JP6517634B2 - 打撃工具 - Google Patents

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Description

本発明は、被加工材に対して加工作業を行う打撃工具に関する。
特開2006−181664号公報には、打撃工具が開示されている。当該打撃工具は、駆動モータを有する動力伝達機構と、シリンダを駆動するための運動変換機構がクラッチ機構により連結されている。クラッチ機構は、動力伝達機構に備えられた回転体のクラッチ歯と、運動変換機構に備えられたクラッチカムとのクラッチ歯が噛み合うように形成されている。そして、先端工具が加工領域に押圧されていない無負荷状態においては、回転体のクラッチ歯とクラッチカムのクラッチ歯の噛み合いが解除されることで、駆動モータが駆動されている状態で、運動変換機構が駆動されないように構成される。一方、先端工具が加工領域に対し押圧された負荷状態においては、回転体のクラッチ歯とクラッチカムのクラッチ歯が噛み合わされることで、運動変換機構が駆動されて先端工具が駆動される。
特開2006−181664号公報
上記の打撃工具においては、無負荷状態から負荷状態に移行する場合に、回転駆動している回転体のクラッチ歯と、回転駆動していないクラッチカムのクラッチ歯が噛み合わされる。そのため、クラッチ歯同士の摩耗が生じる可能性があり、クラッチに関して更なる改良が望まれる。本発明は、上記を鑑みて、打撃工具において、クラッチ機構に関する改良技術を提供することを目的とする。
上記課題は、本発明によって解決される。本発明に係る打撃工具の好ましい形態によれば、工具本体の先端領域に取り外し可能に装着された先端工具を先端工具の長軸方向周りに回転駆動させることなく先端工具の長軸方向に駆動させて被加工材に対して斫り作業を行う打撃駆動モードを備えた打撃工具が構成される。なお、「先端工具を回転駆動させることなく」とは、先端工具の回転駆動が例えば所定の回転駆動規制部材によって規制された態様、および先端工具が回転駆動しないように先端工具への動力伝達が規制された態様を好適に包含する。この打撃工具は、ハンマ、ハンマドリル等の作業工具を好適に包含する。この打撃工具は、出力軸を有するモータと、先端工具を長軸方向に駆動させるための打撃駆動機構と、先端工具に対して駆動力を伝達および遮断可能なクラッチ機構と、を備える。典型的には、クラッチ機構はモータの出力軸のトルクの伝達および当該伝達を遮断する。そして、モータの出力軸のトルクが伝達された打撃駆動機構が先端工具を長軸方向に駆動させる。この打撃駆動機構は、シリンダと、シリンダを保持する保持部と、シリンダを往復動作させるシリンダ駆動機構と、を備える。そして、シリンダの往復動作によって先端工具が長軸方向に駆動される。シリンダ駆動機構は、モータのトルクによってシリンダを往復動作させる機構であり、運動変換機構とも称する。このシリンダ駆動機構は、モータのトルクに基づいて所定方向に揺動する揺動部材によって運動変換を行う機構、およびクランク部材によって運動変換を行う機構を好適に包含する。
打撃駆動機構は、典型的には有底状のシリンダを備える。シリンダは、シリンダ駆動機構に連結され、当該シリンダ駆動機構によって直接的に駆動されるように構成されていてもよい。この場合には、打撃駆動機構は、シリンダに収容される打撃子を備える。そして、シリンダの往復動作によって生じるシリンダと打撃子の間の空気室の圧力変動を介して打撃子が直線駆動され、この打撃子の直線駆動によって先端工具が長軸方向に打撃駆動される。一方、シリンダは、シリンダ駆動機構によって駆動されるピストンによって駆動されるように構成されていてもよい。この場合には、打撃駆動機構は、シリンダに収容されるピストンを備える。そして、ピストンの往復動作によって生じるシリンダとピストンの間の空気室の圧力変動によってシリンダが直線駆動され、このシリンダの直線駆動によって先端工具が長軸方向に打撃駆動される。すなわち、シリンダが打撃子として機能する。なお、打撃子と先端工具の間に中間子が設けられており、中間子を介して先端工具が打撃駆動されるように構成されていてもよい。
クラッチ機構は、モータの出力軸によって回転駆動される駆動クラッチ部材と、駆動クラッチ部材のトルクが伝達されて回転駆動される被動クラッチ部材と、を備える。被動クラッチ部材は、駆動クラッチ部材から被動クラッチ部材へトルクが伝達されるトルク伝達位置と、駆動クラッチ部材から被動クラッチ部材へのトルクの伝達が遮断されるトルク伝達遮断位置の間を移動可能である。斫り作業を行う際に被加工材に対して先端工具が押圧されて打撃駆動機構が移動されることで、被動クラッチ部材がトルク伝達遮断位置からトルク伝達位置に移動される。被動クラッチ部材がトルク伝達位置に位置する状態においては、被動クラッチ部材と駆動クラッチ部材の間に生じる摩擦力を介して駆動クラッチ部材から被動クラッチ部材にトルクが伝達される。これにより、クラッチ機構が先端工具に出力軸のトルクを伝達して先端工具が長軸方向に駆動される。被動クラッチ部材と駆動クラッチ部材の間の摩擦力は、被動クラッチ部材と駆動クラッチ部材が互いに当接することで発生するように構成されるだけでなく、被動クラッチ部材と駆動クラッチ部材の間に別の中間部材が挟持されることで発生するように構成されていてもよい。したがって、トルク伝達遮断位置においては、駆動クラッチ部材と被動クラッチ部材の間にトルクを伝達させるための十分な摩擦力が発生しない。この場合には、摩擦力が全く発生しない構成、および微かな摩擦力が発生する構成を好適に包含する。これにより、トルク伝達遮断位置においては、駆動クラッチ部材から被動クラッチ部材へのトルクの伝達が遮断される。
更に、駆動クラッチ部材は、モータに回転駆動されるとともに、先端工具の長軸方向と平行な回転軸線を有している。一方、被動クラッチ部材は、駆動クラッチ部材の回転軸線と同軸状に配置され、先端工具の長軸方向に関して、先端領域に近接したトルク伝達遮断位置と、トルク伝達遮断位置よりも先端領域から離間したトルク伝達位置との間を移動可能に構成されている。さらに、クラッチ機構は、駆動クラッチ部材と被動クラッチ部材の間に配置された伝達部材を備える。この伝達部材は、駆動クラッチ部材から被動クラッチ部材にトルクを伝達する伝達位置と、駆動クラッチ部材の回転軸線周りに関して伝達位置とは異なる位置であり、駆動クラッチ部材から被動クラッチ部材へトルクの伝達が不能な伝達不能位置との間を移動可能である。
被動クラッチ部材は、被加工材に対して先端工具が押圧されて打撃駆動機構が移動されることで、トルク伝達遮断位置からトルク伝達位置に移動する。そして、被動クラッチ部材がトルク伝達遮断位置に位置するときに、伝達部材が伝達不能位置に配置されて、駆動クラッチ部材から被動クラッチ部材へのトルクの伝達が遮断される。一方、被動クラッチ部材がトルク伝達位置に位置するときに、伝達部材が伝達位置に配置されて、伝達部材と被動クラッチ部材の間および伝達部材と駆動クラッチ部材の間に生じる摩擦力を介して駆動クラッチ部材から被動クラッチ部材にトルクが伝達される。伝達部材は、ローラや球体等によって構成される。
本発明によれば、クラッチ機構は、駆動クラッチ部材と被動クラッチ部材の間に生じる摩擦力を介して駆動クラッチ部材から被動クラッチ部材にトルクを伝達する。すなわち、摩擦力をトルク伝達要素として利用する。そのため、被動クラッチ部材がトルク伝達位置とトルク伝達遮断位置の間で切り替えられるときの、駆動クラッチ部材と被動クラッチ部材の間の摩耗が低減される。また、回転している駆動クラッチ部材に対して、伝達部材が駆動クラッチ部材の回転軸周りに移動しながら位置が切り替えられる。そのため、回転している部材と停止している部材が噛み合う構成のクラッチに比べて、伝達部材と駆動クラッチ部材の摩耗が低減される。
本発明に係る打撃工具の更なる形態によれば、先端工具を前記長軸方向周りに回転駆動する回転駆動機構を備える。さらに、先端工具を長軸方向に直線駆動させることなく長軸方向周りに回転駆動させて被加工材に対してドリル作業を行う回転駆動モードと、先端工具を長軸方向に直線駆動させるとともに長軸周りに回転駆動させて被加工材に対してハンマドリル作業を行う打撃回転駆動モードと、打撃駆動モードと、の間で駆動モードを切り替える駆動モード切替部を備える。なお、「先端工具を直線駆動させることなく」とは、先端工具の直線駆動が例えば所定の直線駆動規制部材によって規制された態様、および先端工具が直線駆動しないように先端工具への動力伝達が規制された態様を好適に包含する。この打撃駆動モードは、ハンマモードとも称する。また、打撃回転駆動モードは、ハンマドリルモードとも称する。一方、回転駆動モードはドリルモードとも称する。
駆動モード切替部によって打撃駆動モードまたは打撃回転駆動モードに切り替えられた状態においては、被動クラッチ部材は、トルク伝達遮断位置からトルク伝達位置への移動が許容され、被加工材に対して先端工具が押圧されることで、被動クラッチ部材がトルク伝達遮断位置からトルク伝達位置に移動される。一方、回転駆動モードに切り替えられた状態においては、被動クラッチ部材は、トルク伝達遮断位置に維持される。そして、被動クラッチ部材がトルク伝達位置に位置する状態においては、被動クラッチ部材と駆動クラッチ部材の間に生じる摩擦力を介して駆動クラッチ部材から被動クラッチ部材にトルクが伝達される。これにより、クラッチ機構が先端工具に出力軸のトルクを伝達する。
すなわち、本発明のクラッチ機構は、先端工具を当該先端工具の長軸方向に直線状に駆動するために設けられており、先端工具を回転駆動するために先端工具にトルクを伝達する回転駆動用トルク伝達経路上には設けられていない。なお、回転駆動用トルク伝達経路上にさらなるクラッチ機構が設けられていてもよい。
この形態によれば、駆動モード切替部によって選択された駆動モードに応じて被動クラッチ部材の移動の許容と規制が切り替えられる。すなわち、駆動モードに連動して被動クラッチ部材の移動が合理的に制御される。また、先端工具が被加工材に押圧される力を利用して被動クラッチ部材がトルク伝達遮断位置からトルク伝達位置に移動される。すなわち、作業態様に応じて被動クラッチ部材が合理的に移動されて、クラッチ機構がトルクを伝達する
本発明によれば、打撃工具において、クラッチ機構に関する改良技術を提供される。
本発明の第1実施形態に係るハンマドリルの全体構成を示す断面図である。 ハンマドリルの内部機構を示す拡大断面図である。 ハンマドリルの内部機構を示す側面図である。 図3の部分拡大図である。 図1のV−V線断面図である。 ハンマビットが押圧されてクラッチ機構の動力伝達状態を示す断面図である。 ハンマビットが押圧されてクラッチ機構の動力伝達状態を示す図4相当の部分拡大図である。 図6のVIII−VIII線断面図である。 図1のハンマドリルにおいて、加工作業時に打撃機構部が後方に移動された状態を示す断面図である。 図9のハンマドリルにおいて、揺動軸が駆動されて後方に位置する状態を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るハンマドリルの全体構成を示す断面図である。 図11の領域Aを示す拡大断面図である。 ハンマビットが押圧されてクラッチ機構の動力伝達状態を示す断面図である。 図13の領域Aを示す拡大断面図である。 本発明の第3実施形態に係るハンマドリルの全体構成を示す断面図である。 図15の領域Bを示す拡大断面図である。 図15のXVII−XVII線断面図である。 図15のXVIII−XVIII線断面図である。 ハンマビットが押圧されてクラッチ機構の動力伝達状態を示す 図19の領域Bを示す拡大断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図10を参照して説明する。本実施形態は、打撃工具の一例として手持ち式のハンマドリルを用いて説明する。図1に示すように、ハンマドリル100は、ハンマビット119を長軸方向に打撃動作および長軸方向周りに回転動作させて、被加工材(例えば、コンクリート)に対してハツリ作業や穴あけ作業を行う手持ち式の打撃工具である。このハンマビット119が、本発明における「先端工具」に対応する実施構成例である。
[ハンマドリルの全体的構成]
図1に示すように、ハンマドリル100は、ハンマドリル100の外郭を形成する本体ハウジング101を主体として構成される。本体ハウジング101の先端領域には、ハンマビット119が筒状のツールホルダ159を介して取り外し可能に取り付けられる。ハンマビット119は、ツールホルダ159のビット挿入孔に挿入され、ツールホルダ159に対して、長軸方向への相対的な往復動が可能であり、長軸方向周りの周方向への相対的な回動が規制された状態で保持される。なお、ツールホルダ159の長軸線は、ハンマビット119の長軸線に一致する。
本体ハウジング101は、モータハウジング103、ギアハウジング105を主体として構成される。ハンマビット119の長軸方向に関して、本体ハウジング101のハンマビット119とは反対側には、作業者が握るハンドグリップ109が連接されている。本実施形態では、便宜上、ハンマビット119の長軸方向(本体ハウジング101の長軸方向、図1の左右方向)に関して、ハンマビット119側(図1の左側)を前側と規定し、ハンドグリップ109側(図1の右側)を後側と規定する。
本体ハウジング101は、ハンマビット119の長軸方向に関して、前方側にギアハウジング105が配置され、ギアハウジング105の後方側にモータハウジング103が配置されている。さらに、モータハウジング103の後方にハンドグリップ109が連結されている。このモータハウジング103とギアハウジング105は、ネジ等の固定手段によって固定状に連結されている。モータハウジング103およびギアハウジング105が相対移動不能に固定状に連結されることで、単一の本体ハウジング101が形成される。すなわち、モータハウジング103およびギアハウジング105は、内部機構を組み付けるために、別々のハウジング体として構成されており、固定手段によって一体化されて単一の本体ハウジング101を構成する。
図1に示すように、モータハウジング103は、電動モータ110を収容している。この電動モータ110は、出力軸111がハンマビット119の長軸方向と平行に延在するように配置されている。また、電動モータ110は、ネジ等の固定手段によってモータハウジング103に固定されている。出力軸111の先端側(前側)には、モータ冷却ファン112が取り付けられており、出力軸111と一体に回転する。出力軸111のファン112よりも前側には、ピニオンギア113が設けられている。ピニオンギア113は、はすば歯車として形成されている。ピニオンギア113とファン112の間には、前側ベアリング114が設けられている。また、出力軸111の後端部には、後側ベアリング115が設けられている。これにより、出力軸111は、ベアリング114,115によって回転可能に支持されている。なお、前側ベアリング114は、ギアハウジング105の一部であるベアリング支持部107に保持されており、後側ベアリング115は、モータハウジング103に保持されている。したがって、ピニオンギア113が、ギアハウジング105内に突出するように、電動モータ110が保持される。この電動モータ110が、本発明における「モータ」に対応する実施構成例である。
電動モータ110の出力軸111は、正転方向と逆転方向に回転駆動される。この出力軸111の回転方向は、作業者によって手動で操作可能な切替スイッチ110aによって切替えられる。出力軸111の正転方向の回転によってハンマビット119が正方向に回転駆動されてドリル作業が行われる。一方、出力軸111の逆転方向の回転によってハンマビット119が逆方向に回動駆動される。このハンマビット119の逆方向の回転によって、例えば、ハンマビット119が被加工材に噛み込んだ際に、ハンマビット119が被加工材から解放される。したがって、電動モータ110は、正転方向に回転する際に駆動性能が最大限に発揮されるように最適化されている。また、ピニオンギア113およびファン112も出力軸111の正方向の回転に対応するように構成されている。具体的には、ファン112は正方向の回転に最適化されたファンブレードの形状、傾き等を有する遠心ファンとして構成されている。したがって、ファン112が逆方向に回転駆動された時に発生される風量は、正方向に回転駆動された時に発生する風量よりも小さい。以上の通り、ハンマドリル100においては、電動モータ110の回転駆動モードとして、電動モータ110の出力軸111が正転方向に回転駆動される正転駆動モードと、電動モータ110の出力軸111が逆転方向に回転駆動される逆転駆動モードが切り替えられる。
図1に示すように、ハンドグリップ109は、ハンマビット119の長軸方向と交差する上下方向に延在するように設けられている。ハンドグリップ109は、基端部(上端部)がモータハウジング103に連結された片持ち梁状に形成されている。ハンドグリップ109の基端部側のハンドグリップ109の前側には、電動モータ110のON状態とOFF状態を切り替えるためのトリガ109aが設けられている。また、ハンドグリップ109の先端部には、外部電源から電動モータ110に電流を供給するための電源ケーブル109bが設けられている。なお、説明の便宜上、ハンドグリップ109が延在する方向(図1の上下方向)に関して、ハンドグリップ109の基端側をハンマドリル100の上側と規定し、ハンドグリップ109の先端側をハンマドリル100の下側と規定する。
図1に示すように、ギアハウジング105は、ハウジング部106、ベアリング支持部107およびガイド支持部108を主体として構成されている。ハウジング部106は、ハンマドリル100(本体ハウジング101)の前方側の外郭を形成する。ハウジング部106の先端部には、補助ハンドルが取り外し可能に装着される筒状のバレル部106aが形成されている。ベアリング支持部107およびガイド支持部108は、ハウジング部106の内側に固定状に取り付けられている。ベアリング支持部107は、電動モータ110の出力軸111を支持するベアリング114を保持するとともに、中間軸116を支持するベアリング118bを保持する。ガイド支持部108は、ハンマドリル100の前後方向に関して、ギアハウジング105の略中間領域に配置され、打撃機構部をガイドするためのガイドシャフト170(図3参照)の前端部を支持する。なお、図3に示すように、ガイドシャフト170の後端部は、ベアリング支持部107に支持されている。
図1に示すように、ギアハウジング105は、運動変換機構120、打撃要素140、回転伝達機構150、ツールホルダ159、およびクラッチ機構180を収容している。電動モータ110の回転出力は、クラッチ機構180を介して運動変換機構120に伝達され、運動変換機構120によって直線動作に変換された上で打撃要素140に伝達され、これにより打撃要素140がツールホルダ159に保持されたハンマビット119が長軸方向に直線状に駆動する。ハンマビット119の長軸方向の直線駆動によって、ハンマビット119が被加工材を打撃する打撃作業(ハンマ作業とも称する)が行われる。また、電動モータ110の回転出力は、回転伝達機構150によって減速された上でハンマビット119に伝達され、当該ハンマビット119が長軸方向周りの周方向に回転駆動される。ハンマビット119の回転駆動によって、ハンマビット119が被加工材に対して穴あけ作業(ドリル作業とも称する)が行われる。
ギアハウジング105には、電動モータ110によって回転駆動される中間軸116が取り付けられている。この中間軸116は、ハウジング部106に取り付けられた前側ベアリング118aと、ベアリング支持部107に取り付けられた後側ベアリング118bを介して、ギアハウジング105に対して回転可能に保持されている。なお、中間軸116は、ギアハウジング105に対して中間軸116の軸方向(ハンマドリル100の前後方向)に移動不能に保持されている。中間軸116の後端部には、電動モータ110に駆動されるクラッチ機構180が設けられている。
[打撃機構部の構成]
図2に示すように、ハンマビット119が打撃作業を行うためにハンマビット119を駆動する打撃機構部は、運動変換機構120、打撃要素140、およびツールホルダ159を主体として構成される。この運動変換機構120、打撃要素140およびツールホルダ159によって構成される打撃機構部が、本発明における「打撃駆動機構」に対応する実施構成例である。運動変換機構120は、中間軸116と同軸状に配置された回転体123と、回転体123に取り付けられた揺動軸125と、揺動軸125の先端部に接続されたピストン127と、ツールホルダ159の後部領域を構成するとともに、ピストン127を収容するシリンダ129と、回転体123とシリンダ129を保持する保持部材130を主体として構成されている。
図2に示すように、回転体123は、クラッチ機構180のクラッチスリーブ190の外周部に設けられている。回転体123は、クラッチスリーブ190とスプライン結合されており、クラッチスリーブ190と一体に回転するとともに、クラッチスリーブ190に対してクラッチスリーブ190の軸方向(ハンマドリル100の前後方向)に摺動するように構成されている。すなわち、回転体123は、クラッチスリーブ190に対して、前方位置と後方位置の間を移動可能である。回転体123とクラッチスリーブ190の間には、クラッチスリーブ190と同軸状にコイルスプリング124が設けられている。コイルスプリング124の前端部は、回転体123の内側に取り付けられた金属製のリングスプリングに当接し、コイルスプリング124の後端部は、クラッチスリーブ190の段差部(ショルダー部)に当接する。これにより、コイルスプリング124が回転体123を前方に向かって付勢するとともに、クラッチスリーブ190を後方に向かって付勢する。なお、図2は回転体123が駆動されていない状態(非駆動状態とも称する)を示し、回転体123が前方位置に位置している。回転体123の前方位置は、クラッチスリーブ190の前端部に取り付けられたリング状のストッパ190aによって規定されている。
図2に示すように、回転体123は、保持部材130を構成する回転体保持部131によってベアリング123aを介して支持されている。回転体保持部131は、回転体123を保持するように略円筒状に形成されている。回転体123およびクラッチスリーブ190には、中間軸116が非当接状態で貫通している。したがって、回転体123は、クラッチスリーブ190とともに、中間軸116の外周面から中間軸116の径方向に離間するように回転体保持部131に保持されている。この回転体123は、回転体保持部131と共に中間軸116に対して中間軸116の軸方向(ハンマドリル100の前後方向)に相対移動可能である。
図2に示すように、揺動軸125は、回転体123の外周部に配置されており、回転体123から上方に向かって延在する。揺動軸125の先端部(上端部)には、有底筒状のピストン127が回動可能に接続されている。この有底筒状のピストン127が、本発明における「シリンダ」に対応する実施構成例である。また、ピストン127は、揺動軸125の軸方向に相対移動可能である。したがって、中間軸116の回転が伝達されて回転体123が回転駆動されることで、回転体123に取り付けられた揺動軸125がハンマドリル100の前後方向(図2の前後方向)に揺動され、これにより、ピストン127がシリンダ129内をハンマドリル100の前後方向に直線状に往復移動される。この揺動軸125が、本発明における「シリンダ駆動機構」に対応する実施構成例である。また、シリンダ129が、本発明における「保持部」に対応する実施構成例である。
図2に示すように、シリンダ129の後端部は、保持部材130を構成するシリンダ保持部132によってベアリング129aを介して保持されている。シリンダ保持部132は、シリンダ129を保持するように略円筒状に形成されている。シリンダ保持部132と回転体保持部131と一体状に連結された単一部材としての保持部材130を構成する。具体的には、回転体保持部131とシリンダ保持部132が上下方向に連結して固定されている。この保持部材130は、回転体123(揺動軸125)とシリンダ129の距離を一定に保持する。したがって、回転体123、回転体123に接続されている揺動軸125、および揺動軸125に接続されているピストン127が中間軸116に対して中間軸116の軸方向(ハンマドリル100の前後方向)に移動すると、シリンダ129も同様に中間軸116の軸方向に移動する。すなわち、運動変換機構120の各構成要素が保持部材130によって一体状に保持(連結)されるアセンブリ体(運動変換機構アセンブリとも称する)が形成される。
図2に示すように、打撃要素140は、ピストン127内に摺動可能に配置された打撃子としてのストライカ143と、ストライカ143の前方に配置され、ストライカ143が衝突するインパクトボルト145を主体として構成されている。なお、ストライカ143の後方のピストン127内部の空間は、空気バネとして機能する空気室127aとして規定されている。
揺動軸125の揺動によって、ピストン127が前後方向に移動されると、空気室127aの空気の圧力が変動し、空気バネの作用によってストライカ143がピストン127内をハンマドリル100の前後方向に摺動する。ストライカ143が前方に移動されることで、ストライカ143がインパクトボルト145に衝突し、インパクトボルト145がツールホルダ159に保持されたハンマビット119に衝突する。これにより、ハンマビット119が前方に移動されて、被加工材に対してハンマ作業を行う。
図2に示すように、ツールホルダ159は、略円筒状部材であり、シリンダ129と同軸状に一体に連結されている。シリンダ129に連結されたツールホルダ159の後端領域において、シリンダ129の外側には、ベアリング129bが配置されている。ベアリング129bは、円筒状のベアリングケース129cに保持されている。ベアリングケース129cは、ハウジング部106のバレル部106aに対して前後方向に摺動可能に設けられている。したがって、ツールホルダ159およびシリンダ129は、バレル部106aに対してベアリング129bおよびベアリングケース129cを介して前後方向に摺動可能であるとともに、軸方向周りに回転可能に支持される。このツールホルダ159およびシリンダ129は、シリンダ保持部132(保持部材130)に保持されている。したがって、保持部材130によって、運動変換機構120、打撃要素140、およびツールホルダ159が一体状に連結されたアセンブリ体(打撃機構アセンブリとも称する)が構成される。
[打撃機構部とギアハウジングの関係]
上記の打撃機構アセンブリは、ギアハウジング105に対して、ハンマドリル100の前後方向(ハンマビット119の長軸方向)に移動可能に保持されている。具体的には、図3および図5に示すように、ベアリング支持部107およびガイド支持部108には、4本のガイドシャフト170が取り付けられている。すなわち、ピストン127の中心軸よりも上方および下方にそれぞれ、左右一対のガイドシャフト170が設けられている。図5に示すように、左右のガイドシャフト170は、ピストン127に中心軸を含むハンマドリル100の上下方向に延在する平面に対して対称に配置されている。このガイドシャフト170は、図3に示すように、ハンマビット119の長軸方向に平行に延在するように配置されている。なお、ガイドシャフト170は円形断面を有する長尺状部材として形成されているが、多角形断面を有する長尺状部材であってもよい。
図3に示すように、保持部材130のシリンダ保持部132には、4つのガイドシャフト170に対応した貫通穴が形成されており、ガイドシャフト170がシリンダ保持部132を貫通して保持する。したがって、ベアリング支持部107およびガイド支持部108に取り付けられたガイドシャフト170によって保持部材130が前後方向にガイドシャフト170に沿って摺動可能に保持される。
図3および図5に示すように、シリンダ保持部132の後方には、ガイドシャフト170の外周面に沿って、下側の2つのガイドシャフト170とそれぞれ同軸状に2つのコイルスプリング171が設けられている。コイルスプリング171の前端は、シリンダ保持部132に当接し、コイルスプリング171の後端は、ベアリング支持部107に当接している。すなわち、コイルスプリング171は、打撃機構部の構成要素である運動変換機構120と、ギアハウジング105の間に介在状に配置されている。このコイルスプリング171は、常時にはシリンダ保持部132を前方に付勢している。すなわち、打撃機構部(運動変換機構120、打撃要素140、およびツールホルダ159)は、コイルスプリング171の付勢力によって図1に示す前方位置に配置されている。
図2に示すように、コイルスプリング171に付勢されて打撃機構部(運動変換機構120、打撃要素140、およびツールホルダ159)が前方位置に位置する場合には、ベアリング129bを介してツールホルダ159(シリンダ129)を保持するベアリングケース129cがバレル部106aに当接して、ツールホルダ159(打撃機構部)の前方への移動を規制する。
[クラッチ機構の構成]
上記の打撃機構部は、クラッチ機構180を介して電動モータ110に駆動される。クラッチ機構180は、動力伝達状態と動力非伝達状態の間を切り替えられるように構成されている。したがって、クラッチ機構180が動力伝達状態の場合に、運動変換機構120が駆動され、打撃要素140がハンマビット119を打撃してハンマ作業が行われる。すなわち、電動モータ110のトルクがクラッチ菊180を介して運動変換機構120に伝達される。図2〜図5に示すように、クラッチ機構180は、駆動シリンダ181、ロックスリーブ185、クラッチスリーブ190、およびローラ195を主体として構成されている。このクラッチ機構180が、本発明における「クラッチ機構」に対応する実施構成例である。
駆動シリンダ181は、内側が円形断面を有する円筒状部材であり、外周部にはピニオンギア113と係合する被動ギア182が形成されている。この駆動シリンダ181は、中間軸116に対して同軸状に固定されている。したがって、電動モータ110の出力軸111によって、駆動シリンダ181および中間軸116が一体に回転駆動される。被動ギア182は、ピニオンギア113と同様に、はすば歯車として形成されている。はすば歯車の係合により、ピニオンギア113と被動ギア182の間の回転伝達時の騒音が抑制される。
ロックスリーブ185は、駆動シリンダ181の内側に駆動シリンダ181と同軸状に配置されている。このロックスリーブ185は、駆動シリンダ181の内側に設けられたベアリング183を介して、駆動シリンダ181に対して相対回転可能に支持されている。なお、ロックスリーブ185は、中間軸116に対して中間軸116の径方向に離間して配置されている。
図5に示すように、ロックスリーブ185は、外側が略多角形断面を有する。なお、本実施形態では、ロックスリーブ185は、略六角形断面を有する略六角柱状に形成されている。六角形の各辺に対応して、ローラ195が係合可能な4つのローラ係合部186と、2つのリテーナ係合部187が設けられている。ローラ係合部186は、ロックスリーブ185の中心軸線に対してそれぞれ平行な4つの平面によって構成されている。なお、対向する2つの面は互いに平行に形成されている。
図4および図5に示すように、それぞれのリテーナ係合部187の前端部には、ロックスリーブ185の中心軸線に対して傾斜する傾斜面で構成される傾斜部187aが設けられている。2つの傾斜部187aは、ロックスリーブ185の中心軸線に対して点対称に形成されている。換言すると2つの傾斜部187aは、ロックスリーブ185の軸方向周りの周方向に沿って形成されたリード面として構成され、ロックスリーブ185の中心軸線に直交する断面におけるリテーナ係合部の外径線に対して同じ角度で傾斜する。すなわち、2つの傾斜部187aは二重らせん状に形成されている。
図4および図5に示すように、クラッチスリーブ190は、中間軸116と同軸状であり、中間軸116の外周面から離間して設けられている。クラッチスリーブ190は、軸方向における後端部にローラ195を保持するリテーナ部191を有する。リテーナ部191は、略カップ状であり、駆動シリンダ181の内側に駆動シリンダ181と同軸状に配置されている。このリテーナ部191は、駆動シリンダ181の内壁に対向する第1側壁192および第2側壁193を有している。
図4に示すように、第1側壁192および第2側壁193は、クラッチスリーブ190の軸方向(前後方向)に関して、後方に向かって延在(突出)するように形成されている。図5に示すように、リテーナ部191の中心軸線を挟んで、二対の第1側壁192と一対の第2側壁193が形成されている。換言すると、リテーナ部191の周方向に関して、2つの第1側壁192の間に第2側壁193が配置されている。リテーナ部191の周方向に関して、第1側壁192と第2側壁193の間には所定の空間として形成された、ローラ195を保持するためのローラ保持部が設けられている。これにより、リテーナ部191は、第1側壁192および第2側壁193の間に4つのローラ195を保持する。
さらに、図4および図5に示すように、第2側壁193の前端部には、リテーナ部191の中心軸線(クラッチスリーブ190の回転軸線)に対して傾斜する傾斜面で構成される傾斜部193aが設けられている。2つの第2側壁193に形成された傾斜部193aは、リテーナ部191の中心軸線に対して点対称に形成されている。換言すると、2つの傾斜部193aは、リテーナ部191の周方向に沿って形成されたリード面として構成され、リテーナ部191の中心軸線に直交する断面におけるリテーナ部191の外形線に対して同じ角度で傾斜するように形成されている。すなわち、2つの傾斜部193aは二重らせん状に形成されている。
傾斜部193aは、ロックスリーブ185の傾斜部187aと同様に傾斜しており、傾斜部187aと係合可能(当接可能)である。すなわち、ロックスリーブ185の軸方向(前後方向)の移動に伴って、傾斜部193aは傾斜部187aに対して接離する。なお、図4に示すように、非駆動状態においては、クラッチスリーブ190が前方に配置され、傾斜部193aと傾斜部187aは離間する。このとき、図5に示すように、ローラ195は、それぞれのローラ係合部186の中心位置に対応して配置され、ロックスリーブ185と駆動シリンダ181には挟持されていない。図5に示すローラ195が挟持されないように保持された位置を中立位置または回転伝達不能位置とも称する。
[回転伝達機構の構成]
図2に示すように、回転伝達機構150は、中間軸116と同軸状に配置された第1ギア151と、第1ギア151と係合する第2ギア153等の複数のギアからなるギア減速機構を主体として構成されている。第2ギア153は、シリンダ129に取り付けられており、第1ギア151の回転をシリンダ129に伝達する。シリンダ129が回転されることで、シリンダ129と一体に連結されたツールホルダ159が回転される。これにより、ツールホルダ159に保持されたハンマビット119が回転駆動される。この回転伝達機構150が、本発明における「回転駆動機構」に対応する実施構成例である。
図2に示すように、第1ギア151は、略円筒状部材であり、中間軸116に対して遊篏状に配置されている。第1ギア151は、スプライン係合部152を有し、中間軸116に形成されたスプライン溝と係合可能である。したがって、第1ギア151は、中間軸116と一体に回転可能であるとともに、中間軸116に対して前後方向に摺動可能に構成されている。すなわち、第1ギア151が前方(前方位置)に配置された状態では、第1ギア151のスプライン係合部152は中間軸116に係合せず、第1ギア151には、中間軸116の回転が伝達されず、第1ギア151は回転されない。一方、第1ギア151が後方(後方位置)に配置された状態では、第1ギア151のスプライン係合部152が中間軸116に係合し、第1ギア151に中間軸116の回転が伝達され、第1ギア151は中間軸116と一体に回転する。なお、図2においては、第1ギア151が後方位置に位置した状態が示されている。
作業者が、図5に示す切替機構198(モード切替ダイアル)を操作することで、第1ギア151が前方位置、後方位置、および前方位置と後方位置の間の中間位置の間で切り替えられる。すなわち、第1ギア151は、保持部材155によって前方位置、後方位置、または中間位置で保持される。さらに、切替機構198は、第1ギア151が後方位置に位置した状態で、保持部材130に当接して、ツールホルダ159およびシリンダ129の後方への移動を規制する打撃機構部移動規制部156を有する。すなわち、打撃機構部移動規制部156は、ツールホルダ159およびシリンダ129に当接して、ツールホルダ159およびシリンダ129の後方への移動を規制する打撃機構部移動規制状態と、ツールホルダ159およびシリンダ129に当接せず、ツールホルダ159およびシリンダ129の後方への移動を許容する打撃機構部移動許容状態とを切り替える。第1ギア151が前方位置に位置する場合には、中間軸116から第1ギア151へのトルク伝達が遮断される。このとき、第1ギア151は、第1ギア151に係合して第1ギア151の回転を規制する規制部材(図示省略)によって回転が規制される。第1ギア151が後方位置に位置する場合には、中間軸116から第1ギア151へのトルク伝達が許容される。このとき、規制部材は、第1ギア151に係合せず、これにより第1ギア151の回転は許容される。第1ギア151が中間位置に位置する場合には、中間軸116から第1ギア151へのトルク伝達が遮断される。このとき、規制部材は、第1ギア151に係合せず、これにより第1ギア151の回転は許容される。
第1ギア151が後方位置に位置するとともに、打撃機構部移動許容状態に切り替えられた状態では、回転伝達機構150および打撃機構部が駆動され、これによりハンマドリル作業が行われる。換言すると、切替機構198によって駆動モードがハンマドリルモードに切り替えられる。このハンマドリルモードが、本発明における「打撃回転駆動モード」に対応する実施構成例である。また、第1ギア151が後方位置に位置するとともに、打撃機構部移動規制状態に切り替えられた状態では、回転伝達機構150が駆動されるが、打撃機構部は駆動されず(打撃機構部に動力が伝達されない)、これによりドリル作業が行われる。換言すると、切替機構198によって駆動モードがドリルモードに切り替えられる。このドリルモードが、本発明における「回転駆動モード」に対応する実施構成例である。一方、第1ギア151が前方位置に位置する場合には、打撃機構部移動規制部156は、ツールホルダ159およびシリンダ129に当接せず、ツールホルダ159およびシリンダ129の後方への移動を許容する。すなわち、第1ギア151が前方位置に位置する場合には、回転伝達機構150が駆動されず(回転伝達機構に動力が伝達されない)、打撃機構部が駆動され、これによりハンマ作業が行われる。換言すると、切替機構198によって駆動モードがハンマモードに切り替えられる。このハンマモードが、本発明における「打撃駆動モード」に対応する実施構成例である。また、第1ギア151が中間位置に位置する場合には、中間軸116から第1ギア151へのトルク伝達が遮断されているものの、第1ギア151の回転は許容されている。したがって、第1ギア151に連結されたツールホルダ159の回転も許容される。そのため、作業者はツールホルダ159に保持された先端工具としてのコールドチゼルやスケーリングチゼルを手動で回転させて角度位置を決定することができる。なお、切替機構198の構造の詳細については、便宜上説明を省略する。この切替機構198が、本発明における「駆動モード切替部」に対応する実施構成例である。
第2ギア153は、シリンダ129(ツールホルダ159)の前後方向の移動によって、第1ギア151に対して第1ギア151の軸方向に移動するが、第2ギア153は、第1ギア151と常時係合するように構成されている。
第1ギア151が回転駆動されることで、第1ギア151に係合する第2ギア153が回転される。これにより、シリンダ129に連結されたツールホルダ159が回転駆動され、ツールホルダ159に保持されたハンマビット119が軸周りに回転駆動される。このハンマビット119の回転動作によって、ハンマビット119が被加工材に対してドリル作業を行う。
[ハンマドリル駆動時のクラッチ機構の動き]
以上のハンマドリル100は、トリガ109aが操作されると、切替スイッチ110aによって選択された回転方向に基づいて、電動モータ110駆動されるとともに、切替機構198によって選択された駆動モードに基づいて、運動変換機構120、打撃要素140および回転伝達機構150が駆動される。これにより、ツールホルダ159に保持されたハンマビット119が駆動されて、所定の加工作業(ハンマ作業、ハンマドリル作業、ドリル作業)が行われる。
[ハンマ作業、ハンマドリル作業]
切替機構198が駆動モードをハンマモードまたはハンマドリルモードに切り替えた場合には、打撃機構部の後方への移動が許容される。ハンマ作業またはハンマドリル作業を行う際には、ハンマビット119が被加工材に対して押圧されることで、図6に示すように、ハンマビット119を保持するツールホルダ159およびシリンダ129が後方に移動する。すなわち、保持部材130によって保持された運動変換機構120および打撃要素140が、コイルスプリング124,171の付勢力に抗して後方に移動され、図6に示す後方の位置に配置される。図6に示す位置を後方第1位置とも称する。
運動変換機構120が後方に移動されると、回転体123がコイルスプリング124を介してクラッチスリーブ190を後方に移動させる。これにより、図7に示すように、クラッチスリーブ190の傾斜部193aがロックスリーブ185の傾斜部187aに係合し、傾斜面の当接によって、ロックスリーブ185とクラッチスリーブ190が、クラッチスリーブ190(ロックスリーブ185)の軸周りに互いに逆方向に回転される。その結果、ローラ195が図5に示す中立位置から、ロックスリーブ185の周方向における矢印Aで示される方向(A方向)に移動されて、図8に示す回転伝達位置に配置される。
回転伝達位置においては、ローラ195が駆動シリンダ181とロックスリーブ185の間に挟持される。電動モータ110の出力軸111の回転方向が正転方向に切り替えられている状態では、ローラ195のくさび効果によって駆動シリンダ181とロックスリーブ185がA方向に一体に回転する。すなわち、ローラ195と駆動シリンダ181の間に摩擦力が発生し、摩擦力を利用して駆動シリンダ181とロックスリーブ185が一体に回転される。ロックスリーブ185が回転することで、ロックスリーブ185の傾斜部187aがクラッチスリーブ190の傾斜部193aに当接して、クラッチスリーブ190を回転させる。これにより、クラッチスリーブ190が軸周りに回転される。すなわち、電動モータ110の出力軸111の回転がクラッチスリーブ190に伝達される。この状態がクラッチ機構180の動力伝達状態である。その結果、回転体123が回転駆動され、揺動軸125がハンマドリル100の前後方向に揺動される。すなわち、運動変換機構120が駆動され、これにより打撃要素140によってハンマビット119が直線状に駆動される。このローラ195が、本発明における「伝達部材」に対応する実施構成例である。また、駆動スリーブ181およびクラッチスリーブ190が、それぞれ本発明における「駆動クラッチ部材」および「被動クラッチ部材」に対応する実施構成例である。
一方、電動モータ110の出力軸111の回転方向が逆転方向に切り替えられている状態では、運動変換機構120の後方への移動によって、ローラ195が中立位置から回転伝達位置に移動されるものの、駆動シリンダ181のB方向の回転によって、ローラ195のくさび効果が解除される。すなわち、クラッチ機構180は動力非伝達状態となる。したがって、電動モータ110の出力軸111が逆転方向である場合には、クラッチ機構180は、出力軸111の回転がクラッチスリーブ190に伝達されず、運動変換機構120は、駆動されない。その結果、電動モータ110の出力軸111の逆転方向の駆動によってハンマ作業またはハンマドリル作業が行われることが回避される。
以上の通り、切替スイッチ110aによって電動モータ110の出力軸111の回転方向が正転方向に切り替えられているとともに、切替機構198によって駆動モードがハンマドリルモードに切り替えられている場合には、第1ギア151が中間軸116に係合して回転伝達機構150が駆動され、ハンマビット119は、長軸方向に直線駆動されるとともに、長軸周りに回転駆動される。これにより、ハンマドリル100は、ハンマドリル作業を行う。一方、切替スイッチ110aによって電動モータ110の出力軸111の回転方向が正転方向に切り替えられているとともに、切替機構198によって駆動モードがハンマモードに切り替えられている場合には、第1ギア151が中間軸116に係合せず回転伝達機構150の駆動が規制され、ハンマビット119は、長軸方向に直線駆動のみ行われる。これにより、ハンマドリル100は、ハンマ作業を行う。なお、クラッチ機構180は、ハンマビット119が押圧されて図6に示される位置で動力伝達状態に切り替えられるが、ハンマ作業またはハンマドリル作業時には、図9に示すように、回転体123がリテーナ部191に当接するまでハンマビット119がさらに押圧されることが可能である。すなわち、運動変換機構120および打撃要素140は、後方 第1位置からさらに後方に移動可能である。図9に示す位置を後方第2位置とも称する。
ハンマビット119の被加工材に対する押圧が解除されると、コイルスプリング124,171の付勢力によって前方に移動され、クラッチスリーブ190は前方への移動が許容される。クラッチスリーブ190は、傾斜部193aがロックスリーブ185の傾斜部187aに周方向に押されて回転されるとともに、傾斜面の当接によって、クラッチスリーブ190が前方に向かって押されるため、クラッチスリーブ190の前方への移動が許容されることで、ロックスリーブ185によってクラッチスリーブ190が前方に移動される。その結果、リテーナ部191に保持されたローラ195がB方向に移動されて図5に示す中立位置に配置され、駆動シリンダ181とロックスリーブ185によるローラ195の挟持が解除される。これにより、駆動シリンダ181からロックスリーブ185への回転伝達が遮断され、クラッチ機構180は、動力非伝達状態となり、ハンマ作業またはハンマドリル作業が完了する。以上の通り、クラッチスリーブ190は、ローラ195を保持して、押圧力が作用した時(打撃作業時)に、ローラ195を中立位置から回転伝達位置を切り替える機能と、押圧力が解除された時(打撃作業終了時)に、傾斜部193aによってローラ195を中立位置に移動させる機能を有する。
[ドリル作業]
切替機構198によって駆動モードがドリルモードに切り替えられた場合には、打撃機構移動規制部156によって打撃機構部の後方への移動が規制される。そのため、クラッチスリーブ190が後方に移動されず、クラッチ機構180は動力非伝達状態を維持する。このとき、回転伝達機構150によってハンマビット119が回転駆動され、これによりドリル作業が行われる。
[ハンマドリル駆動時の打撃機構部の動き]
ハンマビット119が被加工材に押圧されて加工作業が行われる際には、打撃機構部は、図9および図10に示すように、揺動軸125がハンマドリル100の前後方向に往復移動する。これにより、ハンマビット119を駆動する駆動力と、当該駆動力によってハンマビット119が被加工材を打撃したときに作用する反力によって、ハンマドリル100には、主としてハンマビット119の長軸方向の振動が発生する。このハンマドリル100の振動によって、打撃機構部は、ガイドシャフト170に沿ってハンマドリル100の前後方向に移動して、コイルスプリング171が伸縮される。また、このとき回転体123は、クラッチスリーブ190に沿ってハンマドリル100の前後方向に移動して、コイルスプリング124が伸縮される。すなわち、加工作業時に打撃機構部は、図2に示される打撃機構部の前方位置と、図9に示される打撃機構部の後方第2位置の間を移動する。典型的には、加工作業時の被加工材に対するハンマビット119の押圧を考慮して、打撃機構部が図6に示される後方第1位置と図9に示される後方第2位置の間を移動するように設定される。打撃機構部の移動に伴うコイルスプリング124,171の伸縮(弾性変形)によって、ハンマビット119の長軸方向の振動の運動エネルギが消費される。これにより、ハンマビット119の長軸方向の振動が低減される。その結果、打撃機構部から本体ハウジング101への振動伝達が抑制される。
以上の第1実施形態によれば、打撃作業を行う際に、ハンマビット119を被加工材に対して押圧することで、回転している駆動シリンダ181に対して、ローラ195が駆動シリンダ181の回転軸周りに移動しながら、ローラ195の位置が中立位置から回転伝達位置に切り替えられる。したがって、例えば、回転しているカムと停止しているカムが噛み合うような構成に比べて、ローラ195の移動によりクラッチ機構180の各部材の摩耗が低減されるとともに、ローラ195が合理的に回転伝達位置に移動される。
また、打撃作業終了時には、ハンマビット119の押圧が解除されることで、クラッチ機構180の傾斜部187a,193aの働きによって、ローラ195が確実に中立位置(回転不能位置)に移動される。
また、ハンマビット119が正方向に回転駆動されるように、電動モータ110の回転方向が切り替えられた状態では、ハンマドリル100はハンマドリルモード、ハンマモード、およびドリルモードで駆動可能である。一方、ハンマビット119が逆方向に回転駆動されるように、電動モータ110の回転方向が切り替えられた状態では、ハンマドリル100はハンマドリルモードおよびハンマモードでは駆動されない。電動モータ110は、ハンマビット119が正方向に回転駆動される時に性能が最大限に発揮されるように設定されている。そのため、電動モータ110がハンマビット119を正方向に回転駆動する方向とは逆方向に回転される場合には、電動モータ110の性能を最大限に発揮することができない可能性がある。そのように電動モータ110が適正ではない回転方向に駆動された状態で、ハンマビット119を長時間駆動することは電動モータ110への大きな負荷が想定される。そのため、第1実施形態によれば、電動モータ110が逆転方向に駆動される際には、運動変換機構120に電動モータ110の回転が伝達されず、ハンマビット119によって打撃作業が行うことができないように設定されている。一方、例えば、加工作業時にハンマビット119が被加工材に噛み込む場合があり、ハンマビット119を被加工材から離隔させるために、ハンマビット119を逆方向に回転駆動させることがある。したがって、第1実施形態においては、ハンマビット119の逆方向の回転駆動は許容され、これにより被加工材に噛み込んだハンマビット119を被加工材から離隔することができる。すなわち、電動モータ110の逆転方向の駆動は、ハンマビット119によって加工作業を行うためではなく、ハンマドリル110(ハンマビット119)を異常状態から復帰させるために用いられる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図11〜図14を参照して説明する。第2実施形態のハンマドリル200は、第1実施形態のハンマドリル100とはクラッチ機構が異なる。したがって、クラッチ機構以外の構成については、第1実施形態と同じ符号を付して説明を省略する。
図11および図12に示すように、ハンマドリル200は、摩擦式クラッチ機構280を有する。クラッチ機構280は、駆動シリンダ281およびクラッチスリーブ290を主体として構成されている。このクラッチ機構280が、本発明における「クラッチ機構」に対応する実施構成例である。また、駆動シリンダ281およびクラッチスリーブ290がそれぞれ、本発明における「駆動クラッチ部材」および「被動クラッチ部材」に対応する実施構成例である。
図12に示すように、駆動シリンダ281は、内側が円形断面を有する円筒状部材である。具体的には、駆動シリンダ281の内側は、円錐台形状に形成されている。すなわち、駆動シリンダ281は、中間軸116の軸線に対して傾斜する駆動側係合面281aを備える。また、駆動シリンダ281の外周部には、ピニオンギア113に係合する被動ギア(図示省略)が形成されている。この駆動シリンダ281は、中間軸116に対して同軸状に固定されている。したがって、電動モータ110の出力軸111によって駆動シリンダ281および中間軸116が一体に回転駆動される。
図12に示すように、クラッチスリーブ290は、中間軸116と同軸状であり、中間軸116の外周面から離間して設けられている。クラッチスリーブ290は、軸方向における後端部にクラッチ部291を有する。クラッチ部291は、円錐台形状のクラッチシューとして形成されている。このクラッチ部291は、中間軸116の軸線に対して傾斜する被動側係合面291aを備える。このクラッチ部291は、被動側係合面291aが駆動側係合面281に対向するように駆動シリンダ281の内側に配置される。
図11に示すように、打撃機構部(運動変換機構120、打撃要素140およびツールホルダ159)は、コイルスプリング171に付勢されて前方位置に位置する。このとき、図12に示すように、駆動シリンダ281とクラッチ部291の間には隙間が形成されている。すなわち、駆動側係合面281aと被動側係合面291aの非係合状態が維持される。したがって、クラッチ機構280は、駆動シリンダ281からクラッチスリーブ290へのトルクの伝達が遮断された動力非伝達状態に維持される。
ハンマモードまたはハンマドリルモードが選択された場合には、第1実施形態と同様に打撃機構部の後方への移動が許容される。すなわち、ハンマ作業またはハンマドリル作業を行う際には、ハンマビット119が被加工材に対して押圧されて、図13に示すように、打撃機構部がコイルスプリング124,171の付勢力に抗して後方に移動される。このとき、図14に示すように、クラッチスリーブ290が後方に移動され、被動側係合面291aが駆動側係合面281aに当接する。これにより、クラッチスリーブ290が駆動シリンダ281と係合し、駆動側係合面281aと被動側係合面291aの間に生じる摩擦力によって、駆動シリンダ281のトルクがクラッチスリーブ290に伝達可能となる。すなわち、クラッチ機構280は、回転軸周りの周方向に関する摩擦力を利用してトルクを伝達するように構成されている。これにより、クラッチ機構280は、駆動シリンダ281からクラッチスリーブ290へのトルクの伝達が許容された動力伝達状態に切り替えられる。
したがって、電動モータ110の出力軸111の回転がクラッチスリーブ290に伝達され、これにより運動変換機構120が駆動される。その結果、打撃要素140によってハンマビット119が直線状に駆動されて、選択された駆動モードに応じて、ハンマ作業またはハンマドリル作業が行われる。
なお、ドリルモードが選択された場合には、第1実施形態と同様に打撃機構部の後方への移動が規制される。そのため、クラッチスリーブ290が後方に移動されず、クラッチ機構280は動力非伝達状態を維持する。このとき、回転伝達機構150によってハンマビット119が回転駆動され、これによりドリル作業が行われる。
以上の第2実施形態によれば、打撃作業を行う際に、ハンマビット119を被加工材に対して押圧することで、駆動シリンダ281に対して、クラッチスリーブ290が前方位置から後方位置に切り替えられる。したがって、ハンマ作業またはハンマドリル作業時の被加工材に対してハンマビット119が押圧される力を利用して、クラッチ機構280を動力非伝達状態から動力伝達状態に切り替えることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について、図15〜図20を参照して説明する。第3実施形態のハンマドリル300は、第1実施形態のハンマドリル100とはクラッチ機構が異なる。したがって、クラッチ機構以外の構成については、第1実施形態と同じ符号を付して説明を省略する。
図15〜図18に示すように、ハンマドリル300は、摩擦式クラッチ機構380を有する。クラッチ機構380は、駆動シリンダ381、被動スリーブ390および複数の摩擦プレート385,395を主体として行使されている。このクラッチ機構380が、本発明における「クラッチ機構」に対応する実施構成例である。
図16に示すように、駆動シリンダ381は、内側が略円形断面を有する円筒状部材である。駆動シリンダ381は、その内側に複数の摩擦プレート385,395が配置される駆動プレート保持部382を備える。駆動プレート保持部382は、中間軸116の軸線と同軸状の円筒状に形成されている。さらに、駆動プレート保持部382の後方には、駆動シリンダ381の径方向内側に向かって駆動プレート保持部382から突出するショルダ部383が形成されている。
図17に示すように、駆動プレート保持部382の内周面には、駆動摩擦プレート385の凸部385aと係合する凹部382aが周方向に一定間隔で形成されている。なお、駆動プレート保持部382の凹部382aは、図18に示すように、被動摩擦プレート395とは係合しないように構成されている。
図16に示すように、被動スリーブ390は、中間軸116と同軸状であり、中間軸116の外周面から離間して設けられている。被動スリーブ390は、軸方向における後端部に被動プレート保持部391を有する。被動プレート保持部391の外側には、複数の摩擦プレート385,395が配置される。すなわち、被動プレート保持部391と駆動プレート保持部382の間に、摩擦プレート385,395が配置されている。また、被動プレート保持部391の前方には、被動スリーブ390の径方向外側に向かって被動プレート保持部391から突出するショルダ部392が形成されている。
図18に示すように、被動プレート保持部391の外周面には、被動摩擦プレート395の凹部395aと係合する凸部391aが周方向に一定間隔で形成されている。なお、被動プレート保持部391の凸部391aは、図17に示すように、駆動摩擦プレート385とは係合しないように構成されている。
図16に示すように、駆動シリンダ381の軸方向に並んで3枚の駆動摩擦プレート385と3枚の被動摩擦プレート395が配置されている。駆動シリンダ381の軸方向に関して、2枚の駆動摩擦プレート385が3枚の被動摩擦プレート395の間に配置され、1枚の駆動摩擦プレート385が被動摩擦プレート395と被動スリーブ390のショルダ部392の間に配置されている。また、駆動シリンダ381の軸方向に関して、2枚の被動摩擦プレート395が3枚の駆動摩擦プレート385の間に配置され、1枚の被動摩擦プレート395が駆動摩擦プレート385と駆動シリンダ381のショルダ部383の間に配置されている。なお、駆動摩擦プレート385および被動摩擦プレート395の数は、クラッチ機構380がトルク伝達に必要な摩擦力に応じてそれぞれ設定される。
図17に示すように、駆動摩擦プレート385は、金属製の円盤状プレートである。駆動摩擦プレート385の外周部には、凸部385aが形成されている。この凸部385aが駆動シリンダ381(駆動プレート保持部382)の凹部382aと係合して、駆動摩擦プレート385が駆動シリンダ381に保持される。これにより、駆動摩擦プレート385は、駆動シリンダ381と一体に回転可能に構成される。この駆動シリンダ381が、本発明における「駆動クラッチ部材」に対応する実施構成例である。
図18に示すように、被動摩擦プレート395は、金属製の円盤状プレートである。被動摩擦プレート395の内周部には、凹部395aが形成されている。この凹部395aが被動スリーブ390(被動プレート保持部391)の凸部391aと係合して、被動摩擦プレート395が被動スリーブ390に保持される。これにより、被動摩擦プレート395は、被動スリーブ390と一体に回転可能に構成される。この被動スリーブ390が、本発明における「被動クラッチ部材」に対応する実施構成例である。
図15に示すように、打撃機構部(運動変換機構120、打撃要素140およびツールホルダ159)は、コイルスプリング171に付勢されて前方位置に位置する。このとき、図16に示すように、それぞれの摩擦プレート385,395は、駆動シリンダ381のショルダ部383と被動スリーブ390のショルダ部392間において、駆動シリンダ381の軸方向に隙間を空けて保持される。そのため、摩擦プレート385,395の間には摩擦力が発生しない。したがって、クラッチ機構380は、駆動シリンダ381から被動スリーブ390へのトルクの伝達が遮断された動力非伝達状態に維持される。
ハンマモードまたはハンマドリルモードが選択された場合には、第1実施形態と同様に打撃機構部の後方への移動が許容される。すなわち、ハンマ作業またはハンマドリル作業を行う際には、ハンマビット119が被加工材に対して押圧されて、図19に示すように、打撃機構部がコイルスプリング124,171の付勢力に抗して後方に移動される。このとき、図20に示すように、被動スリーブ390が後方に移動され、駆動摩擦プレート385と被動摩擦プレート395が互いに当接するとともに、駆動シリンダ380のショルダ部383と被動スリーブ390のショルダ部392の間に挟持される。これにより、駆動摩擦プレート385と被動摩擦プレート395の間に摩擦力が発生し、被動摩擦プレート395が駆動摩擦プレート385と一体に回転可能となる。すなわち、クラッチ機構380は、回転軸方向に関する摩擦力を利用してトルクを伝達するように構成される。これにより、クラッチ機構380は、駆動シリンダ381から被動スリーブ390へのトルクの伝達が許容された動力伝達状態に切り替えられる。この駆動摩擦プレート385および被動摩擦プレート395が、本発明における「伝達部材」に対応する実施構成例である。
したがって、電動モータ110の出力軸111の回転が被動スリーブ390に伝達され、これにより運動変換機構120が駆動される。その結果、打撃要素140によってハンマビット119が直線状に駆動されて、選択された駆動モードに応じて、ハンマ作業またはハンマドリル作業が行われる。
なお、ドリルモードが選択された場合には、第1実施形態と同様に打撃機構部の後方への移動が規制される。そのため、被動スリーブ390が後方に移動されず、クラッチ機構380は動力非伝達状態を維持する。このとき、回転伝達機構150によってハンマビット119が回転駆動され、これによりドリル作業が行われる。
以上の第3実施形態によれば、打撃作業を行う際に、ハンマビット119を被加工材に対して押圧することで、駆動シリンダ381に対して、被動スリーブ390が前方位置から後方位置に切り替えられる。したがって、ハンマ作業またはハンマドリル作業時の被加工材に対してハンマビット119が押圧される力を利用して、クラッチ機構380を動力非伝達状態から動力伝達状態に切り替えることができる。
また、以上の第1〜第3実施形態によれば、打撃作業時には、打撃機構部としての、運動変換機構120、打撃要素140、およびツールホルダ159が一体となって、ギアハウジング105(本体ハウジング101)に対して相対移動する。このとき、打撃機構部とギアハウジング105の間に配置されたコイルスプリング171および打撃機構部とクラッチスリーブ190の間に配置されたコイルスプリング124の弾性変形によって、打撃作業時にハンマビット119の打撃力および被加工材からの反力によって打撃機構部に生じるハンマビット119の長軸方向の振動が低減される。これにより、打撃機構部から本体ハウジング101(ギアハウジング105)への振動伝達が抑制される。したがって、ハンマドリル100の操作性が向上する。
また、第1〜第3実施形態によれば、ツールホルダ159とシリンダ129が一体状に固定されており、シリンダ129が保持部材130に保持されているため、打撃作業時に、運動変換機構120がハンマビット119の長軸方向に移動しても、運動変換機構120と打撃要素140の距離が一定に維持される。したがって、ハンマビット119による打撃力が変動しない。
また、第1〜第3実施形態によれば、クラッチ機構180,280,380は、駆動スリーブ181,281,381の回転軸回りの周方向に作用する摩擦力を利用してトルクを伝達する。摩擦力を利用することで、クラッチ歯の機械的な係合によってトルクを伝達するいわゆるカム式クラッチに比べて、クラッチ機構を構成部材の摩耗等が抑制される。
以上の第1〜第3実施形態においては、ハンドグリップ109は、モータハウジング103から下方に延在する片持ち梁状に形成されていたが、これには限られない。例えば、ハンドグリップ109の先端部が、さらにモータハウジング103と接続されるように、ハンドグリップ109がループ状に形成されていてもよい。
また、以上の第1〜第3実施形態においては、電動モータ110の出力軸111がハンマビット119の長軸線に平行に配置されていたが、これには限られない。例えば、電動モータ110の出力軸111がハンマビット119の長軸線と交差するように配置されていてもよい。この場合には、出力軸111と中間軸116はベベルギアを介して係合することが好ましい。また、出力軸111がハンマビット119の長軸線に直交するように配置されることが好ましい。
また、以上の第1〜第3実施形態においては、ピニオンギア113および被動ギア117は、はすば歯車として形成されていたが、これには限られない。すなわち、例えば、ギアとして、平歯車やベベルギア等を用いてもよい。
また、以上の第1〜第3実施形態においては、クラッチ機構180として、ハンマビット119の押圧によって打撃機構部がハンマドリル100の前後方向に移動することで、ローラ105を移動させる機械式クラッチ機構を適用したが、これには限られない。例えば、クラッチ機構として電磁クラッチを適用してもよい。この場合には、コントローラが設けられており、電動モータ110の回転駆動モードおよびハンマビット119の駆動モードに基づいて、コントローラが電磁クラッチを制御してもよい。
以上の発明の趣旨に鑑み、本発明に係る打撃工具は、下記の態様が構成可能である。なお、各態様は、単独で、あるいは互いに組み合わされて用いられるだけでなく、請求項に記載された発明と組み合わされて用いられる。
(態様1)
前記クラッチ機構は、駆動クラッチ部材と被動クラッチ部材の間の摩擦力によってのみトルクを伝達する。
(態様2)
前記クラッチ機構は、前記先端工具を被加工材に押圧するための前記先端工具の長軸方向の力によって前記駆動クラッチ部材と前記被動クラッチ部材の間に生じる前記駆動クラッチ部材の回転軸周りの摩擦力によってトルクを伝達する。
(態様3)
前記シリンダ駆動機構は、
所定の中間軸上に配置されるとともに、当該中間軸の回転によって前記先端工具の長軸方向に揺動される揺動部材を有し、
前記クラッチ機構は、前記中間軸と同軸状であって、前記中間軸と前記モータの出力軸の間に配置されている。
(態様4)
前記モータに回転駆動される第2中間軸と、
前記第2中間軸の回転を前記先端工具に伝達して、前記先端工具を回転駆動させる回転駆動機構と、を有し、
前記第2中間軸は、前記中間軸と同軸状であって、前記中間軸を貫通するように配置されているとともに、前記駆動クラッチ部材と一体に回転するように前記駆動クラッチ部材に連結されている。
(態様5)
前記打撃駆動機構を収容するハウジングと、
前記打撃駆動機構と前記ハウジングの間に介在状に配置された第1弾性要素と、
前記打撃駆動機構と前記中間軸の間に介在状に配置された第2弾性要素と、を有し、
前記中間軸は、前記先端工具の長軸方向と平行に延在するように配置されており、
前記第1弾性要素の付勢力が作用した状態で、前記打撃駆動機構が前記ハウジングに対して前記長軸方向に移動可能であるとともに、前記第2弾性要素の付勢力が作用した状態で、前記打撃駆動機構が前記中間軸に対して前記先端工具の長軸方向に摺動可能に構成されている。
(態様6)
打撃作業時に被加工材に対して先端工具が押圧されることで、前記第1弾性要素と前記第2弾性要素の付勢力が前記打撃駆動機構に作用し、
前記付勢力が作用した状態で、前記打撃駆動機構が前記先端工具の長軸方向に往復移動することで、打撃作業時に発生する振動が前記ハウジングに伝達することを抑制するように構成されている。
(本実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係)
本実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係を以下の通りである。なお、本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものであり、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
ハンマドリル100が、本発明の「打撃工具」に対応する構成の一例である。
電動モータ110が、本発明の「モータ」に対応する構成の一例である。
出力軸111が、本発明の「出力軸」に対応する構成の一例である。
ハンマビット119が、本発明の「先端工具」に対応する構成の一例である。
運動変換機構120が、本発明の「打撃駆動機構」に対応する構成の一例である。
打撃要素140が、本発明の「打撃駆動機構」に対応する構成の一例である。
回転伝達機構150が、本発明の「回転駆動機構」に対応する構成の一例である。
クラッチ機構180が、本発明の「クラッチ機構」に対応する構成の一例である。
駆動シリンダ181が、本発明の「駆動クラッチ部材」に対応する構成の一例である。
クラッチスリーブ190が、本発明の「被動クラッチ部材」に対応する構成の一例である。
ローラ195が、本発明の「伝達部材」に対応する構成の一例である。
切替機構198が、本発明の「駆動モード切替部」に対応する構成の一例である。
100 ハンマドリル
101 本体ハウジング
103 モータハウジング
105 ギアハウジング
106 ハウジング部
106a バレル部
107 ベアリング支持部
108 ガイド支持部
109 ハンドグリップ
109a トリガ
109b 電源ケーブル
110 電動モータ
110a 切替スイッチ
111 出力軸
112 モータ冷却ファン
113 ピニオンギア
114 ベアリング
115 ベアリング
116 中間軸
117 被動ギア
118a ベアリング
118b ベアリング
119 ハンマビット
120 運動変換機構
123 回転体
123a ベアリング
124 コイルスプリング
125 揺動軸
127 ピストン
127a 空気室
129 シリンダ
129a ベアリング
129b ベアリング
129c ベアリングケース
130 保持部材
131 回転体保持部材
132 シリンダ保持部
140 打撃要素
143 ストライカ
145 インパクトボルト
150 回転伝達機構
151 第1ギア
152 スプライン係合部
153 第2ギア
155 保持部材
156 打撃機構部移動規制部
159 ツールホルダ
170 ガイドシャフト
171 コイルスプリング
180 クラッチ機構
181 駆動シリンダ
182 被動ギア
183 ベアリング
185 ロックスリーブ
186 ローラ係合部
187 リテーナ係合部
187a 傾斜部
190 クラッチスリーブ
190a ストッパ
191 リテーナ部
192 第1側壁
193 第2側壁
193a 傾斜部
195 ローラ
198 切替機構
200 ハンマドリル
280 クラッチ機構
281 駆動シリンダ
281a 駆動側係合面
290 クラッチスリーブ
291 クラッチ部
291a 被動側係合面
300 ハンマドリル
380 クラッチ機構
381 駆動シリンダ
382 駆動プレート保持部
382a 凹部
383 ショルダ部
385 駆動摩擦プレート
385a 凸部
390 被動スリーブ
391 被動プレート保持部
391a 凸部
392 ショルダ部
395 被動摩擦プレート
395a 凹部

Claims (3)

  1. 工具本体の先端領域に取り外し可能に装着された先端工具を前記先端工具の長軸方向周りに回転駆動させることなく前記先端工具の長軸方向に駆動させて被加工材に対して斫り作業を行う打撃駆動モードを備えた打撃工具であって、
    出力軸を有するモータと、
    前記先端工具を前記長軸方向に駆動させるための打撃駆動機構と、
    前記先端工具に対して駆動力を伝達および遮断可能なクラッチ機構と、を備え、
    前記打撃駆動機構は、シリンダと、前記シリンダを保持する保持部と、前記シリンダを往復動作させるシリンダ駆動機構と、を備え、
    前記シリンダの往復動作によって前記先端工具が前記長軸方向に駆動されるように構成されており、
    前記クラッチ機構は、前記出力軸によって回転駆動される駆動クラッチ部材と、前記駆動クラッチ部材のトルクが伝達されて回転駆動される被動クラッチ部材と、を備え、
    前記被動クラッチ部材は、前記駆動クラッチ部材から当該被動クラッチ部材へトルクが伝達されるトルク伝達位置と、前記駆動クラッチ部材から当該被動クラッチ部材へのトルクの伝達が遮断されるトルク伝達遮断位置の間を移動可能に構成されており、
    前記斫り作業を行う際に被加工材に対して前記先端工具が押圧されて前記打撃駆動機構が移動されることで、前記被動クラッチ部材が前記トルク伝達遮断位置から前記トルク伝達位置に移動されるように構成されており、
    前記被動クラッチ部材が前記トルク伝達位置に位置する状態においては、前記被動クラッチ部材と前記駆動クラッチ部材の間に生じる摩擦力を介して前記駆動クラッチ部材から前記被動クラッチ部材にトルクが伝達されて、前記クラッチ機構が前記先端工具に前記出力軸のトルクを伝達して前記先端工具が前記長軸方向に駆動されるように構成されており、
    前記駆動クラッチ部材は、前記モータに回転駆動されるとともに、前記先端工具の長軸方向と平行な回転軸線を有しており、
    前記被動クラッチ部材は、前記駆動クラッチ部材の回転軸線と同軸状に配置され、前記先端工具の長軸方向に関して、前記先端領域に近接した前記トルク伝達遮断位置と、前記トルク伝達遮断位置よりも前記先端領域から離間した前記トルク伝達位置との間を移動可能に構成されており、
    前記クラッチ機構は、前記駆動クラッチ部材と前記被動クラッチ部材の間に配置され、前記駆動クラッチ部材から前記被動クラッチ部材へトルクを伝達する伝達位置と、前記駆動クラッチ部材の回転軸線周りに関して前記伝達位置とは異なる位置であり、前記駆動クラッチ部材から前記被動クラッチ部材へのトルクの伝達が不能な伝達不能位置との間を移動可能な伝達部材、をさらに備え、
    前記被動クラッチ部材は、被加工材に対して前記先端工具が押圧されて前記打撃駆動機構が移動されることで、前記トルク伝達遮断位置から前記トルク伝達位置に移動するように構成され、
    前記被動クラッチ部材が前記トルク伝達遮断位置に位置するときに、前記伝達部材が前記伝達不能位置に配置されて、前記駆動クラッチ部材から前記被動クラッチ部材へのトルクの伝達が遮断され、
    前記被動クラッチ部材が前記トルク伝達位置に位置するときに、前記伝達部材が前記伝達位置に配置されて、前記伝達部材と前記被動クラッチ部材の間および前記伝達部材と前記駆動クラッチ部材の間に生じる摩擦力を介して前記駆動クラッチ部材から前記被動クラッチ部材にトルクが伝達されるように構成されていることを特徴とする打撃工具。
  2. 請求項1に記載の打撃工具であって、
    前記打撃駆動機構は、前記シリンダに収容される打撃子を備え、
    前記シリンダの往復動作によって生じる前記シリンダと前記打撃子の間の空気室の圧力変動を介して前記打撃子が直線駆動され、前記打撃子の直線駆動によって前記先端工具が前記長軸方向に打撃駆動されるように構成されていることを特徴とする打撃工具。
  3. 請求項1または2に記載の打撃工具であって、
    前記先端工具を前記長軸方向周りに回転駆動する回転駆動機構と、
    前記先端工具を前記長軸方向に直線駆動させることなく前記長軸方向周りに回転駆動させて被加工材に対してドリル作業を行う回転駆動モードと、前記先端工具を前記長軸方向に直線駆動させるとともに前記長軸周りに回転駆動させて被加工材に対してハンマドリル作業を行う打撃回転駆動モードと、前記打撃駆動モードと、の間で駆動モードを切り替える駆動モード切替部と、をさらに備え、
    前記駆動モード切替部によって前記打撃駆動モードまたは前記打撃回転駆動モードに切り替えられた状態においては、前記被動クラッチ部材は、前記トルク伝達遮断位置から前記トルク伝達位置への移動が許容され、被加工材に対して前記先端工具が押圧されて前記打撃駆動機構が移動されることで、前記被動クラッチ部材が前記トルク伝達遮断位置から前記トルク伝達位置に移動されるように構成されており、
    前記回転駆動モードに切り替えられた状態においては、前記被動クラッチ部材は、前記トルク伝達遮断位置に維持されるように構成されており、
    前記被動クラッチ部材が前記トルク伝達位置に位置する状態においては、前記被動クラッチ部材と前記駆動クラッチ部材の間に生じる摩擦力を介して前記駆動クラッチ部材から前記被動クラッチ部材にトルクが伝達されて、前記クラッチ機構が前記先端工具に前記出力軸のトルクを伝達するように構成されていることを特徴とする打撃工具。
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