JP6496191B2 - ゴム組成物及び重荷重用タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、低発熱性、耐摩耗性、耐カット性及び耐亀裂進展性に優れたゴム組成物及びそれを用いた重荷重用タイヤに関する。
近年、悪路走行用の重荷重用タイヤは、タイヤの大型化に伴い一層、低発熱性の要求が強まっている。また、重荷重用タイヤが悪路走行に耐え得るための耐摩耗性の向上は、継続的に強く要求されている。
重荷重用タイヤ用ゴム組成物には、建設現場や鉱山等で想定される悪路を走行するため、路面上の突起等によってタイヤが破損しないための耐カット性及び耐亀裂進展性が求められる。特に、空気入り重荷重用タイヤの場合、極めて大きいタイヤの内圧に加え、大型車両の重量等が加えられる接地面となるトレッド部は、過酷な環境に晒されることとなる。
このため、重荷重用タイヤのトレッド部に用いられるゴム組成物は、単に耐カット性及び耐亀裂進展性を向上させるだけでなく、低発熱性や耐摩耗性においても、十分に高い性能を維持することが求められる。
こうした中、耐カット性及び耐亀裂進展性を有するゴム組成物とするため、天然ゴムを主に配合した重荷重用タイヤが多く使用されている。しかし、天然ゴムを用いた配合は、その性質上低発熱性に劣る上、耐摩耗性の向上のためにカーボンブラックやシリカ等の補強性充填剤を加えることで、更に発熱性が高まることになる。
また、発熱性の問題を回避するため、ブタジエンゴム等の合成ゴムの割合を増やした配合を用いた場合、耐カット性及び耐亀裂進展性等の性能が大きく下がることとなる。
ここで、ゴム組成物が一定の相溶性を有するゴム成分を2成分以上含む場合には、高分子相互間の相互作用、及び、高分子と充填剤微粒子との間の相互作用により、ゴム組成物の微細構造における、モルフォロジー、高分子の相分離状態等が、ゴム組成物の組成に応じて変化する。
その結果、ゴム組成物の配合設計をタイヤの性能に合わせて予測通りに行うことは、困難である。
一方、従来、ゴム組成物中のゴム成分の組成及びそれに加える充填剤の種類及び量を調整し、重荷重用タイヤに適した性能を得ようとする試みがなされてきた。
具体的には、重荷重用タイヤのトレッドゴムにおいて低発熱、耐摩耗、耐カット、耐亀裂進展、作業性(未加硫粘度)といったパラメータを高度に両立させることが求められていた。
例えば、重荷重用タイヤに用いられ得るゴム組成物について、次のような先行技術が存在する。
1)アミン系官能基としてプロトン性アミノ基及び/又は保護化アミノ基を有するアミン系官能基変性スチレン−ブタジエン共重合体を10〜100質量%含むゴム組成物をトレッドゴムに用いたタイヤ(特許文献1)。
上記要求に対し、特許文献1は、アミン変性SBRによって低発熱性、耐摩耗性を両立させることを試みている。しかし、同文献のゴム組成物は、要求されているレベルに到達するには不十分であり、また耐カット性や作業性といった性能においても改善に対する要求は残っていた。
特開2009−256549号公報
本発明は、上記従来技術の課題等について、これを解消しようとするものである。即ち、低発熱性、耐摩耗性、耐カット性及び耐亀裂進展性を併せ持ち、低粘度で作業性に優れ重荷重用タイヤのトレッド部に良好に用いることのできるゴム組成物、及びそれを用いた重荷重用タイヤ用の部品・部材並びに重荷重用タイヤを提供することを目的とする。
本発明の発明者は、鋭意研究した結果、(A)ゴム成分、(B)カーボンブラック及び(C)シリカを含有するゴム組成物であって、ゴム成分は、天然ゴム(NR)及び/又はイソプレンゴム(IR)と、高分子鎖中のブタジエン単位のうち1,2結合のブタジエン単位の割合が40質量%以上存在するスチレン・ブタジエンゴム(SBR)とを含み、残りゴム成分が、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)であって高分子鎖中スチレン単位の割合が35質量%以下であるもの、天然ゴム(NR)及びイソプレンゴム(IR)のうちの1種又は2種以上からなり、かかるゴム成分と特定の範囲の窒素吸着比表面積(NSA)及びジブチルフタレート(DBP)吸油量(以下、「DBP吸油量」という。)を有するカーボンブラックと、特定の数値以下の窒素吸着比表面積(NSA)を有するシリカを含有するゴム組成物を用いることで、上記課題を解決できることを見出した。
ここで、1,2結合のブタジエン単位においては、ブタジエンモノマーの2つの2重結合のうちの一方だけが重合により主鎖の一部となるため、他方の2重結合は、ビニル基として高分子の主鎖に結合している状態にある。
即ち、本発明は、次の(1)〜(6)に関する。
(1) (A)ゴム成分、(B)カーボンブラック及び(C)シリカを含有するゴム組成物であって、
ゴム組成物中の全てのゴム成分の含量を100重量部として、
前記ゴム成分には、少なくともゴム成分A1及びゴム成分A2が含まれ、
前記ゴム成分A1は、天然ゴム(NR)及び/又はイソプレンゴム(IR)からなり、前記ゴム組成物中30〜75重量部含まれ、
前記ゴム成分A2は、高分子鎖中のブタジエン単位のうち1,2結合のブタジエン単位が40質量%以上存在するスチレン・ブタジエンゴム(SBR)であり、前記ゴム組成物中15重量部以上含まれ、
ゴム成分A3は、前記ゴム成分A1及び前記ゴム成分A2の含量の合計が100重量部未満である場合に、ゴム成分A1、ゴム成分A2及びゴム成分A3の含量の合計が、前記ゴム組成物中100重量部となる量含まれ、且つ、
前記ゴム成分A3は、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)であって高分子鎖中スチレン単位の割合が35質量%以下であるもの、天然ゴム(NR)及びイソプレンゴム(IR)のうちの1種又は2種以上からなり、
前記カーボンブラックは、窒素吸着比表面積(NSA)が30〜145m/g且つ、ジブチルフタレート吸油量(DBP吸油量)が70〜140cm/100gであり、
前記シリカは、窒素吸着比表面積(NSA)が250m/g以下で、前記ゴム組成物中10〜35重量部含まれることを特徴とする、
ゴム組成物。
(2) (B)カーボンブラックの含量及び(C)シリカの含量の合計が、前記ゴム組成物中45〜65重量部であることを特徴とする、上記(1)に記載のゴム組成物。
(3) 高分子鎖中のブタジエン単位のうち1,2結合のブタジエン単位が40質量%以上存在するスチレン・ブタジエンゴム(SBR)が末端変性されていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のゴム組成物。
(4) ヒドロカルビルオキシシラン化合物を用いて末端変性されている、上記(3)に記載のゴム組成物。
(5) ゴム成分A3が、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)であって高分子鎖中スチレン単位の割合が35質量%以下であるものからなる、上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載のゴム組成物。
(6) 上記(1)〜(5)に記載のゴム組成物をトレッドゴムに用いた重荷重用タイヤ。
本発明によれば、重荷重用タイヤ用ゴム組成物として必要とされる性能でありながら、従来併せ持つことができなかった低発熱性、耐摩耗性、耐カット性及び耐亀裂進展性の全てを併せ持つゴム組成物が得られる。
また、本発明のゴム組成物においては、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)の高分子末端を変性することにより、比較的大粒径のシリカを加えた場合であっても耐摩耗性が大きく下がることがなく、耐亀裂進展性も良好に保たれる。即ち、スチレン・ブタジエンゴムの高分子末端を変性することで、耐摩耗性と耐亀裂進展性とを両立させることができる。さらに比較的大粒径のシリカを用いることで、本発明のゴム組成物は、低発熱性も良好になる。
更に、本発明のゴム組成物においては、第3のゴム成分A3を、スチレン成分が35重量%以下であるスチレン・ブタジエンゴムとすることで、耐カット性及び耐亀裂進展性を向上させることができる。
以上のような本発明の効果が生じる機構は、次のものに限定されるものではないが、本発明のゴム成分中のビニル基、フェニル基、末端基等の官能基の存在及び高分子マトリックスの構造、更には特定の性質を有するカーボンブラック及びシリカの存在等が、ゴム組成物の微細構造におけるモルフォロジー、高分子の相分離状態、微粒子の分散状態等と関係し、物性を変化させているものと推測される。
また、本発明には、植物由来である天然ゴムを主要な原料として高機能なゴム組成物を得ることができるという点で、天然資源の保全に資するという効果もある。
以下に、本発明の実施形態を詳しく説明する。
〔ゴム成分〕
本発明におけるゴム成分は、少なくとも、第1のゴム成分A1である天然ゴム及び/又はイソプレンゴムと、第2のゴム成分である、ブタジエン単位のうち1,2結合のブタジエン単位の割合が40重量%以上であるスチレン・ブタジエンゴム(SBR)とを含む。
ゴム成分A1は、天然ゴム(NR)及び/又はイソプレンゴム(IR)からなり、前記ゴム組成物中30〜75重量部含まれ、ゴム成分A2は、高分子鎖中のブタジエン単位のうち1,2結合のブタジエン単位が40質量%以上存在するスチレン・ブタジエンゴム(SBR)であり、前記ゴム組成物中15重量部以上含まれ、ゴム成分A3は、前記ゴム成分A1及び前記ゴム成分A2の含量の合計が100重量部未満である場合に、ゴム成分A1、ゴム成分A2及びゴム成分A3の含量の合計が、前記ゴム組成物中100重量部とな
る量含まれる。
本発明におけるゴム成分が、第3のゴム成分A3を含む場合、ゴム成分A3は、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)であって高分子鎖中スチレン単位の割合が35質量%以下であるもの、天然ゴム(NR)及びイソプレンゴム(IR)のうちの1種又は2種以上からなる。
第1のゴム成分A1は、天然ゴム及び/又はイソプレンゴムからなる。本発明に用いられる天然ゴムは、特に制限がなく、従来公知のものを広く使用できる。
天然ゴム(NR)の例としては、タイヤ用として一般に用いられているRSS、TSR#10、TSR#20などの他、恒粘度剤含有天然ゴム、高純度化天然ゴム、酵素処理天然ゴム、けん化処理天然ゴム等が挙げられる。恒粘度剤としては、例えば、硫酸ヒドロキシルアミン、セミカルバジド〔(NHNHCONH)〕、またはその塩、ヒドロキシルアミン、ヒドラジド化合物(例えば、プロピオン酸ヒドラジド)などを用いることができる。高純度化天然ゴムは、例えば天然ゴムラテックスを遠心分離にかけ、タンパク質等の非ゴム成分が除去された天然ゴムである。酵素処理天然ゴムは、プロテアーゼ、リパーゼ、ホスフォリパーゼ等の酵素により酵素処理された天然ゴムである。けん化処理天然ゴムは、アルカリ(例えば、NaOH)等でけん化処理された天然ゴムである。
本発明に用いられるイソプレンゴムも、特に制限がなく、従来公知のものを広く使用できる。
第1のゴム成分A1において、ゴム成分は、一種単独で用いても、二種以上をブレンドして用いてもよい。
第1のゴム成分A1の含有量は、30〜75重量部、好ましくは、40〜60重量部、より好ましくは、45〜55重量部である。
第2のゴム成分A2は、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)からなる。本発明に用いられるスチレン・ブタジエンゴム(SBR)は、ブタジエン単位のうち1,2結合のブタジエン単位の割合が40質量%以上であるスチレン・ブタジエンゴム(SBR)である。
ゴム成分A2に含まれるスチレン・ブタジエンゴム(SBR)のスチレン量は、35質量%以下が好ましく、35%を超えるとゴム組成物のガラス転移温度(Tg)が高くなる。
第2のゴム成分A2も、上記条件を満たすスチレン・ブタジエンゴム(SBR)であれば、一種単独で用いても、二種以上をブレンドして用いてもよい。
第2のゴム成分A2の含有量は、15〜50重量部、好ましくは、20〜35重量部、より好ましくは、20〜30重量部である。
第3のゴム成分A3は、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)であって高分子鎖中スチレン単位の割合が35質量%以下であるもの、天然ゴム(NR)及びイソプレンゴム(IR)のうちの1種又は2種以上からなる。第3のゴム成分A3は、スチレン単位が35質量%以下のスチレン・ブタジエンゴム(SBR)からなるか、前記スチレン・ブタジエンゴム(SBR)を含んでいることが好ましい。
ゴム成分A3が天然ゴム及び/又はイソプレンゴムのみからなり、ゴム成分A3とゴム成分A1とが同一の組成であってもよい。この場合、ゴム成分は、実質的に2種類のゴム成分からなり、製造工程においては、A1及びA3を分離せずに扱ってもよい。
第3のゴム成分A3の含有量は、55重量部以下、好ましくは、35〜55重量部、より好ましくは、40〜50重量部である。
〔末端変性〕
本発明のゴム組成物において、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)は、変性剤を用いて、ゴム成分高分子の末端基を変性されたものを用いることが好ましい。
本発明で用いる変性剤は、シリカに対して相互作用性を有する官能基を含む変性剤であり、ケイ素原子、窒素原子及び酸素原子から選ばれる少なくとも1つの原子を有する変性剤であることが好ましい。
前記シリカに対して高い親和性を有する観点から前記変性剤は、ヒドロカルビルオキシシラン化合物であることがより好ましい。
そして、当該ヒドロカルビルオキシシラン化合物は、下記一般式(I)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物であることが好ましい。
Figure 0006496191
前記一般式(I)中、n1+n2+n3+n4=4(但し、n2は1〜4の整数であり、n1、n3及びn4は0〜3の整数である)であり、A1は、飽和環状3級アミン化合物残基、不飽和環状3級アミン化合物残基、ケチミン残基、ニトリル基、(チオ)イソシアナート基(イソシアナート基又はチオイソシアナート基を示す。以下、同様。)、(チオ)エポキシ基、イソシアヌル酸トリヒドロカルビルエステル基、炭酸ジヒドロカルビルエステル基、ニトリル基、ピリジン基、(チオ)ケトン基、(チオ)アルデヒド基、アミド基、(チオ)カルボン酸エステル基、(チオ)カルボン酸エステルの金属塩、カルボン酸無水物残基、カルボン酸ハロゲン化合物残基、並びに加水分解性基を有する第一もしくは第二アミノ基又はメルカプト基の中から選択される少なくとも1種の官能基であり、n4が2以上の場合には同一でも異なっていても良く、A1は、Siと結合して環状構造を形成する二価の基であっても良く、R21は、炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり、n1が2以上の場合には同一でも異なっていても良く、R23は、炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基又はハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)であり、n3が2以上の場合には同一でも異なっていても良く、R22は、炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり、いずれも窒素原子及び/又はケイ素原子を含有していても良く、n2が2以上の場合には、互いに同一もしくは異なっていても良く、或いは、一緒になって環を形成しており、R24は、炭素数1〜20の二価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の二価の芳香族炭化水素基であり、n4が2以上の場合には同一でも異なっていても良い。
前記加水分解性基を有する第一もしくは第二アミノ基又は前記加水分解性基を有するメルカプト基における加水分解性基として、トリメチルシリル基又はtert−ブチルジメチルシリル基が好ましく、トリメチルシリル基が特に好ましい。
なお、「炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基」とは、「炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基もしくは炭素数3〜20の一価の脂環式炭化水素基」をいう。二価の炭化水素基の場合も同様である。
さらに、前記一般式(I)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物は、下記一般式(II)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物であることがより好ましい。
Figure 0006496191
前記一般式(II)中、p1+p2+p3=2(但し、p2は1〜2の整数であり、p1及びp3は0〜1の整数である)であり、A2は、NRa(Raは、一価の炭化水素基、加水分解性基又は含窒素有機基である。加水分解性基として、トリメチルシリル基又はtert−ブチルジメチルシリル基が好ましく、トリメチルシリル基が特に好ましい。)、或いは、硫黄であり、R25は、炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり、R27は、炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基又はハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)であり、R26は、炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基又は含窒素有機基であり、いずれも窒素原子及び/又はケイ素原子を含有していても良く、p2が2の場合には、互いに同一もしくは異なり、或いは、一緒になって環を形成しており、R28は、炭素数1〜20の二価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の二価の芳香族炭化水素基である。
さらに、前記一般式(I)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物は、下記一般式(III)又は(IV)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物であることがより好ましい。
Figure 0006496191
前記一般式(III)中、q1+q2=3(但し、q1は0〜2の整数であり、q2は1〜3の整数である)であり、R31は炭素数1〜20の二価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の二価の芳香族炭化水素基であり、R32及びR33はそれぞれ独立して加水分解性基、炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり、R34は炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり、q1が2の場合には同一でも異なっていても良く、R35は炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり、q2が2以上の場合には同一でも異なっても良い。
Figure 0006496191
前記一般式(IV)中、r1+r2=3(但し、r1は1〜3の整数であり、r2は0〜2の整数である)であり、R36は炭素数1〜20の二価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の二価の芳香族炭化水素基であり、R37はジメチルアミノメチル基、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノメチル基、ジエチルアミノエチル基、メチルシリル(メチル)アミノメチル基、メチルシリル(メチル)アミノエチル基、メチルシリル(エチル)アミノメチル基、メチルシリル(エチル)アミノエチル基、ジメチルシリルアミノメチル基、ジメチルシリルアミノエチル基、炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり、r1が2以上の場合には同一でも異なっていても良く、R38は炭素数1〜20のヒドロカルビルオキシ基、炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり、r2が2の場合には同一でも異なっていても良い。
また、本発明で用いる変性剤は、下記一般式(V)又は(VI)で表される2つ以上の窒素原子を有するヒドロカルビルオキシシラン化合物であることが好ましい。
Figure 0006496191
前記一般式(V)中、TMSはトリメチルシリル基であり、R40はトリメチルシリル基、炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり、R41は炭素数1〜20のヒドロカルビルオキシ基、炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり、R42は炭素数1〜20の二価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の二価の芳香族炭化水素基である。
Figure 0006496191
前記一般式(VI)中、TMSはトリメチルシリル基であり、R43及びR44はそれぞれ独立して炭素数1〜20の二価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の二価の芳香族炭化水素基であり、R45は炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり、複数のR45は、同一でも異なっていても良い。
また、前記一般式(I)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物が、下記一般
式(VII)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物であることが好ましい。
Figure 0006496191
前記一般式(VII)中、s1+s2=3(但し、s1は0〜2の整数であり、s2は1〜3の整数である。)であり、TMSはトリメチルシリル基であり、R46は炭素数1〜20の二価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の二価の芳香族炭化水素基であり、R47及びR48はそれぞれ独立して炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基である。複数のR47又はR48は、同一でも異なっていても良い。
さらに、本発明で用いる変性剤は、下記一般式(VIII)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物であることが好ましい。
Figure 0006496191
前記一般式(VIII)中、Xはハロゲン原子であり、R49は炭素数1〜20の二価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の二価の芳香族炭化水素基であり、R50及びR51はそれぞれ独立して加水分解性基又は炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であるか、或いは、R50及びR51は結合して二価の有機基を形成しており、R52及びR53はそれぞれ独立してハロゲン原子、ヒドロカルビルオキシ基、炭素数1〜20の一価の脂肪族もしくは脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基である。R50及びR51としては、加水分解性基であることが好ましく、加水分解性基として、トリメチルシリル基又はtert−ブチルジメチルシリル基が好ましく、トリメチルシリル基が特に好ましい。
以上の一般式(I)〜(VIII)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物は、前記変性共役ジエン系重合体がアニオン重合により製造される場合の変性剤として用いられることが好ましい。
また、一般式(I)〜(VIII)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物は、アルコキシシラン化合物であることが好ましい。
また、アニオン重合によって前記ジエン系重合体を変性する場合に好適な変性剤としては、具体的には、3,4−ビス(トリメチルシリルオキシ)−1−ビニルベンゼン、3,4−ビス(トリメチルシリルオキシ)ベンズアルデヒド、3,4−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ベンズアルデヒド、2−シアノピリジン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン及び1―メチル−2−ピロリドンから選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。
さらに、本発明で用いる変性剤は、アニオン重合における重合開始剤として用いられるリチウムアミド化合物のアミド部分であることが好ましい。
このリチウムアミド化合物としては、リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピぺリジド、リチウムへプタメチレンイミド、リチウムドデカメチレンイミド、リチウムジメチルアミド、リチウムジエチルアミド、リチウムジブチルアミド、リチウムジプロピルアミド、リチウムジへプチルアミド、リチウムジへキシルアミド、リチウムジオクチルアミド、リチウムジ−2−エチルへキシルアミド、リチウムジデシルアミド、リチウム−N−メチルピベラジド、リチウムエチルプロピルアミド、リチウムエチルブチルアミド、リチウムエチルベンジルアミド及びリチウムメチルフェネチルアミドから選ばれる少なくとも一種の化合物であることが好適に例示される。例えば、リチウムヘキサメチレンイミドのアミド部分となる変性剤はヘキサメチレンイミンであり、リチウムピロリジドのアミド部分となる変性剤はピロリジンであり、リチウムピぺリジドのアミド部分となる変性剤はピぺリジンである。
また、配位重合によって前記ジエン系重合体を変性する場合に好適な変性剤としては、2−シアノピリジン及び3,4−ジトリメチルシリルオキシベンズアルデヒドから選ばれる少なくとも1種の化合物が好ましく挙げられる。
さらに、乳化重合によって前記ジエン系重合体を変性する場合に好適な変性剤としては、3,4−ジトリメチルシリルオキシベンズアルデヒド及び4−ヘキサメチレンイミノアルキルスチレンから選ばれる少なくとも1種の化合物が好ましく挙げられる。これらの乳化重合において好ましく用いられる変性剤は、窒素原子及び/又はケイ素原子を含むモノマーとして、乳化重合時に共重合されることが好ましい。
〔シリカ〕
本発明のシリカ(C)は、窒素吸着比表面積(NSA)が250m/g以下、好ましくは、200/g以下、より好ましくは、150m/g以下である。
本発明のゴム組成物に用いるシリカの製法としては、上記窒素吸着比表面積に関する条件を満たすものであれば特に制限がなく、従来公知のものを広く使用できる。例えば、乾式法による無水ケイ酸、湿式法による含水ケイ酸、合成ケイ酸塩などがあげられる。シランカップリング剤で変成したシリカなども挙げることができる。
本発明のゴム組成物中におけるシリカ(C)の含量は、ゴム成分100重量部に対して10〜35重量部、好ましくは15〜25重量部である。
〔カーボンブラック〕
本発明のゴム組成物は、補強性充填剤として、カーボンブラック含有する。本発明において用いることができるカーボンブラックは、窒素吸着比表面積(NSA)が、20〜150m/g、好ましくは、30〜145m/g、より好ましくは、35〜130m/g、且つ、DBP吸油量が、60〜160cm/100g、好ましくは、70〜140cm/100g、より好ましくは、75〜125cm/100gのものであれば、それ以外に種類またはグレードの制限はない。
これらのカーボンブラックの配合量は、好ましくは、前記ゴム成分100質量部に対し、20〜55質量部、更に好ましくは、30〜45質量部であることが望ましい。なお、発熱性を維持する観点から、100質量部以下が好ましい。
〔シリカ及びカーボンブラックの配合部数の合計〕
本発明においてゴム組成物中、シリカ及びカーボンブラックの配合部数の合計をゴム成分100重量部に対し45〜65重量部とすることで、充填剤配合時の発熱性の上昇を抑え、低発熱性を維持できる。更に、シリカ及びカーボンブラックの配合部数の合計を前記範囲とすることで、低発熱性を維持しつつ耐摩耗性等の性能を向上することができる。
〔ゴム組成物〕
本発明のゴム組成物には、(A)ゴム成分、(B)カーボンブラック及び(C)シリカの他に、ゴム工業界で通常使用される配合剤、例えば、老化防止剤、軟化剤、ステアリン酸、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫剤等を、本発明の目的を阻害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。
また、本発明のゴム組成物は、上記の(A)ゴム成分、(B)カーボンブラック及び(C)シリカと、必要に応じて適宜選択した各種配合剤とを配合して得られる混合物を、混練して得られるものである。
本発明のゴム組成物は、タイヤの部品・部材製造時に加硫して用いることができる。
本発明のゴム組成物は、例えば、重荷重用空気入りタイヤのトレッド部材の用途に好適に用いることができる。
以下に実施例を挙げ本発明を説明するが、本実施例によって本発明の範囲が制限されるものでない。
この発明において各種の測定は、下記の方法によって行った。
SBRの結合ブタジエン部のミクロ構造(ブタジエン単位のうち1,2結合のブタジエン単位の割合):赤外吸収スペクトル法(モレロ)によって求めた。
SBRの結合スチレン含量:赤外吸収スペクトル法による699cm−1のフェニル基の吸収によりあらかじめ求めておいた検量線を用いて測定した。
〔SBRの調製〕
SBR1について
SBR1の合成 窒素置換された内容積5リットルのオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン2,750g、テトラヒドロフラン41.3g、スチレン125g、1,3−ブタジエン375gを仕込んだ。反応器内容物の温度を10℃に調整した後、n−ブチルリチウム215mgを添加して重合を開始した。重合は断熱条件で実施し、最高温度は85℃に達した。重合転化率が99%に達した時点で、ブタジエン10gを追加し、更に5分重合させた。リアクターからポリマー溶液を、メタノール1gを添加したシクロヘキサン溶液30g中に少量サンプリングした後、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン1129mgを加えて、変性反応を15分間行った。この後、縮合促進剤のテトラキス(2−エチル−1,3−ヘキサンジオラト)チタン8.11gを加え、更に15分間攪拌し縮合反応を行った。最後に反応後の重合体溶液に、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを添加した。
次いで、スチームストリッピングにより脱溶媒及び保護された第一アミノ基の脱保護を行い、110℃に調温された熟ロールによりゴムを乾燥し、変性スチレン・ブタジエンゴムであるSBR1を得た。得られたSBR1の結合スチレン量25質量%、共役ジエン部のビニル含量は56モル%、ムーニー粘度は32である。
N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシランは、以下の方法により行った。
窒素雰囲気下、攪拌機を備えたガラスフラスコ中のジクロロメタン溶媒400ml中にアミノシラン部位として36gの3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン(Gelest社製)を加えた後、さらに保護部位として塩化トリメチルシラン(Aldrich社製)48ml、トリエチルアミン53mlを溶液中に加え、17時間室温下で攪拌し、その後反応溶液をエバポレーターにかけることにより溶媒を取り除き、反応混合物を得、さらに得られた反応混合物を665Pa条件下で減圧蒸留することにより、130〜135℃留分としてN,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシランを40g得た。
SBR2について
SBR1の製法において、テトラヒドロフランの量及びオートクレーブ内の温度を変化させることにより、ブタジエン単位のうち1,2結合のブタジエン単位の割合が異なるスチレン・ブタジエンゴム(SBR)とした。また、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシランによる変性反応を行わず、反応後の重合体溶液に、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを添加したのみで反応を終了し、未変性SBR2を得た。
SBR3について
SBR2の製法において、更にスチレン及び1,3−ブタジエンの量を調整し、未変性SBR3を得た。
その後、上記方法でSBRのブタジエン単位のうち1,2結合のブタジエン単位の割合を測定した。
また、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)中のスチレン含有量については、上記重合反応開始時に加えるスチレン量を調整して反応を行った後、上記方法でスチレン含有量を測定して確認した。
〔実施例1〜14及び比較例1〜19〕
下記表1に示す配合処方で常法により、ゴム組成物を調製した。また、表1〜3の配合の欄の数値は、特にことわりのない限り、質量部である。
得られた各ゴム組成物について、下記測定方法により、発熱性、耐摩耗性、耐カット性及び耐亀裂進展性の測定を行った。
〔発熱性の評価〕
一定速度・ステップロード条件のドラムテストを実施し、タイヤトレッド内部の一定深さ位置の温度を測定し、コントロール(比較例1)の値を100とし、指数で表示した。指数の値が大きい程、低発熱化の効果が大きいことを示す。
〔耐摩耗性の評価〕
10万km走行後のタイヤにおけるトレッドゴムの耐摩耗を次式 [走行距離/(走行前溝深さ−走行後溝深さ)]により算出し、比較例1の値を100とし、指数で表示した。指数の値が大きい程、耐摩耗性が良好であることを示す。
〔耐カット性の評価〕
耐カット性は、実車に装着した供試タイヤを特定の角鋼材(110mm×110mm×1000mm)に進入速度10km/h、進入角度25°で衝突させ、タイヤ内圧を徐々に低下させて、カットによる空気漏れが生じる内圧を測定し、比較例1のタイヤを100として指数表示したものである。なお、指数は大きい値であるほど耐カット性が良好であることを示している。
〔耐亀裂進展性の評価〕
各ゴム組成物から、60mm×100mm×1.0mmの試験片を作製し、試験片の中心部に0.3mmの傷を入れた。この試験片を振動数300サイクル/分、歪50%の条件で伸張歪を与え、傷が20mmに成長するまでの時間を測定した。比較例1の時間を100として指数表示した。指数値が大きい程、傷が成長する時間が長く、耐亀裂進展性が良好であることを示す。
これらの結果を下記表1〜表3に示す。
表1〜3において、Viは、高分子鎖中のブタジエン単位のうち1,2結合のブタジエン単位の質量の割合であり、Styreneは、高分子鎖におけるスチレン単位の質量の割合である。なお、高分子鎖中のブタジエン単位のうち1,2結合のブタジエン単位の質量の割合は、高分子鎖中のブタジエン単位のうち1,2結合のブタジエン単位のモルの割合と等しい。
Figure 0006496191
Figure 0006496191
Figure 0006496191
上記表1〜表3中の*1〜*8は下記のとおりである。
*1 天然ゴム RSS#3
*2 SBR N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシランにより末端変性、ブタジエン単位のうち1,2結合のブタジエン単位の割合56質量%、スチレン含有量20質量%
*3 SBR 末端変性なし、ブタジエン単位のうち1,2結合のブタジエン単位の割合 40質量%、スチレン含有量35.5質量%
*4 SBR 末端変性なし、JSR社製 SBR#1500、ブタジエン単位のうち1,2結合のブタジエン単位の割合 19質量%、スチレン含有量23.5質量%
*5 (カーボンブラック)LS−SAFカーボン 旭カーボン (旭#100L) NSA125m/g、DBP給油量90cm/100g
*6 (カーボンブラック)HS−SAFカーボン 旭カーボン (旭#120) NSA140m/g、DBP給油量140cm/100g
*7 (シリカ) NSA 210m/g 東ソー ニップシールAQ
*8 (シリカ) NSA 240m/g 東ソー ニップシールKQ
上記表1から明らかなように、本発明範囲となる実施例1〜8のゴム組成物は、本発明の範囲外となる比較例1〜19に較べて、総合評価が高い。
実施例5、9及び10は、比較例1に対して、発熱性、耐カット性及び耐亀裂進展性において優れ、耐摩耗性においても同等の性能である。
実施例12は、比較例1に対して、発熱性、耐カット性及び耐亀裂進展性において顕著に優れるが、耐摩耗性において劣る。しかし、実施例12は、最も総合評価の数値が高い。
実施例1及び比較例17、実施例2及び比較例18をそれぞれ比較した場合、加えるシリカの窒素吸着比表面積の差異により、発熱、耐亀裂進展及び耐摩耗性に変化が見られる。
本発明のゴム組成物は、重荷重用タイヤのトレッド部に好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. (A)ゴム成分、(B)カーボンブラック及び(C)シリカを含有するゴム組成物であって、
    ゴム組成物中の全てのゴム成分の含量を100重量部として、
    前記ゴム成分には、ゴム成分A1、A2及びゴム成分Aが含まれ、
    前記ゴム成分A1は、天然ゴム(NR)及び/又はイソプレンゴム(IR)からなり、前記ゴム組成物中30〜75重量部含まれ、
    前記ゴム成分A2は、高分子鎖中のブタジエン単位のうち1,2結合のブタジエン単位が40質量%以上存在するスチレン・ブタジエンゴム(SBR)であり、前記ゴム組成物中15重量部以上含まれ、
    記ゴム成分A3は、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)であって高分子鎖中スチレン単位の割合が35質量%以下であり
    前記カーボンブラックは、窒素吸着比表面積(NSA)が30〜145m/g且つ、ジブチルフタレート吸油量(DBP吸油量)が70〜140cm/100gであり、
    前記シリカは、窒素吸着比表面積(NSA)が210/g以下で、前記ゴム組成物中10〜35重量部含まれることを特徴とする、ゴム組成物。
  2. (B)カーボンブラックの含量及び(C)シリカの含量の合計が、前記ゴム組成物中45〜65重量部であることを特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 高分子鎖中のブタジエン単位のうち1,2結合のブタジエン単位が40質量%以上存在するスチレン・ブタジエンゴム(SBR)が末端変性されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. ヒドロカルビルオキシシラン化合物を用いて末端変性されている、請求項3に記載のゴム組成物。
  5. 請求項1〜に記載のゴム組成物をトレッドゴムに用いた重荷重用タイヤ。
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