JP6590297B2 - エンジンの冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの冷却装置に係り、特に、ウオータポンプにより吐出される冷却水をエンジンの冷却水経路に循環させるエンジンの冷却装置に関する。
従来から、車両はエンジンの冷却装置を備え、この冷却装置により、エンジンから放出される熱を冷却水で吸収し、この吸収した熱の一部をラジエータに流して冷却することにより冷却水の温度を所望な値としていた。
このようなエンジンの冷却装置の一例が、特許文献1に記載されている。この従来のエンジンの冷却装置は、ラジエータを通過する冷却水の流量を調整するための流量調整弁と、エンジン出口水温度が所要の目標温度となるように流量調整弁を制御するECUを備えている。このエンジンの冷却装置のECUは、エンジンの運転状態に基づいてフィードフォワード項としての基本開度を設定し、エンジン出口水温度が目標温度となるように増減されるフィードバック項としてのF/B定数と、上記基本開度とから最終開度を算出し、その最終開度に基づいて流量調整弁の開度をフィードバック制御するようになっている。
特開2003−172141号公報
従来のエンジンの冷却装置においては、エンジンから放出された熱を冷却水により吸収すると共に、この吸収した熱の一部をラジエータに流し、ラジエータにおいて外気と熱交換することにより、冷却水の温度が目標温度となるように、流量調整弁の開度を制御している。
しかしながら、上述した従来のエンジンの冷却装置においては、エンジンの冷却水を目標温度に制御するためのフィードバック制御を所定のタイミング(周期)で実行しているので、冷却水の冷却水経路における循環周期と一致しておらず、制御性が悪いという問題がある。具体的に言えば、例えば、ラジエータを通過して冷却水が放熱され水温が低下したとき、エンジンの出口水温はまだ低下していない。そのため、目標温度の基準となるエンジンの出口における水温が本来よりも高い値となっており、この高い値のエンジンの出口の水温を基準として次のラジエータによる放熱量が演算される。その結果、冷却水の温度は目標水温よりも低下してしまい、目標水温とならない。
そこで、本発明は、従来技術の持つ問題点を解決するためになされたものであり、エンジンの冷却水の目標温度をフィードバック制御により正確に演算することができるエンジンの冷却装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は、ウオータポンプにより吐出される冷却水をエンジンの冷却水経路に循環させるエンジンの冷却装置であって、冷却水の温度を目標温度にフィードバック制御するフィードバック制御手段と、ウオータポンプから吐出される冷却水流量から冷却水量を算出する冷却水量積算手段と、を有し、冷却水経路は、冷却水をエンジン内で循環するエンジン内冷却水経路と、冷却水がエンジンとラジエータとの間を循環するラジエータ冷却水経路を備え、更に、冷却水の流れを上記エンジン内冷却水経路とラジエータ冷却水経路に切り換える切換弁を有し、この切換弁によりラジエータ冷却水経路に切り換えられたとき、冷却水量積算手段は、ウオータポンプから吐出された流量と切換弁の開度とから冷却水量を積算し、ードバック制御手段は、冷却水量積算手段により積算された冷却水量がラジエータ冷却水経路の総水量に達したときフィードバック制御を実行するように構成されたことを特徴としている。
このように構成された本発明においては、冷却水量積算手段によりウオータポンプから吐出された流量と切換弁の開度とから冷却水量が積算され、ードバック制御手段により、冷却水量積算手段により積算された冷却水量がラジエータ冷却水経路の総水量に達したときフィードバック制御を実行するように構成されているので、フィードバック制御の周期と、ラジエータ冷却水経路に総水量が流れる周期とが一致し、これにより、エンジンの冷却水の目標温度をフィードバック制御により正確に演算することができる。
本発明において、好ましくは、ウオータポンプはエンジンにより駆動され、更に、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段を有し、冷却水流量積算手段は、エンジン回転数検出手段により検出されたエンジン回転数に応じて冷却水流量を求めるようになっている。
このように構成された本発明においては、冷却水流量積算手段が、エンジン回転数検出手段により検出されたエンジン回転数に応じて冷却水流量を求めるので、容易且つ正確に冷却水流量を求めることができる。
本発明において、好ましくは、冷却水経路は、更に、冷却水をエンジンとラジエータとの間で循環するラジエータ冷却水経路を備え、更に、切換弁は、冷却水の流れをエンジン内冷却水経路、ヒータコア冷却水経路、ラジエータ冷却水経路に切り換え、フィードバック制御手段は、冷却水の温度と目標温度との差に基づいて、切換弁により、エンジン内冷却水経路、ヒータコア冷却水経路、ラジエータ冷却水経路を切り換え且つ開度調整してフィードバック制御するようになっている。
このように構成された本発明においては、フィードバック制御手段が、冷却水の温度と目標温度との差に基づいて、切換弁により、エンジン内冷却水経路、ヒータコア冷却水経路、ラジエータ冷却水経路を切り換え且つ開度調整してフィードバック制御するので、エンジンの冷却水を容易に目標温度とすることができる。
本発明のエンジンの冷却装置によれば、エンジンの冷却水の目標温度をフィードバック制御により正確に演算することができる。
本発明の実施形態によるエンジンの冷却装置を示す全体構成図である。 本発明の実施形態によるエンジンの冷却装置の切換弁及び切換弁が切り換える経路を示す概略図である。 図2の切換弁の駆動機構を示す概略図である。 図2の切換弁の弁体の開度が0度の場合を示す断面図である。 図2の切換弁の弁体の開度が59度の場合を示す断面図である。 図2の切換弁の弁体の開度が119度の場合を示す断面図である。 シリンダヘッドの排気バルブ周辺温度の推定の手順を示すブロック図である。 本発明の実施形態によるエンジンの冷却装置における切換弁の切換えによる制御内容を示すフローチャートである。 エンジンの始動時の冷却水温度と、切換弁の切換え条件の冷却水温度との関係を示す線図である。 本発明の実施形態によるエンジンの冷却装置における制御内容を示すブロック図である。 本発明の実施形態によるエンジンの冷却装置における制御内容を示すフローチャートである。 本発明の実施形態によるエンジンの冷却装置におけるフィードバック制御の実行タイミング等を示す線図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態によるエンジンの冷却装置について説明する。最初に、図1により、本発明の実施形態によるエンジンの冷却装置を示す全体構成について説明する。
図1に示すように、エンジン(内燃機関)1は、シリンダブロック2及びシリンダヘッド4を備えている。図1では、便宜上シリンダブロック2とシリンダヘッド4は分離して描かれているが、両者は一体構造である。
エンジン1には、ヒータコア6及びラジエータ8が近傍に配置されている。エンジン1は、これらのヒータコア6及びラジエータ8が冷却水経路により接続されている。
ヒータコア6は、冷却水と熱交換する熱交換器であり、冷却水がエンジン1内のウオータジャケット10aを通る間に吸収した熱の一部を熱媒体として用いて車室内に温風を出すようになっている。
ラジエータ8も、冷却水と熱交換する熱交換器であり、エンジン1から放出された熱を吸収した冷却水から熱を大気中に放出するようになっている。
この冷却水経路は、エンジン1内に冷却水を循環させるエンジン内冷却水経路10と、エンジン1とヒータコア6との間で冷却水を循環させるヒータコア冷却水経路12と、エンジン1とラジエータ8との間で冷却水を循環させるラジエータ冷却水経路14である。
エンジン内冷却水経路10は、エンジン1のシリンダブロック2とシリンダヘッド4のそれぞれの内部に設けられたウオータジャケット10aと、このウオータジャケット10aのエンジン1の出口側から出て入口側に戻るようにエンジン1の外部に配置された外部経路10bとからなる。
ヒータコア冷却水経路12は、エンジン1の出口側からヒータコア6の入口に冷却水を流す入口側経路12aと、ヒータコア6の出口からエンジン1の入口側に冷却水を戻す出口側経路12bとからなる。
ラジエータ冷却水経路14は、エンジン1の出口側からラジエータ8の入口に冷却水を流す入口側経路14aと、ラジエータ8の出口からエンジン1の入口側に冷却水を戻す出口側経路14bとからなる。
エンジン内冷却水経路10の外部経路10bのエンジン1の出口側には、冷却水温度を検出する出口側水温センサ16が設けられている。また、エンジン内冷却水経路10の外部経路10bのエンジン1の入口側には、ウオータポンプ18が設けられている。このウオータポンプ18は、エンジン1に接続され、エンジン1の回転に同期して回転するようになっている。エンジン1の回転数は変動するので、これに伴い、ウオータポンプ18の回転数も変動する。このウオータポンプ18には、入口側水温センサが内蔵されている。
図1及び図2に示すように、エンジン内冷却水経路10の外部経路10b、ヒータコア冷却水経路12の入口側経路12a、ラジエータ冷却水経路14の入口側経路14aの接続部には、切換弁20が配置されている。なお、図1には、2つの弁体が記載されているが、実際は、図2に示すように、単一の弁体22を備えている。
この切換弁20の弁体22は、図3に示すDCモータ24により回転駆動されるようになっている。DCモータ24は、モータ24aと、このモータ24aの軸に直結されたウオームギヤ24bを備え、このウオームギヤ24bのウオームホイールには、上述した弁体22が結合され、弁体22が回転駆動される。
次に、図1に示すように、制御ユニット26が設けられ、この制御ユニット26には、後述するエンジンの自動停止を行うための自動停止制御ユニット28を有する。この自動停止制御ユニット28は、エンジンを自動停止させるための自動停止制御部30及び再始動制御部32を備えている。
制御ユニット26は、さらに、排気バルブ周辺温度を推定する排気バルブ周辺温度推定部34、及び、切換弁20の開度を制御する切換制御部36を有する。
次に、図4A乃至図4Cにより、切換弁20の切換え動作(切換え操作)について説明する。切換弁20は、弁体22を備え、この弁体22には、2つの切欠部22a,22bが形成され、これらの切欠部22a,22bを通って冷却水が流れるようになっている。
図4Aは、切換弁20の弁体22の開度が0度の場合を示しており、この開度では、エンジン1の冷却水がエンジン内冷却水経路10を流れ、冷却水がヒータコア冷却水経路12とラジエータ冷却水経路14の何れにも流れない状態となっている。この切換弁20の開度位置により、エンジンの始動時等の冷間運転時において、冷却水の温度が上昇する。
図4Bは、切換弁20の弁体22の開度が59度の場合を示しており、この開度では、エンジン1の冷却水がエンジン内冷却水経路10及びヒータコア冷却水経路12を流れ、冷却水がラジエータ冷却水経路14に流れない状態となっている。この切換弁20の開度位置により、エンジンの半暖機運転時においてヒータコアへの熱供給がなされる。
図4Cは、切換弁20の弁体22の開度が119度の場合を示しており、この開度では、エンジン1の冷却水がエンジン内冷却水経路10、ヒータコア冷却水経路12、ラジエータ冷却水経路14に流れる状態となっている。この切換弁20の開度位置により、エンジンの暖機運転時においてヒータコアにより保温とラジエータによる冷却が両立する。
次に、図1に示された制御ユニット26の自動停止制御ユニット28について説明する。エンジンの自動停止は、アイドリングストップ制御と呼ばれ、それ自体は周知技術である。そのため、ここでは、自動停止制御ユニット28の概要のみを説明する。
先ず、自動停止制御ユニット28の自動停止制御部30は、エンジンの運転中に、予め定められたエンジンの自動停止条件が成立したか否かを判定し、成立した場合には、エンジンを自動停止させる制御を実行する。
自動停止制御ユニット28の再始動制御部32は、エンジンが自動停止した後、予め定められた再始動条件が成立したか否かを判定し、成立した場合に、エンジンを自動的に再始動させる制御を実行する。
ここで、自動停止制御部30における自動停止条件は、例えば、車両が停止状態にあること、アクセルペダルの開度がゼロであること、ブレーキペダルが踏み込まれていること、エンジンが暖機運転状態であること、バッテリの残容量が所定値以上であること、エアコンの負荷が比較的すくないこと等である。自動停止制御部30は、これらの複数の条件の全てが揃ったときに、自動停止条件が成立したと判定し、自動停止を実行する。
再始動制御部32における再始動条件は、例えば、ブレーキペダルがリリースされたこと、アクセルペダルが踏み込まれたこと、エンジンの冷却水温が所定値未満になったこと、バッテリの残容量の低下量が許容値を超えたこと、エンジンの停止時間(自動停止後の経過時間)が所定の自動停止期間(例えば2分間)を経過したこと、エアコン作動の必要性が生じたこと、等である。再始動制御部32は、これらの複数の条件の少なくとも1つが成立したときに、再始動条件が成立したと判定し、再始動を実行する。
エンジンの始動時等の冷間運転時であっても、エンジン始動時の冷却水温度がマイナス以下となるような場合、シリンダブロックが低温にも係わらず、シリンダヘッドが高温となり、両者の熱膨張率が異なることにより、エンジン全体が逆台形形状に変形し、エンジンの信頼性が低下することがある。このため、本実施形態では、以下説明するように、シリンダヘッドの排気バルブ周辺温度を推定するようにしている。なお、シリンダヘッドに温度センサを取り付け、直接、排気バルブ周辺温度を検出するようにしてもよい。
図5により、シリンダヘッドの排気バルブ周辺温度の推定の手順を説明する。
図5に示すように、排気バルブ周辺温度推定部34は、エンジン回転数(rpm)、充填効率(シリンダ内空気量)、燃料噴射量、点火タイミングから、各シリンダにおける発生熱量を算出する。次に、この各シリンダの発生熱量をシリンダブロックとシリンダヘッドに分配する。このシリンダヘッドにおける発生熱量から、排気バルブ38周辺である複数の排気バルブ38間の温度を推定する。ここで、複数の排気バルブ38間の温度は、シリンダヘッドにおいて最も高温となる領域(図5に示すAの領域)であり、正確に、シリンダヘッドにおける熱変形量を推察することができる。
次に、図6により、本実施形態によるエンジンの冷却装置における切換20弁の切換え操作の際の制御内容を説明する。図6においてSは、各ステップを示す。
先ず、S1において、イグニッションキーであるキーがONか否かを判定する。キーON でなければ、エンジンが始動していないので、S2に進み、切換弁を全開の状態に設定する。切換弁が全開の状態とは、図4Cに示す開度119度の状態であり、冷却水が、エンジン内循環経路10、ヒータコア冷却水経路12、ラジエータ冷却水経路14の全てに流れるようになっている。
S1において、キーON であれば、エンジンが始動して冷間運転時であるので、S3に進み、切換弁を全閉の状態に設定する。切換弁が全閉の状態とは、図4Aに示す開度0度の状態であり、冷却水が、エンジン内循環経路10のみに流れるようになっている。
次に、S4に進み、出口側水温センサ16により検出された冷却水温度を読み込む。次に、S5に進み、始動時水温に応じた切換え開始水温αを設定する。
この切換え開始水温αは、図に示すように、始動時水温が−10度以上の場合には、50度である。また、始動時水温が−10未満の場合には、図7に示すように、切換え開始水温αは、50度より低い温度となる。このように、本実施形態では、切換え開始水温αは、一定値ではなく、エンジン始動時の冷却水温度により、切換え開始水温αの値を変化させている。
次に、S6に進み、排気バルブ間の温度を推定する。この排気バルブ間の温度は、上述した図5に示された手順により算出して推定される。
次に、S7に進み、エンジンが自動停止中であるか否かを判定する。このエンジンが自動停止中か否かの判断は、上述した自動停止制御ユニット28の自動停止制御部30及び再始動制御部32からの信号により判定する。
自動停止中の場合には、S8に進み、切換弁の開度を現在の開度に保持(固定)する。この場合には、切換弁の開度が図4Aに示す全閉状態で保持される。
次に、S7において、自動停止中でないと判定された場合には、S9に進み、冷却水温度がS5で設定した切換開始温度α(例えば50℃)より大きいか否かを判定する。冷却水温度が切換開始温度α以下の場合には、S10に進み、排気バルブ間の温度が所定温度(例えば150℃)より大きいか否かを判定する。ここで、排気バルブ間の温度は、S6において推定された温度である。
S9において、冷却水温度が切換開始温度αより大きいと判定された場合には、S11に進み、切換弁を開度59度に切り換える。この切換弁が開度59度の状態とは、図4Bに示す状態であり、冷却水が、エンジン内循環経路10及びヒータコア冷却水経路12に流れ、ラジエータ冷却水経路には流れないようになっている。
S10において、排気バルブ間の温度が所定温度(例えば150℃)より大きいと判定された場合には、同様に、S11に進む。S11において、同様に、切換弁を開度59度に切り換える。
このように、本実施形態においては、エンジンが冷間状態、即ち、冷却水温度が切換開始温度α(例えば50℃)より低い場合であっても、排気バルブ間の温度が所定温度(例えば150℃)より大きい場合には、切換弁を開度59度に切り換え、それにより、冷却水をヒータコア冷却水経路12に流し、冷却水の温度を低下させることができるようになっている。
次に、S12に進み、S7と同様に、エンジンが自動停止中であるか否かを判定する。自動停止中の場合には、S13に進み、切換弁の開度を現在の開度(59度)に保持(固定)する。この場合には、切換弁の開度が図4Bに示す59度に保持される。
次に、S12において、自動停止中でないと判定された場合には、S14に進み、冷却水温度が所定温度(例えば90℃)より大きいか否かを判定する。冷却水温度が90度以下の場合には、S12に戻る。冷却水温度が90度より大きい場合には、S15に進む。
S15においては、切換弁は、冷却水温度が所定の目標温度となるように、その開度がフィードバック制御される。このとき、切換弁20は、開度59度(図4Bに示された開度)〜開度119度(図4Cに示された開度)の間の開度となるように制御される。切換弁20の開度が大きくなるほど冷却水のラジエータ冷却水経路20へ流れる割合が大きくなるので、その分、冷却水の水温が低下するようになっている。
次に、S16に進み、S7及びS12と同様に、エンジンが自動停止中であるか否かを判定する。自動停止中の場合には、S17に進み、切換弁の開度を現在の開度(S15においてフィードバック制御により設定された開度)に保持(固定)する。この場合には、切換弁の開度が現在の開度に保持される。
上述した図6に示した切換弁の制御では、S8、S13、S17において、自動停止中は、切換弁の開度を現在の開度に保持(固定)するようにしているが、本実施形態は、これに限定されない。例えば、切換弁の開度を微少量だけ調整するようにしてもよい。この場合にも、自動停止中に、切換弁を切換え操作しても、乗員の耳障りとなるような音の発生を制限することができる。
次に、図8により、エンジンの冷却水を目標温度とするために必要な切換弁の目標開度(最終目標開度)を求めるための演算について説明する。
図8に示すように、フィードバック制御部40は、冷却水を目標温度とするために必要な切換弁20の目標開度を求めるためのものである。
フィードフォワード項(F/F項)においては、エンジンの出口水温、外気温度、ラジエータ通過風速(m/s)を入力する。これらのエンジンの出口水温、外気温度、ラジエータ通過風速(m/s)から、ラジエータにおける放熱量が求められる。
次に、冷却水入熱量(w)を入力する。この「冷却水入熱量」と「ラジエータにおける放熱量」との差から、冷却水を目標温度とするために必要なラジエータ冷却水経路に流すべき流量(即ち、切換弁の開度)が決定される。
次に、フィードバック項(F/B)においては、目標水温、エンジンの出口水温、エンジン回転数、エンジンの冷却水経路の総水量(8リットル)が入力される。これらの入力された値から、冷却水を目標温度とするためのフィードバック項が演算される。
この後、フィードフォワード項とフィードバック項が加算され、入力される出口水温、始動時の冷却水温度、切換弁の実開度に基づき、冷却水を目標温度とするたために必要な切換弁の開度である最終目標開度が求められる。
次に、図9及び図10により、フィードバック制御が実行されるタイミングを説明する。図9において、Tは各ステップを示す。
図9に示すように、T1において、ウオータポンプから吐出される冷却水の吐出量から冷却水流量を算出する。
ウオータポンプはエンジンに接続されているので、エンジン回転数に対応する速度で回転し、冷却水を吐出する。そのため、図10(A)に示すように、エンジン回転数が高い場合には、ウオータポンプ吐出流量(冷却水流量)は大きな値となり、車両が停止しているような場合には、冷却水流量は少ない値となる。
次に、T2に進み、ウオータポンプ吐出流量(冷却水流量)を積算する。図10(B)に示すように、ウオータポンプ吐出流量(冷却水流量)を積算すると、その積算された冷却水量は徐々に増大し、エンジンの冷却水経路(エンジン内冷却水経路10)の総水量(8リットル)に到達する。
次に、T3に進み、積算された冷却水量がエンジン冷却水経路(エンジン内冷却水経路10)の総水量(8リットル)より大きいか否かを判定する。大きくなければ、T3に戻る。等しいか又は大きければ、T4に進み、冷却水を目標温度とするためのフィードバック制御を実行する(図10(C)参照)。次に、T5に進み、積算冷却水量をゼロにリセットする(図10(B)参照)。
上述した実施形態においては、ウオータポンプ吐出流量(冷却水流量)を積算し、その積算された冷却水量がエンジン内冷却水経路10の総水量と等しいか又は大きくなったとき、フィードバック制御を実行するようにしている。本実施形態には、これに限定されず、以下のようにしても良い。
先ず、ウオータポンプ吐出流量(冷却水流量)を積算し、その積算された冷却水量がエンジン内冷却水経路10の予め定めた所定量と等しいか又は大きくなったとき、フィードバック制御を実行するようにしもよい。
次に、ウオータポンプ吐出流量(冷却水流量)を積算し、その積算された冷却水量がラジエータ冷却水経路14の総水量と等しいか又は大きくなったとき、フィードバック制御を実行するようにしもよい。この場合、ウオータポンプ吐出流量(冷却水流量)は、ウオータポンプからの吐出された流量に、冷却水をラジエータ冷却水経路14に流すために設定した切換弁20の開度を乗じた値である。
次に、本実施形態によるエンジンの冷却装置による作用効果を説明する。
先ず、本実施形態によるエンジンの冷却装置においては、ウオータポンプから吐出される冷却水流量が積算され、この積算された冷却水量が設定量に達したときフィードバック制御を実行するように構成されているので、フィードバック制御の周期と、冷却水経路に設定量が流れる周期とが一致し、これにより、エンジンの冷却水の目標温度をフィードバック制御により正確に演算することができる。
次に、本実施形態によるエンジンの冷却装置においては、ウオータポンプから吐出される冷却水流量が積算され、この積算された冷却水量がエンジンの冷却水経路の総水量に達したときフィードバック制御を実行するように構成されているので、フィードバック制御の周期と、エンジンの冷却水経路に総水量が流れる周期とが一致し、これにより、エンジンの冷却水の目標温度をフィードバック制御により正確に演算することができる。
次に、本実施形態によるエンジンの冷却装置においては、ウオータポンプから吐出される冷却水流量が積算され、この積算された冷却水量がラジエータ冷却水経路の総水量に達したときフィードバック制御を実行するように構成されているので、フィードバック制御の周期と、ラジエータ冷却水経路に総水量が流れる周期とが一致し、これにより、エンジンの冷却水の目標温度をフィードバック制御により正確に演算することができる。
次に、本実施形態によるエンジンの冷却装置においては、エンジン回転数検出手段により検出されたエンジン回転数に応じて冷却水流量を求めるので、容易且つ正確に冷却水流量を求めることができる。
次に、本実施形態によるエンジンの冷却装置においては、冷却水の温度と目標温度との差に基づいて、切換弁により、エンジン内冷却水経路、ヒータコア冷却水経路、ラジエータ冷却水経路を切り換え且つ開度調整してフィードバック制御するので、エンジンの冷却水を容易に目標温度とすることができる。
1 エンジン
2 シリンダブロック
4 シリンダヘッド
6 ヒータコア
8 ラジエータ
10 エンジン内冷却水経路
12 ヒータコア冷却水経路
14 ラジエータ冷却水経路
16 出口側水温センサ
18 ウオータポンプ
20 切換弁
22 弁体
24 DCモータ
26 制御ユニット
28 自動停止制御ユニット
30 自動停止制御部
32 再始動制御部
34 排気バルブ周辺温度推定部
36 切換制御部
38 排気バルブ
40 フィードバック制御部

Claims (3)

  1. ウオータポンプにより吐出される冷却水をエンジンの冷却水経路に循環させるエンジンの冷却装置であって、
    冷却水の温度を目標温度にフィードバック制御するフィードバック制御手段と、
    上記ウオータポンプから吐出される冷却水流量から冷却水量を算出する冷却水量積算手段と、を有し、
    上記冷却水経路は、冷却水をエンジン内で循環するエンジン内冷却水経路と、冷却水がエンジンとラジエータとの間を循環するラジエータ冷却水経路を備え、
    更に、冷却水の流れを上記エンジン内冷却水経路とラジエータ冷却水経路に切り換える切換弁を有し、
    この切換弁により上記ラジエータ冷却水経路に切り換えられたとき、上記冷却水量積算手段は、ウオータポンプから吐出された流量と切換弁の開度とから冷却水量を積算し、
    上記フードバック制御手段は、上記冷却水量積算手段により積算された冷却水量が上記ラジエータ冷却水経路の総水量に達したときフィードバック制御を実行するように構成されたことを特徴とするエンジンの冷却装置。
  2. 上記ウオータポンプはエンジンにより駆動され、
    更に、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段を有し、
    上記冷却水量積算手段は、上記エンジン回転数検出手段により検出されたエンジン回転数に応じて冷却水流量を求める、請求項1に記載のエンジンの冷却装置。
  3. 上記冷却水経路は、更に、冷却水をエンジンとラジエータとの間で循環するラジエータ冷却水経路を備え、
    上記切換弁は、冷却水の流れを上記エンジン内冷却水経路、ヒータコア冷却水経路、ラジエータ冷却水経路に切り換え、
    上記フィードバック制御手段は、冷却水の温度と目標温度との差に基づいて、上記切換弁により、上記エンジン内冷却水経路、ヒータコア冷却水経路、ラジエータ冷却水経路を切り換え且つ開度調整してフィードバック制御する、請求項1又は2に記載のエンジンの冷却装置。
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