JP6513429B2 - 火力調節板 - Google Patents
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Description
しかしながら、調理する材料によっては、鍋の底に火炎が直接当たると、焦げ付きが発生する場合があり、焦げ付きが発生しにくい加熱方法が求められている。焦げ付きが発生するのを防止するため、火炎が鍋の底に達しないように加熱する方法も考えられるが、それでは加熱の程度が弱過ぎ、調理の時間が長引いたり、保温が難しくなるという問題点があり、加熱方法を工夫する必要がある。
また、特許文献2には、固形燃料の上に一定半径より外側に開口部が設けられた熱伝導板を配設し、その上に保温容器を載置し、加熱する方法が記載されている。
本発明の火力調節板は、2つ以上の脚部を有していると、より安定的に火力調節板を加熱用コンロにセットすることができる。
これらの材料は、耐熱性に優れているので、耐久性を有し、長期間に渡り使用することができる。例示した材質以外でも、耐熱性、耐久性を有するものを使用することができる。
上記火力調節板の火炎遮蔽部に複数の小孔が設けられていると、この小孔を通過した小さな火炎により、容器を適度に加熱することができ、また、小孔の大きさを調節することによっても、容器に対する加熱の程度を調節することができるため、要求に合致した火力を供給することができる。
上記火力調節板が、上記脚部を屈曲させること等により、上記容器底部との距離の調整が可能なように構成されていると、上記容器底部と火力調節板との距離を調節することにより、容器に対する加熱の程度を調節することができるため、要求に合致した火力を供給することができる。
図2は、固形燃料を備えた加熱用コンロに図1に示した火力調節板を載置した一例を模式的に示す斜視図であり、図3(a)は、固形燃料を備えた加熱用コンロに図1に示した火力調節板を載置した別の一例を模式的に示す斜視図であり、図3(b)は、図3(a)に示した加熱用コンロ及び火力調節板の分解斜視図である。
そして、図2に示すように、火力調節板10の脚部12は、五徳25により支持されており、火炎遮蔽部11は、火力調節板10のほぼ中央に位置し、加熱用コンロの底部の固形燃料載置部21aに載置された固形燃料24からの火炎を遮り、直接、火炎が加熱の対象である調理用材料又は料理が入れられた容器(図示せず)に、直接当たらないようにしている。
火力調節板10を載置する際には、図2に示すように、火力調節板10の脚部12が五徳25に支持されるように載置してもよいが、図3(a)及び(b)に示すように、五徳25を一旦加熱用コンロ20から外した後、加熱用コンロ20の角部に脚部12が載置されるように火力調節板10を配置した後、図3(b)に示すように、五徳25をセットし、火力調節板10の脚部12を固定してもよい。この場合、脚部12の位置がずれる等の不都合も発生しにくい。
このように火力調節板は、図4に示すような、略円形の火炎遮蔽部31及び4つの脚部32を有する火力調節板30であってもよい。図4に示す火力調節板30は、火炎遮蔽部31の脚部32とつながっている部分以外の部分が円弧により形成されており、上記円弧より円が想定できるので、火炎遮蔽部31は、点線で示すように、円形として面積を計算する。
火炎遮蔽部による火炎の遮蔽の程度が充分すぎると、容器内の液等の温度を上昇させるのに時間がかかりすぎたり、加熱の程度が弱すぎる場合があるので、その場合には、図5に示すように、火力調節板40の火炎遮蔽部41に複数の小孔41aを設けることにより、この小孔41aを通過した小さな火炎により、容器を適度に加熱することができる。また、小孔41aの大きさを調節することによっても、容器に対する加熱の程度を調節することができるため、要求に合致した火力を供給することができる。小孔41aが形成されている以外は、図1に示す火力調節板10と同じ形状である。
図5に示した火力調節板40では、火炎遮蔽部41に小孔41aを形成しているが、孔の形状は特に限定されるものではなく、自由に選択することができる。
固形燃料の大きさ等により異なるが、容器底部と火力調節板との距離は、0〜20mmが好ましく、固形燃料と火力調節板との距離は、25〜40が好ましい。
また、固形燃料の火力を調整するために、火力調節板を複数枚重ねてもよい。
すなわち、この火力調節板70では、加熱用コンロ20の底部21に脚部72が接触し、底部21からほぼ垂直に伸びるように脚部72が形成されており、脚部72の上部に火炎遮蔽部71が設けられている。図6に示す火力調節板70は、図1〜図5に示した火力調節板を折りたたむことによっても形成することができる。
火力調節板50の脚部52に屈曲部52aを設けることにより、図1に示したような平板からなる脚部12を有する火力調節板10に比べて、火炎遮蔽部51の位置を高くしたり、低くしたりすることができるため、容器底部との距離を調整することができる。
図9(a)に示すように、この火力調節板80は、4つの脚部82を有し、脚部82は、円筒形状に構成されており、一定の間隔で小さな貫通孔82aが形成されている。一方、図9(b)に示すように、火炎遮蔽部81にも脚部82に挿入可能な挿入部83が設けられ、同じ大きさの孔83aが形成されている。従って、位置調製ネジ84を所定位置の貫通孔82aに差し込むとともに、挿入部83の孔83aに差し込むことにより火炎遮蔽部81が一定の位置に固定され、位置調製ネジ84を指し込む貫通孔82aの位置を変えることにより、火炎遮蔽部81の高さを変えることができる。なお、位置調節ネジ84には、開孔840を有する金属テープ84aが設けられており、金属テープ84aを脚部82に巻き付け、位置調節ネジ84を開口840を介し、脚部82の貫通孔82a及び挿入部83の孔83aに差し込むことにより火炎遮蔽部81を一定の位置に固定する。
この火力調節板90では、脚部92の上部は、全体にネジが切られた円筒体92aからなり、円筒体92aは、下部に設けられた4つの支持部92bにより支持されている。火炎遮蔽部91を構成する遮蔽板91aにも、脚部92の円筒体92aよりもわずかに直径が小さい円筒体91bが設けられており、円筒体91bの全体にもネジが切られている。従って、遮蔽板91aに設けられた円筒体91bを脚部92の円筒体92aに嵌め込み、遮蔽板91aを回転させることにより、遮蔽板91aの位置を上下させることができ、火炎遮蔽部91の位置を調整することができる。
この火力調節板100では、火炎遮蔽部101に1つの脚部102が設けられている。脚部102の端部には、ボルト104aを挿入可能な、貫通孔を有する円柱状の結合部102aが設けられており、結合部102bの中央部分は、所定の幅でカットされている。支持部103は、脚部102と結合する部材であるが、支持部103の端部に設けられた同様に貫通孔を有する短い円柱状の結合部103aを、脚部102の結合部102aの中央がカットされた部分に嵌挿し、ボルト104aを両者の貫通孔に挿入し、ボルト104aとナット104bで締め付けることにより、火炎遮蔽部101及び脚部102を支持部103に結合、固定することができる。
一方、支持部103は、わずかに屈曲しており、加熱コンロの底部110と接する部分には、横向きに細長い貫通孔103bが形成されており、貫通孔103bの直下の底部110には、ボルト105aを挿入するための貫通孔110aが形成されている。従って、ボルト105aを支持部103の貫通孔103bに挿通するとともに、底部110の貫通孔110aにも挿通し、ボルト105aとナット105bで締め付けることにより、支持部103を底部110に固定することができる。
また、支持部103の貫通孔103b、底部110の貫通孔110aを挿通しているボルト105a、ナット105bの締め付けを緩めると、支持部103を前後に移動させることが可能となり、これにより、火力調節板100の位置を底部110と脚部102とのなす角に応じて移動させることができる。
火力調節板100は、上記のように構成されており、これにより、火炎遮蔽板101の容器底部に対する位置を調節することができる。
セラミックとしては、アルミナ、ジルコニア、コージュライト、ムライト等の酸化物セラミック等が挙げられる。
アルコールとしては、メタノールが望ましく、難燃性の固形分としては、ステアリン酸等の脂肪酸のアルカリ金属塩(石鹸成分)が望ましい。
図4に示す、厚さ0.5mmで、火炎遮蔽部31が略円形の火力調節板30を用い、下記に示す燃焼試験を行った。
火炎遮蔽部31の直径は、50mmであり、面積は、1962.5mm2であった。また。鍋底と火力調節板30との距離は、10mmであった。以下、実施例2〜6における鍋底と火力調節板との距離は、実施例1と同じである。
図4に示す、厚さ0.5mmで、火炎遮蔽部31が略円形の火力調節板30を用い、下記に示す燃焼試験を行った。なお、実施例1の火力調節板30とは、火炎遮蔽部31の面積が異なる。
火炎遮蔽部31の直径は、70mmであり、面積は、3846.5mm2であった。
図7は、火力調節板のさらに別の一例を模式的に示す斜視図である。
厚さ1mmで、図7に示すように、火炎遮蔽部61が略四角形の間に切込61aを入れた形状の火力調節板60を用い、下記に示す燃焼試験を行った。なお、火炎遮蔽部61が大き過ぎ、着火が難しかったので、着火を行うために切込61aを入れた。
切込を入れる前の火炎遮蔽部31は、80mm×80mmの正方形で、切込61aにより約25mm×約20mmの矩形部分が4つ削除された。従って、火炎遮蔽部61の面積は、6400mm2−2000mm2=4400mm2となった。
図1に示す、厚さ0.3mmで、火炎遮蔽部11が略四角形の火力調節板10を用い、下記に示す燃焼試験を行った。
火炎遮蔽部11は、50mm×50mmの正方形で、面積は、2500mm2であった。
図5に示す、厚さ0.3mmで、火炎遮蔽部41が略四角形で、小孔41aが形成された火力調節板40を用い、下記に示す燃焼試験を行った。
火炎遮蔽部41は、40mm×40mmの正方形で、面積は、1600mm2であり、小孔41aは、直径2mmの円で、小孔41aは、16個存在した。
図5に示す、厚さ0.3mmで、火炎遮蔽部41が略四角形で、小孔41aが形成された火力調節板40を用い、下記に示す燃焼試験を行った。実施例5とは、小孔41aの大きさが異なる。
火炎遮蔽部41は、40mm×40mmの正方形で、面積は、1600mm2であり、小孔41aは、直径4mmの円で、小孔41aは、16個存在した。
図6に示す脚部52に屈曲部52aが設けられた火力調節板50を用い、下記に示す燃焼試験を行った。
火炎遮蔽部51は、40mm×40mmの正方形で、面積は、1600mm2であり、また。屈曲部52aにより、鍋底と火力調節板30との距離は、2mmに近づいた。
火力調節板を用いず、固形燃料により、直接鍋を加熱した。
図2に示した加熱用コンロの固形燃料載置部に直径29mmφ、高さ13mmの固形燃料を載置し、固形燃料の上に火炎遮蔽部がくるように火力調節板を載置し、続いて鍋(容器)を加熱用コンロにセットし、比較例1を除き、火力調節板を介して鍋を加熱し、鍋底の最大温度及び固形燃料の燃焼時間を測定した。
その結果を表1に示す。
火炎遮蔽部 11、31、41、51、61、71、81、91
脚部 12、32、42、52、62、72、82、92
加熱用コンロ 20
底部 21
固形燃料載置部 21a
側壁部 22
支持部 23
固形燃料 24
五徳 25
小孔 41a
屈曲部 52a
切込 61a
貫通孔 82a
挿入部 83
孔 83a
位置調節ネジ 84
金属テープ 84a
開孔 840
遮蔽板 91a
円筒体 91b、92a
支持部 92b
Claims (4)
- 加熱用コンロ内に載置された固形燃料を用いて、容器内の調理用材料の調理又は容器内の料理の保温を行う際、
前記固形燃料と前記容器との間に介在させ、前記容器に対する前記固形燃料の火力を調節する火力調節板であって、
前記火力調節板は、火炎遮蔽部と該火炎遮蔽部より伸びる3つ以上の脚部とからなり、前記脚部は、前記加熱用コンロの一部により支持されるように構成されているとともに、前記容器底部との距離の調整が可能なように構成されていることを特徴とする火力調節板。 - 前記火炎遮蔽部には、複数の貫通孔が設けられている請求項1に記載の火力調節板。
- 前記火力調節板は、鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、グラファイト、チタン、及び、セラミックからなる群から選ばれる少なくとも1種からなる請求項1又は2に記載の火力調節板。
- 加熱用コンロ内に載置された固形燃料を用いて、容器内の調理用材料の調理又は容器内の料理の保温を行う際、
前記固形燃料と前記容器との間に介在させ、前記容器に対する前記固形燃料の火力を調節する火力調節板であって、
前記火力調節板は、火炎遮蔽部と該火炎遮蔽部より伸びる少なくとも1つの脚部とからなり、前記脚部は、前記加熱用コンロの一部により支持されるように構成されているとともに、前記脚部を屈曲させることにより、前記容器底部との距離を調整するように構成されていることを特徴とする火力調節板。
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