JP6471604B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両を制御する車両制御装置の技術分野に関する。
車両の排気管内では、例えば排気熱回収機において凝縮水が発生することがある。凝縮水は、通常は排気の流れにより排気管外に排出されるが、低負荷運転時には排気管外に排出されないまま滞留してしまうこともある。排気管内に滞留した凝縮水は、例えば低温環境化で凝固し排気管閉塞等の原因となる可能性がある。このため凝縮水は、できるだけ早い段階で排気管外に排出されることが好ましい。
特許文献1では、上述した凝縮水の積算量を、エンジンの排気温度、エアフローメータのガス流量、及び外気温度を利用して推定するという技術が開示されている。また特許文献2では、内燃機関の点火遅角や燃料噴射量の減少により、排気ガスの温度を上昇させて凝縮水を除去する技術が開示されている。
特開2013−234574号公報 特開2012−255396号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているような技術では、仮に凝縮水の積算量が推定できたとしても、発生した凝縮水が排気管内に滞留しているのか或いは排出されたのかが正確に分からない。このため、特許文献2に記載されているような技術により凝縮水を排出させるにしても、適切なタイミングで排出処理を実行することができず、結果として凝縮水を効率的に排出することができないという技術的問題点が生ずる。
本発明が解決しようとする課題には上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、凝縮水を好適に排気管外に排出することが可能な車両制御装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決する車両制御装置は、内燃機関の吸入空気の積算量を算出する積算量算出手段と、前記内燃機関の点火時期を制御する点火時期制御手段とを備える車両を制御する車両制御装置であって、前記車両の排気管内に凝縮水が生じ得る特定期間中に、前記内燃機関が、前記凝縮水が排気流れによって前記排気管外に排出されない所定の低負荷状態で運転されているか否かを判定する負荷判定手段と、前記内燃機関が前記所定の低負荷状態で運転されている低負荷期間における前記内燃機関の吸入空気の積算量が、所定の閾値を超えているか否かを判定する積算量判定手段と、前記内燃機関の吸入空気の積算量が前記所定の閾値を超えている場合に、前記内燃機関の点火時期を遅角するように前記点火時期制御手段を制御すると共に、前記点火時期の遅角に起因して減少したトルクを補うために前記内燃機関の吸入空気の量を増加させることで、前記内燃機関からの排気量を増加させる排気量増加手段とを備え、前記積算量判定手段は、前記特定期間中に、前記内燃機関が前記所定の低負荷状態より負荷の大きい所定の高負荷状態で運転されている高負荷期間が存在する場合には、前記高負荷期間よりも前の前記低負荷期間における前記内燃機関の吸入空気の積算量を減量補正した上で、前記内燃機関の吸入空気の積算量が前記所定の閾値を超えているか否かを判定する
本発明に係る車両制御装置は、例えばガソリンエンジン等の内燃機関を動力源として備える車両を制御する。また本発明に係る車両は、内燃機関に加えて、例えばモータジェネレータ等を動力源として備えるハイブリッド車両として構成されてもよい。内燃機関の排出ガスは、排気管を介して外部に排出される構成となっている。このような構成では、例えば排気管内に設けられた排気熱回収機おいて凝縮水が生ずることがある。凝縮水は、排気管外に排出されないまま滞留することで凝固し、例えば排気管閉塞等の原因となる可能性がある。このため本発明に係る車両制御装置は、排気管内に滞留する凝縮水が好適に排出されるように車両を制御することが可能に構成されている。
本発明に係る車両は、例えばエアフローメータを含んで構成される積算量算出手段を備えている。積算量算出手段では、内燃機関の吸入空気の積算量が算出される。なお、積算量算出手段は、特定の期間(例えば、後述する内燃機関が所定の低負荷状態で運転されている期間)における積算量を算出可能に構成されている。
また本発明に係る車両は、内燃機関の点火時期を制御する点火時期制御手段を備えている。点火時期制御手段は、少なくとも所定の通常タイミングと、通常タイミングよりも遅角されたタイミングとで内燃機関の点火を行うことが可能に構成されている。点火時期制御手段は、後述するように凝縮水を排出するために点火時期を制御するが、それ以外の目的でも点火時期を制御可能とされていてもよい。
本発明に係る車両制御装置は、このような車両を制御する制御装置であって、例えば、一又は複数のCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、各種プロセッサ又は各種コントローラ、或いは更にROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、バッファメモリ又はフラッシュメモリ等の各種記憶手段等を適宜に含み得る、単体の或いは複数のECU(Electronic Control Unit)等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る。
本発明に係る車両制御装置の動作時には、先ず負荷判定手段によって、内燃機関が所定の低負荷状態で運転されているか否かが判定される。ここでの「所定の低負荷状態」とは、排気管内の凝縮水が排気流れによって排気管外に排出されない程度、若しくは排出され難くなる程度に内燃機関の負荷が低い状態であり、例えば事前のシミュレーション等により設定された内燃機関の負荷に対する閾値により判定することが可能である。
内燃機関が所定の低負荷状態で運転されている期間における内燃機関の吸入空気の積算量は、積算量判定手段により、所定の閾値を超えているか否かが判定される。即ち、積算量判定手段では、内燃機関が所定の低負荷状態で運転されている期間の積算量として積算量算出手段で算出された積算量と、所定の閾値とが比較される。なお、ここでの「所定の閾値」とは、凝縮水の排出処理を行うべき程度に(具体的には、凝縮水に起因する不具合が発生する又は今後発生する可能性が一定以上となるまでに)排気管内に多くの凝縮水が滞留していることを推定するための閾値であり、例えば事前のシミュレーション等により設定されている。
なお、内燃機関が所定の低負荷状態で運転されている期間における積算量については、各種条件に応じて適宜補正処理が行われてもよい。補正処理は、例えば高負荷運転(即ち、所定の低負荷状態以外の運転)の頻度、内燃機関の1起動あたりの連続運転時間、ハイブリッド車両におけるエンジン間欠時間及び車速、グリルシャッタ等の断熱手段の有無等に応じて実行される。このような補正処理を実行してから所定の閾値との比較を行えば、排出処理を実行すべきタイミングをより正確に判定できる。
内燃機関の吸入空気の積算量が所定の閾値を超えている場合、排気量増加手段により、内燃機関の点火時期を遅角するように点火時期制御手段が制御される。内燃機関の点火時期が遅角されると、内燃機関の出力トルクは低下する。これに対し、内燃機関の出力トルクを遅角制御前と同等に維持するためには、内燃機関の吸入空気量を増加させればよい。この結果、内燃機関からの排気量が増加され、凝縮水の排出が促進される。なお、内燃機関の点火時期が遅角されると、排気の温度が高くなる。これにより、凝縮水の排出効果は、より一層高められることになる。
なお、凝縮水の排出処理は、例えば内燃機関の回転数を高めて高負荷運転を行うことでも実現できる。しかしながら、ハイブリッド車両では、低温環境下でバッテリの許容充電量に制限がかかり、内燃機関の高負荷運転を行うことができない状況が存在する。これに対し、上述した本発明に係る凝縮水の排出処理では、内燃機関の回転数は殆ど増加しない。よって、上述したように内燃機関の高負荷運転を行うことができない状況においても、好適に凝縮水を排出させることが可能である。
以上説明したように、本発明に係る車両制御装置によれば、適切なタイミングで凝縮水の排出処理が行える。従って、凝縮水に起因して発生する不都合を好適に回避することが可能である。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から更に明らかにされる。
本実施形態のハイブリッド車両の構成の一例を示すブロック図である。 本実施形態のハイブリッド車両の動作(特に、凝縮水を除去するための動作)の流れの一例を示すフローチャートである。 低負荷運転時の吸入空気量の積算方法の一例を示すグラフ(その1)である。 低負荷運転時の吸入空気量の積算方法の一例を示すグラフ(その2)である。 高負荷運転を考慮した積算空気量の補正方法の一例を示すグラフである。 エンジン1起動あたりの連続運転時間を考慮した積算空気量の補正方法の一例を示すグラフである。 エンジン間欠運転を考慮した積算空気量の補正方法の一例を示すグラフである。 点火遅角制御による軸トルク及び排気温度の変化の一例を示すグラフである。 点火遅角制御による軸トルクの減少を補うための空気量増加制御の一例を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の車両制御装置の実施形態について説明する。尚、以下では、本発明の車両制御装置の実施形態が適用されたハイブリッド車両10を用いて説明を進める。
<ハイブリッド車両の構成>
はじめに、図1を参照して、本実施形態のハイブリッド車両10の構成について説明する。ここに図1は、本実施形態のハイブリッド車両10の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態のハイブリッド車両10は、車軸11と、車輪12と、「車両制御装置」の一具体例であるECU(Electronic Control Unit)100と、「内燃機関」の一具体例であるエンジンENGと、モータジェネレータMG1と、モータジェネレータMG2と、動力分割機構300と、インバータ400と、バッテリ500とを備えて構成されている。
車軸11は、エンジンENG及びモータジェネレータMG2から出力された動力を車輪に伝達するための伝達軸である。車輪12は、車軸11を介して伝達される動力を路面に伝達する手段である。
ECU100は、ハイブリッド車両10の動作全体を制御することが可能に構成された電子制御ユニットである。本実施形態では特に、ECU100は、その内部に実現される論理的な又は物理的な処理ブロックとして、「積算量算出手段」の一具体例である積算量算出部101と、「点火時期制御手段」の一具体例である点火時期制御部102と、「負荷判定手段」の一具体例である負荷判定部103と、「積算量判定手段」の一具体例である積算量判定部104と、「排気量増加手段」の一具体例である排気量増加部102とを備えて構成されている。
積算量算出部101は、吸気管に設けられたエアフローメータ(図示せず)と接続されており、エンジンENGに吸入される空気量を積算する。積算量算出部101は特に、エンジンENGが所定の低負荷運転をしている期間の積算空気量を算出可能に構成されている。また、積算量算出部101は、算出した積算量に対する各種補正処理を実行可能に構成されている。積算量算出部101で算出された積算量は、積算量判定部104に出力可能とされている。
点火時期制御部102は、エンジンENGの点火時期を変更可能に構成されている。点火時期制御部102は、通常動作時にはエンジンENGの運転効率が最適となるような点火時期を実現し、各種要求に応じて適宜進角又は遅角制御を実行する。
負荷判定部103は、エンジンENGの運転状態が所定の低負荷状態であるか否かを判定する。具体的には、負荷判定部103は、エンジンENGの各パラメータから、エンジンENGが、排気管内で生じた凝縮水が排気の流れによって外部に排出されない、或いは排出され難くなる程度の負荷で運転されているか否かを判定する。負荷判定部103は、例えばエンジンENGが低負荷状態であるか否かを判定するための閾値を記憶している。
積算量判定部104は、積算量算出部101で算出された積算量に基づいて、排気管内で生じた凝縮水が不都合を生じさせる程度に滞留しているか否かを判定する。具体的には、積算量判定部104は、積算量に対する閾値を記憶しており、積算量と閾値との比較結果に応じて、凝縮水の滞留度合いを推定する。
排気量増加部105は、凝縮水を排出するために、エンジンENGの排気量を増加させるための制御を実行する。具体的には、排気量増加部105は、凝縮水を排出しようとする際に、エンジンENGの点火時期を遅角させるように点火時期制御部102を制御すると共に、点火時期の遅角に起因して減少したトルクを補うためにエンジンENGの吸入空気の量を増加させる。排気量増加部105が実行する上記処理の詳細については後述する。
エンジンENGは、ガソリンや軽油等の燃料を燃焼することで駆動する。エンジンENGは、ハイブリッド車両10の主たる動力源として機能する。加えて、エンジンENGは、後述するモータジェネレータMG1の回転軸を回転させる(言いかえれば、駆動する)ための動力源として機能する。
モータジェネレータMG1は、バッテリ500を充電するための発電機として機能する。モータジェネレータMG1が発電機として機能する場合には、モータジェネレータMG1の回転軸は、エンジンENGの動力によって回転する。但し、モータジェネレータMG1は、バッテリ500に蓄積された電力を用いて駆動することで、ハイブリッド車両10の動力を供給する電動機として機能してもよい。
モータジェネレータMG2は、バッテリ500に蓄積された電力を用いて駆動することで、ハイブリッド車両10の動力を供給する電動機として機能する。加えて、モータジェネレータMG2は、バッテリ500を充電するための発電機として機能してもよい。モータジェネレータMG2が発電機として機能する場合には、モータジェネレータMG2の回転軸は、車軸11からモータジェネレータMG2に伝達される動力によって回転する。
動力分割機構300は、図示せぬサンギア、プラネタリキャリア、ピニオンギア、及びリングギアを備えた遊星歯車機構である。サンギアの回転軸はモータジェネレータMG1の回転軸に連結されている。リングギアの回転軸は、モータジェネレータMG2の回転軸に連結されている。サンギアとリングギアの中間にあるプラネタリキャリアの回転軸はエンジンENGの回転軸(つまり、クランクシャフト)に連結されている。エンジンENGの回転は、プラネタリキャリア及びピニオンギアによって、サンギア及びリングギアに伝達される。つまり、エンジンENGの動力は、2系統に分割される。ハイブリッド車両10において、リングギアの回転軸は、ハイブリッド車両10における車軸11に連結されており、この車軸11を介して車輪12に駆動力が伝達される。
インバータ400は、バッテリ500から取り出した直流電力を交流電力に変換してモータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2に供給する。更に、インバータ400は、モータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2によって発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ500に供給する。尚、インバータ400は、所謂PCU(Power Control Unit)の一部として構成されていてもよい。
バッテリ500はモータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2が駆動するための電力をモータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2に供給する電力供給源である。バッテリ500は、充電可能な蓄電池である。
尚、バッテリ500は、ハイブリッド車両10の外部の電源から電力の供給を受けることで充電されてもよい。つまり、ハイブリッド車両10は、いわゆるプラグインハイブリッド車両であってもよい。
<凝縮水排出処理>
続いて、図2を参照しながら、本実施形態のハイブリッド車両10が実行する凝縮水排出処理について詳細に説明する。ここに図2は、ハイブリッド車両の動作(特に、凝縮水を除去するための動作)の流れの一例を示すフローチャートである。
図2に示すように、本実施形態のハイブリッド車両10は、外気温が0℃より低い場合に(ステップS101:YES)、凝縮水除去モードとなる(ステップS102)。なお、外気温が0℃以上の場合(ステップS101:NO)、凝縮水が凝固して排気管閉塞が発生する可能性は低いと判断し、凝縮水除去モードとはならない。ただし、低温環境下でなくとも凝縮水に起因する不都合が発生すると考えられる場合には、外気温によらず凝縮水除去モードが実現されてもよい。
凝縮水除去モードでは、低負荷運転時のエンジンENGの吸入空気量が積算される(ステップS103)。吸入空気量の積算値Gは、吸入空気量をGaとすると、G=ΣGaとして表すことができる。
ここで、図3及び図4を参照して、吸入空気量の積算値Gの算出方法について、具体的に説明する。ここに図3は、低負荷運転時の吸入空気量の積算方法の一例を示すグラフ(その1)である。また図4は、低負荷運転時の吸入空気量の積算方法の一例を示すグラフ(その2)である。
図3及び図4に示すように、エンジンENGが低負荷運転しているか否かは、負荷判定部103(図1参照)により排出閾値を利用して判定される。なお、排出閾値は、予め実験等を行うことで設定される値である。ただし、排出閾値は、外気温や湿度等に応じて可変とされてもよい。
図3に示す例では、排出閾値以下となる部分(即ち、図中の網掛け部分)の吸入空気量が積算される。一方で、図4に示す例では、排出閾値を超える連続出力については、吸入空気量が積算されない。吸入空気量の積算値Gは、上述したいずれの方法で算出されても構わない。
図2に戻り、吸入空気量の積算値Gが算出されると、算出された積算値Gに対して、高負荷運転を考慮した補正処理が実行される(ステップS104)。以下では、図5を参照して、高負荷運転を考慮した補正処理について具体的に説明する。ここに図5は、高負荷運転を考慮した積算空気量の補正方法の一例を示すグラフである。
図5に示すように、低負荷運転の途中に高負荷運転が行われたとすると、高負荷運転時の排気により、それまでに溜まっていた凝縮水の少なくとも一部が排出されたと推定できる。このため、排出閾値を超える連続出力がある場合には、その出力より前の積算値を減量補正する。
具体的には、排出閾値を超える連続出力以前の積算値には、補正係数である0.9が乗算される。なお、排出閾値を超える連続出力が高負荷であるほど、補正係数を大きくしてもよい(即ち、より大きく減量するようにしてもよい)。
再び図2に戻り、上記補正処理の後には、積算値Gに対して更に、低負荷連続運転時間を考慮した補正処理が実行される(ステップS105)。以下では、図6を参照して、低負荷連続運転時間を考慮した補正処理について具体的に説明する。ここに図6は、エンジン1起動あたりの連続運転時間を考慮した積算空気量の補正方法の一例を示すグラフである。
図6に示すように、エンジン1起動あたりの連続運転時間taが長い場合には、凝縮水が滞留し易い状態であると言える。このため、エンジン1起動あたりの連続運転時間taが判定値であるt0よりも長い場合には、吸入空気量の積算値Gを増量補正する。
具体的には、エンジン1起動あたりの連続運転時間taが判定値であるt0よりも長い区間の積算値に(1+(ta/t0)×0.02)が乗算される。これにより、連続運転時間taと判定値t0との割合(即ち、連続運転時間taが判定値t0に対してどの程度長いか)に応じて積算値Gが増量される。
再び図2に戻り、上記補正処理の後には、積算値Gに対して更に、エンジン間欠運転(言い換えれば、EV走行)を考慮した補正処理が実行される(ステップS106)。以下では、図7を参照して、エンジン間欠運転を考慮した補正処理について具体的に説明する。ここに図7は、エンジン間欠運転を考慮した積算空気量の補正方法の一例を示すグラフである。
図7に示すように、エンジンENGが間欠運転をする期間tevが存在する場合、間欠運転中には排気が流れないため、凝縮水が滞留し易い状態になっていると考えられる。このため、エンジン間欠運転期間tevが存在する場合には、吸入空気量の積算値Gを増量補正する。
具体的には、エンジン間欠運転期間tevが存在する場合には、エンジンENGが停止する前の期間の積算値に(1+(tev/60)×(Vev/50)×0.01)が乗算される。なお、Vevは、エンジン間欠運転期間tev中の車速である。このような補正処理によれば、エンジン間欠運転期間tev及び車速Vevに応じて、積算値Gを適切な値へと増量補正できる。
再び図2に戻り、上記補正処理の後には、積算値Gに対して更に、グリルシャッタによるエンジンコンパートメントの断熱性を考慮した補正処理が実行される(ステップS107)。
グリルシャッタ装着車では、例えば車速や外気温に応じてグリルシャッタが開閉され、エンジンコンパートメントへの空気流入が制限される。この場合、グリルシャッタが閉状態とされると、エンジンコンパートメントの断熱性が高まり、結果として排気温度が上昇する。これにより、凝縮水が凝固し難くなり、凝固水の排出が促進されると考えられる。よって、グリルシャッタが閉状態の場合には、吸入空気量の積算値Gを減量補正する。
具体的には、グリルシャッタが閉状態である期間の積算値Gには、補正係数である0.7が乗算される。なお、補正係数である0.7は、グリルシャッタの断熱効果等に応じて変更されてもよい。このような補正処理によれば、グリルシャッタの開閉動作による排気温度の変化に応じて、積算値Gを適切な値へと減量補正できる。
なお、上述した積算値Gに対する各種補正処理は、常に全てが実行されずともよく、適切な補正処理が適宜実行されればよい。即ち、複数の補正処理が選択的に実行されても構わない。また、補正処理を全く実行しない場合であっても、後述する本実施形態に係る効果は相応に得られる。
補正処理された積算値Gは、積算量判定部104(図1参照)により、所定の積算量閾値G0より大きいか否かが判定される(ステップS108)。なお、積算量閾値G0は、「所定の閾値」の一具体例であり、凝縮水の排出処理を実行すべきか否かを判定するための閾値として設定されている。より具体的には、積算量閾値G0は、凝縮水が不都合を発生させる程度に排気管内に滞留しているか否かを判定するための閾値として設定されている。
判定の結果、積算値Gが積算量閾値G0より大きくない場合(ステップS108:NO)、以降の処理は省略される。一方で、積算値Gが積算量閾値G0より大きい場合(ステップS108:YES)、発生確度向上処理により、凝縮水の発生兆候が実際に現れているか否かが判定される(ステップS109)。
発生確度向上処理としては、例えばモータジェネレータMG1を利用するものと、排気脈動の変化を検出するものとが挙げられる。具体的には、凝縮水に起因して排気管内の圧力損失が増大すると、減速フューエルカット中のエンジンENGの回転数低下が早くなる。このため、モータジェネレータMG1によるエンジンENGの回転数引き下げ仕事の減少量から凝縮水の発生兆候を検出できる。また、モータジェネレータMG1によるエンジンENGの回転数引き下げ仕事がない場合でも、そもそものエンジンENGの回転数低下が早くなることを検出すれば、凝縮水の発生兆候を検出できる。更には、筒内燃焼圧センサ、吸気管又は排気管の脈動センサ等を用いれば、排気脈動の変化を検出して、そこから凝縮水の発生兆候を検出できる。
なお、上述した発生確度向上処理は、凝縮水が発生している確度を向上させるための処理であり、必須となる処理ではない。
発生確度向上処理により、凝縮水の発生兆候なしと判定された場合(ステップS109:NO)、以降の処理は省略される。一方で、凝縮水の発生兆候ありと判定された場合(ステップS109:YES)、排気量増加部105(図1参照)により、凝縮水除去運転が実行される(ステップS110)。
以下では、図8及び図9を参照して、凝縮水除去運転について詳細に説明する。ここに図8は、点火遅角制御による軸トルク及び排気温度の変化の一例を示すグラフである。また図9は、点火遅角制御による軸トルクの減少を補うための空気量増加制御の一例を示すグラフである。
図8に示すように、凝縮水除去運転時には、エンジンENGの点火時期が遅角される。すると、エンジンENGの軸トルクはΔT0小さくなる。また、点火時期の遅角により、排気温度が上昇する。排気温度が上昇すると、例えば凝固した凝縮水の解凍が促進されるため、結果として凝縮水の排出効果が高められる。
図9に示すように、点火時期の遅角により減少した軸トルクΔT0は、エンジンENGの空気量を増加させることで補われる。このようにすれば、点火時期の遅角制御前後で、エンジンENGから出力されるトルクはほぼ同等になる。なお、エンジンENGの回転数は殆ど変化されないが、運転者に違和感のないレベルであれば、若干高回転とされても構わない。エンジンENGの空気量が増加されると、排気管に排出される排気の量も増加する。このため、排気の流れによる凝縮水の排出が促進される。
なお、凝縮水の排出効果を高めるには、例えばエンジンENGの回転数を高めて高負荷運転を行うという選択肢もある。しかしながら、ハイブリッド車両10では、低温環境下でバッテリ400の許容充電量に制限がかかり、エンジンENGの高負荷運転を行うことができない状況が存在する。これに対し、本実施形態に係る凝縮水除去運転によれば、エンジンENGの回転数は殆ど増加しない。よって、上述したようにエンジンENGの高負荷運転を行うことができない状況においても、好適に凝縮水を排出させることが可能である。
以上説明したように、本実施形態のハイブリッド車両10では、適切なタイミングで好適に凝縮水を排出するための処理を実行できる。従って、凝縮水に起因する不具合を好適に抑制することが可能である。
なお、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う車両制御装置もまた本発明の技術思想に含まれる。
10 ハイブリッド車両
11 車軸
12 車輪
100 ECU
101 積算量算出部
102 点火時期制御部
103 負荷判定部
104 積算量判定部
105 排気量増加部
300 動力分割機構
400 インバータ
500 バッテリ
ENG エンジン
MG1、MG2 モータジェネレータ
G 空気量積算値
G0 積算量閾値
Ga 吸入空気量
ta 連続運転時間
t0 連続運転閾値
tev エンジン間欠期間
Vev エンジン間欠時車速

Claims (1)

  1. 内燃機関の吸入空気の積算量を算出する積算量算出手段と、
    前記内燃機関の点火時期を制御する点火時期制御手段と
    を備える車両を制御する車両制御装置であって、
    前記車両の排気管内に凝縮水が生じ得る特定期間中に、前記内燃機関が、前記凝縮水が排気流れによって前記排気管外に排出されない所定の低負荷状態で運転されているか否かを判定する負荷判定手段と、
    前記内燃機関が前記所定の低負荷状態で運転されている低負荷期間における前記内燃機関の吸入空気の積算量が、所定の閾値を超えているか否かを判定する積算量判定手段と、
    前記内燃機関の吸入空気の積算量が前記所定の閾値を超えている場合に、前記内燃機関の点火時期を遅角するように前記点火時期制御手段を制御すると共に、前記点火時期の遅角に起因して減少したトルクを補うために前記内燃機関の吸入空気の量を増加させることで、前記内燃機関からの排気量を増加させる排気量増加手段と
    を備え、
    前記積算量判定手段は、前記特定期間中に、前記内燃機関が前記所定の低負荷状態より負荷の大きい所定の高負荷状態で運転されている高負荷期間が存在する場合には、前記高負荷期間よりも前の前記低負荷期間における前記内燃機関の吸入空気の積算量を減量補正した上で、前記内燃機関の吸入空気の積算量が前記所定の閾値を超えているか否かを判定する
    ことを特徴とする車両制御装置。
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