JP6785689B2 - 圧力センサ - Google Patents

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Description

本発明は、圧力センサに関する。
近年、カンチレバー部を有し、カンチレバーの変形に応じた圧力差を検出する圧力センサが知られている。このような圧力センサでは、カンチレバー部にダストが付着して、センサの性能が低下することがあり、カンチレバー部へのダストの付着を低減するために、分流路を設ける技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2014−238273号公報
しかしながら、上述した圧力センサでは、分流路にダストが混入する可能性があり、分流路にダストが混入した場合には、カンチレバー部にダストが付着して、依然としてセンサの性能が低下する場合があった。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、ダストによる性能の低下を低減することができる圧力センサを提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、内部にキャビティが形成され、前記キャビティの内部と外部とを連通する連通孔を有する中空のセンサ本体と、前記センサ本体上に配置された蓋部に形成され、前記連通孔を除いて前記キャビティの開口面を塞ぐように基端部から先端部に向けて一方向に延びる板状であり、前記キャビティの内部と外部との圧力差に応じて撓み変形するカンチレバーと、前記カンチレバーの撓み変形に応じた変位を検出する変位検出部と、前記連通孔に接するように、前記蓋部上に配置され、金属層で構成された静電気除去部とを備えることを特徴とする圧力センサである。
また、本発明の一態様は、上記の圧力センサにおいて、前記静電気除去部は、前記蓋部のうちの前記カンチレバーを除いた庇部の少なくとも一部を含むように配置されていることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の圧力センサにおいて、前記静電気除去部は、前記庇部のうちの前記連通孔を挟んで前記カンチレバーの前記先端部に対向する位置に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の圧力センサにおいて、前記静電気除去部は、前記連通孔を沿うように前記カンチレバーに配置され、前記カンチレバーは、前記カンチレバーの撓み変形に応じて抵抗が変化する抵抗部と、前記カンチレバーに配置された前記静電気除去部と前記抵抗部とを電気的に絶縁する絶縁部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の圧力センサにおいて、前記静電気除去部を所定の電位にする電位制御部を備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の圧力センサにおいて、前記電位制御部は、所定の期間に応じて、前記所定の電位を変更することを特徴とする。
本発明によれば、ダストによる性能の低下を低減することができる。
第1の実施形態による圧力センサの一例を示す構成図である。 図1に示すA−A線に沿った圧力センサの断面図である。 第1の実施形態における変位検出部の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態における圧力センサの出力信号の一例を示す図である。 第1の実施形態における圧力センサの動作の一例を示す図である。 第1の実施形態による圧力センサのダストの付着を低減する動作を説明する図である。 第2の実施形態による圧力センサの一例を示す構成図である。 第2の実施形態における電位制御部の一例を示すブロック図である。 第2の実施形態における電位制御部の動作の一例を示すフローチャートである。 第3の実施形態による圧力センサの一例を示す構成図である。 第4の実施形態による圧力センサの一例を示す構成図である。 図11に示すA−A線に沿った圧力センサの断面図である。 第5の実施形態による圧力センサの一例を示す構成図である。 図13に示すA−A線に沿った圧力センサの断面図である。 第6の実施形態による圧力センサの一例を示す構成図である。
以下、本発明の実施形態による圧力センサについて図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態による圧力センサ1の一例を示す構成図である。また、図2は、図1に示すA−A線に沿った圧力センサ1の断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の圧力センサ1は、所定の周波数帯域(例えば、1Hz以下の低周波帯域)の圧力変動を検出するセンサであり、流体(例えば、空気等の気体)が存在する空間等に配置されて使用される。圧力センサ1は、例えば、SOI基板2を利用して形成された直方体状の外形を有するキャビティ筐体3と、先端部4bが自由端とされ、基端部4aが片持ち支持されたカンチレバー4と、静電気除去部30と、変位検出部40と、電位制御部50と、を備えている。
なお、本実施形態では、圧力センサ1の厚み方向(Z軸方向)に沿ったカンチレバー4側を上方、その反対側を下方といい、圧力センサ1の平面視で長手方向をX軸方向、圧力センサ1の平面視で長手方向(X軸方向)に直交する短手方向をY軸方向として説明する。
また、SOI基板2は、図2に示すように、シリコン支持層2a、シリコン酸化膜等の電気的絶縁性を有する絶縁層2b、及びシリコン活性層2cを熱的に張り合わせた基板とされている。
キャビティ筐体3(センサ本体の一例)は、例えば、SOI基板2におけるシリコン支持層2aと、筐体部3aとで形成されている。
具体的には、キャビティ筐体3は、筐体部3aによる底壁部及び周壁部を有し、上方に開口する中空の有底筒状に形成されている。キャビティ筐体3の内部空間は、キャビティ(空気室)10として機能し、上方に開口した部分がキャビティ10の内部と外部とを連通する連通開口12として機能する。すなわち、中空のキャビティ筐体3は、内部にキャビティ10が形成され、キャビティ10の内部と外部とを連通する連通開口12を有する。
絶縁層2bは、例えば、SiO2(二酸化ケイ素)により形成された酸化層であり、連通開口12を上方から塞ぐように、キャビティ筐体3のシリコン支持層2a上に形成されている。
シリコン活性層2cは、絶縁層2bと同様に連通開口12を上方から塞ぐように、絶縁層2b上に形成されている。シリコン活性層2cは、ドープ材(不純物)をドーピングされることにより、後述するピエゾ抵抗5として機能する。
なお、絶縁層2bとシリコン活性層2cとは、連通開口12を上方から塞ぐように形成されることにより、蓋部13を形成している。また、蓋部13(絶縁層2b及びシリコン活性層2c)には、当該蓋部13を厚さ方向(Z軸方向)に貫通する平面視コ形状(C形状)のギャップG1(連通孔の一例)が形成されている。これにより、蓋部13には、環状の庇部13aとカンチレバー4とが形成されている。
ギャップG1は、平面視で連通開口12の内側に位置する領域内(キャビティ10の内部に連通する領域内)に形成され、流体(例えば、空気等の気体)をキャビティ10の内外に流通させる連通孔として機能する。
カンチレバー4は、基端部4aがキャビティ筐体3における周壁部の開口端の内側に一体的に接続され、且つ先端部4bが自由端とされた片持ち梁構造とされ、連通開口12を覆うように配置されている。すなわち、カンチレバー4は、ギャップG1(連通孔)を除くキャビティ10の開口面を塞ぐように基端部4aから先端部4bに向けて一方向に延びる板状であり、キャビティ10の内部と外部との圧力差に応じて撓み変形する。また、カンチレバー4は、レバー本体20と、レバー本体20とキャビティ筐体3とを接続するとともにレバー本体20を片持ち状態で支持する複数のレバー支持部21とを有し、連通開口12を覆うように配置される。
カンチレバー4の基端部4aには、当該カンチレバー4を厚さ方向(Z軸方向)に貫通する平面視コ形状(C形状)のギャップG2(区画溝)が形成されている。このギャップG2は、カンチレバー4の基端部4aにおいて圧力センサ1の短手方向(Y軸方向)の中央部に配置されている。これにより、カンチレバー4は、基端部4aを中心として撓み変形し易い構造とされている。
2つのレバー支持部21は、ギャップG2を挟んで短手方向(Y軸方向)に並ぶように配置され、レバー本体20とキャビティ筐体3とを接続するとともにレバー本体20を片持ち状態で支持している。従って、カンチレバー4は、レバー支持部21を中心に撓み変形する。
なお、2つのレバー支持部21の短手方向(Y軸方向)に沿った支持幅は、同等とされている。従って、カンチレバー4が撓み変形した際、一方のレバー支持部21に作用する単位面積当たりの応力と、他方のレバー支持部21に作用する単位面積当たりの応力とは同等とされている。
上述したカンチレバー4が形成されたシリコン活性層2cには、ドープ層(不純物半導体層)によるピエゾ抵抗5がシリコン活性層2cの全面に亘って形成されている。ピエゾ抵抗5は、例えばリン等のドープ材(不純物)がイオン注入法や拡散法等の各種の方法によりドーピングされることで形成されている。
庇部13aは、蓋部13のうちのカンチレバー4を除いた部分であり、ギャップG1に沿って、キャビティ筐体3における周壁部の開口端の内側に庇状に配置されている。庇部13aは、ギャップG1を挟んでカンチレバー4に対向して配置されている。庇部13aは、絶縁層2b上に全周に亘って環状に形成されているとともに、一部が連通開口12を覆うように周壁部よりもカンチレバー4側に突出している。これにより、庇部13aの一部は、連通開口12を覆っている。ここで、庇部13aには、連通開口12の開口端の内側に突出して、連通開口を覆う庇と、当該庇を支持する支持部とが含まれる。
静電気除去部30は、ギャップG1に接するように、蓋部13上に配置されている。本実施形態では、静電気除去部30は、蓋部13のうちのカンチレバー4を除いた庇部13aの少なくとも一部を含むように配置されている。静電気除去部30は、例えば、蓋部13の一部である庇部13aの全面に配置されている。また、静電気除去部30は、金属層で構成されており、例えば、ドープ層(ピエゾ抵抗5)よりも電気抵抗率が小さい導電性材料(例えば、Au(金)等)により形成されている。
なお、静電気除去部30は、ギャップG1の端と一致するように庇部13aに配置されてもよいし、ギャップG1側にはみ出るように、又は、ギャップG1の端の手前になるように、庇部13aに配置されていてもよい。
電位制御部50は、静電気除去部30に接続されており、静電気除去部30を所定の電位にする。ここで、所定の電位とは、例えば、電源GNDの電位、圧力センサ1が搭載された装置の筐体GNDの電位、電源電圧の電位などの一定の電位である。電位制御部50は、例えば、電源GNDの信号線と、静電気除去部30とを電気的に接続して、静電気除去部30を電源GNDの電位にすることにより、静電気除去部30に帯電した静電気を除去(除電)する。
変位検出部40は、カンチレバー4の変位(撓み変位)を検出する。すなわち、変位検出部40は、カンチレバー4の撓み変形に応じた変位を検出する。変位検出部40は、カンチレバー4の撓み変形に応じた変位を、カンチレバー4の撓み変形に応じたカンチレバー4のピエゾ抵抗5の抵抗変化に基づいて検出する。
また、変位検出部40は、ピエゾ抵抗5と接続され、ピエゾ抵抗5の電気抵抗値変化に基づいた信号を出力する回路である。変位検出部40は、例えば、カンチレバー4の撓み変形に応じた基端部4aの抵抗変化に基づいて、流体の圧力変動を検出する。変位検出部40は、例えば、図3に示すように、ブリッジ回路41と、差動増幅回路42とを備えている。
ブリッジ回路41は、カンチレバー4のピエゾ抵抗5と、2つの固定抵抗Roと、参照抵抗Rrefとを備えるホイートストンブリッジ回路である。ブリッジ回路41は、ピエゾ抵抗5の電気抵抗値の変化を電圧変化として取り出すことができる。
2つの固定抵抗Roは、電圧+Vの供給線と電源GNDの電源線との間に、分圧点Vaを介して直列に接続されている。固定抵抗Roは、例えば、外付け抵抗である。
ピエゾ抵抗5は、第1端が電圧+Vの供給線に、第2端が分圧点Vbに接続されており、キャビティ10内外の差圧に応じて抵抗が変化する。また、参照抵抗Rrefは、第1端が分圧点Vbに、第2端が電源GNDの電源線に接続されている。なお、参照抵抗Rrefは、図示を省略するが、例えば、カンチレバー4のピエゾ抵抗5と同一の形状であり、且つ、撓み変形しないピエゾ抵抗である。参照抵抗Rrefは、例えば、ピエゾ抵抗5と温度特性が同一になるように形成された抵抗であり、圧力センサ1内に構成されてもよいし、圧力センサ1の近傍の外部に備えられてもよい。なお、ピエゾ抵抗5と参照抵抗Rrefとの温度特性を一致させることにより、変位検出部40は、温度変動による検出結果への影響を低減することができる。
差動増幅回路42は、ブリッジ回路41による電圧変化を所定のゲインで増幅して出力する。差動増幅回路42は、ブリッジ回路41の分圧点Vaと分圧点Vbとの電圧差を差動増幅回路42で増幅した電圧を出力する。
なお、上記のピエゾ抵抗5のドープ材は、シリコン活性層2c表面近傍のみに添加される。このため、ピエゾ抵抗5の電気抵抗値の変化は、カンチレバー4に加わる応力の圧縮/伸長の方向に対して正負逆となる。
次に、図面を参照して、本実施形態による圧力センサ1の動作について説明する。
まず、図4及び図5を参照して、本実施形態における圧力センサ1の圧力検出の動作について説明する。ここでは、大気(空気)の圧力が変化した場合のカンチレバー4の動作と、その時の変位検出部40の出力特性について説明する。なお、以下の説明において、空気の圧力は、外圧Poutと表記することとする。外圧Poutは、カンチレバー4のキャビティ筐体3への配設面と対向する面(すなわち、図2における上面)側の圧力である。また、キャビティ10内部の内圧を内圧Pinと定義し、キャビティ10外部の外圧を外圧Poutとする。
図4は、本実施形態における圧力センサ1の出力信号の一例を示す図である。
ここで、図4(a)は、外圧Pout及び内圧Pinの経時変化を示しており、図4(b)は、変位検出部40の出力信号の経時変化を示している。
また、図5は、本実施形態における圧力センサ1の圧力検出の動作の一例を示す図であり、図2に示すカンチレバー4の動作の一例を模式的に示す断面図である。
ここで、図5(a)は、初期状態のカンチレバー4の断面図を示し、図5(b)は、外圧Poutが内圧Pinより高い状態のカンチレバー4の断面図を示している。また、図5(c)は、キャビティ10内外の圧力が同じに戻った状態のカンチレバー4の断面図を示している。なお、図5において、変位検出部40の図示を省略する。
まず、図4(a)における期間Aのように、外圧Poutと内圧Pinとが等しく、差圧ΔPがゼロである場合には、図5(a)に示すように、カンチレバー4は、撓み変形しない。
次に、図4(a)における時刻t1以降の期間Bのように、例えば、外圧Poutがステップ状に上昇すると、内圧Pinは急激に変化できず、差圧ΔPが生じるため、図5(b)に示すように、カンチレバー4は、キャビティ10内部に向けて撓み変形する。すると、当該カンチレバー4の撓み変形に応じてピエゾ抵抗5に応力が加わり、電気抵抗値が変化するので、図4(b)に示すように、変位検出部40の出力信号が増大する。
また、外圧Poutの上昇以降(時刻t1以降)において、ギャップG1を介してキャビティ10の外部から内部へと大気(空気)が徐々に流動する。このため、図4(a)に示すように、内圧Pinは、時間の経過とともに、外圧Poutに遅れながら、かつ外圧Poutの変動よりも緩やかな応答で上昇する。
その結果、内圧Pinが外圧Poutに徐々に近づくので、カンチレバー4の撓みが徐々に小さくなり、図4(b)に示すように、上述の出力信号が、時刻t2以降において、徐々に低下する(期間C)。
そして、図4(a)に示す時刻t3以降の期間Dのように、内圧Pinが外圧Poutと同じになると、図5(c)に示すように、カンチレバー4の撓み変形が解消され、図5(a)に示す初期状態に復帰する。さらに、図4(b)に示すように、変位検出部40の出力信号も期間Aの初期状態と同値に戻る。
なお、変位検出部40の出力信号は、初期状態における基準電圧と、ピエゾ抵抗5の抵抗変化に基づいて増幅された信号との加算となる。初期状態における基準電圧は、カンチレバー4に加わる差圧ΔPがゼロの場合の、図3に図示したブリッジ回路41の分圧点Vaと分圧点Vbとの電圧差を差動増幅回路42で増幅した電圧値となる。
なお、上述した圧力センサ1では、SOI基板2のシリコン活性層2cを利用して半導体プロセス技術によりカンチレバー4を形成できるので、非常に薄型化(例えば数十から数百nm厚)しやすい。したがって、圧力センサ1では、微小な圧力変動の検出を精度よく行うことができる。
さらに、圧力センサ1では、外圧Poutが非常に緩やかに変化する場合、ギャップG1による大気(空気)の流動制限機能が作用せず、内圧Pinは外圧Poutに対して時間遅れせず、ほぼ同じ圧力値となり、差圧ΔPが発生しない。本実施形態では、これを逆に利用し、外圧Poutが非常に遅い変化速度の場合(例えば、気象変化のような気圧変化の場合)、外圧Poutの変化を無視することが可能となる。よって、気象変化のような気圧変化をノイズとして除去することが可能になる。
次に、図6を参照して、本実施形態による圧力センサ1のダストの付着を低減する原理及び圧力センサ1の効果について説明する。
図6は、本実施形態による圧力センサ1のダストの付着を低減する動作を説明する図である。図6(a)は、従来の静電気除去部30を備えない圧力センサによるダストが付着する原理を説明している。また、図6(b)は、本実施形態による圧力センサ1のダストの付着を低減する原理及び動作の一例を示している。
なお、図6において、ダストDS1は、例えば、ごみ、ちり、ほこり、異物などである。ダストDS1は、他の物質とぶつかることにより静電気が発生し、電荷を帯びて帯電しているものとする。
図6(a)に示すように、従来の静電気除去部30を備えない圧力センサでは、カンチレバー又は庇部は、ダストDS1と同様に、他の物質とぶつかることにより静電気が発生し、例えば、ダストDS1と異なる電荷を帯びて帯電しているものとする。この場合、ダストDS1と、例えば、庇部との間には、帯電した電荷によりクーロン力が発生し、ダストDS1が、庇部に付着する。庇部に付着したダストDS1は、カンチレバーの動きを阻害して、カンチレバーの撓み変形を阻害するため、従来の静電気除去部30を備えない圧力センサでは、センサの性能が低下することがある。
これに対して、図6(b)に示すように、本実施形態による圧力センサ1は、金属層の静電気除去部30を備えているため、例えば、庇部13aが、静電気により電荷を帯びることが低減され、ダストDS1と庇部13aとの間に発生するクーロン力を低減することができる。そのため、本実施形態による圧力センサ1では、帯電したダストDS1が、庇部13a付近に付着することを低減することができる。
また、本実施形態による圧力センサ1では、帯電したダストDS1が付着した場合でも、金属層の静電気除去部30に付着することで、帯電したダストDS1が除電されるとともに、ダストDS1に帯電していた電荷が金属層の静電気除去部30全体に分散されるため、ダストDS1と庇部13aとの間に発生するクーロン力が低減される。そのため、金属層の静電気除去部30に付着したダストDS1は、庇部13aに留まることなく、庇部13aから離れる。
このように、本実施形態による圧力センサ1は、金属層の静電気除去部30が庇部13aに配置されていることにより、ダストDS1の付着を低減することができる。
以上説明したように、本実施形態による圧力センサ1は、中空のキャビティ筐体3(センサ本体)と、カンチレバー4と、変位検出部40と、静電気除去部30とを備える。中空のキャビティ筐体3は、内部にキャビティ10が形成され、キャビティ10の内部と外部とを連通するギャップG1(連通孔)を有する。カンチレバー4は、キャビティ筐体3上に配置された蓋部13に形成され、ギャップG1を除いてキャビティ10の開口面を塞ぐように基端部4aから先端部4bに向けて一方向に延びる板状であり、キャビティ10の内部と外部との圧力差に応じて撓み変形する。変位検出部40は、カンチレバー4の撓み変形に応じた変位を検出する。静電気除去部30は、ギャップG1に接するように、蓋部13上に配置され、金属層で構成されている。
これにより、本実施形態による圧力センサ1は、上述した図6(b)に示したように、静電気除去部30により、庇部13aが、静電気により電荷を帯びることが低減され、ダストDS1と庇部13aとの間に発生するクーロン力を低減することができる。よって、本実施形態による圧力センサ1は、カンチレバー4付近にダストが付着することを抑制することができ、ダストによる性能の低下を低減することができる。
また、本実施形態では、静電気除去部30は、蓋部13のうちのカンチレバー4を除いた庇部13aの少なくとも一部を含むように配置されている。すなわち、静電気除去部30は、庇部13aの全体に配置されている。
これにより、本実施形態による圧力センサ1は、庇部13aにダストが付着することを抑制することができるため、ダストによる性能の低下を低減することができる。
また、本実施形態による圧力センサ1は、静電気除去部30を所定の電位(例えば、電源GNDの電位など)にする電位制御部50を備える。
これにより、本実施形態による圧力センサ1は、静電気除去部30を所定の電位に維持することで、静電気により電荷を帯びることを低減することができる。
[第2の実施形態]
次に、図面を参照して、第2の実施形態による圧力センサ1aについて説明する。
本実施形態では、静電気除去部30に接続(印加)する電位を変更する場合の一例について説明する。
図7は、本実施形態による圧力センサ1aの一例を示す構成図である。
図7に示すように、圧力センサ1aは、キャビティ筐体3と、先端部4bが自由端とされ、基端部4aが片持ち支持されたカンチレバー4と、静電気除去部30と、変位検出部40と、電位制御部50aと、を備えている。
なお、図7において、図1と同一の構成には同一の符号を付与してその説明を省略する。また、本実施形態による圧力センサ1aの断面は、上述した図2に示す第1の実施形態と同様である。
電位制御部50aは、所定の期間に応じて、所定の電位を変更する。電位制御部50aは、例えば、静電気除去部30に接続(印加)する電位を、定期的に変更する。電位制御部50aは、例えば、電源GNDの電位(第1の電位)と、電圧+Vの電位(第2の電位)とを、所定の時間間隔で交互に静電気除去部30に接続する。ここで、図8を参照して、電位制御部50aの構成について説明する。
図8は、本実施形態における電位制御部50aの一例を示すブロック図である。
図8に示すように、電位制御部50aは、切替部51と、切替制御部52とを備えている。
切替部51は、例えば、切り替えスイッチであり、静電気除去部30に接続する電位を切り替える。切替部51には、電源GNDの電源線と、電圧+Vの供給線とが接続されており、切替部51は、切替制御部52から供給される制御信号に基づいて、電源GNDの電源線を静電気除去部30に接続するのか、電圧+Vの供給線を静電気除去部30に接続するのかを切り替える。
切替制御部52は、例えば、不図示のタイマ回路などを備えて、所定の期間ごとに、制御信号を切り替えて、切替部51の接続を切り替える制御を行う。例えば、切替制御部52は、所定の期間(第1の期間)、切替部51に対して、静電気除去部30に電源GNDの電源線を接続させた後、所定の期間(第2の期間)、切替部51に対して、静電気除去部30に電圧+Vの供給線を接続させる。そして、切替制御部52は、第1の期間と、第2の期間を交互に実行する。
次に、図面を参照して、本実施形態による圧力センサ1aの動作について説明する。
本実施形態における圧力センサ1aの圧力検出の動作は、上述した図4及び図5に示す第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
次に、図9を参照して、本実施形態における電位制御部50aの動作について説明する。
図9は、本実施形態における電位制御部50aの動作の一例を示すフローチャートである。
図9に示すように、電位制御部50aは、まず、静電気除去部30を第1の電位にする(ステップS101)。電位制御部50aの切替制御部52は、切替部51に対して、静電気除去部30に、第1の電位として、例えば、電源GNDの電源線を接続させて、静電気除去部30を電源GNDの電位にする。
次に、切替制御部52は、所定の期間経過したか否かを判定する(ステップS102)。切替制御部52は、例えば、タイマ回路(不図示)などを利用して、所定の期間経過したか否かを判定する。切替制御部52は、所定の期間経過した場合(ステップS102:YES)に、処理をステップS103に進める。また、切替制御部52は、所定の期間経過していない場合(ステップS102:NO)に、処理をステップS102に戻す。
ステップS103において、切替制御部52は、静電気除去部30を第2の電位にする。切替制御部52は、切替部51に対して、静電気除去部30に、第2の電位として、例えば、電圧+Vの供給線を接続させて、静電気除去部30を電圧+Vの電位にする。
次に、切替制御部52は、所定の期間経過したか否かを判定する(ステップS104)。切替制御部52は、例えば、タイマ回路(不図示)などを利用して、所定の期間経過したか否かを判定する。切替制御部52は、所定の期間経過した場合(ステップS104:YES)に、処理をステップS101に戻す。また、切替制御部52は、所定の期間経過していない場合(ステップS104:NO)に、処理をステップS104に戻す。
このように、電位制御部50aは、所定の期間ごとに静電気除去部30を、第1の電位(電源GNDの電位)と、第2の電位(電圧+Vの電位)とを交互に切り替えた電位に変更する。
なお、上述した例では、電位制御部50aが、電源GNDの電位と、電圧+Vの電位とを切り替えて、静電気除去部30の所定の電位を変更する例を説明したが、例えば、電圧+Vの電位(正の電位)と、電圧−Vの電位(負の電位)とを切り替えてもよい。また、電位制御部50aは、2つ以上の電位を切り替えて、所定の電位を変更するようにしてもよいし、切り替える電位ごとに、所定の期間の長さを変更してもよい。また、電位制御部50aは、ダストの帯電状態に応じて、静電気除去部30を、庇部13aとの間に発生するクーロン力を低下することが可能な適切な電位に変更するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態による圧力センサ1aは、静電気除去部30を所定の電位にする電位制御部50aを備え、電位制御部50aは、所定の期間に応じて、所定の電位を変更する。例えば、電位制御部50aは、所定の期間ごとに、第1の電位(電源GNDの電位)と、第2の電位(電圧+Vの電位)とを交互に切り替えた所定の電位に変更する。
これにより、本実施形態による圧力センサ1aは、静電気除去部30に接続する所定の電位を変更するため、様々な電位に帯電したダストに対応することができる。よって、本実施形態による圧力センサ1aは、例えば、庇部13aが静電気により電荷を帯びることが低減させることができ、ダストと庇部13aとの間に発生するクーロン力をさらに適切に低減することができる。
例えば、帯電したダストには、正の電荷が帯電する場合と、負の電荷が帯電する場合とが考えられる。電位制御部50aは、例えば、電圧+Vの電位(正の電位)と、電圧−Vの電位(負の電位)とを交互に切り替えた所定の電位に静電気除去部30を変更することにより、正の電荷が帯電したダストと、負の電荷が帯電したダストとの両方に対して、庇部13aとの間に発生するクーロン力を低減することができる。
[第3の実施形態]
次に、図面を参照して、第3の実施形態による圧力センサ1bについて説明する。
本実施形態では、第1の実施形態による圧力センサ1において、静電気除去部30の形状及び配置を変更した変形例について説明する。
図10は、本実施形態による圧力センサ1bの一例を示す構成図である。
図10に示すように、圧力センサ1bは、所定の周波数帯域(例えば、1Hz以下の低周波帯域)の圧力変動を検出するセンサであり、キャビティ筐体3と、先端部4bが自由端とされ、基端部4aが片持ち支持されたカンチレバー4と、静電気除去部30aと、変位検出部40と、電位制御部50と、を備えている。
なお、図10において、図1と同一の構成には同一の符号を付与してその説明を省略する。また、本実施形態による圧力センサ1bのX軸方向にそったカンチレバー4付近の断面は、上述した図2に示す第1の実施形態と同様である。
静電気除去部30aは、ギャップG1に接するように、蓋部13の庇部13a上に配置されており、本実施形態では、庇部13aの一部に配置されている。静電気除去部30aは、庇部13aのうちのギャップG1を挟んでカンチレバー4の先端部4bに対向する位置(カンチレバー4が撓み変形した際に、ギャップG1の開口部が最大になる位置)に配置されている。また、静電気除去部30aは、金属層で構成されており、例えば、ドープ層(ピエゾ抵抗5)よりも電気抵抗率が小さい導電性材料(例えば、Au(金)等)により形成されている。
次に、本実施形態による圧力センサ1bの動作について説明する。
本実施形態における圧力センサ1bの圧力検出の動作は、上述した図4及び図5に示す第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
また、本実施形態における圧力センサ1bのダストの付着を低減する原理及び動作は、上述した図6に示す第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態による圧力センサ1bは、静電気除去部30aを備えている。静電気除去部30aは、庇部13aのうちのギャップG1を挟んでカンチレバー4の先端部4bに対向する位置に配置されている。
これにより、本実施形態による圧力センサ1bは、第1の実施形態と同様に、カンチレバー4付近にダストが付着することを抑制することができ、ダストによる性能の低下を低減することができる。なお、本実施形態による圧力センサ1bでは、キャビティ10の内外への大気(空気)の流動が多く、ダストが付着し易いカンチレバー4の先端部4bに対向する位置に静電気除去部30aが配置されているため、効率良くダストの付着を低減することができる。
[第4の実施形態]
次に、図面を参照して、第4の実施形態による圧力センサ1cについて説明する。
本実施形態では、第1の実施形態による圧力センサ1において、静電気除去部30の配置位置を変更した変形例について説明する。
図11は、本実施形態による圧力センサ1cの一例を示す構成図である。また、図12は、図11に示すA−A線に沿った圧力センサ1cの断面図である。
図11及び図12に示すように、本実施形態の圧力センサ1cは、所定の周波数帯域(例えば、1Hz以下の低周波帯域)の圧力変動を検出するセンサであり、キャビティ筐体3と、カンチレバー4と、静電気除去部30bと、変位検出部40と、電位制御部50と、を備えている。
なお、図11及び図12において、図1及び図2と同一の構成には同一の符号を付与してその説明を省略する。
静電気除去部30bは、ギャップG1に接するように、蓋部13のカンチレバー4上に配置されている。すなわち、本実施形態では、静電気除去部30bは、蓋部13のうちのカンチレバー4上に、ギャップG1を沿うように配置されている。静電気除去部30bは、例えば、カンチレバー4の外周部分に配置されており、ギャップG1を沿うように平面視コ形状(C形状)に形成されている。また、静電気除去部30bは、金属層で構成されており、例えば、ドープ層(ピエゾ抵抗5)よりも電気抵抗率が小さい導電性材料(例えば、Au(金)等)により形成されている。また、静電気除去部30bには、電位制御部50が接続されており、電位制御部50によって所定の電位(例えば、電源GNDの電位)にされている。
なお、静電気除去部30bは、ギャップG1の端と一致するようにカンチレバー4に配置されてもよいし、ギャップG1側にはみ出るように、又は、ギャップG1の端の手前になるように、カンチレバー4に配置されていてもよい。
また、本実施形態におけるカンチレバー4は、カンチレバー4に配置された静電気除去部30bとピエゾ抵抗5(抵抗部)とを電気的に絶縁する溝部6(絶縁部)を備えている。
溝部6(絶縁部)は、例えば、カンチレバー4の厚さ方向(Z軸方向)にシリコン活性層2cを貫通し、絶縁層2bが露出するように、静電気除去部30bにおけるカンチレバー4の内側端に沿って平面視コ形状(C形状)に形成された溝である。溝部6は、ピエゾ抵抗5と、静電気除去部30bとを電気的に絶縁し、静電気除去部30bが、ピエゾ抵抗5に影響を与えないようにしている。
なお、本実施形態による圧力センサ1cの動作は、第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態による圧力センサ1cは、静電気除去部30bを備え、静電気除去部30bは、ギャップG1を沿うようにカンチレバー4に配置されている。また、カンチレバー4は、カンチレバー4の撓み変形に応じて抵抗が変化するピエゾ抵抗5(抵抗部)と、カンチレバー4に配置された静電気除去部30bとピエゾ抵抗5とを電気的に絶縁する溝部6(絶縁部)と、を備える。
これにより、本実施形態による圧力センサ1cは、第1の実施形態と同様の効果を奏する。すなわち、本実施形態による圧力センサ1cは、カンチレバー4付近にダストが付着することを抑制することができ、ダストによる性能の低下を低減することができる。
[第5の実施形態]
次に、図面を参照して、第5の実施形態による圧力センサ1dについて説明する。
本実施形態では、第1の実施形態の静電気除去部30と、第4の実施形態の静電気除去部30bとを組み合わせた変形例について説明する。
図13は、本実施形態による圧力センサ1dの一例を示す構成図である。また、図14は、図13に示すA−A線に沿った圧力センサ1dの断面図である。
図13及び図14に示すように、本実施形態の圧力センサ1dは、所定の周波数帯域(例えば、1Hz以下の低周波帯域)の圧力変動を検出するセンサであり、キャビティ筐体3と、カンチレバー4と、静電気除去部30cと、変位検出部40と、電位制御部50と、を備えている。
なお、図13及び図14において、図1及び図2と同一の構成には同一の符号を付与してその説明を省略する。
静電気除去部30cは、ギャップG1に接するように、蓋部13の庇部13a上及びカンチレバー4上に配置されている。また、静電気除去部30cは、金属層で構成されており、例えば、ドープ層(ピエゾ抵抗5)よりも電気抵抗率が小さい導電性材料(例えば、Au(金)等)により形成されている。本実施形態では、静電気除去部30cは、静電気除去部30c−1と、静電気除去部30c−2とを備えている。
静電気除去部30c−1は、第1の実施形態の静電気除去部30に相当し、蓋部13の一部である庇部13aの全面に配置されている。
静電気除去部30c−2は、第4の実施形態の静電気除去部30bに相当し、蓋部13のうちのカンチレバー4上に、ギャップG1を沿うように配置され、ギャップG1を沿うように平面視コ形状(C形状)に形成されている。
なお、静電気除去部30c−1と静電気除去部30c−2とは、電位制御部50に接続されており、電位制御部50によって所定の電位(例えば、電源GNDの電位)にされている。
また、本実施形態における溝部6(絶縁部)は、ピエゾ抵抗5と、静電気除去部30c−2とを電気的に絶縁し、静電気除去部30c−2が、ピエゾ抵抗5に影響を与えないようにしている。溝部6は、例えば、カンチレバー4の厚さ方向(Z軸方向)にシリコン活性層2cを貫通し、絶縁層2bが露出するように、静電気除去部30aにおけるカンチレバー4の内側端に沿って平面視コ形状(C形状)に形成された溝である。
なお、本実施形態による圧力センサ1dの動作は、第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態による圧力センサ1dは、静電気除去部30cを備え、静電気除去部30cは、ギャップG1に接するように、蓋部13の庇部13a上及びカンチレバー4上に配置されている。また、静電気除去部30cは、静電気除去部30c−1と、静電気除去部30c−2とを備える。静電気除去部30c−1は、蓋部13のうちのカンチレバー4を除いた庇部13aの少なくとも一部を含むように配置されている。また、静電気除去部30c−2は、ギャップG1を沿うようにカンチレバー4に配置されている。また、カンチレバー4は、カンチレバー4の撓み変形に応じて抵抗が変化するピエゾ抵抗5(抵抗部)と、カンチレバー4に配置された静電気除去部30c−2とピエゾ抵抗5とを電気的に絶縁する溝部6(絶縁部)と、を備える。
これにより、本実施形態による圧力センサ1dは、第1の実施形態と同様の効果を奏する。すなわち、本実施形態による圧力センサ1dは、カンチレバー4付近にダストが付着することを抑制することができ、ダストによる性能の低下を低減することができる。
また、本実施形態による圧力センサ1dでは、静電気除去部30cが、庇部13aとカンチレバー4との両方に配置されるため、カンチレバー4付近にダストが付着することをさらに抑制することができる。
[第6の実施形態]
次に、図面を参照して、第6の実施形態による圧力センサ1eについて説明する。
本実施形態では、第4の実施形態における静電気除去部30bの形状及び配置を変更した変形例について説明する。
図15は、本実施形態による圧力センサ1eの一例を示す構成図である。
図15に示すように、圧力センサ1eは、所定の周波数帯域(例えば、1Hz以下の低周波帯域)の圧力変動を検出するセンサであり、キャビティ筐体3と、先端部4bが自由端とされ、基端部4aが片持ち支持されたカンチレバー4と、静電気除去部30dと、変位検出部40と、電位制御部50と、を備えている。
なお、図15において、図11と同一の構成には同一の符号を付与してその説明を省略する。また、本実施形態による圧力センサ1eのX軸方向にそったカンチレバー4付近の断面は、上述した図12に示す第4の実施形態と同様である。
静電気除去部30dは、ギャップG1に接するように、蓋部13のカンチレバー4上に配置されている。すなわち、本実施形態では、静電気除去部30dは、蓋部13のうちのカンチレバー4上に、ギャップG1の一部を沿うように配置されている。静電気除去部30dは、ギャップG1を沿うように平面視L(エル)字形状に形成されている。なお、静電気除去部30dは、例えば、2つのレバー支持部21のうちの一方を通るように配置され、もう一方のレバー支持部21側のX軸方向のギャップG1には配置されていない。
また、静電気除去部30dは、金属層で構成されており、例えば、ドープ層(ピエゾ抵抗5)よりも電気抵抗率が小さい導電性材料(例えば、Au(金)等)により形成されている。また、静電気除去部30dには、電位制御部50が接続されており、電位制御部50によって所定の電位(例えば、電源GNDの電位)にされている。
また、本実施形態におけるカンチレバー4は、カンチレバー4に配置された静電気除去部30dとピエゾ抵抗5(抵抗部)とを電気的に絶縁する溝部6a(絶縁部)を備えている。
溝部6a(絶縁部)は、例えば、カンチレバー4の厚さ方向(Z軸方向)にシリコン活性層2cを貫通し、絶縁層2bが露出するように、静電気除去部30dにおけるカンチレバー4の内側端に沿って平面視L字形状に形成された溝である。溝部6aは、ピエゾ抵抗5と、静電気除去部30dとを電気的に絶縁し、静電気除去部30dが、ピエゾ抵抗5に影響を与えないようにしている。
以上説明したように、本実施形態による圧力センサ1eは、静電気除去部30dを備え、静電気除去部30dは、ギャップG1の一部を沿うようにカンチレバー4に配置されている。また、カンチレバー4は、カンチレバー4の撓み変形に応じて抵抗が変化するピエゾ抵抗5(抵抗部)と、カンチレバー4に配置された静電気除去部30dとピエゾ抵抗5とを電気的に絶縁する溝部6(絶縁部)と、を備える。
これにより、本実施形態による圧力センサ1eは、第5の実施形態と同様に、カンチレバー4付近にダストが付着することを抑制することができ、ダストによる性能の低下を低減することができる。
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の各実施形態において、圧力センサ1(1a〜1e)は、流体の一例として、大気(空気)の圧力変動を検出する例を説明したがこれに限定されるものではなく、例えば、他の気体、液体などの他の流体の圧力変動を検出するようにしてもよい。
また、上記の各実施形態において、静電気除去部30(30b〜30d)の金属層の導電性材料が、Au(金)である例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、Al(アルミニウム)、Ag(銀)、Cu(銅)、Ti(チタン)、及びこれらを含む合金であってもよい。
また、上記の第2の実施形態において、電位制御部50aにより、第1の実施形態の静電気除去部30の電位を変更する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、上記の第3〜第6の実施形態における静電気除去部30a〜30dに、第2の実施形態の電位制御部50aを適用するようにしてもよい。
また、上記の第2の実施形態において、電位制御部50aが、所定の電位を変更する例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、ダストの種類に応じて、所定の電位を変更するようにしてもよい。
また、電位制御部50aは、図8に示す構成に限定されるものではなく、他の構成であってもよい。
また、上記の第4〜第6の実施形態において、静電気除去部30b〜30dとピエゾ抵抗5とを電気的に絶縁する絶縁部の一例として、溝部6(6a)を備える例を説明したが、これに限定されるものではない。絶縁部は、例えば、静電気除去部30b〜30dの金属層と、シリコン活性層2cとの間に形成された絶縁層(例えば、SiO2などの層)であってもよい。
また、上述の電位制御部50(50a)は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した静電気除去部30(30a〜30d)の電位を制御する処理過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上述した圧力センサ1(1a〜1e)が備える機能の一部又は全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
1、1a、1b、1c、1d、1e 圧力センサ
2 SOI基板
2a シリコン支持層
2b 絶縁層
2c シリコン活性層
3 キャビティ筐体
3a 筐体部
4 カンチレバー
4a 基端部
4b 先端部
5 ピエゾ抵抗
6、6a 溝部
10 キャビティ
12 連通開口
13 蓋部
13a 庇部
20 レバー本体
21 レバー支持部
30、30a、30b、30c、30c−1、30c−2、30d 静電気除去部
40 変位検出部
41 ブリッジ回路
42 差動増幅回路
50、50a 電位制御部
51 切替部
52 切替制御部
DS1 ダスト
G1、G2 ギャップ

Claims (6)

  1. 内部にキャビティが形成され、前記キャビティの内部と外部とを連通する連通孔を有する中空のセンサ本体と、
    前記センサ本体上に配置された蓋部に形成され、前記連通孔を除いて前記キャビティの開口面を塞ぐように基端部から先端部に向けて一方向に延びる板状であり、前記キャビティの内部と外部との圧力差に応じて撓み変形するカンチレバーと、
    前記カンチレバーの撓み変形に応じた変位を検出する変位検出部と、
    前記連通孔に接するように、前記蓋部上に配置され、金属層で構成された静電気除去部と
    を備えることを特徴とする圧力センサ。
  2. 前記静電気除去部は、前記蓋部のうちの前記カンチレバーを除いた庇部の少なくとも一部を含むように配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 前記静電気除去部は、前記庇部のうちの前記連通孔を挟んで前記カンチレバーの前記先端部に対向する位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の圧力センサ。
  4. 前記静電気除去部は、前記連通孔を沿うように前記カンチレバーに配置され、
    前記カンチレバーは、前記カンチレバーの撓み変形に応じて抵抗が変化する抵抗部と、前記カンチレバーに配置された前記静電気除去部と前記抵抗部とを電気的に絶縁する絶縁部と、を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  5. 前記静電気除去部を所定の電位にする電位制御部を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  6. 前記電位制御部は、所定の期間に応じて、前記所定の電位を変更する
    ことを特徴とする請求項5に記載の圧力センサ。
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