JP6517621B2 - 撮像レンズおよび撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、監視用カメラや車載用カメラ等、固体撮像素子を備えた撮像装置に用いられる単焦点の広角撮像レンズおよびその撮像レンズを用いた撮像装置に関するものである。
監視用カメラや車載用カメラに用いられる撮像レンズには、広画角を確保しながら画面全域で結像性能が良いことが要求される。また、搭載スペースが限られることが多いことから小型で軽量であることが要求される。
これらの要望に対応し得る可能性がある単焦点の広角撮像レンズとして、下記の特許文献1、2、3が提案されている。また、今後は運転支援を目的として自動車の様々な箇所にカメラを付けることが求められているため、更なる小型化が求められている。
特開2008−268268号公報 特開2009−008867号公報 特開2010−054646号公報
本発明は、上記の点に鑑みて成されたものであり、目的とするのは、自動車等の様々な箇所に搭載可能な大きさであり、広い視野を確保しながら画面全域で結像性能が良く、高い光学性能を持つ広角撮像レンズ及びそれを用いた撮像装置を提供することである。
上記目的を達成すため本発明では、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズと、負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、開口絞りと、正の屈折力を有する第4レンズとで構成され、前記第2レンズおよび前記第4レンズをそれぞれ構成する材料のd線に対する屈折率が1.6以上に設定され、下記条件式(1)を満足することを特徴とする。
−5.49≦f1/f≦−4.99 ・・・(1)
但し、f1は前記第1レンズの焦点距離、fは撮像レンズ全系の焦点距離を示す。
好ましくは、前記第1レンズは物体側に凸面を向け、前記第2レンズは像側に凹面を向け、前記第3レンズは物体側に凸面を向けることを特徴とする。
好ましくは、前記第1レンズを構成する材料のd線に対するアッベ数が40以上に、前記第2レンズを構成する材料のd線に対するアッベ数が50以上に、前記第3レンズを構成する材料のd線に対するアッベ数が40以下に、前記第4レンズを構成する材料のd線に対するアッベ数が50以上に、それぞれ設定されることを特徴とする。
好ましくは、前記第1レンズは硝子材料で形成されることを特徴とする。
好ましくは、前記第2レンズと前記第4レンズは硝子材料で形成されることを特徴とする。
好ましくは、下記条件式(2)を満足することを特徴とする。
2W≧180° ・・・(2)
但し、2Wは、結像面での水平像高位置に入射する光線の全画角である。
好ましくは、前記第4レンズの像面側の面から結像面までの距離をBf、前記撮像レンズ全系の焦点距離をfとする時、下記条件式(3)を満足することを特徴とする。
Bf/f≧2.2 ・・・(3)
好ましくは、下記条件式(4)乃至(6)を満足することを特徴とする。
−2.70<f2/f<−2.40 ・・・(4)
2.65<f3/f<2.80 ・・・(5)
2.00<f4/f<2.15 ・・・(6)
但し、f2は前記第2レンズの焦点距離、f3は前記第3レンズの焦点距離、f4は前記第4レンズの焦点距離、fは撮像レンズ全系の焦点距離を示す。
上記課題を解決するために、本発明の撮像装置は、上述のいずれかの撮像レンズと、その撮像レンズにより形成される光学像を電気信号に変換する撮像素子とを有することを特徴とする。
本発明によれば、自動車等の様々な箇所に搭載可能な大きさであり、広い視野を確保しながら画面全域で結像性能が良く、高い光学性能を持つ広角撮像レンズを提供することができる。その結果、監視カメラや車載用カメラに搭載可能なコンパクトな広角撮像レンズ及びそれを用いた撮像装置を実現することができる。
本発明の実施形態の撮像レンズの基本構成を示す図である。 実施例1において採用した撮像レンズの構成を示す図である。 実施例1において、球面収差、歪曲収差、および非点収差を示す収差図である。 実施例2において採用した撮像レンズの構成を示す図である。 実施例2において、球面収差、歪曲収差、および非点収差を示す収差図である。 実施例3において採用した撮像レンズの構成を示す図である。 実施例3において、球面収差、歪曲収差、および非点収差を示す収差図である。 実施例4において採用した撮像レンズの構成を示す図である。 実施例4において、球面収差、歪曲収差、および非点収差を示す収差図である。 実施例5において採用した撮像レンズの構成を示す図である。 実施例5において、球面収差、歪曲収差、および非点収差を示す収差図である。 実施例1乃至5において、f1/fと3次のコマ収差係数の関係を示す図である。 本実施形態の撮像装置の基本構成を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1に実施の形態のレンズ構成をそれぞれ光学断面で示す。これらの実施形態は物体側から順に、第1レンズ110、第2レンズ120、第3レンズ130、開口絞り140、第4レンズ150、ガラス板160、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor device)等の撮像素子170が配置される4枚構成の単焦点の撮像レンズ100である。
本発明を実施した撮像レンズで4枚のレンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ110、負の屈折力を有する第2レンズ120、正の屈折力を有する第3レンズ130と、開口絞り140と、正の屈折力を有する第4レンズ150のように配列されている。また、図1に記載の1(R1)〜11(R10)は、各構成要件の面番号である。
開口絞り140は第3レンズ130と第4レンズ150との間に配置している。開口絞り140を第4レンズ150より像側に配置するとレンズ系が大型化することにより好ましくなく、また第2レンズ120と第3レンズ130との間に配置するとバックフォーカスが長くなることに対して不利になり好ましくない。よって上述した第3レンズ130と第4レンズ150との間に配置することで諸収差の良好な補正およびレンズ系のコンパクト化が可能となる。
第2レンズ120と第4レンズ150を構成する材料のd線に対する屈折率が1.6以上にそれぞれ設定される。これにより、小型化を目指す本光学系において、開口絞り140よりも物体側にある負レンズの第2レンズ120、開口絞り140よりも像面側にある正レンズの第4レンズ150により、広角に入射した光線を更に屈折させることができる。
本発明を実施した撮像レンズ100で好ましくは、条件式(1)を満足するように構成される。
−5.49≦f1/f≦−4.99 ・・・(1)
但し、f1は前記第1レンズの焦点距離、fは撮像レンズ全系の焦点距離を示す。
条件式(1)は、レンズ全系の焦点距離に対する第1レンズ110を関連づけたものである。超広角系レンズにおいて負の屈折力をレンズ系の前方に配置したレトロフォーカスタイプが一般的である。中でも第1レンズの前玉径の割合が大きい。そこで、負の屈折力を有する第1レンズ110の焦点距離を短くすることで小型化するが可能となる。一方、第1レンズ110の焦点距離が短くなり過ぎ、上限値を超えると後群レンズによる収差補正が困難となる。
また、第1レンズは物体側に凸面を向け、第2レンズは像側に凹面を向け、第3レンズは物体側に凸面を向けることが好ましい。
第1レンズ110では物体側に凸面を向けることで物体側からの光を広画角で入射することが可能となる。同じく第2レンズ120では像側に凹面を向けることで物体側からの光を広画角で入射することが可能となる。正の屈折力を有する第3レンズ130では物体側に凸面を向けることで、開口絞り140に近い箇所の感度を緩くし、製造し易い撮像レンズ100となる。
また、撮像レンズ100は、好ましくは第1レンズを構成する材料のd線に対するアッベ数が40以上に、第2レンズを構成する材料のd線に対するアッベ数が50以上に、第3レンズを構成する材料のd線に対するアッベ数が40以下に、第4レンズを構成する材料のd線に対するアッベ数が50以上に、それぞれ設定されることが好ましい。
開口絞り140よりも物体側にある負レンズの第1レンズ110と第2レンズ120と開口絞り140よりも像側にある正レンズの第4レンズ150を構成する材料のd線に対するアッベ数が大きいほど、第1レンズ110および第2レンズ120、第4レンズ150で発生する倍率色収差が小さくなる。また同じく開口絞り140よりも物体側にある正レンズの第3レンズ130を構成する材料のd線に対するアッベ数が小さいほど倍率の色収差を良好に補正できる。
また、第1レンズ110は硝子材料で形成されることが好ましい。
第1レンズ110を硝子材料で形成することにより、監視用カメラや車載用カメラに適用される物理的耐久性、化学的耐久性などの厳しい環境性能を満足することができる。
また、第2レンズ120と第4レンズ150は硝子材料で形成されることが好ましい。
第2レンズ120と第4レンズ150を硝子材料で形成することにより、高屈折率の材料を選択でき、結果として小型且つ収差を良好に補正することが可能となる。
撮像レンズ100は、好ましくは条件式(2)を満足するように構成される。
2W≧120° ・・・(2)
但し、2Wは、結像面での水平像高位置に入射する光線の全画角である。
条件式(2)の数値範囲に設定することにより、監視用カメラや車載用カメラとしてより好ましい撮影範囲を確保することが可能となる。
また、撮像レンズ100は、好ましくは条件式(3)を満足するように構成される。
Bf/f≧2.2 ・・・(3)
但し、前記第4レンズの像面側の面から結像面までの距離はBf、前記撮像レンズ全系の焦点距離はfを示す。
条件式(3)は、前記撮像レンズ全系の焦点距離に対する前記第4レンズの像面側の面から結像面までの距離の割合を関連づけたものである。条件式(3)の下限値を超えるとfに対するBfの割合が小さくなるためIRカットフィルターやローパスフィルターといった撮像モジュールに欠かすことのできないデバイスを挿入できなくなり、また撮像素子170とのドッキングが難しくなる。さらには第4レンズ150が撮像素子170の発熱の影響を受け易くなり、ガラス転移温度の低い樹脂レンズのケースでは、組成変化に伴う黄変といった問題が想定される。
また、撮像レンズ100は、好ましくは条件式(4)乃至(6)を満足するように構成される。
−2.70<f2/f<−2.40 ・・・(4)
2.65<f3/f<2.80 ・・・(5)
2.00<f4/f<2.15 ・・・(6)
但し、f2は第2レンズの焦点距離、f3は第3レンズの焦点距離、f4は第4レンズの焦点距離、fは撮像レンズ全系の焦点距離を示す。
(4)の上限値を超えると負の屈折力が強くなるために第2レンズ像側面の曲率が小さくなりすぎてしまう。また、それに伴って第3レンズ物体側面の曲率も小さくなりすぎてしまうために、製造が難しくなる。下限値を超えると、負の屈折力が減少し第3レンズの正の屈折力が小さくなるために倍率の色収差の補正が困難になる。(5)の上限値を超えると、正の屈折力が不足するために倍率の色収差の補正が困難になる。下限値を超えると第3レンズ物体側面の曲率が小さくなりすぎてしまうために、製造が難しくなる。第4レンズの、特に像側面は収差の補正を大きく行なっているため、(6)の上限値を超えると、正の屈折力が小さくなりすぎて、緒収差の補正が困難になる。逆に下限値を超えると、第4レンズ像側面の曲率が小さくなりすぎてしまうために、製造が難しくなる。
なお、以下の数値実施例の中で記載されるレンズの非球面の形状は、物体側から像面側へ向かう方向を正とし、kを円錐係数、Aは4次の非球面係数を、Bは6次の非球面係数を、Cは8次の非球面係数を、Dは10次の非球面係数としたとき次式で表される。hは光線の高さ、cは中心曲率半径の逆数を、Zは面頂点に対する接平面からの深さを、それぞれ表している。
以下に、撮像レンズ100の具体的な数値による実施例1〜5を示す。実施例1〜5の数値実施例において、F値、像高、バックフォーカス、半画角は次の表1に記載の通りである。また、同じく実施例1〜5の数値実施例において、条件式(1)〜(6)の数値データは、次の表2に記載の値になる。
なお、実施例1〜5においては、第1レンズ110、第2レンズ120、第3レンズ130および第4レンズ150を硝子材料で形成した。
実施の形態1における撮像レンズ100Aの基本構成は図2に示され、各数値データ(設定値)は表3、表4に、球面収差、歪曲収差、および非点収差を示す収差図は図3にそれぞれ示される。
図2に示すように、第1レンズ110は物体側に凸面を向けたメニスカス形状、第2レンズ120は物体側に凸面を向けたメニスカス形状、第3レンズ130は物体側に凸面を向けた平凸形状、開口絞り140の像側に配置される第4レンズ150は像側に凸面を向けた形状を有する。第2レンズ120及び第4レンズ150は両面に非球面を有する。
また、図2に示すように、第1レンズ110の厚さとなるR1面1とR2面2間の距離をD1、第1レンズ110のR2面2と第2レンズ120のR3面3までの距離をD2、第2レンズ120の厚さとなるR3面3とR4面4間の距離をD3、第2レンズ120のR4面4と第3レンズ130のR5面5間の距離をD4、第3レンズ130の厚さとなるR5面5とR6面6間の距離をD5、第3レンズ130のR6面6と開口絞り140の面7までの距離をD6、開口絞り140の面7と第4レンズ150のR7面8間の距離をD7、第4レンズ150の厚さとなるR7面8とR8面9間の距離をD8、第4レンズ150のR8面9とガラス板160のR9面10までの距離をD9、ガラス板160の厚さとなるR9面10とR10面11間の距離をD10、ガラス板160のR10面11と撮像素子(結像面)170までの距離をD11とする。なお、以降の実施例2〜5においてもR1面1〜R10面11、およびD1〜D11は同様の距離を意味するものとする。
表3は、実施例1における撮像レンズ100Aの各面番号に対応した絞り、各レンズの曲率半径R、間隔D、屈折率Nd、およびアッベ数νdを示している。表3中で面番号に*がついている面は非球面形状となっていることを示す。表4は、所定面の非球面係数を示している。
<数値実施例1>
図3は、実施例1において、図3(A)が球面収差(左から435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nm)を、図3(B)が非点収差(実線:左から435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nmのサジタル光線、点線:左から435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nmのタンジェンシャル光線)を、図3(C)が歪曲収差(435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nmが重なっている)をそれぞれ示している。図3(B)、(C)の縦軸は半画角ωを表し、図3(B)中、実線Sはサジタル像面の値、破線Tはタンジェンシャル像面の値をそれぞれ示している(図5、7、9、11においても同様である)。図3からわかるように、実施例1によれば、球面、歪曲、非点の諸収差が良好に補正され、結像性能に優れた撮像レンズ100Aが得られる。
実施の形態2における撮像レンズ100Bの基本構成は図4に示され、各数値データ(設定値)は表5、表6に、球面収差、歪曲収差、および非点収差を示す収差図は図5にそれぞれ示される。
この実施例2における撮像レンズ100Bは、f1/fが−5.18であり、高い光学性能を持つ広角撮像レンズを提供することを目的に設計されている。
図4に示すように、第1レンズ110は物体側に凸面を向けたメニスカス形状、第2レンズ120は物体側に凸面を向けたメニスカス形状、第3レンズ130は物体側に凸面を向けた平凸形状、開口絞り140の像側に配置される第4レンズ150は像側に凸面を向けた形状を有する。第2レンズ120及び第4レンズ150は両面に非球面を有する。
表5は、実施例2における撮像レンズ100Bの各面番号に対応した絞り、各レンズの曲率半径R、間隔D、屈折率Nd、およびアッベ数νdを示している。表5中で面番号に*がついている面は非球面形状となっていることを示す。表6は、所定面の非球面係数を示している。
<数値実施例2>
図5は、実施例2において、図5(A)が球面収差(左から435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nm)を、図5(B)が非点収差(実線:左から435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nmのサジタル光線、点線:左から435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nmのタンジェンシャル光線)を、図5(C)が歪曲収差(435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nmが重なっている)をそれぞれ示している。図5からわかるように、実施例2によれば、球面、歪曲、非点の諸収差が良好に補正され、結像性能に優れた撮像レンズ100Bが得られる。
実施の形態3における撮像レンズ100Cの基本構成は図6に示され、各数値データ(設定値)は表7、表8に、球面収差、歪曲収差、および非点収差を示す収差図は図7にそれぞれ示される。
この実施例3における撮像レンズ100Cは、f1/fが−5.27であり、高い光学性能を持つ広角撮像レンズを提供することを目的に設計されている。
図6に示すように、第1レンズ110は物体側に凸面を向けたメニスカス形状、第2レンズ120は物体側に凸面を向けたメニスカス形状、第3レンズ130は物体側に凸面を向けた平凸形状、開口絞り140の像側に配置される第4レンズ150は像側に凸面を向けた形状を有する。第2レンズ120及び第4レンズ150は両面に非球面を有する。
表7は、実施例3における撮像レンズ100Cの各面番号に対応した絞り、各レンズの曲率半径R、間隔D、屈折率Nd、およびアッベ数νdを示している。表7中で面番号に*がついている面は非球面形状となっていることを示す。表8は、所定面の非球面係数を示している。
<数値実施例3>
図7は、実施例3おいて、図7(A)が球面収差(左から435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nm)を、図7(B)が非点収差(実線:左から435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nmのサジタル光線、点線:左から435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nmのタンジェンシャル光線)を、図7(C)が歪曲収差(435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nmが重なっている)をそれぞれ示している。図7からわかるように、実施例3によれば、球面、歪曲、非点の諸収差が良好に補正され、結像性能に優れた撮像レンズ100Cが得られる。
実施の形態4における撮像レンズ100Dの基本構成は図8に示され、各数値データ(設定値)は表9、表10に、球面収差、歪曲収差、および非点収差を示す収差図は図9にそれぞれ示される。
この実施例4における撮像レンズ100Dは、f1/fが−5.38であり、高い光学性能を持つ広角撮像レンズを提供することを目的に設計されている。
図8に示すように、第1レンズ110は物体側に凸面を向けたメニスカス形状、第2レンズ120は物体側に凸面を向けたメニスカス形状、第3レンズ130は物体側に凸面を向けた平凸形状、開口絞り140の像側に配置される第4レンズ150は像側に凸面を向けた形状を有する。第2レンズ120及び第4レンズ150は両面に非球面を有する。
表9は、実施例4における撮像レンズ100Dの各面番号に対応した絞り、各レンズの曲率半径R、間隔D、屈折率Nd、およびアッベ数νdを示している。表9中で面番号に*がついている面は非球面形状となっていることを示す。表10は、所定面の非球面係数を示している。
<数値実施例4>
図9は、実施例4おいて、図9(A)が球面収差(左から435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nm)を、図9(B)が非点収差(実線:左から435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nmのサジタル光線、点線:左から435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nmのタンジェンシャル光線)を、図9(C)が歪曲収差(435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nmが重なっている)をそれぞれ示している。図9からわかるように、実施例4によれば、球面、歪曲、非点の諸収差が良好に補正され、結像性能に優れた撮像レンズ100Dが得られる。
実施の形態5における撮像レンズ100Eの基本構成は図10に示され、各数値データ(設定値)は表11、表12に、球面収差、歪曲収差、および非点収差を示す収差図は図11にそれぞれ示される。
この実施例5における撮像レンズ100Eは、f1/fが−5.49であり、高い光学性能を持つ広角撮像レンズを提供することを目的に設計されている。
図10に示すように、第1レンズ110は物体側に凸面を向けたメニスカス形状、第2レンズ120は物体側に凸面を向けたメニスカス形状、第3レンズ130は物体側に凸面を向けた平凸形状、開口絞り140の像側に配置される第4レンズ150は像側に凸面を向けた形状を有する。第2レンズ120及び第4レンズ150は両面に非球面を有する。
表11は、実施例5における撮像レンズ100Eの各面番号に対応した絞り、各レンズの曲率半径R、間隔D、屈折率Nd、およびアッベ数νdを示している。表11中で面番号に*がついている面は非球面形状となっていることを示す。表12は、所定面の非球面係数を示している。
<数値実施例5>
図11は、実施例5において、図11(A)が球面収差(左から435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nm)を、図11(B)が非点収差(実線:左から435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nmのサジタル光線、点線:左から435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nmのタンジェンシャル光線)を、図11(C)が歪曲収差(435.8nm, 486.1nm, 546.1nm, 587.6nm, 656.3nmが重なっている)をそれぞれ示している。図11からわかるように、実施例5によれば、球面、歪曲、非点の諸収差が良好に補正され、結像性能に優れた撮像レンズ100Eが得られる。
図12は、実施例1から実施例5において、f1/fと3次のコマ収差係数の関係を示している。図12から分かるように、−5.49≦f1/f≦−4.99であれば、コマ収差係数の基準となる−0.25以上を確保することができる。
また、本実施形態の撮像レンズによれば、撮像素子を搭載するカメラ等に好適であり、小型、軽量且つ安価でありながら、高い光学性能を持つ広角撮像レンズを備えた撮像装置が実現できる。
図13に本発明による撮像レンズ100を用いた撮像装置の実施形態の断面図を示す。撮像レンズ100およびCCDやCMOS等の撮像素子210は筐体220によって位置関係を規定、保持される。このとき撮像レンズ100の結像面170は撮像素子210の受光面に一致するように配置されている。
撮像レンズ100によって取り込まれ、撮像素子210の受光面に結像した被写体像は、撮像素子210の光電変換機能によって電気信号に変換されて、画像信号として撮像装置200から出力される。
上述のような撮像レンズ100は、小型、薄型、軽量で、搭載スペースがコンパクトにできるため、様々な用途の撮像装置に適している。また広角撮像レンズでありながら、諸収差の発生を良好に補正し、高い光学性能を持つ被写体像を撮像素子210の受光面上に結像することで視認性に優れた画像信号を出力でき、監視用カメラや車載用カメラ等において優位性の高い撮像装置の実現が可能である。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
100、100A〜100E・・・撮像レンズ
110・・・第1レンズ
120・・・第2レンズ
130・・・第3レンズ
140・・・開口絞り
150・・・第4レンズ
160・・・ガラス板
170・・・撮像素子(結像面)
200・・・撮像装置
210・・・撮像素子
220・・・筐体

Claims (9)

  1. 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズと、負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、開口絞りと、正の屈折力を有する第4レンズとで構成され、前記第2レンズおよび前記第4レンズをそれぞれ構成する材料のd線に対する屈折率が1.6以上に設定され、
    下記条件式(1)を満足することを特徴とする撮像レンズ。
    −5.49≦f1/f≦−4.99 ・・・(1)
    但し、f1は前記第1レンズの焦点距離、fは撮像レンズ全系の焦点距離を示す。
  2. 前記第1レンズは物体側に凸面を向け、前記第2レンズは像側に凹面を向け、前記第3レンズは物体側に凸面を向けることを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
  3. 前記第1レンズを構成する材料のd線に対するアッベ数が40以上に、前記第2レンズを構成する材料のd線に対するアッベ数が50以上に、前記第3レンズを構成する材料のd線に対するアッベ数が40以下に、前記第4レンズを構成する材料のd線に対するアッベ数が50以上に、それぞれ設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像レンズ。
  4. 前記第1レンズは硝子材料で形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の撮像レンズ。
  5. 前記第2レンズと前記第4レンズは硝子材料で形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の撮像レンズ。
  6. 下記条件式(2)を満足することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の撮像レンズ。
    2W≧180° ・・・(2)
    但し、2Wは、結像面での水平像高位置に入射する光線の全画角である。
  7. 前記第4レンズの像面側の面から結像面までの距離をBf、前記撮像レンズ全系の焦点距離をfとする時、下記条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の撮像レンズ。
    Bf/f≧2.2 ・・・(3)
  8. 下記条件式(4)乃至(6)を満足することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の撮像レンズ。
    −2.70<f2/f<−2.40 ・・・(4)
    2.65<f3/f<2.80 ・・・(5)
    2.00<f4/f<2.15 ・・・(6)
    但し、f2は前記第2レンズの焦点距離、f3は前記第3レンズの焦点距離、f4は前記第4レンズの焦点距離、fは撮像レンズ全系の焦点距離を示す。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の撮像レンズと、当該撮像レンズを介して結像する光学像を電気信号に変換する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
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