JP6518163B2 - 調湿システム - Google Patents

調湿システム Download PDF

Info

Publication number
JP6518163B2
JP6518163B2 JP2015150613A JP2015150613A JP6518163B2 JP 6518163 B2 JP6518163 B2 JP 6518163B2 JP 2015150613 A JP2015150613 A JP 2015150613A JP 2015150613 A JP2015150613 A JP 2015150613A JP 6518163 B2 JP6518163 B2 JP 6518163B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
humidity
air
humidity control
chamber
moisture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015150613A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017032183A (ja
Inventor
大輔 梅本
大輔 梅本
佐藤 寛
佐藤  寛
Original Assignee
パナソニックホームズ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by パナソニックホームズ株式会社 filed Critical パナソニックホームズ株式会社
Priority to JP2015150613A priority Critical patent/JP6518163B2/ja
Publication of JP2017032183A publication Critical patent/JP2017032183A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6518163B2 publication Critical patent/JP6518163B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Central Air Conditioning (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Description

本発明は、調湿システムに関し、詳しくは、空気中の水分をチャンバー内部の調湿材に吸収させ、それを必要な場所に供給することが可能な調湿システムに関する。
従来、建物の内部の壁面に、珪藻土等を用いた調湿パネルが広く用いられている。調湿パネルは、例えば、建物の内部の空気の相対湿度が高い場合、空気中の水蒸気(以下、単に「水分」と表記する場合がある。)を吸収することができる。また、建物内部の空気の相対湿度が低い場合、調湿パネルに含まれる水分が、空気中に放出される。従って、調湿パネルは、建物の内部の空気を調湿することができる。
特開2004−76494号公報
上述のような調湿パネルは、居室の空気中に含まれる水分量に応じて、水分の吸収及び放出が受動的に行われるので、調湿パネルの吸放湿を意図的に制御することが困難であった。また、調湿パネルの吸放湿性能(吸湿能力及び放出能力)は、十分に活用されていないという問題もあった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、調湿材の吸放湿を制御することができるとともに、調湿材の吸湿能力及び放出能力を有効に発揮させることが可能な調湿システムを提供することを主たる目的としている。
本発明は、調湿システムであって、入口と出口とを有し、かつ、内部に調湿材が配されたチャンバーと、前記チャンバーの前記入口に、切替具を介して、相対湿度の高い高湿空気、又は、相対湿度が低い低湿空気を供給する第1流路と、前記チャンバーの前記出口に接続された第2流路と、制御手段とを含み、前記制御手段は、前記第1流路から前記チャンバーの前記入口に供給された単位時間当たりの空気中の水分量と前記チャンバーの前記出口から前記第2流路に排出された単位時間当たりの空気中の水分量との差を求める水分量計算手段と、前記差を積算して、前記調湿材に吸収された積算水分量又は前記調湿材から放出された積算水分量を求める積算水分量計算手段と、前記積算水分量と前記調湿材の調湿能力とに基づいて、前記切替具を切り替える切替手段とを含むことを特徴とする。
本発明の他の態様では、前記調湿システムは、さらに、前記第1流路の空気の温度を検知するための第1温度センサーと、前記第1流路の空気の湿度を検知するための第1湿度センサーと、前記第2流路の空気の温度を検知するための第2温度センサーと、前記第2流路の空気の湿度を検知するための第2湿度センサーとを含み、前記水分量計算手段は、前記第1温度センサーの出力、前記第1湿度センサーの出力及び前記第1流路の風量に基づいて、前記第1流路の空気中の水分量を計算するとともに、前記第2温度センサーの出力、前記第2湿度センサーの出力及び前記風量に基づいて、前記第2流路の空気中の水分量を計算しても良い。
本発明の他の態様では、前記第1流路に前記高湿空気を供給して前記調湿材に水分を吸収させる吸湿モード制御において、前記切替手段は、前記調湿材に吸収された積算水分量が、前記調湿材が吸湿可能な水分量以上となったときに、前記低湿空気が前記チャンバーに供給されるように前記切替具を切り替えても良い。
本発明の他の態様では、前記第1流路に前記低湿空気を供給して前記調湿材から水分を放出させる放湿モード制御において、前記切替手段は、前記調湿材から放出された積算水分量が、前記調湿材が放湿可能な水分量以上となったときに、前記高湿空気が前記チャンバーに供給されるように前記切替具を切り替えても良い。
本発明の他の態様では、前記チャンバーは、空間を区画するケース部と、前記ケース部の内側に配された断熱材と、前記断熱材の内側に配された前記調湿材とを含むことができる。
本発明の他の態様では、前記高湿空気は外気であり、前記低湿空気は建物の内部の空気であり、前記第2流路は、切り替え可能に外気又は前記建物の内部に接続されていても良い。
本発明の調湿システムは、入口と出口とを有し、かつ、内部に調湿材が配されたチャンバーと、前記チャンバーの前記入口に、切替具を介して、相対湿度の高い高湿空気、又は、相対湿度が低い低湿空気を供給する第1流路と、前記チャンバーの前記出口に接続された第2流路と、制御手段とを含んでいる。
本発明の調湿システムによれば、調湿材が配されたチャンバーに、高湿空気を供給することにより、調湿材に吸湿させることできる。また、チャンバーに、低湿空気を供給することにより、調湿材に吸湿させた水分を放出させることができる。従って、本発明の調湿システムは、調湿材の吸放湿を能動的に制御することができる。
また、本発明の調湿システムは、前記制御手段として、前記第1流路から前記チャンバーの前記入口に供給された単位時間当たりの空気中の水分量と前記チャンバーの前記出口から前記第2流路に排出された空気中の水分量との差を求める水分量計算手段と、前記差を積算して、前記調湿材に吸収された積算水分量又は前記調湿材から放出された積算水分量を求める積算水分量計算手段と、前記積算水分量と前記調湿材の調湿能力とに基づいて、前記切替具を切り替える切替手段とを含んでいる。
従って、本発明の調湿システムによれば、調湿材の吸湿能力又は放出能力が、例えば、最大限に発揮されたときに、チャンバーに供給される空気を切り替えて、最適な吸放湿制御を行うことが可能になる。
本発明の一実施形態を示す調湿システムの概略図である。 本実施形態の制御手段の実施形態を示すブロック図である。 本実施形態の調湿システムの制御手順を示すフローチャートである。 本実施形態の調湿システムの準備モード制御の処理手順を示すフローチャートである。 本実施形態の調湿システムの吸湿モード制御の処理手順を示すフローチャートである。 本実施形態の調湿システムの放湿モード制御の処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、本実施形態の調湿システム1の概略図が示されている。本実施形態の調湿システム1は、内部に調湿材10が配されたチャンバー2と、チャンバー2に給気を供給する第1流路3と、チャンバー2から排出された空気が流れる第2流路4とを含んでいる。
本発明の一つの実施態様において、調湿システム1は、例えば、建物の内部に設けられ、外気に含まれている水分を調湿材10に吸収させる。調湿材10が吸収した水分は、例えば、建物の内部に供給される。これにより、調湿システム1は、例えば、冬期において、能動的に、建物の内部の空気の過乾燥を防ぐことができる。もちろん、本発明の調湿システム1は、このような実施態様に限定されるものではないが、本実施形態では、外気が除湿対象空気(以下、「高湿空気A」ということもある。)であり、建物の内部の空気が加湿対象空気(以下、「低湿空気B」ということもある。)である場合が例示される。
チャンバー2は、入口5と、出口6と、それらの間の空間7とを有する。入口5には上記第1流路3が、出口6には上記第2流路4が、それぞれ接続されている。本実施形態のチャンバー2は、例えば、略直方体状の空間7を有しているが、このような形態に限定されるものではない。
本実施形態のチャンバー2は、空間7を区画する最も外側のケース部8と、ケース部8の内側(空間7側)に配された断熱材9と、断熱材9の内側(空間7側)に配されかつ空間7に直接面している調湿材10とを含んでいる。本実施形態では、このような複合構造によって、チャンバー2の各壁部が構成されている。チャンバー2は、例えば、建物の内部に収容されることが望ましい。また、チャンバー2は、建具の空間、例えば間仕切り壁の内部空間等を用いて構成されても良い。
チャンバー2の内部の空間7には、調湿材10が露出して配置されるので、チャンバー2の空間7を通る空気は、調湿材10と接触することができる。また、調湿材10の外側は、断熱材9で覆われているので、チャンバー2の空間7の空気の温度変化、ひいては相対湿度の変化を防ぐことができる。好ましい態様では、断熱材9は、調湿機能を有しない発泡樹脂ボード系材料が好適である。
調湿材としては、特に限定されるものではないが、無機多孔質材料が好適であり、例えば、珪藻泥岩、珪藻頁岩、アロフェン、シリカゲル、イモゴライト、セピオライト、ゼオライト及び大谷石等の1種又は2種以上を混合して用いられる。また、調湿材は、粒状体が好ましく、例えば、平均細孔径が200オングストローム以下であり、比表面積が20m2/g以上であるのものが、調湿能力が高い点で好ましい。これらの調湿材は、天然鉱物として産出されたままの状態であってもよいし、焼成又は変成されたものも使用できる。このような粉粒体の調湿材は、例えば、バインダーと混合された混合物として断熱材9の表面に塗工され、これを乾燥固化させることによりチャンバー2の内部に配置され得る。
本実施形態の第1流路3は、相対湿度の高い高湿空気Aが流れる第1ダクト21、相対湿度が低い低湿空気Bが流れる第2ダクト22と、これらを選択的に切り替えてチャンバー2へ供給するための切替具23とを少なくとも含んでいる。切替具23とチャンバー2とは、第3ダクト24で連通されている。本実施形態では、第3ダクト24に、チャンバー2への空気流を生成するためのファン25が設けられている。ファン25は、例えば、一定の風量で連続運転される。
切替具23は、例えば、三方向ダンパー等からなり、図示しないモーター又はアクチュエータの動力により、内部の羽根23aを所定の位置に切り替えることができる。これにより、切替具23は、下流側の第3ダクト24に、高湿空気A又は低湿空気Bのいずれかを供給することができる。特に限定されるものではないが、高湿空気Aには、例えば、建物外部の空気、即ち、外気が好適に利用され、低湿空気Bには、例えば、建物の内部の空気が好適に利用される。
本実施形態の第2流路4は、チャンバー2の出口6に接続された第4ダクト27を少なくとも含んでいる。この第4ダクト27の下流側には、例えば、切替具28が接続されている。切替具28も、例えば、三方向ダンパー等からなり、図示しないモーター又はアクチュエータの動力により、内部の羽根28aを所定の位置に切り替えることができる。これにより、切替具28は、チャンバー2の出口から排出された空気を、下流側の第5ダクト29、又は、第6ダクト30のいずれかに供給することができる。本実施形態では、第5ダクト29は、外気に連通しており、第6ダクト30は、建物の内部の空間(例えば、居室)に連通している。
本実施形態の調湿システム1では、第1流路3の空気の温度を検知するための第1温度センサーS1と、第1流路3の空気の相対湿度を検知するための第1湿度センサーS2と、第2流路4の空気の温度を検知するための第2温度センサーS3と、第2流路4の空気の相対湿度を検知するための第2湿度センサーS4とが設けられている。
第1温度センサーS1及び第1湿度センサーS2は、それぞれ、チャンバー2の入口5付近に設けられている。これにより、第1温度センサーS1及び第1湿度センサーS2は、第1流路3からチャンバー2に供給される空気の温度及び相対湿度に関する情報TIN及びRHINをそれぞれ検出することができる。
同様に、第2温度センサーS3及び第2湿度センサーS4は、それぞれ、チャンバー2の出口6付近に設けられている。これにより、第2温度センサーS3及び第2湿度センサーS4は、チャンバー2から第2流路4へ排出される空気の温度及び相対湿度に関する情報TOUT及びRHOUTをそれぞれ検出することができる。
図2に示されるように、本実施形態の調湿システム1は、さらに、制御手段40を含んでいる。制御手段40は、例えば、中央演算装置(CPU)41と、入力ポート43と、出力ポート45と、作業用メモリであるRAM46と、後述する制御手順(プログラム)等が記録されたROM47とを含んでいる。
本実施形態において、入力ポート43には、例えば、少なくとも以下の情報(信号)が入力される。
・第1温度センサーS1からの第1流路3の空気の温度に関する情報TIN
・第1湿度センサーS2からの第1流路3の空気の湿度に関する情報RHIN
・第2温度センサーS3からの第2流路4の空気の温度に関する情報TOUT
・第2湿度センサーS4からの第2流路4の空気の湿度に関する情報RHOUT
本実施形態において、出力ポート45は、例えば、少なくとも以下の情報(信号)を出力する。
・切替具23の羽根23aを切り替えるための情報D1
・切替具28の羽根28aを切り替えるための情報D2
図3には、以上のように構成された本実施形態の調湿システム1の制御手段による処理手順の一例が示されている。本実施形態では、例えば、準備モード制御(ST100)、吸湿モード制御(ST200)、及び、放湿モード制御(ST300)が行われる。以下、順に説明する。
[準備モード制御]
準備モード制御(ST100)は、吸湿モード制御(ST200)、及び、放湿モード制御(ST300)を円滑に行うために、予め定められた時間、チャンバー2に低湿空気Bを連続的に供給するものである。これにより、予め、調湿材10に吸収されていた水蒸気を、実質的に完全に外部に放出させることができる。図4には、このような準備制御モード100の一例が示されている。
図4に示されるように、準備モード制御(ST100)において、制御手段40は、低湿空気Bが、チャンバー2に供給されるように、切替具23の羽根23aを切り替える制御信号を出力する(ST101)。
次に、制御手段40は、チャンバー2から排出された空気が外気へと放出されるように、切替具28の羽根28aを切り替える制御信号を出力する(ST102)。
以上の処理により、低湿空気Bが、第2ダクト22、切替具23、第3ダクト24、ファン25を経て、チャンバー2に供給され、その後、第4ダクト27、切替具28、及び、第5ダクト29を経て外気に放出される。この際、チャンバー2の内部では、調湿材10は、自らが吸収していた水分を、相対湿度の低い低湿空気Bへ放出する。
次に、制御手段40は、ステップST102以降、予め定められた一定の時間が経過したか否かを判断する(ST103)。この一定の時間は、ファン25の風量、調湿材10の調湿能力などを考慮し、さらには、低湿空気Bの相対湿度などを想定し、調湿材10がほぼ完全に水分を放出し終えるであろう時間として予め定められる。そして、制御手段40は、ステップ103の結果が肯定的になると、準備モード制御(ST100)を終える。その後、図3の吸湿モード制御(ST200)が行われる。
[吸湿モード制御]
吸湿モード制御(ST200)は、チャンバー2に高湿空気Aを連続的に供給し、準備モード制御(ST100)によってほぼ完全に乾燥させられた調湿材10に、水分を十分に吸収させるための制御である。また、吸湿モード制御(ST200)では、調湿材10の調湿能力を最大限に活用するために、調湿材10に吸収された積算水分量と、調湿材の調湿能力とに基づいて、吸湿モードの完了を判定する。本実施形態の吸湿モード制御(ST200)では、チャンバー2を通過した空気は、外気へと放出させている例を示すが、本発明は、このような態様に限定されるものではない。図5には、このような吸湿モード制御(ST200)において、制御手段40が行う処理手順の一例が示されている。
図5に示されるように、吸湿モード制御(ST200)において、制御手段40は、先ず、高湿空気Aが、チャンバー2に供給されるように、切替具23の羽根23aを切り替える制御信号を出力する(ST201:切替手段)。
次に、制御手段40は、例えば、チャンバー2から排出された空気が外気へと放出されるように、切替具28の羽根28aを切り替える制御信号を出力する(ST202)。
以上の処理により、図1において、高湿空気Aが、第1ダクト21、切替具23、第3ダクト24、ファン25を経て、チャンバー2に供給され、その後、第4ダクト27、切替具28、及び、第5ダクト29を経て外気に放出される。この際、チャンバー2の空間7において、調湿材10は、相対湿度の高い高湿空気Aと接触し、高湿空気Aの水分を吸収することができる。
次に、制御手段40は、ROM47に予め記憶されている必要なパラメータを、作業用メモリであるRAM46に読み込む(ST203)。必要なパラメータとしては、例えば、次のものが挙げられる。
・調湿材10の調湿能力(調湿材10が吸収しうる最大の水分量の設計値):WSET(g)
・ファン25の単位時間当たりの風量:V(m3/Δt)
次に、制御手段40は、繰り返しの計算回数を示す変数nを定義し、それを零に初期化するともに、現在の調湿材10に吸収されている水分量(g)を表すパラメータである積算水分量WをRAM46に定義し、その値を零にリセットする(ST204)。即ち、W=0が定義される。
次に、制御手段40は、各種センサーS1乃至S4から、次の情報(信号)をRAM46に読み込む(ST205)。
チャンバー2の入口5側の空気の温度:TIN(℃)
チャンバー2の入口5側の空気の相対湿度:RHIN(%)
チャンバー2の出口6側の空気の温度:TOUT(℃)
チャンバー2の出口6側の空気の相対湿度:RHOUT(%)
次に、制御手段40は、チャンバー2の入口5に供給された単位時間当たりの空気中の水分量WINと、チャンバー2の出口6から排出された単位時間当たりの空気中の水分量WOUTとの差ΔWを求める(ST206:水分量計算手段)。
この水分量計算手段においては、先ず、制御手段40が、先に読み込んだ空気の温度及び相対湿度に基づいて、チャンバー2の入口5に供給された単位時間当たりの空気中の水蒸気量である容積絶対湿度XIN(g/m3)と、チャンバー2の出口6から排出された単位時間当たりの空気中の水蒸気量である容積絶対湿度XOUT(g/m3)とをそれぞれ計算する。
次に、これらの容積絶対湿度XIN(g/m3)、容積絶対湿度XOUT(g/m3)及びファン25の単位時間当たりの風量V(m3)を用いて、次のように、チャンバー2の入口5に供給された単位時間当たりの空気中の水分量WIN(g)、及び、チャンバー2の出口6から排出された単位時間当たりの空気中の水分量WOUT(g)を求める。
IN = XIN × V
OUT = XOUT × V
次に、制御手段40は、上記水分量WIN及びWOUTの差ΔW(g)を計算する。
ΔW = WIN − WOUT
以上の処理により、チャンバー2の入口5に供給された単位時間当たりの空気中の水分量WINと、チャンバー2の出口6から排出された単位時間当たりの空気中の水分量WOUTとの差ΔW(g)が得られる。吸湿モード制御(ST200)の場合、チャンバー2の入口5から供給された高湿空気Aは、チャンバー2の空間7で調湿材10に水分を吸収されてチャンバー2の出口6から排出される。このため、上記ステップST206で計算される水分量の差ΔW(g)は、通常、正の値を持つ。
次に、制御手段40は、上記水分量の差ΔWを、これまでに計算された積算水分量Wに積算し、最新の積算水分量Wn+1を求める(ST207:積算水分量計算手段)。これにより、現時点で、調湿材10に吸収された積算水分量Wn+1が得られる。
n+1 = W + ΔW (n:計算回数)
次に、制御手段40は、ステップST207で計算された現在の積算水分量Wn+1と、調湿材10の調湿能力WSETとを比較する。そして、これらの結果に基づいて、調湿材10が吸収した積算水分量Wn+1が、調湿材10の調湿能力WSET以上か否か、即ち、調湿材の調湿性能(理論上の吸収可能な最大水分量)が最大限発揮されているか否かを判断している(ST208)。本実施形態では、ステップST208において、Wn+1≧WSETを満たしているか否かが判定される。
ステップST208において、制御手段40は、Wn+1≧WSETが満たされていない(調湿材10がさらに水分を吸収可能)と判断した場合、変数nに1を加え(ステップST209)た後、ステップST205以降を再度実行し、高湿空気Aの水分を調湿材10へ吸収させる処理を継続して行う。他方、制御手段40は、ステップST208において、Wn+1≧WSETを満たす(調湿材10はこれ以上水分を吸収できない)と判断した場合、吸湿モード制御(ST200)を終え、図3の放湿モード制御(ST300)を実行する。
以上のような本実施形態の吸湿モード制御(ST200)によれば、調湿材10の水分吸収能力が、無駄なくかつ最大限有効に活用され得る。なお、上記実施形態では、ステップST208の判定条件として、Wn+1≧WSETが定められているが、積算水分量Wn+1及び調湿材の調湿能力WSETに基づいた判定であれば、種々の判定条件が採用できる。例えば、Wn+1が、WSETの例えば90%以上となった段階で、吸湿モード制御(ST300)を終了させても良い。
[放湿モード制御]
図3に示されるように、制御手段40は、吸湿モード制御(ST200)を終えると、放湿モード制御(ST300)を実行する。放湿モード制御(ST300)は、チャンバー2に低湿空気Bを連続的に供給し、吸湿モード制御(ST200)によってほぼ完全に吸湿させられた調湿材10から水蒸気を放出させ、低湿空気Bの相対湿度を高めるための制御である。また、放湿モード制御(ST300)では、調湿材10の調湿能力を最大限に活用するために、調湿材10から放出された積算水分量と調湿材の調湿能力とに基づいて、放湿モード制御の完了を判定している。本実施形態の放湿モード制御(ST300)では、チャンバー2を通過することで相対湿度が高められた空気は、建物の内部に供給させる例を示しているが、本発明は、このような態様に限定されるものではない。図6には、このような放湿モード制御(ST300)において、制御手段40が行う処理手順の一例が示されている。
制御手段40は、先の吸湿モード制御(ST200)によって、Wn+1≧WSETを満たすと判断した場合に、この放湿制御モード(ST300)を実行する。放湿制御モード(ST300)において、制御手段40は、先ず、低湿空気Bがチャンバー2の入口5に供給されるように、切替具23の羽根23aを切り替える制御信号を出力する(ST301:切替手段)。
次に、制御手段40は、例えば、チャンバー2から排出された空気が建物の内部に供給されるように、切替具28の羽根28aを切り替える制御信号を出力する(ST302)。
以上の処理により、図1において、建物内部の低湿空気Bが、第2ダクト22、切替具23、第3ダクト24、ファン25を経て、チャンバー2に供給され、その後、第4ダクト27、切替具28、及び、第6ダクト30を経て、再び建物の内部に供給される。この際、チャンバー2の空間7では、調湿材10は、相対湿度の低い低湿空気Bと接触し、自らが保持している水蒸気を放出する。
次に、制御手段40は、ROM47に予め記憶されている必要なパラメータを、作業用メモリであるRAM46に読み込む(ST303)。必要なパラメータとしては、吸湿モード制御(ST200)の場合と同様、チャンバー2内の調湿材10の調湿能力WSET(g)及びファン25の単位時間当たりの風量:V(m3/Δt)が挙げられる。
次に、制御手段40は、繰り返しの計算回数を示す変数nを定義し、それを零に初期化するとともに、調湿材10が放出した水蒸気の量(g)を表すパラメータである積算水分量WをRAM46に定義し、その値を零にリセットする(ST304)。即ち、W=0が定義される。
次に、制御手段40は、各種センサーS1乃至S4から、次の情報をRAM46に読み込む(ST305)。
チャンバー2の入口5側の空気の温度:TIN(℃)
チャンバー2の入口5側の空気の相対湿度:RHIN(%)
チャンバー2の出口6側の空気の温度:TOUT(℃)
チャンバー2の出口6側の空気の相対湿度:RHOUT(%)
次に、制御手段40は、チャンバー2の入口5に供給された単位時間当たりの空気中の水分量WINと、チャンバー2の出口6から排出された単位時間当たりの空気中の水分量WOUTとの差ΔW(g)を求める(ST306:水分量計算手段)。この水分量計算手段の処理は、吸湿モード制御(ST200)で説明された処理(ST206)と同一である。従って、ここでの説明は省略される。
以上の処理により、チャンバー2の入口5に供給された単位時間当たりの空気中の水分量WINと、チャンバー2の出口6から排出された単位時間当たりの空気中の水分量WOUTとの差ΔW(g)が得られる。放湿モード制御(ST300)の場合、チャンバー2の入口5から供給された低湿空気Bは、チャンバー2の空間7で調湿材10が放出した水蒸気と混合されてチャンバー2の出口6から排出される。このため、上記ステップST306で計算される水分量の差ΔW(g)は、通常、負の値を持つ。
次に、制御手段40は、下式のように、上記水分量の差ΔWを、これまでに計算された積算水分量Wに積算し、最新の積算水分量を求める(ST307:積算水分量計算手段)。これにより、現時点で、調湿材10から放出された積算水分量(Wn+1と表記する)が得られる。
n+1 = W + ΔW (n:計算回数)
次に、制御手段40は、ステップST307で計算された積算水分量Wn+1と、調湿材10の調湿能力WSETとを比較する。そして、これらの結果に基づいて、調湿材10が放出した積算水分量Wn+1が、調湿材10の調湿能力WSET以上か否か、即ち、調湿材の調湿性能(理論上の吸収可能な最大水分量)が最大限発揮されているか否かを判断している(ST308)。本実施形態では、ステップST308において、Wn+1≦−WSETを満たしているか否かが判定される。
ステップST308において、制御手段40は、Wn+1≦−WSETが満たされていない(調湿材10に水分がまだ残存している)と判断した場合、変数nに1を加え(ステップST309)た後、ステップST305以降を再度実行し、調湿材10から低湿空気Bへ水蒸気を放出させる処理を継続して行う。他方、制御手段40は、ステップST308において、Wn+1≦−WSETを満たすと判断した場合(調湿材10の水分が完全に放出されたと判断した場合)、放湿モード制御(ST300)を終え、図3の吸湿モード制御(ST200)を再び実行する。以後、吸湿モード制御(ST200)と、放湿モード制御(ST300)とが交互に繰り返される。
以上のような本実施形態の放湿モード制御300によれば、調湿材10に蓄えられた水分を無駄なく有効に活用することができる。なお、上記実施形態では、ステップST308の判定条件として、Wn+1≦−WSETが定められているが、積算水分量Wn+1及び調湿材の調湿能力WSETに基づいた判定であれば、種々の判定条件が採用できる。例えば、Wn+1が、WSETの例えば90%以上となった段階で、吸湿モード制御(ST300)を終了させても良い。
以上、本発明の好ましい実施形態が説明されたが、本発明は、上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施することができる。
1 調湿システム
2 チャンバー
3 第1流路
4 第2流路
5 チャンバーの入口
6 チャンバーの出口
40 制御手段

Claims (4)

  1. 調湿システムであって、
    入口と出口とを有し、かつ、内部に調湿材が配されたチャンバーと、
    前記チャンバーの前記入口に、切替具を介して、除湿対象空気又は加湿対象空気を供給する第1流路と、
    前記チャンバーの前記出口に接続された第2流路と、
    制御手段とを含み、
    前記制御手段は、
    前記第1流路から前記チャンバーの前記入口に供給された単位時間当たりの空気中の水分量と前記チャンバーの前記出口から前記第2流路に排出された単位時間当たりの空気中の水分量との差を求める水分量計算手段と、
    前記差を積算して、前記調湿材に吸収された積算水分量又は前記調湿材から放出された積算水分量を求める積算水分量計算手段と、
    前記積算水分量と前記調湿材の調湿能力とに基づいて、前記切替具を切り替える切替手段とを含み、
    前記第1流路に前記除湿対象空気を供給して前記調湿材に水分を吸収させる吸湿モード制御において、
    前記切替手段は、前記調湿材に吸収された積算水分量が、前記調湿材が吸湿可能な水分量の90%となったときに、前記加湿対象空気が前記チャンバーに供給されるように前記切替具を切り替えることを特徴とする調湿システム。
  2. 前記調湿システムは、さらに、
    前記第1流路の空気の温度を検知するための第1温度センサーと、
    前記第1流路の空気の湿度を検知するための第1湿度センサーと、
    前記第2流路の空気の温度を検知するための第2温度センサーと、
    前記第2流路の空気の湿度を検知するための第2湿度センサーとを含み、
    前記水分量計算手段は、前記第1温度センサーの出力、前記第1湿度センサーの出力及び前記第1流路の風量に基づいて、前記第1流路の空気中の水分量を計算するとともに、
    前記第2温度センサーの出力、前記第2湿度センサーの出力及び前記風量に基づいて、前記第2流路の空気中の水分量を計算する請求項1記載の調湿システム。
  3. 前記第1流路に前記加湿対象空気を供給して前記調湿材から水分を放出させる放湿モード制御において、
    前記切替手段は、前記調湿材から放出された積算水分量が、前記調湿材が放湿可能な水分量以上となったときに、前記除湿対象空気が前記チャンバーに供給されるように前記切替具を切り替える請求項1又は2記載の調湿システム。
  4. 前記チャンバーは、空間を区画するケース部と、前記ケース部の内側に配された断熱材と、前記断熱材の内側に配された前記調湿材とを含む請求項1乃至3のいずれかに記載の調湿システム。
JP2015150613A 2015-07-30 2015-07-30 調湿システム Active JP6518163B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015150613A JP6518163B2 (ja) 2015-07-30 2015-07-30 調湿システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015150613A JP6518163B2 (ja) 2015-07-30 2015-07-30 調湿システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017032183A JP2017032183A (ja) 2017-02-09
JP6518163B2 true JP6518163B2 (ja) 2019-05-22

Family

ID=57989336

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015150613A Active JP6518163B2 (ja) 2015-07-30 2015-07-30 調湿システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6518163B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109974117B (zh) * 2019-04-08 2023-06-27 广东美的暖通设备有限公司 空气处理装置和空气处理装置的控制方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3916956B2 (ja) * 2002-01-17 2007-05-23 三菱電機株式会社 換気装置
JP2014008462A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Daido Plant Kogyo Kk 除湿装置及びそれによって構成される除湿システム並びにそれらによる被処理ガスの除湿処理方法
JP2014055731A (ja) * 2012-09-13 2014-03-27 Sanken Setsubi Kogyo Co Ltd 空気湿度調節装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017032183A (ja) 2017-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102207314B (zh) 吸附解吸装置及被吸附物交换状态监视方法
US9108149B2 (en) Air dehydrating breather assembly for providing dehumidified air to electrical devices, and related method
KR101191615B1 (ko) 조습장치
JP5943719B2 (ja) 電気機械用ガス乾燥器
JP4906493B2 (ja) デシカント空調機及びその防露装置
JP6234599B2 (ja) 除湿装置
JP6518163B2 (ja) 調湿システム
JP4745212B2 (ja) デシカント空調機及びその防露装置
JP2007010231A (ja) 調湿装置
RU2591774C2 (ru) Глушитель шума для установки осушки воздуха системы обеспечения сжатым воздухом
JP5164864B2 (ja) 除湿装置の乾燥方法
JP2005291571A (ja) 空気調和機
CN107106975A (zh) 除湿装置
JP2015047579A (ja) ドライルーム用の除湿システム
JP2011152494A (ja) 除湿装置および除湿装置の劣化判定方法
CN104110728A (zh) 空调装置
JP2014210223A (ja) 空気調和装置
US8986433B2 (en) Cooling process of heat reactivated desiccant air dryer systems using blower purge and method therefore
JP6443964B2 (ja) 調湿ユニット
JP2009090266A (ja) 吸着剤の自己再生機能を有した吸着式除湿型の乾燥空気発生装置
JP2005188915A (ja) 調湿装置
JP2001004573A (ja) 露点の測定方法とその装置及び気体の除湿方法とその装置
JPH08178399A (ja) 除加湿装置
JP3795630B2 (ja) 乾式減湿装置のロータの劣化診断方法
JP2003024737A (ja) 除湿システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181219

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190416

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190419

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6518163

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150