JP6515988B1 - 四輪駆動車の制御装置及び四輪駆動車 - Google Patents

四輪駆動車の制御装置及び四輪駆動車 Download PDF

Info

Publication number
JP6515988B1
JP6515988B1 JP2017238720A JP2017238720A JP6515988B1 JP 6515988 B1 JP6515988 B1 JP 6515988B1 JP 2017238720 A JP2017238720 A JP 2017238720A JP 2017238720 A JP2017238720 A JP 2017238720A JP 6515988 B1 JP6515988 B1 JP 6515988B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque
value
wheel drive
vehicle
target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017238720A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019104401A (ja
Inventor
修 砂原
修 砂原
大輔 梅津
大輔 梅津
泰理 今村
泰理 今村
尚輝 延谷
尚輝 延谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2017238720A priority Critical patent/JP6515988B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6515988B1 publication Critical patent/JP6515988B1/ja
Publication of JP2019104401A publication Critical patent/JP2019104401A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Abstract

【課題】広範囲の車速域にわたって車両姿勢がアンダーステア傾向になることを緩和する。【解決手段】コントローラ100は、四輪駆動車1が旋回中である場合、車速センサ値と、操舵角センサ値とに基づいて目標ヨーレート及び目標横Gをそれぞれ設定する。コントローラ100は、目標ヨーレートに基づいて後輪12Rへの分配トルクである第1分配トルクを設定し、且つ、目標横Gに基づいて後輪12Rへの分配トルクである第2分配トルクを設定する。コントローラ100は、第1ゲインと第2ゲインとのうち大きい方のゲインを選択し、大きい方のゲインを用いて後輪12Rへの分配トルクを設定する。【選択図】図2

Description

本発明は、駆動源が生成したトルクを主駆動輪と補助駆動輪とに分配する技術に関するものである。
従来、四輪駆動車では、旋回時における後輪への分配トルクは、操舵角と車速とが増大するにつれて増大するように決定されていた。つまり、操舵角と車速とが増大するにつれて後輪への分配トルクを高めることにより、前輪のコーナリングフォースを後輪のコーナリングフォースより高め、車両姿勢がアンダーステア傾向になることを緩和する制御が行われていた。
しかし、この方法では、操舵角及び車速のみが考慮されており、エンジントルクのような走行シーンによって変化する他のパラメータが考慮されていないため、走行シーンによっては後輪への分配トルクが不足して、車両姿勢がアンダーステア傾向になるとの課題があった。
そこで、走行シーンを考慮に入れた適切な旋回制御を行う技術として例えば特許文献1が知られている。この特許文献1では、目標ヨーレートに対して車両で実際に発生している実ヨーレートを一致させるためのフィードバック制御を行う際に、旋回初期の横車両加速度が小さなシーンにおいては、フィードバックゲインを減少させて、応答性を鋭くする旋回制御が行われている。一方、旋回後期の横車両加速度が大きなシーンにおいては、フィードバックゲインを増大させて応答性を鈍くする旋回制御を行い、旋回中の車両の安定性が確保されている。
特開平7−117510号公報
ここで、目標ヨーレートは、低速域では旋回応答性を高めるべく車速と共に増大するように設定されるが、高速域では車両姿勢の安定性を図るべく車速の増大に伴って減少するように設定される。
しかし、特許文献1では、目標値として目標ヨーレートのみが考慮された旋回制御が実施されているので、高速域において、目標ヨーレートの低下により実ヨーレートが低下し、それに伴って、車両姿勢がアンダーステア傾向になるという課題が発生する。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、広範囲の車速域にわたって、車両姿勢がアンダーステア傾向になることを緩和する技術を提供することである。
本発明の一態様に係る四輪駆動車の制御装置は、駆動源で生成されたトルクの一部を補助駆動輪である後輪に分配するための分配装置を有する四輪駆動車の制御装置であって、
前記四輪駆動車の旋回時に、目標ヨーレートに基づいて設定された前記後輪へのトルク分配値である第1トルク分配値と、目標横車両加速度に基づいて設定された前記後輪へのトルク分配値である第2トルク分配値とのうち大きい方のトルク分配値に基づいて前記分配装置を制御する。
目標ヨーレートに基づいて設定される第1トルク分配値のみを用いて分配装置を制御した場合、第1トルク分配値が目標横車両加速度に基づいて設定される第2トルク分配値よりも小さな車速域では後輪へのトルクが不足し、車両姿勢がアンダーステア傾向になるおそれがある。このことは、第2トルク分配値のみを用いて分配装置を制御した場合も同様に起こり得る。
この構成によれば、第1トルク分配値が第2トルク分配値よりも小さな車速域では第2トルク分配値に基づいて分配装置が制御されるので、この車速域で車両姿勢がアンダーステア傾向になることが緩和される。
一方、第1トルク分配値が第2トルク分配値よりも大きな車速域では第1トルク分配値に基づいて分配装置が制御されるので、この車速域で車両姿勢がアンダーステア傾向になることが緩和される。
よって、本構成によれば、広範囲の車速域にわたって車両姿勢がアンダーステア傾向になることを緩和できる。
上記態様において、前記後輪への最大分配トルクを超えない範囲内で、前記最大分配トルクと前記大きい方のトルク分配値とに基づいて前記分配装置を制御することが好ましい。
この構成によれば、後輪に付与されるトルクが最大分配トルク以下に制限されるので、後輪へ付与されるトルクが過大になって車両姿勢がオーバーステア傾向になることを緩和できる。
上記態様において、前記四輪駆動車の旋回度合いが第1閾値以上であるときに、前記第1トルク分配値と前記第2トルク分配値とのうち大きい方のトルク分配値に基づいて前記分配装置を制御することが好ましい。
この構成によれば、旋回度合いが第1閾値以上でありアンダーステア傾向を緩和する必要があるシーンにおいてのみ、前記大きい方のトルク分配値に基づく分配装置の制御を実行することができる。その結果、旋回の度合いが小さく、アンダーステア傾向を緩和する必要がないシーンにおいて、当該制御が実施されず、処理負担を軽減できる。
上記態様において、前記駆動源で生成されるトルクが第2閾値以上のときに、前記第1トルク分配値と前記第2トルク分配値とのうち大きい方のトルク分配値に基づいて前記分配装置を制御することが好ましい。
この構成によれば、駆動源で生成されるトルクが第2閾値以上でありアンダーステア傾向を緩和する必要があるシーンにおいてのみ、前記大きい方のトルク分配値に基づく分配装置の制御を実行することができる。その結果、アンダーステア傾向を緩和する必要がないシーンにおいて、当該制御が実施されず、処理負担を軽減できる。
上記態様において、前記四輪駆動車の旋回度合いが第1閾値未満であるときには、前輪の駆動ロスと、前記後輪の駆動ロスとを比較し、
前記前輪の駆動ロスが大きいときには前記トルク分配値を増加させる一方、前記後輪の駆動ロスが大きいときには前記トルク分配値を減少させることが好ましい。
この構成によれば、旋回度合いが第1閾値未満であるときは、前輪の駆動ロスと後輪の駆動ロスとが等しくなるように、分配装置が制御されるので、前輪の駆動ロスと後輪の駆動ロスとの総和を最小化することができる。
上記態様において、前記目標ヨーレート及び前記目標横車両加速度は、車速センサ値及び操舵角センサ値に応じた値に設定されることが好ましい。
この構成によれば、目標ヨーレートと目標横車両加速度とは、車速センサ値及び操舵角センサ値に応じた値に設定されるので、上述した第1トルク分配値と第2トルク分配値とを上位選択する手法を採用した場合、広範囲の車速域にわたって車両姿勢がアンダーステア傾向になることを緩和できる。
本発明の別の一態様に係る四輪駆動車は、
駆動源と、
主駆動輪である前輪と、
補助駆動輪である後輪と、
車速センサと、
操舵角センサと、
前記駆動源で生成されたトルクの一部を前記後輪に分配するための分配装置と、
プロセッサとを備え、
前記プロセッサは、
前記四輪駆動車が旋回中か否かを判定し、
前記旋回中と判定したときに、
前記車速センサが検知した車速センサ値及び前記操舵角センサが検知した操舵角センサ値に基づいて目標ヨーレートを設定し、
前記目標ヨーレートに基づいて前記後輪へのトルク分配値である第1トルク分配値を設定し、
前記車速センサ値及び前記操舵角センサ値に基づいて目標横車両加速度を設定し、
前記目標横車両加速度に基づいて前記後輪へのトルク分配値である第2トルク分配値を設定し、
前記第1トルク分配値と前記第2トルク分配値とのうち大きい方のトルク分配値に基づいて、前記分配装置を制御するように構成されている。
この構成によれば、第1トルク分配値が第2トルク分配値よりも小さな車速域では第2トルク分配値に基づいて分配装置が制御されるので、この車速域で車両姿勢がアンダーステア傾向になることが緩和される。
一方、第1トルク分配値が第2トルク分配値よりも大きな車速域では第1トルク分配値に基づいて分配装置が制御されるので、この車速域で車両姿勢がアンダーステア傾向になることが緩和される。
よって、本構成によれば、広範囲の車速域にわたって車両姿勢がアンダーステア傾向になることを緩和できる。
本発明によれば、広範囲の車速域にわたって車両姿勢がアンダーステア傾向になることを緩和することができる。
本発明の実施の形態に係る四輪駆動車の制御装置が適用された四輪駆動車の構成を概略的に示す図である。 本発明の実施の形態に係る四輪駆動車の制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 コントローラが目標ヨーレート及び目標横Gを設定する際に用いる目標値設定マップの一例を示す図である。 第1ゲインマップ及び第2ゲインマップの一例を示すグラフである。 カップリングへの印加電流と、目標後輪トルクとの対応関係を示す印加電流マップの一例を示すグラフである。 前輪及び後輪に対するトルク分配比と、エネルギー損失E1、エネルギー損失E2、及びエネルギー損失E3との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係る四輪駆動車の制御装置の処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る四輪駆動車の制御装置が適用された四輪駆動車1の構成を概略的に示す図である。図1に示すように、本発明の実施の形態に係る四輪駆動車1は、一対の前輪12Fと、一対の後輪12Rと、駆動源としてのエンジン14と、エンジン14の駆動力を前輪12F及び後輪12Rに伝達するためのトランスミッション16と、トランスミッション16からの駆動力を車軸18を介して前輪12Fに伝達する前輪用デフ20と、後輪12Rに伝達する駆動力を取り出すトランスファ22と、トランスファ22からの駆動力を左右の後輪12Rに車軸24を介して伝達する後輪用デフ26とを備えている。
トランスファ22と後輪用デフ26とは、車体の前後方向に延びる駆動力伝達軸30と、後輪12Rに伝達されるトルクを変更するためのカップリング28とを介して連結されている。具体的には、トランスファ22の出力軸が駆動力伝達軸30の一端に連結され、駆動力伝達軸30の他端がカップリング28の入力軸に連結され、カップリング28の出力軸が後輪用デフ26の入力軸に連結されている。カップリング28は分配装置の一例である。また、本実施の形態に係る四輪駆動車1では、前輪12Fが主駆動輪であり、後輪12Rが補助駆動輪である。
カップリング28は、コントローラ100の制御の下、エンジン14が生成するトルクのうち、後輪12Rへの分配トルクを調節する。ここで、カップリング28は、例えば、複数のクラッチ板を含む電磁クラッチにより構成され、コントローラ100から出力される印加電流にしたがって、クラッチ板同士の締結力を調節することで、後輪12Rへの分配トルクを調整する。
更に、四輪駆動車1は、前輪12Fの輪速を検出する前輪速センサ36と、後輪12Rの輪速を検出する後輪速センサ38と、カップリング28の作動を制御するコントローラ100とを備えている。前輪速センサ36によって検出される前輪12Fの輪速と、後輪速センサ38によって検出される後輪12Rの輪速とは、それぞれ、コントローラ100に入力される。前輪速センサ36及び後輪速センサ38を区別しない場合、車速センサ43と記述する。また、車速センサ43が検知するセンサ値を車速センサ値と記述する。なお、以下の説明で車速センサ値は、前輪速センサ36が検知したセンサ値が採用されてもよいし後輪速センサ38が検知したセンサ値が採用されてもよいし、両センサ値の平均が採用されてもよい。
更に、四輪駆動車1は、乗員が四輪駆動車1を操舵する際に回転させるステアリング40と、ステアリング40の操舵角を検出する操舵角センサ41とを備える。操舵角センサ41によって検出された操舵角センサ値はコントローラ100に入力される。
図2は、本発明の実施の形態に係る四輪駆動車1の制御装置10の電気的構成を示すブロック図である。制御装置10は、図1に示す操舵角センサ41、車速センサ43、カップリング28、及びコントローラ100の他、アクセル開度センサ42、スロットル弁44、点火プラグ45、可変動弁機構46、及び燃料噴射装置47を備える。
コントローラ100には、エンジン14のトルク、変速段、及びトランスミッション16の出力軸の回転速度等の各種情報が入力される。本実施の形態では、コントローラ100は、後述するように、これら各種情報に基づいてカップリング28の作動を制御する。
操舵角センサ41は、例えば、ステアリングシャフトに取り付けられ、操舵の向き、中立位置、及び操舵角に応じた信号をコントローラ100に出力する。操舵角センサ41は、例えば、ステアリングホイールと連動して回転する円盤状のスリット板と、スリット板を挟んで配置されたフォトインタラプタとで構成されている。
アクセル開度センサ42は、例えば、抵抗体の上を接点が摺動するポテンショ式の角度センサで構成され、アクセルペダルの変位量を検知して電気信号に変換してコントローラ100に出力する。
車速センサ43は、例えば、ブレーキドラムなどの回転部分に設けられた歯車状のロータと、ロータに対して一定の隙間を設けて配置され、コイル及び磁極等で構成されたセンシング部とを備え、ロータの回転によりコイルに発生する交流電圧に基づいて、車輪の回転速度を検出する。
スロットル弁44は、エンジン14への吸気量を調節する。点火プラグ45は、エンジン14のシリンダー内で火花を飛ばし燃料を点火させる。可変動弁機構46は、例えば、油圧式の可変動弁機構又は電動式の可変動弁機構で構成され、吸気バルブ及び排気バルブのそれぞれの開閉タイミングを調整する機構である。燃料噴射装置47は、エンジン14の気筒内に直接燃料を噴射する直噴タイプの燃料噴射装置で構成されている。
コントローラ100は、CPU等のプロセッサとメモリとを含む、1以上のコンピュータで構成されている。そして、コントローラ100は、四輪駆動車1が旋回中か否かを判定し、旋回中と判定した場合、車速センサ43が検知した車速センサ値と、操舵角センサ41が検知した操舵角センサ値とに基づいて目標ヨーレートを設定する。また、コントローラ100は、車速センサ値及び操舵角センサ値に基づいて目標横車両加速度(以下、「目標横G」と記述する。)を設定する。
図3は、コントローラ100が目標ヨーレート及び目標横Gを設定する際に用いる目標値設定マップの一例を示す図である。ここで、目標ヨーレートは、四輪駆動車1に発生するヨーレートの目標値である。目標横Gは、四輪駆動車1に発生する横車両加速度(以下、「横G」と記述する。)の目標値である。なお、目標値設定マップはコントローラ100のメモリに事前に記憶されている。
近年、車両の旋回時にエンジン14のトルクを減少させ、車両に減速度を発生させて車両を前傾させ、ステアリング操作の応答性を高めることで、車両姿勢の安定化を図る車両姿勢制御が搭載された車両が知られている(例えば、特許6112304号公報参照)。この車両では、車両姿勢制御が終了し、エンジン14のトルクを通常のトルクに復帰させた後の一定期間、車両姿勢の安定化を図るために所定のブレーキング制御が行われる。目標ヨーレート及び目標横Gは、本来的にはこのブレーキング制御に用いられるものであるが、本実施の形態では、この目標ヨーレート及び目標横Gを後輪12Rへの分配トルクを設定するためのパラメータとして用いている。
目標設定値マップは、操舵角に応じて複数存在しており、図3の例では、(A)〜(F)の6つの目標値設定マップが示されている。図3(A)はある操舵角θ(例えば、30度)における目標値設定マップが示され、図3の(B)、(C)、(D)、(E)、(F)は、それぞれ、操舵角が2θ、3θ、4θ、5θ、6θのときの目標値設定マップが示されている。すなわち、図3では、(A)〜(F)に示す目標値設定マップは、(A)〜(F)に向けて操舵角が大きくなっている。
各目標値設定マップにおいて、左側の縦軸はヨーレート(rad/s)を示し、右側の縦軸は横Gを示し、横軸は車速(km/h)を示している。
図3(A)〜(F)を概観すると、操舵角が増大するにつれて、目標ヨーレート及び目標横Gは、共に、車速に対する立ち上がり時の傾きが増大する傾向を有している。また、各目標値設定マップは、交点Pより車速が低い領域(以下、「低速領域」と記述する。)では、目標ヨーレートの方が目標横Gよりも全体的に大きな値で推移している。これは、車速が低い場合、四輪駆動車1には大きな横Gが発生しないため、大きな目標横Gを設定したとしてもそれを達成できないからである。また、低速領域では、目標ヨーレート及び目標横Gは、共に、車速の増大に伴って高速領域(交点Pより車速が高い領域)に比べて急峻な傾きで増大している。
一方、高速領域では、目標横Gの方が目標ヨーレートよりも全体的に大きな値で推移しており、詳細には、目標横Gは車速の増大に伴って緩やかに増大しているが、目標ヨーレートは車速の増大に伴って緩やかに減少している。これは、高速走行時に目標ヨーレートを大きく設定してしまうと、車両姿勢が不安定になることを考慮したためである。
なお、目標値設定マップに示す目標ヨーレート及び目標横Gは、車両姿勢を安定化させるために要求されるヨーレート及び横Gを決定するための実験を行うことによって決定されたものである。
ここでは、(A)〜(F)に示す6つの目標値設定マップが例示されているが、これは一例であり、目標値設定マップの個数は5つ以下であってもよいし、7つ以上であってもよい。
コントローラ100は、操舵角センサ41及び車速センサ43から操舵角センサ値及び車速センサ値が入力されると、図3に示す目標値設定マップの中から、入力された操舵角センサ値が示す操舵角に対応する目標値設定マップを参照し、入力された車速センサ値に対応する目標ヨーレートと目標横Gとをそれぞれ決定すればよい。なお、入力された操舵角センサ値に対応する目標値設定マップが存在しない場合、コントローラ100は、例えば、入力された操舵角センサ値が示す操舵角に対して操舵角が前後する2つの目標値設定マップを参照し、これらの目標値設定マップに示される目標ヨーレート及び目標横Gを線形補間することによって、目標ヨーレート及び目標横Gを決定すればよい。
図2に参照を戻す。コントローラ100は、目標ヨーレートに基づいて後輪12Rへの分配トルクである第1分配トルク(第1トルク分配値の一例)を設定し、且つ、目標横Gに基づいて後輪12Rへの分配トルクである第2分配トルク(第2トルク分配値の一例)を設定する。ここで、コントローラ100は、第1分配トルクを設定するために、図4(A)に示す第1ゲインマップを参照して、設定した目標ヨーレートに対応する第1ゲインを設定し、且つ、第2分配トルクを設定するために、図4(B)に示す第2ゲインマップを参照して、設定した目標横Gに対応する第2ゲインを設定する。なお、第1ゲインマップ及び第2ゲインマップはコントローラ100のメモリにより事前に記憶されている。
図4(A)、(B)は、第1ゲインマップ及び第2ゲインマップの一例を示すグラフである。図4(A)において、縦軸及び横軸は、それぞれ、第1ゲイン及び目標ヨーレートを示し、図4(B)において、縦軸及び横軸は、それぞれ、第2ゲイン及び目標横Gを示している。
図4(A)、(B)に示すように、第1ゲイン及び第2ゲインは、それぞれ、目標ヨーレートが増大するにつれて、0から、ゲイン最大値である1に向けて漸近するように増大している。また、第1ゲインマップと第2ゲインマップとを比較すると、第1ゲインの方が第2ゲインに比べ、若干、立ち上がりの傾きが急峻であることが分かる。これは、低速領域では、横Gはヨーレートに比べて相対的に低く発生することを考慮したためである。
図2に参照を戻す。コントローラ100は、第1分配トルクと第2分配トルクとのうち大きい方の分配トルクを選択し、大きい方の分配トルクを最終分配トルクとして用いてカップリング28を制御する。
ここで、特許文献1のように、目標ヨーレートのみを設定する態様を採用した場合を考える。この場合、図3に示すように、高速領域においては、目標ヨーレートは、目標横Gよりも全体的に低く、しかも徐々に低下しているため、この目標ヨーレートに対応する第1ゲインを用いて後輪12Rへの分配トルクを設定すると、後輪12Rへの分配トルクが不足し、車両姿勢がアンダーステア傾向になる可能性がある。
一方、目標横Gのみを設定する態様を採用した場合、低速領域においては、目標横Gは目標ヨーレートよりも低く設定されるため、後輪12Rへの分配トルクが不足し、車両姿勢がアンダーステア傾向になる可能性がある。
そこで、本実施の形態では、第1分配トルクと第2分配トルクとのうち大きい方の分配トルクを最終分配トルクとして設定することで、車両姿勢がアンダーステア傾向になることを緩和している。
なお、最終分配トルクが過大になると、車両姿勢がオーバーステア傾向になる可能性がある。そこで、コントローラ100は、現在の四輪駆動車1の状態(例えば、車速とアクセル開度とから得られる目標G)に応じた最大分配トルクを設定し、その最大分配トルクを超えない範囲内で、最終分配トルクを設定し、車両姿勢がオーバーステア傾向になることを緩和している。ここで、最大分配トルクは、現在の四輪駆動車1の状態に対して設定することが可能な、後輪12Rへの分配トルクの最大値を指す。
コントローラ100は、このようにして、最終分配トルクを決定すると、その最終分配トルクで後輪12Rを駆動するための印加電流を設定し、カップリング28に出力する。
図5は、カップリング28への印加電流IDと、目標後輪トルク(トルク伝達容量)との対応関係を示す印加電流マップの一例を示すグラフであり、縦軸はカップリング28の目標後輪トルク(トルク伝達容量)を示し、横軸は印加電流IDを示している。図5に示すように、カップリング28は印加電流IDが増大するにつれて目標後輪トルクが増大する特性を備えている。目標後輪トルクは後輪12Rへの分配トルクの目標値である。したがって、コントローラ100は、印加電流IDを増減させることにより、後輪12Rへの分配トルクを目的とする値に調整できる。なお、印加電流マップはコントローラ100のメモリに事前に記憶されている。
図2に参照を戻す。コントローラ100は、四輪駆動車1が旋回中でないと判定した場合、例えば、前輪12Fのエネルギー損失と後輪12Rのエネルギー損失との総和を最小化する制御(以下、「ミニマムロス制御」と記述する。)を用いて最終分配トルクを設定する。ミニマムロス制御の手法としては、例えば、特許第5793877号公報に記載された手法が採用できる。
ここで、前輪12Fのエネルギー損失には、前輪12Fのスリップによるエネルギー損失E1が含まれる。また、後輪12Rのエネルギー損失には、後輪12Rのスリップによるエネルギー損失E2と、エンジン14のトルクを後輪12Rへ伝達するトルク伝達機構の機械損失に基づくエネルギー損失E3とが含まれる。トルク伝達機構としては、例えば、図1のトランスファ22、駆動力伝達軸30、カップリング28、及び後輪用デフ26等が該当する。
図6は、前輪12F及び後輪12Rに対するトルク分配比と、エネルギー損失E1、エネルギー損失E2、及びエネルギー損失E3との関係を示すグラフである。図6において、縦軸はエネルギー損失を示し、横軸はトルク分配比を示している。横軸において、前輪と後輪とのトルク分配比は、前輪:後輪で示されている。横軸の左端は、前輪12Fと後輪12Rとのトルク分配比が100:0を示しており、全てのトルクが前輪12Fに分配されている。横軸の右端は前輪12Fと後輪12Rとのトルク分配比が50:50を示しており、前輪12Fと後輪12Rとに対するトルク分配比は等しくされている。つまり、横軸においては左端から右端に向かうにつれて、後輪12Rへのトルク分配比が0から50に向けて増大していく。
また、図6において、実線のグラフはエネルギー損失E1を示し、波線のグラフはエネルギー損失E2を示し、一点鎖線のグラフはエネルギー損失E3を示している。
図6に示すように後輪12Rへのトルク分配比が増大するにつれてエネルギー損失E1は、次第に減少している。これは、後輪12Rへのトルクの分配比が増大するにつれて、前輪12Fのスリップ量が減るからである。また、エネルギー損失E2はトルク分配比が増大するにつれて次第に増大している。これは、後輪12Rへのトルク分配比の増大に伴って後輪12Rのスリップ量が増大するからである。また、エネルギー損失E3はトルク分配比が増大するにつれて次第に増大している。これは、後輪12Rへのトルク分配比の増大に伴って後輪12Rへトルクを伝達する機構の機械的損失が増大するからである。
エネルギー損失E1〜E3の総和エネルギー損失(E1+E2+E3)は、エネルギー損失E1がエネルギー損失(E2+E3)と等しい場合に最小になることが知られている。したがって、コントローラ100は、エネルギー損失E1がエネルギー損失(E2+E3)と等しくなるように、カップリング28を制御することで、総和エネルギー損失(E1+E2+E3)を最小化する。
具体的には、コントローラ100は、前輪速センサ36で検知された前輪12Fの輪速に基づいて前輪12Fのスリップ量を算出し、算出したスリップ量に基づいて前輪12Fのスリップによるエネルギー損失E1を算出する。また、コントローラ100は、後輪速センサ38で検知された後輪12Rの輪速に基づいて後輪12Rのスリップ量を算出し、算出したスリップ量に基づいて後輪12Rのエネルギー損失E2を算出する。また、コントローラ100は、エンジン14のトルクを後輪12Rへ伝達するトルク伝達機構の機械損失に基づくエネルギー損失E3を算出する。
そして、コントローラ100は、エネルギー損失E1が、エネルギー損失E2とエネルギー損失E3との和であるエネルギー損失(E2+E3)より大きい場合、後輪12Rへのトルク分配比を増大させる。一方、コントローラ100は、エネルギー損失E1がエネルギー損失(E2+E3)以下の場合、前輪12Fへのトルク分配比を増大させる。これによって、コントローラ100は、エネルギー損失E1がエネルギー損失(E2+E3)と等しくなるようにエンジン14のトルク分配比を決定する。そして、コントローラ100は、決定した後輪12Rへのトルク分配比に目標トルクを乗じて後輪12Rへの分配トルクを求め、求めた分配トルクでカップリング28を駆動させるための印加電流を生成し、カップリング28に出力する。
図7は、本発明の実施の形態に係る四輪駆動車1の制御装置10の処理を示すフローチャートである。なお、図7のフローチャートは、所定の演算周期で繰り返し実行される。S1では、コントローラ100は、各種センサ信号を読み込む。ここでは、例えば、操舵角センサ41が検知した操舵角センサ値、アクセル開度センサ42が検知したアクセル開度センサ値、及び車速センサ43が検知した車速センサ値がセンサ信号として読み込まれる。
S2では、コントローラ100は、S1で読み込んだ車速センサ値及びアクセル開度センサ値から目標Gを設定する。目標Gとは、加速度と減速度とを含む概念であり、四輪駆動車1に対して進行方向に与えるべき加速度及び減速度を示す。
ここで、コントローラ100は、車速及びアクセル開度に応じた目標Gが予め登録された目標Gマップをメモリーに記憶しておき、この目標Gマップを参照することで、現在の車速とアクセル開度とに対応する目標Gを設定すればよい。
S3では、コントローラ100は、目標Gからエンジン14の目標トルクを設定する。ここで、コントローラ100は、S2で設定した目標Gに対して、現在設定されている変速段などを考慮した所定の演算を行うことで、目標トルクを算出すればよい。
S4では、コントローラ100は、四輪駆動車1(車両)が旋回中であるか否かを判定する。ここで、コントローラ100は、S1で取得した車速センサ値及び操舵角センサ値を所定の演算式に代入することでヨーレート(旋回度合いの一例)を算出し、算出したヨーレートが閾値Th1(第1閾値の一例)以上であれば四輪駆動車1が旋回中であると判定し、算出したヨーレートが閾値Th1未満であれば四輪駆動車1が旋回中でないと判定すればよい。閾値Th1としては、例えば、四輪駆動車1が実質的に旋回しているとみなせる予め定められたヨーレートの下限値が採用できる。これにより、四輪駆動車1が旋回しているものの直進しているとみなせる程度に旋回の度合いが小さく、車両姿勢がアンダー傾向になることを緩和する必要がないシーンにおいて、S5以降の処理が実施されず、コントローラ100の処理負担を軽減できる。
そして、四輪駆動車1が旋回中であれば(S4でYES)、処理はS5に進み、四輪駆動車1が旋回中でなければ(S4でNO)、処理はS18に進む。
S5では、コントローラ100は、S3で設定した目標トルクが閾値Th2(第2閾値の一例)以上であれば(S5でYES)、処理をS6に進め、S3で設定した目標トルクが閾値Th2未満であれば(S5でNO)、処理をS18に進める。ここで、閾値Th2としては、これ以上、目標トルクが大きくなると車両姿勢がアンダーステア傾向になることが見込まれる予め定められた値が採用できる。これにより、四輪駆動車1が旋回中であるが、目標トルクが小さく車両姿勢がアンダー傾向になることを緩和する必要がないシーンにおいて、S6以降の処理が実施されず、コントローラ100の処理負担を軽減できる。
S6では、コントローラ100は、S2で設定した目標Gに応じた前輪12F及び後輪12Rのそれぞれの接地荷重を求め、求めた接地荷重から後輪12Rに対して付与することが可能な分配トルクの最大値である最大分配トルクを設定する。
詳細には、コントローラ100は、予め定められた、停止時における前輪12F及び後輪12Rの接地荷重と、S2で設定した目標Gとを用いた所定の演算を行うことにより、停止時における後輪12Rの接地荷重に対する後輪12Rの接地荷重の増大量を求める。そして、コントローラ100は、求めた増大量から前輪12Fと後輪12Rとの接地荷重の割合を求め、S3で設定した目標トルクに、後輪12Rの接地荷重の割合を乗じることで、後輪12Rの最大分配トルクを算出する。この演算は、目標Gが増大するほど、後輪12Rへの接地荷重が増大し、その接地荷重の増大に伴って後輪12Rへ付与することができる最大分配トルクが増大するという考えに基づいている。S6を設けることで、後輪12Rへ付与される分配トルクは最大分配トルク以下に制限されることになり、車両姿勢がオーバーステア傾向になることを緩和できる。
S7では、コントローラ100は、S1で取得した操舵角センサ値と車速センサ値とに基づいて目標ヨーレートを設定する。ここで、コントローラ100は、図3に示す目標値設定マップを参照し、操舵角センサ値と車速センサ値とに対応する目標ヨーレートを決定する。
S8では、コントローラ100は、S7で設定した目標ヨーレートに基づいて第1ゲインを設定する。ここで、コントローラ100は、図4に示す第1ゲインマップを参照し、目標ヨーレートに対応する第1ゲインを決定する。
S9では、コントローラ100は、操舵角センサ値と車速センサ値とに基づき、目標横Gを設定する。ここで、コントローラ100は、図3に示す目標値設定マップを参照し、操舵角センサ値と車速センサ値とに対応する目標横Gを決定する。
S10では、コントローラ100は、S9で設定した目標横Gに基づいて第2ゲインを設定する。ここで、コントローラ100は、図4に示す第2ゲインマップを参照し、目標横Gに対応する第2ゲインを決定する。
S11では、コントローラ100は、第1ゲインが第2ゲイン以上であるか否かを判定する。第1ゲインが第2ゲイン以上であれば(S11でYES)、コントローラ100は、S6で設定した最大分配トルクとS8で設定した第1ゲインとから後輪12Rへの最終分配トルクを設定する。ここで、コントローラ100は、最大分配トルクに第1ゲインを乗じることで最終分配トルクを設定すればよい。
一方、第1ゲインが第2ゲイン未満であれば(S11でNO)、コントローラ100は、S6で設定した最大分配トルクとS10で設定した第2ゲインとから後輪12Rへの最終分配トルクを設定する。ここで、コントローラ100は、最大分配トルクに第2ゲインを乗じることで最終分配トルクを設定すればよい。
第1ゲイン及び第2ゲインは1以下であるため、後輪12Rへの最終分配トルクは最大分配トルク以下に制限され、車両姿勢がオーバーステア傾向になることを緩和できる。
S14では、コントローラ100は、S12又はS13で設定した最終分配トルクに対応する印加電流を設定する。ここで、コントローラ100は、図5に示す印加電流マップを参照して最終分配トルクに対応する印加電流を設定する。
S15では、コントローラ100は、S3で設定した目標トルクを実現するための目標吸気量と、目標燃料噴射量と、目標点火時期とをそれぞれ設定する。なお、目標トルクが決まると、目標吸気量、目標燃料噴射量、及び目標点火時期はそれぞれ一意に決定できる。そこで、コントローラ100は、目標吸気量、目標燃料噴射量、及び目標点火時期と、目標トルクと、の対応関係が予め登録された決定マップをメモリに記憶しておき、この決定マップを参照することで、目標吸気量、目標燃料噴射量、及び目標点火時期をそれぞれ決定すればよい。
S16では、コントローラ100は、S15で設定した目標吸気量を実現するためのスロットル弁44の開度と可変動弁機構46の閉弁時期とを設定する。また、S16では、S15で設定した目標燃料噴射量を実現するための燃料噴射時間を設定する。
S17では、コントローラ100は、S16で設定した開度にするための指令値をスロットル弁44に出力する。また、S17では、コントローラ100は、S16で設定した閉弁時期で閉弁させるための指令値を可変動弁機構46に出力する。また、S17では、S16で設定した燃料噴射時間で燃料を噴射させるための指令値を燃料噴射装置47に出力する。また、S17では、S15で設定された目標点火時期で点火させるための指令値を点火プラグ45に出力する。
S18では、コントローラ100は、旋回中でないため、図6を用いて説明したミニマムロス制御の手法を用いて最終分配トルクを設定する。
このように、本実施の形態によれば、第1分配トルクが第2分配トルクよりも小さな車速域では第2分配トルクに基づいてカップリング28が制御されるので、この車速域で車両姿勢がアンダーステア傾向になることが緩和される。
一方、第1分配トルクが第2分配トルクよりも大きな車速域では第1分配トルクに基づいてカップリング28が制御されるので、この車速域で車両姿勢がアンダーステア傾向になることが緩和される。
よって、本構成によれば、広範囲の車速域にわたって車両姿勢がアンダーステア傾向になることを緩和できる。
本発明は以下の変形例が採用できる。
(1)上記実施の形態では、目標ヨーレート及び目標横Gは、ステアリング40が切り込み中であるか切り戻し中であるかに拘わらず、図3の目標値設定マップを参照することにより、操舵角に応じた値が決定されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、ステアリング40の切り込み中は、切り戻し中に比べ、目標ヨーレート及び目標横Gは大きくなるように設定されてもよい。この場合、コントローラ100は操舵角の変化量が正である場合又は操舵角の微分値が正である場合はステアリング40は切り込み中であると判定し、操舵角の変化量が負である場合又は操舵角の微分値が負である場合はステアリング40は切り戻し中であると判定すればよい。
(2)上記実施の形態では、駆動源としてエンジン14が採用されているが、本発明はこれに限定されず、電動機が採用されてもよいし、電動機及びエンジン14とが組み合わされたハイブリッド駆動源が採用されてもよい。
(3)図7のフローチャートでは、目標トルクが閾値Th2以上であるか否かを判定するS5の処理が設けられているが、本発明はこの処理は省かれてもよい。
(4)図7のS11では、第1ゲインと第2ゲインとが上位選択されているが、これは一例であり、第1分配トルクと第2分配トルクとが上位選択されてもよい。この場合、S11の処理は、S12の処理とS13の処理との後に設けられればよい。
(5)上記実施の形態では、ヨーレートを旋回度合いの一例として採用したが、本発明はこれに限定されず、操舵角センサ値が旋回度合いとして採用されてもよい。また、ヨーレートセンサを設け、ヨーレートセンサが検知したヨーレートセンサ値を旋回度合いの一例として採用してもよい。
1 四輪駆動車
10 制御装置
12F 前輪
12R 後輪
14 エンジン
40 ステアリング
41 操舵角センサ
42 アクセル開度センサ
43 車速センサ
44 スロットル弁
45 点火プラグ
46 可変動弁機構
47 燃料噴射装置
100 コントローラ

Claims (7)

  1. 駆動源で生成されたトルクの一部を補助駆動輪である後輪に分配するための分配装置を有する四輪駆動車の制御装置であって、
    前記四輪駆動車の旋回時に、目標ヨーレートに基づいて設定された前記後輪へのトルク分配値である第1トルク分配値と、目標横車両加速度に基づいて設定された前記後輪へのトルク分配値である第2トルク分配値とのうち大きい方のトルク分配値に基づいて前記分配装置を制御する、
    四輪駆動車の制御装置。
  2. 請求項1に記載の四輪駆動車の制御装置であって、
    前記後輪への最大分配トルクを超えない範囲内で、前記最大分配トルクと前記大きい方のトルク分配値とに基づいて前記分配装置を制御する四輪駆動車の制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の四輪駆動車の制御装置であって、
    前記四輪駆動車の旋回度合いが第1閾値以上であるときに、前記第1トルク分配値と前記第2トルク分配値とのうち大きい方のトルク分配値に基づいて前記分配装置を制御する四輪駆動車の制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の四輪駆動車の制御装置であって、
    前記駆動源で生成されるトルクが第2閾値以上のときに、前記第1トルク分配値と前記第2トルク分配値とのうち大きい方のトルク分配値に基づいて前記分配装置を制御する四輪駆動車の制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の四輪駆動車の制御装置であって、
    前記四輪駆動車の旋回度合いが第1閾値未満であるときには、前輪の駆動ロスと、前記後輪の駆動ロスとを比較し、
    前記前輪の駆動ロスが大きいときには前記トルク分配値を増加させる一方、前記後輪の駆動ロスが大きいときには前記トルク分配値を減少させる四輪駆動車の制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の四輪駆動車の制御装置であって、
    前記目標ヨーレート及び前記目標横車両加速度は、車速センサ値及び操舵角センサ値に応じた値に設定される四輪駆動車の制御装置。
  7. 四輪駆動車であって、
    駆動源と、
    主駆動輪である前輪と、
    補助駆動輪である後輪と、
    車速センサと、
    操舵角センサと、
    前記駆動源で生成されたトルクの一部を前記後輪に分配するための分配装置と、
    プロセッサとを備え、
    前記プロセッサは、
    前記四輪駆動車が旋回中か否かを判定し、
    前記旋回中と判定したときに、
    前記車速センサが検知した車速センサ値及び前記操舵角センサが検知した操舵角センサ値に基づいて目標ヨーレートを設定し、
    前記目標ヨーレートに基づいて前記後輪へのトルク分配値である第1トルク分配値を設定し、
    前記車速センサ値及び前記操舵角センサ値に基づいて目標横車両加速度を設定し、
    前記目標横車両加速度に基づいて前記後輪へのトルク分配値である第2トルク分配値を設定し、
    前記第1トルク分配値と前記第2トルク分配値とのうち大きい方のトルク分配値に基づいて、前記分配装置を制御するように構成されている、
    四輪駆動車。
JP2017238720A 2017-12-13 2017-12-13 四輪駆動車の制御装置及び四輪駆動車 Active JP6515988B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017238720A JP6515988B1 (ja) 2017-12-13 2017-12-13 四輪駆動車の制御装置及び四輪駆動車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017238720A JP6515988B1 (ja) 2017-12-13 2017-12-13 四輪駆動車の制御装置及び四輪駆動車

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6515988B1 true JP6515988B1 (ja) 2019-05-22
JP2019104401A JP2019104401A (ja) 2019-06-27

Family

ID=66625478

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017238720A Active JP6515988B1 (ja) 2017-12-13 2017-12-13 四輪駆動車の制御装置及び四輪駆動車

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6515988B1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11718284B2 (en) * 2021-05-14 2023-08-08 Volvo Car Corporation Steering control system

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019104401A (ja) 2019-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010273540A (ja) 回生制動を持つ車両の独立制動及び操縦性の制御方法及びシステム
JP7109743B2 (ja) 車両システム
US20190389510A1 (en) Vehicle control method and system
US20190389469A1 (en) Vehicle control method and vehicle system
JP6521491B1 (ja) 車両の制御装置
WO2019163947A1 (ja) 車両の制御方法及び車両システム
WO2019188437A1 (ja) 車両の制御装置
US11458836B2 (en) Vehicle system
JP2020175837A (ja) 車両システム
US20190389466A1 (en) Vehicle control method and vehicle system
JP6515988B1 (ja) 四輪駆動車の制御装置及び四輪駆動車
JP6512273B1 (ja) 四輪駆動車の制御装置及び四輪駆動車
JP6481744B1 (ja) 四輪駆動車の制御装置
US20160144855A1 (en) Vibration damping control system for vehicle
JP7025713B2 (ja) 車両の制御装置
JP7038972B2 (ja) 車両の制御方法、車両システム及び車両の制御装置
JP6555327B2 (ja) 四輪駆動車の制御装置
WO2020054535A1 (ja) 車両の制御方法、車両システム及び車両の制御装置
JP2019188906A (ja) 車両の制御装置
JP2019123313A (ja) 車両の制御装置
JP7080442B2 (ja) 車両の制御方法及び車両システム
JP6521492B1 (ja) 車両の制御装置
KR100836292B1 (ko) 사륜구동 하이브리드 차량의 구동력 제어방법
JP2019188904A (ja) 車両の制御装置
JP2021102384A (ja) 車両の制御システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180323

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190401

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6515988

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150