JP6508433B2 - 紫外線処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、紫外線処理装置に関し、更に詳しくは紫外線によって被処理物の表面を部分的に処理するために好適に用いられる紫外線処理装置に関する。
従来、紫外線処理装置は、種々の分野において用いられており、具体的には、例えば、ナノインプリント用テンプレートの表面を光洗浄処理(ドライ洗浄処理)する光処理装置として用いられている。
光処理装置として利用される紫外線処理装置の或る種のものは、図8に示すように、上壁71Aに石英ガラスよりなる紫外線透過性窓部材73が設けられた筐体71を備えており、この筐体71の内部に、紫外線ランプ80が配設された構成とされている(例えば、特許文献1参照。)。紫外線透過性窓部材73は、筐体71の上壁71Aに形成された開口部を塞ぐように設けられており、周縁部が枠状の固定板78によって固定されている。筐体71の内部には、冷却用ガスが流通されるガス流路形成部材75が設けられている。この紫外線処理装置においては、2つの矩形筒状のガス流路形成部材75が筐体71における上壁71Aの内面および筐体71における両側壁71B,71Cの内面に接する状態で、設けられている。各々のガス流路形成部材75の内部空間は、筐体71の上面における紫外線透過性窓部材73の周囲に開口するガス供給口74に連続している。
この紫外線処理装置においては、被処理物Wであるナノインプリント用テンプレートが、テンプレート保持機構79によって保持されることにより、被処理物Wが紫外線透過性窓部材73と離間した状態で紫外線透過性窓部材73と対向するように配置される。そして、被処理物Wの被処理面Wa(具体的には、ナノインプリント用テンプレートの表面)に対して、紫外線ランプ80からの光(紫外線)が紫外線透過性窓部材73を介して照射される。また、被処理物Wの被処理面Waに対して紫外線ランプ80からの光が照射されている間、すなわち光洗浄処理中には、冷却用ガスが被処理物Wと紫外線透過性窓部材73との間の間隙に供給される。冷却用ガスは、図示しないガス供給源より各々のガス流路形成部材75の内部に導入される。ガス流路形成部材75の内部に導入された冷却用ガスは、ガス供給口74を介して被処理物Wと紫外線透過性窓部材73との間の間隙に供給される。そして、冷却用ガスが当該間隙を流通されることにより、被処理物Wおよび紫外線透過性窓部材73が冷却される。特に、冷却用ガスとして、紫外線が照射されることによってオゾンが生成されるガス(以下、「オゾン生成源ガス」ともいう。)を用いた場合においては、冷却用ガスに紫外線が照射されることによってオゾンが生成される。その結果、被処理面Waにおいては、当該被処理面Waに到達する紫外線の作用、および生成されたオゾンの作用により、光洗浄処理が行われる。
このようにして光洗浄処理が行われることにより、ナノインプリント用テンプレートの表面、具体的にはスタンプ部(パターン部分)に付着していた光硬化性樹脂などの残渣が除去される。
特開2011−155160号公報
タッチパネルの製造工程、バイオチップの製造工程および半導体の製造工程などにおいては、被処理物の表面の一部のみを選択的に処理する必要がある。
具体的に説明すると、タッチパネルの製造工程およびバイオチップの製造工程においては、被処理物の表面に、親水性を有する親水性領域(活性化領域)と疎水性を有する疎水性領域(非活性化領域)とを形成する必要がある。すなわち、被処理物の表面に、洗浄処理を必要とする被処理領域と、洗浄処理が不要な処理禁止領域とが存在する。また、半導体の製造工程における、ペリクル付きレチクル(防護保護膜付きフォトマスク)を洗浄処理する場合においても、被処理物の表面に、洗浄処理を必要とする被処理領域と、洗浄処理が不要な処理禁止領域とが存在する。
このように被処理物の表面の一部のみを選択的に処理することが必要な場合において、被処理物の表面の全面に紫外線ランプからの光(紫外線)が照射されてしまうと、処理禁止領域においても処理が行われてしまう、という問題がある。
また、処理禁止領域に対して紫外線ランプからの光(紫外線)が照射されることのないように遮光部材を設けた場合においても、被処理領域上(被処理領域上の空間)において紫外線ランプからの光により発生したオゾンが処理禁止領域上に拡散する。このため、当該処理禁止領域においても不所望な処理が行われてしまう、という問題もある。このような問題は、冷却用ガスとしてオゾン生成源ガスを用いる場合において顕著である。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、高い信頼性をもって被処理物の表面を部分的に処理することのできる紫外線処理装置を提供することにある。
本発明の紫外線処理装置は、紫外線を放射する紫外線ランプと、紫外線透過性窓部材とを備えており、当該紫外線ランプからの紫外線が、当該紫外線透過性窓部材を介して、当該紫外線透過性窓部材と離間して対向配置された被処理物の被処理領域に照射される紫外線処理装置であって、
前記被処理物における前記被処理領域以外の処理禁止領域の形状に対応する形状を有する、前記紫外線ランプからの光を遮光する遮光部材が、当該処理禁止領域と対向し、かつ当該被処理物と離間するように設けられており、
前記遮光部材には、当該遮光部材と前記被処理物との間の間隙にパージガスを供給するパージガス供給口が設けられていることを特徴とする。
本発明の紫外線処理装置においては、前記遮光部材は、前記処理禁止領域の形状に対応する形状を有する主遮光板部と、当該主遮光板部の前記処理禁止領域に対向する面における外周縁位置において当該主遮光板部の外周縁の全周にわたって伸びるように形成された、前記被処理物に向かって突出する枠状の周壁部とを有していることが好ましい。
本発明の紫外線処理装置においては、前記ガス供給口が、前記遮光部材における周壁部に開口するように形成された構成、もしくは、前記ガス供給口が、前記遮光部材の前記被処理物に対向する面に開口するよう形成された構成とすることができる。
前記ガス供給口が、前記遮光部材の前記被処理物に対向する面に開口するよう形成された構成とされている場合には、前記ガス供給口と被処理物との間に、当該被処理物の表面における処理禁止領域に対向してガス流制御板が設けられていることが好ましい。
本発明の紫外線処理装置においては、前記被処理物は、表面に凸部分を有する板状のものであって、当該被処理物の表面における凸部分形成領域を含む領域が処理禁止領域とされており、
当該被処理物は、前記凸部分が前記遮光部材における周壁部によって囲まれた空間内に位置された状態で、当該周壁部の開口端面と間隙を介して配置されることが好ましい。
このような構成のものにおいては、前記紫外線ランプが配置されたランプ室と、前記被処理物が配置される処理室とが、前記紫外線ランプと対向する位置に前記紫外線透過性窓部材が設けられた隔壁によって区画されており、
前記遮光部材は、処理室内において前記隔壁の表面上の前記紫外線透過性窓部材に近接した位置に設けられており、
前記処理室を画成する処理室筐体には、処理用雰囲気ガスを当該処理室内に供給するための処理用雰囲気ガス供給口が設けられていることが好ましい。
また、前記処理用雰囲気ガスが前記パージガスと同一種類のガスであることが好ましく、前記処理用雰囲気ガスおよび前記パージガスとしては、不活性ガスを用いることができる。
さらにまた、前記処理用雰囲気ガスとして、前記紫外線ランプからの光が照射されることによりオゾンが生成されるガスを用いることができる。
本発明の紫外線処理装置においては、被処理物における処理禁止領域の形状に対応する形状を有する遮光部材が、被処理物と離間して当該処理禁止領域と対向するように設けられていることから、当該処理禁止領域に対して紫外線ランプからの光が照射されることを防止することができる。また、前記遮光部材には、パージガス供給口が設けられている。このため、当該遮光部材と被処理物との間の間隙において、当該ガス供給口から供給されたガスを当該間隙から溢流させることにより、当該間隙に対する、遮光部材の周囲雰囲気を構成するガスの流入を防止することができる。これにより、遮光部材の周囲雰囲気中において紫外線ランプからの光(紫外線)の作用によって生じたオゾンが、遮光部材と被処理物との間の間隙に流入することを防止することができる。
従って、本発明の紫外線処理装置によれば、被処理物の表面における処理禁止領域に対して紫外線が照射されることがなく、かつ生成されたオゾンが処理禁止領域に接触することもないため、当該処理禁止領域に対する不所望な表面処理が行われることを回避することができる。すなわち、被処理物の表面における被処理領域に対してのみ所期の表面処理を行うことができるため、高い信頼性をもって被処理物の表面を部分的に処理することができる。
本発明の第1の紫外線処理装置の構成の一例の概略を、被処理物と共に示す説明用断面図である。 図1の第1の紫外線処理装置における処理室の構成を示す説明用平面図である。 図1の第1の紫外線処理装置における遮光部材の構成を示す説明用斜視図である。 図1の紫外線処理装置によって処理される被処理物の構成の概略を示す(a)平面図、(b)(a)におけるA−A線断面図である。 図1の紫外線処理装置におけるパージガスの流れを示す説明図である。 本発明の紫外線処理装置の構成の他の例の要部を、被処理物と共に示す説明図である。 本発明の紫外線処理装置の構成の更に他の例の要部を、被処理物と共に示す説明図である。 従来の紫外線処理装置の構成の一例を、被処理物と共に示す説明用断面図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の紫外線処理装置)
図1は、本発明の第1の紫外線処理装置の構成の一例の概略を、被処理物と共に示す説明用断面図であり、図2は、図1の第1の紫外線処理装置における処理室の構成を示す説明用平面図であり、図3は、図1の第1の紫外線処理装置における遮光部材の構成を示す説明用斜視図である。また、図4は、図1の紫外線処理装置によって処理される被処理物の構成を概略的に示す説明図である。
第1の紫外線処理装置10は、例えばペリクル付きレチクル(防護保護膜付きフォトマスク)を被処理物Wとし、ペリクル付きレチクルの表面を部分的に処理するために用いられる。具体的には、第1の紫外線処理装置10は、ペリクル付きレチクルの表面における少なくともペリクルが設けられた領域を処理禁止領域とし、当該処理禁止領域以外の領域を選択的にドライ洗浄処理するために用いられる。
被処理物Wは、図4(a)、(b)に示されているように、例えば正方形平板状のレチクルW1の表面における中央領域に、当該レチクルW1の縦横寸法よりも小さい縦横寸法を有する一方向に長尺な矩形平薄膜状のペリクルW2が設けられて構成されており、ペリクルW2により構成された矩形平薄膜状の凸部分Wbを表面に有する。以下、当該一方向を「長手方向」、レチクルW1の表面に沿った平面における当該一方向に直交する方向を「幅方向」という。
この例の被処理物Wにおいては、当該被処理物Wの表面におけるペリクルW2が形成された領域と、ペリクルW2の形成領域の周囲を囲むレチクルW1の表面における矩形細環状領域とを含む長手方向に伸びる矩形状の領域が、処理禁止領域T1とされている。また、レチクルW1の表面における処理禁止領域T1の幅方向両側に位置された矩形帯状の領域の各々が、被処理領域T2(被処理面Wa)とされている。被処理領域T2を構成する2つの矩形帯状の領域は、被処理物Wの長手方向に伸びる側縁を含む領域である。図4において、処理禁止領域T1は、一点鎖線で囲まれた領域を示し、被処理領域T2は、二点鎖線で囲まれた領域を示す。
被処理物Wの一構成例を示すと、レチクルW1の縦横寸法は、例えば152mm×152mmであり、被処理領域T2の幅方向(図4(a)における左右方向)の寸法が例えば15mmであって、被処理領域T2の長手方向(図4(a)における上下方向)の寸法が例えば136mmである。
第1の紫外線処理装置10は、一方(図1における上方)が開口する、開口方向に直交する一方向に長尺な直方体箱型形状のランプ室筐体11を備えている。以下においては、便宜上、ランプ室筐体11の開口方向を上方向とし、当該一方向を長手方向、開口方向に対して垂直な平面において当該一方向に直交する方向を幅方向と定義する。
ランプ室筐体11の開口端面には、当該開口を塞ぐように矩形平板状の隔壁13が気密に設けられている。
隔壁13の上面には、上方開口が矩形平板状の蓋部材23によって閉塞された矩形枠状の処理室筐体21が配置されており、これにより、被処理物Wが配置される処理室S1が形成されている。この例における処理室筐体21は、長手方向の寸法がランプ室筐体11の長手方向の寸法より小さく、幅方向の寸法は、ランプ室筐体11の幅方向の寸法と同一の大きさとされている。この処理室筐体21は、長手方向一端側に位置された幅方向に伸びる一方の端壁22Aの外面の位置が、ランプ室筐体11における長手方向一端側に位置された幅方向に伸びる一方の端壁の外面の位置と一致した状態で、配置されている。また、長手方向に伸びる一対の側壁22B,22Dの各々の外面の位置が、ランプ室筐体11の長手方向に伸びる一対の側壁12A,12Bの各々の外面の位置と一致した状態とされている。
処理室筐体21の一方の端壁22Aには、被処理物Wを処理室S1に搬入および搬出するための搬入搬出口(図示省略)が設けられている。この搬入搬出口には、シャッター(図示省略)が設けられている。
隔壁13には、処理室S1を画成する部分における処理室筐体21の側壁22B,22Dの各々に近接した位置に、例えば石英ガラスよりなる矩形平板状の長尺な2つの紫外線透過性窓部材15A,15Bが、その光入射面および光出射面が長手方向に水平に伸びる姿勢で設けられている。また、各々の紫外線透過性窓部材15A,15Bは、処理室S1の長手方向中央位置より処理室筐体21の一方の端壁22Aに接近した位置に設けられている。
ランプ室筐体11の内部空間は、2つの区隔壁17A,17Bによって、幅方向に並ぶ3つの空間に気密に区画されている。一方の区隔壁17Aは、一方の紫外線透過性窓部材15Aの配設位置より幅方向内方側の位置において、ランプ室筐体11の一方の側壁12Aと互いに平行に長手方向に伸びるように配設されている。また、他方の区隔壁17Bは、他方の紫外線透過性窓部材15Bの配設位置より幅方向内方側の位置において、ランプ室筐体11の他方の側壁12Bと互いに平行に長手方向に伸びるように配設されている。そして、この第1の紫外線処理装置10においては、幅方向中央に位置される空間が照射距離調整機構収容室S4とされており、幅方向両側に位置される空間がそれぞれランプ室S2,S3とされている。
各々のランプ室S2,S3内には、円形棒状の紫外線ランプ40A,40Bが、ランプ軸(中心軸)が長手方向に水平に伸びる姿勢で、それぞれ対応する紫外線透過性窓部材15A,15Bと対向して配置されている。
また、各々のランプ室S2,S3には、当該ランプ室S2,S3内を例えば窒素ガスなどの不活性ガスによってパージする不活性ガスパージ手段(図示省略)が設けられている。
この図の例における紫外線ランプ40A,40Bは、互いに同一種類かつ同一形状のものである。また、紫外線ランプ40A,40Bは、それぞれ対応する紫外線透過性窓部材15A,15Bとの離間距離が同等の大きさとなるように配置されている。
照射距離調整機構収容室S4には、後述する照射距離調整機構を構成するシャフト駆動源19が配設されており、照射距離調整機構によって、被処理物Wが上下方向に移動されることにより被処理物Wの被処理面Waと紫外線透過性窓部材15A,15Bの光出射面との離間距離(被処理物Wに対する紫外線の照射距離)が調整される。
処理室筐体21には、被処理物Wを処理するために必要とされる処理用雰囲気ガスを処理室S1内に供給するための処理用雰囲気ガス供給口28が設けられている。処理用雰囲気ガス供給口28は、処理室筐体21の長手方向他端側に位置された幅方向に伸びる他方の端壁22Cに形成された貫通孔によって構成されている。処理用雰囲気ガス供給口28は、幅方向中心位置より一方の側壁22Bに接近した位置に形成されている。
そして、処理用雰囲気ガス供給口28には、処理室S1の外部に設けられた処理用雰囲気ガス供給手段(図示省略)が接続されている。
この図の例において、処理室S1には、被処理物Wを処理する過程において発生したオゾンを排気する排気管27が、処理室筐体21の他方の側壁22Dに沿って伸びるように設けられている。この排気管27は、処理室筐体21の他方の端壁22Cにおける他方の側壁22Dに接近した位置に形成された貫通孔よりなる排気口29を介して、処理室S1の外部に設けられたオゾン排気手段(図示省略)に接続されている。
処理用雰囲気ガスとしては、被処理物Wの種類などに応じて適宜のものが用いられる。
例えば、被処理物Wの処理にオゾンの作用を利用する場合には、処理用雰囲気ガスとして紫外線が照射されることによってオゾンが生成されるガス(オゾン生成源ガス)が用いられる。ここに、オゾン生成源ガスの具体例としては、例えば酸素ガスおよびCDA(Clean Dry Air)などを例示することができる。また、処理用雰囲気ガスとしては、被処理物Wの処理にオゾンの作用を利用しない場合には、窒素ガスなどの不活性ガスが用いられる。処理用雰囲気ガスとして不活性ガスが用いられることにより、紫外線ランプ40A,40Bからの光に含まれる紫外線(真空紫外線)が酸素に吸収されることに起因して被処理物Wに対する紫外線照射量が低下することを抑制することができる。
また、処理用雰囲気ガスとしては、酸素ガス、CDAおよび不活性ガスの少なくとも2種の混合ガスを用いることもできる。
処理用雰囲気ガス供給手段としては、処理用雰囲気ガスの種類などに応じて適宜のものが用いられる。
処理用雰囲気ガス供給手段による処理用雰囲気ガスの供給条件は、処理用雰囲気ガスの種類、処理室S1において必要とされる処理用雰囲気条件、処理室S1の容積および紫外線透過性窓部材15A,15Bと被処理物Wとの離間距離などを考慮して適宜に定められる。
また、処理室S1内には、被処理物Wを紫外線透過性窓部材15A,15Bと上下方向に離間した状態に保持する被処理物保持部材が配置されている。
この例における被処理物保持部材は、紫外線透過性窓部材15A,15Bの両端の長手方向外方側の位置にそれぞれ配置された4つの載置台25により構成されている。各々の載置台25は、L字状の外観形状を有しており、長手方向に伸びる角柱状の支持部の平坦な上面によって載置面25Aが形成されている。各々の載置台25の載置面25Aは、同一水平面上に位置されている。よって、被処理物Wが4つの載置台25の載置面25Aによって支持されることにより、被処理物Wが、被処理面Waがそれぞれ対応する紫外線透過性窓部材15A,15Bの光出射面と互いに対向して平行に伸びる姿勢で、紫外線透過性窓部材15A,15Bと間隙を介して配置される。
この紫外線処理装置10においては、被処理物保持部材が照射距離調整機構によって上下方向に移動自在に配置されている。
照射距離調整機構は、例えばリフターにより構成されており、処理室S1内における紫外線透過性窓部材15A,15Bの両端の各々の長手方向外方側の位置において、互いに対向して幅方向に伸びるように配置された2つの長尺な矩形柱状の載置台固定部材26を備えている。各々の載置台固定部材26の一端部は、一方の紫外線透過性窓部材15Aが配設された幅方向位置に位置されており、他端部は、他方の紫外線透過性窓部材15Bが配設された幅方向位置に位置されている。各々の載置台固定部材26の上面における両端の各々に、載置台25が載置面25Aが上方を向く姿勢で固定されている。
各々の載置台固定部材26の下面における略中央位置には、柱状のシャフト34の一端が固定されている。各々のシャフト34は、隔壁13に形成されたシャフト用貫通孔(図示省略)を挿通して上下方向に伸びるよう設けられている。各々のシャフト34は、照射距離調整機構収容室S4内に配設されたシャフト駆動源19によって、上下方向に駆動される。
この照射距離調整機構においては、各々のシャフト34が互いに同期がとられた状態で移動されることにより、被処理物Wの姿勢が維持されたまま、被処理物Wの被処理面Waと紫外線透過性窓部材15A,15Bの光出射面との離間距離が調整される。
各々のシャフト34には、伸縮性をもつステンレス製のベローズ(図示省略)が外装されている。ベローズの一端は載置台固定部材26の下面に気密に接合され、他端は隔壁13の上面に気密に接合されている。これにより、処理室S1内の雰囲気を構成するガス(処理用雰囲気ガス)がシャフト用貫通孔を介して照射距離調整機構収容室S4内に流出すること、もしくは照射距離調整機構収容室S4内の雰囲気を構成するガスがシャフト用貫通孔を介して処理室S1内に流入することを回避することができる。
而して、上記の紫外線処理装置においては、処理室S1内に、紫外線ランプ40A,40Bからの光を遮光する略矩形板状の遮光部材30が配置されており、遮光部材30と隔壁13とにより、紫外線ランプ40A,40Bからの光が処理禁止領域T1に照射されることを防止する遮光機構が構成されている。
遮光部材30は、図1〜図3に示されているように、被処理物Wにおける処理禁止領域T1の形状に対応する矩形状の平面形状を有するものであればよいが、当該処理禁止領域T1に対向するように位置される平板状の主遮光板部31と、当該主遮光板部31の上面における外周縁位置において主遮光板部31の外周縁の全周にわたって伸びるように形成された、被処理物Wに向かって突出する枠状の周壁部32とを有する構成とされていることが好ましい。
この図の例においては、遮光部材30は、隔壁13の上面における2つの紫外線透過性窓部材15A,15Bの間の矩形状の領域(以下、「窓部材間領域」ともいう。)に形成された凹所内に、周壁部32が隔壁13の上面より上方に突出する状態で位置され、被処理物Wの表面と離間した状態で、被処理物Wの表面における処理禁止領域T1と対向して配置されている。
従って、遮光部材30が周壁部32を有するものであることにより、処理禁止領域T1に含まれる被処理物Wにおける凸部分Wbの周囲を周壁部32によって包囲することができるため、当該遮光部材30により優れた遮光機能が得られる。また、第1の紫外線処理装置10の設計の自由度が大きくなる。具体的には、後述するパージガス供給口33の配設位置の自由度が大きくなり、また、主遮光板部31と被処理物Wとの離間距離を大きくすることができる。
この図の例において、主遮光板部31は、処理禁止領域T1の縦横寸法と同等の縦横寸法を有している。
また、遮光部材30における周壁部32の高さは、レチクルW1の表面に対するペリクルW2の突出高さ(ペリクルW2の厚み)および後述するパージガス供給口33の配設位置などに応じて適宜に定められる。周壁部32の高さは、例えば4.5mmである。
遮光部材30は、紫外線ランプ40A,40Bからの光に対する遮光性を有すると共に、耐紫外線性および必要に応じて耐オゾン性を有する材料により構成されている。
遮光部材30の材質の具体例としては、ステンレス鋼材(SUS)などが挙げられる。
また、遮光部材30がステンレス鋼(SUS)よりなる場合には、主遮光板部31および周壁部32の厚みは、例えば0.5〜1.5mmである。
また、図3に示されているように、遮光部材30における周壁部32には、遮光部材30における主遮光板部31と被処理物Wとの間に形成される間隙(以下、「パージ空間Sp」ともいう。)に対してパージガスを供給するためのパージガス供給口33が形成されている。
この図の例において、パージガス供給口33は、矩形状の切り欠き部によって構成されており、周壁部32の長手方向他端側に位置された幅方向に伸びる他方の端壁部分32Cに形成されている。具体的には、処理室S1内に配管されるパージガス供給管38と、照射距離調整機構におけるシャフト34との干渉を避けるため、パージガス供給口33は、他方の端壁部分32Cにおける幅方向中心位置より一方の側壁部分32Bに接近した位置に形成されている。パージガス供給管38は、照射距離調整機構における長手方向他端側(図2における上方側)に配置された載置台固定部材26と干渉しないように配管されている。この図の例では、パージガス供給管38の一端部がパージガス供給口33内に位置されており、他端部が処理室筐体21における他方の端壁22Cに形成された貫通孔24に設けられた管結合部材39の一端部に接続されている。管結合部材39の他端部には、パージガス供給手段(図示省略)に接続されたガス管((図示省略))が接続されている。
パージガスとしては、被処理物Wの種類などに応じて、処理用雰囲気ガスの種類を考慮して適宜のものを用いることができるが、基本的には、パージガスとしては、処理効率の観点から、処理用雰囲気ガスを構成するガスと同種のガスが用いられることが好ましい。
パージガスとしては、処理用雰囲気ガスとして例示した、酸素ガスおよびCDAなどのオゾン生成ガス、もしくは窒素ガスなどの不活性ガス、もしくは、これらの混合ガスを用いることができる。
パージガス供給手段としては、パージガスの種類などに応じて適宜のものが用いられる。
パージガス供給手段によるパージガスの供給条件は、パージ空間Spにおいて、パージガスを、周壁部32の開口端面と被処理物Wの表面との間の間隙から溢流させながら、全体的にはパージガス供給口33から一方の端壁部分32Aに向かって長手方向に流動させることができるよう、主遮光板部31の上面と被処理物Wの表面との離間距離の大きさ、周壁部32の開口端面と被処理物Wの表面との離間距離の大きさおよび処理用雰囲気ガスの供給条件などを考慮して適宜に定められる。図3においては、パージガス供給口33から供給されたパージガスの流動方向(全体的な流動方向)が矢印によって示されている。
紫外線ランプ40A,40Bとしては、紫外線を放射するものであれば、公知の種々のランプを用いることができ、被処理物Wの種類および処理用雰囲気ガスの種類などに応じて適宜のものが用いられる。
紫外線ランプ40A,40Bの具体例としては、水銀ランプ、並びに、ピーク波長(中心波長)が172nmの光(真空紫外線)を放射するキセノンエキシマランプ(Xe2 エキシマランプ)およびピーク波長(中心波長)が222nmの光(紫外線)を放射するクリプトンクロライドエキシマランプ(KrClエキシマランプ)等のエキシマランプなどが挙げられる。
この図の例において、紫外線ランプ40A,40Bとしては、ピーク波長が172nmの光を放射する、棒状のキセノンエキシマランプが用いられている。
上述したように、第1の紫外線処理装置10においては、被処理物Wが4つの載置台部材25によって保持される。これにより、被処理物Wが、その表面におけるペリクルW2により構成された凸部分Wbが遮光部材30の周壁部32によって囲まれたパージ空間Sp内に位置された状態で、処理禁止領域T1の一部を構成するレチクルW1の表面における矩形細環状領域が遮光部材30の周壁部32の開口端面と間隙を介して配置される。
被処理物Wと紫外線透過性窓部材15A,15Bとの離間距離は、紫外線ランプ40A,40Bの種類、および処理用雰囲気ガスの種類に応じて適宜に定められる。
被処理物Wの被処理面Waと、それぞれ対応する紫外線透過性窓部材15A,15Bの光出射面との離間距離は、例えば2mmである。ここに、一方の紫外線透過性窓部材15Aの光出射面と他方の紫外線透過性窓部材15Bの光出射面とは、互いに同一のレベル位置に位置されている。
また、被処理物Wの表面における矩形細環状領域と周壁部32の開口端面との離間距離は、0.5〜1.5mmであることが好ましく、被処理物Wにおける凸部分Wbの表面(ペリクルW2の表面)と主遮光板部31の上面との離間距離は、1〜2.5mmであることが好ましい。
この第1の紫外線処理装置10においては、被処理物Wは、搬入搬出用ロボットによって処理室S1内における所期の位置に配置される。具体的には、先ず、処理室S1における搬入搬出口のシャッターが開かれ、搬入搬出用ロボットにより、被処理物Wが当該搬入搬出口から当該処理室S1に搬入され、4つの載置台部材25の各々の載置面25A上に載置される。次いで、照射距離調整機構によって載置台固定部材26の各々が上方に移動されて載置台固定部材26が最上位置まで上昇した状態とされる。そして、搬入搬出用ロボットが処理室S1から退避された後、シャッターが閉められる。次いで、照射距離調整機構によって載置台固定部材26の各々が下方に移動されて載置台固定部材26の各々が所期の位置まで下降される。具体的には例えば、被処理物Wに対する照射距離が例えば2mmとなる状態とされる。
このようにして被処理物Wが配置された処理室S1においては、処理用雰囲気ガス供給口28を介して窒素ガスが供給されると共に、パージガス供給口33を介して窒素ガスが供給されることにより、処理室S1における酸素濃度が1〜10vol%O2となるように窒素パージが行われる。ここに、処理用雰囲気ガス供給口28から供給される窒素ガスの流量は、例えば15L/minであり、パージガス供給口33を介して供給される窒素ガスの流量は、例えば5L/minである。
その後、処理用雰囲気ガス供給口28およびパージガス供給口33からの窒素ガスの供給が継続された状態で、紫外線ランプ40A,40Bが、例えば紫外線透過性窓部材15A,15Bにおける放射発散度が10mW/cm2 となる条件で一斉に点灯される。このようにして、紫外線ランプ40A,40Bからの光(紫外線)が紫外線透過性窓部材15A,15Bを介して被処理物Wの被処理面Waに照射されることにより、被処理物Wの処理が行われる。ここに、紫外線照射条件は、照射時間が例えば5〜600秒間、積算光量が50〜6000mJ/cm2 となる条件とされる。
紫外線照射処理が終了されると、照射距離調整機構によって載置台固定部材26の各々が上方に移動されて載置台固定部材26の各々が最上位置まで上昇した状態とされると共に、オゾン排気手段によって、処理室S1の雰囲気を構成するガス(被処理物Wを処理する過程において発生したオゾンを含む処理用雰囲気ガス)が排気管27を介して排気される。その後、処理室S1における搬入搬出口のシャッターが開かれ、処理済みの被処理物Wが搬入搬出用ロボットにより当該搬入搬出口から当該処理室S1から搬出される。
而して、第1の紫外線処理装置10においては、被処理物Wにおける処理禁止領域T1の形状に対応する形状を有する遮光部材30が設けられていることから、処理禁止領域T1に対して紫外線ランプ40A,40Bからの光が照射されることを防止することができる。また、図5に示すように、パージ空間Spにおいて、パージガス供給口33から供給されたパージガス(図5において塗りつぶした矢印で示す。)を、周壁部32の開口端面と被処理物Wの表面における矩形細環状領域との間の間隙を介して、パージ空間Spから溢流させることにより、当該パージ空間Spに対する、遮光部材30の周囲雰囲気を構成する処理用雰囲気ガスの流入を防止することができる。そのため、処理用雰囲気ガスとしてオゾン生成ガスが用いられる場合であっても、紫外線ランプ40A,40Bからの紫外線(図5において白抜きの矢印で示す。)が処理用雰囲気ガスに照射されることによって生成されたオゾンがパージ空間Sp内に流入することを防止することができる。
従って、第1の紫外線処理装置10によれば、被処理物Wの表面Waにおける処理禁止領域T1に対して紫外線が照射されることがなく、かつ生成されたオゾンが処理禁止領域T1に接触することもないため、処理禁止領域T1に対する不所望な表面処理が行われることを回避することができる。すなわち、被処理物Wの表面における被処理領域T2に対してのみ所期の表面処理を行うことができるため、高い信頼性をもって被処理物Wの表面を部分的に処理することができる。
また、第1の紫外線処理装置10においては、遮光部材30が、主遮光板部31と周壁部32とを有していることから、当該遮光部材30には優れた遮光機能が得られる。また、第1の紫外線処理装置10は、大きな設計の自由度を有するものとされている。
(第2の紫外線処理装置)
図6は、本発明の紫外線処理装置の構成の他の例の要部を、被処理物と共に示す説明図である。この図6において、(a)は、遮光部材とガス流制御板との位置関係を示す、遮光部材の下面側から見た説明用平面図であり、(b)は、長手方向に垂直な断面を示す拡大図である。
この第2の紫外線処理装置は、遮光部材50におけるパージガス供給口53の配置位置が異なること、および、パージ空間Spにガス流制御板55が設けられていること以外は、図1に係る第1の紫外線処理装置10と同様の構成を有する。そして、第2の紫外線処理装置は、第1の紫外線処理装置10と同様に、ペリクル付きレチクル(防護保護膜付きフォトマスク)を被処理物Wとし、ペリクル付きレチクルの表面を部分的に処理するために用いられる。具体的には、第2の紫外線処理装置は、被処理物Wであるペリクル付きレチクルの表面における少なくともペリクルW2が設けられた長手方向(図6(a)において左右方向)に伸びる矩形状の領域を処理禁止領域T1とし、露出された状態のレチクルW1の表面における当該処理禁止領域T1の幅方向両側に位置された矩形帯状の被処理領域T2の各々を選択的にドライ洗浄処理するために用いられる。
第2の紫外線処理装置における遮光部材50は、第1の紫外線処理装置10における遮光部材30と同様の構成を有しており、平板状の主遮光板部51と、主遮光板部31の上面における外周縁位置において主遮光板部51の外周縁の全周にわたって伸びるように形成された、被処理物Wに向かって突出する枠状の周壁部52とを有する。主遮光板部51は、被処理物Wにおける処理禁止領域T1の形状に対応する矩形形状を有しており、被処理物Wにおける処理禁止領域T1に対向する位置に設けられている。
この遮光部材50においては、遮光部材50の被処理物Wに対向する面、すなわち主遮光板部51の上面に開口する貫通孔が主遮光板部51の厚み方向に伸びるよう形成されており、これにより、パージガス供給口53が構成されている。この図の例においては、パージガス供給口53を構成する貫通孔は例えば円形状であって、主遮光板部51の中央位置に形成されている。
上述したように、第2の紫外線処理装置においては、パージガス供給口53から供給されるパージガスの流動方向を制御するガス流制御板55がパージ空間Sp内に設けられている。ガス流制御板55は、具体的には、パージガス供給口53から供給されるパージガスが被処理物Wにおける処理禁止領域に直接的に吹き付けられることを防止するためのものである。
ガス流制御板55は、主遮光板部51の四隅に配設されたスペーサ56によって支持されており、パージ空間Sp内において、主遮光板部51と互いに平行に伸びるように、主遮光板部51の上面と間隙を介して配設されている。そして、ガス流制御板55の側周面と、遮光部材50の周壁部52の内面との間には、パージガスが流通される間隙が形成されている。
この図の例においては、被処理物Wは、その表面における凸部分Wbがパージ空間Sp内におけるガス流制御板55の直上の位置においてガス流制御板55と間隙を介して位置されるよう、配置されている。そして、ガス流制御板55は、被処理物WにおけるペリクルW2の表面の縦横寸法と同等の縦横寸法を有する矩形平板状体により構成されており、当該ガス流制御板55によって、ペリクルW2の表面の全体が覆われている。
ガス流制御板55は、例えばステンレス鋼材(SUS)およびアルミニウムなどの金属により構成されており、厚みは、例えば0.5〜1.5mmである。
また、遮光部材50における主遮光板部51の上面とガス流制御板55の下面との離間距離は、例えば1〜2.5mmとされており、ガス流制御板55の上面と被処理物Wにおける凸部分Wbの表面(ペリクルW2の表面)との離間距離は、例えば1〜1.5mmとされている。
この第2の紫外線処理装置においては、第1の紫外線処理装置10と同様に、被処理物Wは、搬入搬出用ロボットによって処理室における所期の位置に配置され、その処理室において光洗浄処理が行われ、その後、処理済みの被処理物Wが搬入搬出用ロボットによって搬出される。
而して、第2の紫外線処理装置においては、遮光部材50が設けられていることから、紫外線ランプからの光が被処理物Wにおける処理禁止領域に照射されることを防止することができる。また、パージガス供給口53からパージ空間Sp内に供給されたパージガスを、周壁部52の開口端面と被処理物Wの表面におけるペリクルW1が露出された領域との間の間隙を介して、パージ空間Spから溢流させることにより、遮光部材30の周囲雰囲気を構成する処理用雰囲気ガスがパージ空間Sp内に流入することを防止することができる。そのため、処理室において、紫外線ランプからの光が処理用雰囲気ガスに照射されることに伴ってオゾンが生成された場合であっても、オゾンがパージ空間Sp内に流入することを防止することができる。
従って、第2の紫外線処理装置によれば、被処理物Wの表面における処理禁止領域T1に対して紫外線が照射されることがなく、かつ生成されたオゾンが処理禁止領域T1に接触することもないため、処理禁止領域T1に対する不所望な表面処理が行われることを回避することができる。すなわち、被処理物Wの表面における被処理領域T2に対してのみ所期の表面処理を行うことができるため、高い信頼性をもって被処理物Wの表面を部分的に処理することができる。
また、第2の紫外線処理装置においては、パージ空間Sp内において、ガス流制御板55が遮光部材50の主遮光板部51と被処理物Wとの間に介挿されて設けられている。このため、主遮光板部51に設けられたパージガス供給口53から供給されたパージガスが、被処理物Wの処理禁止領域T1に対して直接的に吹き付けられることがない。そして、パージガス供給口53が主遮光板部51に設けられていることによれば、遮光部材50の周囲雰囲気を構成する処理用雰囲気ガスがパージ空間Sp内に流入することをより一層確実に防止することができる。
具体的に説明すると、図1に係る第1の紫外線照射装置10においては、パージ空間Sp内においては、パージガスが、全体的には、周壁部32における他方の端壁部分32Cに形成されたパージガス供給口33から一方の端壁部分32Aに向かって長手方向に流動される。このため、パージガスの流れにより、周壁部32の開口端面と被処理物Wとの間の間隙から処理用雰囲気ガスが巻き込まれて、生成されたオゾンがパージ空間Sp内に流入されるおそれがある。而して、第2の紫外線処理装置においては、図6(a)、(b)においてパージガスの流動方向を白抜きの矢印によって示しているように、パージガス供給口53から供給されたパージガスは、パージ空間Sp内において、ガス流制御板55に沿って周壁部52に向かって放射状に流動される。従って、生成されたオゾンを含む処理用雰囲気ガスがパージガスの流れによって巻き込まれてパージ空間Sp内に流入することを確実に防止することができる。
(第3の紫外線処理装置)
図7は、本発明の紫外線処理装置の構成の更に他の例の要部を示す説明図である。この図7において、(a)は、遮光部材と被処理物との位置関係を示す、遮光部材の下面側から見た説明用平面図であり、(b)は、長手方向に垂直な断面を示す拡大図である。
この第3の紫外線処理装置は、遮光部材の構成が異なり、当該遮光部材におけるパージガス供給口の配置位置が異なること以外は、図1に係る第1の紫外線処理装置10と同様の構成を有する。
この第3の紫外線処理装置は、例えば表面が平坦な板状体よりなる被処理物Wの表面を部分的に処理するために用いられる。この図の例における被処理物Wにおいては、被処理物Wの表面における長手方向(図7(a)において左右方向)に伸びる長尺な矩形状の中央領域が処理禁止領域T1とされ、処理禁止領域T1の幅方向両側に位置された矩形帯状の領域が被処理領域T2とされる。
第3の紫外線処理装置における遮光部材60は、被処理物Wにおける処理禁止領域T1の形状に対応する矩形形状を有する平板状体よりなる。
この遮光部材60においては、遮光部材60の被処理物Wに対向する面、すなわち上面に開口する貫通孔が厚み方向に伸びるよう形成されており、これにより、パージガス供給口63が構成されている。この図の例においては、パージガス供給口63を構成する貫通孔は例えば円形状であって、遮光部材60の中央位置に形成されている。
遮光部材60の厚みは、0.5〜1.5mmである。
この第3の紫外線処理装置においては、第1の紫外線処理装置10と同様に、被処理物Wは、搬入搬出用ロボットによって処理室における所期の位置に配置され、その処理室において光洗浄処理が行われ、その後、処理済みの被処理物Wが搬入搬出用ロボットによって搬出される。ここに、被処理物Wは、その表面と遮光部材60の上面との離間距離が例えば0.5〜1.5mmとなるように配置される。
而して、第3の紫外線処理装置においては、遮光部材60が設けられていることから、紫外線ランプからの光が被処理物Wにおける処理禁止領域T1に照射されることを防止することができる。また、パージガス供給口63からパージ空間Sp内に供給されたパージガスを、遮光部材60の上面に沿って流動させてパージ空間Spから溢流させることにより、処理用雰囲気ガスがパージ空間Sp内に流入することを防止することができる。そのため、処理室において、紫外線ランプからの光が処理用雰囲気ガスに照射されることに伴ってオゾンが生成された場合であっても、オゾンがパージ空間Sp内に流入することを防止することができる。
従って、第3の紫外線処理装置によれば、被処理物Wの表面における処理禁止領域T1に対して紫外線が照射されることがなく、かつ生成されたオゾンが処理禁止領域T1に接触することもないため、処理禁止領域T1に対する不所望な表面処理が行われることを回避することができる。すなわち、被処理物Wの表面における被処理領域T2に対してのみ所期の表面処理を行うことができるため、高い信頼性をもって被処理物Wの表面を部分的に処理することができる。
また、第3の紫外線処理装置においては、パージガス供給口63が遮光部材60の略中央位置に形成されている。このため、図7(a)、(b)においてパージガスの流動方向を矢印によって示しているように、パージガス供給口63から供給されたパージガスは、パージ空間Sp内において遮光部材60の外周縁に向かって放射状に流動される。従って、生成されたオゾンを含む処理用雰囲気ガスがパージガスの流れによって巻き込まれてパージ空間Sp内に流入することをより一層確実に防止することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されず、種々の変更を加えることができる。
例えば、紫外線処理装置全体の構造は、図1〜図7に示すものに限定されず、種々の構造を採用することができる。
また、第1の紫外線処理装置および第2の紫外線処理装置は、ペリクル付きレチクル(防護保護膜付きフォトマスク)に限定されず、紫外線照射処理が必要とされる種々のものに適用することができる。
10 第1の紫外線処理装置
11 ランプ室筐体
12A,12B 側壁
13 隔壁
15A,15B 紫外線透過性窓部材
17A,17B 区隔壁
19 シャフト駆動源
21 処理室筐体
22A,22C 端壁
22B,22D 側壁
23 蓋部材
24 貫通孔
25 載置台
25A 載置面
26 載置台固定部材
27 排気管
28 処理用雰囲気ガス供給口
29 排気口
30 遮光部材
31 主遮光板部
32 周壁部
32A,32C 端壁部分
32B 側壁部分
33 パージガス供給口
34 シャフト
38 パージガス供給管
39 管結合部材
40A,40B 紫外線ランプ
50 遮光部材
51 主遮光板部
52 周壁部
53 パージガス供給口
55 ガス流制御板
56 スペーサ
60 遮光部材
63 パージガス供給口
71 筐体
71A 上壁
71B,71C 側壁
73 紫外線透過性窓部材
74 ガス供給口
75 ガス流路形成部材
78 固定板
79 テンプレート保持機構
80 紫外線ランプ
W 被処理物
Wa 被処理面
Wb 凸部分
W1 レチクル
W2 ペリクル
T1 処理禁止領域
T2 被処理領域
S1 処理室
S2,S3 ランプ室
S4 照射距離調整機構収容室
Sp パージ空間

Claims (10)

  1. 紫外線を放射する紫外線ランプと、紫外線透過性窓部材とを備えており、当該紫外線ランプからの紫外線が、当該紫外線透過性窓部材を介して、当該紫外線透過性窓部材と離間して対向配置された被処理物の被処理領域に照射される紫外線処理装置であって、
    前記被処理物における前記被処理領域以外の処理禁止領域の形状に対応する形状を有する、前記紫外線ランプからの光を遮光する遮光部材が、当該処理禁止領域と対向し、かつ当該被処理物と離間するように設けられており、
    前記遮光部材には、当該遮光部材と前記被処理物との間の間隙にパージガスを供給するパージガス供給口が設けられていることを特徴とする紫外線処理装置。
  2. 前記遮光部材は、前記処理禁止領域の形状に対応する形状を有する主遮光板部と、当該主遮光板部の前記処理禁止領域に対向する面における外周縁位置において当該主遮光板部の外周縁の全周にわたって伸びるように形成された、前記被処理物に向かって突出する枠状の周壁部とを有していることを特徴とする請求項1に記載の紫外線処理装置。
  3. 前記ガス供給口が、前記遮光部材における周壁部に開口するように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の紫外線処理装置。
  4. 前記ガス供給口が、前記遮光部材の前記被処理物に対向する面に開口するよう形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の紫外線処理装置。
  5. 前記ガス供給口と被処理物との間に、当該被処理物の表面における処理禁止領域に対向してガス流制御板が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の紫外線処理装置。
  6. 前記被処理物は、表面に凸部分を有する板状のものであって、当該被処理物の表面における凸部分形成領域を含む領域が処理禁止領域とされており、
    当該被処理物は、前記凸部分が前記遮光部材における周壁部によって囲まれた空間内に位置された状態で、当該周壁部の開口端面と間隙を介して配置されることを特徴とする請求項2に記載の紫外線処理装置。
  7. 前記紫外線ランプが配置されたランプ室と、前記被処理物が配置される処理室とが、前記紫外線ランプと対向する位置に前記紫外線透過性窓部材が設けられた隔壁によって区画されており、
    前記遮光部材は、処理室内において前記隔壁の表面上の前記紫外線透過性窓部材に近接した位置に設けられており、
    前記処理室を画成する処理室筐体には、処理用雰囲気ガスを当該処理室内に供給するための処理用雰囲気ガス供給口が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の紫外線処理装置。
  8. 前記処理用雰囲気ガスが前記パージガスと同一種類のガスであることを特徴とする請求項7に記載の紫外線処理装置。
  9. 前記処理用雰囲気ガスおよび前記パージガスが、不活性ガスであることを特徴とする請求項8に記載の紫外線処理装置。
  10. 前記処理用雰囲気ガスが、前記紫外線ランプからの光が照射されることによりオゾンが生成されるガスであることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の紫外線処理装置。
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