JP6503284B2 - 建具 - Google Patents
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Description
近年、一般の建築物においても大きな開口部が求められており、例えば四枚建ての引き違い窓等の大きな開口が得られる建具が採用されている。
このような、四枚建ての引き違い窓においては、一枚の網戸では塞ぐことのできない大開口が生じる場合があり、そのような大開口を二枚の網戸を突き合わせた状態で配置することがあった。
本発明の建具を、建物開口部に配置された枠体の室内外二条の案内レールに対して、内障子及び外障子をそれぞれ二枚ずつ配置して四枚建ての引き違い窓とし、四枚の引き戸の室外側に二枚の網戸を突合せ自在に配置してなる大開口用の引き違い窓の実施形態を用いて説明する。
本発明の実施形態に係る建具は、図1(a)に示すように、建物開口部に配置され上枠11,下枠12及び左、右縦枠13,14を四周に組んでなる枠体1に対して、例えば上框21,下框22及び左、右縦框23,24を四周に組んで内周にガラス等パネルを装着してなる内障子2を含む合計四枚の障子2,3,4,5をそれぞれ摺動自在に配置してなる四枚建ての引き違い窓であって、図1(b)に示すように、障子2,3,4,5の室外側には、二枚の網戸6,7が摺動自在及び突合せ自在に配置されている。
枠体1を構成する上枠11は、図2に示すように、建物開口部に固定され、内周面(下面)に内障子2,3が案内される室内側案内部111a及び外障子4,5が案内される室外側案内部111bを有する上枠本体部111と、上枠本体部111の室外側に連設される網戸案内上レール112とを備えており、下枠12は、建物開口部に固定され、内周面(上面)に内障子2,3が案内される室内側案内レール121a及び外障子4,5が案内される室外側案内レール121bとを有する下枠本体部121と、下枠本体部121の室外側に連設される網戸案内下レール122を備えている。
枠体1を構成する左、右縦枠13、14は略同一形状をなしており、図3に左縦枠13について示すように、建物開口部に固定される外周壁により構成されており、外周壁の内周面室外側には、障子2,3の閉鎖時に外障子4の左縦框43が当接して外障子4を室内側に引き寄せる引寄部13aが形成されている。
内障子2、3を構成する左、右縦框は、図3に示すように、二枚の内障子2,3で左右の縦框の構成が異なっており、室内側から見て左側に配置される内障子2の右縦框24と同右側に配置される内障子3の左縦框33が建具の閉鎖時に突き合わされる突合せ框として構成されており、内障子2の左縦框23と内障子3の右縦框34(図示はない。)は、後述する外障子4,5に対する召合せ框として構成されている。
突合せ框である内障子2の右縦框24及び内障子3の左縦框33には、お互いの突合せ部の気密を行う気密材が長さ方向に沿って設けられており、召合せ框である左縦框23及び右縦框34には、外障子4,5の召合せ框の室内側面に当接する気密材が框材の長さ方向に沿って設けられている。
なお、図示はされていないが、室内側から見て右側に配置される外障子5については、左縦框53が内障子3の右縦框34に対する召合せ框として構成されており、右縦框54が閉鎖時に右縦枠14に当接する戸先框として構成されている。
本実施形態の建具に採用される網戸6,7について、室内側から見て左側に配置される網戸6(以下、「左網戸6」という。)を用いて説明する。左網戸6は、網戸上框61、網戸下框62及び網戸左縦框63,網戸右縦框64を四周に組んでなる網戸框の内周に網状体65を張設してなり、上枠11の網戸案内上レール112と下枠12の網戸案内下レール122との間に左右方向に摺動自在に支持されており、室内側から見て右側に配置される網戸7(以下、「右網戸7」という。)と突き合わせ自在に支持されている。
なお、内観右側に配置される網戸7については、その構成のほとんどが左網戸6と同様なので、重複する説明は省略する。
以上のように本実施形態の建具に用いられる網戸は、左網戸6の網戸左縦框63,網戸右縦框64と外障子4との隙間を塞ぐ防虫部材m1を備えており、網戸と外障子との隙間からの虫等の侵入を防いでいるが、本実施形態の外障子4の下框42は、図2に示すように、戸車26が装着されている室内側の下框案内部421に対して、二重ガラス等のパネル体が装着される下框本体部422が室外側に張り出して幅広に形成されていることから、外障子4の下框42の下框案内部421の室外側面と網戸6の左右の網戸縦框63,64の室内側面との間には、大きな隙間S1が生じ、隙間S1を通じて虫が侵入する可能性がある。
そこで、本実施形態の建具においては、左網戸6の網戸下框62の室内側に上記隙間S1を封鎖するモヘア部材m3を配置している。
そして、左、右網戸6,7の突合せ部の下方位置、すなわち左網戸6の網戸下框62の端部と右網戸7の網戸下框72の端部とが突き合わされる突合せ部において、室内外に連通する隙間が生じないように、左網戸6の網戸下框62及び右網戸7の網戸下框72の小口に装着される戸車部品等に塞ぎ部等を設けている。
このように、本実施形態の建具においては、左、右網戸6,7の網戸縦框の下方位置に外障子に向けてモヘア部材を配置するとともに、左、右網戸6,7の突合せ框を見込み方向に重複させ、網戸下框の突合せ小口に装着される戸車部品等に塞ぎ部等を設けることで、左、右網戸6,7の突合せ部における防虫構造を構成している。
以下、防虫構造について、図5,6を参考にして説明する。
室内側塞ぎ部843は、凸形状を有する上壁部843aと、上壁部843aの室外側に連設される見付け壁部843bと、室内側に上下方向に延びるシール部843cとからなり、図5に示すように、左網戸6の上壁部833aを凹形状に形成することにより、左網戸6と右網戸7とを突き合わせた際に、見付け壁部833b,843bの端面同士が当接するとともに、左網戸6の凹状上壁部833aと右網戸7の凸状上壁部843aとが凹凸係合して、虫の侵入経路を塞ぐとともに見込み方向のずれを防止している。
このように、左、右網戸6,7の突合せ下部における必須の構成部材である小口キャップ82と戸車部品84とによって、左右網戸の突合せ下部における隙間を塞ぐ主塞ぎ手段を構成している。
モヘア保持部861には、網戸左縦框73の室内側面と障子4,5の下枠案内部421との間の隙間S1を埋めるのに十分な長さを有するモヘア部材m3が保持されており、隙間S1からの虫の侵入を防止している。
ところで、枠体1に支持される外障子4,5は一様ではなく、装着するガラス等パネルの厚みなどの違いによって見込み寸法が異なるものであるが、例えば図7に示すように、下框本体部422(522)の見込み寸法が大きい下框42,52を組んでなる外障子4,5を四枚建ての引き違い窓に採用することがある。
それに伴って、網戸6,7の網戸下框62及び網戸下框72の見込み寸法t2を大きくする必要があるが、見込み寸法が大きい網戸下框62及び網戸下框72に対して、小口キャップ81、小口キャップ82及び戸車部品83,84からなる主塞ぎ手段を配置しても、網戸6,7の網戸下框62及び網戸下框72の間全体の間隙を埋めることができず、小口キャップ81、82の室内側と戸車部品83,84との間に上下方向に連通する隙間S2が生じてしまい、そこから虫が侵入する危険性がある。
なお、網戸下框62,72の見込み寸法が異なる場合であっても、網戸縦框を兼用するとともに、戸車部品を装着する網戸下框案内部622の形状や寸法を共通とすることができ、網戸縦框を介して取り付けられる小口キャップ81,82や網戸下框案内部622、722内に配置される戸車部品83,84は、図2に示す実施形態のそれと変更する必要はないので、その説明は省略する。
右網戸6及び左網戸7に用いられるモヘア保持部品87,88は、キャップ部872,882によって網戸下框62及び網戸下框72の小口を覆うとともに、網戸右縦框64,網戸左縦框73の室内側面に当接するようにモヘア保持部871,881を形成するものであることから、網戸下框62及び網戸下框721の見込み寸法に応じて、モヘア保持部品87,88のキャップ部872,882の見込み方向の寸法は変更されて形成されるものであって、図8に示すモヘア保持部品87,88は、先に説明したモヘア保持部品85,86に比較して、図8に示す網戸下框62,72の見込み寸法t2と図6に示す建具の網戸下框62,72の見込み寸法t1との差(t2−t1)の分だけ大きく形成されている。
それに対して、他方のモヘア保持部品87は、網戸下框62及び網戸下框721の見込み寸法に応じてキャップ部872,882の見込み方向の寸法は変更されて形成されているが、上下塞ぎ部884は形成されない。
その際、隙間S2を一方のモヘア保持部品88に形成した上下塞ぎ部884で塞いでいるので、隙間S2において左網戸6の戸車部品83の上壁部833aと右網戸7の戸車部品84の上壁部843aとの突き当たり面と左右方向にずれた突き当り面を形成することで、より確実に虫の侵入を防止することができる。
また、他方のモヘア保持部品87を左網戸6の戸先框である左縦框63及び右網戸7の戸先框である右縦框74に配置されるモヘア保持部品と兼用するように設計することができ、部品の種類の増加を防止でき、また、取り付け間違いが防止でき、施工性が向上する。
11 :上枠
12 :下枠
13 :右縦枠
14 :右縦枠
2 :内障子
3 :内障子
4 :外障子
5 :外障子
6 :左網戸
62 :網戸下框
64 :網戸右縦框
7 :右網戸
72 :網戸下框
73 :網戸左縦框
81 :小口キャップ
82 :小口キャップ
83 :戸車部品
84 :戸車部品
85 :モヘア保持部品
86 :モヘア保持部品
87 :モヘア保持部品
88 :モヘア保持部品
Claims (1)
- 建物開口部に設置される枠体と、枠体に対して突き合せ可能に支持される複数の障子と、枠体に対して室外側に持ち出されて支持されるとともに、突き合わせ可能に支持される複数の網戸とを有し、
複数の網戸は、その突合せ端部下方部位に、網戸の突合せ端同士の隙間及び網戸と障子との隙間を塞ぐ防虫構造を備えており、
防虫構造は、
下框の室内側突合せ部の隙間を塞ぐ室内側塞ぎ部を備える戸車部品と、下框の室外側突合せ部の隙間を塞ぐ室外側塞ぎ部を備える小口キャップとからなる主塞ぎ手段と、
室内側塞ぎ部の上方位置に配置されて網戸と障子との隙間を塞ぐモヘア部材を保持するモヘア保持部と網戸の見込み寸法に応じて戸車部品の室内側塞ぎ部と小口キャップの室外側塞ぎ部との間に生じる上下方向の隙間を塞ぐ上下塞ぎ部を備えるモヘア支持部品からなる副塞ぎ手段との組み合わせにより構成される
ことを特徴とする建具。
Priority Applications (1)
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JP2015234806A JP6503284B2 (ja) | 2015-12-01 | 2015-12-01 | 建具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2015234806A JP6503284B2 (ja) | 2015-12-01 | 2015-12-01 | 建具 |
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JP6503284B2 true JP6503284B2 (ja) | 2019-04-17 |
Family
ID=59017916
Family Applications (1)
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JP2015234806A Active JP6503284B2 (ja) | 2015-12-01 | 2015-12-01 | 建具 |
Country Status (1)
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