JP6498094B2 - プラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物およびその製造方法に関する。
自動車排ガス用触媒は、有害ガス(CO、HC、NO )濃度の数ppmから数%にわたる急激な変化に対応し、浄化することが求められている。この浄化システムでは大きな酸素吸蔵容量(OSC)をもつCeO 及びCeO −ZrO 系の助触媒が研究されており、調製法や組成によってはさらに高いOSCを持った助触媒を作ることができる可能性が示唆されている。
近年、排ガス浄化システムに関して、三元触媒の推進の課題はそのレスポンス及びエンジン始動時の低温での排ガス浄化となっている。この課題の解決策の一つとして、触媒はエンジン側に近づけて装着される傾向にある。
しかしながら、エンジンに近いところでは排ガスが高温になるため、触媒は熱劣化により貴金属やCeO が凝集し、触媒の性能が徐々に劣化することになる。そのため、貴金属及びCeO の粒成長を抑制する工夫などが考えられている。よって助触媒の高温安定性が盛んに検討されている。他方、もう一つの解決策として、触媒の「ライト・オフ(Light−off)」温度までの温度上昇を早めるように、エンジン始動時において触媒に酸素を放出することが可能な助触媒材料を提供することが挙げられている。ライト・オフ温度とは、触媒が排ガスを50%浄化するときの温度である。酸素は触媒に供給されると、触媒を介して排ガス中に含まれる有害ガス等と発熱反応を生じ、その結果、触媒の温度上昇を生じさせて触媒温度がライト・オフ温度に早期に到達することが可能となる。
CeO −ZrO 粉末において、とくにt’型構造を還元して得られるパイロクロア型構造(Ce Zr 7+y (y=0〜1))は、CeO の酸化還元反応(2CeO (IV)=Ce (III)+1/2O )に基づく酸素の吸蔵放出特性を示し、その理論値(250mmol−O (mol−CeO )−1)に近い大きなOSC値を有する。またパイロクロア型構造の酸化で得られるκ型構造(CeZrO )は600℃前後の低い温度で酸素を放出するなど、優れた酸素の吸蔵放出性能を示すことが明らかにされている。さらに低い温度で酸素を放出するなど、優れた酸素の吸蔵放出性能を示す材料の研究が進んでいる。
特許文献1には、「プラセオジウムを含有する金属の水溶性塩を含む溶液を、炭酸イオンを含む溶液と混合することで生じる沈殿を、濾別し、焼成する、酸化プラセオジムを含有する酸化物の製造方法」及び「200℃以上350℃以下の不活性ガス中で1mg/g以上の酸素を放出することを特徴とする、酸化プラセオジムを含有する酸化物」が記載されている。しかしながら、近年の厳しい排ガス浄化規制を満たすためには、さらなる酸素の吸蔵、放出特性の向上が望まれている。
特許文献2には、「プラセオジム、少なくとも1種の不変原子価IIIa族元素、および所望によりジルコニウムの酸化物の密な混合物を含む触媒組成であって、合計5〜50%のプラセオジム原子、0〜45%のジルコニウム原子および20〜95%の不変原子価IIIa族元素原子の合計に基づくものである組成物」が記載されている。しかしながら、プラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物に関することは記載されていない。
特許文献3には、「白金、パラジウム及びロジウムから成るLn α Zr −αO (式中、0.4<α<0.9、xは各原子の価数を満足する酸素量、Ln=La、Pr及びNdから成る群より選ばれた少なくとも一種を示す)で表されるペロブスカイト型複合酸化物などを含有することを特徴とする排気ガス浄化用触媒」が記載されている。しかしながら、低温での酸素の放出に関することは記載されていない。
特許文献4には「酸素と、Ce及びPrから選ばれる少なくとも1種からなるRと、Zrとを含み、酸素以外の元素の合計量を100原子%としたときの、Rの含有割合が10原子%以上、90原子%以下、及びZrの含有割合が10原子%以上、90原子%以下であり、酸化ジルコニウムに由来する正方晶系の結晶相を含有せず、且つ電子線回折像が点状の回折スポットを示す複合酸化物。」が記載されている。しかしながら、酸化プラセオジムと酸化ジルコニウムのみからなる複合酸化物に関して、低温での酸素吸蔵、放出特性は十分ではない。
特開2001−113168号公報 特表平7−503896号公報 特開2000−279814号公報 特許4331792号公報
自動車用触媒担体材料では、低温においても排ガスを十分に浄化する必要があるため、低温から酸素を放出することが望ましい。特に400℃以下の低温で高い酸素放出能を示す材料を提供することを課題とする。また、一般的に自動車用触媒担体材料の高い酸素放出能の発現には比表面積が大きいことが必要であるが、高温下での使用によって比表面積は低下し、それに伴い酸素放出能も低下する。よって、当初より小さな比表面積を有していながらも高い酸素放出能を示す材料の開発が望まれている。
本発明の課題は、小さな比表面積であっても、低温から高い酸素放出能を示す排ガス浄化触媒材料に適した複合酸化物を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成するため鋭意研究した結果、熔融法で得られたジルコニウムおよび3価のプラセオジムから成る酸化プラセオジムを含む複合酸化物において、低温から酸素放出能が発現することを見出した。
本発明の酸化物は、3価のプラセオジムから成る酸化プラセオジムを含み、300℃以下の低温から酸素放出能を示すことを特徴とする。通常、酸化プラセオジムはPr 11 の不定比化合物の構造をとるが、本発明の複合酸化物は3価のプラセオジムのみから成るPr 、もしくはPr Zr を含む。Pr 11 よりも反応性の高いPr やPr Zr を含むため、酸化還元反応が起こりやすく、酸素放出能が優れていることを特徴とする。また、熔融法により比表面積は製造当初より低くなるという特徴を有するが、5m /g以下の小さい比表面積であっても、高い酸素放出能を示すことを特徴とする。
本発明の複合酸化物は、酸化プラセオジムを含むプラセオジム原料と、酸化ジルコニウムを含むジルコニウム原料とを混合し、融点以上の温度下で熔融させた後に、得られた熔融物を冷却してインゴットを形成し、粉砕して粉体とすることにより得られる。
即ち,本発明は,
(1)3価のプラセオジムからなる酸化物としてPr を含み、XRD測定におけるいて2θ=28から30°に検出されるPr のピーク強度Ip1と、2θ=28から30°に検出されるPr 11 およびPrO のメインピークの総和強度Imにおいて、強度比100×Ip1/Im(%)が0.5%以上であり、酸素放出開始温度が300℃以下であることを特徴とするプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物。
(2)3価のプラセオジムからなる酸化物としてPr Zr を含み、XRD測定における2θ=14から16°に検出されるPr Zr のピーク強度Ip2と、2θ=28から30°に検出されるPr 11 およびPrO のメインピークの総和強度Imにおいて、強度比100×Ip2/Im(%)が0.1%以上であり、酸素放出開始温度が300℃以下であることを特徴とするプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物。
(3)比表面積が5m /g以下であることを特徴とする前記(1)乃至前記(2)のいずれか1項に記載のプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物。
(4)全酸素放出量が400μmol/g以上であることを特徴とする前記(1)乃至前記(3)のいずれか1項に記載のプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物。
(5)200℃以上400℃以下での総酸素放出量が50μmol/g以上であることを特徴とする前記(1)乃至前記(4)のいずれか1項に記載のプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物。
(6)酸化プラセオジム含有量が60原子%以上であることを特徴とする前記(1)乃至前記(5)のいずれか1項に記載のプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物。
(7)前記プラセオジム− ジルコニウム系複合酸化物の製造方法において、
(i)酸化プラセオジムを含むプラセオジム原料と、酸化ジルコニウムを含むジルコニウム原料とを所定の割合で混合して原料混合物を得る工程
(ii)工程1で得られた原料混合物を融点以上の温度下で熔融し、得られた熔融物を冷却してインゴットを形成する工程
(iii)工程2で得られたインゴットを粉砕する工程
を含むことを特徴とする、前記(1)乃至前記(6)のいずれか1項に記載のプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物の製造方法。
(8)前記原料混合物の熔融手段が、アーク式電気炉であることを特徴とする、前記(7)に記載のプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物の製造方法。
本発明の複合酸化物は、上記構成を有するので、通常、当該分野において従来必要と考えられていた大きな比表面積を有していなくても、幅広い温度領域で大きい酸素吸収放出量を有し、特に400℃以下の低温領域で大きい酸素吸収放出量を有するという特性を示す。従って、本発明の複合酸化物は、排ガス浄化用の触媒材料に好適に使用することができる。
実施例3及び4、並びに比較例1のXRDスペクトルを示す。
本発明のプラセオジウム及びジルコニウムを含む複合酸化物は、3価のプラセオジムから成る酸化物としてPr を含み、XRD測定における2θ=28から30°に検出されるPr のピーク強度Ip1と、2θ=28から30°に検出されるPr 11 およびPrO のメインピークの総強度Imにおいて、強度比100×Ip1/Im(%)が0.5%以上、好ましくは1%以上、さらに好ましくは2%以上、もしくは、3価のプラセオジムから成る酸化物としてPr Zr を含み、XRD測定における2θ=14から16°に検出されるPr Zr のピーク強度Ip2と、2θ=28から30°に検出されるPr 11 およびPrO のメインピークの総強度Imにおいて、強度比100×Ip2/Im(%)が0.1%以上、好ましくは0.2%以上、さらに好ましくは0.5%以上であり、酸素放出開始温度が300℃以下であることを特徴とする。本発明の複合酸化物はPr 11 を含むが、Pr 11 は不定比化合物であり、Pr 混合物ではないため、3価のプラセオジムから成る酸化物とは異なる。
また、本発明の複合酸化物は比表面積が5m /g以下であるという特徴を持っている。比表面積は3m /g以下であってもよく、さらに1m /g以下であってもよい。後述する熔融法により、比表面積は製造当初から小さく、一度融点以上の高温によって処理されているため、高温の排気ガスに晒されても、比表面積に変化が生じないという特徴をもつ。
また、融点以上での処理のため、結晶子径も大きくなるという特徴を有する。粉砕応力によってこの結晶子径の値は変化するものの36nm以上、もしくは40nm以上の値を有する。
本発明の低温での酸素放出能であるが、200℃以上400℃以下での酸素放出量が30μmol/g以上、好ましくは40μmol/g以上、さらに好ましくは50μmol/g以上である。本発明の酸化物は大気雰囲気下で酸化しても、全酸素放出量が300μmol/g以上、好ましくは350μmol/g以上、さらに好ましくは400μmol/g以上であり、200℃以上400℃以下での酸素放出量が30μmol/g以上、好ましくは40μmol/g以上、さらに好ましくは50μmol/g以上となる酸素放出能を発揮できる。
アーク式電気炉で熔融することで作製した複合酸化物は、非常に高温で、かつ酸素の少ない雰囲気において合成されるため、Pr (3−x) またはPr Zr (7−x) となる3価、または3価よりも価数の小さいプラセオジム酸化物として存在することが予想され、酸素欠損を含む結晶構造を生成することによって、酸素の吸収放出を容易にすると推察される。また、その酸素不定比な構造は非常に高温によって形成されるため、1000℃程度の酸化還元雰囲気を繰り返してもその結晶構造は崩れることなく、反応は可逆的に進行すると推察される。
上記のような特性を有するため、低い温度域において多くの酸素を放出することが可能となり、エンジン始動時における排ガス浄化効率が向上するという優れた長所がある。
また、全酸素放出量が400μmol/g以上と高いため、排ガス浄化効率が向上するという優れた長所がある。
一方、複合酸化物中の酸化プラセオジムの含有率としては、酸化プラセオジム含有量が10原子%以上100原子%以下、好ましくは40原子%以上100原子%以下、さらに好ましくは60原子%以上100原子%以下、特に好ましくは75〜95原子%とするのが多量の酸素放出が可能となるため好ましい。
以下に本発明のプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物の製造方法の一例を記載するが、本発明は、これにより何ら制限されるものではない。
まず、本発明において用いるプラセオジム原料は、特に限定されないが、酸化プラセオジムで有る事が好ましい。この酸化プラセオジムは硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩、酢酸塩、塩化物、臭化物等から得られる酸化物でも良い。また、本発明において用いるジルコニウム原料についても特に限定されないが、バデライト、脱珪ジルコニア、酸化ジルコニウム等、酸化ジルコニウムを含むジルコニウム原料である事が好ましい。ここで酸化ジルコニウムとしては、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩、酢酸塩、塩化物、臭化物等から得られた酸化物でも良い。また、プラセオジム原料とジルコニウム原料は、これらの原料の混合物、または複合酸化物であってもよい。なお、プラセオジム原料とジルコニウム原料の純度は、特に限定されるものではないが、純度99.9%以上のものが好ましい。
上記のように、プラセオジム原料、ジルコニウム原料としては酸化物で有る事が好ましいが、これら原料には、少量のプラセオジムまたはジルコニウムの硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩、塩化物、臭化物が配合されても良い。このような酸化物以外の原料化合物を配合することで、後述する製造工程において熔融が促進される事がある。また、ジルコニウム原料としては、特に限定されず、硝酸、炭酸、硫酸、塩化物等の無機酸塩、酢酸等の有機酸塩が例示されるが、後工程での不純物の混入が少ない硝酸塩または塩化物が好ましい。
酸化プラセオジムの融点は2300℃、酸化ジルコニウムの融点は2720℃として知られている。このように原料の酸化物は融点が高いわけであるが、原料として酸化プラセオジム、酸化ジルコニウムを用いる場合、融点降下の影響があるので、酸化物の融点よりも低い加熱温度であっても熔融状態を得ることができる場合がある。また、融点を下げるためには、微量のフラックスなど第三成分を配合する場合もある。
第三成分としてプラセオジム原料、ジルコニウム原料以外の材料を併せて用いる場合は、本発明により得られるOSC材の特性を損なわない範囲であれば、アルカリ、アルカリ土類、金属成分などを加える事ができる。より具体的には、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アンチモン、ハフニウム、タンタル、レニウム、ビスマス、セリウム、ネオジウム、サマリウム、ガドリニウム、ホルミウム、ツリウム、イッテルビウム、ゲルマニウム、セレン、カドミウム、インジウム、スカンジウム、チタン、ニオブ、クロム、鉄、銀、ロジウム、白金などがあげられる。また、このような第三成分は、プラセオジム原料、ジルコニウム原料中の不純物に由来して含まれていても良い。ただし、このような第三成分が有害性の規制対象である場合は、その量を低減するか、除去する事が望ましい事は言うまでも無い。
上記プラセオジム原料とジルコニウム原料は、所定の割合で混合し熔融装置に装入する。その後、原料混合物を装置内で熔融するが、熔融方法については特に限定されず、アーク式、高周波熱プラズマ式等が例示される。中でも一般的な電融法、すなわちアーク式電気炉を用いた熔融方法を好ましく利用することができる。
アーク式電気炉を用いた熔融方法であれば、プラセオジム原料とジルコニウム原料の混合割合により変化するが、混合されたプラセオジム原料とジルコニウム原料に、必要に応じ、初期の通電を促すために導電材としてのコークスを所定量添加する。その後、例えば、二次電圧70〜100Vで平均負荷電力を80〜100kWとし、2400℃以上の温度で加熱する。原料が熔融状態となってから、0.5〜3時間保持することにより、均一に熔融させることが出来る。加熱温度は、2000℃以上であればよいが、原料の融点以上、特に2600〜2800℃が好ましい。また、熔融状態での保持時間は、0.5〜2時間とすることが好ましい。なお、熔融時の雰囲気については、特に限定されず、大気中の他、窒素、アルゴン、あるいはヘリウムなどの不活性ガス中とする。また、圧力は特に限定されず、常圧、加圧、減圧のいずれでもよいが、通常、大気圧下で行うことが出来る。熔融終了後、電気炉に炭素蓋をして、20〜30時間徐冷しインゴットを得る。熔融物の冷却方法は、特に限定されないが、通常、熔融装置から取り出して、大気中で100℃以下、好ましくは50℃以下となるように放冷する。これにより、プラセオジム原料とジルコニウム原料が均一になったプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物のインゴットを得ることが出来る。
熔融後のインゴットは、必要に応じて粉砕される。インゴットの粉砕については、特に限定されないが、ジョークラッシャーまたはロールクラッシャー等の粉砕機で粉砕することができる。後工程での取り扱いを考慮して、インゴットが3mm以下、さらには1mm以下の粉体になるまで粉砕し、分級するのが好ましい。
なお、得られた粉末は、磁力選鉱して不純物などを分離した後、所望に応じて、電気炉などにいれ、熔融工程での亜酸化物や過冷却による結晶内の歪みを酸化焼成によって除去することができる。酸化焼成の条件は、インゴットまたは粉末が酸化される条件であれば特に限定されないが、通常、100℃〜1000℃、好ましくは600℃〜800℃で焼成することができる。また、焼成時間については、特に限定されないが、1〜5時間、好ましくは1〜3時間とすることができる。
上記方法で得られた粉末を用途に合わせて、さらに微粉砕することができる。微粉砕については、特に限定されないが、遊星ミル、ボールミルまたはジェットミル等の粉砕機で5〜30分間、微粉砕することができる。なお、平均粒径の測定はレーザー回折散乱装置などで分析できる。
このように本発明の複合酸化物は、酸化プラセオジムと、酸化ジルコニウムとを混合し、熔融状態になるまで加熱することにより、複合酸化物を得るものである。これに対して、前記特許文献1などに記載されたOSC材は、いずれもプラセオジム塩、およびジルコニウム塩を混合し、1000℃以下、高くても1300℃以下の温度で焼成して製造しており、その製法上の違いは明らかである。
本発明により製造されたプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物の酸素放出開始温度と放出量は、水素ガスを利用した昇温還元法(Temperature Programmed Reduction:T.P.R.)を用いることにより求められる。また、300、400、500℃の各温度までの酸素放出量も同じ昇温還元法を用いることにより求めることができる。また、本発明により製造されたプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物の構造はX線回折装置(XRD)(株式会社リガク製「Rint−2500」)によって測定した。複合酸化物中の3価のプラセオジムから成る酸化物の比率は、XRDを用いてそれぞれの酸化物のピーク強度を測定することで算出した。具体的には、Pr を含む複合酸化物では、2θ=28から30°に検出されるPr のピーク強度Ip1と、同様に2θ=28から30°に検出されるPr 11 およびPrO のメインピークのピークトップ強度を測定し、ピークトップ強度の総和Imを求めることで、強度比100×Ip1/Imを算出した。Pr Zr を含む酸化物では、2θ=14から16°に検出されるPr Zr のピーク強度Ip2と、2θ=28から30°に検出されるPr 11 およびPrO のメインピークのピークトップ強度を測定し、ピークトップ強度の総和Imを求めることで、強度比100×Ip2/Imを算出した。
XRD測定条件は次のとおりである。
X線源:CuKα
サンプリング間隔:0.02°
スキャン速度:4.0°/分
発散スリット(DS):1°
発散縦制限スリット:5mm
散乱スリット(SS):1°
受光スリット(RS):0.3mm
モノクロ受光スリット:0.8mm
管電圧:50kV
管電流:300mA
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴を一層明確にする。なお、本発明は、これら実施例の態様に限定されるものではない。また、各実施例及び比較例において得られた材料中には、不可避不純物として酸化ジルコニウムに対して酸化ハフニウムを1〜2重量%含有している。
特許文献4では、水素ガスで試料を還元した後に、計量管にて正確に秤量した酸素を用いて酸素ガスで試料を酸化し、消費された酸素量を測定することで、酸素放出能を評価している。しかし、上述の手法では、測定中に試料から酸素の放出が起こりベースラインが安定しないため、正確な測定が困難である。よって、本発明により製造されたプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物の酸素放出開始温度と各温度までの酸素放出量は、昇温還元法による測定装置(BEL JAPAN INC.製 「BELCAT B」)を用いて求めた。具体的には、粉末0.1gを350℃に加熱、高純度酸素ガス中で10分間保持して十分に酸化させた。つぎに、5%水素−アルゴンガス気流(50sccm)中、100℃から10℃/分の昇温速度で900℃まで加熱し、この間に消費する水素量をTCD(Thermal Conductivity Detector、熱伝導度型検出器)で連続的に測定し、温度上昇に伴う水素の消費曲線を得た。得られた水素の消費曲線とその面積から、酸素放出温度および各温度までの酸素放出量を求めた。
なお、上記気流の流量単位であるsccmは、Standard cc/minの略称であり、25℃、1気圧における1分あたりの気体の流量をあらわす。
また、複合酸化物の結晶性を評価するため、1200℃で2時間の酸化処理の後に、XRDから結晶子径の算出を行った。
Prの原料として高純度酸化プラセオジムを、Zrの原料として高純度酸化ジルコニウムを用い本発明のプラセオジム−ジルコニウム複合酸化物を製造した。
まず、PrとZrの合計量を100原子%としたとき、Pr80原子%、Zr20原子%となるように、Pr 11 =5.2kg、ZrO =1.3kgを分取・混合し、電融原料とした。アーク式電気炉を用い、二次電圧60V、電流550Aを印加して、通電時間30分、2200℃以上で熔融を行った。なお、初期の通電を促すためにコークス300gを使用した。熔融終了後、電気炉に炭素蓋をして、大気中で24時間徐冷しインゴットを得た。得られたインゴットをジョークラッシャーおよびロールクラッシャーで3mm以下まで粉砕した後、篩で1mm以下の粉末を捕集した。
次に、遊星ミルで10分間粉砕し、平均粒径が4μmを持った粉末を得た。なお、平均粒径の測定は、レーザー回折散乱装置(堀場製作所社製「LA−950」)で分析した。
XRD(株式会社リガク製「Rint−2500」)を用いて3価のプラセオジムを含む構造であるかを確認した。また、酸化後にXRDを用いて結晶子径の評価を行った。また、プラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物の酸素放出温度および酸素放出量を評価した。結果を表1に示す。
実施例1と同様の方法で、Pr 11 が100原子%のものを作製した。
プラセオジム酸化物の酸素放出温度および酸素放出量を評価した。また、1200℃で2時間酸化した後の結晶子径を評価した。結果を表1に示す。
実施例1と同様の方法で、Pr 11 が90原子%とZrO が10原子%の複合酸化物を作製した。
プラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物の酸素放出温度および酸素放出量を評価した。また、1200℃で2時間酸化した後の結晶子径を評価した。結果を表1に示す。また、XRDを測定した結果を図1に示す。
実施例1と同様の方法で、Pr 11 が70原子%とZrO が30原子%の複合酸化物を作製した。プラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物の酸素放出温度および酸素放出量を評価した。また、1200℃で2時間酸化した後の結晶子径を評価した。結果を表1に示す。また、XRDを測定した結果を図1に示す。
上記と同様の方法で、Pr 11 が60原子%とZrO が40原子%の複合酸化物を作製した。プラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物の酸素放出温度および酸素放出量を評価した。また、1200℃で2時間酸化した後の結晶子径を評価した。結果を表1に示す。
この結果、表1に示されるように、実施例1〜5では300℃以下の低温においても酸素放出が確認された。本発明により、大きな比表面積を必要とせず、大きな酸素放出能を有し、特に低温から酸素放出を開始する酸化物が得られ、自動車触媒用材料や担体として、その工業的な価値は大きい。
比較例1
硝酸プラセオジム(III)六水和物(三津和化学薬品株式会社、99.9%)と、オキシ硝酸ジルコニウム(三津和化学薬品株式会社99.9%)を純水中に分散し、PrとZrの合計量を100原子%としたとき、Pr80原子%、Zr20原子%となるように、PrとZrの合計量で0.5mol/の原料水溶液を調製した。また、アルカリ性水溶液として、4mol/のアンモニア水溶液を調製した。2.7のアルカリ性水溶液を撹拌しながら、1の原料水溶液を10分間で添加し、前駆体を調製した。その後、ヌッチェろ過、デカンテーション洗浄を5回繰り返した。得られた前駆体は、大気中にて400℃、5時間焼成を行った後、一旦、自動乳鉢により粉砕し、さらに大気中にて1200℃、2時間焼成を行い、再度、自動乳鉢により粉砕して複合酸化物を得た。
プラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物の酸素放出温度および酸素放出量を評価した。また、結晶子径の評価を行った。結果を表2に示す。また、XRDを測定した結果を図1に示す。比較例1では300℃以下において酸素放出が確認されなかった。
Figure 0006498094
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本発明の複合酸化物は溶融法で製造され、3価のプラセオジムから成る酸化プラセオジムを含み、300℃以下の低温から酸素放出能を示すことを特徴とする。通常、当該分野において従来必要と考えられていた大きな比表面積を有していなくても、幅広い温度領域で大きい酸素吸収放出量を有し、特に400℃以下の低温領域で大きい酸素吸収放出量を有するという特性を示す。従って、本発明の複合酸化物は、排ガス浄化用の触媒材料に好適に使用することができる。
● Pr 11
◆ PrO
▼ Pr
▲ 含水酸化プラセオジム
■ Pr Zr の回折ピーク

Claims (10)

  1. 3価のプラセオジムからなる酸化物としてPrを含み、XRD測定における2θ=28から30°に検出されるPrのピーク強度Ip1が、2θ=28から30°に検出されるPr11およびPrOのメインピークの総和強度Imにおいて、強度比100×Ip1/Im(%)が0.5%以上であり、酸素放出開始温度が300℃以下であり、1200℃で2時間酸化した後の結晶子径が36nm以上であることを特徴とするプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物。
  2. 3価のプラセオジムからなる酸化物としてPrZrを含み、XRD測定における2θ=14から16°に検出されるPrZrのピーク強度Ip2と、2θ=28から30°に検出されるPr11およびPrOのメインピークの総和強度Imにおいて、強度比100×Ip2/Im(%)が0.1%以上であり、酸素放出開始温度が300℃以下であり、1200℃で2時間酸化した後の結晶子径が36nm以上であることを特徴とするプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物。
  3. 比表面積が5m/g以下であることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載のプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物。
  4. 全酸素放出量が400μmol/g以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物。
  5. 200℃以上400℃以下での総酸素放出量が50μmol/g以上であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物。
  6. 酸化プラセオジム含有量が60原子%以上であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物。
  7. 3価のプラセオジムからなる酸化物としてPr を含み、XRD測定における2θ=28から30°に検出されるPr のピーク強度Ip1が、2θ=28から30°に検出されるPr 11 およびPrO のメインピークの総和強度Imにおいて、強度比100×Ip1/Im(%)が0.5%以上であり、酸素放出開始温度が300℃以下である前記プラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物の製造方法において、
    1.酸化プラセオジムを含むプラセオジム原料と、酸化ジルコニウムを含むジルコニウム原料とを所定の割合で混合して原料混合物を得る工程
    2.工程1で得られた原料混合物を融点以上の温度下で熔融し、得られた熔融物を冷却してインゴットを形成する工程
    3.工程2で得られたインゴットを粉砕する工程
    を含むことを特徴とするプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物の製造方法。
  8. 3価のプラセオジムからなる酸化物としてPr Zr を含み、XRD測定における2θ=14から16°に検出されるPr Zr のピーク強度Ip2と、2θ=28から30°に検出されるPr 11 およびPrO のメインピークの総和強度Imにおいて、強度比100×Ip2/Im(%)が0.1%以上であり、酸素放出開始温度が300℃以下であるプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物の製造方法において、
    1.酸化プラセオジムを含むプラセオジム原料と、酸化ジルコニウムを含むジルコニウム原料とを所定の割合で混合して原料混合物を得る工程
    2.工程1で得られた原料混合物を融点以上の温度下で熔融し、得られた熔融物を冷却してインゴットを形成する工程
    3.工程2で得られたインゴットを粉砕する工程
    を含むことを特徴とするプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物の製造方法。
  9. 前記原料混合物の熔融手段が、アーク式電気炉であることを特徴とする、請求項7又は8に記載のプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物の製造方法。
  10. 前記プラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物は、1200℃で2時間酸化した後の結晶子径が36nm以上であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1に記載のプラセオジム−ジルコニウム系複合酸化物の製造方法。
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