JP6499359B2 - 電子通貨管理装置、電子通貨管理方法及びプログラム - Google Patents

電子通貨管理装置、電子通貨管理方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、ユーザが所有するポイント等の電子通貨をユーザ間で譲渡する電子通貨管理装置、電子通貨管理方法及びプログラムに関する。
従来、商品購入等に伴いポイントを付与するポイントサービスが広く普及しており、このようなポイントサービスとして、利用者間でのポイントの譲渡を認めない所謂クローズドループ型のポイントサービスの他に、利用者間でのポイントの譲渡を認める所謂オープンループ型のポイントサービスが知られている。
この点、特許文献1には、メールに添付したURLで指定したポイント受取ページを利用して、確認項目に対する回答入力を受けることでポイントの譲渡を行うオープンループ型のポイントサービスに対応するポイント管理システムが開示されている。
特開2009−104354号公報
特許文献1のポイント管理システムでは、確認項目に対する回答入力を受けることでポイントの譲渡が行われるので、誤ったユーザにポイントが譲渡されることを防止することができる。しかしながら、特許文献1のポイント管理システムでは、譲渡を受けたユーザが、他のユーザに自由に譲渡等をすることができる。したがって、ポイントを譲渡した人が、譲渡したポイントを譲渡した相手に使用して欲しいと思っていても、他のユーザに対してポイントが譲渡されてしまうことを防止できなかった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ユーザ間で譲渡したポイントを適切な態様で使用させる電子通貨管理装置、電子通貨管理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様の電子通貨管理装置は、ユーザに紐づけられた識別情報に対応付けて、電子通貨の残高情報を記憶する記憶部と、第1ユーザが所有する電子通貨の一部を、譲渡されたものであることを示す譲渡通貨情報を当該電子通貨に付した上で、第2ユーザに移行する譲渡実行部と、前記第2ユーザのユーザ端末から、前記譲渡通貨情報が付された電子通貨を他のユーザに譲渡することを示す使用要求を受け付けると、当該電子通貨の譲渡を不可と判定する判定部と、を備える。
また、前記判定部は、前記電子通貨を用いて購入する商品又はサービスの種別に基づいて、前記電子通貨の使用可否を判定してもよい。
また、前記判定部は、前記電子通貨の使用場所に基づいて、前記電子通貨の使用可否を判定してもよい。
また、前記判定部は、前記電子通貨の使用時間に基づいて、前記電子通貨の使用可否を判定してもよい。
また、前記記憶部は、前記識別情報に関連付けて、ユーザの属性情報を記憶し、前記判定部は、所定の属性情報のユーザに対しては前記電子通貨の使用可否の判定を行い、前記所定の属性情報以外のユーザに対しては前記電子通貨の使用可否の判定を行わなくてもよい。
また、他のユーザの電話番号を指定する情報を含み、且つ前記電子通貨を他のユーザに譲渡することを示す譲渡要求を受け付ける譲渡受付部をさらに備えてもよい。また、前記電子通貨を他のユーザに譲渡することを示し、且つ購入する商品を制限する情報を含む譲渡要求を受け付ける譲渡受付部をさらに備えてもよい。また、ユーザが所有するカードにチャージされている前記電子通貨を譲渡することを示す譲渡要求を受け付ける譲渡受付部をさらに備えてもよい。
本発明の第2の態様の電子通貨管理方法は、ユーザに紐づけられた識別情報に対応付けて、電子通貨の残高情報を記憶するステップと、第1ユーザが所有する電子通貨の一部を、譲渡されたものであることを示す譲渡通貨情報を当該電子通貨に付した上で、第2ユーザに移行するステップと、前記第2ユーザのユーザ端末から、前記譲渡通貨情報が付された電子通貨を他のユーザに譲渡することを示す使用要求を受け付けると、当該電子通貨の譲渡を不可と判定するステップと、を含む。
本発明の第3の態様のプログラムは、コンピュータに、ユーザに紐づけられた識別情報に対応付けて、電子通貨の残高情報を記憶するステップと、第1ユーザが所有する電子通貨の一部を、譲渡されたものであることを示す譲渡通貨情報を当該電子通貨に付した上で、第2ユーザに移行するステップと、前記第2ユーザのユーザ端末から、前記譲渡通貨情報が付された電子通貨を他のユーザに譲渡することを示す使用要求を受け付けると、当該電子通貨の譲渡を不可と判定するステップと、を実行させる。
本発明によれば、ユーザ間で譲渡したポイントを適切な態様で使用させることができる。
電子通貨管理システムの概要を示す図である。 電子通貨管理システムのシステム構成を示す図である。 電子通貨管理システムを構成する各サーバで管理する情報を示す図である。 ユーザ端末の表示画面例を示す図である。 カード発行時の動作を示す図である。 カード発行時の処理の流れを示す図である。 カードにチャージする際の動作を示す図である。 カードを用いて商品を購入する際の動作を示す図である。 ユーザに対してポイントを付与する際の動作を示す図である。 ユーザに対してユーザ固有のサービスを提供する際の動作を示す図である。 電子通貨管理装置の機能構成を示す図である。 電子通貨管理装置に記憶される各種情報を示す図である。 ポイントを譲渡する際の表示画面の一例を示す図である。 ポイントを譲渡する際の処理の流れを示すフローチャートである。 ポイントを使用する際の処理の流れを示すフローチャートである。
[電子通貨管理システムSの概要]
初めに、図1を参照して、電子通貨管理システムSの概要について説明する。電子通貨管理システムSは、ユーザがカード11を用いて使用することができる電子通貨の残高を管理し、ユーザの携帯電話(以下、ユーザ端末12)からカード11の管理を可能にするシステムである。電子通貨とは、クレジット、ポイント及びクーポン等のように、金銭価値を有する無形の通貨である。カードは、例えば、電子通貨を用いて商品やサービスを購入する際に使用できるクレジットカード又はプリペイドカードである。
ユーザは、予めカード11に関連付けられた口座に電子通貨を貯めて、商品やサービスを購入する際に、カード11を用いて、当該口座に格納された電子通貨を使用することができる。電子通貨管理システムSでは、ユーザ端末12が、例えば携帯電話網の基地局を介してアクセス可能な電子通貨管理装置10においてカード11とユーザ端末12とを連携させることで、ユーザ端末12を用いたカード管理を実現している。具体的には、電子通貨管理システムSでは、ユーザ端末12を用いて、プリペイド式のカードへのチャージ(入金)や、カード残高、付与されたポイント及び利用履歴の確認等を実現している。
ユーザは、多様な方法で電子通貨を貯めることができる。ユーザは、例えば、カード11に設定されたカード番号によって指定される口座に現金を振り込んでチャージすることにより電子通貨を貯めることができる。また、ユーザは、カード11を用いて現実店舗やインターネット上の仮想店舗で買い物をして、購入額等に応じたポイントを受け取ることにより、電子通貨を貯めることもできる。ユーザは、カード11に関連付けられた電子通貨の残高をユーザ端末12から確認することができるので、電子通貨を貯めて、様々な用途で利用する意欲が高まる。
以下、電子通貨管理システムSを実現するための具体的な構成の一例について説明する。
[電子通貨管理システムSのシステム構成]
図2は、電子通貨管理システムSのシステム構成の一例を示す図である。図2に示すように、電子通貨管理システムSは、ユーザ機器1と、ユーザ機器1がアクセス可能な電子通貨管理装置10と、を含んで構成される。電子通貨管理装置10は、カード管理サーバ2と、キャリアサーバ3と、ポイント管理サーバ4と、を含んで構成される。
ユーザ機器1は、電子通貨管理システムSが提供するサービスを利用する各ユーザが用いる機器であり、カード11と、ユーザ端末12と、を含む。
カード11は、国際ブランドの決済NW50を利用して決済を行うカードであり、予めチャージしておいた金額に基づいて利用額の決済を行えるプリペイドカードである。なお、カード11として、プリペイドカードに代えて(又は加えて)利用額を後払いするクレジットカード又はチャージ額を後払いするポストペイ型カードを用いることとしてもよい。
ユーザ端末12は、通信キャリアが提供する通信NWを介して通信(通話)を行う通信装置であり、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレットPC等である。ユーザ端末12には、所定のアプリケーションプログラムがインストールされており、当該プログラムに基づき実行されるアプリケーションを介して、ユーザ端末12からカード11の管理をすることができる。
カード管理サーバ2は、カード11の利用履歴をユーザ毎に管理するサーバであり、当該カード11に関する情報を記憶する。ここで、図3(A)にカード管理サーバ2に記憶される各種情報の一例を示す。図3(A)に示すように、カード管理サーバ2では、管理番号に関連付けてプリペイドカード番号(以下、単に「カード番号」と呼ぶ)、残高、及び利用履歴等の各種情報を記憶する。
カード番号は、カード11に設定された概ね16桁の英数字からなる番号であり、カード11を識別するための識別情報である。管理番号は、カード番号に対して一意に対応する番号であり、他サーバと連携する際にカード番号に代えてカード11を識別するために用いられる。残高は、カード11に設定されたカード番号によって指定される口座にチャージされた金額の残高を示す情報である。利用履歴は、カード11を用いた買い物の履歴であり、購入日時、購入対象の商品/サービス、購入額、購入場所(店舗名)等を含む。
キャリアサーバ3は、通信キャリアが用いるサーバであり、通信キャリアが提供するサービスのユーザ端末12の利用履歴をユーザ毎に管理する。キャリアサーバ3は、利用履歴に基づいて、ユーザに対する請求額を算出する。また、キャリアサーバ3は、通信キャリアが提供するサービスをユーザ端末12に提供する入口(ポータル)として機能する。例えば、キャリアサーバ3は、ユーザ端末12からの要求に応じて、ユーザIDに関連付けられたカード番号に対応する口座に貯まっている電子通貨の残高をポイント管理サーバ4から取得し、ユーザ端末12に電子通貨の残高を通知することができる。また、キャリアサーバ3は、ユーザIDに関連付けられたポイントをポイント管理サーバ4から取得し、ユーザ端末12にポイントの残高を通知してもよい。
ここで、図3(B)にキャリアサーバ3において管理される各種情報の一例を示す。図3(B)に示すように、キャリアサーバ3では、ユーザIDに関連付けて、ユーザ端末12の電話番号、請求額、契約ID、及び契約者名等の各種情報を記憶する。
ユーザIDは、ユーザ端末12又は当該ユーザ端末12を用いるユーザを識別する識別情報である。電話番号は、通信端末であるユーザ端末12に設定された電話番号である。請求額は、ユーザ端末12の利用に伴いユーザに対して請求する金額であり、例えば、通信料金、ユーザ端末12で利用したコンテンツの利用料金を含む。なお、通信キャリアによっては、携帯電話だけでなく、固定電話やケーブルテレビ等の複合的なサービスをユーザに提供することがあるため、請求額には、ユーザIDが示すユーザに対して提供しているサービスに関する料金を含めることとしてもよい。また、契約IDは、通信キャリアと結んだ契約を識別する識別情報であり、契約者が、当該契約を行ったことを示す情報である。通信キャリアでは、通信料金を同一人又は家族の範囲でまとめて請求することがある。契約ID及び契約者名は、通信料金の請求をまとめる範囲、及びまとめた通信料金を請求する対象を判別するための情報である。
なお、図示しないものの、キャリアサーバ3は、ユーザIDに関連付けて、ユーザ端末12の契約期限、契約日時等の契約に関する情報、また、ユーザ端末12の利用に応じた請求額の支払いが済んでいる/遅延しているといった通信料金の支払いに関する情報を記憶することとしてもよい。
ポイント管理サーバ4は、カード11の利用(例えば、カードを用いた買い物)に応じたポイントと、ユーザ端末12又はユーザIDが示すユーザに対して提供しているサービスの利用に応じたポイントとを統合して管理するサーバである。ここで、図3(C)及び図3(D)にポイント管理サーバ4において管理される各種情報の一例を示す。
図3(C)に示すように、ポイント管理サーバ4では、ユーザIDに関連付けて、管理番号、ポイント、及び明細情報等の各種情報を記憶する。ユーザIDは、ユーザ端末12を用いるユーザを識別する識別情報であり、キャリアサーバ3と連携する際に用いられる。管理番号は、カード番号に一意に対応する番号であり、カード管理サーバ2と連携する際に用いられる。ポイントは、キャリアサーバ3から取得した請求額、及びカード管理サーバ2から取得した購入額(即ち、購入した商品の決済金額)に応じて、対応するユーザに対して付与されたポイント数を示す情報である。明細情報は、カード11及びポイントの利用履歴を含む情報であり、カード11を用いた買い物の履歴、及びユーザに対して付与されたポイントの履歴を示す。
また、図3(D)に示すように、ポイント管理サーバ4では、購入額や請求額に基づいて付与するポイントを算出するためのポイント付与レートを、利用形態に関連付けて記憶する。利用形態としては、カード11の利用又はユーザ端末12の利用が考えられるが、これら以外にも、カード11を利用した店舗が通常店であるか、ポイント優遇店であるか等に応じて、レートを異ならせることとしてもよい。なお、カード11を利用した店舗を示す情報は、カード管理サーバ2から利用履歴を受信することで、取得することができる。
ポイント管理サーバ4は、カード管理サーバ2がカード番号に関連付けて管理する電子通貨の残高を、ユーザIDに関連付けて記憶してもよい。この場合、ポイント管理サーバ4は、カード管理サーバ2において電子通貨の残高が更新されたタイミングに同期して、記憶している電子通貨の残高を更新する。ポイント管理サーバ4は、ユーザ端末12からの要求に応じて、当該ユーザ端末12に対応するユーザIDに関連付けて記憶した電子通貨の残高を記憶部から読み出し、キャリアサーバ3を介して、電子通貨の残高をユーザ端末12に通知することができる。なお、ポイント管理サーバ4は、ユーザ端末12から電子通貨の残高を要求されたタイミングで、カード管理サーバ2からユーザIDに対応するカード番号に関連付けられた電子通貨の残高を取得し、取得した残高をユーザ端末12に通知してもよい。
以上のとおり、電子通貨管理システムSでは、カード管理サーバ2と、キャリアサーバ3と、ポイント管理サーバ4とが連携することにより、カード番号とユーザIDとを関連付けて管理することができる。即ち、電子通貨管理システムSは、カード識別情報とユーザ端末を用いるユーザを識別するユーザ識別情報とを関連付けて管理する。具体的には、電子通貨管理システムSでは、ポイント管理サーバ4が、カード番号及びユーザIDのいずれにも関連付けられた管理番号を介して、カード番号とユーザIDとを関連付ける。
そして、電子通貨管理システムSは、カード管理サーバ2において、カード番号に関連付けて、カードによる決済が可能な電子通貨の残高を管理する。キャリアサーバ3は、ユーザ端末12からの要求に応じて、ユーザIDに関連付けられたカード番号に対応する口座に貯まっている電子通貨の残高を、ポイント管理サーバ4を介してカード管理サーバ2から取得し、ユーザ端末12に電子通貨の残高を通知することができる。このようにすることで、電子通貨管理システムSにおいては、ユーザが、電子通貨の口座に関する情報をユーザ端末12に入力することなく、あたかもユーザ端末12に関連付けて電子通貨が管理されているかのような感覚で、電子通貨の残高を把握することができる。
また、以上の構成の電子通貨管理システムSでは、ポイント管理サーバ4は、カード管理サーバ2において管理されるカード11の利用状況と、キャリアサーバ3において管理されるユーザ端末12の利用状況とを統合し、ポイントの統合を実現する。具体的には、ポイント管理サーバ4は、管理番号とユーザIDとを連携させることで、カード11の利用状況とユーザ端末12の利用状況とを統合する。
ポイント管理サーバ4では、統合された情報をユーザIDに関連付けて管理するため、ユーザIDをキーとして、該当するユーザのカード11の利用状況及びユーザ端末12の利用状況を取得することができる。
そこで、電子通貨管理システムSでは、ユーザ端末12を用いるユーザがユーザIDを指定して要求を行うと、当該ユーザがポイント管理サーバ4で管理される各種情報を把握可能にしている。具体的には、ユーザ端末12が、ユーザIDを含む所定の情報をキャリアサーバ3に送信すると、キャリアサーバ3は、このユーザIDをキーとしてポイント管理サーバ4から関連する各種情報を取得し、ユーザ端末12に対して提供する。なお、ポイント管理サーバ4及びキャリアサーバ3は、前回要求時に提供した情報に対する差分の情報を、ユーザ端末12に対して提供することとしてもよい。
[ユーザ端末12の表示画面例]
ここで、キャリアサーバ3から提供される各種情報に基づきユーザ端末12に表示される表示画面の一例を図4に示す。図4(A)は、上述のアプリケーション実行中に表示されるトップ画面の一例を示す表示画面200であり、図4(B)は、当該アプリケーション実行中に表示されるメニュー画面の一例を示す表示画面210である。
図4(A)に示すように、表示画面200は、カード残高表示201と、ポイント数表示202と、チャージボタン203と、メニューボタン204と、を含んで構成される。
カード残高表示201は、プリペイド式のカード11の残高を示す表示であり、ポイント数表示202は、ユーザに付与されたポイント数を示す表示である。カード残高表示201及びポイント数表示202は、ユーザIDをキーとしてポイント管理サーバ4から取得したカード11の残高やポイント数に基づいて表示内容が制御される。
チャージボタン203は、ユーザがカード11に所望の金額をチャージする際に用いられる。チャージボタン203が操作され、ユーザが所定のチャージ操作を行うと、ユーザIDと管理番号とが連携して、カード管理サーバ2へチャージ要求が行われる。
メニューボタン204は、キャリアサーバ3が提供する各種サービスのメニュー画面を呼び出す際に用いられる。メニューボタン204が操作されると、ユーザ端末12には、図4(B)に示す表示画面210が表示される。
図4(B)に示すように、表示画面210には、ポイント用メニュー211と、ショッピング用メニュー212と、カード用メニュー213と、が含まれる。
ポイント用メニュー211は、「ポイントを利用して商品を購入する」、「ポイントを利用して特典(クーポン)を得る」等のように、ポイントの利用を促すメニューを含む。これにより、ユーザにはポイントを利用可能な様々なサービスが提供されるため、ユーザは、付与されたポイントを様々な場面で利用することができる。
ショッピング用メニュー212は、「ポイント優遇店の紹介」や、「カード11を用いて買い物が可能な店舗を紹介する」等のようにカード11の利用を促すメニューを含む。カード11が利用されると、ポイント管理サーバ4において購入額に応じたポイントが付与されることになるため、このようなメニューを提供することで、ポイント付与の機会を増大することができる。
カード用メニュー213は、カード11の利用明細を確認するためのメニューを含む。このメニューを選択することで、ユーザは、カード11の利用履歴を確認することができる。
[電子通貨管理システムSの動作]
以上、電子通貨管理システムSの構成について説明した。続いて、図5〜図10を参照して、電子通貨管理システムSの動作について説明する。
[カード発行時の動作]
まず、図5及び図6を参照して、カード発行時の動作について説明する。電子通貨管理システムSでは、使用できないようにロックした状態でカード11を発行するとともに、カード11とユーザ端末12とを連携してカード11のロックを解除する。ロックした状態とは、例えば、カード管理サーバ2側において決済やチャージ等の要求を不可とする状態である。
具体的には、図5に示すように、カード11には、ユーザ端末12が読み取り可能なIC(Integrated Circuit)チップ111が設けられており、このICチップ111をユーザ端末12が読み取ることでカード11のロックが解除され、カード11が使用可能になる。なお、本実施形態では、カード11にNFC(Near Field Communication)に対応したICチップ111を設けておき、ユーザ端末12は、自身が有するNFC通信機能を用いてICチップ111を読み取ることとしている。
ここで、図6を参照して、カード発行時の処理の一例について説明する。
初めに、ステップS1において、カード発行事業者(カード管理サーバ2)は、ロック解除に使用可能な情報をICチップ111に格納することで、当該情報をカード11にセットする。なお、ICチップ111に格納する情報は任意の情報であり、本実施形態では、例えば、ユーザ端末12を識別するユーザIDを用いることとしている。カード11にロック解除に使用可能な情報をセットすると、ステップS2において、カード管理サーバ2は、ユーザに対してカード11を発行する。
カード管理サーバ2から発行されたカード11が届くと、ステップS3において、ユーザは、ユーザ端末12を用いてカード11のICチップ111を読み取る。即ち、ユーザがユーザ端末12とカード11とを接触させると、ユーザ端末12が有するNFC機能が発揮され、ICチップ111に格納されたロック解除に使用可能な情報をカード11から読み取る。続いて、ステップS4において、ユーザ端末12では、自身が有する情報と読み取った情報とが一致するか否かを判定する。このとき、両情報(ユーザID)が一致する場合には、ステップS5において、ユーザ端末12は、使用許可要求を行い、ステップS6において、カード管理サーバ2は、発行したカード11のロックを解除し、使用を許可する。他方、ステップS4において両情報が一致しない場合には、ステップS7において、ユーザ端末12では所定のエラー処理が行われる。
以上、カード発行時の処理の一例について説明した。なお、カード11にセットするロック解除に使用可能な情報は、所定の方式により暗号化しておくこととしてもよい。この場合、ユーザ端末12において自身のユーザIDを暗号化した情報を持っておくこと、又は暗号鍵情報を記憶しておくことで、ユーザ端末12において両情報が一致するか否かの判定を行うことができる。
また、図6に示す例では、ユーザ端末12においてロック解除のための判定を行うこととしている。この点、当該判定をユーザ端末12ではなく、カード管理サーバ2、キャリアサーバ3及びポイント管理サーバ4のいずれかで行うこととしてもよい。
なお、カード11のロックを解除した後にユーザ端末12がカード11に設けられたICチップ111を読み取ると、上述のアプリケーション実行中に表示される表示画面(例えば、図4(A)に示す表示画面200)を、ユーザ端末12において自動的に表示することとしてもよい。即ち、ユーザ端末12は、ICチップ111を読み取ると、キャリアサーバ3に対して各種情報の要求を行い、この要求に応じて取得した情報を表示する。
[チャージ時の動作]
続いて、図7を参照して、カード11に金額をチャージする際の動作について説明する。図7(A)は、トップ画面を示す表示画面200(図4(A)参照)において、チャージボタン203が操作された場合に表示されるチャージメニュー画面を示す表示画面220である。
図7(A)に示すように、本実施形態の電子通貨管理システムSでは、カード11に金額をチャージする方法として、チャージ方法221及びチャージ方法222を少なくとも含む。チャージ方法221は、付与されたポイントの少なくとも一部のポイントを用いてカード11に金額をチャージするチャージ方法であり、ポイントを所定のレートで金銭に変換することでチャージする。また、チャージ方法222は、キャリア決済を用いてチャージするチャージ方法である。キャリア決済とは、ユーザ端末12の通信料金と併せて決済することであり、このチャージ方法222では、チャージした金額をユーザ端末12の請求額に加算して請求する。なお、本実施形態では、チャージ方法221、222についてのみ説明するが、カード11へのチャージ方法はこれらに限るものでなく、他の方法により実現することとしてもよい。例えば、ユーザが用いる銀行口座を予め設定しておき、この銀行口座を介してカード11にチャージすることとしてもよい。
チャージ方法221とチャージ方法222の動作の流れを図7(B)に示す。図7(B)に示すように、ステップS11において、ユーザ端末12は、キャリアサーバ3に対してチャージ要求を行う。このチャージ要求では、ユーザ端末12は、キャリアサーバ3に対してユーザIDとともに、チャージ方法及びチャージ金額を通知する。
キャリアサーバ3は、チャージ要求を受けると、ステップS12において、ポイント管理サーバ4に対して、ユーザ端末12からチャージ要求を受けたことを通知する。具体的には、キャリアサーバ3は、チャージ要求を受けたユーザ端末12を識別するユーザIDを用いて、ポイント管理サーバ4に対して通知を行う。
続く、ステップS13において、ポイント管理サーバ4では、ユーザIDに対応する管理番号を特定し、カード管理サーバ2に対して、当該管理番号に対応するカード11に設定されたカード番号に関連付けられた口座に対して、要求された金額をチャージするように通知する。この通知を受けると、カード管理サーバ2では、管理番号に対応するカード番号のカード11に設定されたカード番号に対応する口座に対して通知された金額を入金する。なお、このステップS13の処理は、詳細には、ステップS14A,Bの処理が行われた後に行われることになる。
ステップS14Aは、チャージ方法221が選択された場合に実行される処理であり、ステップS14Bは、チャージ方法222が選択された場合に実行される処理である。
ステップS14Aでは、ポイント管理サーバ4は、ユーザIDに関連付けられたポイントから、チャージ金額に相当するポイントを減算する。
また、ステップS14Bでは、キャリアサーバ3は、ユーザIDに関連付けられている請求額にチャージ金額に相当する金額を加算し、所定のタイミングでユーザに対して請求する。
なお、キャリア決済では、通信キャリアとの契約内容に応じて決済可能枠が設定される場合がある。一例として、通信キャリアが提供するサービスへの加入月数に応じて決済可能枠が設定される場合があり、例えば、加入月数「12ヶ月」のユーザに対しては決済可能枠「5000円」、加入月数「36ヶ月」のユーザに対しては決済可能枠「1万円」が設定される。このような場合には、ステップS14Bの処理において、キャリアサーバ3は、当月のチャージ金額の合計が、決済可能枠内であるか否かを判定し、決済可能枠内である場合に限り、キャリア決済を可能にしてもよい。
[商品購入時の動作]
続いて、図8を参照して、カード11を用いて商品を購入する際の動作について説明する。なお、カード11は、現実の店舗やインターネット上の仮想店舗で用いることができる。
現実の店舗で商品を購入する場合、ステップS21Aに示すように、カードリーダーを介してカード11を読み取ることで、国際ブランドが提供する決済NW50にカード11のカード番号及び商品購入に関する情報が通知される。なお、商品購入に関する情報とは、例えば、購入額、購入した商品、購入した店舗等の情報である。また、ステップS21Bに示すように、仮想店舗で商品を購入する場合、ユーザ端末12から決済NW50にカード11のカード番号及び商品購入に関する情報が通知される。
決済NW50において所定の決済処理が行われる際には、ステップS22において、決済NW50からカード管理サーバ2に対してカード番号及び商品購入に関する情報が通知される。カード管理サーバ2では、これら情報を受けると、カード番号に対応する残高から購入額を減算して利用履歴を更新するとともに、減算処理が完了したことを決済NW50に通知する。
続いて、ステップS23において、カード管理サーバ2は、ポイント管理サーバ4に対して、カード番号に対応する管理番号とともに商品購入に関する情報を通知する。ポイント管理サーバ4では、取得した商品購入に関する情報に基づいて、管理番号に対応するユーザIDに関連付けられたポイントを更新する。
[ポイント付与時の動作]
続いて、図9を参照して、ユーザに対してポイントを付与する際の動作について説明する。上述したように、本実施形態の電子通貨管理システムSでは、カード11を用いた商品の購入に応じてポイントを付与するとともに、ユーザ端末12の利用に応じてもポイントを付与する。
商品の購入に応じてポイントを付与する場合、ステップS31において、ポイント管理サーバ4は、カード管理サーバ2から管理番号とともに商品購入に関する情報を取得する。すると、ステップS32において、ポイント管理サーバ4は、商品を購入した店舗に応じたレートを特定し、当該レートに基づいて購入額に応じたポイントを算出する。なお、このステップS31、ステップS32の処理は、ユーザがカード11を用いて商品を購入する度に行われる。
購入額に応じたポイントを算出すると、ステップS35において、ポイント管理サーバ4は、管理番号に対応するユーザIDに関連付けて記憶しているポイントに、算出したポイントを加算する。
また、ステップS33において、ポイント管理サーバ4は、キャリアサーバ3からユーザIDとともに請求額を取得する。すると、ステップS34において、ポイント管理サーバ4は、予め定められたレートに基づいて請求額に応じたポイントを算出する。なお、このステップS33、ステップS34の処理は、請求額が確定したタイミングで行われる。
請求額に応じたポイントを算出すると、ステップS35において、ポイント管理サーバ4は、ユーザIDに関連付けて記憶しているポイントに、算出したポイントを加算する。
[ユーザに対してサービスを提供する際の動作]
続いて、図10を参照して、電子通貨管理システムSを利用するユーザに対して当該ユーザ固有のサービスを提供する際の動作について説明する。
ステップS41において、ユーザ端末12は、ユーザIDを伴いキャリアサーバ3にアクセスすると、ステップS42において、キャリアサーバ3は、ユーザIDをポイント管理サーバ4に対して通知する。ステップS43において、ポイント管理サーバ4は、通知されたユーザIDに応じたサービスに関する情報を取得し、キャリアサーバ3に通知し、ステップS44において、キャリアサーバ3からユーザ端末12に対して当該サービスが提供される。
なお、ポイント管理サーバ4ではユーザID毎にアクセス履歴を管理しており、このアクセス履歴に基づいて、前回アクセス時からの差分情報(利用金額、チャージ金額、ポイントの増減)と、現在の残高及び現在のポイント数とを取得する。そして、取得した情報がキャリアサーバ3を介してユーザ端末12に提供されることで、ユーザ端末12において前回との差分や現在の残高及びポイント数等が表示されることになる。
なお、ユーザIDに応じたサービスとは、例えば、当該ユーザが所有するカード11の残高や付与されたポイントを確認可能にするサービスであり、また、ユーザの属性に合った商品を紹介(レコメンド)するサービス等である。
一例として、ポイント管理サーバ4は、ユーザIDに関連付けられた残高やポイントに基づいて、当該残高又はポイントで購入可能な商品、当該残高又はポイントでは足りないもののあと少し追加することで購入可能な商品等を紹介するサービスを提供する。また、ポイント管理サーバ4は、ユーザIDに関連付けられたユーザの属性(性別、年齢、生年月日、趣味嗜好)等に基づいて、当該ユーザが好む商品を紹介するサービスを提供する。このようなサービスについても、前回アクセス時から更新があったものを提供することができる。
また、ポイント管理サーバ4は、ユーザ端末12を用いたサービスの提供者との契約が解除された場合に、ポイントを使用できない状態に変更してもよい。例えば、通信キャリアが、ユーザ端末12を用いた通信サービスを提供し、通信料金に応じたポイントをユーザ端末12のユーザに付与しているとする。この場合において、ポイント管理サーバ4は、ユーザ端末12のユーザが通信キャリアとの契約を解除した旨の情報をキャリアサーバ3から取得すると、ユーザ端末12に関連付けて記憶しているポイントを削除する。ポイント管理サーバ4は、ユーザ端末12のユーザが通信キャリアとの契約を解除した旨の情報を取得すると、ポイントを使用できない旨を示すフラグを付加した状態でポイント残高を記憶してもよい。ポイント管理サーバ4は、ユーザが通信キャリアとの契約を、契約を解除してから所定期間以内に再開したという通知をキャリアサーバ3から受けた場合に、上記のフラグを変更することにより、ポイントを使用できるようにしてもよい。
[第1実施形態]
本発明の電子通貨管理装置は、以上説明した電子通貨管理システムSにおいて好適に利用される。以下、本発明の電子通貨管理装置について説明する。
[電子通貨管理装置10の機能構成]
初めに、図11を参照して、電子通貨管理装置10の構成について説明する。図11は、本発明の電子通貨管理装置10の機能構成を示すブロック図である。なお、電子通貨管理装置10は、上述のカード管理サーバ2、キャリアサーバ3及びポイント管理サーバ4のうちのいずれか一のサーバにより実現されることとしてもよく、また、カード管理サーバ2、キャリアサーバ3及びポイント管理サーバ4が協働することにより実現されることとしてもよい。この点、本実施形態では、キャリアサーバ3とポイント管理サーバ4とが協働することで、電子通貨管理装置10が実現されることとしている。
図11に示すように、電子通貨管理装置10は、制御部51と、記憶部52と、を含んで構成される。
記憶部52は、ROM及びRAM等のメモリ又はハードディスク等の記憶媒体である。記憶部52は、制御部51を動作させるためのプログラム及び制御部51が動作する際に生成されるデータを記憶する。また、記憶部52は、ユーザ間でのポイントの譲渡を実現するためのデータを記憶する。
ここで、記憶部52に記憶されるデータの一例を図12に示す。図12(A)に示すように、記憶部52は、サービスを利用するユーザに紐づけられたユーザIDに対応付けて、当該ユーザが用いるユーザ端末12の電話番号、ポイントの残高情報及びユーザの属性情報を記憶する。なお、ユーザの属性としては、例えば、年齢、性別、住所等のユーザ個人に関する情報の他、親子、兄弟等のようなユーザ間の関係性を含むこととしてもよい。
図12(B)は、記憶部52に記憶されるポイントの残高情報の詳細を示す図であり、図12(B)では、ユーザID「TARO97」のポイントの残高情報の詳細を示している。図12(B)に示すように、記憶部52は、ユーザIDに対応付けて、ポイント種別、ポイント数、譲渡元のユーザに関する情報及び制限情報を記憶する。
ポイント種別は、対応するポイントが他のユーザから譲渡されたものが含まれているか否かを判別するための情報である。本実施形態では、他のユーザから譲渡されたポイントには、譲渡フラグが付され、譲渡されたポイントが含まれていることを判別可能になっている。また、制限情報は、対応するポイントに付された制限についての情報であり、例えば、当該ポイントの使用用途(購入する商品又はサービスの種別)、使用場所(使用可能な店舗、使用可能な地域)、使用時間、及び当該ポイントの再譲渡可否(譲渡で受けとったポイントを譲渡ポイントとできるか否か)が制限されていることを示す情報である。一例として、ポイントを譲渡する際に使用用途を「書籍」に限定することで、譲渡を受けたユーザは、当該ポイントを「書籍」の購入にしか使用できなくなる。
図11に戻り、制御部51は、例えばCPUであり、記憶部52に記憶されたプログラムを実行することにより、受付部511、判定部512及び実行部513として機能する。
受付部511は、ユーザ端末12から当該ユーザ端末12を用いるユーザが所有するポイントの使用要求を受け付ける。なお、受付部511が受け付ける使用要求としては、ユーザ端末12を用いるユーザから別のユーザへのポイントを譲渡することを要求する譲渡要求に加え、ユーザ端末12を用いるユーザが所有するポイントを用いて商品又はサービスを購入すること等を要求する購入要求を含む。
ここで、譲渡要求には、譲渡するユーザのユーザID、譲渡するポイント数、譲渡先のユーザを特定するための情報、及び譲渡したポイントに設定する制限情報が含まれる。なお、本実施形態では、譲渡先のユーザを特定するための情報として、譲渡先のユーザが用いるユーザ端末12の電話番号を用いる。即ち、他のユーザにポイントを譲渡する場合、ユーザは、当該他のユーザの電話番号を指定し、譲渡要求を行う。
図13は、ポイントの譲渡を行う際にユーザ端末12に表示される表示画面の一例を示す図である。表示画面250は、譲渡先のユーザを指定するための表示画面の一例を示し、表示画面260は、譲渡するポイントに設定する制限情報を指定するための表示画面の一例を示す。
図13に示すように、表示画面250は、譲渡先のユーザの電話番号を入力する入力欄251と、譲渡するポイント数を入力する入力欄252と、譲渡するポイントに制限情報を指定するための制限ボタン253と、ポイントの譲渡をキャンセルするキャンセルボタン254と、を含む。
ポイントを譲渡するユーザが、入力欄251に譲渡先のユーザの電話番号を入力するとともに、入力欄252に譲渡するポイント数を入力し、制限ボタン253を操作すると、ユーザ端末12には、表示画面260が表示される。
なお、表示画面250では、入力欄251に譲渡先のユーザの電話番号が入力されると、当該電話番号に対応する譲渡先のユーザ名を示すメッセージ255を表示することとしてもよい。図13に示す例では、入力欄251に入力された電話番号が「花子さん」が所有するユーザ端末12の電話番号であったため、「花子さんに譲渡します」といったメッセージ255が表示されている。
このようなメッセージは、譲渡元のユーザ端末12のアドレス帳と連携することで実現することができる。即ち、譲渡元のユーザ端末12では、入力欄251に譲渡先のユーザの電話番号が入力されると、入力された電話番号に対して設定されたユーザ名をアドレス帳から読み出し、「[ユーザ名]さんに譲渡します」のようにメッセージ255として表示する。これにより、譲渡元のユーザは、入力欄251に入力した電話番号に対応するユーザを把握することができるため、入力欄251に対する誤入力を抑制することができる。
なお、入力欄251への入力をアドレス帳を用いて行うこととしてもよい。即ち、表示画面250において不図示の操作ボタン「アドレス帳から入力」を設け、この操作ボタンが操作されると、譲渡元のユーザが選択可能にアドレス帳を読み出す。そして、読み出したアドレス帳の中からユーザが選択した電話番号を、入力欄251に入力することとしてもよい。
続いて、表示画面260は、チェックボックス261と、譲渡ボタン262と、キャンセルボタン263と、を含む。チェックボックス261は、譲渡するポイントに付す制限を指定するためのチェックボックスである。譲渡元のユーザがチェックボックス261において制限を選択し譲渡ボタン262を操作すると、選択された制限が付されたポイントが、譲渡元のユーザから譲渡先のユーザに譲渡される。
譲渡元のユーザによっては譲渡したポイントを用いて購入する商品を制限、例えば、書籍や文房具に制限することを望むことがある。このような場合に、譲渡元のユーザは、表示画面260において「購入許可商品」を選択することで、購入する商品を制限することができる。同様に、譲渡元のユーザが、ポイントを使用する店舗や使用する地域等の使用場所の制限を望む場合、譲渡元のユーザは、表示画面260において「購入許可店舗」を選択することで、ポイントの使用場所を制限することができる。また、譲渡元のユーザが、ポイントを使用する時間帯の制限を望む場合、譲渡元のユーザは、表示画面260において「使用許可時間」を選択することで、ポイントの使用時間を制限することができる。
なお、図13に示す例では、チェックボックス261を用いて許可する条件を選択する所謂ホワイトリスト形式を採用しているが、ホワイトリスト形式に代えて(又は加えて)許可しない条件を選択する所謂ブラックリスト形式を採用することとしてもよい。
さらに、譲渡元のユーザが、譲渡したポイントの再譲渡を制限する場合、譲渡元のユーザは、「再譲渡不可」を選択することで(不図示)、譲渡先のユーザによる当該ポイントの再譲渡を制限することができる。このようにすることで、親が子へ譲渡したポイントを他のユーザへ譲渡してしまうことを防ぐことができる。
受付部511は、表示画面250,260を介してユーザ端末12から各種情報を受け付ける。なお、受付部511は、譲渡先のユーザの電話番号だけでなく、譲渡先のユーザの名前又は名前の一部や、譲渡元のユーザのユーザ端末12の電話番号も併せて受け付けることとしてもよい。譲渡先のユーザの名前又は名前の一部は、譲渡元のユーザからの入力に基づいて受け付けることができる。また、譲渡元のユーザの電話番号は、譲渡元のユーザからの入力に基づいて受け付けることとしてもよく、また、譲渡元のユーザのユーザIDに基づいて記憶部52から取得することで受け付けることとしてもよい。
図11に戻り、判定部512は、ユーザ端末12から受け付けた使用要求に基づくポイントの使用を許可するか否かを判定する。具体的には、判定部512は、使用要求対象のポイントに付された譲渡フラグ及び/又は制限情報に基づいて、使用の可否を判定する。
一例として、判定部512は、ユーザ端末12から、再譲渡を禁止する制限情報が付されたポイントを他のユーザに譲渡することを示す使用要求を受け付けると、当該ポイントの使用(譲渡)を不可と判定する。また、判定部512は、ポイントを用いて購入する商品又はサービスの種別、ポイントの使用場所、又はポイントの使用時間に基づいて、ポイントの使用可否を判定する。即ち、判定部512は、購入する商品等の種別、使用場所又は使用時間が、使用するポイントに付された制限情報で規定された制限を満たすか否かに基づいて、ポイントの使用可否を判定する。
なお、判定部512は、所定の属性情報のユーザに対しては使用可否の判定を行う一方で、当該属性情報以外のユーザに対しては使用可否の判定を行わないこととしてもよい。使用可否を行うか否かを区別する所定の属性情報は任意であるが、一例として、ユーザの年齢を用いることができる。ユーザの年齢を用いる場合、例えば、判定部512は、未成年のユーザに対しては、使用可否の判定を行う一方で、成人したユーザに対しては、使用可否の判定を行わないといった態様が考えられる。
実行部513は、判定部512がポイントの使用を可と判定すると、ユーザ端末12から受け付けた使用要求に応じて、当該ユーザ端末12を用いるユーザが所有するポイントを使用する。
一例として、ユーザ端末12から購入要求を受け付けていた場合、実行部513は、当該ユーザ端末12が有するポイントから、購入する商品等に対応するポイントを減算する。
また、ユーザ端末12から譲渡要求を受け付けていた場合、実行部513は、先ず、譲渡要求とともに受け付けた譲渡先のユーザの電話番号に対応するユーザIDを記憶部52から取得することで、譲渡先のユーザを特定する。そして、実行部513は、ユーザ端末12から受け付けた譲渡要求に応じて、当該ユーザ端末12が有するポイントの一部を特定した譲渡先のユーザに対して移行する。このとき、実行部513は、当該ポイントに譲渡フラグ及び制限情報を付した上で、当該ポイントを譲渡先のユーザに対して移行する。
[電子通貨管理装置10の処理]
以上、本発明の電子通貨管理装置10の機能構成について説明した。続いて、図14及び図15を参照して、電子通貨管理装置10の処理の流れについて説明する。図14は、ユーザ間でポイントを譲渡する際の電子通貨管理装置10の処理の流れを示すフローチャートの一例であり、図15は、ユーザがポイントを使用して商品を購入する際の処理の流れを示すフローチャートの一例である。
初めに、ステップS101において、受付部511は、ユーザ端末12から譲渡要求を受け付ける。この譲渡要求には、譲渡元のユーザのユーザIDと譲渡先のユーザを特定するための情報と譲渡するポイント数とが少なくとも含まれる。続いて、ステップS102において判定部512は、譲渡要求を行ったユーザの属性情報を参照して、ポイントの使用を制限すべきユーザであるか否かを判定する。図14に示す例では、判定部512は、譲渡要求を行ったユーザが20歳以上であるか否かを判定することとしている。即ち、20歳以上のユーザである場合、判定部512は、当該ユーザに対してポイントの使用を制限する必要がないと判定し、処理をステップS105に移す。他方、20歳未満のユーザである場合、判定部512は、当該ユーザに対してポイントの使用を制限する必要があると判定し、処理をステップS103に移す。
ステップS103において、判定部512は、譲渡するポイントに再譲渡を禁止する制限情報が付されているか否かを判定する。ステップS103において、譲渡するポイントに制限情報が付されているポイントが含まれると判定すると、ステップS104において、実行部513は、譲渡不許可通知を譲渡要求を行ったユーザのユーザ端末12に通知し、処理を終了する。即ち、実行部513は、再譲渡不可の制限情報が付されたポイントについては、再度他のユーザに対して譲渡することなく、処理を終了する。
他方、譲渡要求に基づく譲渡が可能な場合、ステップS105において、実行部513は、譲渡フラグを付した上で、譲渡元のユーザから譲渡先のユーザに対してポイントを譲渡する。即ち、実行部513は、譲渡元のユーザが所有するポイント数から譲渡するポイント数を減算するとともに、譲渡先のユーザが所有するポイント数に当該譲渡するポイント数を加算する。続いて、ステップS106において、判定部512は、譲渡要求に制限情報が含まれているか否かを判定する。この判定がYESのとき、ステップS107において、実行部513は、譲渡要求とともに受け付けた制限を、譲渡したポイントに設定する。続いて、ステップS108において、実行部513は、譲渡が完了したことを譲渡元のユーザのユーザ端末12に対して通知し、処理を終了する。なお、譲渡が完了したことの通知は、譲渡元のユーザのユーザ端末12に加え、譲渡先のユーザのユーザ端末12に対して通知することとしてもよい。
続いて、図15を参照して、ユーザがポイントを使用して商品を購入する際の処理の流れについて説明する。ユーザが、例えばインターネット上の仮想店舗においてポイントを使用して商品等を購入する場合、初めに、ステップS111において、ユーザ端末12から電子通貨管理装置10に対して購入要求が送信される。この購入要求には、購入要求を行うユーザのユーザID、購入する商品等の種別、使用するポイント数及び当該商品を取り扱う仮想店舗名が少なくとも含まれる。
電子通貨管理装置10では、受付部511が購入要求を受け付けると、ステップS121において、判定部512は、購入要求を行ったユーザの属性情報を参照して、ポイントの使用を制限すべきユーザであるか否かを判定する。図15に示す例では、当該ユーザが20歳以上であるか否かを判定している。20歳以上のユーザについてはポイントの使用を制限する必要がないため、続いて、ステップ131において、決済NW50等を介して所定の決済処理が行われ、ステップS112において、商品の購入が済んだことがユーザ端末12に通知され、処理を終了する。
他方、ステップS121において、20歳未満のユーザであると判定すると、続いて、ステップS122において、判定部512は、購入要求が、使用するポイントに付された制限に該当するか否かを判定する。具体的には、購入する商品等の種別、当該商品等を取り扱う店舗名、又は商品等を購入しようとする時間帯が、ポイントに付された制限に該当するか否かを判定する。
ステップS122の判定がNOの場合、続いて、ステップ131において、決済NW50等を介して所定の決済処理が行われ、ステップS112において、商品の購入が済んだことがユーザ端末12に通知され、処理を終了する。
他方、ステップS122の判定がYESの場合、続いて、ステップS123において、実行部513は、購入要求に基づく商品等の購入を不許可とし、ステップS112において、商品を購入できなかったことがユーザ端末12に通知され、処理を終了する。
[電子通貨管理装置10の効果]
以上、本発明の電子通貨管理装置10の実施形態の一例にについて説明した。本発明の電子通貨管理装置10では、ユーザ間でのポイントの譲渡を許容しつつ、譲渡したポイントの使用を制限する。即ち、電子通貨管理装置10では、他のユーザに譲渡したポイントに譲渡フラグ及び制限情報を付して管理し、譲渡フラグが付されたポイントを使用する場合に、所定の制限をかける。これにより、ユーザ間で譲渡したポイントを適切な態様で使用させることができる。
例えば、ポイントの再譲渡を制限することで、譲渡元のユーザが、譲渡したポイントを譲渡先のユーザに使用して欲しいと思っていた場合に、当該ポイントが他のユーザに譲渡されてしまうことを防止できる。また、ポイントの使用用途、使用場所又は使用時間を制限することで、譲渡したポイントの使用を譲渡元のユーザがコントロールすることができ好適である。一例として、親が子供にポイントを譲渡する際に使用用途等を制限することで、子供は親が意図した用途でしかポイントを使用できないため、ユーザは、安心してポイント譲渡に係るサービスを利用することができる。
なお、このような制限を譲渡先のユーザの属性情報に応じて適用することで、ユーザに対して不必要に制限をかけることがなく、ユーザによるポイントの利用を必要以上に妨げてしまうことを防止できる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。特に、装置の分散・統合の具体的な実施形態は以上に図示するものに限られず、その全部又は一部について、種々の付加等に応じて、又は、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
上記実施形態では、電子通貨管理装置10は、ユーザに付与されたポイントをユーザ間で譲渡可能にしているが、譲渡する対象はポイントに限らずその他の電子通貨を含むこととしてもよい。一例として、電子通貨管理装置10は、ユーザが所有するカード11にチャージされている金額の残高等を、ユーザ間で譲渡可能にしてもよい。
チャージ金額の譲渡は、一例として、ポイント管理サーバ4からカード管理サーバ2に対して譲渡指示を通知し、この通知を受けカード管理サーバ2において残高の移行を行うことで、実現することができる。
また、電子通貨管理装置10は、ポイント(電子通貨)を譲渡する場合に、レートを異ならせて譲渡することとしてもよい。レートは1未満であってもよく、また1以上であってもよい。即ち、譲渡元のユーザが所有するポイント「10」を譲渡する場合、譲渡先のユーザのポイントを「9」を加算することとしてもよく、また「11」を加算することとしてもよい。
また、譲渡するユーザ間の関係性に応じて、レートを異ならせることとしてもよい。一例として、譲渡元のユーザのアドレス帳に譲渡先のユーザが登録されている場合に、登録されていない場合よりも高いレートでポイントを譲渡することとしてもよく、また、譲渡先のユーザのアドレス帳に譲渡元のユーザが登録されている場合に、登録されていない場合よりも高いレートでポイントを譲渡することとしてもよい。
また、本発明の電子通貨管理装置10では、ユーザの属性情報に応じて使用可否の判定を行うところ、上記実施形態では、ユーザが成人しているか否かに応じて使用可否の判定を行うこととしている。この点、成人しているか否かは一例に過ぎず、他の属性情報を採用して使用可否の判定を行うこととしてもよい。
また、属性情報に応じた使用可否の判定は、再譲渡、使用用途、使用場所及び使用時間の全てについて一律に行うこととしてもよく、また、これらのうちの一部についてのみ行うこととしてもよい。一例として、成人しているユーザについて、再譲渡及び使用時間については、譲渡元のユーザが設定した制限を適用することなくポイントを自由に使用できるようにする一方で、使用用途及び使用場所については、譲渡元のユーザが設定した制限を適用し、ポイントを自由に使用できないようにすることとしてもよい。
S・・・電子通貨管理システム、1・・・ユーザ機器、11・・・カード、12・・・ユーザ端末、2・・・カード管理サーバ、3・・・キャリアサーバ、4・・・ポイント管理サーバ、10・・・電子通貨管理装置、51・・・制御部、511・・・受付部、512・・・判定部、513・・・実行部、52・・・記憶部、50・・・決済NW


Claims (10)

  1. ユーザに紐づけられた識別情報に対応付けて、電子通貨の残高情報を記憶する記憶部と、
    第1ユーザが所有する電子通貨の一部を、譲渡されたものであることを示す譲渡通貨情報を当該電子通貨に付した上で、第2ユーザに移行する譲渡実行部と、
    前記第2ユーザのユーザ端末から、前記譲渡通貨情報が付された電子通貨を他のユーザに譲渡することを示す使用要求を受け付けると、当該電子通貨の譲渡を不可と判定する判定部と、
    を備える電子通貨管理装置。
  2. 前記判定部は、前記電子通貨を用いて購入する商品又はサービスの種別に基づいて、前記電子通貨の使用可否を判定する、
    請求項1に記載の電子通貨管理装置。
  3. 前記判定部は、前記電子通貨の使用場所に基づいて、前記電子通貨の使用可否を判定する、
    請求項1又は2に記載の電子通貨管理装置。
  4. 前記判定部は、前記電子通貨の使用時間に基づいて、前記電子通貨の使用可否を判定する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の電子通貨管理装置。
  5. 前記記憶部は、前記識別情報に関連付けて、ユーザの属性情報を記憶し、
    前記判定部は、所定の属性情報のユーザに対しては前記電子通貨の使用可否の判定を行い、前記所定の属性情報以外のユーザに対しては前記電子通貨の使用可否の判定を行わない、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の電子通貨管理装置。
  6. 他のユーザの電話番号を指定する情報を含み、且つ前記電子通貨を他のユーザに譲渡することを示す譲渡要求を受け付ける譲渡受付部をさらに備える、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の電子通貨管理装置。
  7. 前記電子通貨を他のユーザに譲渡することを示し、且つ購入する商品を制限する情報を含む譲渡要求を受け付ける譲渡受付部をさらに備える、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の電子通貨管理装置。
  8. ユーザが所有するカードにチャージされている前記電子通貨を譲渡することを示す譲渡要求を受け付ける譲渡受付部をさらに備える、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の電子通貨管理装置。
  9. ユーザに紐づけられた識別情報に対応付けて、電子通貨の残高情報を記憶するステップと、
    第1ユーザが所有する電子通貨の一部を、譲渡されたものであることを示す譲渡通貨情報を当該電子通貨に付した上で、第2ユーザに移行するステップと、
    前記第2ユーザのユーザ端末から、前記譲渡通貨情報が付された電子通貨を他のユーザに譲渡することを示す使用要求を受け付けると、当該電子通貨の譲渡を不可と判定するステップと、
    を含む電子通貨管理方法。
  10. コンピュータに、
    ユーザに紐づけられた識別情報に対応付けて、電子通貨の残高情報を記憶するステップと、
    第1ユーザが所有する電子通貨の一部を、譲渡されたものであることを示す譲渡通貨情報を当該電子通貨に付した上で、第2ユーザに移行するステップと、
    前記第2ユーザのユーザ端末から、前記譲渡通貨情報が付された電子通貨を他のユーザに譲渡することを示す使用要求を受け付けると、当該電子通貨の譲渡を不可と判定するステップと、
    を実行させるためのプログラム。

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