JP6514871B2 - 表面実装機の部品保持ヘッド、この部品保持ヘッドにおけるセンサの位置決め方法、及びセンサ位置決め治具 - Google Patents

表面実装機の部品保持ヘッド、この部品保持ヘッドにおけるセンサの位置決め方法、及びセンサ位置決め治具 Download PDF

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Description

本発明は、ICチップ等の部品(電子部品)を基板上に実装する表面実装機において、部品を保持する部品保持具を有する部品保持ヘッド、この部品保持ヘッドにおけるセンサの位置決め方法、及びセンサ位置決め治具に関する。
一般的に表面実装機は、部品保持ヘッドを部品供給部の上方に移動させ、そこで部品保持ヘッドに備えられた部品保持具としてのノズルに下降・上昇動作を行わせて、ノズルの下端部に部品を真空吸着してピックアップし、次に部品保持ヘッドを基板の上方へ移動させ、そこで再度ノズルに下降・上昇動作を行わせて、部品を基板の所定の座標位置に実装するように構成されている。
上述のように、ノズルに下降・上昇動作を行わせて部品をピックアップする場合、ノズルの下降ストロークが大きすぎるとノズルの下端部が部品の上面を強く押圧して部品を破壊する。下降ストロークが小さすぎると、ノズルは部品の上面に着地できず、部品をピックアップミスする。部品を基板に実装する場合も同様であり、ノズルの下降ストロークが大きすぎるとノズルの下端部に吸着された部品が基板に強く押圧されて破壊する。下降ストロークが小さすぎると、部品は基板の上面に着地できず、部品を実装ミスする。したがってノズルの下降ストロークは適切に制御しなければならない。
ノズルの下降ストロークを適切に制御するための方法として、ノズルの着地を検知する検知手段(ノズルを検知するセンサ)を利用した方法が特許文献1に提案されている。しかし、特許文献1の方法では、センサをノズル毎に設置する必要がある。すなわち、ノズルを複数備えた部品保持ヘッドにおいては、センサをノズル毎に対応させて複数設置する必要があり、設置スペース上の問題が生じ、またコストアップの要因にもなる。
これに対して本願出願人は、特願2013−212220において、ノズルが装着されるスピンドルと、これを昇降させる昇降部材(押圧具)とを別部材として設け、昇降部材側にセンサを設けた構成の部品保持ヘッドを提案した。この部品保持ヘッドによれば、センサをノズル毎に対応させて複数設置する必要はなくなる。
ただし、昇降部材にセンサを設けた構成では、昇降部材を部品保持ヘッドのメインフレームに組み付ける際、特に昇降軸のフリクションを抑制する調整を実施したときに、昇降部材に位置ずれが生じることがある。昇降部材に位置ずれが生じると、これに連動してセンサの位置もずれることから、当該センサによっては、ノズル(ノズルの位置変化)を正確に検知できなくなるおそれがある。
特許第3543044号公報
本発明が解決しようとする課題は、表面実装機の部品保持ヘッドにおいて、部品保持具(ノズル)を検知するセンサの位置ずれを矯正できるようにし、また、これによってセンサを所望の位置に位置決めできるようにすることにある。
本発明によれば、以下の(1)から(7)に記載の表面実装機の部品保持ヘッド、この部品保持ヘッドにおけるセンサの位置決め方法、及びセンサ位置決め治具が提供される。
(1)スピンドルと、このスピンドルをその軸線方向に沿ったZ方向に昇降させるための昇降部材とを備え、前記スピンドルの下端に部品保持具を装着した表面実装機の部品保持ヘッドにおいて、
前記部品保持具を検知するセンサを、前記昇降部材に位置調整機構を介して連結し
前記位置調整機構が、前記センサの、Z方向と垂直なXY方向の位置を調整するためのXY方向位置調整部材を含むことを特徴とする表面実装機の部品保持ヘッド。
(2)前記センサが光ファイバセンサであり、この光ファイバセンサが、その光軸方向を調整するための光軸方向調整手段を含む、(1)に記載の表面実装機の部品保持ヘッド。
(3)前記位置調整機構が、前記センサのZ方向の位置を調整するためのZ方向位置調整部材を含む、(1)に記載の表面実装機の部品保持ヘッド。
(4)前記昇降部材に前記XY方向位置調整部材を介してアーム部材が連結され、このアーム部材に前記Z方向位置調整部材を介して前記センサが連結されている、(3)に記載の表面実装機の部品保持ヘッド。
(5)(4)に記載の表面実装機の部品保持ヘッドにおいて、当該部品保持ヘッドのメインフレームに取り付けた位置決め治具によって、前記アーム部材のXY方向の位置決めを行うことを特徴とする表面実装機の部品保持ヘッドにおけるセンサの位置決め方法。
(6)(1)から(4)のいずれかに記載の表面実装機の部品保持ヘッドであって前記センサが光ファイバセンサである表面実装機の部品保持ヘッドにおいて使用するセンサ位置決め治具であって、部品保持ヘッドのメインフレームに対して位置決めするための位置決め部と、前記スピンドルの位置を固定するための位置固定部と、前記光ファイバセンサの光軸の目標位置を示す目標位置部とを有するセンサ位置決め治具。
(7)(6)に記載のセンサ位置決め治具を使用したセンサの位置決め方法であって、前記位置決め部を前記メインフレームに位置決めするとともに、前記位置固定部で前記スピンドルの位置を固定したうえで、前記光ファイバセンサの光軸が前記目標位置部に整合するように、前記位置調整機構により当該光ファイバセンサの位置を調整することを特徴とする表面実装機の部品保持ヘッドにおけるセンサの位置決め方法。
本発明において部品保持具を検知するセンサは、昇降部材に位置調整機構を介して連結されているので、昇降部材に位置ずれが生じたとしても、位置調整機構によりセンサの位置ずれを矯正でき、これによってセンサを所望の位置に位置決めできる。
また、前記(5)に記載の位置決め治具や、前記(6)に記載のセンサ位置決め治具を使用することで、センサの位置決めを容易かつ正確に行うことができ、更に、その位置決めを実機外で行うことも可能となる。
本発明の部品保持ヘッドの全体構成を示す斜視図である。 図1の部品保持ヘッドにおいてスピンドルをZ方向に下降させる機構を示す図で、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)、(d)は要部の斜視図である。 図2のスピンドルをZ方向に下降させる機構において昇降部材周りの構成を示す説明図である。 図1の部品保持ヘッドにおいて使用した光ファイバセンサの要部を、その取付状態を含めて示す斜視図である。 図1の部品保持ヘッドにおいてスピンドルの下端に装着されたノズル部分の断面を拡大して示す斜視図である。 ノズルが着地したときの光ファイバセンサの受光量の変化を模式的に示す図である。 位置決め治具の使用状態を示す図で、(a)部品保持ヘッドの背面、(b)はその左側面を示す。 光ファイバセンサ30の取付状態を示す図で、(a)は部品保持ヘッドの背面、(b)はその左側面を示す。 センサ位置決め治具を示す斜視図である。 図9のセンサ位置決め治具の使用状態を示す図で、(a)は部品保持ヘッドの左側面、(b)はその底面を示す。
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づき説明する。
図1は、本発明の部品保持ヘッドの全体構成を示す斜視図である。
同図に示す部品保持ヘッド10はロータリーヘッド式の部品保持ヘッドであり、ヘッド本体を構成するメインフレーム20に、ロータリーヘッド40が鉛直軸周りのR方向に回転可能に取り付けられている。このロータリーヘッド40には、その周方向に沿って等間隔で複数本のスピンドル41が配置され、各スピンドル41の下端に部品を吸着保持する部品保持具としてノズル42が装着されている。
ロータリーヘッド40は、メインフレーム20に設置されたRサーボモータ21の駆動によりR方向に回転する。また、各スピンドル41は、メインフレーム20に設置されたTサーボモータ22の駆動により、その軸線周りのT方向に回転する。更に、メインフレーム20には、特定位置にあるスピンドル41a(図3参照)を軸線方向に沿ったZ方向に下降させるためのZサーボモータ23が配置されている。Rサーボモータ21の駆動によりロータリーヘッド40をR方向に回転させる機構、及びTサーボモータ22の駆動により各スピンドル41をT方向に回転させる機構については周知であるので、その説明は省略する。Zサーボモータ23の駆動によりスピンドル41aを下降させる機構については、以下に説明する。
図2は、図1の部品保持ヘッド10においてスピンドル41aをZ方向に下降させる機構を示す図で、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)、(d)は要部の斜視図である。
Zサーボモータ23のモータ軸は、ボールねじ機構のねじ軸24に連結され、このねじ軸24にボールねじ機構のナットが装着され、このナットに昇降部材25が締結されている。また、昇降部材25には、回転止めと昇降ガイドために上部スプラインシャフト26が装着されている。そして、この昇降部材25に押圧具25aが一体的に連結されている。したがって、Zサーボモータ23の駆動により、昇降部材25とともに押圧具25aがZ方向に移動する。
昇降部材25及び押圧具25aはメインフレーム20側に1個だけ設けられている。スピンドル41を下降させるときには、押圧具25aに対してスピンドル41を相対的に移動させることにより下降させるスピンドル41(前記特定位置にあるスピンドル41a)を選択し、押圧具25aを下降させることにより当該スピンドル41aを下降させる。本実施例では図3に示すように、ロータリーヘッド40をR方向に回転させることにより押圧具25aに対してスピンドル41を移動させ、押圧具25aの直下にあるスピンドル41aを下降させる。ただし、特定位置にあるスピンドル41aを選択して下降させる構成はこれに限定されず、押圧具を移動させて下降させるスピンドルを選択するようにしてもよい。
図2に戻って、押圧具25aが連結された昇降部材25には、アダプタ部材27を介してアーム部材28の基端が連結され、このアーム部材28の先端側にセンサホルダ部材29を介して光ファイバセンサ30が連結されている。また、アーム部材28の先端側には、昇降部材25の昇降に伴うアーム部材28の昇降をガイドするために下部スプラインシャフト31が装着されている。この下部スプラインシャフト31は、固定部材32を介してメインフレーム20に固定されている。
ここで、前記アダプタ部材27は、光ファイバセンサ30のXY方向の位置を調整するためのXY方向位置調整部材である。すなわち、アダプタ部材27は、昇降部材25に対して、Z方向に垂直な水平面内でXY方向に位置調整可能に連結される。これによって、アダプタ部材27と一体であるアーム部材28のXY方向の位置が調整され、その結果、アーム部材28に連結された光ファイバセンサ30のXY方向の位置が調整される。
また、前記センサホルダ部材29は、光ファイバセンサ30のZ方向の位置を調整するためのZ方向位置調整部材である。すなわち、センサホルダ部材29は、アーム部材28に対してZ方向に位置調整可能に連結される。これによって、センサホルダ部材29に一体に連結(保持)された光ファイバセンサ30のZ方向の位置が調整される。
このように光ファイバセンサ30は、アダプタ部材27、アーム部材28及びセンサホルダ部材29を介して昇降部材25に連結されるが、アダプタ部材27及びセンサホルダ部材29による位置調整がなされた後は、昇降部材25及び押圧具25aと一体化される。したがって、光ファイバセンサ30は、Zサーボモータ23の駆動により押圧具25aがZ方向に移動すると、これと連動してZ方向に移動する。すなわち、光ファイバセンサ30は、押圧具25aの昇降によるスピンドル31aのZ方向の移動と同調してZ方向に移動する。なお、スピンドル41は2つのコイルばねからなる弾発体41b(図1参照)によって常に上方の初期位置に向けて付勢されている。
光ファイバセンサ30は、発光部及び受光部が光ファイバやレンズとともに組み込まれたもので、その構成自体は周知である。図4は、本実施例で使用した光ファイバセンサ30の要部を、その取付状態を含めて示す斜視図である。前述のとおり、光ファイバセンサ30は、センサホルダ部材29を介してアーム部材28に連結される。そして本実施例の光ファイバセンサ30は、その光軸方向を調整するための光軸方向調整手段として偏心カラー30aを有する。すなわち、偏心カラー30aは、光ファイバセンサ30のレンズ30bに装着されており、この偏心カラー30aをレンズ30bに対して回転させることで、光ファイバセンサ30の光軸方向を調整する。
次に、光ファイバセンサ30のセンサ機能について説明する。
本実施例において光ファイバセンサ30は、図1に表れているようにスピンドル41の下端に装着されたノズル42の斜め上方に配置されている。そして、光ファイバセンサ30の発光部は、図5に拡大して示すノズル42の外周上面の反射面42aに向けて斜め下向きに光Pを発する。その光Pは光ファイバセンサ30の受光部で受光される。
ここで、ノズル42は、図5に示すとおりスピンドル41の下端にコイルばね43(弾性体)を介して装着されている。したがって、スピンドル41の下降によりその下端のノズル42が着地すると、コイルばね43が圧縮されてスピンドル41に対するノズル42の上下方向の位置が変化する。具体的にはノズル42がスピンドル41の下端側に向けて相対的に移動する。
一方、光ファイバセンサ30の発光部から発せされる光Pは、図4に示したレンズ30bによって、ノズル42が着地していない初期状態のときの反射面42aに焦点が合せられている。したがって、ノズル42が着地してその上下方向の位置が変化すると、反射面42aで反射される反射光の量が減少し、光ファイバセンサ30の受光部で受光する受光量が減少する(図6参照)。本実施例では、この受光量の減少を光ファイバセンサ40のセンサ部(図示省略)で検知する。そして、センサ部は受光量が所定量減少したとき、例えば図6に示す閾値A以下になったときに、ノズル42が着地したと判断し、着地検知信号を発する。
なお、本明細書においてノズル42(部品保持具)の着地とは、部品のピックアップ工程においてノズル42の下端部が部品の上面に着地すること、及び部品の実装工程においてノズル42の下端部に保持された部品が基板の上面に着地することの両方を含む概念である。
以上の構成において、部品保持ヘッド10を有する表面実装機は、スピンドル41の下端に装着されたノズル42により、部品を部品供給部からピックアップし保持してプリント基板上に移送し、プリント基板上の所定位置に実装する。
このピックアップ時及び実装時においては、図3で説明したように、押圧具25aの直下に位置させたスピンドル41aの上端面を押圧具25aが押圧して、そのスピンドル41aをZ方向に下降させる。その後、スピンドル41a先端のノズル42が着地すると、前述のとおり、コイルばね43が圧縮されてスピンドル41aに対するノズル42の上下方向の位置が変化し、光ファイバセンサ30の受光部で受光する受光量が減少する。そして、光ファイバセンサ30のセンサ部が着地検知信号を発する。この着地検知信号は、表面実装機の制御部に送信される。この制御部は着地検知信号を受信すると、押圧具25aを下降させるZサーボモータ23を停止させる。これにより、ノズル42の下降ストロークが適切に制御され、ノズル42が正確に着地する。
次に、光ファイバセンサ30の位置決め方法について説明する。
まず、図2に示した昇降部材25は、上部スプラインシャフト26を基準にメインフレーム20に組み付けられた後、前述したボールねじ機構のナットと締結される。次いで、昇降部材25に、アーム部材28がアダプタ部材27を介して連結される。このとき、アーム部材28とアダプタ部材27は一体であり、アダプタ部材27は昇降部材25に対してXY方向に位置調整可能であるので、アーム部材28のXY方向の位置が調整可能である。
具体的には、図7に示すように位置決め治具50を使用して、アーム部材28のXY方向の位置を調整する。より詳しくは、アーム部材28は段差を有し、この段差部分がセンサホルダ部材29を取り付ける取付部(取付面)28aとなるので、この取付部28aのXY方向の位置が所望の位置となるように、位置決め治具50を使用してアーム部材28のXY方向の位置を調整する。なお、図7において(a)は部品保持ヘッド10の背面、(b)はその左側面を示す。
位置決め治具50は、その一端にメインフレーム20に締結固定される締結部51、他端に前記取付部28aを突き当てる位置決め部(位置決め面)52を有する。この位置決め部52に前記取付部28aを突き当てることで、当該取付部28aのXY方向の位置が所望の位置に位置決めされる。具体的には、図7(a)に表れている取付部28aと位置決め部52との突き当たりにより、取付部28aのX方向の位置が位置決めされ、図7(b)に表れている取付部28aと位置決め部52との突き当たりにより、取付部28aのY方向の位置が位置決めされる。すなわち、位置決め治具50は、その一端の締結部51がメインフレーム20に締結固定されて位置決めされるから、前述の上部スプラインシャフト26、ポールねじ機構、及び昇降部材25の位置誤差に関わらず、アーム部材28の取付部28aのXY方向の位置を所望の位置に位置決めすることができる。そして、この位置決めされた位置で、アダプタ部材27を介してアーム部材28の基端側を昇降部材25に連結固定する。
一方、アーム部材28の先端側には、図2で説明したように下部スプラインシャフト31が装着され、下部スプラインシャフト31は固定部材32を介してメインフレーム20に固定される。このとき固定部材32は、XY方向の位置が調整されたアーム部材28に装着された下部スプラインシャフト31の位置にならって、メインフレーム20に固定される。
以上のように、アーム部材28がアダプタ部材27を介して昇降部材25にXY方向の位置可能に連結されることから、上部スプラインシャフト26とボールねじ機構の位置合わせと、下部スプラインシャフト31とアーム部材28の位置合わせとが干渉しない。したがって、スムーズな昇降動作と、的確なアーム部材28の位置、すなわち的確な光ファイバセンサ30のXY位置の確保との両立が可能となる。
続いて、光ファイバセンサ30のZ方向の位置決めを行う。具体的には、前述の要領でXY方向の位置決めがなされたアーム部材28の取付部28aに対して、図8に示すように、光ファイバセンサ30を保持したセンサホルダ部材29を取り付け、光ファイバセンサ30のZ方向の位置決めを行う。なお、図8において(a)は部品保持ヘッド10の背面、(b)はその左側面を示す。
以上により、光ファイバセンサ30は、XYZの全ての方向について位置決めされるが、本実施例において最終的な光ファイバセンサ30の光軸(焦点位置)の調整は、センサ位置決め治具60を使用して行う。
図9はセンサ位置決め治具60を示す斜視図、図10はその使用状態を示す図である。なお、図10において(a)は部品保持ヘッド10の左側面、(b)はその底面を示す。
センサ位置決め治具60は、位置決め部61、位置固定部62及び目標位置部63を有する。
センサ位置決め治具60を使用するときは、まず、位置決め部61を、メインフレーム20を構成するヘッド取付プレート20aに取り付けられた基準プレート20bに突き当てることで、センサ位置決め治具60をメインフレーム20に対して位置決めする。次いで、位置固定部62をスピンドル41の下端に嵌め合せることで、スピンドル41(ロータリーヘッド40)のR方向の位置を固定する。これにより、センサ位置決め治具60及びスピンドル41(ロータリーヘッド40)はXYZ方向に対して位置決めされ、この位置決めされた状態において、目標位置部63が光ファイバセンサ30の光軸(焦点位置)の目標位置を示す。
この目標位置部63に光ファイバセンサ30の光軸が合うように、最終的な光ファイバセンサ30の光軸の調整を行う。光ファイバセンサ30の光軸の調整は、基本的には前述したアダプタ部材27及びセンサホルダ部材29によるXYZ方向の位置調整により行うことができるが、各部材が有する寸法誤差や光ファイバセンサ30自体の製造誤差等により、光ファイバセンサ30の光軸(焦点位置)が目標位置からずれることがある。この場合、図4で説明した光ファイバセンサ30の偏心カラー30aをレンズ30bに対して回転させることで、光ファイバセンサ30の光軸方向を微調整する。偏心カラー30aを回転させると、光ファイバセンサ30の焦点位置がZ方向にも移動してしまうが、このZ方向の移動は、アーム部材28に対してセンサホルダ部材29をZ方向に再度調整することで吸収できる。
ここで、図9に示したセンサ位置決め治具60では位置固定部62を3個設けたが、少なくとも1個設ければよい。また、前述のヘッド取付プレート20aは、部品保持ヘッド10を表面実装機のXYガントリのX軸に取り付けるときの取付面となる。
前述のとおり、センサ位置決め治具60はロータリーヘッド40のR方向の位置、すなわちR軸を固定する。このようにセンサ位置決め治具60を用いて固定されたR軸の位置を基準にとしてR軸の原点調整を実施することによって、前述のセンサ位置調整により実機外で得られた目標位置は、実機内で別途キャリブレーションをした際にも目標位置として確保される。また、実機の組立現場では、Rサーボモータ21のエンコーダ原点位置をロータリーヘッド40のR軸(ノズルインデックス)原点位置と合わせて、Rサーボモータ21側とロータリーヘッド40側とをカップリングで締結する。このとき合わせ込むノズルインデックスの原点位置の調整も、センサ位置決め治具60を使用して行うことができるので、組立現場での原点調整位置と実機上での原点位置の誤差を抑制することができる。更に、検出対象となるノズル42の位置も、センサ位置決め治具60を使用することにより実機内外で同等の位置を確保することができるようになるため、光ファイバセンサ30の光量の確認及び調整も、実機外で実施することが可能となる。
なお、以上の実施例では、ノズル42を検知するセンサとして光ファイバセンサ30を使用したが、磁気センサ等の他の非接触センサを使用することもできる。また、本発明はロータリーヘッド式以外の部品保持ヘッドにも適用可能である。
10 部品保持ヘッド
20 メインフレーム(ヘッド本体)
20a ヘッド取付プレート
20b 基準プレート
21 Rサーボモータ
22 Tサーボモータ
23 Zサーボモータ
24 ボールねじ機構のねじ軸
25 昇降部材
25a 押圧具
26 上部スプラインシャフト
27 アダプタ部材
28 アーム部材
28a 取付部(取付面)
29 センサホルダ部材
30 光ファイバセンサ
30a 偏心カラー
30b レンズ
31 下部スプラインシャフト
32 固定部材
40 ロータリーヘッド
41,41a スピンドル
41b 弾発体
42 ノズル(部品保持具)
42a 反射面
43 コイルばね(弾性体)
50 位置決め治具
51 締結部
52 位置決め部(位置決め面)
60 センサ位置決め治具
61 位置決め部
62 位置固定部
63 目標位置部

Claims (7)

  1. スピンドルと、このスピンドルをその軸線方向に沿ったZ方向に昇降させるための昇降部材とを備え、前記スピンドルの下端に部品保持具を装着した表面実装機の部品保持ヘッドにおいて、
    前記部品保持具を検知するセンサを、前記昇降部材に位置調整機構を介して連結し
    前記位置調整機構が、前記センサの、Z方向と垂直なXY方向の位置を調整するためのXY方向位置調整部材を含むことを特徴とする表面実装機の部品保持ヘッド。
  2. 前記センサが光ファイバセンサであり、この光ファイバセンサが、その光軸方向を調整するための光軸方向調整手段を含む、請求項1に記載の表面実装機の部品保持ヘッド。
  3. 前記位置調整機構が、前記センサのZ方向の位置を調整するためのZ方向位置調整部材を含む、請求項に記載の表面実装機の部品保持ヘッド。
  4. 前記昇降部材に前記XY方向位置調整部材を介してアーム部材が連結され、このアーム部材に前記Z方向位置調整部材を介して前記センサが連結されている、請求項に記載の表面実装機の部品保持ヘッド。
  5. 請求項に記載の表面実装機の部品保持ヘッドにおいて、当該部品保持ヘッドのメインフレームに取り付けた位置決め治具によって、前記アーム部材のXY方向の位置決めを行うことを特徴とする表面実装機の部品保持ヘッドにおけるセンサの位置決め方法。
  6. 請求項1からのいずれかに記載の表面実装機の部品保持ヘッドであって前記センサが光ファイバセンサである表面実装機の部品保持ヘッドにおいて使用するセンサ位置決め治具であって、部品保持ヘッドのメインフレームに対して位置決めするための位置決め部と、前記スピンドルの位置を固定するための位置固定部と、前記光ファイバセンサの光軸の目標位置を示す目標位置部とを有するセンサ位置決め治具。
  7. 請求項に記載のセンサ位置決め治具を使用したセンサの位置決め方法であって、前記位置決め部を前記メインフレームに位置決めするとともに、前記位置固定部で前記スピンドルの位置を固定したうえで、前記光ファイバセンサの光軸が前記目標位置部に整合するように、前記位置調整機構により当該光ファイバセンサの位置を調整することを特徴とする表面実装機の部品保持ヘッドにおけるセンサの位置決め方法。
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