JP2020180847A - 圧力センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】風による影響を低減する。【解決手段】圧力センサは、内部にキャビティが形成され、開口部を有する有底箱状のキャビティ筐体と、キャビティの内部と外部とを連通する連通孔を有し、キャビティ筐体の開口面を覆うように配置されたセンサ基板と、連通孔を通じたキャビティの内部と外部との圧力差を検出するセンサ部と、センサ基板の連通孔を覆うように保持され、センサ基板と平行な長さが、連通孔の開口端の最大幅以上である風よけ板とを備え、センサ基板と風よけ板との間の距離が、連通孔の開口端の最大幅以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、圧力センサに関する。
近年、空気圧などの圧力変化を検出する圧力センサが広く使用されている。このような圧力センサには、例えば、圧力差を検出するカンチレバー形状のセンサ本体と、センサ本体の一面を覆うキャビティと、カンチレバー周囲を経由して、キャビティと外部とが連通する連通開口とからなり、キャビティ内部の圧力と外部との差圧に応じてカンチレバーが変形することを利用して圧力変化を検出する。
特開2009−55311号公報
しかしながら、上述したような圧力センサでは、外部の空気流(風)による圧力変化を検出して検出対象の圧力変化を検出することが困難になる場合があった。
ところで、風による影響を低減する技術としては、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1に記載の技術では、ウレタンフォームで構成された略レモン形状の防風スクリーンで検出部を覆うことで、風の影響を低減している。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、小型化することが困難であり、上述したような圧力センサに適用することは困難であった。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、風による影響を低減することができる圧力センサを提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、内部にキャビティが形成され、開口部を有する有底箱状のキャビティ筐体と、前記キャビティの内部と外部とを連通する連通孔を有し、前記キャビティ筐体の開口面を覆うように配置されたセンサ基板と、前記連通孔を通じた前記キャビティの内部と外部との圧力差を検出するセンサ部と、前記センサ基板の前記連通孔を覆うように保持され、前記センサ基板と平行な長さが、前記連通孔の開口端の最大幅以上である風よけ板とを備え、前記センサ基板と前記風よけ板との間の距離が、前記連通孔の開口端の最大幅以下であることを特徴とする圧力センサである。
また、本発明の一態様は、上記の圧力センサにおいて、前記風よけ板は、前記センサ基板と平行な長さが、前記開口端の最大幅の3倍以上、前記センサ基板の長さ以下であることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の圧力センサにおいて、前記センサ基板と前記風よけ板との間に、複数の空気流入口と、平面視での経路が、前記空気流入口と前記連通孔との間の平面視での直線距離よりも長い経路で、且つ、それぞれの経路長が等しくなるように形成された、前記空気流入口と前記連通孔との間を空気が通過可能な複数の空気流入経路とを有することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の圧力センサにおいて、前記空気流入口が、前記連通孔と同一の向きに開口していることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の圧力センサにおいて、前記空気流入口を覆うように保持され、前記風よけ板と平行な長さが、前記空気流入口の開口端の最大幅以上である第2の風よけ板を備え、前記風よけ板と前記第2の風よけ板との間の距離が、前記空気流入口の開口端の最大幅以下の距離であることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の圧力センサにおいて、前記空気流入経路が、平面視で蛇行線状の形状であることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の圧力センサにおいて、前記空気流入経路が、平面視で前記連通孔を中心とした螺旋放射状の形状であることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の圧力センサにおいて、前記センサ部は、前記連通孔を覆うように片持ち状態で接続され、前記連通孔を通じた前記キャビティの内部と外部との圧力差に応じて撓み変形するカンチレバーを備え、さらに、前記カンチレバーの撓み変形に基づいて、前記圧力差を検出する検出部を備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、内部にキャビティが形成され、開口部を有する有底箱状のキャビティ筐体と、前記キャビティの内部と外部とを連通する連通孔を有し、前記キャビティ筐体の開口面を覆うように配置されたセンサ基板と、前記連通孔を通じた前記キャビティの内部と外部との圧力差を検出するセンサ部と、前記連通孔と同一の向きに開口している複数の空気流入口と、前記センサ基板との間に、平面視での経路が、前記空気流入口と前記連通孔との間の前記センサ基板と平行な直線距離よりも長い経路で、且つ、それぞれの経路長が等しくなるように形成された、前記空気流入口と前記連通孔との間を空気が通過可能な複数の空気流入経路とを有し、前記連通孔を覆うように配置された経路基板とを備えることを特徴とする圧力センサである。
本発明によれば、風による影響を低減することができる。
第1の実施形態による圧力センサの一例を示す断面図である。 第1の実施形態における風よけ板と支持部の一例を示す斜視図である。 第1の実施形態におけるセンサ部の一例を示す断面図である。 第1の実施形態におけるセンサ部の一例を示す平面図である。 第1の実施形態における検出部の一例を示す回路図である。 第1の実施形態における圧力センサの出力信号の一例を示す図である。 第1の実施形態における風よけ板と支持部の変形例を示す斜視図である。 第2の実施形態による圧力センサの一例を示す断面図である。 第3の実施形態による圧力センサの一例を示す断面図である。 第3の実施形態における経路基板の一例を示す図である。 第3の実施形態における経路基板の変形例を示す平面図である。 第4の実施形態による圧力センサの一例を示す断面図である。 第4の実施形態における経路基板の一例を示す平面図である。 第5の実施形態による圧力センサの一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態による圧力センサについて図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態による圧力センサ1の一例を示す断面図である。
図1に示すように、圧力センサ1は、センサ部10と、センサ基板20と、キャビティ筐体21と、風よけ板30と、支持部31とを備える。
センサ基板20は、キャビティ5の内部と外部とを連通する連通孔22を有し、後述するキャビティ筐体21の開口面を覆うように配置されている。センサ基板20は、例えば、回路基板であり、センサ基板20の上側主面(第1主面)には、センサ部10が実装されている。
また、センサ基板20の上側主面には、キャビティ筐体21がセンサ部10を覆うように実装されている。また、センサ基板20には、当該センサ基板20を厚み方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔は、外部とキャビティ5の内部とを連通する連通孔22として機能する。
また、センサ基板20の下側主面(第2主面)には、支持部31により支持(保持)されて、連通孔22を覆うように風よけ板30が配置されている。なお、風よけ板30及び支持部31の詳細な構成については、後述する。
キャビティ筐体21は、開口部を有する有底箱状の筐体であり、センサ部10を覆うように、センサ基板20の上側主面に配置されている。キャビティ筐体21の内部には、キャビティ5が形成される。
風よけ板30は、センサ基板20と平行に連通孔22を覆うように支持部31により保持される。図1において、連通孔22の開口端の最大幅W1とすると、センサ基板20と風よけ板30との間の距離H1は、開口端の最大幅W1以下になっている(W1≧H1)。
また、風よけ板30は、センサ基板20と平行な長さD1が、開口端の最大幅W1以上、センサ基板20の長さD2以下である(D2≧D1≧W1)。なお、風よけ板30は、センサ基板20と平行な長さD1が、開口端の最大幅W1の3倍以上であることが望ましい。また、センサ基板20と平行な長さD1の最大長は、センサ基板20の5倍以下、望ましくはセンサ基板20の長さ以下である。
ここで、図2を参照して、風よけ板30の詳細な構成について説明する。
図2は、本実施形態における風よけ板30と支持部31の一例を示す斜視図である。
図2に示すように、風よけ板30は、平面視で四角形状(例えば、正方形状)の板状であり、例えば、一辺の長さD1が、上述したように開口端の最大幅W1以上、センサ基板20の長さD2以下である。また、風よけ板30の上側主面には、4つの支持部31(支持部31−1〜支持部31−4)が配置されている。
なお、支持部31−1〜支持部31−4のそれぞれは、同一の構成であり、風よけ板30が支持される任意の支持部を示す場合、又は特に区別しない場合には、支持部31として説明する。
支持部31は、例えば、円筒状の形状であり、センサ基板20と風よけ板30との距離に相当する高さH1は、開口端の最大幅W1以下になるように形成されている。なお、支持部31があると、風により乱流渦が発生し、これが気圧変化を引き起こす可能性があるため、支持部31の数は、例えば、4つなど、少ない方が望ましい。
図1の説明に戻り、センサ部10は、連通孔22を通じたキャビティ5の内部と外部との圧力差を検出する。ここで、図3〜図5を参照して、本実施形態におけるセンサ部10の詳細な構成について説明する。
図3は、本実施形態におけるセンサ部10の断面図を示している。また、図4は、本実施形態におけるセンサ部10の平面図を示している。なお、図3に示すセンサ部10の断面図は、図4に示すB−B線に沿った縦断面図に相当する。
図3及び図4に示すように、センサ部10は、圧力センサ1の外部の圧力変動に応じて撓み変形するカンチレバー3と、SOI基板50と、検出部40とを備えている。
SOI基板50、及び検出部40(図3では不図示)は、センサ基板20の上側主面に実装されている。
なお、SOI基板50(センサ基板20)の平面視で、互いに直交する2方向のうちの一方の方向を前後方向L1といい、他方向を左右方向L2という。SOI基板50は、前後方向L1に沿った長さが左右方向L2に沿った長さよりも長い平面視長方形状に形成されている。ただし、SOI基板50の形状はこの場合に限定されるものではなく、適宜変更して構わない。
カンチレバー3は、センサ基板20の上面に対して重なった状態で接合された半導体基板によって形成されている。本実施形態では、半導体基板として、シリコン支持層51、シリコン酸化膜等の絶縁層52及びシリコン活性層53を、下方からこの順番で配置されたSOI基板50を例に挙げて説明している。従って、カンチレバー3は、SOI基板50によって形成されている。
ただし、カンチレバー3は、SOI基板50によって形成される場合に限定されるものではない。なお、シリコン支持層51を一定電位に維持する(例えば、シリコン支持層51をセンサ基板20のグラウンド等に接続)等して、SOI基板50に厚さ方向の電位差の変動が生じることを抑制することが好ましい。
また、SOI基板50は、センサ基板20と同様に、前後方向L1に沿った長さが左右方向L2に沿った長さよりも長い平面視長方形状に形成されている。シリコン支持層51及び絶縁層52には、これらシリコン支持層51及び絶縁層52を厚み方向に貫通するとともに、センサ基板20と同様に連通孔22が形成されている。
なお、SOI基板50及びセンサ基板20の連通孔22は、後述するギャップG1及びギャップG2を通じてカンチレバー3の上方に位置するキャビティ5に連通している。これにより、ギャップG1及びギャップG2と、連通孔22を通じて、圧力センサ1の外部とキャビティ5とは互いに連通している。すなわち、センサ部10は、キャビティ5の内部と外部とを連通する連通孔22(ギャップG1及びギャップG2)と、カンチレバー3とを備えている。
カンチレバー3は、片持ち状に支持された状態でSOI基板50に形成されている。カンチレバー3は、基端部3bが半導体基板に接続された固定端、且つ先端部3aが自由端とされた片持ち梁構造とされ、キャビティ5を覆うように配置されている。また、カンチレバー3は、基端部3bから先端部3aに向けて一方向に延びる板状であり、キャビティ5の内部と外部との圧力差に応じて撓み変形する。
また、カンチレバー3は、レバー本体2と、レバー本体2を片持ち状態で支持する複数のレバー支持部4とを有し、キャビティ5を覆うように配置される。
なお、本実施形態では、前後方向L1に沿ってレバー支持部4からレバー本体2に向かう方向を前方といい、その反対方向を後方という。
ギャップG1は、平面視でキャビティ5の内部に連通する領域内に形成され、空気をキャビティ5の内外に流通させる連通孔22として機能する。ギャップG1は、連通孔22として、カンチレバー3の外周縁とキャビティ筐体21の開口端との間に、カンチレバー3の外周縁に沿って形成されている。
カンチレバー3の基端部3bには、当該カンチレバー3を厚さ方向に貫通する平面視コ形状(C形状)のギャップG2(区画溝)が形成されている。ギャップG2は、左右方向L2に間隔をあけて、前後方向L1に互いに平行に配置された2つの直線ギャップのうちの1つに後述するギャップG3に接続されて形成されている。このギャップG2は、カンチレバー3の基端部3bにおいてセンサ部10の左右方向L2の中央部に配置されている。これにより、カンチレバー3は基端部3bを中心として撓み変形し易い構造とされている。
2つのレバー支持部4は、ギャップG2を挟んで左右方向L2に並ぶように配置され、レバー本体2と半導体基板とを接続するとともにレバー本体2を片持ち状態で支持している。従って、カンチレバー3は、これらレバー支持部4を中心に撓み変形する。
なお、2つのレバー支持部4の左右方向L2に沿った支持幅は、同等とされている。従って、カンチレバー3が撓み変形した際、一方のレバー支持部4に作用する応力と、他方のレバー支持部4に作用する応力とは同等とされている。
上述したカンチレバー3には、ピエゾ抵抗(抵抗素子)であるドープ層6(不純物半導体層)が全面に亘って形成されている。このドープ層6は、例えばリン等のドープ材(不純物)がイオン注入法や拡散法等の各種の方法によりドーピングされることで形成されている。
ドープ層6のうち、カンチレバー3が形成された部分(レバー支持部4に形成されている部分を含む)は、上述した抵抗R1(変位検出抵抗)として機能する。抵抗R1は、レバー支持部4の撓み量に応じて抵抗値が変化する。
また、ドープ層6の上面には、ドープ層6よりも電気抵抗率が小さい導電性材料(例えば、Au(金)等)からなる外部電極7が形成されている。この外部電極7は、抵抗R1(変位検出抵抗)の第1端(例えば、外部電極7A)及び第2端(例えば、外部電極7B)として機能する。
シリコン活性層53には、当該シリコン活性層53を複数の領域に区画する複数の溝部が形成されている。本実施形態では、ギャップG1、ギャップG2及びギャップG3が、シリコン活性層53の上面から絶縁層52に達する深さで形成されている。
ギャップG1は、前後方向L1に沿って直線状に延びるように形成されている。ギャップG1は、前端部がSOI基板50の前方側の側面に達し、且つ後端部が連通孔22として連通するように形成されている。これにより、ドープ層6(ピエゾ抵抗)及び外部電極7のうち、前方側に位置する部分は、ギャップG1によって左右方向L2に分断されている。
ギャップG3は、シリコン活性層53のうちギャップG2よりも後方側に位置する領域に、ギャップG2に接続されて形成されているとともに、前後方向L1に沿って直線状に延びるように形成されている。ギャップG3は、前端部がギャップG2に連通し、且つ後端部がSOI基板50の後方側の側面に達するように形成されている。これにより、ドープ層6(ピエゾ抵抗)及び外部電極7のうち、ギャップG3によって左右方向L2に分断されている。
上述したギャップG1及びギャップG3によって、外部電極7は、外部電極7A及び外部電極7Bに区画されている。従って、外部電極7A及び外部電極7Bは、後述する変位検出抵抗(抵抗R1)を経由する通電経路を除き、直接的な相互の電気的接続は切り離されている。
検出部40は、カンチレバー3の撓み変形に基づいて、外部の圧力変動を検出する。ここで、図5を参照して、検出部40の詳細な構成について説明する。
図5は、本実施形態における検出部40の一例を示す回路図である。
図5に示すように、検出部40は、ホイートストンブリッジ回路41と、差動増幅回路42とを備えている。
ホイートストンブリッジ回路41(抵抗値変化検出回路の一例)は、センサ部10が有する抵抗R1(変位検出抵抗)と、抵抗R2と、抵抗R3と、抵抗R4とを備えている。
抵抗R1(変位検出抵抗)は、第1端が電圧Vccの供給線に、第2端がノードN1に接続されており、キャビティ5の内外の差圧に応じて抵抗値が変化する。抵抗R1は、例えば、ピエゾ抵抗(ドープ層6)である。また、抵抗R2は、第1端がノードN1に、第2端が電源GNDに接続されている。
また、抵抗R3は、第1端が電圧Vccの供給線に、第2端がノードN2に接続され、抵抗R4は、第1端がノードN2に、第2端が電源GNDに接続されている。抵抗R1は、センサ部10内に構成されており、抵抗R3及び抵抗R4は、センサ部10の外部に備えられた外付け抵抗である。また、抵抗R2は、例えば、抵抗R1と温度特性が同一になるように形成された抵抗であり、センサ部10内に構成されてもよいし、センサ部10の近傍の外部に備えられてもよい。なお、抵抗R1と抵抗R2との温度特性を一致させることにより、検出部40は、温度変動による検出結果への影響を低減することができる。
差動増幅回路42は、例えば、計測アンプ(インスツルメンテーションアンプ)であり、ノードN1とノードN2との電位差を増幅して出力信号Sとして出力する。なお、この電位差は、ドープ層6(ピエゾ抵抗)の抵抗値変化に応じた値、すなわちカンチレバー3の変位に基づいた値となる。差動増幅回路42は、反転入力端子(−端子)がノードN1に接続され、非反転入力端子(+端子)がノードN2に接続されている。
なお、外部電極7Aは、抵抗R1の第1端として機能し、電圧Vccの供給線が接続される。外部電極7Bは、抵抗R1の第2端及び抵抗R2の第1端として機能し、ノードN1を介して差動増幅回路42の反転入力端子(−端子)が接続される。
次に、図面を参照して、本実施形態による圧力センサ1の動作について説明する。
まず、図6を参照して、圧力センサ1の動作について説明する。ここでは、例えば、圧力センサ1が設置された場所の空気に圧力に変化が生じた場合の圧力センサ1の出力特性について説明する。
なお、以下の説明において、キャビティ5の外部の圧力は、外圧Poutと定義する。外圧Poutは、カンチレバー3の図3における下面側の圧力である。また、キャビティ5内部の圧力を内圧Pinと定義とする。
図6は、本実施形態における圧力センサ1の出力信号の一例を示す図である。
ここで、図6(a)は、外圧Pout及び内圧Pinの経時変化を示しており、図6(b)は、検出部40(差動増幅回路42)の出力信号の経時変化を示している。
まず、図6(a)における期間Aのように、外圧Poutと内圧Pinとが等しく、差圧ΔPがゼロである場合に、カンチレバー3は、撓み変形しない。
次に、図6(a)における時刻t1以降の期間Bのように、例えば、外圧Poutがステップ状に上昇すると、内圧Pinは急激に変化できず、差圧ΔPが生じるため、カンチレバー3は、キャビティ5内部に向けて撓み変形する。すると、当該カンチレバー3の撓み変形に応じて抵抗R1(ドープ層6)に応力が加わり、電気抵抗値が変化するので、図6(b)に示すように、検出部40の出力信号が増大する。
また、外圧Poutの上昇以降(時刻t1以降)において、ギャップG1を介してキャビティ5の外部から内部へと空気が徐々に流動する。このため、図6(a)に示すように、内圧Pinは、時間の経過とともに、外圧Poutに遅れながら、且つ外圧Poutの変動よりも緩やかな応答で上昇する。
その結果、内圧Pinが外圧Poutに徐々に近づくので、カンチレバー3の撓みが徐々に小さくなり、時刻t2以降において、図6(b)に示すように、上述の出力信号が、徐々に低下する(期間C)。
そして、図6(a)に示す時刻t3以降の期間Dのように、内圧Pinが外圧Poutと同じになると、カンチレバー3の撓み変形が解消され、初期状態に復帰する。さらに、図6(b)に示すように、検出部40の出力信号も期間Aの初期状態と同値に戻る。これにより、出力信号には、差圧ΔPに応じた電圧ΔVが出力される。
また、検出部40の出力信号は、初期状態における基準電圧と、抵抗R1(ドープ層6)の抵抗変化に基づいて増幅された信号との加算となる。初期状態における基準電圧は、カンチレバー3に加わる差圧ΔPがゼロの場合の、図5に図示したホイートストンブリッジ回路41のノードN1とノードN2との電圧差を差動増幅回路42で増幅した電圧値となる。
なお、上述したセンサ部10では、SOI基板50のシリコン活性層を利用して半導体プロセス技術によりカンチレバー3を形成できるので、非常に薄型化(例えば数十から数百nm厚)しやすい。したがって、圧力センサ1では、微小な圧力変動の検出を精度よく行うことができる。
さらに、圧力センサ1では、外圧Poutが非常に緩やかに変化する場合、ギャップG1による空気の流動制限機能が作用せず、内圧Pinは外圧Poutに対して時間遅れせず、ほぼ同じ圧力値となり、差圧ΔPが発生しない。圧力センサ1では、これを逆に利用し、外圧Poutが非常に遅い変化速度の場合(例えば、温度変化による圧力センサ1の外部の圧力変化の場合)、外圧Poutの変化を無視することが可能となる。
次に、本実施形態における風よけ板30の機能について説明する。
上述したように、圧力センサ1は、風よけ板30を備えており、風よけ板30は、連通孔22を覆うように支持部31により保持されているため、連通孔22に直接風が吹き込むことを抑制する。このように、本実施形態による圧力センサ1は、風よけ板30を備えることにより、風による影響を低減することができる。
以上説明したように、本実施形態による圧力センサ1は、キャビティ筐体21と、センサ基板20と、センサ部10と、風よけ板30とを備える。キャビティ筐体21は、内部にキャビティ5が形成され、開口部を有する有底箱状の筐体である。センサ基板20は、キャビティ5の内部と外部とを連通する連通孔22を有し、キャビティ筐体21の開口面を覆うように配置されている。センサ部10は、連通孔22を通じたキャビティ5の内部と外部との圧力差を検出する。風よけ板30は、センサ基板20の連通孔22を覆うように保持され、センサ基板20と平行な長さD1が、連通孔22の開口端の最大幅W1以上である。そして、センサ基板20と風よけ板30との間の距離H1が、連通孔22の開口端の最大幅W1以下である。
これにより、本実施形態による圧力センサ1は、風よけ板30により、連通孔22に直接風が吹き込むことを抑制することができる。また、さらに、風よけ板30とセンサ基板20との間の距離H1が、連通孔22の開口端の最大幅W1以下であり、風よけ板30のセンサ基板20と平行な長さD1が、開口端の最大幅W1以上である。そのため、本実施形態による圧力センサ1は、風よけ板30から連通孔22に至る経路の流路抵抗を大きくできるため、外部の風が風よけ板30を回り込んで連通孔22に吹き込むことを抑制することができる。よって、本実施形態による圧力センサ1は、風による影響を低減することができ、検出対象の圧力変化を高精度に検出することができる。
また、風よけ板30を付加する簡単な構成であるため、本実施形態による圧力センサ1では、例えば、1mm程度に小型化した圧力センサ1に対しても適用することができる。
また、本実施形態では、風よけ板30は、センサ基板20と平行な長さD1が、開口端の最大幅W1の3倍以上、センサ基板20の長さD2以下である。
これにより、本実施形態による圧力センサ1は、外部の風が風よけ板30を回り込んで連通孔22に吹き込むことを適切に抑制することができるため、風による影響を適切に低減することができる。
また、本実施形態では、センサ部10は、連通孔22を覆うように片持ち状態で接続され、連通孔22を通じたキャビティ5の内部と外部との圧力差に応じて撓み変形するカンチレバー3を備える。そして、本実施形態による圧力センサ1は、さらに、カンチレバー3の撓み変形に基づいて、圧力差を検出する検出部40を備える。
これにより、本実施形態による圧力センサ1は、カンチレバー3の撓み変形により、センサ部10がキャビティ5の内外の圧力差を検出し、圧力差を検出後に連通孔22を介して、カンチレバー3の撓み変形が解消される。そのため、本実施形態による圧力センサ1では、例えば、温度変化や天候の変化等による外部の気圧変化を、検出対象の圧力変化から除外することができる。また、例えば、SOI基板50のシリコン活性層を利用して半導体プロセス技術によりカンチレバー3を形成できるので、本実施形態による圧力センサ1は、非常に薄型化(例えば、数十から数百nm厚)することができ、微小な圧力変動の検出を精度よく行うことができる。
次に、図7を参照して、本実施形態による圧力センサ1の変形例について説明する。
図7は、本実施形態の変形例の風よけ板30aと支持部31を示す斜視図である。
図7に示すように、本実施形態の変形例の風よけ板30aは、平面視で円形状の板状であり、例えば、直径D1が、上述したように開口端の最大幅W1以上、センサ基板20の長さD2以下である。また、風よけ板30aの上側主面には、4つの支持部31(支持部31−1〜支持部31−4)が配置されている。
支持部31は、例えば、円筒状の形状であり、センサ基板20と風よけ板30aとの距離に相当する高さH1は、開口端の最大幅W1以下になるように形成されている。
このように、本実施形態による圧力センサ1は、風よけ板30aが、図7に示すように、平面視で円形状の形状であってもよい。この変形例の場合、風よけ板30aの角が無くなるため、本実施形態による圧力センサ1は、風よけ板30aにおける風による乱流渦の発生を低減することができ、乱流渦が引き起こす気圧変動をさらに低減することができる。
ここで、乱流渦とは、風が物体に当たって空気の流れが変えられた場合に、発生する渦状の空気流れのことであり、乱流渦が周囲に気圧変化を発生させる。例えば、連通孔22の近辺で、乱流渦が発生すると、空気の圧力変動が発生し、検出対象の圧力変化を高精度に検出することが困難になる場合がある。本実施形態による圧力センサ1は、風よけ板30aにおける風による乱流渦の発生を低減することができ、風による気圧変動の影響をさらに低減することができる。
[第2の実施形態]
次に、図面を参照して、第2の実施形態による圧力センサ1aについて説明する。本実施形態では、第1の実施形態による風よけ板30を支持部31aにより下側から保持する変形例について説明する。
図8は、本実施形態による圧力センサ1aの一例を示す断面図である。
図8に示すように、圧力センサ1aは、センサ部10と、センサ基板20と、キャビティ筐体21と、風よけ板30と、支持部31aとを備える。
なお、図8において、上述した図1に示す圧力センサ1と同一の構成には、同一の符号を付与してここではその説明を省略する。
支持部31aは、センサ基板20の上側主面と、風よけ板30の下側主面とに接続されて、風よけ板30を下側から支持する。
本実施形態による圧力センサ1aのその他の構成については、上述した第1の実施形態と同様である。また、本実施形態による圧力センサ1aの動作は、上述した第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
このように、風よけ板30は、支持部31aなどにより、下側から保持(支持)されるようにしてもよい。すなわち、本実施形態による圧力センサ1aは、風よけ板30を下側から支持する支持部31aを備えている。
これにより、本実施形態による圧力センサ1aは、風よけ板30により、連通孔22に直接風が吹き込むことを抑制することができるため、上述した第1の実施形態と同様の効果を奏し、風による影響をさらに低減することができる。本実施形態による圧力センサ1aでは、センサ基板20と風よけ板30との間の連通孔22に空気が流れる経路に、障害物(例えば、第1の実施形態の支持部31)が存在しないため、風による乱流渦の発生を低減することができ、風による影響をさらに低減することができる。
[第3の実施形態]
次に、図面を参照して、第3の実施形態による圧力センサ1bについて説明する。本実施形態では、第1の実施形態による風よけ板30とセンサ基板20との間に、複数の空気流入経路を設けて、風による乱流渦の発生を低減する場合の一例について説明する。
図9は、本実施形態による圧力センサ1bの一例を示す断面図である。
図9に示すように、圧力センサ1bは、センサ部10と、センサ基板20と、キャビティ筐体21と、経路基板30bとを備える。
なお、図9において、上述した図1に示す圧力センサ1と同一の構成には、同一の符号を付与してここではその説明を省略する。
経路基板30bは、図10に示すように、複数の空気流入口34と、複数の空気流入経路RT1を有し、連通孔22を覆うように配置されている。
図10は、本実施形態における経路基板30bの一例を示す図である。図10(a)は、経路基板30bの平面図を示している。図10(a)に示すように、経路基板30bは、平面視で正方形状の基板であり、4つの空気流入口34(34−1〜34−4)と、4本の空気流入経路(RT1〜RT4)と、連通孔部22aとを有している。
なお、空気流入口34−1〜空気流入口34−4のそれぞれは、同一の構成であり、経路基板30bが有する任意の空気流入口を示す場合、又は特に区別しない場合には、空気流入口34として説明する。
本実施形態において、空気流入口34は、空気を連通孔部22aに流入するための流入口であり、例えば、連通孔22と同一の向きに開口している。
空気流入経路RT1〜空気流入経路RT4のそれぞれは、センサ基板20との間に形成される空気流入口34と連通孔22との間を空気が通過可能な経路である。空気流入経路RT1〜空気流入経路RT4のそれぞれは、平面視での経路が、空気流入口34と連通孔22との間のセンサ基板20と平行な直線距離D3よりも長い経路で、且つ、それぞれの経路長が等しくなるように形成されている。空気流入経路RT1〜空気流入経路RT4のそれぞれは、例えば、図10(a)に示すように、経路基板30b上に、平面視で蛇行線状の所定の幅の溝として形成される。
また、連通孔部22aは、連通孔22に対応する位置である経路基板30bの中心部に形成されており、外部の圧力変化に応じて、空気流入口34から連通孔22への空気の流入、又は連通孔22から空気流入口34への空気の流出を行うために連通孔22に接続されている。
なお、空気流入口34、空気流入経路RT1〜空気流入経路RT4、及び連通孔部22aは、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の微細加工技術を利用して基板上に形成される。
また、図10(b)は、空気流入経路RT1における空気流入口34から連通孔22に空気が流入する場合の空気の流れを示している。図10(b)に示すように、空気流入口34から流入した空気は、空気流入経路RT1による蛇行した経路を通って、連通孔部22aに流入し、連通孔22に流入する。
図9の説明に戻り、図9では、経路基板30bの断面構造を示している。図9に示すように、経路基板30bは、経路底部32の上側に、空気流入経路RT1〜空気流入経路RT4としての溝が形成されており、さらに、経路基板30bを貫通する空気流入口34を有している。また、経路基板30bは、空気流入口34の外側に、側面部33を有しており、これにより、空気流入口34は、連通孔22と同一の向きに開口している。
経路基板30bは、センサ基板20の下側主面に、経路底部32が下側になるように接続されている。
なお、本実施形態において、経路基板30bの経路底部32は、上述した風よけ板に対応すると言える。すなわち、本実施形態による圧力センサ1bは、センサ基板20と経路底部32(風よけ板)との間に、複数の空気流入口34と、空気流入口34と連通孔22との間を空気が通過可能な複数の空気流入経路(RT1〜RT4)を有する。
ここで、空気流入経路(RT1〜RT4)の平面視での経路が、空気流入口34と連通孔22との間の平面視での直線距離D3よりも長い経路で、且つ、それぞれの経路長が等しくなるように形成されている。
なお、本実施形態による圧力センサ1bのその他の構成については、上述した第1の実施形態と同様である。また、本実施形態による圧力センサ1bの動作は、上述した第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態による圧力センサ1bは、キャビティ筐体21と、センサ基板20と、センサ部10と、経路基板30bとを備える。経路基板30bは、連通孔22と同一の向きに開口している複数の空気流入口34と、センサ基板20との間に、空気流入口34と連通孔22との間を空気が通過可能な複数の空気流入経路(RT1〜RT4)を有し、連通孔22を覆うように配置されている。ここで、空気流入経路(RT1〜RT4)は、平面視での経路が、空気流入口34と連通孔22との間のセンサ基板20と平行な直線距離D3よりも長い経路で、且つ、それぞれの経路長が等しくなるように形成されている。
これにより、本実施形態による圧力センサ1bは、経路基板30bにより、連通孔22に直接風が吹き込むことを抑制することができるため、上述した第1の実施形態と同様の効果を奏し、風による影響をさらに低減することができる。
また、空気流入口34と連通孔22との間のセンサ基板20と平行な直線距離D3よりも長い経路で、且つ、それぞれの経路長が等しくなるように形成された複数の空気流入経路(RT1〜RT4)を備えることで、本実施形態による圧力センサ1bは、乱流渦の影響をさらに低減することができる。
空気流入経路(RT1〜RT4)は、連通孔22に空気の流れが到達するまでに長い経路を通過させることにより、乱流渦を減衰させるとともに、等しい経路長を通過させて、複数の経路から連通孔22に到達させることで、空気の流れを平均化して乱流渦の影響を低減するフィルタとして機能する。そのため、本実施形態による圧力センサ1bは、空気流入経路(RT1〜RT4)を備えることにより、乱流渦の影響をさらに低減することができる。
また、本実施形態では、空気流入経路(RT1〜RT4)が、平面視で蛇行線状の形状である。
これにより、空気流入経路(RT1〜RT4)は、平面視で蛇行線状の形状にすることで、経路長をより長くすることができる。空気流入経路(RT1〜RT4)は、経路が長い程、上述したフィルタ機能の効果が期待できるため、本実施形態による圧力センサ1bは、空気流入経路(RT1〜RT4)を平面視で蛇行線状の形状にすることで、乱流渦の影響をさらに低減することができる。
次に、図11を参照して、本実施形態による圧力センサ1bの変形例について説明する。
図11は、本実施形態の変形例の経路基板30cを示す平面図である。
図11に示すように、経路基板30cは、平面視で正方形状の基板であり、4つの空気流入口34(34−1〜34−4)と、4本の空気流入経路(RT1a〜RT4a)と、連通孔部22aとを有している。
この変形例では、空気流入経路(RT1a〜RT4a)は、例えば、平面視で連通孔22を中心とした螺旋放射状の形状である。
このように、本実施形態による圧力センサ1bは、上述した空気流入経路(RT1〜RT4)が、空気流入経路(RT1a〜RT4a)のように、平面視で連通孔22を中心とした螺旋放射状の形状であってもよい。この変形例の場合も、本実施形態による圧力センサ1bは、同様の効果を奏し、風による乱流渦の影響をさらに低減することができる。
[第4の実施形態]
次に、図面を参照して、第4の実施形態による圧力センサ1cについて説明する。本実施形態では、第3の実施形態による経路基板30b(30c)の形状を変更し、側面部33を備えない形態にした場合の変形例について説明する。
図12は、本実施形態による圧力センサ1cの一例を示す断面図である。
図12に示すように、圧力センサ1cは、センサ部10と、センサ基板20と、キャビティ筐体21と、経路基板30dとを備える。
なお、図12において、上述した図9に示す圧力センサ1bと同一の構成には、同一の符号を付与してここではその説明を省略する。
経路基板30dは、経路底部32の上側に、後述する空気流入経路RT1〜空気流入経路RT4としての溝が形成されており、さらに、経路基板30dを貫通する空気流入口34を有している。また、本実施形態では、経路基板30dは、空気流入口34の外側に、側面部33を有しないため、空気流入口34は、連通孔22と異なる向きに開口している。
経路基板30dは、センサ基板20の下側主面に、経路底部32が下側になるように接続されている。
なお、本実施形態において、経路基板30dの経路底部32は、第3の実施形態と同様に、上述した風よけ板に対応すると言える。なお、経路底部32(経路基板30d)のセンサ基板20と平行な長さD1は、連通孔22の開口端の最大幅W1以上、センサ基板20の長さD2以下である。また、経路底部32とセンサ基板20との距離H1は、連通孔22の開口端の最大幅W1以下である。
図13は、本実施形態における経路基板30dの一例を示す平面図である。
図13に示すように、経路基板30dは、平面視で円形状の基板であり、4つの空気流入口34(34−1〜34−4)と、4本の空気流入経路(RT1〜RT4)と、連通孔部22aとを有している。なお、経路基板30dは、形状が異なる点と、空気流入口34(34−1〜34−4)の開口向きが異なる点とを除いて、上述した第2の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
また、本実施形態による圧力センサ1cのその他の構成については、上述した第3の実施形態と同様である。また、本実施形態による圧力センサ1cの動作は、上述した第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態による圧力センサ1cは、キャビティ筐体21と、センサ基板20と、センサ部10と、経路基板30dとを備える。経路基板30dは、複数の空気流入口34と、センサ基板20との間に、空気流入口34と連通孔22との間を空気が通過可能な複数の空気流入経路(RT1〜RT4)を有し、連通孔22を覆うように配置されている。
これにより、本実施形態による圧力センサ1cは、上述した第3の実施形態と同様の効果を奏し、風による乱流渦の影響をさらに低減することができる。
[第5の実施形態]
次に、図面を参照して、第5の実施形態による圧力センサ1dについて説明する。本実施形態では、第3の実施形態にさらに第1の実施形態を適用し、第3の実施形態と第1の実施形態とを組み合わせた変形例について説明する。
図14は、本実施形態による圧力センサ1dの一例を示す断面図である。
図14に示すように、圧力センサ1dは、センサ部10と、センサ基板20と、キャビティ筐体21と、経路基板30bと、風よけ板35と、支持部36とを備える。
なお、図14において、上述した図9に示す圧力センサ1bと同一の構成には、同一の符号を付与してここではその説明を省略する。
風よけ板35(第2の風よけ板の一例)は、経路基板30bと平行に空気流入口34を覆うように支持部36により保持される。図14において、空気流入口34の開口端の最大幅W2とすると、経路基板30bと風よけ板35との間の距離H2は、開口端の最大幅W2以下になっている(W2≧H2)。また、風よけ板35は、センサ基板20と平行な長さD4が、開口端の最大幅W1以上、経路基板30bの長さD2以下である(D2≧D4≧W2)。
なお、風よけ板35のセンサ基板20と平行な端の位置は、空気流入口34の開口端から開口端の最大幅W2以上離れた位置であることが望ましい。また、風よけ板35のセンサ基板20と平行な長さD4は、経路基板30bの長さD2より大きくでもよい。すなわち、風よけ板35は、センサ基板20及び経路基板30bから張り出していてもよい。
支持部36は、上述した支持部31と同様に、例えば、円筒状の形状であり、経路基板30bと風よけ板35との距離に相当する高さH2は、空気流入口34の開口端の最大幅W2以下になるように形成されている。なお、支持部36があると、風による乱流渦が発生する可能性があるため、支持部36の数は、例えば、4つなど、少ない方が望ましい。
なお、風よけ板35及び支持部36の構成は、図2に示す、風よけ板30及び支持部31の構成と同様であるため、ここではその説明を省略する。
また、本実施形態による圧力センサ1dのその他の構成については、上述した第3の実施形態と同様である。また、本実施形態による圧力センサ1dの動作は、上述した第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態による圧力センサ1dは、経路基板30bと、風よけ板35(第2の風よけ板)とを備える。風よけ板35は、空気流入口34を覆うように保持され、経路基板30dと平行な長さD4が、空気流入口34の開口端の最大幅W2以上である。風よけ板35と経路基板30d(第1の風よけ板)との間の距離H2は、空気流入口34の開口端の最大幅W2以下である。
これにより、本実施形態による圧力センサ1dは、上述した第3の実施形態と同様の効果を奏し、風による乱流渦の影響をさらに低減することができる。また、本実施形態による圧力センサ1dは、風よけ板35により、空気流入口34に直接風が吹き込むことを抑制することができるため、さらに、風による影響を低減することができる。
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の各実施形態は、それぞれを単独に実施する例を説明したが、各実施形態の一部又は全部を組み合わせて実施するようにしてもよい。例えば、第5の実施形態において、支持部36の代わりに、第2の実施形態の支持部31aを適用してもよい。
また、上記の各実施形態において、風よけ板30(30a)の形状は、図2及び図7で説明した形状に限定されるものではなく、他の形状であってもよい。また、風よけ板35の形状についても同様である。
また、上記の各実施形態において、支持部31(31a)の形状及び数は、図2及び図7で説明した形状及び数に限定されるものではなく、他の形状及び数であってもよい。また、支持部36の形状及び数についても同様である。
また、上記の各実施形態において、キャビティ筐体21をセンサ基板20の上側に配置し、風よけ板30(30a、35)又は経路基板30b(30c、30d)をセンサ基板20の下側に配置する例を説明したが、これに限定されるものではく、他の配置であってもよい。例えば、キャビティ筐体21をセンサ基板20の下側に配置し、風よけ板30(30a、35)又は経路基板30b(30c、30d)をセンサ基板20の上側に配置するなど、逆の配置であってもよい。
また、上記の各実施形態において、風よけ板30(30a、35)又は経路基板30b(30c、30d)は、センサ基板20と平行に配置される例を説明したが、これに限定されるものではなく、センサ基板20と平行でなくてもよい。
また、上記の第3〜第5の実施形態において、空気流入経路(RT1〜RT4)及び空気流入経路(RT1a〜RT4a)の形状及び数は、図10、図11、及び図13で説明したものに限定されるものではなく、他の形状及び数であってもよい。例えば、空気流入経路(RT1〜RT4)及び空気流入経路(RT1a〜RT4a)は、それぞれの経路長が等しければ、異なる形状の経路であってもよい。
また、上記の第3〜第5の実施形態において、空気流入口34の形状及び数は、図10、図11、及び図13で説明したものに限定されるものではなく、他の形状及び数であってもよい。
また、上記の第5の実施形態において、圧力センサ1dは、複数の空気流入口34に対して、1枚の風よけ板35を備える例を説明したが、これに限定されるものではなく、複数の空気流入口34のそれぞれに対して、1枚の風よけ板35を備えるようにしてもよい。この場合、風よけ板35のセンサ基板20と平行な長さは、空気流入口34の開口端の最大幅W2の3倍以上であることが望ましい。
また、上記の各実施形態において、圧力センサ1(1a〜1d)は、空気の圧力変化を検出する例を説明したが、空気以外の気体や、水などの液体などの他の流体の圧力変化を検出するようにしてもよい。
1、1a、1b、1c、1d 圧力センサ
2 レバー本体
3 カンチレバー
3a 先端部
3b 基端部
4 レバー支持部
5 キャビティ
6 ドープ層(ピエゾ抵抗)
7、7A、7B 外部電極
10 センサ部
20 センサ基板
21 キャビティ筐体
22 連通孔
22a 連通孔部
30、30a、35 風よけ板
30b、30c、30d 経路基板
31、31−1、31−2、31−3、31−4、31a、36 支持部
32 経路底部
33 側面部
34、34−1、34−2、34−3、34−4 空気流入口
40 検出部
41 ホイートストンブリッジ回路
42 差動増幅回路
50 SOI基板
51 シリコン支持層
52 絶縁層
53 シリコン活性層
G1、G2、G3 ギャップ
R1、R2、R3、R4 抵抗
RT1、RT2、RT3、RT4、RT1a、RT2a、RT3a、RT4a 空気流入経路

Claims (9)

  1. 内部にキャビティが形成され、開口部を有する有底箱状のキャビティ筐体と、
    前記キャビティの内部と外部とを連通する連通孔を有し、前記キャビティ筐体の開口面を覆うように配置されたセンサ基板と、
    前記連通孔を通じた前記キャビティの内部と外部との圧力差を検出するセンサ部と、
    前記センサ基板の前記連通孔を覆うように保持され、前記センサ基板と平行な長さが、前記連通孔の開口端の最大幅以上である風よけ板と
    を備え、
    前記センサ基板と前記風よけ板との間の距離が、前記連通孔の開口端の最大幅以下である
    ことを特徴とする圧力センサ。
  2. 前記風よけ板は、前記センサ基板と平行な長さが、前記開口端の最大幅の3倍以上、前記センサ基板の長さ以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 前記センサ基板と前記風よけ板との間に、
    複数の空気流入口と、
    平面視での経路が、前記空気流入口と前記連通孔との間の平面視での直線距離よりも長い経路で、且つ、それぞれの経路長が等しくなるように形成された、前記空気流入口と前記連通孔との間を空気が通過可能な複数の空気流入経路と
    を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧力センサ。
  4. 前記空気流入口が、前記連通孔と同一の向きに開口している
    ことを特徴とする請求項3に記載の圧力センサ。
  5. 前記空気流入口を覆うように保持され、前記風よけ板と平行な長さが、前記空気流入口の開口端の最大幅以上である第2の風よけ板を備え、
    前記風よけ板と前記第2の風よけ板との間の距離が、前記空気流入口の開口端の最大幅以下の距離である
    ことを特徴とする請求項4に記載の圧力センサ。
  6. 前記空気流入経路が、平面視で蛇行線状の形状であることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  7. 前記空気流入経路が、平面視で前記連通孔を中心とした螺旋放射状の形状であることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  8. 前記センサ部は、前記連通孔を覆うように片持ち状態で接続され、前記連通孔を通じた前記キャビティの内部と外部との圧力差に応じて撓み変形するカンチレバーを備え、
    さらに、前記カンチレバーの撓み変形に基づいて、前記圧力差を検出する検出部を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  9. 内部にキャビティが形成され、開口部を有する有底箱状のキャビティ筐体と、
    前記キャビティの内部と外部とを連通する連通孔を有し、前記キャビティ筐体の開口面を覆うように配置されたセンサ基板と、
    前記連通孔を通じた前記キャビティの内部と外部との圧力差を検出するセンサ部と、
    前記連通孔と同一の向きに開口している複数の空気流入口と、前記センサ基板との間に、平面視での経路が、前記空気流入口と前記連通孔との間の前記センサ基板と平行な直線距離よりも長い経路で、且つ、それぞれの経路長が等しくなるように形成された、前記空気流入口と前記連通孔との間を空気が通過可能な複数の空気流入経路とを有し、前記連通孔を覆うように配置された経路基板と
    を備えることを特徴とする圧力センサ。
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