JP6366435B2 - 光学機器 - Google Patents

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Description

本発明は、光学機器に関する。
従来、外観上の理由または遮光性を高める必要性から、鏡筒部材の先端面に化粧リングを取り付けた光学機器が知られている。化粧リングの取り付け方法として、鏡筒部材の外周面に爪部を形成し、この爪部に嵌まる穴部をリング側に設け、穴部を爪部へ嵌め込む方式が広く用いられている。嵌め込み方式は構造が簡単であり、一度取り付けると容易に外れないという利点がある。その反面、化粧リングを取り外しにくく、無理に外そうとすると化粧リングが大きく変形したり破損するおそれがある。
特許文献1では、内周面に複数の爪部を備えた化粧環と、複数の爪部に係合する抜け止め凹部と、抜け止め凹部と周方向に連続し、抜け止め凹部より浅く、その最小外径が爪部の内径より大きい逃げ溝とを備えた筒部材と、を有する機構を開示している。この構成により化粧環を回転方向へ回すだけで簡単に取り外すことが可能となっている。
特開平11−6947号公報
しかしながら、特許文献1に記載の機構では、ユーザーが外部から力を加えただけで簡単に外れてしまう恐れがある。
このような課題を鑑みて、本発明は、組み込み作業が容易で、取り外し時に破損の恐れがなく、かつ、外部から力が加わっても容易に外れることがない回転環の装着機構を備えた光学機器を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての光学機器は、内周にカム溝が形成された固定カム環と、前記固定カム環の外周に配置される駆動環と、前記駆動環が回転することによって、前記カム溝に追従して光軸方向へ回転移動する移動カム環と、前記移動カム環の外周に配置され、前記移動カム環に係止されることで、前記移動カム環と一体的に前記光軸方向へ回転移動する回転環と、を有し、前記回転環は、前記移動カム環に係止される際に形状を変形させる係止部を備え、前記固定カム環には、前記係止部が変形可能な空間が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、組み込み作業が容易で、取り外し時に破損の恐れがなく、かつ、外部から力が加わっても容易に外れることがない回転環の装着機構を備えた光学機器を提供することができる。
本発明の実施形態に係る光学機器の一例である撮像装置の沈胴時の鏡筒断面図である。 撮像装置の撮影時の鏡筒断面図である。 ズームレンズ鏡筒の分解斜視図である。 化粧環、直進ガイド筒および移動カム環の外観図である。 固定カム環の内面展開図である。 駆動環の内面展開図である。 絞りユニットおよび3群ユニットのFPC基板が外部に排出されている状態を示すズームレンズ鏡筒の斜視図である。 固定カム環と駆動環が収納状態から撮影状態に移行する様子を示す図である。 化粧環が移動カム環に組み込まれる様子を示す図である。 化粧環、移動カム環および固定カム環の関係図である。 化粧環が移動カム環に組み込まれたときのレンズ鏡筒の斜視図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。本実施形態では、本発明の光学機器の一例として、撮像装置を用いて説明する。
図1〜3を用いて、本実施形態のズームレンズ鏡筒(以下、レンズ鏡筒という)のレンズ系の全体構成について説明する。図1は、撮影待機状態であり、レンズ群が収納状態となっている沈胴状態の撮像装置の鏡筒断面図である。図2は、各レンズ群が繰り出した撮影状態となっている撮像装置の鏡筒断面図である。図3は、レンズ鏡筒の分解斜視図である。
本実施形態のレンズ鏡筒は、5群レンズ構成であり、ズーム動作によって各レンズ群を光軸に沿って移動させることができる。1群ユニットは、第1レンズ群11を保持する1群レンズ保持枠102と、1群レンズ保持枠102を保持し、レンズを保護するレンズバリア部材を備える1群地板101と、を有する。2群レンズ保持枠103は、第2レンズ群12を保持する。絞りユニット104は、撮影時の光量調整部材である。3群ユニットは、第3レンズ群13を保持する3群レンズ保持枠105と、シャッタ部材(不図示)を備える3群地板106と、を有する。4群レンズ保持枠107は、第4レンズ群14を保持する。5群レンズ保持枠108は、4群レンズ保持枠107を光軸方向へ直進移動可能に保持するとともに、第5レンズ群15,16を保持する。1群ユニット、2群レンズ保持枠103、絞りユニット104、3群ユニットおよび5群レンズ保持枠108は、変倍系のレンズ群である。3群ユニットは、防振機構を備え、撮影中に3群レンズ保持枠105が光軸と直交する方向へ移動することで、撮影時の手振れなどを補正する。4群レンズ保持枠107は、被写体にピントを合わせるためのフォーカスレンズとなっている。
センサホルダユニット109は、ズーム機構を構成する部品であるカバー筒115にビス(不図示)で締結されている。センサホルダユニット109は、センサプレート117を介して被写体を撮像するための撮像センサ18を保持している。撮像センサ18の前側には、センサホルダユニット109とセンサゴム116に挟まれて光学フィルタ17が配置されている。センサゴム116は、外部からのゴミの侵入を防ぐために、光学フィルタ17と撮像センサ18との間を密閉している。また、センサホルダユニット109には各レンズ群のズーム動作を行うための駆動源であるズームモータ109aが設けられ、ズームモータ109aの駆動軸にはギヤ列(不図示)が取り付けられている。ズームモータ109aの駆動力がギヤ列を介して鏡筒部材に伝達されることで、レンズ鏡筒は光軸方向へ駆動する。
次に、4群レンズ保持枠107と5群レンズ保持枠108について説明する。
4群レンズ保持枠107には、ナット部107aが設けられている。ナット部107aは、バネ107bによって4群レンズ保持枠107に対して光軸方向へ付勢されているため、4群レンズ保持枠107と一体的に移動可能となっている。
5群レンズ保持枠108には、4群レンズ保持枠107を駆動させるためのスクリュー軸が形成された駆動源108aが設置されている。また、5群レンズ保持枠108には、光軸と平行なメインガイド軸108bと回転規制用のサブガイド軸108cが圧入されて固定されている。メインガイド軸108bとサブガイド軸108cには、それぞれ4群レンズ保持枠107に形成されたガイド部107c,107dが摺動可能に嵌っている。5群レンズ保持枠108の駆動源108aが駆動を開始すると、スクリュー軸とナット部107aが螺合し、スクリュー軸の回転により4群レンズ保持枠107は光軸方向へ移動する。4群レンズ保持枠107および5群レンズ保持枠108は、フォーカスレンズ機構として機能する。
次に、各レンズ群を光軸方向へ移動させるための鏡筒部材と鏡筒駆動機構について説明する。
各レンズ群の外周には、移動カム環112が配置されている。移動カム環112の内周には、軌跡の異なる3種類のカム溝112aが形成されている。2群レンズ保持枠103、絞りユニット104および3群ユニットの外周に形成されているフォロワピン103a,104b,106bは、それぞれ軌跡の異なるカム溝112aに沿って摺動する。
移動カム環112の内周には、各レンズ群が移動する際に回転を規制する直進ガイド筒111が設けられている。直進ガイド筒111と移動カム環112は、バヨネット結合されて略一体的に光軸方向へ移動する。移動カム環112は、直進ガイド筒111に対して相対的に回転可能となっている。
直進ガイド筒111には、光軸方向へ延在する長溝111a,111b,111cが形成されている。2群レンズ保持枠103、絞りユニット104および3群ユニットは、長溝111a,111b,111cによって回転規制されることで、光軸方向へ直進移動する。
移動カム環112の外周には、カム溝112bが形成されている。移動カム環112の外周に配置された1群ユニットの内周に形成されているフォロワピンは、カム溝112bに沿って摺動する。1群ユニットは、1群地板101の内周に形成されている直進ガイド溝101aと直進ガイド筒111に形成されているガイド突起111dが摺動可能に嵌合することで回転規制され、光軸方向へ直進移動する。
したがって、移動カム環112が回転動作することにより、1群ユニット、2群レンズ保持枠103、絞りユニット104および3群ユニットが回転規制されながら光軸方向へ直進移動する。
1群ユニットの外周には、化粧環(回転環)110が設けられており、移動カム環112と一体的に動作する。移動カム環112の外周には固定カム環113が配置され、固定カム環113の外周には駆動環114が配置され、駆動環114の外周にはカバー筒115が配置されている。固定カム環113は、カバー筒115とセンサホルダユニット109に挟み込まれて一体的に構成されているため、光軸方向にも回転方向にも動くことはない。
図4は、化粧環110、直進ガイド筒111および移動カム環112の外観図、図5は固定カム環113の内面展開図、図6は駆動環114の内面展開図である。
固定カム環113の内周には、カム溝113a、カム溝113aと同じ軌跡のスリット状の貫通カム穴113b、化粧環逃げ用カム溝113cおよび直線状の溝である直進ガイド溝113d1,113d2が形成されている。また、光軸方向へ延在する貫通穴113e、逃げ部113fおよび回転規制壁部113gが形成されている。さらに、レンズ鏡筒が収納状態であるときにFPC基板(フレキシブル基板)104a,106aを引っ掛かりなく収納するためのFPCガイド溝113hおよびFPC基板104a,106aを挿通させるFPC挿通穴113iが形成されている。移動カム環112の外周に形成されているフォロワピン112dは、カム溝113aに沿って摺動する。移動カム環112の外周に形成されている移動カム環駆動ピン112eは、貫通カム穴113bから光軸方向において所定の間隔があくように形成されている。直進ガイド筒111の直進規制部111eは、直進ガイド溝113d1,113d2と摺動自在に嵌合している。5群レンズ保持枠108は、貫通穴113eの側面に摺動可能に嵌合することで回転規制される。
駆動環114の内周には、5群駆動用カム溝114a、FPC排出スリット114b、駆動環駆動用カム溝114cおよび直線状の溝である移動カム環駆動溝114dが形成されている。5群レンズ保持枠108の外周に形成されているフォロワピン108dは、5群駆動用カム溝114aに沿って摺動する。駆動環114の駆動環駆動用カム溝114cは、平坦部とリフト部を備えており、図6の収納位置に対して撮影待機位置が光軸方向において撮像センサ18側に位置するように形成されている。そのため、駆動環114が回転動作を行うと、固定カム環113のフォロワピン113jとが駆動環駆動用カム溝114cが係合し、駆動環114が光軸方向において被写体側に移動する。したがって、4群レンズ保持枠107を保持する5群レンズ保持枠108の光軸方向への移動量は、駆動環114の5群駆動用カム溝114aのストロークと、駆動環駆動用カム溝114cによって駆動環114が移動する移動ストロークを合わせた量となる。移動カム環112の移動カム環駆動ピン112eは、移動カム環駆動溝114dに沿って摺動する。すなわち、移動カム環112の光軸方向への移動は、移動カム環駆動溝114dによって規制される。移動カム環駆動溝114dは、図6に示すように、駆動環114の上側先端に対して所定の間隔を空けて形成されている。駆動環114の上側先端まで移動カム環駆動溝114dが形成されていると、そこから外部の有害光が侵入して、画質に影響を及ぼしてしまうためである。なお、本実施形態では、駆動環114に駆動環駆動用カム溝114cを形成し、固定環113にフォロワピン113jを設けているが、駆動環114および固定環113のいずれか一方にカム溝を形成し、他方にフォロワピンを設けてもよい。
駆動環114の外周には、切り欠き部114eおよびギア部114gが形成されている。ズームモータ109aが駆動を開始すると、ギア列を介してギア部114gに駆動力が伝達されることで、駆動環114が回転する。移動カム環112は、固定カム環113のカム溝113aに沿って光軸方向へ回転移動する。直進ガイド筒111は、移動カム環112と一体的に光軸方向へ移動するが、直進ガイド筒111の直進ガイド部111eが固定カム環113の直進ガイド溝113d1,113d2によって回転規制されているため、直進移動のみ行う。
以上の構成によれば、フォーカスレンズとして機能する4群レンズ保持枠107を駆動するフォーカス機構である5群レンズ保持枠108を光軸方向へ移動させることができる。また、より大きなストロークを稼ぎながらも駆動環114の内周に形成されている5群駆動用カム溝114aの光軸方向へのストロークは減らすことができる。
図7は、絞りユニット104および3群ユニットのFPC基板104a,106aがレンズ鏡筒外部に排出されている状態を示すレンズ鏡筒の斜視図である。
FPC基板104a,106aは、レンズ鏡筒内部から外部に排出され、レンズ鏡筒外周に這いまわされ、本体電源ターミナル(不図示)に接続されている鏡筒メインFPC基板121に設けられたコネクタ121b,121cにそれぞれ接続される。鏡筒メインFPC基板104a,106aがFPC基板121に設けられた電子部品と電気的に接続されることで、レンズ鏡筒内部の絞りまたはシャッタや手振れ補正機構が駆動可能となる。
鏡筒メインFPC基板121には、レンズ鏡筒の繰り出し動作時にレンズ鏡筒の初期位置を検出するための初期位置検出手段(以下、検出手段という)121aが配置されており、図7のようにカバー筒115に取り付けられている。本実施形態では、検出手段121aとしてフォトインタラプタを使用している。
ここで、FPC基板104a,106aと、レンズ鏡筒の外周に這いまわされている鏡筒メインFPC基板121との接続について説明する。
前述したように、固定カム環113にはFPC挿通穴113iが形成され、駆動環114にはFPC排出スリット114bが形成されている。駆動環114が回転動作するときに、絞りユニット104および3群ユニットは、直進移動するが回転動作を行わない。そのため、絞りユニット104および3群ユニットが駆動環114と干渉しないように、FPC排出スリット114bは円周方向へ延びた長穴形状となっている。また、FPC排出スリット114bは、駆動環114の5群駆動用カム溝114aと干渉しないように、光軸方向において5群駆動用カム溝114aから所定の間隔を空けて形成されている。カバー筒115には、FPC挿通穴113iと重なるようにFPC排出穴115aが形成されている。したがって、FPC挿通穴113i、FPC排出スリット114bおよびFPC排出穴115aはそれぞれ重なっている。そのため、レンズ鏡筒の内側からFPC挿通穴113i、FPC排出スリット114b、FPC排出穴115aの順にFPC基板104a,106aが通り、レンズ鏡筒の外側まで導きだされる。
また、FPC排出スリット114bは、図6に示すように、円周方向に沿って非撮影領域、変位領域および撮影領域から構成されている。撮影領域は非撮影領域に対して光軸方向において撮像センサ18側に形成されており、変位領域は非撮影領域と撮影領域との間でFPC基板が引っかからないように緩やかにつながるように形成されている。駆動環114が収納状態から撮影状態に移行する際に回転しながら光軸方向において被写体側に移動すると、FPC排出スリット114bのスリット位置が光軸方向において撮像センサ18側に移動する。そのため、FPC挿通穴113iとFPC排出穴115aとで形成される開口の大きさが変化することはなく、ズーム動作においてFPC基板の排出に支障はない。
図1に示すように、FPC基板104a,106aは、直進ガイド筒111の底面とセンサホルダユニット109との間の隙間を通り、化粧環110とFPCガイド溝113hとの間を進む。そして、FPC基板104a,106aは、FPC挿通穴113i、FPC排出スリット114b、FPC排出穴115aを通って鏡筒外部に導き出され、鏡筒メインFPC基板121に設けられたコネクタ121b,121cに接続される。FPCガイド溝113h、FPC挿通穴113iおよびFPC排出穴115aの幅は、FPC基板104a,106aが引っ掛かりなどなく外部に導き出されるようにFPC基板104a,106aの幅に対して一定の間隔が形成されるようにしている。このことによって、FPC基板104a,106aは、引っ掛かりなくレンズ鏡筒外部に導かれる。
また、図1,2に示すように、カバー筒115の被写体側先端115bの位置はFPC排出穴115aの位置で決定し、カメラ本体カバー20はカバー筒115の上部(被写体側)に配置されている。すなわち、カバー筒115の厚みによって、撮像装置の厚みが決定される。FPC排出穴115aの位置を低くするために、図6に示すよう、駆動環114のFPC排出スリット114bは、駆動環114の内周に形成されている5群駆動用カム溝114aと干渉しない必要最低限の間隔を空けて形成されている。
また、本実施形態においては、図6に示すように、5群駆動用カム溝114aの被写体側先端部分114a1と、FPC排出スリット114bの非撮影領域を略同一の位置に配置している。そうすることで、駆動環114内のFPC排出スリット114bのスリット位置を5群駆動用カム溝114aと干渉することなく、必要最小限の高さに配置することが可能となる。そうすることで、カバー筒115のFPC排出穴115aの位置を低くすることができ、カバー筒115aの厚みを減らすことが可能となる。結果としてカメラ本体の厚みを薄くし、小型化を達成することが可能となる。
次に、レンズ鏡筒の一連の繰り出しおよび収納動作について説明する。図8は、固定カム環113と駆動環114がレンズ鏡筒の収納状態から撮影状態に移行する様子を示す図である。
図8(a)は、レンズ鏡筒が収納状態であり、各レンズ群が沈胴している。このとき、固定カム環113と駆動環114は、駆動環114の駆動環駆動用カム溝114cと固定カム環113のフォロワピン113jによって係合している。また、FPC基板104a,106aは、固定カム環113のFPC挿通穴113iと駆動環114のFPC排出スリット114bで形成される開口部から所定の間隔をあけて外部に排出されている。
図8(a)の状態では、検出手段121aは、駆動環114の旗状の突起部材114が検出手段121aのスリット部(不図示)に入り込んでいる。ズームモータ109aが駆動を開始すると、センサホルダユニット109に取り付けられたギア列を介して駆動環114のギア部114gに駆動力が伝達される。駆動環114は、駆動環駆動用カム溝114cに追従しながら回転動作を行う。また、各レンズ群は、移動カム環112のカム溝112a,112bに追従しながら光軸方向へ移動を開始する。
駆動環114が回転すると、駆動環114の突起部材114hが検出手段121aのスリット部から抜け出し、検出手段121aは各レンズ群が初期位置に到達したことを検出する。このとき、駆動環114は、図8(b)に示すように、駆動環駆動用カム溝114cの形状に沿って光軸方向において被写体側に繰り出そうとしている状態である。本実施形態では、駆動環114の突起部材114hが検出手段121aのスリット部を抜けて検出手段121aが初期位置を検出するまでは駆動環114の繰り出し動作が行われないように、駆動環駆動用カム溝114cを形成している。そのため、駆動環114が繰り出すことによって、突起部材114hと検出手段121aのスリット部が干渉することはない。
図8(b)の状態から駆動環114を回転させると、FPC排出スリット114bが駆動環114の移動軌跡に合わせて光軸方向において撮像センサ18側に下がっているため、駆動環114は繰り出し動作を行う。FPC排出スリット114bは駆動環114の移動軌跡に対応した形状になっているため、駆動環114が光軸方向へ移動を開始しても、FPC挿通穴113iとFPC排出スリット114bで形成される開口部は変化することはない。そのため、FPC基板104a,106aは、駆動環114に干渉することなく、レンズ鏡筒外部の鏡筒メインFPC基板121と接続された状態を維持する。
ズームモータ109aが初期位置から所定の移動量だけ駆動されると、駆動環114は駆動環駆動用カム溝114cの軌跡に追従した光軸方向への移動を完了し、図8(c)のカメラ撮影待機位置に到達する。そのため、駆動環114は、撮影状態からズーミング動作を行うために、さらに回転動作を行っても、光軸方向へ移動することはない。同様に、撮影状態からズーミング動作で駆動環114が回転動作を行っても、FPC排出スリット114bの形状が光軸方向へ変化することはなく、FPC挿通穴113iとFPC排出スリット114bで形成される開口部も変化することはない。また、FPC基板104a,106aが駆動環114に干渉することもない。
さらに、ズームレンズ109aを駆動することで、各レンズ群は撮影領域内の各ズーム位置に到達する。撮影状態における各ズーム位置についても、初期位置からカメラ内部で決定されている所定量だけズームモータ109aを駆動することで到達することができる。
次に、図9〜11を参照して、化粧環110の移動カム環112への組み込みについて説明する。図9は、化粧環110が移動カム環112に組み込まれる様子を示す図である。図10は化粧環110、移動カム環112および固定カム環113の関係図であり、(a)は組み込み位置以外の位置、(b)は組み込み位置の様子を示している。図11は、化粧環110が移動カム環112に組み込まれたときのレンズ鏡筒の斜視図である。
化粧環110の組み込みは、移動カム環112の撮影状態における移動領域のうち使用しない領域内の位置、すなわちオーバーズーム位置で行うため、実際の撮影動作では到達しない位置まで移動カム環112を駆動させる。すなわち、化粧環110は、その他のレンズ鏡筒部品をすべて組み込んでレンズ鏡筒として動作可能な状態にし、レンズ鏡筒をオーバーズーム位置までズームモータ109aによって駆動させた後、最後に移動カム環112に対して組み込まれる。
移動カム環112には爪部112cが形成され、化粧環110の外周には爪部112cに係止される係止部(抜け止め穴部)110aと突部110bが形成されている。化粧環110を移動カム環112に組み込むために図9の矢印方向へ移動させると、化粧環110の係止部110aは移動カム環112の爪部112cに乗り上げ、変形した後、爪部112cに係止される。本実施形態では、図10(b)の組み込み位置において、固定カム環113の内周には、爪部112cと対向するように逃げ部113fが形成されている。そのため、組み込みの際に係止部110aが爪部112cを乗り上げて変形しても固定カム環113の内周に干渉しない。逃げ部113fは、ズームモータ109aの組み込み位置への駆動が多少ずれたとしても、化粧環110が移動カム環112に支障なく組み込み可能であるように、係止部110aよりも周方向、半径方向で大きくなるように形成されている。本実施形態では、逃げ部113fを固定カム環113の内周よりも半径方向において大きい溝形状としているが、組み込み時に係止部110aが変形可能な空間が固定カム環113に形成されていればよく、逃げ部113fを切り欠きとしてもよい。化粧環110が移動カム環112に対して組み込まれると、図11に示すように、化粧環110の係止部110aは固定カム環113の内周に収まった状態になる。
本実施形態では、化粧環110の突部110bの形状は、移動カム環112のフォロワピン112dと類似のテーパ形状である。図9に示すように、化粧環110が移動カム環112に組み込まれる位置において、突部110bが固定カム環113の回転規制壁部113gに当接するように、回転規制壁部113gの形状もテーパ形状で形成されている。すなわち、化粧環110を移動カム環112に組み込むことで、不具合等によりズームモータ109aが駆動しても、突部110bと回転規制壁部113gが当接することで、化粧環110は組み込み位置よりもさらに回転することはない。したがって、高い寸法精度の必要な各レンズ群のフォロワピンや移動カム環112のフォロワピン112dおよび固定カム環113のフォロワピンが各カム溝の端面に当たって損傷することを避けることが可能となる。
また、固定カム環113の内周に形成されている化粧環逃げ用カム溝113cの形状は、化粧環110の突部110bに対して光軸方向および半径方向において所定の間隔があくように形成されている。そのため、化粧環110の組み込み後にレンズ鏡筒の収納動作やズーム動作を行っても、突部110bは固定カム環113と干渉しない。
次に、化粧環110の取り外し方法について説明する。化粧環110の取り外しは、組み込み位置と同じ位置で行う。
図11に示すように、化粧環110の着脱位置では、駆動環114の切り欠き部114eと化粧環110の係止部110aが相対している。このとき、切り欠き部114eにピンセットなどの工具を用いて係止部110aを持ち上げることで、化粧環110の組み込み時と同様に、係止部110aが変形しながら移動カム環112の爪部112cを乗り上げる。そうすることで、係止部110aは、固定カム環113の逃げ部113fへ変形しながら取り外すことが可能となる。切り欠き部114aの外周に形成された切り欠き部外周114iは、面取り加工され、テーパ形状になっており、工具を入れやすくなっている。
一方、図10(a)に示すように、化粧環110が着脱位置以外の位置に位置するとき、固定カム環113の逃げ部113fと化粧環110の係止部110aは相対しない。そのため、係止部110aが移動カム環112に対して変形して逃げるスペースがないため、外部から力を加えても外れることはない。
以上説明したように、本実施形態では、固定カム環113に係止部110の変形に対する逃げ部113fを形成することで、化粧環110の移動カム環112への組み込む際に係止部110aを変形可能とし、組み込みを容易にしている。
また、化粧環110の組み込み位置を、カメラ状態での化粧環110と移動カム環112の使用位置ではないオーバーズーム位置にすることで、カメラ状態では化粧環110の係止部110aと固定カム環113の逃げ部113fは相対しない。そのため、撮像装置外部から化粧環110を外そうとする力が加わっても、化粧環110と移動カム環112の係止が外れることはない。
さらに、化粧環110の係止部110aは通常、固定カム環113によって外部からは見えないようにしている。しかしながら、化粧環110の着脱位置において係止部110aと駆動環114の外周に形成された切り欠き部114eを相対させることで、外部から切り欠き部114eを通して係止部110aを取り外すことが可能となる。
なお、本実施形態では、化粧環110に係止部110aを設け、移動カム環112に爪部112cを設けているが、化粧環110に爪部を設け、移動カム環112に係止部を設けてもよい。この場合、着脱の際に化粧環110に設けられた爪部を変形することで化粧環110を移動カム環112に取り付ければよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
110 化粧環(回転環)
110a 係止部
112 移動カム環
113 固定カム環
113a カム溝
113f 逃げ部(空間)
114 駆動環

Claims (8)

  1. 内周にカム溝が形成された固定カム環と、
    前記固定カム環の外周に配置される駆動環と、
    前記駆動環が回転することによって、前記カム溝に追従して光軸方向へ回転移動する移動カム環と、
    前記移動カム環の外周に配置され、前記移動カム環に係止されることで、前記移動カム環と一体的に前記光軸方向へ回転移動する回転環と、を有し、
    前記回転環は、前記移動カム環に係止される際に形状を変形させる係止部を備え、
    前記固定カム環には、前記係止部が変形可能な空間が形成されていることを特徴とする光学機器。
  2. 前記空間は、前記移動カム環の撮影状態における移動領域のうち使用しない領域内の位置において、前記回転環が前記移動カム環に組み込まれるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  3. 前記駆動環には、前記回転環が前記移動カム環に組み込まれる位置において、前記係止部に相対する切り欠き部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光学機器。
  4. 前記切り欠き部の外周には、面取り形状が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の光学機器。
  5. 前記空間は、前記固定カム環の内周の溝形状によって形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光学機器。
  6. 前記移動カム環は、爪部を備えており、
    前記係止部は、前記爪部に係止される抜け止め穴部であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の光学機器。
  7. 前記回転環の外周には、突起部が形成されており、
    前記固定カム環は、前記移動カム環と前記回転環が一体的に回転移動する動作を規制する回転規制壁を備え、
    前記回転環が前記移動カム環に組み込まれる位置において、前記突起部は前記回転規制壁に当接することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の光学機器。
  8. 前記突起部は、テーパ形状であることを特徴とする請求項7に記載の光学機器。
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