JP6520103B2 - サーモスタット及びサーモスタットの制御方法 - Google Patents

サーモスタット及びサーモスタットの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、サーモスタット及びサーモスタットの制御方法に関し、より詳細には、電熱ヒータの電熱による強制的な熱膨張体の膨張によって、リフタが限界以上に伸びること、及びリフタが限界まで伸びた状態が連続的に続くことを回避して、耐久性を向上するサーモスタット及びサーモスタットの制御方法に関する。
内燃機関を冷却する冷却水をラジエータへ導入する冷却通路とラジエータを経由しないバイパス通路との分岐点にサーモスタットを配設した内燃機関の冷却回路においては、冷却水の水温が低温の場合には、サーモスタットによって冷却通路を遮断すると共にバイパス通路を開放して、冷却水にラジエータを通過させずに冷却水の温度を上昇させて暖機を行っている。一方、冷却水の温度が高温の場合には、サーモスタットによって冷却通路を開放すると共にバイパス通路を遮断して、冷却水にラジエータを通過させて冷却水を冷却している。
このように、複数の通路の分岐点に配置されて、流体の流路を切り換えるサーモスタットとして、一端側が固定されると共に他端側が熱膨張体により伸縮動作するリフタと、リフタの伸縮動作に伴って開閉動作する第一弁体及び第二弁体と、熱膨張体を温める電熱ヒータと、を備えて構成されたサーモスタットが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このサーモスタットは、電熱ヒータにより熱膨張体を温めて膨張させることで、流体の温度によらずに強制的に第一弁体及び第二弁体を作動させている。具体的には、冷却回路を流れる冷却水の水温が予め設定される目標水温を超えた際に、電熱ヒータに通電して電熱により熱膨張体を温めて膨張させ、強制的にリフタを伸ばして、第一弁体を開くと共に第二弁体を閉じて、冷却通路を開放すると共にバイパス通路を遮断している。
しかし、この種のサーモスタットは、リフタの伸び量を把握する手段を備えていない。そのため、電熱ヒータの電熱による強制的な熱膨張体の膨張によりリフタが限界以上に伸びること、あるいは、リフタが伸びた状態が長時間に渡って続くことが生じることにより、耐久性が低下していた。
つまり、想定していない外気温度の影響、ラジエータの劣化、及び冷却ファンの不良により冷却水の冷却能力が低下した場合には、冷却水の水温を目標水温に近づけるために、リフタの伸び量が限界の状態でも、電熱ヒータに通電し続けてしまう。その結果、前述したように、電熱ヒータの電熱による強制的な熱膨張体の膨張によりリフタが限界以上に伸びること、あるいは、リフタが伸びた状態が長時間に渡って続くことが生じることで、耐久性が低下していた。
特開昭55−155979号公報
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その課題は、電熱ヒータの電熱による強制的な熱膨張体の膨張によって、リフタが限界以上に伸びること、及びリフタが限
界まで伸びた状態が連続的に続くことを回避して、耐久性を向上できるサーモスタット及びサーモスタットの制御方法を提供することである。
上記の課題を解決するための本発明のサーモスタットは、複数の通路の分岐に配置され、一端側が固定されると共に他端側が温度上昇に伴って膨張し温度低下に伴って収縮する性質を有する熱膨張体により伸縮動作するリフタと、該リフタの伸縮動作に伴って開閉動作する第一弁体及び第二弁体と、該リフタの縮む方向に該第一弁体を付勢する第一弾性体と、該リフタの伸びる方向に該第二弁体を付勢する第二弾性体と、該熱膨張体を温める電熱ヒータと、該電熱ヒータを制御する制御装置と、を備えたサーモスタットにおいて、前記制御装置が、前記電熱ヒータに通電し、電熱による前記熱膨張体の膨張により前記リフタを伸ばして、前記第一弁体を開方向に、前記第二弁体を閉方向にそれぞれ作動させる制御を行う場合に、前記電熱ヒータに連続して通電した連続通電時間を取得し、該連続通電時間が予め定められた停止判定値を超えたときに、該電熱ヒータの通電を停止する制御を行い、前記電熱ヒータの通電を停止する制御を行った後に、前記電熱ヒータへの通電を停止した連続停止時間を取得し、該連続停止時間が予め定められた開始判定値を超えたときに、該電熱ヒータの通電を開始する制御を行う構成にしたことを特徴とするものである。
また、上記の課題を解決するための本発明のサーモスタットの制御方法は、電熱ヒータに通電して、電熱により熱膨張体を膨張させ、前記熱膨張体の膨張によってリフタを伸ばして、第一弁体を開方向に作動させると共に、第二弁体を閉方向に作動させるサーモスタットの制御方法において、前記電熱ヒータに通電する場合には、前記電熱ヒータに連続して通電した連続通電時間を取得し、前記連続通電時間が予め定められた停止判定値を超えたときに、前記電熱ヒータの通電を停止し、前記電熱ヒータの通電を停止した後に、前記電熱ヒータへの通電を停止した連続停止時間を取得し、前記連続停止時間が予め定められた開始判定値を超えたときに、前記電熱ヒータの通電を開始することを特徴とする方法である。
本発明のサーモスタット及びサーモスタットの制御方法によれば、一方の通路を開放するために、電熱ヒータに通電し、電熱により強制的に熱膨張体を膨張させてリフタを伸ばす場合に、電熱ヒータに連続して通電した連続通電時間に制限を設けることで、電熱ヒータの通電を停止する。そして、電熱ヒータによる電熱の影響が無くなることで、熱膨張体を収縮させてリフタを縮めることにより、リフタの伸び量が限界の状態を一旦、解除することができる。これにより、強制的な熱膨張体の膨張によって、リフタが限界以上に伸張すること、及びリフタが伸張した状態が長時間に渡って続くことを回避することができるので、耐久性を向上できる。
特に、本発明は、外気温度の影響、ラジエータの劣化、及び冷却ファンの不良により冷却能力が低下した場合に、内燃機関の冷却回路の冷却水の水温が目標水温まで低下しない場合でも、長時間に渡って電熱ヒータが連続して通電されることを回避できるので、内燃機関の冷却回路に設けると効果的である。
本発明のサーモスタットの実施形態を例示する説明図であり、第一弁体が閉弁し、第二弁体が開弁した状態を示す。 本発明のサーモスタットの実施形態を例示する説明図であり、第一弁体が開弁し、第二弁体が閉弁した状態を示す。 図2に示すサーモスタットのリフタが伸びた状態を示す。 本発明のサーモスタットの制御方法を例示するフローチャートである。 図1〜図3に示すサーモスタットを冷却回路に配置した内燃機関を例示する説明図であり、冷却回路の冷却通路を遮断し、バイパス通路を開放した状態を示す。 図1〜図3に示すサーモスタットを冷却回路に配置した内燃機関を例示する説明図であり、冷却回路の冷却通路を開放し、バイパス通路を開放した状態を示す。
以下、本発明のサーモスタット及びサーモスタットの制御方法について説明する。
図1〜図3は、本発明の実施形態のサーモスタット10の構成を例示している。このサーモスタット10は、電熱ヒータ20に通電することで、その電熱ヒータ20の電熱による熱膨張体15の温度の上昇に伴って熱膨張体15を膨張させて、強制的に第一弁体16を開方向に作動させると共に第二弁体17を閉方向に作動させるものである。
図1に示すように、複数の通路36a〜36cの分岐点に配置されたサーモスタット10は、筐体11と、シリンダ12及びピストン13から成るリフタ14、熱膨張体15、第一弁体16、第二弁体17、第一弾性体18、第二弾性体19、電熱ヒータ20、及び制御装置21を備えている。
筐体11は、通路36bに固定されるものであり、上方に配置された上方フレーム11aと、下方に配置された下方フレーム11bと、外周側に配置されて通路36bに連結固定される連結部11cと、内周縁部に配置された弁座11dとを有している。この筐体11の上方フレーム11a及び下方フレーム11bには複数の貫通孔が設けられて籠状に形成されている。また、連結部11cと通路36bとは液密性を保って連結されている。
リフタ14は、一端側が筐体11に固定されると共に他端側に熱膨張体15が充填されてその熱膨張体15により伸縮動作するものであり、シリンダ12及びピストン13から構成されている。
シリンダ12は、開口端12aが筐体11の内部に配置されると共に閉口端12bが筐体から外方に突出した有底筒状の中空容器であり、熱膨張体15が充填されている。
ピストン13は、シリンダ12の開口端12aから突出した外方端13aが筐体11の上方フレーム11aの内面に固定されると共に、内方端13bがシリンダ12の内部の熱膨張体15に埋設されている。このピストン13は、中空管で構成されている。
熱膨張体15は、シリンダ12の内部に充填されている。この熱膨張体15は、温度上昇に伴って融解して体積膨張し、一方、温度低下に伴って固化して体積収縮する性質を有するものである。なお、この熱膨張体15としては、サーモワックスを例示できる。
第一弁体16は、筐体11の内部に配置されてシリンダ12の開口端側に固定されている。この第一弁体16は、筐体11の弁座11dと当接することで、通路36bを遮断し、一方、弁座11dから離間することで、通路36bを開放している。
第二弁体17は、シリンダ12の閉口端12bからピストン13の反対側に突出した軸部17aに沿って摺動可能に支持されている。この第二弁体17は、通路36cに当接することで、通路36cを遮断し、通路36cから離間することで、通路36cを開放している。
第一弾性体18は、筐体11及び第一弁体16の間に介設されており、上端が第一弁体16に固定され、下端が筐体11の下方フレーム11bに固定されている。この第一弾性体18は、第一弁体16が開方向に移動したときに、第一弁体16を閉方向に付勢している。
第二弾性体19は、シリンダ12及び第二弁体17の間に介設されており、上端がシリンダ12の閉口端12bに固定され、下端が第二弁体17に固定されている。この第二弾性体19は、第二弁体17が通路36cに押し付けられたときに、シリンダ12を上方に付勢している。
電熱ヒータ20は、ピストン13の内方端側の中空部に配置されており、制御装置21と電気配線で接続されている。なお、この電熱ヒータ20は、ピストン13の内部の代わりに、シリンダ12の内部に設けてもよいが、位置が固定されるため、ピストン13の内部が好ましい。
図1に示すように、冷却水Wの水温Taが熱膨張体15の融解温度よりも低い場合には、第一弁体16が弁座11dに当接して、通路36bを遮断し、第二弁体17が通路36cから離間して、通路36cを開放している。これにより、冷却水Wは、通路36aから通路36cに導入される。
図2に示すように、冷却水Wの水温Taが熱膨張体15の融解温度よりも高い場合には、リフタ14が熱膨張体15の膨張により伸びる、つまり熱膨張体15の膨張によりピストン13がシリンダ12から軸方向に押し出され、シリンダ12がピストン13に対して下方へ移動する。このシリンダ12の下方への移動により、第一弁体16が弁座11dから離間して、通路36bが開放され、第二弁体17が通路36cに当接して、通路36cが遮断される。これにより、冷却水Wは、通路36aから通路36bに導入される。
この図2に示す状態から、冷却水Wの水温Taが熱膨張体15の融解温度よりも低くなる場合には、リフタ14が熱膨張体15の収縮により縮む、つまり熱膨張体15の収縮に伴って、ピストン13を押し出す力よりも第一弁体16に作用する第一弾性体18からの付勢力が大きくなり、ピストン13をシリンダ12の内部に押し込みながらシリンダ12がピストン13に対して上方に移動する。このシリンダ12の上方への移動により、第一弁体16が弁座11dに当接して、通路36bが遮断され、第二弁体17が通路36cから離間して、通路36cが開放される。
図2の状態から、更に水温Taが上昇すると、図3に示すように、更に熱膨張体15が膨張して、シリンダ12が下方に移動する。このとき、第二弁体17が軸部17aを上方に向って摺動することに伴って第二弾性体19からシリンダ12にはリフタ14の縮む方向に付勢力F2が作用して、熱膨張体15の膨張力F1を吸収しようとする。この熱膨張体15の膨張力F1と付勢力F2とが釣り合った状態における、図2のシリンダ12の閉口端12bの位置、すなわち第二弁体17が通路36cを遮断したときの閉口端12bの位置と、更に水温Taが上昇した場合の閉口端12bの位置との差をΔdとする。この差分Δdが第二弁体17が通路36cを遮断してからのリフタ14の伸び量の最大値となる。
このサーモスタット10は、制御装置21が電熱ヒータ20に通電し、電熱ヒータ20の電熱により熱膨張体を温めて膨張させることで、冷却水Wの水温Taによらずに強制的に第一弁体及び第二弁体を作動させている。
しかし、このサーモスタット10には、リフタ14の伸び量を把握する手段を備えていない。そのため、電熱ヒータ20の電熱による強制的な熱膨張体15の膨張によりリフタ14が限界以上に伸びること(差分Δdを超える)、あるいは、リフタ14が伸びた状態が長時間に渡って続くことが生じるおそれがある。
そこで、本発明のサーモスタット10においては、制御装置21が、電熱ヒータ20に
連続して通電した連続通電時間taを取得し、連続通電時間taが予め定められた停止判定値txを超えたときに、電熱ヒータ20の通電を停止する制御を行うように構成される。
制御装置21は、冷却水Wの流路を通路36aから通路36bにするときに、電力装置22から電熱ヒータ20に通電する制御を行うマイクロコンピュータを例示できる。この制御装置21は、電力装置22と電力センサ23とに接続され、連続通電時間taをカウントするタイマー24を有している。
連続通電時間taは、電熱ヒータ20を連続で通電させた時間、すなわち、制御装置21からの指令により電熱ヒータ20へ電力が供給されて、電熱ヒータ20が発熱し続けた時間である。具体的には、電熱ヒータ20と電力装置22との間の電流値又は電圧値を検出する電力センサ23が所定値を検出したときを開始時間とし、制御装置21のタイマー24でカウントされる時間である。なお、電力センサ23で所定値を検出したときを開始時間としたが、制御装置21から電力装置22へ送信される通電を開始する指令信号を開始時間としてもよい。
停止判定値txは、リフタ14のシリンダ12の大きさに基づいた熱膨張体15の充填量、及び熱膨張体15の性状に基づいた熱容量の大きさに応じて設定される。例えば、シリンダ12の充填量が多く熱容量が大きい程、電熱ヒータ20の電熱により膨張する速度は時間経過に対して緩やかになるため停止判定値txは長く設定され、充填量が少なく熱容量が小さい程、電熱ヒータ20の電熱による膨張する速度は時間経過に対して速くなるため停止判定値txは短く設定される。なお、第二弾性体のバネ定数に基づいて設定されてもよい。
この停止判定値txは、少なくとも、電熱ヒータ20に通電が開始されてから、第二弁体17が閉弁した後に、熱膨張体15の膨張力F1と、リフタ14に作用する第二弾性体19のリフタ14の縮む方向への付勢力F2とが釣り合うまでの時間に設定される、すなわち、電熱ヒータ20に通電が開始されてからカウントして、第二弁体17が閉弁し、その後、リフタ14が差分Δd分伸びるまでの時間に設定されることが望ましい。
図3に示す状態は、熱膨張体15の膨張力F1と第二弾性体19の付勢力F2が釣り合った状態である。この状態をリフタ14の伸び量の最大とするように停止判定値txを設定することにより、連続通電時間ta以内に必ず第二弁体17が通路36cを遮断できるようになる。停止判定値txがこれより短い時間に設定されると、連続通電時間ta以内に第二弁体17が通路36cを遮断できずに、冷却水Wを通路36bに導入するという当初の目的を達成できない。また、停止判定値txがこれより長い時間に設定されると、熱膨張体15の膨張力F1が第二弾性体19の付勢力F2よりも大きくなりリフタ14が限界以上に伸びること(差分Δdを超える)や、リフタ14が伸びた状態が長時間に渡って続くことを回避できなくなる。
従って、実験や試験により熱膨張体15の膨張力F1と第二弾性体19の付勢力F2とが釣り合う時間を求めておき、その時間を停止判定値txとするとよい。
このサーモスタット10の動作について説明する。サーモスタット10においては、通路36aから通路36cへ導入されていた冷却水Wを、通路36aから通路36bへ導入するときに、まず、制御装置21が電熱ヒータ20に通電して、電熱により熱膨張体15を膨張させる。次いで、熱膨張体15の膨張によって、熱膨張体15が充填されたリフタ14を伸ばして、第一弁体16を開方向に作動させると共に、第二弁体17を閉方向に作動させる。
次いで、制御装置21が、電熱ヒータ20に通電を開始したときを開始時間として、タイマー24で電熱ヒータ20に連続して通電した連続通電時間taを取得する。次いで、制御装置21が、連続通電時間taが予め定められた停止判定値txを超えたときに、電熱ヒータ20の通電を停止する。
上記のサーモスタット10によれば、一方の通路36bを開放するために、電熱ヒータ20に通電し、電熱により強制的に熱膨張体15を膨張させてリフタ14を伸ばす場合に、電熱ヒータ20に連続して通電した連続通電時間taに制限を設けることで、連続通電時間taがその制限を超えたときに電熱ヒータ20の通電を停止する。そして、電熱ヒータ20による電熱の影響が無くなることで、熱膨張体15を収縮させてリフタ14を縮めることにより、リフタ14の伸び量が限界の状態を一旦、解除することができる。これにより、強制的な熱膨張体15の膨張によって、リフタ14が限界以上に伸張すること、及びリフタ14が伸張した状態が長時間に渡って続くことを回避することができるので、耐久性を向上できる。
また、上記のサーモスタット10においては、制御装置21が、連続通電時間taが停止判定値txを超えて、電熱ヒータ20の通電を停止する制御を行った後に、電熱ヒータ20への通電を停止した連続停止時間tbを取得し、連続停止時間tbが予め定められた開始判定値tyを超えたときに、電熱ヒータ20の通電を開始する制御を行うように構成されることが望ましい。
連続停止時間tbは、電熱ヒータ20を連続で停止させた時間である。具体的には、電熱ヒータ20と電力装置22との間の電力センサ23が所定値を検出できなくなったときを開始時間とし、制御装置21のタイマー24でカウントされる時間である。なお、電力センサ23で所定値を検出できなくなったときを開始時間としたが、制御装置21から電力装置22へ送信される通電を停止する指令信号を開始時間としてもよい。
開始判定値tyは、停止判定値txと同様に熱膨張体15の充填量、及び熱膨張体15の熱容量の大きさに応じて設定されるが、リフタ14の伸び量が限界となった状態を一旦、解除できる時間であればよく、停止判定値txよりも短い時間に設定されることが好ましい。
電熱ヒータ20に通電し、電熱により強制的に熱膨張体15を膨張させてリフタ14を伸ばす場合は、冷却水Wの流路を通路36cから通路36bに変えることが目的である。そのため、耐久性を向上するために電熱ヒータ20の通電を停止した後に、連続停止時間tbを取得して、その連続停止時間tbが開始判定値tyを超えたときに、再び電熱ヒータ20への通電を開始することで、当初の目的を達成することができる。
このサーモスタット10の制御方法について、図4のフローチャートを参照しながら説明する。サーモスタット10の制御方法は、通路36aから通路36cへ導入されていた冷却水Wを、通路36aから通路36bへ導入するときに行われる方法である。なお、連続通電時間ta及び連続停止時間tbについては、所定時間Δtごとに加算されるものとする。所定時間Δtは1秒、10秒などを例示できる。
まず、ステップS10では、制御装置21の指令により、電熱ヒータ20に通電する。次いで、ステップS20では、タイマー24が、連続通電時間taとして所定時間Δtが経過したことをカウントする。
次いで、ステップS30では、制御装置21が、連続通電時間taが停止判定値txを
超えたか否かを判定する。このステップS30で、連続通電時間taが停止判定値tx以下と判定した場合には、ステップS10へ戻る。一方、ステップS30で、連続通電時間taが停止判定値txを超えたと判定した場合には、ステップS40へ進む。
次いで、ステップS40では、タイマー24がカウントした連続通電時間taをリセットする。
次いで、ステップS50では、制御装置21が、電熱ヒータ20の通電を停止する。次いで、ステップS60では、タイマー24が、連続停止時間tbとして所定時間Δtが経過したことをカウントする。
次いで、ステップS70では、制御装置21が、連続停止時間tbが開始判定値tyを超えたか否かを判定する。このステップS70で、連続停止時間tbが開始判定値ty以下と判定した場合には、ステップS50へ戻る。一方、ステップS70で、連続停止時間tbが開始判定値tyを超えたと判定した場合には、ステップS80へ進む。
ステップS80では、タイマー24がカウントした連続停止時間tbをリセットして、スタートへ戻り、電熱ヒータ20の通電を再開する。
この制御方法によれば、電熱ヒータ20に通電し、電熱により強制的に熱膨張体15を膨張させてリフタ14を伸ばす場合に、電熱ヒータ20に連続して通電した連続通電時間taに制限を設けることで、電熱ヒータ20の通電を停止する。そして、リフタ14の伸び量が限界の状態を一旦、解除した後に、電熱ヒータ20の通電を再開する。これにより、リフタ14が限界以上に伸張すること、及びリフタ14が伸張した状態が長時間に渡って続くことを回避しながら、電熱ヒータ20に通電する当初の目的である冷却水Wの流路の切り換えを行うことができる。
図5は、上記サーモスタット10が設けられるエンジン30の冷却回路36を例示している。このエンジン30においては、車両の走行時などにおいて吸気通路31へ吸入された空気Aが、ターボチャージャのコンプレッサ(図示せず)により圧縮されて高温になり、インタークーラ(図示せず)で冷却された後に、吸入空気としてインテークマニホールド32を経てエンジン本体33に供給される。エンジン本体33に供給された吸入空気が、燃料と混合されて燃焼して熱エネルギーを発生させた後に、燃焼ガスとなってエキゾーストマニホールド34から排気通路35へ排気されてから排ガスGとなって大気中へ放出される。
また、エンジン本体33を冷却する冷却回路36においては、ボトムバイパス式であって、エンジン本体33から放出された冷却水Wが、入口通路36aを経由して、サーモスタット10により冷却通路36b又はバイパス通路36cへ分岐され、ポンプ37を経由して出口通路36dからエンジン本体33へと戻される。
エンジン本体33から放出された冷却水Wは、その水温Taが低い場合には、図5に示すように、サーモスタット10によりバイパス通路36cへ導入される。一方、水温Taが高い場合には、図6に示すように、サーモスタット10により冷却通路36bへ導入され、ラジエータ38を通過することで、車速風と後続の冷却ファン39による冷却風とを利用して冷却される。
サーモスタット10の制御装置21は、エンジン本体33を制御するECM40に統合されている。なお、制御装置21をECM40に統合しなくてもよい。
ECM40には、電力センサ23に加えて、冷却水Wの水温Taを取得する水温センサ41、エンジン回転数Naを取得するエンジン回転数センサ42、エンジン本体33の筒内に吸入される吸入空気量Qaを取得する吸気量センサ43、及び運転者によるアクセルペダルの踏込量、すなわちアクセル開度Acを取得するアクセル開度センサ44が接続されている。
このエンジン30においては、ECM40が、エンジン30の熱量に基づいて設定される目標水温Tzを算出して、水温センサ41で取得された水温Taが目標水温Tzを超えている場合には、サーモスタット10に内蔵されている電熱ヒータ20への通電制御を行って、強制的に熱膨張体15を膨張させて冷却水Wを冷却通路36bへ導入する制御を行っている。
目標水温Tzは、エンジン30の熱量に基づいて設定される水温Taの目標値である。この目標水温Tzは、を算出するための目標水温マップを有している。
目標水温マップは、エンジン回転数センサ42で取得されるエンジン回転数Naと、
吸気量センサ43で取得される吸入空気量Qa及びアクセル開度センサ44で取得されるアクセル開度Acから算出される燃料噴射量Qbから求められるエンジン30の負荷Laと、に基づいた目標水温Tzが予め設定されたマップである。なお、この目標水温マップに代えて、燃料噴射量Qb及びエンジン回転数Naから求められる供給熱容量Caに基づいて目標水温Tzが設定されたマップを用いてもよい。
ECM40は、各センサの検出値を取得し、その検出値と目標水温マップとを参照することで、目標水温Tzを算出している。
このように算出した目標水温Tzよりも水温センサ41で取得した水温Taが高い温度を示す場合には、ECM40は、サーモスタット10に内蔵されている電熱ヒータ20への通電制御を行うが、想定していない外気温度の影響、ラジエータ38の劣化、及び冷却ファン39の不良により冷却水Wの冷却能力が低下した場合でも、水温Taを目標水温Tz以下にするために、リフタ14の伸び量量が限界状態でも、電熱ヒータ20に通電し続けてしまう。
そこで、前述した通り、本発明のサーモスタット10は、電熱ヒータ20に通電し、電熱により強制的に熱膨張体15を膨張させてリフタ14を伸ばす場合に、電熱ヒータ20に連続して通電した連続通電時間taに制限を設けることで、電熱ヒータ20の通電を停止し、リフタ14の伸び量が限界の状態を一旦、解除した後に、電熱ヒータ20の通電を再開している。
このように、本発明のサーモスタット10及びサーモスタット10の制御方法によれば、外気温度の影響、ラジエータ38の劣化、及び冷却ファン39の不良により冷却通路36bの冷却能力が低下した場合に、エンジン30の冷却回路36を流れる冷却水Wの水温Taが目標水温Tzまで低下しない場合でも、長時間に渡って電熱ヒータ20が連続して通電されることを回避できるので、リフタ14が限界以上に伸張すること、及びリフタ14が伸張した状態が長時間に渡って続くことを回避して耐久性を向上できると共に、電熱ヒータ20に通電する当初の目的である冷却水Wの水温Taを目標水温Tzに合わせるために強制的にリフタ14をリフトさせて、冷却水Wの流路を冷却通路36bに切り換えることができるので、エンジン30が冷却不足に陥ることを回避できる。
なお、上記の実施形態では、サーモスタット10と通路とを別体としたものを例に説明したが、サーモスタット10と通路とを一体的に形成したものとしてもよい。また、サーモスタット10の各部は金属で構成されることが好ましいが、樹脂で構成してもよい。
また、サーモスタット10の熱膨張体15として、サーモワックスを用いた例を説明したが、本発明は熱膨張体としてバイメタルを用いたものにも適用できる。
また、上記の実施形態では、ボトムバイパス式の冷却回路36を例に説明したが、本発明のサーモスタット10はインライン式の冷却回路にも適用できる。また、冷却回路36
の構成については、上記の構成に限定されない。例えば、冷却回路36に主冷却回路と副冷却回路との二系統の冷却回路を備えてもよい。また、冷却回路36の冷却水Wを水冷式のインタークーラに供給してインタークーラを冷却してもよい。
10 サーモスタット
14 リフタ
15 熱膨張体
16 第一弁体
17 第二弁体
18 第一弾性体
19 第二弾性体
20 電熱ヒータ
21 制御装置
ta 連続通電時間
tb 連続停止時間
tx 停止判定値
ty 開始判定値

Claims (4)

  1. 複数の通路の分岐に配置され、
    一端側が固定されると共に他端側が温度上昇に伴って膨張し温度低下に伴って収縮する性質を有する熱膨張体により伸縮動作するリフタと、該リフタの伸縮動作に伴って開閉動作する第一弁体及び第二弁体と、該リフタの縮む方向に該第一弁体を付勢する第一弾性体と、該リフタの伸びる方向に該第二弁体を付勢する第二弾性体と、該熱膨張体を温める電熱ヒータと、該電熱ヒータを制御する制御装置と、を備えたサーモスタットにおいて、
    前記制御装置が、前記電熱ヒータに通電し、電熱による前記熱膨張体の膨張により前記リフタを伸ばして、前記第一弁体を開方向に、前記第二弁体を閉方向にそれぞれ作動させる制御を行う場合に、
    前記電熱ヒータに連続して通電した連続通電時間を取得し、該連続通電時間が予め定められた停止判定値を超えたときに、該電熱ヒータの通電を停止する制御を行い、
    前記電熱ヒータの通電を停止する制御を行った後に、前記電熱ヒータへの通電を停止した連続停止時間を取得し、該連続停止時間が予め定められた開始判定値を超えたときに、該電熱ヒータの通電を開始する制御を行う構成にしたことを特徴とするサーモスタット。
  2. 前記停止判定値が、少なくとも、前記電熱ヒータに通電が開始されてから、前記第二弁体が閉弁した後に、前記熱膨張体の膨張力と、前記リフタに作用する前記第二弾性体の前記リフタの縮む方向への付勢力とが釣り合うまでの時間に設定された請求項1に記載のサーモスタット。
  3. 内燃機関と熱交換した後の冷却水が通過する入口通路、冷却水にラジエータを通過させる冷却通路、及び冷却水に前記ラジエータを通過させないバイパス通路の分岐点に配置され、
    前記入口通路を流れる冷却水の水温が前記内燃機関の熱量に基づいて設定される目標水温よりも高くなったときには、
    前記制御装置が、前記電熱ヒータに通電して、電熱による前記熱膨張体の膨張により前記リフタを伸ばし、前記第一弁体を開方向に作動させて前記冷却通路を開放すると共に、前記第二弁体を閉方向に作動させて前記バイパス通路を遮断する構成にした請求項1又は2に記載のサーモスタット。
  4. 電熱ヒータに通電して、電熱により熱膨張体を膨張させ、
    前記熱膨張体の膨張によってリフタを伸ばして、第一弁体を開方向に作動させると共に、第二弁体を閉方向に作動させるサーモスタットの制御方法において、
    前記電熱ヒータに通電する場合には、前記電熱ヒータに連続して通電した連続通電時間を取得し、
    前記連続通電時間が予め定められた停止判定値を超えたときに、前記電熱ヒータの通電を停止し、
    前記電熱ヒータの通電を停止した後に、前記電熱ヒータへの通電を停止した連続停止時間を取得し、
    前記連続停止時間が予め定められた開始判定値を超えたときに、前記電熱ヒータの通電を開始することを特徴とするサーモスタットの制御方法。
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