JP6520431B2 - ハードコートフィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロクロミックディスプレイ、発光ダイオードディスプレイ、及びエレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイなどのディスプレイや、タッチパネルなどのディスプレイ部品などにおいて保護フィルムとして使用でき、また、機能性フィルムとしても使用できるハードコートフィルムに関する。
液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等に用いられる偏光板の保護フィルムには、これに様々な機能を持たせるために樹脂層が設けられている。この樹脂層としては、例えば、帯電防止機能を持たせるための帯電防止層、反射を抑えるための反射防止層、表面硬度を向上させるためのハードコート層といったものがある。特にハードコート層は、ディスプレイ用途の保護フィルムでは必要不可欠なものとなっており、単独で設けられるだけでなく、反射防止層の下層として設けられることもある。
ハードコート層は、通常、透明な基材上に形成される。ハードコート層と基材との間で屈折率の差が大きくなると、ハードコート層の上面(即ちディスプレイの表面)で反射する光と、ハードコート層の下面(即ち、ハードコート層と透明基材との間の界面)で反射する光とが干渉して、虹色の色ムラ(干渉縞)を生じる。この色ムラは、ディスプレイの視認性を低下させる要因となる。
干渉縞を軽減する方法の1つとして、透明基材とハードコート層との間に、それらの屈折率の中間の屈折率を有している層(中間層)を1層設けて、界面による反射を抑制する方法がある(特許文献1参照)。また、干渉縞を軽減する他の方法として、ハードコートを形成するための塗液の溶剤として透明基材を溶解又は膨潤させ得るものを用い、これにより、透明基材とハードコート層の間に屈折率傾斜層を生じさせて、透明基材とハードコート層との間で屈折率を厚さ方向に連続的に変化させる方法もある(特許文献2参照)。
しかしながら、中間層を設ける方法では、中間層を形成するプロセスが必要であるため、製造コストが増す。また、透明基材を溶解又は膨潤させる溶剤を用いる方法では、干渉縞をなくすために必要な厚さの屈折率傾斜層が形成される前に溶剤が揮発してしまい、干渉縞抑制が困難である。そして、透明基材を溶解又は膨潤させるため、この方法には、ハードコートの十分な硬さが得られないといった課題があった。
ところで、液晶ディスプレイは、液晶分子の持つ複屈折性を表示に利用している。そのため、液晶ディスプレイを構成する部材のうち、液晶材料、位相差板、及び偏光板以外のものについては、位相差をもたないものとして設計することが多い。液晶材料、位相差板、及び偏光板以外の部材が、位相差を例え僅かであっても有する場合には、液晶ディスプレイに特有の視認性の問題、特に斜め視認性の問題が顕著になる。そのため、液晶ディスプレイなどで使用される基材や塗布膜は、位相差を有さないものが望ましい。
光学フィルムの基材には、一般的に、トリアセチルセルロース(TAC)やポリエチレンテレフタレート(PET)などの材料が使用されている。そのような材料を使用した場合、その材料自体の性質や、基材の製造プロセスに起因して、基材に位相差が発生する。上記の通り、液晶ディスプレイにおいて、ハードコートの基材として位相差を有しているものを使用した場合、視認性の低下が生じやすくなる。そのため、近年では、基材の位相差を低減させる検討も試みられている(非特許文献1)。
なお、フィルムなどにおける厚さ方向の位相差Rthは、式(I)で表され、膜厚dに比例して大きくなる。また、複屈折率Δnは、式(II)で表される。式(I)より、位相差を有する基材については、膜厚を薄くすると視認性は良化することが分かる。
th=Δn×d …(I)
Δn=(2π/45kT)×{(ND2+2)2/ND}×(σ−σ)×σ …(II)
上記式(I)及び(II)において、Rthは厚さ方向位相差を表し、Δnは複屈折率を表し、dは膜厚を表し、kはボルツマン定数を表し、Tは絶対温度を表し、NDは平均屈折率を表し、σ−σは主分極差を表し、σは応力を表している。
また、基材に塗工する塗液についても、位相差が小さな層を形成可能なものであることが望ましい。特に、熱硬化性の樹脂については、収縮が大きいものを用いると、上記式(II)に記載の応力σが大きくなり、結果として位相差が大きくなる。
特開2000−111706号公報 特開2003−131007号公報 特開2013−159691号公報
鈴木亮、「低複屈折光学フィルムの開発と動向」、月刊ディスプレイ、テクノタイムズ社、2012年4月
本発明は、低リタデーションであり、干渉縞を生じることがなく、基材に対するハードコート層の密着性に優れ、高い硬度を有しているハードコートフィルムを提供することを目的としている。
本発明の第1側面によると、第1重合性化合物と第1光重合開始剤とを含んだ第1光重合性組成物を支持体上に塗布して第1塗膜を形成する工程であって、前記第1重合性化合物の40質量%以上はウレタン骨格と2又は3つの(メタ)アクリロイル基とを含んだ化合物である工程と、前記第1塗膜を光硬化させて、前記支持体に支持された基材を得る工程と、第2重合性化合物と第2光重合開始剤とを含んだ第2光重合性組成物を前記基材上に塗布して第2塗膜を形成する工程であって、前記第2重合性化合物の50質量%以上は、ウレタン骨格と6つ以上の(メタ)アクリロイル基とを含んだ化合物である工程と、前記第2塗膜を光硬化させて、前記基材に支持されたハードコート層を得る工程と、前記第2塗膜を形成する前又は前記第2塗膜を光硬化させた後に、前記基材を前記支持体から剥離する工程とを含み、前記第1塗膜の光硬化を酸素含有雰囲気中で行い、前記第2塗膜の光硬化を不活性雰囲気中で行うハードコートフィルムの製造方法が提供される。
このハードコートフィルムでは、前記基材は20乃至100μmの厚さを有していてもよい。また、前記ハードコート層は2乃至15μmの厚さを有していてもよい。
本発明の第2側面によると、第1側面に係る方法によりハードコートフィルムを製造することを含んだ偏光板の製造方法が提供される。
本発明の第3側面によると、第1側面に係る方法によりハードコートフィルムを製造することを含んだディスプレイの製造方法が提供される。
本発明によると、低リタデーションであり、干渉縞を生じることがなく、基材に対するハードコート層の密着性に優れ、高い硬度を有しているハードコートフィルムが提供される。
一態様に係るハードコートフィルムを概略的に示す断面図。 偏光板の一例を概略的に示す断面図。 ディスプレイの一例を概略的に示す断面図。
<ハードコートフィルム>
本発明者らは、鋭意検討した結果、基材の片面又は両面にハードコート層を設けたハードコートフィルムに以下の構成を採用すると、低リタデーションであり、干渉縞を生じることがなく、基材に対するハードコート層の密着性に優れ、高い硬度を有しているハードコートフィルムを実現できることを見出した。以下に、これについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、一態様に係るハードコートフィルムを概略的に示す断面図である。
このハードコートフィルム110は、基材111とハードコート層112とを含んでいる。ハードコート層112は、基材111の一方の面に形成されている。ハードコート層112は、基材111の両面に形成してもよい。
[基材]
基材111としては、第1重合性化合物と第1光重合開始剤とを含んだ第1光重合性組成物を光硬化させることにより得られるものを使用する。光硬化を利用すると、低リタデーションの基材が得られる。
第1光重合性組成物は、紫外線などの活性線を照射することにより、架橋反応を経て硬化する樹脂を主たる成分とする樹脂である。第1光重合性組成物は、例えば、紫外線硬化樹脂である。
第1重合性化合物は、ウレタン骨格と2又は3つの(メタ)アクリロイル基とを含んだ化合物を含んでいる。なお、ここで、「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基とメタクリロイル基とを含意している。また、以下、ウレタン骨格と2又は3つの(メタ)アクリロイル基とを含んだ化合物を「第1化合物」と呼ぶ。
ウレタン骨格を有する第1化合物を使用すると、靭性の高い基材フィルムを得ることができる。また、上記の通り、第1化合物は、(メタ)アクリロイル基を2又は3つ含んでいる。(メタ)アクリロイル基が1つの場合には、重合はしても三次元架橋しないため、基材111を得ることができない。(メタ)アクリロイル基が4つ以上の場合は、架橋密度が高くなりすぎ、得られた塗膜は柔軟性がなく、割れが生じやすくなる。
第1化合物としては、例えば、紫光(登録商標)UV−7000B(日本合成化学工業社製)やUF−8001G(共栄社化学社製)を用いることができる。
第1化合物は、芳香環又は脂環構造を有していることが好ましい。そのような第1化合物を使用した場合、比較的高い強度を有している基材が得られる。
第1重合性化合物は、第1化合物を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
第1化合物が第1重合性化合物に占める割合は、40質量%以上である。この割合は、50質量%以上であることが好ましい。この割合が小さいと、高い硬度を達成することができない。
第1重合性化合物は、第1化合物以外の化合物を更に含むことができる。第1化合物以外の化合物としては、例えば、ウレタン骨格を有しておらず、(メタ)アクリロイル基を有している化合物を使用することができる。そのような化合物としては、例えば、アクリロイルモルホリンのように、(メタ)アクリロイル基を1つのみ含んだ化合物を使用することができる。
第1光重合開始剤としては、例えば、紫外線重合開始剤として一般に知られているものを使用することができる。例えば、第1光重合開始剤として、表面硬化性の重合開始剤、内部硬化性の重合開始剤、又はそれらの組み合わせを使用することができる。
表面硬化性の重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、及び1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンなどのα−ヒドロキシケトンや、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オンのように高いモル吸光係数をもつα−アミノケトンを使用することができる。これらのうち、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンは、着色が少ない点で好ましい。1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンは、例えば、BASF社からIRGACURE(登録商標)184として市販されている。
内部硬化性の重合開始剤としては、例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどのアシルフォスフィンオキサイドや、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1などのh線に吸収領域を有するα−アミノケトンを使用することができる。
また、上記以外でも、例えば、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、又はチオキサントン類の化合物のうち、表面硬化性又は内部硬化性の開始剤としての性能を有しているものであれば適宜選択できる。
第1光重合性組成物において、第1重合性化合物を基準とした第1重合開始剤の量は、0.5乃至15質量%の範囲内にあることが好ましい。第1重合開始剤が多すぎても少なすぎても、基材111の硬度は低くなる傾向にある。特に、第1重合開始剤が多すぎる場合には、塗膜が着色する可能性もある。
第1光重合性組成物は、光増感剤を更に含むことができる。光増感剤としては、例えば、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、又はポリ−n−ブチルホスフィンを使用することができる。第1光重合性組成物において、第1重合開始剤を基準とした光増感剤の量は、10乃至50質量%の範囲内にあることが好ましい。
第1光重合性組成物は、有機溶剤などの溶剤を更に含むことができる。溶剤は、第1光重合性組成物の他の成分を溶解させ得るものであれば、どのようなものであってもよい。溶剤としては、例えば、メチルエチルケトンを使用することができる。
なお、沸点が高い溶剤を使用すると、レベリング性(均一塗布性)が向上する。また、塗膜の膜厚が厚い場合には、塗膜中に溶剤が残りやすくなるため、沸点は低いほうがよい。従って、溶剤を選定するうえでは、前者と後者とのバランスを考慮する。
基材111は、例えば、20乃至100μmの厚さを有している。基材111の厚さは、好ましくは、30乃至70μmの範囲内にある。
[ハードコート層]
ハードコート層112は、第2重合性化合物と第2光重合開始剤とを含んだ第2光重合性組成物を基材111上で光硬化させることにより形成する。光硬化を利用すると、低リタデーションのハードコート層が得られる。
第2光重合性組成物は、第1重合性組成物と同様に、紫外線などの活性線を照射することにより、架橋反応を経て硬化する樹脂を主たる成分とする樹脂である。第2光重合性組成物は、例えば、紫外線硬化樹脂である。
第2重合性化合物は、上記の通り、ウレタン骨格と6つ以上のアクリロイル基とを含んだ化合物を含んでいる。以下、ウレタン骨格と6つ以上のアクリロイル基とを含んだ化合物を「第2化合物」と呼ぶ。
第2化合物は、芳香環又は脂環構造を有していてもよい。そのような第2化合物を含んだ第2光重合性組成物を使用すると、ハードコート層112の耐熱性や硬度が向上する。
第2化合物としては、例えば、UA−306I(共栄社化学社製)を使用することができる。第2重合性化合物は、第2化合物を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
第2化合物が第2重合性化合物に占める割合は、50質量%以上である。この割合は、60質量%以上であることが好ましい。この割合が小さいと、高い硬度を達成することができない。
第2重合性化合物は、第2化合物以外の化合物を更に含むことができる。第2化合物以外の化合物としては、例えば、ウレタン骨格を有しておらず、(メタ)アクリロイル基を2つ以上有している化合物を使用することができる。そのような化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレートのように、(メタ)アクリロイル基を3つ含んだ化合物を使用することができる。
この第2化合物以外の化合物が第2重合性化合物に占める割合は、5乃至50質量%の範囲内にあることが好ましく、10乃至40質量%の範囲内にあることがより好ましい。この割合が小さい場合、第2化合物以外の化合物を併用する効果が顕著には現れない。また、この割合を大きくすると場合、ハードコートフィルム110の硬度が低くなる。
第2光重合開始剤としては、例えば、紫外線重合開始剤として一般に知られているものを使用することができる。例えば、第2光重合開始剤として、第1光重合開始剤について説明したものを使用することができる。
第2光重合性組成物において、第2重合性化合物を基準とした第2重合開始剤の量は、0.5乃至15質量%の範囲内にあることが好ましい。第2重合開始剤が少なすぎると、硬化不足でハードコートの硬度が低くなる。また、第2重合開始剤が多すぎると、塗膜が着色する可能性がある。
第2光重合性組成物は、光増感剤を更に含むことができる。光増感剤としては、例えば、第1光重合性組成物の光増感剤として説明したものを使用することができる。第2光重合性組成物において、第2光重合開始剤を基準とした光増感剤の量は、10乃至50質量%の範囲内にあることが好ましい。
第2光重合性組成物は、有機溶剤などの溶剤を更に含むことができる。溶剤は、第2光重合性組成物の他の成分を溶解させ得るものであれば、どのようなものであってもよい。溶剤としては、例えば、メチルイソブチルケトンを使用することができる。
第2光重合性組成物は、ポリマーを更に含むことができる。第2光重合性組成物にポリマーを含有させると、硬化時の収縮が緩和され、カールが低減され得る。第2光重合性組成物において、第2重合性化合物を基準としたポリマーの量は、50質量%以下であることが好ましい。
第2光重合性組成物は、防汚性、滑り性付与、欠陥防止、又は、粒子の分散性向上のための添加剤を更に含んでいてもよい。そのような添加剤としては、例えば、ポリエーテル変性ポリメチルアルキルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、フッ素変性ポリマー、アクリル系共重合物、ポリエステル変性アクリル含有ポリジメチルシロキサン、又はシリコン変性ポリアクリルを用いることができる。第2光重合性組成物において、第2重合性化合物を基準とした添加剤の量は、5質量%以下であることが好ましい。
第2光重合性組成物は、ブロッキング防止、硬度向上、防眩性付与、帯電防止性付与、又は屈折率調整の目的で、無機微粒子又は有機微粒子を更に含んでいてもよい。
無機微粒子としては、例えば、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化スズ、及び五酸化アンチモンなどの酸化物からなる微粒子や、アンチモンドープ酸化スズ及びリンドープ酸化スズなどの複合酸化物からなる微粒子を用いることができる。また、無機微粒子としては、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、カオリン、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、又はリン酸カルシウムからなる微粒子も使用することができる。
有機微粒子としては、例えば、ポリメタクリル酸メチルアクリレート樹脂粉末、アクリル−スチレン系樹脂粉末、ポリメチルメタクリレート樹脂粉末、シリコン樹脂粉末、ポリスチレン系粉末、ポリカーボネート粉末、メラミン系樹脂粉末、又はポリオレフィン系樹脂粉末を用いることができる。
これら微粒子の平均粒径は、5nm乃至20μmの範囲内にあることが好ましく、10nm乃至10μmの範囲内にあることがより好ましい。これら微粒子は、単独で用いてもよく、2種以上を複合して用いてもよい。
ハードコート層112は、基材111と比較してより薄い。ハードコート層112は、例えば、2乃至15μmの厚さを有している。ハードコート層112の厚さは、好ましくは、3乃至10μmの範囲内にある。
このハードコート層112は、基材111とほぼ等しい屈折率を有している。そのため、ハードコート層112と基材111との間の界面は低反射率であり、それ故、干渉縞は生じ難い。また、このハードコート層112は、基材111との密着性に優れている。
[機能層]
ハードコートフィルム110は、ハードコート層112上に、機能層を更に含むことができる。機能層は、例えば、反射防止性能、帯電防止性能、防汚性能、防眩性能、電磁波シールド性能、赤外線吸収性能、紫外線吸収性能、又は色補正性能を有する層である。機能層は、単層であってもよく、複数の層であってもよい。例えば、反射防止層は、単一の低屈折率層であってもよく、低屈折率層と高屈折率層とを交互に積層してなる積層体であってもよい。また、機能層は、例えば、防汚性能を有する反射防止層というように、1層で複数の機能を有していても構わない。
[ハードコートフィルムの製造方法]
ハードコートフィルム110は、例えば、以下の方法により製造する。
先ず、第1光重合性組成物を支持体上に塗布して第1塗膜を形成する。
支持体としては、例えば、ロール状の金属体やポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム)を使用することができる。支持体は、第1光重合性組成物を塗布した後、乾燥や光照射等の工程において変形することがなく、光照射によって塗膜を硬化させてなる基材を容易に剥離することができるものであれば、特に限定されるものではない。
第1光重合性組成物の支持体への塗布には、公知の方法を用いることができる。例えば、バーコート法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、フローコーティング法、スプレーコーティング法、ロールコーティング法、グラビアロールコーティング法、エアドクターコーティング法、プレードコーティング法、ワイヤードクターコーティング法、ナイフコーティング法、リバースコーティング法、トランスファロールコーティング法、マイクログラビアコーティング法、キスコーティング法、キャストコーティング法、スロットオリフィスコーティング法、カレンダーコーティング法、又はダイコーティング法を用いることができる。
次に、必要に応じて第1塗膜を乾燥させる。続いて、第1塗膜に紫外線などの光を照射して、第1塗膜の光硬化を生じさせる。これにより、支持体に支持された基材111を得る。
光硬化に使用する光源は、紫外線などの光を発生する光源であれば、特に限定されない。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、又は無電極放電管を用いることができる。照射量は、例えば、100乃至800mJ/cm2に設定する。
次いで、第2光重合性組成物を基材111上に塗布して、第2塗膜を形成する。第2光重合性組成物の基材111への塗布には、例えば、第1光重合性組成物の支持体への塗布に関して説明した方法を利用することができる。
次に、必要に応じて第2塗膜を乾燥させる。続いて、第2塗膜に紫外線などの光を照射して、第2塗膜の光硬化を生じさせる。これにより、基材111に支持されたハードコート層112を得る。第2塗膜の光硬化に使用する光源としては、例えば、第1塗膜の光硬化に関して説明したものを使用することができる。照射量は、例えば、150乃至500mJ/cm2に設定する。
その後、基材111を支持体から剥離する。これにより、ハードコートフィルム110を得る。
なお、基材111の支持体からの剥離は、第2塗膜を形成する前に行ってもよい。また、上述した方法では、基材111の片面にのみハードコート層112を設けているが、ハードコート層112は基材111の両面に設けてもよい。
この方法では、第1塗膜の光硬化を大気雰囲気などの酸素含有雰囲気中で行い、第2塗膜の光硬化を窒素雰囲気などの不活性雰囲気中で行うことが好ましい。酸素は光硬化を阻害するため、酸素含有雰囲気中で光硬化させた第1塗膜では、その表面に位置した第1光重合性組成物の少なくとも一部が未硬化のままである。即ち、基材111の表面に比較的多数の未反応の官能基が存在している状態で、第2塗膜を形成することができる。それ故、基材111に対するハードコート層112の密着性を更に高めることができる。
[ハードコートフィルムの特徴]
このハードコートフィルム110は、低リタデーションであり、干渉縞を生じることがなく、基材111に対するハードコート層112の密着性に優れ、高い硬度を有している。また、このハードコートフィルム110は、典型的には、以下の特徴を有している。
このハードコートフィルム110では、典型的には、基材111の引張強度は40N/mm2以上であり、下記式(III)にて表される引張伸度が10%以上である。
引張伸度=(L1−L0)/L0 …(III)
ここで、上記式(III)において、L0は引っ張り前の基材111の長さを表し、L1は破断時の基材111の長さを表している。
また、このハードコートフィルム110は、典型的には、上記式(IV)で表される厚さ方向位相差Rthが1nm以下である。
th={(Nx+Ny)/2−Nz}×d …(IV)
ここで、Nxはハードコートフィルム110の平面内で定義したX方向の屈折率、Nyはハードコートフィルム110の平面内であってX方向に垂直なY方向の屈折率、Nzはハードコートフィルム110の厚さ方向の屈折率である。また、Nx及びNyは、Nx≧Nyで示す関係を満たしており、X方向は遅相軸に相当している。そして、dはハードコートフィルム110の厚さである。
そして、このハードコートフィルム110は、典型的には、引っかき硬度が3H以上である。ここで、引っかき硬度は、JIS K5600−5−4:1999(ISO/DIS 15184:1996)に定められている鉛筆法によって得られる値である。
<偏光板>
上述したハードコートフィルム110は、例えば、偏光板の保護フィルムとして使用することができる。
図2は、偏光板の一例を概略的に示す断面図である。この偏光板10は、ハードコートフィルム110と、保護フィルム120と、偏光層130とを含んでいる。
ハードコートフィルム110は、偏光層130を保護する保護フィルムとしての役割を果たしている。ハードコートフィルム110は、ハードコート層112が基材111を間に挟んで偏光層130と向き合うように配置されている。
保護フィルム120は、偏光層130を間に挟んでハードコートフィルム110と向き合っている。保護フィルム120は、低リタデーションであり、透湿性が低く、高い強度を有している透明な樹脂層である。
保護フィルム120は、例えば、トリアセチレンセルロース(TAC)フィルム又はポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムである。保護フィルム120として、図1を参照しながら説明したハードコートフィルム110又はその基材111を使用してもよい。
偏光層130は、偏光子としての機能を有している層である。偏光層130は、例えば、ポリビニルアルコールにヨウ素又はヨウ素化合物を吸着させ、一方向に延伸することによって得られる層を含んでいる。
この偏光板10は、上述したハードコートフィルム110を含んでいるため、ハードコート層などに起因した干渉縞を生じることがなく、また、ハードコート層自体は低リタデーションである。それ故、この偏光板10は、光学特性に優れている。
また、ハードコートフィルム110は、基材に対するハードコート層の密着性に優れており、高い硬度を有している。それ故、この偏光板10は、機械的強度に優れている。
<ディスプレイ>
上述したハードコートフィルム110は、例えば、ディスプレイの画面を保護する保護層として使用することができる。
図3は、ディスプレイの一例を概略的に示す断面図である。
図3に示すディスプレイ1は、透過型液晶ディスプレイである。このディスプレイ1は、表示パネル20と、一対の偏光板10と、バックライトユニット30とを含んでいる。
表示パネル20は、液晶表示パネルである。表示パネル20は、一対の基板210及び220と、それらの間に挟まれた液晶層230とを含んでいる。基板210は、例えば、アクティブマトリクス基板である。また、基板220は、例えば、カラーフィルタ基板である。
バックライトユニット30は、基板210と向き合うように設置されている。バックライトユニット30は、表示パネル20をその背面側から照明する。
偏光板10は、図2を参照しながら説明した構造を有している。偏光板10は、それらの保護フィルム120が表示パネル20と向き合うように、表示パネル20の前面及び背面に貼り付けられている。なお、表示パネル20とバックライトユニット30との間に位置した偏光板10については、ハードコートフィルム110の代わりに保護フィルム120を設置してもよい。
このディスプレイ1は、上述したハードコートフィルム110を含んでいるため、ハードコート層などに起因した干渉縞を生じることがなく、また、ハードコート層自体は低リタデーションである。それ故、このディスプレイ1は、表示品位に優れている。
また、ハードコートフィルム110は、基材に対するハードコート層の密着性に優れており、高い硬度を有している。それ故、このディスプレイ1は、画面の機械的強度に優れている。
なお、ここでは、ハードコートフィルム110を透過型液晶ディスプレイにおいて使用した例を示しているが、ハードコートフィルム110は、半透過型液晶ディスプレイ、反射型液晶ディスプレイ、及び有機ELディスプレイなどの他のディスプレイにおいて使用してもよい。
また、ハードコートフィルム110は、ディスプレイ以外の物品において使用してもよい。例えば、ハードコートフィルム110は、タッチパネルの保護フィルムとして使用してもよい。
以下に、実施例を記載する説明する。但し、本発明は、以下の実施例により限定されるものではない。
<評価方法>
先ず、後述するハードコートフィルムの評価方法について説明する。
[厚さ方向の位相差Rth
ハードコートフィルムの厚さ方向の位相差Rthは、以下の方法により求めた。即ち、分光エリプソメーターM220(日本分光社製)を使用して、ハードコート層が形成された基材の法線方向に対して45°傾いた方向よりリタデーションΔ(λ)を測定した。そして、この値を用いて得られる3次元屈折率から、上記式(IV)を用いてRthを算出した。なお、分光エリプソメーターの測定波長は590nmとした。
[引張特性]
基材の引張特性は、以下の方法により調べた。先ず、基材を100mm×15mmの寸法に切り出して、短冊形状サンプルを得た。このサンプルについて、島津製作所社製小型卓上試験機EZ−L用いた測定を行った。ここでは、測定開始時のチャック間距離は50mmとし、引張速度は5mm/minとした。そして、引張伸度は、上記式(III)を用いて算出した。
[干渉縞]
ハードコートフィルムの裏面、即ち、ハードコート層を設けていない面をサンドペーパで擦り、その後、この面に艶消しの黒色塗料を塗布した。そして、ハードコートフィルムの表面を、正面から蛍光灯(三波長蛍光灯)で照明して、目視による観察を行った。そして、以下の基準で評価した。
◎:干渉縞が認められない。
○:干渉縞が殆ど認められない。
△:干渉縞が僅かに認められる。
×:干渉縞が顕著に認められる。
[引っかき硬度]
ハードコートフィルムの引っかき硬度は、JIS K5600−5−4:1999(ISO/DIS 15184:1996)に定められている鉛筆法によって測定した。
[付着性]
ハードコート層の基材に対する付着性を、JIS K5600−5−6:1999(ISO 2409:1992)に定められているクロスカット法によって評価した。なお、ここでは、ハードコート層の一部を、升目状に配列した10×10個の薄片へと分割した。そして、剥離を生じた薄片の数を、以下の基準に照らして評価した。
○:剥離を確認することができなかった。
△:20個以下の薄片が剥離した。
×:20個を超える薄片が剥離した。
<ウレタンの合成>
次に、ハードコートフィルムの製造において使用したウレタンの合成方法について説明する。
[ウレタンU1]
冷却管、攪拌装置及び温度計を取り付けた反応容器に、イソホロンジイソシアネート31.5質量部及びジブチル錫ジラウレート0.1質量部を投入した。これらの混合液を50℃に保ち、これにε−カプロラクトン1mol変性2−ヒドロキシエチルアクリレート68.4質量部を1時間かけて滴下した。続いて、これらの混合液を90℃で10時間攪拌して、それらを反応させた。
なお、この反応の間、ウレタン化反応の進行状況を確認するべく、液中に残存しているイソシアネートの量をフーリエ変換赤外分光法(FT−IR)によって測定した。10時間に亘る撹拌を終了した時点では、イソシアネートはゼロになっていた。
以上のようにして、下記の化学式で表されるウレタンアクリレート(以下、ウレタンU1という)99.9質量部を得た。なお、下記の化学式において、Aはアクリロイルオキシ基を表している。
[ウレタンU2]
冷却管、攪拌装置及び温度計を取り付けた反応容器に、イソホロンジイソシアネート23.1質量部及びジブチル錫ジラウレート0.1質量部を投入した。これらの混合液を50℃に保ち、これにε−カプロラクトン2mol変性2−ヒドロキシエチルアクリレート76.8質量部を1時間かけて滴下した。続いて、これらの混合液を90℃で10時間攪拌して、それらを反応させた。
なお、この反応の間、ウレタン化反応の進行状況を確認するべく、液中に残存しているイソシアネートの量をフーリエ変換赤外分光法(FT−IR)によって測定した。10時間に亘る撹拌を終了した時点では、イソシアネートはゼロになっていた。
以上のようにして、下記の化学式で表されるウレタンアクリレート(以下、ウレタンU2という)99.9質量部を得た。なお、下記の化学式において、Aはアクリロイルオキシ基を表している。
<ハードコートフィルムの製造>
以下に記載する方法によりハードコートフィルムを製造し、各ハードコートフィルムの性能を評価した。
[ハードコートフィルムHCF1]
以下に示す方法により、ハードコートフィルムを製造した。
先ず、以下に組成を示す塗布液を調製した。
ウレタンU1 57.14質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 2.86質量部
メチルエチルケトン 40.00質量部
この塗布液を、PETフィルムであるルミラーT60(厚さ75μm;東レ社製)に、バーコート法によって硬化膜厚が40μmになるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、大気雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させた。その後、塗膜をPETフィルムから剥離して、基材を得た。
この基材は、引張強度が80N/mm2であり、引張伸度が10%であった。即ち、この基材は、引張特性が良好であった。
次に、以下に組成を示す塗布液を調製した。
ウレタンアクリレートUA−306I(共栄社化学社製) 18.18質量部
ライトアクリレートPE−3A(共栄社化学社製) 18.18質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 1.82質量部
イルガキュアー(登録商標)TPO(BASF社製) 1.82質量部
メチルイソブチルケトン 60.00質量部
この塗布液を、先の基材上に、バーコート法によって硬化膜厚が5μmとなるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、窒素雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させてなるハードコート層を得た。
以上のようにして得られたハードコートフィルムHCF1は、干渉縞を生じることがなく、ハードコート層の基材に対する付着性も良好であった。
また、引っかき硬度は4Hであり、位相差Rthは0.5nmであった。即ち、高硬度、低リタデーションのハードコートフィルムを得ることができた。
[ハードコートフィルムHCF2]
以下に示す方法により、ハードコートフィルムを製造した。
先ず、以下に組成を示す塗布液を調製した。
紫光(登録商標)UV−7000B(日本合成化学工業社製)60.00質量部
ACMO(登録商標;KJケミカルズ社製) 25.71質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 4.29質量部
メチルエチルケトン 10.00質量部
この塗布液を、PETフィルムであるルミラーT60(厚さ75μm;東レ社製)に、バーコート法によって硬化膜厚が40μmになるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、大気雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させた。その後、塗膜をPETフィルムから剥離して、基材を得た。
この基材は、引張強度が75N/mm2であり、引張伸度が15%であった。即ち、この基材は、引張特性が良好であった。
次に、この基材上に、ハードコートフィルムHCF1について説明したのと同様の方法によりハードコート層を形成した。
以上のようにして得られたハードコートフィルムHCF2は、干渉縞を生じることがなく、ハードコート層の基材に対する付着性も良好であった。
また、引っかき硬度は4Hであり、位相差Rthは1nmであった。即ち、高硬度、低リタデーションのハードコートフィルムを得ることができた。
[ハードコートフィルムHCF3]
以下に示す方法により、ハードコートフィルムを製造した。
先ず、以下に組成を示す塗布液を調製した。
ウレタンU1 28.57質量部
紫光(登録商標)UV−7000B(日本合成化学工業社製)28.57質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 2.86質量部
メチルエチルケトン 40.00質量部
この塗布液を、PETフィルムであるルミラーT60(厚さ75μm;東レ社製)に、バーコート法によって硬化膜厚が40μmになるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、大気雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させた。その後、塗膜をPETフィルムから剥離して、基材を得た。
この基材は、引張強度が60N/mm2であり、引張伸度が15%であった。即ち、この基材は、引張特性が良好であった。
次に、この基材上に、ハードコートフィルムHCF1について説明したのと同様の方法によりハードコート層を形成した。
以上のようにして得られたハードコートフィルムHCF3は、干渉縞を生じることがなく、ハードコート層の基材に対する付着性も良好であった。
また、引っかき硬度は3Hであり、位相差Rthは0.5nmであった。即ち、高硬度、低リタデーションのハードコートフィルムを得ることができた。
[ハードコートフィルムHCF4]
以下に示す方法により、ハードコートフィルムを製造した。
先ず、以下に組成を示す塗布液を調製した。
ウレタンU1 51.43質量部
UF8001G(共栄社化学社製) 5.71質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 2.86質量部
メチルエチルケトン 40.00質量部
この塗布液を、PETフィルムであるルミラーT60(厚さ75μm;東レ社製)に、バーコート法によって硬化膜厚が40μmになるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、大気雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させた。その後、塗膜をPETフィルムから剥離して、基材を得た。
この基材は、引張強度が80N/mm2であり、引張伸度が10%であった。即ち、この基材は、引張特性が良好であった。
次に、この基材上に、ハードコートフィルムHCF1について説明したのと同様の方法によりハードコート層を形成した。
以上のようにして得られたハードコートフィルムHCF4は、干渉縞を生じることがなく、ハードコート層の基材に対する付着性も良好であった。
また、引っかき硬度は3Hであり、位相差Rthは0.5nmであった。即ち、高硬度、低リタデーションのハードコートフィルムを得ることができた。
[ハードコートフィルムHCF5]
以下に示す方法により、ハードコートフィルムを製造した。
先ず、以下に組成を示す塗布液を調製した。
ウレタンU2 28.57質量部
ACMO(登録商標;KJケミカルズ社製) 28.57質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 2.86質量部
メチルエチルケトン 40.00質量部
この塗布液を、PETフィルムであるルミラーT60(厚さ75μm;東レ社製)に、バーコート法によって硬化膜厚が40μmになるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、大気雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させた。その後、塗膜をPETフィルムから剥離して、基材を得た。
この基材は、引張強度が50N/mm2であり、引張伸度が10%であった。即ち、この基材は、引張特性が良好であった。
次に、この基材上に、ハードコートフィルムHCF1について説明したのと同様の方法によりハードコート層を形成した。
以上のようにして得られたハードコートフィルムHCF5は、干渉縞を生じることがなく、ハードコート層の基材に対する付着性も良好であった。
また、引っかき硬度は3Hであり、位相差Rthは0.5nmであった。即ち、高硬度、低リタデーションのハードコートフィルムを得ることができた。
[ハードコートフィルムHCF6]
以下に示す方法により、ハードコートフィルムを製造した。
先ず、以下に組成を示す塗布液を調製した。
エポキシエステル3002A(共栄社化学社製) 57.14質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 2.86質量部
メチルエチルケトン 40.00質量部
この塗布液を、PETフィルムであるルミラーT60(厚さ75μm;東レ社製)に、バーコート法によって硬化膜厚が40μmになるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、大気雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させた。その後、塗膜をPETフィルムから剥離して、基材を得た。
この基材は、引張強度が30N/mm2であり、引張伸度が20%であった。即ち、この基材は、強度が低かった。
次に、この基材上に、ハードコートフィルムHCF1について説明したのと同様の方法によりハードコート層を形成した。
以上のようにして得られたハードコートフィルムHCF6は、干渉縞を生じることがなく、ハードコート層の基材に対する付着性も良好であった。
また、位相差Rthは0.5nmであり、低リタデーションであった。但し、引っかき硬度はHであり、硬度は低かった。
[ハードコートフィルムHCF7]
以下に示す方法により、ハードコートフィルムを製造した。
先ず、以下に組成を示す塗布液を調製した。
ウレタンU1 17.14質量部
アロニックス(登録商標)M6100(東亞合成社製) 40.00質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 2.86質量部
メチルエチルケトン 40.00質量部
この塗布液を、PETフィルムであるルミラーT60(厚さ75μm;東レ社製)に、バーコート法によって硬化膜厚が40μmになるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、大気雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させた。その後、塗膜をPETフィルムから剥離して、基材を得た。
この基材は、引張強度が25N/mm2であり、引張伸度が20%であった。即ち、この基材は、強度が低かった。
次に、この基材上に、ハードコートフィルムHCF1について説明したのと同様の方法によりハードコート層を形成した。
以上のようにして得られたハードコートフィルムHCF7は、干渉縞を生じることがなく、ハードコート層の基材に対する付着性も良好であった。
また、位相差Rthは0.5nmであり、低リタデーションであった。但し、引っかき硬度は2Hであり、硬度は低かった。
[ハードコートフィルムHCF8]
以下に示す方法により、ハードコートフィルムを製造した。
先ず、以下に組成を示す塗布液を調製した。
ウレタンアクリレートUA306I(共栄社化学社製) 36.36質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 2.86質量部
メチルエチルケトン 40.00質量部
この塗布液を、PETフィルムであるルミラーT60(厚さ75μm;東レ社製)に、バーコート法によって硬化膜厚が40μmになるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、大気雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させた。その後、塗膜をPETフィルムから剥離したが、割れが発生し、基材として剥離することができなかった。
[ハードコートフィルムHCF9]
以下に示す方法により、ハードコートフィルムを製造した。
先ず、基材として、厚さが40μmのTACフィルムを準備した。
次に、この基材上に、ハードコートフィルムHCF1について説明したのと同様の方法によりハードコート層を形成した。
以上のようにして得られたハードコートフィルムHCF9は、干渉縞を生じ、ハードコート層の基材に対する付着性も不十分であった。
また、位相差Rthは15nmであり、引っかき硬度は2Hであった。即ち、ハードコートフィルムHCF9は、高リタデーションであり、低硬度であった。
表1に、ハードコートフィルムHCF1乃至HCF9の評価結果等を纏める。
[ハードコートフィルムHCF10]
以下に示す方法により、ハードコートフィルムを製造した。
先ず、ハードコートフィルムHCF1について説明したのと同様の方法により基材を形成した。
次に、以下に組成を示す塗布液を調製した。
ウレタンアクリレートUA−306I(共栄社化学社製) 25.45質量部
ライトアクリレートPE−3A(共栄社化学社製) 10.91質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 1.82質量部
イルガキュアー(登録商標)TPO(BASF社製) 1.82質量部
メチルイソブチルケトン 60.00質量部
この塗布液を、先の基材上に、バーコート法によって硬化膜厚が5μmとなるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、窒素雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させてなるハードコート層を得た。
以上のようにして得られたハードコートフィルムHCF10は、干渉縞を生じることがなく、ハードコート層の基材に対する付着性も良好であった。
また、引っかき硬度は4Hであり、位相差Rthは0.5nmであった。即ち、高硬度、低リタデーションのハードコートフィルムを得ることができた。
[ハードコートフィルムHCF11]
以下に示す方法により、ハードコートフィルムを製造した。
先ず、ハードコートフィルムHCF1について説明したのと同様の方法により基材を形成した。
次に、以下に組成を示す塗布液を調製した。
ウレタンアクリレートUA−306I(共栄社化学社製) 36.36質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 1.82質量部
イルガキュアー(登録商標)TPO(BASF社製) 1.82質量部
メチルイソブチルケトン 60.00質量部
この塗布液を、先の基材上に、バーコート法によって硬化膜厚が5μmとなるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、窒素雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させてなるハードコート層を得た。
以上のようにして得られたハードコートフィルムHCF11は、干渉縞を生じることがなく、ハードコート層の基材に対する付着性も良好であった。
また、引っかき硬度は4Hであり、位相差Rthは1.5nmであった。即ち、高硬度、低リタデーションのハードコートフィルムを得ることができた。
[ハードコートフィルムHCF12]
以下に示す方法により、ハードコートフィルムを製造した。
先ず、ハードコートフィルムHCF1について説明したのと同様の方法により基材を形成した。
次に、以下に組成を示す塗布液を調製した。
ウレタンアクリレートUA−510H(共栄社化学社製) 18.18質量部
ライトアクリレートPE−3A(共栄社化学社製) 18.18質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 1.82質量部
イルガキュアー(登録商標)TPO(BASF社製) 1.82質量部
メチルイソブチルケトン 60.00質量部
この塗布液を、先の基材上に、バーコート法によって硬化膜厚が5μmとなるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、窒素雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させてなるハードコート層を得た。
以上のようにして得られたハードコートフィルムHCF12は、干渉縞を生じることがなく、ハードコート層の基材に対する付着性も良好であった。
また、引っかき硬度は5Hであり、位相差Rthは1.0nmであった。即ち、高硬度、低リタデーションのハードコートフィルムを得ることができた。
[ハードコートフィルムHCF13]
以下に示す方法により、ハードコートフィルムを製造した。
先ず、ハードコートフィルムHCF1について説明したのと同様の方法により基材を形成した。
次に、以下に組成を示す塗布液を調製した。
ウレタンアクリレートUA−306I(共栄社化学社製) 14.54質量部
ライトアクリレートPE−3A(共栄社化学社製) 21.82質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 1.82質量部
イルガキュアー(登録商標)TPO(BASF社製) 1.82質量部
メチルイソブチルケトン 60.00質量部
この塗布液を、先の基材上に、バーコート法によって硬化膜厚が5μmとなるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、窒素雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させてなるハードコート層を得た。
以上のようにして得られたハードコートフィルムHCF13は、干渉縞を生じることがなく、ハードコート層の基材に対する付着性も良好であった。位相差Rthは0.5で低い値であったが、引掻き硬度は2Hであり、低硬度であった。
[ハードコートフィルムHCF14]
以下に示す方法により、ハードコートフィルムを製造した。
先ず、ハードコートフィルムHCF1について説明したのと同様の方法により基材を形成した。
次に、以下に組成を示す塗布液を調製した。
ウレタンアクリレートUA−306I(共栄社化学社製) 7.27質量部
ライトアクリレートPE−3A(共栄社化学社製) 29.09質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 1.82質量部
イルガキュアー(登録商標)TPO(BASF社製) 1.82質量部
メチルイソブチルケトン 60.00質量部
この塗布液を、先の基材上に、バーコート法によって硬化膜厚が5μmとなるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、窒素雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させてなるハードコート層を得た。
以上のようにして得られたハードコートフィルムHCF14は、干渉縞を生じることがなく、ハードコート層の基材層に対する付着性も良好であった。位相差Rthは0.5と低かったが、鉛筆硬度は2Hであり、低硬度であった。
[ハードコートフィルムHCF15]
以下に示す方法により、ハードコートフィルムを製造した。
先ず、ハードコートフィルムHCF1について説明したのと同様の方法により基材を形成した。
次に、以下に組成を示す塗布液を調製した。
ウレタンアクリレートAT−600(共栄社化学社製) 18.18質量部
ライトアクリレートPE−3A(共栄社化学社製) 18.18質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 1.82質量部
イルガキュアー(登録商標)TPO(BASF社製) 1.82質量部
メチルイソブチルケトン 60.00質量部
この塗布液を、先の基材上に、バーコート法によって硬化膜厚が5μmとなるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、窒素雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させてなるハードコート層を得た。
以上のようにして得られたハードコートフィルムHCF15は、干渉縞を生じることがなく、ハードコート層の基材層に対する付着性も良好であった。また、位相差Rthは0.5と低かったが、引掻き硬度はHであり低硬度であった。
[ハードコートフィルムHCF16]
以下に示す方法により、ハードコートフィルムを製造した。なお、ハードコートフィルムの製造における各工程は、大気雰囲気中で行った。
先ず、ハードコートフィルムHCF1について説明したのと同様の方法により基材を形成した。
次に、以下に組成を示す塗布液を調製した。
ライトアクリレートDPE−6A(共栄社化学社製) 18.18質量部
ライトアクリレートPE−3A(共栄社化学社製) 18.18質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 1.82質量部
イルガキュアー(登録商標)TPO(BASF社製) 1.82質量部
メチルイソブチルケトン 60.00質量部
この塗布液を、先の基材上に、バーコート法によって硬化膜厚が5μmとなるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、窒素雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させてなるハードコート層を得た。
以上のようにして得られたハードコートフィルムHCF16は、干渉縞を生じることがなく、ハードコート層の基材層に対する付着性も良好であった。また、位相差Rthは0.5と低く良好であったが、引掻き硬度はHであり、低硬度であった。
表2に、ハードコートフィルムHCF1及びHCF10乃至HCF16の評価結果等を纏める。
[ハードコートフィルムHCF17]
以下に示す方法により、ハードコートフィルムを製造した。なお、このハードコートフィルムの製造は、基材を形成するための塗布液の塗布を開始してからハードコート層を形成するまでの光照射を完了するまでの期間に亘り、窒素雰囲気中で行った。
先ず、以下に組成を示す塗布液を調製した。
ウレタンU1 57.14質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 2.86質量部
メチルエチルケトン 40.00質量部
この塗布液を、PETフィルムであるルミラーT60(厚さ75μm;東レ社製)に、バーコート法によって硬化膜厚が40μmになるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、窒素雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させた。その後、塗膜をPETフィルムから剥離して、基材を得た。
この基材は、引張強度が80N/mm2であり、引張伸度が10%であった。即ち、この基材は、引張特性が良好であった。
次に、以下に組成を示す塗布液を調製した。
ウレタンアクリレートUA−306I(共栄社化学社製) 18.18質量部
ライトアクリレートPE−3A(共栄社化学社製) 18.18質量部
イルガキュアー(登録商標)184(BASF社製) 1.82質量部
イルガキュアー(登録商標)TPO(BASF社製) 1.82質量部
メチルイソブチルケトン 60.00質量部
この塗布液を、先の基材上に、バーコート法によって硬化膜厚が5μmとなるように塗布した。塗膜を乾燥させた後、窒素雰囲気中で、これに高圧水銀ランプによって300mJ/cm2の紫外線を照射した。これにより、塗膜を光硬化させてなるハードコート層を得た。
以上のようにして得られたハードコートフィルムHCF17は、干渉縞を生じることがなかったが、ハードコートフィルムHCF1と比較すると、ハードコート層の基材に対する付着性は低かった。
また、引っかき硬度は4Hであり、位相差Rthは0.5nmであった。即ち、高硬度、低リタデーションのハードコートフィルムを得ることができた。
以下に、当初の特許請求の範囲に記載していた発明を付記する。
[1]
第1重合性化合物と第1光重合開始剤とを含んだ第1光重合性組成物を光硬化させることにより得られ、前記第1重合性化合物の40質量%以上はウレタン骨格と2又は3つの(メタ)アクリロイル基とを含んだ化合物である基材と、
第2重合性化合物と第2光重合開始剤とを含んだ第2光重合性組成物を前記基材上で光硬化させることにより得られ、前記第2重合性化合物の50質量%以上は、ウレタン骨格と6つ以上の(メタ)アクリロイル基とを含んだ化合物であるハードコート層と
を具備したハードコートフィルム。
[2]
前記基材は20乃至100μmの厚さを有している項1に記載のハードコートフィルム。
[3]
前記ハードコート層は2乃至15μmの厚さを有している項1又は2に記載のハードコートフィルム。
[4]
項1乃至3の何れか1項に記載のハードコートフィルムを備えた偏光板。
[5]
項1乃至3の何れか1項に記載のハードコートフィルムを備えたディスプレイ。
[6]
第1重合性化合物と第1光重合開始剤とを含んだ第1光重合性組成物を支持体上に塗布して第1塗膜を形成する工程であって、前記第1重合性化合物の40質量%以上はウレタン骨格と2又は3つの(メタ)アクリロイル基とを含んだ化合物である工程と、
前記第1塗膜を光硬化させて、前記支持体に支持された基材を得る工程と、
第2重合性化合物と第2光重合開始剤とを含んだ第2光重合性組成物を前記基材上に塗布して第2塗膜を形成する工程であって、前記第2重合性化合物の50質量%以上は、ウレタン骨格と6つ以上の(メタ)アクリロイル基とを含んだ化合物である工程と、
前記第2塗膜を光硬化させて、前記基材に支持されたハードコート層を得る工程と、
前記第2塗膜を形成する前又は前記第2塗膜を光硬化させた後に、前記基材を前記支持体から剥離する工程と
を含んだハードコートフィルムの製造方法。
[7]
前記第1塗膜の光硬化を酸素含有雰囲気中で行い、前記第2塗膜の光硬化を不活性雰囲気中で行う項6に記載のハードコートフィルムの製造方法。
1…ディスプレイ、10…偏光板、20…表示パネル、30…バックライトユニット、110…ハードコートフィルム、111…基材、112…ハードコート層、120…保護フィルム、130…偏光層、210…基板、220…基板、230…液晶層。

Claims (5)

  1. 第1重合性化合物と第1光重合開始剤とを含んだ第1光重合性組成物を支持体上に塗布して第1塗膜を形成する工程であって、前記第1重合性化合物の40質量%以上はウレタン骨格と2又は3つの(メタ)アクリロイル基とを含んだ化合物である工程と、
    前記第1塗膜を光硬化させて、前記支持体に支持された基材を得る工程と、
    第2重合性化合物と第2光重合開始剤とを含んだ第2光重合性組成物を前記基材上に塗布して第2塗膜を形成する工程であって、前記第2重合性化合物の50質量%以上は、ウレタン骨格と6つ以上の(メタ)アクリロイル基とを含んだ化合物である工程と、
    前記第2塗膜を光硬化させて、前記基材に支持されたハードコート層を得る工程と、
    前記第2塗膜を形成する前又は前記第2塗膜を光硬化させた後に、前記基材を前記支持体から剥離する工程と
    を含み、前記第1塗膜の光硬化を酸素含有雰囲気中で行い、前記第2塗膜の光硬化を不活性雰囲気中で行うハードコートフィルムの製造方法。
  2. 前記基材は20乃至100μmの厚さを有している請求項1に記載のハードコートフィルムの製造方法
  3. 前記ハードコート層は2乃至15μmの厚さを有している請求項1又は2に記載のハードコートフィルムの製造方法
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法によりハードコートフィルムを製造することを含んだ偏光板の製造方法
  5. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法によりハードコートフィルムを製造することを含んだディスプレイの製造方法
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