JP6505543B2 - アンカーキャップ - Google Patents

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本発明はアンカーキャップに関する。
一般に、建物の建て方は、コンクリート基礎(下部構造体)から上方へアンカーボルトが突出するように設けられた状態で、このコンクリート基礎の上に据付けられる建物の例えば床枠組(上部構造体)の土台等(被固定部)に設けた孔がアンカーボルトに挿通され、建物の床枠組をこのアンカーボルトに締結されるナット等でコンクリート基礎の上に固定するようにしている。
建物の床枠組をコンクリート基礎の上に据付ける作業は、クレーン等で吊り上げた建物における床枠組の土台等に設けた孔が、アンカーボルトに位置合せされて挿通されながら、該建物の床枠組をコンクリート基礎の上に落とし込むようにしている。
従来、建物の床枠組をコンクリート基礎の上に据付ける上述の作業では、床枠組の土台等に設けた孔のアンカーボルトへの位置合せの簡易化、及び床枠組の土台等に設けた孔がアンカーボルトのねじ山に接触して該ねじ山をキズ付けることの防止を図るため、床枠組の据付け時にアンカーボルトに被着されるアンカーキャップが用いられている。
アンカーキャップは、特許文献1に記載の如く、円筒状部と、円筒状部の上方に連設される円錐状部とを有する。円筒状部は、建物の床枠組がコンクリート基礎の上に据付けられるとき、アンカーボルトの周囲に被さって該アンカーボルトのねじ山を保護する。円錐状部は、建物の床枠組がコンクリート基礎の上に据付けられるとき、床枠組の土台等に設けた孔へのアンカーボルトの挿通を簡易にガイドする。尚、アンカーキャップは、建物の床枠組がコンクリート基礎の上に据付けられた後、アンカーボルトから取り外され再使用される。
特開平5-332334号公報
従来のアンカーキャップには以下の問題点がある。
(1)建物の床枠組の据付け時にアンカーボルトに被着されるアンカーキャップの全長は、円筒状部に円錐状部が連設された長尺状をなす。他方、床枠組の土台等に設けた孔がアンカーボルトに被着されたアンカーキャップに挿通されてコンクリート基礎の上に据付けられたとき、該床枠組がアンカーキャップを鉛直上方から覆う遮蔽部を付帯することがある。この遮蔽部は例えば床枠組においてアンカーボルトを納めるように該床枠組の根太に形成した窓状切欠部の天井面等である。
このとき、コンクリート基礎の上に突出するアンカーボルトの上端部と、上述の遮蔽部との上下方向間隔が、アンカーキャップの全長より短い等にあっては、アンカーキャップをアンカーボルトから撤去するためにアンカーボルトから引抜いて取り外そうとすると、該アンカーキャップの上部が遮蔽部に干渉して上述の取り外しを不能にすることがある。即ち、上記ナットの締結が不可能となりアンカーキャップが再使用不可能になる。
(2)建物の床枠組の据付け時に、床枠組に設けられてアンカーボルトに挿通される孔は、該アンカーボルトに被着されるアンカーキャップの円筒状部に遊びをもって容易に挿通し得るばか孔とされていて、該床枠組の据付け後にアンカーキャップがアンカーボルトから撤去されると、該床枠組の土台等に設けてある孔が該アンカーボルトの外径の周囲に大きな間隙を形成するものになる。このため、建物の床枠組がコンクリート基礎の上に据付けられ、アンカーキャップがアンカーボルトから取り外されたときには、アンカーボルトにナット等が締結される前段階は勿論、その後段階でも、建物の床枠組がコンクリート基礎の上で上記孔がアンカーボルトの外径の周囲に形成する間隙の範囲で横移動するおそれがある。
本発明の課題は、上部構造体を下部構造体の上に据付けて固定可能にするアンカーボルトに被着されるアンカーキャップの使用時に、アンカーキャップを上部構造体に干渉させずにアンカーボルトから取り外し可能にすることにある。
本発明の他の課題は、上部構造体の据付け後における該上部構造体の横移動を防止することにある。
請求項1に係る発明は、下部構造体から上方へ突出するアンカーボルトに被着され、上部構造体を下部構造体に据付けるときに該上部構造体の被固定部に備えた孔に挿通され、上下方向に分離可能な複数の部材からなるアンカーキャップであって、前記複数の部材が、最下部の部材であるスペーサ部材と、それ以外のガイド部材とからなり、スペーサ部材は、上部構造体が下部構造体の上に据付けられた状態でアンカーボルトと該上部構造体の孔との間隙を埋めるように留置され、ガイド部材は、上部構造体が下部構造体の上に据付けられるときに該上部構造体の孔のアンカーボルトへの挿通をガイドするとともに、該上部構造体の据付け後には回収されるようにしたものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において更に、前記ガイド部材の頭部が錐形状をなすようにしたものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明において更に、前記ガイド部材が上下に分離可能な2部品からなるようにしたものである。
(請求項1)
(a)建物の上部構造体の据付け時にアンカーボルトに被着されるアンカーキャップが上下方向に分離可能な複数の部材からなり、各部材の長さはアンカーキャップの全長よりも短尺になる。
他方、上部構造体の被固定部がアンカーボルトに被着されたアンカーキャップの各部材に挿通されて下部構造体の上に据付けられたとき、該上部構造体がアンカーキャップを鉛直上方から覆う遮蔽部を付帯することがある。
ここで、アンカーボルトの上端部と遮蔽部との上下方向間隔H(図3)がアンカーキャップの全長より短い等にあっては、アンカーキャップをアンカーボルトから取り外すために該アンカーキャップの全長を一体で上部構造体の被固定部に備えた孔から引抜こうとしても、該アンカーキャプの上部が遮蔽部に干渉して引抜きできない。ところが、本発明では、アンカーキャップが上下複数の部材からなっていて、各部材の長さがアンカーキャップの全長に比して相当に短尺をなすものになっている。このため、このように短尺化された各部材の長さを上述の上下方向間隔Hより短くしたり、各部材の形態の選定を図ることにより、それらの部材を上部構造体の遮蔽部に干渉させずにアンカーボルトから取り外すことができる。
(b)アンカーキャップが上下方向に分離されたスペーサ部材とガイド部材からなり、換言すれば、上下方向に分離可能な複数の部材からなっていて、ガイド部材が上部構造体の据付け後に回収される。ガイド部材の長さはアンカーキャップの全長に比して相当に短尺をなすものになり、このように短尺化されたガイド部材の長さを上述の上下方向間隔Hより短くしたり、ガイド部材の形態の選定を図ることにより、ガイド部材を上述(a)の如くに上部構造体の遮蔽部に干渉させずにアンカーボルトから取り外すことができる。
(c)スペーサ部材は、上部構造体が下部構造体の上に据付けられた状態でアンカーボルトと該上部構造体の孔の間隙K(図4)を埋めるように留置される。これにより、上部構造体の据付け後にアンカーキャップのガイド部材をアンカーボルトから取り外しても、上部構造体の被固定部に設けてある孔がアンカーボルトの外径の周囲に形成する間隙Kをアンカーキャップのスペーサ部材で埋めるものになる。従って、上部構造体が下部構造体の上に据付けられ、アンカーキャップがアンカーボルトから取り外されても、アンカーボルトにナット等が締結される前段階は勿論、その後段階でも、上部構造体が下部構造体の上で上記間隙Kの存在に起因する横移動のおそれがないものになる。
(請求項
(d)ガイド部材の頭部が錐形状をなすものとすることにより、ガイド部材に対する上部構造体の孔の挿通をスムースにガイドし得るものになる。
また、上部構造体が下部構造体の上に据付けられた状態で、アンカーボルトに被着されたガイド部材の錐形状の頭部が上部構造体の遮蔽部の鉛直下方領域にあったとしても、アンカーボルト及びガイド部材の中心軸の上向き延長線が上部構造体の遮蔽部の前方を横切っているような場合には、アンカーボルトから引抜かれる際のガイド部材の頭部はその中心軸上の頂点が遮蔽部に当たることなく、その頂点の周辺の裾野状部分が遮蔽部に当たるものになる。このとき、例えば図3に示す如く、ガイド部材の全長L3(図1)が前述の上下方向間隔Hより大きく設定されていても、ガイド部材の下端面から上記遮蔽部に当たる部分までの長さLa(図3)を前述の上下方向間隔Hより小に設定することができるものになり、ガイド部材は上部構造体の遮蔽部に干渉せずにアンカーボルトから取り外し可能な形態に容易に選定され得るものになる。
(請求項
(e)ガイド部材が上下に分離可能な2部品からなるものとすることにより、上下のガイド部材の長さを一層短尺化し、それらの上下のガイド部材を上部構造体の遮蔽部に一層干渉させずにアンカーボルトから取り外しできる。
図1は上部構造体の下部構造体への据付け過程を示す模式図である。 図2は上部構造体の下部構造体への据付け完了状態を示す模式図である。 図3はガイド部材の取り外し過程を示す模式図である。 図4はガイド部材の取り外し完了状態を示す模式図である。 図5は座金の設置過程を示す模式図である。 図6はナットの締結過程を示す模式図である。 図7はナットの締結完了状態を示す模式図である。 図8はアンカーボルトへのアンカーキャップの被着過程を示す模式図である。
図1〜図8に示す如く、下部構造体としてのコンクリート基礎10は、アンカーボルト11を上方へ突出するように植設し、このアンカーボルト11に挿通された基礎パッキン12を該コンクリート基礎10の上に敷設して備える。
コンクリート基礎10の上に基礎パッキン12を介して据付けられる上部構造体としての建物ユニット20は、床枠組21の被固定部としての土台22に備えた孔23をアンカーボルト11に挿通され、このアンカーボルト11に締結されるナット13でコンクリート基礎10の上に固定される。土台22の孔23まわりの上面には座金24が配設される。
ここで、建物ユニット20をコンクリート基礎10の上に据付けるときには、アンカーボルト11にアンカーキャップ30が被着される。アンカーキャップ30は、床枠組21の土台22に備えた孔23のアンカーボルト11への位置合せの簡易化、及び床枠組21の土台22に備えた孔23がアンカーボルト11のねじ山11Aに接触して該ねじ山11Aをキズ付けることの防止に寄与する。
尚、建物ユニット20における床枠組21の土台22が、アンカーボルト11に被着されたアンカーキャップ30に挿通されてコンクリート基礎10の上に据付けられたとき、床枠組21はアンカーキャップ30を鉛直上方から覆う遮蔽部21Rを付帯する。この遮蔽部21Rは、アンカーボルト11の上部を納めるように床枠組21の根太21Aに形成した窓状切欠部21Wの天井面からなるものである。ここで、アンカーボルト11の上端部と遮蔽部21Rとの上下方向間隔はHであるものとする。
以下、本実施例のアンカーキャップ30について詳述する。
アンカーキャップ30は、上下方向に分離可能な複数の部材、本実施例では最下部の部材で一部品をなすスペーサ部材31と、それ以外の中間部と最上部の部材で2部品をなすガイド部材32、33とかならなる。本実施例のガイド部材32、33は上下に分離可能な2部品からなるものとされたが、3部品以上に分離可能とされるものであっても良い。最上部のガイド部材33の頭部33Aは円錐等の錐形状をなす。
スペーサ部材31は、建物ユニット20がコンクリート基礎10の上に据付けられた状態で、アンカーボルト11と、建物ユニット20における床枠組21の土台22に備えた孔23との環状間隙Kを埋めるように留置される。
ガイド部材32、33は、建物ユニット20がコンクリート基礎10の上に据付けられるときに、該建物ユニット20における床枠組21の土台22に備えた孔23がアンカーボルト11に挿通されるのをガイドするとともに、該建物ユニット20の据付け後にはアンカーボルト11の周囲から取り外されて回収される。
本実施例において、スペーサ部材31及びガイド部材32、33は、金属又はプラスチックから製作され、アンカーボルト11の外径より大きな内径と、建物ユニット20における床枠組21の土台22に備えた孔23の内径より小さな外径をもつ筒状体からなる。スペーサ部材31、ガイド部材32、33の各内外径は互いに同じに設定される。スペーサ部材31とガイド部材32は円筒体にて構成され、ガイド部材33は円筒体の上部に円錐形状の頭部33Aを備えて構成される。
また、本実施例において、建物ユニット20がコンクリート基礎10の上に据付けられた状態で、スペーサ部材31はアンカーボルト11に被着されるとともに、アンカーボルト11と土台22に備えた孔23との環状間隙Kを埋めるように該間隙Kに装填される。このとき、スペーサ部材31は、下端面をコンクリート基礎11の上の基礎パッキン12の上面に着座させるとともに、上端面を土台22の上面と面一(又は土台22の上面よりも下位)にし、該スペーサ部材31の長さL1(図1)を土台22の板厚t(図1)以下とする。
また、本実施例において、ガイド部材32の長さL2(図1)は、前述したアンカーボルト11の上端部と遮蔽部21R(床枠組21の根太21Aに形成した窓状切欠部21Wの天井面)との上下方向間隔Hよりも短く、L2<Hの関係をなすように設定される。
また、本実施例において、ガイド部材33の長さL3は前述の上下方向間隔Hよりも大きい。ところが、図1〜図7に示す如く、建物ユニット20がコンクリート基礎10の上に据付けられた状態で、アンカーボルト11及びガイド部材33の中心軸の上向き延長線が床枠組21の遮蔽部21Rの側方を横切っていることから、アンカーボルト11から引抜かれる際のガイド部材33の頭部33Aはその中心軸上の頂点が遮蔽部21Rに当たることなく、その頂点の周辺の裾野状部分が遮蔽部21Rに当たるものになる。従って、ガイド部材33の下端面から上記遮蔽部21Rに当たる部分までの長さLaは前述の上下方向間隔Hより短く、La<Hの関係をなすように設定される。
以下、アンカーキャップ30を用いた建物ユニット20の建て方について説明する。
(1)アンカーキャップ30(スペーサ部材31、ガイド部材32、33)の被着(図1)
コンクリート基礎10及び基礎パッキン12から上方に突出するアンカーボルト11にアンカーキャップ30(スペーサ部材31、ガイド部材32、33)を被着する。スペーサ部材31は基礎パッキン12の上面に着座し、ガイド部材32はスペーサ部材31の上端面に着座し、ガイド部材33はガイド部材32の上端面に着座する。
(2)建物ユニット20の据付け(図1〜図2)
クレーン等で吊った建物ユニット20における床枠組21の土台22に備えた孔23をコンクリート基礎10に植設してあるアンカーボルト11の真上に位置付けた状態で、建物ユニット20を徐々に降下させていくと、土台22の孔23がアンカーキャップ30の最上部のガイド部材33における頭部33Aの円錐形状にガイドされ、ガイド部材33、32、及びスペーサ部材31の周囲に挿通される。このとき、スペーサ部材31、ガイド部材32、33の各外径が連続して段差のない同一円筒面上に位置するように、スペーサ部材31、ガイド部材32、33の各内径がアンカーボルト11のねじ山11Aに対してなす遊びを可及的に小さくする。
建物ユニット20がコンクリート基礎10の上に据付けられた状態で、スペーサ部材31は、アンカーボルト11と土台22の孔23との環状間隙を埋めるように留置される。
(3)ガイド部材32、33の取り外し(図3、図4)
ガイド部材33をアンカーボルト11から引抜いて取り外す。ガイド部材33をアンカーボルト11から引抜いたときに、アンカーボルト11の中心軸の上向き延長線が前述の通り、建物ユニット20の床枠組21に付帯する遮蔽部21Rの側方を横切っているため、ガイド部材33における頭部33Aの頂点は遮蔽部21Rに当たることがない。ガイド部材33における頭部33Aの頂点周辺部分が遮蔽部21Rに当たるものの(図3)、ガイド部材33の下端面から遮蔽部21Rに当たる部分までの長さLaは、アンカーボルト11の上端部と遮蔽部21Rとの上下方向間隔Hより小さく設定されているため、ガイド部材33が遮蔽部21Rに当たるときには、ガイド部材33はアンカーボルト11から既に引抜かれた状態にあり、ガイド部材33Rは遮蔽部21Rに干渉せずにアンカーボルト11から取り外しできる。
続いて、ガイド部材32をアンカーボルト11から引抜いて取り外す。ガイド部材32の長さL2は、アンカーボルト11の上端部と遮蔽部21Rとの上下方向間隔Hより小さく設定されているため、ガイド部材32は遮蔽部21Rに干渉せずにアンカーボルト11から取り外しできる。
(4)座金24の設置(図5)
ガイド部材32、33が取り外されたアンカーボルト11に座金24を挿着する。座金24は土台22においてアンカーボルト11が挿通され、スペーサ部材31が留置されている孔23まわりの上面に設置される。
(5)ナット13による締結(図6〜図7)
アンカーボルト11にナット13を螺着し、コンクリート基礎10とナット13の間に基礎パッキン12、床枠組21の土台22、座金24を締結する。これにより、コンクリート基礎10の上に建物ユニット20における床枠組21の土台22が固定されたものになる。このとき、アンカーキャップ30のスペーサ部材31は、アンカーボルト11と床枠組21の土台22に備えた孔23との環状間隙を埋めるように留置されている。
従って、本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)建物ユニット20の据付け時にアンカーボルト11に被着されるアンカーキャップ30が上下方向に分離可能な複数の部材31、32、33からなり、各部材31、32、33の長さL1、L2、L3はアンカーキャップ30の全長よりも短尺になる。
他方、建物ユニット20の土台22がアンカーボルト11に被着されたアンカーキャップ30の各部材31、32、33に挿通されてコンクリート基礎10の上に据付けられたとき、該建物ユニット20がアンカーキャップ30を鉛直上方から覆う遮蔽部21Rを付帯することがある。
ここで、アンカーボルト11の上端部と遮蔽部21Rとの上下方向間隔Hがアンカーキャップ30の全長より短い等にあっては、アンカーキャップ30をアンカーボルト11から撤去するために該アンカーキャップ30の全長を一体で建物ユニット20の土台22に備えた孔23から引抜こうとしても、該アンカーキャプの上部が遮蔽部21Rに干渉して引抜きできない。ところが、本発明では、アンカーキャップ30が上下複数の部材31、32、33に分離されていて、アンカーボルト11から取り外すことになる各部材32、33の長さL2、L3がアンカーキャップ30の全長に比して相当に短尺をなすものになっている。このため、このように短尺化された各部材32、33の長さL2、L3を上述の上下方向間隔Hより短くしたり、各部材32、33の形態の選定を図ることにより、それらの部材32、33を建物ユニット20の遮蔽部21Rに干渉させずにアンカーボルト11から取り外しできる。
(b)アンカーキャップ30が上下方向に分離されたスペーサ部材31とガイド部材32、33からなり、換言すれば、上下方向に分離可能な複数の部材31、32、33からなっていて、ガイド部材32、33が建物ユニット20の据付け後に回収される。ガイド部材32、33の長さL2、L3はアンカーキャップ30の全長に比して相当に短尺をなすものになり、このように短尺化されたガイド部材32、33の長さL2、L3を上述の上下方向間隔Hより短くしたり、ガイド部材32、33の形態の選定を図ることにより、ガイド部材32、33を上述(a)の如くに建物ユニット20の遮蔽部21Rに干渉させずにアンカーボルト11から取り外しできる。
(c)スペーサ部材31は、建物ユニット20がコンクリート基礎10の上に据付けられた状態でアンカーボルト11と該建物ユニット20の孔23の間隙を埋めるように留置される。これにより、建物ユニット20の据付け後にアンカーキャップ30のガイド部材32、33をアンカーボルト11から取り外しても、建物ユニット20の土台22に設けてある孔23がアンカーボルト11の外径の周囲に形成する間隙Kをアンカーキャップ30のスペーサ部材31で埋めるものになる。従って、建物ユニット20がコンクリート基礎10の上に据付けられ、アンカーキャップ30がアンカーボルト11から撤去されても、アンカーボルト11にナット13等が締結される前段階は勿論、その後段階でも、建物ユニット20がコンクリート基礎10の上で上記間隙Kの存在に起因する横移動のおそれがないものになる。
(d)ガイド部材33の頭部33Aが円錐形状をなすものとすることにより、ガイド部材33に対する建物ユニット20の孔23の挿通をスムースにガイドし得るものになる。
また、建物ユニット20がコンクリート基礎10の上に据付けられた状態で、アンカーボルト11に被着されたガイド部材33の円錐形状の頭部33Aが建物ユニット20の遮蔽部21Rの鉛直下方領域にあったとしても、アンカーボルト11及びガイド部材33の中心軸の上向き延長線が建物ユニット20の遮蔽部21Rの側方を横切っているような場合には、アンカーボルト11から引抜かれる際のガイド部材33の頭部33Aはその中心軸上の頂点が遮蔽部21Rに当たることなく、その頂点の周辺の裾野状部分が遮蔽部21Rに当たるものになる。このとき、例えば図3に示す如く、ガイド部材33の全長L3が前述の上下方向間隔Hより大きく設定されていても、ガイド部材33の下端面から上記遮蔽部21Rに当たる部分までの長さLaを前述の上下方向間隔Hより小に設定することができるものになり、ガイド部材33は建物ユニット20の遮蔽部21Rに干渉せずにアンカーボルト11から撤去可能な形態に容易に選定され得るものになる。
(e)ガイド部材32、33が上下に分離可能な2部品からなるものとすることにより、上下のガイド部材32、33の長さL2、L3を一層短尺化し、それらの上下のガイド部材32、33を建物ユニット20の遮蔽部21Rに一層干渉させずにアンカーボルト11から撤去できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、アンカーキャップは上下方向に分離可能な2個以上の部材からなるものであれば良く、スペーサ部材31、及びガイド部材32、33のような3個からなるものに限らず、4個以上の部材からなるものであっても良い。
また、アンカーキャップの最下部の部材であるスペーサ部材は、上部構造体の被固定部である例えば土台22の孔23内に納まり、前述のアンカーボルト11と孔23との環状間隙Kを埋めるように留置されるものであれば、その長さL1を土台22の板厚tより短くするものでも良い。
また、下部構造体はコンクリート基礎に限らず、上部構造体は建物ユニットに限らない。そして、上部構造体が下部構造体の上に据付けられたとき、アンカーボルトに被着されているアンカーキャップを鉛直上方から覆う上部構造体の側の遮蔽部は、上部構造体における例えば床枠組の根太21Aに形成された窓状切欠部の天井面等からなるものに限らない。
本発明によれば、上部構造体を下部構造体の上に据付けて固定可能にするアンカーボルトに被着されるアンカーキャップの使用時に、アンカーキャップを上部構造体に干渉させずにアンカーボルトから取り外しできる。
また、本発明によれば、上部構造体の据付け後における該上部構造体の横移動を防止できる。
10 コンクリート基礎(下部構造体)
11 アンカーボルト
20 建物ユニット(上部構造体)
21R 遮蔽部
22 土台(被固定部)
23 孔
30 アンカーキャップ
31 スペーサ部材
32 ガイド部材
33 ガイド部材
33A 頭部
K 環状間隙

Claims (3)

  1. 下部構造体から上方へ突出するアンカーボルトに被着され、上部構造体を下部構造体に据付けるときに該上部構造体の被固定部に備えた孔に挿通され、上下方向に分離可能な複数の部材からなるアンカーキャップであって、
    前記複数の部材が、最下部の部材であるスペーサ部材と、それ以外のガイド部材とからなり、
    スペーサ部材は、上部構造体が下部構造体の上に据付けられた状態でアンカーボルトと該上部構造体の孔との間隙を埋めるように留置され、
    ガイド部材は、上部構造体が下部構造体の上に据付けられるときに該上部構造体の孔のアンカーボルトへの挿通をガイドするとともに、該上部構造体の据付け後には回収されるアンカーキャップ。
  2. 前記ガイド部材の頭部が錐形状をなす請求項に記載のアンカーキャップ。
  3. 前記ガイド部材が上下に分離可能な2部品からなる請求項又はに記載のアンカーキャップ。
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