JP5708060B2 - エンジン - Google Patents

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本発明は、エンジンの内部通路と外部通路とを閉ループとして冷却液を循環可能にしたエンジンに関する。
例えば特許文献1の段落0024には、電動式のウォーターポンプを備える内燃機関において、ヘッド側ウォータジャケットの排出口から排出された冷却水の温度を温度センサで検出し、この検出温度が所定温度以下の場合に前記ウォーターポンプを停止させることによって、エンジンの暖機を促進させるようにすることが記載されている。
また、特許文献1の段落0025,0026には、前記エンジン暖機時にウォータポンプを停止することに伴いシリンダヘッドなどで冷却水が局所的に高温になって沸騰する問題に対し、次のようにしている。つまり、ウォータポンプの停止制御を開始する前に、ウォータポンプを駆動することにより冷却水通路内の冷却液を前記温度センサに供給するようにし、この温度センサで検出される冷却水温度に基づいて冷却水が沸騰する可能性を判定する。そして、沸騰する可能性が低いと判定した場合に、前記ウォーターポンプの停止制御の開始を許可することが記載されている。
この他、例えば特許文献2の段落0014−0017には、シリンダヘッド内の冷却水の温度が所定温度よりも低い場合に、電動式のウォータポンプを周期的に正回転、停止、逆回転させるという一連の制御を行うことにより、シリンダブロックとシリンダヘッドとに設けられる冷却水路という限られた範囲内で冷却水を攪拌させて、前記冷却水路のヒートスポットを回避しようとすることが記載されている。
特開2008−169750号公報 特開2005−016435号公報
上記特許文献2の場合、ウォータポンプを正回転、停止、逆回転という一連の制御を必要に応じて行うのであるが、ウォータポンプを正回転させることにより冷却水を循環方向に流動させた後、ウォータポンプを停止させてから逆回転させたとしても前記冷却水の慣性の影響で冷却液が循環方向の流れに対して直ぐには逆流するようにならない。仮に、所定時間遅延してから逆回転させたとしても冷却水の流れが弱まるか、あるいは停止する程度と考えられる。そのため、前記冷却水路内で冷却水を攪拌させる効果が薄く、また、攪拌させるまでには時間がかかり過ぎると考えられる。ここに改良の余地がある。
このような事情に鑑み、本発明は、エンジンの内部通路と外部通路とを閉ループとして冷却液を循環可能にしたエンジンにおいて、暖機を均一に温度管理しながら速やかに完了可能とすることを目的としている。
本発明は、エンジンの内部通路と外部通路とを閉ループとして冷却液を循環可能にしたエンジンにおいて、冷却液を流動させるウォータポンプと、このウォータポンプの作動、停止を制御する制御装置と、前記外部通路に設けられかつ冷却液が暖機完了温度未満になると閉側となる一方で前記暖機完了温度以上になると全開になる流量制御弁と、前記外部通路において前記流量制御弁よりも冷却液流通方向の上流側に設けられかつ前記内部通路から排出される冷却液を受け入れてから押し出すように作用する可変容積タンクとを備え、前記制御装置は、前記冷間始動に伴い前記ウォータポンプを停止して冷却液の循環を停止させる昇温促進手段と、前記ウォータポンプの停止状態において前記内部通路の冷却液温度が、前記暖機完了温度よりも高く設定される上限温度以上か否かを判定する第1判定手段と、この第1判定手段で肯定判定した場合に前記ウォータポンプを間欠的に作動させる第1温調手段とを含む、ことを特徴としている。
一般に、エンジンを冷間始動するとエンジンの燃焼室から発生する熱でもってシリンダヘッドのほうがシリンダブロックに比べて昇温しやすくなる。なお、冷間始動時には、サーモスタットが閉じていて冷却液を循環させることができない状態になっている。その状態でエンジンの内部通路の冷却液を循環させていない場合には内部通路において燃焼室付近で高温となるので、内部通路の局所の冷却液が過剰昇温して沸騰しやすくなる。
これに対し、本発明の前記構成では、前記したように暖機中にエンジンの内部通路で冷却水が過剰昇温するような場合に、ウォータポンプを間欠的あるいは周期的に作動させるようにしている。
そのため、ウォータポンプを作動させている期間はその吐出圧力で前記内部通路の冷却液が排出口から外部通路に押し出されることになって、この冷却液が可変容積タンク内に押し込まれることになる。そして、ウォータポンプを停止させると、前記可変容積タンク内に押し込まれた冷却液が今度は押し出されることになって前記排出口から内部通路へと逆流されることになる。
このように、ウォータポンプを間欠作動させることによって、エンジンの内部通路内で冷却液が出し入れされるので、冷却液が揺らされるように攪拌されることになって、内部通路内の冷却液の温度分布が均一化されるようになる。そのために、内部通路の局所で冷却液が過剰昇温して沸騰することが避けられるようになる。
好ましくは、前記制御装置は、前記ウォータポンプの間欠作動中に前記外部通路において前記内部通路への冷却液の導入口寄りの冷却液温度が暖機完了温度以上になったか否かを判定する第2判定手段と、この第2判定手段により肯定判定した場合に前記ウォータポンプを連続的に作動させる第2温調手段とをさらに含む、構成とすることができる。
ここでは、暖機が完了したときのウォータポンプの作動形態を特定している。この場合、流量制御弁の上流側の冷却液が暖機完了温度以上になると流量制御弁が全開になるとともに、第2温調手段がウォータポンプを連続的に作動させるので、エンジンの内部通路内の冷却液が外部通路へと排出されることになり、さらにこの外部通路から内部通路へと戻されることになる。つまり、エンジンの内部通路と外部通路とを閉ループとして冷却液が循環されることになるので、この冷却液の循環過程においてシリンダヘッドおよびシリンダブロックの熱を冷却液が回収して外部通路から大気に発散されることになる。これにより、循環させられている冷却液の温度が暖機完了温度に保たれるようになる。
好ましくは、前記ウォータポンプは、電動機により作動される電動式ウォーターポンプとされる。ここではウォータポンプの種類を特定している。この特定によればウォータポンプの動作を簡易に制御することが明らかになる。
本発明は、エンジンの内部通路と外部通路とを閉ループとして冷却液を循環可能にしたエンジンにおいて、暖機を均一に温度管理しながら速やかに完了することが可能になる。
本発明に係るエンジンの一実施形態で、その冷却系の構成を模式的に示す図である。 図1の可変容積タンクの概略構成を示す断面図であり、ウォータポンプの停止時の状態を示している。 図1の可変容積タンクの概略構成を示す断面図であり、ウォータポンプの作動時の状態を示している。 図1の制御装置によるエンジンの温度調整制御に関するフローチャートである。 本発明に係るエンジンの他実施形態で、その冷却系の構成を模式的に示す図である。
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1から図4に、本発明の一実施形態を示している。この実施形態では直列多気筒型のエンジンを例に挙げて説明する。図1に示すエンジン1は、シリンダブロック11とシリンダヘッド12とを少なくとも備えている。
シリンダブロック11内にはウォータジャケット13が設けられている。また、シリンダヘッド12内にはウォータジャケット14が設けられている。これらブロック側ウォータジャケット13およびヘッド側ウォータジャケット14が冷却液の内部通路である。冷却液は、例えばエチレングリコールの水溶液などの不凍液とされている。
ブロック側ウォータージャケット13は、シリンダブロック1のデッキ面つまりシリンダヘッド(図示省略)が組み付けられる面に向けて開放されている。このようなウォータージャケット13を備えるシリンダブロック1は、いわゆるオープンデッキタイプと呼ばれている。ヘッド側ウォータジャケット14は、下側つまりシリンダブロック1側へ向けて開口されている。つまり、シリンダブロック側ウォータジャケット13とシリンダヘッド側ウォータジャケット14との間で冷却液が流通可能になっている。
シリンダブロック13において気筒配列方向の一端面にはブロック側ウォータジャケット13に冷却液を導入させるための導入口15が設けられている。また、シリンダヘッド12において気筒配列方向の他端面にはヘッド側ウォータジャケット14から冷却液を排出させるための排出口16が設けられている。
このシリンダブロック11の導入口15とシリンダヘッド12の排出口16とには、外部通路2が連通連結されている。この外部通路2には、ウォータポンプ4、ラジエータ5ならびにヒータコア6などが設けられている。
ウォータポンプ4は、外部通路2においてシリンダブロック11の導入口15寄りの位置に設けられている。
ラジエータ5は、冷却液の熱を大気に発散させるための熱交換器であり、外部通路2においてウォータポンプ4よりも冷却液流通方向の上流側に設けられている。
ヒータコア6は、車両室内を暖房するための熱交換器であり、外部通路2においてラジエータ5よりも冷却液流通方向の上流側に設けられている。
そして、外部通路2においてヒータコア6よりも冷却液流通方向の上流側でシリンダヘッド12の排出口16寄りの位置には、流量制御弁としてサーモスタット8が設けられている。
このサーモスタット8は、公知の構成であるので詳細に図示していないが、サーモスタット設置場所の冷却液温度が暖機完了温度(例えば約88℃)Th0未満になると、サーモワックスが凝固収縮してワックス圧が低くなるので、弁体が自動的に閉側になって外部通路2からウォータポンプ4への冷却液流通を少なくするが、サーモスタット設置場所の冷却液温度が暖機完了温度Th0以上になると、サーモワックスが溶融膨張されてワックス圧が高くなるので、弁体が自動的に全開になって外部通路2からウォータポンプ4への冷却液流通を許容する。
詳しくは、このサーモスタット8は、暖機完了温度Th0より低い所定温度(例えば82℃)未満になると全閉状態になり、その所定温度から開き始め、暖機完了温度になると全開状態になるのである。
さらに、外部通路2においてエンジン1の冷却液排出口16とサーモスタット8との間の領域には、可変容積タンク9が接続されている。この可変容積タンク9は、サーモスタット8が閉じているかあるいは閉側になっている状態でウォータポンプ4が作動することによって内部通路(ブロック側ウォータジャケット13およびヘッド側ウォータジャケット14)から排出される冷却液を受け入れるとともに、サーモスタット8が閉じているかあるいは閉側になっている状態でウォータポンプ4が停止したときに前記受け入れた冷却液を押し出すように作用する。
具体的に、可変容積タンク9は、シリンダ91、ピストン92、リバーススプリング93などを備えている。シリンダ91は、内部通路(ブロック側ウォータジャケット13およびヘッド側ウォータジャケット14)における局所の冷却液温度TcBが過上昇したときに当該内部通路内で冷却液を揺らすための力を発生するような量の冷却液を収容可能とする容積に設定されている。ピストン92は、シリンダ91内に往復スライド可能に収納されてい。リバーススプリング93は、ピストン92をシリンダ91の開口を閉塞させる向きに付勢する。
このようなエンジン1の温度は、制御装置20により制御される。この制御装置20は、エレクトロニックコントロールユニット(ECU)であり、詳細に図示していないが、CPU(中央処理装置)、ROM(プログラムメモリ)、RAM(データメモリ)、ならびにバックアップRAM(不揮発性メモリ)などを備える公知の構成とされる。
ROMは、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップなどが記憶されている。CPUは、ROMに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAMは、CPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAMは、エンジン1の停止時にその保存すべきデータなどを記憶する不揮発性のメモリである。
この実施形態では、シリンダブロック2の導入口15付近に第1温度センサ21が設けられており、また、ヘッド側ウォータジャケット14内に第2温度センサ22が設けられている。
この第1、第2温度センサ21,22は冷却水温度に対応する信号を出力して制御装置20に入力する。これにより、制御装置20は、第1温度センサ21の検出出力の入力に基づいてエンジン広範囲の冷却液温度TcBを認識し、第2温度センサ22の検出出力の入力に基づいてヘッド側ウォータジャケット14内の局所的な冷却液温度TcHを認識する。
この制御装置20は、例えばエンジン1の運転に関する各種制御を実行する他、下記するようなエンジン1の温度調整制御を実行する。
次に、図4に示すフローチャートを参照して、制御装置20によるエンジン1の温度調整制御を説明する。
エンジン1が始動されると、制御装置20が図4に示すフローチャートの処理を実行開始する。まず、ステップS1において外部通路2においてエンジン1の広範囲(エンジン1の導入口15寄り)の冷却液温度TcBが暖機完了温度Th0以上になったか否かを判定する。ここでは、第1温度センサ21からの出力信号に基づいてエンジン1の導入口15寄りの冷却液温度TcBをエンジン1の広範囲の冷却液温度として検出し、この検出値TcBと暖機完了温度Th0とを比較することにより判定することができる。
ここで、TcB<Th0の場合には前記ステップS1で否定判定し、続くステップS2でウォータポンプ4を停止する。これにより、ヘッド側ウォータジャケット14およびブロック側ウォータジャケット13の冷却液温度が徐々に上昇するようになる。
しかし、TcB≧Th0の場合には前記ステップS1で肯定判定し、前記ステップS2を飛び越えてステップS3に移行する。
このステップS3では、エンジン1の局所(ヘッド側ウォータジャケット14)の冷却水温度TcHが、上限温度Th1以上であるか否かを判定する。ここでは、第2温度センサ22からの出力信号に基づいてヘッド側ウォータジャケット14内の冷却水温度TcHをエンジン1の局所的な冷却液温度として検出し、この検出値TcHと上限温度Th1とを比較することにより判定することができる。なお、上限温度Th1は、暖機完了温度Th0よりも高く設定されるが、具体的に例えばシリンダヘッド12の安全保障温度(約95℃)に設定される。
ここで、TcH<Th1の場合には前記ステップS3で否定判定し、前記ステップS3に戻る。つまりウォータポンプ4の停止を継続することによりエンジン1の局所(ヘッド側ウォータジャケット14)の冷却液温度TcHを上昇させるようにする。このようにして、TcH≧Th1になると前記ステップS3で肯定判定し、続くステップS4に移行する。
このステップS4ではウォータポンプ4を間欠的に作動させる。ここでは、ウォータポンプ4の作動時期と停止時期とのインターバル、つまり周期を適宜に設定することが可能であり、また、ウォータポンプ4の作動時間と停止時間とを適宜に設定することが可能である。なお、前記作動時間と停止時間とを同じに設定してもよいし、また、長短異ならせるように設定してもよい。ちなみに、ウォータポンプ4の作動時期と停止時期とのインターバル、つまり周期を長く設定すると、冷却液の揺らし作用が大きくなると言える。この他、ウォータポンプ4の作動時の吐出能力を可及的に高く設定することも可能であり、その場合にも冷却液の揺らし作用が大きくなると言える。
これにより、ウォータポンプ4が作動している期間ではその吐出圧力で内部通路(ヘッド側ウォータジャケット14およびブロック側ウォータジャケット13)の冷却液が排出口16から外部通路2に押し出されることになって、この冷却液が可変容積タンク9内に押し込まれるようになる。そして、ウォータポンプ4を停止させると可変容積タンク9内に押し込まれた冷却液が今度は押し出されることになって排出口16から内部通路(ヘッド側ウォータジャケット14およびブロック側ウォータジャケット13)へと逆流されるようになる。
このように、ウォータポンプ4を間欠的に作動させると、エンジン1の内部通路(ヘッド側ウォータジャケット14およびブロック側ウォータジャケット13)内で冷却液が出し入れされるので、冷却液が揺らされるように攪拌されることになって、内部通路(ヘッド側ウォータジャケット14およびブロック側ウォータジャケット13)内の冷却液の温度分布が均一化されるようになる。そのために、内部通路(ヘッド側ウォータジャケット14およびブロック側ウォータジャケット13)の局所で冷却液が過剰昇温して沸騰することが避けられるようになる。
この後、ステップS5において外部通路2においてエンジン1の広範囲(エンジン1の導入口15寄り)の冷却液温度TcBが暖機完了温度Th0以上になったか否かを判定する。ここでは、前記ステップS1と同様に第1温度センサ21からの出力信号に基づいてエンジン1の導入口15寄りの冷却液温度TcBをエンジン1の広範囲の冷却液温度として検出し、この検出値TcBと暖機完了温度Th0とを比較することにより判定することができる。
ここで、TcB<Th0の場合には前記ステップS5で否定判定し、前記ステップS5に戻る。つまり前記ウォータポンプ4の間欠作動を継続することにより、エンジン1の広範囲(エンジン1の導入口15寄り)の冷却液温度TcBを上昇させるようにする。このようにして、TcB≧Th0になると前記ステップS5で肯定判定し、続くステップS6に移行する。
このステップS6ではウォータポンプ4を連続的に作動させる。このときのウォータポンプ4は、デューティ制御とされる。このとき、サーモスタット8の上流側の冷却液も暖機完了温度Th0以上になっているので、サーモスタット8が開弁している。そのため、エンジン1の内部通路(ヘッド側ウォータジャケット14およびブロック側ウォータジャケット13)と外部通路2とが閉ループになって冷却液が循環されるようになる。
この冷却液の循環過程では、シリンダヘッド12およびシリンダブロック11の熱を冷却液が回収してラジエータ5により大気に発散されることになるので、循環させられている冷却液の温度が暖機完了温度Th0に保たれるようになる。
この後、続くステップS7において、外部通路2においてエンジン1の広範囲(エンジン1の導入口15寄り)の冷却液温度TcBが暖機完了温度Th0未満になったか否かを判定する。ここでは、前記ステップS1,S5と同様に第1温度センサ21からの出力信号に基づいてエンジン1の導入口15寄りの冷却液温度TcBをエンジン1の広範囲の冷却液温度として検出し、この検出値TcBと暖機完了温度Th0とを比較することにより判定することができる。
ここで、TcB≧Th0の場合には前記ステップS7で否定判定し、前記ステップS7に戻る。つまりウォータポンプ4の連続作動を継続することにより、エンジン1の広範囲(エンジン1の導入口15寄り)の冷却液温度TcBを低下させるようにする。このようにして、TcB<Th0になると前記ステップS7で肯定判定して、続くステップS8に移行する。
このステップS8では、外部通路2においてエンジン1の広範囲(エンジン1の導入口15寄り)の冷却液温度TcBが、下限温度Th2未満になったか否かを判定する。ここでは、前記ステップS1,S5,S7と同様に第1温度センサ21からの出力信号に基づいてエンジン1の導入口15寄りの冷却液温度TcBをエンジン1の広範囲の冷却液温度として検出し、この検出値TcBと下限温度Th2とを比較することにより判定することができる。なお、下限温度Th2は、暖機完了温度Th0よりも低く設定されるが、具体的に例えばエンジン1が安定的に動作するのに必要な基準温度(約80℃)に設定される。
ここで、TcB≧Th2の場合には前記ステップS8で否定判定し、前記ステップS7に戻る。つまりウォータポンプ4の連続作動を継続することにより、エンジン1の広範囲(エンジン1の導入口15寄り)の冷却液温度TcBを低下させるようにする。このようにして、TcB<Th2になると前記ステップS8で肯定判定して前記ステップS2に戻る。つまりウォータポンプ4の停止制御に移行することにより、エンジン1の広範囲(エンジン1の導入口15寄り)の冷却液温度TcBを上昇させるようにする。
以降、上記ステップS2〜S8を繰り返すことにより、エンジン1の温度が一定に調整される。
以上説明したように本発明を適用した実施形態では、エンジン1の内部通路(ブロック側ウォータジャケット13、ヘッド側ウォータジャケット14)と外部通路(外部通路2)とを閉ループとして冷却液を循環可能にしたエンジン1において、暖機中にエンジン1の内部通路(13,14)の局所で冷却水が過剰昇温して沸騰することを回避して、暖機を均一に温度管理しながら速やかに完了することが可能になる
特に、ウォータポンプ4を周期的に作動、停止させるだけであって、従来例(特許文献2)のように周期的に正回転、停止、逆回転させるような場合に比べて、制御が簡易となり、制御プログラムの設計が容易となるなど、設備コストの上昇を抑制することが可能になる。
このようなことから、エンジン冷却系の設備を比較的安価に構築しながら、安定した暖気を速やかに完了できるようになってエンジン1の燃費改善に貢献できるようになる。
以上説明した実施形態に記載している構成要素と請求項に記載している構成要素との対応関係を説明する。請求項に記載の昇温促進手段は図4に示すステップS1,S2に相当し、請求項に記載の第1判定手段は図4に示すステップS3に相当し、請求項に記載の第1温調手段は図4に示すステップS4に相当し、請求項に記載の第2判定手段は図4に示すステップS5に相当し、請求項に記載の第2温調手段は図4に示すステップS6に相当している。
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲内で適宜に変更することが可能である。
(1)上記実施形態では、ヒータコア6をサーモスタット8よりも冷却液流通方向の下流側に配置した例を挙げているが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば図5に示すように、ヒータコア6をサーモスタット8および可変容積タンク9よりも冷却液流通方向の上流側に配置することが可能である。このような形態の場合には、上記実施形態の作用、効果に加えて、暖機中においてもヒータコア6を利用して車両暖房を行うことが可能になる。
(2)上記実施形態では、ウォータポンプ4を電動式ウォータポンプにした例を挙げているが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えばウォータポンプ4は、公知のメカニカルウォータポンプと呼ばれるタイプとすることも可能である。その場合、図示していないが、例えばウォータポンププーリとクランクシャフトプーリとにベルトを巻き掛けるようにし、ウォータポンププーリに電磁クラッチなどを装備した構成とし、この電磁クラッチを制御装置20で継合、切断させることによりウォータポンプ4を作動、停止させるように制御する構成にする。このような場合も上記実施形態と同様の作用、効果が得られる。
(3)上記実施形態では、可変容積タンク9をシリンダタイプにした例を挙げているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば可変容積タンク9は、図示していないが、ゴムチューブなどのような可撓性材料で収縮可能なものにすることが可能である。このような場合も上記実施形態と同様の作用、効果が得られる。
本発明は、エンジンの内部通路と外部通路とを閉ループとして冷却液を循環可能にしたエンジンに好適に利用することが可能である。
1 エンジン
11 シリンダブロック
12 シリンダヘッド
13 ブロック側ウォータジャケット(内部通路)
14 ヘッド側ウォータジャケット(内部通路)
15 ブロック側ウォータジャケットの導入口
16 ヘッド側ウォータジャケットの排出口
2 外部通路
4 ウォータポンプ
5 ラジエータ
8 サーモスタット
9 可変容積タンク
20 制御装置
21 第1温度センサ
22 第2温度センサ

Claims (3)

  1. エンジンの内部通路と外部通路とを閉ループとして冷却液を循環可能にしたエンジンにおいて、
    冷却液を流動させるウォータポンプと、このウォータポンプの作動、停止を制御する制御装置と、前記外部通路に設けられかつ冷却液が暖機完了温度未満になると閉側となる一方で前記暖機完了温度以上になると全開になる流量制御弁と、前記外部通路において前記流量制御弁よりも冷却液流通方向の上流側に設けられかつ前記内部通路から排出される冷却液を受け入れてから押し出すように作用する可変容積タンクとを備え、
    前記制御装置は、前記冷間始動に伴い前記ウォータポンプを停止して冷却液の循環を停止させる昇温促進手段と、
    前記ウォータポンプの停止状態において前記内部通路の冷却液温度が、前記暖機完了温度よりも高く設定される上限温度以上か否かを判定する第1判定手段と、
    この第1判定手段で肯定判定した場合に前記ウォータポンプを間欠的に作動させる第1温調手段とを含む、ことを特徴とするエンジン。
  2. 請求項1に記載のエンジンにおいて、
    前記制御装置は、前記ウォータポンプの間欠作動中に前記外部通路において前記内部通路への冷却液の導入口寄りの冷却液温度が暖機完了温度以上になったか否かを判定する第2判定手段と、
    この第2判定手段により肯定判定した場合に前記ウォータポンプを連続的に作動させる第2温調手段とをさらに含む、ことを特徴とするエンジン。
  3. 請求項1または2に記載のエンジンにおいて、
    前記ウォータポンプは、電動機により作動される電動式ウォーターポンプとされる、ことを特徴とするエンジン。
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