JP6500741B2 - シートベルト用ウェビング及びその製造方法並びにシートベルト - Google Patents

シートベルト用ウェビング及びその製造方法並びにシートベルト Download PDF

Info

Publication number
JP6500741B2
JP6500741B2 JP2015208373A JP2015208373A JP6500741B2 JP 6500741 B2 JP6500741 B2 JP 6500741B2 JP 2015208373 A JP2015208373 A JP 2015208373A JP 2015208373 A JP2015208373 A JP 2015208373A JP 6500741 B2 JP6500741 B2 JP 6500741B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
webbing
curved
woven
weave
woven structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015208373A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017081202A (ja
Inventor
篤樹 若山
篤樹 若山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Boshoku Corp
Original Assignee
Toyota Boshoku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Boshoku Corp filed Critical Toyota Boshoku Corp
Priority to JP2015208373A priority Critical patent/JP6500741B2/ja
Publication of JP2017081202A publication Critical patent/JP2017081202A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6500741B2 publication Critical patent/JP6500741B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)

Description

本発明は、シートベルト用ウェビング及びその製造方法並びにシートベルトに関し、更に詳しくは、衝突時にシートベルトから乗員へ作用する圧力負荷を軽減することができるシートベルト用ウェビング及びその製造方法並びにシートベルトに関する。
近年、シートベルト及びこれに付随した機構においては、初期の拘束力を向上させるための工夫がなされている。即ち、例えば、低伸度のウェビングを用いる方法や、衝撃負荷時にウェビングを強制的に巻取り、シートベルトの伸び出し量を抑えるように設計されたテンションリデューサー機構を具備する方法が知られている。これらの方法の採用により、乗員に対する加速G負荷や二次衝突を抑制できるものの、シートベルトからの乗員の胸部付近に対する負荷は、これらの方法を採用しない場合に比べて大きくなる傾向がある。この対策として、シートベルトのリトラクタにフォースリミッター等の機械的なエネルギー吸収装置を搭載する方法が知られている。しかしながら、このような機械的構成とは、別に、シートベルト用ウェビング自体において、乗員への負荷軽減を図ることができる方法が求められている。
このような技術としては、下記特許文献1に、衝突時にシートベルトから乗員へ作用する圧力負荷を軽減することができるシートベルト用ウェビングが開示されている。
特開2013−212802号公報
上記特許文献1には、経糸として扁平断面糸を採用し、扁平断面糸の短径がシートベルト用ウェビングの幅方向に配列されるように織り込んでおき、衝突時に、扁平断面糸が横転し、長径がシートベルト用ウェビングの幅方向に配列することで、シートベルト用ウェビングの幅が拡張される技術が開示されている。
この技術では、扁平断面糸の横転によってシートベルト用ウェビングの幅を拡張できる点で優れている。しかしながら、衝突等の際の力の入力方向に依存して扁平断面糸の横転方向が揃わない可能性がある。即ち、シートベルト用ウェビングの厚み方向に力が加わった場合であっても、扁平断面糸は、左回りに横転するものと、右回りに横転するものが混在する可能性がある。そのため、扁平断面糸の横転方向が一定とならない場合には、拡張幅にバラツキを生じる可能性があり、必要な拡張幅を設計することが難しくなるという問題がある。
また、シートベルト用ウェビングの構成糸として汎用されているポリエチレンテレフタレート繊維やポリアミド繊維等は、衝突によって生じ得る荷重域において扁平形状を維持でき無い可能性がある。従って、衝突荷重下においても、扁平形状を維持でき、必要に応じて横転可能な扁平断面糸にできる繊維材料が制約され、コスト増を招く可能性がある。
従って、上述のような課題を生じない、従来と異なる機序によってシートベルト用ウェビングの幅を拡張できる技術が求められている。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、従来とは異なる機序によってシートベルト用ウェビングの幅を拡張できるシートベルト用ウェビング及びその製造方法、並びに、このようなシートベルト用ウェビングを用いたシートベルトを提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
請求項1に記載のシートベルト用ウェビングは、一面側に突出した湾曲状横断面が長手方向に連続して形成された第1湾曲帯と、
他面側に突出した湾曲状横断面が長手方向に連続して形成された第2湾曲帯と、が交互に配置された蛇腹構造を備え、
前記第1湾曲帯は、緯糸のとび量が表裏で異なる織組織(A)で形成され、且つ、前記織組織(A)の前記緯糸のとび量が多い面が前記第1湾曲帯の凹面を形成し、
前記第2湾曲帯は、緯糸のとび量が表裏で異なる織組織(B)で形成され、且つ、前記織組織(B)の前記緯糸のとび量が多い面が前記第2湾曲帯の凹面を形成していることを要旨とする。
請求項2に記載のシートベルト用ウェビングは、請求項1に記載のシートベルト用ウェビングにおいて、前記織組織(A)は、前記織組織(B)が表裏反転された織組織であることを要旨とする。
請求項3に記載のシートベルト用ウェビングは、請求項1又は2に記載のシートベルト用ウェビングにおいて、前記織組織(A)は、織組織(A)及び織組織(A)を含む2種以上の異なる織組織を含み、
前記第1湾曲帯は、前記織組織(A)によって形成された中央帯部と、前記織組織(A)によって形成された両側帯部と、を備え、
前記織組織(A)は、前記織組織(A)よりも前記凹面側における前記緯糸のとび量が多くされていることを要旨とする。
請求項4に記載のシートベルト用ウェビングは、請求項1乃至3のうちのいずれかに記載のシートベルト用ウェビングにおいて、前記織組織(B)は、織組織(B)及び織組織(B)を含む2種以上の異なる織組織を含み、
前記第2湾曲帯は、前記織組織(B)によって形成された中央帯部と、前記織組織(B)によって形成された両側帯部と、を備え、
前記織組織(B)は、前記織組織(B)よりも前記凹面側における前記緯糸のとび量が多くされていることを要旨とする。
請求項5に記載のシートベルト用ウェビングは、請求項1乃至4のうちのいずれかに記載のシートベルト用ウェビングにおいて、前記第1湾曲帯と前記第2湾曲帯との間に、緯糸のとび量が表裏で均等な織組織(C)で形成された非湾曲帯を備えることを要旨とする。
請求項6に記載のシートベルト用ウェビングは、請求項1乃至5のうちのいずれかに記載のシートベルト用ウェビングにおいて、前記緯糸は、両側端で折り返されていることを要旨とする。
請求項7に記載のシートベルト用ウェビングは、請求項1乃至6のうちのいずれかに記載のシートベルト用ウェビングにおいて、前記織組織(A)及び前記織組織(B)の各々の経糸及び前記緯糸のうちの少なくとも前記緯糸は、熱収縮されていることを要旨とする。
請求項8に記載のシートベルトは、請求項1乃至7のうちのいずれかに記載のシートベルト用ウェビングを用いたことを要旨とする。
請求項9に記載のシートベルト用ウェビングの製造方法は、請求項1に記載の前記シートベルト用ウェビングの製造方法であって、
前記シートベルト用ウェビングとなる前駆体ウェビングであり、前記織組織(A)及び前記織組織(B)を有する前駆体ウェビングを熱処理する熱処理工程を備え、
前記熱処理工程では、前記前駆体ウェビングの両幅端を保持することなく前記熱処理を行うことを要旨とする。
本発明のシートベルト用ウェビングは、一面側に突出した第1湾曲帯と、他面側に突出した第2湾曲帯と、が交互に配置された蛇腹構造を備える。
これにより、厚み方向の力によって、第1湾曲帯及び第2湾曲帯の湾曲を弱め、より平坦に近い形状へと変形させることで、シートベルト用ウェビングの幅を拡張することができる。即ち、従来と異なる機序によってシートベルト用ウェビングの幅を拡張できる。そして、幅拡張を起こすための変形方向が、第1湾曲帯においても第2湾曲帯においても、厚み方向であることから、安定してシートベルト用ウェビングの幅を拡張させることができる。
更に、第1湾曲帯は、緯糸のとび量が表裏で異なる織組織(A)で形成され、且つ、織組織(A)の緯糸のとび量が多い面が第1湾曲帯の凹面を形成している。また、第2湾曲帯は、緯糸のとび量が表裏で異なる織組織(B)で形成され、且つ、織組織(B)の緯糸のとび量が多い面が第2湾曲帯の凹面を形成している。
このように、第1湾曲帯及び第2湾曲帯の湾曲形状は、各々織組織(A)及び織組織(B)によって形成されており、幅拡張の機序は、織組織(A)及び織組織(B)によって得られている。従って、利用する繊維材料の制約を受けることがない。
本発明のシートベルト用ウェビングにおいて、織組織(A)が、織組織(B)を表裏反転させた織組織である場合には、第1湾曲帯と第2湾曲帯との織組織によって生じる差異を防止して、より均等に揃った第1湾曲帯及び第2湾曲帯を形成でき、より安定したシートベルト用ウェビングの幅拡張を実現できる。
本発明のシートベルト用ウェビングにおいて、織組織(A)が、織組織(A)及び織組織(A)を含む2種以上の異なる織組織を含み、第1湾曲帯が、織組織(A)によって形成された中央帯部と、織組織(A)によって形成された両側帯部と、を備え、織組織(A)は、織組織(A)よりも凹面側における緯糸のとび量が多くされている場合には、中央帯部ではより強く湾曲された湾曲形状としつつ、両側帯部ではより弱く湾曲された湾曲形状することができる。即ち、必要に応じて、第1湾曲帯の湾曲を制御することができ、より自在なシートベルト用ウェビングの設計が可能となる。
本発明のシートベルト用ウェビングにおいて、織組織(B)が、織組織(B)及び織組織(B)を含む2種以上の異なる織組織を含み、第2湾曲帯は、織組織(B)によって形成された中央帯部と、織組織(B)によって形成された両側帯部と、を備え、織組織(B)は、織組織(B)よりも凹面側における緯糸のとび量が多くされている場合には、中央帯部ではより強く湾曲された湾曲形状としつつ、両側帯部ではより弱く湾曲された湾曲形状することができる。即ち、必要に応じて、第2湾曲帯の湾曲を制御することができ、より自在なシートベルト用ウェビングの設計が可能となる。
本発明のシートベルト用ウェビングにおいて、第1湾曲帯と第2湾曲帯との間に、緯糸のとび量が表裏で均等な織組織(C)で形成された非湾曲帯を備える場合には、湾曲させる必要がない所望の個所が存在する場合に、非湾曲帯(平板状の帯域等)を有することができる。このため、必要に応じた形状とすることができ、より自在なシートベルト用ウェビングの設計が可能となる。
本発明のシートベルト用ウェビングにおいて、緯糸が、両側端で折り返されている場合には、両幅端が緯糸で閉じられた、いわゆる、耳を有する織物となっており、シートベルト用ウェビングとして特に適する。
本発明のシートベルト用ウェビングにおいて、織組織(A)及び織組織(B)の各々の経糸及び緯糸のうちの少なくとも緯糸が、熱収縮されている場合には、緯糸の熱収縮によって、上述の湾曲形状が維持されており、熱収縮されていない場合に比べて、形態安定性がより優れる。
本発明のシートベルトによれば、本発明のシートベルト用ウェビングの構成をそのまま備える。このため、厚み方向の力によって、第1湾曲帯及び第2湾曲帯の湾曲を弱め、より平坦に近い形状へと変形させることで、シートベルトの幅を拡張することができる。即ち、従来と異なる機序によってシートベルトの幅を拡張できる。そして、幅拡張を起こすための変形方向が、第1湾曲帯においても第2湾曲帯においても、厚み方向であることから、安定してシートベルトの幅を拡張させることができる。
更に、第1湾曲帯は、緯糸のとび量が表裏で異なる織組織(A)で形成され、且つ、織組織(A)の緯糸のとび量が多い面が第1湾曲帯の凹面を形成している。また、第2湾曲帯は、緯糸のとび量が表裏で異なる織組織(B)で形成され、且つ、織組織(B)の緯糸のとび量が多い面が第2湾曲帯の凹面を形成している。
このように、第1湾曲帯及び第2湾曲帯の湾曲形状は、各々織組織(A)及び織組織(B)によって形成されており、幅拡張の機序は、織組織(A)及び織組織(B)によって得られている。従って、利用する繊維材料の制約を受けることがない。
本発明のシートベルト用ウェビングの製造方法は、シートベルト用ウェビングとなる前駆体ウェビングであり、織組織(A)及び織組織(B)を有する前駆体ウェビングを熱処理する熱処理工程を備え、熱処理工程では、前駆体ウェビングの両幅端を保持することなく熱処理を行う。このため、横方向の外へ向いたテンションが付加されない状態で熱処理されることとなり、第1湾曲帯及び第2湾曲帯の湾曲をより簡易且つ確実に得ることができる。そして、これら第1湾曲帯及び第2湾曲帯の湾曲によって本来の幅よりも狭く収縮された幅のシートベルト用ウェビングを簡便且つ確実に得ることができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部位を示す。
本シートベルト用ウェビングの一例を説明する説明図である。 本シートベルト用ウェビングの第1湾曲帯の一例を説明する説明図である。 本シートベルト用ウェビングの第2湾曲帯の一例を説明する説明図である。 本シートベルト用ウェビングにおいて第1湾曲帯と第2湾曲帯との間に非湾曲帯を導入した形態を説明する説明図である。 本シートベルト用ウェビングの幅端の一例を説明する説明図である。 着座した状態における本シートベルトを側面から説明する説明図である。 図6のシートベルトの拡張状態を側面から説明する説明図である。 本シートベルトの拡張前後の状態を比較して正面から説明する説明図である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
[1]シートベルト用ウェビング
本発明のシートベルト用ウェビング(1)は、一面(1a)側に突出した湾曲状横断面(S111)が長手方向(D)に連続して形成された第1湾曲帯(11)と、
他面(1b)側に突出した湾曲状横断面(S121)が長手方向(D)に連続して形成された第2湾曲帯(12)と、が交互に配置された蛇腹構造を備え、
第1湾曲帯(11)は、緯糸(WE)のとび量が表裏で異なる織組織(A)で形成され、且つ、織組織(A)の緯糸(WE)のとび量が多い面が第1湾曲帯(11)の凹面(S112)を形成し、
第2湾曲帯(12)は、緯糸(WE)のとび量が表裏で異なる織組織(B)で形成され、且つ、織組織(B)の緯糸(WE)のとび量が多い面が第2湾曲帯(12)の凹面(S122)を形成していることを特徴とする。
シートベルト用ウェビング1(以下、「ウェビング」ともいう)は、通常、細幅の織物として形成される。
このウェビング1は、一面1a側に突出した湾曲状横断面S111(第1湾曲状横断面S111)を有し、この第1湾曲状横断面S111が長手方向Dに連続して形成された第1湾曲帯11を備える(図1参照)。更に、他面1b側に突出した湾曲状横断面S121(第2湾曲状横断面S121)を有し、この第2湾曲状横断面S121を長手方向Dに連続して形成された第2湾曲帯12を備える(図1参照)。これらの第1湾曲状横断面S111と第2湾曲状横断面S121とは、交互に配置されており、その結果、ウェビング1は、蛇腹構造を備えている(図1参照)。
このような蛇腹構造を備えることで、ウェビング1は、実際の幅の長さよりも、狭く収縮した形態を得ることができる。そして、衝突等の事象によって、ウェビング1の厚み方向Dに力が加わった際には、蛇腹構造が広がり、ウェビング1の幅を拡張することができる。即ち、第1湾曲帯11及び第2湾曲帯12の各々の湾曲が弱まり、より平坦な形状へ変形される結果、ウェビング1の幅が拡張される。そして、この幅拡張を起こすための変形方向が、第1湾曲帯11においても、第2湾曲帯12においても、厚み方向Dに揃っているために、厚み方向Dに力が加わった際には、第1湾曲帯11と第2湾曲帯12とが揃って展開されるため、安定してウェビング1の幅を拡張できる。加えて、厚み方向Dは、通常、シートベルト2では、乗員4の胸部付近における前後方向Dに対応することから、ウェビング1の展開によって、乗員4の胸部付近における負荷を効果的に軽減できる(図6及び図7参照)。
また、このような蛇腹構造は、ウェビング1の織組織によって得られる。即ち、緯糸WEのとび量が表裏で異なる織組織Aを用い、織組織Aの緯糸WEのとび量が多い面で、第1湾曲帯11の凹面S112を形成することによって第1湾曲帯11を得ることができる。同様に、緯糸WEのとび量が表裏で異なる織組織Bを用い、織組織Bの緯糸WEのとび量が多い面で、第2湾曲帯12の凹面S122を形成することによって第2湾曲帯12を得ることができる。このように、幅拡張のための機序は、織組織A及び織組織Bによって得られている。また、このためにウェビング1を構成する構成糸に採用する繊維材料の制約を受けることがない。
ここで、「緯糸WEのとび量」とは、緯糸WEが経糸WAの上を通過する本数を意味する。即ち、本ウェビング1は、織組織A及び織組織Bを有する織物であり、この織物を構成する経糸WAと緯糸WEとは互いを織り込んで織物として成立している。この織物において、緯糸WEが経糸WAのうえを通過することを「とぶ(飛ぶ)」と表現している。そして、この緯糸WEが経糸WAを飛び越した経糸WAの本数を「とび量」と表現している。このことを、更に換言すれば、所定の緯糸WEが、経糸WAの下を潜り、経糸WA間から織物の表面に出た後、次に、経糸WAの下へ潜るまでの間に、当該緯糸WEの下に配置される経糸WAの本数をとび量という。
そして、上述のように、緯糸WEのとび量が表裏で異なる織組織であって、緯糸WEのとび量が多い面を所定面側に集めることによって、織組織の表裏差によって、ウェビング1に各々の湾曲帯を形成できる。
具体的には、製織の際に、織組織の表裏差を利用し、織り込みのテンションをコントロールすることで湾曲帯(第1湾曲帯11及び第2湾曲帯12)を形成できる。しかしながら、テンションコントロールのみによって付与された形状は、構成糸の経時的な移動によって次第に開放されることがあるため、テンションコントロールによる賦形に加えて、熱セットを行い、湾曲帯の形成を維持することが好ましい。熱セットを加えることで、ウェビング1の蛇腹構造に形態安定性を付与できる。
更に、構成糸として、熱収縮性を有する糸(熱収縮糸)を用い、必要な織組織を前駆体ウェビングに織り込んだ後、加熱によって構成糸を収縮させて、湾曲帯の賦形を行うことがより好ましい。全ての構成糸として熱収縮糸を用いてもよいし、経糸WA及び緯糸WEのうちの緯糸WEとしてのみ熱収縮糸を利用してもよい。即ち、ウェビング1においては、経糸WA及び緯糸WEのうちの少なくとも緯糸WEが、熱収縮されていることが好ましい。
織組織(A)は、第1湾曲帯11を形成する織組織であり、緯糸WEのとび量が表裏で異なる織組織である。そして、織組織Aの緯糸WEのとび量が多い面は、織組織Aの緯糸WEのとび量が少ない面に対して、内側へ湾曲させることができるため、緯糸WEのとび量が多い面によって、第1湾曲帯11の凹面S112を形成することができる。
ここで、「緯糸WEのとび量が表裏で異なる」とは、緯糸WEが経糸WAの上を通過する本数と、緯糸WEが経糸WAの下を通過する本数と、が異なることを意味する。即ち、例えば、2/1綾織は、表における緯糸WEのとび量は2であるのに対し、裏における緯糸WEのとび量は1であり、緯糸WEのとび量が表裏で異なる織組織Aである。従って、2/1綾織の完全組織(図1の組織Aを参照)では、表における合計とび量(図1の組織A(表)における黒升数)は6であるのに対し、裏における合計とび量(図1の組織A(裏)における黒升数)は3である。即ち、2/1綾織の完全組織における表の総とび量は、裏の総とび量の2倍であり、緯糸WEのとび量が表裏で異なる織組織Aとなっている。
この緯糸WEのとび量が表裏で異なる織組織(A)としては、具体的には、2/1綾織、3/1綾織、4/1綾織、5枚朱子織、8枚朱子織等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
また、織組織Aとしては、後述する織組織Bが表裏反転された織組織を選択することができる。即ち、織組織Aとして2/1綾織を選択した場合に、織組織Bとして、2/1綾織の表裏を反転させた組織を利用することができる。この場合には、基本的には同じ織組織によってウェビング1を形成できるために、ウェビング1内における織密度に差を生じ難く、より密で丈夫なウェビング1を得ることができる。
この織組織(A)は、1種のみの織組織から構成してもよいが、2種以上の異なる織組織を含むことができる。この場合には、必要に応じて湾曲の程度を制御することができる。例えば、緯糸WEのとび量が異なる2種の織組織(A)及び織組織(A)を用いることにより、第1湾曲帯11に、湾曲の程度が異なる中央帯部111と両側帯部112とを設けることができる(図2参照)。
特に、織組織Aとして、織組織Aよりも凹面S112側における緯糸WEのとび量が多い組織を採用することで、より湾曲の強い中央帯部111と、それに比べてより湾曲の弱い両側帯部112とを設けることができる(図2参照)。
織組織Aは前述の通り、緯糸のとび量が表裏で異なる織組織である。織組織(A)と織組織(A)とは、いずれも織組織Aに含まれるがパターンが異なる織組織である。同じ面を向けた場合に、織組織Aは、織組織Aよりも緯糸WEのとび量が多い織組織である。具体的な組合せとしては、織組織A:織組織Aとして、3/1綾織:2/1綾織、4/1綾織:3/1綾織、4/1綾織:2/1綾織、5枚朱子織:8枚朱子織等が挙げられる。この織組織A及び織組織Aの組合せは、後述する織組織B及び織組織Bの組合せと同じであってもよく、異なってもよい。
織組織(B)は、第2湾曲帯12を形成する織組織であり、緯糸WEのとび量が表裏で異なる織組織である。そして、織組織Bの緯糸WEのとび量が多い面は、織組織Bの緯糸WEのとび量が少ない面に対して、内側へ湾曲させることができるため、緯糸WEのとび量が多い面によって、第2湾曲帯12の凹面S122を形成することができる。
織組織Bにおける「緯糸WEのとび量が表裏で異なる」の意味は、織組織(A)の場合と同様である。即ち、2/1綾織は、表における緯糸WEのとび量は2であるのに対し、裏における緯糸WEのとび量は1であり、緯糸WEのとび量が表裏で異なる織組織Bである。従って、2/1綾織の完全組織(図1の組織Bを参照)では、裏における合計とび量(図1の組織B(裏)における黒升数)は6であるのに対し、表における合計とび量(図1の組織B(表)における黒升数)は3である。即ち、2/1綾織の完全組織における裏の総とび量は、表の総とび量の2倍であり、緯糸WEのとび量が表裏で異なる織組織Bとなっている。
この緯糸WEのとび量が表裏で異なる織組織(B)としては、織組織(A)と同様に、具体的には、2/1綾織、3/1綾織、4/1綾織、5枚朱子織、8枚朱子織等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
また、織組織Bとしては、前述の織組織Aが表裏反転された織組織を選択することができる。即ち、織組織Bとして2/1綾織を選択した場合に、織組織Aとして、2/1綾織の表裏を反転させた組織を利用することができる。この場合には、基本的には同じ織組織によってウェビング1を形成できるために、ウェビング1内における織密度に差を生じ難く、より密で丈夫なウェビング1を得ることができる。
この織組織(B)は、織組織Aの場合と同様に、1種のみの織組織から構成してもよいが、2種以上の異なる織組織を含むことができる。この場合には、必要に応じて湾曲の程度を制御することができる。例えば、緯糸WEのとび量が異なる2種の織組織(B)及び織組織(B)を用いることにより、第2湾曲帯12に、湾曲の程度が異なる中央帯部121と両側帯部122とを設けることができる(図3参照)。
特に、織組織Bとして、織組織Bよりも凹面S122側における緯糸WEのとび量が多い組織を採用することで、より湾曲の強い中央帯部121と、それに比べてより湾曲の弱い両側帯部122とを設けることができる(図3参照)。
織組織Bは前述の通り、緯糸のとび量が表裏で異なる織組織である。織組織(B)と織組織(B)とは、いずれも織組織Bに含まれるがパターンが異なる織組織である。同じ面を向けた場合に、織組織Bは、織組織Bよりも緯糸WEのとび量が多い織組織である。具体的な組合せとしては、織組織B:織組織Bとして、3/1綾織:2/1綾織、4/1綾織:3/1綾織、4/1綾織:2/1綾織、5枚朱子織:8枚朱子織等が挙げられる。この織組織B及び織組織Bの組合せは、織組織A及び織組織Aの組合せと同じであってもよく、異なってもよい。
ウェビング1を構成する糸(構成糸)は特に限定されず、公知の糸を適宜利用できる。このうち、緯糸WEは、ウェビング1の幅方向(長手方向Dと直行する方向)に沿って織り込まれた糸であり、経糸WAと交錯された糸である。一方、経糸WAは、ウェビング1の長手方向Dに沿って織り込まれた糸であり、緯糸WEと交錯された糸である。
各糸を構成する材料は特に限定されず、天然材料による糸であってもよく、合成材料による糸であってもよい。これらのうちでは、強度及びその制御の観点から合成材料が好ましい。即ち、合成繊維が好ましい。
合成繊維を構成する樹脂も特に限定されないが、通常、熱可塑性樹脂が用いられる。熱可塑性樹脂としては、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド系樹脂{脂肪族ポリアミド樹脂(ナイロン等)、芳香族ポリアミド樹脂(パラフェニレンジアミンとテレフタル酸との重合体など)}、ビニル系樹脂(疎水化ポリビニルアルコール樹脂等、特にビニロン)、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブタジエン樹脂等)等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。更には、これらの構成糸には、必要に応じて樹脂以外の成分が含まれてもよい。即ち、例えば、無機フィラー、有機フィラー、着色剤、可塑剤、酸化防止剤、老化防止剤等が挙げられる。これらは1種のみが含有されてもよく2種以上が含有されてもよい。
また、構成糸は、熱収縮性を有してもよく、有さなくてもよいが、熱収縮性を有することが好ましい。即ち、上述の種々の材料を用いた構成糸であって、更に、製糸の際に、熱収縮性が付与された糸であることが好ましい。より具体的には、ポリエステル系樹脂を用いた熱収縮糸、又は、ポリアミド系樹脂を用いた熱収縮糸が好ましい。これらの熱収縮糸は、2種を併用することもできるが、ポリエステル系樹脂を用いた熱収縮糸は乾式熱収縮させるのに対して、ポリアミド系樹脂を用いた熱収縮糸は湿式収縮させるため、収縮工程を考えると、いずれか一方のみを用いることが好ましい。
更に、構成糸の形態は限定されず、モノフィラメントでも、マルチフィラメントでもよい。また、マルチフィラメントである場合には、引き揃え糸でも、撚り合わせ糸(合撚糸、交撚糸等)でもよい。
また、ウェビング1では、構成糸のうち緯糸WEが、両幅端15で折り返されていることが好ましい(図5参照)。即ち、シャトル織機、ニードル織機又はこれに類する織機で織られたウェビングであることが好ましい。このように、緯糸WEが両幅端15で折り返された形態である場合には、上述のように、構成糸を熱収縮させた場合に、構成糸の後ずれが防止されて蛇腹構造に高い形態安定性が付与される。
上述のように、本発明のウェビング1は、織組織(A)及び織組織(B)を用いて形成できる。そして、ウェビング1は、その全体を、織組織A及び織組織Bのみで形成することができる。この場合には、ウェビング1の全体が第1湾曲帯11及び第2湾曲帯12のみから形成されることとなる(図1参照)。
また、ウェビング1では、織組織A及び織組織B以外の織組織を用いることができる。織組織A及び織組織B以外の組織は特に限定されないが、緯糸WEのとび量が表裏で均等な織組織(C)が挙げられる。織組織Cを用いた場合には、湾曲されない非湾曲帯13を必要に応じて、ウェビング1に加えることができる(図4参照)。
ここで、「緯糸WEのとび量が表裏で均等」とは、緯糸WEが経糸WAの上を通過する本数と、緯糸WEが経糸WAの下を通過する本数と、が同じであることを意味する。即ち、例えば、1/1平織は、表における緯糸WEのとび量も、裏における緯糸WEのとび量も、いずれも1であり、緯糸WEのとび量が表裏で均等な織組織(C)である。従って、1/1平織の完全組織(図4の組織Cを参照)では、表における合計とび量(図4の組織C(表)における黒升数)も、裏における合計とび量(図4の組織A(裏)における黒升数)も、いずれも2である。即ち、1/1平織の完全組織における表の総とび量と、裏の総とび量とは、同じであり、緯糸WEのとび量が表裏で均等な織組織Cとなっている。
織組織Cとしては、平織、2/2綾織、3/3綾織等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。このうち、平織としては、1/1平織、2/2平織、3/3平織等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらのなかでは、1/1平織、及び/又は、2/2平織が好ましい。
[2]シートベルト用ウェビングの製造方法
本発明のウェビング1を製造する方法は特に限定されないが、熱処理によって形状維持又は賦形を行う場合には、下記の本発明の方法を用いることが好ましい。
即ち、ウェビング1となる前駆体ウェビングであり、織組織(A)及び織組織(B)を有する前駆体ウェビングを熱処理する熱処理工程を備え、この熱処理工程では、前駆体ウェビングの両幅端を保持することなく熱処理を行うことを特徴とする。
この方法によれば、テンター等を用いて前駆体ウェビングの両幅端を引っ張らないため、熱処理による幅方向への縮みを規制されず、熱処理による幅方向への収縮に伴って湾曲帯(第1湾曲帯11及び第2湾曲帯12)の立体形状を現出させることができる。
上述の熱処理工程では、前駆体ウェビングの両幅端を保持することなく熱処理を行うため、幅方向へのテンションは加えない。しかしながら、熱処理工程では、長手方向Dへはテンションを加えることができる。即ち、長手方向Dに引っ張って熱処理を行うことができる。
具体的な熱処理及び条件等は、用いる構成糸に応じて適宜のものとすることができるが、例えば、ポリエステル系樹脂を用いた熱収縮糸を緯糸WEとして利用した前駆体ウェビングでは、熱処理を乾式で行うことができる。加熱条件は限定されないが、例えば、100℃以上230℃以下の加熱温度とすることができ、150℃以上220℃以下がより好ましく、180℃以上220℃以下が特に好ましい。また、例えば、1分以上5分以下の加熱時間とすることができ、2分以上3分以下とすることが好ましい。
また、ポリアミド系樹脂を用いた熱収縮糸を緯糸WEとして利用した前駆体ウェビングでは、熱処理を湿式で行うことができる。加熱条件は限定されないが、例えば、70℃以上150℃以下の温水、沸騰水又は水蒸気と接触させて加熱を行うことができ、80℃以上120℃以下がより好ましく、90℃以上110℃以下が特に好ましい。また、例えば、1分以上5分以下の加熱時間とすることができ、2分以上3分以下とすることが好ましい。
本方法では、上述の熱処理工程以外に他の工程を備えることができる。他の工程としては、製織工程が挙げられる。製織工程は、前駆体ウェビングを製織する工程である。製織工程では、前述のように、シャトル織機及びニードル織機を用いて行うことができる。
前駆体ウェビングは、既に製織の際に、湾曲が付与されて湾曲帯(第1湾曲帯11及び第2湾曲帯12)が形成されていてもよい。この場合には、熱処理工程によって、湾曲形状の形態安定性を向上させることができる。また、前駆体ウェビングは、製織後且つ熱処理工程前の段階では、湾曲がない平板状態であってもよい。この場合には、熱処理工程によって、湾曲した立体形状を現出させることができる。また、当然ながら、前駆体ウェビングは、織組織及びその構成(織組織の種類及び配置)としては、ウェビング1と同様の織組織及び構成を有する。
[3]シートベルト
本発明のシートベルト2は、本発明のシートベルト用ウェビング1を用いたことを特徴とする(図6−9参照)。
より具体的には、ベルト本体21(ウェビング1から構成されている長尺織物)と、その他の構成とを備えることができる。その他の構成としては、ベルト本体21の一端側から、ベルト本体21の一端側を固定しつつベルト本体21を延出及び巻取りが可能とされたリトラクタと、ベルト本体21が挿通されるとともに車両又は座席に固定されてベルト本体21の延出方向を変化させるスルーアンカと、ベルト本体21が挿通されるとともにベルト本体21を長尺方向に可動可能とされたタングと、車両又は座席3に固定されるとともにベルト本体21の他端を固定するアンカ21と、を備えることができる。更に、上記タングを固定するためのバックル22を、車両本体又は座席3に固定して備えることができる。
シートベルト2は、図6及び図8に例示されるように、衝突等に伴って生じる力が作用する前であって、幅広に拡張されていない状態においては、ベルト本体21a(幅広に拡張されていない状態のベルト本体)により座席3に対して乗員4を拘束する。
そして、図7及び図8に例示されるように、衝突等に伴って生じた力が作用すると、この力のうち前後方向Dに負荷される力が、シートベルト2を構成するウェビング1の厚み方向Dの力として作用され、前述の通り、ウェビング1の蛇腹構造を展開させ、ウェビング1の幅を拡張させる。そして、このように幅広に拡張された状態において、ベルト本体21b(幅広に拡張された状態のベルト本体)により座席3に対して乗員4を拘束し続けることができる。更に、この拡張により、シートベルト2から乗員4の胸部へ作用する負荷を効果的に軽減することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態のシートベルト用ウェビング及びシートベルトを説明する。
〈第一実施形態〉
図1に例示するウェビング1について説明する。
(1)前駆体ウェビングの製造
乾熱寸法変化率が3%以上20%以下(好ましくは5%以上15%以下)のポリエステル糸を経糸WA及び緯糸WEとして用い、幅46mm以上100mm以下(好ましくは46mm以上55mm以下)の前駆体ウェビングを、ニードル織機を用いて製織する。
この製織に際して、経糸WA及び緯糸WEは、50dtex以上1670dtex以下であることが好ましい。更に、経糸WAは700dtex以上1670dtex以下、緯糸WEは150dtex以上1100dtex以下の範囲で、経糸WAが緯糸WEよりも太い糸であることが好ましい。より具体的には、経糸WAの恒長式番手と緯糸WEの恒長式番手との比{経糸WAの恒長式番手(dtex)/緯糸WEの恒長式番手(dtex)}は、1.2以上5以下が好ましい(より好ましくは1.5以上4.7以下)。
更に、前駆体ウェビングは、幅0.5mm以上5mm以下(好ましくは1mm以上3mm以下)つづ、表裏を逆転させながら2/1綾織で織って形成する。2/1綾織は、緯糸WEのとび量が表裏で異なる織組織であり、表裏反転させることにより、ある幅の領域では織組織(A)として機能され、その隣接された領域では織組織(B)として機能されることとなり、各々、第1湾曲帯11と、第2湾曲帯12と、を形成する。
尚、上記乾熱寸法変化率は、JIS L1013のA法(かせ寸法変化率)の乾熱寸法変化率の測定方法に準じて、乾熱温度を150℃に設定し、無荷重にて30分間、乾熱処理を行った処理前後の各糸長を測定し、下記式(I)にて算出した値である。但し、Lは、乾熱処理前の長さ(cm)を、Lは、乾熱処理後の長さ(cm)を、意味する。
乾熱寸法変化率(%)={(L−L)/L}×100 ・・・(I)
得られた前駆体ウェビングは、所定幅毎に2/1綾織(織組織A)と、その表裏反転組織である2/1綾織(織組織B)によって形成される。また、前駆体ウェビングは、ニードル織機を用いた製織によって、緯糸WEが、前駆体ウェビングの両方の幅端15で折り返される。これにより、前駆体ウェビングの状態において、幅端からのほつれが防止される。また、ウェビング1では、特に、構成糸の熱収縮後の後ずれが防止され、蛇腹構造に高い形態安定性が付与される。
(2)熱処理工程
上記(1)で得られた前駆体ウェビングの熱処理を、前駆体ウェビングの長手方向へはテンションを掛け、両幅端の保持はせず行う。熱処理条件は、加熱温度100℃以上230℃以下とすることができ、150℃以上220℃以下が好ましい。加熱時間は1分以上5分以下とすることができ、2分以上3分以下が好ましい。
この熱処理により、前駆体ウェビングは、長手方向Dには引っ張られつつ、両幅端を広げるテンションは付加されていないため、経糸WAに比べて緯糸WEがより効果的に収縮され、この2/1綾織(織組織A及び織組織B)で形成された各々の緯糸WEのとび量が多い面が凹面を形成するように湾曲される。即ち、一面1a側に突出した湾曲状横断面S111が長手方向Dに連続して形成された複数条の第1湾曲帯11と、2つの第1湾曲帯11に挟まれて形成され、他面1b側に突出した湾曲状横断面S121が長手方向に連続して形成された複数条の第2湾曲帯12と、で交互配置となった蛇腹構造が形成される。このようにして、織組織A及び織組織Bのみを用いて、蛇腹構造を形成でき、幅方向に収縮されたシートベルト用ウェビング1(図1参照)を得ることができる。
この第一実施形態のウェビング1によれば、互いに反対方向へ突出された第1湾曲帯11と第2湾曲帯12が交互に配置された蛇腹構造を備える。
これにより、厚み方向Dの力の負荷により、第1湾曲帯11及び第2湾曲帯12の湾曲を弱め、ウェビング1をより平坦に近い形状へと変形させることで、ウェビング1の幅を拡張することができる。また、幅拡張を起こすための変形方向が、第1湾曲帯11においても第2湾曲帯11においても、厚み方向Dであるため、安定してウェビング1の幅を拡張できる。
更に、第1湾曲帯11は、織組織Aで形成され、織組織Aの緯糸WEのとび量が多い面が第1湾曲帯11の凹面S112を形成している。同時に、第2湾曲帯12は、緯糸WEのとび量が表裏で異なる織組織Bで形成され、織組織Bの緯糸WEのとび量が多い面が第2湾曲帯12の凹面S122を形成している。
このように、第1湾曲帯11及び第2湾曲帯12の湾曲形状は、各々織組織A及び織組織Bによって形成され、幅拡張の機序が、各織組織によって得られている。従って、利用する繊維材料の制約を受けることがない。
加えて、このように織組織によって蛇腹構造が得られているため、蛇腹構造は形態安定性に優れており、厚み方向Dの力の入力により幅拡張されるものの、この厚み方向Dの力の入力が収まると、蛇腹構造が復元されるため、通常幅のシートベルトとし再利用できる。必要な場合にのみ幅拡張され、不要な場合には、通常幅のシートベルトとして利用できるため、例えば、エアバックのように一定以上の力の入力があった場合にのみ利用するというような閾値を高く設定する必要がなく、簡便に利用することができる。
〈第二実施形態〉
図2に例示するウェビング1について説明する。
(1)前駆体ウェビングの製造
第一実施形態の場合と同じ構成糸を用い、同様に、ニードル織機を用いて前駆体ウェビングを製織する。
但し、第1湾曲帯11の中央部は、中央帯部111として形成されるように3/1綾織(織組織A)で形成し、中央帯部111の両側は両側帯部112として形成されるように2/1綾織(織組織A)で形成する点が異なる。より具体的には、幅0.5mm以上3mm以下(好ましくは1mm以上2mm以下)で、中央帯部111を3/1綾織で形成し、幅0.5mm以上3mm以下(好ましくは1mm以上2mm以下)で、各両側帯部112を2/1綾織で形成できる。
得られた前駆体ウェビングは、所定幅毎に第1湾曲帯11と第2湾曲帯12とが交互に配置された蛇腹構造となる。特に、第1湾曲帯11内では、中央帯部111が、両側帯部112に比べてより強く湾曲された形態となる。また、前駆体ウェビングは、ニードル織機を用いた製織によって、緯糸WEが、前駆体ウェビングの両方の幅端15で折り返される。これにより、前駆体ウェビングの状態において、幅端からのほつれが防止される。また、ウェビング1では、特に、構成糸の熱収縮後の後ずれが防止され、蛇腹構造に高い形態安定性が付与される。
尚、第二実施形態における第2湾曲帯12は、どのように構成してもよい。即ち、第一実施形態と同様に、2/1綾織(織組織B)のみで形成してもよいし、後述する、第三実施形態と同様の構成により形成し、第2湾曲帯12内にも、中央帯部121及び両側帯部122を形成してもよい。
(2)熱処理工程
上記第一実施形態と同様に熱処理を行う。この熱処理により、前駆体ウェビングは、長手方向には引っ張られつつ、両幅端を広げるテンションは付加されていないため、3/1綾織(織組織A)及び2/1綾織(織組織A)では、経糸WAに比べて緯糸WEがより効果的に収縮され、各織組織の緯糸WEのとび量が多い面が凹面を形成するように湾曲される。更に、第1湾曲帯11のうち、3/1綾織(織組織A)によって形成された中央帯部111は、2/1綾織(織組織A)によって形成された両側帯部112に比べて、他面1b側の緯糸WEのとび量が多くされているため、より強く湾曲される。即ち、一面1a側に突出した湾曲状横断面S111が長手方向Dに連続して形成された複数条の第1湾曲帯11と、2つの第1湾曲帯11に挟まれて形成され、他面1b側に突出した湾曲状横断面S121が長手方向に連続して形成された複数条の第2湾曲帯12と、で交互配置となった蛇腹構造が形成される。このようにして、織組織A、織組織A及び織組織Bを用いて、蛇腹構造を形成でき、幅方向に収縮されたシートベルト用ウェビング1(図2参照)を得ることができる。
この第二実施形態のウェビング1によれば、前述の第一実施形態のウェビング1による作用及び効果を同様に得ることができるとともに、更に、中央帯部111を両側帯部112よりも強く湾曲させた形状とすることができる。即ち、必要に応じて、第1湾曲帯の湾曲を制御することができ、より自在なシートベルト用ウェビングの設計が可能となる。例えば、展開幅のより広いウェビングを設計することができる。
〈第三実施形態〉
図3に例示するウェビング1について説明する。
(1)前駆体ウェビングの製造
第一実施形態の場合と同じ構成糸を用い、同様に、ニードル織機を用いて前駆体ウェビングを製織する。
但し、第2湾曲帯12の中央部は、中央帯部121として形成されるように3/1綾織(織組織B)で形成し、中央帯部121の両側は両側帯部122として形成されるように2/1綾織(織組織B)で形成する点が異なる。より具体的には、幅0.5mm以上3mm以下(好ましくは1mm以上2mm以下)で、中央帯部121を3/1綾織で形成し、幅0.5mm以上3mm以下(好ましくは1mm以上2mm以下)で、各両側帯部122を2/1綾織で形成できる。
得られた前駆体ウェビングは、所定幅毎に第1湾曲帯11と第2湾曲帯12とが交互に配置された蛇腹構造となる。特に、第2湾曲帯12内では、中央帯部121が、両側帯部122に比べてより強く湾曲された形態となる。また、前駆体ウェビングは、ニードル織機を用いた製織によって、緯糸WEが、前駆体ウェビングの両方の幅端15で折り返される。これにより、前駆体ウェビングの状態において、幅端からのほつれが防止される。また、ウェビング1では、特に、構成糸の熱収縮後の後ずれが防止され、蛇腹構造に高い形態安定性が付与される。
尚、第三実施形態における第1湾曲帯11は、どのように構成してもよい。即ち、第一実施形態と同様に、2/1綾織(織組織B)のみで形成してもよいし、前述した、第二実施形態と同様の構成により形成し、第1湾曲帯11内にも、中央帯部111及び両側帯部112を形成してもよい。
(2)熱処理工程
上記第一実施形態と同様に熱処理を行う。この熱処理により、前駆体ウェビングは、長手方向には引っ張られつつ、両幅端を広げるテンションは付加されていないため、3/1綾織(織組織B)及び2/1綾織(織組織B)では、経糸WAに比べて緯糸WEがより効果的に収縮され、各織組織の緯糸WEのとび量が多い面が凹面を形成するように湾曲される。更に、第2湾曲帯12のうち、3/1綾織(織組織B)によって形成された中央帯部121は、2/1綾織(織組織B)によって形成された両側帯部122に比べて、一面1a側の緯糸WEのとび量が多くされているため、より強く湾曲される。即ち、一面1a側に突出した湾曲状横断面S111が長手方向Dに連続して形成された複数条の第1湾曲帯11と、2つの第1湾曲帯11に挟まれて形成され、他面1b側に突出した湾曲状横断面S121が長手方向に連続して形成された複数条の第2湾曲帯12と、で交互配置となった蛇腹構造が形成される。このようにして、織組織A、織組織B及び織組織Bを用いて、蛇腹構造を形成でき、幅方向に収縮されたシートベルト用ウェビング1(図3参照)を得ることができる。
この第三実施形態のウェビング1によれば、前述の第一実施形態のウェビング1による作用及び効果を同様に得ることができるとともに、更に、中央帯部121を両側帯部122よりも強く湾曲させた形状とすることができる。即ち、必要に応じて、第1湾曲帯の湾曲を制御することができ、より自在なシートベルト用ウェビングの設計が可能となる。例えば、展開幅のより広いウェビングを設計することができる。
〈第四実施形態〉
図4に例示するウェビング1について説明する。
(1)前駆体ウェビングの製造
第一実施形態の場合と同じ構成糸を用い、同様に、ニードル織機を用いて前駆体ウェビングを製織する。
但し、第1湾曲帯11(織組織A)と第2湾曲帯12(織組織B)との間に、非湾曲帯13を形成するよう、織組織Cを用いている点で異なる。より具体的には、幅0.5mm以上3mm以下(好ましくは1mm以上2mm以下)で、第1湾曲帯11を2/1綾織(織組織A)で形成し、幅0.5mm以上3mm以下(好ましくは1mm以上2mm以下)で、非湾曲帯13を1/1平織で形成し、幅0.5mm以上3mm以下(好ましくは1mm以上2mm以下)で、第2湾曲帯12を2/1綾織(織組織B)で形成できる。
得られた前駆体ウェビングは、所定幅毎に第1湾曲帯11と第2湾曲帯12とが交互され、これら第1湾曲帯11と第2湾曲帯12との間に非湾曲帯13が配置された蛇腹構造となる。また、前駆体ウェビングは、ニードル織機を用いた製織によって、緯糸WEが、前駆体ウェビングの両方の幅端15で折り返される。これにより、前駆体ウェビングの状態において、幅端からのほつれが防止される。また、ウェビング1では、特に、構成糸の熱収縮後の後ずれが防止され、蛇腹構造に高い形態安定性が付与される。
尚、第四実施形態における第1湾曲帯11及び第2湾曲帯12の各々は、どのような織組織を用いて形成してもよい。即ち、第一実施形態と同様に、2/1綾織(織組織A)及び2/1綾織(織組織B)を用いて形成してもよいし、第二実施形態と同様に、3/1綾織(織組織A)、2/1綾織(織組織A)及び2/1綾織(織組織B)を用いて形成してもよいし、第三実施形態と同様に、2/1綾織(織組織A)、3/1綾織(織組織B)及び2/1綾織(織組織B)を用いて形成してもよい。
(2)熱処理工程
上記第一実施形態と同様に熱処理を行う。この熱処理により、前駆体ウェビングは、長手方向には引っ張られつつ、両幅端を広げるテンションは付加されていないため、2/1綾織(織組織A)及び2/1綾織(織組織B)では、経糸WAに比べて緯糸WEがより効果的に収縮され、各織組織の緯糸WEのとび量が多い面が凹面を形成するように湾曲される。即ち、一面1a側に突出した湾曲状横断面S111が長手方向Dに連続して形成された複数条の第1湾曲帯11と、2つの第1湾曲帯11に挟まれて形成され、他面1b側に突出した湾曲状横断面S121が長手方向に連続して形成された複数条の第2湾曲帯12と、で交互配置となった蛇腹構造が形成される。このようにして、織組織A、織組織B及び織組織Cを用いて、蛇腹構造を形成でき、幅方向に収縮されたシートベルト用ウェビング1(図4参照)を得ることができる。
この第四実施形態のウェビング1によれば、前述の第一実施形態のウェビング1による作用及び効果を同様に得ることができるとともに、更に、第1湾曲帯11と第2湾曲帯12との間に非湾曲帯13を介在させることにより、非湾曲帯13を平板により近い形状に仕上げることができる。そのため、収縮状態における第1湾曲帯11と第2湾曲帯12との間隔をより狭く設定することができ、展開幅のより広いウェビングを設計することができる。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
1;シートベルト用ウェビング、
11;第1湾曲帯、111;第1湾曲帯の中央帯部、112;第1湾曲帯の両側帯部、
12;第2湾曲帯、121;第2湾曲帯の中央帯部、122;第2湾曲帯の両側帯部、
13;非湾曲帯、
15;幅端、
2;シートベルト、
21;ベルト本体、21a;拡張前のベルト本体、21b;拡張後のベルト本体、21;アンカ、22;バックル、
3;シート(座席)、
4;乗員、
;長手方向、D;厚み方向、D;前後方向、
111;第1湾曲帯の湾曲状横断面、S112;第1湾曲帯の凹面、
121;第2湾曲帯の湾曲状横断面、S122;第2湾曲帯の凹面、
WA;経糸、WE;緯糸。

Claims (9)

  1. 一面側に突出した湾曲状横断面が長手方向に連続して形成された第1湾曲帯と、
    他面側に突出した湾曲状横断面が長手方向に連続して形成された第2湾曲帯と、が交互に配置された蛇腹構造を備え、
    前記第1湾曲帯は、緯糸のとび量が表裏で異なる織組織(A)で形成され、且つ、前記織組織(A)の前記緯糸のとび量が多い面が前記第1湾曲帯の凹面を形成し、
    前記第2湾曲帯は、緯糸のとび量が表裏で異なる織組織(B)で形成され、且つ、前記織組織(B)の前記緯糸のとび量が多い面が前記第2湾曲帯の凹面を形成していることを特徴とするシートベルト用ウェビング。
  2. 前記織組織(A)は、前記織組織(B)が表裏反転された織組織である請求項1に記載のシートベルト用ウェビング。
  3. 前記織組織(A)は、織組織(A)及び織組織(A)を含む2種以上の異なる織組織を含み、
    前記第1湾曲帯は、前記織組織(A)によって形成された中央帯部と、前記織組織(A)によって形成された両側帯部と、を備え、
    前記織組織(A)は、前記織組織(A)よりも前記凹面側における前記緯糸のとび量が多くされている請求項1又は2に記載のシートベルト用ウェビング。
  4. 前記織組織(B)は、織組織(B)及び織組織(B)を含む2種以上の異なる織組織を含み、
    前記第2湾曲帯は、前記織組織(B)によって形成された中央帯部と、前記織組織(B)によって形成された両側帯部と、を備え、
    前記織組織(B)は、前記織組織(B)よりも前記凹面側における前記緯糸のとび量が多くされている請求項1乃至3のうちのいずれかに記載のシートベルト用ウェビング。
  5. 前記第1湾曲帯と前記第2湾曲帯との間に、緯糸のとび量が表裏で均等な織組織(C)で形成された非湾曲帯を備える請求項1乃至4のうちのいずれかに記載のシートベルト用ウェビング。
  6. 前記緯糸は、両側端で折り返されている請求項1乃至5のうちのいずれかに記載のシートベルト用ウェビング。
  7. 前記織組織(A)及び前記織組織(B)の各々の経糸及び前記緯糸のうちの少なくとも前記緯糸は、熱収縮されている請求項1乃至6のうちのいずれかに記載のシートベルト用ウェビング。
  8. 請求項1乃至7のうちのいずれかに記載のシートベルト用ウェビングを用いたことを特徴とするシートベルト。
  9. 請求項1に記載の前記シートベルト用ウェビングの製造方法であって、
    前記シートベルト用ウェビングとなる前駆体ウェビングであり、前記織組織(A)及び前記織組織(B)を有する前駆体ウェビングを熱処理する熱処理工程を備え、
    前記熱処理工程では、前記前駆体ウェビングの両幅端を保持することなく前記熱処理を行うことを特徴とするシートベルト用ウェビングの製造方法。
JP2015208373A 2015-10-22 2015-10-22 シートベルト用ウェビング及びその製造方法並びにシートベルト Expired - Fee Related JP6500741B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015208373A JP6500741B2 (ja) 2015-10-22 2015-10-22 シートベルト用ウェビング及びその製造方法並びにシートベルト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015208373A JP6500741B2 (ja) 2015-10-22 2015-10-22 シートベルト用ウェビング及びその製造方法並びにシートベルト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017081202A JP2017081202A (ja) 2017-05-18
JP6500741B2 true JP6500741B2 (ja) 2019-04-17

Family

ID=58712545

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015208373A Expired - Fee Related JP6500741B2 (ja) 2015-10-22 2015-10-22 シートベルト用ウェビング及びその製造方法並びにシートベルト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6500741B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115142170A (zh) * 2022-06-07 2022-10-04 东莞百宏实业有限公司 一种弧形松紧带以及织造工艺

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6164173U (ja) * 1984-09-28 1986-05-01
JPH0567561U (ja) * 1992-02-25 1993-09-07 株式会社東海理化電機製作所 シートベルト装置用ウエビング
JPH09254740A (ja) * 1996-03-19 1997-09-30 Nippon Seiko Kk シートベルト装置
JP2001295153A (ja) * 2000-04-11 2001-10-26 Toray Ind Inc シートベルト用ウェビングの製造方法およびシートベルト用ウェビング
JP2014133468A (ja) * 2013-01-09 2014-07-24 Toyota Boshoku Corp シートベルト用ウェビング
JP2015067036A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 トヨタ紡織株式会社 シートベルトのウェビングおよびその製造方法
JP6113048B2 (ja) * 2013-10-23 2017-04-12 株式会社東海理化電機製作所 シートベルト装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017081202A (ja) 2017-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9211865B2 (en) Woven fabric and process of producing same
CN107107861B (zh) 用于安全带装置的安全带和安全带装置
JP4734737B2 (ja) エアベルト及びエアベルト装置
JP6192744B2 (ja) エネルギー吸収布及びその製造方法
EP2003026B1 (en) Stretchable webbing, inflatable belt, and inflatable belt apparatus
US6641165B2 (en) Air belt apparatus
WO2013161379A1 (ja) 袋体
WO2015146707A1 (ja) 袋織基布
EP1514962B1 (en) A webbing belt
EP3418129B1 (en) Bag body
BRPI1005574A2 (pt) Faixa de tecido de cinto de segurança e método para manufaturação da mesma
JP6500741B2 (ja) シートベルト用ウェビング及びその製造方法並びにシートベルト
JP7375549B2 (ja) エアバッグ用織物およびエアバッグ用織物の製造方法
US6375218B2 (en) Airbelt and airbelt apparatus
JP7459948B2 (ja) エアバッグ用基布およびエアバッグ用基布の製造方法
JP2007023411A (ja) エアバッグ用織物およびエアバッグならびにエアバッグ用織物の製造方法
KR102495128B1 (ko) 자동차의 안전 벨트 디바이스용 벨트 스트랩
JP6377866B1 (ja) 伸縮自在織物構造体
JP2014133468A (ja) シートベルト用ウェビング
JP6617568B2 (ja) シートベルト用ウェビング
JP6597109B2 (ja) パイピングテープ及びその製造方法並びに起毛マット
WO2022181136A1 (ja) ノンコートエアバッグ用織物
WO2022196251A1 (ja) エアバッグ用織物
JP2022147171A (ja) コーティングエアバッグ用織物の製造方法
JP2013067294A (ja) シートベルト用ウェビング及びシートベルト

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180427

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190214

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190304

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6500741

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees