JP6504245B2 - データ検出装置、再生装置、データ検出方法 - Google Patents

データ検出装置、再生装置、データ検出方法 Download PDF

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Description

本技術はデータ検出装置、再生装置、データ検出方法に関し、特にクロストークキャンセル及びパーシャルレスポンス等化を行った等化信号の復号技術に関する。
特開2005−302130号公報 特開2012−79385号公報
特許文献1に記載されるように、光ディスク等からの再生信号についてパーシャルレスポンス(PR:Partial Response)等化を行う場合、ノイズも強調してしまうが、それを白色化して検出性能を向上するNPML(Noise Predictive Maximum Likelihood)が知られている。
また光ディスクの高密度化のためにトラックピッチを狭くした場合、隣接トラックからのクロストークが増大する。例えば特許文献2には、再生対象のトラックと、その両側のトラックとのそれぞれの再生信号を適応イコライザに供給し、適応イコライザのタップ係数を制御するクロストークキャンセラが記載されている。
特許文献2のようなクロストークキャンセラの場合、再生対象のトラックと両側のトラックを同時に読み取るために、3個のビームを必要とし、3個のビームにより読み取られる再生信号の位相を合わせることが必要である。或いは1ビームが3個のトラックを順次再生し、再生信号を同時化することも可能であるが、同時化するためのメモリが必要となる。したがって、特許文献1に記載のものは、光ピックアップの構成が複雑となったり、位相合わせが複雑となったり、回路規模が大きくなる。
本開示では、適応イコライザによるクロストークキャンセラを用いる系を簡易化するために1ビーム多チャネル対応を考える。そしてこの場合に、キャンセルしきれない隣接トラックからのノイズ成分がPR等化によりエンハンスされてしまい、2値化、例えばパーシャルレスポンス最尤復号処理(PRML(Partial Response Maximum Likelihood)検出方式)の性能に影響を与える状況を回避し、2値データ検出性能を有効に発揮できるようにすることを目的とする。
本技術に係るデータ検出装置は、複数トラックが形成される光記録媒体に対し、データ検出対象のトラックと隣接トラックを含む範囲に光照射した際の戻り光について、光検出部の複数の分割領域による受光信号を用いて生成された複数の検出信号のそれぞれが、複数の適応イコライザにそれぞれ入力され、複数の前記適応イコライザの出力を演算して等化信号として出力する多入力適応等化部と、前記多入力適応等化部から出力される等化信号に含まれる前記隣接トラックからのクロストークノイズの白色化を行う白色化フィルタと、前記白色化フィルタを通過した等化信号について2値化処理を行って2値データを得る2値化部と、前記多入力適応等化部から出力される等化信号についての等化目標に対する等化誤差を求め、該等化誤差を、複数の前記適応イコライザに適応等化のための制御信号として供給する等化誤差演算部と、前記白色化フィルタのフィルタ係数を適応的に更新する白色化係数更新部とを備える。
これにより多入力適応等化部で得られる等化信号に含まれるクロストークノイズが白色化されたうえで2値化部で処理される。適応イコライザ及び白色化フィルタのフィルタ係数は適応的に更新される。
上記した本技術に係るデータ検出装置においては、前記白色化係数更新部は、前記等化誤差演算部で得られた等化誤差を用いて、クロストークノイズのエネルギーを最小化するように前記白色化フィルタのフィルタ係数を更新することが考えられる。
これによりクロストークノイズの白色化を最適化する。
上記した本技術に係るデータ検出装置においては、前記多入力適応等化部は、前記複数の検出信号のそれぞれについてパーシャルレスポンス等化処理を行い、前記2値化部は、前記等化信号についての2値化処理として最尤復号処理を行い、前記白色化係数更新部は、等化信号のクロストークノイズエネルギーと最尤復号処理における最小距離の比を最大化するように前記白色化フィルタのフィルタ係数を更新することが考えられる。
これにより最尤復号を行うことに対応して白色化フィルタ処理を最適化する。
上記した本技術に係るデータ検出装置においては、前記2値化部では、前記白色化係数更新部が設定した前記白色化フィルタのフィルタ係数を用いたメトリック演算を行うことが考えられる。
即ち白色化係数更新部が白色化フィルタに設定したフィルタ係数を2値化部で使用する。
上記した本技術に係るデータ検出装置においては、前記多入力適応等化部は、前記複数の検出信号のそれぞれについてパーシャルレスポンス等化処理を行い、前記2値化部は、前記等化信号についての2値化処理として最尤復号処理を行うとともに、最尤復号処理のメトリック演算に用いるリファレンスレベルとして、前記白色化フィルタのフィルタ係数を用いて演算しメモリに記憶したリファレンスレベルを、過去判定結果をアドレスとして前記メモリから読み出して用いることが望ましい。
これにより2値化部におけるブランチメトリック演算の処理負荷を軽減する。
本技術にかかる再生装置は、上記のデータ検出装置の多入力適応等化部と、白色化フィルタと、2値化部と、等化誤差演算部と、白色化係数更新部とを備えるとともに、複数トラックが形成される光記録媒体に対し、データ検出対象のトラックと隣接トラックを含む範囲に光照射した際の戻り光を複数の分割領域で受光し、複数の分割領域による受光信号を用いて複数の検出信号を形成する光検出部と、前記2値化部で得られた2値データから再生データを復調する復調部とを備える。
これによりクロストークノイズの影響を低減したデータ検出に基づいたデータ再生を実現する。
本技術に係るデータ検出方法は、複数トラックが形成される光記録媒体に対し、データ検出対象のトラックと隣接トラックを含む範囲に光照射した際の戻り光について、光検出部の複数の分割領域による受光信号を用いて生成された複数の検出信号が入力されるデータ検出装置のデータ検出方法である。そして、複数の検出信号のそれぞれを、複数の適応イコライザにそれぞれ入力し、複数の前記適応イコライザの出力を演算して等化信号を得る多入力適応等化処理と、前記多入力適応等化処理で得られた等化信号に含まれる前記隣接トラックからのクロストークノイズを白色化する白色化処理と、前記白色化処理を行った等化信号から2値データを検出する2値化処理と、前記多入力適応等化処理で得られる等化信号についての等化目標に対する等化誤差を求め、該等化誤差を、複数の前記適応イコライザに適応等化のための制御信号として供給する等化誤差演算処理と、前記白色化処理のフィルタ係数を適応的に更新する白色化係数更新処理とを行う。
即ち多入力適応等化処理で得られる等化信号に含まれるクロストークノイズが白色化されたうえで2値化処理が行われるようにする。
本技術によれば、多入力適応等化処理で得られる等化信号に含まれるクロストークノイズが白色化されたうえで2値化処理が行われるため、クロストークノイズがエンハンスされた状態で2値化処理が行われることが回避され、データ検出性能を向上させることができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術の実施の形態の再生装置のブロック図である。 実施の形態の再生装置の光ピックアップの説明図である。 実施の形態のデータ検出処理部のブロック図である。 実施の形態の多入力適応等化部のブロック図である。 実施の形態の適応イコライザのブロック図である。 実施の形態の白色化フィルタのブロック図である。 実施の形態の復号処理におけるトレリス線図及び状態遷移の説明図である。 実施の形態のΔrの学習の説明図である。 実施の形態のリファレンスレベルの記憶の説明図である。 実施の形態のクロストークノイズ白色化の説明図である。 実施の形態の効果の説明図である。
以下、実施の形態を次の順序で説明する。
<1.再生装置の構成>
<2.データ検出処理部の構成及び動作>
<3.まとめ及び変形例>
<1.再生装置の構成>
図1に実施の形態の光ディスク再生装置(以下、「再生装置」という)の構成例を示す。
再生装置は、図1に示すように、光記録媒体としての光ディスク100に対して情報の記録再生を行う光ピックアップ101と、光ディスク100を回転させるスピンドルモータ102とを備える。光ピックアップ101を光ディスク100の径方向に移動させるために、スレッド(送りモータ)103が設けられている。
光ディスク100としては、BD(Blu-ray Disc(登録商標))等の高密度光ディスクを使用できる。BDは、片面単層で約25GB(Giga Byte)、片面2層で約50GBの記録容量を有する高密度光ディスクである。BD規格では、ビームスポット径を小とするために、光源波長を405nmとし、対物レンズの開口数NA(Numerical Aperture)を0.85と大きくしている。CD規格では、光源波長:780nm、NA:0.45、スポット径:2.11μmであり、DVD規格では、光源波長:650nm、NA:0.6、スポット径:1.32μmである。BD規格では、スポット径を0.58μmまで絞ることができる。
さらに近年、BDに対し、チャネルビット(Channel Bit)長すなわちマーク長を短くし、線密度方向に高密度化をはかり、3層で100GB及び4層で128GBの大容量化を実現したBDXL(登録商標)が実用化されている。
これに加え、さらなる記録容量の増大のためには、グルーブトラックおよびランドトラックの両方にデータを記録する方法(ランド/グルーブ記録方式と適宜称する)を採用する光ディスクが望ましい。なお、溝のことをグルーブと称し、グルーブにより形成されるトラックをグルーブトラックと称する。グルーブは、光ディスクを製造する時に、レーザ光によって照射される部分と定義され、隣接するグルーブ間に挟まれるエリアをランドと称し、ランドにより形成されるトラックをランドトラックと称する。さらに、複数の情報記録層が積層された多層光ディスクであれば、より記録容量を増加できる。
このような高密度記録可能な光ディスク100が再生装置に装填されると、記録/再生時においてスピンドルモータ102によって一定線速度(CLV:Constant Linear Velocity)または一定角速度(CAV:Constant Angular Velocity)で回転駆動される。再生時には、光ピックアップ(光学ヘッド)101によって光ディスク100上のトラックに記録されたマーク情報の読出が行われる。光ディスク100に対してのデータ記録時には、光ピックアップ101によって光ディスク100上のトラックに、ユーザーデータがフェイズチェンジマークもしくは色素変化マークとして記録される。
記録可能型ディスクの場合、ウォブリンググルーブによって形成されるトラック上にはフェイズチェンジマークによるレコーディングマークが記録されるが、フェイズチェンジマークはRLL(1,7)PP変調方式(RLL;Run Length Limited、PP:Parity preserve/Prohibit rmtr(repeated minimum transition runlength))等により、1層あたり23.3GBのBDの場合で線密度0.12μm/bit、0.08μm/channel bitで記録される。同様に、25GB/層のBDの場合、0.0745μm/channel bit、32GB/層のBDXLの場合、0.05826μm/channel bit、33.4GB/層のBDXLの場合、0.05587μm/channel bitというように、ディスク種別に応じてチャネルビット長に対応した密度での記録が行われる。チャネルクロック周期を「T」とすると、マーク長は2Tから8Tとなる。再生専用ディスクの場合、グルーブは形成されないが、同様にRLL(1,7)PP変調方式で変調されたデータがエンボスピット列として記録されている。
光ディスク100の内周エリア等には、再生専用の管理情報として例えばディスクの物理情報等がエンボスピットまたはウォブリンググルーブによって記録される。これらの情報の読出も光ピックアップ101により行われる。さらに、光ピックアップ101によって光ディスク100上のグルーブトラックのウォブリングとして埋め込まれたADIP(Address in Pregroove)情報の読み出しも行われる。
光ピックアップ101内には、レーザ光源となるレーザダイオード、反射光を検出するためのフォトディテクタ、レーザ光の出力端となる対物レンズ、対物レンズを介してディスク記録面にレーザ光を照射し、またその反射光をフォトディテクタに導く光学系等が構成される。光ピックアップ101内において対物レンズは二軸機構によってトラッキング方向およびフォーカス方向に移動可能に保持されている。光ピックアップ101全体はスレッド機構103によりディスク半径方向に移動可能とされている。光ピックアップ101のレーザダイオードに対して、レーザドライバ113からの駆動電流が供給され、レーザダイオードがレーザを発生する。
光ディスク100からの反射光がフォトディテクタによって検出され、受光光量に応じた電気信号とされてマトリクス回路104に供給される。マトリクス回路104には、フォトディテクタとしての複数の受光素子からの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。信号伝送品質を考慮し、電流電圧変換回路をフォトディテクタ素子内に形成するようにしてもよい。例えば再生データに相当する再生情報信号(RF(Radio Frequency)信号)、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号などを生成する。さらに、グルーブのウォブリングに係る信号、すなわち、ウォブリングを検出する信号としてプッシュプル信号を生成する。
マトリクス回路104から出力される再生情報信号はデータ検出処理部105へ供給され、フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号は光学ブロックサーボ回路111へ供給され、プッシュプル信号はウォブル信号処理回路106へ供給される。
データ検出処理部105は、再生情報信号の2値化処理を行う。例えばデータ検出処理部105では、RF信号のA/D(Analog to digital)変換処理、PLL(Phase Locked Loop)による再生クロック生成処理、PR(Partial Response)等化処理、ビタビ復号(最尤復号)等を行い、パーシャルレスポンス最尤復号処理(PRML検出方式:Partial Response Maximum Likelihood検出方式)により、2値データ列を得る。データ検出処理部105は、光ディスク100から読み出した情報としての2値データ列を、後段のエンコード/デコード部107に供給する。
エンコード/デコード部107は、再生時おける再生データの復調と、記録時における記録データの変調処理を行う。すなわち、再生時にはデータ復調、デインターリーブ、ECC(error correction code)デコード、アドレスデコード等を行い、記録時には、ECCエンコード、インターリーブ、データ変調等を行う。
再生時においては、データ検出処理部105で復号された2値データ列がエンコード/デコード部107に供給される。エンコード/デコード部107では、2値データ列に対する復調処理を行い、光ディスク100からの再生データを得る。すなわち、例えばRLL(1,7)PP変調等のランレングスリミテッドコード変調が施されて光ディスク100に記録されたデータに対しての復調処理と、エラー訂正を行うECCデコード処理を行って、光ディスク100からの再生データを得る。
エンコード/デコード部107で再生データにまでデコードされたデータは、ホストインターフェース108に転送され、システムコントローラ110の指示に基づいてホスト機器200に転送される。ホスト機器200とは、例えばコンピュータ装置やAV(Audio-Visual)システム機器などである。
光ディスク100に対する記録/再生時には、ADIP情報の処理が行われる。すなわち、グルーブのウォブリングに係る信号としてマトリクス回路104から出力されるプッシュプル信号は、ウォブル信号処理回路106においてデジタル化されたウォブルデータとされる。PLL処理によりプッシュプル信号に同期したクロックが生成される。ウォブルデータは、ADIP復調処理部116で、ADIPアドレスを構成するデータストリームに復調されてアドレスデコーダ109に供給される。アドレスデコーダ109は、供給されるデータについてのデコードを行い、アドレス値を得て、システムコントローラ110に供給する。
記録時には、ホスト機器200から記録データが転送されてくるが、その記録データはホストインターフェース108を介してエンコード/デコード部107に供給される。エンコード/デコード部107は、記録データのエンコード処理として、エラー訂正コード付加(ECCエンコード)やインターリーブ、サブコードの付加等を行う。これらの処理を施したデータに対して、RLL(1,7)PP方式等のランレングスリミテッドコード変調を施す。
エンコード/デコード部107で処理された記録データは、ライトストラテジ部114に供給される。ライトストラテジ部114では、記録補償処理として、記録層の特性、レーザ光のスポット形状、記録線速度等に対するレーザ駆動パルス波形調整を行う。そして、レーザ駆動パルスをレーザドライバ113に出力する。
レーザドライバ113は、記録補償処理したレーザ駆動パルスに基づいて、光ピックアップ101内のレーザダイオードに電流を流し、レーザ発光を行う。これにより光ディスク100に、記録データに応じたマークが形成されることになる。
光学ブロックサーボ回路111は、マトリクス回路104からのフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号から、フォーカス、トラッキング、スレッドの各種サーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。すなわち、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号に応じてフォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号を生成し、ドライバ118により光ピックアップ101内の二軸機構のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することになる。これによって、光ピックアップ101、マトリクス回路104、光学ブロックサーボ回路111、ドライバ118、二軸機構によるトラッキングサーボループおよびフォーカスサーボループが形成される。
さらに、光学ブロックサーボ回路111は、システムコントローラ110からのトラックジャンプ指令に応じて、トラッキングサーボループをオフとし、ジャンプドライブ信号を出力することで、トラックジャンプ動作を実行させる。さらに、光学ブロックサーボ回路111は、トラッキングエラー信号の低域成分として得られるスレッドエラー信号や、システムコントローラ110からのアクセス実行制御などに基づいてスレッドドライブ信号を生成し、スレッドドライバ115によりスレッド機構103を駆動する。
スピンドルサーボ回路112はスピンドルモータ102をCLV回転させる制御を行う。スピンドルサーボ回路112は、ウォブル信号に対するPLLで生成されるクロックを、現在のスピンドルモータ102の回転速度情報として得、これを所定のCLV基準速度情報と比較することで、スピンドルエラー信号を生成する。さらに、データ再生時においては、データ検出処理部105内のPLLによって生成される再生クロックが、現在のスピンドルモータ102の回転速度情報となるため、これを所定のCLV基準速度情報と比較することでスピンドルエラー信号が生成される。そして、スピンドルサーボ回路112は、スピンドルエラー信号に応じて生成したスピンドルドライブ信号を出力し、スピンドルドライバ117によりスピンドルモータ102のCLV回転を実行させる。
スピンドルサーボ回路112は、システムコントローラ110からのスピンドルキック/ブレーキ制御信号に応じてスピンドルドライブ信号を発生させ、スピンドルモータ102の起動、停止、加速、減速などの動作も実行させる。
以上のようなサーボ系および記録再生系の各種動作はマイクロコンピュータによって形成されたシステムコントローラ110により制御される。システムコントローラ110は、ホストインターフェース108を介して与えられるホスト機器200からのコマンドに応じて各種処理を実行する。例えばホスト機器200から書込命令(ライトコマンド)が出されると、システムコントローラ110は、まず書き込むべきアドレスに光ピックアップ101を移動させる。そしてエンコード/デコード部107により、ホスト機器200から転送されてきたデータ(例えばビデオデータやオーディオデータ等)について上述したようにエンコード処理を実行させる。そして、エンコードされたデータに応じてレーザドライバ113がレーザ発光を駆動することで記録が実行される。
さらに、例えばホスト機器200から、光ディスク100に記録されている或るデータの転送を求めるリードコマンドが供給された場合は、システムコントローラ110はまず指示されたアドレスを目的としてシーク動作制御を行う。すなわち、光学ブロックサーボ回路111に指令を出し、シークコマンドにより指定されたアドレスをターゲットとする光ピックアップ101のアクセス動作を実行させる。その後、その指示されたデータ区間のデータをホスト機器200に転送するために必要な動作制御を行う。すなわち、光ディスク100からのデータ読出を行い、データ検出処理部105、エンコード/デコード部107における再生処理を実行させ、要求されたデータを転送する。
なお、図1の例は、ホスト機器200に接続される再生装置として説明したが、再生装置としては他の機器に接続されない形態もあり得る。その場合は、操作部や表示部が設けられたり、データ入出力のインターフェース部位の構成が、図1とは異なるものとなる。つまり、ユーザーの操作に応じて記録や再生が行われると共に、各種データの入出力のための端子部が形成されればよい。もちろん再生装置の構成例としては他にも多様に考えられる。
次に、上述した再生装置に用いられる光ピックアップ101について、図2Aを用いて説明する。光ピックアップ101は、例えば波長λが405nmのレーザ光(ビーム)を用いて、光ディスク100に情報を記録し、光ディスク100から情報を再生する。レーザ光は、半導体レーザ(LD:Laser Diode)1から出射される。
レーザ光がコリメータレンズ2と、偏光ビームスプリッタ(PBS:Polarizing Beam Splitter)3と、対物レンズ4とを通過して光ディスク100上に照射される。偏光ビームスプリッタ3は、例えばP偏光を略々100%透過させ、S偏光を略々100%反射する分離面を有する。光ディスク100の記録層からの反射光は同じ光路を戻り、偏光ビームスプリッタ3へと入射する。図示しないλ/4素子を介在させることによって、入射したレーザ光は偏光ビームスプリッタ3で略100%反射される。
偏光ビームスプリッタ3で反射されたレーザ光は、レンズ5を介してフォトディテクタ6の受光面に集光される。フォトディテクタ6は、受光面上に、入射した光を光電変換する受光セルを有する。受光セルは、一例として、図2Cに示すように、光ディスク100のタンジェンシャル方向(トラック方向)を3分割する分割線と、ラジアル方向(半径方向)を3分割する分割線によって5つの領域6a,6b,6c,6d1,6d2に分割されている。
そして図2Bに示すように、光ディスク100のトラックTKを再生対象のトラックとした場合、レーザ光のスポットSPは、トラックTKを中心として隣接トラックTK−1,TK+1にも照射されるように制御される。このためレーザ光の戻り光の情報としてはトラックTK、TK−1、TK+1の再生情報信号成分が含まれ、これらがフォトディテクタ6の領域6a,6b,6c,6d1,6d2のうちの対応する領域に受光される。
なお、この領域分割例は一例に過ぎない。本実施の形態のフォトディテクタ6としては、このような領域分割に関わらず、多様な領域分割例が想定される。
フォトディテクタ6は、受光セルのそれぞれの領域6a,6b,6c,6d1,6d2への受光量に応じた5系統の電気信号を出力する。
なお、図2Aの光ピックアップ101の構成は、本開示を説明するための最小限の構成要素を示しており、マトリクス回路104を介して光学ブロックサーボ回路111に出力されるフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号や、マトリクス回路104を介してウォブル信号処理回路106に出力されるプッシュプル信号を生成するための信号等は省略されている。その他、図2Aに示す構成以外の種々の構成が可能である。
また上記のように光ディスク100からの戻り光の光束の断面を複数の領域に分割して、各領域に対応する再生情報信号を得るようにしているが、領域毎の再生情報信号を得る方法としては、フォトディテクタ6を所要数に分割する方法以外の方法を使用できる。例えば、対物レンズ4を通過し、フォトディテクタ6に至る光路中に、複数の領域を分離するための光路変換素子を配置し、光路変換素子によって分離された複数のビームを異なるフォトディテクタに供給する方法を使用しても良い。光路変換素子としては、ホログラフィック光学素子等の回折素子や、マイクロレンズアレイ、マイクロプリズム等の屈折素子等を使用することができる。
いずれにしても本実施の形態の場合、図2Bのように複数のトラックTK、TK−1、TK+1に対して照射されるレーザ光の戻り光によって、隣接トラックTK−1,TK+1の再生情報信号成分を含む複数チャネルの再生情報信号が生成されるようにする。
<2.データ検出処理部の構成及び動作>
上述したように、光ピックアップ101により光ディスク100から再生され、領域6a,6b,6c,6d1,6d2のそれぞれの検出信号S6a、S6b、S6c、S6d1、S6d2がマトリクス回路104に供給され、各領域に対応する再生情報信号とされる。この例では、マトリクス回路104から、検出信号S6aに基づく再生情報信号Sa、検出信号S6bに対応する再生情報信号Sb、検出信号S6cに対応する再生情報信号Sc、検出信号S6d1、S6d2を加算した再生情報信号Sdが出力されるものとしている。
データ検出処理部105は、図3に示すように、マトリクス回路104から供給される再生情報信号が供給されるA/Dコンバータ11を有する。A/Dコンバータ11に対するクロックがPLL12によって形成される。マトリクス回路104から供給される再生情報信号Sa,Sb,Sc,Sdは、それぞれA/Dコンバータ11でデジタルデータに変換される。
さらにデジタルデータに変換された再生情報信号Sa,Sb,Sc,Sdは、AGC(Automatic Gain Control)回路13でゲイン調整される。
さらに、データ検出処理部105は、多入力適応等化部14、ノイズプレディクタ15、2値化検出器16、遅延器17、等化誤差演算部18、白色化係数更新部19を有する。
AGC回路13から多入力適応等化部14に供給される4チャネルの再生情報信号Sa,Sb,Sc,Sdを、それぞれ信号x1k、x2k、x3k、x4kとする(kは時刻)。多入力適応等化部14は、再生情報信号x1k、x2k、x3k、x4kに対してそれぞれPR適応等化処理を行う。すなわち、再生情報信号x1k、x2k、x3k、x4kが目標とするPR波形に近似するように等化される。各等化出力が加算されて等化信号y’kが出力される。
なお、PLL12へ入力する信号として、多入力適応等化部14の出力を用いても良い。この場合には、多入力適応イコライザの初期係数をあらかじめ定められた値に設定しておく。
等化信号y’kはノイズプレディクタ15及び遅延器17に供給される。ノイズプレディクタ15では、等化信号y’kに含まれる隣接トラックTK−1、TK+1からのクロストークノイズ成分を白色化するためのフィルタ処理を行う。
ノイズプレディクタ15の出力zkは2値化検出器16に供給される。2値化検出器16では、ノイズプレディクタ15を通過した等化信号zkについて2値化処理を行って2値データDTを得る。この2値データは図1のエンコード/デコード部107に供給され、復調処理が行われる。
等化誤差演算部18は、遅延器17を介して供給される多入力適応等化部14の出力(等化信号)y’kについての等化目標に対する等化誤差e’kを求め、該等化誤差e’kを、多入力適応等化部14における複数の適応イコライザに適応等化のための制御信号として供給する。また等化誤差演算部18は等化誤差e’kを白色化係数更新部19にも供給する。
白色化係数更新部19は、白色化フィルタであるノイズプレディクタ15のフィルタ係数を適応的に更新する処理を行う。
以下、各部について詳細に説明していく。
多入力適応等化部14は、図4に示すように、適応イコライザ21,22,23、24および加算器25を有する。上述した4チャネルの再生情報信号x1k、x2k、x3k、x4kは、それぞれ適応イコライザ21,22,23,24に入力される。この例では再生情報信号を4チャネルとしたために4つの適応イコライザ21,22,23,24が設けられるもので、適応イコライザの数は、再生情報信号のチャネル数に対応したものとなる。
適応イコライザ21,22,23,24の各々は、FIR(Finite Impulse Response) フィルタタップ数、その演算精度(ビット分解能)、適応演算の更新ゲインのパラメーターを持ち、各々に最適な値が設定されている。適応イコライザユニット21,22,23,24の各々には、適応制御のための係数制御値として等化誤差e’kが供給される。
適応イコライザ21,22,23,24の出力y1k、y2k、y3k、y4kは、加算器25で加算されて多入力適応等化部14の等化信号y’kとして出力される。この多入力適応等化部14の出力目標は、2値検出結果をPR(パーシャルレスポンス)に畳みこんだ理想PR波形となっている。
適応イコライザ21,22,23,24のそれぞれは、例えば図5に示すようなFIRフィルタで構成される。適応イコライザ(21〜24)は、遅延素子30−1〜30−L、係数乗算器31−0〜31−L、加算器34を有するL段のタップを有するフィルタとされる。係数乗算器31−0〜31−Lは、それぞれ各時点の入力xckに対してタップ係数C0〜C(L)の乗算を行う。係数乗算器31−0〜31−Lの出力が加算器34で加算されて出力yckとして取り出される。なお、xck、yckにおける「c」は再生情報信号のチャネルを表す。本例では4チャネルの適応イコライザを有する例のため“c”は1〜4のいずれかである。
適応型の等化処理を行うため、タップ係数C0〜C(L)の制御が行われる。このために、等化誤差e’kと、各タップ入力が入力されて演算を行う演算器32−0〜32−Lが設けられる。また各演算器32−0〜32−Lの出力を積分する積分器33−0〜33−Lが設けられる。演算器32−0〜32−Lのそれぞれでは、例えば−1×e’k×xckの演算が行われる。この演算器32−0〜32−Lの出力は積分器33−0〜33−Lで積分され、その積分結果により係数乗算器31−0〜31−Lのタップ係数C0〜C(L)が変更制御される。なお、積分器33−0〜33−Lの積分を行うのは、適応係数制御の応答性を調整するためである。
以上の構成の適応イコライザ21,22,23,24ではそれぞれ、再生情報信号x1k、x2k、x3k、x4kの入力信号周波数成分の誤差、位相歪みを最適化、すなわち適応PR等化をおこなう。すなわち、演算器32−0〜32−nでの−1×e’k×xckの演算結果に応じてタップ係数C0〜C(L)が調整されることは、等化誤差e’kを解消していく方向にタップ係数C0〜C(L)が調整される動作となる。そして適応イコライザ21,22,23,24の出力y1k、y2k、y3k、y4kは、等化誤差e’kを用いてタップ係数C0〜C(L)が目標の周波数特性となる方向に適応制御される。出力y1k、y2k、y3k、y4kは各チャネル単位でクロストーク成分等の不要な信号の低減も行われたものとなる。この出力y1k、y2k、y3k、y4kが加算器25で加算されて多入力適応等化部14の出力(等化信号)y’kとなる。
但し再生情報信号x1k、x2k、x3k、x4kは、図2Bのようなレーザスポット照射と図2Cのように領域分割されたフォトディテクタ6の検出信号に基づくため、出力y1k、y2k、y3k、y4kが加算されて得られる多入力適応等化部14の出力(等化信号)y’kは、隣接トラックTK−1,TK+1のクロストーク成分が含まれている状態である。
そこで多入力適応等化部14の出力y’kは、ノイズプレディクタ15でクロストークノイズの白色化が行われる。
即ちノイズプレディクタ15を多入力適応等化部14の後段に配置することにより、クロストークノイズを白色化してNPMLを行うシステムとする。
上記の4チャネルの再生情報信号x1k、x2k、x3k、x4kが、それぞれ適応イコライザ21,22,23,24で等化された波形を、次の(数1)で表すことにする。
Figure 0006504245
多入力適応等化部14の出力y’kは、このベクトル要素を加算した(数2)で表される。
Figure 0006504245
ここでcmは目標とするパーシャルレスポンスのISI(Intersymbol interference:符号間干渉)のインパルス応答であり、ak-mは受信チャンネルビットNRZ(Non Return to Zero)系列(−1/+1)を示す。vkは出力y’kと目標パーシャルレスポンスのレベルとの誤差、wkはクロストークを含むノイズ成分を表す。
この出力y’kは後段のノイズプレディクタ15を通過させて、クロストークの周波数成分を白色化させることによって、2値化検出器16のビタビ復号におけるブランチメトリック演算のノイズ電力を抑えることができる。
ノイズプレディクタ15の出力zkは以下の(数3)によって表される。
Figure 0006504245
ノイズプレディクタ15の構成例を図6Aに示す。
ノイズプレディクタ15は、具体的には、図6Aに示すように、多入力適応等化部14の出力y’kを入力として、1サンプル毎に遅延していくN段の遅延器41−1〜41−Nと、各遅延器41−1〜41−Nの出力にタップ係数pi(iは整数)を乗算するN個の乗算器42−1〜42−Nと、初段の遅延器41−1の入力と各乗算器42−1〜42−Nの出力とを総和して出力信号zkを出力する総和加算器43とからなるFIRフィルタにより構成される。
なお、各乗算器42−1〜42−Nに与えられるタップ係数piは、後述するように白色化係数更新部19から発生される値が設定される。
2値化検出器16は例えばビタビデコーダとされ、PR等化されノイズプレディクタ15を介した等化信号zkに対して最尤復号処理を行って2値化データDTを得る。
ビタビ復号は、所定の長さの連続ビットを単位として構成される複数のステートと、それらの間の遷移によって表されるブランチで構成されるビタビ検出器が用いられ、全ての可能なビット系列の中から、効率よく所望のビット系列を検出するように構成されている。
実際の回路では、各ステートに対してパスメトリックレジスタとよばれるそのステートに至るまでのパーシャルレスポンス系列と信号のパスメトリックを記憶するレジスタ、パスメモリレジスタと呼ばれるそのステートにいたるまでのビット系列の流れを記憶するレジスタの2つのレジスタが用意される。さらに、各ブランチに対してはブランチメトリックユニットとよばれるそのビットにおけるパーシャルレスポンス系列と信号のパスメトリックを計算する演算ユニットが用意されている。
このビタビ復号器では、さまざまなビット系列を、ステートを通過するパスのひとつによって一対一の関係で対応付けることができる。また、これらのパスを通過するようなパーシャルレスポンス系列と、実際の信号(再生信号)との間のパスメトリックは、上記のパスを構成するステート間遷移、すなわち、ブランチにおける前述のブランチメトリックを順次加算していくことで得られる。
さらに、パスメトリックを最小にするようなパスを選択するには、この各ステートにおいて到達する2つ以下のブランチが有するパスメトリックの大小を比較しながら、パスメトリックの小さいパスを順次選択することで実現できる。この選択情報をパスメモリレジスタに転送することで、各ステートに到達するパスをビット系列で表現する情報が記憶される。パスメモリレジスタの値は、順次更新されながら最終的にパスメトリックを最小にするようなビット系列に収束していくので、その結果を出力する。
2値化検出器16におけるNPMLの復号に用いるブランチメトリックの計算方法を説明する。
一般にビタビ復号のブランチメトリック演算はリファレンスレベルと受信波形の差である波形等化誤差とノイズが二乗で定義される。上述の(数2)におけるノイズ成分wkの二乗をブランチメトリックとし、ノイズ成分wkがノイズプレディクタ15の係数によってノイズ白色化されたものをブランチメトリックとした場合、状態sjからsiへ遷移する場合のブランチメトリックの計算は(数4)のように表される。
Figure 0006504245
なお、akのベクトル要素については、
Figure 0006504245
である。
この(数4)は変形すると多入力適応等化部14の出力y’kがノイズプレディクタ15を通過した波形zkとリファレンスレベルが、ノイズプレディクタ15のタップ係数piで畳み込まれた形に式に変形することができる。
ただし、ビタビ復号で考慮するパーシャルレスポンスのISI長をK、目標とするパーシャルレスポンスのリファレンスレベルに対して過去のデータパターンからの干渉するISI長をMとする。一般にM≧Kである。また、ノイズプレディクタ15のインパルス以外のタップ係数長をNとする。
ここでは、K=3,M=3,N=1, PR(1,1,1) (c0=1,c1=1,c2=1),最小走行長d=1の例に対して説明する。
d=1でK=3なので過去2時刻のデータを状態として、図7Aの状態遷移図と図7Bのトレリス線図が描かれる。
例えば状態00(以下、状態(ステート)について「s00」のように“s”を付して表記する場合がある)に至るブランチは、状態00からak=−1で遷移するブランチと、状態01からak=−1で遷移するブランチとがある。
上記(数4)より状態00からak=−1で遷移するブランチのブランチメトリックのリファレンスレベル部分は、
rk(s00,s00)=−3、rk-1=(s00,s00)=−3 (状態遷移で決まる定数)
Δrk(ak-2=−1,ak-1=−1,ak=−1)、Δrk-1=(ak-3=−1,ak-2=−1,ak-1=−1) (メモリアクセスで求められる値)
をノイズプレディクタ15のタップ係数piで畳み込んだ値で求められる。
また状態01からak=−1で遷移するブランチのブランチメトリックのリファレンスレベル部分は、
rk(s01,s00)=1、rk-1=(s00,s00)=−1 (状態遷移で決まる定数)
Δrk(ak-2=1,ak-1=−1,ak=−1)、Δrk-1=(ak-3=1,ak-2=1,ak-1=−1) (メモリアクセスで求められる値)
をそれぞれNPのタップ係数piで畳み込んだ値で求められる。
なお、rkはISIより求められる値であるが、Δrkは等化誤差として学習した値であり、これはメモリアクセスで求めることができる。これについては次のフィルタ係数更新とともに説明する。
次に、等化誤差演算部18におけるLMSアルゴリズムに基づく多入力適応等化部14のフィルタ係数の更新について説明する。
等化誤差演算部18は、遅延器17によってタイミング調整されて供給される多入力適応等化部14の出力y’kについて、2値化検出器16の2値化結果の畳み込み処理を行って得られる等化目標信号との差分である等化誤差e’kを算出する。そして等化誤差演算部18は、この等化誤差e’kを多入力適応等化部14の各適応イコライザ21,22,23,24のタップ係数制御のために供給する。
受信データの仮判定によるリファレンスレベルはビタビ復号結果をアドレスとしてメモリより得ることができ、多入力適応等化部14の出力y’kとの差をLMSエラー(等化誤差e’k)として(数6)のように計算することができる。
Figure 0006504245
上述のようにrkはISIより求められる値で、Δrkは等化誤差として学習した値である。このΔrkは巡回的に次の(数7)により学習することができる。γは学習の更新係数である。
Figure 0006504245
このΔrkの学習を図8に模式的に示している。
図8Aは2値化検出器16(ビタビデコーダ)内のパスメモリを模式的に示している。パスメモリには各時刻(k)における2値化検出結果が格納されている。ここでΔrkについては、検出結果ak-(M-1)〜akにより参照できるようにする。
図8Bに2値化検出器16においてΔrkの学習のために用意されるメモリ領域を示している。図示のように検出結果ak-(M-1)〜akとしてのアドレス「000」「100」・・・「111」に対応して学習記憶領域51(51−000、51−001・・・51−111)が用意される。
各学習記憶領域51には、アドレスに応じて更新されたΔrkの書き込みが行われる(スイッチ54は、アドレスに応じた書き込みアクセスを模式的に示している)。
即ち各学習記憶領域51に記憶された値は、アドレスで書き込みが指定されるタイミングに、遅延器52で1時刻遅延された1時刻前の値に対して、演算器53で−γ・2・e’kが加算され、その値に更新される。つまり(数7)のΔrk+1として、学習記憶領域51の値が更新されていく。
上述の(数4)のブランチメトリック計算の際には、各時点のパスメモリの検出結果ak-(M-1)〜akを用いて学習記憶領域51を参照することでΔrkを取得できる。
等化誤差演算部18においては上記(数6)のように、受信データの仮判定によるリファレンスレベルと多入力適応等化部14の出力y’kとの差のLMSエラー(等化誤差e’k)を計算する。
ここで多入力適応等化部14の適応イコライザ21,22,23,24のタップ係数により等化誤差e’kの二乗誤差を以下の(数8)のように偏微分して(数9)のように更新係数αで学習することによって、多入力適応等化部14の係数を学習することができる。
Figure 0006504245
Figure 0006504245
次に白色化係数更新部19によるノイズプレディクタ15のタップ係数piの更新について説明する。
白色化係数更新部19は、等化誤差演算部18からの等化誤差e’kを用いて(数10)の信号w’kを得る。
Figure 0006504245
この場合、信号w’kは等化誤差e’kを入力とする図6BのFIRフィルタによって得られる。このFIRフィルタは、図6Aのノイズプレディクタ15としてのFIRフィルタと同様の構成である。
そして、この最小二乗誤差を最小にするために(数11)のように偏微分した結果を用いて、(数12)のように更新係数βによってノイズプレディクタ15のタップ係数Piを学習する。
Figure 0006504245
Figure 0006504245
このようにタップ係数Piが得られたら、そのタップ係数Pi(−P1〜−PN)をノイズプレディクタ15での各タップ係数Pi(−P1〜−PN)として設定する。これによりノイズプレディクタ15においてノイズ白色化が行われるようにする。
即ち多入力適応等化部14の出力y’kに対してノイズプレディクタ15を配置して、LMSアルゴリズムを用いることによって、クロストークノイズを白色化することができる。
また白色化係数更新部19がノイズプレディクタ15に設定するタップ係数piは、2値化検出器16にも供給される。
2値化検出器16では、白色化係数更新部19が設定したタップ係数piを用いたメトリック演算を行う。即ち上記(数4)に示したように、ブランチメトリック計算にタップ係数piが用いられる。
これによりノイズプレディクタ15を配置したNPMLに適したビタビデコードが実現される。
ところで、上記(数4)のリファレンスレベルを畳み込む演算には多くの関和演算の為に、デジタル回路内で高速で動作させることを考えると、1クロック内で計算完了することは難しい。上記(数4)において“MR”として示した部分である。
そこで、M+N時刻分のM+Nビットのアドレスでアクセスできるメモリを用意して、その各アドレスに畳み込んだ結果を格納しておくようにするとよい。
上述のようにd=1でK=3で過去2時刻のデータを状態として、図7Aの状態遷移図と図7Bのトレリス線図が描かれる場合において、例えば状態00に至るブランチを考えた場合、状態00からak=−1で遷移するブランチではM+N=4ビットの(ak−3,ak−2,ak−1,ak)=(−1,−1,−1,−1)でアクセスしたメモリ値をリファレンスレベルとして取り出す。このM+N=4ビットのアドレスとは、図8Aのパスメモリに示した検出結果ak-(M-1+N)〜akの値となる。
また状態01からak=−1で遷移するブランチでは、(ak−3,ak−2,ak−1,ak)=(1,1,−1,−1)でアクセスしたメモリ値をリファレンスレベルとして取り出す。
こうすることによって1クロック内でブランチメトリックを計算することができる。
図9に2値化検出器16に用意されるリファレンスメモリを示している。
リファレンスメモリとして、検出結果ak-(M-1+N)〜akとしてのアドレス「0000」・・・「1100」・・・「1111」に対応して記憶領域56(56−0000・・・56−1100・・・56−1111)が用意される。
各記憶領域56には、アドレスに応じて各時刻kで計算された計算値MR((数4)参照)が書き込まれる。スイッチ57は、アドレスに応じて書き込みアクセスが行われることを模式的に示している。
なお、図において記憶領域56−1100へ書き込まれる値としては、状態SjからSiへの遷移(s00→s01)の場合について計算値MRの式を具体的に示した。
このようにリファレンスメモリが更新されていくとともに、ブランチメトリック計算の際には、アドレスに応じて過去のリファレンスレベルの畳み込み計算値MRを読み出して用いるようにする。これによりブランチメトリック計算を1クロック内で行うことができる。
なお、実際の計算値MRは2値化検出器16内で例えばパイプラインメモリを用いて算出され、これ自体は1クロック内で完了することは困難であるが、リファレンスメモリへの書き込みが繰り返されることで、徐々に適切な値に近づいていく。つまりブランチメトリック計算については計算値MRをリファレンスメモリから読み出すことで1クロック内で完了させるが、リファレンスメモリに記憶する値については、逐次更新して適切値に収束させていくという動作となる。
次に、白色化係数更新部19によるノイズプレディクタ15の係数更新の他の例として、クロストークノイズのSNR(signal-noise ratio)を最大化するように係数Piを更新する例を示す。つまり最尤復号におけるパスの最小距離を大きくしつつノイズを小さくする例である。
例えば最小距離を構成するパターンが{...1001100000000}と{...0011100000000}であるとき、それぞれのベクトルを、
Figure 0006504245
と表すと検出器の最小二乗距離は(数14)のように表される。
Figure 0006504245
なお、
Figure 0006504245
である。
クロストークノイズ比を(数16)のように表す。
Figure 0006504245
するとノイズプレディクタ15の係数piで偏微分すると(数17)のようになる。
Figure 0006504245
この結果を用いて(数18)によりノイズプレディクタ15の係数piを更新する。
Figure 0006504245
この(数18)で得られた係数piをノイズプレディクタ15の係数piとして更新することで、クロストークSNR最大となる信号zkが得られ、ビタビ復号性能を向上させることができる。
<3.まとめ及び変形例>
以上説明したように本実施の形態では、データ検出処理部105は、複数トラックが形成される光記録媒体に対し、データ検出対象のトラックTKと隣接トラックTK−1,TK+1を含む範囲に光照射した際の戻り光について、光検出部6の複数の分割領域による受光信号を用いて生成された複数の検出信号のそれぞれが多入力適応等化部14の各適応イコライザ21,22,23,24に入力される。即ち4チャネルの再生情報信号x1k、x2k、x3k、x4kとして各適応イコライザ21,22,23,24に入力される。そして複数の適応イコライザ21,22,23,24の出力y1k、y2k、y3k、y4kを演算して等化信号としての出力y’kが得られる。この多入力適応等化部14の出力y’k(等化信号)については、白色化フィルタであるノイズプレディクタ15において、隣接トラックTK−1,TK+1からのクロストークノイズの白色化が行われる。そして2値化検出器16では、ノイズプレディクタ15を通過した等化信号(zk)について2値化処理を行って2値データDTを得る。
また等化誤差演算部18は、多入力適応等化部14から出力される等化信号(y’k)についての等化目標に対する等化誤差e’kを求め、等化誤差e’kを、複数の適応イコライザ21,22,23,24に適応等化のための制御信号として供給する。
また白色化係数更新部19は、ノイズプレディクタ15のフィルタ係数piを適応的に更新する。
これにより多入力適応等化部14の出力y’k(等化信号)に含まれるクロストークノイズが白色化されたうえで2値化検出器16で処理されることになる。
即ち本実施の形態では、クロストークノイズ白色化等化波形を用いて2値化処理を行うことで、2値化検出器16におけるビタビ復号のブランチメトリック演算のノイズ電力を抑えることができ、検出精度を向上させることができる。
図10Aは、再生情報信号のMTFに対して等化目標TPRを示している。矢印はPR等化でのエンハンスの様子を示している。また破線及び一点鎖線でクロストークノイズCNZを示している。このクロストークノイズCNZは、PR等化によって大きくエンハンスされている。
このような状態の出力y’をそのまま2値化検出器16に供給した場合、出力y’は図10Bのようになり、ビタビデコードにおける最尤パス検出精度を低下させる。
一方、図10Cは、本実施の形態のようにノイズプレディクタ15を設けた場合であり、再生情報信号のMTF、等化目標TPR、クロストークノイズCNZを同様に示している。
この場合、クロストークノイズCNZが白色化されている。このような状態のノイズプレディクタ15の出力zを2値化検出器16に供給した場合、出力zは図10Dのようになり、ブランチメトリック演算のノイズ電力を抑えられ、ビタビデコードにおける最尤パス検出精度を向上させることができる。
一般に、高密度時のMTFに近いPR−ISIを設計することによって、クロストークノイズのエンハンスを少なくすることができるが、事前にこのISIを予測することは難しい。しかしながら、適応的なノイズ白色化フィルタによって、高密度時にクロストークノイズのエンハンスを少なくしてデータ検出性能を改善することができる。
図11Aは、35GBでクロストークありの再生波形を用いてのLMSエラーの電力スペクトル密度を示している。縦軸はクロストークノイズの電力密度であり、横軸は規格化チャネル周波数(チャネル周波数を1.0で規格化)である。
これは、ノイズが白色化したかどうかを調査するために、(数6)のe’kと(数10)のw’kをFFTにより電力スペクトル密度を計算した結果である。
なお図11における“PRML”は、ノイズプレディクタ15を設けない場合、“NPML”はノイズプレディクタ15を設ける場合に相当する。
この結果からLMSエラーが白色化していることがわかる。
また図11Bは、同じく35GBでクロストークありの再生波形に対する420000ビットのデータセットを1セクターとした場合の12セクター分を学習した結果のbER(bit Error Rate)の変化であるが、収束後にNPMLの結果がエラーフリーとなり改善していることがわかる。
またノイズプレディクタ15のフィルタ係数は適応的に更新されることで、ノイズプレディクタ15は、多入力適応等化部14の出力y’kに含まれるクロストークノイズを白色化するために適応的に動作させることができる。
特に白色化係数更新部19は、等化誤差演算部18で得られた等化誤差e’kを用いて、クロストークノイズのエネルギーを最小化するように白色化フィルタのフィルタ係数を更新する(数10〜数12参照)。これによりクロストークノイズの白色化を最適化することができる。
また白色化係数更新部19は、等化信号(y’k)のクロストークノイズエネルギーと最尤復号処理における最小距離の比を最大化するようにノイズプレディクタ15のフィルタ係数を更新する(数14〜数18参照)。これにより最尤復号を行うことに対応して白色化フィルタ処理を最適化することができる。
また2値化検出器16では、白色化係数更新部19が設定したノイズプレディクタ15のフィルタ係数(pi)を用いたメトリック演算を行うようにしている(数4参照)。これによりノイズプレディクタ15を介した信号(zk)の入力に対応したNPMLが実現される。
また最尤復号処理のメトリック演算に用いるリファレンスレベルとして、白色化フィルタのフィルタ係数を用いて演算しメモリに記憶したリファレンスレベル(数4の計算値MR)を、過去判定結果(ak-(M-1+N)〜ak)をアドレスとしてリファレンスメモリ56から読み出して用いることで、ブランチメトリック演算の処理負荷を軽減できる。
以上、本開示の実施の形態について具体的に説明したが、上述の各実施の形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述したレーザ光源の波長、トラックピッチ、記録線密度の数値等は、一例であって、他の数値を使用しても良い。さらに、再生性能を評価するための指標としては、上述したもの以外を使用しても良い。さらに、光ディスクに対して記録および再生の一方のみを行う再生装置に対しても本開示を適用できる。
また本明細書に記載された効果はあくまでも例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
なお本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)複数トラックが形成される光記録媒体に対し、データ検出対象のトラックと隣接トラックを含む範囲に光照射した際の戻り光について、光検出部の複数の分割領域による受光信号を用いて生成された複数の検出信号のそれぞれが、複数の適応イコライザにそれぞれ入力され、複数の前記適応イコライザの出力を演算して等化信号として出力する多入力適応等化部と、
前記多入力適応等化部から出力される等化信号に含まれる前記隣接トラックからのクロストークノイズの白色化を行う白色化フィルタと、
前記白色化フィルタを通過した等化信号について2値化処理を行って2値データを得る2値化部と、
前記2値化部の2値検出結果に基づいて得られる等化目標信号と、前記多入力適応等化部から出力される等化信号とから等化誤差を求め、該等化誤差を、複数の前記適応イコライザに適応等化のための制御信号として供給する等化誤差演算部と、
前記白色化フィルタのフィルタ係数を適応的に更新する白色化係数更新部と、を備えた
データ検出装置。
(2)前記白色化係数更新部は、前記等化誤差演算部で得られた等化誤差を用いて、クロストークノイズのエネルギーを最小化するように前記白色化フィルタのフィルタ係数を更新する上記(1)に記載のデータ検出装置。
(3)前記多入力適応等化部は、前記複数の検出信号のそれぞれについてパーシャルレスポンス等化処理を行い、
前記2値化部は、前記等化信号についての2値化処理として最尤復号処理を行い、
前記白色化係数更新部は、等化信号のクロストークノイズエネルギーと最尤復号処理における最小距離の比を最大化するように前記白色化フィルタのフィルタ係数を更新する
上記(1)に記載のデータ検出装置。
(4)前記2値化部では、前記白色化係数更新部が設定した前記白色化フィルタのフィルタ係数を用いたメトリック演算を行う
上記(2)又は(3)に記載のデータ検出装置。
(5)前記多入力適応等化部は、前記複数の検出信号のそれぞれについてパーシャルレスポンス等化処理を行い、
前記2値化部は、前記等化信号についての2値化処理として最尤復号処理を行うとともに、最尤復号処理のメトリック演算に用いるリファレンスレベルとして、前記白色化フィルタのフィルタ係数を用いて演算しメモリに記憶したリファレンスレベルを、過去判定結果をアドレスとして前記メモリから読み出して用いる
上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のデータ検出装置。
(6)複数トラックが形成される光記録媒体に対し、データ検出対象のトラックと隣接トラックを含む範囲に光照射した際の戻り光を複数の分割領域で受光し、複数の分割領域による受光信号を用いて複数の検出信号を形成する光検出部と、
前記複数の検出信号のそれぞれが複数の適応イコライザにそれぞれ入力され、複数の前記適応イコライザの出力を演算して等化信号として出力する多入力適応等化部と、
前記多入力適応等化部から出力される等化信号に含まれる前記隣接トラックからのクロストークノイズの白色化を行う白色化フィルタと、
前記白色化フィルタを通過した等化信号について2値化処理を行って2値データを得る2値化部と、
前記2値化部の2値検出結果に基づいて得られる等化目標信号と、前記多入力適応等化部から出力される等化信号とから等化誤差を求め、該等化誤差を、複数の前記適応イコライザに適応等化のための制御信号として供給する等化誤差演算部と、
前記白色化フィルタのフィルタ係数を適応的に更新する白色化係数更新部と、
前記2値化部で得られた2値データから再生データを復調する復調部と、を備えた
再生装置。
(7)複数トラックが形成される光記録媒体に対し、データ検出対象のトラックと隣接トラックを含む範囲に光照射した際の戻り光について、光検出部の複数の分割領域による受光信号を用いて生成された複数の検出信号が入力されるデータ検出装置のデータ検出方法として、
複数の検出信号のそれぞれを、複数の適応イコライザにそれぞれ入力し、複数の前記適応イコライザの出力を演算して等化信号を得る多入力適応等化処理と、
前記多入力適応等化処理で得られた等化信号に含まれる前記隣接トラックからのクロストークノイズを白色化する白色化処理と、
前記白色化処理を行った等化信号から2値データを検出する2値化処理と、
前記2値化処理による2値検出結果に基づいて得られる等化目標信号と、前記多入力適応等化処理で得られる等化信号とから等化誤差を求め、該等化誤差を、複数の前記適応イコライザに適応等化のための制御信号として供給する等化誤差演算処理と、
前記白色化処理のフィルタ係数を適応的に更新する白色化係数更新処理と、
を行うデータ検出方法。
6…フォトディテクタ、14…多入力適応等化部、15…ノイズプレディクタ、16…2値化検出器、18…等化誤差演算部、19…白色化係数更新部、105…データ検出処理部

Claims (7)

  1. 複数トラックが形成される光記録媒体に対し、データ検出対象のトラックと隣接トラックを含む範囲に光照射した際の戻り光について、光検出部の複数の分割領域による受光信号を用いて生成された複数の検出信号のそれぞれが、複数の適応イコライザにそれぞれ入力され、複数の前記適応イコライザの出力を演算して等化信号として出力する多入力適応等化部と、
    前記多入力適応等化部から出力される等化信号に含まれる前記隣接トラックからのクロストークノイズの白色化を行う白色化フィルタと、
    前記白色化フィルタを通過した等化信号について2値化処理を行って2値データを得る2値化部と、
    前記多入力適応等化部から出力される等化信号についての等化目標に対する等化誤差を求め、該等化誤差を、複数の前記適応イコライザに適応等化のための制御信号として供給する等化誤差演算部と、
    前記白色化フィルタのフィルタ係数を適応的に更新する白色化係数更新部と、を備えた
    データ検出装置。
  2. 前記白色化係数更新部は、前記等化誤差演算部で得られた等化誤差を用いて、クロストークノイズのエネルギーを最小化するように前記白色化フィルタのフィルタ係数を更新する
    請求項1に記載のデータ検出装置。
  3. 前記多入力適応等化部は、前記複数の検出信号のそれぞれについてパーシャルレスポンス等化処理を行い、
    前記2値化部は、前記等化信号についての2値化処理として最尤復号処理を行い、
    前記白色化係数更新部は、等化信号のクロストークノイズエネルギーと最尤復号処理における最小距離の比を最大化するように前記白色化フィルタのフィルタ係数を更新する
    請求項1に記載のデータ検出装置。
  4. 前記2値化部では、前記白色化係数更新部が設定した前記白色化フィルタのフィルタ係数を用いたメトリック演算を行う
    請求項2に記載のデータ検出装置。
  5. 前記多入力適応等化部は、前記複数の検出信号のそれぞれについてパーシャルレスポンス等化処理を行い、
    前記2値化部は、前記等化信号についての2値化処理として最尤復号処理を行うとともに、最尤復号処理のメトリック演算に用いるリファレンスレベルとして、前記白色化フィルタのフィルタ係数を用いて演算しメモリに記憶したリファレンスレベルを、過去判定結果をアドレスとして前記メモリから読み出して用いる
    請求項1に記載のデータ検出装置。
  6. 複数トラックが形成される光記録媒体に対し、データ検出対象のトラックと隣接トラックを含む範囲に光照射した際の戻り光を複数の分割領域で受光し、複数の分割領域による受光信号を用いて複数の検出信号を形成する光検出部と、
    前記複数の検出信号のそれぞれが複数の適応イコライザにそれぞれ入力され、複数の前記適応イコライザの出力を演算して等化信号として出力する多入力適応等化部と、
    前記多入力適応等化部から出力される等化信号に含まれる前記隣接トラックからのクロストークノイズの白色化を行う白色化フィルタと、
    前記白色化フィルタを通過した等化信号について2値化処理を行って2値データを得る2値化部と、
    前記多入力適応等化部から出力される等化信号についての等化目標に対する等化誤差を求め、該等化誤差を、複数の前記適応イコライザに適応等化のための制御信号として供給する等化誤差演算部と、
    前記白色化フィルタのフィルタ係数を適応的に更新する白色化係数更新部と、
    前記2値化部で得られた2値データから再生データを復調する復調部と、を備えた
    再生装置。
  7. 複数トラックが形成される光記録媒体に対し、データ検出対象のトラックと隣接トラックを含む範囲に光照射した際の戻り光について、光検出部の複数の分割領域による受光信号を用いて生成された複数の検出信号が入力されるデータ検出装置のデータ検出方法として、
    複数の検出信号のそれぞれを、複数の適応イコライザにそれぞれ入力し、複数の前記適応イコライザの出力を演算して等化信号を得る多入力適応等化処理と、
    前記多入力適応等化処理で得られた等化信号に含まれる前記隣接トラックからのクロストークノイズを白色化する白色化処理と、
    前記白色化処理を行った等化信号から2値データを検出する2値化処理と、
    前記多入力適応等化処理で得られる等化信号についての等化目標に対する等化誤差を求め、該等化誤差を、複数の前記適応イコライザに適応等化のための制御信号として供給する等化誤差演算処理と、
    前記白色化処理のフィルタ係数を適応的に更新する白色化係数更新処理と、
    を行うデータ検出方法。
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