JP6521441B2 - 圧力センサ - Google Patents
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Description
この圧力センサによれば、通気孔を介して収納容器内に伝わる圧力の変動と、この圧力の変動に遅れて追従する透孔又は凹部内部の圧力と、の差圧の大きさに応じて圧電素子が振動する。その結果、圧力センサは、圧電素子に生じる電圧変化に基づいて収納容器に伝わる圧力変動を検出することが可能とされる。
この種のセンサとして、例えば、流体が流れる流路から分岐したバイパス路に配置され、バイパス路内の上流側と下流側との差圧に応じて撓み変形可能なカンチレバーと、カンチレバーに形成され、カンチレバーの変位に基づいて抵抗値が変化するピエゾ抵抗層と、ピエゾ抵抗層の抵抗値変化に基づいてカンチレバーの変位を打ち消す方向の力を発生させる相殺部と、相殺部に指示するフィードバック量をピエゾ抵抗層の抵抗値変化に基づいて算出する電流算出部と、フィードバック量に基づいて流体の体積流量を算出する流量算出部と、を備え、相殺部がフィードバック量に応じた大きさの力を発生させることでカンチレバーの変形を打ち消す流量検出センサが知られている(特許文献2参照)。
さらには電磁式に代えて、相殺部は、カンチレバーに設けられた導電層と、カンチレバーの上下に配置され、フィードバック量(電圧値)に対応した電圧を印加することでカンチレバーを静電引力により引き寄せる電極と、を備え、静電式でカンチレバーを変形させている。
例えば特許文献1に記載の圧力センサの検出感度は、圧電素子の形状、透孔又は凹部の容積、透孔又は凹部と外気との間を出入りする流量等によって決定され、特に圧電素子の形状によって大きく左右され易い。しかしながら、圧電素子は、圧電体の両面に電極膜等を具備する両面電極構造とされているので、その構造上、厚みが増してしまい大きな変形量を確保することが難しい。従って、共振周波数を低下させつつ感度を増大させることが困難であり、例えば1Hz以下等の低周波帯域において所望の感度を確保することが難しい。
さらに、検出感度は圧電素子が撓む特性に依存するが、上述のように圧電素子は両面電極構造であるため厚みがあり大きな変形量を確保し難いので、検出感度の線形性が良くなかった。従って、このことによっても共振周波数が高くなり易く、感度を上げ難かった。
また、静電式の場合、カンチレバーに対して静電引力を適切に作用させるために、電極をカンチレバーの近傍に配置する必要があるが、その具体的な構造或いは方法が示されておらず、実現性に乏しい。
このように、カンチレバーをフィードバック制御するので、ギャップを開き難くすることができ、ギャップを通じてキャビティの内部に流入する圧力伝達媒体の流入量を抑制することができる。従って、キャビティの内部の圧力変化を緩やかにすることができ、キャビティの内部と外部との間の圧力差を直ちに緩和させるのではなく、より時間をかけて(緩和時間を長く確保して)緩やかに減少させることができる。
その結果、低周波数帯域の圧力変動であっても感度良く且つ精度良く検出することができる。
さらに、対向電極には、ギャップの開口面積よりも大きい開口面積を有する通気孔が形成されているので、通気孔を通じて圧力伝達媒体を適切に流通させることができる。従って、対向電極をカンチレバーの上面や下面に対して平行に配置しても、対向電極が圧力伝達媒体の流通を阻害してしまうことを防止できるので、感度や応答性が低下(劣化)することを防止できる。
ところで、キャビティの内部と外部との間に圧力差が生じた際、レバー駆動部は変位検出部による検出値に基づいて圧力差に起因したカンチレバーの変形を打ち消すように、カンチレバーを逆方向に変形させる。具体的にはレバー駆動部は、対向電極とカンチレバーに形成された導電層との間に駆動電圧を印加することでクーロン力を発生させ、このクーロン力により圧力差に起因する撓み方向とは逆方向に向けてカンチレバーを撓み変形させる。
このように、カンチレバーをフィードバック制御するので、ギャップを開き難くすることができ、ギャップを通じてキャビティの内部に流入する圧力伝達媒体の流入量を抑制することができる。従って、キャビティの内部の圧力変化を緩やかにすることができ、キャビティの内部と外部との間の圧力差を直ちに緩和させるのではなく、より時間をかけて(緩和時間を長く確保して)緩やかに減少させることができる。
従って、例えば1Hz以下の低周波数帯域の圧力変動であっても検出することができ、検出できる下限周波数を下げることができる。特に、カンチレバーをフィードバック制御することで、圧力差に起因するカンチレバーの撓みを小さくできるので、例えば線形性の良い範囲で検出を行える。従って、感度の線形性を向上することができる。
その結果、低周波数帯域の圧力変動であっても感度良く且つ精度良く検出することができる。
しかも、導電層が形成されたカンチレバー及び対向電極とセンサ本体とが一体に組み合わされているので、クーロン力を発生させるために必要な主要部材を1つのユニットとしてコンパクトに構成することができると共に、例えばMEMS技術や半導体製造技術等を応用して容易に製造することができる。従って、構成の簡略化、小型化及び低消費電力化を図り易く、各種の用途に利用し易い圧力センサとすることができる。
さらに、対向電極がカンチレバーに対してギャップを挟んで対向配置されているので、カンチレバーの上方や下方に、圧力伝達媒体が自由に流通する空間を確保することができる。従って、感度や応答性を向上させ易い。
以下、本発明に係る圧力センサの第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1〜図3に示すように、本実施形態の圧力センサ1は、所定の周波数帯域の圧力変動を検出するセンサであり、圧力伝達媒体(例えば空気等の気体)が存在する空間等に配置されて使用される。
また、圧力センサ1の厚み方向に沿ったカンチレバー3側を上方、その反対側を下方という。また、圧力センサ1の平面視で、互いに直交する2方向のうち一方の方向を前後方向L1といい、他方向を左右方向L2という。
第2基板11は、シリコン支持層12に対して下方から基板接合されている。第2基板11としては、例えばシリコン或いは異種材料からなる半導体基板が挙げられるが、特定の材料に限定されるものではない。
なお、基板接合の方法としては、例えば拡散接合、常温接合や陽極接合等の直接接合方法や、接着層を介した間接接合方法等が挙げられるが、特定の方法に限定されるものではない。
但し、この場合に限定されるものではなく、センサ本体2は、前後方向L1に沿った長さが左右方向L2に沿った長さよりも長い、或いは左右方向L2に沿った長さが前後方向L1に沿った長さよりも長い平面視長方形状に形成されていても良い。
また、カンチレバー3は主に第1基板10におけるシリコン活性層14で形成され、対向電極5は主に第1基板10におけるシリコン支持層12で形成されている。
第2基板11の中央部分には凹部11aが形成されており、これによって第2基板11は環状の枠部11bを有している。
第1基板10のシリコン支持層12は、第2基板11の枠部11b上に重なる環状の枠部12aと、枠部12aの内側に配置される内側部分と、を備えており、この内側部分が対向電極5とされている。第1基板10の絶縁層13は、シリコン支持層12における枠部12a上に重なった環状に形成されている。なお、絶縁層13で囲まれる内側部分が連通開口15とされている。
そして、上述した第2基板11の枠部11b、シリコン支持層12の枠部12a、絶縁層13及びシリコン活性層14の枠部14aが、センサ本体2の周壁部2bを構成している。
なお、キャビティ7は、ギャップ20を通じてのみ外部に連通する。従って、ギャップ20を介してのみ圧力伝達媒体をキャビティ7の内外へ流動させることができる。
このカンチレバー3は、基端部3aを中心としてキャビティ7の内部と外部との圧力差(すなわち、ギャップ20を介してキャビティ7の内部と外部との間を流通可能な圧力伝達媒体による圧力の差)に応じて撓み変形する。
なお、枠部14aの一部は、連通開口15を覆うように周壁部2bよりもカンチレバー3側に突出している。
2つの補助ギャップ22によって、カンチレバー3の基端部3aは、補助ギャップ22とギャップ20との間に配置される第1レバー支持部25及び第2レバー支持部26と、補助ギャップ22の間に配置される第3レバー支持部27と、に分かれている。従って、カンチレバー3は、第1レバー支持部25、第2レバー支持部26及び第3レバー支持部27を中心として撓み変形し易い。
外部電極30は、平面視でカンチレバー3を囲むように枠部14aの上面に位置するように形成されている。なお、外部電極30の上面に図示しない絶縁膜を保護膜として被膜することで、外部との電気的な接触を防止することが好ましい。
なお、図示の例では、第1区画溝35はシリコン活性層14の上面から凹状に形成されているが、シリコン活性層14を貫通して絶縁層13に達する深さとされていても構わない。
なお、第2区画溝36及び第3区画溝37は、第1区画溝35と同様に、シリコン活性層14の上面から凹状に形成されているが、シリコン活性層14を貫通して絶縁層13に達する深さとされていても構わない。
外部電極30のうち、第1区画溝35と第2区画溝36との間に位置する部分が第1外部電極31とされ、第1区画溝35と第3区画溝37との間に位置する部分が第2外部電極32とされている。また、外部電極30のうち、第1外部電極31及び第2外部電極32以外の部分が第3外部電極33とされている。
ピエゾ抵抗層40は、カンチレバー3の第3レバー支持部27に主に形成されていると共に、第1外部電極31及び第2外部電極32に電気接続されるように形成されている。
具体的には、ピエゾ抵抗層40は、第1外部電極31からカンチレバー3の先端部3bに向かって前後方向L1に沿って延びると共に、第1区画溝35を回り込んだ後、第2外部電極32に向かって前後方向L1に沿って延びるように、平面視U字状に形成されている。
これにより、第1外部電極31及び第2外部電極32間に所定電圧が印加されると、この電圧印加に起因する電流は、第1外部電極31からピエゾ抵抗層40を経由して第2外部電極32に流れる。
具体的には、導電層41は、第3外部電極33から第1レバー支持部25を通過しながらカンチレバー3の先端部3b側まで前後方向L1に沿って延びると共に、第3レバー支持部27及びピエゾ抵抗層40を回り込んだ後、第2レバー支持部26を通過しながら第3外部電極33に向かって前後方向L1に沿って延びるように、平面視U字状に形成されている。
これにより、カンチレバー3の基端部3a側において第2区画溝36及び第3区画溝37によって電気的に分断された第3外部電極33は、導電層41を介して電気的に繋がってループした状態となる。
また、ピエゾ抵抗層40と導電層41との間は、例えばシリコン活性層14に設けられた図示しない絶縁層や溝部等によって非導通とされている。
なお、通気孔45の形状は、平面視正方形状に限定されるものではなく、例えば平面視円形状、楕円状、多角形状等、自由に形成して構わない。さらに、通気孔45は複数である必要もなく、例えば1つだけ形成されていても構わない。この場合には、1つの通気孔45の開口面積が、ギャップ20全体の開口面積よりも大きければ良い。
従って、この出力信号に基づいてカンチレバー3の変位を検出でき、圧力変動を検出することが可能となる。
基準電圧発生回路52は、ブリッジ回路51に対して所定の基準電圧Vccを印加する。作動増幅回路53は、中点電圧E1と中点電圧E2との間の電位差を検出し、この電位差を所定増幅率にて増幅して出力する。この電位差は、ピエゾ抵抗層40の抵抗値変化に応じた値、すなわちカンチレバー3の変位に基づいた値となる。
レバー駆動部6は、内部電極21及び第3外部電極33に接続され、内部電極21及び第3外部電極33の間に駆動電圧を印加する駆動回路(電圧印加部)60と、検出回路50及び駆動回路60に接続され、変位検出部4で検出された検出値に基づいて駆動電圧を算出し、該駆動電圧を印加するように駆動回路60を作動させる信号処理回路(制御部)61と、を備えている。
これにより、対向電極5と導電層41との間に、両者の対向面積、両者の距離及び駆動電圧等に基づいたクーロン力を発生させることができ、対向電極5側にカンチレバー3を例えば引き寄せるように撓み変形させることができる。
なお、カンチレバー3を僅かに引き寄せているだけであるので、実質上、図2に示すようにカンチレバー3はほぼフラットな状態とされている。
次に、上述した圧力センサ1を利用して、圧力変動を検出する場合について説明する。
はじめに、図6に示す時刻t1以前の期間Aのように、キャビティ7の外部の圧力(以下、外気圧Poutと称する)と、キャビティ7の内部の圧力(以下、内気圧Pinと称する)との圧力差がゼロである場合には、図7(A)に示すように、カンチレバー3は撓み変形しない。これにより、検出回路50から出力される出力信号(センサ信号)は所定値(例えばゼロ)である。
なお、対向電極5を利用してクーロン力を発生させない場合を参考例(図6に示す二点鎖線)として先に説明し、その後、対向電極5を利用してクーロン力を発生させる本実施形態(図6に示す実線)について説明する。
外気圧Poutがステップ状に上昇すると、キャビティ7の外部と内部との間に圧力差が生じるので、図7(B)に示すようにカンチレバー3はキャビティ7の内部に向けて撓み変形する。すると、カンチレバー3の撓み変形に応じてピエゾ抵抗層40に歪が生じて電気抵抗値が変化するので、図6に示す二点鎖線のように出力信号が増大する。
従って、変位検出部4による検出値の変化(カンチレバー3の変位に基づいたピエゾ抵抗層40の電気抵抗値の変化)に基づいて圧力変動を検出することができる。
本実施形態の圧力センサ1では、外気圧Poutがステップ状に上昇した際、圧力差に起因したカンチレバー3の変形を打ち消すように、カンチレバー3を逆方向に変形させることができる。
そのため、カンチレバー3と対向電極5との間にクーロン力を発生させることができ、このクーロン力により圧力差に起因する撓み方向とは逆方向に向けてカンチレバー3を撓み変形させることができる。
そのため、図6に示すように、キャビティ7の内部と外部との圧力差を直ちに緩和させるのではなく、より時間をかけて(緩和時間を長く確保して)緩やかに減少させることができる。
特に、カンチレバー3をフィードバック制御することで、圧力差に起因するカンチレバー3の撓みを小さくできるので、例えば線形性の良い範囲で検出を行える。従って、感度の線形性を向上することができる。
しかも、導電層41が形成されたカンチレバー3及び対向電極5をそれぞれセンサ本体2に一体に組み合わされているので、クーロン力を発生させるために必要な主要部材を1つのユニットとしてコンパクトに構成することができると共に、例えばMEMS技術や半導体製造技術を応用して容易に製造することができる。従って、構成の簡略化、小型化及び低消費電力化を図り易く、各種の用途に適用し易いセンサとすることができる。
また、携帯用ナビゲーション装置に適用することも可能である。この場合、例えば圧力センサ1を利用して高低差に基づく気圧差を検出できるので、ユーザが建物内の何階に位置しているのかを正確に判別してナビゲーション結果に反映させることができる。
この場合には、上記差分をキャンセル(相殺)するようにカンチレバー3を逆方向に変形させることができ、カンチレバー3が常に同じ状態を維持し続けるようにフィードバック制御することができる。これにより、キャビティ7の内部と外部との圧力差に大きさに影響されることなく、ギャップ20の開き具合を一定に維持することができる。よって、ギャップ20を通じてキャビティ7の内部に流入する圧力伝達媒体の流入量を一定に制御できる。従って、一定の感度で圧力変動を検出することができ、安定した検出精度を得ることができる。
さらに、この場合には、上記差分に基づいてカンチレバー3の変位を検出することもできる。
次に、本発明に係る第2実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第3基板71は、環状の枠部71aと、枠部71aの内側に配置される内側部分と、を備えており、この内側部分が対向電極72とされている。枠部71aの下面には、シリコン酸化膜等の絶縁層73が枠部71aの全周に亘って環状に形成されている。枠部71aの上面には、第4外部電極74が枠部71aの全周に亘って環状に形成されている。
この際、対向電極72はカンチレバー3のほぼ全面に亘って対向している。また、上記隙間は絶縁層73の厚みに相当し、例えば数百nm〜数μm程度の極微小距離とされている。従って、対向電極72は、カンチレバー3に対して近接配置されている。
さらに、本実施形態の場合であっても、対向電極72には、該対向電極72を厚さ方向に貫通する通気孔45が複数形成されている。
次に、本発明に係る第3実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第3実施形態においては、第1実施形態及び第2実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
駆動回路60は、内部電極21と第3外部電極33との間に接続されていると共に、第3外部電極33と第4外部電極74との間にも接続されている。
さらには、駆動回路60は、第4外部電極74に電気接続されている対向電極72と、第3外部電極33に電気接続されている導電層41との間に駆動電圧を印加することで、カンチレバー3の上方に配置されている対向電極72と、カンチレバー3との間にクーロン力を発生させてカンチレバー3を上方に撓み変形させることもできる。
従って、本実施形態の場合には、初期状態において駆動電圧を予め印加して、カンチレバー3を上方又は下方に向けて予め僅かに撓み変形させておく必要がない。
従って、カンチレバー3をフィードバック制御する際の制御範囲を広く確保することができ、より高性能な圧力センサ75にすることができる。
次に、本発明に係る第4実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第4実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。さらに、本実施形態では、検出回路50、駆動回路60及び信号処理回路61の図示を省略する。
次に、本発明に係る第5実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第5実施形態においては、第2実施形態及び第4実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。さらに、本実施形態では、検出回路50、駆動回路60及び信号処理回路61の図示を省略する。
なお、対向電極86の上面及び第3基板71の枠部71aの上面に亘って第4外部電極74が形成されている場合を例にしているが、例えば対向電極86の上面、又は第3基板71における枠部71aの上面にだけ第4外部電極74が形成されていても良い。
次に、本発明に係る第6実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第6実施形態においては、第4実施形態及び第5実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。さらに、本実施形態では、検出回路50、駆動回路60及び信号処理回路61の図示を省略する。
次に、本発明に係る第7実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第7実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。さらに、本実施形態では、検出回路50、駆動回路60及び信号処理回路61の図示を省略する。
従って、この対向電極96には、カンチレバー3のうち自由端とされた先端部3bの下方に位置する部分に大きく開口した平面視長方形状の通気孔97が形成されている。この通気孔97は、開口面積がギャップ20全体の開口面積よりも大きい。
次に、本発明に係る第8実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第8実施形態においては、第2実施形態及び第7実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。さらに、本実施形態では、検出回路50、駆動回路60及び信号処理回路61の図示を省略する。
なお、対向電極101の上面及び第3基板71の枠部71aの上面に亘って第4外部電極74が形成されている場合を例にしているが、例えば対向電極101の上面、又は第3基板71における枠部71aの上面にだけ第4外部電極74が形成されていても良い。
次に、本発明に係る第9実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第9実施形態においては、第7実施形態及び第8実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。さらに、本実施形態では、検出回路50、駆動回路60及び信号処理回路61の図示を省略する。
次に、本発明に係る第10実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第10実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。さらに、本実施形態では、検出回路50、駆動回路60及び信号処理回路61の図示を省略する。
従って、この対向電極111には、カンチレバー3の基端部3aの下方に位置する部分に大きく開口した平面視長方形状の通気孔112が形成されている。この通気孔112は、開口面積がギャップ20の開口面積よりも大きい。
次に、本発明に係る第11実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第11実施形態においては、第2実施形態及び第10実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。さらに、本実施形態では、検出回路50、駆動回路60及び信号処理回路61の図示を省略する。
なお、対向電極116の上面及び第3基板71の枠部71aの上面に亘って第4外部電極74が形成されている場合を例にしているが、例えば対向電極116の上面、又は第3基板71における枠部71aの上面にだけ第4外部電極74が形成されていても良い。
次に、本発明に係る第12実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第12実施形態においては、第10実施形態及び第11実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。さらに、本実施形態では、検出回路50、駆動回路60及び信号処理回路61の図示を省略する。
次に、本発明に係る第13実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第13実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
すなわち、カンチレバー3がキャビティ7の内部と外部との圧力差に起因して上方に向けて撓み変形した場合には、クーロン力によりカンチレバー3を下方に撓み変形させることができ、カンチレバー3がキャビティ7の内部と外部との圧力差に起因して下方に向けて撓み変形した場合には、クーロン力によりカンチレバー3を上方に撓み変形させることができる。
従って、本実施形態の場合であっても第1実施形態と同様の作用効果を奏功することができる。
次に、本発明に係る第14実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第14実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
変位検出部4は、図32及び図33に示すように、第1検出電極134及び第2検出電極136に電気接続されたチャージアンプ回路137を備えている。チャージアンプ回路137は、キャビティ7の内部と外部との圧力差に応じてカンチレバー3が撓み変形し、それによって圧電体135が歪んで圧力が作用した際、その圧力に比例した分極に起因する電荷を検出し、オペアンプ138及びコンデンサ139で電荷を電圧信号(電位差)に変換して出力する。従って、この電圧信号(電位差)はカンチレバー3の変位に基づいた値となる。
2…センサ本体
3…カンチレバー
3a…カンチレバーの基端部
3b…カンチレバーの先端部
4…変位検出部
5、72、81、86、96、101、111、116、126…対向電極
6…レバー駆動部
7…キャビティ
15…連通開口
40…ピエゾ抵抗層(変位検出素子)
41…導電層
45、97、112…通気孔
60…駆動回路(電圧印加部)
61…信号処理回路(制御部)
83…外側通気孔(通気孔)
82…内側通気孔(通気孔)
135…圧電体(変位検出素子)
Claims (9)
- 内部にキャビティが形成され、前記キャビティの内部と外部とを連通する連通開口が形成された中空のセンサ本体と、
前記連通開口を覆い、且つ前記センサ本体との間にギャップが形成されるように前記センサ本体に片持ち状態で接続され、前記キャビティの内部と外部との圧力差に応じて撓み変形可能なカンチレバーと、
前記カンチレバーの変位を検出する変位検出部と、
前記センサ本体に一体に組み合わされていると共に前記カンチレバーに対して対向配置された対向電極と、
前記対向電極と前記カンチレバーに形成された導電層との間にクーロン力を発生させ、前記圧力差に起因する撓み方向とは逆方向に向けて前記カンチレバーを前記クーロン力により撓み変形させるレバー駆動部と、を備え、
前記レバー駆動部は、前記変位検出部による検出値に基づいて、前記圧力差に起因した前記カンチレバーの変形を打ち消すように前記カンチレバーを逆方向に変形させ、
前記対向電極は、前記キャビティの内部或いは前記キャビティの外部のうち少なくともいずれか一方に配置されると共に、前記カンチレバーに対して隙間をあけて平行に配置され、
前記対向電極には、前記対向電極を貫通すると共に、前記ギャップの開口面積よりも大きい開口面積を有する通気孔が形成されていることを特徴とする圧力センサ。 - 請求項1に記載の圧力センサにおいて、
前記通気孔は、前記対向電極に複数形成され、
複数の前記通気孔は、各通気孔における開口面積を積算した合計の開口面積が前記ギャップの開口面積よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする圧力センサ。 - 請求項1に記載の圧力センサにおいて、
前記対向電極は、前記圧力センサの平面視で、前記導電層に対して重なるように前記導電層の形状に対応して形成されていることを特徴とする圧力センサ。 - 請求項1に記載の圧力センサにおいて、
前記通気孔は、前記カンチレバーのうち自由端とされた先端部に対して対向するように配置されていることを特徴とする圧力センサ。 - 請求項1に記載の圧力センサにおいて、
前記通気孔は、前記カンチレバーのうち前記センサ本体に接続される基端部に対して対向するように配置されていることを特徴とする圧力センサ。 - 内部にキャビティが形成され、前記キャビティの内部と外部とを連通する連通開口が形成された中空のセンサ本体と、
前記連通開口を覆い、且つ前記センサ本体との間にギャップが形成されるように前記センサ本体に片持ち状態で接続され、前記キャビティの内部と外部との圧力差に応じて撓み変形可能なカンチレバーと、
前記カンチレバーの変位を検出する変位検出部と、
前記センサ本体に一体に組み合わされていると共に前記カンチレバーに対して対向配置された対向電極と、
前記対向電極と前記カンチレバーに形成された導電層との間にクーロン力を発生させ、前記圧力差に起因する撓み方向とは逆方向に向けて前記カンチレバーを前記クーロン力により撓み変形させるレバー駆動部と、を備え、
前記レバー駆動部は、前記変位検出部による検出値に基づいて、前記圧力差に起因した前記カンチレバーの変形を打ち消すように前記カンチレバーを逆方向に変形させ、
前記対向電極は、前記ギャップを挟んで前記カンチレバーに対して対向配置されていることを特徴とする圧力センサ。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の圧力センサにおいて、
前記レバー駆動部は、
前記対向電極と前記導電層との間に駆動電圧を印加し、前記カンチレバーを逆方向に変形させる電圧印加部と、
前記変位検出部で検出された検出値に基づいて前記駆動電圧を算出し、該駆動電圧を印加するように前記電圧印加部を制御する制御部と、を備えていることを特徴とする圧力センサ。 - 請求項7に記載の圧力センサにおいて、
前記制御部は、前記変位検出部で検出された検出値と予め決められた基準値との差分に対応した駆動電圧を算出することを特徴とする圧力センサ。 - 請求項1から8のいずれか1項に記載の圧力センサにおいて、
前記変位検出部は、前記カンチレバーに形成された変位検出素子の抵抗値変化、又は電荷の変化に基づいて前記カンチレバーの変位を検出することを特徴とする圧力センサ。
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