JP6519860B2 - 非接触形状測定装置及び走査レンズ収差補正方法 - Google Patents

非接触形状測定装置及び走査レンズ収差補正方法 Download PDF

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Description

本発明は、非接触形状測定装置及び走査レンズ収差補正方法に関し、特に、光偏向装置を用いた非接触形状測定装置及び走査レンズ収差補正方法に関する。
従来、光偏向装置(ポリゴンミラー)によって偏向され、走査レンズ(fθレンズ)を透過して平行光又は略平行光に変換された後、対象物表面を照射し、対象物表面からの反射光等に基づいて対象物の形状を測定する非接触形状測定装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この非接触形状測定装置によれば、走査レンズの作用により、光偏向装置によって偏向される光を対象物に対して垂直に照射することができ、かつ、平らな像面(理想像面)上に集光させることができる。
特開2014−085269号公報
しかしながら、特許文献1に記載の非接触形状測定装置においては、光偏向装置によって偏向される光を対象物に対して垂直に照射し、かつ、平らな像面上に集光させるため、fθレンズのような特殊レンズを用いる必要があり、その分、設計が難しく、コストアップするという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、設計難、コストアップの要因となる特殊レンズではなく一般的な走査レンズ(特に、広走査範囲を確保する観点から大口径の走査レンズ)を用いることができ、光偏向装置によって偏向される光を対象物に対して垂直に照射することができ、かつ、平らな像面上に集光させることができる非接触形状測定装置及び走査レンズ収差補正方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の非接触形状測定装置は、可変焦点レンズと、光偏向装置と、走査レンズと、前記可変焦点レンズを透過して前記光偏向装置に入射し、当該光偏向装置によって偏向され、前記走査レンズを透過して平行光又は略平行光に変換された後、対象物表面を照射する光を出射する光源と、を備え、前記対象物の形状を測定するように構成された非接触形状測定装置において、前記光偏向装置の偏向角を検出する偏向角検出装置と、前記対象物表面上の照射位置と前記走査レンズとの間の距離を検出する距離検出装置と、前記偏向角検出装置によって検出された偏向角及び前記距離検出装置によって検出された距離に基づき、前記走査レンズの収差が補正されるように前記可変焦点レンズの焦点距離を制御する焦点距離制御装置と、を備える。
本発明の非接触形状測定装置の一態様において、複数の偏向角及び複数の距離それぞれに対応する焦点位置補正データを格納した記憶装置をさらに備え、前記焦点距離制御装置は、前記偏向角検出装置によって検出された偏向角及び前記距離検出装置によって検出された距離に対応する焦点位置補正データを前記記憶装置から読み出し、当該読み出した焦点位置補正データに基づき、前記走査レンズの収差が補正されるように前記可変焦点レンズの焦点位置を調整する。
本発明の非接触形状測定装置の一態様において、前記距離検出装置は、前記対象物表面上からの反射光が入射する光検出器を含み、前記光検出器の検出結果及び三角測量法に基づき、前記対象物表面上の照射位置と前記走査レンズとの間の距離を検出する。
本発明の非接触形状測定装置の一態様において、前記距離検出装置は、前記光源からの光の一部が入射する参照面と、前記参照面からの反射光及び前記対象物表面からの反射光が干渉した状態で入射する光検出器と、前記光検出器の検出結果に基づき、前記対象物表面上の照射位置と前記走査レンズとの間の距離を検出する距離計算装置と、を備える。
本発明の非接触形状測定装置の一態様において、前記可変焦点レンズは、前記対象物表面上の照射位置に形成されるスポットが円形又は略円形となるように傾いた状態で配置されている。
本発明の走査レンズ収差補正方法は、可変焦点レンズと、光偏向装置と、走査レンズと、前記可変焦点レンズを透過して前記光偏向装置に入射し、当該光偏向装置によって偏向され、前記走査レンズを透過して平行光又は略平行光に変換された後、対象物表面を照射する光を出射する光源と、を備え、前記対象物の形状を測定するように構成された非接触形状測定装置における走査レンズ収差補正方法において、前記光偏向装置の偏向角を検出する偏向角検出ステップと、前記対象物表面上の照射位置と前記走査レンズとの間の距離を検出する距離検出ステップと、前記偏向角検出ステップによって検出された偏向角及び前記距離検出ステップによって検出された距離に基づき、前記走査レンズの収差が補正されるように前記可変焦点レンズの焦点距離を制御する焦点距離制御ステップと、を備える。
本発明の走査レンズ収差補正方法の一態様において、前記非接触形状測定装置は、複数の偏向角及び複数の距離それぞれに対応する焦点位置補正データを格納した記憶装置をさらに備え、前記焦点距離制御ステップは、前記偏向角検出ステップによって検出された偏向角及び前記距離検出ステップによって検出された距離に対応する焦点位置補正データを前記記憶装置から読み出すステップと、当該読み出した焦点位置補正データに基づき、前記走査レンズの収差が補正されるように前記可変焦点レンズの焦点位置を調整するステップと、を含む。
本発明によれば、設計難、コストアップの要因となる特殊レンズではなく一般的な走査レンズ(特に、広走査範囲を確保する観点から大口径の走査レンズ)を用いることができ、光偏向装置によって偏向される光を対象物に対して垂直に照射することができ、かつ、平らな像面上に集光させることができる非接触形状測定装置及び走査レンズ収差補正方法を提供することができる。
本実施形態の非接触形状測定装置10の概略図 光偏向装置16によって偏向される光源12からの光が対象物OB表面Aを照射している様子を表す図 光偏向装置16によって偏向される光源12からの光が理想像面上ではなく理想像面の手前に集光している様子を表す図 焦点位置補正データ28aの作成手順を説明するための図 焦点位置補正データ28aを用いて走査レンズ20の収差(像面湾曲)を補正する動作例を説明するためのフローチャート 焦点位置補正データ28aを用いて走査レンズ20の収差(像面湾曲)を補正する場合の効果を説明するための図 焦点位置補正データ28aを用いて走査レンズ20の収差(像面湾曲)を補正する場合の効果を説明するための図 走査レンズ20の他の配置例の概略図 可変焦点レンズ14を傾けた状態で配置することの効果を説明するための図 一般的なマイケルソン型の干渉系を用いて対象物表面A上の照射位置と走査レンズ20との間の距離を検出する場合の構成例
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態の非接触形状測定装置10の概略図である。
図1に示すように、本実施形態の非接触形状測定装置10は、光源12と、可変焦点レンズ14と、光偏向装置16と、偏向角検出装置18(光偏向角エンコーダ)と、走査レンズ20と、結像レンズ22と、照射距離検出装置24と、焦点距離制御装置26と、記憶装置28と、を備えている。
光源12は、半導体レーザー素子等のレーザー光源によって構成されている。もちろん、これに限らず、光源12は他の光源であってもよい。光源12から出射する光は、可変焦点レンズ14を透過して光偏向装置16に入射し、当該光偏向装置16によって偏向され、走査レンズ20を透過して平行光又は略平行光に変換された後、対象物表面Aを照射する。
可変焦点レンズ14は、焦点距離制御装置26からの制御に従って焦点距離の調整が可能なレンズで、モータ等のアクチュエータによってレンズ間の距離を変化させることで焦点距離の調整を行うレンズ(群)によって構成されている。もちろん、これに限らず、可変焦点レンズ14は、ポリマーレンズ又は電気光学結晶レンズ等の他の可変焦点レンズであってもよい。
光偏向装置16は、可変焦点レンズ14を透過して当該光偏向装置16に入射する光源12からの光を偏向させるための手段で、ガルバノミラーによって構成されている。もちろん、これに限らず、光偏向装置16は、ポリゴンミラー又はMEMSミラー等の他の光偏向装置であってもよい。
偏向角検出装置18は、光偏向装置16によって偏向される光源12からの光の偏向角θを検出するための手段で、例えば、エンコーダによって構成されている。
照射距離検出装置24は、対象物表面A上の照射位置(集光位置)と走査レンズ20との間の距離Dを検出するための手段で、ラインセンサ等の光検出器(図示せず)を含む。
照射距離検出装置24(光検出器)には、対象物表面A上からの反射光が結像レンズ22を透過して入射する。その際、対象物表面A上からの反射光は、対象物表面A上の照射位置に応じて異なる方向に反射されて照射距離検出装置24(光検出器)の異なる位置に入射する。
照射距離検出装置24は、光検出器の検出結果及び三角測量法に基づき、公知の処理(例えば、特開2002−139311号公報参照)を実行することで、対象物表面A上の照射位置と走査レンズ20との間の距離Dを検出する。この照射距離検出装置24の機能は、例えば、光検出器が電気的に接続されたコントローラ(図示せず)によって実現される。
焦点距離制御装置26は、偏向角検出装置18によって検出された偏向角θ及び照射距離検出装置24によって検出された距離Dに基づき、走査レンズ20の収差(像面湾曲)が補正されるように可変焦点レンズ14の焦点距離を制御(調整)する。この焦点距離制御装置26の機能は、例えば、偏向角検出装置18、照射距離検出装置24及び記憶装置28が電気的に接続されたコントローラ(図示せず)によって実現される。
次に、走査レンズ20の収差(像面湾曲)について説明する。
図2は光偏向装置16によって偏向される光源12からの光が対象物OB表面Aを照射している様子を表す図、図3は光偏向装置16によって偏向される光源12からの光が理想像面上ではなく理想像面の手前に集光している様子を表す図である。
光偏向装置16によって偏向される光は、斜めに(図2(a)参照)ではなく、走査レンズ20によって平行光又は略平行光に変換されて対象物OBを垂直又は略垂直に照射する(図2(b)参照)。これにより、斜めに対象物OBを照射する場合と比べ、影SH(図2(a)参照)の発生が抑制されるため、対象物OB表面Aを精度良く測定することができる。その際、図3に示すように、走査レンズ20の光軸AX20に対して偏向角θ>0°方向(θ<0°方向も同様)へ偏向される光は、走査レンズ20の収差(像面湾曲)に起因して、理想像面上ではなく理想像面の手前に集光(結像)する。この走査レンズ20の収差(像面湾曲)は、後述のように、走査レンズ20の光軸AX20に対して偏向角θ方向に偏向される光が理想像面上に集光するように可変焦点レンズ14の焦点距離を調整することで補正される。この補正の際に用いられるのが焦点位置補正データ28a(図1参照)である。
次に、焦点位置補正データ28aの作成手順の例について説明する。
図4は、焦点位置補正データ28aの作成手順を説明するための図である。
以下、走査レンズ20の光軸AX20に対して偏向角θ方向に偏向される光を、走査レンズ20の下方に位置する対象物表面A(理想像面)上に集光させるための焦点位置補正データの作成手順の例について説明する。
以下、走査レンズ20から下方50mm(図4(a)中D=50mm)に位置する対象物表面A50(理想像面)上に集光させるための焦点位置補正データの作成手順の例について説明する。
まず、走査レンズ20と対象物表面A50との間の距離(ここでは50mm)を、図1に示すように、偏向角θ(ここではθ=0°)及び距離D(ここではD=50mm)と対応付けて記憶装置28に格納する。
次に、図4(b)に示すように、走査レンズ20の光軸AX20に対して偏向角θ(例えば、θ=+4°)方向に偏向される光RayBが対象物表面A50上に集光するように可変焦点レンズ14の焦点距離を調整する。次に、このように焦点距離を調整した状態で、走査レンズ20の光軸AX20に対して偏向角θ=0°方向に偏向される光RayAが対象物表面A上に集光するように対象物表面Aと走査レンズ20との間の距離を調整する。次に、このように距離を調整した状態で、対象物表面Aと走査レンズ20との間の距離D1(ここでは距離D1=52mm)を測定し、図1に示すように、偏向角θ(ここではθ=±4°)及び距離D(ここではD=50mm)と対応付けて記憶装置28に格納する。走査レンズ20は回転対称形状であるため、偏向角θ=+4°のときと偏向角θ=−4°のときとで、距離D1は同一距離となる。
以下、他の偏向角θ(例えば、θ=±8°)方向に偏向される光RayBについても、同様の手順で、距離D1(例えば、距離D1=55mm)を測定し、図1に示すように、偏向角θ(例えば、θ=±8°)及び距離D(例えば、D=50mm)と対応付けて記憶装置28に格納する。走査レンズ20は回転対称形状であるため、偏向角θ=+8°のときと偏向角θ=−8°のときとで、距離D1は同一距離となる。なお、偏向角θの角度間隔は±4°、±8°のように4°間隔(図1参照)に限らず、例えば、0.5°間隔、1°間隔のように適宜の角度間隔とすることができる。
そして、走査レンズ20からの距離によって像面湾曲量が異なるため、さらに、走査レンズ20の下方に位置する他の対象物表面A(例えば、走査レンズ20から下方100mmに位置する対象物表面A100)上に集光させるための焦点位置補正データについても、同様の手順で作成し、図1に示すように、偏向角θ及び距離Dと対応付けて記憶装置28に格納する。なお、距離Dの間隔は50mm、100mmのように50mm間隔(図1参照)に限らず、例えば、5mm間隔、10mm間隔のように適宜の間隔とすることができる。
以上のようにして焦点位置補正データ28aは距離Dごと、偏向角θごとに予め作成されてRAMやROM等の記憶装置28にテーブル等の形態で格納されている(図1参照)。
次に、焦点位置補正データ28aを用いて走査レンズ20の収差(像面湾曲)を補正しながら対象物表面Aを測定する場合の動作例について説明する。
図5は、焦点位置補正データ28aを用いて走査レンズ20の収差(像面湾曲)を補正する動作例を説明するためのフローチャートである。
まず、光偏向装置16によって、可変焦点レンズ14を透過して当該光偏向装置16に入射する光源12からの光を、予め定められた角度範囲(例えば、−15°<偏向角θ<+15°)において、一次元的に偏向(走査)させる(ステップS10)。
次に、照射距離検出装置24によって、走査レンズ20の光軸AX20に対して偏向角θ=0°方向に偏向される光RayAによる対象物表面A上の照射位置と走査レンズ20との間の距離D(図4(a)参照)を検出する(ステップS12)。
次に、偏向角検出装置18によって、光偏向装置16によって偏向される光源12からの光の偏向角θを検出する(ステップS14)。
次に、焦点距離制御装置26によって、偏向角検出装置18によって検出された偏向角θ(例えば、θ=+4°)及び照射距離検出装置24によって検出された距離D(例えば、D=50mm)に基づき、走査レンズ20の収差(像面湾曲)が補正されるように可変焦点レンズ14の焦点距離を制御(調整)する。具体的には、まず、焦点距離制御装置26によって、偏向角検出装置18によって検出された偏向角θ(例えば、θ=+4°)及び照射距離検出装置24によって検出された距離D(例えば、D=50mm)に対応する焦点位置補正データ(例えば、52mm)を記憶装置28から読み出す(ステップS16)。そして、焦点距離制御装置26によって、走査レンズ20の光軸AX20に対して偏向角θ=0°方向に偏向される光RayAが、ステップS16で読み出した焦点位置補正データが示す距離D1(例えば、D1=52mm)だけ走査レンズ20から下方に離れた位置(図4(b)参照)に集光するように、可変焦点レンズ14の焦点距離を制御する(ステップS18)。これにより、走査レンズ20の光軸AX20に対して偏向角θ(例えば、θ=+4°)方向に偏向される光が対象物表面A(理想像面)上に集光する(図4(b)参照)。
以上のステップS16及びS18の処理は、予め定められた角度範囲(例えば、−15°<偏向角θ<+15°)において、ステップS14で偏向角θが検出されるごとに実施される。
以上のステップS10からS18の処理は、測定が終了するまで繰り返し実行される(ステップS20:No)。
以上のようにして、走査レンズ20の光軸AX20に対して偏向角θ方向に偏向される光を理想像面上又理想像面近傍に集光させること、すなわち、走査レンズ20の収差を補正することができる。
次に、この効果についてさらに詳細に説明する。
図6(a)は光偏向装置16によって偏向される光が対象物表面Aを照射している様子を表す図(走査レンズ20の収差の補正なし)、図6(b)は図6(a)中の対象物表面A付近の拡大図である。
図6(c)は光偏向装置16によって偏向される光が対象物表面Aを照射している様子を表す図(走査レンズ20の収差の補正あり)、図6(d)は図6(c)中の対象物表面A付近の拡大図である。
図6(b)及び図6(d)を対比すると、走査レンズ20の収差の補正なしの場合(図6(b)参照)より走査レンズ20の収差の補正ありの場合(図6(d)参照)の方が、対象物表面A上の照射位置における集光スポットサイズを小さくできること(集光性能が向上すること)が分かる。
次に、金属傾斜面(傾斜角26°、Ra=1.6,SOB)を測定した場合の測定結果を例示する。
図7(a)は金属傾斜面(傾斜角26°、Ra=1.6,SOB)を測定した場合の変位(Displacement)とガルバノ角度(Galvano Position)との関係をプロットしたグラフ、図7(b)は金属傾斜面(傾斜角26°、Ra=1.6,SOB)を測定した場合の干渉強度とガルバノ角度(Galvano Position)との関係をプロットしたグラフである(いずれも走査レンズ20の収差の補正なしの場合)。
図7(c)は金属傾斜面(傾斜角26°、Ra=1.6,SOB)を測定した場合の変位(Displacement)とガルバノ角度(Galvano Position)との関係をプロットしたグラフ、図7(d)は金属傾斜面(傾斜角26°、Ra=1.6,SOB)を測定した場合の干渉強度とガルバノ角度(Galvano Position)との関係をプロットしたグラフである(いずれも走査レンズ20の収差の補正ありの場合)。
図7(a)及び図7(c)中、斜めに傾いた直線(金属傾斜面を表す点群)より上の点は、適切に測長できなかったことを表している。
図7(a)及び図7(c)を対比すると、走査レンズ20の収差の補正なしの場合(図7(a)参照)より走査レンズ20の収差の補正ありの場合(図7(c)参照)の方が、斜めに傾いた直線(点群)より上の点の数が少ないこと、すなわち、精度良く測定できることが分かる。
図7(b)及び図7(d)中、横軸に対して平行な点線(ノイズレベルを表す)より下の点は、測定値としてではなくノイズとして扱われることを表している。
図7(b)及び図7(d)を対比すると、走査レンズ20の収差の補正なしの場合(図7(b)参照)より走査レンズ20の収差の補正ありの場合(図7(d)参照)の方が、横軸に対して平行な点線より下の点の数が少ないこと、すなわち、感度よく測定できることが分かる。
以上説明したように、本実施形態によれば、設計難、コストアップの要因となる特殊レンズではなく一般的な走査レンズ20(特に、広走査範囲を確保する観点から大口径の走査レンズ)を用いることができ、光偏向装置16によって偏向される光を対象物OBに対して垂直に照射することができ、かつ、平らな像面(理想像面)上に集光させることができる非接触形状測定装置10を提供することができる。
これは、焦点距離制御装置26によって、偏向角検出装置18によって検出された偏向角θ及び照射距離検出装置24によって検出された距離Dに基づき、走査レンズ20の収差(像面湾曲)が補正されるように可変焦点レンズ14の焦点距離が制御(調整)されることによるものである。
次に、変形例について説明する。
図8は、走査レンズ20の他の配置例の概略図である。
本実施形態では、可変焦点レンズ14を、その光軸AX14と光源12の光軸AX12とが一致した状態で配置した例(図1参照)について説明したが、これに限らず、例えば、図8に示すように、可変焦点レンズ14を傾けた状態で配置してもよい。具体的には、光偏向装置16によって偏向角θ(例えば、0°〜15°等の走査範囲のうち特定の角度)方向に偏向され、対象物表面A上に集光する光源12からの光のスポット径が円形又は略円形となるように、可変焦点レンズ14を傾けた状態で配置するのが望ましい。
図9(a)はメリディオナル面のスポット径、図9(b)はサジタル面のスポット径を表している(いずれも可変焦点レンズ14を傾けない場合)。図9(c)はメリディオナル面のスポット径、図9(d)はサジタル面のスポット径を表している(いずれも可変焦点レンズ14を傾けた場合)。
図9(a)及び図9(b)と図9(c)及び図9(d)とを対比すると、可変焦点レンズ14を傾けることで、可変焦点レンズ14を傾けない場合と比べ、対象物表面A上に集光する光源12からの光のスポット径が円形又は略円形に近づくことが分かる。
以上のように、可変焦点レンズ14を傾けた状態で配置することで、シリンドリカルレンズを用いることなく、対象物表面A上に集光する光源12からの光のスポット径を円形又は略円形とすることができる。すなわち、非点収差を抑制することができる。
また、本実施形態では、三角測量法に基づき、対象物表面A上の照射位置と走査レンズ20との間の距離を検出する構成について例示したが、これに限らず、公知の干渉計を用いて対象物表面A上の照射位置と走査レンズ20との間の距離を検出してもよい。
干渉計は、マイケルソン型の干渉計であってもよいし、フィゾー型(参照面透過型)の干渉計であってもよい。
図10は、一般的なマイケルソン型の干渉系を用いて対象物表面A上の照射位置と走査レンズ20との間の距離を検出する場合の構成例である。
図10に示すように、光源12からの光はビームスプリッタ30で二分され、一方は参照面ミラー32へ、もう一方は可変焦点レンズ14を透過し、光偏向装置16によって偏向され、走査レンズ20を透過して対象物表面Aへ導かれる。それぞれから戻った光はビームスプリッタ30で干渉し、光検出器34に導かれる。距離計算装置36は、光検出器34で検出された干渉信号に基づき、対象物表面A上の照射位置と走査レンズ20との間の距離を検出(計算)する。
干渉計から距離を得る手段としては、通常のレーザー光源を用いた干渉計の他、白色干渉法、波長掃引干渉法等を用いることもできる。
また、本実施形態では、光源12からの光を一次元的に偏向するように構成された非接触形状測定装置10において、走査レンズ20の収差(像面湾曲)を補正する構成について例示したが、これに限らず、光源12からの光を例えばMEMS等の光偏向装置16によって二次元的に偏向するように構成された非接触形状測定装置においても同様に走査レンズ20の収差(像面湾曲)を補正することができる。
以上説明したように、焦点距離制御装置によって、偏向角検出装置によって検出された偏向角及び距離検出装置によって検出された距離に基づき、走査レンズの収差(像面湾曲)が補正されるように可変焦点レンズの焦点距離を制御(調整)することで、設計難、コストアップの要因となる特殊レンズではなく一般的な走査レンズ(特に、広走査範囲を確保する観点から大口径の走査レンズ)を用いることができ、光偏向装置によって偏向される光を対象物に対して垂直に照射することができ、かつ、平らな像面上に集光させることができる非接触形状測定装置を提供するという考え方は、上記実施形態の非接触形状測定装置のみならず、光源からの光が、光偏向装置によって偏向され、走査レンズを透過して平行光又は略平行光に変換された後、対象物表面を照射するように構成されたあらゆる種類の非接触形状測定装置に適用することができる。
以上、本発明の非接触形状測定装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
10…非接触形状測定装置、12…光源、14…可変焦点レンズ、16…光偏向装置、18…偏向角検出装置、20…走査レンズ、22…結像レンズ、24…距離検出装置、26…焦点距離制御装置、28…記憶装置、30 ビームスプリッタ、32…参照面ミラー、34…光検出器、34…距離計算装置

Claims (7)

  1. 可変焦点レンズと、光偏向装置と、走査レンズと、前記可変焦点レンズを透過して前記光偏向装置に入射し、当該光偏向装置によって偏向され、前記走査レンズを透過して平行光又は略平行光に変換された後、対象物表面を照射する光を出射する光源と、を備え、前記対象物の形状を測定するように構成された非接触形状測定装置において、
    前記光偏向装置の偏向角を検出する偏向角検出装置と、前記対象物表面上の照射位置と前記走査レンズとの間の距離を検出する距離検出装置と、前記偏向角検出装置によって検出された偏向角及び前記距離検出装置によって検出された距離に基づき、前記走査レンズの収差が補正されるように前記可変焦点レンズの焦点距離を制御する焦点距離制御装置と、を備える非接触形状測定装置。
  2. 複数の偏向角及び複数の距離それぞれに対応する焦点位置補正データを格納した記憶装置をさらに備え、
    前記焦点距離制御装置は、前記偏向角検出装置によって検出された偏向角及び前記距離検出装置によって検出された距離に対応する焦点位置補正データを前記記憶装置から読み出し、当該読み出した焦点位置補正データに基づき、前記走査レンズの収差が補正されるように前記可変焦点レンズの焦点位置を調整する請求項1に記載の非接触形状測定装置。
  3. 前記距離検出装置は、前記対象物表面上からの反射光が入射する光検出器を含み、前記光検出器の検出結果及び三角測量法に基づき、前記対象物表面上の照射位置と前記走査レンズとの間の距離を検出する請求項1又は2に記載の非接触形状測定装置。
  4. 前記距離検出装置は、前記光源からの光の一部が入射する参照面と、前記参照面からの反射光及び前記対象物表面からの反射光が干渉した状態で入射する光検出器と、前記光検出器の検出結果に基づき、前記対象物表面上の照射位置と前記走査レンズとの間の距離を検出する距離計算装置と、を備える請求項1又は2に記載の非接触形状測定装置。
  5. 前記可変焦点レンズは、前記対象物表面上の照射位置に形成されるスポットが円形又は略円形となるように傾いた状態で配置されている請求項1から4のいずれか1項に記載の非接触形状測定装置。
  6. 可変焦点レンズと、光偏向装置と、走査レンズと、前記可変焦点レンズを透過して前記光偏向装置に入射し、当該光偏向装置によって偏向され、前記走査レンズを透過して平行光又は略平行光に変換された後、対象物表面を照射する光を出射する光源と、を備え、前記対象物の形状を測定するように構成された非接触形状測定装置における走査レンズ収差補正方法において、
    前記光偏向装置の偏向角を検出する偏向角検出ステップと、
    前記対象物表面上の照射位置と前記走査レンズとの間の距離を検出する距離検出ステップと、
    前記偏向角検出ステップによって検出された偏向角及び前記距離検出ステップによって検出された距離に基づき、前記走査レンズの収差が補正されるように前記可変焦点レンズの焦点距離を制御する焦点距離制御ステップと、を備える走査レンズ収差補正方法。
  7. 前記非接触形状測定装置は、複数の偏向角及び複数の距離それぞれに対応する焦点位置補正データを格納した記憶装置をさらに備え、
    前記焦点距離制御ステップは、前記偏向角検出ステップによって検出された偏向角及び前記距離検出ステップによって検出された距離に対応する焦点位置補正データを前記記憶装置から読み出すステップと、当該読み出した焦点位置補正データに基づき、前記走査レンズの収差が補正されるように前記可変焦点レンズの焦点位置を調整するステップと、を含む請求項6に記載の走査レンズ収差補正方法。
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