JP7182668B1 - 薬剤識別システムおよび薬剤識別方法 - Google Patents

薬剤識別システムおよび薬剤識別方法 Download PDF

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Abstract

【課題】撮影画像に基づく薬剤識別において、薬剤の個数算出と、一群の薬剤の切り分けを適切に行う。【解決手段】撮影部20は、撮影部20から撮影対象までの距離を検出可能な測距センサを備えている。撮影部20は撮影画像を、撮影対象までの距離情報と共に薬剤識別部30へ送信する。薬剤識別部30は、撮影部20から送信された撮影画像について、距離情報に基づいて薬剤の個数を算出し、包装識別範囲内の距離に位置する領域で囲まれた撮影対象を一群の薬剤と識別する。【選択図】図1

Description

本発明は、薬剤を撮影した撮影画像の画像認識を行うことにより撮影された薬剤の識別を行う薬剤識別システムに関するものである。また本発明は、薬剤を撮影した撮影画像の画像認識を行うことにより撮影された薬剤の識別を行う薬剤識別方法にも関する。
薬局などの、薬剤を取り扱う施設において、薬剤の機械的な識別が求められることがある。例えば、処方箋に基づいて取り揃えられた薬剤が実際に処方箋の処方内容と合致しているか否かを、作業者(薬剤師など)とは別の主体によって判定するために、薬剤の機械的な識別を行う装置(薬剤鑑査装置)が用いられることがある。こうした装置を用いることにより、患者に対する薬剤の交付における作業ミスを防止することができる。
特許文献1には、コンベア上の錠剤等を撮影し、その撮影画像から錠剤等の表面の印刷内容を認識する錠剤等識別装置が記載されている。この錠剤等識別装置では、錠剤やカプセル剤がコンベアで搬送されている間に、その搬送されている錠剤等の種別を、表面の印刷内容からシステムが自動的に認識できるようになっている。
特開2015-054115号公報
特許文献1に開示されている錠剤等識別装置において、認識が正しく行われるためには、認識対象の錠剤等が包装などを行われていない単体(裸錠)で搬送されている必要がある。しかしながら、既製品の薬剤の多くは包装された状態で薬局等へ納入される。
特に、錠剤であれば10錠ほどの錠剤が1枚のPTPシートに封入された状態で流通しているものが多い。また散剤や顆粒剤(粉薬)では、粉末や顆粒が封入されたSP包装を一単位(1包)とする薬剤が、複数繋がって1枚のシート状になったものが販売されていることも多い。
上記のような、複数の薬剤が一纏まりの包装に封入されていわば一群の薬剤となっている場合に、従来の方法で画像認識を行うと、薬剤の数量や、一群の薬剤の範囲が正しく認識されないおそれがある。
すなわち、一群の薬剤に含まれる個別の薬剤(同じ種類)が別々の種類の薬剤として認識されたり、あるいは一群の薬剤の全体が1つの薬剤(全体として薬剤の数量が1つ)として認識されたりする場合がある。
そこで本発明は、撮影画像に基づく薬剤識別において、複数で一群となる薬剤が一纏まりの包装に封入されている場合においても、薬剤の数量を正しく識別し、一群の薬剤の切り分けを適切に行うことを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る実施形態の一例としての薬剤識別システムは、薬剤を撮影した撮影画像の画像認識を行うことにより、撮影された薬剤の識別を行う薬剤識別システムにおいて、薬剤を撮影する撮影部と、撮影画像に含まれる薬剤を識別する薬剤識別部と、を備え、前記撮影部は、前記撮影部から撮影対象までの距離を検出可能な測距センサを備えており、前記撮影画像を、撮影対象までの距離情報と共に前記薬剤識別部へ送信し、前記薬剤識別部は、前記距離情報に基づいて、前記撮影部から送信された撮影画像に含まれる薬剤の個数を算出することを特徴とする。
また好ましくは、前記薬剤識別部は、前記距離情報に基づいて、撮影対象のうち前記測距センサが検出可能な基準厚み以上の厚みを持つ領域を第1の厚み領域と識別し、前記第1の厚み領域よりも厚みの大きい領域を第2の厚み領域と識別し、前記第1の厚み領域で囲まれた撮影対象を一群の薬剤と識別し、前記一群の薬剤の内側に含まれる前記第2の厚み領域の数を薬剤の個数として算出するとよい。
また好ましくは、前記薬剤識別部は、前記撮影部から送信された撮影画像について、第1の識別範囲内の距離に位置する領域で囲まれた撮影対象を一群の薬剤と識別するとよい。
また好ましくは、前記薬剤識別部は、一群の薬剤と識別された撮影対象について、第2の識別範囲内の距離に位置する領域が何箇所存在するかを数えることにより、前記一群の薬剤に含まれる薬剤の個数を算出するとよい。
また好ましくは、前記測距センサが、LiDAR(Light Detection and Ranging)を用いたものであるとよい。
また、本発明に係る実施形態の別例としての薬剤識別方法は、薬剤を撮影した撮影画像の画像認識を行うことにより、撮影された薬剤の識別を行う薬剤識別方法において、薬剤を撮影する撮影ステップと、撮影画像に含まれる薬剤を識別する薬剤識別ステップと、を有し、前記撮影ステップにおいて、撮影対象の厚みを検出し、前記薬剤識別ステップにおいて、予め定められた包装識別寸法以上の厚みを有する領域で囲まれた撮影対象を一群の薬剤と識別し、前記一群の薬剤について、予め定められた数量識別寸法以上の厚みを有する領域が何箇所存在するかを数えることにより、前記一群の薬剤に含まれる薬剤の個数を算出することを特徴とする。
本発明に係る実施形態の一例としての薬剤識別システムおよび薬剤識別方法によれば、撮影部と撮影対象の距離、あるいは撮影対象の厚みに基づいて、撮影画像に含まれる薬剤の個数や、一群の薬剤の範囲を正しく識別することができる。
また一群の薬剤の中から数量識別範囲内の距離となっている領域を識別することにより、一群の薬剤に個別の薬剤がいくつ含まれているかについても、正しく識別することができる。
本発明に係る実施形態の一例としての薬剤識別システムの構成を概略的に示すブロック図。 図1の薬剤識別システムにおける薬剤包装の各部分の厚みを示す断面図。 図1の薬剤識別システムにおける薬剤識別手順を示すフローチャート。 エッジ検出の手順を示すフローチャート。 個数算出の手順を示すフローチャート。
図1のブロック図に、本発明に係る実施形態の一例としての薬剤識別システム10の構成を概略的に示す。この薬剤識別システム10において識別対象となる薬剤12の例として、図1には錠剤14が10錠入りのPTP包装13に封入されている状態が示されている。
図1に示す薬剤識別システム10は、識別結果を表示するためのモニタ60と、薬剤12の画像を撮影する撮影部20と、撮影部20が撮影した撮影画像に含まれる薬剤12を識別する薬剤識別部30と、薬剤12の種別を特定する薬剤特定部50と、を備えている。これらの構成要素は1つの機器にまとめて組み込まれていてもよいし、複数の機器に分かれて配置されていてもよい。
例えばスマートフォンの画面をモニタ60、そのスマートフォンに組み込まれたカメラを撮影部20、メモリやプロセッサを他の構成要素として、薬剤識別システム10が1つのスマートフォンで構築されるようになっていてもよい。あるいは、薬剤識別システム10がネットワーク(インターネットなど)上に構築されたものであり、ネットワークを介して接続された複数の機器のそれぞれが構成要素の一つ一つとして機能するようになっており、様々な場所の機器から薬剤識別システム10を利用可能な構成であってもよい。
図1において、薬剤12は台座11の上に配置されている。薬剤識別システム10が薬局に備えられた専用機器である場合には、その専用機器内に用意された薬剤配置用の台座(例えば黒一色のプレート)が台座11となる。薬剤識別システム10がスマートフォンで構築されるものである場合には、台座11は作業机など、薬剤12を安定して配置できるものであればよいが、後述の距離(厚み)の検出が容易となるように、その表面が平坦なものが台座11として用いられることが好ましい。
(基本的動作)
この薬剤識別システム10を用いて識別作業を行おうとするユーザ(作業者)はまず、撮影部20によって薬剤12(薬剤12を含む領域)を撮影して、撮影画像を取得する。そして、この撮影画像が薬剤識別部30へ入力される。薬剤識別部30は、撮影画像に含まれる(写っている)薬剤について、どの部分が一群の薬剤であるか、一群の薬剤に含まれている薬剤の数量がいくつであるか、などを識別する。その後、薬剤識別部30は、撮影画像を薬剤特定部50へ入力するための所定の処理(薬剤特定部50が受け付けるデータ形式に変換するなど)を行った上で、薬剤特定部50へ撮影画像を入力データとして引き渡す。
薬剤特定部50は、撮影画像に含まれている薬剤の種別を特定し、特定結果を薬剤識別部30に返す。その後、薬剤識別部30は、識別された薬剤の数量や、特定された薬剤の種別に関する情報をモニタ60に送信する。モニタ60は、薬剤識別部30から送信された情報をユーザに向けて表示する。すなわち、撮影部20によって撮影された薬剤12に関して、薬剤12の個数、種別といった情報がモニタ60に表示される。これにより、薬剤識別システム10のユーザは、撮影対象の薬剤12に関する個数、種別といった識別結果を知ることができる。
(測距センサについて)
本実施形態において、撮影部20には測距センサが組み込まれている。測距センサとは、そのセンサから撮影対象までの距離を検出することが可能なセンサである。例えば赤外線を投射する素子と、撮影対象から反射した赤外線を検出するセンサとの組み合わせでこの測距センサを構築することができる。この組み合わせを用いる場合には、赤外線の投射から反射赤外線の検出までに経過した時間(赤外線の位相やパルスのずれなどから算出する)から、撮影対象までの距離を算出できる。
測距センサとしては、LiDAR(Light Detection and Ranging)を用いたものが使用されてもよい。すなわち、撮影対象に向けてレーザ光を走査しながら照射し、撮影対象に反射されてレーザ光が返ってくるまでの時間を計測することによって、撮影対象の距離、位置、形状などを測定することが可能な測距センサが用いられてもよい。近年(特に2020年以降)のスマートフォンにはこうしたLiDARが搭載されているものがあるため、スマートフォンがLiDARを備えた撮影部20として機能することも可能である。
なお測距センサは対象物までの距離を検出可能なものであればよい。距離の検出方式は、光線の投射から反射の検出までに経過した時間に基づいて距離を測定するToF(Time of Flight)方式以外にも様々なものが存在する。例えばステレオビジョン方式、ストラクチャードライト方式といった方式が知られている。ステレオビジョン方式は、いわゆる3Dカメラによる距離検出方式である。典型的には、2つ以上のカメラがそれぞれ撮影した画像同士の視差から、三角測量により奥行き距離を算出するものである。ストラクチャードライト方式は、基準パターン(模様)を対象物に投影するプロジェクターと、投影された基準パターンを撮影するカメラを用いる方式である。典型的には、対象物に照射された基準パターンがどのように歪んでいるかをカメラで確認し、その歪具合から奥行き距離を算出するものである。いずれの方式にもそれぞれ利点があるが、特に、LiDARのようなToF方式では、照明条件に左右されずに(例えば暗所であっても)距離を検出可能であるという利点がある。
(距離を利用したエッジ検出)
測距センサを利用することにより、撮影対象のエッジ、ここでは薬剤12を包装する薬剤包装の輪郭線を検出することが可能になる。薬剤包装の形状は規格化されているため、その厚みは規定された範囲内に収まる。したがって、測距センサにより検出された、センサから撮影対象までの距離に基づいて撮影対象の厚みを算出することにより、予め定められた範囲内の厚みを持つ範囲が薬剤包装の存在する領域であると特定できる。
薬剤包装は一般的に、薬剤12が収められているポケット部と、ポケット部を取り囲む(薬剤12が収められていない)周縁部とを有している。特に周縁部の厚みは、前述の通り規定された(規格化された)範囲内に収まる。薬剤12が収められていない周縁部と、周縁部よりも外側(例えば薬剤12が配置される台座)との間では測距センサからの距離が異なる。そのため、撮影画像のデータを受信する薬剤識別部30は、測距センサの検出結果(撮影対象までの距離情報)に基づいて、撮影画像内のどの範囲が周縁部(エッジ)であるかを特定することが可能である。
台座11が平坦で、撮影範囲が台座11内に限定されていれば、台座11は撮影対象内で最も測距センサから遠い地点であると検出される。この台座11の地点を基準位置として、撮影対象が基準位置からどれだけ近い位置に存在するかを算出することで薬剤識別部30は撮影対象の「厚み」を算出することが可能である。
例えば図2に示すように、薬剤12が平坦な台座11の上に配置されている場合に、測距センサ(撮影部20)から台座11までの距離がD、薬剤12の周縁部の厚みがd1であるとすると、測距センサから周縁部までの距離は(D-d1)として検出される。これに基づいて薬剤識別部30は、基準位置の距離Dと周縁部の距離(D-d1)との差、すなわち(D-(D-d1))=d1を周縁部の厚みとして算出することができる。
なお、例えばPTP包装13においては周縁部の厚みd1は一般的に200μmから300μm程度である。したがって、200μmから300μmの数値範囲を包装識別範囲(第1の識別範囲)とするとき、薬剤識別部30は、撮影対象において包装識別範囲内の厚みを有する領域(第1の識別範囲内の距離に位置する領域)で囲まれた部分が、1つのPTP包装13、すなわち一群の薬剤であると識別することができる。
より詳しく言えば、包装識別範囲内の厚みを有する領域(周縁部)がひと繋がりとなっている部分が一群の薬剤である。ポケット部も周縁部に囲まれていると言えるが、「一群の薬剤」として識別されるのはポケット部の一つ一つではなく、周縁部と、その内側に含まれるポケット部の全てを一まとめにした範囲である。すなわち、周縁部の輪郭線(エッジ)で囲まれた領域が一群の薬剤である。一般的にポケット部の厚みは周縁部よりも大きいので、「包装識別範囲以上の厚みを持つひと繋がりの領域」が「一群の薬剤」として識別されてもよい。
また、撮影画像内に、包装識別範囲内の厚みを有する領域で囲まれた部分が2箇所以上存在する場合は、一群の薬剤が2つ以上(二群以上)存在することになる。2種類以上の薬剤が同時に台座11上に配置されている場合、「一群の薬剤」の数は薬剤の種類数に応じて増加する。したがって、薬剤識別部30は、「一群の薬剤」が撮影画像内にどれだけ含まれているかを識別することにより、何種類の薬剤が識別対象になっているかを調べることができる。
(距離を利用した個数算出)
さらに、カプセル剤や錠剤においては薬剤12自体を収めるポケット部の厚みも規格化されている。散剤や顆粒剤においては薬剤12を収めるポケット部の厚みは散剤、顆粒剤の集合具合によって多少変動するが、1包の梱包量に応じてその厚みは一定の範囲内に収まる。したがって、検出された厚みに基づき、撮影画像内で薬剤12が収められている領域を特定することができる。これにより薬剤12が収められている領域が撮影画像内に何箇所あるかを総計することで、撮影画像内の薬剤12の個数(錠数、包数)を算出することが可能である。
(距離を利用した一群の範囲検出)
例えば、図2の薬剤12について、PTP包装13のポケット部の厚みが4500μmから5000μmと規定されているとする。この場合、薬剤識別部30は、4500μmから5000μmの数値範囲を数量識別範囲(第2の数値範囲)として、撮影対象において数値識別範囲内の厚みを有する領域(第2の識別範囲内の距離に位置する領域)が、錠剤14の1つ1つが収められたポケット部であると識別することができる。したがって、薬剤識別部30は、ポケット部(数値識別範囲内の厚みを有する領域)が何箇所存在するかを数えることにより、図2の錠剤14の個数(ここでは10錠)を算出することができる。
ここで、前述の「一群の薬剤」が複数存在する(複数の薬剤が識別対象となっている)場合には、上記の個数算出が、「一群の薬剤」ごとに行われることが好ましい。これにより、薬剤識別部30は、薬剤の種類ごとに、各種類の薬剤がそれぞれ何個ずつ存在するかを算出することができる。
(薬剤特定部50による薬剤の特定)
以上のようにして、本実施形態の薬剤識別システム10は、薬剤の種類数、および薬剤の種類ごとの個数を識別することができる。なお、薬剤の種別(どのような薬剤か)については、薬剤特定部50にて特定される。
薬剤特定部50は、撮影画像を基に、撮影された薬剤の種別を特定する。この薬剤の特定においては例えば、薬剤包装に記されている特定指標を用いて特定することが可能である。特定指標とは、薬剤12または薬剤12を包装する薬剤包装に刻印や印刷などの形で記されたものであり、その薬剤12が何であるか、つまり薬剤12の特定情報を示すものである。具体的には、バーコードや二次元コードのような光学マークが特定指標として利用可能である。薬剤特定部50は、文字やバーコードからなる特定指標を画像解析により撮影画像から取得し、取得された特定指標の示す特定情報を予め用意された特定指標テーブルと照合することで、薬剤12の種別に関する情報を得ることができる。以上のようにして特定情報に基づいて薬剤12の情報が得られたならば、薬剤特定部50は、特定情報に基づいて得られた薬剤12の情報を特定結果として薬剤識別部30へ送信する。
なお、薬剤識別部30が撮影画像内に複数種類の薬剤が含まれていると識別している場合には、薬剤特定部50による薬剤種別の特定は、薬剤の種類ごとに行われることが好ましい。すなわち、薬剤特定部50は、薬剤識別部30の識別した「一群の薬剤」に含まれる特定指標を基にして、その一群の薬剤の種別を特定する。一群の薬剤が複数群存在する場合には、この特定作業が一群の薬剤ごとに行われる。
以上のようにして、薬剤識別部30および薬剤特定部50によって、撮影画像内に含まれる薬剤の種類数の識別、各種類の薬剤それぞれの個数、各薬剤の種別の特定が完了したら、その結果の情報がモニタ60に送信される。
モニタ60は送信された情報をユーザに向けて表示する。モニタ60に表示される情報は、薬剤識別部30が識別した一群の薬剤ごとに、その群に含まれる薬剤の個数、およびその群の薬剤の種別が示されたものとなる。このように、本実施形態の薬剤識別システム10によれば、複数で一群となる薬剤(図1では錠剤14)が一纏まりの包装(図1ではPTP包装)に封入されている場合に、一纏まりの包装に封入されている薬剤を一群の薬剤としてまとめて識別することができる。したがって、撮影対象となっている薬剤の種類数および各種類の薬剤それぞれの個数を正しく識別することができる。
(薬剤識別システム10による識別の手順)
図3に、図1の薬剤識別システム10によって行われる薬剤12の識別の手順(薬剤識別方法の手順)をフローチャートとして示す。まず、測距センサを備えた撮影部20によって薬剤12が撮影されて、撮影画像が得られる(ステップS01)。この撮影画像が薬剤識別部30に入力されて、薬剤識別部30は入力された撮影画像の画像認識を開始し(ステップS02)、測距センサによる距離検出の結果を確認する(ステップS03)。
距離検出の結果に基づき、薬剤包装のエッジ検出が行われる(ステップS04)。エッジ検出の内容については後述するが、エッジ検出の結果に基づき、撮影画像内に「一群の薬剤」がいくつあるか(薬剤の種類数がいくつか)が識別される(ステップS05)。
さらに一群の薬剤それぞれについて、各群における薬剤の個数が算出される(ステップS06)。個数算出の内容については後述するが、個数算出の結果、各群に含まれる薬剤の個数が算出される。
そして薬剤識別部30は撮影画像を薬剤特定部50に入力し、薬剤特定部50は撮影画像に含まれている特定指標などに基づいて、薬剤の種別を特定する(ステップS07)。薬剤特定の結果は薬剤識別部30に送信され、薬剤識別部30は、識別された薬剤の種類数および各種類の薬剤それぞれの個数の情報と、特定された各薬剤の種別の情報をモニタ60に送信する(ステップS08)。モニタ60は、薬剤識別部30から送信された情報(識別結果)をユーザに向けて表示する(ステップS09)。
(エッジ検出について)
前述のステップS04において行われるエッジ検出の手順が図4のフローチャートに示されている。薬剤識別部30は、測距センサが検出した撮影対象の距離情報に基づき、撮影部20から台座11までの距離を基準距離として定める(ステップA1)。この基準距離は、撮影部20と台座11が互いに平行な二つの平面内にそれぞれ配置されているとした場合の、二つの平面間の距離、すなわち撮影部20から台座11までの垂直距離である。測距センサがLiDARである場合には、撮影画像内で最も撮影部20から遠い位置と、その位置に向けて照射されたレーザ光の照射角度から、台座11までの垂直距離を算出することが可能である。また、台座11の光学的特徴(たとえば黒一色に着色されている、特定の模様が描かれている、など)が予め判明している場合には、撮影画像内で台座11の光学的特徴と一致する場所と、撮影部20との垂直距離を基準距離とすることができる。
続いて薬剤識別部30は、撮影画像内の各領域について、基準距離からどれだけ撮影部20に近いか、すなわち各領域の厚みを検出する(ステップA2)。そして、撮影画像内のどの位置に、予め定められた包装識別範囲内の厚みを有する領域が存在するかを調べる(ステップA3)。予め定められた包装識別範囲とはすなわち、撮影対象として想定される薬剤包装の周縁部の厚みの数値範囲であり、例えばPTP包装では200μmから300μmの範囲である。
そして薬剤識別部30は、撮影画像のうち、包装識別範囲内の厚みを有する領域を薬剤包装のエッジとして、そのエッジで囲まれた部分が一群の薬剤であると識別する(ステップA4)。ここで、撮影画像内に、エッジで囲まれた部分が複数存在する場合には、各部分がそれぞれ別々の一群の薬剤であるとして識別される。以上のようにして薬剤識別部30は、撮影画像に含まれる一群の薬剤を識別する。
(個数算出について)
前述のステップS06において行われる個数算出の手順が図5のフローチャートに示されている。薬剤識別部30は、前述のエッジ検出で検出された、撮影画像内の領域の厚みについて、予め定められた数量識別範囲内の厚みを有する領域が何箇所存在するかを数える(ステップB1)。予め定められた数量識別範囲とはすなわち、撮影対象として想定される薬剤包装のポケット部の厚みの数値範囲であり、例えば4500μmから5000μmの範囲である。また、一群の薬剤が複数群存在する場合には、各群について、その一群の薬剤に含まれる薬剤の個数が算出される(ステップB2)。以上のようにして薬剤識別部30は、一群の薬剤のそれぞれに含まれる薬剤の個数を算出する。
なお、ポケット部の厚みは、錠剤やカプセル剤に用いられるPTP包装と、散剤や顆粒剤に用いられるSP包装とで異なる。またPTP包装においても、包装対象の薬剤の寸法に応じて、ポケット部の厚みが異なることがある。このようにポケット部の厚みは複数種類が想定されるので、予め複数種類の数量識別範囲が定められて、そのいずれかの数量識別範囲に合致する領域がポケット部であると数えられてもよい。あるいは、前述の包装識別範囲よりも大きな厚みを有する箇所は全てポケット部であると数えられてもよい。この場合、包装識別範囲よりも大きな値全てが数量識別範囲の数値範囲となる。
また、上記の実施形態においては、周縁部とポケット部のそれぞれについて厚み(撮影部20からの距離)を定量的に数値として検出するものとして説明しているが、必ずしも正確な数値が検出される必要はなく、周縁部とポケット部との区別が可能であればよい。例えば、測距センサが薬剤識別部30にもたらす距離情報が、厚みの数値ではなく、撮影対象にはある程度以上の厚みを持つ「薄い領域」(第1の厚み領域)と、「薄い領域」よりも厚みの大きい「厚い領域」(第2の厚み領域)とが存在することを示す情報であってもよい。
具体的には、撮影対象のうち、測距センサが検出可能な基準厚み以上の厚みを持つ領域(台座11から少しでも撮影部20に近い領域)が、厚みに依らず全て「第1の厚み領域」と識別され、第1の厚み領域よりも厚みの大きい領域(「第1の厚み領域」の中でさらに撮影部20に近い領域)が「第2の厚み領域」と識別されるようになっているとよい。この場合には、撮影対象のうち「第1の厚み領域」(すなわち周縁部)で囲まれたひと繋がりの部分が「一群の薬剤」として識別される。そして、「一群の薬剤」の内側に含まれる「第2の厚み領域」(すなわちポケット部)の数が薬剤の個数として算出される。
以上のように、本実施形態の薬剤識別方法によれば、ユーザが撮影対象とした薬剤12について、識別結果がモニタ60へ表示される際に、薬剤12の種類だけでなく、その個数についても表示が可能となる。さらに、類似した薬剤包装が複数種類含まれていても、正しく別々の薬剤12であると識別される。
10 薬剤識別システム
12 薬剤
20 撮影部
30 薬剤識別部
50 薬剤特定部
60 モニタ

Claims (4)

  1. 薬剤を撮影した撮影画像の画像認識を行うことにより、撮影された薬剤の識別を行う薬剤識別システムにおいて、
    薬剤を撮影する撮影部と、
    撮影画像に含まれる薬剤を識別する薬剤識別部と、
    を備え、
    前記撮影部は、前記撮影部から撮影対象までの距離を検出可能な測距センサを備えており、前記撮影画像を、撮影対象までの距離情報と共に前記薬剤識別部へ送信し、
    前記薬剤識別部は、前記距離情報に基づいて、前記撮影部から送信された撮影画像に含まれる薬剤の個数を算出し、
    前記薬剤識別部は、前記撮影部から送信された撮影画像に含まれる薬剤の個数を算出するにあたって、前記距離情報に基づいて、撮影対象のうち前記測距センサが検出可能な基準厚み以上の厚みを持つ領域を第1の厚み領域と識別し、前記第1の厚み領域よりも厚みの大きい領域を第2の厚み領域と識別し、
    前記第1の厚み領域で囲まれた撮影対象を一群の薬剤と識別し、
    前記一群の薬剤の内側に含まれる前記第2の厚み領域の数を薬剤の個数として算出すること
    を特徴とする薬剤識別システム。
  2. 薬剤を撮影した撮影画像の画像認識を行うことにより、撮影された薬剤の識別を行う薬剤識別システムにおいて、
    薬剤を撮影する撮影部と、
    撮影画像に含まれる薬剤を識別する薬剤識別部と、
    を備え、
    前記撮影部は、前記撮影部から撮影対象までの距離を検出可能な測距センサを備えており、前記撮影画像を、撮影対象までの距離情報と共に前記薬剤識別部へ送信し、
    前記薬剤識別部は、前記距離情報に基づいて、前記撮影部から送信された撮影画像に含まれる薬剤の個数を算出し、
    前記薬剤識別部は、前記撮影部から送信された撮影画像に含まれる薬剤の個数を算出するにあたって、前記撮影部から送信された撮影画像について、第1の識別範囲内の距離に位置する領域で囲まれた撮影対象を一群の薬剤と識別し、
    一群の薬剤と識別された撮影対象について、第2の識別範囲内の距離に位置する領域が何箇所存在するかを数えることにより、前記一群の薬剤に含まれる薬剤の個数を算出すること
    を特徴とする薬剤識別システム。
  3. 前記測距センサが、LiDAR(Light Detection and Ranging)を用いたものであること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の薬剤識別システム。
  4. 薬剤を撮影した撮影画像の画像認識を行うことにより、撮影された薬剤の識別を行う薬剤識別方法において、
    薬剤を撮影して撮影画像を得る撮影ステップと、
    前記撮影画像に含まれる薬剤を識別する薬剤識別ステップと、
    を有し、
    前記撮影ステップにおいて、撮影対象の厚みを検出し、
    前記薬剤識別ステップにおいて、予め定められた包装識別範囲内の厚みを有する領域で囲まれた撮影対象を一群の薬剤と識別し、
    前記一群の薬剤について、予め定められた数量識別範囲内の厚みを有する領域が何箇所存在するかを数えることにより、前記一群の薬剤に含まれる薬剤の個数を算出すること
    を特徴とする薬剤識別方法。
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