本出願に係る実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の説明において、同様の構成要素について同一の符号を付すことがある。さらに、重複する説明は省略することがある。
図1は、実施形態に係る電子機器の機能構成の一例を示すブロック図である。以下の説明において、実施形態に係る電子機器を「自機」又は「端末」と表記する場合がある。以下の説明において、実施形態に係る電子機器のユーザを単に「ユーザ」と表記する場合がある。実施形態に係る電子機器は、携帯電話、スマートフォン、PHS(Parsonal Handy−Phone System)、タブレット、ウェアラブル端末など、通信可能な各種機器を含む。
図1に示すように、電子機器1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3と、照度センサ4と、近接センサ5と、通信ユニット6と、レシーバ7と、マイク8と、ストレージ9と、コントローラ10と、スピーカ11と、カメラ12と、ランプ13と、コネクタ14と、加速度センサ15と、方位センサ16と、角速度センサ17と、ICカードリーダ18と、GPS受信機19とを含む。
タッチスクリーンディスプレイ2は、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bは、例えば、重なって位置してよいし、並んで位置してよいし、離れて位置してよい。ディスプレイ2Aとタッチスクリーン2Bとが重なって位置する場合、例えば、ディスプレイ2Aの1ないし複数の辺は、タッチスクリーン2Bのいずれの辺とも沿っていなくてもよい。
ディスプレイ2Aは、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro−Luminescence Display)、又は無機ELディスプレイ(IELD:Inorganic Electro−Luminescence Display)等の表示デバイスを含む。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号、及び図形等のオブジェクトを画面内に表示する。ディスプレイ2Aが表示するオブジェクトを含む画面は、ロック画面と呼ばれる画面、ホーム画面と呼ばれる画面、アプリケーションの実行中に表示されるアプリケーション画面を含む。ホーム画面は、デスクトップ、待受画面、アイドル画面、標準画面、アプリ一覧画面又はランチャー画面と呼ばれることもある。
タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーン2Bに対する指、ペン、又はスタイラスペン等の接触又は近接を検出する。タッチスクリーン2Bは、複数の指、ペン、又はスタイラスペン等がタッチスクリーン2Bに接触又は近接したときのタッチスクリーン2B上の位置を検出することができる。以下の説明において、タッチスクリーン2Bが検出する複数の指、ペン、及びスタイラスペン等がタッチスクリーン2Bに接触又は近接した位置を「検出位置」と表記する。タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーン2Bに対する指の接触又は近接を、検出位置とともにコントローラ10に通知する。タッチスクリーン2Bは、検出位置の通知をもって接触又は近接の検出をコントローラ10に通知してよい。タッチスクリーン2Bが行える動作を、タッチスクリーン2Bを有するタッチスクリーンディスプレイ2は実行できる。言い換えると、タッチスクリーン2Bが行う動作は、タッチスクリーンディスプレイ2が行ってもよい。
コントローラ10は、タッチスクリーン2Bにより検出された接触又は近接、検出位置、検出位置の変化、接触又は近接が継続した時間、接触又は近接が検出された間隔、及び接触が検出された回数の少なくとも1つに基づいて、ジェスチャの種別を判別する。コントローラ10が行える動作を、コントローラ10を有する電子機器1は実行できる。言い換えると、コントローラ10が行う動作は、電子機器1が行ってもよい。ジェスチャは、指を用いて、タッチスクリーン2Bに対して行われる操作である。タッチスクリーン2Bに対して行われる操作は、タッチスクリーン2Bを有するタッチスクリーンディスプレイ2により行われてもよい。コントローラ10が、タッチスクリーン2Bを介して判別するジェスチャには、例えば、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、及びピンチアウトが含まれるが、これらに限定されない。
「タッチ」は、タッチスクリーン2Bに指が触れるジェスチャである。電子機器1は、タッチスクリーン2Bに指が接触するジェスチャをタッチとして判別する。「ロングタッチ」は、タッチスクリーン2Bに指が一定時間より長く触れるジェスチャである。電子機器1は、タッチスクリーン2Bに指が一定時間より長く接触するジェスチャをロングタッチとして判別する。
「リリース」は、指がタッチスクリーン2Bから離れるジェスチャである。電子機器1は、指がタッチスクリーン2Bから離れるジェスチャをリリースとして判別する。「スワイプ」は、指がタッチスクリーン2Bに接触したままで移動するジェスチャである。電子機器1は、指がタッチスクリーン2Bに接触したままで移動するジェスチャをスワイプとして判別する。
「タップ」は、タッチに続いてリリースをするジェスチャである。電子機器1は、タッチに続いてリリースをするジェスチャをタップとして判別する。「ダブルタップ」は、タッチに続いてリリースをするジェスチャが2回連続するジェスチャである。電子機器1は、タッチに続いてリリースをするジェスチャが2回連続するジェスチャをダブルタップとして判別する。
「ロングタップ」は、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャである。電子機器1は、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャをロングタップとして判別する。「ドラッグ」は、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャである。電子機器1は、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャをドラッグとして判別する。
「フリック」は、指が、タッチスクリーン2Bに触れた後移動しながらタッチスクリーン2Bから離れるジェスチャである。すなわち、「フリック」は、タッチに続いて指が移動しながらリリースが行われるジェスチャである。電子機器1は、指が、タッチスクリーン2Bに触れた後移動しながらタッチスクリーン2Bから離れるジェスチャをフリックとして判別する。フリックは、指が一方方向へ移動しながら行われることが多い。フリックは、指が画面の上方向へ移動する「上フリック」、指が画面の下方向へ移動する「下フリック」、指が画面の右方向へ移動する「右フリック」、指が画面の左方向へ移動する「左フリック」等を含む。フリックにおける指の移動は、スワイプにおける指の移動よりも素早いことが多い。
「ピンチイン」は、複数の指が互いに近付く方向にスワイプするジェスチャである。電子機器1は、タッチスクリーン2Bにより検出されるある指の位置と他の指の位置との間の距離が短くなるジェスチャをピンチインとして判別する。「ピンチアウト」は、複数の指が互いに遠ざかる方向にスワイプするジェスチャである。電子機器1は、タッチスクリーン2Bにより検出されるある指の位置と他の指の位置との間の距離が長くなるジェスチャをピンチアウトとして判別する。
以下の説明では、1本の指により行われるジェスチャを「シングルタッチジェスチャ」と呼び、2本以上の指により行われるジェスチャを「マルチタッチジェスチャ」と呼ぶことがある。マルチタッチジェスチャは、例えば、ピンチインおよびピンチアウトを含む。タップ、フリックおよびスワイプ等は、1本の指で行われればシングルタッチジェスチャであり、2本以上の指で行われればマルチタッチジェスチャである。
コントローラ10は、タッチスクリーン2Bを介して判別するこれらのジェスチャに従って動作を行う。このため、ユーザにとって直感的で使いやすい操作性が実現される。判別されるジェスチャに従ってコントローラ10が行う動作は、ディスプレイ2Aに表示されている画面に応じて異なることがある。
タッチスクリーン2Bの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。
ボタン3は、ユーザからの操作入力を受け付ける。ボタン3の数は、任意の数であってよい。コントローラ10はボタン3と協働することによってボタン3に対する操作を検出する。ボタン3に対する操作は、例えば、クリック、ダブルクリック、トリプルクリック、プッシュ、及びマルチプッシュを含むが、これらに限定されない。ボタン3は、例えば、ホームボタン、バックボタン、メニューボタン、パワーオンボタン、パワーオフボタン(電源ボタン)、スリープボタン、スリープ解除ボタンなどの各種機能が割り当てられてよい。
照度センサ4は、照度を検出する。照度は、照度センサ4の測定面の単位面積に入射する光束の値である。照度センサ4は、例えば、ディスプレイ2Aの輝度の調整に用いられる。
近接センサ5は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ5は、赤外線を照射する発光素子と、発光素子から照射された赤外線の反射光を受光する受光素子を有する。照度センサ4及び近接センサ5は、1つのセンサとして構成されていてもよい。
通信ユニット6は、無線により通信する。通信ユニット6によってサポートされる無線通信規格には、例えば、2G、3G、4G、5G等のセルラーフォンの通信規格と、近距離無線の通信規格とが含まれる。セルラーフォンの通信規格としては、例えば、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA(登録商標)(Wideband Code Division Multiple Access)、CDMA2000、PDC(Personal Digital Cellular)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、PHS(Personal Handy−phone System)等がある。近距離無線の通信規格としては、例えば、WiMAX(登録商標)(Worldwide interoperability for Microwave Access)、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA(Infrared Data Association)、NFC(登録商標)(Near Field Communication)、WPAN(Wireless Personal Area Network)等が含まれる。通信ユニット6は、上述した通信規格の1つ又は複数をサポートしていてもよい。通信ユニット6は「通信部」の一例である。
レシーバ7は、コントローラ10から送出される音信号を音として出力する。マイク8は、入力されるユーザの声等を音信号へ変換してコントローラ10へ送信する。
ストレージ9は、プログラム及びデータを記憶する。ストレージ9は、コントローラ10の処理結果を一時的に記憶する作業領域として利用されてもよい。ストレージ9は、半導体記憶媒体、及び磁気記憶媒体等の任意の非一過的(non−transitory)な記憶媒体を含んでよい。ストレージ9は、複数の種類の記憶媒体を含んでよい。ストレージ9は、メモリカード、光ディスク、又は光磁気ディスク等の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。ストレージ9は、RAM(Random Access Memory)等の一時的な記憶領域として利用される記憶デバイスを含んでよい。
ストレージ9に記憶されるプログラムには、フォアグランド又はバックグランドで実行されるアプリケーションと、アプリケーションの動作を支援する支援プログラム(図示略)とが含まれる。アプリケーションは、例えば、フォアグランドで実行される場合、当該アプリケーションに係る画面を、ディスプレイ2Aに表示する。支援プログラムには、例えば、OS(Operating System)が含まれる。プログラムは、通信ユニット6による無線通信又は非一過的な記憶媒体を介してストレージ9にインストールされてもよい。
ストレージ9は、制御プログラム9A、端末診断ツール9B、端末診断時参照テーブル9C、端末診断ツール用データベース9D、システム管理データ9E、及び設定データ9Zなどを記憶できる。
制御プログラム9Aは、電子機器1の各種動作に関する処理を実現するための機能をそれぞれ提供できる。制御プログラム9Aが提供する機能は、照度センサ4の検出結果に基づいて、ディスプレイ2Aの輝度を調整する機能を含む。制御プログラム9Aが提供する機能は、近接センサ5の検出結果に基づいて、タッチスクリーン2Bに対する操作を無効とする機能を含む。制御プログラム9Aが提供する機能は、通信ユニット6、レシーバ7、及びマイク8等を制御することによって、通話を実現させる機能を含む。制御プログラム9Aが提供する機能は、カメラ12の撮像処理を制御する機能を含む。制御プログラム9Aが提供する機能は、ランプ13の発光を制御する機能を含む。制御プログラム9Aが提供する機能は、コネクタ14を介して接続される外部機器との間の通信を制御する機能を含む。制御プログラム9Aが提供する機能は、タッチスクリーン2Bの検出結果に基づいて判別したジェスチャに応じて、ディスプレイ2Aに表示されている情報を変更する等の各種制御を行う機能を含む。制御プログラム9Aが提供する機能は、加速度センサ15の検出結果に基づいて、電子機器1を携帯するユーザの移動、停止等を検出する機能を含む。制御プログラム9Aが提供する機能は、ICカードリーダ18の検出結果に基づいて、端末診断処理を実行する機能を含む。制御プログラム9Aが提供する機能は、GPS受信機19より取得する信号に基づいて、現在位置に基づく処理を実行する機能を含む。
端末診断ツール9Bは、電子機器1の利用に関して、インタラクティブなやり取りでユーザをサポートする各種機能を提供できる。端末診断ツール9Bは、電子機器1が備える各種機能に対して設定された設定値に起因する事象を含む端末の状態(以下、「症状」と適宜記載する)を診断する端末診断処理を実行して診断結果をユーザに通知し、ユーザ操作に応じて端末の症状に対応する処理を実行する機能を提供できる。端末診断処理は、端末診断ツールのアイコン操作、或いは端末診断専用のIC(Integrated Circuit)カードを電子機器1にかざす操作により実行される。電子機器1が備える各種機能は、例えば、通信ユニット6を介して実行されるインターネットへの接続および通話を含む通信機能、ディスプレイ2A上の画面制御機能、レシーバ7から出力される着信音並びにスピーカ11から出力される音楽及び動画などのメディア音声の音量を調整する音量調整機能、タッチスクリーン2Bなどを介したタッチ操作による文字入力を制御する文字入力機能、ディスプレイ2A又はランプ13などを介してユーザに対して所定の通知を実行する通知機能などを含む。
端末診断ツール9Bにより実行される端末診断処理は、電子機器1が備える各種機能について設定されている設定値のそれぞれが決められた値か否かを判定し、各種機能の設定値のうちの少なくとも1つが決められた値でないと判定した場合、所定のユーザ操作がなされると、決められた値でないと判定された設定値を決められた値に変更する処理を含む。端末診断ツール9Bにより実行される端末診断処理は、各種機能の設定値の全てが決められた値であると判定した場合、複数の設定値を変更しない処理を含む。決められた値は、例えば、電子機器1が備える各種機能について工場出荷時に設定されている初期設定値であってよい。
端末診断ツール9Bにより実行される端末診断処理は、電子機器1が備える各種機能のそれぞれに対応した複数の設定値が決められた値か否かを判定し、複数の設定値のうちの少なくとも1つが決められた値でないと判定した場合、決められた値でないと判定した設定値に対応する機能に関する通知をディスプレイ2Aに表示する処理を含む。端末診断ツール9Bにより実行される端末診断処理は、第1オブジェクトが割り付けされた診断結果通知画面をディスプレイ2Aに表示させることによって、決められた値でないと判定した設定値に起因する事象を含む端末の症状を診断結果としてユーザに通知する処理を含む。第1オブジェクトは、端末の症状をユーザに通知する文字が記述され、ユーザ操作を受け付ける所定の操作範囲を有する。ユーザは、タッチ操作により第1オブジェクトを操作できる。
診断結果通知画面には、例えば、通信機能、画面制御機能、着信音量調整機能、メディア音量調整機能、文字入力機能、通知機能などに関する端末の症状が記述された第1オブジェクトがディスプレイ2Aに表示される。端末の症状として第1オブジェクトに記述される事項は、端末の状態についてユーザが不都合であると感じているものと推定される事項を通知する内容となる。通信機能については、例えば、「インターネットがつながらない」、「電話が使えない」などが第1オブジェクトに記述される内容として予想される。画面制御機能については、例えば、「画面が回転する」、「画面がすぐに消える」などが第1オブジェクトに記述される内容として予想される。着信音量調整機能については、例えば、「着信音が鳴らない」、「着信音が聞こえない」などが第1オブジェクトに記述される内容として予想される。メディア音量調整機能については、例えば、「音楽及び動画の音が鳴らない」、「音楽及び動画の音が聞こえない」などが第1オブジェクトに記述される内容として予想される。文字入力機能については、「文字入力方法が変わっている」などが第1オブジェクトに記述される内容として予想される。通知機能については、「ランプが点灯したままになっている」、「画面上部のアイコンが消えない」などが第1オブジェクトに記述される内容として予想される。
端末診断ツール9Bにより実行される端末診断処理は、診断結果通知画面において第1オブジェクトに対するユーザ操作が検出されると、決められた値でないと判定した設定値を決められた値に変更する処理を実行させる第2オブジェクトが割り付けされた治療受付画面をディスプレイ2Aに表示する処理を含む。第2オブジェクトは、決められた値でないと判定した設定値を決められた値に変更する処理を実行するためのユーザ操作を受け付ける所定の操作範囲を有する。ユーザは、タッチ操作により第2オブジェクトを操作できる。端末診断ツール9Bにより実行される端末診断処理は、治療受付画面において第2オブジェクトが選択されると、決められた値でないと判定した設定値を決められた値に変更する処理を含む。ユーザにより第2オブジェクトが選択されると、電子機器1によって、端末に起きている症状の原因の中で設定値に起因するものが自動的に解消される。
端末診断ツール9Bにより実行される端末診断処理は、電子機器1が備える各種機能のそれぞれに対応した複数の設定値が決められた値か否かを判定するものに加えて、電子機器1が備える各種機能について有効な状態であるか否かを判定するものを含む。すなわち、電子機器1は、端末に起きている症状の原因として、設定値に起因するものだけではなく、設定値に起因しないものについても明らかにする。後に詳述するが、一例をあげれば、電子機器1にSIM(Subscriber Identification Module)カード未挿入の状態であれば、端末診断処理によって通信機能が有効な状態ではないとする判定結果が導出され、判定結果に応じた端末の症状、すなわち、「インターネットがつながらない」、「電話が使えない」などをユーザに通知する診断結果通知画面がディスプレイ2Aに表示される。
端末診断時参照テーブル9Cは、端末診断ツール9Bにより実行される端末診断処理で参照されるテーブルである。図2から図9は、実施形態に係る端末診断時参照テーブルの一例を示す図である。
図2は、端末診断処理によって、「インターネットがつながらない」という症状を導出するテーブルである。端末診断処理によって、図2に示すテーブルに含まれている少なくとも1つの確認項目が「YES」となれば、電子機器1は、「インターネットがつながらない」という症状をユーザに通知することになる。図2に示す確認項目は、「インターネットがつながらない」という症状を引き起こしている原因を探り当てるチェック事項である。図2に示す例では、自動対応可能要因に対応する確認項目として、例えば、「機内モード:ON」、「データ通信設定:OFF」、及び「Wi‐Fi(登録商標):OFF」の3つの項目が含まれる。
自動対応可能要因は、端末の症状を引き起こしている原因のうち、電子機器1の各種機能に設定されている設定値に起因する事項である。例えば、端末診断処理の結果、「機内モード:ON」が「YES」である場合、電子機器1は、端末の症状の治療を希望するかをユーザに問合せ、ユーザからの要求があれば、機内モードについての現在の設定値を「ON」の状態から「OFF」の状態に自動的に変更する。また、端末診断処理の結果、「データ通信設定:OFF」及び「Wi‐Fi(登録商標):OFF」である場合についても、電子機器1は、ユーザからの要求があれば、データ通信設定についての現在の設定値、及びWi‐Fi(登録商標)についての現在の設定値を「OFF」の状態から「ON」の状態に自動的に変更する。
自動対応不可能要因は、端末の症状を引き起こしている原因のうち、電子機器1の各種機能に設定されている設定値に起因しない事項である。図2に示す例では、例えば、「SIMカード未挿入」、「圏外」、及び「データ使用制限状態」の3つの項目が含まれる。例えば、端末診断処理の結果、「SIMカード未挿入」である場合、電子機器1は、「インターネットがつながらない」という症状が、SIMカードの未挿入を原因として起きている旨をユーザに通知する。なお、電子機器1は、端末診断処理の結果、「圏外」である場合、あるいは「データ使用制限状態」である場合も、「インターネットがつながらない」という症状が、「圏外」あるいは「データ使用制限状態」を原因として起きている旨をユーザに通知する。なお、電子機器1は、端末診断処理の結果、自動対応不可能要因に対応する複数の確認項目が「YES」となった場合、「インターネットがつながらない」という症状を起こしている原因を1つずつユーザに通知する。また、端末診断処理の結果、自動対応不可能要因に対応する複数の確認項目が「YES」となった場合、「インターネットがつながらない」という症状を起こしている原因を1つずつユーザに通知する際の優先順位を予め決めておく。例えば、電子機器1は、端末診断処理の結果、「SIMカード未挿入」、「圏外」、及び「データ使用制限状態」の全てが「YES」に該当する場合、「SIMカード未挿入」→「圏外」→「データ使用制限状態」の順にユーザに通知する。
図3は、端末診断処理によって、「電話が使えない」という症状を導出するテーブルである。端末診断処理によって、図3に示すテーブルに含まれている少なくとも1つの確認項目が「YES」となれば、電子機器1は、「電話が使えない」という症状をユーザに通知することになる。図3に示す確認項目は、「電話が使えない」という症状を引き起こしている原因を探り当てるチェック事項である。図3に示す例では、自動対応可能要因に対応する確認項目として、「機内モード:ON」の1つの項目が含まれる。例えば、端末診断処理の結果、「機内モード:ON」が「YES」である場合、電子機器1は、ユーザの要求があれば、機内モードについての現在の設定値を「ON」の状態から「OFF」の状態に変更することによって、端末の状態を電話が使える状態に自動的に変更できる。また、図3に示す例では、自動対応不可能要因に対応する確認項目として、「SIMカード未挿入」及び「圏外」を含む。なお、端末診断処理の結果、電子機器1が実行するユーザへの通知は、上記図2に示す場合と同様である。
図4は、端末診断処理によって、「画面が回転する」という症状を導出するテーブルである。端末診断処理によって、図4に示すテーブルに含まれている確認項目が「YES」となれば、電子機器1は、「画面が回転する」という症状をユーザに通知することになる。図4に示す確認項目は、「画面が回転する」という症状を引き起こしている原因を探り当てるチェック事項である。図4に示す例では、自動対応可能要因に対応する確認項目として、「画面回転:ON」という1つの項目を含む。例えば、端末診断処理の結果、「画面回転:ON」が「YES」である場合、電子機器1は、ユーザの要求があれば、画面回転についての現在の設定値を「ON」の状態から「OFF」の状態に変更することによって、端末の状態を画面が回転しない状態に自動的に変更できる。なお、「画面が回転する」という症状を引き起こしている原因として、自動対応可能要因以外は考えにくいため、図4に示すテーブルは自動対応不可能要因に対応する確認項目を含んでいない。
図5は、端末診断処理によって、「画面がすぐに消える」という症状を導出するテーブルである。端末診断処理によって、図5に示すテーブルに含まれている確認項目が「YES」となれば、電子機器1は、「画面がすぐに消える」という症状をユーザに通知することになる。図5に示す確認項目は、「画面がすぐに消える」という症状を引き起こしている原因を探り当てるチェック事項である。図5に示す例では、自動対応可能要因に対応する確認項目として、「画面のタイムアウト時間<T1」という1つの項目を含む。例えば、端末診断処理の結果、「画面のタイムアウト時間<T1」が「YES」である場合、電子機器1は、ユーザの要求があれば、画面のタイムアウト時間についての現在の設定値を、例えば、初期値に戻すことによって、端末の状態を画面がすぐに消えない状態に自動的に変更できる。初期値は、例えば、製品出荷時の設定値であるが、画面がすぐに消えないとユーザが感得するのに十分な時間であれば、任意の設定値を採用できる。なお、図4に示す例と同様の理由から、図5に示すテーブルは自動対応不可能要因に対応する確認項目を含んでいない。
図6は、端末診断処理によって、「着信音が鳴らない」という症状を導出するテーブルである。端末診断処理によって、図6に示すテーブルに含まれている確認項目が「YES」となれば、電子機器1は、「着信音が鳴らない」という症状をユーザに通知することになる。図6に示す確認項目は、「着信音が鳴らない」という症状を引き起こしている原因を探り当てるチェック事項である。図6に示す例では、自動対応可能要因に対応する確認項目として、「マナーモード:ON」及び「着信音量<V1」という2つの項目を含む。例えば、端末診断処理の結果、「マナーモード:ON」が「YES」である場合、電子機器1は、ユーザの要求があれば、マナーモードについての現在の設定値を「ON」の状態から「OFF」の状態に変更することによって、端末の状態を着信音が鳴る状態に自動的に変更できる。また、端末診断処理の結果、「着信音量<V1」が「YES」である場合、着信音量についての現在の設定値を、例えば、初期値に戻すことによって、端末の状態を着信音が鳴る状態に自動的に変更できる。初期値は、例えば、製品出荷時の設定値であるが、着信音が鳴っているとユーザが感得するのに十分な音量であれば、任意の設定値を採用できる。なお、図4に示す例と同様の理由から、図6に示すテーブルは自動対応不可能要因に対応する確認項目を含んでいない。
図7は、端末診断処理によって、「音楽及び動画の音が鳴らない」という症状を導出するテーブルである。端末診断処理によって、図7に示すテーブルに含まれている確認項目が「YES」となれば、電子機器1は、「音楽及び動画の音が鳴らない」という症状を通知事項としてユーザに通知することになる。図7に示す確認項目は、「音楽及び動画の音が鳴らない」という症状を引き起こしている原因を探り当てるチェック事項である。図7に示す例では、自動対応可能要因に対応する確認項目として、「マナーモード:ON」及び「メディア音量<V2」という2つの項目を含む。例えば、端末診断処理の結果、「マナーモード:ON」が「YES」である場合、電子機器1は、ユーザの要求があれば、マナーモードについての現在の設定値を「ON」の状態から「OFF」の状態に変更することによって、端末の現在の状態を異なる状態(音楽及び動画の音が鳴る状態)に自動的に変更できる。また、端末診断処理の結果、「メディア音量<V2」が「YES」である場合、メディア音量についての現在の設定値を、例えば、初期値に戻すことによって、端末の現在の状態を異なる状態(音楽及び動画の音が鳴る状態)に自動的に変更できる。初期値は、例えば、製品出荷時の設定値であるが、音楽及び動画の音が鳴っているとユーザが感得するのに十分な音量であれば、任意の設定値を採用できる。なお、図4に示す例と同様の理由から、図7に示すテーブルは自動対応不可能要因に対応する確認項目を含んでいない。
図8は、端末診断処理によって、「文字入力方法が変わっている」という症状を導出するテーブルである。端末診断処理によって、図8に示すテーブルに含まれている確認項目が「YES」となれば、電子機器1は、「文字入力方法が変わっている」という症状をユーザに通知することになる。図8に示す確認項目は、「文字入力方法が変わっている」という症状を引き起こしている原因を探り当てるチェック事項である。図8に示す例では、自動対応可能要因に対応する確認項目として、「IME(Input Method Editor)設定≠初期設定」という1つの項目を含む。例えば、端末診断処理の結果、「IME設定≠初期設定」が「YES」である場合、電子機器1は、ユーザの要求があれば、IME設定についての現在の設定値を初期設定に戻すことによって、文字入力方法を元の状態に自動的に変更できる。なお、図4に示す例と同様の理由から、図8に示すテーブルは自動対応不可能要因に対応する確認項目を含んでいない。
図9は、端末診断処理によって、「ランプが点灯したままになっている/画面上部のアイコンが消えない」という症状を導出するテーブルである。ランプの点灯及び画面上部のアイコンは、着信及び受信をユーザに通知するものに対応する。画面上部は、例えば、ステータスバーに対応する。端末診断処理によって、図9に示すテーブルに含まれている確認項目が「YES」となれば、電子機器1は、「ランプが点灯したままになっている/画面上部のアイコンが消えない」という症状をユーザに通知することになる。図9に示す確認項目は、「ランプが点灯したままになっている/画面上部のアイコンが消えない」という症状を引き起こしている原因を探り当てるチェック事項である。図9に示す例では、自動対応可能要因に対応する確認項目として、「着信あり/受信通知あり」という1つの項目を含む。例えば、端末診断処理の結果、「着信あり/受信通知あり」が「YES」である場合、電子機器1は、ユーザの要求があれば、例えば、着信若しくは受信に関するバッチ通知、バナー通知、及び通知領域の通知履歴などを消去することによって、ランプが消灯した状態、若しくは画面上部のアイコンが消去された状態に自動的に変更できる。「着信あり/受信通知あり」は、着信に関する通知および受信に関する通知の少なくとも一方があれば、端末診断処理によって「YES」となる。なお、図4に示す例と同様の理由から、図9に示すテーブルは自動対応不可能要因に対応する確認項目を含んでいない。
電子機器1は、図2、図6および図7のテーブルに示すように、自動対応可能要因に対応する確認項目が複数存在する場合、端末診断処理の結果、「YES」となった確認項目に対応する全ての機能について、現在の設定値を一括して変更できる。
端末診断ツール用データベース9Dは、端末診断ツール9Bにより実行される端末診断処理において、ユーザに提供される画面などの作成に用いる各種データを記録する。
システム管理データ9Eは、電子機器1のシステムデータ及びステータスデータを管理する。システムデータは、インターネットへの接続および通話を含む通信機能、画面制御機能、着信音量調整機能、メディア音量調整機能、文字入力機能、通知機能などの端末設定に関する情報、及びSIMカード未挿入、圏外、及びデータ使用制限状態などの端末環境に関する情報を含む。端末設定に関する情報は、機内モード、データ通信設定、Wi‐Fi(登録商標)、マナーモード、画面回転、画面のタイムアウト時間、着信音量、メディア音量、IME設定の設定に関する情報を含む。ステータスデータは、着信及び受信のイベント通知に関する情報を含む。
設定データ9Zは、電子機器1の動作に関する各種設定の情報を含む。設定データ9Zは、例えば、電子機器1が備える各種機能の工場出荷時の設定値に関する情報を含む。
電子機器1は、通信ユニット6を介してクラウドストレージと連携し、当該クラウドストレージが記憶するファイル及びデータにアクセスしてもよい。クラウドストレージは、ストレージ9に記憶されるプログラム及びデータの一部又は全部を記憶してもよい。
コントローラ10は、演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SoC(System−on−a−Chip)、MCU(Micro Control Unit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、およびコプロセッサを含むが、これらに限定されない。コントローラ10は、電子機器1の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。
具体的には、コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、ストレージ9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行する。そして、コントローラ10は、データ及び命令に応じて機能部を制御し、それによって各種機能を実現する。機能部は、例えば、ディスプレイ2A、通信ユニット6、マイク8、スピーカ11、ランプ13及びGPS受信機19を含むが、これらに限定されない。コントローラ10は、検出部の検出結果に応じて、制御を変更することがある。検出部は、例えば、タッチスクリーン2B、ボタン3、照度センサ4、近接センサ5、マイク8、カメラ12、ランプ13、加速度センサ15、方位センサ16、角速度センサ17、及びICカードリーダ18を含むが、これらに限定されない。
コントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、自機の動作に関する各種制御を実現できる。コントローラ10は、例えば、照度センサ4の検出結果に基づいて、ディスプレイ2Aの輝度を調整できる。コントローラ10は、例えば、近接センサ5の検出結果に基づいて、タッチスクリーン2Bに対する操作を無効にできる。コントローラ10は、例えば、通信ユニット6、レシーバ7、及びマイク8等を制御することによって通話処理を実行できる。コントローラ10は、例えば、カメラ12の撮像処理を制御できる。コントローラ10は、例えば、ランプ13の発光を制御できる。コントローラ10は、例えば、コネクタ14を介して接続される外部機器との間の通信を制御できる。コントローラ10は、例えば、タッチスクリーン2Bの検出結果に基づいて判別したジェスチャに応じて、ディスプレイ2Aに表示されている情報を変更する等の各種制御を実行できる。コントローラ10は、例えば、加速度センサ15の検出結果に基づいて、自機を携帯するユーザの移動、停止等を検出できる。コントローラ10は、例えば、ICカードリーダ18の検出結果に基づいて、端末診断処理を実行できる。コントローラ10は、例えば、GPS受信機19より取得する信号に基づいて、現在位置に基づく処理を実行できる。
コントローラ10は、端末診断ツール9Bを実行することにより、電子機器1が備える各種機能に対して設定された設定値に起因する事象を含む端末の症状を診断する端末診断処理を実行して診断結果をユーザに通知し、ユーザ操作に応じて端末の症状に対応する処理を実現できる。例えば、コントローラ10が端末診断ツール9Bを実行することにより実現される端末診断処理は、電子機器1が備える各種機能のそれぞれに対応した複数の設定値が決められた値か否かを判定し、複数の設定値のうちの少なくとも1つが決められた値でないと判定した場合、所定のユーザ操作がなされると、決められた値でないと判定された設定値を決められた値に変更し、複数の設定値の全てが決められた値であると判定した場合、複数の設定値を変更しない処理を実現できる。
例えば、コントローラ10により実行される端末診断処理は、電子機器1が備える各種機能のそれぞれに対応した複数の設定値が決められた値か否かを判定し、複数の設定値のうちの少なくとも1つが決められた値でないと判定した場合、決められた値でないと判定した設定値に対応する機能に関する通知をディスプレイ2Aに表示する処理を含む。例えば、コントローラ10により実行される端末診断処理は、第1オブジェクトが割り付けされた診断結果通知画面をディスプレイ2Aに表示させることによって、決められた値でないと判定した設定値に起因する事象を含む端末の症状を診断結果としてユーザに通知する処理を含む。第1オブジェクトは、端末の症状をユーザに通知する文字が記述され、ユーザ操作を受け付ける所定の操作範囲を有する。コントローラ10により実行される端末診断処理は、第1オブジェクトに対する操作を検出すると、決められた値でないと判定した設定値を決められた値に変更する処理を実行させる第2オブジェクトが割り付けされた治療受付画面をディスプレイ2Aに表示する処理を含む。第2オブジェクトは、決められた値でないと判定した設定値を決められた値に変更する処理を実行するためのユーザ操作を受け付ける所定の操作範囲を有する。例えば、コントローラ10により実行される端末診断処理は、治療受付画面において第2オブジェクトが選択されると、決められた値でないと判定した設定値を決められた値に変更する処理を含む。
例えば、コントローラ10により実行される端末診断処理によって、ディスプレイ2Aに表示される診断結果通知画面には、例えば、通信機能、画面制御機能、着信音量調整機能、メディア音量調整機能、文字入力機能、通知機能などに関する端末の症状が記述された第1オブジェクトがディスプレイ2Aに表示される。端末の症状として第1オブジェクトに記述される事項は、端末の状態についてユーザが不都合であると感じているものと推定される事項を通知する内容となる。通信機能については、例えば、「インターネットがつながらない」、「電話が使えない」などが第1オブジェクトに記述される内容として予想される。画面制御機能については、例えば、「画面が回転する」、「画面がすぐに消える」などが第1オブジェクトに記述される内容として予想される。着信音量調整機能については、例えば、「着信音が鳴らない」、「着信音が聞こえない」などが第1オブジェクトに記述される内容として予想される。メディア音量調整機能については、例えば、「音楽及び動画の音が鳴らない」、「音楽及び動画の音が聞こえない」などが第1オブジェクトに記述される内容として予想される。文字入力機能については、「文字入力方法が変わっている」などが第1オブジェクトに記述される内容として予想される。通知機能については、「ランプが点灯したままになっている」、「画面上部のアイコンが消えない」などが第1オブジェクトに記述される内容として予想される。
例えば、コントローラ10により実行される端末診断処理は、端末診断ツール9Bにより実行される端末診断処理は、電子機器1が備える各種機能のそれぞれに対応した複数の設定値が決められた値か否かを判定するものに加えて、電子機器1が備える各種機能について有効な状態であるか否かを判定するものを含む。すなわち、電子機器1は、端末に起きている症状の原因として、設定値に起因するものだけではなく、設定値に起因しないものについても明らかにする。後に詳述するが、一例をあげれば、電子機器1にSIM(Subscriber Identification Module)カード未挿入の状態であれば、端末診断処理によって通信機能が有効な状態ではないとする判定結果が導出され、判定結果に応じた端末の症状、すなわち、「インターネットがつながらない」、「電話が使えない」などをユーザに通知する診断結果通知画面がディスプレイ2Aに表示される。
スピーカ11は、コントローラ10から送出される音信号を音として出力する。スピーカ11は、例えば、着信音及び音楽を出力するために用いられる。レシーバ7及びスピーカ11の一方が、他方の機能を兼ねてもよい。
カメラ12は、ユーザにより撮影された画像を電気信号へ変換して記録する撮像処理を実行する。カメラ12は、ディスプレイ2Aに面している物体の画像を記録するインカメラ、及びディスプレイ2Aの反対側の面に面している物体の画像を記録するアウトカメラを切り換えて利用可能なカメラユニットとして、機能的及び物理的に統合された状態で電子機器1に実装されてもよい。
ランプ13は、電話着信、メール受信、イベント通知、及びアプリケーションによる通知など、端末における各種イベントに連動して発光する。ランプ13は、端末のイベントとは無関係に、ユーザ操作により発光することもできる。
コネクタ14は、他の装置が接続される端子である。コネクタ14は、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High−Definition Multimedia Interface)、MHL(Mobile High−difinition Link)、ライトピーク(Light Peak)、サンダーボルト(登録商標)(Thunderbolt)、LANコネクタ(Local Area Network connector)、イヤホンマイクコネクタのような汎用的な端子であってもよい。コネクタ14は、Dockコネクタのような専用に設計された端子でもよい。コネクタ14に接続される装置は、例えば、飛行体、充電器、外部ストレージ、スピーカ、通信装置、及び情報処理装置を含むが、これらに限定されない。
加速度センサ15は、電子機器1に作用する加速度の方向及び大きさを検出できる。実施形態の1つの例として、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向の加速度を検出する3軸型の加速度センサ15を採用できる。加速度センサ15は、ピエゾ抵抗型、静電容量型、圧電素子型(圧電式)、熱検知型によるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)式、動作させた可動コイルをフィードバック電流により元に戻すサーボ式、あるいは歪みゲージ式などにより構成することができる。加速度センサ15は、検出結果をコントローラ10に送出する。コントローラ10は、加速度センサ15の検出結果に基づいて各種制御を実行できる。例えば、電子機器1に作用している重力が加速度として加速度センサ15から出力されると、コントローラ10は、電子機器1に作用する重力方向を反映した制御を実行できる。
方位センサ16は、地磁気の向きを検出できる。方位センサ16は、検出結果をコントローラ10に送出する。コントローラ10は、方位センサ16の検出結果に基づいて各種制御を実行できる。例えば、コントローラ10は、地磁気の向きから電子機器1の向き(方位)を特定し、特定した電子機器1の方位を反映した制御を実行できる。
角速度センサ17は、電子機器1の角速度を検出できる。角速度センサ17は、検出結果をコントローラ10に送出する。コントローラ10は、角速度センサ17の検出結果に基づいて各種制御を実行できる。例えば、コントローラ10は、角速度センサ17から出力される角速度の有無に基づいて、電子機器1の回転を反映した制御を実現できる。
コントローラ10は、加速度センサ15、方位センサ16、及び角速度センサ17の各検出結果を個別に利用する場合に限定されず、各検出結果を組み合わせて利用することもできる。
ICカードリーダ18は、非接触でICカードに記録された情報を読み取る。ICカードリーダ18は、ICカードから読み取った情報をコントローラ10に送出する。ICカードリーダ18が読み取り可能な情報媒体は、例えば、NFCの規格などに準拠したICカードに限らず、RFID(Radio Frequency Identifier)の規格に準拠したRF(Radio Frequency)タグなどを含んでよい。
GPS受信機19は、GPS衛星からの所定の周波数帯の電波信号を受信できる。GPS受信機19は、受信した電波信号の復調処理を行って、処理後の信号をコントローラ10に送出する。
電子機器1は、バイブレータを備えてもよい。バイブレータは、電子機器1の一部又は全体を振動させる。バイブレータは、振動を発生させるために、例えば、圧電素子、又は偏心モータなどを有する。電気機器1は、気圧センサを備えてもよい、気圧センサは、電子機器1に作用する気圧を検出できる。気圧センサの検出結果は、単位時間あたりの気圧変化量を含んでよい。気圧変化量は、絶対値もしくはスカラー量を累積した値であってよい。単位時間は、任意の時間を設定してよい。気圧センサは、検出結果をコントローラ10に送出する。電子機器1は、上述のセンサの他、温度センサ、湿度センサ、圧力センサなどを備えてもよい。電子機器1は、バッテリーなど、電子機器1の機能を維持するために当然に用いられる機能部、及び電子機器1の制御を実現するために当然に用いられる検出部を実装する。
図10から図39を用いて、実施形態に係る電子機器1の処理の概要を説明する。図10から図39は、実施形態に係る電子機器の処理の概要を示す図である。実施形態に係る電子機器の処理は、端末の状況を診断する処理のフェーズと、端末の診断結果をユーザに通知し、ユーザをサポートする処理のフェーズを含む。
図10に示すように、電子機器1は、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面50上で「端末診断」が選択されるか(Ph11a)、若しくは端末診断専用のICカード100が翳されると(Ph11b)、端末診断ツール9Bを実行して、診断開始画面60Aをディスプレイ2Aに表示する(Ph12)。診断開始画面60Aは、ユーザから診断開始の指示を受け付けることができるオブジェクト101を含む。
図11は、端末診断処理におけるテーブルマッチング結果の一例を示す。テーブルマッチング結果は、端末診断時参照テーブル9Cに基づいて導出される端末診断の結果であり、システム管理データ9Cに記録されている端末の設定値(機内モード:ON/OFFなど)、並びに端末の動作状況(SIMカード未挿入、圏外など)が、端末診断時参照テーブル9C上のいずれの項目に該当するかが導出される。電子機器1は、端末診断処理の進行に伴って画面を切り替えつつ、ユーザとの間でインタラクティブなやり取りを行う。電子機器1は、端末診断時参照テーブル9Cを用いて、端末診断処理を実行した結果、例えば、図11に示す結果(R1)のように、「データ通信設定:OFF」が「YES」に該当する場合、「インターネットがつながらない」という症状でユーザに不都合が発生しているものと推定する。そこで、電子機器1は、図12を用いて後述するように、決められた値でないと判定した設定値に対応する機能に関する通知の内容、すなわち、「インターネットがつながらない」という端末の症状をユーザに通知し、「インターネットがつながらない」という症状について、ユーザをサポートする処理を実行する。図12に示す端末の症状は、設定値に起因する事象である。以下の説明において、端末診断時参照テーブル9Cの自動対応可能要因に対応する確認項目が「YES」に該当する結果として、端末に起きる症状は設定値に起因する事象に該当し、端末診断時参照テーブル9Cの自動対応不可能要因に対応する確認項目が「YES」に該当する結果として、端末に起きる症状は設定値に起因しない事象に該当する。
図12は、端末診断の結果をユーザに通知し、端末診断の結果に応じてユーザをサポートする一連の処理の中で、図11に示す結果(R1)に従って、端末診断処理の結果をユーザに通知する場合の画面遷移の様子を示す。
図12に示すように、電子機器1は、診断開始画面60Aにおいてオブジェクト101が選択されると(Ph201)、端末診断時参照テーブル9Cを参照しつつ、端末診断処理を実行する(Ph202)。端末診断処理の実行中、電子機器1は、端末診断中であることを示す画面61をディスプレイ2Aに表示する。
電子機器1は、端末診断処理の結果に従って、診断結果をユーザに通知する画面62Aをディスプレイ2Aに表示する(Ph203)。画面62Aは、「インターネットがつながらない」という症状をユーザに通知するオブジェクト201を含む。オブジェクト201は、ユーザの選択を受け付けることができる。電子機器1は、オブジェクト201の選択をユーザから受け付けると、オブジェクト201に対応する症状について、ユーザをサポートする処理を実行する。ユーザをサポートする処理は、設定値の変更により対処可能な事項について自動的に対応する処理、及び設定値の変更により対処できない事項についてユーザに通知する処理を含む。オブジェクト201は、第1オブジェクトの一例である。
電子機器1は、画面62Aにおいてオブジェクト201が選択されると(Ph204)、「インターネットがつながらない」という症状を治療するか否かをユーザに選択させることができるオブジェクト301を含む画面63Aをディスプレイ2Aに表示する(Ph205)。オブジェクト301は、第2オブジェクトの一例である。
電子機器1は、画面63Aにおいてオブジェクト301が選択されると(Ph206)、「インターネットがつながらない」という症状を治療する処理を実行する(Ph207)。具体的には、電子機器1は、現在「OFF」の状態にあるデータ通信設定の設定値を「ON」の状態に変更する処理を実行する。治療する処理の実行中、電子機器1は、治療中であることを示す画面64をディスプレイ2Aに表示する。
Ph207の処理完了後、電子機器1は、「インターネットがつながらない」という症状を治療する処理が完了した旨を示す画面65Aをディスプレイ2Aに表示する(Ph208)。画面65Aは、端末診断処理を終了させるオブジェクト401を含む。
電子機器1は、画面65Aにおいてオブジェクト401が選択されると(Ph209)、端末診断処理を終了して、ホーム画面50をディスプレイ2Aに表示させる(Ph210)。
続いて、図13から図15を用いて、端末診断処理の結果をユーザに通知する他の例を説明する。図13から図15に示す例では、端末の状態が、データ通信設定がOFFの状態であることに加えて、圏外の状態にも該当する点が、図11及び図12に示す例とは相違する。
図13は、端末診断処理におけるテーブルマッチング結果の他の例を示す。電子機器1は、端末診断処理の結果、例えば、図13に示す結果(R2)のように、「データ通信設定:OFF」及び「圏外」が「YES」に該当する場合、「インターネットがつながらない」及び「電話が使えない」という症状でユーザに不都合が発生しているものと推定する。そこで、電子機器1は、図14及び図15を用いて後述するように、「インターネットがつながらない」及び「電話が使えない」という端末の症状をユーザに通知し、「インターネットがつながらない」という症状について、ユーザをサポートする処理を実行する。図14及び図15に示す端末の症状のうち、「インターネットがつながらない」という症状は、設定値に起因し、かつ設定値に起因しない事象でもある。また、図14及び図15に示す端末の症状のうち、「電話が使えない」という症状は、設定値に起因しない事象である。
図14及び図15は、端末診断の結果をユーザに通知し、端末診断の結果に応じてユーザをサポートする一連の処理の中で、図13に示す結果(R2)に従って、端末診断処理の結果をユーザに通知する場合の画面遷移の様子を示す。
図14に示すように、電子機器1は、診断開始画面60Aにおいてオブジェクト101が選択されると(Ph301)、端末診断時参照テーブル9Cを参照しつつ、端末診断処理を実行する(Ph302)。端末診断処理の実行中、電子機器1は、端末診断中であることを示す画面61をディスプレイ2Aに表示する。
電子機器1は、端末診断処理の結果に従って、診断結果をユーザに通知する画面62Bをディスプレイ2Aに表示する(Ph303)。画面62Bは、「インターネットがつながらない」という症状をユーザに通知するオブジェクト201、及び「電話が使えない」という症状をユーザに通知するオブジェクト202を含む。オブジェクト201及びオブジェクト202は、ユーザの選択を受け付けることができる。電子機器1は、オブジェクト201又はオブジェクト202の選択をユーザから受け付けると、選択されたオブジェクトに対応する症状について、ユーザをサポートする処理を実行する。オブジェクト201及びオブジェクト202は、第1オブジェクトの一例である。
電子機器1は、画面62Bにおいてオブジェクト201が選択されると(Ph304)、「インターネットがつながらない」という症状を治療するか否かをユーザに選択させることができるオブジェクト301、及び診断結果の一覧(画面62B)に戻るオブジェクト302を含む画面63Aをディスプレイ2Aに表示する(Ph305)。
電子機器1は、画面63Aにおいてオブジェクト301が選択されると(Ph306)、「インターネットがつながらない」という症状を治療する処理を実行する(Ph307)。具体的には、電子機器1は、現在「OFF」の状態にあるデータ通信設定の設定値を「ON」の状態に変更する処理を実行する。Ph307に示す処理の実行中、電子機器1は、治療中であることを示す画面64をディスプレイ2Aに表示させる。
Ph307の処理完了後、電子機器1は、「インターネットがつながらない」という症状の原因のうち、Ph307の処理では解消できない事項、すなわち、圏外である旨をユーザに通知する画面66Aをディスプレイ2Aに表示する(Ph308)。画面66Aは、端末診断処理を終了させるオブジェクト401、及び診断結果の一覧(画面62B)に戻るオブジェクト402を含む。画面66Aは、設定値を変更する処理では解消できない事項を解消する方法に関する通知、すなわち、「電波が届く場所に移動して症状を治しましょう」という文字を含む。
電子機器1は、画面66Aにおいてオブジェクト402が選択されると(Ph309)、図15に示すように、再び、画面62Bをディスプレイ2Aに表示する(Ph310)。
電子機器1は、画面62Bにおいてオブジェクト202が選択されると(Ph311)、「電話が使えない」という症状について、圏外である旨をユーザに通知する画面66Bをディスプレイ2Aに表示する(Ph312)。画面66Bは、端末診断処理を終了させるオブジェクト401を含む。画面66Bは、設定値を変更する処理では解消できない事項を解消する方法に関する通知、すなわち、「電波が届く場所に移動して症状を治しましょう」という文字を含む。なお、画面66Bをディスプレイ2Aに表示させた段階で、端末診断処理の結果についてユーザに全てを通知し、端末診断処理より検出された症状の全てについて処置を完了するので、診断結果の一覧(画面62B)に戻るオブジェクト402を含まない。なお、画面66Bにオブジェクト402を含ませておき、診断結果の一覧(画面62B)に戻ることができるようにしてもよい。
電子機器1は、画面66Bにおいてオブジェクト401が選択されると(Ph313)、端末診断処理を終了して、ホーム画面50をディスプレイ2Aに表示させる(Ph314)。
なお、図14に示す画面66Aにおいて、オブジェクト401が選択されれば、電子機器1は、上記Ph314と同様に、端末診断処理を終了して、ホーム画面50をディスプレイ2Aに表示できる。
上述したように、電子機器1は、端末診断処理の結果、ユーザにとって不都合であると予想される端末の症状を引き起している原因のうち、設定値の変更によって処置可能な事項(例えば、データ通信設定:OFF)については、ユーザ操作に応じて自動的に対応する一方で、設定値の変更では処置できない事項(例えば、圏外)については、その旨(例えば、圏外)をユーザに通知することにより、ユーザに知らせることができる。
また、電子機器1は、「インターネットがつながらない」又は「電話が使えない」など、端末診断処理により検出された症状について、ユーザをサポートする処理は症状ごとに個別に実施する。例えば、図14及び図15では、「インターネットがつながらない」及び「電話が使えない」という症状の原因が「圏外」で共通しているが、画面62Bのオブジェクト201の選択に応じて、「インターネットがつながらない」という症状の原因として圏外である旨を通知し、また、画面62Bのオブジェクト202の選択に応じて、「電話が使えない」という症状の原因として圏外である旨を通知する。このようにすることで、ユーザにとって不都合であると推測される症状ごとに、その原因を1つずつユーザに認知させることができる。また、実行中の端末診断処理が終了され、改めて端末診断処理が実行されない限り、仮に、圏外などの状態が解消されたとしても、実行中の端末診断処理により取得済みの結果をユーザに通知する。
続いて、図16から図18を用いて、端末診断処理の結果をユーザに通知する他の例を説明する。図16から図18に示す例では、端末の状態が、圏外だけでなく、データ使用制限状態にも該当する点が、図13から図15に示す例とは相違する。
図16は、端末診断処理によるテーブルマッチング結果の他の例を示す。電子機器1は、端末診断処理の結果、例えば、図16に示す結果(R3)のように、「データ通信設定:OFF」、「圏外」及び「データ使用制限状態」が「YES」に該当する場合、「インターネットがつながらない」及び「電話が使えない」という症状でユーザに不都合が発生しているものと推定する。そこで、電子機器1は、図17及び図18を用いて後述するように、「インターネットがつながらない」及び「電話が使えない」という端末の症状をユーザに通知するとともに、「インターネットがつながらない」及び「電話が使えない」という症状について、ユーザをサポートする処理を実行する。図17及び図18に示す端末の症状のうち、「インターネットがつながらない」という症状は、設定値に起因する事象であり、かつ設定値に起因しない事象でもある。また、図17及び図18に示す端末の症状のうち、「電話が使えない」という症状は、設定値に起因しない事象である。
図17及び図18は、端末診断の結果をユーザに通知し、端末診断の結果に応じてユーザをサポートする一連の処理の中で、図16に示す結果(R3)に従って、端末診断処理の結果をユーザに通知する場合の画面遷移の様子を示す。
図17に示すように、電子機器1は、診断開始画面60Aにおいてオブジェクト101が選択されると(Ph401)、端末診断処理を実行する(Ph402)。端末診断処理の実行中、電子機器1は、端末診断中であることを示す画面61をディスプレイ2Aに表示する。
電子機器1は、端末診断処理の結果に従って、診断結果をユーザに通知する画面62Bをディスプレイ2Aに表示する(Ph403)。画面62Bは、「インターネットがつながらない」という症状をユーザに通知するオブジェクト201、及び「電話が使えない」という症状をユーザに通知するオブジェクト202を含む。
電子機器1は、画面62Bにおいてオブジェクト201が選択されると(Ph404)、「インターネットがつながらない」という症状を治療するか否かをユーザに選択させることができるオブジェクト301、及び診断結果の一覧(画面62B)に戻るオブジェクト302を含む画面63Aをディスプレイ2Aに表示する(Ph405)。
電子機器1は、画面63Aにおいてオブジェクト301が選択されると(Ph406)、「インターネットがつながらない」という症状を治療する処理を実行する(Ph407)。具体的には、電子機器1は、現在「OFF」の状態にあるデータ通信設定の設定値を「ON」の状態に変更する処理を実行する。治療する処理の実行中、電子機器1は、治療中であることを示す画面64をディスプレイ2Aに表示する。
Ph407の処理完了後、電子機器1は、「インターネットがつながらない」という症状の原因のうち、Ph407の処理では解消できない事項の一方、すなわち、圏外である旨をユーザに通知する画面66Aをディスプレイ2Aに表示する(Ph408)。画面66Aは、端末診断処理を終了させるオブジェクト401、及び診断結果の一覧(画面62B)に戻るオブジェクト402を含む。
電子機器1は、画面66Aにおいてオブジェクト402が選択されると(Ph409)、図18に示すように、再び、画面62Bをディスプレイ2Aに表示する(Ph410)。
電子機器1は、画面62Bにおいてオブジェクト201が選択されると(Ph411)、Ph407の処理では解消できない事項のもう一方、すなわち、Ph408でユーザに通知しなかったデータ使用制限状態である旨をユーザに通知する画面66Cをディスプレイ2Aに表示する(Ph412)。画面66Cは、例えば、端末診断処理を終了させるオブジェクト401、及び画面62Bに戻るオブジェクト402を含む。画面66Cは、設定値を変更する処理では解消できない事項を解消するための方法に関する通知、すなわち、「設定アプリで上限を変更できます」という文字を含む。
電子機器1は、画面66Cにおいて、オブジェクト401が選択されれば、端末診断処理を終了して、ホーム画面50をディスプレイ2Aに表示できる。電子機器1は、画面66Cにおいて、オブジェクト402が選択されれば、画面62Bをディスプレイ2Aに表示できる。
上述したように、電子機器1は、端末診断処理の結果、ユーザにとって不都合であると予想される端末の症状を引き起している原因のうち、設定値の変更では対処できない事項に複数該当する場合、該当する事項について、1つずつユーザに通知する。例えば、図16に示すように、端末の状態が「圏外」及び「データ使用制限状態」であるとき、電子機器1は、「圏外」及び「データ使用制限状態」の双方を一度にユーザに通知することはせず、1つずつユーザに通知する。端末の状態をユーザに認知させやすくする趣旨である。
電子機器1は、端末診断処理の結果、ユーザにとって不都合であると予想される端末の症状を引き起している原因のうち、設定値の変更では対処できない事項に複数該当する場合、いずれの事項から優先して通知するかを予め決めておいてもよい。例えば、図16に示すように、端末の状態が「圏外」及び「データ使用制限状態」である場合、「データ使用制限状態」よりも「圏外」である旨を優先してユーザに通知する。ユーザ自身(若しくは、ユーザの家族など)が意図的にデータ使用制限を設定している場合があり、必ずしもユーザにとって不都合とは言い切れない点を鑑みたものである。また、端末診断処理の結果、端末の状態が「SIMカード未挿入」、「圏外」及び「データ使用制限状態」の全てに該当する場合、「SIMカード未挿入」を最優先にユーザに通知してもよい。端末の状態が圏外である場合は、ユーザ自身が単に移動するだけで端末の状態が圏外から圏内に変わる可能性がある一方、端末にSIMカードが挿入されていない場合は、ユーザが意図してSIMカードを挿入する以外に症状に対処することができないことを鑑みたものである。
続いて、図19から図21を用いて、端末診断処理の結果をユーザに通知する他の例を説明する。以下、端末診断処理の結果が、端末診断処理が実行されたときの端末の状態に応じて相違する例を示す。
図19は、端末診断処理によるテーブルマッチング結果の推移の例を示す。図19は、図19に示す左列のテーブルマッチング結果は、図20に示す端末診断処理の結果に対応する。図19に示す右列のテーブルマッチング結果は、図21に示す端末診断処理の結果に対応する。
電子機器1は、端末診断処理の結果、例えば、図19の左列に示す結果(R4)のように、「データ通信設定:OFF」、「圏外」及び「データ使用制限状態」が「YES」に該当する場合、「インターネットがつながらない」及び「電話が使えない」という症状でユーザに不都合が発生しているものと推定する。そこで、電子機器1は、図20に示すように、「インターネットがつながらない」及び「電話が使えない」という症状をユーザに通知するとともに、「インターネットがつながらない」及び「電話が使えない」という症状について、ユーザをサポートする処理を実行する。さらに、電子機器1は、改めて実行した端末診断処理の結果、例えば、図19の右列に示す結果(R5)のように、「データ使用制限状態」が「YES」に該当する場合、「インターネットがつながらない」という症状でユーザに不都合が発生しているものと推定する。そこで、電子機器1は、図21に示すように、「インターネットがつながらない」という症状をユーザに通知するとともに、「インターネットがつながらない」という症状について、ユーザをサポートする処理を実行する。
図20及び図21は、端末診断の結果をユーザに通知し、端末診断の結果に応じてユーザをサポートする一連の処理の中で、図19に示す結果(R4及びR5)に従って、端末診断処理の結果をユーザに通知する場合の画面遷移の様子を示す。
図20に示すように、電子機器1は、診断開始画面60Aにおいてオブジェクト101が選択されると(Ph501)、端末診断時参照テーブル9Cを参照しつつ、端末診断処理を実行する(Ph502)。端末診断処理の実行中、電子機器1は、端末診断中であることを示す画面61をディスプレイ2Aに表示する。
電子機器1は、端末診断処理の結果に従って、診断結果をユーザに通知する画面62Bをディスプレイ2Aに表示する(Ph503)。画面62Bは、「インターネットがつながらない」という症状をユーザに通知するオブジェクト201、及び「電話が使えない」という症状をユーザに通知するオブジェクト202を含む。
電子機器1は、画面62Bにおいてオブジェクト201が選択されると(Ph504)、「インターネットがつながらない」という症状を治療するか否かをユーザに選択させることができるオブジェクト301、及び診断結果の一覧(画面62B)に戻るオブジェクト302を含む画面63Aをディスプレイ2Aに表示する(Ph505)。
電子機器1は、画面63Aにおいてオブジェクト301が選択されると(Ph506)、「インターネットがつながらない」という症状を治療する処理を実行する(Ph507)。具体的には、電子機器1は、現在「OFF」の状態にあるデータ通信設定の設定値を「ON」の状態に変更する処理を実行する。治療する処理の実行中、電子機器1は、治療中であることを示す画面64をディスプレイ2Aに表示する。
Ph507の処理完了後、電子機器1は、「インターネットがつながらない」という症状の原因のうち、Ph507の処理では解消できない事項の一方、すなわち、圏外である旨をユーザに通知する画面66Aをディスプレイ2Aに表示する(Ph508)。画面66Aは、端末診断処理を終了させるオブジェクト401、及び診断結果の一覧(画面62B)に戻るオブジェクト402を含む。
電子機器1は、画面66Aにおいてオブジェクト401が選択されると(Ph509)、図20に示す端末診断処理を終了して、図21に示すように、ホーム画面50をディスプレイ2Aに表示させる(Ph510)。
電子機器1は、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面50上で「端末診断」が選択されると(Ph511)、再び、端末診断ツール9Bを実行して、診断開始画面60Bをディスプレイ2Aに表示する(Ph512)。診断開始画面60Bは、上述した診断開始画面60Aと表示態様が異なるが、端末診断ツール9Bの初回起動時と体裁を変更したものに過ぎず、診断開始画面60Aと同様の機能を有し、ユーザから診断開始の指示を受け付けることができる診断開始オブジェクト101を含む。以下、図21に示す端末診断処理が開始されるまでの間に、端末の圏外が解消されているものとして説明を続ける。
電子機器1は、診断開始画面60Bにおいてオブジェクト101が選択されると(Ph513)、端末診断処理を実行する(Ph514)。端末診断処理の実行中、電子機器1は、端末診断中であることを示す画面61をディスプレイ2Aに表示する。
電子機器1は、端末診断処理の結果に従って、診断結果をユーザに通知する画面62Aをディスプレイ2Aに表示する(Ph515)。画面62Aは、Ph514の端末診断処理が開始されるまでに圏外が解消されているので、図20に示す端末診断処理の結果を示す画面62Bとは異なり、「インターネットがつながらない」という症状をユーザに通知するオブジェクト201のみを含む。
電子機器1は、画面62Aにおいてオブジェクト201が選択されると(Ph516)、「インターネットがつながらない」という症状について、データ使用制限状態である旨をユーザに通知する画面66Cをディスプレイ2Aに表示する(Ph517)。画面66Cは、端末診断処理を終了させるオブジェクト401を含む。
電子機器1は、画面66Cにおいて、オブジェクト401が選択されれば、端末診断処理を終了して、ホーム画面50をディスプレイ2Aに表示できる。
上述したように、電子機器1は、実行中の端末診断処理が終了され、改めて端末診断処理が実行された場合、端末診断処理が実行されたときの端末の状態に応じた診断結果をユーザに通知できる。
図22及び図23を用いて、端末診断処理の結果をユーザに通知する他の例を説明する。以下、端末診断処理の結果、端末の状態が、設定値の変更では対処できない事項のみに該当するときのユーザへの通知例について説明する。
図22は、端末診断処理におけるテーブルマッチング結果の他の例を示す。電子機器1は、端末診断処理の結果、例えば、図22に示す結果(R6)のように、「圏外」が「YES」に該当する場合、「インターネットがつながらない」及び「電話が使えない」という症状でユーザに不都合が発生しているものと推定する。そこで、電子機器1は、図23を用いて後述するように、「インターネットがつながらない」及び「電話が使えない」という症状をユーザに通知し、「インターネットがつながらない」及び「電話が使えない」という症状について、ユーザをサポートする処理を実行する。
図23は、端末診断の結果をユーザに通知し、端末診断の結果に応じてユーザをサポートする一連の処理の中で、図22に示す結果(R6)に従って、端末診断処理の結果をユーザに通知する場合の画面遷移の様子を示す。
図23に示すように、電子機器1は、診断開始画面60Aにおいてオブジェクト101が選択されると(Ph601)、端末診断時参照テーブル9Cを参照しつつ、端末診断処理を実行する(Ph602)。端末診断処理の実行中、電子機器1は、端末診断中であることを示す画面61をディスプレイ2Aに表示する。
電子機器1は、端末診断処理の結果に従って、診断結果をユーザに通知する画面62Bをディスプレイ2Aに表示する(Ph603)。画面62Bは、「インターネットがつながらない」という症状をユーザに通知するオブジェクト201、及び「電話が使えない」という症状をユーザに通知するオブジェクト202を含む。
電子機器1は、画面62Bにおいてオブジェクト201が選択されると(Ph604)、「インターネットがつながらない」という症状について、圏外である旨をユーザに通知する画面66Aをディスプレイ2Aに表示する(Ph605)。画面66Aは、端末診断処理を終了させるオブジェクト401、及び診断結果の一覧(画面62B)に戻るオブジェクト402を含む。
電子機器1は、画面66Aにおいてオブジェクト402が選択されると(Ph606)、再び、画面62Bをディスプレイ2Aに表示する(Ph607)。
電子機器1は、画面62Bにおいてオブジェクト202が選択されると(Ph608)、「電話が使えない」という症状について、圏外である旨をユーザに通知する画面66Bをディスプレイ2Aに表示する(Ph609)。画面66Bは、端末診断処理を終了させるオブジェクト401を含む。画面66Bは、端末診断処理の結果について、ユーザに全てを通知したので、診断結果の一覧(画面62B)に戻るオブジェクト402を含まない。
電子機器1は、画面66Bにおいてオブジェクト401が選択されれば、端末診断処理を終了して、ホーム画面50をディスプレイ2Aに表示できる。同様に、上記Ph605に示す画面66Aにおいて、オブジェクト401が選択されれば、電子機器1は、端末診断処理を終了して、ホーム画面50をディスプレイ2Aに表示できる。
上述したように、電子機器1は、ユーザにとって不都合であると予想される端末の症状を引き起している原因が、設定値の変更では対処できない事項(例えば、圏外)のみである場合、その旨(例えば、圏外)を症状ごとに1つずつユーザに通知して、ユーザに知らせることができる。
図24から図29を用いて、端末診断処理の結果をユーザに通知する他の例を説明する。以下、端末診断処理の結果、端末の状態が、設定値の変更により対処可能な事項のみに該当するときのユーザへの通知例について説明する。
図24は、端末診断処理におけるテーブルマッチング結果の他の例を示す。電子機器1は、端末診断処理の結果、例えば、図24に示す結果(R7)のように、「データ通信設定:OFF」、「画面回転:ON」、「着信あり/受信通知あり」、及び「画面のタイムアウト時間<T1」が「YES」に該当する場合、「インターネットがつながらない」、「画面が回転する」、「ランプが点灯したままになっている/画面上部のアイコンが消えない」、及び「画面がすぐに消える」という症状でユーザに不都合が発生しているものと推定する。そこで、電子機器1は、図25から図28を用いて後述するように、「インターネットがつながらない」、「画面が回転する」、「ランプが点灯したままになっている/画面上部のアイコンが消えない」、及び「画面がすぐに消える」という症状をユーザに通知し、「インターネットがつながらない」、「画面が回転する」、「ランプが点灯したままになっている/画面上部のアイコンが消えない」、及び「画面がすぐに消える」という症状について、ユーザをサポートする処理を実行する。
図25から図28は、端末診断の結果をユーザに通知し、端末診断の結果に応じてユーザをサポートする一連の処理の中で、図24に示す結果(R7)に従って、端末診断処理の結果をユーザに通知する場合の画面遷移の様子を示す。図29は、端末診断処理に続く一連のサポート処理において、電子機器1により実行される設定変更の推移を示す。
図25に示すように、電子機器1は、診断開始画面60Aにおいてオブジェクト101が選択されると(Ph701)、端末診断時参照テーブル9Cを参照しつつ、端末診断処理を実行する(Ph702)。Ph702の端末診断処理の実行中、電子機器1は、端末診断中であることを示す画面61をディスプレイ2Aに表示する。
電子機器1は、端末診断処理の結果に従って、診断結果をユーザに通知する画面62Cをディスプレイ2Aに表示する(Ph703)。画面62Cは、「インターネットがつながらない」という症状をユーザに通知するオブジェクト201、「画面が回転する」という症状をユーザに通知するオブジェクト203、「ランプが点灯したままになっている(画面上部のアイコンが消えない)」という症状をユーザに通知するオブジェクト204、及び「画面がすぐに消える」という症状をユーザに通知するオブジェクト205を含む。
電子機器1は、画面62Cにおいてオブジェクト201が選択されると(Ph704)、「インターネットがつながらない」という症状を治療するか否かをユーザに選択させることができるオブジェクト301、及び診断結果の一覧(画面62C)に戻るオブジェクト302を含む画面63Aをディスプレイ2Aに表示する(Ph705)。
電子機器1は、画面63Aにおいてオブジェクト301が選択されると(Ph706)、「インターネットがつながらない」という症状を治療する処理を実行する(Ph707)。具体的は、電子機器1は、現在「OFF」の状態にあるデータ通信設定の設定値を「ON」の状態に変更する処理を実行する。Ph707の処理によって、電子機器1の設定は、図29の29−1に示す設定状態から、図29の29−2に示す設定状態へと推移する。治療する処理の実行中、電子機器1は、治療中であることを示す画面64をディスプレイ2Aに表示する。
Ph707の処理完了後、電子機器1は、「インターネットがつながらない」という症状を治療する処理が完了した旨を示す画面65Aをディスプレイ2Aに表示する(Ph708)。画面65Aは、端末診断処理を終了させるオブジェクト401、及び診断結果の一覧(画面62C)に戻るオブジェクト402を含む。
電子機器1は、画面65Aにおいてオブジェクト402が選択されると(Ph709)、図26に示すように、再び、画面62Cをディスプレイ2Aに表示する(Ph710)。このとき、電子機器1は、Ph707の処理によって、「インターネットがつながらない」という症状に対する処置を完了したので、「インターネットがつながらない」という症状に対して治療済みである旨をユーザに知らせる画像G1を、オブジェクト201に重畳して表示する。
続いて、電子機器1は、画面62Cにおいてオブジェクト203が選択されると(Ph711)、「画面が回転する」という症状を治療するか否かをユーザに選択させることができるオブジェクト301、及び診断結果の一覧(画面62C)に戻るオブジェクト302を含む画面63Bをディスプレイ2Aに表示する(Ph712)。
電子機器1は、画面63Bにおいてオブジェクト301が選択されると(Ph713)、「画面が回転する」という症状を治療する処理を実行する(Ph714)。具体的には、電子機器1は、現在「ON」の状態にある画面回転の設定値を「OFF」の状態に変更する処理を実行する。Ph714の処理によって、電子機器1の設定は、図29の29−2に示す設定状態から、図29の29−3に示す設定状態へと推移する。治療する処理の実行中、電子機器1は、治療中であることを示す画面64をディスプレイ2Aに表示する。
Ph714の処理完了後、電子機器1は、「画面が回転する」という症状を治療する処理が完了した旨を示す画面65Bをディスプレイ2Aに表示する(Ph715)。画面65Bは、端末診断処理を終了させるオブジェクト401及び診断結果の一覧(画面62C)に戻るオブジェクト402を含む。
電子機器1は、画面65Bにおいてオブジェクト402が選択されると(Ph716)、図27に示すように、再び、画面62Cをディスプレイ2Aに表示する(Ph717)。このとき、電子機器1は、Ph714の処理によって、「画面が回転する」という症状に対する処置を完了したので、「画面が回転する」という症状に対して治療済みである旨をユーザに知らせる画像G1を、オブジェクト203に重畳して表示する。
続いて、電子機器1は、画面62Cにおいてオブジェクト204が選択されると(Ph718)、「ランプが点灯したままになる(画面上部のアイコンが消えない)」という症状を治療するか否かをユーザに選択させることができるオブジェクト301、及び診断結果の一覧(画面62C)に戻るオブジェクト302を含む画面63Cをディスプレイ2Aに表示する(Ph719)。
電子機器1は、画面63Cにおいてオブジェクト301が選択されると(Ph720)、「ランプが点灯したままになる(画面上部のアイコンが消えない)」という症状を治療する処理を実行する(Ph721)。具体的には、電子機器1は、着信若しくは受信に関するバッチ通知、バナー通知、及び通知領域の通知履歴などを消去することによって、ランプが消灯した状態、若しくは画面上部のアイコンが消去された状態に変更する処理を実行する。Ph721の処理によって、電子機器1の設定は、図29の29−3に示す設定状態から、図29の29−4に示す設定状態へと推移する。治療する処理の実行中、電子機器1は、治療中であることを示す画面64をディスプレイ2Aに表示する。
Ph721の処理完了後、電子機器1は、「ランプが点灯したままになる(画面上部のアイコンが消えない)」という症状を治療する処理が完了した旨を示す画面65Cをディスプレイ2Aに表示する(Ph722)。画面65Cは、端末診断処理を終了させるオブジェクト401及び診断結果の一覧(画面62C)に戻るオブジェクト402を含む。
電子機器1は、画面65Cにおいてオブジェクト402が選択されると(Ph723)、図28に示すように、再び、画面62Cをディスプレイ2Aに表示する(Ph724)。このとき、電子機器1は、Ph721の処理によって、「ランプが点灯したままになる(画面上部のアイコンが消えない)」という症状に対する処置を完了したので、「ランプが点灯したままになる(画面上部のアイコンが消えない)」という症状に対して治療済みである旨をユーザに知らせる画像G1を、オブジェクト204に重畳して表示する。
続いて、電子機器1は、画面62Cにおいてオブジェクト205が選択されると(Ph725)、「画面がすぐに消える」という症状を治療するか否かをユーザに選択させることができるオブジェクト301、及び診断結果の一覧(画面62C)に戻るオブジェクト302を含む画面63Dをディスプレイ2Aに表示する(Ph726)。なお、電子機器1は、「画面がすぐに消える」という症状以外の他の症状についてユーザに全てを通知しているので、診断結果の一覧(画面62C)に戻るオブジェクト302を画面63Dに含ませなくてもよい。
電子機器1は、画面63Dにおいてオブジェクト301が選択されると(Ph727)、「画面がすぐに消える」という症状を治療する処理を実行する(Ph728)。具体的には、電子機器1は、現在設定されている画面のタイムアウト時間T2を、閾値であるT1よりも長いTd(例えば、初期設定値)に変更する処理を実行する。Ph728の処理によって、電子機器1の設定は、図29の29−4に示す設定状態から、図29の29−5に示す設定状態へと推移する。治療する処理の実行中、電子機器1は、治療中であることを示す画面64をディスプレイ2Aに表示する。
Ph728の処理完了後、電子機器1は、「画面がすぐに消える」という症状を治療する処理が完了した旨を示す画面65Dをディスプレイ2Aに表示する(Ph729)。画面65Dは、端末診断処理を終了させるオブジェクト401を含む。画面65Dは、端末診断処理の結果についてユーザに全てを通知し、端末診断処理より検出された症状の全てについて処置を完了したので、画面65Aから画面65Cに含まれているオブジェクト402を含まない。なお、画面65Dにオブジェクト402を含ませておき、診断結果の一覧(画面62C)に戻ることができるようにしてもよい。この場合、「画面がすぐに消える」という症状に対して治療済みである旨をユーザに知らせる画像G1が、オブジェクト205に重畳して表示されるようにしてもよい。
電子機器1は、画面65Dにおいてオブジェクト401が選択されると(Ph730)、端末診断処理を終了して、ホーム画面50をディスプレイ2Aに表示させる(Ph731)。
図30から図32を用いて、端末診断処理の結果をユーザに通知する他の例を説明する。以下、端末診断処理の結果、設定値の変更により対処できる事項が、異なる2つの端末の症状の原因に該当するときのユーザへの通知例について説明する。
図30は、端末診断処理におけるテーブルマッチング結果の他の例を示す。電子機器1は、端末診断処理の結果、例えば、図30に示す結果(R8)のように、「機内モード:ON」が「YES」に該当する場合、「インターネットがつながらない」及び「電話が使えない」という症状でユーザに不都合が発生しているものと推定する。そこで、電子機器1は、図31から図32を用いて後述するように、「インターネットがつながらない」及び「電話が使えない」という症状をユーザに通知し、「インターネットがつながらない」及び「電話が使えない」という症状について、ユーザをサポートする処理を実行する。
図31から図32は、端末診断の結果をユーザに通知し、端末診断の結果に応じてユーザをサポートする一連の処理の中で、図30に示す結果(R8)に従って、端末診断処理の結果をユーザに通知する場合の画面遷移の様子を示す。
図31に示すように、電子機器1は、診断開始画面60Aにおいてオブジェクト101が選択されると(Ph801)、端末診断時参照テーブル9Cを参照しつつ、端末診断処理を実行する(Ph802)。Ph802の端末診断処理の実行中、電子機器1は、端末診断中であることを示す画面61をディスプレイ2Aに表示する。
電子機器1は、端末診断処理の結果に従って、診断結果をユーザに通知する画面62Bをディスプレイ2Aに表示する(Ph803)。画面62Bは、「インターネットがつながらない」という症状をユーザに通知するオブジェクト201、及び「電話が使えない」という症状をユーザに通知するオブジェクト202を含む。
電子機器1は、画面62Bにおいてオブジェクト201が選択されると(Ph804)、「インターネットがつながらない」という症状を治療するか否かをユーザに選択させることができるオブジェクト301、及び診断結果の一覧(画面62B)に戻るオブジェクト302を含む画面63Aをディスプレイ2Aに表示する(Ph805)。
電子機器1は、画面63Aにおいてオブジェクト301が選択されると(Ph806)、「インターネットがつながらない」という症状を治療する処理を実行する(Ph807)。具体的には、電子機器1は、現在「ON」の状態にある機内モードの設定値を「OFF」の状態に変更する処理を実行する。Ph807に示す処理の実行中、電子機器1は、治療中であることを示す画面64をディスプレイ2Aに表示させる。
Ph807の処理完了後、電子機器1は、「インターネットがつながらない」という症状を治療する処理が完了した旨を示す画面65Aをディスプレイ2Aに表示する(Ph808)。画面65Aは、端末診断処理を終了させるオブジェクト401、及び診断結果の一覧(画面62B)に戻るオブジェクト402を含む。ここで、電子機器1が、「インターネットがつながらない」という症状について、機内モードの設定値を「OFF」にする処理を実行することにより、「電話が使えない」という症状の原因も同時に治療されることになる。しかし、電子機器1は、画面65Aにオブジェクト402を含ませることによって、ユーザを診断結果の一覧(画面62B)に誘導する道筋を残しておく。ユーザによっては、「インターネットがつながらない」という症状の解消が、同時に、「電話が使えない」という症状の解消につながっていることが分からない場合も考えられるので、端末の症状について、1つずつユーザに通知し、処置する様子をユーザに示す趣旨である。
電子機器1は、画面65Aにおいてオブジェクト402が選択されると(Ph809)、図32に示すように、再び、画面62Bをディスプレイ2Aに表示する(Ph810)。電子機器1は、Ph807の処理によって、「インターネットがつながらない」という症状に対する処置を完了したので、「インターネットがつながらない」という症状に対して治療済みである旨をユーザに知らせる画像G1を、オブジェクト201に重畳して表示する。
続いて、電子機器1は、画面62Bにおいてオブジェクト202が選択されると(Ph811)、「電話が使えない」という症状を治療するか否かをユーザに選択させることができるオブジェクト301を含む画面63Eをディスプレイ2Aに表示する(Ph812)。
電子機器1は、画面63Eにおいてオブジェクト301が選択されると(Ph813)、「電話が使えない」という症状を治療する処理を実行する(Ph814)。上述したように、実際には、「インターネットがつながらない」という症状について、Ph807において機内モードの設定値を「OFF」にする処理を実行することにより、「電話が使えない」という症状に対する処置も完了している。そこで、Ph814において、電子機器1は、内部的には特段の処理を実行していないが、「電話が使えない」という症状に対する処理を実行中であるとユーザに見せかけるためのフェイクの画像を表示する画面64をディスプレイ2Aに表示させる。
電子機器1は、画面64をディスプレイ2Aに表示させてから一定時間を経過した後、「電話が使えない」という症状を治療する処理が完了した旨を示す画面65Eをディスプレイ2Aに表示する(Ph815)。電子機器1は、上述したように、Ph814において、「電話が使えない」という症状について特段の処理を実行していないので、あたかも実際に処理を実行していたかのように、画面64をディスプレイ2Aに表示させてから一定時間経過後に、画面65Eをディスプレイ2Aに表示する。画面65Eは、端末診断処理を終了させるオブジェクト401を含む。
電子機器1は、画面65Eにおいてオブジェクト401が選択されると(Ph816)、端末診断処理を終了して、ホーム画面50をディスプレイ2Aに表示させる(Ph817)。
上述したように、電子機器1は、設定値の変更により対処できる事項が、異なる2つの端末の症状の原因に該当し、一方の症状に対する処理によって、他方の症状に対する処理を完了することになる場合であっても、端末の症状について、1つずつユーザに通知し、症状を治療する処理の選択をユーザに1つずつ実行させることにより、端末の症状について1つずつ確実に対処したということを認知させやすくすることができる。
続いて、図33から図39を用いて、端末診断処理の結果をユーザに通知する他の例を説明する。
図33及び図34は、端末診断処理の結果、着信音が鳴らないという症状について、ユーザをサポートする処理の例を示す。
図33は、端末診断処理におけるテーブルマッチング結果の他の例を示す。電子機器1は、端末診断処理の結果、例えば、図33に示すように、「着信音量<V1」が「YES」に該当する場合、「着信音が鳴らない」という症状でユーザに不都合が発生しているものと推定する。そこで、電子機器1は、図34を用いて後述するように、「着信音が鳴らない」という症状について、ユーザをサポートする処理を実行する。
図34は、図33に示す端末診断の結果をユーザに通知し、端末診断の結果に応じてユーザをサポートする一連の処理における画面遷移の一例を示している。
図34に示すように、電子機器1は、ディスプレイ2Aに表示する画面63Fにおいて、「着信音が鳴らない」という症状を治療するか否かをユーザに選択させることができるオブジェクト301が選択されると(Ph901)、「着信音が鳴らない」という症状を治療する処理を実行する(Ph902)。具体的には、電子機器1は、現在設定されている着信音量を、閾値であるV1よりも大きな音量(例えば、初期設定値)に変更する処理を実行する。
Ph902に示す処理の実行中、電子機器1は、治療中であることを示す画面64をディスプレイ2Aに表示する。なお、画面63Fをディスプレイ2Aに表示させるまでの電子機器1の処理は、基本的には、上述した図12、14、15、17、18、20、21、23、25〜28と同様であるので、説明は省略する。
Ph902の処理が完了すると、電子機器1は、「着信音が鳴らない」という症状を治療する処理が完了した旨を示す画面65Fをディスプレイ2Aに表示する(Ph903)。画面65Fは、端末診断処理を終了させるオブジェクト401を含む。
図35は、端末診断処理におけるテーブルマッチング結果の他の例を示す。電子機器1は、端末診断処理の結果、例えば、図35に示すように、「メディア音量<V2」が「YES」に該当する場合、「音楽及び動画の音が鳴らない」という症状でユーザに不都合が発生しているものと推定する。そこで、電子機器1は、図36を用いて後述するように、「音楽及び動画の音が鳴らない」という症状について、ユーザをサポートする処理を実行する。
図36は、図35に示す端末診断の結果をユーザに通知し、端末診断の結果に応じてユーザをサポートする一連の処理における画面遷移の一例を示している。
図36に示すように、電子機器1は、ディスプレイ2Aに表示する画面63Gにおいて、「音楽及び動画の音が鳴らない」という症状を治療するか否かをユーザに選択させることができるオブジェクト301が選択されると(Ph1001)、「音楽及び動画の音が鳴らない」という症状を治療する処理を実行する(Ph1002)。具体的には、電子機器1は、現在設定されているメディア音量を、閾値であるV2よりも大きな音量(例えば、初期設定値)に変更する処理を実行する。
Ph1002に示す処理の実行中、電子機器1は、治療中であることを示す画面64をディスプレイ2Aに表示する。なお、画面63Gをディスプレイ2Aに表示させるまでの電子機器1の処理は、基本的には、上述した図12、14、15、17、18、20、21、23、25〜28と同様であるので、説明は省略する。
Ph1002の処理が完了すると、電子機器1は、「音楽及び動画の音が鳴らない」という症状を治療する処理が完了した旨を示す画面65Gをディスプレイ2Aに表示する(Ph1003)。画面65Gは、端末診断処理を終了させるオブジェクト401を含む。
図37は、端末診断処理におけるテーブルマッチング結果の他の例を示す。電子機器1は、端末診断処理の結果、例えば、図37に示すように、「IME設定≠初期設定」が「YES」に該当する場合、「文字入力方法が変わっている」という症状でユーザに不都合が発生しているものと推定する。そこで、電子機器1は、図38を用いて後述するように、「文字入力方法が変わっている」という症状について、ユーザをサポートする処理を実行する。
図38は、図37に示す端末診断の結果をユーザに通知し、端末診断の結果に応じてユーザをサポートする一連の処理における画面遷移の一例を示している。
図38に示すように、電子機器1は、ディスプレイ2Aに表示する画面63Hにおいて、「文字入力方法が変わっている」という症状を治療するか否かをユーザに選択させることができるオブジェクト301が選択されると(Ph1101)、「文字入力方法が変わっている」という症状を治療する処理を実行する(Ph1102)。具体的には、電子機器1は、現在のIME設定を初期設定に戻す処理を実行する。
Ph1102に示す処理の実行中、電子機器1は、治療中であることを示す画面64をディスプレイ2Aに表示する。なお、画面63Hをディスプレイ2Aに表示させるまでの電子機器1の処理は、基本的には、上述した図12、14、15、17、18、20、21、23、25〜28と同様であるので、説明は省略する。
Ph1102の処理が完了すると、電子機器1は、「文字入力方法が変わっている」という症状を治療する処理が完了した旨を示す画面65Hをディスプレイ2Aに表示する(Ph1103)。画面65Hは、端末診断処理を終了させるオブジェクト401を含む。
図39は、端末診断処理において、ユーザに通知すべき症状が特に検出されなかったときの画面遷移の例を示している。図39に示すように、電子機器1は、診断開始画面60Aにおいてオブジェクト101が選択されると(Ph1201)、端末診断時参照テーブル9Cを参照しつつ、端末診断処理を実行する(Ph1202)。Ph1202に示す端末診断処理の実行中、電子機器1は、端末診断中であることを示す画面61をディスプレイ2Aに表示する。
電子機器1は、端末診断処理の結果に従って、診断結果をユーザに通知する画面62Dをディスプレイ2Aに表示する(Ph1203)。端末診断処理の結果、ユーザに通知すべき症状が特に検出されないとき、画面62Dのように、端末に異常がない旨が表示される。画面62Dは、端末診断処理を終了するオブジェクト501及びサポートセンタへアクセスするオブジェクト502を含む。サポートセンタは、端末の状態について、電子機器1のユーザがオペレータに対して種々の問い合わせを行い、問題を解決するために設けられる救済センタである。例えば、電子機器1は、オブジェクト502に対する操作を検出すると、サポートセンタの電話番号に電話発信する。オブジェクト502は、サポートセンタと電話接続する場合に限られず、例えば、ユーザをサポートするためのポータルサイトに接続するものであってもよい。オブジェクト502は、端末に異常がない旨が表示される画面62Dに限らず、端末が自動対応できない症状についてユーザに通知する画面に表示されてもよい。これによれば、ユーザは、端末が自動対応できない症状を確認した直後にサポートセンタへアクセスすることができる。端末が自動対応できない症状についてユーザに通知する画面とは、画面66Aや画面66Bを含む。
図40から図42を用いて、実施形態に係る電子機器1の処理の流れを説明する。図40から図42は、実施形態に係る電子機器による処理の流れを示すフローチャートである。図40から図42に示す処理は、コントローラ10が、端末診断ツール9Bなどを実行することにより実現される。電子機器1により実行される処理は、端末の状況を診断する処理のフェーズ(図40に示すステップS101からステップS105)と、端末の診断結果をユーザに通知し、ユーザをサポートする処理のフェーズ(図41及び図42)とを含む。
図40に示すように、コントローラ10は、端末診断の開始条件を満足するか否かを判定する(ステップS101)。コントローラ10は、例えば、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面50上で「端末診断」が選択されたか、若しくは端末診断専用のICカード100が翳されたかどうかを判定する(図10参照)。
コントローラ10は、判定の結果、端末診断処理の開始条件を満足すると(ステップS101,Yes)、端末診断処理を開始し、端末診断時参照テーブル9C及びシステム管理データ9Eをストレージ9から取得する(ステップS102)。
コントローラ10は、図11,13,16,19,22,24,30,33,35,37に例示するように、システム管理データ9Cに記憶されている端末の現時点の状況を、端末診断時参照テーブル9Cに基づいて判定する(ステップS103)。
コントローラ10は、ステップS103の判定後、端末診断ツール用データベース9Dをストレージ9から取得する(ステップS104)。
コントローラ10は、端末診断ツール用データベース9Dを用いて、ステップS103の判定結果に対応する画面データファイルを作成する(ステップS105)。画面データファイルは、図12,14,15,17,18,20,21,23,25〜28,31,32,34,36,38,39に例示する画面を表示するためのファイルである。
コントローラ10は、ステップS105で作成した画面データファイルを用いて、図41及び図42を示す端末診断結果通知処理を実行して(ステップS106)、処理を終了する。
図41及び図42を用いて、端末診断結果通知処理について説明する。図41に示すように、コントローラ10は、端末診断処理の結果、ユーザに通知すべき症状が端末に存在するかを判定する(ステップS201)。具体的には、コントローラ10は、端末診断時参照テーブル9Cの確認項目のうち、少なくとも1つが「YES」に該当すれば、ユーザに通知すべき症状が端末に存在するという判定結果を導出する。
コントローラ10は、判定の結果、ユーザに通知すべき症状があると(ステップS201,Yes)、通知すべき症状を含む診断結果通知画面(例えば、図12に示す画面62A,図14に示す62Bなど参照)をディスプレイ2Aに表示する(ステップS202)。
コントローラ10は、診断結果通知画面に含まれる個別の症状について、ユーザの選択があるかを判定する(ステップS203)。
コントローラ10は、判定の結果、個別の症状について、ユーザの選択があると(ステップS203,Yes)、選択された症状について、自動対応可能な原因があるかを判定する(ステップS204)。具体的には、コントローラ10は、端末診断時参照テーブル9Cの確認項目のうち、自動対応可能要因に対応する確認項目が「YES」に該当する場合、自動対応可能な原因があるという判定結果を導出する。
コントローラ10は、判定の結果、自動対応可能な原因がある場合(ステップS204,Yes)、ステップS203で選択された症状について治療を受け付ける治療受付画面(図12,14に示す画面63A、図26に示す画面63Bなど)を表示する(ステップS205)。
コントローラ10は、治療受付画面において、ユーザにより治療の選択があるかを判定する(ステップS206)。
コントローラ10は、判定の結果、治療の選択があると(ステップS206,Yes)、ステップS203で選択された症状について処理を実行する(ステップS207)。具体的には、コントローラ10は、選択された症状に対応する機能の設定値を変更する処理を実行する。
コントローラ10は、ステップS203で選択された症状について、自動対応できない原因があるかを判定する(ステップS208)。具体的には、コントローラ10は、端末診断時参照テーブル9Cの確認項目のうち、自動対応不可能要因に対応する確認項目が「YES」に該当する場合、自動対応できない原因があるという判定結果を導出する。
コントローラ10は、判定の結果、自動対応できない原因がある場合(ステップS208,Yes)、ステップS203で選択された症状に対する処置完了、及び自動対応できない原因を通知する画面(例えば、図14,17に示す画面66Aなど)をディスプレイ2Aに表示する(ステップS209)。
コントローラ10は、診断結果通知画面に戻る操作があるかを判定する(ステップS210)。具体的には、コントローラ10は、ステップS209で表示する画面、或いはステップS205で表示する治療受付画面において、所定の操作(例えば、「他の症状を治す」というオブジェクトに対する操作)が検出されたとき、診断結果通知画面に戻るという判定結果を導出する。
コントローラ10は、判定の結果、診断結果通知画面に戻る操作がないとき(ステップS210,No)、端末診断処理を終了するかを判定する(ステップS211)。具体的には、コントローラ10は、ステップS209で表示する画面において、所定の操作(例えば、「健康診断を終了する」というオブジェクトに対する操作)が検出されたとき、或いは、電話の着信などの他の処理の割り込みが発生したとき、端末診断処理を終了するという判定結果を導出する。
コントローラ10は、判定の結果、端末診断処理を終了する場合(ステップS211,Yes)、処理を終了する。
一方、コントローラ10は、判定の結果、端末診断処理を終了しない場合(ステップS211,No)、上記ステップS210の判定に戻る。
上記ステップS210の判定において、コントローラ10は、診断結果通知画面に戻る操作があると(ステップS210,Yes)、上記ステップS202の処理手順に戻る。
上記ステップS208の判定において、コントローラ10は、ステップS203で選択された症状について、自動対応できない原因がない場合(ステップS208,No)、ステップS203で選択された症状に治療済みであることを示す画像を付与することを決定し(ステップS212)、上記ステップS210の判定に移行する。ステップS212の処理手順により、ステップS210の判定の結果、診断結果通知画面がディスプレイ2Aに表示された時、治療済みの症状に対して治療済みであることを示す画像(例えば、図26〜図28に示す画像G1など)が表示される。
上記ステップS206の判定において、コントローラ10は、治療受付画面において、ユーザにより治療の選択がないとき(ステップS206,No)、上記ステップS210の判定に移行する。
上記ステップS204の判定において、コントローラ10は、ステップS203で選択された症状について、自動対応可能な原因がない場合(ステップS204,No)、ステップS203で選択された症状について、自動対応できない原因を通知する画面(例えば、図23に示す画面66A,画面66Bなど)をディスプレイ2Aに表示し(ステップS213)、上記ステップS210の判定に移行する。
上記ステップS201における判定において、コントローラ10は、端末診断処理の結果、ユーザに通知すべき症状がない場合(ステップS201,No)、端末に異常がない旨を通知する診断結果通知画面(例えば、図39に示す画面62D)をディスプレイ2Aに表示する(ステップS214)。
コントローラ10は、上記ステップS211と同様に、端末診断処理を終了するかを判定する(ステップS215)。
コントローラ10は、判定の結果、端末診断処理を終了しない場合(ステップS215,No)、サポートセンタへの接続について選択があるかを判定する(ステップS216)。
コントローラ10は、判定の結果、サポートセンタへの接続について選択があると(ステップS216,Yes)、サポートセンタへの接続を実行して、処理を終了する。
一方、コントローラ10は、判定の結果、サポートセンタへの接続について選択がないとき(ステップS216,No)、上記ステップS215の判定に戻る。
上記ステップS215の判定において、コントローラ10は、判定の結果、端末診断処理を終了する場合(ステップS215,Yes)、処理を終了する。
図43は、電子機器における設定変更の従来手順の例を示す図である。図43に例示するように、従来の電子機器において設定を変更するためには、ディスプレイ2Aに表示されるホーム画面41で「設定」を選択して設定画面42を表示させ、設定画面42において設定変更を希望する機能に対応する個別の項目(例えば、無線とネットワーク)を選択して項目ごとの設定画面43をさらに表示させるといった階層的な手順が必要とされる(Ph1〜Ph3)。このため、端末の状態を変更する方法として、従来の電子機器における設定方法は、ユーザにとって必ずしも簡易な方法とは言い切れない。また、従来の電子機器では、ユーザが不満に感じている端末の状態と、変更すべき端末の機能とを対応付けることができないおそれもある。
一方、実施形態に係る電子機器1は、端末診断ツール9Bを起動させることにより、端末の状態を診断し、ユーザにとって不都合であると推定される症状をユーザに通知するとともに、ユーザにとって不都合であると推定される症状の原因が、例えば、端末が備える機能に対応する設定値に依存するものであるとき、ユーザの希望により自動的に設定値を変更して、症状の解消を図ることができる。このため、ユーザは、従来のような設定変更のための手順を踏む必要がなく、電子機器1との簡単なやり取りで設定を変更できる。
また、電子機器1は、端末診断の結果、端末に発生している症状の原因が、設定値の変更に依存するものであるとき、設定の変更を希望するか否かの問合せを行う。このように、ユーザ操作を挟むことによって、発見された設定値に依存する端末の症状のうち、設定の変更を実行するかどうかをユーザ自身に選択させることができる。すなわち、端末の症状が、ユーザ自身が問題と感じているか否かに応じて設定値を変更するか否かを決めることができる。
また、電子機器1は、端末に発生している症状の原因が、設定値の変更に依存するものではないとき、その具体的な内容についてユーザに通知できる。このため、電子機器1は、端末に発生している症状について、有益な情報をユーザに提供できる。すなわち、ユーザが意図した通りに電子機器1が動作しないなどの症状があるとき、ユーザ自らが試行錯誤して症状の原因を究明せずとも、症状の原因を把握できる。
また、上述した実施形態において、電子機器1は、端末に発生している症状の原因が、設定値の変更に依存しない複数の要因にあるとき、複数の要因を1つずつユーザに通知できる。このため、端末の症状を引き起こしている原因をユーザに1つずつ確実に認知させることができる。
また、上述した実施形態において、電子機器1は、端末に発生している症状の原因が、設定値の変更に依存しない複数の要因にあるとき、複数の要因を1つずつユーザに通知できる。このため、端末の症状を引き起こしている原因をユーザに1つずつ確実に認知させやすくできる。
添付の請求項に係る技術を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施形態に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記の実施形態に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成により具現化されるべきである。