<電子機器の外観>
図1〜3は、それぞれ、電子機器1の外観を示す斜視図、前面図及び背面図である。電子機器1は、例えば、スマートフォン等の携帯電話機である。図1〜3に示されるように、電子機器1は、平面視で略長方形の板状の機器ケース2を備えている。電子機器1の前面1a、つまり機器ケース2の前面には、文字、記号、図形等の各種情報が表示される表示画面20が設けられている。表示画面20の裏側には後述するタッチパネル130が設けられている。これにより、ユーザは、電子機器1の前面1aの表示画面20を指等で操作することによって、電子機器1に対して各種情報を入力することができる。なお、ユーザは、指以外の操作子、例えば、スタイラスペンなどのタッチパネル用ペンで表示画面20を操作することによっても、電子機器1に対して各種情報を入力することができる。
機器ケース2の前面の上側端部にはレシーバ穴21が設けられている。機器ケース2の前面の上側端部からは、後述する第1カメラ180が有するレンズ181が視認可能となっている。図3に示されるように、電子機器1の背面1b、つまり機器ケース2の背面からは、後述する第2カメラ190が有するレンズ191が視認可能となっている。
機器ケース2の前面の下側端部にはスピーカ穴22が設けられている。機器ケース2の内部には、複数の操作キー141から成る操作キー群140が設けられている。各操作キー141は、押しボタンであって、その表面が、機器ケース2の前面の下側端部から露出している。ユーザは、操作キー141を指等で押圧することによって、電子機器1に対して指示を与えることができる。複数の操作キー141には、例えば、ホームキー、バックキー及び履歴キーが含まれている。ホームキーは、表示画面20にホーム画面を表示させるための操作キーである。バックキーは、表示画面20の表示を一つ前の表示に切り替えるための操作キーである。履歴キーは、電子機器1で起動されたアプリケーションの履歴を表示画面20に表示させるための操作キーである。
<電子機器の電気的構成>
図4は電子機器1の電気的構成を主に示すブロック図である。図4に示されるように、電子機器1には、制御部100、無線通信部110、表示部220、タッチパネル130及び操作キー群140が設けられている。さらに電子機器1には、レシーバ150、スピーカ160、マイク170、第1カメラ180、第2カメラ190及び電池200が設けられている。電子機器1に設けられたこれらの構成要素は、機器ケース2内に収められている。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、DSP(Digital Signal Processor)102及び記憶部103等を備える制御回路である。制御部100は、電子機器1の他の構成要素を制御することによって、電子機器1の動作を統括的に管理する。
記憶部103は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の、制御部100(CPU101及びDSP102)が読み取り可能な非一時的な記録媒体で構成されている。記憶部103には、電子機器1の動作、具体的には電子機器1が備える無線通信部110等の各構成要素の動作を制御するための各種制御プログラムが記憶されている。制御部100の各種機能は、CPU101及びDSP102が記憶部103内の各種制御プログラムを実行することによって実現される。なお、記憶部103は、ROM及びRAM以外の、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体を備えていても良い。記憶部103は、例えば、小型のハードディスクドライブ及びSSD(Solid State Drive)等を備えていても良い。また、制御部100のすべての機能あるいは制御部100の一部の機能は、その機能の実現にソフトウェアを必要としないハードウェア回路で構成されても良い。
記憶部103には様々なアプリケーション(アプリケーションプログラム)が記憶されている。アプリケーションは、電子機器1を制御するための一種の制御プログラムである。記憶部103には、例えば、音声通話及びビデオ通話を行うための通話アプリケーション、ウェブサイトを表示するためのブラウザ、電子メールの作成、閲覧及び送受信を行うためのメールアプリケーションが記憶されている。また、記憶部103には、第1カメラ180及び第2カメラ190を利用して被写体を撮影するためのカメラアプリケーション、地図を表示するための地図表示アプリケーション、電子機器1においてパズルゲーム等のゲームを行うためのゲームアプリケーション、記憶部103に記憶されている音楽データの再生制御を行うための音楽再生制御アプリケーションなどが記憶されている。記憶部103内の少なくとも一つのアプリケーションは、記憶部103内にあらかじめ記憶されているものであって良い。また、記憶部103内の少なくとも一つのアプリケーションは、電子機器1が他の装置からダウンロードして記憶部103内に記憶したものであって良い。また通話アプリケーションにおいては、音声通話及びビデオ通話だけではなく、テキストメッセージの作成、閲覧及び送受信が実行されても良い。
無線通信部110は、アンテナ111を有している。無線通信部110は、電子機器1とは別の携帯電話機からの信号、あるいはインターネットに接続されたウェブサーバ等の通信装置からの信号を、基地局等を介してアンテナ111で受信する。無線通信部110は、受信信号に対して増幅処理及びダウンコンバートを行って制御部100に出力する。制御部100は、入力される受信信号に対して復調処理等を行って、当該受信信号に含まれる画像信号及び音信号等を取得する。また無線通信部110は、制御部100で生成された、画像信号及び音信号等を含む送信信号に対してアップコンバート及び増幅処理を行って、処理後の送信信号をアンテナ111から無線送信する。アンテナ111からの送信信号は、基地局等を通じて、電子機器1とは別の携帯電話機、あるいはインターネット等に接続された通信装置で受信される。
表示部220は、電子機器1の前面1aに設けられた表示画面20と、表示パネル120とを備えている。表示部220は、表示画面20に各種情報を表示する。表示パネル120は、例えば、液晶表示パネルあるいは有機ELパネルである。表示パネル120は、制御部100によって制御されることによって、文字、記号、図形などの各種情報を表示する。表示パネル120は、機器ケース2内において、表示画面20と対向して配置されている。表示パネル120に表示される情報は表示画面20に表示される。
タッチパネル130は、表示画面20に対する指等の操作子による操作を検出する。タッチパネル130は、例えば、投影型静電容量方式のタッチパネルであって、表示画面20の裏側に配置されている。ユーザが指等の操作子によって表示画面20に対して操作を行ったとき、その操作に応じた電気信号がタッチパネル130から制御部100に入力される。制御部100は、タッチパネル130からの電気信号に基づいて、表示画面20に対して行われた操作の内容を特定して、その内容に応じた処理を行う。タッチパネル130は、機器ケース20の裏面に取り付けられて良いし、表示パネル120の前面に取り付けられて良い。またタッチパネル130は、表示パネル120に内蔵されても良い。
操作キー群140の各操作キー141は、ユーザによって押圧されると、操作されたことを示す操作信号を制御部100に出力する。これにより、制御部100は、各操作キー141について、当該操作キー141が操作されたか否かを判断することができる。制御部100は、操作された操作キー141に応じた処理を行う。
マイク170は、電子機器1の外部から入力される音を電気的な音信号に変換して制御部100に出力する。電子機器1の外部からの音は、機器ケース2の表面に設けられたマイク穴から電子機器1の内部に取り込まれてマイク170に入力される。マイク穴は、例えば、機器ケース2の下側の側面(底面)に設けられる。
スピーカ160は、例えばダイナミックスピーカである。スピーカ160は、制御部100からの電気的な音信号を音に変換して出力する。スピーカ160から出力される音はスピーカ穴22から外部に出力される。スピーカ穴22から出力される音は、電子機器1から離れた場所でも聞こえるようになっている。
レシーバ150は受話音を出力する。レシーバ150は例えばダイナミックスピーカで構成されている。レシーバ150は、制御部100からの電気的な音信号を音に変換して出力する。レシーバ150から出力される音はレシーバ穴21から外部に出力される。レシーバ穴21から出力される音の音量は、スピーカ穴22から出力される音の音量よりも小さくなっている。レシーバ穴21から出力される音は、当該レシーバ穴21に耳を近づけた場合に聞こえるようになっている。なお、レシーバ150の代わりに、機器ケース2の前面部分を振動させる、圧電振動素子等の振動素子を設けて、当該前面部分から音をユーザに伝えても良い。
電池200は電子機器1の電源を出力する。電池200は例えば充電式の電池である。電池200から出力される電源は、電子機器1が備える制御部100及び無線通信部110などの各種構成に対して供給される。
第1カメラ180は、レンズ181及び撮像素子などで構成されている。第2カメラ190は、レンズ191及び撮像素子などで構成されている。第1カメラ180及び第2カメラ190のそれぞれは、制御部100による制御に基づいて被写体を撮影し、撮影した被写体を示す静止画像あるいは動画像を生成して制御部100に出力する。
第1カメラ180のレンズ181は、電子機器1の前面から視認可能となっていることから、第1カメラ180は、電子機器1の前面側(表示画面20側)に存在する被写体を撮影する。このような第1カメラ180は「インカメラ」と呼ばれることがある。以後、第1カメラ180を「インカメラ180」と呼ぶ。
第2カメラ190のレンズ191は、電子機器1の背面から視認可能となっていることから、第2カメラ190は、電子機器1の背面側に存在する被写体を撮影する。このような第2カメラ190は、「アウトカメラ」と呼ばれることがある。以後、第2カメラ190を「アウトカメラ190」と呼ぶ。
<音声通話及びビデオ通話について>
制御部100が記憶部103内の通話アプリケーションを実行することによって、電子機器1は、相手装置(通話相手装置)と音声通話あるいはビデオ通話を行うことができる。ユーザは、通話アプリケーションの実行中に、表示画面20を操作することによって、電子機器1に音声通話を実行させるか、ビデオ通話を実行させるかを選択することができる。
電子機器1は、レシーバ150あるいはスピーカ160とマイク170とを用いて相手装置と音声通話を行う。電子機器1は、音声通話において、マイク170に入力される音声を無線通信部110を利用して相手装置に送信する。相手装置は、レシーバ、スピーカ及びマイクを備えている。相手装置は、音声通話において、マイクに入力される音声を電子機器1に送信する。電子機器1は、相手装置からの音声をレシーバ150あるいはスピーカ160から出力する。相手装置は、電子機器1からの音声をレシーバあるいはスピーカから出力する。これにより、電子機器1のユーザと相手装置のユーザとは、リアルタイムで話を行うことができる。
電子機器1は、スピーカ160、マイク170、インカメラ180及び表示部220を用いて相手装置とビデオ通話を行う。ビデオ通話では、動画像及び音声のやり取りが行われる。制御部100が、スピーカ160、マイク170、インカメラ180及び表示部220等を制御することによって、電子機器1ではビデオ通話が行われる。電子機器1は、ビデオ通話において、インカメラ180で撮影される動画像とマイク170に入力される音声とを無線通信部110を利用して相手装置に送信する。相手装置は、スピーカ、マイク、インカメラ及び表示部を備えている。相手装置は、ビデオ通話において、インカメラで撮影される動画像とマイクに入力される音声とを電子機器1に送信する。
ビデオ通話において、電子機器1は、相手装置からの動画像を表示部220の表示画面20に表示するとともに、相手装置からの音声をスピーカ160から出力する。これにより、電子機器1では、相手装置で撮影される動画像がリアルタイムで表示されるとともに、電子機器1からは、相手装置に入力される音声がリアルタイムで出力される。同様に、相手装置は、ビデオ通話において、電子機器1からの動画像を表示部に表示するとともに、電子機器1からの音声をスピーカから出力する。これにより、相手装置では、電子機器1で撮影される動画像がリアルタイムで表示されるとともに、相手装置からは、電子機器1に入力される音声がリアルタイムで出力される。
ビデオ通話において、電子機器1のユーザが表示画面20を見ている場合には、インカメラ180で撮影される動画像には当該ユーザが映っている。同様に、ビデオ通話において、相手装置のユーザが、表示部の表示画面を見ている場合には、インカメラで撮影される動画像には当該ユーザが映っている。したがって、ビデオ通話では、電子機器1のユーザと相手装置のユーザのそれぞれは、通話相手の様子(例えば通話相手の顔)を見ながら話をすることができる。
なお、ビデオ通話は、「テレビ電話」などの他の名称で呼ばれることがある。以後、特に断らない限り、ユーザと言えば電子機器1のユーザを意味する。また、電子機器1のユーザを「自ユーザ」と呼ぶことがある。また、電子機器1が通話を行う相手装置のユーザを「相手ユーザ」と呼ぶことがある。
<制御モードについて>
電子機器1は、動作モードとして、ビデオ通話に関する制御処理(以後、「ビデオ通話制御処理」と呼ぶ)が実行される制御モードを有している。制御モードでは、ビデオ通話制御処理として、例えば、ビデオ通話の終了に関する制御処理(以後、「終了制御処理」と呼ぶ)が実行される。電子機器1では、終了制御処理として、例えば、ビデオ通話の実行中に、ユーザがビデオ通話の終了を電子機器1に指示するための終話操作を、電子機器1が受け付けないという処理が実行される。具体的には、ビデオ通話の実行中に表示画面20に表示される、ビデオ通話を終了させるための終話ボタンに対するユーザの操作を電子機器1が受け付けないという処理が実行される。終了制御処理については、後で詳細に説明する。
制御部100は、制御モードを有効にするか否かを設定する。制御部100は、例えば、電子機器1が特定の相手装置とビデオ通話を行うとき、制御モードを有効にする。制御モードが有効である場合には、ビデオ通話において終了制御処理が実行される。以後、制御モードが有効となる、電子機器1がビデオ通話を行う特定の相手装置を、単に「特定相手装置」と呼ぶ。
ユーザは、記憶部103に記憶されている連絡先一覧(コンタクト情報あるいは電話帳とも呼ばれる)を利用して、特定相手装置を指定することができる。連絡先一覧には、複数の個人情報が登録されている。各個人情報では、名前と、当該名前を有する人物が所有する装置(携帯電話機など)を識別するための装置識別情報とが対応付けられている。装置識別情報には、例えば、電話番号、電子メールアドレス及び特定のアプリケーションで使用される識別番号などが含まれる。電子機器1は、相手装置を識別するための装置識別情報を利用して、当該相手装置と通話を行うことができる。以下では、電子機器1が電話番号を利用して通話を行う場合について説明するが、電子機器1は、電話番号以外の装置識別情報を利用して通話を行っても良い。
また各個人情報では、名前に対して、当該名前を有する人物の顔を示す顔画像が対応付けられることもある。ユーザは、表示画面20を操作することによって、連絡先一覧に登録されている複数の名前から、特定相手装置とする装置を所有する人物の名前を指定することができる。特定相手装置とする装置を所有する人物の名前が指定されると、連絡先一覧には、指定された名前の人物が所有する装置が特定相手装置であることを示す指定情報が、指定された名前を含む個人情報に登録される。これにより、個人情報では、名前、指定情報及び装置識別情報が互いに対応付けられ、電子機器1に特定相手装置が登録される。指定情報の個人情報への登録は制御部100が行う。
なお、連絡先一覧に含まれる個人情報には、名前だけが登録され、装置識別情報などが登録されない場合もある。
また、連絡先一覧には、電子機器1のユーザの個人情報も登録されている。この個人情報には、ユーザの名前、電子機器1を識別するための装置識別情報(電話番号、電子メールアドレスなど)が含まれている。また当該個人情報には、ユーザの顔を示す顔画像も含まれることがある。
<ビデオ通話の着信について>
図5は、電子機器1が相手装置からのビデオ通話の発信を着信しているときに表示画面20に表示される着信画面300の一例を示す図である。図5に示されるように、着信画面300には、着信中を示す文字列301と、相手装置のユーザの名前302と、相手装置の電話番号303と、相手装置のユーザの顔を示す顔画像304とが含まれている。相手装置の電話番号303は、相手装置がビデオ通話の発信を行う際に当該相手装置によって電子機器1に送信される。制御部100は、相手装置の電話番号を取得すると、記憶部103内の連絡先一覧から、取得した電話番号に対応付けられている名前及び顔画像を取得する。そして、制御部100は、連絡先一覧から取得した名前を名前302として含み、連絡先一覧から取得した顔画像を顔画像304として含む着信画面300を生成し、当該着信画面300を表示パネル120に表示させる。
なお、連絡先一覧において、相手装置から通知された電話番号に対して名前が対応付けられていない場合には、名前302は表示されない。また、連絡先一覧において、相手装置から通知された電話番号に対して顔画像が対応付けられていない場合には、顔画像304は表示されない。このとき、顔画像304の替りに所定の図形が表示されて良い。
また着信画面300には、着信に応答するための応答ボタン310、着信に対して応答しないための第1非応答ボタン320及び第2非応答ボタン330が含まれている。応答ボタン310、第1非応答ボタン320及び第2非応答ボタン330のように、表示画面20に表示されるボタンは「キー」とも呼ばれる。また着信画面300には、応答ボタン310についての説明を示す文字列311、第1非応答ボタン320についての説明を示す文字列321、第2非応答ボタン330についての説明を示す文字列331が含まれている。
ユーザが、応答ボタン310に対してフリック操作を行うと、電子機器1は、相手装置からのビデオ通話の着信に対して応答する。これにより、電子機器1は、相手装置とのビデオ通話を開始する。フリック操作は、ユーザが指あるいはペン等の操作子によって表示画面20を払う操作である。
また、ユーザが、第1非応答ボタン320に対してフリック操作を行うと、電子機器1は、相手装置からのビデオ通話の着信に応答せずに、予め記憶部103に登録されている音声を相手装置に送信する。一方で、ユーザが、第2非応答ボタン330に対してフリック操作を行うと、電子機器1は、相手装置からのビデオ通話の着信に応答せずに、メールアプリケーションを実行する。そして、電子機器1は、相手装置に対して、所定のメッセージを含む電子メールを送信する。
<ビデオ通話の発信について>
ユーザは、表示画面20に対して所定の操作を行うことによって、電子機器1に通話アプリケーションを実行させることができる。例えば、表示画面20に、通話アプリケーションを実行するためのアイコンが表示されている場合、ユーザが当該アイコンに対して例えばタップ操作を行うと、制御部100は記憶部103内の通話アプリケーションを読み出して実行する。タップ操作は、ユーザが、指あるいはペン等の操作子を、表示画面20に接触させて、その後すぐに表示画面20から離す操作である。
通話アプリケーションの実行中において、ユーザが、表示画面20を操作して、相手装置の電話番号を電子機器1に入力するとともに、表示画面20を操作してビデオ通話を行うことを電子機器1に指示すると、電子機器1は、相手装置に対してビデオ通話の発信を行う。このとき、電子機器1は、自身の電話番号を相手装置に送信する。
相手装置は、電子機器1からビデオ通話の着信を受けると、電子機器1と同様に、ビデオ通話の着信に対して応答するための応答ボタン等を表示する。相手装置のユーザが応答ボタンを操作すると、相手装置は、電子機器1からのビデオ通話の着信に対して応答する。これにより、電子機器1は、相手装置とのビデオ通話を開始する。
また、ユーザは、電子機器1が連絡先一覧の個人情報を表示している状態からも、電子機器1に対してビデオ通話の実行を指示することができる。図6は、連絡先一覧に含まれるある個人情報を含む個人情報画面400が表示画面20に表示される様子の一例を示す図である。
図6に示されるように、個人情報画面400は、それに対応する個人情報に含まれる各種情報を含んでいる。図6の例では、個人情報画面400は、それに対応する個人情報に含まれる名前401、顔画像402、電話番号403及び電子メールアドレス404を含んでいる。
さらに、個人情報画面400は、通話ボタン405及びメール送信ボタン406を含んでいる。通話ボタン405が、例えばタップ操作されると、制御部100は、記憶部103内から通話アプリケーションを読み出して実行する。そして、電子機器1は、ビデオ通話を行うことがユーザによって指示されると、タップ操作された通話ボタン405が含まれる個人情報画面400に含まれる電話番号403で特定される相手装置(当該電話番号が割り当てられた相手装置)に対してビデオ通話の発信を行う。このとき、電子機器1は、自身の電話番号を相手装置に送信する。メール送信ボタン406が、例えばタップ操作されると、制御部100は、記憶部103内からメールアプリケーションを読み出して実行する。そして、制御部100は、送信メールを作成するためのメール作成画面を表示部220に表示させる。そして、ユーザがメール作成画面を利用して送信メールを作成し、作成した送信メールを送信する指示を電子機器1に対して与えると、電子機器1は、ユーザが作成した送信メールを、タップ操作されたメール送信ボタン405が含まれる個人情報画面400に含まれる電子メールアドレス404で特定される相手装置(当該電子メールアドレス404が割り当てられた相手装置)に対して送信する。ユーザは、表示画面20を操作することによって、電子機器1に、表示画面20に表示される個人情報画面400を、他の個人情報を示す個人情報画面400に切り替えさせることができる。
<ビデオ通話中の画面について>
図7,8は、電子機器1がビデオ通話を行っている際に表示画面20に表示されるビデオ通話画面500の一例を示す図である。図7には、電子機器1が特定相手装置ではない相手装置とビデオ通話を行っている場合のビデオ通話画面500が示されている。図8には、電子機器1が特定相手装置とビデオ通話を行っている場合のビデオ通話画面500が示されている。
図7,8に示されるように、ビデオ通話画面500には、ビデオ通話中であることを示す文字列501と、通話時間502とが示される。またビデオ通話画面500には、電子機器1のインカメラ180で撮影される第1動画像503がリアルタイムで示される。またビデオ通話画面500には、相手装置が撮影する第2動画像504、つまり、ビデオ通話中に相手装置が電子機器1に送る第2動画像504がリアルタイムで示される。図7,8の例では、第1動画像503には自ユーザ503aが映っており、第2動画像504には相手ユーザ504aが映っている。
さらにビデオ通話画面500には、カメラ制御ボタン505、ダイヤルパッドボタン506、終話ボタン507、三者通話ボタン508、ミュート制御ボタン509及びスピーカ制御ボタン510が示される。
カメラ制御ボタン505は、インカメラ180を制御するためのボタンである。インカメラ180が動作している場合に、カメラ制御ボタン505に対して所定の操作(例えばタップ操作)が行われると、制御部100はインカメラ180の動作を停止する。つまり、電子機器1はカメラ停止機能を実行する。これにより、インカメラ180では動画像の撮影が停止し、電子機器1から相手装置への動画像の送信が停止する。よって、相手装置では、電子機器1での撮影画像が表示されなくなる。また、ビデオ通話画面500には、第1動画像503が示されなくなる。一方で、インカメラ180が動作していない場合に、カメラ制御ボタン505に対して所定の操作(例えばタップ操作)が行われると、制御部100はインカメラ180を動作させる。つまり、電子機器1はカメラ停止機能の実行を停止する。これにより、インカメラ180では動画像の撮影が再開し、電子機器1から相手装置への動画像の送信が再開する。よって、相手装置では、電子機器1での撮影画像の表示が再開する。また、ビデオ通話画面500では、第1動画像503の表示が再開する。電子機器1が相手装置とビデオ通話が開始したときには、カメラ停止機能は実行されず、インカメラ180は動作する。
なお、カメラ制御ボタン505がタップ操作されると、表示画面20に第2動画像504が表示されなくなっても良い。この場合には、第2動画像504が表示されない状態でカメラ制御ボタン505がタップ操作されると、第2動画像504の表示が再開する。
ダイヤルパッドボタン506は、ダイヤルパッドの表示及び非表示を切り替えるためのボタンである。ユーザがダイヤルパッドボタン506を操作(例えばタップ操作)するたびに、表示画面20でのダイヤルパッドの表示と非表示とが切り替わる。なお、ビデオ通話中においては、三者通話ボタン508が操作されて通話相手が追加される場合を除いて、ダイヤルパッドボタン506に対する操作は電子機器1で受け付けられない。図7,8に示される、ダイヤルパッドボタン506上のバツ印は、ダイヤルパッドボタン506に対する操作が受け付けられないことを示している。なお、ダイヤルパッドボタン506上にバツ印を示す代わりに、ダイヤルパッドボタン506をグレーアウト表示しても良い。
三者通話ボタン508は、三者通話機能を実行するためのボタンである。ユーザは、三者通話ボタン508に対して所定の操作(例えばタップ操作)を行うことによって、電子機器1に通話相手(電子機器1がビデオ通話を行う相手装置)を追加させることが可能となる。三者通話ボタン508がタップ操作されると、例えば、表示画面20に上述の個人情報画面400が表示される。ユーザが、個人情報画面400に含まれる通話ボタン405を操作すると、当該個人情報画面400に含まれる電話番号403で特定される装置に対するビデオ通話の発信が開始し、当該装置が通話相手として追加される。これにより三者通話が開始する。また、三者通話ボタン508がタップ操作されると、電子機器1は、ダイヤルパッドボタン506に対する操作を付け付けることが可能となる。ユーザがダイヤルパッドボタン506に対してタップ操作を行うと、表示画面20にはダイヤルパッドが表示される。ユーザが、表示されるダイヤルパッドを操作して電話番号を入力すると、入力された電話番号が割り当てられた装置に対するビデオ通話の発信が開始し、当該装置が通話相手として追加される。これにより三者通話が開始する。電子機器1は、通話相手を追加すると、ダイヤルパッドボタン506に対する操作を受け付けなくなる。
終話ボタン507は、ビデオ通話を終了させるためのボタンである。電子機器1は、特定相手装置以外の相手装置とビデオ通話を行っている場合には、終話ボタン507に対する操作を受け付ける。一方で、電子機器1は、特定相手装置とビデオ通話を行っている場合には、終話ボタン507に対する操作を受け付けない。終話ボタン507に対する操作が受け付けられる場合、ユーザが終話ボタン507に対して所定の操作(例えばタップ操作)を行うと、電子機器1はビデオ通話を終了する。終話ボタン507に対する操作が受け付けられない場合には、終話ボタン507は例えばグレーアウト表示される。図8では、終話ボタン507がグレーアウト表示される様子を斜線で示している。なお、グレーアウト表示される様子を斜線で示す点については以下の図においても同様である。
終話ボタン507に対する操作が受け付けられない場合には、ユーザが終話ボタン507に対してタップ操作を行ったとしてもビデオ通話は終了しない。電子機器1がビデオ通話を行う特定相手装置において表示される終話ボタンが相手ユーザによって操作された場合、特定相手装置と電子機器1との間のビデオ通話は終了する。終話ボタン507に対するタップ操作は、ユーザがビデオ通話の終了を電子機器1に指示するための終話操作であると言えることから、電子機器1は、特定相手装置とビデオ通話を行う場合には、終話操作を受け付けない。電子機器1は、終話操作が行われる終話ボタン507の表示態様を変化させることによって(グレーアウト表示することによって)、終話操作を受け付けないと言える。
ミュート制御ボタン509は、マイク170のミュート機能を制御するためのボタンである。ミュート制御ボタン509は、ミュート機能を実行するためのオンボタン509aと、ミュート機能の実行を停止するためのオフボタン509bと備えている。オンボタン509aに対して所定の操作(例えばタップ操作)が行われると、電子機器1ではマイク170のミュート機能が実行される。ミュート機能の実行中では、制御部100がマイク170に対する電源供給を停止する。これにより、マイク170に入力される音声は電子機器1から相手装置に送信されない。よって、相手ユーザは、ビデオ通話において、電子機器1のユーザの声が聞こえなくなる。一方で、オフボタン509bに対して所定の操作(例えばタップ操作)が行われると、電子機器1ではマイク170のミュート機能の実行が停止する。つまり、制御部100は、マイク170に対する電源供給を開始し、マイク170に入力される音声を無線通信部110を利用して相手装置に送信する。これにより、相手ユーザは、ビデオ通話において、電子機器1のユーザの声が聞こえるようなる。電子機器1が相手装置とビデオ通話が開始したときにはミュート機能は実行されない。ビデオ通話開始後、オンボタン509aがタップ操作されると、ミュート機能が実行される。
スピーカ制御ボタン510は、スピーカフォン機能を制御するためのボタンである。スピーカ制御ボタン510は、スピーカフォン機能を実行するためのオンボタン510aと、スピーカフォン機能の実行を停止するためのオフボタン510bと備えている。オンボタン510aに対して所定の操作(例えばタップ操作)が行われると、電子機器1ではスピーカフォン機能が実行される。つまり、制御部100は、相手装置からの音声を、レシーバ150に出力させるのではなく、スピーカ160に出力させる。これにより、ユーザは、電子機器1に耳を近づけなくても、相手ユーザの声を聴くことができる。一方で、オフボタン510bに対して所定の操作(例えばタップ操作)が行われると、電子機器1ではスピーカフォン機能の実行が停止する。つまり、制御部100は、相手装置からの音声を、スピーカ160に出力させるのではなく、レシーバ150に出力させる。電子機器1が相手装置とビデオ通話が開始したときにはスピーカフォン機能は自動的に実行される。ビデオ通話開始後、オフボタン510bがタップ操作されると、スピーカフォン機能の実行が停止する。
<制御モードの有効/無効の設定について>
電子機器1が相手装置からのビデオ通話の着信を受けた場合、制御部100は、表示画面20に表示される着信画面300に含まれる応答ボタン310に対してフリック操作が行われると、相手装置が特定相手装置であるか否かを判定する。具体的には、制御部100は、記憶部103内の連絡先一覧において、相手装置から通知される、当該相手装置の電話番号に指定情報が対応付けられているか否かを確認する。制御部100は、連絡先一覧において、相手装置の電話番号に指定情報が対応付けられている場合には、相手装置が特定相手装置であると判定する。一方で、制御部100は、連絡先一覧において、相手装置の電話番号に指定情報が対応付けられていない場合には、相手装置が特定相手装置ではないと判定する。制御部100は、相手装置が特定相手装置であると判定すると、制御モードを有効に設定する。これにより、電子機器1は終話操作を受け付けないようになり、図8に示されるように終話ボタン507がグレーアウト表示される。一方で、制御部100は、相手装置が特定相手装置でないと判定すると、制御モードを無効のままに維持する。制御モードが無効に設定されている場合には、電子機器1は終話操作を受け付ける。
また電子機器1が相手装置に対してビデオ通話の発信を行う場合、制御部100は、上記と同様にして、相手装置が特定相手装置であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて、制御モードを有効にするか否かを決定する。
制御モードが有効に設定されている場合、電子機器1がビデオ通話を行う相手装置(特定相手装置)において当該ビデオ通話の終了が行われると、制御部100は制御モードを無効に設定する。相手装置は、例えば、当該相手装置が表示する終話ボタンに対してタップ操作が行われるとビデオ通話を終了する。相手装置においてビデオ通話が終了すると、電子機器1でもビデオ通話が終了し、制御部100は制御モードを無効に設定する。
以上のように、電子機器1は、制御モードが有効に設定されている場合には、終話操作を受け付けないことから、電子機器1においてビデオ通話が誤って終了されることを抑制することができる。例えば、電子機器1を利用する子供が、誤って終話ボタン507を操作して終話操作を行ったとしても、ビデオ通話が終了することを抑制することができる。
また電子機器1では、相手装置が特定相手装置の場合に制御モードが有効とされる。したがって、電子機器1が特定相手装置とビデオ通話を行う場合に、電子機器1においてビデオ通話が誤って終了されることを抑制することができる。例えば、電子機器1を子供が使用する場合には、特定相手装置として、親が使用する携帯電話機あるいは祖父母が使用する携帯電話機などを電子機器1に登録することによって、子供が使用する電子機器1が、親あるいは祖父母の携帯電話機とビデオ通話を行う場合に、電子機器1においてビデオ通話が誤って終了されることを抑制することができる。
また電子機器1は、制御モードが有効な場合、終話ボタン507はグレーアウト表示されることから、ユーザは、電子機器1において終話ボタン507に対する操作が受け付けられないことを容易に知ることができる。
なお、制御モードが有効である場合に、終話ボタン507に対して操作が行われたとき、電子機器1は、終話ボタン507に対する操作が無効であることをユーザに通知する無効通知メッセージ550を表示しても良い。これにより、ユーザは、電子機器1において終話ボタン507に対する操作が受け付けられないことをより確実に知ることができる。図9は無効通知メッセージ550の表示例を示す図である。無効通知メッセージ550は、例えば、一定時間表示された後に消去される。
また、電子機器1は、制御モードが有効である場合、制御モードが無効になる条件をユーザに通知する条件通知メッセージ560を表示しても良い。言い換えれば、電子機器1は、制御モードが有効である場合、終話ボタン507に対する操作が無効である状態が解除される条件をユーザに通知する条件通知メッセージ560を表示しても良い。電子機器1は、例えば、終話ボタン507に対して操作が行われたとき、条件通知メッセージ560を表示する。これにより、ユーザは、制御モードが無効になる条件、言い換えれば終話ボタン507に対する操作が無効である状態が解除される条件を知ることができる。図10は、条件通知メッセージ560の表示例を示す図である。図10の例では、無効通知メッセージ550と条件通知メッセージ560が同時に表示されている。
また、電子機器1が特定相手装置とビデオ通話を行う場合には、電子機器1は、図11に示されるように、終話ボタン507を表示画面20に表示しないことによって、終話操作を受け付けないようにしても良い。また、電子機器1は、終話操作を受け付けない場合、終話ボタン507をグレーアウト表示しなくても良い。つまり、電子機器1は、終話操作を受け付けない場合、終話ボタン507の表示態様を、終話操作を受け付ける場合から変更しなくても良い。また、電子機器1は、終話操作を受け付けない場合、グレーアウト表示以外の方法で、終話ボタン507の表示態様を、終話操作を受け付ける場合から変更しても良い。
<各種変形例>
以下に電子機器1の各種変形例について説明する。
<第1変形例:終了制御処理の変形例>
上記の例では、制御モードにおいて実行される終了制御処理は、電子機器1が終話操作を受け付けない処理であったが、終話操作を複雑化する処理であっても良い。
図12は、複雑化された終話操作の一例、つまり制御モードが有効である場合の終話操作の一例を示す図である。図12に示されるように、制御モードが有効である場合、終話操作は、例えば、終話ボタン507を表示画面20の上端まで移動させる操作となる。ユーザは、例えば指990を終話ボタン507に接触させた状態で指990を上側に移動させることによって(上側にスライド操作することによって)、終話ボタン507を表示画面20の上端まで移動させることができる。制御モードが無効である場合、終話ボタン507に対するタップ操作が終話操作となることから、制御モードが有効である場合の終話操作は、制御モードが無効である場合の終話操作よりも複雑であると言える。図12の例では、終了制御処理(終話操作を複雑化する処理)は、終話操作を、タップ操作から、終話ボタン507を移動させる操作に変更する処理であると言える。本例では、制御モードが有効である場合に終話操作が行われると、電子機器1は終話操作を受け付けてビデオ通話を終了する。
制御モードが有効である場合の終話操作は図12の例には限られない。制御モードが有効である場合の終話操作は、終話ボタン507を表示画面20の下端まで移動させる操作であっても良いし、終話ボタン507を表示画面20の右端まで移動させる操作であっても良いし、終話ボタン507を表示画面20の左端まで移動させる操作であっても良い。また、制御モードが有効である場合の終話操作は、図13、14に示されるように、終話ボタン507を移動させて、表示画面20に表示される図形600に重ねる操作であっても良い。図13には、終話ボタン507が図形600に重ねられる前の様子が示され、図14には、終話ボタン507が図形600に重ねられている様子が示されている。図13,14の例では、表示画面20の左上隅に表示された図形600に、終話ボタン507を移動させて重ねる操作が、制御モードが有効である場合の終話操作となっている。ユーザは、例えば指990を終話ボタン507に接触させた状態で指990を図形600まで移動させることによって(図形600までスライド操作することによって)、終話ボタン507を図形600に重ねることができる。なお、終話ボタン507が重ねられる図形600の位置及び形状は図13,14の例には限られない。
また、制御モードが有効である場合の終話操作はジェスチャー操作であっても良い。図15は制御モードが有効である場合の終話操作としてのジェスチャー操作の一例を示す図である。図15の例では、表示画面20に対して、終話ボタン507を始点として終話ボタン507の上側に丸を時計回りで描くジェスチャー操作が、制御モードが有効である場合の終話操作となっている。ユーザは、例えば指990を終話ボタン507に接触させ、その後、終話ボタン507の上側に円を描くように指990を表示画面20に接触させた状態で時計回りに移動させることによって、終話操作としてのジェスチャー操作を行うことができる。なお、制御モードが有効である場合の終話操作としてのジェスチャー操作は図15の例には限られない。例えば、終話ボタン507を始点としないジェスチャー操作を終話操作としても良いし、三角、四角あるいは星を描くジェスチャー操作を終話操作としても良い。
<第2変形例:ビデオ通話制御処理の変形例>
制御モードにおいては、終了制御処理以外のビデオ通話制御処理が実行されても良い。例えば、ミュート機能に関する制御処理(以後、「ミュート制御処理」と呼ぶ)が実行されても良い。また、スピーカフォン機能に関する制御処理(以後、「スピーカフォン制御処理」と呼ぶ)が実行されても良い。また、三者通話機能に関する制御処理(以後、「三者通話制御処理」と呼ぶ)が実行されても良い。また、ビデオ通話中にインカメラ180を停止するカメラ停止機能に関する制御処理(以後、「カメラ停止制御処理」と呼ぶ)が実行されても良い。以下に、ミュート制御処理、スピーカフォン制御処理、三者通話制御処理及びカメラ停止制御処理について詳細に説明する。
<ミュート制御処理>
電子機器1では、ミュート制御処理として、例えば、ビデオ通話の実行中に、ユーザがミュート機能の実行を指示するためのミュート操作を、電子機器1が受け付けないという処理が実行される。具体的には、ビデオ通話の実行中に表示画面20に表示されるミュート制御ボタン509に対するユーザの操作を電子機器1が受け付けないという処理が実行される。上述のように、電子機器1が相手装置とビデオ通話が開始したときにはミュート機能は実行されない。ミュート制御ボタン509に含まれるオンボタン509aに対するタップ操作はミュート操作であることから、電子機器1がミュート制御ボタン509に対するユーザの操作を受け付けないことによって、電子機器1ではミュート操作が受け付けられない。
電子機器1がミュート制御ボタン509に対するユーザの操作を受け付けない場合には、図16に示されるように、ミュート制御ボタン509がグレーアウト表示されても良いし、グレーアウト表示されなくても良い。図16の例では、終話ボタン507及びミュート制御ボタン509がグレーアウト表示されている。ミュート制御ボタン509がグレーアウト表示される場合には、電子機器1は、ミュート操作が行われるミュート制御ボタン509の表示態様を変化させることによって(グレーアウト表示することによって)、ミュート操作を受け付けないと言える。電子機器1は、ミュート操作を受け付けない場合、グレーアウト表示以外の方法で、ミュート制御ボタン509の表示態様を、ミュート操作を受け付ける場合から変更しても良い。
また、電子機器1がミュート制御ボタン509に対するユーザの操作を受け付けない場合に、ミュート制御ボタン509が操作されたときには、上述の図9と同様に、ミュート制御ボタン509に対する操作が無効であることをユーザに通知する無効通知メッセージが表示画面20に表示されても良い。また、ミュート制御ボタン509に対して操作が行われたとき、上述の図10と同様に、無効通知メッセージと条件通知メッセージとが表示画面20に表示されても良い。
また図17のように、ミュート制御ボタン509が表示されないことによって、電子機器1ではミュート操作が受け付けられなくても良い。図17の例では、終話ボタン507及びミュート制御ボタン509が表示されていない。
また、電子機器1は、ミュート制御ボタン509に含まれるオンボタン509aに対する操作を受け付けず、ミュート制御ボタン509に含まれるオフボタン509bに対する操作を受け付けても良い。この場合には、ミュート制御ボタン509のうちオンボタン509aだけをグレーアウト表示しても良い。ミュート機能が実行されていない状態で電子機器1がオフボタン509bに対するタップ操作を受け付けた場合には、ミュート機能が実行されない状態が維持される。また、オフボタン509bは表示され、オンボタン509aが表示されなくても良い。
また第1変形例と同様に、ミュート制御処理として、ミュート操作を複雑化する処理が実行されても良い。この場合には、例えば、上述の図12と同様に、制御モードが有効である場合のミュート操作として、オンボタン509aを表示画面20の端(例えば上端)まで移動させる操作が採用される。また、上述の図13、14と同様に、制御モードが有効である場合のミュート操作として、オンボタン509aを移動させて、表示画面20に表示される図形に重ねる操作が採用されても良い。また、上述の図15と同様に、制御モードが有効である場合のミュート操作として、ジェスチャー操作が採用されても良い。
<スピーカフォン制御処理>
電子機器1では、スピーカ制御処理として、例えば、ビデオ通話の実行中に、ユーザがスピーカフォン機能の実行の停止を指示するためのスピーカフォン停止操作を、電子機器1が受け付けないという処理が実行される。具体的には、ビデオ通話の実行中に表示画面20に表示されるスピーカ制御ボタン510に対するユーザの操作を電子機器1が受け付けないという処理が実行される。上述のように、電子機器1が相手装置とビデオ通話が開始したときにはスピーカフォン機能は自動的に実行される。スピーカ制御ボタン510に含まれるオフボタン510bに対するタップ操作はスピーカフォン停止操作であることから、電子機器1がスピーカ制御ボタン510に対するユーザの操作を受け付けないことによって、電子機器1ではスピーカフォン停止操作が受け付けられない。
電子機器1がスピーカ制御ボタン510に対するユーザの操作を受け付けない場合には、図18に示されるように、スピーカ制御ボタン510がグレーアウト表示されても良いし、グレーアウト表示されなくても良い。図18の例では、終話ボタン507、ミュート制御ボタン509及びスピーカ制御ボタン510がグレーアウト表示されている。スピーカ制御ボタン510がグレーアウト表示される場合には、電子機器1は、スピーカフォン停止操作が行われるスピーカ制御ボタン510の表示態様を変化させることによって(グレーアウト表示することによって)、スピーカフォン停止操作を受け付けないと言える。電子機器1は、スピーカフォン停止操作を受け付けない場合、グレーアウト表示以外の方法で、スピーカ制御ボタン510の表示態様を、スピーカフォン停止操作を受け付ける場合から変更しても良い。
また、電子機器1がスピーカ制御ボタン510に対するユーザの操作を受け付けない場合に、スピーカ制御ボタン510が操作されたときには、スピーカ制御ボタン510に対する操作が無効であることをユーザに通知する無効通知メッセージが表示画面20に表示されても良い。また、スピーカ制御ボタン510に対して操作が行われたとき、無効通知メッセージと条件通知メッセージとが表示画面20に表示されても良い。
また図19のように、スピーカ制御ボタン510が表示されないことによって、電子機器1ではスピーカ停止操作が受け付けられなくても良い。図19の例では、終話ボタン507、ミュート制御ボタン509及びスピーカ制御ボタン510が表示されていない。
また、電子機器1は、スピーカ制御ボタン510に含まれるオフボタン510bに対する操作を受け付けず、スピーカ制御ボタン510に含まれるオンボタン510aに対する操作を受け付けても良い。この場合には、スピーカ制御ボタン510のうちオフボタン510bだけをグレーアウト表示しても良い。スピーカフォン機能が実行されている状態で電子機器1がオンボタン510aに対するタップ操作を受け付けた場合には、スピーカフォン機能の実行が維持される。
また第1変形例と同様に、スピーカフォン制御処理として、スピーカフォン停止操作を複雑化する処理が実行されても良い。この場合には、例えば、制御モードが有効である場合のスピーカフォン停止操作として、オフボタン510bを表示画面20の端(例えば上端)まで移動させる操作が採用される。また、制御モードが有効である場合のスピーカフォン停止操作として、オフボタン510bを移動させて、表示画面20に表示される図形に重ねる操作が採用されても良い。また、制御モードが有効である場合のスピーカフォン停止操作として、ジェスチャー操作が採用されても良い。
<三者通話制御処理>
電子機器1では、三者通話制御処理として、例えば、ビデオ通話の実行中に、ユーザが三者通話機能の実行を指示するための三者通話操作を、電子機器1が受け付けないという処理が実行される。具体的には、ビデオ通話の実行中に表示画面20に表示される三者通話ボタン508に対するユーザの操作を電子機器1が受け付けないという処理が実行される。
電子機器1が三者通話ボタン508に対するユーザの操作を受け付けない場合には、図20に示されるように、三者通話ボタン508がグレーアウト表示されても良いし、グレーアウト表示されなくても良い。図20の例では、終話ボタン507、ミュート制御ボタン509、スピーカ制御ボタン510及び三者通話ボタン508がグレーアウト表示されている。三者通話ボタン508がグレーアウト表示される場合には、電子機器1は、三者通話操作が行われる三者通話ボタン508の表示態様を変化させることによって(グレーアウト表示することによって)、三者通話操作を受け付けないと言える。電子機器1は、三者通話操作を受け付けない場合、グレーアウト表示以外の方法で、三者通話ボタン508の表示態様を、三者通話操作を受け付ける場合から変更しても良い。
また、電子機器1が三者通話ボタン508に対するユーザの操作を受け付けない場合に、三者通話ボタン508が操作されたときには、三者通話ボタン508に対する操作が無効であることをユーザに通知する無効通知メッセージが表示画面20に表示されても良い。また、三者通話ボタン508に対して操作が行われたとき、無効通知メッセージと条件通知メッセージとが表示画面20に表示されても良い。
また図21のように、三者通話ボタン508が表示されないことによって、電子機器1では三者通話操作が受け付けられなくても良い。図21の例では、終話ボタン507、ミュート制御ボタン509、スピーカ制御ボタン510及び三者通話ボタン508が表示されていない。三者通話ボタン508が表示されない場合には、図22に示されるように、ダイヤルパッドボタン506が表示されなくても良い。
また第1変形例と同様に、三者通話制御処理として、三者通話操作を複雑化する処理が実行されても良い。この場合には、例えば、制御モードが有効である場合の三者通話操作として、三者通話ボタン508を表示画面20の端(例えば上端)まで移動させる操作が採用される。また、制御モードが有効である場合の三者通話操作として、三者通話ボタン508を移動させて、表示画面20に表示される図形に重ねる操作が採用されても良い。また、制御モードが有効である場合の三者通話操作として、ジェスチャー操作が採用されても良い。
<カメラ停止制御処理>
電子機器1では、カメラ停止制御処理として、例えば、ビデオ通話の実行中に、ユーザがカメラ停止機能の実行を指示するためのカメラ停止操作を、電子機器1が受け付けないという処理が実行される。具体的には、ビデオ通話の実行中に表示画面20に表示されるカメラ制御ボタン505に対するユーザの操作を電子機器1が受け付けないという処理が実行される。カメラ停止機能が実行されていない状態(インカメラ180が動作している状態)でのカメラ制御ボタン505に対するタップ操作は、カメラ停止操作である。そして、上述のように、電子機器1が相手装置とビデオ通話が開始したときには、カメラ停止機能は実行されないことから、電子機器1がカメラ制御ボタン505に対するユーザの操作を受け付けないことによって、電子機器1ではカメラ停止操作が受け付けられない。
電子機器1がカメラ制御ボタン505に対するユーザの操作を受け付けない場合には、図23に示されるように、カメラ制御ボタン505がグレーアウト表示されても良いし、グレーアウト表示されなくても良い。図23の例では、終話ボタン507、ミュート制御ボタン509、スピーカ制御ボタン510、三者通話ボタン508及びカメラ制御ボタン505がグレーアウト表示されている。カメラ制御ボタン505がグレーアウト表示される場合には、電子機器1は、カメラ停止操作が行われるカメラ制御ボタン505の表示態様を変化させることによって(グレーアウト表示することによって)、カメラ停止操作を受け付けないと言える。電子機器1は、カメラ停止操作を受け付けない場合、グレーアウト表示以外の方法で、カメラ制御ボタン505の表示態様を、カメラ停止操作を受け付ける場合から変更しても良い。
また、電子機器1がカメラ制御ボタン505に対するユーザの操作を受け付けない場合に、カメラ制御ボタン505が操作されたときには、カメラ制御ボタン505に対する操作が無効であることをユーザに通知する無効通知メッセージが表示画面20に表示されても良い。また、カメラ制御ボタン505に対して操作が行われたとき、無効通知メッセージと条件通知メッセージとが表示画面20に表示されても良い。
また図24のように、カメラ制御ボタン505が表示されないことによって、電子機器1ではカメラ停止操作が受け付けられなくても良い。図24の例では、終話ボタン507、ミュート制御ボタン509、スピーカ制御ボタン510、三者通話ボタン508、ダイヤルパッドボタン506及びカメラ制御ボタン505が表示されていない。
また第1変形例と同様に、カメラ停止制御処理として、カメラ停止操作を複雑化する処理が実行されても良い。この場合には、例えば、制御モードが有効である場合のカメラ停止操作として、カメラ制御ボタン505を表示画面20の端(例えば上端)まで移動させる操作が採用される。また、制御モードが有効である場合のカメラ停止操作として、カメラ制御ボタン505を移動させて、表示画面20に表示される図形に重ねる操作が採用されても良い。また、制御モードが有効である場合のカメラ停止操作として、ジェスチャー操作が採用されても良い。
なお、制御モードにおいては、ミュート制御処理、スピーカフォン制御処理、三者通話制御処理及びカメラ停止制御処理の少なくとも一つが実行されても良い。また制御モードにおいては、終了制御処理が実行されなくても良い。
また、制御モードにおいて、電子機器1が、ミュート操作、スピーカフォン停止操作、三者通話操作及びカメラ停止操作を受け付けない場合には、図25に示されるように、表示画面20のうち、ダイヤルパッドボタン506、終話ボタン507、三者通話ボタン508、ミュート制御ボタン509及びスピーカ制御ボタン510が表示される部分領域20a全体がグレーアウト表示されても良い。このとき、ダイヤルパッドボタン506上のバツ印は表示されなくても良い。また、部分領域20aが操作されたときに、図9と同様に、部分領域20aに対する操作が無効であることをユーザに通知する無効通知メッセージが表示されても良い。このとき、図10と同様に、条件通知メッセージが表示されても良い。
また、制御モードにおいて、電子機器1が、終話操作、ミュート操作、スピーカフォン停止操作、三者通話操作及びカメラ停止操作を受け付けない場合には、図26に示されるように、ビデオ通話画面500のうち、表示画面20の部分領域20aに表示される部分に対して、マスク画面650を重ねることによって、終話ボタン507、三者通話ボタン508、ミュート制御ボタン509及びスピーカ制御ボタン510に対してユーザが操作できないようにしても良い。このとき、ダイヤルパッドボタン506、終話ボタン507、三者通話ボタン508、ミュート制御ボタン509及びスピーカ制御ボタン510が、マスク画面650を透過して見えるように表示されても良い。また、マスク画面650が操作されたとき、図9と同様に、マスク画面650に対する操作が無効であることをユーザに通知する無効通知メッセージが表示されても良い。このとき、条件通知メッセージが表示されても良い。無効通知メッセージ及び条件通知メッセセージは、マスク画面650上に表示されて良い。
また、制御モードにおいて、電子機器1が、カメラ停止操作を受け付けない場合には、図27に示されるように、カメラ制御ボタン505に対してマスク画面660を重ねることによって、カメラ制御ボタン505をユーザが操作できないようにしても良い。このとき、カメラ制御ボタン505がマスク画面660を透過して見えるように表示されても良い。また、マスク画面660が操作されたとき、マスク画面660に対する操作が無効であることをユーザに通知する無効通知メッセージが表示されても良い。このとき、条件通知メッセージが表示されても良い。
<第3変形例:制御モードが有効になる条件の変形例>
上記の例では、制御モードが有効になる条件(以後、「モード有効条件」と呼ぶ)が、電子機器1が特定相手装置とビデオ通話を行うという条件であったが、他の条件であっても良い。以下にモード有効条件の他の例について説明する。
<ユーザ指示>
本例では、モード有効条件は、ユーザが制御モードを有効にすることを電子機器1に指示するための有効指示操作を、電子機器1が受け付けるという条件である。
ビデオ通話の発信時においては、例えば、上述の図6に示されるように、表示画面20に個人情報画面400が表示されている場合に、通話ボタン405がタップ操作され、さらにビデオ通話を行うことが電子機器1に指示されると、制御部100は、図28に示されるように、制御モードを有効にするか否かを選択するための選択画面700を表示部220に表示させる。選択画面700は、ユーザが制御モードを有効にすることを電子機器1に指示するためのOKボタン701と、ユーザが制御モードを有効にしないことを電子機器1に指示するためのキャンセルボタン702とを含んでいる。OKボタン701に対して所定の操作(例えばタップ操作)が行われると、制御部100が制御モードを有効にし、電子機器1は、個人情報画面400に含まれる電話番号403が割り当てられた相手装置に対してビデオ通話の発信を行う。OKボタン701に対するタップ操作は有効指示操作であることから、制御部100は、有効指示操作を電子機器1が受け付けると制御モードを有効にする。一方で、キャンセルボタン702に対して所定の操作(例えばタップ操作)が行われると、制御部100が制御モードを無効のままにし、電子機器1は、個人情報画面400に含まれる電話番号403が割り当てられた相手装置に対してビデオ通話の発信を行う。
なお、ユーザが、表示画面20を操作して、相手装置の電話番号を電子機器1に入力するとともに、表示画面20を操作してビデオ通話を行うことを電子機器1に指示したときに、選択画面700が表示されても良い。この場合には、選択画面700のOKボタン701がタップ操作されると、制御部100が制御モードを有効にし、電子機器1は、入力された電話番号が割り当てられた相手装置に対してビデオ通話の発信を行う。一方で、キャンセルボタン702に対してタップ操作が行われると、制御部100が制御モードを無効のままにし、電子機器1は、入力された電話番号が割り当てられた相手装置に対してビデオ通話の発信を行う。
選択画面700を表示する代わりに、図29に示されるように、個人情報画面400に、通話ボタン405とは別の通話ボタン407を設けても良い。通話ボタン407に対して所定の操作(例えばタップ操作)が行われるとともに、ビデオ通話を行うことが電子機器1に指示されると、制御部100が制御モードを有効にし、電子機器1は、個人情報画面400に含まれる電話番号403が割り当てられた相手装置に対してビデオ通話の発信を行う。一方で、通話ボタン405に対してタップ操作が行われるとともに、ビデオ通話を行うことが電子機器1に指示されると、制御部100が制御モードを無効のままにし、電子機器1は、個人情報画面400に含まれる電話番号403が割り当てられた相手装置に対してビデオ通話の発信を行う。通話ボタン407に対するタップ操作は有効指示操作であると言えることから、この場合であっても、制御部100は有効指示操作を電子機器1が受け付けると制御モードを有効にする。
ビデオ通話の着信に関しては、例えば、図30に示されるように、着信画面300において、第2非応答ボタン330及び文字列331の替りに、着信に応答するための応答ボタン340と、応答ボタン340についての説明を示す文字列341とを設ける。応答ボタン340に対してフリック操作が行われると、制御部100が制御モードを有効にし、電子機器1は、相手装置からのビデオ通話の着信に対して応答する。一方で、応答ボタン310に対してフリック操作が行われると、制御部100が制御モードを無効のままにし、電子機器1は、相手装置からのビデオ通話の着信に対して応答する。応答ボタン340に対するフリック操作は有効指示操作であると言えることから、この場合であっても、制御部100は有効指示操作を電子機器1が受け付けると制御モードを有効にする。なお、図5に示される着信画面300を採用し、着信画面300の応答ボタン310がフリック操作されたときに、選択画面700を表示しても良い。この場合には、選択画面700のOKボタン701がタップ操作されると、制御部100が制御モードを有効にし、電子機器1は、相手装置からのビデオ通話の着信に対して応答する。一方で、キャンセルボタン702がタップ操作されると、制御部100が制御モードを無効のままにし、電子機器1は、相手装置からのビデオ通話の着信に対して応答する。
このように、制御部100は有効指示操作を電子機器1が受け付けると制御モードを有効にすることから、ユーザは電子機器1に対して制御モードを有効にすることを必要なときに指示することができる。例えば、子供が電子機器1を利用して通話を行う場合、親は電子機器1に対して有効指示操作を行った上で電子機器1を子供に渡すことができ、子供は有効指示操作を行うことなく制御モードが有効な状態で電子機器1を利用できる。
なお、モード有効条件は、有効指示操作を電子機器1が受け付けるという条件と、電子機器1が特定相手装置とビデオ通話を行うという条件とを含んでいても良い。この場合には、電子機器1は、特定相手装置とビデオ通話を行う場合には有効指示操作を受け付け、特定相手装置以外の相手装置とビデオ通話を行う場合には有効指示操作を受け付けないようにする。
例えば、電子機器1は、特定相手装置とビデオ通話を行う場合に選択画面700を表示することによって有効指示操作を受け付けるようにし、特定相手装置以外の相手装置とビデオ通話を行う場合に選択画面700を表示しないことによって有効指示操作を付け付けないようにする。例えば、表示画面20に図6のような個人情報画面400が表示されている場合を考える。この場合、個人情報画面400に対応する個人情報に指定情報が登録されている際には、つまり、当該個人情報画面400に含まれる電話番号が割り当てられた装置が特定相手装置である際には、当該個人情報画面400の通話ボタン405がタップ操作されるとともにビデオ通話の実行指示が電子機器1に入力されたとき、選択画面700が表示される。一方で、個人情報画面400に対応する個人情報に指定情報が登録されていない際には、つまり、当該個人情報画面400に含まれる電話番号が割り当てられた装置が特定相手装置でない際には、当該個人情報画面400の通話ボタン405がタップ操作された場合でも選択画面700が表示されない。また、図5に示される着信画面300が表示されている場合であって、相手装置から通知される電話番号が登録されている個人情報に指定情報が登録されている場合には、着信画面300の応答ボタン310がフリック操作されると、選択画面700が表示される。一方で、相手装置から通知される電話番号が登録されている個人情報に指定情報が登録されていない場合には、着信画面300の応答ボタン310がフリック操作された場合でも選択画面700が表示されない。
また、電子機器1は、特定相手装置からビデオ通話の着信を受ける場合には、図30に示される着信画面300を表示することによって有効指示操作を受け付けるようにし、特定相手装置以外の装置からビデオ通話の着信を受ける場合には、図5に示される着信画面300を表示することによって有効指示操作を受け付けないようにしても良い。
<電子機器のユーザが特定人物>
本例では、モード有効条件は、自ユーザが第1特定人物であるという条件である。本例では、制御部100は、自ユーザが第1特定人物であるか否かを判定する。そして、制御部100は、自ユーザが第1特定人物であると判定すると、制御モードを有効にする。以後、自ユーザが第1特定人物であるか否かの判定を「自ユーザ判定」と呼ぶ。
自ユーザ判定の方法としては様々な方法が考えられる。以下では、自ユーザの指紋を利用する自ユーザ判定と、自ユーザが映る動画像を利用する自ユーザ判定と、自ユーザの音声を利用する自ユーザ判定とについて説明する。
<自ユーザの指紋を利用する自ユーザ判定>
制御部100が、自ユーザの指紋を利用した自ユーザ判定を行う場合には、図31に示されるように、電子機器1に指紋検出部210が設けられる。指紋検出部210は、電子機器1を触る手の指紋を検出する。図31の例では、タッチパネル130と別に指紋検出部210が設けられているが、タッチパネル130が指紋検出部210として利用されても良い。以下では、タッチパネル130が指紋検出部210として利用される場合の電子機器1の動作について説明する。
制御部100は、タッチパネル130(指紋検出部210)で検出される手の指紋(以後、「検出指紋」と呼ぶ)に基づいて自ユーザ判定を行う。具体的には、制御部100は、検出指紋が、記憶部103内に登録されている、第1特定人物の手の指紋(以後、「第1特定指紋」と呼ぶ)と一致するか否かを判定する。そして、制御部100は、その判定結果に基づいて、自ユーザが第1特定人物が否かを判定する。つまり、制御部100は、検出指紋が特定指紋と一致すると判定すると、自ユーザが特定人物であると判定する。一方で、制御部100は、検出指紋が特定指紋と一致しないと判定すると、自ユーザは特定人物ではないと判定する。
制御部100は、例えば、電子機器1がビデオ通話の発信を行ってから、当該ビデオ通話が終了するまで、定期的に、自ユーザの指紋を利用した自ユーザ判定を行う。また、制御部100は、電子機器1がビデオ通話の着信に応答してから、当該ビデオ通話が終了するまで、定期的に、自ユーザの指紋を利用した自ユーザ判定を行う。
電子機器1は、動作モードとして、第1特定指紋を電子機器1に登録するための第1特定指紋登録モードを有している。電子機器1の動作モードが第1特定指紋登録モードになると、表示画面20には第1特定指紋登録画面が表示される。第1特定人物の手の指が第1特定指紋登録画面に接触すると、タッチパネル130(指紋検出部210)が第1特定指紋登録画面に接触する指の指紋を検出する。制御部100は、タッチパネル130が検出した指紋を第1特定指紋として記憶部103内に記憶する。
なお、記憶部103内には複数の第1特定指紋が記憶されても良い。例えば、同一の第1特定人物が有する手の複数の指の指紋が記憶部103内に記憶されて良い。また複数の第1特定人物の手の指紋が記憶部103内に記憶されて良い。このような場合には、制御部100は、検出指紋が、記憶部103内の複数の第1特定指紋のいずれかと一致すると判定する場合、自ユーザが特定人物あると判定する。
また、タッチパネル130が指紋検出部210として利用される場合には、電子機器1の前面1aにおける、表示画面20が存在する部分が、指紋検出部210が指紋を検出することができる指紋検出範囲となる。指紋検出範囲は、電子機器1の表面の他の部分に設けられても良い。例えば、タッチパネル130とは別に指紋検出部210が設けられる場合には、指紋検出部210の指紋検出範囲は、電子機器1の側面に設けられても良いし、電子機器1の裏面に設けられても良い。つまり、指紋検出部210は、電子機器1の側面に触れる手の指紋を検出しても良いし、電子機器1の裏面に触れる手の指紋を検出しても良い。
また、電子機器1の前面1等に、表示画面20にホーム画面を表示させるためのホームボタンが設けられる場合には、ホームボタンの露出面(操作面)を指紋検出範囲として、指紋検出部210は、ホームボタンに触れる手の指紋を検出しても良い。また、電子機器1の側面等に電源ボタンが設けられる場合には、電源ボタンの露出面(操作面)を指紋検出範囲として、指紋検出部210は、電源ボタンに触れる手の指紋を検出しても良い。
また、連絡先一覧に、第1特定人物の個人情報が含まれる場合には、第1特定指紋を当該個人情報に含めても良い。
<自ユーザが映る動画像を利用する自ユーザ判定>
制御部100は、ビデオ通話中に電子機器1のインカメラ180で撮影される、自ユーザが映る第1動画像503(図7、8等参照)に基づいて自ユーザ判定を行う。具体的には、制御部100は、第1動画像503に、記憶部103内に登録されている、第1特定人物の顔を示す顔画像(以後、「第1特定顔画像」と呼ぶ)が含まれているか否かを判定する。そして、制御部100は、その判定結果に基づいて、自ユーザが第1特定人物であるか否かを判定する。つまり、制御部100は、第1動画像503に第1特定顔画像が含まれていると判定すると、自ユーザが第1特定人物であると決定する。一方で、制御部100は、第1動画像503に第1特定顔画像が含まれていないと判定すると、自ユーザは第1特定人物ではないと決定する。制御部100は、ビデオ通話中において、定期的に、自ユーザが映る第1動画像503を利用する自ユーザ判定を行う。
電子機器1は、動作モードとして、第1特定顔画像を電子機器1に登録するための第1特定顔画像登録モードを有している。電子機器1の動作モードが第1特定顔画像登録モードのときに、インカメラ180が第1特定人物の顔を撮影すると、制御部100は、当該顔を示す顔画像を第1特定顔画像として記憶部103内に記憶する。
なお、記憶部103内には複数の第1特定顔画像が記憶されても良い。例えば、同一の第1特定人物の顔を示す複数の顔画像が記憶部103内に記憶されて良い。また複数の第1特定人物の顔をそれぞれ示す複数の顔画像が記憶部103内に記憶されて良い。このような場合には、制御部100は、記憶部103内の複数の第1特定顔画像のいずれかが第1動画像503に含まれると判定する場合、自ユーザが第1特定人物あると決定する。
また、連絡先一覧に、第1特定人物の個人情報が含まれる場合には、第1特定顔画像を当該個人情報に含めても良い。
また、連絡先一覧が利用されて第1特定顔画像が電子機器1に登録されても良い。例えば、図6等に示されるように、表示画面20に、顔画像402を含む個人情報画面400が表示されている場合、当該顔画像402に対して所定の操作が行われると、制御部100は、当該顔画像402を第1特定画像に設定する。これにより、第1特定画像が電子機器1に登録される。この場合には、顔画像402を含む個人情報に対応する人物が第1特定人物となる。
<自ユーザの音声を利用する自ユーザ判定>
制御部100は、ビデオ通話中での自ユーザの音声に基づいて自ユーザ判定を行う。具体的には、制御部100は、ビデオ通話中にマイク170に入力される自ユーザの音声(以後、「マイク入力音声」と呼ぶ)と、記憶部103内に登録されている、第1特定人物の音声(以後、「第1特定音声」と呼ぶ)とが一致するか否かを判定する。そして、制御部100は、その判定結果に基づいて、自ユーザが第1特定人物であるか否かを判定する。つまり、制御部100は、マイク入力音声と第1特定音声とが一致すると判定すると、自ユーザが特定人物であると判定する。一方で、制御部100は、マイク入力音声と第1特定音声とが一致しないと判定すると、自ユーザは第1特定人物ではないと判定する。制御部100は、ビデオ通話中において、定期的に、自ユーザの音声を利用する自ユーザ判定を行う。
電子機器1は、動作モードとして、第1特定音声を電子機器1に登録するための第1特定音声登録モードを有している。電子機器1の動作モードが第1特定音声登録モードのときに、マイク170に第1特定人物の音声が入力されると、制御部100は、当該音声を第1特定音声として記憶部103内に記憶する。
なお、記憶部103内には複数の第1特定音声が記憶されても良い。例えば、同一の第1特定人物の複数の音声が記憶部103内に記憶されて良い。また複数の第1特定人物の音声が記憶部103内に記憶されて良い。このような場合には、制御部100は、マイク入力音声が、記憶部103内の複数の第1特定音声のいずれかと一致すると判定する場合、自ユーザが第1特定人物あると決定する。また、連絡先一覧に、第1特定人物の個人情報が含まれる場合には、第1特定音声を当該個人情報に含めても良い。
このように、本変形例では、自ユーザが第1特定人物であると判定されると、制御モードが有効になることから、電子機器1のユーザが、第1特定人物でない人から第1特定人物に変化したときに、自動的に制御モードが有効となる。例えば、最初は親が電子機器1を利用して通話を行い、その後、子供が電子機器1を利用して通話を行う場合に、自動的に制御モードが有効となる。よって、子供が利用する電子機器1においてビデオ通話が誤って終了されることを抑制することが可能となる。
なお、制御部100は、自ユーザの指紋と、自ユーザが映る動画像と、自ユーザの音声との少なくとも2つを利用して、自ユーザ判定を行っても良い。例えば、制御部100が、自ユーザの指紋と自ユーザが映る動画像とを利用して自ユーザ判定を行う場合には、検出指紋が第1特定指紋と一致すると判定し、かつ第1動画像503に第1特定顔画像が含まれていると判定する場合に、自ユーザが第1特定人物であると決定する。一方で、制御部100は、検出指紋が第1特定指紋と一致しないと判定した場合と、第1動画像503に第1特定顔画像が含まれていないと判定する場合に、自ユーザは第1特定人物ではないと決定する。
また、モード有効条件は、自ユーザが第1特定人物であるという条件と、電子機器1が特定相手装置とビデオ通話を行うという条件とを含んでいても良い。この場合には、制御部100は、電子機器1が特定相手装置とビデオ通話を行う場合には、上記のように自ユーザ判定を行い、その判定結果に基づいて、制御モードを有効にするか否かを決定する。一方で、制御部100は、電子機器1が特定相手装置以外の相手装置とビデオ通話を行う場合には自ユーザ判定は行わず、制御モードを有効にするか否かの判定を行わない。これより、電子機器1がビデオ通話を行う相手装置が特定相手装置であって、かつ、電子機器1のユーザが特定人物である場合に、制御モードが有効に設定される。また、相手装置が特定相手装置でない場合には自ユーザ判定が行われないことから、相手装置が特定相手装置であるか否かにかかわらず自ユーザ判定を行う場合と比較して、電子機器1の消費電力を低減することができる。
<相手ユーザが特定人物>
本例では、モード有効条件は、相手ユーザが第2特定人物であるという条件である。本例では、制御部100は、相手ユーザが第2特定人物であるか否かを判定する。そして、制御部100は、相手ユーザが第2特定人物であると判定すると、制御モードを有効にする。以後、相手ユーザが第2特定人物であるか否かの判定を「相手ユーザ判定」と呼ぶ。
相手ユーザ判定の方法としては様々な方法が考えられる。以下では、相手ユーザが映る動画像を利用する相手ユーザ判定と、相手ユーザの音声を利用する相手ユーザ判定とについて説明する。
<相手ユーザが映る動画像を利用する相手ユーザ判定>
制御部100は、ビデオ通話中に相手装置から送信される、相手ユーザが映る第2動画像504(図7、8等参照)に基づいて相手ユーザ判定を行う。具体的には、制御部100は、第2動画像504に、記憶部103内に登録されている、第2特定人物の顔を示す顔画像(以後、「第2特定顔画像」と呼ぶ)が含まれているか否かを判定する。そして、制御部100は、その判定結果に基づいて、相手ユーザが第2特定人物であるか否かを判定する。つまり、制御部100は、第2動画像504に第2特定顔画像が含まれていると判定すると、相手ユーザが第2特定人物であると決定する。一方で、制御部100は、第2動画像504に第2特定顔画像が含まれていないと判定すると、相手ユーザは第2特定人物ではないと決定する。制御部100は、ビデオ通話中において、定期的に、相手ユーザが映る第2動画像504を利用する相手ユーザ判定を行う。
電子機器1は、動作モードとして、第2特定顔画像を電子機器1に登録するための第2特定顔画像登録モードを有している。電子機器1の動作モードが第2特定顔画像登録モードのときに、インカメラ180が第2特定人物の顔を撮影すると、制御部100は、当該顔を示す顔画像を第2特定顔画像として記憶部103内に記憶する。
なお、記憶部103内には複数の第2特定顔画像が記憶されても良い。例えば、同一の第2特定人物の顔を示す複数の顔画像が記憶部103内に記憶されて良い。また複数の第2特定人物の顔をそれぞれ示す複数の顔画像が記憶部103内に記憶されて良い。このような場合には、制御部100は、記憶部103内の複数の第2特定顔画像のいずれかが第2動画像504に含まれると判定する場合、相手ユーザが第2特定人物あると判定する。
また、連絡先一覧に、第2特定人物の個人情報が含まれる場合には、第2特定顔画像を当該個人情報に含めても良い。
また、連絡先一覧が利用されて第2特定顔画像が電子機器1に登録されても良い。例えば、図6等に示されるように、表示画面20に、顔画像402を含む個人情報画面400が表示されている場合、当該顔画像402に対して所定の操作が行われると、制御部100は、当該顔画像402を第2特定画像に設定する。これにより、第2特定画像が電子機器1に登録される。この場合には、顔画像402を含む個人情報に対応する人物が第2特定人物となる。
<相手ユーザの音声を利用する相手ユーザ判定>
制御部100は、ビデオ通話中での相手ユーザの音声に基づいて自ユーザ判定を行う。具体的には、制御部100は、ビデオ通話中に相手装置から送信される、相手ユーザの音声(以後、「受信音声」と呼ぶ)と、記憶部103内に登録されている、第2特定人物の音声(以後、「第2特定音声」と呼ぶ)とが一致するか否かを判定する。制御部100は、受信音声と第2特定音声とが一致すると判定すると、相手ユーザが第2特定人物であると判定する。一方で、制御部100は、受信音声と第2特定音声とが一致しないと判定すると、相手ユーザは特定人物ではないと判定する。制御部100は、ビデオ通話中において、定期的に、相手ユーザの音声を利用する自ユーザ判定を行う。
電子機器1は、動作モードとして、第2特定音声を電子機器1に登録するための第2特定音声登録モードを有している。電子機器1の動作モードが第2特定音声登録モードのときに、マイク170に第2特定人物の音声が入力されると、制御部100は、当該音声を第2特定音声として記憶部103内に記憶する。
なお、記憶部103内には複数の第2特定音声が記憶されても良い。例えば、同一の第2特定人物についての複数の音声が記憶部103内に記憶されて良い。また複数の第2特定人物の音声が記憶部103内に記憶されて良い。このような場合には、制御部100は、受信音声が、記憶部103内の複数の第2特定音声のいずれかと一致すると判定する場合、相手ユーザが特定人物あると決定する。また、連絡先一覧に、第2特定人物の個人情報が含まれる場合には、第2特定音声を当該個人情報に含めても良い。
このように、本変形例では、相手ユーザが特定人物であると判定されると、制御モードが有効になることから、相手ユーザが、特定人物でない人から特定人物に変化したときに、自動的に制御モードが有効となる。
なお、制御部100は、相手ユーザが映る動画像と、相手ユーザの音声とを利用して、相手ユーザ判定を行っても良い。この場合には、制御部100が、第2動画像504に第2特定顔画像が含まれると判定し、かつ受信音声が第2特定音声に一致すると判定する場合に、相手ユーザが特定人物であると決定する。一方で、制御部100は、第2動画像504に第2特定顔画像が含まれていないと判定する場合と、受信音声が第2特定音声に一致しないと判定する場合に、相手ユーザは特定人物ではないと決定する。
また、モード有効条件は、相手ユーザが第2特定人物であるという条件と、電子機器1が特定相手装置とビデオ通話を行うという条件とを含んでいても良い。この場合には、制御部100は、電子機器1が特定相手装置とビデオ通話を行う場合には、上記のように相手ユーザ判定を行い、その判定結果に基づいて、制御モードを有効にするか否かを決定する。一方で、制御部100は、電子機器1が特定相手装置以外の装置とビデオ通話を行う場合には相手ユーザ判定は行わず、制御モードを有効にするか否かの判定を行わない。これより、電子機器1がビデオ通話を行う相手装置が特定相手装置であって、かつ、相手ユーザが第2特定人物である場合に、制御モードが有効に設定される。また、相手装置が特定相手装置でない場合には相手ユーザ判定が行われないことから、電子機器1の消費電力が低減する。
また、モード有効条件は、自ユーザが第1特定人物であるという条件と、相手ユーザが第2特定人物であるという条件と、電子機器1が特定相手装置とビデオ通話を行うという条件とを含んでいても良い。この場合には、制御部100は、電子機器1が特定相手装置とビデオ通話を行うときには、自ユーザ判定及び相手ユーザ判定を行い、その判定結果に基づいて、制御モードを有効にするか否かを決定する。つまり、制御部100は、自ユーザが第1特定人物であると判定し、かつ相手ユーザが第2特定人物であると判定した場合に、制御モードを有効にする。そして、制御部100は、自ユーザが第1特定人物でない場合と、相手ユーザが第2特定人物でない場合に、制御モードを無効のままにする。一方で、制御部100は、電子機器1が特定相手装置以外の装置とビデオ通話を行う場合には自ユーザ判定及び相手ユーザ判定は行わず、制御モードを有効にするか否かの判定を行わない。これより、電子機器1がビデオ通話を行う相手装置が特定相手装置であって、かつ、自ユーザが第1特定人物であって、かつ相手ユーザが第2特定人物である場合に、制御モードが有効に設定される。
<第4変形例:制御モードが無効になる条件の変形例>
上記の例では、制御モードが無効になる条件(以後、「モード無効条件」と呼ぶ)が、相手装置でのビデオ通話の終了という条件であったが、他の条件をモード無効条件としても良い。以下にモード無効条件の他の例について説明する。
<電子機器に対する所定の操作>
本例では、相手装置でのビデオ通話の終了とうい条件だけではなく、電子機器1に対して所定の操作が行われるという条件も、モード無効条件となっている。制御部100は、相手装置でのビデオ通話の終了で制御モードを無効にするだけではなく、電子機器1に対して所定の操作が行われると制御モードを無効にする。例えば、上述の図8に示されるビデオ通話画面500が表示画面20に表示されている場合に、ビデオ通話画面500の終話ボタン507がタップ操作されると、表示画面20には、制御モードを無効にするための解除画面800が表示される。解除画面800に所定の操作が行われると、制御モードが無効となり、解除画面800の変わりに上述の図7に示されるビデオ通話画面500が表示される。これにより、電子機器1では、終話ボタン507に対する操作が有効となり、終話指示操作が受け付けられる。
図32は解除画面800の一例を示す図である。解除画面800には、錠前を示す図形801と、鍵802を示す図形802と、ユーザが実行すべき操作の軌跡803とが示されている。ユーザが、図形802を軌跡803に沿って移動させると、制御モードが無効となり、表示画面20に図7に示されるビデオ通話画面500が表示される。ユーザは、指を図形802に接触させた状態で、軌跡803に沿って当該指を移動させると、図形802が軌跡803に沿って移動する。
なお、解除画面800は他の画面であっても良い。また、図16,18,20,23,25に示されるビデオ通話画面500が表示される場合には、ビデオ通話画面500においてグレーアウト表示されている部分に操作が行われたときに、解除画面800が表示されても良い。また図26,27に示されるビデオ通話画面500が表示されている場合には、マスク画面650に対して操作が行われたときに、解除画面800が表示されても良い。また図27に示されるビデオ通話画面500が表示される場合には、マスク画面660に対して操作が行われたときに、解除画面800が表示されても良い。
また、表示画面20に表示されるビデオ通話画面500に対して所定の操作が行われたときに、制御モードが無効になっても良い。例えば、ビデオ通話画面500に対して所定のジェスチャー操作が行われたときに、制御モードが無効になっても良い。この場合、図26,27に示されるビデオ通話画面500については、マスク画面650に対して所定のジェスチャー操作が行われたときに制御モードが無効になっても良い。また、図8,16,18,20,23,25に示されるビデオ通話画面500が表示される場合には、グレーアウト表示されている部分に操作が行われたときに、制御モードが無効に設定されるための所定の操作を説明するためのメッセージが一時的に表示画面20に表示されても良い。また、図26,27に示されるビデオ通話画面500が表示されている場合には、マスク画面650に対して操作が行われたときに、制御モードが無効に設定されるための所定の操作を説明するためのメッセージが一時的に表示画面20に表示されても良い。また、図27に示されるビデオ通話画面500が表示されている場合には、マスク画面660に対して操作が行われたときに、制御モードが無効に設定されるための所定の操作を説明するためのメッセージが一時的に表示画面20に表示されても良い。
また、制御モードを無効にするための電子機器1に対する所定の操作は、表示画面20に対する操作以外であっても良い。例えば、制御部100は、電子機器1が所定方向(例えば上下方向)に振られたときに、制御モードを無効にしても良い。制御部100は、例えば、電子機器1に設けられた加速度センサーでの検出結果に基づいて、電子機器1が所定方向に振られているか否かを判断することできる。
このように、電子機器1に対して所定の操作が行われると、制御モードが無効にされることから、ユーザは、所望のタイミングで制御モードを無効にすることができる。よって、電子機器1の操作性が向上する。
<第1特定人物の指紋が検出されなくなったとき>
モード有効条件が、自ユーザが第1特定人物であるという条件であって、制御部100が、自ユーザの指紋を利用する自ユーザ判定を行う場合には、ビデオ通話の実行中に、検出指紋が第1特定指紋と一致しない条件をモード無効条件にしても良い。この場合、制御部100は、相手装置でのビデオ通話の終了で制御モードを無効にするだけではなく、検出指紋が第1特定指紋と一致しない場合に制御モードを無効にする。制御モードが無効になると、表示画面20には図7に示されるビデオ通話画面500が表示される。
<第1動画像に第1特定顔画像が含まれなくなったとき>
モード有効条件が、自ユーザが第1特定人物であるという条件であって、制御部100が、自ユーザが映る第1動画像503を利用する自ユーザ判定を行う場合には、ビデオ通話の実行中に、第1動画像503に第1特定顔画像が含まれる第1状態から、第1動画像503に第1特定顔画像が含まれない第2状態へ変化するという条件をモード無効条件にしても良い。この場合、制御部100は、相手装置でのビデオ通話の終了で制御モードを無効にするだけではなく、第1動画像503に第1特定顔画像が含まれる第1状態から、第1動画像503に第1特定顔画像が含まれない第2状態に変化した後、当該第2状態が一定時間(例えば数秒程度)以上継続した場合に制御モードを無効にする。制御モードが無効になると、表示画面20には図7に示されるビデオ通話画面500が表示される。
<マイク入力音声が第1特定音声に一致しなくなったとき>
モード有効条件が、自ユーザが第1特定人物であるという条件であって、制御部100が、自ユーザの音声を利用する自ユーザ判定を行う場合には、ビデオ通話の実行中に、マイク入力音声と第1特定音声とが一致する第1状態から、マイク入力音声と第1特定音声とが一致しない第2状態へ変化するという条件をモード無効条件にしても良い。この場合、制御部100は、相手装置でのビデオ通話の終了で制御モードを無効にするだけではなく、マイク入力音声と第1特定音声とが一致する第1状態から、マイク入力音声と第1特定音声とが一致しない第2状態へ変化した後、当該第2状態が一定時間(例えば数秒程度)以上継続した場合に制御モードを無効にする。制御モードが無効になると、表示画面20には図7に示されるビデオ通話画面500が表示される。
<第2動画像に第2特定顔画像が含まれなくなったとき>
モード有効条件が、相手ユーザが第2特定人物であるという条件であって、制御部100が、相手ユーザが映る第2動画像504を利用する相手ユーザ判定を行う場合には、ビデオ通話の実行中に、第2動画像504に第2特定顔画像が含まれる第1状態から、第2動画像504に第2特定顔画像が含まれない第2状態へ変化するという条件をモード無効条件にしても良い。この場合、制御部100は、相手装置でのビデオ通話の終了で制御モードを無効にするだけではなく、第2動画像504に第2特定顔画像が含まれる第1状態から、第2動画像504に第2特定顔画像が含まれない第2状態に変化した後、当該第2状態が一定時間(例えば数秒程度)以上継続した場合に制御モードを無効にする。制御モードが無効になると、表示画面20には図7に示されるビデオ通話画面500が表示される。
<受信音声が第2特定音声に一致しなくなったとき>
モード有効条件が、相手ユーザが第2特定人物であるという条件であって、制御部100が、相手ユーザの音声を利用する相手ユーザ判定を行う場合には、ビデオ通話の実行中に、受信音声と第2特定音声とが一致する第1状態から、受信音声と第2特定音声とが一致しない第2状態へ変化するという条件をモード無効条件にしても良い。この場合、制御部100は、相手装置でのビデオ通話の終了で制御モードを無効にするだけではなく、受信音声と第2特定音声とが一致する第1状態から、受信音声と第2特定音声とが一致しない第2状態へ変化した後、当該第2状態が一定時間(例えば数秒程度)以上継続した場合に制御モードを無効にする。制御モードが無効になると、表示画面20には図7に示されるビデオ通話画面500が表示される。
なお、上記の例では、電子機器1は、ビデオ通話制御処理が実行される制御モード(以後、「ビデオ通話制御モード」と呼ぶ)を備えていたが、当該制御モードに代えて、あるいは当該制御モードに加えて、音声通話に関する制御処理が実行される制御モード(以後、「音声通話制御モード」と呼ぶ)を備えていても良い。音声通話制御モードでは、ビデオ通話制御モードと同様に、音声通話の終了に関する制御処理が実行されても良いし、音声通話でのマイク170のミュート機能に関する制御処理が実行されても良いし、音声通話でのスピーカフォン機能に関する制御処理が実行されても良いし、音声通話での三者通話機能に関する制御処理が実行されても良い。
また電子機器1は、スマートフォン等の携帯電話機以外の装置であっても良い。例えば、電子機器1は、タブレット端末あるいはパーソナルコンピュータなどであっても良い。
以上のように、電子機器1は詳細に説明されたが、上記した説明は、全ての局面において例示であって、この開示がそれに限定されるものではない。また、上述した各種変形例は、相互に矛盾しない限り組み合わせて適用可能である。そして、例示されていない無数の変形例が、この開示の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。