JP6503886B2 - 化粧シート - Google Patents

化粧シート Download PDF

Info

Publication number
JP6503886B2
JP6503886B2 JP2015104891A JP2015104891A JP6503886B2 JP 6503886 B2 JP6503886 B2 JP 6503886B2 JP 2015104891 A JP2015104891 A JP 2015104891A JP 2015104891 A JP2015104891 A JP 2015104891A JP 6503886 B2 JP6503886 B2 JP 6503886B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
resin
acrylate
mass
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015104891A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016215548A (ja
Inventor
賢吾 穂積
賢吾 穂積
彩 明石
彩 明石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP2015104891A priority Critical patent/JP6503886B2/ja
Publication of JP2016215548A publication Critical patent/JP2016215548A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6503886B2 publication Critical patent/JP6503886B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、建築物の内装、外装、家具、建具、車両の内装等の表面に用い、表面に凹凸の手触り感や立体感を与える事が可能な化粧シートに関する。特に、表面の耐汚染性など各種耐性に優れ、かつ絵柄と同調した凹凸を表面に有する意匠性に優れた化粧シートに有効な技術である。
表面に凹凸が形成された化粧シートとしては、例えば特許文献1〜3に記載の化粧シートがある。
特開2008−087158号公報 特許第4690071号公報 特開2013−123863号公報
しかしながら、従来の化粧シートでは、目視で確認される白濁が表面に発生するおそれがあった。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、より白濁を抑えることが可能な化粧シートを提供することを目的としている。
課題を解決するために、本発明の一態様である化粧シートは、基材層の上に、絵柄模様層、透明な樹脂に艶調整剤が添加された艶調整層、上記絵柄模様層と同調して配置される凸部が、この順に形成された化粧シートであって、上記艶調整剤は、上記艶調整層を構成する樹脂100質量部に対し、粒径が10μm以下の粒状粒子の形で20質量部以上30質量部以下含有し、上記艶調整剤を構成する粒状粒子は、粒径が3μm以下の第1の粒状粒子と、粒径が5μm以上の第2の粒状粒子の2種類の粒状粒子からなることを特徴とする。
ここで、本明細書において粒径は、平均粒径を指す。
本発明の態様によれば、艶調整剤の粒状粒子として、粒径が3μmより大きく且つ5μm未満のものを使用しないことで、艶調整層での白濁の発生を抑制することが可能となる。
ここで、粒径が相対的に小さい第1の粒状粒子だけとすることで白濁を防止出来るものの、艶が上がりすぎる。このため、粒径が10μm以内において、粒径が離れた第1の粒状粒子と第2の粒状粒子とを含有することで、必要な艶調整を行いつつ、白濁の発生を防止している。
本発明に基づく実施形態に係る化粧シートを説明する断面図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
ここで、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造等が下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
本実施形態の化粧シート20は、図1に示すように、基材層2の上に絵柄模様層3、透明な艶調整層4、凸部5がこの順に形成されて構成されている。凸部5間10の部分に適宜、透明な耐汚染樹脂層(不図示)を設けても良い。この耐汚染樹脂層の厚さは凸部5の高よりも低いことが凸部5による立体感を形成する点で好ましい。基材層2の裏面に裏面プライマー層1を設けても良い。
ここで、本実施形態において、透明とは、化粧シート20表面から下層の絵柄模様層3の絵柄模様が視認可能なだけの透明度を指す。
〈基材層2〉
基材層2は、絵柄模様層3を印刷等により設けることが可能であり、且つ化粧シート20としての加工適性を有するものであれば従来公知のものが使用可能である。基材層2は、例えば、塩化ビニルを使用しないものとしてポリエステル系樹脂シート、ポリオレフィン系樹脂シートなどが好ましい。基材層2には、必要に応じ、従来公知の充填剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などの各種の添加剤を添加しても構わない。基材層2の厚みは、用途などによるが、50μm以上100μm以下が好ましい。
〈絵柄模様層3〉
絵柄模様層3は、化粧シート20に絵柄による意匠性を付与するために設けられる。絵柄模様層3は、一般に、染料または顔料等の着色剤を適当なバインダー樹脂と共に適当な希釈溶媒中に溶解または分散してなる印刷インキまたは塗料等を使用して、例えばグラビア印刷法またはオフセット印刷法等の各種印刷法や、グラビアコート法またはロールコート法等の各種塗工法などによって形成される。バインダー樹脂としては、例えばウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化酢酸ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、硝化綿等またはそれらの混合物等がよく使用されるが、勿論これらに限定されるものではない。絵柄の種類は、例えば木目柄、石目柄、布目柄、抽象柄、幾何学模様、文字または記号、それらの組み合わせ等、所望により任意に設定でき、また単色無地であっても良い。また、化粧シート20の隠蔽性を向上するために、絵柄模様層3の裏面側に、二酸化チタンや酸化鉄等の不透明顔料を多く含む不透明な印刷インキまたは塗料による隠蔽層が併設される場合もある。
〈艶調整層4〉
艶調整層4は、表面の光沢を調整するために形成される。艶調整層4は、少なくとも透明な樹脂に艶調整剤が添加されている。更に耐汚染性を向上される為に、反応型シリコーン樹脂を含有することが好ましい。
透明な樹脂としては、アクリル系樹脂などの透明熱可塑性樹脂層などが使用可能である。
例えば、艶調整層4は、アクリルゴムとアクリル樹脂を含む熱可塑性アクリル系樹脂からなり、そのアクリルゴムとアクリル樹脂との質量比が30:70〜60:40である。また艶調整層4の厚さは、不燃性の観点からは20μm以上55μm以下の範囲が好ましい。適宜、公知の紫外線吸収剤などの添加剤が添加されていても良い。
アクリルゴムと該アクリル樹脂との質量比が30:70〜60:40とすることで、ISO5660−1に準拠したコーンカロリ燃焼試験により、上記化粧シート20と金属からなる基板とを貼着してなる化粧板の時間に対する総発熱量及び時間に対する発熱速度を求めた際に、(i)加熱開始後20分間の総発熱量が8MJ/m以下であり、(ii)加熱開始後20分間、最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えず、かつ(iii)加熱開始後20分間、防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないことを満たす不燃性を確保可能となる。
ここで、質量比が30:70よりも小さい、すなわちアクリルゴムの量が少なすぎると、優れた不燃性が得られず、また折り曲げ加工性が低下してしまう。一方、質量比が60:40よりも大きい、すなわちアクリルゴムの量が多すぎると、艶調整層4の形成が困難となり、また耐候性が低下してしまう。このような観点から、アクリルゴムとアクリル樹脂との質量比は、30:70〜60:40が好ましい。
アクリルゴムを含むことで、優れた折り曲げ加工性が得られる。
熱可塑性アクリル系樹脂は、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体を主成分として単独又は共重合させて得られる熱可塑性樹脂であり、必要に応じて例えば(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸等のアクリル系単量体や、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族系単量体等が共重合成分として添加されていたり、例えばスチレン−ブタジエン共重合体、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合体、メタクリル酸メチル−スチレン−ブタジエン共重合体等のゴム成分がグラフト共重合、ブロック共重合又はブレンドされていたりしても良い。中でも、メタクリル酸メチルを主成分とするものが、耐候性や透明性、加工性、機械的物性や表面物性等の各種物性面で最も望ましく用いられる。
アクリルゴムは、特に制限されないが、好ましくは少なくとも(メタ)アクリル酸エステルモノマーを構成単位とする重合体からなる合成ゴムである。該アクリルゴムは、該構成単位を60質量%以上含むものが好ましく、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上を含むものである。(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、炭素数1〜8のアルカノールと(メタ)アクリル酸とのエステルが好ましく、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどが挙げられる。これらのなかでも(メタ)アクリル酸エチル及び(メタ)アクリル酸n−ブチルが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、炭素数2〜8のアルコキシアルカノールと(メタ)アクリル酸とのエステルが好ましく、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシメチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチルなどが挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル及び(メタ)アクリル酸2−メトキシエチルが好ましい。また、(メタ)アクリル酸エステルモノマーとして、多官能性の(メタ)アクリル酸エステルモノマーも好ましく挙げられる。
多官能性の(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸などの不飽和モノカルボン酸とアリルアルコールなどの不飽和アルコールとのエステル、該不飽和モノカルボン酸とエチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオールなどのグリコールとのジエステル、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、マレイン酸などのジカルボン酸と該不飽和アルコールとのエステルなどが好ましく挙げられる。より具体的には、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸メタリル、桂皮酸アリル、桂皮酸メタリル、マレイン酸ジアリル、フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、アクリルゴムは、架橋点を有する構成単位を含有する共重合体であることが好ましい。かかる共重合体をアクリルゴムとして用いたゴム組成物は、成形時に効果的に架橋を行うことができるので弾性のある架橋物を得ることができる。架橋点を有する構成単位としては、カルボキシル基、ハロゲン原子、エポキシ基または水酸基を有するものなどが挙げられる。
アクリルゴムの形状は、特に制限はないが、作業性を考慮すると粒子状のものが好ましい。アクリルゴムが粒子状の場合、その平均粒子径は、透明性なアクリル樹脂層の成形加工性を考慮すると、30〜150nmが好ましく、40〜120nmがより好ましい。アクリル樹脂層で使用されるアクリル樹脂は、特に制限されないが、少なくとも(メタ)アクリル酸エステルモノマーを構成単位とする重合体であることが好ましい。より具体的には、(メタ)アクリル酸エステルモノマーの単独重合体、2種以上の異なる(メタ)アクリル酸エステルモノマーの共重合体、あるいは(メタ)アクリル酸エステルモノマーと他のモノマーとの共重合体が好ましい。
ここで、(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ノルマルブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸セカンダリーブチル、(メタ)アクリル酸ターシャリーブチル、(メタ)アクリル酸イソボニル、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートなどが好ましく挙げられ、折り曲げ加工性や耐候性を考慮すると、(メタ)アクリル酸メチルがより好ましい。
2種以上の異なる(メタ)アクリル酸エステルモノマーの共重合体としては、上記例示されたものから選ばれる2種以上の(メタ)アクリル酸エステルの共重合体が例示され、これらの共重合体はランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよい。
(メタ)アクリル酸エステルモノマーと共重合体を形成する他のモノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能なものであれば特に限定されないが、本発明では、(メタ)アクリル酸、スチレン、(無水)マレイン酸、フマル酸、ジビニルベンゼン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレン、ジフェニルエチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、フッ化ビニル、ビニルアルコール、アクリロニトリル、アクリルアミド、ブタジエン、イソプレン、イソブテン、1−ブテン、2−ブテン、N−ビニル−2−ピロリドン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、ノルボルネン類などの脂環式オレフィンモノマー、ビニルカプロラクタム、シトラコン酸無水物、N−フェニルマレイミドなどのマレイミド類、ビニルエーテル類などが好ましく挙げられ、特にスチレン及び(無水)マレイン酸が共重合成分として好適である。すなわち、(メタ)アクリル酸エステルとスチレン又は(無水)マレイン酸の二元共重合体、(メタ)アクリル酸エステルとスチレン及び(無水)マレイン酸の三元共重合体が好適である。なお、(メタ)アクリル酸エステルと他のモノマーとの共重合体はランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよい。
また各種の透明熱可塑性樹脂層との接着の汎用性、化粧シート20を導管溝内へ彎曲させる際の変形追従性、及び耐擦傷性の点から、その樹脂成分(バインダー樹脂)として2液硬化型ウレタン樹脂が好ましい。
2液硬化型ウレタン樹脂としては、ポリオールを主体とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするウレタン樹脂である。ポリオールとしては、分子中に2個以上の水酸基を有するもので、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリウレタンポリオール等が用いられる。また、イソシアネートとしては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートが用いられる。例えば、2、4−トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4、4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、或いは、1、6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネートが用いられる。或いはまた、上記各種イソシアネートの付加体又は多量体を用いることができる。例えば、トリレンジイソシアネートの付加体、トリレンジイソシアネート3量体(trimer)等がある。尚、上記イソシアネートに於いて脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネートは耐候性、耐熱黄変性も良好に出来る点で好ましく、具体的には例えば1、6−ヘキサメチレンジイソシアネートなどが使用できる。
艶調整剤は、マット剤或いは艶消剤とも呼称され、化粧シート20表面に与える艶に応じて添加される。艶調整剤としてはシリカ、アルミナ(α−アルミナ等)、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、カオリナイト、アルミノシリケート等の無機物、或いはポリカーボネート、ナイロン、ウレタン樹脂等の有機物(樹脂)の微粒子が挙げられる。このうち、シリカが好ましい。
艶調整剤の平均粒径は、1μm以上10μm以下が好ましい。艶調整剤の添加量は、所望の光沢に応じて適宜選択するが、通常は、艶調整層4を構成する樹脂100質量部に対し、粒径が10μm以下の粒状粒子の形で20質量部以上30質量部以下範囲で添加される。
本実施形態においては、艶調整剤を構成する粒状粒子として、粒径が3μm以下の第1の粒状粒子と、粒径が5μm以上の第2の粒状粒子との2種類の粒状粒子を使用する。
即ち、相対的に粒径が小さい第1の粒状粒子と、相対的に粒径の大きな第2の粒状粒子とを使用する。
また、第1の粒状粒子と第2の粒状粒子との配合比は、相対的に第1の粒状粒子の方が多くなるように配合する。第1の粒状粒子と第2の粒状粒子との配合比は、好ましくは6:4〜8:2の範囲とすると良い。
ここで、発明者らは、次のことを確認して本発明に到った。
すなわち艶調整剤の粒径を3μm以下まで小さくすると、艶調整層4での白濁を抑えられ、粒径が3μmより大きく且つ5μm未満の粒径の艶調整剤が多いほど白濁の発生が発生しやすいことを確認した。このため、本実施形態では、粒径が3μmより大きく且つ5μm未満の粒径の艶調整剤を抑制する為に、艶調整剤として、粒径が3μm以下の第1の粒状粒子と、粒径が5μm以上の第2の粒状粒子との2種類の粒状粒子を使用する。但し、平均粒径であるので、粒径が3μmより大きく且つ5μm未満の粒径の艶調整剤もわずかに混入する可能性はあるものの、上記の2種類の粒状粒子を使用することで、粒径が3μmより大きく且つ5μm未満の粒径の艶調整剤を大幅に減少させることが可能となる。
また、第1の粒状粒子が多くなるほど白濁の効果は有ることを見出したが、第1の粒状粒子だけでは艶があがりすぎる事も確認したため、所望の艶調整を行うと言う観点から、相対的に粒径が大きな第2の粒状粒子も含有した。但し、第1の粒状粒子の方が多くなるように配合する。更に、第1の粒状粒子と第2の粒状粒子との配合比を6:4〜8:2の範囲に設定することが好ましい。ここで艶調整剤を添加して、マット部分の艶が反射光沢係数値で3から5程度とするのが意匠的に好ましい。
ここで、第1の粒状粒子の吸油率が、相対的に第2の粒状粒子の吸油率よりも高いことが好ましい。
吸油性は、多孔性の、つまりポーラス状の粒状粒子を使用することで実現可能である。そして単位面積当たりの開口率が多いほど吸油率が高くなる。
そして、発目者らが確認したところ、第1の粒状粒子の吸油率が、相対的に第2の粒状粒子の吸油率よりも高い方が、白濁防止に寄与していることを確認したため上記のように規定した。
艶調整層4に、樹脂100質量部に対し反応型シリコーン樹脂を10質量部以上50質量部以下含有することが好ましい。艶調整層4は、反応型シリコーン樹脂を含有することで、耐汚染性を備えるようになる。
反応型シリコーン樹脂としては、主鎖にシリコン骨格をもった材料、剥型剤等に使用されるシリコーンオイル、などが挙げられるが、特には耐汚染性の点から側鎖にシリコン骨格をもった紫外線効果型アクリレート樹脂が好適である。反応型シリコーン樹脂の含有量が10質量部より少ないと、耐汚染性が悪くなる傾向であり、50質量部より多いとシリコーンのブリードアウトによる基材層2との接着不良等の不具合が起こる可能性がある。
ここで、発明者らが確認したところ、艶調整層4に反応型シリコーン樹脂が満遍なく混入せず、偏析して混在している場合には、白濁し易い傾向があることを見出した。このため、反応型シリコーン樹脂の攪拌を良く行い、反応型シリコーン樹脂を艶調整層4中に70%以上、好ましくは80%以上の分散率で分散して混合されていると、反応型シリコーン樹脂の偏析が抑えられ、白濁抑制に寄与することを確認した。
また、床材としての硬さを確保する意味で粒径10μm以下のガラスビーズを適宜混入すると良い。後述の凸部5についても同様である。
〈凸部5〉
凸部5は紫外線硬化型樹脂など電離放射線硬化型樹脂から構成する。凸部5は、高さが30μ以上100μm以下で凸部5同士の間隔が1mm以上2mm以下の範囲となるように形成する。また、上記凸部5の電離放射線硬化型樹脂100質量部に対して粒径3〜10μmの粒状粒子を20〜30質量部含有したものが用いられる。
凸部5は艶調整層4と同様に艶を調整しても良い。
電離放射線硬化型樹脂としては、電磁波又は荷電粒子線の中で分子を架橋、重合させ得るエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線又は電子線などを照射することにより、架橋、硬化する樹脂組成物を指す。具体的には、従来又は電離放射線もしくは紫外線硬化性樹脂組成物として慣用されている重合性モノマー及び重合性オリゴマーないしはプレポリマーの中から適宜選択して用いることができる。
代表的には、重合性モノマーとして、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレート系モノマーが好適であり、中でも多官能性(メタ)アクリレートが好ましい。なお、ここで「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。多官能性(メタ)アクリレートとしては、分子内にエチレン性不飽和結合を2個以上有する(メタ)アクリレートであればよく、特に制限はない。具体的にはエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1、4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1、6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの多官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
多官能性(メタ)アクリレートとともに、その粘度を低下させるなどの目的で、単官能性(メタ)アクリレートを、本発明の目的を損なわない範囲で適宜併用することができる。単官能性(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの単官能性(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合性オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つオリゴマー、例えばエポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエステル(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系などが挙げられる。ここで、エポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、このエポキシ(メタ)アクリレート系オリゴマーを部分的に二塩基性カルボン酸無水物で変性したカルボキシル変性型のエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーも用いることができる。ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエーテル(メタ)アクリレート系オリゴマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
重合性オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエン(メタ)アクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーン(メタ)アクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂(メタ)アクリレート系オリゴマー、あるいはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等の分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマーなどがある。
また電離放射線硬化型樹脂からなる凸部5には、所望物性に応じて、各種添加剤を配合することができる。この添加剤としては、例えば耐候性改善剤、耐摩耗性向上剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤、着色剤などが挙げられる。
また凸部5の形状は、特に限定されず、丸、四角形、6角形の規則的に並んだような定形の形状でも、不定型な絵柄であってもよく、不定型な絵柄であると触感、マット感、光沢感及び意匠性に優れることから好ましい。また凸部5を絵柄模様層3と同調させることにより、リアル感が得られる。
凸部5に反応型シリコーン樹脂を10質量部以上50質量部以下含有することが好ましい。反応型シリコーン樹脂としては、主鎖にシリコン骨格をもった材料、剥型剤等に使用されるシリコーンオイル、などが挙げられるが、特には耐汚染性の点から側鎖にシリコン骨格をもった紫外線効果型アクリレート樹脂が好適である。反応型シリコーン樹脂の含有量が10質量部より少ないと、耐汚染性が悪くなる傾向であり、50質量部より多いとシリコンのブリードアウトによる基材との接着不良等の不具合が起こる可能性がある。あるいは後述する耐汚染薄膜コーティング樹脂層に用いる樹脂と同様ものであれば表面が同様の樹脂からなり、好ましいものとなる。
〈耐汚染薄膜コーティング樹脂層〉
耐汚染薄膜コーティング樹脂層は、層厚0.5〜1.5μmの耐汚染材料から構成される。耐汚染薄膜コーティング樹脂層に用いる樹脂としては、特に限定しないが、ブロックイソシアネート硬化型ウレタン系樹脂が好適に用いられる。層厚が0.5μmより薄いと十分な耐汚染の効果が得られず、層厚が1.5μmより厚いと立体感と意匠性を損なうものとなる。
〈裏面プライマー層1〉
裏面プライマー層1は設けなくても良い。
化粧シート20は、例えば木質系基材や無機質系基材等の各種の基材の表面に貼着(ラミネート)して使用されるものであり、一般的には該貼着の際には例えばウレタン系や酢酸ビニル系等の適宜の接着剤が使用される。このとき、基材層2の材質によっては(例えばオレフィン系樹脂フィルムである場合等)、係る一般的なラミネート用接着剤との接着性が不十分である場合もある。その様な場合には、基材層2の裏面に、一般的なラミネート用接着剤との接着性に優れた樹脂組成物からなる裏面プライマー層1を設けておくことが好ましい。
裏面プライマー層1としては、例えばウレタン系、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系等の各種のプライマー剤が知られており、これらの中から基材層2の材質に合わせたものを選んで使用すればよい。なお、裏面プライマー層1に例えばシリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の粉末を添加しておくと、裏面プライマー層1の表面が粗面化することによって、化粧シート20の巻取保存時のブロッキングが防止できると共に、投錨効果による上記ラミネート用接着剤との接着性の向上を図ることもできる。
本実施形態の化粧シート20にあっては、印刷などによって手触り感のある絵柄模様層3を設けたのちに、凹凸があるように見せるために、絵柄模様層3の上に艶調整層4を設けることで立体感を与えた。更に本実施形態の化粧シート20にあっては、盛り上げ印刷等で、絵柄模様に同調させた凸部5を設けて物理的な凹凸を形成して、より立体感を与えている。
また、艶調整層4に添加する艶調整剤の粒径を特定することで、艶調整剤として例えばシリカを使用したとしても、艶調整剤を添加することによる白濁を抑制して、透明感を中心とした意匠性を損なうこと無く、立体感を確保することが可能となる。すなわち、シート表面に所望の艶状態を確保しつつ、シート表面の白濁発生を抑制可能となる。
ここで、発明者らは、後述の通り、白濁が、光沢度の試験や色彩色差の試験では有意な差を検出できないことを確認し、目視外観官能試験で検出できることを確認している。
次に本発明の実施例について説明する。
〈実施例1〉
基材層2として、PBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂(大倉工業株式会社製の60OK0802)を76.2g/m使用して形成した。基材層2の厚さは0.06mmである。
その基材層2の上に、絵柄模様層3を印刷によって形成した。印刷のインキとしては、ウレタン・塩酢ビ系樹脂(東洋インキ株式会社製V351UR−T)をして使用し、インキの塗布量を1.8g/mに調整した。
更に、絵柄模様層3の上(絵柄がない部分については基材層2の表面)に対し、艶調整層4を形成した。
艶調整層4は、DICグラフィックス株式会社製UV178ハイマット(アクリル系樹脂と艶調整剤としてのシリカを含有)に対し、DICグラフィックス株式会社製の2液硬化型ウレタン樹脂G−XA、及びDICグラフィックス株式会社製の添加剤WGRNTを含有した液を塗布量4.1g/mで塗布・乾燥して形成した。
以上により、実施例1の艶調整層4では、アクリル系樹脂:2液硬化型ウレタン樹脂:ガラスビーズの質量比を100:10:5となった。なお、ガラスビーズの粒径は6〜7μmである。
上記の艶調整剤としてのシリカは、粒径が2μm〜3μmのAタイプと粒径5μm〜6μmのBタイプの二種類だけからなり、AタイプとBタイプの質量比を2:1にした。主剤樹脂全体に対し、Aタイプが8〜9%、Bタイプが4〜5%含有していた。
ここで、艶調整4を構成するUV178ハイマットには、主剤樹脂にG−UV315STを15部含む。更に添加剤EX40205を5部添加した。上記添加剤は、反応型シリコーン樹脂を含み、艶調整層4内に70%以上の分散率で分散されている。
更に、艶調整層4の上に、盛り上げによって凸部5を形成した。
凸部5は、DICグラフィックス株式会社製のUV117グロス(アクリル系樹脂)/UV117ハイマット(アクリル系樹脂+シリカ等)/添加剤G−UV315ST(シリコーン変性ウレタンアクリレート系樹脂等、消泡剤)/添加剤G−UV120GRをそれぞれ、33.3質量部/66.7質量部/10質量部/20質量部の割合で混合した液を、塗布量1.15g/mで塗布することで形成した。
また基材層2の裏面に対して、2液硬化ウレタン樹脂(シリカ添加)を1.2g/mで塗布して裏面プライマー層1を形成した。
〈比較例1〉
艶調整層4の構成以外は、上記第1実施例と同様に形成した。
比較例1の艶調整層4は、DICグラフィックス株式会社製のUV164ハイマット(アクリル系樹脂 艶調整剤としてのシリカを含む)/ウレタン硬化剤G−XA/添加剤G−UV315ST/添加剤WGRNTを、100質量部/17質量部/15質量部/5質量部の割合で配合して液を形成し、塗布量 4.1g/mで塗布・乾燥して形成した。
ここで、比較例1の艶調整層4に含まれるシリカの粒径は、粒径が2μm〜3μmのAタイプと、粒径3〜4μmのCタイプと、粒径5μm〜6μmのBタイプの三種類が混合し、A:B:Cの割合が、ほぼ1:1:1になっている。なお、全塗布量に対して、各タイプのシリカがそれぞれ約4〜5%含有した状態になっていた。
尚、比較例1の艶調整層4では、反応型シリコーン樹脂を含む添加剤の分散率が50〜60%程度の推定される。
〈比較例2〉
比較例1の艶調整層4を形成する液中の添加剤G−UV315STの量を5質量部減らした以外は、比較例1と同様である。添加剤G−UV315STの量を5質量部減らすことで、比較例2は、比較例1に比べて、反応型シリコーン樹脂を含む添加剤が少なくなっている。
〈評価について〉
実施例1及び比較例1,2に対し、次の評価判定を実施した。
「表面光沢測定〉
JIS Z 8741:1997「鏡面光沢度−測定方法」により、60°表面光沢度を測定した。
測定は、各試料に対し、実施例1及び比較例1,2における絵柄模様の位置が同位置となるように調整して、10箇所の位置で測定し、平均値を求めた。
測定結果を表1に示す。
Figure 0006503886
表1から分かるように、光沢度では有意な差が検出出来なかった。
「色彩色差の測定」
L*a*b*表色系(国際照明委員会ICE1976)に基づき、色彩色差計CR―300測定ヘッド口径80mmφを使用して測定した。
測定は、各試料に対し、実施例1及び比較例1,2における絵柄模様の位置が同位置となるように調整して、10箇所の位置で測定し、平均値を求めた。
測定結果を表2に示す。
Figure 0006503886
表2から分かるように、色彩色差では有意な差が検出出来なかった。
「目視外観官能試験」
各試料に対し、10人の目視確認を行った。
評価は、次の通りとした。
○ 白濁がほとんどない 合格
△ 白濁がわずかに把握できる 合格
× 白濁している
評価結果を表3に示す。
Figure 0006503886
表3から分かるように、Cタイプのシリカを排除してAタイプのシリカを多くした実施例1は、比較例1,2に比べて白濁が大幅に抑えられることが分かる
また、比較例1に比べて比較例2の方が白濁が抑えられているが、これは分散率が60%以下のシリコーンの量を減らしたためと推定される。
これに対し、実施例1では、耐汚染性の効果があるシリコーンの量を減らすことなく、白濁を抑えられることが分かった。
ここで、実施例1では、AタイプのシリカとBタイプのシリカの配合を2:1に調整した場合であるが、AタイプのシリカとBタイプのシリカの配合を6:4とした場合、及び8:2とした場合であっても、比較例1,2に比べて白濁が大幅に抑えられたことを確認している。
1 裏面プライマー層
2 基材層
3 絵柄模様層
4 艶調整層
5 凸部
20 化粧シート

Claims (8)

  1. 基材層の上に、絵柄模様層、透明な樹脂に艶調整剤が添加された艶調整層、上記絵柄模様層と同調して配置される凸部が、この順に形成され、
    上記艶調整剤は、上記艶調整層を構成する樹脂100質量部に対し、粒径が10μm以下の粒状粒子の形で10.9質量部以上12.7質量部以下含有し、
    上記艶調整剤を構成する粒状粒子は、粒径が3μm以下の第1の粒状粒子と、粒径が5μm以上の第2の粒状粒子との2種類の粒状粒子からなり、粒径が3μm超5μm未満の粒状粒子を実質的に含まないことを特徴とする化粧シート。
  2. 上記第1の粒状粒子と上記第2の粒状粒子との配合比が6:4〜8:2の範囲であることを特徴とする請求項1に記載した化粧シート。
  3. 上記第1の粒状粒子の吸油率は、上記第2の粒状粒子の吸油率よりも高いことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した化粧シート。
  4. 上記艶調整層は2液硬化型ウレタン樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載した化粧シート。
  5. 上記艶調整層に、樹脂100質量部に対し反応型シリコーン樹脂を10質量部以上50質量部以下含有したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載した化粧シート。
  6. 上記反応型シリコーン樹脂は、上記艶調整層4中に70%以上の分散率で分散して混合されていることを特徴とする請求項5に記載した化粧シート。
  7. 上記凸部は、電離放射線硬化型樹脂からなり、その凸部を構成する樹脂100質量部に対し、粒径3μm以上10μm以下の粒状粒子を20質量部以上30質量部以下含有することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載した化粧シート。
  8. 上記凸部が形成されていない上記艶調整層の表面に透明な汚染樹脂層を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載した化粧シート。
JP2015104891A 2015-05-22 2015-05-22 化粧シート Active JP6503886B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015104891A JP6503886B2 (ja) 2015-05-22 2015-05-22 化粧シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015104891A JP6503886B2 (ja) 2015-05-22 2015-05-22 化粧シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016215548A JP2016215548A (ja) 2016-12-22
JP6503886B2 true JP6503886B2 (ja) 2019-04-24

Family

ID=57577951

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015104891A Active JP6503886B2 (ja) 2015-05-22 2015-05-22 化粧シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6503886B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6503885B2 (ja) * 2015-05-22 2019-04-24 凸版印刷株式会社 不燃化粧板
JP6720591B2 (ja) * 2016-03-09 2020-07-08 凸版印刷株式会社 化粧シート
JP2021130260A (ja) * 2020-02-20 2021-09-09 凸版印刷株式会社 化粧シート及び化粧板

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05229067A (ja) * 1992-02-21 1993-09-07 Dainippon Printing Co Ltd スウェード調化粧材
JP2004050827A (ja) * 2002-05-30 2004-02-19 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シートとその製造方法、及び化粧材
JP2007231589A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Dainippon Printing Co Ltd 化粧板
JP5899889B2 (ja) * 2011-12-15 2016-04-06 株式会社トッパン・コスモ 化粧シート
JP5921182B2 (ja) * 2011-12-20 2016-05-24 株式会社きもと 目隠し用シート
JP6040835B2 (ja) * 2013-03-28 2016-12-07 大日本印刷株式会社 加飾シート及び加飾樹脂成形品
JP6503885B2 (ja) * 2015-05-22 2019-04-24 凸版印刷株式会社 不燃化粧板

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016215548A (ja) 2016-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6349914B2 (ja) 多層光沢化粧シート
JP5630161B2 (ja) 不燃性化粧シート及びこれを用いた不燃性化粧鋼板
JP5899889B2 (ja) 化粧シート
JP4957319B2 (ja) 鋼板用化粧シート及びこれを用いた化粧鋼板
JP6561614B2 (ja) 化粧シート及び化粧板
JP5056693B2 (ja) 鋼板用化粧シート及びこれを用いた化粧鋼板
JP6503886B2 (ja) 化粧シート
JP5287077B2 (ja) 鋼板用化粧シート及びこれを用いた化粧鋼板
JP2009108136A (ja) (メタ)アクリル系フィルムおよびこれを用いたマーキングフィルム
JP6503885B2 (ja) 不燃化粧板
JP6720591B2 (ja) 化粧シート
JP6586746B2 (ja) 化粧シート及び化粧材
JP5471731B2 (ja) 鋼板用化粧シート及びこれを用いた化粧鋼板
JP5056692B2 (ja) 鋼板用化粧シート及びこれを用いた化粧鋼板
JP6620568B2 (ja) 不燃化粧板
JP2007229995A (ja) 化粧タックシート
JP2020100721A (ja) 粘着シート及び粘着シートを粗面に適用する方法
JP5056690B2 (ja) 鋼板用化粧シート及びこれを用いた化粧鋼板
JP6950155B2 (ja) 化粧シートおよび化粧板
KR20090053608A (ko) 스피커 그릴 접착용 양면 테이프
JP6586750B2 (ja) 化粧シート及び化粧材
JP2017159585A (ja) 化粧シート、化粧板
JP6834866B2 (ja) フィルム積層体及びその製造方法
JP6476993B2 (ja) 不燃化粧板
JP5380982B2 (ja) 鋼板用化粧シート及びこれを用いた化粧鋼板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180419

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181211

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190311

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6503886

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250