JP6521114B2 - 薬剤鑑査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、薬剤が処方通りに分包されているかを鑑査するための薬剤鑑査装置に関する。
従来、下記特許文献1に開示されているような錠剤検査システムが提供されている。下記特許文献1に開示されている錠剤検査システムでは、粒状やカプセル状などの形状の固形薬剤を一包分ずつ分包紙に分包し、供給することが可能とされている。また、下記特許文献1に係る錠剤検査システムでは、分包紙に分包された状態において固形薬剤を撮像し、これにより得られた画像に基づいて固形薬剤の数量を鑑査することができる構成とされている。
特開平7−200770号公報
ここで、本発明者らが分包袋に包装された薬剤を撮影した画像に基づいて鑑査を行うための薬剤鑑査装置として、鑑査の実施に必要な薬剤についての情報を集積した鑑査用データベースを備え、鑑査用データベースを参照することにより分包袋に分包されている薬剤が処方通りの薬種及び数量で分包されているか否かの鑑査(薬種照合鑑査、数量照合鑑査)を実施可能なものであって、薬種照合鑑査を実行することにより処方通りの種類の薬剤が分包されているか否かの判定に加え、鑑査用データベースに登録されている薬剤中に分包されている薬剤と類似するものが存在しているか否かの判定(類似判定)を実施し、類似する薬剤への注意を喚起可能としたものを試作した。その結果、仮に薬種及び数量が処方通り問題ないものであるとの鑑査結果が得られたとしても、類似判定によって類似薬剤として多数の薬剤が抽出され、薬剤師等のユーザーによる目視等による確認が必要となり、その分だけ業務が煩雑になりかねないことが判明した。
上述した知見に基づき、本発明者らがさらに鋭意検討したところ、類似判定により類似すると判断された薬剤が、例えば分包に使用されていない等の理由で誤分包が生じ得ないような薬剤であったとしてもその旨を示す警告等がなされているとの知見に至った。すなわち、鑑査用データベースに登録されている全薬剤についてのデータを類似判定の際に参照することで、処方通りに分包されているかの鑑査に加え、類似判定についても万全を期すことができる反面、類似薬の存在が過剰に警告されてしまい、業務の煩雑化に繋がりかねないとの知見を得た。また、類似判定における鑑査用データベースの参照範囲を全範囲とすることで、類似判定の処理に要する負担が大きくなってしまう可能性があるとの知見を得た。
本発明の薬剤鑑査装置は、薬剤分包装置によって薬剤を処方に基づいて一包ずつ分包することにより形成された分包袋内に薬剤が処方通りに分包されているか否かを鑑査するための薬剤鑑査装置であって、鑑査の実施に必要な薬剤についての情報を集積した鑑査用データベースと、前記分包袋内を撮影して前記分包袋の撮影画像を取得する撮像装置と、前記鑑査用データベースに登録されているマスター画像と前記撮像画像とを照合して鑑査を実施可能な制御装置とを有し、前記制御装置が、前記撮像画像を分割し、分割された分割領域毎に鑑査を実施可能であることを特徴とするものである。
本発明の薬剤鑑査装置は、前記マスター画像はあらかじめ分割されており、前記撮像画像は、前記マスター画像の分割領域に応じて分割されることを特徴とするものとすることができる。
本発明の薬剤鑑査装置は、前記制御装置が、前記撮像画像の分割領域に対応して、前記鑑査用データベースの情報を分割することが可能なものであっても良い。
本発明の薬剤鑑査装置において、前記分割領域は、前記撮像画像中の薬剤に係る画像を複数に分割した領域を含めることが可能であっても良い。
本発明の薬剤鑑査装置は、前記薬剤の大きさ、形状および色彩について照合することが可能なものであっても良い。
本発明の薬剤鑑査装置は、鑑査対象である薬剤を撮影した撮影画像から得られる色彩情報に基づいて分包されている薬剤が処方に合致するか否かを鑑査可能であり、薬剤の色彩情報を登録したデータベースを有し、前記撮影画像から得られた薬剤の色彩情報と、前記データベースに登録されている各薬剤の色彩情報とを照合することにより、鑑査対象の薬剤がデータベースに照合した薬剤であるか否かについて鑑査可能であり、前記データベースに、所定方向に長い形状であって、長手方向中央部を境界として色彩が相違する長形薬剤について、前記境界の一方側、及び他方側の色彩情報がそれぞれマスターデータ(Mα,Mβ)として登録されており、撮影画像中における長形薬剤の像の長手方向中間部を境界として一方側の領域、及び他方側の領域の色彩情報(RA,RB)をそれぞれ導出し、前記色彩情報(RA,RB)の組み合わせが、データベースに照合した長形薬剤のマスターデータ(Mα,Mβ)の組み合わせと合致することを条件として、照合した長形薬剤であるとの判断がなされるものであっても良い。
上述した課題を解決すべく薬剤鑑査装置は、薬剤分包装置によって薬剤を処方に基づいて一包ずつ分包することにより形成された分包袋内に薬剤が処方通りに分包されているか否かを鑑査するための薬剤鑑査装置であって、鑑査の実施に必要な薬剤についての情報を集積した鑑査用データベースと、前記鑑査用データベースを参照し、前記分包袋に分包されている薬剤と類似する薬剤の存在を判定結果として出力する類似判定を実施可能な制御装置とを有し、前記制御装置が、前記鑑査用データベースの参照範囲を前記薬剤分包装置に実装される薬剤として登録されている薬剤の範囲内に限定する準備薬限定モードによる類似判定を実施可能なものとすることができる。
このような薬剤鑑査装置においては、類似判定の実施モードとして準備薬限定モードを選択することにより、薬剤分包装置に実装される薬剤として登録されている薬剤の範囲内に鑑査用データベースの参照範囲を限定して類似判定を実施することができる。これにより、薬剤分包装置が設置される薬局等において分包用として準備されておらず、誤分包の可能性が極めて低いと想定される薬剤を類似判定の対象から除外し、類似判定により類似薬が存在しているとの判定が過剰になされることを解消することができる。また、類似判定に要する処理負担の低減及び処理速度の向上を図り、より一層利便性を向上させることができる。なお、本発明、及び本明細書中における説明において「実装される薬剤として登録されている薬剤」には、薬剤分包装置に分包用として実装されている薬剤に加え、実装される薬剤として登録されている限りにおいて、薬剤分包装置に分包機に実装しきれないものの別途カセット等に準備されている薬剤や、冷所保存が必要とされ薬剤分包装置への実装に備えてカセット等を用いて準備されている薬剤、分包用として手動により薬剤分包装置に供給する薬剤のように実装されていないものの分包に用いられる薬剤等を含む概念である。
また、薬剤鑑査装置は、薬剤分包装置によって薬剤を処方に基づいて一包ずつ分包することにより形成された分包袋内に薬剤が処方通りに分包されているか否かを鑑査するための薬剤鑑査装置であって、鑑査の実施に必要な薬剤についての情報を集積した鑑査用データベースと、前記鑑査用データベースを参照し、前記分包袋に分包されている薬剤と類似する薬剤の存在を判定結果として出力する類似判定を実施可能な制御装置とを有し、前記制御装置が、前記鑑査用データベースの参照範囲を前記鑑査用データベースに登録されている薬剤のうち分包用として準備される薬剤として登録されている薬剤の範囲内に限定する採用薬限定モードによる類似判定を実施可能なものとすることができる。
上述した薬剤鑑査装置においては、類似判定の実施モードとして採用薬限定モードを選択することにより、分包用として準備される薬剤として登録されているものの範囲に鑑査用データベースの参照範囲を限定して類似判定を実施することができる。これにより、分包用として採用されておらず、誤分包の可能性が極めて低い薬剤を類似判定の対象外とし、類似判定により類似薬が存在しているとの判定が過剰になされること、類似判定の負担低減、及び処理速度の向上に資することが可能となる。ここで、「分包用として準備される薬剤として登録されている薬剤」には、薬剤分包装置に分包用として実装して準備されている薬剤だけではなく、例えば薬剤分包装置への実装用として実際に実装あるいは準備されている薬剤に加え、薬局等の当該施設内、又は薬局チェーン内において分包用として採用される薬剤全般を含む概念である。
薬剤鑑査装置は、薬剤を処方に基づいて一包ずつ分包することにより形成された分包袋内に薬剤が処方通りに分包されているか否かを鑑査するための薬剤鑑査装置であって、鑑査の実施に必要な薬剤についての情報を集積した鑑査用データベースと、前記鑑査用データベースを参照し、前記分包袋に分包されている薬剤と類似する薬剤の存在を判定結果として出力する類似判定を実施可能な制御装置とを有し、前記制御装置が、前記鑑査用データベースの参照範囲を分包袋内に収容されている薬剤の範囲内に限定する同一分包薬限定モードによる類似判定を実施可能なものとすることができる。
上述した薬剤鑑査装置においては、鑑査用データベースの参照範囲を分包袋内に収容されている薬剤の範囲内に限定する同一分包薬限定モードでの類似判定を実施することができる。これにより、鑑査用データベースの参照範囲を大幅に絞り込み、類似薬が存在しているとの判定が過剰になされることを回避し、鑑査業務全般の迅速化に資することが可能となる。
また薬剤鑑査装置は、薬剤を処方に基づいて一包ずつ分包することにより形成された分包袋内に薬剤が処方通りに分包されているか否かを鑑査するための薬剤鑑査装置であって、鑑査の実施に必要な薬剤についての情報を集積した鑑査用データベースと、前記鑑査用データベースを参照し、前記分包袋に分包されている薬剤と類似する薬剤の存在を判定結果として出力する類似判定を実施可能な制御装置とを有し、前記制御装置が、前記鑑査用データベースの参照範囲を同一患者の処方に用いられている薬剤の範囲内に限定する同一処方薬限定モードによる類似判定を実施可能なものとすることができる。
上述した薬剤鑑査装置においては、類似判定の実施モードとして同一処方薬限定モードを選択すると、鑑査用データベースの参照範囲が同一患者の処方に用いられている薬剤の範囲内に限定される。このようにして鑑査用データベースの参照範囲を限定することにより、類似判定により類似薬が存在しているとの判定が過剰になされることを回避し、鑑査業務全般の迅速化に資することが可能となる。
また、薬剤鑑査装置は、薬剤を処方に基づいて一包ずつ分包することにより形成された分包袋内に薬剤が処方通りに分包されているか否かを鑑査するためのものであって、鑑査の実施に必要な薬剤についての情報を集積した鑑査用データベースと、前記鑑査用データベースを参照し、前記分包袋に分包されている薬剤と類似する薬剤の存在を判定結果として出力する類似判定を実施可能な制御装置とを有し、前記制御装置が、鑑査対象である分包袋に対応する患者についての処方された履歴を有する薬剤の範囲内に前記鑑査用データベースの参照範囲を限定する処方履歴限定モードによる類似判定を実施可能なものとすることができる。
上述した薬剤鑑査装置においては、処方履歴限定モードを選択することにより、類似判定時における鑑査用データベースの参照範囲を大幅に限定することができる。また、処方履歴限定モードを選択した場合には、患者に対して薬剤の処方履歴を加味して類似判定を実施できる。そのため、上述した薬剤鑑査装置によれば、処方履歴を考慮しつつ、スムーズかつ効率よく類似判定を実施することができる。
薬剤鑑査装置は、薬剤分包装置によって薬剤を処方に基づいて一包ずつ分包することにより形成された分包袋内に薬剤が処方通りに分包されているか否かを鑑査するための薬剤鑑査装置であって、鑑査の実施に必要な薬剤についての情報を集積した鑑査用データベースと、前記鑑査用データベースを参照し、前記分包袋に分包されている薬剤と類似する薬剤の存在を判定結果として出力する類似判定を実施可能な制御装置とを有し、同一の処方に基づいて分包された一群の分包袋群の全部について前記鑑査用データベースの参照範囲を同一範囲として類似判定を実施する判定レベル均一モードと、類似判定における前記鑑査用データベースの参照範囲を前記分包袋群の一部をなす分包袋についての鑑査時と他の分包袋についての鑑査時とで相違させる判定レベル重み付けモードとを選択可能であり、前記薬剤分包装置が薬剤を一包分ずつ撒き入れ、分包用として一包分ずつ供給可能な手動薬剤供給部を有するものであることを条件として、前記判定レベル重み付けモードを選択することにより、前記手動薬剤供給部に準備された薬剤を包装した分包袋についての類似判定において参照する前記鑑査用データベースの参照範囲を、他の分包袋についての類似判定において参照する前記鑑査用データベースの参照範囲よりも広範囲となるようにして類似判定を実施可能となるものとすることができる。
上述した薬剤鑑査装置では、判定レベル均一モード及び判定レベル重み付けモードのいずれを選択するかによって、手動薬剤供給部から払い出された薬剤を分包した分包袋についての類似判定を行う際の鑑査用データベースの参照範囲について選択することができる。すなわち、判定レベル重み付けモードを選択することにより、判定レベル均一モードを選択する場合に比べ、手動薬剤供給部から払い出された薬剤を分包した分包袋について類似判定の対象となる鑑査用データベースの参照範囲が拡張される。これにより、鑑査上注意を要する手撒きにより手動薬剤供給部に準備された薬剤を含む分包袋について重み付けをして類似判定を実施することが可能となる。
薬剤鑑査装置は、薬剤分包装置によって薬剤を処方に基づいて一包ずつ分包することにより形成された分包袋内に薬剤が処方通りに分包されているか否かを鑑査するための薬剤鑑査装置であって、鑑査の実施に必要な薬剤についての情報を集積した鑑査用データベースと、前記鑑査用データベースを参照し、前記分包袋に分包されている薬剤と類似する薬剤の存在を判定結果として出力する類似判定を実施可能な制御装置とを有し、同一の処方に基づいて分包された一群の分包袋群の全部について前記鑑査用データベースの参照範囲を同一範囲として類似判定を実施する判定レベル均一モードと、類似判定における前記鑑査用データベースの参照範囲を前記分包袋群の一部をなす分包袋についての鑑査時と他の分包袋についての鑑査時とで相違させる判定レベル重み付けモードとを選択可能であり、前記判定レベル重み付けモードを選択することにより、前記鑑査用データベースに登録されている薬剤のうち要注意薬剤(要管理薬剤)として登録されている薬剤を包装した分包袋についての類似判定において参照する前記鑑査用データベースの参照範囲を、他の分包袋についての類似判定において参照する前記鑑査用データベースの参照範囲よりも広範囲となるようにして類似判定を実施可能となるものとすることができる。
上述した薬剤鑑査装置では、判定レベル均一モードに加え、判定レベル重み付けモードが設けられており、判定レベル重み付けモードを選択することにより同一の処方である分包袋群の一部について判定レベルに重み付けをして類似判定を実施することができる。具体的には、判定レベル重み付けモードを選択することにより、要注意薬剤として登録されている薬剤を包装した分包袋についての類似判定を行う場合には、他の分包袋についての類似判定を行う場合に比べて鑑査用データベースの参照範囲が拡張される。これにより、鑑査上注意を要する要注意薬剤を含む分包袋について重み付けをして類似判定を実施することが可能となる。
上述した薬剤鑑査装置は、分包袋に分包されている薬剤について、前記薬剤の種類が処方通りであるか否かについての照合を前記類似判定を含めて実施する薬種照合鑑査、及び薬剤の数量が処方通りであるか否かについての数量照合鑑査を実施可能であり、前記薬種照合鑑査、及び前記数量照合鑑査の双方を実施する完全照合モードと、前記薬種照合鑑査を実施せず、前記数量照合鑑査を実施する数量照合限定モードとを選択的に実施可能なものであっても良い。
上述した薬剤鑑査装置では、完全照合モードを選択することにより類似判定を含む薬種照合鑑査、及び数量照合鑑査の双方を実施し、鑑査精度を向上させることが可能となる。また、上述した薬剤鑑査装置においては、数量照合限定モードを選択することにより、類似判定を含む薬種照合鑑査を省略して数量照合鑑査を実施することが可能となり、鑑査業務により類似薬が存在しているとの判定が過剰になされることを回避可能となる。従って、上述した薬剤鑑査装置によれば、類似判定の要否に応じて適正な動作モードを選択することが可能である。
上述した薬剤鑑査装置は、鑑査対象である薬剤を撮影した撮影画像から得られる色彩情報に基づいて分包されている薬剤が処方に合致するか否かを鑑査可能であり、薬剤の色彩情報を登録したデータベースを有し、前記撮影画像から得られた薬剤の色彩情報と、前記データベースに登録されている各薬剤の色彩情報とを照合することにより、鑑査対象の薬剤がデータベースに照合した薬剤であるか否かについて鑑査可能であり、前記データベースに、所定方向に長い形状であって、長手方向中央部を境界として色彩が相違する長形薬剤について、前記境界の一方側、及び他方側の色彩情報がそれぞれマスターデータ(Mα,Mβ)として登録されており、撮影画像中における長形薬剤の像の長手方向中間部を境界として一方側の領域、及び他方側の領域の色彩情報(RA,RB)をそれぞれ導出し、前記色彩情報(RA,RB)の組み合わせが、データベースに照合した長形薬剤のマスターデータ(Mα,Mβ)の組み合わせと合致することを条件として、照合した長形薬剤であるとの判断がなされることを特徴とするものであっても良い。
上述した薬剤鑑査装置によれば、いわゆるカプセル剤や、カプセル剤を模したカプレット剤のように長手方向中間部の境界を境として色彩が相違する長形薬剤についての鑑査精度を向上させることができる。また、鑑査対象である薬剤と類似する薬剤が存在しているとの判定が過剰になされることを回避し、鑑査業務全般の迅速化に資することが可能となる。
また、上述した薬剤鑑査装置は、薬剤分包装置によって薬剤を処方に基づいて一包ずつ分包することにより形成された分包袋内に薬剤が処方通りに分包されているか否かを鑑査するための薬剤鑑査装置であって、分包袋が境界を介して連続的に形成された分包袋連続体を搬送する搬送手段と、鑑査対象である分包袋が配置される鑑査部と、前記搬送手段による搬送により前記鑑査部に配置された分包袋を撮影する撮影装置と、薬剤の外観形状に係るマスター画像を含む薬剤についての情報を蓄積した鑑査用データベースと、前記鑑査用データベースに登録されているマスター画像と、前記撮影装置によって取得された画像とをマッチングする画像マッチング処理を実行し、分包袋に処方通りに薬剤が包装されているか否かを鑑査する薬剤鑑査処理、及び前記分包袋連続体を前記搬送手段により搬送して供給する供給制御を実施可能な制御装置とを有し、前記供給制御により鑑査対象である分包袋を前記鑑査部に供給し、前記撮影装置によって撮影された画像に、前記鑑査部に到達した分包袋に対して搬送方向上流側の境界及び下流側の境界の双方が含まれていることを条件として前記鑑査部に対して鑑査対象である分包袋が精度良く位置決めされた状態であり、前記鑑査部に到達した分包袋に対して搬送方向上流側の境界及び下流側の境界のいずれか一方のみが含まれていることを条件として、前記鑑査部に対する分包袋が位置ズレした状態であると前記制御装置によって判定されるものであってもよい。
上述した薬剤鑑査装置においては、供給制御により鑑査部に搬送されてきた分包袋を撮影装置によって撮影した画像を用い、隣接する分包袋同士の間に形成された境界がどのように画像中に含まれているかを基準として鑑査部に対する分包袋の位置ズレの有無を把握することができる。これにより、上述した薬剤鑑査装置においては、鑑査部に対する分包袋の位置ズレを考慮して動作させることが可能となる。具体的には、上述したように分包袋の位置ズレを把握できれば、分包袋の位置ズレが生じている場合にこれを補正する動作を行わせることや、位置ズレの発生を警告する等し、鑑査精度の向上に貢献することが可能となる。
また、上述した薬剤鑑査装置は、前記鑑査部に到達した分包袋に対して搬送方向上流側の境界のみが含まれていることを条件として、前記鑑査部に対して分包袋が下流側に位置ズレした状態にあると前記制御装置によって判定され、前記鑑査部に到達した分包袋に対して搬送方向下流側の境界のみが含まれていることを条件として、前記鑑査部に対して分包袋が上流側に位置ズレした状態にあると前記制御装置によって判定されるものであることが好ましい。
かかる構成とすることにより、仮に鑑査部に対して分包袋の位置ズレが生じたとしても、そのズレ方向が分包袋連続体の搬送方向上流側あるいは下流側のいずれであるかを的確に把握することが可能となる。
また、上述した薬剤鑑査装置は、薬剤分包装置によって薬剤を処方に基づいて一包ずつ分包することにより形成された分包袋内に薬剤が処方通りに分包されているか否かを鑑査するための薬剤鑑査装置であって、鑑査対象である分包袋が配置される鑑査部と、前記搬送手段による搬送により前記鑑査部に配置された分包袋を撮影する撮影装置と、薬剤の外観形状に係るマスター画像を含む薬剤についての情報を蓄積した鑑査用データベースと、前記鑑査用データベースに登録されているマスター画像と、前記撮影装置によって取得された画像とをマッチングする画像マッチング処理を実行し、分包袋に処方通りに薬剤が包装されているか否かを鑑査する薬剤鑑査処理を実施可能な制御装置とを有し、前記撮影装置により取得された薬剤の画像に基づき、当該薬剤に関する前記マスター画像を取得するマスター画像取得動作を実行可能なものであり、前記マスター画像取得動作において、前記鑑査部に配置された分包袋を、鑑査部に配置された薬剤を前記撮影装置によって撮影した正面側画像を取得する工程と、前記正面側画像の彩度成分を抽出した画像を取得する工程と、前記彩度成分を抽出した画像において所定の輝度よりも高輝度である高輝度領域を導出する工程と、前記高輝度領域の輪郭線を導出する工程と、前記正面側画像において前記輪郭線に囲まれた領域に対応する領域内の画像をマスター画像として取得する工程とを実行可能なものとすることが可能である。
上述した薬剤鑑査装置においては、マスター画像取得動作を実行することにより、鑑査部に配置された薬剤を撮影した正面側画像から彩度成分を抽出した画像が取得される。そして、彩度成分を抽出した画像中に含まれている高輝度領域の輪郭線を導出することにより、正面側画像中において薬剤が写っている領域を特定することができる。上述した薬剤鑑査装置では、正面側画像において前述した輪郭線に囲まれた領域に対応する領域内の画像を薬剤のマスター画像として取得する。このようにして各薬剤のマスター画像を取得することにより、透光性を有する薬剤のようなものであっても、正確にマスター画像を取得することが可能となる。
薬剤分包システムは、上述した上述した薬剤鑑査装置と、処方にあわせて薬剤を一包分ずつ分包袋に分包可能な薬剤分包装置とを備えており、前記薬剤分包装置において分包された薬剤について前記薬剤鑑査装置によって鑑査可能なものとすることができる。
かかる構成によれば、薬剤分包装置によって分包された分包袋に包装されている薬剤についての類似判定をより一層スムーズに実行可能とすることができる。
上述した薬剤鑑査装置によれば、分包袋に分包されている薬剤と類似する薬剤の存在を判定する類似判定をより一層スムーズに実行可能となる。
薬剤分包システムの概略構成を示した説明図である。 (a)は本発明の一実施形態に係る薬剤鑑査装置の正面図であり、(b)は制御装置を示すブロック図である。 図1(a)に示した薬剤鑑査装置の内部構造を示した斜視図である。 薬剤鑑査装置における鑑査部周辺の構造を示した斜視図である。 類似判定時における鑑査用データベースの参照範囲を概念的に示した説明図であり、(a)は準備薬限定モード時、(b)は採用薬限定モード時、(c)は同一分包薬限定モード時、(d)は同一処方薬限定モード時、(e)は処方履歴限定モード時を示す。 類似判定の対象とされる分包袋毎の類似判定についての重み付けについて概念的に示した説明図であり、(a)は手動準備包重み付けモード時、(b)は要注意薬包重み付けモード時を示す。 類似判定の対象とされる分包袋毎の類似判定についての重み付けについて概念的に示した説明図であり、(a)はオア条件重み付けモード時、(b)はアンド条件重み付けモード時を示す。 薬剤鑑査処理の実施モードの関係を模式化して示した説明図である。 二色判定処理に係るフローチャートである。 二色判定処理において用いられる画像を模式化して示した説明図である。 分包袋連続体として供給された分包袋の鑑査を行う場合撮影される画像の例を示した図であり、(a)は正常に位置決めされた状態、(b),(c)は搬送方向に位置ズレした状態を示す。 透光性を有しない薬剤について輪郭線を導出する際に取得する画像を示した画像図である。 透光性を有する薬剤について輪郭線を導出する際に取得する画像を示した画像図である。 透光性を有する薬剤について鑑査用のマスター画像を取得するために実行される画像処理方法を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係る薬剤分包システムS、及び薬剤鑑査装置10について図面を参照しつつ詳細に説明する。図1に示すように、薬剤分包システムSは、薬剤鑑査装置10と、薬剤分包装置100とを備えている。
薬剤分包システムSは、薬剤鑑査装置10と薬剤分包装置100とが連動して駆動することも、薬剤鑑査装置10と薬剤分包装置100とがそれぞれ単独で駆動することも可能である。すなわち、薬剤分包装置Sは、薬剤分包装置100によって分包された分包袋をそのまま薬剤鑑査装置10に供給して鑑査する動作を実行することができる。また、薬剤分包装置100あるいは他の分包装置によって分包された分包袋を分包袋を薬剤鑑査装置10によって鑑査することや、薬剤鑑査装置10を作動させずに薬剤分包装置100によって薬剤の分包のみを実施することも可能である。また、薬剤分包システムSは、複数の分包袋を帯状に連続するように形成された分包袋連続体を巻き取ると共に、順次繰り出し可能な巻取操出装置を別途設けた構成としても良い。このようにすることで、薬剤分包装置100によって作成された分包袋連続体を巻取操出装置によって巻き取っておき、順次繰り出された分包袋連続体について薬剤鑑査装置10によって鑑査することが可能となる。以下、薬剤鑑査装置10及び薬剤分包装置100について、さらに詳細に説明する。
≪薬剤分包装置100について≫
薬剤分包装置100は、入力された処方データに則って薬剤を分包して排出することができる装置である。薬剤分包装置100の本体の内部には、薬剤供給手段130、薬剤準備手段150、及び薬剤包装手段180が設けられている。
薬剤供給手段130は、固形薬剤を貯蔵すると共に、処方に応じて固形薬剤を適宜排出し、薬剤包装手段180に供給するために設けられたものである。薬剤供給手段130は、供給部132を備えている。供給部132は、固形薬剤を貯蔵しておき、処方にあわせて固形薬剤を薬剤準備手段150に向けて排出する機能を有する。また、薬剤準備手段150は、供給部132から供給された固形薬剤を一包分ずつ溜めておき、薬剤包装手段180に向けて順次排出する機能を有する。
供給部132は、固形薬剤を供給するための手段としてフィーダ式供給部136、及び手動薬剤供給部138を有する。これに加えて、供給部132は、待機ホッパー140、収集ホッパー142、及び手撒ホッパー144等を備えている。フィーダ式供給部136は、カセット型の薬剤フィーダ146を多数備え、各薬剤フィーダ146に予め薬種ごとに準備しておいた固形薬剤を処方にあわせて排出することができるものである。フィーダ式供給部136の下方には待機ホッパー140が配置されている。待機ホッパー140は、各薬剤フィーダ146から払い出された固形薬剤を一包分集めた後、一度に排出することができる。待機ホッパー140から排出された固形薬剤は、待機ホッパー140の下方に設けられた収集ホッパー142を介して一包分ずつ薬剤準備手段150に供給される。
また、手動薬剤供給部138は、フィーダ式供給部136とは別に用意されたものであり、フィーダ式供給部136と同様に固形薬剤を薬剤準備手段150側に向けて供給することができる。手動薬剤供給部138には、薬剤を一包分ずつ撒き入れるための枡状の凹部が複数設けられており、この凹部に準備された薬剤を分包用として供給することができる。
薬剤準備手段150は、上述した供給部132よりも下方側に配置されている。薬剤準備手段150は、上述した収集ホッパー142や手撒ホッパー144を介して薬剤供給手段130側から受け入れた固形薬剤を一包分ずつ溜め置くと共に、薬剤包装手段180に向けて供給することができるものである。
薬剤包装手段180は、予め準備されている帯状の分包紙を折り曲げ、溶着等することにより各分包袋を形成すると共に、薬剤準備手段150側から供給されてきた薬剤を一服用分ずつ分包袋に包装することができる。これにより、分包袋が多数連続した帯状の分包袋連続体が形成される。薬剤包装手段180によって形成された分包袋連続体は、薬剤分包部120の本体に設けられた取出口200から薬剤鑑査装置10に向けて排出される。
ここで、薬剤分包装置100の薬剤鑑査装置10側には、薬剤分包部120の取出口200に対して接続可能な接続部210が設けられており、この接続部210を介して薬剤鑑査装置10と薬剤分包部120とが連結されている。また、取出口200から排出された分包袋連続体を接続部210を介して薬剤鑑査装置10内に導入し、薬剤鑑査装置10に供給することができる構成とされている。そのため、薬剤分包システムSにおいては、薬剤包装手段180によって分包袋連続体が形成されると、その後、この分包袋連続体を構成する各分包袋に収容されている薬剤の鑑査を後に詳述する薬剤鑑査装置10によって連続的に実施することができる。また、上述したように巻取操出装置を別途設けた場合には、薬剤分包装置100によって作成された分包袋連続体を巻取操出装置によって巻き取っておき、薬剤鑑査装置10における鑑査の進捗にあわせて分包袋(分包袋連続体)を順次繰り出していくことにより、鑑査を連続的に実施可能となる。
≪薬剤鑑査装置10について≫
薬剤鑑査装置10は、分包紙に一服用分ずつ分包された状態で供給された鑑査対象の薬剤の数量及び種類を、一包ずつ鑑査する装置である。図2に示すように、薬剤鑑査装置10は、筐体10aの側面に鑑査対象の薬剤を導入するための導入部10bを有し、正面に操作パネル10cを有する。薬剤は、透光性を有する分包紙によって包装され、外部から視認可能な状態で薬剤鑑査装置10に供給される。また、薬剤鑑査装置10は、一服用分の薬剤を包装した分包袋が複数、連続するように形成された分包袋連続体の状態で分包袋を供給し、各分包袋について順次鑑査を行うことができる。
図2〜図4に示すように、薬剤鑑査装置10は、搬送手段20、鑑査部30、撮影装置40、照明装置50、及び制御装置60等を備えている。搬送手段20は、薬剤を分包してなる分包袋連続体を取り込み、搬送するためのものである。搬送手段20は、従来公知のベルトコンベア、ローラコンベア等によって形成することが可能である。本実施形態では、搬送手段20としてベルトコンベアが採用されている。搬送手段20は、鑑査部30に対して搬送方向上流側に設けられた供給検知装置(図示せず)により分包紙によって形成された分包袋連続体が検知された場合に、後に詳述する制御装置60の制御の下で動作し、分包袋連続体を順次下流側に向けて搬送する。また、搬送手段20は、下流端に設けられた排出検知装置(図示せず)により、分包紙の分包袋連続体の末端が鑑査部30よりも下流側に排出されたことが確認された場合に、動作を停止する。
鑑査部30は、鑑査対象の薬剤が分包袋に収容された状態で配置される部分である。図4に示すように、鑑査部30は、分包袋が配置される撮影用ステージ32を有する。撮影用ステージ32は、透光性を有する板体によって形成されており、一包分の分包袋を搭載可能な大きさを有する。撮影装置40は、鑑査部30に配置された分包袋及びこれに収容されている薬剤を撮影するためのものである。図3に示すように、撮影装置40は、鑑査部30の真上に配置されている。
照明装置50は、鑑査部30に配置された分包袋を照明するためのものである。照明装置50は、正面側照明装置52(図3参照)と背面側照明装置54(図4参照)とを有する。正面側照明装置52は、鑑査部30に配置された分包袋を撮影装置40側、すなわち鑑査部30の上方側から照射するためのものである。正面側照明装置52は、いかなる照明装置によって構成されていても良いが、本実施形態では拡散光を発生させることが可能な照明装置が用いられている。背面側照明装置54は、鑑査部30に配置された分包袋を背面側、すなわち鑑査部30を介して撮影装置40とは反対側(下方)から照射するためのものである。背面側照明装置54は、撮影用ステージ32の略全体を照明領域とするものであり、撮影用ステージ32上に搭載された分包袋全体を背面側から照明することができる。
制御装置60は、コンピュータに対してソフトウェアをインストールすることにより、コンピュータ上に実現されている。制御装置60は、各分包袋に収容されている薬剤が処方通りであるかを鑑査する薬剤鑑査処理や、分包袋を帯状に連続するように連続させた分包袋連続体を薬剤鑑査装置10に供給する供給制御等の処理を実行させることができる。以下、薬剤鑑査処理、及び分包袋連続体の供給制御について説明する。
≪薬剤鑑査処理について≫
制御装置60は、薬剤の画像をマスター画像として蓄積した鑑査用データベース62を備えている。制御装置60は、鑑査用データベース62に登録されているマスター画像と、撮影装置40によって取得された薬剤の画像とをマッチングする処理(画像マッチング処理)を実行し、分包袋に処方通りに薬剤が包装されているか否かを鑑査する鑑査業務を実施することができる。具体的には、制御装置60は、分包袋に分包されている薬剤の種類についての鑑査(薬種照合鑑査)と、分包袋に包装されている薬剤の数量についての鑑査(数量照合鑑査)とを実施することができる。制御装置60は、薬種照合鑑査を実行することにより、分包されている薬剤が処方に合致する種類のものであるか否かの判定(薬種合致判定)に加え、画像マッチング処理により分包袋に包装されている薬剤と類似する薬剤(類似薬)が鑑査用データベース62に存在するか否かの判定(類似判定)を実行し、類似薬が存在する場合に警告を発することができる。すなわち、薬種照合鑑査を実行することにより、薬種合致判定及び類似判定が実施される。また、制御装置60は、数量照合鑑査を実施することにより、分包袋に包装されている薬剤の数量を検出し、処方通りの数量の薬剤が分包されているか否かの判定(数量判定)を実施することができる。
薬剤鑑査装置10は、上述した類似判定の実施モードを複数有する。また、薬剤鑑査装置10は、類似判定を含む薬種照合鑑査、及び数量照合鑑査の双方を実施するか、あるいは数量照合鑑査のみを実施するかについても動作モードが設定されており、任意に選択可能とされている。以下、薬剤鑑査装置10において設定されている動作モードについて詳細に説明する。
図8に示すように、薬剤鑑査装置10には、(1)鑑査用データベースの参照範囲の観点、(2)類似判定の重み付けの観点、及び(3)薬種照合鑑査の実施・不実施の観点から複数の動作モードが設定されている。薬剤鑑査装置10においては、これらの観点に基づいて設定された動作モードをユーザーが選択することで、ユーザーの要望に応じた動作を実行可能とされている。
先ず、(1)鑑査用データベースの参照範囲の観点による動作モードの分類について説明する。薬剤鑑査装置10には、類似判定時に参照される鑑査用データベースの参照範囲に応じて、(1−1)非限定モード、(1−2)準備薬限定モード、(1−3)採用薬限定モード、(1−4)同一分包薬限定モード、(1−5)同一処方薬限定モード、及び(1−6)処方履歴限定モードからなる6つの動作モードが設定されている。以下、書くモードについて説明する。
(1−1)非限定モードについて
非限定モードによる類似判定は、鑑査用データベース62に登録されている全薬剤を参照範囲として実施される。非限定モードによる類似判定を実施した場合、鑑査用データベース62に登録されている全薬剤を対象として漏れなく類似判定の対象とすることができる。
(1−2)準備薬限定モードについて
準備薬限定モードによる類似判定を行う場合には、鑑査用データベース62の参照範囲を薬剤分包装置100に分包用として実装される薬剤として登録されている薬剤(以下、「準備薬」とも称す))の範囲内に限定して実施される(図5(a)参照)。ここで、準備薬には、薬剤分包装置100に分包用としてカセット等を用いて実装されている薬剤に加え、実装される薬剤として登録されている薬剤全般を含む。すなわち、準備薬には、薬剤分包装置100に実装しきれないものの別途カセット等に準備されている薬剤や、冷所保存が必要とされ薬剤分包装置への実装に備えてカセット等を用いて準備されている薬剤、分包用として手動薬剤供給部138に準備される薬剤(以下、「手撒薬剤」とも称す)のように実装されていないものの分包に用いられる薬剤等を含む概念である。
準備薬限定モードを選択すると、非限定モードで類似判定を行う場合に比べて鑑査用データベース62の参照範囲が限定される。すなわち、準備薬限定モードは、薬剤分包装置100により分包される薬剤として準備されておらず、誤って分包されてしまう可能性が低いと想定される薬剤が類似判定の対象から除外して類似判定を行う動作モードである。従って、準備薬限定モードによる類似判定を行うことにより、類似判定により類似薬が存在しているとの判定が過剰になされ、薬剤師等による目視による再鑑査が必要となる頻度を抑制できる。すなわち、誤って分包される可能性が極めて低い薬剤にもかかわらず、類似薬が存在するとの警告がなされる等の問題を抑制し、鑑査業務の煩雑さを解消することができる。また、類似判定における鑑査用データベース62の参照範囲が準備薬に限定されるため、類似判定に要する処理速度が向上し、鑑査業務の作業効率をより一層向上させることができる。
(1−3)採用薬限定モードについて
採用薬限定モードは、鑑査用データベース62に登録されている薬剤のうち、分包用として準備される薬剤として登録されている薬剤(以下、「採用薬」とも称す)の範囲内に限定して鑑査用データベース62を参照し、類似判定を実施する動作モードである(図5(b)参照)。ここで、採用薬とは、薬剤分包装置に分包用として実装して準備されている薬剤だけではなく、分包に用いられる薬剤として想定して登録された薬剤全般を含む概念である。具体的には、採用薬には、薬剤分包装置への実装用として実際に実装あるいは準備されている薬剤に加え、薬局等の当該施設内、又は薬局チェーン内において分包用として採用される薬剤全般が該当する。従って、薬剤分包装置100が手動薬剤供給部138を備えていないものである場合には、準備薬が採用薬に相当することになり、採用薬限定モードと準備薬限定モードとが実質的に同一の動作モードとなる。
採用薬限定モードを選択した場合についても、非限定モードで類似判定を行う場合と比較して鑑査用データベース62の参照範囲が限定される。採用薬限定モードでは、薬剤分包装置100による分包用として採用されておらず、誤分包の可能性が極めて低い薬剤を類似判定の対象外とすることで、採用薬以外の薬剤が類似薬として存在するとの警告がなされ、薬剤師等による目視による再鑑査が必要となるのを解消できる。また、鑑査用データベース62の参照範囲を絞り込むことにより、類似判定に要する処理速度、及び鑑査業務の作業効率の向上を図ることができる。
(1−4)同一分包薬限定モードについて
同一分包薬限定モードは、鑑査用データベース62の参照範囲を分包袋内に包装されている薬剤の範囲内に限定する類似判定の動作モードである(図5(c)参照)。同一分包薬限定モードを選択することにより、鑑査用データベース62の参照範囲が非限定モードを選択した場合よりも大幅に限定される。これにより、類似薬が存在するとの警告がなされることを大幅に抑制し、鑑査業務の煩雑さを解消することができる。また、このようにして鑑査用データベース62の参照範囲を絞り込むことにより、類似判定に要する処理速度も向上させうる。
(1−5)同一処方薬限定モードについて
同一処方薬限定モードは、鑑査用データベース62の参照範囲を、同一患者の処方に対して作成された分包袋群において分包されている薬剤の範囲内に限定して実施する類似判定の動作モードである(図5(d)参照)。同一処方薬限定モードを選択した場合についても、鑑査用データベース62の参照範囲が非限定モードを選択した場合よりも大幅に限定され、類似薬が存在するとの警告が必要以上になされることを回避できる。また、鑑査業務の煩雑さを解消し、類似判定に要する処理速度も向上させうる。
(1−6)処方履歴限定モードについて
処方履歴限定モードが選択された場合は、鑑査対象である分包袋に対応する患者についての処方履歴が登録されたデータベース(処方履歴データベース64)が参照され(図5(e)参照)、処方履歴として登録されている薬剤(以下、「既処方薬」とも称す)が特定される。処方履歴限定モードにおいては、鑑査用データベース62の参照範囲が既処方薬に限定され、類似判定が実施される。
続いて、(2)類似判定の重み付けの観点による動作モードの分類について説明する。薬剤鑑査装置10には、類似判定の重み付けの観点に基づき、(2−1)判定レベル均一モード、及び(2−2)判定レベル重み付けモードの2種類の動作モードが設定されている。以下、各動作モードについて詳細に説明する。
(2−1)判定レベル均一モードについて
判定レベル均一モードは、同一の処方に基づいて分包された一群の分包袋群の全部について鑑査用データベース62の参照範囲を同一範囲として類似判定を実施する動作モードである。すなわち、判定レベル均一モードを選択すると、分包袋群をなす全ての分包袋について、上述した(1−1)〜(1−6)に係る動作モードから選択した任意の動作モードによって類似判定がなされる。
(2−2)判定レベル重み付けモードについて
判定レベル重み付けモードは、類似判定における鑑査用データベース62の参照範囲を分包袋群の一部をなす分包袋についての鑑査時と他の分包袋についての鑑査時とで相違させる動作モードである。判定レベル重み付けモードには、鑑査用データベース62の参照範囲を拡大し、類似判定の判定レベルを他よりも高くする分包袋の選定方法に応じて、(2−2a)手動準備包重み付けモード、(2−2b)要注意薬包重み付けモード、(2−2c)オア条件重み付けモード、及び(2−2d)アンド条件重み付けモードの4つの動作モードのうちいずれかを選択して実施できる。すなわち、本実施形態においては、判定レベル重み付けモードの下位概念として、類似判定の判定レベルを高める分包袋に応じて手動準備包重み付けモード、及び要注意薬包重み付けモードの2つの動作モードを選択可能とされている。以下、判定レベル重み付けモードを構成する各動作モードについて説明する。
(2−2a)手動準備包重み付けモードについて
手動準備包重み付けモードは、判定レベル重み付けモードが選択された場合おいて、手動により手動薬剤供給部138に準備された薬剤(手動準備薬)を包装した分包袋(以下、「手動準備薬含有包」とも称す)が存在する場合に、この手動準備薬含有包についての判定レベルを、他の分包袋についての判定レベルよりも高く設定して類似判定を実施する動作モードである。具体的には、図6(a)において網掛けが施されていない分包袋のように手動準備薬が分包されたものについての類似判断に際して参照される鑑査用データベース62の参照範囲を、網掛けが施された手動準備薬を含まない分包袋の類似判定時における参照レベルよりも広くなるようにして類似判定を実行する。
鑑査用データベース62の参照範囲の広狭(判定レベルの高低)の差異は、鑑査対象である分包袋が手動準備薬含有包であるか否かによって上述した(1)鑑査用データベースの参照範囲の観点による動作モードを相違させることによって実現できる。本実施形態では、手動準備薬含有包について上述した(1−2)準備薬限定モードによる類似判定を行い、他の分包袋については(1−4)同一分包薬限定モードによる類似判定を行うように動作モードが選定され、判定レベルの重み付けがなされる。
手動準備包重み付けモードは、手動薬剤供給部138に準備された薬剤を包装した分包袋は、手動による薬剤の準備を伴うことにより誤分包が発生するリスクが高まることを考慮して設けられた動作モードである。本動作モードを選択することにより、手動薬剤供給部138に準備された薬剤を包装した分包袋についての類似判定の判定レベルが、他の分包袋の判定レベルよりも高レベルに設定される。これにより、鑑査上注意を要する手動準備薬を含む分包袋について、重み付けをして類似判定を実施することが可能となる。
(2−2b)要注意薬包重み付けモードについて
要注意薬包重み付けモードは、鑑査用データベース62に登録されている薬剤のうち任意の薬剤を要注意薬剤(要管理薬剤)として予め選定しておくことにより実施可能な動作モードである。要注意薬剤は、鑑査用データベース62の構築時に予め選定しておくようにしても、ユーザーにより選定するようにしてもよい。要注意薬包重み付けモードを選定することにより、要注意薬として選定された薬剤を包装した分包袋(以下、「要注意薬含有包」とも称す)についての類似判定を、他の分包袋についての類似判定よりも重み付けして実施することができる。具体的には、図6(b)において網掛けが施された要注意薬を含まない分包袋について鑑査する際の鑑査用データベース62の参照範囲が、同図において網掛けが施された要注意薬を含む分包袋について鑑査する場合の参照範囲よりも広くなるようにして類似判定を行う。
鑑査用データベース62の参照範囲の広狭(判定レベルの高低)の差異は、上述した(2−2a)手動準備包重み付けモードの場合と同様に、鑑査対象である分包袋が手動準備薬含有包であるか否かによって上述した(1)鑑査用データベースの参照範囲の観点によって設定されている動作モードを相違させることによって実現できる。本実施形態では、手動準備薬含有包について上述した(1−2)準備薬限定モードによる類似判定を行い、他の分包袋については(1−4)同一分包薬限定モードによる類似判定を行うように動作モードが選定され、判定レベルの重み付けがなされる。本実施形態では、要注意薬含有包について上述した(1−2)準備薬限定モードによる類似判定を行い、他の分包袋については(1−4)同一分包薬限定モードによる類似判定を行うように動作モードが選定され、判定レベルの重み付けがなされる。
要注意薬包重み付けモードを選択することにより、例えば誤って分包されると問題となるような薬剤が存在するような場合において有効利用することができる。すなわち、注意を要する薬剤を予め要注意薬剤として選定しておき、要注意薬包重み付けモードで動作させることにより、鑑査上注意を要する要注意薬剤を含む分包袋について重み付けをして類似判定を実施することが可能となる。
(2−2c)オア条件重み付けモードについて
オア条件重み付けモードは、手動準備薬含有包及び要注意薬含有包の双方についての類似判定の判定レベルを、他の分包袋についての判定レベルよりも高く設定して実施する動作モードである。すなわち、オア条件重み付けモードは、手動準備薬含有包あるいは要注意薬含有包について鑑査する際に、他の分包袋を鑑査する場合よりも判定レベルを高く設定する動作モードであり、上述した(2−2a)手動準備包重み付けモード及び(2−2b)要注意薬包重み付けモードの双方を一度に実施するモードとも言える。
オア条件重み付けモードにおいては、図7(a)において網掛けが施されていない分包袋のように手動準備薬が分包されたもの、及び要注意薬の少なくともいずれか一方が分包されたものについての類似判定の判定レベルが、他の分包袋についての判定レベルよりも高く設定される。具体的には、図7(a)において網掛けが施されていない分包袋についての類似判定時に参照される鑑査用データベース62の参照範囲を、網掛けが施された分包袋の類似判定時における参照レベルよりも広くなるようにして類似判定を実行する。
鑑査用データベース62の参照範囲の広狭(判定レベルの高低)の差異は、上述した(2−2a)手動準備包重み付けモードや(2−2b)要注意薬包重み付けモードの場合と同様に、上述した(1)鑑査用データベースの参照範囲の観点によって設定されている動作モードを相違させることによって実現できる。本実施形態では、手動準備薬含有包、及び要注意薬含有包については、上述した(1−2)準備薬限定モードによる類似判定を行い、他の分包袋については(1−4)同一分包薬限定モードによる類似判定を行うように動作モードが選定され、判定レベルの重み付けがなされる。
(2−2d)アンド条件重み付けモードについて
アンド条件重み付けモードは、手動準備薬含有包であり、かつ要注意薬含有包でもある分包袋についての類似判定の判定レベルを、他の分包袋についての判定レベルよりも高く設定して実施する動作モードである。すなわち、アンド条件重み付けモードは、手動準備薬及び要注意薬の双方を含んでいる分包袋について鑑査する際に、他の分包袋を鑑査する場合よりも判定レベルを高く設定する動作モードである。
アンド条件重み付けモードにおいては、図7(b)において網掛けを付した分包袋についての判定レベルが、網掛けを付していない手動準備薬及び要注意薬の双方を含んでいつ分包袋についての判定レベルよりも低く設定される。具体的には、図7(b)に示すように、手動準備薬及び要注意薬の双方を含んでいない分包袋はもちろんのこと、手動準備薬及び要注意薬のいずれか一方のみを含んでいる分包袋についても、双方を含んでいる分包袋よりも判定レベルが低く設定される。
鑑査用データベース62の参照範囲の広狭(判定レベルの高低)の差異は、上述した(2−2a)手動準備包重み付けモードや(2−2b)要注意薬包重み付けモード、あるいは(2−2c)オア条件重み付けモードの場合と同様である。本実施形態では、手動準備薬含有包であり、かつ要注意薬含有包でもある分包袋については、(1−2)準備薬限定モードによる類似判定を行い、他の分包袋については(1−4)同一分包薬限定モードによる類似判定を行うように動作モードが選定され、判定レベルの重み付けがなされる。
続いて、(3)薬種照合鑑査の実施・不実施の観点による動作モードの分類について説明する。上述したように、薬剤鑑査装置10は、類似判定及び薬種合致判定を含む薬種照合鑑査と、分包袋に分包されている薬剤について薬剤の数量が処方通りであるか否かについての数量照合鑑査とを実施することができる。薬剤鑑査装置10においては、薬種照合鑑査の実施、不実施に応じて、(3−1)完全照合モードと、(3−2)数量照合限定モードとを選択して実施することが可能とされている。(3−1)完全照合モードは、薬種照合鑑査、及び前記数量照合鑑査の双方を実施する動作モードであり、(3−2)数量照合限定モードは、薬種照合鑑査を実施せず数量照合鑑査のみを実施する動作モードである。このように、数量照合限定モードを設けることにより、類似判定を含む薬種照合鑑査を省略して数量照合鑑査を実施することが可能となり、鑑査業務により類似薬が存在しているとの判定が過剰になされることを回避可能となる。
薬剤鑑査装置10は、鑑査業務の実行時に上述した(1)鑑査用データベース62の参照範囲の観点、(2)類似判定の重み付けの観点、及び(3)薬種照合鑑査の実施・不実施の観点からなる複数の動作モードから任意の動作モードを選定して実施することができる。具体的には、(3)薬種照合鑑査の実施・不実施の観点から(3−1)完全照合モードを選択した場合に、類似判定の実施モードとして鑑査用データベース62の参照範囲の観点から(1−1)非限定モードを選択し、(2)類似判定の重み付けの実施範囲の観点から(2−2)判定レベル重み付けモードを選択するというようにして動作モードを任意のものに設定することができる。なお、(3−2)数量照合限定モードを選択した場合には、類似判定が不実施となるため、(1)鑑査用データベース62の参照範囲の観点、及び(2)類似判定の重み付けの観点による動作モードの選択は発生しない。また、本実施形態においては、類似判定の実施モードとして、(1)鑑査用データベース62の参照範囲の観点、及び(2)類似判定の重み付けの観点による動作モードがそれぞれ複数準備された例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前記(1),(2)のいずれか一方または双方について単一の動作モードしか準備されておらず選択が発生しないものであっても良い。
≪分包袋連続体の供給制御について≫
薬剤鑑査装置10は、分包袋を帯状に連続させた分包袋連続体の形態で供給することにより、鑑査部30に順次分包袋を到達させ、鑑査することができる。ここで、分包袋連続体をなす分包袋が、分包袋連続体の長手方向に同じ長さであれば、鑑査部30において各分包袋の鑑査が終了する度に所定の長さ分だけ分包袋連続体を繰り送れば良い。しなしながら、分包袋連続体をなす各分包袋の長さが均一でない場合に、鑑査終了毎に繰り送る分包袋連続体の長さが均一であると、鑑査対象である分包袋が鑑査部30に対して位置ズレを起こし、正確に鑑査できない可能性が高まる。
そこで、上述した問題を解消すべく、分包袋連続体をなす各分包袋の長さを制御装置60によって予め把握しておき、分包袋長に応じて分包袋連続体の繰り送り長を調整する制御を実行することが望ましい。各分包袋連続体の長さに関するデータについては、薬剤師等によって分包袋毎に指定可能とすることや、分包袋連続体の先頭位置等の適宜の箇所にバーコードやタグ等の識別手段を設けておき、これを読み取ることで指定可能とすること、薬剤分包装置100と連動して分包袋連続体の長さを指定可能とすること等、適宜の方法で制御装置60に把握させることが可能である。
≪二色判定処理について≫
ここで、薬剤鑑査装置10においては、図10(a)等に示すように、所定方向に長い形状を有し、長手方向中間部を境として色彩が相違する薬剤(以下、「長形薬剤」とも称す)についての鑑査精度を向上させるべく、二色判定処理を実行可能とされている。本実施形態において二色判定処理の実施対象となる薬剤の具体例としては、カプセル剤、あるいはカプセルの形状・サイズを模した錠剤であるカプレット剤と称される薬剤が該当する。以下、二色判定処理の概要について簡単に説明し、その後実施方法について当該処理の主要部分を中心に説明する。
薬剤鑑査装置10においては、薬剤の種類についての鑑査(薬種照合鑑査)を実施する際に、薬剤の大きさや形状の照合に加え、薬剤の色彩についての照合が行われる。薬剤の色彩について照合を行う場合には、分包袋に収容された薬剤を撮影した画像(撮影画像)中において薬剤に相当する領域(薬剤領域)を抽出し、抽出された薬剤領域全体の色彩データの平均値が算出される。鑑査用データベース62には、各薬剤の色彩データのマスター情報が登録されている。制御装置60は、撮影画像から算出された色彩データの平均値と、鑑査用データベース62に登録されているマスター情報とを照合し、色彩の観点から撮影画像中に写っている薬剤の種類を絞り込むことができる。
ここで、二色判定処理の対象となるカプセル剤等の長形薬剤においては、長手方向中間部を境として色彩が相違することが多い。そのため、長形薬剤については、薬剤領域全体について色彩データの平均値を導出して照合するよりも、色彩が切り替わる長手方向中間部を境として一方側と他方側とで別々に色彩データの平均値を導出し、それぞれについて照合するようにする方が鑑査精度が向上するものと想定される。そこで、薬剤鑑査装置10においては、鑑査対象の薬剤が長形薬剤である場合に、図9に示すフローチャートに則って二色処理判定を実施することとしている。
二色判定処理は、薬剤が存在する領域を導出し、薬剤の長手方向略中央部を境界として一方側及び他方側の領域をそれぞれ分割領域A,Bとして導出した上で、各分割領域A,Bについての色彩データの演算処理や、照合等を経て実施される。具体的には、後に詳述する薬剤領域導出工程(ステップ1−1)、領域位置・姿勢情報導出工程(ステップ1−2)、領域移動工程(ステップ1−3)、分割領域導出工程(ステップ1−4)の4工程を経て、分割領域A,Bが導出される。
また、分割領域A,Bの導出と同様の手法により撮影画像中に含まれている長形薬剤の像を画面中央において水平方向に向くように画像処理を行う。具体的には、後に詳述する薬剤画像導出工程(ステップ1−5)、画像位置・姿勢情報導出工程(ステップ1−6)、画像移動工程(ステップ1−7)の3工程を経て画像処理を行う。その後、ステップ1−7において移動させた後の画像において、ステップ1−4において得られた各分割領域A,Bに相当する領域内の色彩データについて演算を施し、平均値を導出する色彩情報演算処理工程(ステップ1−8)が実行される。その後、ステップ1−8で得られたデータに基づいて照合処理工程(ステップ1−9)が実施される。
上述した各工程についてさらに詳細に説明すると、先ずステップ1−1における薬剤領域導出工程においては、図10(a)に示すように鑑査のために分包袋を撮影した画像(撮影画像)から長形薬剤の輪郭線が抽出され、その内側の領域が薬剤領域として導出される(図10(a)において黒塗りの領域)。その後、ステップ1−2の領域位置・姿勢情報導出工程において、図10(b)に示すように薬剤領域に外接する矩形が導出され、その重心座標G(x,y)及び長辺の角度θが導出される。
ステップ1−3の領域移動工程においては、先に導出された重心座標G(x,y)及び長辺の角度θに基づき、ステップ1−1において導出された薬剤領域を画面中央に移動させると共に、水平方向に向けて延びるように角度調整がなされる。その後、ステップ1−4の分割領域導出工程において、ステップ1−3において移動させた薬剤領域を分割領域A,Bの2領域に分ける画像処理が実施される。具体的には、ステップ1−3において薬剤領域を画面中央において水平となるように移動させた後、画面の左半分にマスキングを施す等して、薬剤領域の右側の領域だけを抽出する(図10(e)参照)。これにより、分割領域A(右側分割領域)を導出する。同様に、画面右半分にマスキングを施す等して、薬剤領域の左側の領域を分割領域B(左側薬剤領域)を導出する(図10(d)参照)。
上述したようにしてステップ1−1〜ステップ1−4を経て分割領域A,Bを導出する処理が実行されると、同様の手法によりステップ1−5〜ステップ1−7の各工程において画像処理がなされる。具体的には、ステップ1−5の薬剤画像導出工程においては、ステップ1−1の薬剤領域導出工程と同様に、撮影画像に写っている長形薬剤の像が特定される。その後、ステップ1−6の画像位置・姿勢情報導出工程は、ステップ1−2の領域位置・姿勢情報導出工程と同様の処理を長形薬剤の像に対して実行する工程である。すなわち、ステップ1−6においては、ステップ1−5において特定された長形薬剤の像の重心位置及び角度が導出される。
ステップ1−7の画像移動工程は、ステップ1−3の領域移動工程と同様の処理を長形薬剤の像に対して行う工程である。ステップ1−7においては、ステップ1−6において導出された長形薬剤の像の重心位置及び傾きに基づき、長形薬剤の像を画面中央に移動させると共に、長手方向が水平方向に向くように角度調整がなされる。
ここで、上述したように、長形薬剤は、長手方向略中央部を境として一方側及び他方側でそれぞれの色彩を有する。そこで、ステップ1−8の色彩情報演算処理工程においては、長形薬剤の像において分割領域Aに相当する領域と、分割領域Bに相当する領域とについて、それぞれの領域内の色彩データについて演算を施し、平均値を導出する処理が実行される。具体的には、長形薬剤の画像において分割領域A,Bに相当する部分について、RGB値の平均値を導出する。その後、RGBの平均値に対してHSV変換を行い、これをHSV変換の平均値とする。このようにして、制御装置60は、鑑査対象である長形薬剤について、分割領域A,Bの色彩情報(RA,RB)を取得する。
ステップ1−9においては、上述したステップ1−8で得られたデータに基づき、照合処理工程が実施される。すなわち、図10(f)に示すように、長形薬剤の略中央部を境として長手方向一方側を部位α、他方側を部位βとした場合、鑑査用データベース62には、長形薬剤の部位α,βの色彩情報がHSV値の平均値の形式でマスターデータとして登録されている。制御装置60は、上述した鑑査対象である長形薬剤に関する各分割領域A,Bの色彩情報(RA,RB)と、マスターデータ(Mα,Mβ)との組み合わせが合致するか否かを確認する。すなわち、(1)RA=MαかつRB=Mβである場合、あるいは(2)RA=MβかつRB=Mαである場合のいずれかの場合には、色彩情報(RA,RB)と、マスターデータ(Mα,Mβ)との組み合わせが合致する。この場合には、鑑査対象である長形薬剤が、鑑査用データベース62に照合した薬剤であるとの判断がなされる。一方、前述した(1),(2)のいずれにも該当しない場合には、鑑査対象である長形薬剤が、鑑査用データベース62に照合した薬剤とは相違するとの判断がなされる。このようにしてマスターデータが登録されている長形薬剤についてデータの照合を繰り返すことにより、鑑査対象である薬剤がどの薬剤であるかを特定する。
上述したようにしてカプセル剤等の長形薬剤について二色判定処理を実施することにより、長形薬剤についての色彩による薬種合致判定精度をより一層向上させることが可能となる。これにより、薬種についての鑑査の信頼性を向上させることが可能となる。また、二色判定処理を用いることにより、類似判定精度の向上も見込まれる。これにより、長形薬剤全体の色彩を平均化することによって類似判定をしたと仮定した場合に類似薬剤と判断されうる薬剤について、二色判定処理を実行することにより類似薬の候補から排除することが可能となる。従って、二色判定処理を採用することにより、類似判定の精度も向上させることが可能となる。
なお、上記実施形態においては、特に言及しなかったが、鑑査用データベース62に登録される長形薬剤の部位α,βのマスターデータ(Mα,Mβ)についても、鑑査対象である薬剤について分割領域A,Bの色彩情報(RA,RB)を取得するために用いた方法を利用して取得することが可能である。すなわち、上述したマスター登録用に用いられる長形薬剤についての画像を、ステップ1−1〜ステップ1−9の手順で処理することにより、マスターデータ(Mα,Mβ)を取得し、登録することができる。
≪薬剤の面積を基準とした分包量が過剰であることの判定方法≫
ここで、上述した薬剤鑑査装置10においては、鑑査対象である分包袋1包分の表面積Spに対し、この分包袋に含まれている薬剤の表面積Smの合計が大きい場合、すなわち両面積の比Sm/Spが1に近い場合が想定される。このように1包の分包袋に対して過剰に薬剤が分包されている場合には、分包袋に振動等を加えたとしても薬剤が分散せず、鑑査の際に薬剤が分包袋内で起立した状態のままになってしまう現象や、画像処理等により隣接する薬剤同士の境界を正確に把握できない現象が想定される。このような現象が生じた場合、薬剤の表面形状や大きさ、色彩等の画像情報を薬剤毎に登録したマスターデータベースと、撮影装置40により鑑査対象の分包袋を撮影した画像とを照合することにより、処方データ通りに分包袋内に薬剤が分包されているかについての鑑査をしようとしても十分な精度が得られない可能性がある。そのため、このような場合には、薬剤が過剰に分包されていることを理由として十分な鑑査精度が得られない可能性があることを使用者に示唆できる構成であることが望ましい。
そこで、鑑査対象である分包袋につき、処方データに基づいて分包されているべき薬剤の種類及び数量を導出する。またこれと共に、マスターデータベースに基づいて処方データ通りに薬剤が分包されている場合に分包袋1包中に含まれている薬品の面積合計を理論表面積Stとして導出する。さらに、分包袋の長さ(袋長)及び幅に関するデータから、分包袋において薬剤が収容されている部分の表面積(袋面積Sp)を導出する。そして、袋面積Spに対する理論表面積Stの比率(Sp/St)が所定比αを越える場合には、鑑査開始時等の所定のタイミングで、鑑査対象である分包袋中に薬剤が過剰に分包されていることを理由として十分な鑑査精度が得られない可能性があることを使用者に示唆するようにしても良い。なお、この示唆の方法としては、例えば画像や音声等による報知等、使用者に対して認識させることができるものであればいかなる方法であっても良い。
≪薬剤の容積を基準とした分包量が過剰であることの判定方法≫
同様の課題を解決するための方策として、上述したように袋面積Spや理論表面積Stを基準とする以外に、例えば分包袋及びこれに収容される薬剤の体積を基準とする等、他の方策を採用することも可能である。具体的には、分包袋内に十分な鑑査精度が得られないおそれがある程度まで薬剤が過剰に収容されていることを体積基準で判定する場合には、鑑査対象である分包袋に分包可能な最大数量(理論最大数量Nt)を各薬剤毎に把握し、マスターデータベース等に登録しておく。理論最大数量Ntは、分包袋1包分の容積Vpを薬剤1つ分の体積Vmで除した数量(Nt=Vp/Vm)とする等の理論的方法、あるいは実験的方法等により、各薬剤毎に導出しておく。
また、各薬剤一つ当たりの体積については、各薬剤毎に実測する方法の他に、理論的方法により導出することが可能である。具体的には、マスターデータベースに登録されている各薬剤を平面視した状態を示す画像データから薬剤の形状を導出し、この薬剤の平面形状に基づいて薬剤の体積を導出する方法を採用することができる。
薬剤の体積を平面形状に基づいて導出する方法として、次のようなものがある。すなわち、薬剤がラグビーボール状の外観形状を有するソフトカプセルである場合には、薬剤の平面形状が楕円状になる。この楕円状の形状をなす長軸の長さをa、及び短軸の長さをbとした場合、ソフトカプセルの体積は、4πab2/3の数式にa,bを代入することにより導出することができる。
鑑査対象の薬剤がカプセル錠である場合には、両端部に半球状の部位を有し、中間部に円筒状である部位を有する。そのため、カプセル錠を平面視すると、両端が半円状であって中間部が矩形状の平面形状となる。半円状部分の半径をr、円筒状部分の長さをhとすると、カプセル錠の体積は、4πr3/3+πr2h、すなわちπr2{(4r/3)+h}の数式にrを代入することにより導出することができる。また、薬剤が円盤形のものである場合には、平面視した形状が略円形となる。平面形状をなす円の半径をr、薬剤の厚みをdとすると、円板状の薬剤の体積は、πr2dとなる。従って、この数式にr,dを代入することにより円板状の薬剤の体積を導出することができる。
分包袋に対する薬剤の収容率を体積基準で判定する場合には、上述したようなデータを予め準備しておき、鑑査対象である分包袋の容積Vpに対する各薬剤の占有容積Vnを各薬剤毎に導出する。すなわち、n種類の薬剤が単一の分包袋に分包されている場合には、各薬剤毎の占有容積V1,V2,・・・,Vn(n=自然数)を導出する。そして、占有容積Vnの総和である総占有容積ΣVnが分包袋の容積Vpに対して占める割合が所定比以上であることを条件として、鑑査対象である分包袋中に薬剤が過剰に分包されており、十分な鑑査精度が得られない可能性があると判断する構成とすることができる。
なお、本構成及び方法を採用した場合についても、示唆の方法としては、例えば画像や音声等による報知等、使用者に対して認識させることができるものであればいかなる方法であっても良い。また、本方法では、総占有容積ΣVnを導出した後、容積Vpとの比較を行う構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば占有容積V1,V2,・・・,Vn(n=自然数)が分包袋の容積Vpに対して占める割合を占有率P1,P2,・・・,Pn(n=自然数)として各薬剤毎に導出し、その総和である総占有率ΣPnが所定の比率を超えることを条件として薬剤が過剰に分包されていることにより十分な鑑査精度が得られない可能性があると判断する構成とすることができる。また、薬剤の体積を理論的に導出する方法は上述したものに限定される訳ではなく、例えば画像データから導出された薬剤の平面形状の面積を積分することにより導出することが可能である。
≪鑑査部30に対する分包袋の位置決め精度の判定方法、及び位置補正方法≫
ここで、上述した薬剤鑑査装置10においては、撮影装置40により鑑査対象の分包袋を撮影した画像に基づいて薬剤が処方通りに分包されているかを鑑査するものである。そのため、分包袋を鑑査部30に搬送する際に、鑑査部30に対する分包袋の位置決め精度が低いと、鑑査精度も低くなってしまうおそれがある。そこで、ミシン目等の境界を介して多数の分包袋を一連とした分包袋連続体の状態で薬剤鑑査装置10に供給する構成である場合には、以下のようにしてかかる問題の発生を抑制することができる。
すなわち、分包袋連続体として供給された分包袋の鑑査を行う場合には、図11に示したような画像が撮影装置40によって撮影される。ここで、鑑査部30に供給された分包袋が精度良く位置決めされている状態においては、図11(a)のように鑑査対象である分包袋に対して分包袋連続体(図11における符号P)の搬送方向(図11における矢印方向)の上流側にあるミシン目(境界/図11における符号BU)、及び下流側にあるミシン目(境界/図11における符号BD)の二つが撮影装置40による撮影画像中に含まれ、鑑査部30の略中央位置が撮影画像の略中央に位置した画像が得られる。
上述したような構成であるにも関わらず、撮影装置40による撮影画像中にミシン目(境界)が一つしか写っていない場合には、鑑査部30に対して分包袋が搬送方向の上流側あるいは下流側に位置ズレしていると考えられる。また、図11(b)のように一つしか写っていないミシン目(境界)が、鑑査部30の中央位置より分包袋連続体の搬送方向下流側に写っている場合には、分包袋の搬送が搬送方向上流側にずれている(搬送量が足りない)と判定することができる。これとは逆に、図11(c)のように一つしか写っていないミシン目(境界)が鑑査部30の中央位置より分包袋連続体の搬送方向上流側に写っている場合には、分包袋の搬送が搬送方向下流側にずれている(搬送量が多すぎる)と判定することができる。
また、撮影装置40によって得られた撮影画像中にミシン目(境界)が一つしか写っていない場合において、撮影画像において搬送方向の中心位置、ミシン目(境界)の位置、及び分包袋の袋長の値から、分包袋の搬送量の補正値を導出することができる。このようにして導出された補正値に基づき、分包袋の位置を移動させることにより、鑑査に最適な位置に分包袋を位置決めさせることができる。
≪新規採用薬品に関するマスター画像登録の必要性を報知する方法≫
ここで、薬剤鑑査装置10において処方通りに薬剤が分包されているかを鑑査する際に、薬剤の表面形状や大きさ、色彩等の画像情報を薬剤毎に登録したマスターデータベースを参照する構成とした場合、マスターデータベースに登録されていない新規の採用薬品が分包されていると正確に鑑査を行うことができない。そのため、新規の採用薬品が用いられる場合には、その薬剤についての画像や情報を予めマスターデータベースに登録しておく必要がある。
また、上述した薬剤分包システムSのように、薬剤分包装置100において分包された分包袋(分包袋連続体)を薬剤鑑査装置10に供給して鑑査する構成とした場合、分包袋が薬剤鑑査装置10に到達した時点でようやく新規の採用薬品が含まれていることを警告する構成とした場合には、作業時間のロスが生じてしまう。すなわち、このような構成とした場合には、薬剤鑑査装置10に到達した時点で作業者が新規採用薬品の存在に気づくため、この時点から新規採用薬品についての情報をマスターデータベースに登録する作業が開始される。そのため、情報の登録作業中は鑑査が停止してしまう。また、情報登録作業中にも薬剤分包装置100における分包を継続することとすると、鑑査せねばならない分包袋の数が次々と増大してしまう。一方、情報登録作業中にも薬剤分包装置100における分包を停止すると、分包作業の滞留が生じてしまう。そのため、マスターデータベースに薬剤情報が登録されていない新規採用薬品が存在する場合には、その存在をなるべく早く報知することが望ましい。具体的には、新規採用薬品の存在を薬剤分包装置100で分包を行う時点、あるいはこれよりも前の時点で報知することが望ましく、少なくとも薬剤分包装置100で分包を行ってから分包袋が薬剤鑑査装置10に到達するまでの時点で報知することが望ましい。また、上述した報知の方法は、音声による報知や画像による報知等のうちの一つとすること、あるいは複数を組み合わせて複合的に報知することが可能である。
また、薬剤分包システムSにおいては、薬剤分包装置100側で報知することとしても良いが、薬剤鑑査装置10側において報知する方が好ましい場合がある。具体的には、マスターデータベースに登録する薬剤情報(外観形状、大きさ、色彩、画像データ等)のうち、少なくとも一部を薬剤鑑査装置10において撮影装置40によって撮影された画像に基づいて導出して登録する構成とした場合には、薬剤分包装置100側において報知を行うよりも、薬剤鑑査装置10側において報知を行う方が作業効率が向上する。特に、薬剤分包システムSにおいて薬剤鑑査装置10と薬剤分包装置100との距離が大きく離れている場合には、薬剤鑑査装置10側において報知を行う方が作業効率が格段に向上する。
上述したようにして新規にマスターデータベースに登録すべきことを報知する対象としては、種々のものを選択することができる。すなわち、マスターデータベースに全く何の情報も登録されていない新規薬品である場合、マスターデータベースに他のデータは登録済ではあるものの外観を示す画像が未登録である場合等、マスターデータベースへの登録についての報知の必要がある場合全般において上記の方式を採用することができる。
≪透光性を有する薬剤に係るマスター画像の登録方法≫
上述した薬剤鑑査装置10による鑑査においては、マスターデータベースに登録されている薬剤の外観形状を示す画像データを用いて照合がなされる。そのため、マスターデータベースに薬剤の画像データを登録するためには、薬剤の輪郭線を略正確に把握し、切り出す等の画像処理が必要となる。薬剤の輪郭線を導出するための手段として以下のようなものがある。
すなわち、薬剤の輪郭線を導出する際には、先ず鑑査部30に配置された分包袋を照明するための照明装置50のうち、背面側照明装置54による照明を行った状態で鑑査部30を照明し、この状態で撮影装置40により鑑査部30上に配置された薬剤を撮影した画像(以下、「バックライト画像」とも称す)を取得する(図12(a)参照)。また併せて、鑑査部30に配置された分包袋を撮影装置40側から正面側照明装置52によって撮影した画像(「正面側画像」とも称す)を取得する(図12(b)参照)。バックライト画像及び正面側画像は、照明状態が相違するものの同一の撮影装置40により撮影されたものである。そのため、バックライト画像及び正面側画像に含まれる領域の位置関係はそれぞれ対応する関係にある。
ここで、上述したように、鑑査部30は、透光性を有する板体によって構成されている。そのため、バックライト画像中において薬剤が配置されていない領域(背景領域)は、光が透過した状態で明るく写った状態になる。これに対し、薬剤が透光性を有さないものである場合には、バックライト画像中において薬剤が配置された領域は暗く略黒色に写った状態になる。そのため、薬剤が透光性のないものである場合には、バックライト画像中における明暗の差を基準とすることで、薬剤の輪郭線を導出することができる。
具体的には、本実施形態では背面側照明装置54として赤色光を発するものが採用されている。そのため、バックライト画像をRGBに分解して得られるR成分の画像を取得すると、図12(c)に示すように背景部分と薬剤部分との陰影差が明確に現れる。図12(c)の画像についてノイズ除去を行うことで図12(d)に示すような画像を取得する。その後、図12(d)の画像中において所定の輝度よりも低輝度の領域を低輝度領域として抽出する(図12(e)参照)。このようにして抽出された低輝度領域の輪郭線を薬剤の外縁をなす線として導出することができる(図12(f)参照)。
一方、正面側画像は、鑑査部30上にある薬剤を正面側から撮影した画像であり、薬剤に加えて鑑査部30をなす板体が背景に写った状態になっている。また、上述したようにバックライト画像及び正面側画像に含まれる領域の位置関係はそれぞれ対応する関係にある。そのため、正面側画像において、バックライト画像を用いて導出された薬剤の輪郭線によって囲まれた領域に対応する領域は、薬剤に相当する領域である。具体的には、上述したようにして図12(f)に示すような輪郭線を導出した場合、図12(g)に示すように正面側画像において輪郭線によって囲まれた領域に相当する領域は薬剤に相当する領域である。従って、前述した輪郭線を指標として正面側画像中の領域を抽出することで、薬剤の画像を背景画像と切り離して取得することができる。
ここで、上述したように、薬剤が不透明(透光性を有しないもの)である場合には、バックライト画像から比較的容易かつ正確に薬剤の輪郭線を導出することができる。しかしながら、薬剤が透光性を有するものである場合には、バックライト画像において薬剤が影として撮影されず、背景部分と同様に光が透過した状態で明るく写った状態になってしまう。そのため、透光性を有する薬剤については、バックライト画像における陰影差を基準として輪郭線を導出することが困難である(図13(b)参照)。
一方、透光性を有する薬剤の場合においては、正面側画像において薬剤が配置された領域(以下、「薬剤配置領域」とも称す)と、他の領域(背景領域)とで彩度が明確に相違している。具体的には、図13(c)に示すように、正面側画像の彩度成分に係る画像(以下、「彩度画像」とも称する)を取得した場合、薬剤配置領域を背景領域から明確に区別することができる。すなわち、薬剤配置領域と背景領域とで輝度が大幅に相違しており、薬剤配置領域が背景領域よりも高輝度である。そのため、図13(c)示す彩度画像からノイズを除去した画像(図13(d))について、輝度を基準として高輝度な領域を導出する処理を行う(図13(e)参照)。このようにして得られた高輝度領域の輪郭線を図13(f)のように導出することにより、透光性を有する薬剤についての薬剤配置領域を、背景領域から区別できる状態になる。図13(g)に示すように、このようにして得られた輪郭線をバックライト画像に適用することにより、透光性を有する薬剤の画像を背景画像から切り分け、抽出することができる。このようにして抽出された透光性を有する薬剤の画像を、鑑査用のマスター画像としてマスターデータベースに登録することができる。
すなわち、透光性を有する薬剤の場合においては、図14に示すようなフローチャートに則って画像処理を行うことで鑑査用のマスター画像を取得することができる。具体的には、先ずステップ2−1の正面側画像取得工程において、図13(a)に示すような正面側画像を取得する。その後、ステップ2−2の彩度成分抽出工程において、正面側画像から彩度成分のみを抽出した画像(彩度成分抽出画像)を取得する。
彩度成分抽出画像が取得されると、ステップ2−3の輪郭線導出工程において輪郭線を取得するための画像処理が行われる。すなわち、ステップ2−3では、先ず彩度成分抽出画像において高輝度である領域(高輝度領域)を抽出する画像処理が行われる(図13(e)参照)。その後、高輝度領域の外縁を輪郭線として導出する(図13(f)参照)。
上述したようにして輪郭線が導出されると、ステップ2−4のマスター画像取得工程においてマスター画像が取得される。すなわち、ステップ2−3において取得された輪郭線を図13(a)の正面側画像に重ね合わせる画像処理が行われる。これにより、図13(g)のように、正面側画像中において薬剤が写っている領域が輪郭線によって囲まれた状態になる。正面側画像中の輪郭線によって囲まれた領域を切り出すことにより、マスター画像を取得することができる。
上述したようにしてステップ2−4においてマスター画像が取得されると、ステップ2−5においてマスター画像が薬剤の種類等と関連づけた状態でマスターデータベースに登録される。これにより、一連の制御フローが完了する。
本発明は上述した第一実施形態、及び第二実施形態として例示した実施形態、及び各実施形態についての変形例として示したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲でその教示および精神から他の実施形態があり得ることは当業者に容易に理解できよう。
10 薬剤鑑査装置
60 制御装置
62 鑑査用データベース
64 処方履歴データベース
100 薬剤分包装置
130 薬剤供給手段
138 手動薬剤供給部
180 薬剤包装手段
S 薬剤分包システム

Claims (7)

  1. 薬剤分包装置によって薬剤を処方に基づいて一包ずつ分包することにより形成された分包袋内に薬剤が処方通りに分包されているか否かを鑑査するための薬剤鑑査装置であって、
    分包袋を搬送する搬送手段と、
    鑑査対象である分包袋が配置される鑑査部と、
    前記搬送手段による搬送により前記鑑査部に配置された分包袋を撮影する撮影装置と、
    薬剤についての情報を蓄積したデータベースと、
    前記データベースに登録されているマスター画像と、前記撮影装置によって取得された画像とをマッチングする画像マッチング処理を実行し、分包袋に処方通りに薬剤が包装されているか否かを鑑査する薬剤鑑査処理、及び前記分包袋を前記搬送手段により搬送して供給する供給制御を実施可能な制御装置とを有し、
    前記供給制御により鑑査対象である分包袋を前記鑑査部に供給し、前記撮影装置によって撮影された画像に、前記鑑査部に到達した分包袋に対して搬送方向上流側の境界及び下流側の境界の双方が含まれていることを条件として前記鑑査部に対して鑑査対象である分包袋が位置決めされた状態と前記制御装置によって判定され、
    前記鑑査部に到達した分包袋に対して搬送方向上流側の境界又は下流側の境界のいずれか一方のみが含まれていることを条件として、前記鑑査部に対する分包袋が位置ズレした状態にあると前記制御装置によって判定されることを特徴とする薬剤鑑査装置。
  2. 前記鑑査部に到達した分包袋に対して搬送方向上流側の境界のみが含まれていることを条件として、前記鑑査部に対して分包袋が下流側に位置ズレした状態にあると前記制御装置によって判定され、
    前記鑑査部に到達した分包袋に対して搬送方向下流側の境界のみが含まれていることを条件として、前記鑑査部に対して分包袋が上流側に位置ズレした状態にあると前記制御装置によって判定されることを特徴とする請求項1に記載の薬剤鑑査装置。
  3. 前記データベースを参照し、前記分包袋に分包されるべき薬剤と類似する薬剤の存在を判定結果として出力する類似判定を実施可能であり、
    前記類似判定のモードとして、
    同一の処方に基づいて分包された一群の分包袋群の全部について前記データベースの参照範囲を同一範囲として類似判定を実施する判定レベル均一モードと、
    類似判定における前記データベースの参照範囲を前記分包袋群の一部をなす分包袋についての鑑査時と他の分包袋についての鑑査時とで相違させる判定レベル重み付けモードとを選択可能であり、
    前記薬剤分包装置が薬剤を一包分ずつ撒き入れ、分包用として一包分ずつ供給可能な手動薬剤供給部を有するものであることを条件として、
    前記判定レベル重み付けモードを選択することにより、
    前記手動薬剤供給部に準備された薬剤を包装した分包袋についての類似判定において参照する前記データベースの参照範囲を、他の分包袋についての類似判定において参照する前記データベースの参照範囲よりも広範囲となるようにして類似判定を実施可能となることを特徴とする請求項1又は2に記載の薬剤鑑査装置。
  4. 前記データベースを参照し、前記分包袋に分包されるべき薬剤と類似する薬剤の存在を判定結果として出力する類似判定を実施可能なものであり、
    同一の処方に基づいて分包された一群の分包袋群の全部について前記データベースの参照範囲を同一範囲として類似判定を実施する判定レベル均一モードと、
    類似判定における前記データベースの参照範囲を前記分包袋群の一部をなす分包袋についての鑑査時と他の分包袋についての鑑査時とで相違させる判定レベル重み付けモードとを選択可能であり、
    前記判定レベル重み付けモードを選択することにより、
    前記データベースに登録されている薬剤のうち要注意薬剤として登録されている薬剤を包装した分包袋についての類似判定において参照する前記データベースの参照範囲を、他の分包袋についての類似判定において参照する前記データベースの参照範囲よりも広範囲となるようにして類似判定を実施可能となることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の薬剤鑑査装置。
  5. 前記データベースを参照し、前記分包袋に分包されるべき薬剤と類似する薬剤の存在を判定結果として出力する類似判定を実施可能であり、
    分包袋に分包されている薬剤について、前記薬剤の種類が処方通りであるか否かについての照合を前記類似判定を含めて実施する薬種照合鑑査、及び薬剤の数量が処方通りであるか否かについての数量照合鑑査を実施可能であり、
    前記薬種照合鑑査、及び前記数量照合鑑査の双方を実施する完全照合モードと、
    前記薬種照合鑑査を実施せず、前記数量照合鑑査を実施する数量照合限定モードとを選択的に実施可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の薬剤鑑査装置
  6. 鑑査対象である薬剤を撮影した撮影画像から得られる色彩情報に基づいて分包されている薬剤が処方に合致するか否かを鑑査可能であり、
    薬剤の色彩情報を登録したデータベースを有し、前記撮影画像から得られた薬剤の色彩情報と、前記データベースに登録されている各薬剤の色彩情報とを照合することにより、鑑査対象の薬剤がデータベースに照合した薬剤であるか否かについて鑑査可能であり、
    前記データベースに、所定方向に長い形状であって、長手方向中央部を境界として色彩が相違する長形薬剤について、前記境界の一方側、及び他方側の色彩情報がそれぞれマスターデータ(Mα,Mβ)として登録されており、
    撮影画像中における長形薬剤の像の長手方向中間部を境界として一方側の領域、及び他方側の領域の色彩情報(RA,RB)をそれぞれ導出し、
    前記色彩情報(RA,RB)の組み合わせが、データベースに照合した長形薬剤のマスターデータ(Mα,Mβ)の組み合わせと合致することを条件として、照合した長形薬剤であるとの判断がなされることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の薬剤鑑査装置。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の薬剤鑑査装置と、
    処方にあわせて薬剤を一包分ずつ分包袋に分包可能な薬剤分包装置とを備えており、
    前記薬剤分包装置において分包された薬剤について前記薬剤鑑査装置によって鑑査可能であることを特徴とする薬剤分包システム。
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