JP6509531B2 - 内視鏡装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡装置に関する。
従来、内視鏡装置の挿入部の先端部には、被検体の像をCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)等の撮像素子の受光面上に結像させるための複数のレンズが用いられている。これら複数のレンズがズーム光学系を構成することで、レンズ間の光軸方向の距離を変化させると被検体の像の画角が調整され、画角の広い広角の像と画角の狭い望遠の像との間で、被検体の像を調整することができる。
複数のレンズは、例えば挿入部の先端に設けられた先端硬性部に配置される。挿入部における先端硬性部よりも基端側には、湾曲操作可能な湾曲部や、可撓性を有する可撓管部が設けられる。
先端硬性部にはレンズアダプタが取り付けられており、このレンズアダプタの支持ブロックに筒孔のレンズ収納部が設けられ、レンズ収納部内に複数のレンズが配置されている。
ズーム式撮像光学系を構成する可動レンズを光軸方向に移動させるのに、モータを用いたものがある。レンズアダプタを構成する支持ブロックの横にギヤーを介してモータを付けると、先端硬性部の外径が太くなる。また、支持ブロックの後方にモータを設けると、先端硬性部の光軸方向の長さが長くなる。挿入部は狭い空間や配管等に挿通させて用いられるため、先端硬性部の外径が太くなると挿入性が悪くなるとともに、先端硬性部が長くなると配管のコーナ部で方向転換できなくなる等の問題が生ずる。
例えば、特許文献1では、挿入部の先端硬性部が備える先端硬性部本体に、ズーム式対物レンズ系が設けられている。ズーム式対物レンズ系は、先端硬性部本体に固定される第一のレンズ群と、前後に進退可能な第二のレンズ群とから構成されている。第二のレンズ群が取付けられたレンズ枠に、ワイヤの一端部が固定されている。このワイヤの他端部は、挿入部の湾曲部及び可撓管部を通して、挿入部の基端側に設けられた回転駆動部内に配置されたモータに接続されている。
モータによりワイヤを前後に操作することで、第二のレンズ群が光軸方向に沿って前後に移動し、対物レンズ系の画角が変化する。
しかしながら、特許文献1の内視鏡装置では、第二のレンズ群が取付けられたワイヤを前後に操作した後で、湾曲部の曲率半径を小さくする(湾曲部をよりきつく湾曲させる)と、ワイヤが突っ張り湾曲部を湾曲させにくくなるとともに、第二のレンズ群が引き戻され所望するズーム倍率に設定できなくなる。また、挿入部の長さが長くなると、ワイヤとワイヤの周囲の部材との摩擦力が大きくなり、ワイヤを引き戻し難くなる。
そこで、レンズを空気により移動させることが検討されている。
例えば、特許文献2では、内視鏡装置の先端部の先端部外枠内に、軸方向に沿って設けられた円筒状のレンズ収納部が形成されている。レンズ収納部は、前後端の開口を透明部材で塞ぐことにより、気密が保持されている。ズーム式対物レンズを構成する複数のレンズが、鏡筒に固定されている。レンズ収納部内には、この鏡筒が軸方向に移動可能に嵌挿されている。鏡筒と複数のレンズは、レンズ収納部内でピストンとして作用するとともに、対物レンズによりレンズ収納部が前室と後室とに区分されている。
後室には、後室と内視鏡装置の操作部を連通せしめて後室への空気の出し入れを行う給排気管が接続されている。前室には、前室と内視鏡装置の操作部を連通せしめて前室に大気を導入する大気導入管が接続されている。この前室には、対物レンズよりも前方には、レンズ枠に後方への移動習性を付与するコイルバネが設けられている。
このように構成された特許文献2の内視鏡装置は、操作部から給排気管を介してレンズ収納部の後室に空気を送り込むと、後室内の気圧が上昇し、この圧力により対物レンズ全体がコイルバネの弾力に抗して前方へ移動せしめられ、後室内の気圧とがコイルバネの弾力とが釣り合う位置で停止せしめられる。一方で、給排気管を介して後室内の空気を排出すると、後室内の気圧が下がり、その結果コイルバネの弾力により対物レンズ全体が後方へ移動せしめられ、後室内の気圧とがコイルバネの弾力とが釣り合う位置で停止せしめられる。
したがって、レンズ収納部の後室内に空気を供給したり排出せしめたりすることにより、対物レンズ全体を光軸方向に前後動せしめ、これによってピント合わせを行うことができる。
実開平5−29016号公報 特公平1−51810号公報
しかしながら、特許文献2の内視鏡装置では、対物レンズの前方に前室、後方に後室をそれぞれ設ける必要がある。対物レンズは先端硬性部に設けられるため、前室及び後室を設けることで先端硬性部の長さが長くなる。
先端硬性部は剛性が高い部材で形成されているため、先端硬性部が長くなると配管に設けられた曲り部(エルボ)を通過し難くなる。例えば、細い配管では先端硬性部が曲り部に支えて挿入部を前方に挿入できなくなるという問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、先端硬性部の径を太くすることなく、固定レンズ群と可動レンズ群から構成されるズーム式撮像光学系のうち可動レンズ群のみを光軸方向に移動させるエアアクチュエータ機構を採用することで光軸方向の長さを抑えて小型にした内視鏡装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の第1の態様の内視鏡装置は、長尺の軟性管からなる挿入部と、前記挿入部の先端に設けられ撮像光学系を収納する先端硬性部と、前記挿入部内に挿通されたエアチューブと、前記先端硬性部を構成する支持ブロックに筒孔状に形成されたレンズ収納部と、前記支持ブロックの基端部と前記レンズ収納部との間を連結するように形成されたエア流通路と、前記エアチューブの基端に連結され前記エアチューブと前記エア流通路を介して前記レンズ収納部内に空気を供給する機能および排出する機能の少なくとも一方の機能を有するエア給排機構と、前記レンズ収納部に可動レンズ群および固定レンズ群を含む複数のレンズ群光軸方向に並べて配置されてなり、前記可動レンズ群は前記レンズ収納部に対し移動可能に設けられている前記撮像光学系と、前記可動レンズ群を光軸方向に駆動するエアアクチュエータ機構と、を備え、前記エアアクチュエータ機構は、前記可動レンズ群を支持する可動鏡筒を、前記固定レンズ群を支持する固定鏡筒に光軸方向に摺動可能に嵌合させ、前記可動レンズ群と前記固定レンズ群との間のレンズ間空気室の圧力を調整することにより前記可動鏡筒を光軸方向に伸縮させ、前記可動鏡筒の伸縮により前記可動レンズ群を光軸方向に駆動する
本発明の第2の態様の内視鏡装置は、長尺の軟性管からなる挿入部と、前記挿入部の先端に設けられ撮像光学系を収納する先端硬性部と、前記挿入部内に挿通されたエアチューブと、前記先端硬性部を構成する支持ブロックに筒孔状に形成されたレンズ収納部と、前記支持ブロックの基端部と前記レンズ収納部との間を連結するように形成されたエア流通路と、前記エアチューブの基端に連結され前記エアチューブと前記エア流通路を介して前記レンズ収納部内に空気を供給する機能および排出する機能の少なくとも一方の機能を有するエア給排機構と、前記レンズ収納部に可動レンズ群を含む複数のレンズ群が光軸方向に並べて配置されてなり、前記可動レンズ群は前記レンズ収納部に対し移動可能に設けられている前記撮像光学系と、前記可動レンズ群を光軸方向に駆動するエアアクチュエータ機構と、を備え、前記エアアクチュエータ機構は、前記可動レンズ群を支持する可動レンズ支持枠に、前記エア流通路から供給される空気を光軸方向に向けて互いに反対方向に噴射させる第一噴射ノズルと第二噴射ノズルが設けられ、それぞれの前記噴射ノズルから噴射される空気の噴射圧の反作用により前記可動レンズ支持枠を駆動する。
本発明の第3の態様の内視鏡装置は、長尺の軟性管からなる挿入部と、前記挿入部の先端に設けられ撮像光学系を収納する先端硬性部と、前記挿入部内に挿通されたエアチューブと、前記先端硬性部を構成する支持ブロックに筒孔状に形成されたレンズ収納部と、前記支持ブロックの基端部と前記レンズ収納部との間を連結するように形成されたエア流通路と、前記エアチューブの基端に連結され前記エアチューブと前記エア流通路を介して前記レンズ収納部内に空気を供給する機能および排出する機能の少なくとも一方の機能を有するエア給排機構と、前記レンズ収納部に可動レンズ群を含む複数のレンズ群が光軸方向に並べて配置されてなり、前記可動レンズ群は前記レンズ収納部に対し移動可能に設けられている前記撮像光学系と、前記可動レンズ群を光軸方向に駆動するエアアクチュエータ機構と、を備え、前記エアアクチュエータ機構は、前記レンズ収納部内に移動可能に設けられ、前記可動レンズ群を支持する可動レンズ支持枠に、前記エア流通路から供給される空気を光軸方向に向けて互いに反対方向に噴射させる第一噴射ノズルと第二噴射ノズルが傾斜して設けられ、それぞれの前記噴射ノズルから噴射される空気の噴射圧の反作用により前記可動レンズ支持枠を回転させながら駆動する。
本発明の第4の態様の内視鏡装置は、長尺の軟性管からなる挿入部と、前記挿入部の先端に設けられ撮像光学系を収納する先端硬性部と、前記挿入部内に挿通されたエアチューブと、前記先端硬性部を構成する支持ブロックに筒孔状に形成されたレンズ収納部と、前記支持ブロックの基端部と前記レンズ収納部との間を連結するように形成されたエア流通路と、前記エアチューブの基端に連結され前記エアチューブと前記エア流通路を介して前記レンズ収納部内に空気を供給する機能および排出する機能の少なくとも一方の機能を有するエア給排機構と、前記レンズ収納部に3つの可動レンズ群を含む複数のレンズ群が光軸方向に並べて配置されてなり、前記3つの可動レンズ群は前記レンズ収納部に対し移動可能に設けられている前記撮像光学系と、前記3つの可動レンズ群を光軸方向に駆動するエアアクチュエータ機構と、を備え、前記エアアクチュエータ機構は、前記レンズ収納部内に移動可能に設けられ、前記3つの可動レンズ群を支持する可動鏡筒と、前記各可動レンズ群間に形成される各空気貯留室と、前記各空気貯留室の貯留された空気を光軸方向に向けて互いに反対方向に噴射させる噴射ノズルと、を有し、前記噴射ノズルから噴射される空気の噴射圧の反作用により前記可動鏡筒を駆動する。
本発明の第5の態様の内視鏡装置は、長尺の軟性管からなる挿入部と、前記挿入部の先端に設けられ撮像光学系を収納する先端硬性部と、前記挿入部内に挿通されたエアチューブと、前記先端硬性部を構成する支持ブロックに筒孔状に形成されたレンズ収納部と、前記支持ブロックの基端部と前記レンズ収納部との間を連結するように形成されたエア流通路と、前記エアチューブの基端に連結され前記エアチューブと前記エア流通路を介して前記レンズ収納部内に空気を供給する機能および排出する機能の少なくとも一方の機能を有するエア給排機構と、前記レンズ収納部に可動レンズ群を含む複数のレンズ群が光軸方向に並べて配置されてなり、前記可動レンズ群は前記レンズ収納部に対し移動可能に設けられている前記撮像光学系と、前記可動レンズ群を光軸方向に駆動するエアアクチュエータ機構と、を備え、前記エアアクチュエータ機構は、前記レンズ収納部内に光軸方向に移動かつ回転可能に設けられ、前記可動レンズ群を支持する可動レンズ支持枠をており前記エア流通路から供給される空気の圧力により前記可動レンズ支持枠に回転力を付与し、前記可動レンズ支持枠の回転運動を直線運動に変換させることによって、前記可動レンズ群を光軸方向に駆動する
本発明の第6の態様の内視鏡装置は、長尺の軟性管からなる挿入部と、前記挿入部の先端に設けられ撮像光学系を収納する先端硬性部と、前記挿入部内に挿通されたエアチューブと、前記先端硬性部を構成する支持ブロックに筒孔状に形成されたレンズ収納部と、前記支持ブロックの基端部と前記レンズ収納部との間を連結するように形成されたエア流通路と、前記エアチューブの基端に連結され前記エアチューブと前記エア流通路を介して前記レンズ収納部内に空気を供給する機能および排出する機能の少なくとも一方の機能を有するエア給排機構と、前記レンズ収納部に可動レンズ群を含む複数のレンズ群が光軸方向に並べて配置されてなり、前記可動レンズ群は前記レンズ収納部に対し移動可能に設けられている前記撮像光学系と、前記可動レンズ群を光軸方向に駆動するエアアクチュエータ機構と、を備え、前記エアアクチュエータ機構は、前記レンズ収納部の内周面に光軸方向に延び前記エア流通路に連通する案内溝と、前記可動レンズ群の外周に形成され前記案内溝に係合する凸部とを有し、前記案内溝と前記凸部との間の空気室の圧力を調整して前記可動レンズ群を光軸方向に駆動する
本発明の内視鏡装置によれば、ズーム式撮像光学系を構成する固定レンズ群と可動レンズ群のうち可動レンズ群のみを光軸方向に駆動するエアアクチュエータ機構を採用することで先端硬性部の長さを抑えて小型にすることができる。
本発明の第1実施形態の内視鏡装置の挿入部における先端部の要部の断面図である。 同内視鏡装置の全体図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例の内視鏡装置を説明する図1中の要部拡大図である。 同内視鏡装置の可動レンズ群及び固定レンズ群の斜視図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例の内視鏡装置の要部の断面図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例の内視鏡装置の要部の断面図である。 同内視鏡装置の固定鏡筒及び可動鏡筒の分解斜視図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例の変形例における内視鏡装置の固定鏡筒及び可動鏡筒の分解斜視図である。 本発明の第2実施形態の第1変形例の内視鏡装置の要部の断面図である。 図9中の切断線B1−B1の断面図である。 図9中の切断線B2−B2の断面図である。 同内視鏡装置の作用を説明する断面図である。 本発明の第2実施形態の第2変形例における内視鏡装置の要部の断面図である。 同内視鏡装置の可動レンズ支持枠の斜視図である。 同内視鏡装置の作用を説明する断面図である。 本発明の第2実施形態の第3変形例における内視鏡装置の要部の断面図である。 同内視鏡装置の作用を説明する断面図である。 本発明の第3実施形態の第1変形例における内視鏡装置の要部の断面図である。 図18中の切断線B4−B4の断面図である。 本発明の第3実施形態の第1変形例の変形例における内視鏡装置の要部の断面図である。 図20中の切断線B6−B6の断面図である。 図20中の切断線B7−B7の断面図である。 本発明の第3実施形態の第2変形例における内視鏡装置の要部の断面図である。 図23中の切断線B9−B9の断面図である。 同内視鏡装置の作用を説明する断面図である。 本発明の第3実施形態の第3変形例における内視鏡装置の要部の断面図である。 図26中の切断線B11−B11の断面図である。 本発明の第4実施形態の第1変形例における内視鏡装置の要部の断面図である。 本発明の第4実施形態の第2変形例における内視鏡装置の要部の断面図である。 同内視鏡装置の固定レンズ支持枠の斜視図である。 同内視鏡装置の可動レンズ支持枠の斜視図である。 同内視鏡装置の作用を説明する断面図である。 本発明の第4実施形態の第3変形例における内視鏡装置の要部の断面図である。 本発明の第4実施形態の第3変形例の変形例における内視鏡装置の要部の断面図である。 経過時間に対する圧力の測定値の変化の一例を示す図である。 本発明の第4実施形態の第4変形例における内視鏡装置の要部の断面図である。 本発明の第4実施形態の第5変形例における内視鏡装置の要部の断面図である。 本発明の第5実施形態における内視鏡装置の要部の断面図である。 本発明の第6実施形態の内視鏡装置のロック機構の要部の断面図である。 本発明の第6実施形態の変形例における内視鏡装置のロック機構の要部の断面図である。 図40中の切断線B13−B13の断面図である。 同内視鏡装置の案内溝及びシート状部材の断面図である。 本発明の第6実施形態の変形例における内視鏡装置のロック機構の要部の断面図である。 本発明の第6実施形態の変形例における内視鏡装置の要部の断面図である。 図44中の切断線B15−B15の断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る内視鏡装置の全体構造を図1及び図2を参照しながら説明する。
本発明の内視鏡装置1は、長尺の軟性管からなる挿入部20と、挿入部20の先端に設けられたレンズアダプタ(先端硬性部)40と、レンズアダプタ40のレンズ収納部42aに複数のレンズ群55、56、59を光軸C2方向に並べて配置されたズーム光学系(撮像光学系)60と、レンズ収納部42a内にズーム光学系60を構成する可動レンズ群55が移動可能に設けられ、この可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動するエアアクチュエータ機構97とを備える。
図2に示す内視鏡装置1は、長尺の挿入部20と、挿入部20の基端部に設けられた操作部70と、操作部70にエアチューブ(管状部材)80を介して接続されたエア給排機構85と、操作部70及びエア給排機構85に接続された内視鏡本体90とを備えている。
挿入部20は、図1に示すように軟性管21の先端部に先端硬性部21Aが設けられている。先端硬性部21Aは、連結プラグ22と、この連結プラグ22に着脱可能に設けられたレンズアダプタ40により構成されている。レンズアダプタ40には、後述するズーム光学系60と、このズーム光学系60の可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動するエアアクチュエータ機構97が組み込まれている。
図2に示すように、軟性管21は、前述の連結プラグ22の基端部に設けられた湾曲操作可能な湾曲部23と、湾曲部23の基端部に設けられ可撓性を有する可撓管部24とを有している。
連結プラグ22は、アルミニウムやステンレス鋼等の硬性の金属材料で円柱状に形成されている。連結プラグ22には、図1に示すように挿入部20の軸線C1上に撮像素子27を収納するための筒孔状の撮像素子収納部22aが形成されている。この撮像素子収納部22aを挟むように連通孔22b、22cがそれぞれ形成されている。撮像素子収納部22aの内径は、連通孔22bの内径、及び連通孔22cの内径よりも大きい。連通孔22b、22cは、連結プラグ22を貫通するように軸線C1方向に延びている。一方の連通孔22bは、空気を通すエア流通路43fを構成する通気孔(以降、連通孔22bを通気孔22bと称する)となる。
連結プラグ22の外周面には、雄ネジ部22dが形成されている。
撮像素子収納部22aには、受光面27aが前方に向くように撮像素子27が取付けられている。撮像素子27は、受光面27aに結像した像の画像を取得する。撮像素子27は、取得した画像を信号に変換し、信号線28を介して操作部70にこの信号を送信する。撮像素子27の受光面27aは、連結プラグ22から外部に露出している。
通気孔22bの基端部には、管状の連通部材29を介してエアチューブ80の一端部が接続されている。連通部材29は、樹脂等で形成され、通気孔22bとエアチューブ80とを気密に接続している。エアチューブ80は、挿入部20内に挿通され、湾曲部23及び可撓管部24を挿通し基端側に延びている。
通気孔22bの先端部には、Oリング等の封止部材30が取付けられている。
連通孔22cの先端部には、レンズアダプタ40のLEDチップ48に電流を供給するための電極32が取付けられている。電極32に接続された電線33は、連通孔22c、湾曲部23及び可撓管部24を挿通し基端側に延びている。
図示はしないが、湾曲部23は、複数の節輪を軸線C1方向に並べた状態で有している。軸線C1方向に隣り合う節輪はピンにより回転可能に接続されている。最も先端側に配置された節輪には、複数の操作ワイヤの先端部が固定されている。操作ワイヤは、各節輪内、及び可撓管部24を挿通し基端側に延びている。
レンズアダプタ40は、円筒状のアダプタハウジング41の筒孔内に支持ブロック(本体)42が収容されている。
アダプタハウジング41の基端部の外周面には、全周にわたり溝部41aが形成されている。アダプタハウジング41は、連結プラグ22と同一の材料で形成されている。
支持ブロック42には、軸線C1上にズーム光学系60を収納する筒孔状のレンズ収納部42aが形成されている。ズーム光学系60は、固定レンズ群56、59に対して可動レンズ群55が光軸C2方向に移動可能に設けられている。
レンズ収納部42aには、ズーム光学系60を構成する可動レンズ群55が移動可能に設けられ、この可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動するエアアクチュエータ機構97が設けられている。
エアアクチュエータ機構97は、ズーム光学系60を構成する可動レンズ群55を光軸C2方向に進退可能に筒状の鏡筒57に支持し、可動レンズ群55と固定レンズ群56、59との間のレンズ間空気室S1(図3参照)の圧力を調整することにより鏡筒57を光軸C2方向に伸縮させて可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動する。
(第1実施形態の第1変形例)
図1、3、及び4を参照して第1実施形態の第1変形例について説明する。
レンズ収納部42aは、挿入部20の軸線C1上に、連結プラグ22の撮像素子収納部22aとほぼ同じ大きさに形成されている。図1及び図3に示すように、凹部42bにおける基端側の縁部には、固定レンズ群56の取り付け位置を規制する突出部42cが全周にわたり形成されている。レンズ収納部42aの内周面42hにおける凹部42bよりも先端側には、可動レンズ群55の移動位置を規制する突出部42jが全周にわたり形成されている。
図1に示すように、支持ブロック42には、レンズ収納部42aに連通するエア流通路43fが形成されている。例えば、凹部42bの底面から支持ブロック42の径方向に外周面まで延びる通気孔42dを形成する。この通気孔42dの長手方向の中間部から支持ブロック42の基端面に達する通気孔42eを形成する。
この通気孔42d、42eによりレンズ収納部42aの凹部42bに連通するL字状に屈曲したエア流通路43fが形成される。このエア流通路43fの基端部側に、エアチューブ80が連結される。本実施形態では、支持ブロック42の基端に連結プラグ22が取り付けられており、連結プラグ22の通気孔22bを介してエアチューブ80とエア流通路43fが連通している。
エア流通路43fは、支持ブロック42の基端部とレンズ収納部42aとの間を連結するように形成されている。
通気孔42eの基端部には、連通部材45の先端部が固定されている。連通部材45の基端部の外径は、封止部材30の内径より若干太径となっており、連通部材45の基端部に封止部材30が圧入嵌合され気密に封止される。
通気孔42dにおける通気孔42eよりも径方向外側の部分は、ネジ部材等の封止部材46により封止されている。このように、通気孔42eの上部を封止部材46で封止することにより通気孔42d、42eによりL字状に屈曲したエア流通路43fが形成され、このエア流通路43fにより連通部材45を介してエアチューブ80とレンズ収納部42aの凹部42bが連通される。
支持ブロック42の先端面の外縁部側には、リング状に段部42fが形成されている。支持ブロック42には、段部42fの底面から軸線C1に沿って基端側に延び支持ブロック42の基端面に達する連通孔42gが形成されている。連通孔42gは、連結プラグ22の連通孔22cに対応する位置に形成されている。
段部42fには、電気的な絶縁性を有するシリコン板、セラミック板等の材料でリング状に形成された板状部材47が取付けられている。板状部材47の先端側の面には、軸線C1周りに複数のLED(Light Emitting Diode)チップ48が設けられている。LEDチップ48よりも先端側であって支持ブロック42とアダプタハウジング41との間には、カバーガラス49が取付けられている。カバーガラス49は、段部42f内を封止している。
複数のLEDチップ48は、連通孔42g内に配置された電線50を介して、連通孔42gの基端部に取付けられた電極51に接続されている。
支持ブロック42のレンズ収納部42aの先端には、カバーガラス54が取付けられている。
図1及び図3に示すように、レンズ収納部42aにおけるカバーガラス54よりも基端側には、少なくとも一群の可動レンズ群を光軸C2方向に移動させ焦点距離を調整する機能、ズーム機能を有するズーム光学系60が組み込まれている。本実施形態では、焦点調整機能を省略して説明する。ズーム光学系60には、可動レンズ群55と固定レンズ群56を径方向に膨張収縮する鏡筒57で支持し、可動レンズ群55と固定レンズ群56との間のレンズ間空気室S1の圧力を調整することにより鏡筒57を径方向に膨張または収縮させ、この膨張または収縮による鏡筒57の光軸C2方向の伸縮により可動レンズ群55を光軸方向C2に駆動するエアアクチュエータ機構97が採用されている。
ズーム光学系60は、複数のレンズ群が光軸C2方向に並べて配置されている。例えば、ズーム光学系60は、レンズ群55、56、59の3群で構成され、固定レンズ群を構成する第三レンズ59と第二レンズ56との間に可動レンズ群として第一レンズ55が光軸C2方向に移動可能に配置されている。
第二レンズ56の側面には、第二レンズ56の先端側の外径を小さくすること段部56aが形成されている。第一レンズ55及び第二レンズ56は、第一レンズ55の平面部と第二レンズ56の平面部とが対向するように配置されている。第二レンズ56は、支持ブロック42のレンズ収納部42aの基端側に固定されている。
支持ブロック42のレンズ収納部42a内には、可動レンズ群(第一レンズ)55を光軸C2方向に進退可能に支持する筒状の鏡筒57が取り付けられている。
図3及び図4に示すように、可動レンズ群(第一レンズ)55及び固定レンズ群(第二レンズ)56は、可動レンズ群55を光軸C2方向に進退可能に支持する筒状に形成された鏡筒57に接続されている。本実施形態では、第一レンズを可動レンズ群、第二レンズを固定レンズ群と称する。図3に示すように、鏡筒57は、可動レンズ群55と固定レンズ群56とを光軸C2方向に離間させた状態で、可動レンズ群55の側面を自身の一端部57aで気密に覆うとともに、固定レンズ群56の段部56aの側面を自身の他端部57bで気密に覆っている。可動レンズ群55と鏡筒57との接続、固定レンズ群56と鏡筒57との接続には、公知の接着剤等を用いることができる。
鏡筒57の光軸C2方向の長さは、支持ブロック42の凹部42bの光軸C2方向の長さよりも長い。鏡筒57は、径方向に膨らむことにより固定されていない自由端側が後退するゴム等の弾性材料で形成することができる。支持ブロック42の凹部42bは、鏡筒57の外周面の一部を覆っている。
鏡筒57の外周面には、図4に示すように光軸C2方向に沿って複数の糸状体58が固定されていることが好ましい。糸状体58は、例えばポリエチレン樹脂繊維等のように、糸状体58の延在方向に直交する方向には自在に湾曲するとともに、糸状体58の延在方向へは非伸長性の材料で形成されている。糸状体58は、鏡筒57の全周にわたり複数設けられ、不図示の接着剤等により鏡筒57に固定されている。
図3に示すように、鏡筒57、可動レンズ群55、及び固定レンズ群56により形成される空間が、レンズ間空気室S1となる。レンズ間空気室S1は、可動レンズ群55と固定レンズ群56との間に設けられている。
レンズ収納部42aの突出部42cに固定レンズ群56の段部56aが基端側から係止するとともに、レンズ収納部42aの内周面42hに固定レンズ群56を接着剤等により固定することで後側の固定レンズ群56が構成される。
レンズ収納部42aの内周面42hと鏡筒57の先端部との間は、気密が保持されている。可動レンズ群55の先端側への移動範囲は、支持ブロック42の突出部42jにより規制されている。
後述するように鏡筒57が径方向に変形することで、レンズ収納部42aに対して鏡筒57の先端部は、光軸C2方向にスライドすることができる。このとき、レンズ収納部42aは、固定レンズ群56に対して可動レンズ群55が光軸C2方向に移動可能となるように支持する。
鏡筒57の外周面と凹部42bとの間に、外側空気室S2が形成される。
例えば、レンズ間空気室S1及び外側空気室S2の圧力が大気圧の状態から、後述するように外側空気室S2から空気を外部に排出すると、外側空気室S2の空気の圧力が低下する。レンズ間空気室S1の外周部の圧力が低下することにより、鏡筒57の光軸C2方向の中央部が位置Q1で示すように径方向外側に膨らむように変形する。この鏡筒57の変形にともなって可動レンズ群55が固定レンズ群56側に引っ張られ後退する。このとき、レンズ間空気室S1の形状が変形し、レンズ間空気室S1の空気の圧力が低下(変化)するが、外側空気室S2とレンズ間空気室S1との圧力差が均衡するとレンズ間空気室S1の変形が停止する。糸状体58は非伸長性を有するため、鏡筒57の膨らみ量に応じて光軸C2方向の長さが縮み、この糸状体58により可動レンズ群55が固定レンズ群56に近づくように引っ張られることで、可動レンズ群55と固定レンズ群56との光軸C2方向の距離が変化する。レンズ収納部42a内に固定レンズ群56が固定されているため、可動レンズ群55が位置Q2に移動する。
第1実施形態の第1変形例に採用されるエアアクチュエータ機構は、ズーム光学系60を構成する可動レンズ群55と固定レンズ群56を径方向に膨張収縮する鏡筒57で支持し、可動レンズ群55と固定レンズ群56との間のレンズ間空気室S1の圧力を調整することにより鏡筒57を径方向に膨張または収縮させ、この膨張または収縮による鏡筒57の光軸C2方向の伸縮により可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動する。
図1に示すように、レンズ収納部42aにおけるカバーガラス54と可動レンズ群55との間には、平凹レンズである固定レンズ群59が固定されている。固定レンズ群59は、可動レンズ群55に対して固定レンズ群56とは反対側に配置されている。
これらレンズ55、56、59でズーム光学系60が構成される。この例では、鏡筒57の中央部が膨らむことなく光軸C2方向に延びて可動レンズ群55が移動範囲の先端に配置されたときに、ズーム光学系60は画角の狭い狭角(望遠)状態になる。鏡筒57の中央部が径方向外側に膨らみ可動レンズ群55が移動範囲の基端に配置されたときに、ズーム光学系60は画角の広い広角状態になる。
アダプタハウジング41の基端側は、図1に示すように円筒状の接続リング63に覆われている。接続リング63の内周面の先端部には、フランジ63aが設けられている。接続リング63の内周面におけるフランジ63aよりも基端側には、連結プラグ22の雄ネジ部22dに螺合可能な雌ネジ部63bが形成されている。接続リング63、フランジ63a、及び雌ネジ部63bは、連結プラグ22と同一の材料で一体に形成されている。
アダプタハウジング41の溝部41aに接続リング63のフランジ63aが係合することで、アダプタハウジング41に対して接続リング63が軸線C1周りに回転することができる。
この第1実施形態の第1変形例では、可動レンズ群55と固定レンズ群56との間に形成されたレンズ間空気室S1内の圧力を調整して可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動するエアアクチュエータ機構97を採用することにより、レンズアダプタ40の光軸C2方向の長さが短くなり先端硬性部21Aの挿入性が改善されるとともに、湾曲操作に影響されことなく可動レンズ群55を確実に移動制御することができる。
本実施形態のレンズアダプタ40は、直視型のアダプタであるが、ズーム光学系60を構成する可動レンズ群より先端側に配置される固定レンズ群を先端硬性部(レンズアダプタ)の半径方向にミラーを介して折り曲げた側視型の内視鏡に適用することも可能である。
また、このレンズアダプタ40は、以下のようにして軟性管21の連結プラグ22に取付けられる。
まず、連結プラグ22の雄ネジ部22dの先端側から接続リング63の雌ネジ部63bを螺合させ、接続リング63を回転させることで雄ネジ部22dの基端側に雌ネジ部63bを移動させる。
接続リング63の雌ネジ部63bを前後に2つに分けレンズアダプタ40が連結プラグ22から脱落することを防止する構造とし、連結部材45が封止部材30からはずれた場合にエアがもれて可動レンズ群の駆動ができない構造としてもよい。このときエアの漏れによりレンズアダプタ40が外れたことを判別してもよい。
連結プラグ22の撮像素子収納部22a、通気孔22b、連通孔22cに支持ブロック42のレンズ収納部42a、通気孔42e、連通孔42gをそれぞれ対向させた状態で雄ネジ部22dに雌ネジ部63bを更に螺合させると、連結プラグ22に取付けられた封止部材30に支持ブロック42に固定された連通部材45の基端部が挿通され、通気孔22bと連通部材45とが気密に接続される。このとき、エアチューブ80の一端部が、通気孔22b、連通部材45、通気孔42e、及び通気孔42dを介して、外側空気室S2に連通する。
連結プラグ22に取付けられた電極32が、支持ブロック42に取付けられた電極51に接触する。撮像素子27の受光面27a上に、ズーム光学系60の焦点が位置する。
なお、軟性管21の先端に設けられた連結プラグ22からレンズアダプタ40を取外す手順は、上記とは逆の手順となる。
すなわち、接続リング63を前述の手順とは逆方向に回転させることで、雄ネジ部22dと雌ネジ部63bとの螺合を解除する。封止部材30から連通部材45を引き抜き、連結プラグ22からレンズアダプタ40を取外す。
レンズアダプタ40の側方を照明及び観察可能な、いわゆる側視型のアダプタを備え、レンズアダプタ40に代えてこの側視型のレンズアダプタを連結プラグ22に取付けてもよい。このように構成することで、内視鏡装置1による視野の向きを切替えることができる。
図2に示すように、操作部70は、操作部本体71の外面に、湾曲部23を湾曲操作するための湾曲操作ボタン72と、エア給排機構85、内視鏡本体90等を操作するための主操作ボタン73とが設けられている。
操作部本体71内には、図示しない湾曲操作モータが複数設けられていて、この湾曲操作モータの回転軸に操作ワイヤの基端部が固定されている。湾曲操作ボタン72を操作して湾曲操作モータを駆動することで、湾曲部23を所望の方向に湾曲させることができる。
エアチューブ80は、操作部本体71に形成された図示しない孔から操作部本体71の外部に延びている。エアチューブ80の他端部には、前述のエア給排機構85が連結されている。
エア給排機構85は、エアチューブ80とエア流通路43fを介してレンズ収納部42a内(外側空気室S2)に加圧された空気を供給したり、レンズ収納部42a内(外側空気室S2)の空気を外部に排出したりする空気の給排を行うことができる。
なお、支持ブロック42、エアチューブ80、及び給排機構85で、空気操作部86を構成する。
内視鏡本体90は、図2に示すようにケーシング91と、ケーシング91に内蔵された制御部92及び電源部93と、ケーシング91に取付けられたモニタ95とを有している。
制御部92は、撮像素子27の信号線28、操作部70のボタン72、73、湾曲操作モータ、エア給排機構85、電源部93、モニタ95等に接続されている。
制御部92は、図示はしないが演算素子、メモリ、タイマー、制御プログラム等で構成されている。制御部92は、撮像素子27やボタン72、73から送信される信号に基づいて、湾曲操作モータ、エア給排機構85、モニタ95等を制御する。
撮像素子27から送信された信号は、制御部92で画像に変換する処理をされ、この画像がモニタ95に表示される。
電源部93は、撮像素子27、電極32の電線33、エア給排機構85、湾曲操作モータ、制御部92、モニタ95等に接続され、これらに所定の電力を供給する。
次に、以上のように構成された内視鏡装置1の作用について説明する。
まず、使用者は、操作部70の主操作ボタン73を操作して電源部93から、電線33、エア給排機構85、制御部92、モニタ95等に電力を供給する。これにより、制御部92が起動する。初期状態では、エア給排機構85が停止した状態において外側空気室S2の内部圧が大気圧に維持され、鏡筒57は光軸C2方向に延びていて、ズーム光学系60は狭角(望遠)状態であるとする。
電線33に供給された電力は、電極32、電極51、電線50を介してLEDチップ48に供給されLEDチップ48は、レンズアダプタ40の前方を照明する。
外部からカバーガラス54を通して取り込まれた対象物の像は、固定レンズ群59、動レンズ群55、固定レンズ群56により撮像素子27の受光面27aに結像する。撮像素子27は対象物の画像を取得し、信号に変換して制御部92に送信する。
使用者はモニタ95に表示された画像を確認しながら、配管等に挿入部20を挿入していく。このとき、必要に応じて操作部70の湾曲操作ボタン72を操作して湾曲部23を湾曲させながら、挿入部20を挿入する。
配管内を観察していく中で、ズーム光学系60を狭角(望遠)状態から広角状態に切替えるときには、主操作ボタン73によりエア給排機構85を排気状態に切り換え、エアチューブ80を介して外側空気室S2内の空気を外部に排出させる。外側空気室S2内の空気の圧力が低下することで、レンズ間空気室S1と対向する鏡筒57が径方向に膨出し、このときの鏡筒57が光軸2C方向に縮む力により固定レンズ群56に対して可動レンズ群55が基端側に引っ張られることにより後方に移動する。これにより、可動レンズ群55が後方に移動されズーム光学系60が広角状態になる。
なお、可動レンズ群55を移動させる距離は、例えば0.5mmから数mm程度である。
一方で、ズーム光学系60を広角状態から狭角(望遠)状態に切替えるときには、主操作ボタン73を操作してエア給排機構85によりエアチューブ80内に加圧された空気を供給する。エアチューブ80を介して外側空気室S2内に空気が供給されることで、側空気室S2内の空気の圧力が上昇し、レンズ間空気室S1の鏡筒57が周りから押され径方向に収縮する。この鏡筒57が光軸C2方向に延びる力(復帰力)により固定レンズ群56に対して可動レンズ群55が先端側に移動する。これにより、ズーム光学系60が狭角(望遠)状態になる。
エア給排機構85を停止さてエアチューブ80を大気解放状態にし、外側空気室S2内の空気の圧力を大気圧にまで上昇させるようにしてもよい。
以上説明したように、第1実施形態の第1変形例によれば、ズーム光学系60を構成する可動レンズ群55と固定レンズ群56を径方向に膨張収縮する鏡筒57で支持し、可動レンズ群55と固定レンズ群56との間のレンズ間空気室S1の圧力を調整することにより鏡筒57を径方向に膨張または収縮させ、この膨張または収縮による鏡筒57の光軸C2方向の伸縮により可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動するエアアクチュエータ機構97を採用することにより、従来のようにズーム光学系の前後に配置される前室と後室が不用になり、レンズアダプタ40の光軸C2方向の長さを抑えてレンズアダプタ(先端硬性部)40を小型にすることができる。
また、支持ブロック42にエア流通路43fを形成することで、支持ブロック42の外径寸法を小さく抑えレンズアダプタ40を小型にすることができる。また、レンズ間空気室S1の内圧を調整するにより、可動レンズ群55を所望する距離だけ正確に移動させることができる。
本実施形態の内視鏡装置1は、以下に説明するようにその構成を様々に変形させることができる。
本実施形態の内視鏡装置1では、連結プラグ22の通気孔22bの先端部と凹部(外側空気室S2)42bとをエア流通路43fで連結し、エアチューブ80を介して外側空気室S2内の空気を排出して圧力を低下させることにより、レンズ間空気室S1内の圧力を間接的に調整して可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動するエアアクチュエータ機構97を採用した。これに代えて、連結プラグ22の通気孔22bの先端部とレンズ間空気室S1とをエア流通路で連結し、レンズ間空気室S1内の圧力を直接的に調整して可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動するエアアクチュエータ機構を採用することで同様の効果が得られる。
また、レンズ間空気室S1内の圧力を間接的または直接的に調整して鏡筒57を径方向に収縮させ、この収縮に伴う鏡筒57が光軸C2方向に縮む力により可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動させるエアアクチュエータ機構を採用してもよい。このように鏡筒57を径方向に収縮させても同様の作用効果が得られる。
更に、図39に示すようにズーム光学系を構成する可動レンズ群55、55Bを鏡筒57で支持し、両可動レンズ55、55Bとの間のレンズ間空気室S1の圧力を調整することにより鏡筒57を径方向に膨張または収縮による鏡筒57の光軸C2方向の伸縮により両可動レンズ群55、55Bを光軸C2方向に駆動するエアアクチュエータ機構を採用してもよい。
(第1実施形態の第2変形例)
次に第1実施形態の第2変形例について、図5を参照して説明する。
ここに採用されるエアアクチュエータ機構は、ズーム光学系60を構成する可動レンズ群55及び固定レンズ群56を光軸C2方向に伸縮する弾性を有する鏡筒(弾性チューブ部材)104で支持し、可動レンズ群55と固定レンズ郡56との間のレンズ間空気室S1の圧力を調整することにより鏡筒104を光軸C2方向に伸縮させ、この伸縮により可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動する。
図5に示す第1実施形態の内視鏡装置1の第2変形例では、図3に示す第1変形例の鏡筒57に代えて光軸C2方向に伸縮可能な弾性チューブ部材からなる鏡筒104を備える。この鏡筒104の外周面には図4に示すような非伸長性の糸状体58は設けられていない。また、支持ブロック42のレンズ収納部42aには、図3に示すような凹部42bが設けられていない。
この凹部42bを取り除くことにより支持ブロック42の内周面42hにより鏡筒104の径方向の膨出が阻止され、鏡筒104が光軸C2方向に伸縮できるように考慮されている。
弾性を有する鏡筒104は、可動レンズ支持枠102と固定レンズ支持枠103とを接続する。
可動レンズ支持枠102と弾性を有する鏡筒104との間、及び、固定レンズ支持枠103と鏡筒104との間はそれぞれ気密に接続されている。
可動レンズ支持枠102は、可動レンズ群55の周面を気密に覆っている。固定レンズ支持枠103は、固定レンズ群56の周面を気密に覆っている。固定レンズ支持枠103には、固定レンズ支持枠103の壁部の厚さ方向に貫通する貫通孔103aが形成されている。貫通孔103aは、固定レンズ群56の段部56aに連通している。固定レンズ支持枠103は固定レンズ群56とともに、支持ブロック42のレンズ収納部42a内に固定されている。
この変形例では、支持ブロック42の通気孔42dは、固定レンズ支持枠103の貫通孔103aに連通している。
すなわち、図示しないエアチューブ80の一端部は、通気孔42dを介して、レンズ間空気室S1に連通する。
支持ブロック42のレンズ収納部42aに対して可動レンズ支持枠102が光軸C2方向にスライドできる。支持ブロック42の内周面42h及び可動レンズ支持枠102の外周面の少なくとも一方に、摩擦力を低減させる公知のコーティングを施すことが好ましい。
また、図3のように可動レンズ群55を鏡筒104で連結することにより、可動レンズ支持枠102を省略してもよい。
図5に示す状態は、レンズ間空気室S1の圧力が大気圧に維持され、鏡筒104が伸縮していない自然状態の長さである。
この第1実施形態の第2変形例は、エアチューブ80を介してレンズ間空気室S1に空気を供給すると、レンズ間空気室S1の空気の圧力が上昇する。レンズ間空気室S1の圧力上昇により弾性チューブ部材からなる鏡筒104が光軸C2方向に伸び、可動レンズ支持枠102が突出部42jに係止されるまで、可動レンズ群55が可動レンズ支持枠102とともに先端側に位置Q3で示すように前方に移動する。
ズーム光学系60を、望遠状態から広角状態に切り替える際にエアチューブ80からレンズ間空気室S1に空気を供給したが、逆に広角状態から望遠状態に切り替える際には、エアチューブ80を介してレンズ間空気室S1の空気を排出することにより、レンズ間空気室S1の空気の圧力が低下し、可動レンズ群55が鏡筒104の縮む力により基端側に引き戻される。
本第2変形例によっても、ズーム光学系60を構成する可動レンズ群55および固定レンズ群56を光軸C2方向に伸縮する弾性を有する鏡筒104で支持し、可動レンズ群55と固定レンズ郡56との間の前記レンズ間空気室S1の圧力を調整することにより鏡筒104を光軸C2方向に伸縮させ、この伸縮により可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動するエアアクチュエータ機構を採用することにより、レンズアダプタ40の光軸C2方向の長さを抑えて先端硬性部を小型にし、第1実施形態の第1変形例と同様の効果を奏することができる。
(第1実施形態の第3変形例)
次に、本第1実施形態の第3変形例について、図6を参照しながら説明する。
ここに採用されるエアアクチュエータ機構は、ズーム光学系を構成する可動レンズ群55を支持する可動鏡筒150と固定レンズ群56を支持する固定鏡筒120とを光軸C2方向に摺動可能に嵌合させ、可動レンズ群55と固定レンズ郡56との間のレンズ間空気室S7の圧力を調整することにより可動鏡筒150を光軸C2方向に伸縮させ、この伸縮により可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動する。
図6に示すように、本第1実施形態の第3変形例では、第一レンズ(可動レンズ群)55を支持する筒状に形成された可動鏡筒150と第二レンズ(固定レンズ群)56を支持する筒状に形成された固定鏡筒120とを有している。可動鏡筒150の外形寸法は固定鏡筒120の内径より若干小さく、固定鏡筒120内に可動鏡筒150が気密に嵌合されている。固定鏡筒120は、ズーム光学系を収納する支持ブロック42のレンズ収納部42aに固定されている。この固定鏡筒120に対して可動鏡筒150が光軸C2方向に移動可能に嵌め込まれている。この可動鏡筒150の先端側に可動レンズ群55が気密に取り付けられ、固定鏡筒120の基端側に固定レンズ群56が気密に取り付けられている。これらの鏡筒120、150と可動レンズ群55と固定レンズ群56で囲まれる空間が、レンズ間空気室S7となる。
本実施形態では、レンズ収納部42aは、凹部42bよりも先端側の内径が縮径された縮径内周面42mとなっている。レンズ収納部42aの内周面42hの内径と縮径内周面42mの内径との差は、可動鏡筒150と固定鏡筒120の厚さに相当する。
突出部42jは、縮径内周面42mにおける凹部42bから先端側に離間した位置に形成されている。
図6及び図7に示すように、可動鏡筒150の基端側には通孔150cが形成され、この通孔150cの内周面に雌ネジ150dが形成されている。
固定鏡筒120の先端側の外周面には、凹部42bに気密に嵌合されるフランジ120aが設けられている。フランジ120aにより仕切られた凹部42bの基端側の底面に、通孔42dが開口している。
固定鏡筒120の先端側には、光軸C2方向に延びる長孔120bが形成されている。
固定鏡筒120の長孔120b内に、可動鏡筒150に取り付けられた筒状体121が長孔120bに対して光軸C2方向に移動可能に挿入されている。
筒状体121の外周面には、雄ネジ121aが形成されている。筒状体121の雄ネジ121aは、可動鏡筒150の通孔150cに形成された雌ネジ150dに螺合している。
筒状体121がレンズ間空気室S7を構成する可動鏡筒150と固定鏡筒120を貫通しフランジ120aで仕切られた基端側の凹部42bに連通される。エアチューブ80の一端部が、通気孔22b、通気孔42e、通気孔42d、基端側の凹部42b、および筒状体121を介して、レンズ間空気室S7に連通される。
凹部42bに代えて、通気孔42dと筒状体121との間を連通する筒状体121の移動範囲より長い溝部であってもよい。
可動鏡筒150は、支持ブロック42の縮径内周面42mとの間が気密に保持されるとともに、縮径内周面42mに対して光軸C2方向に移動可能である。固定鏡筒120は、支持ブロック42の内周面42hに固定される。可動鏡筒150の先端側への移動範囲は、突出部(移動規制部材)42jにより規制される。
本実施形態では、可動鏡筒150、可動レンズ群55、固定鏡筒120、及び固定レンズ群56により形成される空間が、レンズ間空気室S7となる。
この第1実施形態の第3変形例は、エア給排機構85がエアチューブ80内の空気を排出すると、レンズ間空気室S7の空気が筒状体121、支持ブロック42の凹部42b、通孔42dを通してエアチューブ80に流れ、レンズ間空気室S7の空気の圧力が低下する。可動レンズ群55よりも先端側の空気の圧力に比べてレンズ間空気室S7の空気の圧力が低下し、支持ブロック42の縮径内周面42mに対して可動鏡筒150が可動レンズ群55とともに基端側に移動する。
これにより、可動レンズ群55と固定レンズ群56との光軸C2方向の距離が短くなる。
一方で、エアチューブ80内に空気を供給すると、レンズ間空気室S7の空気の圧力が上昇し、可動レンズ群55と固定レンズ群56との光軸C2方向の距離が長くなる。
以上説明したように、本第1実施形態の第3変形例によれば、固定レンズ群56を支持する固定鏡筒120に可動レンズ群55を支持する可動鏡筒150を摺動可能に嵌合させ、レンズ間空気室S7の空気の圧力を可変し固定鏡筒120に対して可動鏡筒150を光軸C2方向に伸縮させるエアアクチュエータ機構を採用することで、レンズアダプタ40の光軸C2方向の長さを抑えて先端硬性部を小型にし、第1実施形態の第1変形例と同様の効果を奏することができる。
第1実施形態の第3変形例は、以下に説明するようにその構成を様々に変形させることができる。
例えば、図8に示すように、固定鏡筒120のフランジ120aに切欠き120cを形成するとともに、固定鏡筒120の内周面に溝部120dが形成されてもよい。
切欠き120cは、固定鏡筒120のフランジ120aの外縁部を光軸C2方向に貫通するように形成されている。この切欠き120cにより、フランジ120aにより仕切られた先端側の凹部42bと基端側の凹部42bが連通される。
溝部120dは、固定鏡筒120の内周面に先端から基端側に延びるように形成されている。この溝部120dにより、先端側の凹部42bとレンズ間空気室S7が連通する。
この変形例では、切欠き120c及び溝部120dは、光軸C2周りに等角度ごとに3つずつ形成されている。しかし、固定鏡筒120に形成される切欠き120c及び溝部120dの数は、特に限定されない。
この変形例では、例えばエアチューブ80から支持ブロック42の基端側の凹部42bに供給された空気は、矢印A1に示すように切欠き120cを通して先端側の凹部42bに流れ、矢印A2に示すように溝部120dを介してレンズ間空気室S7に供給される。
(第2実施形態)
エアアクチュエータ機構は、空気を噴射させ噴射圧の反作用により可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動する。
(第2実施形態の第1変形例)
次に、第2実施形態の第1変形例について図9から図12を参照しながら説明するが、前記第1実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図9に示すように、本第2実施形態の第1変形例は、支持ブロック42のレンズ収納部42a内にズーム光学系60を構成する可動レンズ群55を支持する可動レンズ支持枠130を移動可能に設けられている。
ズーム光学系60を構成する可動レンズ群55を支持する可動レンズ支持枠130には、エア流通路43fから供給される空気を光軸C2方向に向けて互いに反対方向に空気を噴射させる第一噴射ノズル130aと第二噴射ノズル130bが設けられ、それぞれの噴射ノズル130a、130bから噴射される空気の噴射圧の反作用により可動レンズ支持枠130とともに可動レンズ群55を駆動するエアアクチュエータ機構が搭載されている。
レンズ収納部42aの内周面42hには、図9に示すように軸線C1周りの全周にわたり連通溝42qが形成されている。この連通溝42qには、エア流通路43fを構成する通気孔42dが連通している。
図9から図12に示すように、可動レンズ支持枠130には、可動レンズ支持枠130の外周面130cと可動レンズ支持枠130の光軸C2方向の一方側X1にそれぞれ開口する第一連通孔(第一噴射ノズル)130aと、可動レンズ支持枠130の外周面130cと可動レンズ支持枠130の光軸C2方向の他方側X2にそれぞれ開口する第二連通孔(第二噴射ノズル)130bとが形成されている。
可動レンズ支持枠130の外周面130cに形成された第一噴射ノズル130aの流入口130dの方が、可動レンズ支持枠130の外周面に形成された第二噴射ノズル130bの流入口130eよりも、光軸C2方向の他方側X2に形成されている。
第一噴射ノズル130aの流入口130dと第二噴射ノズル130bの流入口130eの光軸C2方向の間隔は、可動レンズ支持枠130の移動距離に相当し、連通溝42qに第一噴射ノズル130aの流入口130d及び第二噴射ノズル130bの流入口130eが同時に連通しないように設定されている。
第一噴射ノズル130a、第二噴射ノズル130bは、光軸C2周りに等角度ごとに3つずつ形成されている。第二噴射ノズル130bは、光軸C2を挟んで第一噴射ノズル130aに対向する位置に形成されている。しかし、可動レンズ支持枠130に形成される第一噴射ノズル130a及び第二噴射ノズル130bの数は、特に限定されない。
図9に示すように、突出部42jと突出部42cとの光軸C2方向の距離は、可動レンズ支持枠130の光軸C2方向の長さよりも長い。すなわち、レンズ収納部42aに対する可動レンズ支持枠130の移動は、光軸C2方向の一方側X1及び他方側X2において所定の範囲に規制されている。
この例では、固定レンズ群56は固定レンズ支持枠103を介してレンズ収納部42aの内周面42hに固定されている。しかし、固定レンズ群56がレンズ収納部42aの内周面42hに固定レンズ支持枠103を介さずに直接気密に固定されていてもよい。
本実施形態では、エアチューブ80内に空気を供給することが可能なエア供給機構131を備えている。エア供給機構131は、エアチューブ80の他端部に接続されている。なお、図9に示すようにエアチューブ80、及びエア供給機構131で、空気操作部132を構成する。
この第2実施形態の第1変形例は、図9に示すように突出部42jに可動レンズ支持枠130が接触しているときに、可動レンズ支持枠130は自身の移動範囲の光軸C2方向の一方側X1の端に配置される。このときに、第二噴射ノズル130bの流入口130eは、連通溝42qから外れ空気の供給が遮断され、第一噴射ノズル130aの流入口130dが連通溝42qに連通する。
エアチューブ80は、エア流通路43fを構成する通気孔42d及び連通溝42qを介して、各第一噴射ノズル130aに空気を供給する。この状態で各第一噴射ノズル130aから空気が矢印A7のように光軸C2方向の一方側X1に噴射される。エア供給機構131による空気の供給は、パルスのようにごく短時間の間行うことが好ましい。
空気が光軸C2方向の一方側X1に噴射されることによる反力が可動レンズ支持枠130に作用し、突出部42cに可動レンズ支持枠130が接触するまで可動レンズ群55とともに可動レンズ支持枠130が光軸C2方向の他方側X2に移動する。
固定レンズ群56に可動レンズ支持枠130が近づき、可動レンズ群55と固定レンズ群56との光軸C2方向の距離が変化する。
可動レンズ支持枠130は、自身の移動範囲の光軸C2方向の他方側X2の端に配置される。
可動レンズ支持枠130が光軸C2に沿って図12に示す位置に後退すると、第一噴射ノズル130aの流入口130dは、連通溝42qから外れ空気の供給が遮断される。このときエア供給機構131からの空気の供給を停止させることにより、可動レンズ支持枠130が突出部42cに当接して移動が停止される。
この状態では、第二噴射ノズル130bの流入口130eが連通溝42qに連通する。
この状態でエア供給機構131により空気を供給することで、各第二噴射ノズル130bから空気が矢印A8のように光軸C2方向の他方側X2に噴射される。空気が光軸C2方向の他方側X2に噴射されることによる反力が可動レンズ支持枠130に作用し、突出部42jに可動レンズ支持枠130が接触するまで可動レンズ群55とともに可動レンズ支持枠130が光軸C2方向の一方側X1に移動する。
噴射ノズル130a、130bから噴射された空気を挿入部20の外部に排出するための排出孔が、支持ブロック42に形成されていることが好ましい。
以上説明したように、本第2実施形態の第1変形例によれば、ズーム光学系60を構成する可動レンズ群55を支持する可動レンズ支持枠130に、エア流通路43fから供給される空気を光軸C2方向に向けて互いに反対方向に空気を噴射させる第一噴射ノズル130aと第二噴射ノズル130bが設けられ、それぞれの噴射ノズル130a、130bから噴射される空気の噴射圧の反作用により可動レンズ支持枠130を駆動するエアアクチュエータ機構を採用することで、レンズアダプタ40の光軸C2方向の長さを抑えて小型に構成することができ、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
(第2実施形態の第2変形例)
第2実施形態の第2変形例について、図13から図15を参照しながら説明する。
本実施形態のエアアクチュエータ機構は、レンズ収納部42a内に移動可能に設けられ、ズーム光学系60を構成する可動レンズ群55を支持する可動レンズ支持枠133に、エア流通路43fから供給される空気を光軸C2方向に向けて互いに反対方向に噴射させる第一噴射ノズル133aと第二噴射ノズル133bが傾斜して設けられ、それぞれの噴射ノズル133a、133bから噴射される空気の噴射圧の反作用により可動レンズ支持枠133を回転させながら光軸C2方向に駆動する。
例えば、図9に示す可動レンズ支持枠130に代えて可動レンズ支持枠133を備えてもよい。この第2変形例では、支持ブロック42には、連通溝42qと固定レンズ群56との間の内周面42hに開口する排出孔42rと、エア流通路43fを構成する通気孔42dよりも先端側の内周面42hに開口する排出孔42sとが形成されている。図示はしないが、排出孔42r及び排出孔42sは、挿入部20の外気に開放されている。
可動レンズ支持枠133には、第一噴射ノズル133a、第二噴射ノズル133bが形成されている。
支持ブロック42のレンズ収納部42a内にズーム光学系を構成する可動レンズ群55を支持する可動レンズ支持枠133が移動可能に設けられている。この可動レンズ支持枠133には、エア流通路43fから供給される空気を光軸C2方向に向けて互いに反対方向に空気を噴射させる第一噴射ノズル133aと第二噴射ノズル133bが設けられ、それぞれの噴射ノズル133a、133bから噴射される空気の噴射圧の反作用により可動レンズ支持枠133を駆動するエアアクチュエータ機構が搭載されている。
第一噴射ノズル133aと第二噴射ノズル133bは、可動レンズ支持枠133に回転力が付与されるように噴射口が斜めに設けられている。
図14に示すように、第一噴射ノズル133aは、先端側に向かうにしたがって光軸C2周りの一方側Y1に曲がっている。第二噴射ノズル133bは、基端側に向かうにしたがって光軸C2周りの他方側Y2に曲がっている。
図13に示すように可動レンズ支持枠133が光軸C2方向に沿って後方の位置に後退している状態では、第一噴射ノズル133aの流入口は、連通溝42qから外れ空気の供給が遮断され、第二噴射ノズル133bの流入口が連通溝42qに連通する。
エアチューブ80は、エア流通路43fを構成する通気孔42d及び連通溝42qを介して、各第二噴射ノズル133bに空気を供給する。この状態で各第二噴射ノズル133bから空気が矢印A9のように光軸C2方向の一方側X2に噴射される。
図13に示すように通孔42dに第二噴射ノズル133bの流入口が連通しているときに、エア供給機構131により空気を供給することで、各第二噴射ノズル133bから空気が矢印A9のように光軸C2方向の他方側X2に噴射される。このとき、第二噴射ノズル133bが曲がっていることで、空気を噴射する反力により可動レンズ支持枠133が光軸C2周りの一方側Y1に回転するとともに、光軸C2方向の一方側X1の図15に示す位置に移動する。
同様に、可動レンズ支持枠133が図13の位置から図15の位置に移動し、通孔42dに第一噴射ノズル133aの流入口が連通しているときに、エア供給機構131により空気を供給することで、各第一噴射ノズル133aから空気が矢印A10のように光軸C2方向の一方側X1に噴射される。このとき、第二噴射ノズル133bが曲がっていることで、空気を噴射する反力により可動レンズ支持枠133が光軸C2周りの他方側Y2に回転するとともに、光軸C2方向の他方側X2の図13に示す位置に移動する。
以上説明したように、本第2実施形態の第2変形例によれば、レンズ収納部42a内に移動可能に設けられ、ズーム光学系60を構成する可動レンズ群55を支持する可動レンズ支持枠133に、エア流通路43fから供給される空気を光軸C2方向に向けて互いに反対方向に空気を噴射させる第一噴射ノズル133aと第二噴射ノズル133bが傾斜して設けられ、それぞれの噴射ノズル133a、133bから噴射される空気の噴射圧の反作用により可動レンズ支持枠133を回転させながら光軸C2方向に直進駆動するエアアクチュエータ機構を採用することで、レンズアダプタ40の光軸C2方向の長さを抑えて小型に構成することがで、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
なお、本変形例では、例えば、レンズ収納部42aの内周面42hに雌ネジ部が形成され、可動レンズ支持枠133の外周面にこの雌ネジ部に螺合する雄ネジ部が形成されていてもよい。可動レンズ支持枠133が光軸C2周りの一方側Y1又は他方側X2に回転する回転運動を光軸C2方向の直線運動に変換する回転直動機構を設け、雌ネジ部及び雄ネジ部の向きに合わせて、可動レンズ支持枠133が光軸C2方向に移動するようにしてもよい。
噴射ノズル133a、133bは、噴射方向が光軸2Cに対して斜めであれば光軸C2周りに曲がっていない直線でもよい。このように構成されている場合でも、例えば第二噴射ノズル133bから空気を噴射することで、可動レンズ支持枠133は光軸C2方向の一方側X1に移動できるからである。
(第2実施形態の第3変形例)
第2実施形態の第3変形例について、図16及び図17を参照しながら説明する。
図16に示すように、可動鏡筒123が、レンズ収納部42aの内周面42hとの間が気密に保持されるとともに、内周面42hに対して光軸C2方向に移動可能にしてもよい。この可動鏡筒123には、ズーム光学系を構成する複数の可動レンズ群が固定されている。
本実施形態に採用されるエアアクチュエータ機構は、レンズ収納部42a内に移動可能に設けられ、ズーム光学系を構成する3つの可動レンズ群55、55B、55Cを支持する可動鏡筒123と、各可動レンズ群55、55B、55C間に形成される各空気貯留室S20、S21と、各空気貯留室S20、S21の貯留された空気を光軸C2方向に向けて互いに反対方向に噴射させる噴射ノズル55cを有し、噴射ノズル55cから噴射される空気の噴射圧の反作用により可動鏡筒123を駆動する。
第一可動レンズ群55Bは可動鏡筒123の内周面の基端部に、第二可動レンズ群55Cは可動鏡筒123の内周面の先端部にそれぞれ気密に固定されている。第一可動レンズ群55Bと第二可動レンズ群55Cの間に第三可動レンズ群55が可動鏡筒123の内周面に気密に固定されている。第二可動レンズ群55Cと第三可動レンズ群55との間に前側空気貯留室S20が設けられ、第一可動レンズ群55Bと第三可動レンズ群55との間に後側空気貯留室S21が設けられている。
本実施の形態では、第三可動レンズ群55の側面には、先端面から基端面まで貫通する溝部(噴射ノズル)55cが形成されている。第三可動レンズ群55は、可動鏡筒(外側筒状部材)123の内周面における第一通孔123aと第二通孔123bとの間に固定されている。この第三可動レンズ群55は前側空気貯留室S20と後側空気貯留室S21との間に配置され、前側空気貯留室S20と後側空気貯留室S21は噴射ノズルを構成する溝部55cにより連通している。
支持ブロック42には、連通溝42qを挟んで前後に排出孔42rと排出孔42sとが形成されている。連通溝42qの光軸C2方向の長さは、可動鏡筒123の移動距離に相当し、連通溝42qに第一通孔123a及び第二通孔123bが同時に連通しないように設定されている。
図16に示すように可動鏡筒123が後方に移動した状態では、連通溝42qに第一通孔123aが連通し、前側空気貯留室S20に第一通孔123aを通して空気が供給される。このとき、第二通孔123bが連通溝42qから外れ排出孔42rに連通する。
図17に示すように可動鏡筒123が前方に移動した状態では、連通溝42qに第二通孔123bが連通し、後側空気貯留室S21に第二通孔123bを通して空気が供給される。このとき、第一通孔123aが連通溝42qから外れ排出孔42sに連通する。
エアチューブ80内に空気を供給することが可能なエア供給機構131を有する空気操作部132を備えている。このエア供給機構131からエアチューブ80とレンズアダプタ40内のエア流通路43fを通して連通溝42qに空気が供給される。
この第2実施形態の第3変形例は、図16に示すように可動鏡筒123が光軸C2に沿って後方の位置に後退している状態では、第一通孔123aが連通溝42qに連通し、第二通孔123bが排出孔42rに連通している。
図16に示すように連通溝42qに第一通孔123aが連通しているときに、エア供給機構131により空気を供給する。供給された空気は、連通溝42q、第一通孔123aを通して前側空気貯留室S20に蓄えられ、第三可動レンズ群55の溝部(噴射ノズル)55cを通って後側空気貯留室S21に矢印A12のように噴射される。溝部55cから噴射された空気は排出孔42rを通して外部に排出される。
溝部(噴射ノズル)55cから基端側に空気を噴射した可動レンズ群55には、噴射圧により先端側に向かう反力が作用し、可動鏡筒(外側筒状部材)123とともに、各可動レンズ群55、55B、55Cが一体となって、図17に示す先端側の位置に移動する。エア供給機構131を停止させ可動鏡筒123を前方の定位置に移動させる。
可動鏡筒(外側筒状部材)123が図16の位置から図17に示す前方の定位置に移動した状態では、連通溝42qが第二通孔123bに連通し、第一通孔123aが排出孔42sに連通する。この状態から、エア供給機構131により空気を供給する。供給された空気は、連通溝42q、第二通孔123bを通して後側空気貯留室S21に蓄えられる。このとき、第一通孔123aが連通溝42qから外れ排出孔42sに連通する。後側空気貯留室S21に蓄えられた空気は、第三可動レンズ群55の溝部(噴射ノズル)55cを通って前側空気貯留室S20に矢印A13のように噴射される。
溝部(噴射ノズル)55cから先端側に空気を噴射した第三可動レンズ群55には、噴射圧により後側に向かう反力が作用し、可動鏡筒(外側筒状部材)123とともに、各可動レンズ群55、55B、55Cが一体となって後側に移動する。エア供給機構131を停止させ、可動鏡筒123を後方の定位置に移動させる。
以上説明したように、本第2実施形態の第3変形例によれば、レンズ収納部42a内に移動可能に設けられ、ズーム光学系を構成する3つの可動レンズ群55、55B、55Cを支持する可動鏡筒123と、各可動レンズ群55、55B、55C間に形成される各空気貯留室S20、S21と、前記空気貯留室S20、S21の貯留された空気を光軸C2方向に向けて互いに反対方向に噴射させる噴射ノズル55cを有し、噴射ノズル55cから噴射される空気の噴射圧に反作用により可動鏡筒123を駆動するエアアクチュエータ機構を採用することで、レンズアダプタ40の光軸C2方向の長さを抑えて小型に構成することがで、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
なお、第2実施形態の第3変形例では、可動レンズ55に溝部(噴射ノズル)55cを設けたが、第一可動レンズ群55B、第二可動レンズ群55Cに溝部(噴射ノズル)を設け、各空気貯留室S20、S21に蓄えられた空気を可動鏡筒123の前方と後方に噴射させるようにしてもよい。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について図18から図27を参照しながら説明する。
ここに採用されるエアアクチュエータ機構は、ズーム光学系を構成する可動レンズ群55を可動レンズ支持枠140に支持し、この可動レンズ支持枠140をレンズ収納部42a内に光軸C2方向に移動かつ回転に設け、供給される空気の圧力により可動レンズ支持枠140に回動力(回転力)を付与し、この可動レンズ支持枠140の回動運動を直線運動に変換させ可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動する。
(第3実施形態の第1変形例)
第3実施形態の第1変形例について図18及び図19を参照して説明する。
本実施形態に採用されるエアアクチュエータ機構は、ズーム光学系を構成する可動レンズ群55を支持する可動レンズ支持枠140の外周面にエア流通路43fを構成する通気孔42dから供給される空気の圧力を回転力に変換する風力受部141が設けられ、可動レンズ支持枠140の回転運動を直線運動に変換して可動レンズ支持枠140を光軸C2方向に駆動する。
レンズ収納部42aの内周面42hであって通気孔42dの開口よりも先端側には、雌ネジ部42uが形成されている。可動レンズ支持枠140の外周面の先端部には、雌ネジ部42uに螺合する雄ネジ部140aが形成されている。
レンズ収納部42aの雌ネジ部42uに可動レンズ支持枠140の雄ネジ部140aを螺合させることにより、可動レンズ支持枠140の回動運動を直線運動に変換する回動直動変換手段142を構成する。
図18及び図19に示すように可動レンズ支持枠140の外周面には、エア流通路43fを構成する通気孔42dから供給される空気の圧力を回転力に変換する風力受部141が設けられている。風力受部141としては、可動レンズ支持枠140の外周面の基端部には、反時計方向(左回転方向)に沿って徐々に深くなる第一切欠溝部140b、時計方向(右回転方向)に沿って徐々に深くなる第二切欠溝部140eが形成されている。
第一切欠溝部140bは、周方向の終端となる光軸C2周りの一方側Y1には、径方向に直立する第一内壁面140cが形成されている。第一内壁面140cに対して周方向の始点となる光軸C2周りの他方側Y2が狭くなっている。
第二切欠溝部140eは、第一切欠溝部140bと逆の形状になっている。
この例では、第一内壁面140cは径方向に平行に延びている。
光軸C2周りの回転角度θ2に対する光軸C2と第二内壁面140dとの距離L2の変化(変化の絶対値)よりも、光軸C2周りの回転角度に対する光軸C2と第一内壁面140cとの距離の変化(変化の絶対値)の方が大きい。第一内壁面140cは径方向に平行に延びているため、光軸C2周りの回転角度に対する光軸C2と第一内壁面140cとの距離の変化(以下、「距離の変化率」と称する。)の絶対値は、非常に大きな値となる。
距離の変化率が0の形状は、光軸C2を中心とする円や円弧である。距離の変化率が大きくなるのにしたがって、内壁面140c、140eは第一筒状部材140の径方向に平行な配置に近づく。
エア供給機構131からエアチューブ80と支持ブロック42のエア流通路43fを通して、第一切欠溝部140bに空気が供給される。
このように構成された実施形態は、エア供給機構131によりエアチューブ80内を通して空気の圧力を可動レンズ支持枠140の第一切欠溝部140bにパルス状に作用させたときに、第二内壁面140dが光軸C2周りの他方側Y2に受ける力よりも第一内壁面140cが光軸C2周りの一方側Y1に受ける力の方が大きくなる。これにより、可動レンズ支持枠140が光軸C2周りの一方側Y1に中心角θ回転する。
レンズ収納部42aの雌ネジ部42uに螺合する可動レンズ支持枠140が雌ネジ部42uのネジ溝に沿って回転することで、可動レンズ群55と固定レンズ群56との光軸C2方向の距離が変化する。
以上説明したように、本実施形態によれば、ズーム光学系を構成する可動レンズ群55を支持する可動レンズ支持枠140の外周面にエア流通路から供給される空気の圧力を回転力に変換する風力受部141として切欠溝部140b、140eが設けられ、可動レンズ支持枠140の回転運動を回動直動変換手段142により直線運動に変換して可動レンズ支持枠140を光軸C2方向に駆動するエアアクチュエアータ機構を採用することにより、レンズアダプタ40の光軸C2方向の長さを抑えて小型に構成することができる。レンズ収納部42aに対して可動レンズ支持枠140を、光軸C2方向に精度良く移動させることができる。
なお、本実施形態では、通気孔42d、エアチューブ80及びエア供給機構131を組にした供給ユニットを複数用意してもよい。供給ユニットの通気孔42dは、光軸C2周りに中心角θ毎に設ける。例えば2つ目の供給ユニットの通気孔42dを、通気孔42dから光軸C2周りの一方側Y1に中心角θ回転させた位置Q11に設ける。
このように構成してエア供給機構131を順に駆動することで、可動レンズ支持枠140を光軸C2周りに連続的に回転させることができる。
本実施形態は、以下に説明するようにその構成を様々に変形させることができる。
例えば、図20から図22に示すように、エア流通路を構成する通気孔42d、42vから供給される空気の圧力を回転力に変換する風力受部として、図19の切欠溝部140b、140eに代えて、時計方向(右回転方向)に向けて深さを増す傾斜面を有する鋸歯状の第一凹凸部140fを可動レンズ支持枠140の外周面に沿って複数形成した第一風力受部140jと、反時計(左回転方向)に向けて深さを増す傾斜面を有する鋸歯状の第二凹凸部140gを可動レンズ支持枠140の外周面に沿って複数形成した第二風力受部140kを有する。
第一風力受部140jと第二風力受部140kは、図20に示すように可動レンズ支持枠140の外周面に離間して前後して形成されている。第一凹凸部140fの光軸C2方向の幅は、可動レンズ支持枠140の前進距離に相当し、支持ブロック42内に形成された第一エア流通路を構成する通気孔42dを通して第一凹凸部140fにエア供給機構(131)から空気が供給される。第二凹凸部140gの光軸C2方向の幅は、可動レンズ支持枠140の後退距離に相当し、支持ブロック42内に形成された第二エア流通路を構成する通気孔42vを通して第二凹凸部140gにエア供給機構(131)から空気が供給される。
エアチューブ80、第一エア供給機構(131)と同一の構成の図示しない第二エアチューブ、第二エア供給機構(131)が接続された通気孔42vを支持ブロック42に形成してもよい。
通気孔42d、通気孔42vのレンズ収納部42aの内周面42hに形成された開口に、排出孔42r、排出孔42sのレンズ収納部42aの内周面42hに形成された開口が対向する。
第一凹凸部140fと第二凹凸部140gは、光軸C2を含む基準平面に対して線対称にした形状である。
この実施形態は、第一エア供給機構(131)により通気孔42dを介して空気を供給すると、可動レンズ支持枠140は光軸C2周りの一方側Y1(時計方向)に回転する。供給された空気は、排出孔42rを通して外部に排出される。一方で、第二エア供給機構(131)により通気孔42vを介して空気を供給すると、可動レンズ支持枠140は光軸C2周りの他方側Y2(反時計方向)に回転する。供給された空気は、排出孔42sを通して外部に排出される。
本変形例によれば、支持ブロック42に対して可動レンズ支持枠140を、光軸C2方向により精度良く移動させることができる。
さらに、第二凹凸部140g、第二エアチューブ、及び第二供給機構を備えることで、可動レンズ支持枠140を、光軸C2方向に容易に進退させることができる。
以上説明したように、本実施形態よれば、ズーム光学系を構成する可動レンズ群55を支持する可動レンズ支持枠140の外周面にエア流通路から供給される空気の圧力を回転力に変換する風力受部として、時計方向に向けて深さを増す傾斜面を有する鋸歯状の第一凹凸部140fを可動レンズ支持枠140の外周面に沿って複数形成した第一風力受部140jと、反時計に向けて深さを増す傾斜面を有する鋸歯状の第二凹凸部140gを可動レンズ支持枠140の外周面に沿って複数形成した第二風力受部140kを有し、これら第一風力受部140jと第二風力受部140kは、可動レンズ支持枠140の外周面に離間して前後して形成し、可動レンズ支持枠140の回転運動を回動直動変換手段により直線運動に変換して可動レンズ支持枠140を光軸C2方向に駆動するエアアクチュエアータ機構を採用することにより、レンズアダプタ40の光軸C2方向の長さを抑えて小型に構成することができる。
レンズ収納部42aに対して可動レンズ支持枠140を、光軸C2方向に精度良く移動させることができる。
(第3実施形態の第2変形例)
第3実施形態の第2変形例について図23から図25を参照して説明する。
本実施形態に採用されるエアアクチュエータ機構は、ズーム光学系を構成する可動レンズ群55を支持する可動レンズ支持枠140を直線移動可能に規制する直線ガイド部146と、可動レンズ支持枠140の外周面に形成された雄ネジ部(ネジ部)140aに螺合し光軸C2周りに回転可能に設けられた回転体143と、支持ブロック42に形成されたエア流通路を構成する通気孔42d、42vに設けられ回転体143に時計方向と反時計方行にそれぞれ回動力を付与する2つの風船状チューブ144、145とを有し、これら風船状チューブ144、145にエア流通路を通して空気を供給することにより膨出する空気の圧力により回転体143を時計方向と反時計方向に回動させ、この回動力を回動直動変換機構により直線運動に変換させ可動レンズ支持枠140を光軸C2方向に駆動する。
図23から図25に示すように、可動レンズ支持部140の雄ネジ部140aに螺合する雌ネジ部143aが内周面に形成された回転体143により回転体143に付与された回動運動をネジ部140a、143aにより回動直動機構を構成する。
レンズ収納部42aの内周面42hには、通気孔42dの開口よりも先端側に突出部42jが形成されている。レンズ収納部42aの内周面42hにおける突出部42jよりも先端側には、突出部42jに連なるように案内溝42wが形成されている。
通気孔42dのレンズ収納部42aの内周面42hに形成された開口に、通気孔42vのレンズ収納部42aの内周面42hに形成された開口が対向する。
図25に示すように、レンズ収納部42aの内周面42hには、通気孔42dの内周面42h側の端から光軸C2周りの他方側Y2(時計方向)に延びる第二案内溝42xが形成されている。支持ブロック42の内周面42hには、通気孔42vの内周面42h側の端から光軸C2周りの一方側Y1(反時計方向)に延びる第二案内溝42yが形成されている。
図23及び図24に示すように、可動レンズ支持部140には、雄ネジ部140aよりも先端側の外周面に凸部140iが形成されている。案内溝42w及び凸部140iで、直線ガイド部146が構成される。凸部140iは、案内溝42wに係合するともに、案内溝42w内を光軸C2方向に移動可能である。案内溝42wに凸部140iが係合することで、レンズ収納部42aの内周面42hに対して可動レンズ支持部140が光軸C2周りに回転することが規制される。
回転体143は、レンズ収納部42aの内周面42hと可動レンズ支持部140との間に配置されている。
図23及び図25に示すように、エア流通路を構成する通気孔42d内には、ゴム等の弾性を有する材料で形成された細長い風船状チューブ144が設けられている。風船状チューブ144内の空気の給排は、支持ブロック42に形成されたエア流通路を通して図示しない第一エア給排機構によりを行うことができる。
支持ブロック42の通気孔42v内には、風船状チューブ144と同様に形成された風船状チューブ145が設けられている。風船状チューブ145内の空気の給排は、風船状チューブ144に支持ブロック42に形成された第二エア流通路を通して図示しない第二エア給排機構によりを行うことができる。
この実施形態は、第一エア給排機構により風船状チューブ144内の空気を供給することで、風船状チューブ144の先端部である半球状部144aが回転体143に向かって伸び、さらに通気孔42dの端から第二案内溝42xを通して図25に位置Q13で示すように伸びる。このとき、半球状部144aと回転体143の外周面との間に摩擦力が作用することで、回転体143が光軸C2周りの他方側Y2に回転する。
一方で、第二エア給排機構により風船状チューブ145内の空気を供給することで、風船状チューブ145の先端部である半球状部145aが回転体143に向かって伸び、さらに通気孔42vの端から第二案内溝42yを通して位置Q14で示すように伸びる。このとき、半球状部145aと回転体143の外周面との間に摩擦力が作用することで、回転体143が光軸C2周りの一方側Y1に回転する。
回転体143が光軸C2周りに回転することで、回転体143の雌ネジ部143aに螺合する可動レンズ支持部140は、案内溝42wに案内されて光軸C2周りに回転することなく光軸C2方向に移動する。
以上説明したように、本実施形態よれば、ズーム光学系を構成する可動レンズ群55を支持する可動レンズ支持枠140を直線移動可能に規制する直線ガイド部146と、可動レンズ支持枠140の外周面に形成された雄ネジ部140aに螺合し光軸C2周りに回転可能に設けられた回転体143と、支持ブロック42に形成されたエア流通路に設けられ回転体143に時計方向と反時計方行にそれぞれ回動力を付与する2つの風船状チューブ144、145とを有し、これら風船状チューブ144、145にエア流通路を通して空気を供給することにより膨出する空気の圧力により回転体143を時計方向と反時計方向に回動させ、この回動力を回動直動変換機構により直線運動に変換させ可動レンズ支持枠140を光軸C2方向に駆動するエアアクチュエータ機構を採用することで、レンズアダプタ40の光軸C2方向の長さを抑えて小型に構成することができる。
可動レンズ支持枠140を精度良く光軸C2方向に移動させることができる。
(第3実施形態の第3変形例)
第3実施形態の第3変形例について図26及び図27を参照して説明する。
ここに採用されるエアアクチュエータ機構は、可動レンズ群55を支持する可動レンズ支持枠140をレンズ収納部42aの内壁にネジ部により回転可能に螺合させ、可動レンズの外周面とレンズ収納部42aの内壁面とのいずれか一方に周方向にエア流通溝部43aを形成し、支持ブロック42に形成されたエア流通路を通してエア流通溝部43a内に空気を流通させ、その空気の流通による摩擦力で可動レンズ支持枠140に回動力を付与し、この可動レンズ支持枠140の回動運動を回動直動変換機構により直線運動に変換し可動レンズ支持枠を光軸C2方向に駆動する。
可動レンズ支持枠140の外周面には雄ネジ部140aが形成され、レンズ収納部42aの内周面42hには、雄ネジ部140aに螺合する雌ネジ部42uが形成されている。この雄ネジ部140aと雌ネジ部42uにより可動レンズ支持枠140の回動運動を直線運動に変換する回動直動変換機構を構成する。
図26及び図27に示す本実施形態において、レンズ収納部42aの内周面42hに周方向に延びるエア流通溝部43aを形成する。
通気孔42dのレンズ収納部42aの内周面42hに形成された開口に、排気孔42rのレンズ収納部42aの内周面42hに形成された開口が対向する。エア流通溝部43aは、通気孔42dの内周面42h側の端から、排気孔42rの内周面42h側の端まで延びている。エア流通路を構成する通気孔42dに支持ブロック42のエア流通溝部43aの一端が連通し、排気孔42rにエア流通溝部43aの他端が連通している。
この実施形態では、エア給排機構85によりエアチューブ80を通して空気を供給すると、通気孔42dを通してエア流通溝部43a内を流れる。このときの空気の流れにより可動レンズ支持枠140の外周面と空気との間に摩擦力が作用する。この摩擦力により、可動レンズ支持枠140は光軸C2周りの他方側Y2(時計方向)に回転する。エア流通溝部43a内を流れた空気は、排気孔42rを通して外部に排出される。
一方で、エア給排機構85により空気を通気孔42dよりエアチューブ80を通して吸引すると、外部の空気が排気孔42rを通して溝部43a内を流れる。このときの空気の流れによる摩擦力が可動レンズ支持枠140に作用し、可動レンズ支持枠140は光軸C2周りの一方側Y1(反時計方向)に回転する。
可動レンズ支持枠140の回動運動を回動直動変換機構により直線運動に変換された可動レンズ支持枠140が、光軸C2方向に前進、後退する。
この第3実施形態の第3の変形例では、可動レンズ群55を支持する可動レンズ支持枠140をレンズ収納部42aの内壁にネジ部により回転可能に螺合させ、可動レンズ55の外周面とレンズ収納部42aの内壁面とのいずれか一方に周方向にエア流通溝部43aを形成し、支持ブロック42に形成されたエア流通路を通してエア流通溝部43a内に空気を流通させ、その空気の流通による摩擦力で可動レンズ支持枠140に回動力を付与し、この可動レンズ支持枠140の回動運動を回動直動変換機構により直線運動に変換し可動レンズ支持枠140を光軸C2方向に駆動するエアアクチュエータ機構を採用することにより、レンズアダプタ40の光軸C2方向の長さを抑えて小型に構成することができ、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、本変形例では、レンズ収納部42aの内周面42hに周方向に延びるエア流通溝部43aを形成したが、エア流通溝部43aに代えて可動レンズ支持枠140の外周面に周方向に延びるエア流通溝部を形成してもよい。
(第4実施形態)
本実施形態に採用されるエアアクチュエータ機構は、ズーム光学系を構成する可動レンズ群55と固定レンズ群56をレンズ収納部42aに設け、可動レンズ群55により仕切られたレンズ間空気室内の圧力を調整して可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動する。
(第4実施形態の第1変形例)
第4実施形態の第1変形例について図28を参照して説明する。
本実施形態に採用されるエアアクチュエータ機構は、可動レンズ群55の前後に配置された固定レンズ群56と平板ガラス(固定レンズ群)110との間に形成された前方空気室S5と後方空気室S4に空気を供給するエア供給機構をそれぞれ連結し、前方空気室S5または後方空気室S4の圧力を調整し、可動レンズ群55を前方空気室S5と後方空気室S4に移動させる。
図28に示すように、可動レンズ群55を支持する可動レンズ支持枠107は、レンズ収納部42a内に光軸C2方向に移動可能に設けられている。可動レンズ群55と後方に固定された固定レンズ群56で形成される空間が後方空気室S4となる。可動レンズ支持枠107の先端側と後端側にそれぞれ切欠き107aと107bを形成する。
この例では、通気孔42dはレンズ収納部42aの内周面42hにおける固定レンズ群56よりもわずかに先端側に開口している。この変形例では、図示はしないが、空気の供給のみが可能な第一エア供給機構が備えられている。
支持ブロック42の突出部42jには、平板ガラス110が気密に固定されている。
平板ガラス110と可動レンズ群55との間の前方空気室S5となる。
レンズ収納部42aの内周面42hにおける平板ガラス110よりもわずかに基端側には、通気孔42kが開口している。通気孔42kは、図示はしないが、別の第二エアチューブを介して第二エア供給機構に接続されている。各エア供給機構は制御部92により制御される。
平板ガラス110に可動レンズ支持枠107の先端が接触したときに、可動レンズ支持枠107の切欠き107aを介して通気孔42kと前方空気室S5とが連通する。一方で、固定レンズ群56に可動レンズ支持枠107の後端が接触したときに、可動レンズ支持枠107の切欠き107bを介して通気孔42dと後方空気室S4とが連通する。
この第4実施形態の第1変形例では、第一エア給排機構がエアチューブ80を通して空気を供給すると、この空気は通気孔42d、可動レンズ支持枠107の切欠き107bを通して後方空気室S4に流れ、後方空気室S4の空気の圧力が上昇する。後方空気室S4の空気の圧力を受け、平板ガラス110に可動レンズ支持枠107の先端が接触するまで、可動レンズ群55が可動レンズ支持枠107とともに先端側に移動する。
一方で、第二エア供給機構が第二エアチューブを介して空気を供給すると、この空気は通気孔42k、可動レンズ支持枠107の切欠き107aを通して前方空気室S5に流れ、前方空気室S5の空気の圧力が上昇する。前方空気室S5の空気の圧力を受け、固定レンズ群56に可動レンズ支持枠107の後端が接触する位置Q4まで、可動レンズ群55が可動レンズ支持枠107とともに基端側に移動する。
本変形例によれば、可動レンズ群55の前方に設けられた前方空気室S5と後方に設けられた後方空気室S4の光軸C2方向の膨収力により可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動するエアアクチュエータ機構を採用することで、レンズアダプタ40の光軸C2方向の長さを抑えて小型に構成することができ、第一実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、可動レンズ支持枠107が平板ガラス110や固定レンズ群56に接触することで、可動レンズ支持枠107が取付けられた可動レンズ群55の光軸C2方向の位置決めをより正確に行うことができる。
(第4実施形態の第2変形例)
第4実施形態の第2変形例について図29から図32を参照して説明する。
本実施形態に採用されるエアアクチュエータ機構は、前方固定レンズ群59と後方固定レンズ群56を連結支持する筒状の固定レンズ支持枠123を有し、この固定レンズ支持枠123内に可動レンズ群56を支持する可動レンズ支持枠107を光軸C2方向に移動可能に設け、前記可動レンズ群55により仕切られた前方空気室S12と後方空気室S11の圧力を調整し、可動レンズ群55を前方空気室S12と後方空気室S11に移動させる。
すなわち、本変形例では、固定レンズ群として前方固定レンズ群59と後方固定レンズ群56とを有している。
図29及び図30に示すように、可動レンズ群55の前後に配置される前方固定レンズ群59と後方固定レンズ群56とを連結固定する筒状の固定レンズ支持枠123がレンズ収納部42a内に固定される。固定レンズ支持枠123内には、可動レンズ群55を支持する可動レンズ支持枠107が光軸C2方向に移動可能に設けられている。可動レンズ群55と前方固定レンズ群59との間に前方空気室S12が形成され、可動レンズ群55と後方固定レンズ群56との間に後方空気室S11が形成される。
レンズ収納部42aの内周面42hには、固定レンズ支持枠123の外周に相当する全周にわたり連通凹部42oが形成され、この連通凹部42oにエアチューブ80と通気孔42d、42eを介してエア排出機構(エア給排機構)124が連結される。
固定レンズ支持枠123には、光軸C2方向に互いに離間した位置に連通凹部42oと前方空気室S12とを連通する第一通孔123aと、後方空気室S11とを連通する第二通孔123bが形成されている。第一通孔123aと第二通孔123bは、光軸C2周りに互いに離間するように複数形成されている。
図31に示すように、可動レンズ支持枠107の先端面には、前述の切欠き107aが光軸C2周りに互いに離間するように複数形成されている。可動レンズ支持枠107の基端面には、前述の切欠き107bが光軸C2周りに互いに離間するように複数形成されている。
可動レンズ支持枠107は、図29及び図32に示すように可動レンズ群55の側面に気密に取付けられ、固定レンズ支持枠123の筒孔内に配置されている。なお、この変形例では可動レンズ群55は両凸レンズである。
可動レンズ支持枠107は、固定レンズ支持枠123の内周面との間が気密に保持されるとともに、固定レンズ支持枠123に対して光軸C2方向に移動可能である。
この例では、前方固定レンズ群59は、固定レンズ支持枠123の内周面の先端部に気密に固定されている。すなわち、第一通孔123a及び第二通孔123bは、固定レンズ支持枠123における前方固定レンズ群59と後方固定レンズ群56との間に、第二通孔123bが第一通孔123aよりも後方固定レンズ群56に近い位置になるように形成されている。
この変形例では、固定レンズ支持枠123、可動レンズ支持枠107、可動レンズ群55、及び後方固定レンズ群56により形成される空間が後方空気室S11となる。固定レンズ支持枠123、可動レンズ支持枠107、可動レンズ群55、及び前方固定レンズ群59により、前方空気室S12が形成される。
このように構成された本変形例は、図29に示すように可動レンズ支持枠107が光軸C2に沿って先端側に移動し前方固定レンズ群59に接触したときに、固定レンズ支持枠123の第一通孔123aが可動レンズ支持枠107により封止されるとともに、第二通孔123bが開口し連通凹部42oと後方空気室S11との間が連通する。
この状態から、エア排出機構124によりエアチューブ80を介して連通凹部42o内の空気を排出すると、固定レンズ支持枠123の第二通孔123bを介して後方空気室S11の空気が矢印A4に示すように排出されることにより後方空気室S11内の圧力が低下する。
後方空気室S11の空気の圧力が低下することで、図32に示すように後方固定レンズ群56に可動レンズ支持枠107が接触するまで可動レンズ群55及び可動レンズ支持枠107が基端側に移動する。
このとき、可動レンズ支持枠107が基端側に移動すると、固定レンズ支持枠123の第二通孔123bが可動レンズ支持枠107により封止され前方空気室S12内の空気の排出が阻止される。この状態でエア排出機構124を停止させることにより、可動レンズ群55が基端側に位置決めされる。図32に示すように可動レンズ群55が基端側に移動すると、第一通孔123aが開口し連通凹部42oと前方空気室S12との間が連通する。
一方、可動レンズ群55が図32に示すように基端側に位置決めされた状態から先端側に移動させるとき、エア排出機構124を起動してエアチューブ80を介して連通凹部42o内の空気を排出する。このとき、固定レンズ支持枠123の第一通孔123aを介して前方空気室S12の空気が図32の矢印A5に示すように排出されることにより前方空気室S12内の圧力が低下する。前方空気室S12の空気の圧力が低下することで、図29に示すように前方固定レンズ群59に可動レンズ支持枠107が接触するまで可動レンズ群55及び可動レンズ支持枠107が先端側に移動する。
本変形例によっても、ズーム光学系を構成する前方固定レンズ群59と後方固定レンズ群との間で可動レンズ群55により仕切られる前方空気室S12と後方空気室S11の空気圧を調整し可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動するエアアクチュエータ機構を採用することで、レンズアダプタ40の光軸C2方向の長さを抑えて小型に構成することができる。実施形態1と同様の効果を奏することができる。
なお、固定レンズ支持枠123に第一通孔123aに代えて、第一通孔123aが固定レンズ支持枠123の先端まで延びた切欠きが形成されてもよい。固定レンズ支持枠123に第二通孔123bに代えて、第二通孔123bが固定レンズ支持枠123の基端まで延びた切欠きが形成されてもよい。
(第4実施形態の第3変形例)
第4実施形態の第3変形例について図33から図35を参照して説明する。
本実施形態に採用されるエアアクチュエータ機構は、可動レンズ群55と固定レンズ群56との間に形成された空気室S22内の圧力を調整して可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動する。
図33に示すように、図示しないエアチューブ80に連結されるエア流通路(連通孔42d)を可動レンズ群55と固定レンズ群56との間の空気室S22に連通させる。
可動レンズ支持枠107は、可動レンズ群55の周面を気密に覆っている。可動レンズ支持枠107は、支持ブロック42のレンズ収納部42aの内周面42hとの間が気密に保持されるとともに、光軸C2方向に移動可能である。
可動レンズ支持枠107の光軸C2方向の先端側への移動範囲は、可動レンズ支持枠107が突出部42jに係止することで規制されている。
固定レンズ群56は、レンズ収納部42aの内周面42hに気密に固定されている。この変形例では、レンズ収納部42aの内周面42h、可動レンズ群55、及び固定レンズ群56により囲まれる空間が空気室S22となる。
通気孔42dは、レンズ収納部42aの内周面42hにおける可動レンズ群55と固定レンズ群56との間であって可動レンズ支持枠107の移動の邪魔にならない位置として、例えば固定レンズ群56に近いに内周面42hに開口している。
この実施形態では、エアチューブ80を介して空気室S22に空気を供給すると、空気室S22の空気の圧力が上昇する。空気室S22の空気の圧力を受け、レンズ収納部42aの突出部42jに可動レンズ支持枠107が係止されるまで、可動レンズ群55が可動レンズ支持枠107とともに先端側に移動する。
一方で、エアチューブ80を介して空気室S22の空気を排出すると、空気室S22の空気の圧力が低下し、可動レンズ群55が可動レンズ支持枠107とともに基端側に移動する。
本変形例によっても、空気室S22の光軸C2方向の膨収力により可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動するエアアクチュエータ機構を採用することで、レンズアダプタ40の光軸C2方向の長さを抑えて小型に構成することができ、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
図34に示すように、突出部42jの基端面にシール部材113を設けるとともに、可動レンズ支持枠107の先端面にシール部材114を設けてもよい。この変形例では、可動レンズ群55の移動位置を規制する規制部材として突出部42jを有し、空気室に空気を供給して可動レンズ群55を規制部材に当接させて位置決めするエアアクチュエータ機構を採用する内視鏡装置であって、空気室内の空気圧を監視するエアセンサとして空気室に空気を供給するエアチューブ80に空気圧測定部115が備えられている。空気圧測定部115で測定された圧力の測定値は、信号に変換されて図示しない制御部92に送信される。
空気の圧力の測定値は、制御部92のメモリに記憶される。
このように構成されることで、エア給排機構85がエアチューブ80に空気を供給すると、空気室S22の空気の圧力が上昇し、支持ブロック42に設けられた位置決め規制部材(42j、113)に可動レンズ支持枠107が接触するまで、可動レンズ群55が可動レンズ支持枠107とともに先端側に移動する。エア給排機構85が空気を供給する経過時間に対する空気圧測定部115による空気の圧力の測定値は、制御部92のメモリに例えば図35に示すように記憶される。測定値は、可動レンズ群55が位置決め規制部材に当接した時点を境に急激に圧力が上昇する。
制御部92は、単位時間当たりの空気の圧力の増加率が、予め定められた閾値を超えたときに、例えば図35に示すように圧力の増加率が急変したとき可動レンズ群55の移動が規制部材により規制されたと判断し、エア給排機構85の空気の供給を停止させる。
本変形例によれば、可動レンズ群55の停止位置をより確実に検出することができる。
(第4実施形態の第4変形例)
第4実施形態の第4変形例について図36を参照して説明する。
本実施形態に採用されるエアアクチュエータ機構は、2つの可動レンズ群55、55Bの間に形成された空気室S14内の圧力を調整して各可動レンズ群55、55Bを光軸C2方向に駆動する。
図36に示すように、ズーム光学系を構成する2つの可動レンズ群55、55Bをそれぞれ可動レンズ支持枠107、107Aで支持し、これら可動レンズ支持枠107、107Aを支持ブロック42のレンズ収納部42aに光軸C2方向に移動可能に設ける。
本変形例では、レンズ収納部42aの内周面42hにおける2つの可動レンズ支持枠107、107Aの移動範囲の中間部分となるレンズ収納部42aの内周面42hに、図示しないエアチューブ80と連通する通気孔42dが開口している。空気室S14に空気を供給したり空気室S14の空気を排出したりすることで、可動レンズ群55、可動レンズ群55Bとの光軸C2方向の距離を変化させることができる。
本変形例によっても、空気室S14の光軸2C方向の膨収力により2つの可動レンズ群55、55Bを光軸C2方向に駆動するエアアクチュエータ機構を採用することで、レンズアダプタの40の光軸C2方向の長さを抑えて小型に構成することができる。実施形態1と同様の効果を奏することができる。
(第4実施形態の第5変形例)
第4実施形態の第5変形例について図37を参照して説明する。
本実施形態に採用されるエアアクチュエータ機構は、レンズ面を光軸C2方向に膨縮可能な柔らかい透明な光学材料で形成した可動レンズ群55、55Bで仕切られた空気室S15の圧力を調整して可動レンズ群55、55Bのレンズ面を光軸C2方向に駆動する。
図37に示すように、レンズ面を光軸C2方向に膨縮させることにより望遠状態と広角状態に切り替えることが可能な樹脂などの比較的柔らかい透明な光学材料で形成したズーム機能を備えたレンズを可動レンズ群と称する。
この変形例では、可動レンズ群55、55Bは、レンズ収納部42aの内周面42hに固定されている。2つの可動レンズ群55、55Bの中間部分となるレンズ収納部42aの内周面42hには、図示しないエアチューブ80と連通する通気孔42dが開口している。レンズ収納部42aの内周面42h、可動レンズ群55、55Bにより形成される空間が、空気室S15となる。
この実施形態では、通気孔42dを通して空気室S15に空気を送ることにより空気室S15の空気の圧力を上昇し、可動レンズ群55が位置Q8で示すように先端側に向かって湾曲するように膨出変形し、可動レンズ群55Bが位置Q9で示すように基端側に向かって湾曲するように膨出変形する。
これにより、可動レンズ群55、55Bの光軸C2上の部分を光軸C2方向に駆動させることができる。
本変形例によっても、空気室S15の圧力を調整することにより2つの可動レンズ群55、55Bのレンズ面を光軸C2方向に膨出させるエアアクチュエータ機構を採用することで、レンズアダプタの40の光軸C2方向の長さを抑えて小型に構成することができる。第一実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、可動レンズ群55Bを図33に示すように固定レンズ群にしてもよい。
(第5実施形態)
第5実施形態について、図38を参照しながら説明する。
本実施形態に採用されるエアアクチュエータ機構は、ズーム光学系を収納するレンズ収納部42aの内周面42hに光軸C2方向に延びエア流通路に連通する案内溝42nと、可動レンズ群55の外周に形成され前記案内溝42nに係合する凸部55aと、前記案内溝42nと前記凸部55aとの間の空気室S9の圧力を調整して可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動する。
この第5実施形態では、レンズ収納部42aの内周面42hに2つの案内溝42nが形成され、可動レンズ群55の側面に2つの凸部55aが形成されている。しかし、レンズ収納部42aに形成される案内溝42nの数、及び可動レンズ群55に形成される凸部55aの数は特に限定されない。
2つの案内溝42nのうちの少なくとも1つの基端部が、エア流通路を構成する通気孔通孔42dに連通している。凸部55aは、案内溝42n内を案内溝42nに対して光軸C2方向に移動可能である。
レンズ収納部42aの内周面42hと可動レンズ群55の側面との間は、気密に保持されている。固定レンズ群56は、レンズ収納部42aに気密に固定されている。
レンズ収納部42aの案内溝42n、可動レンズ群55、及び凸部55aにより、凸部55aよりも基端側、かつ通気孔42dよりも先端側に形成される空間が、空気室S9となる。図示しないエアチューブ80は、支持ブロック42の通気孔42dを介して空気室S9に連通する。
レンズ収納部42aの内周面42hにおける通気孔42dと固定レンズ群56との間には、可動レンズ群55の移動位置を規制する筒状のストッパ122が固定されている。
この実施形態では、エアチューブ80に空気を供給すると、この空気は通気孔42dを通って空気室S9に流れ、空気室S9の空気の圧力が上昇する。空気室S9の空気の圧力を受け、案内溝42nの先端に凸部55aが接触する位置Q6まで、可動レンズ群55が先端側に移動する。
一方で、エアチューブ80を介して空気室S9の空気を排出すると、空気室S9の空気の圧力が低下し、可動レンズ群55が基端側に移動する。
本実施形態によっても、空気室S9の空気圧を調整し可動レンズ群55を光軸C2方向に駆動するエアアクチュエータ機構を採用することで、レンズアダプタ40の光軸C2方向の長さを抑えて小型に構成することができる。実施形態1と同様の効果を奏することができる。
(第6実施形態)
次に、上述した各実施形態に採用されるエアアクチュエータ機構において、可動レンズ群を所定位置に固定させるロック機構について、図39から図41を参照しながら説明する。
例えば、図39に示すエアアクチュエータ機構101は、図36に示す上記第4実施形態の第4変形例の2つの可動レンズ群55、55Bを支持する可動レンズ支持枠107、107Aとの間を図3に示す上記第1実施形態の第1変形例の鏡筒57で連結した構造となっている。
ここで採用される可動レンズのロック機構は、図39に示すように、レンズ収納部42aに連通する連通孔43bが形成され、連通孔43b内の空気の給排が可能な補助給排機構150、及び、連通孔43b内に配置されたピストン(可動部材)151を備えている。
この例では、連通孔43bは可動レンズ支持枠107、107Aに対応して一対形成されている。
各連通孔43bの内周面42h側の端には、円筒状のシリンジ153が取付けられている。シリンジ153におけるレンズ収納部42aの内周面42h側の端には、内側に突出するフランジ153aが設けられている。
ピストン151の光軸C2側(一端側)の端面には、外径を小さくすることで段部151aが形成されている。シリンジ153内に配置されたピストン151の段部151aがフランジ153aに係止されたときに、フランジ153aの光軸C2側の端面からピストン151の一端部が突出する。
このように構成された内視鏡装置5では、まず、エア給排機構85により第1実施形態の第1変形例と同様に外側空気室S2内の空気を排出させ可動レンズ群55、55Bを光軸C2方向に移動させて位置決めする。次に、補助給排機構150により連通孔43b内に空気を供給させると、シリンジ153の光軸C2側の端面から突出したピストン151の一端部が可動レンズ支持枠107、107Aを押圧する。このロック機構により、ピストン151、151と可動レンズ支持枠107、107Aとの間に摩擦力を生じさせ、可動レンズ支持枠107、107Aを移動位置にて動かないようにロックする。
本ロック機構によれば、位置決めした可動レンズ群55、55Bの位置を、レンズ収納部42aに対して正確に固定することができる。
なお、本ロック機構では、シリンジ153から突出したピストン151の一端部が可動レンズ支持枠107、107Aを押圧するとした。しかし、シリンジ153から突出したピストン151の一端部が可動レンズ群55、55Bを直接押圧するとしてもよい。
上述した各実施形態に採用されるロック機構は、以下に説明するようにその構成を様々に変形させることができる。
例えば、図40から図42に示すように、レンズ収納部42aの内周面42hに光軸C2方向に延びる案内溝43dが形成されるとともに、案内溝43dの開口を封止するシート状部材154と、案内溝43d内の空気の給排が可能な第二エア給排機構155とを備えてもよい。
この例では、案内溝43dは光軸C2周りに等角度ごとに3つ形成されている。レンズ収納部42aに形成される案内溝43dの数は、特に限定されないが、3つ以上であることが好ましい。
シート状部材154は、シリコーン樹脂やゴム等の弾性を有する材料で形成されている。シート状部材154は、可動レンズ支持枠107の外周面に接触している。
案内溝43dとシート状部材154との間に、レンズ保持空気室S17が形成される。3つのレンズ保持空気室S17は、連通管156により互いに連通している。
このように構成されたロック機構は、まず、第二エア給排機構155によりレンズ保持空気室S17内の空気の圧力を比較的低くし、シート状部材154がレンズ収納部42a内に突出しないようにする(図42中の位置Q16参照)。エア給排機構85により可動レンズ群55を光軸C2方向に移動させて位置決めする。次に、第二エア給排機構155によりレンズ保持空気室S17内に空気を供給してレンズ保持空気室S17内の空気の圧力を比較的高くする。シート状部材154がレンズ収納部42a内に突出し、シート状部材154と可動レンズ支持枠107との間に作用する摩擦力が大きくなり、シート状部材154に対して可動レンズ支持枠107が光軸C2方向に移動できなくなる。
再び可動レンズ群55を光軸C2方向に移動させるときには、第二エア給排機構155によりレンズ保持空気室S17内から空気を排出して、レンズ保持空気室S17内の空気の圧力を比較的低くする。シート状部材154と可動レンズ支持枠107との間に作用する摩擦力が小さくなる。エア給排機構85により可動レンズ群55を光軸C2方向の所望の位置に移動させる。
本ロック機構によっても、可動レンズ群55の位置をレンズ収納部42aに対して正確な位置に固定することができる。
なお、本ロック機構では、シート状部材154が可動レンズ支持枠107に接触するとしたが、シート状部材154が可動レンズ群55の側面に直接接触するとしてもよい。
図43に示すように、レンズ収納部42aの内周面42hに固定レンズ群56、59、59Aを気密に固定するとともに、固定レンズ群59Aと固定レンズ群56との間に絞り159を設けてもよい。
絞り159は、絞り支持枠160内に固定された板ガラス161の一方の平面に、リング状の遮光部162を蒸着法等により設けて構成されている。
レンズ収納部42aの内周面42hと絞り支持枠160との間は、気密が保持されている。絞り支持枠160は、レンズ収納部42aの内周面42hに対して光軸C2方向に移動することができる。
エア給排機構85により絞り159と固定レンズ群56との間の空気を供給、排出することで、絞り159を光軸C2方向に移動させることができる。
図44及び図45に示すように、レンズ収納部42aの内周面42hとの間に絞り空気室S19を形成する弾性部材165を光軸C2周りに全周にわたり設けてもよい。絞り空気室S19は、通気孔42vに連通している。弾性部材165の光軸C2側の外面には、絞り片166が光軸C2周りに互いに離間した状態で複数設けられている。
図44及び図45は、絞り空気室S19に空気を供給して、絞りを強めた状態を示している。
絞り空気室S19から空気を排出すると、弾性部材165、絞り片166がそれぞれ位置Q18、19に移動する。絞り片166が径方向外側に移動することで複数の絞り片166による内径が大きくなり、絞りが弱まる。
以上、本発明の第1実施形態から第6実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除等も含まれる。さらに、各実施形態で示した構成のそれぞれを適宜組み合わせて利用できることは、言うまでもない。
例えば、実施形態では、挿入部20は、軟性管21の先端部に設けられた連結プラグ22にレンズアダプタ40が着脱可能に設けられているとした。しかし、挿入部が着脱可能なアダプタを備えないように構成してもよい。この場合、ズーム光学系は挿入部の先端に設けられた先端硬性部に配置される。
1、5 内視鏡装置
20 挿入部
40 レンズアダプタ(先端硬性部)
42 支持ブロック
42a レンズ収納部
42n 案内溝
43a エア流通溝部
43f エア流通路
55 可動レンズ群
55a 凸部
55A 可動レンズ群
55B 可動レンズ群
55c 噴射ノズル
55C 可動レンズ群
56 固定レンズ群(後方固定レンズ群)
57、104 鏡筒
59 固定レンズ群(前方固定レンズ群)
60 ズーム光学系(撮像光学系)
80 エアチューブ
85 エア給排機構
97、101 エアアクチュエータ機構
103 固定レンズ支持枠
104 鏡筒
107、107A 可動レンズ支持枠
110 平板ガラス(固定レンズ群)
120 固定鏡筒
123 可動鏡筒
130、133、140 可動レンズ支持枠
130a、133a 第一噴射ノズル
130b、133b 第二噴射ノズル
140a 雄ネジ部(ネジ部)
140b 第一切欠溝部
140e 第二切欠溝部
140f 第一凹凸部
140g 第二凹凸部
140j 第一風力受部
140k 第二風力受部
141 風力受部
143 回転体
144、145 風船状チューブ
146 直線ガイド部
150 可動鏡筒
C2 光軸
S1 レンズ間空気室
S2 外側空気室
S4 後方空気室
S5 前方空気室
S11 後方空気室
S12 前方空気室
S20 前側空気貯留室(空気貯留室)
S21 後側空気貯留室(空気貯留室)
S9、S14、S15、S22 空気室

Claims (11)

  1. 長尺の軟性管からなる挿入部と、
    前記挿入部の先端に設けられ撮像光学系を収納する先端硬性部と、
    前記挿入部内に挿通されたエアチューブと、
    前記先端硬性部を構成する支持ブロックに筒孔状に形成されたレンズ収納部と、
    前記支持ブロックの基端部と前記レンズ収納部との間を連結するように形成されたエア流通路と、
    前記エアチューブの基端に連結され前記エアチューブと前記エア流通路を介して前記レンズ収納部内に空気を供給する機能および排出する機能の少なくとも一方の機能を有するエア給排機構と、
    前記レンズ収納部に可動レンズ群および固定レンズ群を含む複数のレンズ群光軸方向に並べて配置されてなり、前記可動レンズ群は前記レンズ収納部に対し移動可能に設けられている前記撮像光学系と、
    記可動レンズ群を光軸方向に駆動するエアアクチュエータ機構と、
    を備え
    前記エアアクチュエータ機構は、
    前記可動レンズ群を支持する可動鏡筒を、前記固定レンズ群を支持する固定鏡筒に光軸方向に摺動可能に嵌合させ、
    前記可動レンズ群と前記固定レンズ群との間のレンズ間空気室の圧力を調整することにより前記可動鏡筒を光軸方向に伸縮させ、
    前記可動鏡筒の伸縮により前記可動レンズ群を光軸方向に駆動する、
    内視鏡装置。
  2. 長尺の軟性管からなる挿入部と、
    前記挿入部の先端に設けられ撮像光学系を収納する先端硬性部と、
    前記挿入部内に挿通されたエアチューブと、
    前記先端硬性部を構成する支持ブロックに筒孔状に形成されたレンズ収納部と、
    前記支持ブロックの基端部と前記レンズ収納部との間を連結するように形成されたエア流通路と、
    前記エアチューブの基端に連結され前記エアチューブと前記エア流通路を介して前記レンズ収納部内に空気を供給する機能および排出する機能の少なくとも一方の機能を有するエア給排機構と、
    前記レンズ収納部に可動レンズ群を含む複数のレンズ群が光軸方向に並べて配置されてなり、前記可動レンズ群は前記レンズ収納部に対し移動可能に設けられている前記撮像光学系と、
    前記可動レンズ群を光軸方向に駆動するエアアクチュエータ機構と、
    を備え、
    前記エアアクチュエータ機構は、前記可動レンズ群を支持する可動レンズ支持枠に、前記エア流通路から供給される空気を光軸方向に向けて互いに反対方向に噴射させる第一噴射ノズルと第二噴射ノズルが設けられ、
    それぞれの前記噴射ノズルから噴射される空気の噴射圧の反作用により前記可動レンズ支持枠を駆動する
    内視鏡装置。
  3. 長尺の軟性管からなる挿入部と、
    前記挿入部の先端に設けられ撮像光学系を収納する先端硬性部と、
    前記挿入部内に挿通されたエアチューブと、
    前記先端硬性部を構成する支持ブロックに筒孔状に形成されたレンズ収納部と、
    前記支持ブロックの基端部と前記レンズ収納部との間を連結するように形成されたエア流通路と、
    前記エアチューブの基端に連結され前記エアチューブと前記エア流通路を介して前記レンズ収納部内に空気を供給する機能および排出する機能の少なくとも一方の機能を有するエア給排機構と、
    前記レンズ収納部に可動レンズ群を含む複数のレンズ群が光軸方向に並べて配置されてなり、前記可動レンズ群は前記レンズ収納部に対し移動可能に設けられている前記撮像光学系と、
    前記可動レンズ群を光軸方向に駆動するエアアクチュエータ機構と、
    を備え、
    前記エアアクチュエータ機構は、
    前記レンズ収納部内に移動可能に設けられ、記可動レンズ群を支持する可動レンズ支持枠に、前記エア流通路から供給される空気を光軸方向に向けて互いに反対方向に噴射させる第一噴射ノズルと第二噴射ノズルが傾斜して設けられ、
    それぞれの前記噴射ノズルから噴射される空気の噴射圧の反作用により前記可動レンズ支持枠を回転させながら駆動する
    内視鏡装置。
  4. 長尺の軟性管からなる挿入部と、
    前記挿入部の先端に設けられ撮像光学系を収納する先端硬性部と、
    前記挿入部内に挿通されたエアチューブと、
    前記先端硬性部を構成する支持ブロックに筒孔状に形成されたレンズ収納部と、
    前記支持ブロックの基端部と前記レンズ収納部との間を連結するように形成されたエア流通路と、
    前記エアチューブの基端に連結され前記エアチューブと前記エア流通路を介して前記レンズ収納部内に空気を供給する機能および排出する機能の少なくとも一方の機能を有するエア給排機構と、
    前記レンズ収納部に3つの可動レンズ群を含む複数のレンズ群が光軸方向に並べて配置されてなり、前記3つの可動レンズ群は前記レンズ収納部に対し移動可能に設けられている前記撮像光学系と、
    前記3つの可動レンズ群を光軸方向に駆動するエアアクチュエータ機構と、
    を備え、
    前記エアアクチュエータ機構は、
    前記レンズ収納部内に移動可能に設けられ、前記3つの可動レンズ群を支持する可動鏡筒と、
    前記各可動レンズ群間に形成される各空気貯留室と、
    前記各空気貯留室の貯留された空気を光軸方向に向けて互いに反対方向に噴射させる噴射ノズルと、を有し、
    前記噴射ノズルから噴射される空気の噴射圧の反作用により前記可動鏡筒を駆動する内視鏡装置。
  5. 長尺の軟性管からなる挿入部と、
    前記挿入部の先端に設けられ撮像光学系を収納する先端硬性部と、
    前記挿入部内に挿通されたエアチューブと、
    前記先端硬性部を構成する支持ブロックに筒孔状に形成されたレンズ収納部と、
    前記支持ブロックの基端部と前記レンズ収納部との間を連結するように形成されたエア流通路と、
    前記エアチューブの基端に連結され前記エアチューブと前記エア流通路を介して前記レンズ収納部内に空気を供給する機能および排出する機能の少なくとも一方の機能を有するエア給排機構と、
    前記レンズ収納部に可動レンズ群を含む複数のレンズ群が光軸方向に並べて配置されてなり、前記可動レンズ群は前記レンズ収納部に対し移動可能に設けられている前記撮像光学系と、
    前記可動レンズ群を光軸方向に駆動するエアアクチュエータ機構と、
    を備え、
    前記エアアクチュエータ機構は、
    前記レンズ収納部内に光軸方向に移動かつ回転可能に設けられ、前記可動レンズ群を支持する可動レンズ支持枠をており前記エア流通路から供給される空気の圧力により前記可動レンズ支持枠に回転力を付与し、前記可動レンズ支持枠の回転運動を直線運動に変換させることによって、前記可動レンズ群を光軸方向に駆動する
    内視鏡装置。
  6. 前記エアアクチュエータ機構は
    記可動レンズ支持枠の外周面に前記エア流通路から供給される空気の圧力を回転力に変換する風力受部が設けられ、
    前記可動レンズ支持枠の回転運動を回動直動変換手段により直線運動に変換して前記可動レンズ支持枠を駆動する
    求項に記載の内視鏡装置。
  7. 前記風力受部は、
    前記可動レンズ支持枠の外周面に反時計方向に沿って徐々に深くなる第一切欠溝部と、時計方向に沿って徐々に深くなる第二切欠溝部が形成される
    求項に記載の内視鏡装置。
  8. 前記風力受部は、
    時計方向に向けて深さを増す傾斜面を有する鋸歯状の第一凹凸部が前記可動レンズ支持枠の外周面に沿って複数形成された第一風力受部と、
    反時計方向に向けて深さを増す傾斜面を有する鋸歯状の第二凹凸部が前記可動レンズ支持枠の外周面に沿って複数形成された第二風力受部と、
    を有し、
    前記第一風力受部と前記第二風力受部は、前記可動レンズ支持枠の外周面に離間して前後して形成される
    求項に記載の内視鏡装置。
  9. 前記エアアクチュエータ機構は、
    前記可動レンズ群を支持する前記可動レンズ支持枠を直線移動可能に規制する直線ガイド部と、
    前記可動レンズ支持枠の外周面に形成されたネジ部に螺合し光軸周りに回転可能に設けられた回転体と、
    前記支持ブロックに形成された前記エア流通路に設けられ前記回転体に回動力を付与する風船状チューブと
    を有し、
    前記風船状チューブに前記エア流通路を通して空気を供給することにより膨出する空気の圧力で前記回転体を回動させ、前記回転体の回動を回動直動変換機構により直線運動に変換させることによって、前記可動レンズ支持枠を光軸方向に駆動する
    求項に記載の内視鏡装置。
  10. 前記エアアクチュエータ機構の前記可動レンズ支持枠は、
    記レンズ収納部の内壁に形成されたネジ部に回転可能に螺合されており
    前記可動レンズ群の外周面と前記レンズ収納部の内壁面とのいずれか一方には、周方向にエア流通溝部形成されており
    前記エアアクチュエータ機構は、
    前記支持ブロックに形成された前記エア流通路を通して前記エア流通溝部内に空気を流通させ、前記空気の流通による摩擦力で前記可動レンズ支持枠に回動力を付与し、前記可動レンズ支持枠の回動運動を回動直動変換機構により直線運動に変換することによって、前記可動レンズ支持枠を光軸方向に駆動する
    求項に記載の内視鏡装置。
  11. 長尺の軟性管からなる挿入部と、
    前記挿入部の先端に設けられ撮像光学系を収納する先端硬性部と、
    前記挿入部内に挿通されたエアチューブと、
    前記先端硬性部を構成する支持ブロックに筒孔状に形成されたレンズ収納部と、
    前記支持ブロックの基端部と前記レンズ収納部との間を連結するように形成されたエア流通路と、
    前記エアチューブの基端に連結され前記エアチューブと前記エア流通路を介して前記レンズ収納部内に空気を供給する機能および排出する機能の少なくとも一方の機能を有するエア給排機構と、
    前記レンズ収納部に可動レンズ群を含む複数のレンズ群が光軸方向に並べて配置されてなり、前記可動レンズ群は前記レンズ収納部に対し移動可能に設けられている前記撮像光学系と、
    前記可動レンズ群を光軸方向に駆動するエアアクチュエータ機構と、
    を備え、
    前記エアアクチュエータ機構は、
    前記レンズ収納部の内周面に光軸方向に延び前記エア流通路に連通する案内溝と、
    前記可動レンズ群の外周に形成され前記案内溝に係合する凸部とを有し、
    前記案内溝と前記凸部との間の空気室の圧力を調整して前記可動レンズ群を光軸方向に駆動する
    求項1に記載の内視鏡装置。
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