以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る動画データ再生システムの概略構成図である。図1に示すように、動画データ再生システムは、サーバ装置1、印画物作製装置2、及び携帯端末4を備える。
サーバ装置1は、画像データと、この画像データに対応する動画データとを保存している。サーバ装置1は、画像データと、対応する動画データにアクセスするための保存場所情報(例えばURL)とを印画物作製装置2へ送信する。
画像データは、例えば、図2(a)に示すように、スポーツ選手や有名人等の人物の画像30と、印画物作製装置2が撮影したユーザ画像が挿入されるユーザ画像挿入領域31とを含むフレーム画像のデータである。動画データは、例えば、画像30の人物が動いたり音声を出したりしている動画のデータである。画像30は人物に限定されず、動物やキャラクターなどでもよい。以下、画像30を人物画像として説明を行う。
印画物作製装置2は、ボックス型の写真撮影装置であり、ユーザから料金が支払われると、ユーザを撮影し、ユーザ画像を生成する。また、印画物作製装置2は、サーバ装置1から受信した保存場所情報をコード化して二次元コードを生成する。そして、印画物作製装置2は、画像データのユーザ画像挿入領域31にユーザ画像を挿入し、さらに二次元コード画像を合成し、合成画像を印画紙にプリントしてプリント物(印画物)3を出力する。これにより、図2(b)に示すように、人物画像30、ユーザ画像32、及び二次元コード33がプリントされたプリント物3が作製される。
ユーザは、スマートフォンやタブレット機器等の携帯端末4を有しており、この携帯端末4には動画データを再生するためのプログラム(動画再生アプリ)が記憶されている。携帯端末4がこのプログラムを実行すると、二次元コードを読み取るために携帯端末4のカメラ機能が起動する。ユーザが携帯端末4のカメラでプリント物3上の二次元コード33を撮影すると、携帯端末4は二次元コード33を読み取って保存場所情報を取得し、サーバ装置1にアクセスする。
携帯端末4は、サーバ装置1から画像データを取得するとともに、携帯端末4のカメラでプリント物3の人物画像30を撮影するようユーザに指示する。ユーザが携帯端末4のカメラで人物画像30を撮影すると、携帯端末4は、撮影された人物画像30と、サーバ装置1から取得した画像との特徴点を比較して照合する。照合により2つの画像が一致した場合、携帯端末4はサーバ装置1から人物画像30に対応する動画データを取得し、ディスプレイ上で動画を再生する。動画再生には公知のAR技術が用いられ、携帯端末4のカメラで撮影しているプリント物3に動画が重畳して再生される。
このように、動画データ再生システムでは、印画物作製装置2が、ユーザを撮影し、ユーザ画像32、人物画像30、及び二次元コード33がプリントされたプリント物3を販売する。ユーザは、自身の画像と、有名人等の画像とが合成された写真(プリント物3)を購入できる。また、ユーザは、購入したプリント物3の二次元コード33を携帯端末4で読み取り、サーバ装置1にアクセスして動画データを受信・再生し、人物画像30に対応する動画を楽しむことができる。
図3は、印画物作製装置2の概略構成を示す。印画物作製装置2は、ユーザ(被撮影者)Pを撮影し、撮影画像データを生成する撮影装置21と、この撮影画像データに対して画像処理を施す演算制御装置20と、印画物(写真)をプリントするプリンタ23と、撮影装置21がユーザPを撮影する際にユーザPに光を照射するストロボ24と、サーバ装置1との通信を行う通信部25とを備える。
また、印画物作製装置2は、ユーザPから各種指示を受け付けると共に、撮影した画像のプレビュー表示を行うタッチパネル22を備えている。さらに、印画物作製装置2には、ユーザPが印画物の代金として支払う貨幣を受け入れたり、釣銭を払い出したりする課金部(図示せず)が設けられている。印画物作製装置2におけるユーザPの背中側の壁紙は、クロマキー合成に適した色、例えば青色や黄緑色になっている。
撮影装置21は、例えばデジタルカメラであり、レンズ、シャッタ、CMOSセンサ、A/D変換器等を有する。撮影装置21がユーザPを撮影する場合には、CMOSセンサが、レンズにより収束された撮影光を、シャッタを介して受光すると共に、受光面に結像された光学像を光電変換し、画像信号として出力する。そして、A/D変換器が、CMOSセンサから出力された画像信号をA/D変換し、撮影画像データを生成する。撮影装置21は、撮影画像データを演算制御装置20へ出力する。
通信部25は、サーバ装置1と通信を行い、サーバ装置1から人物画像30を含む画像データ、及び保存場所情報を受信する。
演算制御装置20は、撮影装置21、タッチパネル22、プリンタ23、ストロボ24、通信部25、及び課金部に接続されており、各部の制御やデータの受け渡しを行う。
図4に、演算制御装置20のハードウェア構成を示す。演算制御装置20は、CPU(中央演算処理部)201、メインメモリ202、ディスク装置203、及び入出力部204を有する。演算制御装置20の各部はバスを介して接続されている。
ディスク装置203は、制御プログラム、画像販売プログラム、及びサーバ装置1から受信した画像データを記憶する。
CPU201が制御プログラムを実行することで、印画物作製装置2の各部を制御する制御部として機能する。
CPU201が画像販売プログラムを実行することで、図5に示すように、画像データ受信部210、サンプル画像表示部211、保存場所情報取得部212、コード化処理部213、撮影処理部214、切抜部215、画像合成部216、及びプリント処理部217が実現され、ユーザの撮影及びプリント物3の販売が行えるようになる。
画像データ受信部210は、サーバ装置1から画像データを受信し、ディスク装置203に格納する。
サンプル画像表示部211は、サーバ装置1から受信した画像データを用いて、タッチパネル22にプリント物3のサンプル画像を表示する。ユーザが購入画像を選択して料金を支払うと、保存場所情報取得部212が、購入された画像に対応する保存場所情報をサーバ装置1から取得し、撮影処理部214が撮影装置21を用いてユーザPの撮影処理を行う。
コード化処理部213は、保存場所情報取得部212が取得した保存場所情報をコード化して二次元コード画像を生成する。
切抜部215は、撮影装置21による撮影画像内の人物(ユーザ)と背景色(壁紙色)との色差を判別し、撮影画像からユーザ画像を切り抜く。ここで判別される色差とは、色相差、彩度差、又は色相差及び彩度差の組み合わせである。
画像合成部216は、購入された画像と、コード化処理部213により生成された二次元コード画像と、切抜部215により撮影画像から切り抜かれたユーザ画像とを合成して合成画像を作成する。例えば、画像合成部216は、図2(a)、(b)に示すように、購入画像の画像データのユーザ画像挿入領域31にユーザ画像32を挿入し、さらに、人物画像30及びユーザ画像32に重ならない位置に二次元コード画像33を合成して合成画像を作成する。
プリント処理部217は、作成された合成画像を、入出力部204を介してプリンタ23へ転送し、印画紙にプリントするように制御する。これにより、プリンタ23からプリント物3が出力される。
タッチパネル22は、操作ボタンを表示し、操作ボタンが押されると、その操作ボタンに対応した操作指示を受け付ける。また、印画物作製装置2はライブビュー機能を有し、人物画像30とユーザ画像32とを合成した画像をタッチパネル22の画面で確認できるようになっている。
タッチパネル22上の撮影指示ボタンが押されると、ボタンタッチ後、所定のタイミングでプリント用画像生成のための撮影処理が行われ、合成画像が静止画表示される。ユーザPは、表示された合成画像を確認し、承認ボタンを押すと、演算制御装置20は、この合成画像(プリント用画像)のデータをプリンタ23へ転送する。
プリンタ23は、演算制御装置20から受け取った合成画像を印画紙にプリントしてプリント物3を出力する。プリンタ23のプリント方式は特に限定されず、インクジェット方式、昇華型熱転写方式、溶融型熱転写方式等を用いることができる。
図6はサーバ装置1の構成図である。サーバ装置1は、画像データ送信部11、保存場所情報送信部12、動画データ送信部13、動画配信管理部14、及び記憶部15を備え、例えばコンピュータにより構成される。
記憶部15は、画像データ、動画データ、及び管理情報を保存する。画像データ及び動画データは、ライセンサから提供されたものである。管理情報は、画像データ、動画データ、及び保存場所情報の対応関係や、データが登録された日付等の情報を含む。
記憶部15は、フラッシュメモリタイプ、ハードディスクタイプ、マルチメディアカードマイクロタイプ、カードタイプのメモリ(例えば、SD又はXDメモリなど)、RAM、SRAM、ROM、EEPROM、PROM、磁気メモリの少なくとも1つのタイプの記憶媒体を含む。
画像データ送信部11は、印画物作製装置2及び携帯端末4へ画像データを送信する。例えば、画像データ送信部11は、ライセンサから提供された画像データ及び動画データがサーバ装置1に登録されると、印画物作製装置2へ画像データを送信する。また、画像データ送信部11は、携帯端末4が保存場所情報に基づいてサーバ装置1にアクセスした場合、この保存場所情報に対応する画像データを携帯端末4へ送信する。
保存場所情報送信部12は、サーバ装置1における動画データの保存場所を示す保存場所情報を印画物作製装置2へ送信する。保存場所情報は、携帯端末4が動画データ再生に際しサーバ装置1にアクセスするために使用されるものである。
動画データ送信部13は、携帯端末4からの要求に応じて、携帯端末4へ動画データを送信する。携帯端末4へ送信する動画データは、携帯端末4へ送信した画像データに対応したものである。
動画配信管理部14は、管理情報を参照し、携帯端末4がアクセスしてきた際の保存場所情報から、対応する画像データ及び動画データを特定する。
図7は、携帯端末4のブロック構成図である。携帯端末4は、CPU40、メモリ41、カメラ42、通信部43、及びディスプレイ(タッチパネル)44を備える。
メモリ41は、動画再生アプリ(アプリケーションプログラム)を記憶する。メモリ41は、フラッシュメモリタイプ、ハードディスクタイプ、マルチメディアカードマイクロタイプ、カードタイプのメモリ(例えば、SD又はXDメモリなど)、RAM、SRAM、ROM、EEPROM、PROM、磁気メモリの少なくとも1つのタイプの記憶媒体を含む。
CPU40が動画再生アプリを実行することで、図8に示すように、コード読取部401、画像取得部402、特徴点比較部403、及び動画再生部404が実現され、動画の再生が行えるようになる。
コード読取部401は、カメラ42を用いてプリント物3にプリントされた二次元コード33から保存場所情報を読み取る。画像取得部402は、読み取った保存場所情報を用いて、通信部43を介してサーバ装置1にアクセスし、人物画像30に対応する画像データを取得する。また、画像取得部402はカメラ42を用いてプリント物3上の人物画像30を取得する。
特徴点比較部403は、サーバ装置1から取得した画像と、カメラ42で撮影したプリント物3の人物画像30との特徴点を比較する。特徴点が合致した場合、動画再生部404は、サーバ装置1から動画データを受信する。特徴点が不一致の場合、ディスプレイ44に再生不可であることが表示される。
動画再生部404は、公知のAR技術を用いて、受信した動画データを、カメラ42で撮影している人物画像30に重畳させて再生する。例えば、検出した人物画像30の特徴点を追跡してカメラ42の位置姿勢を推定し、カメラ画像と動画の位置合わせを行う。
図9は、本実施形態によるプリント物の販売及び動画再生の処理の流れを示す図である。
ライセンサから提供された画像データ及び動画データが記憶部15に登録される(ステップS101)。データの登録に伴い、サーバ装置1は保存場所情報を生成し、画像データ及び動画データとの対応関係を記憶部15内の管理情報に登録する。
管理情報の登録後、サーバ装置1は印画物作製装置2へ画像データ及び保存場所情報を送信する(ステップS102)。サーバ装置1から印画物作製装置2への画像データの送信タイミングは任意である。
送信された画像データ及び保存場所情報はディスク装置203に記憶される。これにより、印画物作製装置2で合成画像の販売が開始される。サンプル画像表示部211は、画像データを用いて、タッチパネル22にプリント物3のサンプル画像を表示する。
ユーザが、印画物作製装置2を操作して画像を購入し、料金を支払うと(ステップS103)、印画物作製装置2がユーザを撮影する(ステップS104)。印画物作製装置2のライブビュー機能により、画像データの人物画像とユーザ画像とを合成した画像がタッチパネル22に表示される。ユーザは、タッチパネル22の画面で写り具合を確認し、体の位置や角度を調整して、撮影指示を行う。
ユーザの撮影後、切抜部215が撮影画像からユーザ画像を切り抜く。また、コード化処理部213が、保存場所情報を示す二次元コード画像を生成する。そして、画像合成部216が、ステップS103で購入された画像データのユーザ画像挿入領域に切り抜いたユーザ画像を挿入し、さらに、二次元コード画像を合成して、合成画像を作成する(ステップS105)。
プリンタ23が、この合成画像を印画紙にプリントして出力する(ステップS106)。これにより、ユーザは、人物画像30、ユーザ画像32、及び二次元コード33がプリントされたプリント物3(図2(b)参照)を入手することができる(ステップS107)。
ユーザが、携帯端末4の動画再生アプリを実行すると、カメラ42が起動し、ディスプレイ44上に二次元コードの読み取り指示が表示される(ステップS108)。カメラ42でプリント物3の二次元コード33を撮影することで、携帯端末4は保存場所情報を取得する(ステップS109)。
携帯端末4の画像取得部402は、保存場所情報に基づき、通信部43を介してサーバ装置1にアクセスし、画像データを要求する(ステップS110)。サーバ装置1は、管理情報を参照し、携帯端末4からアクセスされた際の保存場所情報に対応する画像データを携帯端末4へ送信する(ステップS111)。
携帯端末4がサーバ装置1から画像データを受信すると、ディスプレイ44上に人物画像30の読み取り指示が表示される。カメラ42でプリント物3の人物画像30を撮影すると、特徴点比較部403が、サーバ装置1から受信した画像と、カメラ42で撮影した人物画像30との特徴点を比較する(ステップS112)。特徴点が合致すると、携帯端末4はサーバ装置1に対し動画データを要求する(ステップS113)。
サーバ装置1は、ステップS111で携帯端末4へ送信した画像データに対応する動画データを携帯端末4へ送信する(ステップS114)。携帯端末4が動画データを受信すると、動画再生部404が、公知のAR技術を用いて、カメラ42で撮影している人物画像30に重畳させて動画データを再生する(ステップS115)。これにより、ディスプレイ44では、プリント物3内の人物画像30が動き出したように動画が再生される。
このように、本実施形態によれば、印画物作製装置2がユーザを撮影し、ライセンサが提供したフレーム画像に、撮影したユーザ画像を合成したプリント物3を作製する。また、プリント物3にプリントされた二次元コードを携帯端末4で読み取り、サーバ装置1にアクセスして、ライセンサから提供された動画データを受信・再生し、フレーム画像内の人物画像に対応する動画を楽しむことができる。
上記実施形態において、サーバ装置1はプリント物3の販売枚数に上限を設定し、この上限値と同数の互いに異なる保存場所情報を生成してもよい。複数の保存場所情報は異なるURLであるが、サーバ装置1の内部での変換処理により、同一の画像データ及び動画データに紐付けられる。
印画物作製装置2は、ユーザから画像が購入されると、サーバ装置1に対して保存場所情報を要求する。保存場所情報送信部12は、印画物作製装置2からの要求に応じて、複数の保存場所情報のうち、未送信の保存場所情報のいずれかを印画物作製装置2へ送信する。これにより、印画物作製装置2で作製されるプリント物3は、人物画像30が同じであっても、二次元コード33が異なったものとなる。
プリント物3の販売枚数が販売可能数に達すると、未送信の保存場所情報がなくなるため、サーバ装置1は売り切れとなったことを印画物作製装置2に通知する。
さらに、サーバ装置1内の管理情報に、1枚のプリント物3で動画を再生できる携帯端末4の台数を示す再生可能デバイス数を設定してもよい。サーバ装置1は、アクセスしてきた携帯端末4を識別する情報、例えば端末の個体識別情報、又は携帯端末4にインストールされている動画再生アプリのアプリIDを取得する。動画配信管理部14は、携帯端末4がサーバ装置1にアクセスしてきた際の保存場所情報と、携帯端末4の識別情報とを対応付けて記憶しておき、同一の保存場所情報を利用してアクセスした携帯端末4の台数をカウントする。カウント値が再生可能デバイス数に達した後、同じ保存場所情報を利用してさらに他の携帯端末4からアクセスがあった場合、動画配信管理部14は動画再生を拒否する。
このように、販売可能数や再生可能デバイス数を設定することで、プリント物3の発行枚数や、動画再生端末数を制限することができる。例えば、発行枚数を制限することで、プリント物3の価値を上げることができる。また、動画再生端末数を制限することで、プリント物3の複製・頒布を抑制できる。
サーバ装置1に複数の動画データを登録し、ユーザ(携帯端末4)の位置や、動画再生時刻により、異なる動画が再生されるようにしてもよい。この場合、管理情報には、位置や時刻等の条件毎に再生する動画が定義される。ユーザの位置は、携帯端末4のGPS機能により取得される。例えば、イベント会場において動画再生を行うことで、イベントに関連した特別な動画を視聴可能にできる。また、朝、昼、夜で再生される動画を変えることができる。
印画物作製装置2で撮影したユーザ画像をサーバ装置1へ送信し、ユーザ画像が動画データに組み込まれるようにしてもよい。これにより、ユーザは、携帯端末4において、自身の画像を含む動画データを楽しむことができる。この場合、サーバ装置1は、印画物作製装置2で画像が購入される毎に、異なる保存場所情報を印画物作製装置2へ送信する。また、サーバ装置1は、動画データにユーザ画像を合成する動画合成処理部を有し、この動画データを、印画物作製装置2へ送信した保存場所情報と対応付けて保存する。サーバ装置1は、携帯端末4に対し、ユーザ画像が合成された動画データを送信する。
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、ライセンサから提供された動画データを携帯端末4で再生する例について説明したが、動画データは印画物作製装置2でユーザを撮影した動画でもよい。
サーバ装置1は、印画物作製装置2で画像が購入される毎に、異なる保存場所情報を印画物作製装置2へ送信する。印画物作製装置2は、プリント物3にプリントする画像(静止画)の撮影後、動画の撮影を行う。動画の撮影後、印画物作製装置2の動画データ送信部が動画データをサーバ装置1へ送信する。
サーバ装置1は、印画物作製装置2へ送信した保存場所情報、印画物作製装置2から受信した動画データ、及び画像データを紐付けて保存する。サーバ装置1は、アクセスしてきた携帯端末4に対し、アクセス時の保存場所情報に対応する動画データを送信する。これにより、携帯端末4において、印画物作製装置2で撮影した動画データをプリント物3上に重畳させて再生することができる。
図10は、本実施形態によるプリント物の販売及び動画再生の処理の流れを示す図である。
ライセンサから提供された画像データが記憶部15に登録される(ステップS201)。その後、サーバ装置1は印画物作製装置2へ画像データを送信する(ステップS202)。サーバ装置1から印画物作製装置2への画像データの送信タイミングは任意である。
送信された画像データはディスク装置203に記憶される。これにより、印画物作製装置2で合成画像の販売が開始される。サンプル画像表示部211は、画像データを用いて、タッチパネル22にプリント物3のサンプル画像を表示する。
ユーザが、印画物作製装置2を操作して画像を購入し、料金を支払うと(ステップS203)、印画物作製装置2はサーバ装置1に対して保存場所情報を要求する(ステップS204)。サーバ装置1は、印画物作製装置2からの要求に応じて、印画物作製装置2へ保存場所情報を送信する(ステップS205)。この保存場所情報は、後述するステップS208でサーバ装置1が印画物作製装置2から受信した動画データが保存される場所を示すものである。サーバ装置1は、印画物作製装置2からの要求の度に異なる保存場所情報を印画物作製装置2へ送信する。
印画物作製装置2がユーザの静止画を撮影する(ステップS206)。印画物作製装置2のライブビュー機能により、画像データのユーザ画像挿入領域にユーザ画像が挿入された画面がタッチパネル22に表示される。ユーザは、タッチパネル22の画面で写り具合を確認し、体の位置や角度を調整して、撮影指示を行う。このステップでは、プリント物3にプリントされるユーザ画像(静止画)が撮影される。
静止画の撮影後、撮影装置21はユーザの動画を撮影して、動画データを作成する(ステップS207)。印画物作製装置2は、作成した動画データをサーバ装置1へ送信する(ステップS208)。サーバ装置1は、印画物作製装置2から受信した動画データを、ステップS201で送信した画像データ、及びステップS205で送信した保存場所情報と紐付けて、記憶部15に保存する(ステップS209)。
印画物作製装置2の切抜部215は、ステップS206で撮影された撮影画像からユーザ画像を切り抜く。また、コード化処理部213が、ステップS205で受信した保存場所情報を示す二次元コード画像を生成する。そして、画像合成部216が、ステップS203で購入された画像データのユーザ画像挿入領域にユーザ画像を挿入し、さらに、二次元コード画像を合成して、合成画像を作成する(ステップS210)。
プリンタ23が、この合成画像を印画紙にプリントして出力する(ステップS211)。これにより、ユーザは、人物画像30、ユーザ画像32、及び二次元コード33がプリントされたプリント物3を入手することができる(ステップS212)。
ステップS210の合成画像作成処理、及びステップS211のプリント処理は、ステップS207の動画撮影処理と並行して行ってもよいし、動画撮影処理より前に行ってもよい。
その後の処理(ステップS213〜S220)は、図9のステップS108〜S115と同様であり、説明を省略する。サーバ装置1から携帯端末4へ送信され、再生される動画データは、ステップS208で印画物作製装置2からサーバ装置1へ送信された動画データである。携帯端末4のディスプレイ44では、カメラ42で撮影しているプリント物3にユーザ自身の動画が重畳して再生される。
このように、本実施形態によれば、印画物作製装置2がユーザの静止画及び動画を撮影し、ライセンサが提供したフレーム画像に、撮影したユーザ静止画を合成したプリント物3を作製する。また、プリント物3にプリントされた二次元コードを携帯端末4で読み取り、サーバ装置1にアクセスして、印画物作製装置2で撮影したユーザ自身の動画を楽しむことができる。
[第3の実施形態]
上記第2の実施形態では印画物作製装置2で動画データを撮影・作成していたが、ユーザの所有する携帯端末4に保存されている動画データをサーバ装置1に登録してもよい。
サーバ装置1は、印画物作製装置2で画像が購入される毎に、異なる保存場所情報を印画物作製装置2へ送信する。印画物作製装置2は、プリント物3にプリントするユーザ画像(静止画)を撮影し、画像データの人物画像、ユーザ画像、及び保存場所情報を示す二次元コードを合成した合成画像をプリント出力する。
携帯端末4が、プリント物3の二次元コードを読み取ってサーバ装置1にアクセスすると、サーバ装置1は携帯端末4に対して動画データを要求する。ユーザは、携帯端末4のメモリ41に保存されている動画データを選択し、サーバ装置1に送信(アップロード)する。サーバ装置1は、携帯端末4から受信した動画データを、携帯端末4がアクセスしてきた時の保存場所情報及びこれに対応する画像データと紐付けて保存する。
動画データを登録する携帯端末4と、動画データを再生する携帯端末4とが異なっていてもよい。例えば、ユーザAが、自身が写ったプリント物3を作製し、動画データを登録した後、プリント物3を動画付きの写真としてユーザBに譲渡する。ユーザBは、自身の携帯端末を用いて、プリント物3の二次元コード33からサーバ装置1にアクセスして、ユーザAが登録した動画を楽しむことができる。
上記第2の実施形態と比較して、印画物作製装置2で撮影した動画データでなく、携帯端末4内の動画データをサーバ装置1に登録できるため、より多様な動画データを楽しむことができる。
図11は、本実施形態によるプリント物の販売及び動画再生の処理の流れを示す図である。図11では、ユーザAが携帯端末4Aを用いて動画データを登録した後、プリント物をユーザBに譲渡し、ユーザBが携帯端末4Bを用いて動画データを再生する例について説明する。
ライセンサから提供された画像データが記憶部15に登録される(ステップS301)。その後、サーバ装置1は印画物作製装置2へ画像データを送信する(ステップS302)。サーバ装置1から印画物作製装置2への画像データの送信タイミングは任意である。
送信された画像データはディスク装置203に記憶される。これにより、印画物作製装置2で合成画像の販売が開始される。サンプル画像表示部211は、画像データを用いて、タッチパネル22にプリント物3のサンプル画像を表示する。
ユーザAが、印画物作製装置2を操作して画像を購入し、料金を支払うと(ステップS303)、印画物作製装置2はサーバ装置1に対して保存場所情報を要求する(ステップS304)。サーバ装置1は、印画物作製装置2からの要求に応じて、印画物作製装置2へ保存場所情報を送信する(ステップS305)。この保存場所情報は、後述するステップS315でサーバ装置1が携帯端末4Aから受信した動画データを保存する場所を示すものである。サーバ装置1は、印画物作製装置2からの要求の度に異なる保存場所情報を印画物作製装置2へ送信する。
印画物作製装置2がユーザAの静止画を撮影する(ステップS306)。印画物作製装置2のライブビュー機能により、画像データのユーザ画像挿入領域にユーザ画像が挿入された画像がタッチパネル22に表示される。ユーザAは、タッチパネル22の画面で写り具合を確認し、体の位置や角度を調整して、撮影指示を行う。このステップでは、プリント物3にプリントされるユーザ画像(静止画)が撮影される。
印画物作製装置2の切抜部215は、撮影された撮影画像からユーザ画像を切り抜く。また、コード化処理部213が、ステップS305で受信した保存場所情報を示す二次元コード画像を生成する。そして、画像合成部216が、ステップS303で購入された画像データのユーザ画像挿入領域にユーザ画像を挿入し、さらに、二次元コード画像を合成して、合成画像を作成する(ステップS307)。
プリンタ23が、この合成画像を印画紙にプリントして出力する(ステップS308)。これにより、ユーザAは、人物画像30、ユーザ画像32、及び二次元コード33がプリントされたプリント物3を入手することができる(ステップS309)。
ユーザAが、携帯端末4Aの動画再生アプリを実行すると、カメラ42が起動し、ディスプレイ44上に二次元コードの読み取り指示が表示される(ステップS310)。カメラ42でプリント物3の二次元コード33を撮影することで、携帯端末4Aは保存場所情報を取得する(ステップS311)。
携帯端末4Aが、取得した保存場所情報に基づいてサーバ装置1にアクセスする(ステップS312)。サーバ装置1は、携帯端末4Aのアクセス時の保存場所情報に対応する動画データが未登録であるため、携帯端末4Aに対し動画データを要求する(ステップS313)。
ユーザAは、携帯端末4A内の動画データを選択する(ステップS314)。選択された動画データが、携帯端末4Aからサーバ装置1へ送信される(ステップS315)。サーバ装置1は、受信した動画データを、画像データ及び保存場所情報に紐付けて保存する(ステップS316)。
動画登録後、ユーザAはプリント物3をユーザBに譲渡する(ステップS317)。ユーザBが、携帯端末4Bの動画再生アプリを実行すると、カメラ42が起動し、ディスプレイ44上に二次元コードの読み取り指示が表示される(ステップS318)。カメラ42でプリント物3の二次元コード33を撮影することで、携帯端末4Bは保存場所情報を取得する(ステップS319)。
携帯端末4Bの画像取得部402は、保存場所情報に基づき、通信部43を介してサーバ装置1にアクセスし、画像データを要求する(ステップS320)。サーバ装置1は、管理情報を参照し、携帯端末4Bからアクセスされた際の保存場所情報に対応する画像データを携帯端末4Bへ送信する(ステップS321)。
携帯端末4Bがサーバ装置1から画像データを受信すると、ディスプレイ44上に人物画像30の読み取り指示が表示される。カメラ42でプリント物3の人物画像30を撮影すると、特徴点比較部403が、サーバ装置1から受信した画像と、カメラ42で撮影した人物画像30との特徴点を比較する(ステップS322)。特徴点が合致すると、携帯端末4Bはサーバ装置1に対し動画データを要求する(ステップS323)。
サーバ装置1は、ステップS321で携帯端末4Bへ送信した画像データに対応する動画データを携帯端末4Bへ送信する(ステップS324)。この動画データは、ステップS315で携帯端末4Aから登録された動画データである。携帯端末4Bが動画データを受信すると、動画再生部404が、公知のAR技術を用いて、カメラ42で撮影している人物画像30に重畳させて動画データを再生する(ステップS325)。
このように、本実施形態によれば、印画物作製装置2がユーザの静止画を撮影し、ライセンサが提供したフレーム画像に、撮影したユーザ静止画を合成したプリント物3を作製する。また、プリント物3にプリントされた二次元コードを携帯端末4で読み取り、サーバ装置1にアクセスして、携帯端末4に保存されている動画データをサーバ装置1に登録することができる。以後、プリント物3にプリントされた二次元コードを携帯端末4で読み取ることで、この動画を再生することができる。
[第4の実施形態]
上記第2の実施形態では、印画物作製装置2でユーザの静止画及び動画を撮影していたが、動画のみ撮影するようにしてもよい。この場合、プリント物3にユーザ画像はプリントされず、ライセンサから提供された画像データ(コンテンツ画像)及び二次元コードがプリントされる。
図12は、本実施形態によるプリント物の販売及び動画再生の処理の流れを示す図である。
ライセンサから提供された画像データが記憶部15に登録される(ステップS401)。その後、サーバ装置1は印画物作製装置2へ画像データを送信する(ステップS402)。サーバ装置1から印画物作製装置2への画像データの送信タイミングは任意である。
送信された画像データはディスク装置203に記憶される。これにより、印画物作製装置2で合成画像の販売が開始される。サンプル画像表示部211は、画像データを用いて、タッチパネル22にプリント物3のサンプル画像を表示する。
ユーザが、印画物作製装置2を操作して画像を購入し、料金を支払うと(ステップS403)、印画物作製装置2はサーバ装置1に対して保存場所情報を要求する(ステップS404)。サーバ装置1は、印画物作製装置2からの要求に応じて、印画物作製装置2へ保存場所情報を送信する(ステップS405)。この保存場所情報は、後述するステップS407でサーバ装置1が印画物作製装置2から受信した動画データを保存する場所を示すものである。サーバ装置1は、印画物作製装置2からの要求の度に異なる保存場所情報を印画物作製装置2へ送信する。
印画物作製装置2の撮影装置21がユーザの動画を撮影して動画データを作成する(ステップS406)。印画物作製装置2は、動画データをサーバ装置1へ送信する(ステップS407)。サーバ装置1は、印画物作製装置2から受信した動画データを、ステップS401で送信した画像データ、及びステップS405で送信した保存場所情報と紐付けて、記憶部15に保存する(ステップS408)。
コード化処理部213が、ステップS405で受信した保存場所情報を示す二次元コード画像を生成する。そして、画像合成部216が、ステップS403で購入された画像データに二次元コード画像を合成して、合成画像を作成する(ステップS409)。
プリンタ23が、この合成画像を印画紙にプリントして出力する(ステップS410)。これにより、ユーザは、コンテンツ画像及び二次元コードがプリントされたプリント物3を入手することができる(ステップS411)。
その後の処理(ステップS412〜S419)は、図9のステップS108〜S115と同様であり、説明を省略する。サーバ装置1から携帯端末4へ送信され、再生される動画データは、ステップS407で印画物作製装置2からサーバ装置1へ送信された動画データである。携帯端末4のディスプレイ44では、カメラ42で撮影しているプリント物3にユーザ自身の動画が重畳して再生される。
このように、本実施形態によれば、印画物作製装置2がユーザの動画を撮影し、サーバ装置1に登録する。また、印画物作製装置2は、ライセンサが提供したコンテンツ画像に、二次元コードを合成したプリント物3を作製する。プリント物3にプリントされた二次元コードを携帯端末4で読み取り、サーバ装置1にアクセスして、印画物作製装置2で撮影したユーザ自身の動画を楽しむことができる。例えば、プリント物3は動画付きのグリーティングカードとして他人に譲渡することができる。
上記第1及び第3の実施形態において、画像データを格納した記憶媒体を印画物作製装置2に接続するなどにより、印画物作製装置2のディスク装置203に画像データを書き込んでもよい。
この場合、印画物作製装置2が保存場所情報を生成(発行)し、この保存場所情報をコード化して二次元コード画像を生成してもよい。例えば、サーバ装置1内の動画データを保存可能な場所を示す情報を、印画物作製装置2のディスク装置203に予め書き込んでおく。印画物作製装置2は、画像が購入される毎に異なる(又は同一の)保存場所情報を発行する。このように、印画物作製装置2が保存場所情報を生成することで、印画物作製装置2から、サーバ装置1との通信機能を省略できる。
上記第1の実施形態において、印画物作製装置2が、ユーザの撮影を行わずに、画像データ(コンテンツ画像)及び二次元コードのみをプリントしたプリント物を出力する機能を備えていてもよい。これにより、ユーザは、動画付きのブロマイド写真を購入することができる。
印画物作製装置2は、プリント物3の作製後、クーポン画像等を印画紙にプリントし、クーポン券等を出力してもよい。
上述した実施形態で説明した動画データ再生システムの少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、動画データ再生システムの少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
また、動画データ再生システムの少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。