JP6513500B2 - ワッシャの製造方法及びワッシャ - Google Patents

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Description

本発明は、荷重を受けるためのワッシャの製造方法及びワッシャの技術に関する。
従来、荷重を受けるためのワッシャは、略板状に形成される成形材料を成形用金型によって打ち抜くことで成形される。例えば、特許文献1に記載の如くである。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、成形材料をリング状に打ち抜くため、成形材料の多くが無駄になってしまう。また、例えば、成形材料を半円状に打ち抜いて、二個の半円状の部材同士を接合する場合でも、依然として多くの成形材料が無駄になってしまい、材料歩留まりを十分に向上することができるとは言い難い(図9に示すスクラップS901参照)。以上のように、従来技術においては、材料歩留まりが悪いという点で不利であった。
特開2001−82457号公報
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は材料歩留まりを向上することができるワッシャの製造方法及びワッシャを提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、短手方向の一側面及び他側面にそれぞれ形成される切欠部を具備する長手部材を準備する準備工程と、前記一側面及び前記他側面が前記短手方向及び長手方向と直交する一方向から見て円弧状となるように、かつ、外周側に配置される切欠部が内周側に配置される切欠部よりも大きく開口するように前記長手部材を変形させる変形工程と、を具備するものである。
請求項2においては、前記準備工程で準備される前記長手部材は、前記一側面及び前記他側面の前記切欠部が互いに同一形状に形成され、前記変形工程は、前記長手部材の前記長手方向の一側及び他側を、前記一側面又は前記他側面側に曲げることで、前記長手部材を円弧状に変形させるものである。
請求項3においては、前記準備工程で準備される前記長手部材の前記切欠部は、前記長手方向に間隔を空けて複数配置されるものである。
請求項4においては、前記準備工程で準備される前記長手部材の前記切欠部は、先端部が前記一方向から見て弧状に形成されるものである。
請求項5においては、前記準備工程で準備される前記長手部材は、前記変形工程で前記外周側に配置される前記切欠部に対して前記長手方向に隣接する部分が前記短手方向に凸となるように形成されるものである。
請求項6においては、前記準備工程で準備される前記長手部材の前記一側面に形成される前記切欠部は、前記他側面に形成される前記切欠部に対して前記長手方向にずれた位置に配置されるものである。
請求項7においては、前記準備工程で準備される前記長手部材は、異なる複数の金属材料からなるバイメタル材によって構成されるものである。
請求項8においては、円弧状に形成される外周面の全域に、周方向に間隔を空けて形成される複数の第一の切欠部と、円弧状に形成される内周面の全域に、前記周方向に間隔を空けて形成されると共に、前記第一の切欠部と連通しない複数の第二の切欠部と、を具備し、前記第一の切欠部は、前記第二の切欠部よりも大きく開口するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
本発明に係るワッシャの製造方法においては、材料歩留まりを向上することができる。
本発明に係るワッシャの製造方法においては、複数の切欠部に応力を分散させることができる。
本発明に係るワッシャの製造方法においては、切欠部の広い範囲に応力を分散させることができる。
本発明に係るワッシャの製造方法においては、摺動面積の減少を効果的に抑制することができる。
本発明に係るワッシャの製造方法においては、強度を向上することができる。
本発明に係るワッシャの製造方法においては、金属材料が剥離することを抑制できる。
本発明に係るワッシャにおいては、材料歩留まりを向上することができる。
本発明の一実施形態に係るワッシャの製造方法のフローチャート。 板状部材を打ち抜く様子を示す図。 準備された長手部材を示す斜視図。 (a)準備された長手部材を示す正面図。(b)切欠部を示す拡大正面図。 (a)長手部材が変形される様子を示す図。(b)変形された長手部材を示す図。 製造されたワッシャを示す正面図。 (a)第一変形例に係る長手部材の切欠部を示す拡大正面図。(b)第二変形例に係る長手部材の切欠部を示す拡大正面図。(b)第三変形例に係る長手部材の切欠部を示す拡大正面図。 第四変形例に係る長手部材を示す正面図。 打ち抜かれた成形材料であるスクラップを示す図。
以下では、図中の矢印U、矢印D、矢印F、矢印B、矢印L及び矢印Rで示した方向を、それぞれ上方向、下方向、前方向、後方向、左方向及び右方向と定義して説明を行う。
以下では、本発明の一実施形態に係るワッシャ10の製造方法及びワッシャ10について説明する。
図6に示すワッシャ10は、適宜荷重を受けるための部材である。ワッシャ10は、正面視半円状(円弧状)に形成される。本実施形態に係るワッシャ10は、前側面及び後側面に異なる金属材料を貼り合わせたバイメタル材(二種類の金属材料を貼り合わせたバイメタル材)によって構成される。ワッシャ10の製造方法は、このようなワッシャ10を製造するものである。
図1に示すように、まず、ワッシャ10の製造方法では、準備工程が行われる(ステップS10)。準備工程は、図2に示す板状部材Nに加工を施して長手部材N1を準備する。図2に示すように、板状部材Nは、板面を前後方向に向けて配置されると共に長手方向を左右方向に向けて配置される部材である。板状部材Nは、前記バイメタル材によって構成される。準備工程において、板状部材Nには、所定の金型によって板面が打ち抜かれる加工であるブランク加工が施される。これによって、板状部材Nは、長手部材N1とスクラップS1とに分けられる。なお、図2においては、説明の便宜上、一個の長手部材N1のみを記載しているが、実際には複数(図2においては六個)の長手部材N1と一個のスクラップS1とに分けられる。
図3及び図4に示すように、準備工程で準備された長手部材N1は、正面視略矩形状に形成される。長手部材N1は、長手方向を左右方向に向けて配置される。また、長手部材N1は、短手方向を上下方向に向けて配置される。このような長手部材N1は、上側切欠部11、上側平坦部12、下側切欠部13及び下側平坦部14を具備する。
上側切欠部11は、長手部材N1の上側面に形成される。上側切欠部11は、左右方向に間隔を空けて複数(本実施形態では十二個)形成される。左右中途部に配置される上側切欠部11(左端部及び右端部を除く上側切欠部11)は、長手部材N1の上側面から下方向に延びると共に当該延びた端部(先端部11a)が略弧状に形成されるような正面視略U字状に形成される。左端部に配置される上側切欠部11は、左右中途部に配置される上側切欠部11の左半分が切り落とされたような正面視略J字状に形成される。また、右端部に配置される上側切欠部11は、左右中途部に配置される上側切欠部11の右半分が切り落とされたような正面視略J字状に形成される。上側切欠部11は、長手部材N1の前端部から後端部(前側面から後側面)に亘って形成される。
上側平坦部12は、左右方向に延びる平らな部分である。上側平坦部12は、長手部材N1の上側面において上側切欠部11を除く部分に形成される。上側平坦部12は、上側切欠部11を挟んで左右方向に複数(本実施形態では十一個)形成される。上側平坦部12は、左右方向幅が上側切欠部11の左右方向幅よりも長くなるように形成される。複数の上側平坦部12は、互いに同一直線状に(上下方向における位置が同じ位置となるように)配置される。
下側切欠部13は、長手部材N1の下側面に形成される。下側切欠部13は、長手部材N1の下側面から上方向に延びると共に当該延びた端部(先端部13a)が略弧状に形成されるような正面視略U字状に形成される。下側切欠部13は、上側面に形成された上側切欠部11と連通しないような形状(深さ、幅等)となるように形成される。本実施形態に係る下側切欠部13は、左右中途部に形成される上側切欠部11と略同一形状(左右方向幅、深さ(上下方向幅)及び先端部13aの形状が略同一)となるように形成される。下側切欠部13は、長手部材N1の前端部から後端部(前側面から後側面)に亘って形成される。
下側切欠部13は、上側切欠部11の左右方向の間隔と略同一の間隔を空けて左右方向に複数(本実施形態では十一個)形成される。下側切欠部13は、上側平坦部12の左右中央部における下方にそれぞれ配置される。すなわち、下側切欠部13は、上側切欠部11に対して左右方向にずれた位置に配置される。
下側平坦部14は、左右方向に延びる平らな部分である。下側平坦部14は、長手部材N1の下側面において下側切欠部13を除く部分に形成される。下側平坦部14は、下側切欠部13を挟んで左右方向に複数(本実施形態では十二個)形成される。左右中途部に配置される下側平坦部14(左端部及び右端部を除く下側平坦部14)は、その左右方向幅が上側平坦部12の左右方向幅と略同一の幅となるように形成される。左端部及び右端部に配置される下側平坦部14は、その左右方向幅が上側平坦部12の左右方向幅の半分の幅となるように形成される。複数の下側平坦部14は、互いに同一直線状に(上下方向における位置が同じ位置となるように)配置される。
このように構成される長手部材N1の上下方向幅W(上側平坦部12から下側平坦部14までの上下方向に沿った距離)は、ある程度長くなる(摺動面積を確保できる程度の長さとなる)ように形成される。また、上側切欠部11及び下側切欠部13の深さ(上下方向幅)は、長手部材N1の上下方向幅Wの三分の一程度の深さとなるように形成される。
図1に示すように、準備工程が行われた後で、ワッシャ10の製造方法では、変形工程が行われる(ステップS20)。変形工程は、長手部材N1を塑性変形させる工程である。変形工程において、長手部材N1は、所定の治具によって拘束される。その後、図5に示すように、右部及び左部が下側(長手部材N1の下方に配置される点C側)に曲げられる。これによって、長手部材N1は、点Cを中心とした正面視半円状に塑性変形される。こうして長手部材N1は、ワッシャ10として形成される。このようなワッシャ10の外周面には、全域に上側切欠部11及び上側平坦部12が配置される。また、ワッシャ10の内周面には、全域に下側切欠部13及び下側平坦部14が配置される。
このような変形工程が行われるとき、上側切欠部11及び上側平坦部12は、ワッシャ10の周方向に伸張される。また、このとき、上側切欠部11(特に、先端部11a)に応力が作用し易い。このため、図5及び図6に示すように、ワッシャ10の外周面(長手部材N1の上側面)においては、上側切欠部11が主に伸張されることとなる。
なお、図6に二点鎖線で示す仮想線L11は、上側切欠部11の先端部11aを結ぶ曲線である。図6に二点鎖線で示す仮想線L13は、下側切欠部13の先端部13aを結ぶ曲線である。仮想線L11・L13は、点Cを中心とする正面視半円状に形成される。
また、図6に示す半径R11は、仮想線L11の半径(点Cから上側切欠部11の先端部11aまでの径方向に沿った距離)である。図6に示す半径R13は、仮想線L13の半径(点Cから下側切欠部13の先端部13aまでの径方向に沿った距離)である。図6に示す半径R21は、ワッシャ10の外周面の半径である。図6に示す半径R23は、ワッシャ10の内周面の半径である。
長手部材N1は、上側切欠部11を具備することで、当該上側切欠部11の先端部11a近傍が最も変形し易くなる。すなわち、変形工程においては、外周面ではなく、当該上側切欠部11の先端部11a近傍が主に変形(伸張)することになる。当該部分(上側切欠部11の先端部11a近傍)に着目すると、上側切欠部11を具備することで、変形工程における変形の曲率半径が、ワッシャ10の外周面の半径R21から仮想線L11の半径R11になる(小さくなる)こととなる。すなわち、長手部材N1は、外周側の曲率を大きくすることができる。このような変形工程が行われることによって、上側切欠部11は、大きく開口した状態(変形工程が行われる前よりも広がった状態)となる。
また、変形工程が行われるとき、下側切欠部13及び下側平坦部14は、ワッシャ10の周方向に圧縮される。また、このとき、下側切欠部13(特に、先端部13a)に応力が作用し易い。このため、長手部材N1の下側面においては、下側切欠部13が主に圧縮されることとなる。
長手部材N1は、下側切欠部13を具備することで、当該下側切欠部13の先端部13a近傍が最も変形し易くなる。すなわち、変形工程においては、内周面ではなく、当該下側切欠部13の先端部13a近傍が主に変形(圧縮)することになる。当該部分(下側切欠部13の先端部13a近傍)に着目すると、下側切欠部13を具備することで、変形工程における変形の曲率半径が、ワッシャ10の内周面の半径R23から仮想線L13の半径R13になる(大きくなる)こととなる。すなわち、長手部材N1は、内周側の曲率を小さくすることができる。このような変形工程が行われることによって、下側切欠部13は、小さく開口した状態(変形工程が行われる前よりも縮んだ状態)となる。
以上のように、本実施形態に係るワッシャ10は、外周側と内周側との曲率の差を小さくすることができる。これによって、摺動面積を確保するために長手部材N1の上下方向幅W(図4(b)参照)を長くした場合でも、長手部材N1よりも細い部材(上下方向幅Wよりも短い上下方向幅を有する正面視矩形状の部材)を曲げ変形させる場合のように、長手部材N1を簡単に(小さい力で)曲げ変形させることができる。
また、ワッシャ10は、外周面及び内周面に部分的に上側切欠部11及び下側切欠部13が形成されているだけであるため、摺動面積の減少を抑制することができる。
また、図5に示すように、ワッシャ10(長手部材N1)は、下側切欠部13を具備することによって、内周面(下側面)に隙間を設けている。これにより、ワッシャ10(長手部材N1)は、変形工程時(圧縮時)の逃げ代を確保することができる。これによれば、変形工程において、長手部材N1の下側面を無理なく曲げ変形させることができる。このため、ワッシャ10は、前側面及び後側面が盛り上がることを抑制できるため、品質を向上することができる。
以上によってワッシャ10の製造が完了する。
上記のように製造された一の半円状のワッシャ10は、他の半円状のワッシャ10の周方向端部と突き合わされる。そして、前記一の半円状のワッシャ10は、レーザ溶接等の適宜の手段によって他の半円状のワッシャ10と接合される。当該接合されたワッシャ10は、円環状に形成され、適宜の部材(例えば、軸部材を支持するハウジング等)に設けられる。この状態で、ワッシャ10は荷重(例えば、前記軸部材からの軸方向の荷重)を受けることができる。また、ワッシャ10の表面は、前記軸部材に対して摺動することができる。また、ワッシャ10の上側切欠部11及び下側切欠部13には、所定の潤滑油路から潤滑油が供給される。潤滑油は、上側切欠部11及び下側切欠部13で保持される。
これによれば、ワッシャ10は、上側切欠部11及び下側切欠部13を油溜まりとして機能させることができるため、潤滑性を向上することができる。特に、ワッシャ10は、大きく開口した上側切欠部11で多くの潤滑油を保持することができるため、潤滑性を効果的に向上することができる。
本実施形態に係るワッシャ10の製造方法を用いることで、準備工程において長手部材N1を上下方向に並べた状態で板状部材Nを打ち抜くことができる(図2参照)。すなわち、ワッシャ10の製造方法によれば、板状部材Nを略直線状に打ち抜くことができる。このため、ワッシャ10の製造方法によれば、板状部材Nを略隙間なく打ち抜くことができ、材料歩留まりを向上することができる(図2に示すスクラップS1及び図9に示すスクラップS901参照)。
また、本実施形態に係る長手部材N1は、複数の上側切欠部11及び複数の下側切欠部13を具備している。これによって、長手部材N1(ワッシャ10)は、変形工程において複数の上側切欠部11及び複数の下側切欠部13に応力を分散させることができる。これによって、ワッシャ10の強度を向上することができる。
また、本実施形態に係る長手部材N1の上側切欠部11及び下側切欠部13は、互いに左右方向にずれた位置に配置されている。これによれば、長手部材N1の上下方向幅(ワッシャ10の径方向幅)が局所的に短くなることを防止できる。また、ワッシャ10は、上側切欠部11及び下側切欠部13、すなわち応力が作用し易い部分を互いに遠ざけることができる。これによれば、ワッシャ10の強度を向上することができる。
また、本実施形態に係る上側切欠部11及び下側切欠部13は、先端部11a・13aが正面視略弧状(尖った部分が形成されない形状)に形成される。これによれば、ワッシャ10は、上側切欠部11及び下側切欠部13の先端部11a・13aの全体に応力を分散させることができる。このため、ワッシャ10の強度を向上することができる。
前述の如く、本実施形態に係る長手部材N1(ワッシャ10)は、前側面と後側面とで金属材料が異なるバイメタル材によって構成されている。この場合、長手部材N1は、前側面と後側面とで曲げ荷重に対する変形量(伸張量及び圧縮量)が異なる構成となる。このような長手部材N1が曲げ変形される場合において、上側面が大きく伸張されると共に下側面が大きく圧縮されると、上側面と下側面との変形量の差が大きくなって金属材料が剥離してしまう可能性がある。
本実施形態に係る長手部材N1は、上側切欠部11によって外周側の曲率を大きくすることで、外周側(上側面)の伸張量を減らすことができる。また、長手部材N1は、下側切欠部13によって内周側の曲率を小さくすることで、内周面(下側面)の圧縮量を減らすことができる。すなわち、長手部材N1は、外周側と内周側との曲率の差を小さくすることで、外周側と内周側との変形量の差を小さくすることができる。このため、長手部材N1は、バイメタル材の剥離を抑制することができる。
以上の如く、本実施形態に係るワッシャ10の製造方法は、上側面(短手方向の一側面)又は下側面(他側面)の少なくともいずれか一方に形成される上側切欠部11及び下側切欠部13(切欠部)を具備する長手部材N1を準備する準備工程と、前記上側面及び前記下側面が上下方向(前記短手方向)及び左右方向(長手方向)と直交する方向である前方向(一方向)から見て円弧状となるように、前記長手部材N1を変形させる変形工程と、を具備するものである。
このように構成することにより、材料歩留まりを向上することができる。
また、前記準備工程で準備される前記長手部材N1の前記上側切欠部11及び下側切欠部13は、前記左右方向に間隔を空けて複数配置されるものである。
このように構成することにより、複数の上側切欠部11及び複数の下側切欠部13に応力を分散させることができる。
また、前記準備工程で準備される前記長手部材N1の前記上側切欠部11及び下側切欠部13は、先端部11a・13aが前記前方向から見て弧状に形成されるものである。
このように構成することにより、上側切欠部11及び下側切欠部13の広い範囲に応力を分散させることができる。
また、前記変形工程は、前記上側切欠部11及び下側切欠部13が少なくとも外周側に配置されるように、前記長手部材N1を変形させるものである。
このように構成することにより、潤滑性を向上することができる。
また、前記準備工程で準備される前記長手部材N1の前記上側切欠部11及び下側切欠部13は、前記上側面及び前記下側面にそれぞれ形成されると共に、互いに前記左右方向にずれた位置に配置されるものである。
このように構成することにより、強度を向上することができる。
また、前記準備工程で準備される前記長手部材N1は、異なる複数の金属材料からなるバイメタル材によって構成されるものである。
このように構成することにより、金属材料が剥離することを抑制できる。
また、本実施形態に係るワッシャ10は、円弧状に形成される外周面の全域に、周方向に間隔を空けて形成される複数の上側切欠部11(第一の切欠部)と、円弧状に形成される内周面の全域に、前記周方向に間隔を空けて形成されると共に、前記上側切欠部11と連通しない複数の下側切欠部13(第二の切欠部)と、を具備するものである。
このように構成することにより、材料歩留まりを向上することができる。
なお、本実施形態に係る上側切欠部11は、本発明に係る長手部材の切欠部及び本発明に係るワッシャの第一の切欠部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る下側切欠部13は、本発明に係る長手部材の切欠部及び本発明に係るワッシャの第二の切欠部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る長手部材N1の上側面は、本発明に係る長手部材の一側面の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る長手部材N1の下側面は、本発明に係る長手部材の他側面の実施の一形態である。
また、本実施形態における上下方向は、本発明に係る短手方向に対応する。
また、本実施形態における左右方向は、本発明に係る長手方向に対応する。
また、本実施形態における前方向は、本発明に係る一方向に対応する。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、ワッシャ10は、正面視半円状に形成されるものとしたが、本発明に係るワッシャの形状はこれに限定されるものでない。本発明に係るワッシャは、長手部材N1を中心角が90°の正面視円弧状に形成されるものであっても良い。
また、本実施形態に係る長手部材N1は、上側切欠部11及び下側切欠部13をそれぞれ具備するものとしたが、本発明に係る長手部材は、上側切欠部11又は下側切欠部13の少なくともいずれか一方を具備するものであれば良い。このような場合において、本発明に係る長手部材は、上側切欠部11及び下側切欠部13のうち、変形工程で外周側に配置される一方の切欠部を具備することが好ましい。これによって、本発明に係る長手部材は、変形工程で切欠部を大きく開口させることができる。このため、本発明に係るワッシャは、より多くの潤滑油を保持することができ、潤滑性を向上することができる。
また、本実施形態に係る長手部材N1は、十二個の上側切欠部11及び十一個の下側切欠部13を具備するものとしたが、本発明に係る長手部材が具備する切欠部の個数は、これに限定されるものでない。本発明に係る長手部材が具備する切欠部の個数は、一個であっても複数個であっても良い。
また、本発明に係る上側切欠部11及び下側切欠部13の深さは、本実施形態に限定されるものでない。
また、本実施形態に係る上側切欠部11及び下側切欠部13は、正面視略U字状に形成されるものとしたが、本発明に係る切欠部の形状はこれに限定されるものでない。例えば、本発明に係る切欠部は、図7(a)に示す第一変形例に係る長手部材N11の上側切欠部111及び下側切欠部113のように、正面視略V字状であっても良い。また、本発明に係る切欠部は、正面視略矩形状や正面視略台形状等であっても良い。
また、本実施形態に係る上側切欠部11及び下側切欠部13は、互いに略同一形状(正面視略U字状)であるものとしたが、本発明に係る切欠部は、これに限定されるものでなく、上側面と下側面とで異なる形状であっても良い。例えば、本発明に係る切欠部は、図7(b)に示す第二変形例に係る長手部材N21のように、正面視略V字状に形成される上側切欠部211と、正面視略U字状に形成される下側切欠部213とを具備するものであっても良い。
また、本実施形態に係る上側切欠部11及び下側切欠部13は、互いに左右方向にずれた位置に配置されるものとしたが、本発明に係る一側面に形成される切欠部と他側面に形成される切欠部との位置関係はこれに限定されるものでない。例えば、本発明に係る切欠部は、図7(c)に示す第三変形例に係る長手部材N31の上側切欠部311及び下側切欠部313のように、左右方向に位置を合わせて配置されるものであっても良い。
また、本実施形態に係る長手部材N1は、二種類の金属材料を貼り合わせたバイメタル材によって構成されるものとしたが、本発明に係るバイメタル材の金属材料の数はこれに限定されるものでない。本発明に係るバイメタル材は、三種類以上の金属材料を貼り合わせたものであっても良い。また、本発明に係る長手部材を構成するための材料はバイメタル材に限定されるものでなく、適宜の(一種類の)金属材料等によって構成されていても良い。
また、本実施形態に係る長手部材N1は、上側切欠部11の間に上側平坦部12が形成されるものとしたが、本発明に係る長手部材の構成は、これに限定されるものでない。例えば、本発明に係る長手部材は、図8に示す第四変形例に係る長手部材N41のように、上側切欠部11の間に突出部412が形成されていても良い。突出部412は、左右方向に対して上方向(短手方向)に凸となるような正面視略円弧状に形成される。第四変形例に係る長手部材N41は、このような突出部412が形成されることによって、前側面及び後側面の面積の減少を抑制することができる。すなわち、第四変形例に係る長手部材N41は、上側切欠部11及び下側切欠部13を具備することで前側面及び後側面の面積が減少するものの、突出部412によって前側面及び後側面の面積を増大させることができる。このため、第四変形例に係る長手部材N41は、上側切欠部11及び下側切欠部13を具備することによる面積減少の影響を小さくすることができる。
また、このような第四変形例に係る長手部材N41を曲げ変形させることによって、ワッシャ10の外周面を正面視円弧状(点Cを中心とする真円に沿うような形状)と同一形状(又は近い形状)にすることができる。
以上の如く、第四変形例において、前記準備工程で準備される前記長手部材N41は、前記変形工程で前記外周側に配置される前記上側切欠部11に対して前記左右方向に隣接する部分が前記上下方向に凸となるように形成されるものである。
このように構成することにより、摺動面積の減少を効果的に抑制することができる。
10 ワッシャ
11 上側切欠部(切欠部、第一の切欠部)
13 下側切欠部(切欠部、第二の切欠部)
N1 長手部材

Claims (8)

  1. 短手方向の一側面及び他側面にそれぞれ形成される切欠部を具備する長手部材を準備する準備工程と、
    前記一側面及び前記他側面が前記短手方向及び長手方向と直交する一方向から見て円弧状となるように、かつ、外周側に配置される切欠部が内周側に配置される切欠部よりも大きく開口するように前記長手部材を変形させる変形工程と、
    を具備する、
    ワッシャの製造方法。
  2. 前記準備工程で準備される前記長手部材は、
    前記一側面及び前記他側面の前記切欠部が互いに同一形状に形成され、
    前記変形工程は、
    前記長手部材の前記長手方向の一側及び他側を、前記一側面又は前記他側面側に曲げることで、前記長手部材を円弧状に変形させる、
    請求項1に記載のワッシャの製造方法。
  3. 前記準備工程で準備される前記長手部材の前記切欠部は、
    前記長手方向に間隔を空けて複数配置される、
    請求項1又は請求項2に記載のワッシャの製造方法。
  4. 前記準備工程で準備される前記長手部材の前記切欠部は、
    先端部が前記一方向から見て弧状に形成される、
    請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のワッシャの製造方法。
  5. 前記準備工程で準備される前記長手部材は、
    前記変形工程で前記外周側に配置される前記切欠部に対して前記長手方向に隣接する部分が前記短手方向に凸となるように形成される、
    請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のワッシャの製造方法。
  6. 前記準備工程で準備される前記長手部材の前記一側面に形成される前記切欠部は、
    前記他側面に形成される前記切欠部に対して前記長手方向にずれた位置に配置される、
    請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のワッシャの製造方法。
  7. 前記準備工程で準備される前記長手部材は、
    異なる複数の金属材料からなるバイメタル材によって構成される、
    請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のワッシャの製造方法。
  8. 円弧状に形成される外周面の全域に、周方向に間隔を空けて形成される複数の第一の切欠部と、
    円弧状に形成される内周面の全域に、前記周方向に間隔を空けて形成されると共に、前記第一の切欠部と連通しない複数の第二の切欠部と、
    を具備し、
    前記第一の切欠部は、
    前記第二の切欠部よりも大きく開口する、
    ワッシャ。
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