JP6517672B2 - ピッチ変換装置およびこれを備えた検査装置 - Google Patents
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Description
図1は、本発明に係る実施形態の検査装置を示す上面外観図である。
本発明の実施形態のピッチ変換スターホイール(ピッチ変換装置)1は、異なるピッチを有するスターホイール間で容器詰め液製品を受け渡すものである。
ピッチ変換スターホイール1の特徴は、スターホイールのポケット1p毎に別々に分割した形状にする。そして、後記の特殊な形状の板カム12(図2参照)を機体K1に取り付け固定する。この板カム12に沿って軸受15が取り付けられたポケット1pが移動する。
異なるピッチのスターホイール(3、4)間(図1参照)に、ピッチ変換スターホイール1を介在させることで、異なるピッチのスターホイール(3、4)間で被検体yを受け渡すことができる。
図1に示すように、実施形態の検査装置Kは、ピッチ変換スターホイール1(1A、1B)、前段の排出受け渡しスターホイール3、検査機スターホイール2(2A、2B、2C1、2C、2D)、プレスピンロータ5、不良排出トレイ(図示せず)、検査部6、後段の排出受け渡しスターホイール4、ユーティリティー取り込み口8、および操作パネル9を具備している。
ピッチ変換スターホイール1(1A、1B)(図2参照)は、各被検体yが入れられるポケット1p毎に別々に分割した形状としている。前段スターホイール(3)のピッチから後段スターホイール(2A)に被検体yを受け渡すために、ピッチ変換を行う案内面12tをもつ板カム12が機体K1に取り付けられている。板カム12の案内面12tに軸受15が案内されて、軸受15とともにポケット1pが移動する。
排出受け渡しスターホイール3の外周部のポケットには、検査をこれから行う被検体yが載せられ、回転されている。
プレスピンロータ5は、各々の被検体yを外周部のポケット5p内に収容して、高速回転させ、次の検査のために容器内の泡をなくす。
不良排出トレイ(図示せず)は、検査部6で不良と判定された被検体yを排出するトレイである。
検査装置Kでの被検体yの検査工程の概要を説明する。
被検体yは、排出受け渡しスターホイール3から、ピッチ変換スターホイール1A、検査機スターホイール2A、複数の検査機スターホイール2B、プレスピンロータ5に順次受け渡される。第1ピッチ変換スターホイール1Aは、ポケット間のピッチが異なる排出受け渡しスターホイール3から検査機スターホイール2Aへの円滑な受け渡しを行う(詳細は後記)。例えば、第1ピッチ変換スターホイール1Aはポケット間のピッチが“30mm”の排出受け渡しスターホイール3から、ポケット間のピッチが“35mm”の検査機スターホイール2Aへのピッチ変換の受け渡しを行う。
図1に示すように、プレスピンロータ5の作業が終了した被検体yは、後段の検査機スターホイール2C1に受け渡され検査機スターホイール2Cで搬送され、検査機スターホイール2Dから、第2ピッチ変換スターホイール1Bを介して、次の検査に備え、後段の排出受け渡しスターホイール4に受け渡される。
図2に示す第1ピッチ変換スターホイール1Aは、反時計周り(図2の矢印α1)に回転される。
第1ピッチ変換スターホイール1Aが、通常のスターホイール(2、3、4)と異なる点は、各ポケット1p毎に分割した径方向に移動するポケット移動体Pの構成を有していることである。
図3(a)は、一つのポケット周りの上面図であり、図3(b)は、図3(a)のA方向矢視図である。
被検体yが収容されるポケット1pは、例えば一体に形成されている。材質は被検体yの容器が接触する部分は例えばPET(Polyethyleneterephthalate)100が用いられる。ポケット1pの構造体1p1には、レール13rが取り付けられる。レール13rは、スターホイール間のピッチを変換するために、ポケット1pを板カム12(図2参照)の案内面12tに沿って第1ピッチ変換スターホイール1Aの径方向に移動させる。
図4は、第1ピッチ変換スターホイールを検査装置に装着した状態を示す図2のB方向矢視断面図である。
レール13rの下方には、軸受15が水平方向に固定されている。すなわち、軸受15の内輪15aがレール13rの下方に設けられるボス13r1に固定されている。
ここで、板カム12の案内面12tに沿って、移動する部材をまとめてポケット移動体Pと称する。
ポケット移動体Pは、ポケット1p、構造体1p1、レール13r、および軸受15を含んで構成される。
第1ピッチ変換スターホイール1Aのピッチ変換スターホイール1の本体1hには、案内面12tを有する板カム12が当て板1h1に当接した状態で固定されている。板カム12の案内面12tは、スターホイール間のピッチ変換を行う。スターホイール間とは、検査機スターホイール2Aと排出受け渡しスターホイール3との間である。
板カム12の材質は、例えば一般構造用圧延鋼材(SS400)などを用い、錆び止めの硬質クロムメッキされている。
スターホイールのポケット数nとピッチ円直径dで、ピッチpを求めることができる。
p = π×d/n (1)
p1 = π×d1/n1 (2)
p2 = π×d2/n2 (3)
排出受け渡しスターホイール3の第1ピッチ変換スターホイール1Aへの被検体yの受け渡しの箇所のポケット1pの位置u1のピッチp=p1とする。第1ピッチ変換スターホイール1Aから検査機スターホイール2Aへの被検体yの受け渡しの箇所のポケット1pの位置u2のピッチp=p2とする。そして、図2に示すように、受け渡しの箇所の位置u1と受け渡しの箇所の位置u2とを滑らかな曲線で結んだ軌跡を被検体yが移動するように、板カム12の案内面12tの形状(軌跡)が求められる。
上述の構成により、図1に示すように、ピッチp1(=30mm)の排出受け渡しスターホイール3から、第1ピッチ変換スターホイール1Aに位置u1でポケット移動体Pのポケット1pに被検体yが受け渡される(図2参照)。
これにより、第1ピッチ変換スターホイール1Aを用いて、被検体yをピッチp1(=30mm)の排出受け渡しスターホイール3からピッチp2(=35mm)の検査機スターホイール2Aに円滑に受け渡すことができる。
図5は、第2ピッチ変換スターホイール1Bの外観上面図である。
第2ピッチ変換スターホイール1Bは、被検体yをピッチが異なるピッチp3の検査機スターホイール2Dからピッチp4の排出受け渡しスターホイール4への受け渡しを行うためのスターホイールである。
第2ピッチ変換スターホイール1Bは、第1ピッチ変換スターホイール1Aの構成と基本的に同じである。
板カム22は、ピッチが異なる検査機スターホイール2Dから排出受け渡しスターホイール4への受け渡しが円滑に行われるようにポケット移動体2Pに搭載される被検体yを案内する。
<板カム22>
第2ピッチ変換スターホイール1Bの本体2hには、スターホイール間のピッチ変換を滑らかに行う案内面22tを有する板カム22が固定されている。スターホイール間とは、検査機スターホイール2Dと排出受け渡しスターホイール4との間である(図1参照)。
板カム22の材質は、例えば一般構造用圧延鋼材(SS400)などを用い、錆び止めの硬質クロムメッキされている。
上述の構成により、検査機スターホイール2Dと排出受け渡しスターホイール4とピッチ(間隔)が異なっても、第2ピッチ変換スターホイール1Bにより、その差を吸収できる。
検査機スターホイール2Dのポケット数n3、ピッチ円直径d3とすると、ピッチp3は式(1)を用いて次式(4)で求まる。
p3 = π×d3/n3 (4)
p4 = π×d4/n4 (5)
検査機スターホイール2Dの第2ピッチ変換スターホイール1B(図5参照)への被検体yの受け渡しの箇所のポケット2pの位置u3のピッチp=p3とする。第2ピッチ変換スターホイール1Bから排出受け渡しスターホイール4への被検体yの受け渡しの箇所のポケット2pの位置u4のピッチp=p4とする。そして、受け渡しの箇所の位置u3と受け渡しの箇所の位置u4とを滑らかな曲線で結んだ軌跡を被検体yが移動するように、板カム22の案内面22tの形状が求められる。
上述の構成により、図1に示すように、ピッチp3(=35mm)の検査機スターホイール2Dから第2ピッチ変換スターホイール1Bに位置u3(図5参照)でポケット2pに被検体yが受け渡される。受け渡された被検体yは、軸受25の外輪25bが、板カム22の案内面22tに引張りばね24a、24bの引張り力により接触して案内されて、位置u3から位置u4まで移動される。これにより、板カム22の案内面22tによって、被検体yは、位置u3のピッチp3から位置u4のピッチp4まで変換される。
これにより、第2ピッチ変換スターホイール1Bを用いて、被検体yをピッチp3(=35mm)の検査機スターホイール2Dからピッチp4(=30mm)の排出受け渡しスターホイール4に円滑に受け渡すことができる。
図4から分るように、ピッチ変換スターホイール1を検査装置Kの機体K1に装着しようとすると、引張りばね14a、14bによりポケット移動体Pが中央側に引張られているため、ポケット移動体Pの軸受15が板カム12に干渉して(ぶつかり)装着ができない。
そこで、図4、図6に示すように、交換用ピン17をピッチ変換スターホイール1の本体1hに固定して用い、ピッチ変換スターホイール1が検査装置Kの機体K1に装着できるようにしている。
一方、ピッチ変換スターホイール1の本体1hには、交換用ピン17が取り付けられる挿通孔1aが形成されており、交換用ピン17は挿通孔1aにねじ止め、圧入、接着等で固定される。
そして、ポケット移動体Pの構造体1p1には、ピン先17sが嵌入される嵌入孔1paが形成されている。
<ピッチ変換スターホイール1の取り外し操作>
ピッチ変換スターホイール1を脱着する際には、図6に示すように、交換用ピン17のねじを回すことで、ピン先17sをポケット移動体Pの構造体1p1の嵌入孔1paに嵌入する。
そして、ローレット16のネジを緩めて、ピッチ変換スターホイール1を取り外す。
ピッチ変換スターホイール1の検査装置Kの機体K1への装着に際しては、図4に示す状態に、別のピッチ変換スターホイール1を、ローレット16のネジを締めて機体K1に固定する。
その後、別のピッチ変換スターホイール1の交換用ピン17のねじを緩めて、交換用ピン17のピン先17sをポケット移動体Pの構造体1p1の嵌入孔1paから抜き去る。
こうして、別のピッチ変換スターホイール1の機体K1への装着が完了する。そして、図1に示すように、別の被検体yの検査を行うことができる。
図4に示すように、板カム12は、当て板1h1に当接して位置決めされねじ止め等で固定されている。
別の被検体yの検査を行うに際しては、まず、ピッチ変換スターホイール1を取り外す。
交換に際しては、使用していた板カム12を、ねじを緩める等して取り外す。そして、ピッチが異なるスターホイール(2、3、4)に対応した板カム12を当て板1h1に当接させて位置決めしてねじ止め等で固定する。
1.異なったメーカの検査装置および容器搬送装置を連続して使用する場合、スターホイール(2、3、4)のポケット間のピッチ(間隔)が異なっていても、ピッチ変換スターホイール1を使うことにより、容器搬送が正常に行える。つまり、ピッチ変換スターホイール1を変換することで、正常な搬送が可能となる。
1.本発明は、容器に薬液や飲料が充填された容器詰め液製品について、その液中の異物、および容器の外観不良などを検査する容器詰め液製品検査装置および容器詰め液製品検査方法に適用できる。
すなわち、弾性部材と、交換用ピン17のピン先17sが嵌入孔1paに非嵌入状態となる係合部をもつ構成とする。そして、係合部に交換用ピン17の一部が係合し交換用ピン17のピン先17sが嵌入孔1paに非嵌入状態とし、交換用ピン17の一部を係合部に非係合とすることで弾性部材により交換用ピン17のピン先17sが嵌入孔1paに嵌入状態とする。
1h 本体(ピッチ変換搬送手段)
1p ポケット(被検体保持部)
1pa 嵌入孔(交換手段)
2、2A、2C、2D、2B 検査機スターホイール(下段の搬送装置)
3 排出受け渡しスターホイール(上段の搬送装置)
6 検査部(被検体検査部)
12、22 板カム(案内手段)
12t 案内面(案内部)
13 レールリニアガイド(移動案内手段、移動手段)
13h 本体部(移動手段)
13h1 軸受(第2の軸受、移動手段)
13r レール(レール部、移動手段)
14a、14b、24a、24b 引張りばね(押し当て手段、移動手段)
15 軸受(第1の軸受)
17 交換用ピン(交換手段)
K 検査装置
y 被検体
Claims (10)
- 液体が容器に充填された被検体を保持し、個々に独立して設けられる複数の被検体保持部と、
前記被検体を、被検体保持部間の間隔の第1ピッチを有して複数の被検体保持部を搬送する前段の搬送装置から、前記第1ピッチと異なる第2ピッチを有して複数の被検体保持部を搬送する後段の搬送装置へ受け渡すべく、前記被検体保持部に保持される前記被検体間のピッチが前記第1ピッチから前記第2ピッチになるように案内する案内部をもつ案内手段と、
前記案内手段と、前記複数の被検体保持部を前記案内部に沿って移動させる移動手段とが設けられ、前記複数の各被検体保持部をそれぞれ移動させるピッチ変換搬送手段とを
備えることを特徴とするピッチ変換装置。 - 請求項1に記載のピッチ変換装置において、
前記案内手段は、板カムである
ことを特徴とするピッチ変換装置。 - 請求項1に記載のピッチ変換装置において、
前記移動手段は、
前記被検体保持部の一部を前記案内部に押し当てる押し当て手段を有する
ことを特徴とするピッチ変換装置。 - 請求項1に記載のピッチ変換装置において、
前記移動手段は、
前記被検体保持部の一部を前記案内部に押し当てる押し当て手段を有し、
前記押し当て手段は、
前記被検体保持部の一部が前記案内部に押し当てられる箇所の中心を挟む両側から押し当てる
ことを特徴とするピッチ変換装置。 - 請求項1記載のピッチ変換装置において、
前記被検体保持部の一部と前記案内部との間に第1の軸受を有する
ことを特徴とするピッチ変換装置。 - 請求項1に記載のピッチ変換装置において、
前記移動手段は、
前記被検体保持部を前記案内部に近付いたり、遠ざかったりするように案内する移動案内手段を有する
ことを特徴とするピッチ変換装置。 - 請求項1に記載のピッチ変換装置において、
前記移動手段は、
前記被検体保持部を前記案内部に近付いたり、遠ざかったりするように案内する移動案内手段を有し、
前記移動案内手段は、本体部と当該本体部に対して移動するレール部とを有する
ことを特徴とするピッチ変換装置。 - 請求項1に記載のピッチ変換装置において、
前記移動手段は、
前記被検体保持部を移動させる際に第2の軸受を介して移動させる
ことを特徴とするピッチ変換装置。 - 請求項1に記載のピッチ変換装置において、
前記移動手段は、
前記被検体保持部の一部を前記案内部に押し当てる押し当て手段を有し、
前記ピッチ変換装置を脱着する際に前記被検体保持部の一部を前記案内部から離隔させる交換手段を備える
ことを特徴とするピッチ変換装置。 - 請求項1から請求項9のうちの何れか一項に記載のピッチ変換装置と、
前段側の搬送装置または後段側の搬送装置近くに配置され、前記被検体の不良を検出する被検体検査部とを
具備することを特徴とする検査装置。
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