JP6520307B2 - スライドドア駆動ユニット - Google Patents

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本発明は、スライドドアを移動させるスライドドア駆動ユニットに関する。
スライドドア駆動ユニットとして、特許文献1に記載の技術が知られている。
特許文献1に記載のスライドドア駆動ユニットは、ケーブルと、ケーブルを牽引する駆動ユニットと、プーリユニットとを備える。駆動ユニットは、スライドドアのインナーパネルに取り付けられる。
図14に示されるように、ケーブル111,112は、インナーパネル106の正面側開口部106aに挿通され、後側開口部106bから出されて、車両101のガイドレール103に沿うように配索される。プーリユニット130は、ローラユニット104に取り付けられる。
スライドドア駆動ユニットをスライドドア102に取り付ける工程では、図15に示されるように、プーリユニット130の姿勢がローラユニット104への取付姿勢(すなわちプーリ軸が上下方向に沿うようになる姿勢)となるように、プーリユニット130が支持部材140に取り付けられる。そして、プーリユニット130と支持部材140との係合体がインナーパネル106の正面側開口部106aに挿通されて、インナーパネル106の後側開口部106bから引き出される。
特開2008−303545号公報
近年、スライドドア102のインナーパネル106とアウターパネル107との間の隙間空間は、車内空間の拡大等の理由から狭くなっている。
このため、図15に示される姿勢で係合された、プーリユニット130と支持部材140との係合体を、インナーパネル106の正面側開口部106aに挿通してインナーパネル106とアウターパネル107との間の隙間空間に入れ、インナーパネル106の後側開口部106bから出すといった一連の作業を円滑に行うことができ難くなっている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、プーリユニットとその支持部材の取り付け作業が円滑になるスライドドア駆動ユニットを提供することにある。
(1)上記課題を解決するスライドドア駆動ユニットは、車両に敷設されたガイドレールにローラユニットを介して摺動可能に支持されたスライドドアを移動させるスライドドア駆動ユニットであって、2本のケーブルと、前記2本のケーブルを牽引する駆動ユニットと、前記ガイドレールに沿うように前記2本のケーブルを案内するプーリユニットと、前記プーリユニットを支持するものであって前記スライドドアに取り付けられる支持部材とを備え、前記支持部材は、前記2本のケーブルを挿通する開口部を有する本体部と、前記本体部に設けられて車両上方から見て前記プーリユニットのプーリ軸が斜めまたは車幅方向に沿うようになる姿勢で前記プーリユニットを保持する保持部と、前記プーリユニットが載せられる載置面を有する載置部とを有し、前記載置面は、前記載置部に前記プーリユニットが置かれたとき、前記プーリユニットの姿勢が、前記ローラユニットに前記プーリユニットを取り付けるときの取付姿勢と同じになるように構成されており、前記プーリユニットは、前記プーリ軸方向に突出して先端側にフランジが設けられた突出部を有し、前記保持部には、前記突出部が係合する係合孔が設けられ、前記載置部には、前記突出部が挿通する挿通孔が設けられ、前記係合孔と前記挿通孔とは連通溝で連結されている。
この構成によれば、プーリ軸が斜めまたは車幅方向に沿うようになる姿勢でプーリユニットが保持される。すなわち、プーリユニットが横置きではなく縦置きまたは斜めで保持されるため、プーリユニットが横置きで支持される場合に比べて、プーリユニットと支持部材との係合体をインナーパネルとアウターパネルとの間の隙間空間に挿通し易くなり、スライドドアへのプーリユニット及び支持部材の取り付け作業が円滑になる。
この構成によれば、プーリユニットが載置部に置かれたときに、プーリユニットの姿勢は、ローラユニットにプーリユニットを取り付けるときの取付姿勢と同じ姿勢になる。このため、プーリユニットをローラユニットに簡単に取り付けることができる。
この構成によれば、プーリユニットの突出部が保持部の係合孔に係合するとき、フランジが係合孔に引っ掛かり得る。また、プーリユニットの突出部が挿通孔に挿通するとき、フランジが挿通孔に引っ掛かり得る。プーリユニットの第1突出部が連通溝を通過するとき、フランジが連通溝に引っ掛かり得る。このため、プーリユニットが保持部で保持されるとき、プーリユニットが載置部に置かれるとき、またはプーリユニットが移動するときにおいて、プーリユニットが支持部材から外れて落下するような事態が発生することは抑制される。
(4)上記スライドドア駆動ユニットにおいて、前記プーリユニットは、前記突出部としての第1突出部に加えて、前記プーリ軸方向に突出する第2突出部を更に有し、前記保持部には、前記第2突出部が係合する係合凹部が設けられている。
第1突出部と係合孔との係合だけでプーリユニットが保持される場合、第1突出部が回転軸となってプーリユニットが回転し得る。このため、プーリユニットと支持部材との係合体をインナーパネルとアウターパネルとの間の隙間空間に挿通し難くなる。この点、上記構成では、プーリユニットが第1突出部と第2突出部とを介して保持されるようになるため、このような回転が抑制される。これにより、プーリユニットと支持部材との係合体をインナーパネルとアウターパネルとの間の隙間空間に挿通することが行い易くなる。
(5)上記スライドドア駆動ユニットにおいて、前記支持部材には、前記第1突出部が前記係合孔に係合しかつ前記第2突出部が前記係合凹部に係合するとき前記第1突出部の前記フランジが当接する壁部が設けられている。
この構成によれば、第1突出部のフランジが当接する壁部を支点としてプーリユニットが揺動する。このため、プーリユニットと支持部材とが係合した係合体は、係合された状態で、折れ曲がるようになるため、インナーパネルとアウターパネルとの間において構成される折れ曲がった隙間空間にも係合体を円滑に挿通させることができる。
(6)上記スライドドア駆動ユニットにおいて、前記第2突出部の先端側には、前記係合凹部の周縁部に係合する爪部が設けられている。
この構成によれば、プーリユニットが揺動するとき、第2突出部の爪部が係合凹部に当接する。このため、プーリユニットの揺動によって係合凹部と第2突出部との係合が解除されることが抑制される。これにより、プーリユニットと支持部材との係合体をインナーパネルとアウターパネルとの間の隙間空間に挿通させるときにプーリユニットが他の部品に当たるときでもプーリユニットが支持部材から外れることが抑制される。
(7)上記スライドドア駆動ユニットにおいて、前記載置部の前記挿通孔は、前記プーリユニットが前記ローラユニットに取り付けられたときに前記突出部が配置される配置部位と、前記配置部位よりも前記開口部側に配置されて前記突出部が固定され得る固定部位とを有する。この構成によれば、プーリユニットの突出部を固定部位に配置することにより、プーリユニットを載置部に固定することができる。
(8)上記スライドドア駆動ユニットにおいて、前記フランジのフランジ径は、前記係合孔の孔径、前記挿通孔の孔径、及び前記連通溝の溝幅よりも大きい。
この構成によれば、突出部が係合孔から抜けること、突出部が挿通孔から抜けること、及び突出部が連通溝から抜けることが抑制される。すなわち、プーリユニットが支持部材から外れることが抑制される。
(9)上記スライドドア駆動ユニットにおいて、前記プーリユニットが前記ローラユニットに取り付けられて前記突出部が前記挿通孔に配置されるとき、前記フランジの周縁が前記保持部から離間する。
この構成によれば、プーリユニットがローラユニットに取り付けられるとき、フランジが保持部に接触しない。このため、フランジが保持部に接触することによりプーリユニットの動きが妨げられることすなわちローラユニットの動きが妨げられるといった事態の発生が抑制される。
(10)上記スライドドア駆動ユニットにおいて、前記プーリユニットが前記保持部に接触する第1の配置から前記載置部に接触する第2の配置まで前記プーリユニットが移動する際、前記突出部の前記フランジと前記保持部または前記フランジと前記載置部との干渉で前記プーリユニットの移動が妨げられることがないように前記突出部の長さが設定されている。
突出部が長すぎると、プーリユニットが保持部に接触する第1の配置から載置部に接触する第2の位置までプーリユニットが移動するまでの間で、突出部が保持部に当たってこの移動が妨げられる。この点、上記構成によれば、このような移動において、突出部が、保持部または載置部と干渉しないように構成されているため、このような移動が円滑に行われるようになる。
(11)上記スライドドア駆動ユニットにおいて、前記プーリユニットが前記支持部材の前記保持部に保持された状態で、前記車両のインナーパネルに設けられている後側開口部に前記支持部材が挿通するとき、前記ローラユニットを回転可能に支持するヒンジ部品に干渉して前記プーリユニットの挿通が妨げられることがないように、前記プーリユニットが前記保持部に対して配置される。
支持部材の保持部においてローラユニット側に近すぎる位置にプーリユニットが配置されると、プーリユニットと支持部材との係合体をインナーパネルの後側開口部に挿通するとき、プーリユニットの上部がヒンジ部品に干渉するおそれがある。この点、上記構成によれば、このような干渉が生じることが抑制されるため、プーリユニットと支持部材との係合体を円滑に後側開口部に挿通させることができる。
上記スライドドア駆動ユニットによれば、プーリユニットと支持部材の取り付け作業が円滑になる。
スライドドア駆動ユニットを備える車両の模式図。 スライドドア駆動ユニットの正面図。 プーリユニットについて、(a)はその正面図、(b)はその下面図、(c)は、図3(b)の矢印A方向からみた側面図。 支持部材について、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)は、図4(b)の矢印C方向からみた側面図。 図4(b)のB−B線に沿う断面図。 プーリユニットと支持部材とが第1態様で係合した係合体の斜視図。 プーリユニットと支持部材とが第2態様で係合した係合体の斜視図。 プーリユニットと支持部材との係合体をインナーパネルとアウターパネルとの間の隙間空間に挿通させるときの、係合体の軌道を示す模式図。 プーリユニットと支持部材とが第1態様で係合した係合体と、ローラユニットとの配置関係を示す模式図。 インナーパネルに固定された支持部材と、ローラユニットに取り付けられたプーリユニットとの配置関係を示す模式図。 プーリユニットと支持部材とが第1態様で係合した係合体の平面図。 プーリユニットと支持部材とが第2態様で係合した係合体の平面図。 プーリユニットと支持部材とが第1態様で係合した係合体について、(a)は、プーリユニットが回転したときの様子を示す平面図、(b)は、その断面図。 従来構造のスライドドア駆動ユニットを備える車両の一部を示す模式図。 従来構造のスライドドア駆動ユニットの斜視図。
図1〜図13を参照して、スライドドア駆動ユニットについて説明する。
なお、スライドドア駆動ユニット10の各部位の配置関係を説明するときは、車両1にスライドドア駆動ユニット10を取り付けた状態を基準にして説明する。例えば、スライドドア駆動ユニット10における「前」とは、車両1にスライドドア駆動ユニット10を取り付けた状態で、車両前後方向における前を示す。
図1に示されるように、スライドドア2は、ローラユニット4a,4b,4cを介して、車両1に敷設されている3本のガイドレール3a,3b,3cに摺動可能に取り付けられている。中央部のガイドレール3c(上側のガイドレール3aと下側のガイドレール3bとの間に配置されるガイドレール3c)に取り付けられるローラユニット4cは、ヒンジ部品5を介してスライドドア2に取り付けられている。
図2を参照して、スライドドア駆動ユニット10について説明する。
スライドドア駆動ユニット10はスライドドア2を移動させる。スライドドア駆動ユニット10は、2本のケーブル(以下、第1ケーブル11及び第2ケーブル12という。)と、第1及び第2ケーブル11,12を牽引する駆動ユニット20と、プーリユニット30と、支持部材40とを備える。本実施形態では、スライドドア駆動ユニット10は、これらの装置に加えて中継プーリ24を備える。駆動ユニット20はブラケット21を介してインナーパネル6(図8参照)の下部に取り付けられる。中継プーリ24はブラケット25を介してインナーパネル6の上部に取り付けられる。中継プーリ24用のブラケット25には、第1及び第2ケーブル11,12を挿通する貫通孔26が設けられている。
駆動ユニット20は、ドラム22と、ドラム22を回転させるモータユニット23とを備える。モータユニット23には、モータと、モータの動力をドラム22に伝達する伝達機構(例えば、減速ギア)とが含まれる。
ドラム22には、第1及び第2ケーブル11,12それぞれの端部が取り付けられている。第1ケーブル11と第2ケーブル12とは、ドラム22に互いに反対方向に巻かれる。第1ケーブル11がドラム22に巻かれるとき第2ケーブル12がドラム22から繰り出される。逆に、第2ケーブル12がドラム22に巻かれるとき第1ケーブル11がドラム22から繰り出される。第1及び第2ケーブル11,12は、中継プーリ24を介してこれら延長方向が変えられる。本実施形態では、駆動ユニット20がスライドドア2の下部に配置されており、第1及び第2ケーブル11,12は上方に延びるように配索され、中継プーリ24によって後方に向かって延びるように第1及び第2ケーブル11,12が配索されている。
支持部材40は、インナーパネル6の後部に取り付けられる。第1及び第2ケーブル11,12は、支持部材40の開口部44aを挿通して、車両1側に引き出される。第1及び第2ケーブル11,12は、プーリユニット30を介してガイドレール3cに沿うように配索される。第1ケーブル11の端部は、ガイドレール3cの一方の端部近傍に取り付けられ、第2ケーブル12の端部は、ガイドレール3cの他方の端部近傍に取り付けられる。駆動ユニット20の動作により、第1ケーブル11が巻かれかつ第2ケーブル12が繰り出されると、またはこの逆で、第2ケーブル12が巻かれかつ第1ケーブル11が繰り出されると、スライドドア2は移動する。
図3(a)〜図3(c)を参照して、プーリユニット30について説明する。
プーリユニット30は、第1プーリ31と、第2プーリ32と、第3プーリ33と、これらを収容するケース34とを備える。
ケース34には、第1プーリ31と第2プーリ32とを回転可能に支持する第1支軸35と、第3プーリ33を回転可能に支持する第2支軸36とが設けられている。第1支軸35と第2支軸36とは平行に配置されている。なお、以降では、第1支軸35の軸方向を「プーリ軸方向」という。
第1支軸35は、ケース34において支持部材40側に配置される。第2支軸36は、ケース34においてガイドレール3c側に配置される。第1プーリ31は、第1ケーブル11を案内する。第2プーリ32は、第2ケーブル12を案内する。第3プーリ33は、第1ケーブル11及び第2ケーブル12を案内する。
ケース34は、第1支軸35と第2支軸36とを挟むように支持する上ケースと下ケースとにより構成されている。ケース34における厚幅LH(第1支軸35の軸方向におけるケース34の幅長)は、ケース34の横幅LWの半分の長さよりも短い。なお、ケース34の横幅LWとは、第1支軸35の中心と第2支軸36の中心とを結ぶ線に垂直でありかつプーリ軸方向に垂直な方向におけるケース34の幅の最大寸法を示す。
図3(a)及び図3(b)に示されるように、ケース34の下側の下板34aには、第1突出部37と第2突出部38とが設けられている。第1突出部37は、ケース34において支持部材40側に配置され、プーリ軸方向に突出する。第1突出部37の先端側にはフランジ37aが設けられている。
第1突出部37の長さは次のように設定される。後述するように、プーリユニット30と支持部材40との係合体をインナーパネル6の後側開口部6bに挿通した後、プーリユニット30は、支持部材40の載置部51(図4参照)に載せられる。このとき、プーリユニット30が保持部53(図4参照)に接触する第1の配置(第1態様の配置)から載置部51に接触する第2の配置(第2態様の配置)までプーリユニット30が移動する。この移動のとき、第1突出部37が長すぎると、第1突出部37が保持部53に当たり、プーリユニット30の移動が妨げられる。このため、第1突出部37の長さは、この移動のときに、第1突出部37のフランジ37aと保持部53またはフランジ37aと載置部51との干渉でプーリユニット30の移動が妨げられることがないように、設定されている。
第2突出部38は、ケース34において第1突出部37よりもガイドレール3c側に配置されている。具体的には、第2突出部38は、第1支軸35と第2支軸36との間の部位に配置されている。第2突出部38は、第1突出部37と同じ方向(すなわちプーリ軸方向)に突出する。第2突出部38の先端側には爪部38aが設けられている。爪部38aは、支持部材40の係合凹部57(図4(b)参照)に引っ掛かるように構成されている。
図4〜図7を参照して、支持部材40について説明する。
図4(a)及び図4(b)に示されるように、支持部材40は、第1及び第2ケーブル11,12が挿通する本体部41と、本体部41から突出するプーリユニット支持部50とを有する。
本体部41は、第1及び第2ケーブル11,12の延長方向に沿って延びる。
本体部41は、支持部材40をインナーパネル6に締結される締結部42と、インナーパネル6の後側開口部6bを塞ぐ蓋部44と、締結部42と蓋部44とを連結する2本の連結部43とを備える。
締結部42には、第1及び第2ケーブル11,12を案内するための案内凹部42aが設けられている。
蓋部44は、本体部41の延長方向に対して斜めに設けられている。具体的には、蓋部44は、車両前方に行くに従って車幅内方に延びる。蓋部44には、第1及び第2ケーブル11,12が挿通する開口部44aが設けられている。蓋部44における開口部44aの下部からプーリユニット支持部50が突出する。プーリユニット支持部50は、第1及び第2ケーブル11,12の延長方向に沿って延びる。
また、図5に示されるように、支持部材40において、後述の載置部51よりも下方、かつ後述の保持部53よりも外方の部位には壁部45が設けられている。壁部45は、第1及び第2ケーブル11,12の延長方向に対して垂直に交わる面(以下、「押当面45a」という。)を有する。第1突出部37が後述の係合孔54に係合するとき、第1突出部37のフランジ37aがこの押当面45aに当たる。
図4に示されるように、プーリユニット支持部50は、保持部53と載置部51とを備える。載置部51は、開口部44aよりも下側に配置されている。載置部51の横幅LX(車幅方向の幅長)は、ケース34の横幅LWの半分の長さよりも短い。
載置部51は、プーリユニット30を載せる載置面51aを有する。
載置面51aにプーリユニット30が置かれたとき、プーリユニット30の姿勢が、ローラユニット4cにプーリユニット30を取り付けるときのプーリユニット30の取付姿勢と同じ姿勢または取付姿勢に近い姿勢になるように構成されている。ローラユニット4cにプーリユニット30を取り付けるときのプーリユニット30の取付姿勢とは、プーリ軸C(第1支軸35の中心軸)が上下方向に沿うようになる、プーリユニット30の姿勢である。例えば、載置面51aは、上下方向に垂直な面として構成される。
載置部51には、プーリユニット30の第1突出部37が挿通する挿通孔52が設けられている。挿通孔52は、プーリユニット30がローラユニット4cに取り付けられたときに第1突出部37が配置される配置部位52aと、配置部位52aよりも開口部44a側に配置されている固定部位52bとを有する。固定部位52bは、第1突出部37を着脱可能に保持する。
挿通孔52における配置部位52aの幅長(車幅方向の長さ)は、第1突出部37の胴部37bの直径よりも大きく、フランジ37aのフランジ径よりも小さい。これにより、第1突出部37が挿通孔52から抜け難くなっている。
挿通孔52における固定部位52bの幅長(車幅方向の長さ)は、第1突出部37の胴部37bの直径と等しいかまたは僅かに大きい。固定部位52bと配置部位52aとの境界には突起52cが設けられ、突起52cにより固定部位52bと配置部位52aとの間の部分の溝幅が狭められている。この突起52cは、固定部位52bに配置された第1突出部37が配置部位52a側に移動することを抑制する。
図4(b)に示されるように、保持部53は、開口部44aよりも下側に配置されている。好ましくは、保持部53は、保持部53の上縁と載置部51の内側縁とが接続される。例えば、保持部53と載置部51とが直角に交わるように構成される。これにより、プーリユニット支持部50の強度が高まる。
保持部53はプーリユニット30を保持する(図6参照)。
保持部53は、プーリユニット30の下面34bが当接し得る当接面53aを有する。当接面53aは、載置面51aに対して直角または直角に近い角度に延びる。
保持部53には、当接面53aに開口してプーリユニット30の第1突出部37が係合する係合孔54が設けられている。係合孔54は、車両前後方向において挿通孔52よりも開口部44a側に配置されている。係合孔54は、第1突出部37を着脱可能に保持する。係合孔54における幅長(上下方向の長さ)は、第1突出部37の胴部37bの直径と等しいかまたは僅かに大きい。
係合孔54は、連通溝55を介して挿通孔52に連結されている。例えば、連通溝55は、係合孔54から前方に延びて、途中で屈曲して上方に延び、挿通孔52の配置部位52aに接続される。係合孔54と連通溝55との境界には突起56が設けられ、突起56により係合孔54と連通溝55との間の部分の溝幅が狭められている。この突起56は、係合孔54に配置された第1突出部37が連通溝55に移動することを抑制する。
連通溝55において係合孔54から屈曲部までの部分の幅長(上下方向の長さ)は、第1突出部37の胴部37bの直径よりも大きく、フランジ径よりも小さい。これにより、第1突出部37が連通溝55から抜け難くなっている。
保持部53の先端部には、第2突出部38が係合する係合凹部57が設けられている。
係合凹部57は、前方に開口する。係合凹部57は、上顎部58と、上顎部58よりも下側に配置される下顎部59との間の部分として構成される。下顎部59は、上顎部58よりも前方に突出する。係合凹部57における幅長(上下方向の長さ)は、第2突出部38の胴部38bの直径よりも僅かに大きい。これにより、第2突出部38は、係合凹部57に対して摺動可能とされている。
係合孔54と係合凹部57との間の間隔距離は、第1突出部37と第2突出部38との間の間隔距離に等しい。このため、第1突出部37が係合孔54に挿通すると、第2突出部38が係合凹部57に挿通し得る。第1突出部37が係合孔54に挿通し、かつ第2突出部38が係合凹部57に挿通すると、プーリユニット30は、回転しない状態で保持部53に保持される。
第1突出部37が係合孔54に挿通しかつ第2突出部38が係合凹部57に挿通して、プーリユニット30の下面34bが当接面53aに接触するようにプーリユニット30が配置されるとき、プーリ軸Cが概ね車幅方向に沿うようになる。
支持部材40とプーリユニット30とは、異なる2つの態様で係合する。
第1態様は、プーリユニット30の下面34bが保持部53に接触する配置(第1の配置)で、プーリユニット30が保持部53で保持される係合態様である。第2態様は、プーリユニット30の下面34bが載置部51に接触する配置(第2の配置)で、プーリユニット30が載置部51に置かれる係合態様である。
図6を参照して、第1態様で係合されたプーリユニット30と支持部材40との係合構造について説明する。
図6に示されるように、第1態様では、プーリユニット30の下面34bが保持部53の当接面53aに対向するように、プーリユニット30が支持部材40に配置される。すなわち、プーリユニット30は縦置き(プーリ軸Cは車幅方向に向く。)にされる。そして、第1突出部37が保持部53の係合孔54に係合され、第2突出部38が保持部53の係合凹部57に挿通される。このように、プーリユニット30は、第1突出部37を回転軸として回転しないように保持される。
プーリユニット30が保持部53に保持されるとき、第1突出部37のフランジ37aが支持部材40の壁部45に当接する。第2突出部38は係合凹部57に対して摺動可能であるため、プーリユニット30は、第1突出部37のフランジ37aを支点として揺動する。具体的には、プーリユニット30の第3プーリ33側が車幅内方に移動する(図13参照)。第2突出部38の先端側には爪部38aが設けられているため、プーリユニット30が揺動することにより第2突出部38と係合凹部57との係合が外れることが抑制される。すなわち、プーリユニット30は、後方側(第3プーリ33側)が揺れるように保持部53で保持される。
第1態様で係合されたプーリユニット30と支持部材40との係合体は、図8に示されるようにインナーパネル6の正面側開口部6a及び後側開口部6bに通されて、インナーパネル6の後部に取り付けられる。このとき、この係合体は、図9に示されるように、ヒンジ部品5の下に配置される。プーリユニット30の上側の部分とヒンジ部品5との間の距離(以下、「プーリ・ヒンジ間距離DS」、図9参照。)は次のように設定されている。プーリ・ヒンジ間距離DSは、インナーパネル6にヒンジ部品5を取付けるときに生じ得る下方側ずれの最大長と、インナーパネル6の後側開口部6bに支持部材40を取り付けるときに生じ得る上方側ずれの最大長との和よりも大きくなるように設定されている。ヒンジ部品5が基準配置位置よりも下側にずれて配置されかつ支持部材40が基準配置位置よりも上側にずれて配置されるときでも、プーリユニット30と支持部材40との係合体がインナーパネル6の後側開口部6bを挿通するとき、プーリユニット30とヒンジ部品5とが干渉しないように、プーリ・ヒンジ間距離DSが設定されている。プーリ・ヒンジ間距離DSは、例えば、プーリユニット30における第1突出部37の配置位置、プーリユニット30における第2突出部38の配置位置、保持部53における係合凹部57の配置位置、及び保持部53における係合孔54の配置位置により設定され得る。
図7を参照して、第2態様で係合されたプーリユニット30と支持部材40との係合構造について説明する。
図7に示されるように、第2態様では、プーリユニット30の下面34bが載置部51の載置面51aに対向するように、プーリユニット30が支持部材40に配置される。すなわち、プーリユニット30は横置き(プーリ軸Cは鉛直方向に向く。)にされる。そして、第1突出部37が載置部51の挿通孔52における配置部位52aに挿通される。第1突出部37のフランジ37aのフランジ径が挿通孔52の配置部位52aの幅長よりも大きいことから、第1突出部37は挿通孔52に引っ掛かるようになる。なお、第2突出部38は、係合凹部57から抜け出ている。
図8〜図10を参照して、スライドドア駆動ユニット10の取り付け作業について説明する。
スライドドア駆動ユニット10の取付工程では、まず、駆動ユニット20をインナーパネル6に配置する。中継プーリ24をインナーパネル6の所定位置に配置する。次いで、支持部材40とプーリユニット30とを第1態様で係合する。そして、プーリユニット30と支持部材40との係合体を、インナーパネル6の正面側開口部6aを挿通してインナーパネル6とアウターパネル7との間の隙間空間SAに入れて、インナーパネル6の後側開口部6bから出す。そして、支持部材40を、インナーパネル6の後側開口部6bに取り付ける。このとき、図9に示されるように、プーリユニット30は、ヒンジ部品5よりも下側に配置される。
次に、保持部53からプーリユニット30を取り外して、プーリユニット30と支持部材40とを第2態様の係合状態に移行させる。具体的には、プーリユニット30の第1突出部37を、保持部53の連通溝55に沿わせて移動させることにより、プーリユニット30を載置部51の上に載せる。このとき、プーリユニット30は、ローラユニット4cの下側に配置され、かつローラユニット4cに取り付けられる姿勢になっている。このため、プーリユニット30をローラユニット4cに取り付ける作業が簡単である。
プーリユニット30がローラユニット4cに取り付けられると、図10に示されるように、プーリユニット30の第1突出部37は、載置部51の挿通孔52の配置部位52aに配置される。第1突出部37の中心は、配置部位52aの中心に一致するように、または当該中心の近い位置に配置される。このとき、フランジ37aの周縁は保持部53から離間する。すなわち、プーリユニット30がローラユニット4cに取り付けられるとき、フランジ37aは保持部53に接触しない。ローラユニット4cの移動によりプーリユニット30が回転または移動するが、フランジ37aは、保持部53に接触しない大きさに規定されているため、プーリユニット30の動きが妨げられることはない。
図11〜図13を参照して、スライドドア駆動ユニット10の作用を説明する。
図11は、第1態様で係合されたプーリユニット30と支持部材40との係合体を示す平面図である。図12は、第2態様で係合されたプーリユニット30と支持部材40との係合体を示す平面図である。
図11及び図12に示されるように、第1態様の係合体の横幅LA(車幅方向の幅長)は、第2態様の係合体の横幅(すなわちプーリユニット30のケース34の横幅LW。図12参照。)よりも短い。これは、ケース34の厚幅LHが、ケース34の横幅LWの半分の長さよりも短いこと、かつ載置部51の横幅LXがケース34の横幅LWの半分の長さよりも短いことからである。このため、第1態様の係合体は、第2態様の係合体に比べて幅狭の隙間空間SAに挿通し得る。
スライドドア2は車幅方向に薄型化する傾向になる。またアウターパネル7とインナーパネル6の間には、窓ガラス8等の各種の部品が配置されたり補強部材が取り付けられたりする(図8参照)。これらのことから、アウターパネル7とインナーパネル6の間の隙間空間SAは車幅方向に狭くなっている。このため、第1態様で係合するプーリユニット30と支持部材40との係合構造によれば、第2態様でしか係合しない従来の係合構造に比べて、スライドドア駆動ユニット10の取り付けが簡単になる。
図13は、支持部材40に対してプーリユニット30が回転している状態を示す。
図13(a)は、プーリユニット30と支持部材40との係合体の平面図であり、図13(b)は、プーリユニット30と支持部材40との係合体を、図4(b)のB−B線に相当する線で切断した断面図である。
支持部材40に対してプーリユニット30が揺れ動かない態様でプーリユニット30が支持部材40に固定されている場合は、この係合体をインナーパネル6とアウターパネル7との間の隙間空間SAに円滑に挿通するためには、係合体を通すことができる直線状の空間または係合体を回しながら挿通させるだけの幅広の空間が必要となる。しかしながら、上述したように、アウターパネル7とインナーパネル6との間には各種の部品が配置され、補強部材が取り付けられているため、このような係合体を挿通させることは難しい。この点、図13(a)及び図13(b)に示されるように、第1態様で係合されたプーリユニット30と支持部材40との係合体は、プーリユニット30が支持部材40に対して回転する。すなわち、第1突出部37と係合孔54との係合部が関節として機能して、プーリユニット30と支持部材40との係合体が折れ曲がるようになっている。このため、プーリユニット30と支持部材40との係合体は、アウターパネル7とインナーパネル6の間の隙間空間SAを簡単に通過する。
以下、本実施形態に係るスライドドア駆動ユニット10の効果を説明する。
(1)本実施形態では、支持部材40は、第1及び第2ケーブル11,12を挿通する開口部44aを有する本体部41と、本体部41に設けられてプーリユニット30のプーリ軸Cが斜めまたは車幅方向に沿うようになる姿勢でプーリユニット30を保持する保持部53とを有する。
この構成によれば、プーリ軸Cが斜めまたは車幅方向に沿うようになる姿勢でプーリユニット30が保持される。すなわち、プーリユニット30が横置きではなく縦置きまたは斜めで保持される。このため、プーリユニット30が横置きで支持される場合に比べて、プーリユニット30と支持部材40との係合体をインナーパネル6とアウターパネル7との間の隙間空間SAに挿通し易くなり、スライドドア2へのプーリユニット30及び支持部材40の取り付け作業が円滑になる。
(2)本実施形態では、支持部材40は、プーリユニット30が載せられる載置面51aを有する載置部51を有する。載置面51aは、載置部51にプーリユニット30が置かれたとき、プーリユニット30の姿勢が、ローラユニット4cにプーリユニット30を取り付けるときの取付姿勢と同じになるように、構成されている。
この構成によれば、プーリユニット30が載置部51に置かれたときに、プーリユニット30の姿勢は、ローラユニット4cにプーリユニット30を取り付けるときの取付姿勢と同じ姿勢になる。このため、プーリユニット30をローラユニット4cに簡単に取り付けることができる。
(3)本実施形態では、プーリユニット30は、第1突出部37を有する。第1突出部37は、プーリ軸方向に突出して、先端側にはフランジ37aが設けられている。保持部53には、第1突出部37が係合する係合孔54が設けられている。載置部51には、第1突出部37が挿通する挿通孔52が設けられている。係合孔54と挿通孔52とは連通溝55で連結されている。
この構成によれば、プーリユニット30の第1突出部37が保持部53の係合孔54に係合するとき、フランジ37aが係合孔54に引っ掛かり得る。また、プーリユニット30の第1突出部37が挿通孔52に挿通するとき、フランジ37aが挿通孔52に引っ掛かり得る。プーリユニット30の第1突出部37が連通溝55を通過するとき、フランジ37aが連通溝55に引っ掛かり得る。このため、プーリユニット30が保持部53で保持されるとき、プーリユニット30が載置部51に置かれるとき、またはプーリユニット30が第1態様の配置から第2態様の配置に移動するときにおいて、プーリユニット30が支持部材40から外れて落下するような事態が発生することは抑制される。
(4)本実施形態では、プーリユニット30は、第1突出部37と、プーリ軸方向に突出する第2突出部38を有する。保持部53には、第2突出部38が係合する係合凹部57が設けられている。
第1突出部37と係合孔54との係合だけでプーリユニット30が保持される場合、第1突出部37が回転軸となってプーリユニット30が回転し得る。このため、プーリユニット30と支持部材40との係合体をインナーパネル6とアウターパネル7との間の隙間空間SAに挿通し難くなる。この点、上記構成では、プーリユニット30が第1突出部37と第2突出部38とを介して保持されるようになるため、このような回転が抑制される。これにより、プーリユニット30と支持部材40との係合体をインナーパネル6とアウターパネル7との間の隙間空間SAに挿通することが行い易くなる。
(5)本実施形態では、支持部材40には壁部45が設けられている。壁部45は、第1突出部37が係合孔54に係合しかつ第2突出部38が係合凹部57に係合するとき第1突出部37のフランジ37aが当接する部位として構成されている。
この構成によれば、第1突出部37のフランジ37aが当接する壁部45を支点としてプーリユニット30が揺動する。このため、支持部材40とプーリユニット30とが係合した係合体は、係合された状態で、折れ曲がるようになるため、インナーパネル6とアウターパネル7との間において構成される折れ曲がった隙間空間SAにも係合体を円滑に挿通させることができる。
(6)本実施形態では、第2突出部38の先端側には、係合凹部57の周縁部に係合する爪部38aが設けられている。
この構成によれば、プーリユニット30が揺動するとき、第2突出部38の爪部38aが係合凹部57に当接する。このため、プーリユニット30の揺動によって係合凹部57と第2突出部38との係合が解除されることが抑制される。これにより、プーリユニット30と支持部材40との係合体をインナーパネル6とアウターパネル7との間の隙間空間SAに挿通させるときにプーリユニット30が他の部品に当たるときでもプーリユニット30が支持部材40から外れることが抑制される。例えば、プーリユニット30と支持部材40との係合体をインナーパネル6とアウターパネル7との間の隙間空間SAを挿通させる作業において、この係合体と隙間空間SAに挿通させている最中に支持部材40からプーリユニット30が外れることがある。このような事態が発生すると、この作業をやり直す必要があるが、上記構成によれば、支持部材40からプーリユニット30が外れるが抑制されるため、やり直し作業頻度が少なくなる。
(7)本実施形態では、載置部51の挿通孔52は、配置部位52aと固定部位52bとを有する。配置部位52aは、プーリユニット30がローラユニット4cに取り付けられたときに第1突出部37が配置される部位である。固定部位52bは、配置部位52aよりも開口部44a側に配置されて第1突出部37が固定され得る部位である。この構成によれば、プーリユニット30の突出部を固定部位52bに配置することにより、プーリユニット30を載置部51に固定することができる。
(8)本実施形態では、第1突出部37のフランジ37aのフランジ径は、係合孔54の孔径、挿通孔52の孔径、及び連通溝55の溝幅よりも大きい。
この構成によれば、第1突出部37が係合孔54から抜けること、第1突出部37が挿通孔52から抜けること、及び第1突出部37が連通溝55から抜けることが抑制される。すなわち、プーリユニット30が支持部材40から外れることが抑制される。
(9)本実施形態では、プーリユニット30がローラユニット4cに取り付けられて第1突出部37が挿通孔52に配置されるとき、フランジ37aの周縁が保持部53から離間する。この構成によれば、プーリユニット30がローラユニット4cに取り付けられるとき、フランジ37aが保持部53に接触しない。このため、フランジ37aが保持部53に接触することによりプーリユニット30の動きが妨げられることすなわちローラユニット4cの動きが妨げられるといった事態の発生が抑制される。
(10)本実施形態では、プーリユニット30が保持部53に接触する第1の配置から載置部51に接触する第2の配置までプーリユニット30が移動する際、第1突出部37のフランジ37aと保持部53またはフランジ37aと載置部51との干渉でプーリユニット30の移動が妨げられることがないように第1突出部37の長さが設定されている。
第1突出部37が長すぎると、プーリユニット30が保持部53に接触する第1の配置から載置部51に接触する第2の位置までプーリユニット30が移動するまでの間で、第1突出部37が保持部53に当たってこの移動が妨げられる。この点、上記構成によれば、このような移動において、第1突出部37が、保持部53または載置部51と干渉しないように構成されているため、このような移動が円滑に行われるようになる。
(11)本実施形態では、プーリユニット30が支持部材40の保持部53に保持された状態で、車両1のインナーパネル6に設けられている後側開口部6bに支持部材40が挿通するとき、ヒンジ部品5に干渉してプーリユニット30の挿通が妨げられることがないように、プーリユニット30が保持部53に対して配置される。
支持部材40の保持部53においてローラユニット4c側に近すぎる位置にプーリユニット30が配置されると、プーリユニット30と支持部材40との係合体をインナーパネル6の後側開口部6bに挿通するとき、プーリユニット30の上部がヒンジ部品5に干渉するおそれがある。この点、上記構成によれば、このような干渉が生じることが抑制されるため、プーリユニット30と支持部材40との係合体を円滑に後側開口部6bに挿通させることができる。
例えば、ヒンジ部品5が基準配置位置よりも下側にずれて、かつ支持部材40が基準配置位置よりも上側にずれて配置されるときでも、プーリユニット30と支持部材40との係合体がインナーパネル6の後側開口部6bを挿通するとき、プーリユニット30とヒンジ部品5とが干渉しないように、プーリ・ヒンジ間距離DSが設定されている。なお、このようなプーリ・ヒンジ間距離DSの設定に基づいて、支持部材40の保持部53におけるプーリユニット30の高さが決定される。
<その他の実施形態>
・本実施形態では、保持部53は、図4(c)に示されるように板状であるが、保持部53の構造はこれに限定されない。例えば、保持部53は、外方に開口する箱形に形成され得る。
・本実施形態では、載置部51は、図4(c)に示されるように板状であるが、載置部51の構造はこれに限定されない。例えば、載置部51は、下方に開口する箱形に形成され得る。
1…車両、2…スライドドア、3a,3b,3c…ガイドレール、4a,4b,4c…ローラユニット、5…ヒンジ部品、6…インナーパネル、6a…正面側開口部、6b…後側開口部、7…アウターパネル、8…窓ガラス、10…スライドドア駆動ユニット、11…第1ケーブル、12…第2ケーブル、20…駆動ユニット、21…ブラケット、22…ドラム、23…モータユニット、24…中継プーリ、25…ブラケット、26…貫通孔、30…プーリユニット、31…第1プーリ、32…第2プーリ、33…第3プーリ、34…ケース、34a…下板、34b…下面、35…第1支軸、36…第2支軸、37…第1突出部、37a…フランジ、37b…胴部、38…第2突出部、38a…爪部、38b…胴部、40…支持部材、41…本体部、42…締結部、42a…案内凹部、43…連結部、44…蓋部、44a…開口部、45…壁部、45a…押当面、50…プーリユニット支持部、51…載置部、51a…載置面、52…挿通孔、52a…配置部位、52b…固定部位、52c…突起、53…保持部、53a…当接面、54…係合孔、55…連通溝、56…突起、57…係合凹部、58…上顎部、59…下顎部、101…車両、102…スライドドア、103…ガイドレール、104…ローラユニット、106…インナーパネル、106a…正面側開口部、106b…後側開口部、107…アウターパネル、111…ケーブル、112…ケーブル、130…プーリユニット、140…支持部材、C…プーリ軸、SA…隙間空間、LH…厚幅、LW…横幅、LA…横幅、LX…横幅、DS…プーリ・ヒンジ間距離。

Claims (9)

  1. 車両に敷設されたガイドレールにローラユニットを介して摺動可能に支持されたスライドドアを移動させるスライドドア駆動ユニットであって、2本のケーブルと、前記2本のケーブルを牽引する駆動ユニットと、前記ガイドレールに沿うように前記2本のケーブルを案内するプーリユニットと、前記プーリユニットを支持するものであって前記スライドドアに取り付けられる支持部材とを備え、前記支持部材は、前記2本のケーブルを挿通する開口部を有する本体部と、前記本体部に設けられて車両上方から見て前記プーリユニットのプーリ軸が斜めまたは車幅方向に沿うようになる姿勢で前記プーリユニットを保持する保持部と、前記プーリユニットが載せられる載置面を有する載置部とを有し、前記載置面は、前記載置部に前記プーリユニットが置かれたとき、前記プーリユニットの姿勢が、前記ローラユニットに前記プーリユニットを取り付けるときの取付姿勢と同じになるように構成されており、
    前記プーリユニットは、前記プーリ軸方向に突出して先端側にフランジが設けられた突出部を有し、
    前記保持部には、前記突出部が係合する係合孔が設けられ、
    前記載置部には、前記突出部が挿通する挿通孔が設けられ、
    前記係合孔と前記挿通孔とは連通溝で連結されている、スライドドア駆動ユニット。
  2. 前記プーリユニットは、前記突出部としての第1突出部に加えて、前記プーリ軸方向に突出する第2突出部を更に有し、前記保持部には、前記第2突出部が係合する係合凹部が設けられている
    請求項に記載のスライドドア駆動ユニット。
  3. 前記支持部材には、前記第1突出部が前記係合孔に係合しかつ前記第2突出部が前記係合凹部に係合するとき前記第1突出部の前記フランジが当接する壁部が設けられている
    請求項に記載のスライドドア駆動ユニット。
  4. 前記第2突出部の先端側には、前記係合凹部の周縁部に係合する爪部が設けられている
    請求項または請求項に記載のスライドドア駆動ユニット。
  5. 前記載置部の前記挿通孔は、前記プーリユニットが前記ローラユニットに取り付けられたときに前記突出部が配置される配置部位と、前記配置部位よりも前記開口部側に配置されて前記突出部が固定され得る固定部位とを有する
    請求項〜請求項のいずれか一項に記載のスライドドア駆動ユニット。
  6. 前記フランジのフランジ径は、前記係合孔の孔径、前記挿通孔の孔径、及び前記連通溝の溝幅よりも大きい
    請求項〜請求項のいずれか一項に記載のスライドドア駆動ユニット。
  7. 前記プーリユニットが前記ローラユニットに取り付けられて前記突出部が前記挿通孔に配置されるとき、前記フランジの周縁が前記保持部から離間する
    請求項〜請求項のいずれか一項に記載のスライドドア駆動ユニット。
  8. 前記プーリユニットが前記保持部に接触する第1の配置から前記載置部に接触する第2の配置まで前記プーリユニットが移動する際、前記突出部の前記フランジと前記保持部または前記フランジと前記載置部との干渉で前記プーリユニットの移動が妨げられることがないように前記突出部の長さが設定されている
    請求項〜請求項のいずれか一項に記載のスライドドア駆動ユニット。
  9. 前記プーリユニットが前記支持部材の前記保持部に保持された状態で、前記車両のインナーパネルに設けられている後側開口部に前記支持部材が挿通するとき、前記ローラユニットを回転可能に支持するヒンジ部品に干渉して前記プーリユニットの挿通が妨げられることがないように、前記プーリユニットが前記保持部に対して配置される
    請求項〜請求項のいずれか一項に記載のスライドドア駆動ユニット。
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