様に、シリコン活性層14の上面から凹状に形成されているが、シリコン活性層14を貫通して絶縁層13に達する深さとされていても構わない。
シリコン活性層14のうちカンチレバー3の基端部3a側に位置する枠部14aの上面には、導電性材料(例えばAU等)からなる第1検出電極35及び第2検出電極36が形成されている。
第1検出電極35は、第1区画溝30と第2区画溝31との間に形成されている。第2検出電極36は、第1区画溝30と第3区画溝32との間に形成されている。これにより、第1検出電極35と第2検出電極36とは、電気的に切り離されている。
なお、第1検出電極35及び第2検出電極36の上面に図示しない絶縁膜を保護膜として被膜することで、外部との電気的な接触を防止することが好ましい。
また、シリコン活性層14には、ピエゾ抵抗層(変位検出素子)40が形成されている。
ピエゾ抵抗層40は、カンチレバー3の第3レバー支持部27に主に形成されていると共に、第1検出電極35及び第2検出電極36に電気接続されるように形成されている。
具体的には、ピエゾ抵抗層40は、第1検出電極35からカンチレバー3の先端部3bに向かって前後方向L1に沿って延びると共に、第1区画溝30を回り込んだ後、第2検出電極36に向かって前後方向L1に沿って延びるように、平面視U字状に形成されている。これにより、第1検出電極35及び第2検出電極36間に所定電圧が印加されると、この電圧印加に起因する電流は、第1検出電極35からピエゾ抵抗層40を経由して第2検出電極36に流れる。
なお、ピエゾ抵抗層40は、例えばリン等のドープ剤(不純物)がイオン注入法や拡散法等の各種の方法によりドーピングされることで形成されている。
さらに、シリコン活性層14のうち、カンチレバー3の基端部3a側に位置する枠部14aの上面からカンチレバー3の上面に亘って、絶縁層41が形成されている。
この絶縁層41は、枠部14aの上面のうち第2区画溝31よりも左右方向L2の外側に配置され、左右方向L2に沿って延びた第1絶縁層41aと、枠部14aの上面のうち第3区画溝32よりも左右方向L2の外側に配置され、左右方向L2に沿って延びた第2絶縁層41bと、カンチレバー3の上面に配置された平面視U字状の第3絶縁層41cと、を備えている。
第3絶縁層41cは、第1絶縁層41aから第1レバー支持部25を通過しながらカンチレバー3の先端部3b側まで前後方向L1に沿って延びると共に、第3レバー支持部27及びピエゾ抵抗層40を回り込んだ後、第2レバー支持部26を通過しながら第2絶縁層41bに向かって前後方向L1に沿って延びるように平面視U字状に形成されている。
そして、このように形成された絶縁層41の上面に、図1及び図2に示すように、第1駆動電極45、第2駆動電極46及びレバー駆動部5が形成されている。
第1駆動電極45は、第1絶縁層41a上に形成されている。第2駆動電極46は、第2絶縁層41b上に形成されている。これにより、第1駆動電極45及び第2駆動電極46は、互いに電気的に切り離されているうえ、第1検出電極35及び第2検出電極36に対しても電気的に切り離されている。
なお、第1駆動電極45及び第2駆動電極46の上面に図示しない絶縁膜を保護膜として被膜することで、外部との電気的な接触を防止することが好ましい。
レバー駆動部5は、カンチレバー3に形成され、キャビティ7の内部と外部との圧力差に起因する撓み方向とは逆方向に向けてカンチレバー3を圧電効果により撓み変形させる圧電素子である。
このレバー駆動部5は、カンチレバー3の上面に沿って配置されたPZT(チタン酸ジルコン酸鉛、AlN(窒化アルミニウム)等の圧電材料からなる圧電体47と、圧電体47を上下に挟んで配置され、圧電体47に対して駆動電圧を印加することで圧電体47を伸縮変形させる第1圧電電極(第1電極)48及び第2圧電電極(第2電極)49と、を備えている。なお、第1圧電電極48が圧電体47の下方に配置され、第2圧電電極49が圧電体47の上方に配置されている。
第1圧電電極48は、第3絶縁層41c上に、この第3絶縁層41cのほぼ全面に亘って形成されていると共に、第1駆動電極45に対して電気的に接続されている。但し、第1圧電電極48は、第2駆動電極46に対しては電気的に切り離されている。
具体的に第1圧電電極48は、第1駆動電極45から第1レバー支持部25を通過しながらカンチレバー3の先端部3b側まで前後方向L1に沿って延びると共に、第3レバー支持部27及びピエゾ抵抗層40を回り込んだ後、第2レバー支持部26に沿いながら第2駆動電極46に向かって前後方向L1に沿って延びるように平面視U字状に形成されている。その際、第1圧電電極48は、第2駆動電極46との間に若干の隙間があくように形成され、第2駆動電極46に対して電気的に切り離されている。
圧電体47は、第1圧電電極48上に、この第1圧電電極48のほぼ全面に亘って形成されている。
具体的に圧電体47は、第2駆動電極46から第2レバー支持部26を通過しながらカンチレバー3の先端部3b側まで前後方向L1に沿って延びると共に、第3レバー支持部27及びピエゾ抵抗層40を回り込んだ後、第1レバー支持部25に沿いながら第1駆動電極45に向かって前後方向L1に沿って延びるように平面視U字状に形成されている。
なお、図示の例の圧電体47は、第1駆動電極45との間に若干の隙間があくように形成されているが、第1駆動電極45に達していても構わない。また、図示の例の圧電体47は、該圧電体47のうち前後方向L1に沿って延びている部分の横幅W1が、左右方向L2に沿って延びている部分の横幅W2よりも狭く形成されている。
第2圧電電極49は、圧電体47上に、この圧電体47のほぼ全面に亘って形成されていると共に、第2駆動電極46に対して電気的に接続されている。但し、第2圧電電極49は、第1駆動電極45に対しては電気的に切り離されている。
上述のようにレバー駆動部5が構成されているので、圧電体47は、第1駆動電極45に電気的に接続された第1圧電電極48と、第2駆動電極46に電気的に接続された第2圧電電極49との間に挟まれた状態で配置されている。
図1及び図2に示すように、変位検出部4は、カンチレバー3に形成されたピエゾ抵抗層40の抵抗値変化に基づいて、カンチレバー3の変位を検出する検出回路50を備えている。
検出回路50は、第1検出電極35及び第2検出電極36に接続されている。これにより、検出回路50を通じて、第1検出電極35及び第2検出電極36間に所定電圧が印加されると、先に述べたように、電圧印加に起因する電流が第1検出電極35からピエゾ抵抗層40を経由して第2検出電極36に流れる。従って、検出回路50は、ピエゾ抵抗層40の抵抗値変化を、カンチレバー3の変位(撓み変形に伴う変位)に応じて変化する電気的な出力信号(センサ信号)として取り出すことが可能とされている。
従って、この出力信号に基づいてカンチレバー3の変位を検出でき、圧力変動を検出することが可能となる。
検出回路50は、図4に示すように、ブリッジ回路(ホイートストンブリッジ回路)51と、基準電圧発生回路52と、作動増幅回路53と、を備えている。
ブリッジ回路51は、カンチレバー3のピエゾ抵抗層40(電気抵抗値R)及び第1固定抵抗55(電気抵抗値R1)が直列接続された枝辺と、第2固定抵抗56(電気抵抗値R2)及び第3固定抵抗57(電気抵抗値R3)が直列接続された枝辺と、が基準電圧発生回路52に対して並列に接続されている。
ブリッジ回路51において、ピエゾ抵抗層40と第1固定抵抗55との接続点(中点電圧E1)は、作動増幅回路53の反転入力端子(−端子)に接続され、第2固定抵抗56と第3固定抵抗57との接続点(中点電圧E2)は、作動増幅回路53の非反転入力端子(+端子)に接続されている。
基準電圧発生回路52は、ブリッジ回路51に対して所定の基準電圧Vccを印加する。作動増幅回路53は、中点電圧E1と中点電圧E2との間の電位差を検出し、この電位差を所定増幅率にて増幅して出力する。この電位差は、ピエゾ抵抗層40の抵抗値変化に応じた値、すなわちカンチレバー3の変位に基づいた値となる。
図1に示すように、レバー制御部6は、変位検出部4による検出値に基づいて、キャビティ7の内部と外部との圧力差に起因したカンチレバー3の変形を打ち消すようにレバー駆動部5を制御して、カンチレバー3を逆方向に変形させる。
レバー制御部6について詳細に説明する。
レバー制御部6は、第1駆動電極45及び第2駆動電極46に接続され、第1駆動電極45及び第2駆動電極46間に駆動電圧を印加する駆動回路(電圧印加部)60と、検出回路50及び駆動回路60に接続され、変位検出部4で検出された検出値に基づいて駆動電圧を算出し、該駆動電圧を印加するように駆動回路60を作動させる信号処理回路(制御部)61と、を備えている。
駆動回路60は、第1駆動電極45及び第2駆動電極46に駆動電圧を印加することで、第1駆動電極45に電気接続されている第1圧電電極48と、第2駆動電極46に電気接続されている第2圧電電極49との間に駆動電圧を印加することができる。これにより、圧電効果により圧電体47に歪を生じさせて、圧電体47を伸縮変形させることができる。なお、印加する駆動電圧の極性を変えることで。圧電体47の伸縮を切り換えることができ、伸長或いは収縮させるように圧電体47を変形させることができる。
(圧力センサの作動)
次に、上述した圧力センサ1を利用して、圧力変動を検出する場合について説明する。
はじめに、図5に示す時刻t1以前の期間Aのように、キャビティ7の外部の圧力(以下、外気圧Poutと称する)と、キャビティ7の内部の圧力(以下、内気圧Pinと称する)との圧力差がゼロである場合には、図6(A)に示すように、カンチレバー3は撓み変形しない。これにより、検出回路50から出力される出力信号(センサ信号)は所定値(例えばゼロ)である。
次いで、図5に示す時刻t1以降の期間Bのように、例えば外気圧Poutがステップ状に上昇した場合について説明する。
なお、レバー駆動部5を利用しない場合を参考例(図5に示す二点鎖線)として先に説明し、その後、レバー駆動部5による圧電効果を利用してカンチレバー3を撓み変形させる本実施形態(図5に示す実線)について説明する。
(参考例)
外気圧Poutがステップ状に上昇すると、キャビティ7の外部と内部との間に圧力差が生じるので、図6(B)に示すようにカンチレバー3はキャビティ7の内部に向けて撓み変形する。すると、カンチレバー3の撓み変形に応じてピエゾ抵抗層40に歪が生じて電気抵抗値が変化するので、図5に示す二点鎖線のように出力信号が増大する。
そして、外気圧Poutの上昇以降、ギャップ20を介してキャビティ7の外部から内部へと圧力伝達媒体が流動するので、内気圧Pinが時間の経過と共に外気圧Poutよりも遅れながら、且つ外気圧Poutの変動よりも緩やかな応答で上昇する。これにより、内気圧Pinが外気圧Poutに徐々に近づくので、キャビティ7の外部と内部との圧力が均衡状態になりはじめる。これにより、カンチレバー3の撓みが徐々に小さくなり、図5に示す二点鎖線のように出力信号が徐々に低下する。
そして、内気圧Pinが外気圧Poutに等しくなると、図6(C)に示すように、カンチレバー3の撓み変形が解消されて元の状態に復帰し、図5に示す時刻t2以降の期間Cのように出力信号が再び所定値(例えばゼロ)になる。
従って、変位検出部4による検出値の変化(カンチレバー3の変位に基づいたピエゾ抵抗層40の電気抵抗値の変化)に基づいて圧力変動を検出することができる。
(本実施形態)
本実施形態の圧力センサ1では、外気圧Poutがステップ状に上昇した際、圧力差に起因したカンチレバー3の変形を打ち消すように、カンチレバー3を逆方向に変形させることができる。
具体的に説明する。外気圧Poutがステップ状に上昇すると、キャビティ7の外部と内部との間に圧力差が生じるので、カンチレバー3はキャビティ7の内部に向けて撓み変形しはじめ、ピエゾ抵抗層40の電気抵抗値が変化する。
すると、信号処理回路61は、変位検出部4で検出されたピエゾ抵抗層40の電気抵抗値の変化に基づいて駆動電圧(極性も含む)を算出し、この算出した駆動電圧を印加するように駆動回路60を制御する。これにより、駆動回路60は、第1駆動電極45及び第2駆動電極46を介して、第1圧電電極48と第2圧電電極49との間に駆動電圧を印加する。
これにより、圧電効果により圧電体47に歪を生じさせ、該圧電体47を伸縮変形させることができる。本実施形態の場合には、圧電体47を収縮変形させる。すると、圧電体47の変形に伴って、圧電体47が配置されているカンチレバー3の上面側が平面方向に収縮変形する。しかしながら、カンチレバー3の下面側は変形し難い。これらのことにより、結果的にカンチレバー3の全体を上方に向けて撓み変形させることができる。従って、圧力差に起因する撓み方向とは逆方向に向けてカンチレバー3を撓み変形させることができる。
このように、カンチレバー3をフィードバック制御することができるので、ギャップ20を開き難くすることができ、あたかもカンチレバー3を図6(A)に示す状態を維持し続けるようにすることができる。従って、ギャップ20を通じてキャビティ7内の内部に流入する圧力伝達媒体の流入量を抑制することができ、図5に示す時刻t1以降の期間Bでの実線のように、内気圧Pinの圧力変化を緩やかにすることができる。
そのため、図5に示すように、キャビティ7の内部と外部との圧力差を直ちに緩和させるのではなく、より時間をかけて(緩和時間を長く確保して)緩やかに減少させることができる。
従って、例えば1Hz以下の低周波数帯域の圧力変動であっても検出することができ、図7に示すように、検出できる下限周波数を、二点鎖線で示される参考例よりも実線で示されるように下げることができる(低周波数側にシフトすることができる)。
特に、カンチレバー3をフィードバック制御することで、圧力差に起因するカンチレバー3の撓みを小さくできるので、例えば線形性の良い範囲で検出を行える。従って、感度の線形性を向上することができる。
以上のことから、本実施形態の圧力センサ1によれば、感度の線形性が優れているうえ、例えば1Hz以下の低周波帯域の圧力変動であっても感度良く検出することができる。
しかも、カンチレバー3がセンサ本体2に一体に接続されているうえ、カンチレバー3にレバー駆動部5が形成されているので、圧電効果を利用してカンチレバー3を撓み変形させるために必要な主要部材を1つのユニットとしてコンパクトに構成することができると共に、例えばMEMS技術や半導体製造技術を応用して容易に製造することができる。従って、構成の簡略化、小型化及び低消費電力化を図り易く、各種の用途に適用し易いセンサとすることができる。
例えば、自動車用ナビゲーション装置に適用することが可能である。この場合、例えば圧力センサ1を利用して高低差に基づく気圧差を検出できるので、高架道路と高架下道路とを正確に判別してナビゲーション結果に反映させることができる。
また、携帯用ナビゲーション装置に適用することも可能である。この場合、例えば圧力センサ1を利用して高低差に基づく気圧差を検出できるので、ユーザが建物内の何階に位置しているのかを正確に判別してナビゲーション結果に反映させることができる。
更には、室内の気圧変化を検出することが可能であるので、例えば建物や金庫、自動車の防犯装置に適用することも可能である。特に、1Hz以下の周波数帯域の圧力変動であっても感度良く検出することができるので、ドアや引き戸の開閉等に基づく圧力変動であっても検出することが可能であり、防犯装置等の適用に好適である。
さらに、カンチレバー3自身に形成したレバー駆動部5による圧電方式でカンチレバー3を撓み変形させるので、従来の静電方式のようにカンチレバー3の近傍に静電引力を発生させるための電極を配置する必要がない。従って、カンチレバー3の上方や下方に圧力伝達媒体が自由に流通する空間を確保することができ、感度や応答性の低下(劣化)を防止することができる。
さらに、本実施形態では、カンチレバー3自身に形成されたピエゾ抵抗層40の抵抗値変化を利用してカンチレバー3の変位を検出しているので、例えばカンチレバー3の変位を光の反射角度等を利用して検出(いわゆる光てこ検出)する場合とは異なり、容易且つ正確にカンチレバー3の変位を検出することができる。
なお、上記実施形態では、外気圧Poutの上昇によってカンチレバー3が下方に向けて撓み変形する場合を例にしたが、外気圧Poutの低下によってカンチレバー3が上方に向けて撓み変形する場合には、駆動電圧の極性を逆にして印加すれば良い。このようにすることで、圧電効果を利用してカンチレバー3を下方に向けて撓み変形させることができ、圧力差に起因するカンチレバー3の変形を打ち消すことが可能である。
また、信号処理回路61が算出する駆動電圧は、カンチレバー3の撓み変位量を相殺するような電圧値であっても良いし、カンチレバー3の撓み変位量が例えば半分になる程度の電圧値でも良い。いずれにしても、信号処理回路61はカンチレバー3の撓み変位量を減少させることに繋がる駆動電圧を算出すれば良い。
(変形例)
上記第1実施形態において、信号処理回路61が、変位検出部4で検出された検出値と予め決められた基準値とを比較し、その差分に対応した駆動電圧を算出しても良い。
この場合には、上記差分をキャンセル(相殺)するようにカンチレバー3を逆方向に変形させることができ、カンチレバー3が常に同じ状態を維持し続けるようにフィードバック制御することができる。これにより、キャビティ7の内部と外部との圧力差に大きさに影響されることなく、ギャップ20の開き具合を一定に維持することができる。よって、ギャップ20を通じてキャビティ7の内部に流入する圧力伝達媒体の流入量を一定に制御できる。従って、一定の感度で圧力変動を検出することができ、安定した検出精度を得ることができる。
さらに、この場合には、上記差分に基づいてカンチレバー3の変位を検出することもできる。
また、上記第1実施形態では、圧電体47の一例として、前後方向L1に沿って延びている部分の横幅W1が、左右方向L2に沿って延びている部分の横幅W2よりも狭く形成されている場合を例に挙げて説明したが、この場合に限定されるものではなく、例えばカンチレバー3の形状等に応じて、横幅W1、W2の比率を適宜変更して構わない。
特に、圧電体47のうち、第1レバー支持部25及び第2レバー支持部26に沿って配置され、且つ前後方向L1に沿って延びている部分は、カンチレバー3全体の反り(撓み)に大きく寄与する。従って、上記横幅W1を調整することで、印加電圧に対するカンチレバー3全体の撓み変形量を調整することが可能である。
一方、圧電体47のうち、カンチレバー3の先端部3b側に配置され、且つ左右方向L2に沿って延びている部分は、カンチレバー3における先端部3b側の反り(撓み)に大きく寄与する。従って、上記横幅W2を調整することで、印加電圧に対するカンチレバー3の先端部3b側の撓み変形量を調整することが可能である。
従って、上述の特性を考慮しながら、カンチレバー3の形状等に応じて圧電体47の形状を決定すれば良い。
例えば、第1実施形態では、カンチレバー3の形状が平面視で正方形状とされているので、カンチレバー3は全体的に一様に変形する傾向がある。従って、この場合には、横幅W2を調整することによる効果よりも、横幅W1を調整することによる効果の方が支配的となる。従って、図8に示すように、横幅W1よりも横幅W2を狭くした圧電体47としても構わない。この場合であっても同様の作用効果を奏功することができる。なお、横幅W1を横幅W2と同じ幅にしても同様である。
これに対して、図9に示すように、例えばカンチレバー3の形状が基端部3a側よりも先端部3b側の方が左右方向L2に大きい場合、カンチレバー3の先端部3b側に大きな曲げモーメントが作用するので、先端部3b側の撓み変形量が大きくなり易い。
従って、このような場合には、図9に示すように、カンチレバー3の形状に対応して横幅W1よりも横幅W2が大きくなるように圧電体47を形成することが好ましい。このようにすることで、カンチレバー3の先端部3b側に大きな曲げモーメントが作用しても、それに対応した圧電効果を適切に圧電体47に発揮させることができ、所定の印加電圧でカンチレバー3を逆方向に撓み変形させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図10及び図11に示すように、本実施形態の圧力センサ70は、ピエゾ抵抗層40の代わりにカンチレバー3に形成された圧電素子71を具備している。圧電素子71は、カンチレバー3の第3レバー支持部27に形成されている。
また、本実施形態では第1区画溝30を具備しておらず、第2区画溝31と第3区画溝32との間に位置する部分には第1検出電極72が形成されている。この第1検出電極72は、前後方向L1に沿って延びており、第3レバー支持部27の全体に亘って形成されている。また、第1検出電極72上にはPZT、AlN等の圧電材料からなる圧電体(変位検出素子)73が形成され、圧電体73上には第2検出電極74が形成されている。
これら第1検出電極72、第2検出電極74及び圧電体73は圧電素子71を構成する。そして、この圧電素子71は、圧電体73に作用した圧力を、圧電効果により第1検出電極72と第2検出電極74との間の電位差(電圧信号)に変換している。
なお、第1検出電極72上には、第1接続電極75が形成されている。また、第2検出電極74上には、第2接続電極76が形成されている。但し、これら第1接続電極75及び第2接続電極76は、必須なものではなく具備しなくても構わない。
さらに、本実施形態では絶縁層41を具備していない。従って、第1駆動電極45、第2駆動電極46及び第1圧電電極48は、第1基板10のシリコン活性層14上に形成されている。この際、第1圧電電極48と第1検出電極72との間は、例えばシリコン活性層14に設けられた図示しない絶縁層や溝部等によって非導通とされている。
但し、第1実施形態と同様に絶縁層41を形成し、絶縁層41上にレバー駆動部5を形成しても構わない。
上述のように圧電素子71を備えているので、本実施形態の変位検出部4は、圧電体73の電荷の変化に基づいてカンチレバー3の変位を検出する。
変位検出部4は、図10及び図12に示すように、第1接続電極75を介して第1検出電極72に電気接続されると共に、第2接続電極76を介して第2検出電極74に電気接続されたチャージアンプ回路77を備えている。
チャージアンプ回路77は、キャビティ7の内部と外部との圧力差に応じてカンチレバー3が撓み変形し、それによって圧電体73が歪んで圧力が作用した際、その圧力に比例した分極に起因する電荷を検出し、オペアンプ78及びコンデンサ79で電荷を電圧信号(電位差)に変換して出力する。従って、この電圧信号(電位差)はカンチレバー3の変位に基づいた値となる。
従って、本実施形態の圧力センサ70であっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。
特に、本実施形態の場合には、第1実施形態におけるピエゾ抵抗層40の抵抗変化を検出する場合とは異なり、圧電体73の部分に電流が流れず電力の消費がないため、消費電力の低減化をさらに図ることができる。それに加え、レバー駆動部5及び圧電素子71を並行してカンチレバー3に形成することができるので、容易に製造し易い。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第3実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図13に示すように、本実施形態の圧力センサ80は、レバー駆動部81を左右方向L2に間隔をあけて2つ具備していると共に、これに対応してピエゾ抵抗層40を左右方向L2に間隔をあけて2つ具備している。
なお、本実施形態のセンサ本体2は、左右方向L2に沿った長さが前後方向L1に沿った長さよりも長い平面視長方形状に形成されている。
2つのピエゾ抵抗層40は、平面視でセンサ本体2の左右方向L2の中心を通り、且つ前後方向L1に延びる横軸線Cを中心として、左右方向L2に均等に離間して配置されている。
なお、それぞれのピエゾ抵抗層40の周辺には、第1実施形態と同様に、補助ギャップ21、第1区画溝30、第2区画溝31、第3区画溝32、第1検出電極35及び第2検出電極36がそれぞれ形成されている。
従って、本実施形態のカンチレバー3の基端部3aは、主に第4レバー支持部85、第5レバー支持部86、第6レバー支持部87、第7レバー支持部88及び第8レバー支持部89に分かれている。
第4レバー支持部85は、一方のピエゾ抵抗層40側に形成された補助ギャップ21と、ギャップ20との間に位置している。第5レバー支持部86は、他方のピエゾ抵抗層40側に形成された補助ギャップ21と、ギャップ20との間に位置している。第6レバー支持部87は、一方のピエゾ抵抗層40側に形成された補助ギャップ21と、他方のピエゾ抵抗層40側に形成された補助ギャップ21との間に位置している。よって、第6レバー支持部87は、センサ本体2における左右方向L2の中央部分に位置している。
第7レバー支持部88は、一方のピエゾ抵抗層40側に形成された2つの補助ギャップ21の間に位置している。第8レバー支持部89は、他方のピエゾ抵抗層40側に形成された2つの補助ギャップ21の間に位置している。
これら第7レバー支持部88及び第8レバー支持部89の左右方向L2に沿った支持幅は、第4レバー支持部85、第5レバー支持部86及び第6レバー支持部87の左右方向L2に沿った支持幅よりも狭い。但し、支持幅はこの場合に限定されるものではなく、自由に変更して構わない。
レバー駆動部81は、第4レバー支持部85及び第5レバー支持部86に配置されている。これらレバー駆動部81は、絶縁層90と、絶縁層90上に形成された第1圧電電極(第1電極)91と、第1圧電電極91上に形成されたPZT、AlN等の圧電材料からなる圧電体92と、圧電体92上に形成された第2圧電電極(第2電極)93と、を備えている。
絶縁層90は、センサ本体2の側方から第4レバー支持部85及び第5レバー支持部86よりもカンチレバー3の先端部3b側に延びるように前後方向L1に沿って形成されている。第1圧電電極91は、絶縁層90のほぼ全体に亘って形成されている。圧電体92は、第4レバー支持部85及び第5レバー支持部86の上方に位置するように、第1圧電電極91上に形成されている。第2圧電電極93は、圧電体92のほぼ全体に亘って形成されている。
なお、第1圧電電極91上には、第1駆動電極94が形成されている。また、第2圧電電極93上には、第2駆動電極95が形成されている。
さらに、本実施形態では、検出回路50及び駆動回路60をそれぞれ2つ具備している。一方の検出回路50は、第7レバー支持部88に設けられた一方のピエゾ抵抗層40に電気接続された第1検出電極35及び第2検出電極36に電気接続されている。
他方の検出回路50は、第8レバー支持部89に設けられた他方のピエゾ抵抗層40側に電気接続された第1検出電極35及び第2検出電極36に電気接続されている。そして、これら2つの検出回路50は、信号処理回路61に接続されている。
また、一方の駆動回路60は、第4レバー支持部85に設けられたレバー駆動部81の第1駆動電極94及び第2駆動電極95に電気接続されている。他方の駆動回路60は、第5レバー支持部86に設けられたレバー駆動部81の第1駆動電極94及び第2駆動電極95に電気接続されている。そして、これら2つの駆動回路60は、信号処理回路61に接続されている。
このように構成された圧力センサ80であっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏効することができる。それに加え、本実施形態の場合には、2つのピエゾ抵抗層40の電気抵抗値の変化に基づいて、2つのレバー駆動部81を個別に制御することができる。
すなわち、信号処理回路61は、2つのピエゾ抵抗層40の電気抵抗値の変化に基づいて駆動電圧をそれぞれ算出し、算出した駆動電圧をそれぞれ印加するように2つの駆動回路60を個別に制御する。
これにより、一方の駆動回路60は、第1駆動電極94及び第2駆動電極95を介して、第1圧電電極91と第2圧電電極93との間に駆動電圧を印加し、第4レバー支持部85に設けられた圧電体92を伸縮変形させる。また、他方の駆動回路60は、第1駆動電極94及び第2駆動電極95を介して、第1圧電電極91と第2圧電電極93との間に駆動電圧を印加し、第5レバー支持部86に設けられた圧電体92を伸縮変形させる。
従って、第4レバー支持部85の変位量と、第5レバー支持部86の変位量とを個別に制御することができる。
これにより、キャビティ7の内部と外部との間に生じた圧力差によってカンチレバー3が撓み変形した際、カンチレバー3に捩じれが生じたとしても、その捩じれを補正しながらカンチレバー3を逆方向に撓み変形させることができる。従って、ギャップ20の開きを一定にすることができ、より正確な圧力変動を検出することができる。
なお、本実施形態では、レバー駆動部81及びピエゾ抵抗層40を左右方向L2に間隔をあけて2つ具備した場合を例にしたが、3つ以上具備しても構わない。例えば、センサ本体2及びカンチレバー3の大きさや形状等を考慮して決定しても良い。
(第4実施形態)
次に、本発明に係る第4実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第4実施形態においては、第1実施形態及び第3実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図14及び図15に示すように、本実施形態の圧力センサ100は、第3実施形態と同様に構成されたレバー駆動部81が第3レバー支持部27に配置されている。これにより、レバー駆動部81は、カンチレバー3における左右方向L2の中央部分に配置されている。
そして、本実施形態の第1区画溝30は、カンチレバー3における左右方向L2の中央部分よりも第3区画溝32寄りにずれて配置されている。そのため、ピエゾ抵抗層40、第1検出電極35及び第2検出電極36も同様に、カンチレバー3における左右方向L2の中央部分よりも第3区画溝32寄りにずれて配置されている。
このように構成された圧力センサ100の場合であっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏効することができる。それに加え、本実施形態の場合には、レバー駆動部81がカンチレバー3における左右方向L2の中央部分に配置されているので、カンチレバー3に捩じれ等が生じ難く、カンチレバー3の全体を均一に撓み変形させ易い。そのため、ギャップ20の開きを均一にすることができ、より正確な圧力変動を検出することができる。
(第5実施形態)
次に、本発明に係る第5実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第5実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図16及び図17に示すように、本実施形態の圧力センサ110は、レバー駆動部5が絶縁層111を挟んでピエゾ抵抗層40に対して重なった状態で配置されている。
本実施形態の絶縁層111は、主にピエゾ抵抗層40上に重なるように配置されている。よって、絶縁層111は、第1区画溝30を回り込むように平面視U字状に形成されている。そして、この絶縁層111上にレバー駆動部5が形成されている。従って、本実施形態のレバー駆動部5は、第4実施形態と同様に、カンチレバー3の左右方向L2における中央部分に配置されている。
なお、本実施形態では、第1駆動電極45が第1圧電電極48上に形成され、第2駆動電極46が第2圧電電極49上に形成されている。
このように構成された圧力センサ110の場合であっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏効することができる。それに加え、本実施形態の場合には、キャビティ7の内部と外部との圧力差に起因するカンチレバー3の撓み変位を検出するためのピエゾ抵抗層40と、圧電方式によりカンチレバー3を撓み変形させるためのレバー駆動部5と、を同じ位置に重ねて配置しているので、設置位置の違いによる誤差の影響をなくすことができる。従って、より正確且つ安定してカンチレバー3をフィードバック制御することができ、圧力変動を正確に検出することができる。
しかも、第4実施形態と同様に、レバー駆動部5をカンチレバー3における左右方向L2の中央部分に配置しているので、カンチレバー3に捩じれ等が生じ難く、カンチレバー3の全体を均一に撓み変形させ易い。この点においても、正確な圧力変動を検出することができる。
なお、上述した各実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
L1…前後方向(第1方向)
L2…左右方向(第2方向)
1、70、80、100、110…圧力センサ
2…センサ本体
3…カンチレバー
3a…カンチレバーの基端部
3b…カンチレバーの先端部
4…変位検出部
5、81…レバー駆動部
6…レバー制御部
7…キャビティ
15…連通開口
40…ピエゾ抵抗層(変位検出素子)
47、92…圧電体
48、91…第1圧電電極(第1電極)
49、93…第2圧電電極(第2電極)
60…駆動回路(電圧印加部)
61…信号処理回路(制御部)
73…圧電体(変位検出素子)
111…絶縁層

Claims (5)

  1. 内部にキャビティが形成され、前記キャビティの内部と外部とを連通する連通開口が形成された中空のセンサ本体と、
    前記連通開口を覆い、且つ前記センサ本体との間にギャップが形成されるように前記センサ本体に片持ち状態で接続され、前記キャビティの内部と外部との圧力差に応じて撓み変形可能なカンチレバーと、
    前記カンチレバーの変位を検出する変位検出部と、
    前記カンチレバーに形成され、前記圧力差に起因する撓み方向とは逆方向に向けて前記カンチレバーを圧電効果により撓み変形させるレバー駆動部と、
    前記変位検出部による検出値に基づいて、前記圧力差に起因した前記カンチレバーの変形を打ち消すように、前記レバー駆動部を制御するレバー制御部と、を備え、
    前記レバー駆動部は、
    前記カンチレバーの表面に沿って配置された圧電体と、
    前記圧電体を挟んで配置され、前記圧電体に対して駆動電圧を印加することで前記圧電体を変形させる第1電極及び第2電極と、を備え
    前記レバー駆動部は、前記カンチレバーの先端部と、前記センサ本体に接続される前記カンチレバーの基端部とを結ぶ第1方向に対して、平面視で直交する第2方向に間隔をあけて複数形成され、
    前記レバー制御部は、複数の前記レバー駆動部を個別に制御することを特徴とする圧力センサ。
  2. 請求項に記載の圧力センサにおいて、
    前記変位検出部は、前記カンチレバーに形成された変位検出素子の抵抗値変化、又は電荷の変化に基づいて前記カンチレバーの変位を検出することを特徴とする圧力センサ。
  3. 請求項に記載の圧力センサにおいて、
    前記レバー駆動部は、絶縁層を挟んで前記変位検出素子に対して重なった状態で配置されていることを特徴とする圧力センサ。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載の圧力センサにおいて、
    前記レバー制御部は、
    前記第1電極と前記第2電極との間に駆動電圧を印加する電圧印加部と、
    前記変位検出部で検出された検出値に基づいて前記駆動電圧を算出し、該駆動電圧を印加するように前記電圧印加部を制御する制御部と、を備えていることを特徴とする圧力センサ。
  5. 請求項に記載の圧力センサにおいて、
    前記制御部は、前記変位検出部で検出された検出値と予め決められた基準値との差分に対応した駆動電圧を算出することを特徴とする圧力センサ。
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