JP4483365B2 - スラスト円筒ころ軸受用保持器とその製造方法 - Google Patents

スラスト円筒ころ軸受用保持器とその製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、自動車用変速機、工作機械等、各種機械装置の回転支持部に組み込むスラスト円筒ころ軸受を構成する保持器とその製造方法に関する。具体的には、1枚の金属板に打ち抜き加工及び曲げ加工を施す事により低コストで造れるスラスト円筒ころ軸受用保持器とその製造方法の改良に関し、長さと直径との比が小さい(短寸の)円筒ころの保持が可能な構造とその製造方法とを実現するものである。
1枚の金属板に打ち抜き加工及び曲げ加工を施す事により低コストで造れるスラスト円筒ころ軸受用保持器とその製造方法として、特許文献1〜3に記載された技術が知られている。図13〜15は、このうちの特許文献2に記載された、スラスト円筒ころ軸受用の保持器1を示している。この保持器1は、金属板を曲げ形成する事により一体に造られたもので、内径側リム部2と、外径側リム部3と、中間板部4と、複数のポケット5、5とを備える。このうちの内径側リム部2は、上記保持器1の内周縁部に存在するもので、全周に亙って連続する円環状である。又、上記外径側リム部3は、上記保持器1の外周縁部に存在するもので、上記内径側リム部2と同心で全周に亙って連続する円環状である。又、上記中間板部4は、この内径側リム部2と上記外径側リム部3との間に存在するもので、断面形状が径方向に関して屈曲している。更に、上記各ポケット5、5は、上記中間板部4に円周方向に関して間欠的に、それぞれ放射方向に形成されたもので、それぞれの内側に円筒ころ6、6を、転動自在に保持する。上記中間板部4のうちで、円周方向に隣り合うポケット5、5同士の間部分は、柱部7、7となっている。
又、上記中間板部4は、中央平板部8と、外径側平板部9と、内径側平板部10と、内径側連続部11と、外径側連続部12とから成る。このうちの中央平板部8は、径方向(図13〜14の左右方向)中間部で軸方向一端(図14の上端)寄り部分に形成されている。又、上記外径側平板部9は、上記外径側リム部3の径方向内側(図13〜14の右側)に隣接する、軸方向他端(図14の下端)寄り部分に形成されている。又、上記内径側平板部10は、上記内径側リム部2の径方向外側(図13〜14の左側)に隣接する、軸方向他端寄り部分に形成されている。又、上記内径側連続部11は、上記内径側平板部10の外周縁と、上記中央平板部8の内周縁とを連続させ、上記外径側連続部12は、この中央平板部8の外周縁と上記外径側平板部9の内周縁とを連続させる。これら内径側、外径側両連続部11、12同士の間隔は、上記中央平板部8から離れる程大きくなる。
上述の様に構成する保持器1は、上記各ポケット5、5内に円筒ころ6、6を転動自在に保持した状態で、軸方向に対向する1対の平面同士の間に挟持する。上記中間板部4を構成する、上記中央、外径側、内径側各平板部8〜10のうち、上記各柱部7、7の円周方向両側縁部分は、上記内径側、外径側両連続部11、12の両側縁部分に比べて、上記各ポケット5、5内に向け少し突出している。上記各ポケット5、5内に上記各円筒ころ6、6を保持した状態では、この様に突出した部分がこれら各円筒ころ6、6の転動面と係合して、これら各円筒ころ6、6に対する、上記保持器1の軸方向の変位を抑える。即ち、この保持器1の軸方向に関する位置決めを、所謂ころ案内により図る。
上述の様な保持器1を造る製造方法として特許文献2には、図16の(A)〜(F)に示す様な製造方法が記載されている。この特許文献2に記載された製造方法の場合、金属板を打ち抜いて成る、図16の(A)に示した円輪状の素材13に塑性加工を施す事により、それぞれが同図の(B)〜(F)に示す様な断面形状を有する第一〜第五中間素材14〜18に順次加工する。そして、(F)に示した第五中間素材18に打ち抜き加工を施して複数のポケット5、5(図13〜14参照)を形成する事により、上記保持器1として完成する。
上述の様な特許文献2に記載された、スラスト円筒ころ軸受用の保持器とその製造方法は、上記各ポケット5、5内に保持する円筒ころ6、6として、長さが直径に対して大きい、一般的なものを保持する場合を考慮したものである。上記特許文献2に記載された保持器1では、長さが直径に対して小さい、例えば、長さLと直径Dとの比L/Dが1以下である短寸の円筒ころをポケット5内に保持しても、この保持器1の軸方向に関する位置決めをころ案内により図る事はできない。この理由は、中央平板部8と、外径側、内径側両平板部9、10との、軸方向に関する距離が、円筒ころの直径に対し短過ぎて、これら各平板部8〜10の端縁により、この円筒ころがポケット5から抜け出る方向に変位する事を抑えられない為である。
上述の様に、長さLと直径Dとの比L/Dが1以下である様な短寸の円筒ころを保持すると共に、軸方向に関する位置決めをころ案内により図る保持器を実現すべく、上記中央平板部8と、外径側、内径側両平板部9、10との軸方向に関する距離を大きくすると、次の様な問題を生じる。即ち、この様な構造の場合には、図14に示した保持器1の軸方向に関する厚さTの、径方向に関する幅Wに対する割合(T/W)が大きくなる。この様な保持器1を実現する場合、前記内径側、外径側両連続部11、12の傾斜角度が急になり(軸方向に近づき)これら両連続部11、12同士の間隔、内径側連続部11と前記内径側リム部2との間隔、外径側連続部12と前記外径側リム部3との間隔が、何れも狭くなる。この様な保持器1を、前述の図16に示す様な工程で造ると、ポケット5を打ち抜く為の打ち抜き型(特にパンチ)の耐久性確保が難しくなる他、前記中間板部4を所望の形状に曲げ加工する為の型の耐久性確保も難しくなる。この理由は、打ち抜き型に関しては、上記両連続部11、12部分を打ち抜く際の抵抗が大きくなる為であり、曲げ加工の為の型に関しては、保持器の径方向に関する幅寸法が小さくなり、加工時に大きな応力が加わり易くなる為である。
上述の様な事情に鑑みて従来は、短寸の円筒ころを保持すると共に、軸方向に関する位置決めをころ案内により図る保持器を得る場合には、特許文献4、5に記載されている様な、それぞれが金属板を曲げ形成する事により造られた2枚の素子を最中状に重ね合わせた構造としていた。即ち、1枚の金属板に打ち抜き加工及び曲げ加工を施す事により低コストで造れる構造で、上述の様な、短寸の円筒ころを保持すると共に、軸方向に関する位置決めをころ案内により図る保持器とその製造方法は実現されていなかった。
特開平6−94038号公報 特開2000−213546号公報 特開2002−206525号公報 特開平8−109925号公報 特開2003−172346号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、1枚の金属板に打ち抜き加工及び曲げ加工を施す事により低コストで造れる構造で、短寸の円筒ころを保持すると共に、軸方向に関する位置決めをころ案内により図る保持器とその製造方法を実現すべく発明したものである。
本発明のスラスト円筒ころ軸受用保持器とその製造方法のうち、請求項1に記載したスラスト円筒ころ軸受用保持器は、前述の図13〜15に示した、特許文献2に記載されたスラスト円筒ころ軸受用保持器と同様に、金属板を曲げ形成する事により一体に造られたもので、内径側リム部と、外径側リム部と、中間板部と、複数のポケットとを備える。
このうちの内径側リム部は、内周縁部に存在するもので、全周に亙って連続する円環状である。
又、上記外径側リム部は、外周縁部に存在するもので、上記内径側リム部と同心で全周に亙って連続する円環状である。
又、上記中間板部は、上記外径側リム部と上記内径側リム部との間に存在するもので、断面形状が径方向に関して屈曲している。
又、上記各ポケットは、上記中間板部に円周方向に関して間欠的に、それぞれ放射方向に形成されたものである。
更に、上記中間板部は、中央平板部と、外径側平板部と、内径側平板部と、内径側連続部と、外径側連続部とから成るものである。
このうちの中央平板部は、径方向中間部で軸方向一端寄り部分に形成されたものである。
又、上記外径側平板部は、上記外径側リム部の径方向内側に隣接する、軸方向他端寄り部分に形成されたものである。
又、上記内径側平板部は、上記内径側リム部の径方向外側に隣接する、軸方向他端寄り部分に形成されたものである。
又、上記内径側連続部は、上記内径側平板部の外周縁と上記中央平板部の内周縁とを連続させるものである。
更に、上記外径側連続部は、上記中央平板部の外周縁と上記外径側平板部の内周縁とを連続させるものである。
特に、本発明のスラスト円筒ころ軸受用保持器に於いては、上記中央平板部と上記内径側、外径側両連続部との交差角度が、それぞれ90度以下である。且つ、内径側、外径側両連続部同士の間隔が、中央平板部から離れる程小さくなる形状とする。
又、請求項2に記載したスラスト円筒ころ軸受用保持器の製造方法は、次の第一〜第九工程から成る。
先ず、第一工程では、素材となる金属板から円板状の素材を打ち抜く。
続く第二工程では、この素材に絞り加工を施す事により、この素材の中央部乃至径方向中間部をこの素材の厚さ方向に関し片側に膨らませて第一中間素材とする。
続く第三工程では、好ましくはこの第一中間素材の径方向外寄り部分が径方向外方に変位する事を阻止した状態で、この第一中間素材の中央部に、上記第二工程と反対向きの絞り加工を施して、第二中間素材とする。
続く第四工程では、上記第二中間素材に打ち抜き加工を施す。そして、この第二中間素材の中央部に非円形の位置決め孔を形成すると共に、径方向中間部分にポケットを構成する為の複数の下孔を、円周方向に関して間欠的に、それぞれ放射方向に形成して、第三中間素材とする。
続く第五工程では、好ましくは上記第三中間素材の径方向外寄り部分が径方向外方に変位する事を阻止すると共に、同じく径方向内寄り部分が径方向内方に変位する事を阻止した状態で、上記第三中間素材の径方向中間部に曲げ加工を施す事により、この径方向中間部の径方向に関する断面形状を屈曲させる。そして、この径方向中間部のうちで径方向中央部に位置し、軸方向片側が凸曲面となった中央湾曲部と、この中央湾曲部の径方向外側に隣接して軸方向他側が凸曲面となった外径側湾曲部と、この中央湾曲部の径方向内側に隣接して軸方向他側が凸曲面となった内径側湾曲部とを備えた第四中間素材とする。
続く第六工程では、この第四中間素材の径方向中間部を軸方向両側から押圧する事により、上記中央、外径側、内径側各湾曲部の頂部を押し潰す。そして、それぞれ中央、外径側、内径側各平板部として第五中間素材とする。
続く第七工程では、上記各下孔の内周縁のうち、上記各ポケット内に保持される円筒ころの転動面と接触する部分の性状を整えて、第六中間素材とする。
続く第八工程では、この第六中間素材の内周縁部と外周縁部とに存在する余肉部を除去して、第七中間素材とする。
更に、続く第九工程では、上記第七中間素材の内外両周縁部のうちの少なくとも一方の周縁部に曲げ加工を施して、これら両周縁部を内径側、外径側両リム部とする。
前述の様な本発明のスラスト円筒ころ軸受用保持器の場合には、1枚の金属板に打ち抜き加工及び曲げ加工を施す事により低コストで造れる構造で、例えば、長さLと直径Dとの比L/Dが1以下である様な短寸の円筒ころを保持すると共に、軸方向に関する位置決めをころ案内により図れる。
即ち、中央平板部と内径側、外径側両連続部との交差角度を、それぞれ90度以下としている為、上記スラスト円筒ころ軸受用保持器の軸方向に関する厚さの、径方向に関する幅に対する割合を大きくできる。この為、上述の様な短寸の円筒ころを保持すると共に、軸方向に関する位置決めをころ案内により図れる。
更に、上記内径側、外径側両連続部同士の間隔が、上記中央平板部から離れる程小さくなる形状としている為、保持器の径方向に関する、中央、内径側、外径側各平板部の幅寸法を大きくできる。そして、これら各平板部の円周方向端縁と、ポケット内に保持された円筒ころの転動面との係合状態を安定させて、ころ案内による、保持器の軸方向に関する位置決め性を良好にできる。
又、上述の様なスラスト円筒ころ軸受用保持器の製造方法によれば、上述の様に中央平板部と内径側、外径側両連続部との交差角度を、それぞれ90度以下とした構造を、型の耐久性を確保する事により、低コストで造れる。即ち、第四工程で各ポケットを形成する為の各下孔を、径方向中間部が湾曲した程度の第二中間素材の段階で打ち抜く為、打ち抜きの為の型(特にダイス)に大きな応力が加わりにくい。この場合でも、上記各下孔の内周縁のうち、これら各下孔から造られた各ポケットの内周縁でこれら各ポケット内に保持される各円筒ころの転動面と接触する部分の性状を、第七工程で整えるので、これら各ポケット内に保持される各円筒ころの転動を円滑に行なわせる事ができる。又、これら各円筒ころの転動面を傷付ける事もない。
又、中間板部の断面形状を所望のものに加工する場合も、1対の型により一挙に最終形状を得るのではなく、第五工程で造った中央、内径側、外径側各湾曲部の頂部を、第六工程で押し潰す事により、それぞれ中央、外径側、内径側各平板部に加工する。従って、上記中間板部の断面形状を所望のものに加工する為に使用する型として、保持器の径方向に関する幅寸法が小さく、同じく軸方向に関する長さ(高さ)寸法が大きいものを使用する必要がない。この為、上記中間板部の断面形状を所望のものに加工する為に使用する型にも大きな応力が加わりにくい。この結果、金属板からスラスト円筒ころ軸受用保持器を造る為に使用する複数の型のうちの何れの型にも、大きな応力が加わる事を防止できる。そして、これら各型の耐久性を確保し、前述の様な構造を有する、スラスト円筒ころ軸受用保持器の製造コストを、低く抑えられる。
又、本発明のスラスト円筒ころ軸受用保持器の製造方法を実施する場合に好ましくは、請求項3に記載した様に、第四工程で、1個の位置決め孔と複数の下孔とを同時に打ち抜く。
この様にすれば、特に精密な送り装置等を使用しなくても、上記位置決め孔と上記各下孔との位置関係を厳密に規制し易く、良質のスラスト円筒ころ軸受用保持器を低コストで得られる。
又、好ましくは、請求項4に記載した様に、第七工程で、各下孔の内周縁のうち円筒ころの転動面と接触する部分の性状を整える加工を、その表面を平滑面とした扱き治具をこの部分に押し付ける、扱き加工により行なう。
この様にして上記各下孔の内周縁の性状を整えれば、低コストで、しかも得られた各ポケットの内面を平滑にして、これら各ポケット内に保持された各円筒ころの転動を円滑に行なわせ、且つ、これら各円筒ころの表面の損傷を効果的に防止できる。
又、上述の様な請求項4に記載した製造方法を実施する場合には、請求項5に記載した様に、第四工程で打ち抜く各下孔を、各ポケットのうちの一部で、当該部分の内周縁がこれら各ポケット内に保持される円筒ころの転動面と接触しない部分に対応する部分のみとする事もできる。この場合には、残りの部分の打ち抜きは第七工程で行ない、打ち抜きに続いてこの残り部分に扱き治具を押し付け、この残り部分の内周縁の性状を整える。
この様にしても、上述の様に、低コストで、しかも得られた各ポケットの内面を平滑にできる。
尚、請求項6に記載した様に、第七工程を、第八工程の後、第九工程の前に行なう事もできる。この場合には、この第八工程では、第五中間素材の内周縁部と外周縁部とに存在する余肉部を打ち抜く。
図1は、(A)に示した、本発明に関する参考例となるスラスト円筒ころ軸受用の保持器1aと、(B)に示した、本発明の実施例であるスラスト円筒ころ軸受用の保持器1bとを示している。これら両保持器1a、1bはそれぞれ、金属板を曲げ形成する事により一体に造られたもので、内径側リム部2と、外径側リム部3と、中間板部4aと、複数のポケット5とを備える。このうちの内径側リム部2は、上記保持器1a、1bの内周縁部に存在するもので、全周に亙って連続する円環状である。又、上記外径側リム部3は、上記保持器1a、1bの外周縁部に存在するもので、上記内径側リム部2と同心で全周に亙って連続する円環状である。又、上記中間板部4aは、この内径側リム部2と上記外径側リム部3との間に存在するもので、断面形状が径方向に関して屈曲している。更に、上記各ポケット5は、上記中間板部4aに円周方向に関して間欠的に、それぞれ放射方向に形成されたもので、それぞれの内側に、前述した様に、長さLと直径Dとの比L/Dが1以下である短寸の円筒ころを、転動自在に保持する。上記中間板部4aのうちで、円周方向に隣り合うポケット5、5同士の間部分は、柱部7、7(図13、15参照)となっている。
又、上記中間板部4aは、中央平板部8と、外径側平板部9と、内径側平板部10と、内径側連続部11a、11bと、外径側連続部12a、12bとから成る。このうちの中央平板部8は、径方向(図1の左右方向)中間部で軸方向一端(図1の上端)寄り部分に形成されている。又、上記外径側平板部9は、上記外径側リム部3の径方向内側(図1の右側)に隣接する、軸方向他端(図1の下端)寄り部分に形成されている。又、上記内径側平板部10は、上記内径側リム部2の径方向外側(図1の左側)に隣接する、軸方向他端寄り部分に形成されている。又、上記内径側連続部11a、11bは、上記内径側平板部10の外周縁と、上記中央平板部8の内周縁とを連続させ、上記外径側連続部12a、12bは、この中央平板部8の外周縁と上記外径側平板部9の内周縁とを連続させる。以上の構成は、上記各ポケット5内の保持する円筒ころが短寸である点を除き、前述の図13〜15に示した従来構造と同様である。
特に、本発明に関する参考例の保持器1aと本発明の実施例の保持器1bとの場合には、上記内径側、外径側両連続部11a、12a同士を実質的に平行にするか{図1(A)に示した参考例の場合}、或は、上記内径側、外径側両連続部11b、12b同士の間隔が、上記中央平板部8から離れる程小さくなる様にしている{図1(B)に示した実施例の場合}。言い換えれば、上記中央平板部8に対する上記内径側、外径側両連続部11a、11b、12a、12bの折り曲げ角度を90度以上として、上記中央平板部8とこれら内径側、外径側両連続部11a、11b、12a、12bとの交差角度を、それぞれ90度以下としている。即ち、上記参考例及び実施例の場合、上記従来構造とは異なり、上記内径側、外径側両連続部11a、11b、12a、12b同士の間隔が、上記中央平板部8から離れる程大きくならない様にする事で、上記保持器1a、1bの軸方向に関する厚さTの、径方向に関する幅Wに対する割合(T/W)を大きくしている。
上述の様な構造を有する上記参考例及び実施例の、スラスト円筒ころ軸受用の保持器1a、1bの場合には、炭素鋼板、ステンレス鋼板等、1枚の金属板に打ち抜き加工及び曲げ加工を施す事により低コストで造れる構造で、長さLと直径Dとの比L/Dが1以下である様な短寸の円筒ころを保持すると共に、軸方向に関する位置決めをころ案内により図れる。
即ち、上記中央平板部8と上記内径側、外径側両連続部11a、11b、12a、12bとの交差角度を、それぞれ90度以下としている為、上記保持器1a、1bの軸方向に関する厚さTの、径方向に関する幅Wに対する割合(T/W)を大きくできる。この為、上述の様な短寸の円筒ころを保持すると共に、軸方向に関する位置決めをころ案内により図れる。
上述した、図1(B)に示す様なスラスト円筒ころ軸受用の保持器1bの製造方法に就いて、図2〜11により、工程順に説明する。
先ず、第一工程では、図示しないアンコイラ等から引き出された素材となる金属板に、プレスによる打ち抜き加工を施し、図2に示す様な円板状の素材19を得る。
続く第二工程では、この素材19に絞り加工を施す事により、この素材19の中央部乃至径方向中間部をこの素材19の厚さ方向に関し片側に膨らませて、図3に示す様な第一中間素材20とする。尚、この第二工程では、図示しない下型と上型との間で上記素材19の中央部を厚さ方向片側(図3の下側)に押圧し、中央部がドーム状に膨らんだ、上記第一中間素材20とする。
続く第三工程では、この第一中間素材20の中央部に、上記第二工程と反対向きの絞り加工を施す。この場合に、この第一中間素材20の径方向外寄り部分が径方向外方に変位する事を阻止しておく。この為に本実施例の場合には、図4の(A)に示す様に、上記第一中間素材20の外径寄り部分を上下1対の抑え型21a、21bにより強く挟持するか、或は、図4の(B)に示す様に、上記第一中間素材20の外周縁を固定台22の段差面23に突き当てると共に、抑え枠24によりこの第一中間素材20の外径寄り部分が浮き上がる事を防止する。そして、この状態で、上述の様な反対向きの絞り加工を施し、厚さ方向に関する中央部の位置を、上記径方向外寄り部分に実質的に一致させて(厚さ方向に関する中央部の位置と径方向外寄り部分とをほぼ同一平面上に位置させて)、図4に示す様な第二中間素材25とする。この第二中間素材25は、片面(図4の下面)の径方向中間部に、全周に亙って連続する、断面円弧形で土手状の凸部26を備えたものである。
続く第四工程では、上記第二中間素材25に打ち抜き加工を施す。そして、この第二中間素材25の中央部に、正方形等、非円形の位置決め孔27を形成すると共に、径方向中間部分に、ポケットを構成する為の複数の下孔28、28を、円周方向に関して間欠的に、それぞれ放射方向に形成して、図5に示す様な第三中間素材29とする。
本実施例の場合、上記1個の位置決め孔27と上記複数の下孔28、28とを同時に打ち抜く事で、この位置決め孔27に対するこれら各下孔28、28の位置関係を厳密に規制している。
続く第五工程では、上記第三中間素材29の径方向中間部に曲げ加工を施す事により、この径方向中間部の径方向に関する断面形状を屈曲させる。この際、上記第三中間素材29の径方向外寄り部分が径方向外方に変位する事を阻止すると共に、同じく径方向内寄り部分が径方向内方に変位する事を阻止する。この為に、図6に示す様に、上記第三中間素材29の内径寄り部分を上下1対の抑え型30a、30bにより強く挟持する。又、この第三中間素材29の外径寄り部分に就いては、図6の(A)に示す様に、上下1対の抑え型31a、31bにより強く挟持するか、或は同図の(B)に示す様に、上記第三中間素材29の外周縁を固定台32の段差面33に突き当てると共に、抑え枠34によりこの第三中間素材29の外径寄り部分が浮き上がる事を防止する。尚、この第三中間素材29の内径寄り部分が径方向内方に変位するのを抑える構造に就いても、上記図6の(B)で外径寄り部分の変位を抑えた構造と同様に構成する事もできる。
上記第五工程では、上述の様にして、上記第三中間素材29の内外両周縁部が径方向に変位するのを阻止した状態で、この第三中間素材29の径方向中間部に、プレス加工、絞り加工等の塑性加工を施して、この径方向中間部の断面形状を、全周に亙って同じ波形にする。この様な、径方向中間部の塑性加工は、図6の(A)→(B)→(C)の順番に行ない、この図6の(C)に示す様な第四中間素材35とする。この第四中間素材35の径方向中間部には、中央湾曲部36と、外径側湾曲部37と、内径側湾曲部38とが、それぞれ全周に亙って形成されている。このうちの中央湾曲部36は、上記径方向中間部のうちで径方向中央部に位置し、軸方向片側(図6の上側)が凸曲面となったアーチ状である。又、上記外径側湾曲部37は、上記中央湾曲部36の径方向外側(図6の右側)に隣接して軸方向他側(図6の下側)が凸曲面となった逆アーチ状である。更に、上記内径側湾曲部38は、上記中央湾曲部36の径方向内側(図6の左側)に隣接して軸方向他側が凸曲面となった逆アーチ状である。
続く第六工程では、上記第四中間素材35の径方向中間部を軸方向両側から押圧する事により、上記中央、外径側、内径側各湾曲部36〜38の頂部を押し潰す。即ち、図7に示す様に、それぞれの端面を互いに平行な平坦面とした1対の押型39a、39b同士の間で上記第四中間素材35の径方向中間部を強く挟持する。この際、一方(図7の上方)の押型39aの先端面を上記中央湾曲部36の頂部に、他方(図7の下方)の押型39bの先端面を上記外径側、内径側両湾曲部37、38の頂部に、それぞれ全周に亙って突き当てる。そして、上記両押型39a、39bの先端面同士を、得るべき保持器1a、1bの厚さ寸法T(図1参照)に見合う距離まで互いに近づける。この結果、上記中央、外径側、内径側各湾曲部36〜38の頂部が押し潰されて、それぞれの頂部に対応する部分に、それぞれ中央、外径側、内径側各平板部8〜10を形成された第五中間素材40とする。
続く第七工程では、前述の図5に示した第四工程で形成した、前記各下孔28、28の内周縁のうち、これら各下孔28、28から造られた各ポケット5(図1参照)内に保持される円筒ころ6(図13〜15参照)の転動面と接触する部分の性状を整えて、第六中間素材41とする。この為に本工程では、その表面を平滑面とした扱き治具を上記各下孔28、28内に押し込んで、この扱き治具の表面により扱かれた(強く押し付けられつつ擦られた)部分を平滑面とする、扱き加工を施す。この様な扱き加工を施す部分は、図8の(A)(B)に斜格子を付した、上記中央、外径側、内径側各平板部8〜10の円周方向両端縁部で上記各ポケット5内に突出した部分のうちで、上記円筒ころ6の転動面に対向する面とする。この様な扱き加工を施す事により、上記各ポケット5内に保持された上記円筒ころ6が、これら各ポケット5内で円滑に転動し、且つ、転動に伴って転動面に擦り傷等の損傷を受けにくくなる。
続く第八工程では、図9に示す様に、上記第六中間素材41の外周縁部と内周縁部とに存在する余肉部42a、42bを除去して、第七中間素材43とする。この様な第八工程は、例えばプレスによる打ち抜き加工により行なう。外径側の余肉部42aを除去する作業と、内径側の余肉部42bを除去する作業とは、前後して行なっても良いが、同時に行なえば、製造作業の能率化を図れる。
更に、続く第九工程では、上記第七中間素材43の内外両周縁部に曲げ加工を施して、これら両周縁部を内径側、外径側両リム部とする。内径側リム部の加工作業と外径側リム部の加工作業とは前後して行なうが、何れを先に行なうかは自由である。本実施例の場合には、内径側リム部の加工作業を先に行なって、上記第七中間素材43の内周縁部に、図10の(A)〜(C)に示す様な内径側リム部2a、2b、2cを形成する。この内径側リム部2a、2b、2cの形状は、断面係数が大きい等、必要とする強度を得られるものであれば特に問わない。図10の(A)に示す様な断面U字形の内径側リム部2aでも、同(B)に示す様な金属板を密に重ね合わされた内径側リム部2bでも、同(C)に示す様な径方向内方に延びた内径側リム部2cでも良い。
本実施例の場合には、上述の様な内径側リム部2a、2b、2cを形成した後、上記第七中間素材43の外周縁部に、図11の(A)〜(C)に示す様な外径側リム部3a、3b、3cを形成する。この外径側リム部3a、3b、3cの形状に就いても、断面係数が大きい等、必要とする強度を得られるものであれば特に問わない。図11の(A)に示す様な断面U字形の外径側リム部3aでも、同(B)に示す様な金属板を密に重ね合わされた外径側リム部3bでも、同(C)に示す様な径方向外方に延びた外径側リム部3cでも良い。又、図示の例では、内径側、外径側両リム部2a、2b、2c、3a、3b、3cの断面形状を、1個の保持器1bのうちで互いに統一している(対称形状としている)が、1個の保持器1bのうちで内径側、外径側両リム部2a、2b、2c、3a、3b、3cの断面形状が互いに異なっても良い。
上述の様に構成する、本実施例のスラスト円筒ころ軸受用保持器の製造方法によれば、前述の図1に示した様な、中央平板部8と内径側、外径側両連続部11a、11b、12a、12bとの交差角度を、それぞれ90度以下とした構造を、型の耐久性を確保する事により、低コストで造れる。即ち、図5に示した第四工程で、各ポケット5(図8〜11、13〜15参照)を形成する為の各下孔28、28を、径方向中間部が湾曲した程度の第二中間素材25の段階で打ち抜く為、打ち抜きの為の型(特にダイス)に大きな応力が加わりにくい。即ち、上記第四工程で上記各下孔28、28を打ち抜く作業は、上記第二中間素材25を構成する金属板の厚さ寸法分を打ち抜くのみで良い。この為、前述した従来の製造方法の様に、内径側、外径側両連続部11、12(図14参照)をその幅方向に剪断する場合に比べて、容易に行なえる。又、上記各下孔28、28の平面積が広い為、これら各下孔28、28の打ち抜く為の型(パンチ)の断面積を広くできて、この型の耐久性を確保できる。
上述の様に、内径側、外径側両連続部11a、11b、12a、12bを形成する以前に上記各下孔28、28を打ち抜き形成した場合、その後に各中間素材の径方向中間部の断面形状を波形に加工する過程で、上記各下孔28、28の形状が多少なりとも歪む可能性がある。この場合でも、これら各下孔28、28の内周縁のうち、これら各下孔28、28から造られた各ポケット5の内周縁でこれら各ポケット5内に保持される各円筒ころ6の転動面と接触する部分の性状を、前述の図8に示した第七工程で整えるので、上記各ポケット5内に保持される各円筒ころ6(図13〜15参照)の転動を円滑に行なわせる事ができる。又、これら各円筒ころ6の転動面に擦り傷等の損傷を発生させる事もない。
又、前記中間板部4aの断面形状を所望のものに加工する場合も、1対の型により一挙に最終形状を得るのではなく、前述の図6に示した第五工程で造った中央、内径側、外径側各湾曲部36〜38の頂部を、前述の図7に示した第六工程で押し潰す事により、それぞれ中央、外径側、内径側各平板部8〜10に加工する。この為、上記中間板部4aの断面形状を所望のものに加工する為に使用する型として、1a、1b保持器の径方向に関する幅寸法が小さく、同じく軸方向に関する長さ寸法が大きいものを使用する必要がない。即ち、上記中央、外径側、内径側各湾曲部36〜38を形成する為の型は、その幅寸法が、基部で広く、先端部に向けて次第に小さくなる様な形状のものを使用できる。この様な型は、幅が狭く、しかも軸方向に関する長さ寸法が大きな型に比べて丈夫で、耐久性を確保し易い。又、上記中央、外径側、内径側各湾曲部36〜38の頂部を押し潰す為の型は、先端面が平坦な、極めて強度の高いものである。この為、上記中間板部4aの断面形状を所望のものに加工する為に使用する、何れの型にも、大きな応力が加わりにくい。この結果、金属板からスラスト円筒ころ軸受用の保持器1a、1bを造る為に使用する複数の型のうちの何れの型にも、大きな応力が加わる事を防止できる。そして、これら各型の耐久性を確保し、上記保持器1a、1bの製造コストを低く抑えられる。
図12は、請求項5に対応する実施例を示している。本実施例の場合には、第四工程で打ち抜く各下孔28aを、各ポケットのうちの一部で、当該部分の内周縁がこれら各ポケット内に保持される円筒ころの転動面と接触しない部分に対応する部分のみとしている。即ち、1個のポケットを構成する為の上記下孔28aを、径方向に関して複数(図示の場合には4個)に分割し、図12の実線で囲まれた部分のみを、上記第四工程で打ち抜く。この図12で実線と鎖線とにより囲まれた残り部分の打ち抜きは、第七工程で行ない、打ち抜きに続いてこの残り部分に扱き治具を押し付けて、この残り部分の内周縁の性状を整える。その他の工程に就いては、上述した実施例2と同様であるから、重複する説明は省略する。
本発明に関する参考例となるスラスト円筒ころ軸受用の保持器(A)と、 本発明の実施例であるスラスト円筒ころ軸受用の保持器(B)とを示す断面図。 本発明によるスラスト円筒ころ軸受用の保持器の製造方法の第一工程で造られる素材の半部断面図。 同じく第二工程で造られる第一中間素材の半部断面図。 同じく第三工程で第一中間素材から第二中間素材を造る状態の2例を示す半部断面図。 同じく第四工程で第二中間素材から第三中間素材を造る状態及び造られた第三中間素材を示す半部断面図及び部分平面図。 同じく第五工程で第三中間素材から第四中間素材を造る状態を順番に示す半部断面図。 同じく第六工程で第四中間素材から第五中間素材を造る状態を示す半部断面図。 同じく第七工程で、下孔の内周縁のうちで扱き加工を施すベき部分を示す半部断面図及び部分平面図。 同じく第八工程で第六中間素材の内外両周縁部を除去して第七中間素材とする状態を示す半部断面図。 同じく第九工程で形成した、内径側リム部の断面形状の3例を示す半部断面図。 同じく第九工程で形成した、外径側リム部の断面形状の3例を示す半部断面図。 本発明の実施例3の第四工程で得られた第三中間素材を示す、部分平面図。 従来から知られているスラスト円筒ころ軸受用保持器の部分平面図。 同じく半部断面図。 図13の拡大X−X断面図。 従来の製造方法を工程順に示す断面図。
符号の説明
1、1a、1b 保持器
2、2a、2b、2c 内径側リム部
3、3a、3b、3c 外径側リム部
4、4a 中間板部
5 ポケット
6 円筒ころ
7 柱部
8 中央平板部
9 外径側平板部
10 内径側平板部
11、11a、11b 内径側連続部
12、12a、12b 外径側連続部
13 素材
14 第一中間素材
15 第二中間素材
16 第三中間素材
17 第四中間素材
18 第五中間素材
19 素材
20 第一中間素材
21a、21b 抑え型
22 固定台
23 段差面
24 抑え枠
25 第二中間素材
26 凸部
27 位置決め孔
28、28a 下孔
29 第三中間素材
30a、30b 抑え型
31a、31b 抑え型
32 固定台
33 段差面
34 抑え枠
35 第四中間素材
36 中央湾曲部
37 外径側湾曲部
38 内径側湾曲部
39a、39b 押型
40 第五中間素材
41 第六中間素材
42a、42b 余肉部
43 第七中間素材

Claims (6)

  1. 金属板を曲げ形成する事により一体に造られて、内周縁部に存在する、全周に亙って連続する円環状の内径側リム部と、外周縁部に存在する、この内径側リム部と同心で全周に亙って連続する円環状の外径側リム部と、この外径側リム部と上記内径側リム部との間に存在する、断面形状が径方向に関して屈曲した中間板部と、この中間板部に円周方向に関して間欠的に、それぞれ放射方向に形成された複数のポケットとを備え、上記中間板部は、径方向中間部で軸方向一端寄り部分に形成された中央平板部と、上記外径側リム部の径方向内側に隣接する軸方向他端寄り部分に形成された外径側平板部と、上記内径側リム部の径方向外側に隣接する軸方向他端寄り部分に形成された内径側平板部と、この内径側平板部の外周縁と上記中央平板部の内周縁とを連続させる内径側連続部と、この中央平板部の外周縁と上記外径側平板部の内周縁とを連続させる外径側連続部とから成るものであるスラスト円筒ころ軸受用保持器に於いて、上記中央平板部と上記内径側、外径側両連続部との交差角度が、それぞれ90度以下であり、且つ、これら内径側、外径側両連続部同士の間隔が、上記中央平板部から離れる程小さくなる事を特徴とするスラスト円筒ころ軸受用保持器。
  2. 素材となる金属板から円板状の素材を打ち抜く第一工程と、
    この素材に絞り加工を施す事により、この素材の中央部乃至径方向中間部をこの素材の厚さ方向に関し片側に膨らませて第一中間素材とする第二工程と、
    この第一中間素材の中央部に、上記第二工程と反対向きの絞り加工を施す事により、第二中間素材とする第三工程と、
    上記第二中間素材に打ち抜き加工を施す事により、この第二中間素材の中央部に非円形の位置決め孔を形成すると共に、径方向中間部分にポケットを構成する為の複数の下孔を、円周方向に関して間欠的に、それぞれ放射方向に形成して第三中間素材とする第四工程と、
    上記第三中間素材の径方向中間部に曲げ加工を施す事により、この径方向中間部の径方向に関する断面形状を屈曲させ、この径方向中間部のうちで径方向中央部に位置し、軸方向片側が凸曲面となった中央湾曲部と、この中央湾曲部の径方向外側に隣接して軸方向他側が凸曲面となった外径側湾曲部と、この中央湾曲部の径方向内側に隣接して軸方向他側が凸曲面となった内径側湾曲部とを備えた第四中間素材とする第五工程と、
    この第四中間素材の径方向中間部を軸方向両側から押圧する事により、上記中央、外径側、内径側各湾曲部の頂部を押し潰し、それぞれ中央、外径側、内径側各平板部として第五中間素材とする第六工程と、
    上記各下孔の内周縁のうち、上記各ポケット内に保持される円筒ころの転動面と接触する部分の性状を整えて第六中間素材とする第七工程と、
    この第六中間素材の内周縁部と外周縁部とに存在する余肉部を除去して第七中間素材とする第八工程と、
    上記第七中間素材の内外両周縁部のうちの少なくとも一方の周縁部に曲げ加工を施して、これら両周縁部を内径側、外径側両リム部とする第九工程とを備えた、
    スラスト円筒ころ軸受用保持器の製造方法。
  3. 第四工程で、1個の位置決め孔と複数の下孔とを同時に打ち抜く、請求項2に記載したスラスト円筒ころ軸受用保持器の製造方法。
  4. 第七工程で、各下孔の内周縁のうち円筒ころの転動面と接触する部分の性状を整える加工を、その表面を平滑面とした扱き治具をこの部分に押し付ける扱き加工により行なう、請求項2〜3の何れかに記載したスラスト円筒ころ軸受用保持器の製造方法。
  5. 第四工程で打ち抜く各下孔は、各ポケットのうちの一部で、当該部分の内周縁がこれら各ポケット内に保持される円筒ころの転動面と接触しない部分であり、残りの部分の打ち抜きは第七工程で行ない、打ち抜きに続いてこの残り部分に扱き治具を押し付けて、この残り部分の内周縁の性状を整える、請求項4に記載したスラスト円筒ころ軸受用保持器の製造方法。
  6. 第七工程を、第八工程の後、第九工程の前に行ない、この第八工程では、第五中間素材の内周縁部と外周縁部とに存在する余肉部を打ち抜く、請求項2〜5の何れかに記載したスラスト円筒ころ軸受用保持器の製造方法。
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