JP6518427B2 - 製菓製パン用油脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

製菓製パン用油脂組成物およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、油脂組成物およびその製造方法に関し、より詳細には、製菓や製パンで好適な原料として用いられる油脂組成物およびその製造方法に関する。さらに該油脂組成物を用いた製菓製パン生地やそれを使用した食品にも関する。
近年、パンにはソフトな食感が求められている。パンのソフトな食感には、油脂の固体脂含量が大きな要因となっている。パンを食べるときの温度帯で、油脂中の2不飽和トリグリセリド及び3不飽和トリグリセリド等の低融点トリグリセリドからなる液状油を用いることで、ソフトな食感を得ることができる。
パン生地中での、油脂の役割は主にグルテン膜に沿って、薄い膜状にひろがり、グルテンの潤滑油として働く必要がある。この働きによって、パンのふくらみを助け、焼き上がったパンの歯切れがよくなる。油脂が生地中で薄い膜状にひろがる性質は、油脂組成物に可塑性があるからである。
製菓製パンの分野で可塑性のある油脂組成物が多く使われているのは、油脂の可塑性を利用しているためである。可塑性とは、物体に力を加えると変形が起こり、力を除いてももとの形にもどらない性質をいう。よって、可塑性のある油脂組成物は自由に形を変えることができる。この性質があるから、パン生地中ではグルテン網に沿って伸展し、パン生地の取り扱いが容易になり、発酵中に生地が伸びやすくなる。
一方、可塑性を得るための油脂の性状をみると、細かい結晶と液状油が、均一に混ざり合っている。その結晶の融点は一定ではなく、温度が高くなると、融点の低い結晶が溶けて、液状油が増えて軟らかくなる。温度が低くなると、液状油の一部が結晶し、液状油が減って硬くなる。このように結晶と液状油が、均一に混ざりあっていると、油脂は可塑性を有するようになる。また、結晶と液状油の比率が適度であり、さらに結晶も微細なものでなければならならない。
液状油のみでパンを作ると、可塑性がないためグルテン膜に吸着しづらくなり、薄いグルテン膜を形成できないと共に伸展性も出ない。そのため、焼成初期に、水蒸気、イーストが生成した二酸化炭素ガス、および熱膨張した空気等がグルテン膜から漏れだして、パンのボリュームが得られない。また、焼成後に食品から液状油が染みだし、手で持ったときにベタツキを生じたり、食品を包装した場合、包装に染みだした液状油が付着し汚れたりする。そのため、製パン時には、固体脂含量が10〜30%程度必要であるとされている。
さらに、油脂の結晶化の程度や性状のような油脂の結晶化挙動は製菓製パン時の作業性、焼成後の食品の食感に影響する。そのため、作業性においては、油脂組成物製造時の急冷可塑化工程において結晶化させながら練り合わせることで、均質な性状を安定に保ち、ツブのない、滑らかな物性を有し、製造後の物性変化の起きないものが求められている。また、焼成後の徐冷状態における油脂結晶の程度と性状が、食品のソフトで口溶けのよい、しとりのある食感に影響するため、制御する技術が求められている。
液状油を多く含み、製パンにソフトな食感を付与する油脂としては、液状油に乳化剤を添加するもの、液状油に固体脂を添加するものや、特定の油脂を組み合わせる技術が開発されている(特許文献1および2を参照)。液状油に固体脂を添加することにより、油脂が流動状を呈し、パン生地へ練り込み易くすることが提案されている(特許文献3および4を参照)。
また、SUSトリグリセライドとXUUまたはUXUトリグリセライドの添加量を調整し、焼成一日後のパン中の油脂結晶量を少なくすることでソフトなパンを得る方法が提案されている(特許文献5を参照)。一方、ポリグリセリン脂肪酸エステルによる結晶抑制としては、特定組成のポリグリセリン脂肪酸エステルを油脂の結晶化抑制剤として用いること(特許文献6および7を参照)や、構成脂肪酸の2つ以上が不飽和脂肪酸であるトリグリセライドを16〜50重量%含有するロールイン用油中水型乳化組成物に特定の結晶調整剤を用いることでジューシーな焼成品を得ることが提案されている(特許文献8を参照)。
特開平6−217693号公報 特開平11−56235号公報 特開平3−47028号公報 特開2008−113611号公報 WO2007/026525号公報 特開2002−212587号公報 特開2010−168476号公報 WO2007/026466号公報
しかしながら、本発明者らは、特許文献1〜8に記載の油脂組成物には、以下の技術的課題があることを新たに知見した。特許文献1および2のように、乳化剤を添加しても油脂は液状を呈しており、生地粘度が高いパン生地では、液状油を多く含む油脂は、ミキシング時にボール内で滑るため練り込まれ難く、またグルテン膜への吸着がしづらいため、焼成したパンはボリュームがなく、食感がねちゃつくという課題を知見した。特許文献3および4に記載の油脂組成物は、SSSのような3飽和の硬い油脂を含有するため、焼成後のパンを食べる温度帯であるチルドから常温ではこの3飽和の結晶が析出し、パンの口溶けが悪いという課題を知見した。特許文献5に記載の油脂組成物は、焼成1日後のパンでは、SUSトリグリセライドの結晶化が遅いため、結晶が析出せず、パン中では液状油の状態を呈するためソフトな食感やしとりのある食感を得ることができるが、長期間保存した場合は、SUSトリグリセライドの結晶が析出し、ソフトさを維持することができなかったり、ショートニングやマーガリン類などの可塑性油脂としたときにも、経時的に結晶が析出し硬くなるため、製菓製パンに使用する際に、生地分散性が低下する。また、25℃でのSFCが8.0以下であるため、保存中に液状油が染みだし易く油脂安定性が悪かったりするという課題を知見した。特許文献6は、低温雰囲気でも常温保存時と同等の外観を保持する結晶化抑制剤であり、製菓製パンに対する検討はなされていない。特許文献7は、油脂結晶の粗大化が抑制された可塑性油脂組成物を提供するものであり製菓製パンに対する検討はなされていない。特許文献8に記載の結晶調整剤を添加しても、油相を構成するトリグリセライド中、3個の構成脂肪酸のうち2個以上がオレイン酸、リノール酸、リノレン酸から選ばれる1種又は2種よりなるトリグリセライドが16〜50重量%の含有であり、油脂を構成するトリグリセライド中の2飽和トリグリセリド及び3飽和トリグリセリドは50重量%以上と硬質なトリグリセリドが多く、ロールイン作業において生地中での伸展性が悪くなる。
本発明の目的は、長時間保存しても液状油の染みだしなく、安定した物性であり、生地への分散性が良好で、生地へ練り込み易く、ソフトで口溶けのよい、しとりのあるパン類、イースト菓子類、ペストリー等の層状食品、ケーキ等の食品を得られる油脂組成物およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、特定の種類のトリグリセリドを特定の含有量で含む油脂と、特定の乳化剤とを配合することにより上記課題を解決できることを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一態様によれば、
1位および3位に飽和脂肪酸Sが結合し、かつ2位に不飽和脂肪酸Uが結合したSUS型トリグリセリドと、1位および2位に飽和脂肪酸Sが結合し、かつ3位に不飽和脂肪酸Uが結合したSSU型トリグリセリドと、1位、2位、および3位の全てに飽和脂肪酸Sが結合したSSS型トリグリセリドとを含んでなり、前記SUS型トリグリセリドと前記SSU型トリグリセリドの質量比が0.3:1.0〜1.5:1.0であり、かつ前記SUS型トリグリセリド、前記SSU型トリグリセリド、および前記SSS型トリグリセリドの合計含有量が20質量%以上50質量%未満である、油脂と、
パーム油の固化開始温度に対する変化が1.0℃未満である、ポリグリセリン脂肪酸エステルと、
を含んでなる、製菓製パン用油脂組成物。
が提供される。
本発明の態様においては、前記ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量が、前記油脂の質量に対して、0.05質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。
本発明の態様においては、有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルをさらに含んでなることが好ましい。
本発明の態様においては、前記油脂中の前記SSU型トリグリセリドの含有量が、10質量%以上25質量%以下であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記油脂が、1位、2位、および3位の全てに不飽和脂肪酸Uが結合したUUU型トリグリセリドをさらに含んでなり、前記油脂中のUUU型トリグリセリドの含有量が10質量%以上55質量%以下であることが好ましい。
本発明の他の態様においては、上記の製菓製パン用油脂組成物を含んでなる、可塑性油脂組成物が提供される。
本発明の他の態様においては、上記の製菓製パン用油脂組成物を含んでなる、製菓製パン生地が提供される。
本発明の他の態様においては、上記の製菓製パン生地を用いて製造された食品が提供される。
本発明の他の態様においては、上記の製菓製パン用油脂組成物の製造方法であって、
ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂を5質量%以上50質量%以下含有してなる前記油脂と、
前記ポリグリセリン脂肪酸エステルと、
を配合する工程を含んでなる、製菓製パン用油脂組成物の製造方法が提供される。
本発明による製菓製パン用油脂組成物は、長時間保存しても液状油の染みだしなく安定した物性であり、生地への分散性が良好で、生地へ練り込み易く、ソフトで、口溶けのよい、しとりのある食感のパン類、イースト菓子類、ペストリー等の層状食品、ケーキ等の食品を得ることができる。また焼成したパン類、イースト菓子類、ペストリー等の層状食品、ケーキ等の食品をチルドで保存した場合でもソフトで口溶けのよい、しとりのある食感を維持することができる。
実施例21の油脂結晶の顕微鏡写真である。 比較例15の油脂結晶の顕微鏡写真である。 比較例16の油脂結晶の顕微鏡写真である。
油脂組成物
本発明による製菓製パン用油脂組成物は、特定の種類のトリグリセリドを特定の含有量で含む油脂と、特定の乳化剤とを含むものである。油脂組成物は、乳化剤以外の食品添加物をさらに含んでもよい。油脂組成物は、製菓や製パンに好適な原料として用いることができる。
油脂
本発明において、油脂中のトリグリセリドとは、1分子のグリセロールに、3分子の脂肪酸がエステル結合した構造を有するものである。トリグリセリドの1、2、3位とは、脂肪酸が結合した位置を表す。なお、トリグリセリドの構成脂肪酸の略称として、S:飽和脂肪酸、U:不飽和脂肪酸、を用いる。
油脂組成物に用いられる油脂は、2飽和トリグリセリドのうち、1位および3位に飽和脂肪酸Sが結合し、かつ2位に不飽和脂肪酸Uが結合した対称型トリグリセリドであるSUS型トリグリセリドと、1位および2位に飽和脂肪酸Sが結合し、かつ3位に不飽和脂肪酸Uが結合した非対称型トリグリセリドであるSSU型トリグリセリドと、1位、2位、および3位の全てに飽和脂肪酸Sが結合した3飽和トリグリセリドであるSSS型トリグリセリドとを含んでなるものである。油脂は、2不飽和トリグリセリドのうち、1位に飽和脂肪酸Sが結合し、かつ2位および3位に不飽和脂肪酸Uが結合した非対称型トリグリセリドであるSUU型トリグリセリドと、1、3位に不飽和脂肪酸Uが結合し、かつ2位に飽和脂肪酸Sが結合した対称型トリグリセリドであるUSU型トリグリセリドと、1位、2位、および3位の全てに不飽和脂肪酸Uが結合した3不飽和トリグリセリドであるUUU型トリグリセリドとをさらに含んでもよい。油脂組成物中の油脂の含有量は、好ましくは70〜99.5質量%であり、より好ましくは、80〜98質量%である。
飽和脂肪酸Sは、炭素数が好ましくは4〜24、より好ましくは8〜22、さらに好ましくは12〜20である。また、各トリグリセリド分子に結合している2つまたは3つの飽和脂肪酸Sは、同一の飽和脂肪酸であってもよいし、異なる飽和脂肪酸であってもよい。飽和脂肪酸Sとしては、酪酸(4)、カプロン酸(6)、カプリル酸(8)、カプリン酸(10)、ラウリン酸(12)、ミリスチン酸(14)、パルミチン酸(16)、ステアリン酸(18)、アラキジン酸(20)、ベヘン酸(22)、およびリグノセリン酸(24)が挙げられる。なお、上記の数値表記は、脂肪酸の炭素数である。
不飽和脂肪酸Uは、炭素数が好ましくは14〜24、より好ましくは14〜22、さらに好ましくは14〜20である。また、各トリグリセリド分子に結合している3つの不飽和脂肪酸Uは、同一の不飽和脂肪酸であってもよいし、異なる不飽和脂肪酸であってもよい。不飽和脂肪酸Uとしては、ミリストレイン酸(14:1)、パルミトレイン酸(16:1)、オレイン酸(18:1)、リノール酸(18:2)、およびリノレン酸(18:3)等が挙げられる。なお、上記の数値表記は、脂肪酸の炭素数と二重結合数の組み合わせである。
トリグリセリドの構成脂肪酸の分析において、2飽和トリグリセリドと3飽和トリグリセリドとの合計割合は、ガスクロマトグラフ法(基準油脂分析試験法(社団法人日本油化学会)の「2.4.2.2−2013 脂肪酸組成(FID昇温ガスクロマトグラフ法)」と「奨2−2013 2位脂肪酸組成」)で測定し、それぞれ脂肪酸量を用いて計算にて求めた。また、対称型トリグリセリド(SUS)と非対称型トリグリセリド(SSU)との質量比(SUS/SSU)は、ガスクロマトグラフ法(基準油脂分析試験法(社団法人日本油化学会)の「2.4.2.2−2013 脂肪酸組成(FID昇温ガスクロマトグラフ法)」と「奨2−2013 2位脂肪酸組成」)により測定し算出した。
油脂中のSUS型トリグリセリドとSSU型トリグリセリドの質量比は、0.3:1.0〜1.5:1.0であり、好ましくは0.4:1.0〜1.3:1.0であり、より好ましくは0.5:1.0〜1.2:1.0であり、さらに好ましくは0.6:1.0〜1.0:1.0である。油脂中のSUS型トリグリセリドとSSU型トリグリセリドの質量比が上記範囲内にあれば、製造時に結晶化しやすいため、油脂の伸展性が良好となり、製菓製パン生地に練り込む際、生地分散性のよい油脂を得ることができる。また、ロールイン用油脂としたときには、ロールイン後の生地の縮みがなく、焼成したデニッシュ等の層状食品の膜が薄く、きれいな層状食品を得ることができる。更に油脂組成物を保存した場合、液状油の染みだしがなく安定した物性を得ることができる。
油脂中のSUS型トリグリセリド、SSU型トリグリセリドからなる2飽和トリグリセリドと、およびSSS型トリグリセリドからなる3飽和トリグリセリドの合計含有量(「2・3飽和量」ということがある)は、油脂全体に対して20質量%以上50質量%未満であり、好ましくは22質量%以上48質量%以下であり、より好ましくは26質量%以上46質量%以下であり、さらに好ましくは30質量%以上44質量%以下である。油脂中のSUS型トリグリセリド、SSU型トリグリセリド、およびSSS型トリグリセリドの合計含有量が上記範囲内にあれば、製造時に結晶化しやすいため、油脂の伸展性が良好となり、製菓製パン生地に練り込む際、生地分散性のよい油脂を得ることができる。また、ロールイン用油脂としたときには、ロールイン後の生地の縮みがなく、焼成したデニッシュ等の層状食品の膜が薄く、きれいな層状の口溶けのよい層状食品を得ることができる。更に油脂組成物を保存した場合、液状油の染みだしがなく安定した物性を得ることができる。
油脂中のSSU型トリグリセリドの含有量は、油脂全体に対して、好ましくは10質量%以上25質量%以下であり、より好ましくは11質量%以上24質量%以下であり、さらに好ましくは12質量%以上23質量%以下である。油脂中のSSU型トリグリセリドの含有量が上記範囲内にあれば、製造時に結晶化しやすいため、油脂の伸展性が良好となり、生地分散性のよい油脂を得ることができる。また、油脂組成物を保存した場合、液状油の染みだしがなく安定した物性を得ることができる。
油脂中のUUU型トリグリセリドの含有量は、油脂全体に対して、好ましくは10質量%以上55質量%以下であり、より好ましくは15質量%以上50質量%以下であり、さらに好ましくは20質量%以上45質量%以下である。UUU型トリグリセリドの含有量が上記範囲内にあれば、生地分散性、油脂組成物の保存安定性が良好であり、ソフトでしとりがあり、口溶けのよい食感のパン類、イースト菓子類、ペストリー等の層状食品、ケーキ等の食品を得ることができる。
油脂は、原料油脂として、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂を含んでなることが好ましい。原料油脂として、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂を用いることで、高温や経時による液状油の染みだしや長期保存による硬さ変化を少なくすることができる。
エステル交換油脂は、ラウリン系油脂5質量%以上30質量%未満と、パーム系油脂70質量%以上95質量%未満とをエステル交換したものであることが好ましく、ラウリン系油脂10質量%以上28質量%未満と、パーム系油脂72質量%以上90質量%未満とをエステル交換したものであることがより好ましい。ラウリン系油脂とパーム系油脂の配合割合が上記範囲内にあれば、油脂組成物の口溶けがよくなり、低温から高温までの広温度域において可塑性を有するため、生地への分散性がよくなる。
本発明におけるラウリン系油脂とは、ヤシ油やパーム核油、それらの分別油又はそれらの加工油(硬化及びエステル交換反応のうち1以上の処理がなされたもの)等が挙げられ、これらのうち、エステル交換反応に用いる油脂としては、ヤシ油に比べて融点が高く、高融点のエステル交換油脂を容易に得ることができるパーム核油、その分別油や硬化油が好ましい。
硬化油を用いる場合、水素添加量によってトランス酸の含有量が増加する虞があるため、硬化油を用いる場合には微水素添加したものか、低温硬化したもの、完全水素添加した極度硬化油が好ましく、特に極度硬化油を用いることが好ましい。ラウリン系油脂中の全構成脂肪酸におけるラウリン酸含量は、40〜55質量%であることが好ましく、特に45〜50質量%であることが好ましい。ラウリン系油脂のヨウ素価は、好ましくは2以下である。ヨウ素価が2以下のラウリン系油脂を用いることで、トランス酸の生成の虞が少なくなる。
本発明におけるパーム系油脂とは、パーム油、パーム油の分別油およびそれらの加工油(硬化、エステル交換反応のうち1以上の処理がなされたもの)であれば何れでもよく、具体的には、1段分別油であるパームオレイン、パームステアリン、パームオレインの2段分別油であるパームオレイン(パームスーパーオレイン)およびパームミッドフラクション、パームステアリンの2段分別油であるパームステアリン(ソフトステアリン)およびパームステアリン(スーパーステアリン)等が挙げられる。パーム核油は、パームの種子から搾油される油脂であるが、パーム油とは特性が異なり、本発明のパーム系油脂にはパーム核由来の油脂は含まない。
エステル交換反応に用いるパーム系油脂のヨウ素価は、好ましくは30〜48であり、より好ましくは30〜40である。ヨウ素価が30〜48であるパーム系油脂を用いることで、口溶けを低下させることなく染みだしを抑制できる。特にヨウ素価が30〜40であるパーム系油脂を用いることで、長期間保存しても染みだしを抑制できる。
油脂組成物に用いられる油脂は、原料油脂として、上記のエステル交換油脂を5〜50質量%用いることが好ましく、10〜40質量%用いることがより好ましい。原料油脂としてエステル交換油脂を上記量で用いることで、油脂組成物の口溶けがよくなる。さらに、エステル交換油脂中の構成脂肪酸の総炭素数が40〜46であるトリグリセリド量は、5〜40質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがより好ましく、10〜35質量%であることがさらに好ましい。
エステル交換油脂を得るために用いるエステル交換反応は、化学的エステル交換反応であっても酵素的エステル交換反応であってもよい。化学的エステル交換反応は、ナトリウムメチラート等の化学触媒を用いて行われる、位置特異性の乏しいエステル交換反応である(ランダムエステル交換反応とも言われる)。
化学的エステル交換反応は、例えば、常法に従って、原料油脂を十分に乾燥させ、触媒を原料油脂に対して0.05〜1質量%添加した後、減圧下、80〜120℃で0.5〜1時間攪拌することにより行うことができる。エステル交換反応終了後は、触媒を水洗にて洗い流した後、通常の食用油の精製工程で行われる脱色、脱臭処理を施すことができる。
酵素的エステル交換反応は、リパーゼを触媒として用いて行われる。リパーゼとしては、リパーゼ粉末やリパーゼ粉末をセライト、イオン交換樹脂等の担体に固定化した固定化リパーゼを使用するができる。酵素的エステル交換反応によるエステル交換反応は、リパーゼの種類によって、位置特異性の乏しいエステル交換反応とすることもできるし、1,3位特異性の高いエステル交換反応とすることもできる。
位置特異性の乏しいエステル交換反応を行うことのできるリパーゼとしては、アルカリゲネス属由来リパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼQLM、リパーゼPL等)、キャンディダ属由来リパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼOF等)等が挙げられる。
1,3位特異性の高いエステル交換反応を行うことのできるリパーゼとしては、リゾムコールミーハイ由来の固定化リパーゼ(ノボザイムズ社製のリポザイムTLIM、リポザイムRMIM等)等が挙げられる。
酵素的エステル交換反応は、例えば、リパーゼ粉末または固定化リパーゼを原料油脂に対して0.02〜10質量%、好ましくは0.04〜5質量%添加した後、40〜80℃、好ましくは40〜70℃で0.5〜48時間、好ましくは0.5〜24時間攪拌することにより行うことができる。エステル交換反応終了後は、ろ過等によりリパーゼ粉末または固定化リパーゼを除去後、通常の食用油の精製工程で行われる脱色、脱臭処理を施すことができる。
本発明による製菓製パン用油脂組成物に用いられる上記エステル交換油脂以外の油脂としては、パーム油、牛脂、豚脂、乳脂、ヤシ油、パーム核油、菜種油、大豆油、綿実油、ヒマワリ油、コーン油、米油、サフラワー油、オリーブ油、ゴマ油、これらの分別油、硬化油、エステル交換油脂等が用いられる。油脂中のSUS型トリグリセリド、SSU型トリグリセリド、およびSSS型トリグリセリドの合計含有量のバランスを適宜調整するために、1種あるいは2種以上を選択して、原料油脂全体中の50〜95質量%含有させることが好ましい。
乳化剤
本発明による製菓製パン用油脂組成物は、パーム油の固化開始温度に対する変化が1.0℃未満であるポリグリセリン脂肪酸エステルを含むものである。ポリグリセリン脂肪酸エステルのパーム油の固化開始温度に対する変化は、好ましくは0.5℃以下であり、より好ましくは―1.0℃〜0℃、更に好ましくは−0.9〜―0.1℃である。このようなポリグリセリン脂肪酸エステルを用いることで、焼成したパン類、イースト菓子類、ペストリー等の層状食品、ケーキ等を室温(20℃)に置き徐冷した場合の食品中の油脂結晶の析出を遅延し、油脂の結晶部分と非結晶部分が分かれた形態になって、非結晶状態である油脂を多く含有することができる。そのため、喫食したときに硬い結晶部分を感じることが少なく、ソフトで口溶けのよい、しとりのある食感を有する。
本発明で用いるポリグリセリン脂肪酸エステルのパーム油の固化開始温度に対する変化は、以下のようにして測定した値である。まず、パーム油(ヨウ素価53)100質量部にポリグリセリン脂肪酸エステルを0.5質量部を溶解させたサンプルを添加し、それを測定用のアルミニウムパンに3.5mg量り、更にサンプルを何も入れない空パン(リファレンス)を用いて、示差走査熱量計(型番:DSC Q1000、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製)で以下の条件で固化開始温度を測定した。次に、同様に、ポリグリセリン脂肪酸エステルを添加していないパーム油の固化開始温度を測定した。固化開始温度変化は下記式(1)により表され、「ポリグリセリン脂肪酸エステルを添加したパーム油の固化開始温度」と「ポリグリセリン脂肪酸エステルを添加していないパーム油の固化開始温度」の差を、パーム油の固化開始温度(℃)の変化とした。
式(1):
固化開始温度変化=(ポリグリセリン脂肪酸エステルを添加したパーム油の固化開始温度)−(ポリグリセリン脂肪酸エステルを添加していないパーム油の固化開始温度)
<測定条件>
示差走査熱量計のセル内の温度を80℃まで昇温し、5分間保持し、完全にサンプルを
溶解させた。その後、毎分10℃(10℃/min.)で80℃から−40℃まで降温さ
せ、その過程における固化開始温度(発熱ピークにおける発熱開始温度)を測定した。固
化開始温度は、ベースラインとピークとの接線における交点とした。
本発明においては、上記のようなポリグリセリン脂肪酸エステルとして、市販のものを用いることができる。例えば、太陽化学(株)製のサンソフトQMP−5および阪本薬品工業(株)製のSYグリスターTHL−15、SYグリスターTHL−44等が挙げられる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量は、油脂の質量に対して、好ましくは0.05〜5.0質量%であり、より好ましくは0.1〜4.0質量%であり、さらに好ましくは0.2〜3.0質量%である。ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量が上記範囲内にあれば、油脂結晶の析出を十分に遅延し、非結晶状態を維持し、乳化剤による雑味を感じることなく風味の良好なパン類、イースト菓子類、ペストリー等の層状食品、ケーキ等の食品を得ることができる。
本発明による製菓製パン用油脂組成物は、乳化剤として有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルをさらに含んでもよい。有機酸がコハク酸、クエン酸、乳酸又は酢酸である有機酸モノグリセリン脂肪酸エステル等から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。乳化剤として有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルを添加することで、歯切れのよいパン類、イースト菓子類、ペストリー等の層状食品、ケーキ等の食品を得ることができる。有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルは、全構成脂肪酸中の好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上が飽和脂肪酸である。飽和脂肪酸は、パルミチン酸とステアリン酸が主体であることが好ましい。
有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルの含有量は、油脂の質量に対して、好ましくは0.05〜5.0質量%であり、より好ましくは0.1〜4.0質量%であり、さらに好ましくは0.2〜3.0質量%である。有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルの含有量が上記範囲内にあれば、より歯切れのよいパン類、イースト菓子類、ペストリー等の層状食品、ケーキ等の食品を得ることができる。
食品添加物
本発明による製菓製パン用油脂組成物は、抗酸化剤、香辛料、着色成分、香料、および乳化剤等の食品添加物をさらに含んでもよい。食品添加物は、特に限定されず、従来公知の食品添加物を用いることができる。
抗酸化剤としては、例えば、L−アスコルビン酸やL−アスコルビン酸誘導体、トコフェロール、トコトリエノール、リグナン、ユビキノン類、キサンチン類、オリザノール、植物ステロール、カテキン類、ポリフェノール類、および茶抽出物が挙げられる。香辛料としては、例えば、カプサイシン、アネトール、オイゲノール、シネオール、およびジンゲロン等が挙げられる。着色成分としては、例えば、カロテン、アナトー、およびアスタキサンチン等が挙げられる。香料としては、バターフレーバー、ミルクフレーバー等が挙げられる。乳化剤としては、結晶遅延を阻害しないものであれば添加することができる。例えばグリセリン脂肪酸エステル、有機酸グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられるが、特にモノグリセリン脂肪酸エステルを添加すると、パン類、イースト菓子類、ペストリー等の層状食品、ケーキ等の食品の老化を防止することができるので好ましい。
油脂組成物の製造方法
本発明による製菓製パン用油脂組成物の製造方法は、上記の油脂と、上記のポリグリセリン脂肪酸エステルとを配合する工程を含むものである。例えば、上記の油脂を溶解し、溶解した油脂中に上記のポリグリセリン脂肪酸エステルと、必要に応じてポリグリセリン脂肪酸エステル以外の上記の乳化剤や上記の食品添加物とを添加し、公知の方法で均一に分散および溶解することによって製造することができる。
用途
本発明による製菓製パン用油脂組成物は、可塑性油脂組成物の製造に好適に用いることができる。可塑性油脂組成物としては、ショートニングや、水、添加物等を含有するマーガリン類等を挙げることができる。マーガリン類の乳化形態としては、W/O型、O/W/O型、O/W、W/O/W型であっても構わない。このような可塑性油脂組成物は、パン類、イースト菓子類、ペストリー等の層状食品、ケーキ等の食品の製造にも好適に用いることができる。
マーガリン類の場合には、本発明の製菓製パン用油脂組成物を65〜99.5質量%添加することが出来る。また水以外に牛乳、脱脂乳などの乳、クリーム、ナチュラルチーズやプロセスチーズなどのチーズ、発酵乳、濃縮乳、脱脂濃縮乳、加糖れん乳、無糖れん乳、加糖脱脂れん乳、無糖脱脂れん乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、蛋白濃縮ホエイパウダー、ホエイ蛋白コンセントレート(WPC)、ホエイ蛋白アイソレート(WPI)、バターミルクパウダー、トータルミルクプロテイン、カゼインナトリウム、カゼインカリウムなどの乳製品、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、小麦蛋白などの植物蛋白、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノースなどの単糖、ラクトース、スクロース、マルトースなどの二糖類、オリゴ糖、トレハロース、糖アルコールなどの糖類、デンプン、デンプン分解物、多糖類、乳化剤、塩類、酸味料、pH調整剤などを添加できる。
マーガリン類、ショートニングは、従来公知の方法で製造することができる。具体的にはマーガリン類は本発明の製菓製パン用油脂組成物を含有する乳化液を、ショートニングは本発明の製菓製パン用油脂組成物を、コンビネーター、パーフェクター、ボテーター、ネクサス等の冷却混合機で急冷しながら混和することにより得ることができる。
また、本発明による製菓製パン用油脂組成物は、製菓製パン生地の製造に好適に用いることができる。本発明による製菓製パン用油脂組成物は、製菓製パン生地への分散性が良好であり、製菓製パン生地へ練り込み易く、また長時間保存しても液状油の染みだしなく安定した物性である。このような製菓製パン生地を用いて、パン類、イースト菓子類、ペストリー等の層状食品、ケーキ等の食品を製造することで、ソフトで口溶けのよい、しとりのある食品を得ることができる。
本発明の製菓製パン用油脂組成物を使用した製菓製パン生地は、冷凍生地として冷凍保存されてもよく、焼成する他、電子レンジ調理、蒸す、揚げるなどの調理をすることにより、食品を得ることができる。
本発明の製菓製パン生地を使用した食品としては、例えば、食パン、テーブルロール、菓子パン、調理パン、フランスパン、ライブレッドなどのパン類、シュトーレン、パネトーネ、クグロフ、ブリオッシュ、ドーナツなどのイースト菓子、デニッシュ、クロワッサン、パイ等の層状食品、バターケーキ、パウンドケーキ、スポンジ、ビスケット、クッキー、ドーナツ、ブッセ、ホットケーキ、ワッフルなどのケーキ等が挙げられる。
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例の内容に限定して解釈されるものではない。
製パン用(パン練り込み用)マーガリンの製造
表1および表2に記載の配合割合(質量部)で油脂を混合し、70℃に加熱後、乳化剤を添加して、実施例1〜9および比較例1〜7の油脂組成物を得た。トリグリセリドの構成脂肪酸の分析において、2飽和トリグリセリドと3飽和トリグリセリドとの合計割合は、ガスクロマトグラフ法(基準油脂分析試験法(社団法人日本油化学会)の「2.4.2.2−2013 脂肪酸組成(FID昇温ガスクロマトグラフ法)」と「奨2−2013 2位脂肪酸組成」)で測定し、それぞれ脂肪酸量を用いて計算にて求めた。また、対称型トリグリセリド(SUS)と非対称型トリグリセリド(SSU)との質量比(SUS/SSU)は、ガスクロマトグラフ法(基準油脂分析試験法(社団法人日本油化学会)の「2.4.2.2−2013 脂肪酸組成(FID昇温ガスクロマトグラフ法)」と「奨2−2013 2位脂肪酸組成」)により測定し算出した。それぞれの結果を、表1および表2に示した。
続いて、上記で製造した油脂組成物82質量部を70℃に調温して油相とした。一方、水16.5質量部に脱脂粉乳1.5質量部を添加し、85℃で加熱殺菌して水相を得た。次に、該油相に該水相を添加し、ミキサーで撹拌して、油中水型に乳化した後、コンビネーターによって急冷し、捏和して、下記の配合割合の製パン用(パン練り込み用)マーガリンを得た。
製パン用(パン練り込み用)マーガリン配合
油脂組成物 82質量部
水 16.5質量部
脱脂粉乳 1.5質量部
食パンの製造
上記で製造した製パン用(パン練り込み用)マーガリンを用いて、下記の配合および製造条件で食パンを製造した。具体的には、イーストを分散させた水、イーストフード、および強力粉をミキサーボールに投入し、フックを使用し、下記条件にてミキシング、発酵を行い、中種生地を得た。その後、本捏配合の製パン用(パン練り込み用)マーガリン以外の材料および中種生地を添加し低速3分、中低速3分でミキシングした後、製パン用(パン練り込み用)マーガリンを投入し、さらに低速3分、中低速4分でミキシングしパン生地を得た。捏上温度は28℃であった。その後、室温で20分フロアタイムを取った後、成型して、38℃、湿度80%のホイロで45分発酵させた後、200℃で40分間焼成して食パンを得た。焼成したパンを室温で放冷させた後、20℃の恒温槽に保存した。
食パンの配合
・中種配合
強力粉 70質量部
イースト 2.5質量部
イーストフード 0.1質量部
水 40質量部
・本捏配合
強力粉 30質量部
上白糖 6質量部
食塩 1.8質量部
脱脂粉乳 2質量部
製パン用(パン練り込み用)マーガリン
5質量部
水 25質量部
食パンの製造条件
・中種条件
ミキシング: 低速4分、中低速1分
捏上げ温度: 24℃
発酵時間: 27℃、75%、4時間
終点温度: 29℃
・本捏条件
ミキシング: 低速3分、中低速3分、(製パン用(パン練り込み用)マーガリン投入)、低速3分、中低速4分
捏上温度: 28℃
フロアタイム:20分
成型: モルダー:3斤プルマン型
ホイロ: 38℃、80%、45分
焼成: 200℃ 40分
実施例1〜9および比較例1〜7で製造した製パン用(パン練り込み用)マーガリンおよび食パンについて、下記の評価を行った。それぞれの評価結果は表3および表4に示す。
・生地への分散性
製パン用(パン練り込み用)マーガリンを生地に添加したときの製パン用(パン練り込み用)マーガリンの塊がなくなる時間を目視により評価した。
評価基準
◎:1分30秒〜2分以内で分散した。
○:2分超〜2分30秒以内で分散した。
△:2分30秒超〜3分以内で分散した。
×:3分超で分散した。
・液状油の染みだし(製パン用(パン練り込み用)マーガリン)
製パン用(パン練り込み用)マーガリンを2cm×2cm×2cm片の大きさにカットし、30℃、3日保存したときの液状油の染みだしを目視により評価した。
評価基準
◎:染みだしがなく、良好であった。
○:染みだしないが、若干光沢があった。
△:若干染みだしがあった。
×:染みだしがあった。
・パンのテクスチャー測定方法
食パンを30mmの厚さにスライスし、その後、食パンの中央部が中心となるように25mm×20mmにカットした小片を測定サンプルとした。株式会社山電製クリープメーターを用いて、各試料のテクスチャー試験(圧縮率:40% プランジャー直径4cm円柱状、進入速度1mm/秒)にて硬さの測定を行い、各試料につき測定サンプル10個の平均値を算出し下記のように評価した。
・パンのソフトさ(テクスチャー)D+1
20℃の恒温槽で1日保存(D+1)した食パン
評価基準
◎:テクスチャー試験での硬さが1500(N/m)以下であった。
○:テクスチャー試験での硬さが1500超〜2000(N/m)以下であった。
△:テクスチャー試験での硬さが2000超〜2500(N/m)以下であった。
×:テクスチャー試験での硬さが2500超(N/m)であった。
・パンのソフトさ(テクスチャー)D+3
20℃の恒温槽で3日保存(D+3)した食パン
評価基準
◎:テクスチャーでの硬さが1750(N/m)以下であった。
○:テクスチャーでの硬さが1750超〜2250(N/m)以下であった。
△:テクスチャーでの硬さが2250超〜2750(N/m)以下であった。
×:テクスチャーでの硬さが2750超(N/m)であった。
・パンのソフトさ(テクスチャー)D+1
5℃の恒温槽で1日保存(D+1)した食パン
評価基準
◎:テクスチャー試験での硬さが2250(N/m)以下であった。
○:テクスチャー試験での硬さが2250超〜2750(N/m)以下であった。
△:テクスチャー試験での硬さが3250超〜3750(N/m)以下であった。
×:テクスチャー試験での硬さが4250超(N/m)であった。
・パンの官能評価
・パンのソフトさ
焼成した食パンを20℃で1日保存した後、パネル10名により食パンのソフトさを以下のように評価した。
評価基準
◎:10名中8名以上が良好であると評価した。
○:10名中7〜5名が良好であると評価した。
△:10名中4〜3名が良好であると評価した。
×:10名中2名以下が良好であると評価した。
・パンの口溶け
焼成した食パンを20℃で1日保存した後、パネル10名により食パンの口溶けを以下のように評価した。
評価基準
◎:10名中8名以上が良好であると評価した。
○:10名中7〜5名が良好であると評価した。
△:10名中4〜3名が良好であると評価した。
×:10名中2名以下が良好であると評価した。
・パンの歯切れ
焼成した食パンを20℃で1日保存した後、パネル10名により食パンの歯切れを以下のように評価した。
評価基準
◎:10名中8名以上が良好であると評価した。
○:10名中7〜5名が良好であると評価した。
△:10名中4〜3名が良好であると評価した。
×:10名中2名以下が良好であると評価した。
・パンのしとり
焼成した食パンを20℃で1日保存した後、パネル10名により食パンのしとりを以下のように評価した。
評価基準
◎:10名中8名以上が良好であると評価した。
○:10名中7〜5名が良好であると評価した。
△:10名中4〜3名が良好であると評価した。
×:10名中2名以下が良好であると評価した。
製菓用(ケーキ用)マーガリンの製造
表5および表6に記載の配合割合(質量部)で、製パン用(パン練り込み用)マーガリンの製造と同様にして、実施例10〜18および比較例8〜14の油脂組成物を得た。油脂組成物中のトリグリセリドの含有量を、製パン用(パン練り込み用)マーガリンの製造と同様にして、測定した。それぞれの結果は、表5および表6を示した。
続いて、製パン用(パン練り込み用)マーガリンの製造と同様にして、製菓用(ケーキ用)マーガリンを得た。
パウンドケーキの製造
上記で製造した製菓用(ケーキ用)マーガリンを用いて、下記の配合および製造方法でパウンドケーキを製造した。
パウンドケーキの配合
薄力粉 100質量部
上白糖 100質量部
製菓用(ケーキ用)マーガリン
100質量部
全卵 1 00質量部
ベーキングパウダー 2質量部
パウンドケーキの製造方法
ミキシング:シュガーバッター法で行った。製菓用(ケーキ用)マーガリンと上白糖をすり合わせホイップし、比重を0.75とした。その後、全卵を徐々に加え合わせ、最後に薄力粉とベーキングパウダーを加え合わせ、最終比重を0.8〜0.85とした。
目付: パウンド型に350g目付けした。
焼成: 165℃で35分間焼成した。
実施例10〜18および比較例8〜14で製造した製菓用(ケーキ用)マーガリンおよびパウンドケーキについて、下記の評価を行った。それぞれの評価結果は表7および表8に示した。
・液状油の染みだし(製菓用(ケーキ用)マーガリン)
製菓用(ケーキ用)マーガリンを2cm×2cm×2cm片の大きさにカットし、30℃、3日保存したときの液状油の染みだしを目視により評価した。
評価基準
◎:染みだしがなく、良好であった。
○:染みだしないが、若干光沢があった。
△:若干染みだしがあった。
×:染みだしがあった。
・パウンドケーキの官能評価
焼成したパウンドケーキを20℃で1日および3日保存した後、パネル10名によりパウンドケーキのソフトさを以下のように評価した。
・ケーキのソフトさ
評価基準
◎:10名中8名以上がソフトであると評価した。
○:10名中7〜5名がソフトであると評価した。
△:10名中4〜3名がソフトであると評価した。
×:10名中2名以下がソフトであると評価した。
焼成したパウンドケーキを20℃で1日保存した後、パネル10名によりパウンドケーキの口溶けを以下のように評価した。
・ケーキの口溶け
評価基準
◎:10名中8名以上が良好であると評価した。
○:10名中7〜5名が良好であると評価した。
△:10名中4〜3名が良好であると評価した。
×:10名中2名以下が良好であると評価した。
・ケーキのしとり
焼成したパウンドケーキを20℃で1日保存した後、パネル10名によりパウンドケーキのしとりを以下のように評価した。
評価基準
◎:10名中8名以上が良好であると評価した。
○:10名中7〜5名が良好であると評価した。
△:10名中4〜3名が良好であると評価した。
×:10名中2名以下が良好であると評価した。
製パン用(ロールイン用)マーガリンの製造
表9および表10に記載の配合割合(質量部)で、製パン用(パン練り込み用)マーガリンの製造と同様にして、実施例19〜27および比較例15〜20の油脂組成物を得た。油脂組成物中のトリグリセリドの含有量を、製パン用(パン練り込み用)マーガリンの製造と同様にして、測定した。それぞれの結果は、表9および表10に示した。
さらに、実施例21、比較例15、および比較例16の油脂組成物を70℃で溶解後、20℃で72時間放置した後の顕微鏡写真を、それぞれ図1〜図3に示す。図1では、油脂の白い結晶部分と黒い非結晶部分(液体部分)がはっきりと分かれた。図2では、結晶が成長し、非結晶部分が少なかった。図3では、細かい結晶が析出していた。これらの結果から、乳化剤としてパーム油の固化開始温度に対する変化が1.0℃未満であるポリグリセリン脂肪酸エステルを用いることで、油脂結晶の析出を遅延させて、非結晶状態を維持できることがわかった。また図1にように非結晶部分が多いと菓子、パンとして食べたときに、硬い結晶部を感じることが少ないため、ソフトで口溶けのよい、しとりのある食感が得られると考えられる。一方、図2のように結晶部が多いと菓子、パンとして食べたときに、硬い結晶部を感じ、ソフトで口溶けのよい、しとりのある食感を得ることができないと考えられる。また、図3のように細かな結晶が多くなると菓子、パンとしてサクみのある食感が得られるものの、ソフトでしとりのある食感を得ることができないと考えられる。
続いて、上記で製造した油脂組成物82質量部を70℃に調温して油相とした。一方、水15.5質量部に脱脂粉乳1.5質量部および食塩1.0質量部を添加し、85℃で加熱殺菌して水相を得た。次に、該油相に該水相を添加し、ミキサーで撹拌して、油中水型に乳化した後、コンビネーターによって急冷し、捏和して、25cm×21cm×1cmのシート状に成型した下記の配合割合の製パン用(ロールイン用)マーガリンを得た。
製パン用(ロールイン用)マーガリン配合
油脂組成物 82質量部
水 15.5質量部
脱脂粉乳 1.5質量部
食塩 1.0質量部
デニッシュの製造
下記の配合および製造条件でデニッシュを製造した。具体的には、パン練り込み用マーガリンおよび製パン用(ロールイン用)マーガリン以外の材料をミキサーに投入し、低速3分、中低速5分ミキシングを行った後、パン練り込み用マーガリンを入れ低速2分、中低速4分ミキシングを行い、生地を得た。この生地を、フロアタイムを取った後、0℃で一晩リタードさせた。この生地にロールイン用マーガリンを折り込み、ゲージ厚3mmとした後、10cm各にカットし、デニッシュ型に成型し、ホイロ後、焼成してデニッシュを得た。
デニッシュの配合
強力粉 100質量部
上白糖 10質量部
食塩 1.6質量部
脱脂粉乳 4質量部
パン練り込み用マーガリン
(アドフリー400ミヨシ油脂製乳化剤無添加マーガリン)10質量部
イースト 4質量部
水 63質量部
製パン用(ロールイン用)マーガリン
生地100質量部に対して20質量部
デニッシュ生地の製造条件
ミキシング: 低速3分、中低速5分、(パン練り込み用マーガリン投入)、
低速2分、中低速4分
捏上温度: 25℃
フロアタイム:27℃ 75% 30分
リタード: 0℃ 一晩
ロールイン: 3つ折×2回 リタード(−10℃ 20分)
3つ折×1回 リタード(−10℃ 60分)
成型: シーターゲージ厚3mm
ホイロ: 35℃ 75% 60分
実施例19〜27および比較例15〜20で製造した製パン用(ロールイン用)マーガリンおよびデニッシュについて、下記の評価を行った。それぞれの評価結果は表11および表12に示す。
・ロールイン時の作業性
約2Kgの生地にシート状の製パン用(ロールイン用)マーガリン400gをのせ、折り込み時の製パン用(ロールイン用)マーガリンの作業性を以下のように評価をした。
評価基準
◎:油脂切れなく、伸び非常に良好であった。
○:油脂切れなく、伸び良好であった。
△:やや油脂切れがあるが、伸び良好であった。
×:油脂切れが起こるか、生地に練り込まれる傾向があった。
・ロールイン後の生地の縮み
3mm厚に成型した生地を10センチ角にカットし、10枚重ねたときの高さを測定し、以下のように評価した。
評価基準
◎:55mm以下
○:55mm超60mm以下
△:60mm超65mm以下
×:65mm超
・デニッシュの層の形成状態
デニッシュを中央部でカットし、層の形成状態を目視により以下のように評価した。
評価基準
◎:膜非常に薄く、きれいな層を形成していた。
〇:膜薄く、きれいな層を形成していた。
△:やや膜厚く、層の形成が少なかった。
×:膜厚く、層の形成が少なかった。
・液状油の染みだし(製パン用(ロールイン用)マーガリン)
製パン用(ロールイン用)マーガリンをパーチメント紙の付いた状態のまま5cm×5cm(×1cm(厚さ))片の大きさにカットし、30℃、5日保存したときの液状油の染みだしを目視により評価した。
評価基準
◎:染みだしがなく、良好であった。
○:染みだしないが、若干光沢があった。
△:若干染みだしがあった。
×:染みだしがあった。
・デニッシュの官能評価
・デニッシュのソフトさ
焼成したデニッシュを20℃で1日および3日保存した後、パネル10名によりデニッシュのソフトさを以下のように評価した。
評価基準
◎:10名中8名以上が良好であると評価した。
○:10名中7〜5名が良好であると評価した。
△:10名中4〜3名が良好であると評価した。
×:10名中2名以下が良好であると評価した。
・デニッシュの口溶け
焼成したデニッシュを20℃で1日保存した後、パネル10名によりデニッシュの口溶けを以下のように評価した。
評価基準
◎:10名中8名以上が良好であると評価した。
○:10名中7〜5名が良好であると評価した。
△:10名中4〜3名が良好であると評価した。
×:10名中2名以下が良好であると評価した。
・デニッシュの歯切れ
焼成したデニッシュを20℃で1日保存した後、パネル10名によりデニッシュの歯切れを以下のように評価した。
評価基準
◎:10名中8名以上が良好であると評価した。
○:10名中7〜5名が良好であると評価した。
△:10名中4〜3名が良好であると評価した。
×:10名中2名以下が良好であると評価した。
・デニッシュのしとり
焼成したデニッシュを20℃で1日保存した後、パネル10名によりデニッシュのしとりを以下のように評価した。
評価基準
◎:10名中8名以上が良好であると評価した。
○:10名中7〜5名が良好であると評価した。
△:10名中4〜3名が良好であると評価した。
×:10名中2名以下が良好であると評価した。

Claims (10)

  1. 1位および3位に飽和脂肪酸Sが結合し、かつ2位に不飽和脂肪酸Uが結合したSUS型トリグリセリドと、1位および2位に飽和脂肪酸Sが結合し、かつ3位に不飽和脂肪酸Uが結合したSSU型トリグリセリドと、1位、2位、および3位の全てに飽和脂肪酸Sが結合したSSS型トリグリセリドとを含んでなり、前記SUS型トリグリセリドと前記SSU型トリグリセリドの質量比が0.3:1.0〜1.5:1.0であり、かつ前記SUS型トリグリセリド、前記SSU型トリグリセリド、および前記SSS型トリグリセリドの合計含有量が20質量%以上50質量%未満である、油脂と、
    パーム油の固化開始温度に対する変化が−1.0℃〜0.5℃である、ポリグリセリン脂肪酸エステルと、
    を含んでなり、
    前記ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量が、前記油脂の質量に対して、0.05質量%以上5.0質量%以下である、製菓製パン用油脂組成物。
  2. 前記油脂が、ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂を含む、請求項1に記載の製菓製パン用油脂組成物。
  3. 前記油脂が、前記エステル交換油脂を5質量%以上50質量%以下含む、請求項2に記載の製菓製パン用油脂組成物。
  4. 有機酸モノグリセリン脂肪酸エステルをさらに含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製菓製パン用油脂組成物。
  5. 前記油脂中の前記SSU型トリグリセリドの含有量が、10質量%以上25質量%以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載の製菓製パン用油脂組成物。
  6. 前記油脂が、1位、2位、および3位の全てに不飽和脂肪酸Uが結合したUUU型トリグリセリドをさらに含んでなり、前記油脂中のUUU型トリグリセリドの含有量が10質量%以上55質量%以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載の製菓製パン用油脂組成物。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の製菓製パン用油脂組成物を含んでなる、可塑性油脂組成物。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の製菓製パン用油脂組成物を含んでなる、製菓製パン生地。
  9. 請求項に記載の製菓製パン生地を用い、食品の製造方法
  10. 請求項1〜のいずれか一項に記載の製菓製パン用油脂組成物の製造方法であって、
    ラウリン系油脂とパーム系油脂とのエステル交換油脂を5質量%以上50質量%以下含有してなる前記油脂と、
    前記ポリグリセリン脂肪酸エステルと、
    を配合する工程を含んでなる、製菓製パン用油脂組成物の製造方法。
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