JP6521303B2 - 荷電粒子源 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば正又は負のイオンビームや電子ビームを射出する荷電粒子源に関するものである。
この種の荷電粒子源としては、荷電粒子ビームを引き出すための引出電極系を有し、この引出電極系が、複数個のビーム引出孔を有する電極板を用いて構成されたものがある。
従来、荷電粒子ビームの大面積化などに伴い、前記電極板も大面積化している。このため、特許文献1、2に示すように、電極板の表面に沿って梁部材を設けて、その機械的強度を大きくし、自重や加工によるたわみや歪みを抑制したものが考えられている。
しかしながら、3枚以上の電極板を荷電粒子ビームの引出方向に配置した引出電極系の場合、両側以外の内側に位置する電極板に梁部材を設けつつ、電極板間の距離(ギャップ長)を所望の値にすることが難しい。なぜならば、前記内側の電極板に梁部材を設けてしまうと、当該梁部材の厚みによって前記ギャップ長が大きくなってしまうからである。そうすると、所望の荷電粒子ビームを引き出すことが難しくなる。
特に、低エネルギー(例えば5keV以下)のイオンビームを効率良く引き出すためには、前記ギャップ長を小さくしなければならない。例えば、数百eVのイオンビームの場合、前記ギャップ長を2mm程度以下にすることが望ましい。
このようなギャップ長の小さい引出電極系では、前記内側の電極板に梁部材を設けることができず、電極板の大面積化などにより電極板のたわみや歪みを抑制することができない。そうすると、前記ギャップ長を所望の値(例えば2mm程度以下)にすることが難しく、その結果、イオンビームの大面積化が制約されてしまう。
特開平8−148104号公報 特願平6−215895号公報
そこで本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、3枚以上の電極板から構成される引出電極系において、各電極板の機械的強度を大きくしつつ、電極板間の距離を所望の値にすることをその主たる課題とするものである。
すなわち本発明に係る荷電粒子源は、荷電粒子ビームを引き出すための引出電極系を有する荷電粒子源であって、前記引出電極系が、複数個のビーム引出孔が形成された電極板を、前記荷電粒子ビームの引出方向に沿って3枚以上配置して構成されており、前記各電極板が、少なくとも一方の電極板表面から突出した凸部を有しており、互いに対向する電極板において、一方の電極板の凸部が、他方の電極板側に突出しており、前記他方の電極板の凸部が、前記一方の電極板とは反対側に突出しており、前記他方の電極板の凸部における前記一方の電極板側に、前記一方の電極板の凸部を収容する凹部が形成されていることを特徴とする。
このような荷電粒子源であれば、各電極板に凸部が形成されており、互いに対向する電極板の一方に形成された凸部が他方に形成された凹部に収容されるので、各電極板の機械的強度を大きくしながらも、電極板間の距離(ギャップ長)を所望の値にすることができる。つまり、本発明では、両側に位置する電極板だけでなく、両側以外の内側に位置する電極板に凸部を設けながらも、電極板間の距離を所望の値にすることができる。
したがって、3枚以上の電極板から構成される引出電極系において、電極板を大面積化しても、それら電極板のたわみや歪みを抑制して、ギャップ長を所望の値にすることができる。また、各電極板のたわみや歪みを抑制することにより、各電極板のビーム引出孔の位置ずれを防止することもできる。これにより、荷電粒子ビームを効率良く引き出すことができる。
前記凸部が、前記電極板表面に沿って所定方向に延び設けられていることが望ましい。
この構成であれば、電極板の機械的強度を一層大きくすることができる。具体的には、前記凸部の延伸方向におけるたわみや歪みに対する強度を大きくすることができる。特に、前記凸部が、前記所定方向に沿って前記電極板の一端から他端に亘って延び設けられているものであれば、電極板全体の機械的強度を大きくすることができる。
前記凸部が、前記電極板表面に沿って互いに異なる2つの方向に延び設けられていることが望ましい。
この構成であれば、電極板の機械的強度をより一層大きくすることができる。ここで、前記互いに異なる2つの方向が、互いに直交する方向であることが望ましい。
前記電極板が、平面視概略矩形状をなすものであり、前記凸部が、前記電極板の一辺から当該一辺に対向する辺に亘って延び設けられた梁状凸部と、前記電極板の外周部に沿って延び設けられた枠状凸部とを有することが望ましい。
この構成であれば、梁状凸部が設けられているので、当該延設方向全体の機械的強度を大きくすることができ、たわみや歪みを好適に抑制することができる。また、枠状凸部が設けられているので、電極板全体の機械的強度を大きくすることができる。さらに、梁状凸部を設けることで、電極板を保持する保持枠による支持強度を大きくすることができる。
前記引出電極系が、前記電極板を3枚配置して構成されたものであり、互いに対向する2枚の電極板の凸部が同一方向に突出しており、残りの1枚の電極板が前記2枚の電極板に対して前記凸部の突出方向とは反対側に配置されており、当該残りの1枚の電極板の凸部が前記2枚の電極板の凸部とは逆方向に突出していることが望ましい。
この構成であれば、3枚の電極板の凸部を同一方向に突出させた場合に比べて、各電極板の凸部の形状をコンパクトにしてビーム引出領域を狭めることなく、その断面積を大きくすることができ、電極板の機械的強度を大きくすることができる。
なお、3枚の電極板の凸部を同一方向に突出させた場合には、外側一方の電極板(1枚目の電極板)の凹部に、真ん中の電極板(2枚目の電極板)の凸部が収容され、当該2枚目の電極板の凹部に、外側他方の電極板(3枚目の電極板)の凸部が収容されることになる。この構成では、1枚目の電極板の凸部の断面積と、2枚目の電極板の凸部の断面積が、それらに形成された凹部に小さくなってしまう。また、3枚目の電極板の凸部の断面積も、2枚目の電極板の凹部のサイズに制限されて小さくなってしまう。
また従来、電極板に冷却パイプをロー付け等で固定した構成があるが、上述の梁部材と同様に、内側の電極板には冷却パイプを設けることができず、冷却を行うことができない。このため、熱膨張による電極板のたわみや歪みが発生して、ギャップ長が変化するだけでなく、各電極板のビーム引出孔の位置ずれが生じてしまう。
この問題を好適に解決するためには、前記凸部の内部に、冷却用媒体が流通する冷媒流路が形成されていることが望ましい。
この構成であれば、凸部の構成を生かして冷媒流路を無理なく設けることができる。また、電極板を冷却することにより、熱膨張による電極板のたわみや歪みを抑制することができ、ギャップ長を所望の値に保つことができ、各電極板のビーム引出孔の位置ずれを防止して、荷電粒子ビームを効率良く引き出すことができる。
このように構成した本発明によれば、各電極板に凸部が形成されており、互いに対向する電極板の一方に形成された凸部が他方に形成された凹部に収容されるので、各電極板の機械的強度を大きくしながらも、電極板間の距離を所望の値にすることができる。
本実施形態のイオン源の構成を模式的に示す断面図。 同実施形態の引出電極系の構成を模式的に示す平面図。 同実施形態の引出電極系の構成を模式的に示す断面図。 引出電極系の変形例を模式的に示す断面図。 引出電極系の変形例を模式的に示す断面図。 引出電極系の変形例を模式的に示す断面図。 引出電極系の変形例を模式的に示す平面図。 引出電極系の変形例を模式的に示す断面図。
以下に本発明に係る荷電粒子源のうちイオン源の一実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態のイオン源100は、いわゆるバケット型イオン源と呼ばれるものであり、例えば、イオンビームスパッタリング装置、イオンビームアシスト装置、イオンリミング装置、イオンドーピング装置、イオンビームラビング装置等に用いられるものである。
具体的にこのイオン源100は、例えば5keV以下の低エネルギーイオンビームを射出するものであり、図1に示すように、プラズマ生成容器1と、当該プラズマ生成容器1内に原料ガスを供給する原料ガス供給部2と、前記プラズマ生成容器1に絶縁支持体3を介して設けられたフィラメント4と、前記プラズマ生成容器1の外面に設けられてカスプ磁場を形成するマグネット5と、前記プラズマ生成容器1の一面に設けられた引出電極系6とを備えている。なお、図1において、フィラメント4に接続される電源回路及び引出電極系6に接続される電源回路は省略している。
このイオン源100では、前記フィラメント4から放出された熱電子が、前記プラズマ生成容器1内に供給された原料ガスに衝突して、プラズマが生成される。このプラズマは、マグネット5のカスプ磁場によりプラズマ生成容器1内に閉じ込められるとともに、その一部が引出電極系6によりリボン状のイオンビームIBとして引き出される。
そして、引出電極系6は、図1に示すように、複数個のビーム引出孔61Hが形成された3枚の電極板61を、イオンビームIBの引出方向に沿って配置して構成されている。なお、各電極板61は、その主面がイオンビームIBの引出方向に直交している。
本実施形態では、イオンビームIBの引出方向に沿って、加速電極61aとなる電極板61、引出電極61bとなる電極板61及び接地電極61cとなる電極板61が、この順に配置されている。
各電極板61は、図2に示すように、平面視概略矩形状をなす平板状のものであり、その外周部が保持枠62によって互いに絶縁された状態で保持される。このとき、3枚の電極板61のビーム引出孔61Hは平面視において一致している。また、各電極板61における前記外周部61Xよりも内側部分が前記ビーム引出孔61Hの形成領域(ビーム引出領域)61Yとなる。なお、ビーム引出孔61Hは図示される丸孔に限らず、長孔や楕円形状の孔でも良い。
また、各電極板61は、図3に示すように、少なくとも一方の電極板表面から突出した複数の凸部611を有している。ここで、前記電極板表面とは、イオンビームIBの引出方向に直交する主面であり、本実施形態では、複数の凸部611は、各電極板61のビーム引出領域61Y内に形成されている。なお、各電極板61において、凸部611が形成された部分以外は平板部であり、当該平板部に複数個のビーム引出孔61Hが形成されている。
前記凸部611は、電極板61に一体形成されたものであり、前記電極板表面から電極板61の厚み方向外側に突出している。本実施形態では、電極板61の厚み方向がイオンビームIBの引出方向と同じであり、凸部611は、イオンビームIBの引出方向に沿って突出したものとなる。
また、前記凸部611は、前記電極板表面に沿って所定方向に延び設けられており、平面視において長尺形状(長手方向を有する形状)をなすものである。具体的に凸部611は、前記所定方向に沿って電極板61の一端から他端に亘って延びている。本実施形態の凸部611は、長手方向において等間隔に複数設けられており、長手方向に直交する短手方向に沿って、一方の長辺から当該一方の長辺に対向する他方の長辺に亘って連続して延びている。
しかして本実施形態では、図3に示すように、互いに対向する2枚の電極板61(加速電極61a及び引出電極61b)の凸部611が同一方向に突出しており、残りの1枚の電極板61(接地電極61c)の凸部611が、加速電極61a及び引出電極61bの凸部611とは逆方向に突出している。
具体的には、加速電極61a及び引出電極61bの凸部611は、接地電極61cとは反対側、つまり、引出方向とは逆方向に突出している。なお、引出電極61bにおける接地電極61cとの対向面は平面状をなしている。
また、接地電極61cの凸部611は、引出電極61bとは反対側、つまり、引出方向に突出している。なお、接地電極61cにおける引出電極61bとの対向面は平面状をなしている。
ここで、互いに対向する加速電極61aと引出電極61bとの関係に着目すると、引出電極61bの凸部611が、加速電極61aとの対向側、つまり加速電極61a側に突出している。また、加速電極61aの凸部611が、引出電極61bとの対向側とは反対側、つまり、引出電極61bとは反対側に突出している。
そして、加速電極61aの各凸部611における引出電極61bとの対向側、つまり、引出電極61b側(凸部611の裏面側)には、引出電極61bの凸部611を収容する凹部612が形成されている。この凹部612は、前記引出電極61bの凸部611に対応して形成された溝状をなすものであり、凸部611と同様に、前記所定方向に沿って電極板61の一端から他端に亘って延び設けられている。
ここで、引出電極61bの凸部611は、加速電極61aの凹部612の内部に当該凹部612の内面から離間した状態で収容される。このとき、凸部611の外面と凹部612の内面との離間距離は、空間絶縁を確保できる距離であれば良い。本実施形態の前記離間距離は、前記ビーム通過孔61Hが形成された平板部間の距離(ギャップ長)以上としている。
このような構成により、引出電極系6の平面視において、各電極板61の凸部611は、互いに重なる位置に設けられる(図2等参照)。また、凸部611の延設方向に直交する側面視において、加速電極61aの凸部611及び引出電極61bの凸部611は、互いに重なる位置に設けられる(図3参照)。
さらに本実施形態では、図2及び図3に示すように、前記凸部611の内部に、冷却用媒体が流通する冷媒流路61Sが形成されている。この冷媒流路61Sは、凸部611の延設方向に沿って電極板61の一端から他端に亘って延び設けられている。本実施形態では、凸部611の内部に、直管状の冷却パイプ63を配置して、冷媒流路61Sを形成している。なお、引出電極61bの凸部611に設けられた冷却パイプ63は、加速電極61aの凹部612の内部に、その一部又は全部が位置している(図3参照)。
各凸部611に設けられた冷却パイプ63は、冷媒供給源(不図示)に対して、電極板61毎に互いに直列接続されても良いし、並列接続されても良い。また、前記冷却パイプ63は、冷媒供給源に対して、電極板61の区別なく互いに直列接続しても良いし、並列接続しても良い。
このように構成した荷電粒子源100によれば、加速電極61a、引出電極61b及び接地電極61cとなる各電極板61に凸部611が形成されており、引出電極61bの凸部611が加速電極61aの凹部612に収容されるので、各電極板61の機械的強度を大きくしつつ、電極板61間の距離を所望の値にすることができる。
したがって、電極板61を大面積化しても、その電極板61のたわみや歪みを抑制して、ギャップ長を所望の値にすることができる。また、各電極板61のたわみや歪みを抑制することにより、各電極板61のビーム引出孔61Hの位置ずれを防止することもできる。これにより、イオンビームIBを効率良く引き出すことができる。
また、凸部611が、所定方向に沿って電極板61の一端から他端に亘って延び設けられているので、前記所定方向全体の機械的強度を大きくすることができる。
さらに、加速電極61a及び引出電極61bの凸部611の突出方向と、接地電極61cの凸部611の突出方向とを互いに逆向き(外側を向いた逆向き)としているので、3枚の電極板61の凸部611を同一方向に突出させた場合に比べて、各電極板61の凸部611の形状をコンパクトにしてビーム引出領域61Yを狭めることなく、その断面積を大きくすることができ、電極板61の機械的強度を大きくすることができる。
その上、凸部611の内部に冷媒流路61Sを設けているので、凸部611の構成を生かして冷媒流路61Sを無理なく設けることができる。また。電極板61を冷却することにより、熱膨張による電極板61のたわみや歪みを抑制することができ、ギャップ長を所望の値に保つことができ、各電極板61のビーム引出孔61Hの位置ずれを防止して、イオンビームIBを効率良く引き出すことができる。
ここで、電極板61の材料(例えばモリブデン等)と冷却パイプ63(例えばステンレス製)との材質が異なると熱膨張係数の差により、応力が発生して電極板61にたわみが発生することがあるが、前記凸部611による機械的強度の向上により、このたわみを抑制することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態では、加速電極61a及び引出電極61bの凸部611と、接地電極61cの凸部611とが逆方向に突出したものであったが、加速電極61aの凸部611と、引出電極61b及び接地電極61cの凸部611とが逆方向に突出したものであっても良い。この場合、接地電極61cに凹部が形成されて、当該凹部に引出電極61bの凸部611が収容される構成となる。
また、前記実施形態では、凸部611を電極板61に一体形成したものであったが、電極板61とは別部材の凸部形成部材を電極板表面に貼り付けて凸部611を形成しても良い。この場合、凸部形成部材を、例えば真空ロー付けにより電極板61に貼り付けることが考えられる。
さらに、前記実施形態では、凸部611の内部に凸部611とは別の冷却パイプ63を設けることにより冷媒流路61Sを形成しているが、凸部611の内部に貫通孔を形成することにより冷媒流路を形成しても良い。
前記凸部611としては、図4に示すように、電極板表面に冷却パイプ63を例えばロー付け等の溶接により接合させることによって、当該冷却パイプ63を凸部611として機能させても良い。また前記凸部611は、電極板を折り曲げることにより、凹部612とともに形成したものであっても良い。
また、前記凸部611は、電極板61の一辺から当該一辺に対向する辺に亘って連続的に延び設けられたものの他、電極板61の一辺から当該一辺に対向する辺の間に部分的に又は間欠的に延び設けられたものであっても良い。
凸部の形状に関して言うと、前記実施形態では断面輪郭形状が矩形状をなすものであったが、三角形状等の多角形状、部分円形状や部分楕円形状等の曲線形状であっても良いし、直線及び曲線を組み合わせた形状であっても良い。
凹部の形状に関して言うと、前記実施形態では、断面輪郭形状が矩形状をなすものであったが、前記凸部の形状に対応して、三角形状等の多角形状、部分円形状や部分楕円形状等の曲線形状であっても良いし、直線及び曲線を組み合わせた形状であっても良い。また、凹部の形状は、収容する凸部との間で空間絶縁を保つ形状であれば良く、凹部が、矩形状の凸部に対して、部分円形状をなす等のように、凸部の形状に対応しないものであっても良い。
また、図5に示すように、3枚の電極板61に形成された凸部611を同一方向に突出させたものであっても良い。この場合、突出方向前方に位置する電極板61には、突出方向後方に位置する電極板61の凸部611を収容する凹部612が形成される。図5では、接地電極61cの凹部612に引出電極61bの凸部611が収容され、引出電極61bの凹部612に加速電極61aの凸部611が収容される構成である。
前記実施形態では、各電極板61に形成された複数の凸部611は同一方向に突出したものであったが、図6に示すように、各電極板61において複数の凸部611が、両側の電極板表面からそれぞれ突出したものであって良い。なお、両側の電極板表面から突出する凸部は平面視において互いに対向する位置に設けられても良いし、平面視において互いに異なる位置に設けられても良い。
この場合、内側に位置する電極板61(引出電極61b)の凸部611の突出方向に合わせて、両側に位置する電極板61(加速電極61a及び接地電極61c)に凹部612が形成される。
より詳細には、図6の左側部分では、引出電極61bの凸部611が、加速電極61a側に突出しているので、加速電極61aの凸部611は、引出電極61bとは反対側に突出しており、また、当該加速電極61aの凸部611の裏面側に凹部612が形成される。図6の左側部分では、接地電極61cの凸部611は、引出電極61bとは反対側に突出している。なお、接地電極61cの凸部611が引出電極61b側に突出している場合には、引出電極61bの凸部611の裏面側に凹部が形成されることになる。
一方、図6の右側部分では、引出電極61bの凸部611が接地電極61c側に突出しているので、接地電極61cの凸部611は、引出電極61bとは反対側に突出しており、また、当該接地電極61cの凸部611の裏面側に凹部612が形成される。図6の右側部分では、加速電極61aの凸部611は、引出電極61bとは反対側に突出している。なお、加速電極61aの凸部611が引出電極61b側に突出している場合には、引出電極61bの凸部611の裏面側には凹部が形成されることになる。
前記凸部は、電極板表面のビーム引出領域において互いに異なる2方向に延設させても良い。この場合、前記凸部を互いに直交する2方向に格子状に延設させることが望ましい。この構成により、電極板の機械的強度をより一層大きくすることができる。
また、前記凸部として、図7に示すように、電極板61の一辺から当該一辺に対向する辺に亘って延び設けられた梁状凸部611m(前記実施形態の凸部に対応)と、前記電極板61の外周部に沿って延び設けられた枠状凸部611nとを有することが望ましい。
この構成であれば、梁状凸部611mが延び設けられているので、その延設方向全体の機械的強度を大きくすることができ、たわみや歪みを好適に抑制することができる。また、枠状凸部611nが延び設けられているので、電極板全体の機械的強度を大きくすることができる。さらに、この枠状凸部611nにより、電極板61を保持する保持枠(図7では不図示)による支持強度を大きくすることができる。
その上、前記実施形態では、引出電極系が3枚の電極板から構成されるものであったが、図8に示すように、4枚以上の電極板61をイオンビームの引出方向に沿って配置して構成したものであっても良い。なお、図8は、4枚構成の電極板61において、3つの凹凸パターン(A)〜(C)を示している。この場合であっても、前記実施形態と同様にして、ギャップ長を小さくしつつ、各電極板の機械的強度を大きくすることができる。
前記実施形態はイオン源について説明したが、電子ビームを射出する電子源等のその他の荷電粒子源に適用することができる。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100・・・イオン源(荷電粒子源)
IB ・・・イオンビーム(荷電粒子ビーム)
6 ・・・引出電極系
61 ・・・電極板
61a・・・加速電極
61b・・・引出電極
61c・・・接地電極
61H・・・ビーム引出孔
611・・・凸部
61S・・・冷媒流路
63 ・・・冷却パイプ

Claims (7)

  1. 荷電粒子ビームを引き出すための引出電極系を有する荷電粒子源であって、
    前記引出電極系が、複数個のビーム引出孔が形成された電極板を、前記荷電粒子ビームの引出方向に沿って3枚以上配置して構成されており、
    前記各電極板が、少なくとも一方の電極板表面から突出した凸部を有しており、
    互いに対向する電極板において、一方の電極板の凸部が、他方の電極板側に突出しており、前記他方の電極板の凸部が、前記一方の電極板とは反対側に突出しており、
    前記他方の電極板の凸部における前記一方の電極板側に、前記一方の電極板の凸部を収容する凹部が形成されている荷電粒子源。
  2. 前記凸部が、前記電極板表面に沿って所定方向に延び設けられている請求項1記載の荷電粒子源。
  3. 前記凸部が、前記所定方向に沿って前記電極板の一端から他端に亘って延び設けられている請求項2記載の荷電粒子源。
  4. 前記凸部が、前記電極板表面に沿って互いに異なる2つの方向に延び設けられている請求項1乃至3の何れか一項に記載の荷電粒子源。
  5. 前記電極板が、平面視概略矩形状をなすものであり、
    前記凸部が、前記電極板の一辺から当該一辺に対向する辺に亘って延び設けられた梁状凸部と、前記電極板の外周部に沿って延び設けられた枠状凸部とを有する請求項4記載の荷電粒子源。
  6. 前記引出電極系が、前記電極板を3枚配置して構成されたものであり、
    互いに対向する2枚の電極板の凸部が同一方向に突出しており、残りの1枚の電極板が前記2枚の電極板に対して前記凸部の突出方向とは反対側に配置されており、当該残りの1枚の電極板の凸部が前記2枚の電極板の凸部とは逆方向に突出している請求項1乃至5の何れか一項に記載の荷電粒子源。
  7. 前記凸部の内部に冷却用媒体が流通する冷媒流路が形成されている請求項1乃至6の何れか一項に記載の荷電粒子源。
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