JP6518320B2 - スパイクソール及び靴底 - Google Patents

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Description

本発明は屈曲性能を高めたスパイクソール及び靴底に関する。
例えば、陸上用などのスパイクは基本的な構造として、硬質樹脂の中に埋め込まれるベースと下に突出するピンとを備える。前記ベースはピンの保持力を確保する。ピンは路面に刺さることでロスなくアスリートの力を路面に伝える。したがって、かかる基本構造には剛性の大きいベースが必ず必要となる。
一方、近年のウォーキング用ないしランニング用の靴の靴底は、クッション性能を高めるミッドソールと、路面をキャッチし、滑りを防止するためのゴム製のアウトソールを備える。
JP03−27603Y(請求の範囲、図1,図2) JP08−336403A(0014、図1,図3) JP2002−248006A(0065,図1) JP2002−542849W(フロントページ図1〜図9) JP2005−532845W(フロントページ図7) JP08−266304
しかし、スパイクソールのスムースな屈曲を考えた場合、剛性の大きいベースの存在はスパイクソールのスムースな屈曲性能を妨げる要因となる。さらに、このベース周辺のソールの強度を高めるためにはベース周辺の樹脂の量を増やす必要がある。これにより、屈曲性能はさらに低下し、また、スパイクソールの重量が増加し易い。
一方、ウォーキング用等の靴底においては、耐久性能を向上させるために、アウトソールの厚さを大きくする必要がある。しかし、厚いアウトソールはミッドソールに比べヤング率(剛性)が大きく靴底のスムースな屈曲性能を低下させる要因となる。
また、ゴム製の厚いアウトソールは、EVAなどの発泡体に比べ単位体積当たりの重量が大きく、そのため、靴底の重量の増大を招く。
したがって、本発明の目的は、競技等に必要なグリップ性を維持しつつ、軽量で、かつ、スムースな屈曲性能が期待できるスパイクソール及び靴底を提供することである。
本発明のスパイクソールは、非発泡体の樹脂成分を含む硬質のソール本体5と、前記ソール本体5に固着された少なくとも1つのスパイク群11〜16とを備え、前記少なくとも1つのスパイク群11〜16は、
前記ソール本体5から下方に突出した複数の筒状のスパイクSと、
前記複数の筒状のスパイクSのうち互いに隣り合う前記スパイクS同士を互いに連結し前記スパイクSと同じ素材で形成された連結部Cとを備える。
本スパイクソールにおいては、1つのスパイク群が複数の筒状のスパイクを包含している。そのため、細いピン状のスパイクと異なり、1つのスパイクの平面断面において占有される領域の面積が大きく、ピンからソール本体に伝わる応力の集中が緩和される。また、スパイクの形状を筒状にすることにより、スパイクの内部に空間を形成したり、軽量な材料を充填することができる。その結果、グリップ性を保持しながら、軽量化を図ることができる。
したがって、筒状のスパイクのベースの曲げ剛性が小さくできたり、あるいは、前記ベースが不要となり得る。その結果、ソールのスムースな屈曲性能が期待できると共に、ソールの軽量化も可能となるだろう。
互いに隣り合う複数の筒状のスパイクで構成されたスパイク群は、1本の筒状のスパイクに比べ、前記応力の集中を更に緩和するだろう。
前記互いに隣り合う筒状のスパイクが互いに連結されずに、それぞれ完全に独立した状態でソール本体に固定されている場合、スパイクを各スパイクごとにソール本体に位置決めし結合する必要が生じる。
これに対し、本スパイクソールにおいては、互いに隣り合う筒状のスパイクが連結部で連結されており、そのため、ソール本体に対する各スパイクの位置決め及び結合を1つのスパイク群でまとめて行うことができる。したがって、位置精度が向上すると共に、コストダウンが図られる。
本スパイクソールにおいて、「スパイクと同じ素材で形成された連結部」とは、スパイク同士がソール本体を介して互いに連結されているか否かではなく、ソール本体を取り除いた状態でスパイク同士が互いに連結されていることを意味する。したがって、連結部は隣り合う複数のスパイクと一体で、かつ、ソール本体とは異なるパーツで構成される。
本スパイクソールにおいて、「少なくとも1つのスパイク群が複数のスパイクと連結部とを備える。」とは、2以上のスパイク群が設けられていてもよいし、および/または、スパイク群とは別にスパイク群には属さない単一のスパイクが設けられていてもよいことを意味する。この場合の単一のスパイクは通常のピン状のスパイクであってもよい。
「硬質のソール本体」は、いわゆる硬質ソールで陸上競技用、サッカー用、野球用などのスパイクソールとして一般的に用いられているソール本体であればよいことを意味する。
「筒状のスパイク」とは、筒体の他に、ベースとして鍔が一体の筒体や、C字状断面のように筒の一部が閉じていない筒体(細いスリットが形成されたC字状断面のピン等)や、先端が閉じた、例えば中空コーン状(中空円錐状)のスパイクが含まれることを意味する。
本発明の靴底は、アウトソール5Aおよびミッドソール4を備えた靴底であって、
前記アウトソール5Aはゴム製であり、
前記ミッドソール4は熱可塑性の樹脂の発泡体で形成されたミッドソール本体40を包含し、
前記アウトソール5Aは少なくとも1つの筒状ソール群21を有し、前記筒状ソール群21は、
路面に接地する接地面55と、
前記接地面55から上方に延び、かつ前記接地面において開口した複数の筒部50と、
前記複数の筒部50のうち互いに隣り合う前記筒部50同士を互いに連結するゴム製の連結部Cとを有し、
前記ミッドソール本体40は前記筒状ソール群21の配置された領域において拡がるベース部41と、前記ベース部41に一体で、かつ、前記複数の筒部50のうちの各筒部50ごとに嵌り前記ベース部41から下方に延びる複数の突部42とを有し、
前記複数の突部42のうちの各突部42の下面44は前記路面に対して露出している。
接地面において開口した複数の筒部を包含する筒状ソール群は中空である。したがって、靴底の軽量化が可能である。
前記筒状ソール群は互いに隣り合う筒部を包含しており、そのため、ゴム製のアウトソールの表面積が減少する。したがって、ヤング率(剛性)の大きいアウトソールの体積が減少し、靴底の屈曲性能が向上するだろう。
一方、筒部のみでは剛性が不十分となって、筒部の軸線方向の圧縮力で筒部が座屈したり大きく変形しすぎたり、あるいは、筒状ソール群において捩れが生じたりするかもしれない。
これに対し、本発明の靴底は各筒部にはミッドソール本体40の各突部が嵌り込んでいる。そのため、前記筒部や筒状ソール群21の捩れを抑制し得る。その結果、靴底のスムースな屈曲が期待できる。
本発明において、互いに隣り合う筒部同士は筒部と同じゴム製の連結部で連結されている。そのため、ミッドソール本体に対する筒状ソール群の位置決め及び結合を1つのソール群でまとめて行うことができる。したがって、位置精度が向上すると共に、コストダウンが図られる。
本発明において、アウトソール及び連結部がゴム製であるということは、連結部は筒部と本質的に同じ素材で形成されていることを意味する。また、「筒部と本質的に同じ素材で形成された連結部」とは、筒部同士がミッドソール本体を介して互いに連結されているか否かではなく、ミッドソール本体を取り除いた状態で筒部同士が互いに連結されていることを意味する。したがって、連結部は隣り合う複数の筒部と一体で、かつ、ミッドソール本体とは異なるゴム製のパーツで構成される。
本発明において、「少なくとも1つの筒状ソール群が複数の筒部と連結部とを備える。」とは、2以上の筒状ソール群が設けられていてもよいし、および/または、筒状ソール群には属さない単一のアウトソールのパーツが設けられていてもよいことを意味する。この場合の単一のパーツは通常の板状のパーツであってもよい。
本発明において、「突部の下面が路面に対して露出している」とは、筒部の先端(下端)が閉じていない開口を定義していることを意味し、下面が路面に対面していてもよいし、あるいは、接してもよい。したがって、下面は接地面と同一レベル、接地面よりも上方のレベル、あるいは、接地面よりも下方のレベルのいずれであってもよい。
本靴底において、筒部50とは管状で周方向に無端状の構造を意味する。しかし、筒部50の接地面55は必ずしも全周に連なっている必要はなく、接地面55に小さな切り欠きが形成されていてもよい。
図1は本スパイクソールの本発明の理解に役立つ参考例1の要部を示す概略底面図である。 図2は本スパイクソールの本発明の理解に役立つ参考例2の前足部を示す概略底面図である。 なお、図2において、スパイクの接地面にはドット模様が付されている。 図3は本スパイクソールの本発明の理解に役立つ参考例3の要部を示す概略底面図である。 図4Aおよび図4Bは各々スパイク群の参考例を示す拡大斜視図ある。 図5Aおよび図5Bは各々スパイク群の参考例を示す拡大斜視図ある。 図6Aおよび図6Bは各々スパイク群の参考例を示す拡大斜視図ある。 図7(a)〜図7(l)は各々スパイクソールの部分的な断面図である。 図8(a)〜図8(j)は各々スパイクソールの部分的な断面図である。 図9(a)〜図9(d)は各々スパイク群の他の参考例を示す底面図、図9(e)〜図9(h)は同側面図または断面図である。 図10(a)〜図10(e)は各々スパイク群の他の参考例を示す底面図、図10(f)〜図10(j)は同側面図または断面図である。 図11はスパイク群の他の参考例を示す拡大斜視図である。 図12は本発明の靴底の実施例1を示す概略底面図である。 図13A、図13Bおよび図13Cはそれぞれ同靴底の斜め方向の横断面図(同靴底を斜めに横断した断面図)である。 図14は本発明の靴底の実施例2を示す概略底面図である。 図15は本発明の靴底の実施例3を示す概略底面図である。 図16は本発明の靴底の実施例4を示す概略底面図である。 なお、図12、図14〜図16において、アウトソールの接地面にはドット模様が付されている。
前記スパイクソールにおいて好ましくは、前記筒状のスパイクS同士は互いに隣接し、互いに隣接する前記筒状のスパイクSを形成する共通の壁Wが前記連結部Cを構成する。
この場合、壁W自体で連結部が構成されており、そのため、隣接する2つのスパイク間に、別途、連結部が必要とされない。したがって、スパイクを密に配置できる。
なお、JP08−336403Aのハニカム構造は硬質のアウトソールの曲げ変形を抑制するリヴを示しており、スパイクにはなり得ない。
スパイクソールにおいて更に好ましくは、前記少なくとも1つのスパイク群11〜16のうちの1つのスパイク群11〜16が少なくとも3つの前記筒状のスパイクSを包含し、
前記3つのスパイクが第1、第2および第3スパイクS1〜S3を包含し、
前記第1スパイクS1が前記第2および第3スパイクS2,S3に隣接し、
前記第2スパイクS2が前記第1および第3スパイクS1,S3に隣接し、
前記第3スパイクS3が前記第1および第2スパイクS1,S2に隣接する。
この場合、更にスパイクを密に配置できる。
スパイクソールにおいて好ましくは、前記連結部Cが前記筒状のスパイクSの軸線Lcに交差する方向に延びる連結板CPで構成されている。
この場合、連結板はスパイクの軸線に交差する方向に延びており、そのため、スパイクソールの屈曲に伴って屈曲し易いだろう。
スパイクソールにおいて好ましくは、前記連結板CPが前記ソール本体5の表面5Sに沿って配置され、前記ソール本体5に付着されたベースを構成している。
この場合、連結板はソール本体と共にスムースに屈曲し易いだろう。
スパイクソールにおいて好ましくは、前記少なくとも1つのスパイク群11〜16のうちの1つのスパイク群11〜16における互いに隣り合う各筒状のスパイクSの軸線Lc間の距離Dが前記各スパイクSの最大外径φの0.3〜3倍に設定されている。
このように1つのスパイク群におけるスパイク間のピッチ(軸線Lc間の距離D)が小さいことで、スパイクを密に配置できる。そのため、1つのスパイクから受ける突き上げが小さくなるだろう。
1つのスパイクが長円形や長方形の筒状である場合、前記長方形等の筒状のスパイクの長辺同士が共通ないし近接している場合、D/φの値は0.3程度になるかもしれない。すなわち、D/φの値が0.3未満ではスパイク群を形成しにくいだろう。
1つのスパイクが長円形や長方形の筒状である場合、前記長方形等の筒状のスパイクの短辺同士が共通ないし近接している場合、D/φの値は3程度になるかもしれない。すなわち、D/φの値が3を超えると、スパイクが密に配置されたスパイク群を形成しにくいだろう。
スパイクソールにおいて好ましくは、前記少なくとも1つのスパイク群11〜16は複数のスパイク群を包含し、
前記複数のスパイク群は、ソール本体5の前後方向D1および/または幅方向D2に互いに離間した状態で前記ソール本体5の前足部5Fに配置されている。
この場合、各スパイク群が所望の位置に配置され、ソールの屈曲性能と軽量化を実現し易いだろう。
スパイク群の1つ又は複数が母趾球よりも前方に配置されているのが好ましく、更に好ましくは、少なくとも1つのスパイク群が第1趾節間関節よりも前方に設けられる。
なお、前足部のうちの爪先部分の全面に単一のスパイク群が設けられてもよい。
以下、前記アウトソールおよびミッドソールを備えた靴底の好ましい態様が説明される。
前記靴底において好ましくは、前記筒部50同士は互いに隣接し、互いに隣接する前記筒部50を形成する共通の壁Wが前記連結部Cを構成する。
この場合、共通の壁W自体で連結部が構成されており、そのため、隣接する2つの筒部間に、別途、連結部が必要とされない。したがって、筒部を密に配置できる。その結果、突き上げ(ピンからソール本体に伝わる応力集中)の更なる緩和に繋がるだろう。
靴底において更に好ましくは、前記少なくとも1つの筒状ソール群21のうちの1つの筒状ソール群21が少なくとも3つの前記筒部50を包含し、3つの筒部50が第1、第2および第3筒部51〜53を包含し、
前記第1筒部51が前記第2および第3筒部52,53に隣接し、
前記第2筒部52が前記第1および第3筒部51,53に隣接し
前記第3筒部53が前記第1および第2筒部51,52に隣接する。
この場合、更に筒部を密に配置できる。
したがって、前記筒部や筒状ソール群21の捩れを抑制し得る。その結果、靴底のスムースな屈曲が期待できる。
前記靴底において更に好ましくは、前記第1、第2および第3筒部51,52,53には、各々、前記複数の突部42のうちの第1、第2および第3突部が嵌り、
前記第1筒部51の接地面55に対し前記第1突部の前記下面44が非突出状態に設定され、
前記第2筒部52の接地面55に対し前記第2突部の前記下面44が非突出状態に設定され、
前記第3筒部53の接地面55に対し前記第3突部の前記下面44が非突出状態に設定されている。
第1〜第3突部の下面が非突出状態であり、密集した3つの筒部の接地面が路面に接地する確実性が高まり、防滑性能が高まるだろう。
ここで、非突出状態とは、前記下面44よりも前記接地面55が路面に向かって突出している、あるいは、前記下面44と接地面55が同一のレベルに設定されていることを意味する。すなわち、この場合、下面44が接地面55よりも突出していない。
前記靴底において好ましくは、前記複数の筒部のうちの任意の1つの筒部の前記接地面55に対し、前記任意の1つの筒部に嵌る1つの突部の前記下面44が非突出状態に設定されている。
この場合、全ての筒部において、突部の下面44が非突出状態であり、高い防滑性能が期待できる。
なお、「任意の1つ」とは、1つ1つの全てがという意味である。
前記靴底において好ましくは、前記筒部50の周方向の周長が、前記壁Wの外表面に直交する法線方向N1の平均幅の3倍〜60倍に設定されている。
接地面の周長が壁Wの平均幅の3倍未満である場合、アウトソールの欠損部分が小さく、所期の軽量化と屈曲性能が得にくいかもしれない。一方、接地面の周長が壁Wの平均幅の60倍を超える場合、筒部における接地面55の面積が小さく、十分な防滑性が得られないかもしれない。
前記靴底において好ましくは、前記筒部50を形成する壁Wにおける接地面の一辺の長さLが前記壁Wの厚さTの1倍〜20倍に設定されている。
壁Wにおける接地面の一辺の長さLが前記壁Wの厚さTの1倍未満である場合、アウトソールの欠損部分が小さく所期の軽量化と屈曲性能が得にくいかもしれない。一方、壁Wにおける接地面の一辺の長さLが前記壁Wの厚さTの20倍を超える場合、筒部における接地面55の面積が小さく、十分な防滑性が得られないかもしれない。
前記靴底において好ましくは、前記筒部50の軸線方向DLの最大高さが、前記壁Wの平均厚さよりも大きい。
この場合、筒部50の最大高さに対し壁Wが薄く、そのため、アウトソールの必要な欠損面積が得易いだろう。
前記靴底において好ましくは、前記アウトソールの内縁5M、外縁5L、先端5Tまたは後端5Rには、前記アウトソール5の外周に沿って連続的または断続的に延びる別の接地面が形成され、前記別の接地面の内縁5M、外縁5L、先端5Tまたは後端5Rにおける前記外周に対する法線方向N2の幅が5mm以上に設定されている。
アウトソールの各縁5M,5L,5T,5Rには歩行や走行時にアウトソールの他の部位よりも大きな力が負荷される。そのため、アウトソール前記各縁にまで筒部を形成すると、アウトソールの耐久性の低下を招く。
1つの前記各実施態様または下記の実施例に関連して説明および/または図示した特徴は、1つまたはそれ以上の他の実施態様または他の実施例において同一または類似な形で、および/または他の実施態様または実施例の特徴と組み合わせて、または、その代わりに利用することができる。
本発明は、添付の図面を参考にした以下の好適な実施例の説明からより明瞭に理解されるであろう。しかし、実施例および図面は単なる図示および説明のためのものであり、本発明の範囲を定めるために利用されるべきものではない。本発明の範囲は請求の範囲によってのみ定まる。添付図面において、複数の図面における同一の部品番号は、同一または相当部分を示す。
以下、本発明の理解に役立つ参考例が図面にしたがって説明される。
図1〜図11はスパイクソールの参考例を示す。
図1は参考例1のスパイクソールを示す。
図1に示す本スパイクソールは、たとえば陸上競技のためのスパイクソールである。スパイクソールは非発泡体の樹脂成分を含む硬質のソール本体5と、前記ソール本体5に固着されたスパイク群11〜15とを備える。
ソール本体5は、例えば強化繊維で強化されたFRP(繊維強化プラスチック)製であってもよい。前記ソール本体5は複数枚のプリプレグのシートと複数枚の接着剤のフィルムとが、互いに積層された積層体で形成されていてもよい。
前記複数のスパイク群11〜15は、ソール本体5の前後方向D1および/または幅方向D2に互いに離間した状態で前記ソール本体5の前足部5Fに配置されている。
なお、前記前足部5F、中足部および後足部とは、それぞれ、足の前足、中足および後足を覆う部位を意味する。前記前足は5本の中足骨と14個の趾骨からなる。前記中足は舟状骨、立方骨および3個の楔状骨からなる。
図4A〜図5Bに示すように、前記各スパイク群は、前記ソール本体5(図1)から下方(紙面では上方)D3に突出した複数の筒状のスパイクSと、連結部Cとを備える。前記連結部Cは前記複数の筒状のスパイクSのうち互いに隣り合う前記スパイクS同士を互いに連結し前記スパイクSと同じ素材で形成されている。
本参考例の場合、前記筒状のスパイクS同士は互いに隣接し、互いに隣接する前記筒状のスパイクSを形成する共通の壁Wが前記連結部Cを構成する。
互いに連結された前記スパイクSの数は、図5Aのように少なくとも2個であればよく、図4Aのように3個であってもよいし、それ以上であってもよい。また、図1のスパイク群14のようにループ状であってもよいし、スパイク群15のように非ループ状であってもよい。
図1の前記複数のスパイク群11〜15のうちの4つのスパイク群11〜13,15は、それぞれ、図4Bに示すように、互いに連結された少なくとも3つの前記筒状のスパイク、つまり、第1、第2および第3スパイクS1〜S3を包含する。
前記第1スパイクS1は前記第2および第3スパイクS2,S3に隣接する。
前記第2スパイクS2は前記第1および第3スパイクS1,S3に隣接する。前記第3スパイクS3は前記第1および第2スパイクS1,S2に隣接する。
図6Aおよび図6Bに示すように、各スパイクSの上端SEにはソール本体5に付着されるベースSBが連なっていてもよい。前記ベースSBやスパイクSの上端面は、接着および/または溶着などによりソール本体に付着されていてもよいし、ソール本体と一体成形されることによって付着されていてもよいが、一般に、接着剤を用いた接着が好ましいだろう。
接着構造としては、図7(a)のスパイクSの上端面SFや図7(b)のベースSBの面がソール本体5に接着されてもよいし、これらの接着に加え図7(c)のように、スパイクSの上端SEが接着剤100に埋設されていてもよい。
図6Aに示すように、前記ベースSBはスパイクSの上端SEにおいて筒状のスパイクSの内周側および外周囲の双方に突出していてもよい。また、図6Bに示すように、ベースSBはスパイクSの内周側にのみ突出していてもよいし、図示していないが前記外周囲にのみ突出していてもよい。
前記ベースSBはソール本体5に対するスパイクSの結合面積を増大させ、付着強度を向上させると共に、スパイクSからソール本体5に伝わる衝撃力を緩和する。また、前記ベースSBはソール本体5に埋まっておらず、ソール本体5の表面に存在するため、スムースな屈曲を実現できる。
図2は参考例2を示す。本実施例の場合、スパイクソールは例えば6個のスパイク群11〜16を備えている。
図5Bに示すように、前記連結部Cは前記筒状のスパイクSの軸線Lcに交差する方向に延びる連結板CPで構成されている。図8(a)〜(e),(h)〜(j)に示すように、前記連結板CPは図8(a)の前記ソール本体5の表面5Sに沿って配置されていてもよい。また、図8(f),(g)のように、連結板CPはソール本体5の表面5Sから離間していてもよい。
図2のスパイク群11に示すように、連結板CPは方形であってもよいし、スパイク群12のように括れていてもよいし、スパイク群13のように開孔Hが形成されていてもよい。
図8(a)の前記連結板CPが前記ソール本体5の表面5Sに沿って配置されている場合、前記連結板CPは前記ソール本体5に付着されたベースSBを構成する。
図5Bに明示するように、前記連結板CPを構成しない1以上のベースSBがスパイクSの上端SEに連なっていてもよい。
図5Bの例において、複数の前記ベースSBは花弁のようにスパイクSの周方向に互いに分離ないし切り欠かれているが、周方向に連なっていてもよい。また、ベースSBはスパイクSの外周囲に設けられているが、スパイクSの内周側に設けられてもよいし、外周囲および内周側の双方に設けられてもよい。
前記ベースSBをスパイクSの周方向に互いに分離ないし切り欠くことはスパイクソールの屈曲性が局所的に増大するのを抑制するだろう。
図5Aに示すように、前記スパイク群のうちの任意の1つのスパイク群における互いに隣り合う各筒状のスパイクSの軸線Lc間の距離Dは前記各スパイクSの最大外径φの0.3〜3倍に設定されている。
図3は参考例3を示す。
この例においては、前足部5Fに5つのスパイク群11〜15が設けられている。3つのスパイク群12,13,15は図1の例と同様な構造で、他の2つのスパイク群11,14は図2の例と同様な構造である。
図3の例において、連結板CP(図5B)は前記接着剤の層に埋設されており、したがって、本底面図においては図示されない。また、図3においてはスパイクSの壁Wが線図で示されており、壁Wの厚さは図面上、表れていない。
全てのスパイクSがスパイク群に属している必要はなく、一部のスパイクSは独立していてもよい。また、全てのスパイクが筒状である必要はなく、例えば、一部のスパイクが中実のピン状であってもよい。
つぎに、本スパイクソールに用いるスパイクの強度について簡単に説明する。
図6Bにおいて壁Wに生じる応力σは下記の(1)式で表される。
σ=πEI/4LA………(1)
但し、E:ヤング率
I:断面二次モーメント
L:スパイクの長さ
A=B・T
B:壁の一辺の幅
T:壁の厚さ
前記(1)式は曲げにより生じる座屈応力から導かれているが、一般に、周知のオイラーの実験式を採用するのが好ましい。更に、筒状のスパイクSの開口端(下端)は路面に接地する接地面55であり欠損している。また、安全率が加味されるべきである。したがって、前記オイラーの実験式で求めた値の3倍〜6倍程度の強度となるように設定されるのが更に好ましい。
こうした観点から前記スパイクSを構成する素材としては、一般的な樹脂よりもヤング率Eの大きい金属、FRP、エンジニアリングプラスチックなどを採用することができるであろう。前記素材のヤング率Eとしては、歯車などに用いられる前記エンジニアリングプラスチックのヤング率Eに相当する1.0GPa以上で、かつ、鋼のヤング率Eに相当する210GPa以下であるのが好ましいだろう。ヤング率Eの範囲は5.0GPa〜150GPaが更に好ましく、10GPa〜100GPa程度が最も好ましいだろう。
前記筒状のスパイクSの大きさとしては、例えば、スパイクSに直径が1.0mm〜20mm程度の円が内接する程度に設定するのが好ましい。
壁Wの厚さTの範囲としては、付加される荷重にもよるが、接地面において、0.1mm〜3mm程度が好ましく、0.2mm〜2mm程度が更に好ましく、0.3mm〜1mm程度が最も好ましい。厚さTが小さすぎると製造や強度面での問題が生じ易く、厚さTが大きすぎると軽量化が実現できなかったり、あるいは、屈曲性能の低下を招くだろう。
つぎに、スパイクSの壁W等の断面形状の他の参考例が説明される。
図7(c)や図7(g)のように、スパイクSの上端SEは薄肉や厚肉であってもよい。図7(d),(h)または図8(d)のように、壁Wは接地面(先端)55に向かって厚さが徐々に小さくてもよい。
図7(e)(f)、図8(e)のように、壁WやベースSBに貫通孔や空洞が形成されてもよい。図7(i)のようにスパイクSの壁Wの先端がY字状であってもよい。
図7(j)のように、スパイクSの中空部分にソール本体の突部が嵌り込んでいてもよい。また、図7(l)のように、スパイクSの中空部分に樹脂の発泡体等が充填されて、筒状のスパイクSが目詰まりするのを防止してもよい。また、図7(k)のように、スパイクSの内周側に“返し”を形成して、泥除けを図ってもよい。
図8(g)(h)のように、連結板CPに貫通孔が設けられてもよい。図8(i)のように、スパイクSがカップ状つまり有底筒状に形成されてもよい。図8(j)のように、筒状のスパイクS内に蓋が設けられてもよい。
つぎに、筒状のスパイクSの他の形状が説明される。
図9(a)(e)のように、スパイクSは中空の三角柱状であってもよい。図9(b)(f)のように、スパイクSは中空の四角柱状(角筒)であってもよい。図9(c)(g)のように、スパイクSは円形や楕円状の筒であってもよい。図9(d)(h)のように、スパイク群の各スパイクSは、屈曲性を阻害しない範囲で、ソール本体5に嵌め込まれていてもよい。
図10(a)〜(c),(e),(f)〜(h)および(j)に示すように、1つのスパイク群のうちのスパイクSの高さが互いに異なっていてもよい。図10(b)(g)のように、筒状のスパイクSは中空の三角錐形(コーン状)であってもよい。
図10(d)(i)のように、1つのスパイク群のスパイクS大きさが互いに異なっていてもよい。図10(e)のように、1つのスパイクSにおける壁Wの厚さが不均一であってもよい。
図11のように、筒状のスパイクSの先端にピンが突設されていてもよい
図12〜図16は本発明の靴底の例を示す。
各実施例は例えばウォーキング用の靴の靴底である。
靴底は図12のゴム製のアウトソール5Aと図13Aの樹脂製のミッドソール4とを備える。なお、靴底の上には足の甲を包むアッパー(図示せず)が設けられる。
ミッドソール4は例えばEVAのような熱可塑性の樹脂の発泡体からなるミッドソール本体40を備える。なお、「樹脂製」とは、熱可塑性等の樹脂成分を有するという意味で、任意の適宜の他の成分を含む。また、ミッドソール4には低反発材、高反発材および溝などが設けられてもよい。
アウトソール5Aは前記ミッドソール本体40の発泡体よりも耐摩耗性の大きい接地底で、一般に、ミッドソール本体40の発泡体よりも硬度が大きい。なお、「ゴム製」とは天然ゴムや合成ゴムの成分を有するという意味で、任意の他の成分を含む。
図12、図14〜図16の前記アウトソール5Aは少なくとも1つの筒状ソール群21を有する。前記筒状ソール群21は路面に接地する接地面55と、複数の筒部50と、連結部Cとを有する。
図13Aの複数の筒部50は、各々、前記接地面55から上方に延び、かつ前記接地面55において開口する。図12の連結部Cは、前記複数の筒部50のうち互いに隣り合う前記筒部50同士を互いに連結し、前記筒部50と同じ素材で形成されている。
図12の例の場合、前記筒部50同士は互いに隣接する。互いに隣接する前記筒部50を形成する共通の壁Wは前記連結部Cを構成する。
本例の場合、1つの筒状ソール群21が以下に定義される第1、第2および第3筒部51〜53を包含する。
前記第1筒部51は前記第2および第3筒部52,53に隣接する。
前記第2筒部52は前記第1および第3筒部51,53に隣接する。
前記第3筒部53は前記第1および第2筒部51,52に隣接する。
図13Aのように、前記ミッドソール本体40は前記筒状ソール群21の配置された領域において拡がるベース部41と、前記ベース部41に一体で、かつ、前記複数の筒部50のうちの各筒部50ごとに嵌り前記ベース部41から下方に延びる複数の突部42とを有する。前記複数の突部42のうちの各突部42の下面44は前記路面に対して露出している。
本例の場合、前記複数の筒部のうちの任意の1つの筒部の前記接地面55に対し、前記任意の1つの筒部に嵌る1つの突部の前記下面44が非突出状態に設定されている。より具体的には次のように構成されている。
図12の前記第1、第2および第3筒部51〜53には、各々、前記複数の突部42のうちの第1、第2および第3突部が嵌る。前記第1筒部51の図13Aの接地面55に対し前記第1突部の前記下面44が非突出状態に設定されている。同様に前記第2筒部52の接地面55に対し前記第2突部の前記下面44が非突出状態に設定されている。図12の前記第3筒部53の接地面55に対し前記第3突部の前記下面44が非突出状態に設定されている。
前記アウトソールの内縁5M、外縁5L、先端5Tおよび後端5Rには、前記アウトソール5の外周に沿って連続的または断続的に延びる別の接地面が形成されている。前記別の接地面の内縁5M、外縁5L、先端5Tまたは後端5Rにおける前記外周に対する法線方向N1の幅200は5mm以上に設定されている。なお、アウトソール5Aの接地面には六角形状等の凹凸模様が形成されていてもよい。
前記筒部50の接地面55の周方向の周長は、前記壁Wの外表面に直交する法線方向N2の平均幅、つまり平均厚さTの3倍〜60倍に設定されている。なお、「周方向の周長」とは筒部50の全周の長さを意味する。
前記筒部50を形成する壁Wにおける接地面の一辺の長さLは前記壁Wの厚さTの1倍〜20倍に設定されている。前記筒部50の軸線方向DLの最大高さLは、前記壁Wの平均厚さTよりも大きい。
図13Aのように、突部42の下面44は接地面55よりも上方に退避していてもよいし、あるいは、図13Bのように、下面44と接地面55とは同一レベル(面一)であってもよい。また、図13Cのように、筒部50の厚さは不均一であってもよい。
図14の例に示すように、3つの筒部50が互いに隣接せずに、複数の筒部50が連なっていてもよい。この例では1つの筒部50が1つ、2つまたは3つの別の筒部と隣接し、1つの筒部50が1つ、2つまたは3つの平板状の壁Wを備える。
図15の例に示すように、筒状ソール群21が複数設けられていてもよい。この例では1つの筒部50が2つの平板状の壁Wを備える。したがって、周方向に延びる複数の壁Wが突部42の側面に接している場合、当該突部42を囲う部位は筒部50であると解する必要がある。この例では、アウトソール5Aの接地面の内縁5M、外縁5Lの一部が筒部50の一部を形成していてもよい。また、アウトソール5Aの接地面の先端5T、後端5Rの一部が筒部50の一部を形成していてもよい。
図16の例に示すように、筒部50の中空部分は円形などであってもよい。また、筒部50の形状等については前述の図4A〜図11の種々の形状や構造が採用されてもよい。なお、図16の例のように、足のアーチを覆う強化装置が設けられてもよい。
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施例を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲内で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。
たとえば、スパイクが前足部に加え後足部に設けられていてもよい。
また、スパイク群は1つのみであってもよい。
したがって、そのような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。
本発明のスパイクソールは陸上用競技用の他にフットボールなどの他のスパイクソールに利用できる。本発明の靴底はウォーキング用の他に、ランニングやその他の用途に利用出来る。
11〜16:スパイク群
21:筒状ソール群
4:ミッドソール
40:ミッドソール本体 41:ベース部 42:突部 44:下面
5:ソール本体 5A:アウトソール 50,51,52,53:筒部 55:接地面
5F:前足部 5M:内縁 5L:外縁 5T:先端 5R:後端 5S:表面
100:接着剤
S,S1,S2,S3:スパイク SB:ベース SE:上端 SF:上端面
C:連結部 CP:連結板
D:距離 D1:前後方向 D2:幅方向 D3:下方 DL:軸線方向
N1,N2:法線方向
H:開孔
Lc:軸線 L:長さ T:厚さ
W:壁 φ:外径

Claims (8)

  1. アウトソール5Aおよびミッドソール4を備えた靴底であって、
    前記アウトソール5Aはゴム製であり、
    前記ミッドソール4は熱可塑性の樹脂の発泡体で形成されたミッドソール本体40を包含し、
    前記アウトソール5Aは少なくとも1つの筒状ソール群21を有し、前記筒状ソール群21は、
    路面に接地する接地面55と、
    前記接地面55から上方に延び、かつ前記接地面において開口した複数の筒部50と、
    前記複数の筒部50のうち互いに隣り合う前記筒部50同士を互いに連結するゴム製の連結部Cとを有し、
    前記ミッドソール本体40は前記筒状ソール群21の配置された領域において拡がるベース部41と、前記ベース部41に一体で、かつ、前記複数の筒部50のうちの各筒部50ごとに嵌り前記ベース部41から下方に延びる複数の突部42とを有し、
    前記複数の突部42のうちの各突部42の下面44は前記路面に対して露出しており、
    ここにおいて、
    前記アウトソールの内縁5M、外縁5L、先端5Tまたは後端5Rには、前記アウトソール5の外周に沿って連続的または断続的に延びる別の接地面が形成され、前記別の接地面の内縁5M、外縁5L、先端5Tまたは後端5Rにおける前記外周に対する法線方向N2の幅が5mm以上に設定されている、靴底。
  2. 請求項1において、
    前記筒部50同士は互いに隣接し、互いに隣接する前記筒部50を形成する共通の壁Wが前記連結部Cを構成する、靴底。
  3. 請求項2の靴底において、
    前記少なくとも1つの筒状ソール群21のうちの1つの筒状ソール群21が少なくとも3つの前記筒部50を包含し、3つの筒部50が第1、第2および第3筒部51〜53を包含し、
    前記第1筒部51が前記第2および第3筒部52,53に隣接し、
    前記第2筒部52が前記第1および第3筒部51,53に隣接し
    前記第3筒部53が前記第1および第2筒部51,52に隣接する、靴底。
  4. 請求項3の靴底において、
    前記第1、第2および第3筒部51,52,53には、各々、前記複数の突部42のうちの第1、第2および第3突部が嵌り、
    前記第1筒部51の接地面55に対し前記第1突部の前記下面44が非突出状態に設定され、
    前記第2筒部52の接地面55に対し前記第2突部の前記下面44が非突出状態に設定され、
    前記第3筒部53の接地面55に対し前記第3突部の前記下面44が非突出状態に設定されている、靴底。
  5. 請求項2の靴底において、
    前記複数の筒部のうちの任意の1つの筒部の前記接地面55に対し、前記任意の1つの筒部に嵌る1つの突部の前記下面44が非突出状態に設定されている、靴底。
  6. 請求項2の靴底において、
    前記筒部50の接地面55の周方向の周長が、前記壁Wの外表面に直交する法線方向N1の平均幅の3倍〜60倍に設定されている、靴底。
  7. 請求項2〜5のいずれか1項の靴底において、
    前記筒部50を形成する壁Wにおける接地面の一辺の長さLが前記壁Wの厚さTの1倍〜20倍に設定されている、靴底。
  8. 請求項2の靴底において、
    前記筒部50の軸線方向DLの最大高さが、前記壁Wの平均厚さよりも大きい、靴底。
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