JP6514902B2 - トンネル換気装置および換気方法 - Google Patents
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Description
トンネルの換気方式としては、吸引捕集方式(例えば、特許文献1参照)または希釈封じ込め方式(例えば、特許文献2参照)を採用するのが一般的である。
このような観点から、本発明は、装置全体の移動を簡易に行うことを可能としたトンネル換気装置およびこれを利用したトンネル施工時の換気方法を提案することを課題とする。
また、レールは、トンネルの内壁(頂部または肩部)に直接固定されているのではなく、吊持部材を介して吊持されているため、盛り替えが容易である。
レールの盛り替えは、トンネルの掘進に伴って増設された吊持部材を利用して掘進長分だけ移動させればよい。
また、前記集塵機と前記風管とが、レジューサーを介して連結されていれば、集塵機と風管との接続性が向上する。
本実施形態のトンネル換気装置1は、図1(a)に示すように、集塵機2、風管3およびレール4を備えている。
風管3の切羽TF側の端部はレジューサー5を介して集塵機2の排気口に連結されており、坑口TE側の端部は切羽TFから十分に離れた位置において開口している。なお、風管3を集塵機2に直接連結する場合には、レジューサー5を省略してもよい。
本実施形態では、吊持部材7として、図2(a)および(b)に示すように、トンネルの肩部において地山または吹付けコンクリートに埋め込まれたアンカー8と、このアンカー8に取り付けられたチェーンブロック9を採用している。なお、吊持部材7は、トンネルTの頂部に設けられていてもよい。また、吊持部材7の構成は限定されるものではなく、例えば、トンネルTの支保工の一部を構成する鋼製支保工(図示せず)に取り付け可能な吊持部材を使用してもよい。
本実施形態の取付部材42は、レール4の上側のフランジに係止されている。取付部材42は、車輪を有しており、上側のフランジの下面を転動可能である。なお、取付部材42の構成は限定されるものではなく、例えば、レール4等に固定されたフックや等であってもよい。また、チェーンブロック9のフックは、レール4に形成された取付穴に係止してもよい。
換気方法は、換気工程と移動工程とを備えている。
換気工程は、図3に示すように、切羽TF近傍の換気を行い、掘削に伴う粉塵の除去を行う工程である。換気工程では、トンネルT坑内に設置されたトンネル換気装置1を起動させる。
なお、トンネルT坑内には、トンネル換気装置1とは別に、送気管10が配管されていて、トンネル坑外の新鮮な空気A0が切羽TF近傍に送気されている。
移動工程では、まず、切羽TF側に吊持部材7を新設する(図4(a)参照)。吊持部材7の新設は、アンカー8をトンネルTの肩部に打ち込み、このアンカー8にチェーンブロック9を取り付けることにより行う。
トンネル換気装置1の移動が完了したら、トンネル換気装置1を起動して、坑内の換気を行う(換気工程)。
また、トンネル換気装置1の移動を迅速に行うことで、トンネルT坑内の環境を維持することができる。
また、レール4は、トンネルTの内壁(頂部または肩部)に直接固定されているのではなく、吊持部材7を介して吊持されているため、盛り替え(取り外しと取り付け)が容易である。
レール4の盛り替えは、トンネルTの掘進に伴って増設された吊持部材7を利用して掘進長分だけ行えばよい。
また、チェーンブロック9は転用可能なため、経済的である。
例えば、前記実施形態では、集塵機2の軸線と風管3の中心軸とが、上下方向で平行となるように配設されているが、集塵機2の軸線と風管3の中心軸は偏心していてもよい。
2 集塵機
3 風管
4 レール
5 レジューサー
6 トロリー
7 吊持部材
8 アンカー
9 チェーンブロック
Claims (5)
- 集塵機と、
前記集塵機からトンネルの坑口方向に延設された風管と、
前記トンネルの上部から吊持されたレールと、
前記トンネルの頂部または肩部に設けられた複数の吊持部材と、
を備えるトンネル換気装置であって、
前記風管は、前記レールに吊下されており、
前記レールは、断面I型または断面コ字状のレール部材をトンネル軸方向に連結することにより形成されており、
前記レールには、複数の取付部材が取り付けられていて、
前記取付部材は、前記レールの上側のフランジの下面を転動可能な車輪を備えており、
前記レールは、前記吊持部材と前記取付部材とを連結することにより吊持されていることを特徴とする、トンネル換気装置。 - 前記吊持部材は、前記トンネルの頂部または肩部に埋め込まれたアンカーと、前記アンカーに取り付けられたチェーンブロックと、を備えていることを特徴とする、請求項1に記載のトンネル換気装置。
- 前記風管が、前記レールに沿って移動可能に設けられていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のトンネル換気装置。
- 前記集塵機と前記風管とが、レジューサーを介して連結されていることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のトンネル換気装置。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のトンネル換気装置を利用して切羽近傍の換気を行う換気工程と、
トンネルの掘進に伴い、前記トンネル換気装置を切羽側に前進させる移動工程と、を備えるトンネル内の換気方法であって、
前記移動工程では、切羽近傍に最先端の前記吊持部材を設置する作業と、
前記レールの先端部を前記最先端の吊持部材に吊持させる作業と、
前記集塵機および前記風管を切羽側に前進させる作業と、を備えていることを特徴とする、換気方法。
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