JP6505162B2 - メリヤス及びこのメリヤスを基布とする合成樹脂積層体 - Google Patents
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Description
且つ、前記伸びの大きい編み糸によって編成されるループからなる少なくとも1コースと伸びの小さい編み糸によって編成されるループからなる少なくとも1コースが交互に編成されるとともに、
前記伸びの大きい編み糸によって編成されるループが伸びの小さい編み糸によって編成されるループよりもループ長が長く編成されてなるインターロック編地のうちの一種であることを特徴とする合成樹脂積層体とする。
且つ、前記伸びの大きい編み糸によって編成されるループからなる少なくとも1コースと伸びの小さい編み糸によって編成されるループからなる少なくとも1コースが交互に編成されるとともに、
前記伸びの大きい編み糸によって編成されるループが伸びの小さい編み糸によって編成されるループよりもループ長が長く編成されてなるインターロック編地のうちの一種であることを特徴とするメリヤスとする。
次に、実施例について以下に説明する。前記の本発明の実施の形態に係るメリヤスにおいて、伸びの小さい編み糸Aとしてポリエステル系の延伸糸(FDY)を用い、伸びの大きい編み糸Bとしてポリエチレンテレフタレートの長繊維からなる150デニールの仮撚加工糸を用いた2段インターロック編のメリヤスを得た。前記実施例によって得られたメリヤスにおいては、伸びの小さい編み糸Aと伸びの大きい編み糸Bが2コース毎に交互に交編みされており、且つ編み立て後の伸びの大きい編み糸Bのループ長Lbと伸びの小さい編み糸Aのループ長Laとの比は以下の通りであった。
Lb/La=28.7mm/20.5mm=1.4
このメリヤスにエチレン−酢酸ビニル共重合体系接着剤で糊引きをして、糊引き面に乾式法によってポリウレタン皮膜を積層して合成樹脂積層体を得た。
前記実施例1において、2段インターロック編のメリヤスに代えて3段インターロック編のメリヤスとした以外は実施例1と同様のメリヤスと該メリヤスを基布とする合成樹脂積層体を得た。前記実施例によって得られたメリヤスにおいては、伸びの小さい編み糸Aと伸びの大きい編み糸Bが2コース毎に交互に交編みされており、且つ編み立て後の伸びの大きい編み糸Bのループ長Lbと伸びの小さい編み糸Aのループ長Laとの比は実施例1と同様である。
第1の比較例として、従来方式のとおり、前期実施例1において、伸びの大きい編み糸Bを使用せずに、伸びの小さい編み糸Aとしてポリエステル系の延伸糸(FDY)を用いた2段インターロック編のメリヤスを得た。従って、編み立て後の編み糸のループ長は全て同じ長さからなる。このメリヤスにエチレン−酢酸ビニル共重合体系接着剤で糊引きをして、糊引き面に乾式法によってポリウレタン皮膜を積層して合成樹脂積層体を得た。
第2の比較例として、従来方式のとおり、前記実施例1において、伸びの小さい編み糸Aを使用せずに、伸びの大きい編み糸Bとしてポリエチレンテレフタレートの長繊維からなる150デニールの仮撚加工糸を用いた2段インターロック編のメリヤスを得た。従って、編み立て後の編み糸のループ長は全て同じ長さからなる。このメリヤスにエチレン−酢酸ビニル共重合体系接着剤で糊引きをして、糊引き面に乾式法によってポリウレタン皮膜を積層して合成樹脂積層体を得た。
前記比較例1において、2段インターロック編のメリヤスに代えて3段インターロック編のメリヤスとした以外は比較例1と同様のメリヤスと、該メリヤスを基布とする合成樹脂積層体を得た。
前記実施例1に係る2段インターロック編からなるメリヤスと実施例2に係る3段インターロック編からなるメリヤスは、何れも、伸びの小さい編み糸Aと伸びの大きい編み糸Bが相隣するコースの掛合する位置において、例えば、図6に示すように、伸びの小さい編み糸Aからなるシンカループs(ウェールをつなぐループの谷「つなぎ」とも言う)乃至ニードルループn(ループの山)の何れかが伸びの大きい編み糸Bからなるループを挟扼し、伸びの大きい編み糸Bに張力が作用しても、よほど強い引っ張り力、即ち、メリヤス編工程、メリヤス基布と合成樹脂との積層工程乃至孔開け加工やミシン掛け加工等の際に通常作用する力以上のよほど強い引っ張り力が作用しない限り、シンカループs(つなぎ)乃至ニードルループn(ループの山)部分が抜けることに起因するラダリング現象を抑制する効果を奏する。これに対して、比較例1と比較例3のメリヤスの場合は、前記の通常作用する力によってもラダリング現象が起きることが確認された。更に、風合いの点においては、前記実施例1乃至2については比較例2とさほど変わりなく、充分に代替え可能であると判断された。更に、実施例の1乃至2の合成樹脂積層体は、ミシンがけと孔開け加工において、メリヤスの縫い目がほつれたり縫い目から裂けたりする欠陥が解消されるばかりでなく、作業能率の効率アップに寄与することが確認された。
2:合成樹脂表皮層
3:発泡層
4:メリヤス基布
Claims (8)
- 合成樹脂層と基布からなる合成樹脂積層体において、前記基布が伸びの大きい編み糸と伸びの小さい編み糸とから編成されるインターロック編地からなるメリヤスとしてあり、前記インターロック編地は、前記伸びの大きい編み糸と伸びの小さい編み糸が交編してなり、
且つ、前記伸びの大きい編み糸によって編成されるループからなる少なくとも1コースと伸びの小さい編み糸によって編成されるループからなる少なくとも1コースが交互に編成されるとともに、
前記伸びの大きい編み糸によって編成されるループが伸びの小さい編み糸によって編成されるループよりもループ長が長く編成されてなるインターロック編地のうちの一種であることを特徴とする合成樹脂積層体。 - 前記インターロック編地を編成する伸びの大きい編み糸は、長繊維からなる、伸縮性嵩高加工糸、可塑性エラストマー長繊維糸の中の何れかから選ばれ、前記伸びの小さい編み糸は、全延伸糸(FDY)、スピンドロー式延伸糸(SDY)、エア加工糸(ATY)、延伸変形糸(DTY)、高配向糸(HOY)の中の何れかから選ばれることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂積層体。
- 前記メリヤスは、編みたて後の製品において、編み糸Bによって編成されるループ長Lbと編み糸Aによって編成されるループ長Laとの比率Lb/Laが、1.05〜2.5であることを特徴とする請求項1又は2記載の合成樹脂積層体。
- 前記合成樹脂層と基布との間に接着剤層が設けられてなることを特徴とする請求項1、2又は3記載の合成樹脂積層体。
- 前記合成樹脂層が、表皮層と発泡層とからなることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の合成樹脂積層体。
- 合成樹脂積層体の基布として用いられるメリヤスにおいて、前記メリヤスが伸びの大きい編み糸と伸びの小さい編み糸とから編成されるインターロック編地からなるメリヤスとしてあり、前記インターロック編地は、前記伸びの大きい編み糸と伸びの小さい編み糸が交編してなり、
且つ、前記伸びの大きい編み糸によって編成されるループからなる少なくとも1コースと伸びの小さい編み糸によって編成されるループからなる少なくとも1コースが交互に編成されるとともに、
前記伸びの大きい編み糸によって編成されるループが伸びの小さい編み糸によって編成されるループよりもループ長が長く編成されてなるインターロック編地のうちの一種であることを特徴とするメリヤス。 - 前記インターロック編地を編成する伸びの大きい編み糸は、長繊維からなる、伸縮性嵩高加工糸、可塑性エラストマー長繊維糸の中の何れかから選ばれ、前記伸びの小さい編み糸は、全延伸糸(FDY)、スピンドロー式延伸糸(SDY)、エア加工糸(ATY)、延伸変形糸(DTY)、高配向糸(HOY)の中の何れかから選ばれることを特徴とする請求項6記載のメリヤス。
- 前記メリヤスは、編みたて後の製品において、編み糸Bによって編成されるループ長Lbと編み糸Aによって編成されるループ長Laとの比率Lb/Laが、1.05〜2.5であることを特徴とする請求項6又は7記載のメリヤス。
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