JP6342752B2 - シリカ配合用変性溶液重合ジエン系ゴムの製造法およびそのゴム組成物 - Google Patents

シリカ配合用変性溶液重合ジエン系ゴムの製造法およびそのゴム組成物 Download PDF

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本発明は、保存安定性と優れた反発弾性等の物性を有するシリカ配合用末端変性溶液重合ジエン系ゴムの製造方法とゴム組成物に関するものである。この製造方法で得られる末端変性溶液重合ジエン系ゴムは強力や反発弾性が高くなり、タイヤ用ゴムに用いた場合、加工性良好で優れた低燃費性を有する自動車用タイヤに最適である。
低燃費用タイヤにはシリカ配合ゴム組成物が有効である。低燃費性の実験室指標である反発弾性または粘弾性試験のtan δを改良するには、シリカを効率よく分散するアルコキシシラン化合物で変性した溶液重合ジエン系ゴムが効果的である。しかしながら、この変性溶液重合ジエン系ゴムに含まれるSi−OR基は空気中等の水分で加水分解し、さらに縮合反応を起こすため保管中に分子量が増加することや、物性改良には必須のシリカとの反応性が低下する問題点があった。
一方、反発弾性等を改良するにはゴムの分子設計上、片末端をアルコキシシリル基のようなシリカと反応する官能基を導入する必要がある。これまでのところさらに他の片末端、つまり開始末端もシリカと反応しやすい構造にした両末端変性ジエン系ゴムは、シリカと結合し分子運動が抑えられ、低燃費性が向上すると考えられていた。しかし、実際のところ、両末端をアルコキシシリル基のようなシリカと反応性の高い官能基を導入すると、シリカと混練りするときに凝集したシリカを効率良く分散できないことも分かってきた。
そのため、アルコキシシリル基を含まない片末端の官能基は混練り時にはシリカとゴムとの相互作用が比較的低く、加硫反応時にシリカもしくは他分子と架橋がかかりやすい構造が優れていると考えられてきたが、品質の安定した工業生産性の良いシリカ配合用変性溶液重合ジエン系ゴムの製法にはまだ多くの課題が残ったままである。
特許文献1および特許文献2に示されるように、発明者らは、アルキルリチウムを重合開始剤としてスチレンとブタジエンを重合後、加水分解を起こしにくい立体障害の大きなアルコキシシラン化合物を反応させることによって、アルコキシシリル基をもったシリカ配合用変性溶液重合ジエン系ゴムの製造方法を初めて開示し、工業生産を開始した。しかし、アルコキシシラン化合物はN原子等を含む極性基がなく、この化合物による変性されたジエン系ゴムはシリカとの反応性がやや低いことが後年判明した。
特許文献3には、アルキルリチウムを重合開始剤としてスチレンとブタジエンを重合後、アミノアルコキシシラン化合物を反応させることによって、変性SBRが製造され、カーボンブラックだけでの配合の評価結果が開示されている。
特許文献4には、アルキルリチウムを重合開始剤としてスチレンとブタジエンを重合後、特許文献3に類似のアミノアルコキシシラン化合物を特定の割合で反応させることによって、保存安定性が良好なシリカ配合用SBRが開示されている。
特許文献5には、リチウムモリホリニドを重合開始剤としてスチレンとブタジエンを重合後、四塩化スズを添加することによって、カップリングSBRを合成し、カーボンブラック配合だけでの物性評価結果が開示されている。
特許文献6には、発明者らによりシリカとは配合しないが、アミノ基を含むアルキルリチウム等を重合開始剤として、スチレンとブタジエンをブロック共重合後、アミノアルコキシシラン化合物を反応させ、さらにブタジエン部分を水素添加したポリマーの製法が開示している。
特許文献7および特許文献8には、アミノアルキルリチウムに、少量のモノマーを加え反応後開始剤として、スチレンとブタジエンを重合後、アミノアルコキシシラン化合物を反応させたポリマーのシリカ配合物の物性評価結果を開示している。しかし、重合開始剤が特殊な構造で、工業的には合成が複雑で安定に製造することが困難である。
特許文献9には、アルキルリチウムを重合開始剤としてスチレンとブタジエンを重合後、アミノアルコキシシラン化合物を反応させる前に、使用したアルキルリチウムの半数に相当する当量のハロゲン化スズ化合物でカップリングされたカーボンブラック配合用SBRが開示されている。
しかしながら、近年ますます地球温暖化防止やエネルギー問題等から自動車の低燃費性改良の要求も強くなっている。シリカ配合タイヤはカーボンブラック配合タイヤに比較して低燃費性は改善されているものの、シリカ配合に好適なアルコキシシラン変性溶液重合ジエン系ゴムは保存時にムーニー粘度(MV)が変化する問題があり、またさらなる低燃費性の改善要求が強くなっている。
特公平6−51746号公報 特公平7−68307号公報 特公平6−53768号公報 特開2013−53293号公報 特開昭59−38209号公報 特許第3988495号公報 特許第4289111号公報 特許第4655706号公報 特許第2625876号公報
かかる状況において、本発明が解決しようとする課題は優れた反発弾性等を有し、スチーム脱溶剤が良好で、保存安定性と配合時の加工性にも優れた末端変性溶液重合ジエン系ゴムおよびそのゴム組成物を提供することにある。
本発明者らは反発弾性が高く、かつ保存安定性の優れた共役ジエン系ゴムの製造方法を鋭意検討した結果、有機リチウム化合物もしくは二級アミン化合物の共存下で適宜最初に加硫速度の速いモノマーを少量重合後、引き続いて他の共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を炭化水素中で重合し、重合終了後に順次特定のスズ化合物と特定のシラン化合物を添加し、カップリング効率をそれぞれ特定な割合でコントロール後、活性ジエン系ゴムの不存在下でさらに特定な条件でハロゲン化金属化合物を添加し、次いでスチーム凝固によってカップリング効率を高くすることにより、生産性が安定で、保存安定性にも優れた変性溶液重合ジエン系ゴムの製造方法を開発し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明のうち第一の発明は、i)共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を炭化水素中で、有機リチウム化合物もしくは二級アミン化合物の共存下で重合を開始し、
ii)重合終了後に式(1)で示されるスズ化合物を添加して、ジエン系ゴムの3分岐以上の成分が5〜30%になるように処理し、
iii)引続いて式(2)で示されるシラン化合物を添加して、ジエン系ゴムの2分岐の成分が30%以下になるように処理し、
iv)得られた重合体組成物をスチーム凝固、乾燥して、2分岐以上の成分がスチーム凝固前の状態に対して10〜50%増加し、かつ、スチーム凝固・乾燥後のムーニー粘度(a)が、更にその後の130℃のロールミルで20分間熱処理した場合のムーニー粘度(b)に対して10以下しか変動しない程度に熱安定化させてなる変性溶液重合ジエン系ゴムの製造方法。
ここで、Rは炭素数が1〜12からなるアルキル基もしくは芳香族基、アリル基であり、Xはヨウ素もしくは臭素、塩素のいずれかのハロゲン化合物であり、nは整数で、0か1である。
ここで、Rは炭素数が1〜12からなるアルキル基もしくは芳香族基、アリル基、あるいはこれらの官能基に窒素原子を含むアルキル基もしくは芳香族基、アリル基であり、Rは炭素数が1〜12のアルキル基もしくは芳香族基、アリル基、あるいはこれらの官能基に酸素原子および、または窒素原子を含むアルキル基もしくは芳香族基、アリル基であり、mは整数で、2〜4である。
本発明のうち第二の発明は、上記の変性溶液重合ジエン系ゴムのより最適ないくつかの製造方法に関するものである。
前掲iii)工程後、iv)工程の前に式(4)の条件を満たす量の式(3)で示されるハロゲン化金属化合物を添加してから、iv)工程のスチーム凝固・乾燥を行う変性溶液重合ジエン系ゴムの製造方法。
ここで、Mはスズ原子かケイ素原子であり、Rは炭素数が1〜12からなるアルキル基もしくは芳香族基、アリル基、カルボキシル基であり、Xはヨウ素もしくは臭素、塩素のいずれかのハロゲン化合物、pは整数で、0か1である。
ここで、Lは重合開始に添加した有機リチウム化合物のモル数であり、Aは添加した式(1)のスズ化合物のモル数であり、Bは添加した式(3)で示すハロゲン化金属化合物のモル数であり、nとpはそれぞれ式(1)と式(3)で表す整数である。
本発明のうち第三の発明は、上記の変性溶液重合ジエン系ゴムを全ゴム成分中20phr以上含むシリカ配合用ゴム組成物に関するものである。
本発明は、脱溶剤が良好で、保存安定性に優れ、加工性が良好で、優れた強力や反発弾性等の物性を有するシリカ配合用変性溶液重合ジエン系ゴムの製造方法とそのゴム組成物に関するものである。
本発明で用いられる共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン(ピペリン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエン等を例示することができる。これらの中でも、入手容易性や、得られる変性溶液重合ジエン系ゴムの物性の観点から、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。特に1,3−ブタジエンが好ましい。
共役ジエン化合物の使用量は、通常、全モノマー中に40〜100重量%、好ましくは50〜95重量%である。40重量%未満では、ヒステリシスロスが大きくなる。
本発明で用いられる芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、およびジビニルナフタレン等を例示することができる。中でも、入手容易性や、得られる変性溶液重合ジエン系ゴムの物性の観点から、スチレンが好ましい。
芳香族ビニル化合物の使用量は、通常、全単量体中に60重量%以下、好ましくは50〜5重量%である。
本発明で用いられる有機リチウム化合物としては2〜20個の炭素原子を有するリチウム化合物である。例えば、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、iso−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、tert−オクチルリチウム、n−デシルリチウム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、2−ブチル−フェニルリチウム、4−フェニル−ブチルリチウム、シクロヘキシルリチウム、4−シクロペンチルリチウム、1,4−ジリチオ−ブテン−2等である。好ましくは工業的な入手性や安定性からn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムが好ましく、特にn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムが好ましい。
本発明で用いられる二級アミン化合物としては、式(5)や式(6)で示される化合物である。
ここで、R、Rは、炭素数が1〜20個のアルキル基、シクロアルキル基またはアラルキル基であり、RとRは同一もしくは異なっていてもよく、そしてRは3〜12個のメチレン基を有する二価のアルキレン、ビシクロアルカン、オキシ−またはアミノ−アルキレン基である。
式(5)のR5、R6には、例えば、メチル、エチル、ブチル、ヘキシル、オクチル、シクロヘキシル、3−フェニル−1−プロピル、イソブチル等があげられる。具体的には、メチルエチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、エチルブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジオクチルアミン、ブチルオクチルアミン、オクチルシクロヘキシルアミン、ジイソブチルアミン、ブチル(3−フェニル−1−プロピル)アミン等がある。好ましくは工業的入手性や炭化水素溶剤への溶解性が良いジオクチルアミン、ジヘキシルアミンである。
式(6)のR基には、例えば、トリメチレン、テトラメチレン、ヘキサメチレン、オキシジエチレン、N−アルキルアザジエチレンなどが含まれる。具体例として、ピロリジン、ピペリジン、ヘキサメチレンイミンまたはヘプタメチレンイミンなどが挙げられる。また、デカヒドロイソキノリン、パーヒドロインドールなどの如き2環状体であってもよい。特に、ピロリジン、ピペリジン、ヘキサメチレンイミンまたはヘプタメチレンイミンが好適である。
有機リチウム化合物と二級アミン化合物の共存下で予備重合する化合物としては、ブタジエンより加硫速度が速い化合物があげられ、具体的にはイソプレン、1,3−ペンタジエン(ピペリン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンである。工業的入手性や加硫速度からイソプレンが好ましい。
式(1)で示されるスズ化合物として、具体的には次のような化合物が挙げられる。
例えば、四塩化スズ、エチル三塩化スズ、プロピル三塩化スズ、ブチル三塩化スズ、オクチル三塩化スズ、シクロヘキシル三塩化スズ、四臭化スズ、エチル三臭化スズ、プロピル三臭化スズ、ブチル三臭化スズ、オクチル三臭化スズ、シクロヘキシル三臭化スズ、四ヨウ化スズ、エチル三ヨウ化スズ、プロピル三ヨウ化スズ、ブチル三ヨウ化スズ、オクチル三ヨウ化スズ、シクロヘキシル三ヨウ化スズを挙げることができる。これらの中で、好ましいものは四塩化スズ、オクチル三塩化スズ、四臭化スズである。特に好ましいのは四塩化スズである。
式(2)で示されるシラン化合物として、具体的には次のような化合物が挙げられる。
例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、テトラトルイロキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジメチルジフェノキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブトキシシラン、ジエチルジフェノキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリ(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン、メチルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン、メチルトリス(ジエチルケトオキシム)シラン、エチルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン、エチルトリス(ジメチルケトオキシム)シラン、アリルトリフェノキシシラン、オクテニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、フェニルトリフェノキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリ(メトキシプロポキシ)シラン、メチルトリス[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]シラン、メチルトリス[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]シラン、メチルトリス[2−(ジブチルアミノ)エトキシ]シラン、エチルトリス[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]シラン、エチルトリス[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]シラン、エチルトリス[2−(ジブチルアミノ)エトキシ]シラン、テトラキス[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]シラン、テトラキス[2−(ジエチルアミノ)エトキシ]シラン、テトラキス[2−(ジブチルアミノ)エトキシ]シランを挙げることができる。これらの中で、好ましいものはケトオキシムシラン類や加水分解が比較的容易なトリメトキシラン類、トリエトキシシラン類、トリプロポキシシラン類、もしくは変性溶液重合ジエン系ゴムの保存安定性が増加しながらシリカとの反応性を促進すると推定されるアミノエトキシシラン類である。
アミノアルコキシシラン化合物の具体例を以下に示す。ジメチルアミノメチルトリメトキシシラン、2−ジメチルアミノエチルトリメトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、4−ジメチルアミノブチルトリメトキシシラン、ジメチルアミノメチルジメトキシメチルシラン、2−ジメチルアミノエチルジメトキシメチルシラン、3−ジメチルアミノプロピルジメトキシメチルシラン、4−ジメチルアミノブチルジメトキシメチルシラン、ジメチルアミノメチルトリエトキシシラン、2−ジメチルアミノエチルトリエトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルトリエトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、4−ジメチルアミノブチルトリエトキシシラン、ジメチルアミノメチルジエトキシメチルシラン、2−ジメチルアミノエチルジエトキシメチルシラン、3−ジメチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン、4−ジメチルアミノブチルジエトキシメチルシラン、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール、N−アリル−アザ−2,2−ジメトキシシラ-シクロペンタン等があげられるが、特に好ましいのは3−ジメチルアミノプロピルトリエトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルトリエトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルトリメトキシシランである。
加水分解後に一級アミノ基になる保護基をもつアルコキシシラン系化合物として、例えばN,N−ビス(トリメチルシリル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)−3−アミノプロピルトリプロポキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)−2−アミノエチルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)−2−アミノエチルメチルジメトキシシランおよびN,N−ビス( トリメチルシリル)アミノエチルメチルジエトキシシラン、1−トリメチルシリル−2,2−ジメトキシ−1−アザ−2−シラシクロペンタン、N,N−ジエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ジエチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−(トリエトキシシリルエチル)ピリジン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどを挙げることができる。
式(3)で示されるハロゲン化金属化合物として、具体的には次のような化合物が挙げられる。
例えば、式(1)で示されるスズ化合物である四塩化スズ、エチル三塩化スズ、プロピル三塩化スズ、ブチル三塩化スズ、オクチル三塩化スズ、シクロヘキシル三塩化スズ、四臭化スズ、エチル三臭化スズ、プロピル三臭化スズ、ブチル三臭化スズ、オクチル三臭化スズ、シクロヘキシル三臭化スズ、四ヨウ化スズ、エチル三ヨウ化スズ、プロピル三ヨウ化スズ、ブチル三ヨウ化スズ、オクチル三ヨウ化スズ、シクロヘキシル三ヨウ化スズを挙げることができる。
またケイ素化合物として四塩化ケイ素、メチル三塩化ケイ素、エチル三塩化ケイ素、プロピル三塩化ケイ素、ブチル三塩化ケイ素、オクチル三塩化ケイ素、シクロヘキシル三塩化ケイ素、四臭化ケイ素、メチル三臭化ケイ素、エチル三臭化ケイ素、プロピル三臭化ケイ素、ブチル三臭化ケイ素、オクチル三臭化ケイ素、シクロヘキシル三臭化ケイ素、四ヨウ化ケイ素、エチル三ヨウ化ケイ素、プロピル三ヨウ化ケイ素、ブチル三ヨウ化ケイ素、オクチル三ヨウ化ケイ素、シクロヘキシル三ヨウ化ケイ素を挙げることができる。
これらの中で、好ましいものは四塩化ケイ素、メチル三塩化ケイ素、エチル三塩化ケイ素、四塩化スズ、オクチル三塩化スズである。特に好ましいのは四塩化ケイ素、メチル三塩化ケイ素である。
溶液重合ジエン系ゴムを製造する原料の使用量や反応温度や反応時間等の使用条件は次のようである。
ジエン系ゴムの溶液重合反応は通常実施されている方法が用いられ、共役ジエン化合物もしくは芳香族ビニル化合物を、有機リチウム化合物とエーテル化合物もしくはアミン化合物等の極性化合物の存在下に10〜120℃の温度で数十分から数時間の条件で重合される。
有機リチウム化合物の使用量はジエン系ゴム100g当たり通常、0.1〜10ミリモルの範囲が良い。0.1ミリモル未満では分子量が高くなりすぎ溶液粘度の上昇やMV粘度が高くなり、ゴムの生産工程やタイヤ製造等の工程で問題が生じる。また、10ミリモルを超えるとジエン系ゴムの分子量が低くなりすぎ、加硫物性が大きく低下する。
重合には、ジエン系ゴムのジエンモノマー部分のミクロ構造、特にビニル含量を調整するためのエーテル化合物として、ジエチルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、2,2−ジ(2−テトラヒドロフリル)プロパン(DTHFP)、ビステトラヒドロフルフリルホルマール、テトラヒドロフルフリルアルコールのメチルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコールのエチルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコールのブチルエーテル、α−メトキシテトラヒドロフラン、ジメトキシベンゼン、ジメトキシエタンなどが使用される。
アミン化合物として、トリエチルアミン、ピリジン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、ジピペリジノエタン、N,N−ジエチルエタノールアミンのメチルエーテル、N,N−ジエチルエタノールアミンのエチルエーテル、N,N−ジエチルエタノールアミンのブチルエーテルなどの3級アミン化合物が使用される。
好ましい化合物としては、重合速度や変性効率を考慮するとテトラヒドロフラン(THF)、2,2−ジ(2−テトラヒドロフリル)プロパン(DTHFP)が挙げられる。
これらの化合物の添加量は、複数のN原子やO原子等含む場合有機リチウム化合物1モルに対して通常0.01〜10モル、好ましくは0.2〜5モルである。テトラヒドロフランのような分子内に一つのO原子をもつ化合物は溶剤に対して、0.05〜10%添加するのが好ましい。
重合反応は炭化水素溶剤中で行われる。適した炭化水素溶剤としては、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、脂環族炭化水素から選ばれ、特に炭素数3〜12個を有するプロパン、n−ブタン、iso−ブタン、n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、プロペン、1−ブテン、iso−ブテン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどである。好ましくは、n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタンである。またこれらの溶剤は2種以上を混合して使用することができる。
本発明では、主として共役ジエン化合物あるいは共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とをアニオン重合させ、その活性ジエン系ゴムをスズ化合物でカップリング後、シラン化合物を反応させる。これらの変性反応は、通常、0〜120℃、好ましくは50〜100℃、反応時間は1〜30分、好ましくは5〜20分である。
本発明で用いる重合様式としてはバッチ重合法でも、連続重合法でも可能である。反発弾性に特徴をもつ変性溶液重合ジエン系ゴムはバッチ重合法が適しており、耐摩耗性や加工性に特徴をもつ変性溶液重合ジエン系ゴムは連続重合法が適している。
ii)工程で、変性前の活性ジエン系ゴムに式(1)で示されるスズ化合物を添加して、3官能以上のスズ化合物でカップリングされたジエン系ゴムをまず製造する。このジエン系ゴムの3分岐以上成分の割合は5〜30%が好ましい。5%未満では通常シリカと併用されるカーボンブラックとの反応性が低下し、またスチーム脱溶、乾燥工程でクラム(数mm〜数cmの未乾燥のゴムの塊)同士が融着してゴムの乾燥が困難になる。30%を超えるとシリカと反応する成分が少なくなり、シリカ配合のゴム加硫物性が低下する。したがってより好ましいジエン系ゴムの3分岐成分の割合が10〜25%である。
具体的に四塩化スズの場合、活性ジエン系ゴムに対して0.0125〜0.075mol当量である。さらに好ましくは0.0125〜0.05mol当量である。
これらの分岐構造の割合はGPCで測定できる。
iii)工程で式(2)で示されるシラン化合物を添加して、ジエン系ゴムの2分岐構造が30%以下になるよう製造する。シラン化合物の添加量は、ii)工程で残った活性ジエン系ゴム1分子当たり、0.8〜2倍の分子数に相当する量を添加するのが好ましく、さらに好ましくは1.0〜1.5倍である。0.8より少ない場合、活性ジエン系ゴムに導入されるアルコキシシリル基の数が少なくなりシリカとの反応性が低くなる。2倍以上では保存安定性が悪くなる。
しかしながら、このジエン系ゴムに1分子のシラン化合物が結合した構造の変性溶液重合ジエン系ゴムは非常に不安定で保管時にムーニー粘度が上昇する問題が発生する。そのために、保管時には安定でゴム配合時にはシリカと反応する構造に変換するために、スチーム凝固後の2分岐以上の成分が10〜50%増加するように乾燥を行う。
本発明によれば、スチーム凝固・乾燥後の分岐構造は次のような2分岐構造-Aであり、ゴム保管時には安定で、シリカ配合時にはシリカと反応性が高い構造となっていると推定している。また、2分岐構造−Aは式(2)のシラン化合物で変性された(Rubber)-Si-ORが加水分解された(Rubber)-Si-OHが縮合して生成されると推定している。従来の2分岐構造-Bではシリカとの反応性が低くなる。そのため、2分岐構造−Aの割合を増加することが好ましく、この割合は10〜50%が好ましい。10%未満では保存時のムーニー粘度安定性が悪く、50%を超える生産方法は生産条件が狭く、生産性が悪く経済的ではない。さらに好ましい割合は20〜40%である。
2分岐構造A(本発明の構造):(Rubber)-Si-O-Si-(Rubber)
2分岐構造B(従来の構造):(Rubber)-Si-(Rubber)
これらの分岐構造の割合等は製造工程のGPCで求められる。
本発明では乾燥工程と保存安定性のさらなる向上のため、最初にii)工程で式(1)で示すスズ化合物で活性ジエン系ゴムをカップリング後、iii)工程で続いて式(2)で示されるシラン化合物と活性ジエン系ゴムを2分岐構造の成分ができるだけ少ない条件で反応させるが、さらにiv)工程のスチーム凝固・乾燥の前に、式(3)で示されるハロゲン化金属化合物を添加しても良い。このハロゲン化金属化合物は式(4)を満たす条件で添加され、溶剤やモノマーに含まれる不純物で失活したり、活性ジエン系ゴムとシラン化合物との反応で副生するリチウム化合物を中和するためである。
ハロゲン化金属化合物の添加量はL−(4−n)A≦(4−p)B≦2Lが好ましい。さらに好ましくはL−(4−n)A≦(4−p)B≦1.5Lである。
L−(4−n)A>(4−p)Bの場合、中和が不十分で変性溶液重合ジエン系ゴムのスチーム凝固時の作業性や、保存安定性が悪くなる。(4−p)B>2Lの場合、ゴムの酸性が強くなりすぎ保存安定性が悪くなり、金属腐食等の問題が発生する。
なお、本発明で得られる変性溶液重合ジエン系ゴムの重量平均分子量は、ポリスチレン換算で10万〜100万、好ましくは15万〜70万である。10万未満では、得られるゴム組成物の強力、耐摩耗性、反発弾性などが十分ではなく、一方、100万を超えると、加工性に劣り、また混練り時のフィラー分散性が悪化し、強力、耐摩耗性、反発弾性等が悪化する。
本発明で得られる変性溶液重合ジエン系ゴムのムーニー粘度(MVと略し、 測定条件を表記する場合はML1+4 /100℃とする。)は20〜150の範囲であることが好ましく、20未満では強力、耐摩耗性、反発弾性が悪化し、一方、150を超えると加工性等が低下する。
本発明での変性溶液重合ジエン系ゴムのジエン部分のビニル含量は一般的に20〜80%の範囲で変えられる。ジエン系ゴムの加硫物性を考慮すると、30〜70%で変えるのが好ましい。耐摩耗性を重視する場合のビニル含量は低めにし、濡れた路面でのブレーキ性能を重視する場合のビニル含量は高めにする。
本発明の変性溶液重合ジエン系ゴムを含有した重合反応溶液に伸展油を添加することができる。伸展油としてはゴム工業において通常使用されるものが使用でき、パラフィン系伸展油、芳香族系伸展油、ナフテン系伸展油などがあげられる。
伸展油の流動点は、好ましくは−20〜50℃、より好ましくは−10〜30℃である。この範囲であれば、伸展しやすく、引張特性と低発熱性のバランスに優れたゴム組成物が得られる。伸展油の好適なアロマ炭素含有量(CA%、クルツ分析法)は、好ましくは20%以上、より好ましくは25%以上であり、また、伸展油の好適なパラフィン炭素含有量(CP%)は、好ましくは55%以下、より好ましくは45%である。CA%が小さすぎたり、CP%が大きすぎたりすると、引張特性が不十分となる。伸展油の中の多環芳香族系化合物の含有量は、好ましくは3%未満である。この含有量は、IP346法(英国のThe Institute Petroleumの検査方法)により測定される。
伸展油の含有量は、ゴム組成物100重量部に対して、好ましくは1〜50重量部、より好ましくは5〜30重量部である。伸展油の含有量がこの範囲にあると、シリカを配合したゴム組成物の粘度が適度となり、かつ引張特性および低発熱性のバランスに優れる。
本発明の変性溶液重合ジエン系ゴムをタイヤ用ゴム組成物として使用する場合は、本発明の効果を本質的に損なわない範囲で、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、乳化重合スチレンブタジエンゴムなどとブレンドし、シリカおよび/もしくはカーボンブラックなどの補強剤および各種配合剤と、ロールミル、バンバリーミキサーによって混練りしたのち、硫黄、加硫促進剤などを添加して、トレッド、サイドウォール、カーカスなどのタイヤ用ゴムとすることができる。またこれらの組成物はベルト、防振ゴムその他の工業用品にも使用することができる。
本発明の変性溶液重合ジエン系ゴムを、タイヤ、特にタイヤトレッドに使用する場合に充てんされる補強材としては、シリカ等、表面に水酸基をもつフィラーが最適である。さらに、カーボンブラックを併用して用いることもできる。フィラーの充てん量は、全ゴム成分100phrに対し、好ましくは20〜150phr、より好ましくは30〜100phrである。
シリカとしては、例えば、乾式シリカ、湿式シリカ、コロイダルシリカ、沈降シリカなどが挙げられる。これらの中でも、含水ケイ酸を主成分とする湿式シリカが特に好ましい。これらのシリカは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
シリカの一次粒子の粒径は、特に制限されないが、1〜200nmであり、より好ましくは3〜100nmで、特に好ましくは5〜60nmである。シリカの一次粒子の粒径がこの範囲であると、引張特性および低発熱性のバランスに優れる。なお、一次粒子の粒径は、電子顕微鏡や比表面積等で測定できる。
本発明のゴム組成物に、引張特性および低発熱性をさらに改善する目的でゴム配合時に、シランカップリング剤を配合することが好ましい。シランカップリング剤としては、例えば、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリ−iso−プロポキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリブトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、γ−トリメトキシシリルプロピルジメチルチオカルバミルテトラスルフィド、γ−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィドなどのテトラスルフィド類、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリ−iso−プロポキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリブトキシシリルプロピル)ジスルフィド、γ−トリメトキシシリルプロピルジメチルチオカルバミルジスルフィド、γ−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルジスルフィドなどを挙げることができる。
混練時のスコーチを避けられるので、シランカップリング剤は、一分子中に含有される硫黄が4個以下のものが好ましい。さらに好ましくは硫黄が2個以下のものが好ましい。これらのシランカップリング剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
シランカップリング剤の配合量は、シリカ100重量部に対して、好ましくは0.1〜30重量部、より好ましくは1〜20重量部、特に好ましくは2〜10重量部である。
カーボンブラックとしては、N110、N220、N330、N440、N550などのグレードのものが挙げられる。これらのカーボンブラックは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
カーボンブラックの比表面積は、特に制限はないが、窒素吸着比表面積(N2SA)で、好ましくは5〜200m2/g、より好ましくは50〜150m2/g、特に好ましくは80〜130m2/gである。窒素吸着比表面積がこの範囲であると、より引張特性に優れる。また、カーボンブラックのDBP吸着量も、特に制限はないが、好ましくは5〜300ml/100g、より好ましくは50〜200ml/100g、特に好ましくは80〜160ml/100gである。DBP吸着量がこの範囲であると、より引張特性に優れたゴム組成物が得られる。さらに、カーボンブラックとして、特開平5−230290号公報に開示されているセチルトリメチルアンモニウムブロマイドの吸着(CTAB)比表面積が110〜170m2/gであり、24,000psiの圧力で4回繰り返し圧縮を加えた後のDBP(24M4DBP)吸油量が110〜130ml/100gであるハイストラクチャーカーボンブラックを用いることにより、耐摩耗性を改善できる。
カーボンブラックの配合量は、ゴム成分100重量部に対して、1〜50重量部、好ましくは2〜30重量部、特に好ましくは3〜20重量部である。
なお、本発明のゴム組成物には、加硫剤を、全ゴム成分100phrに対して、好ましくは0.5〜10phr、さらに好ましくは1〜6phrの範囲で用いることができる。
加硫剤としては、代表的には硫黄を、また、その他に硫黄含有化合物、過酸化物などを挙げることができる。
また、加硫剤と併用してスルフェンアミド系、グアニジン系、チウラム系などの加硫促進剤を必要に応じた量用いてもよい。さらに、亜鉛華、加硫助剤、老化防止剤、加工助剤などを必要に応じた量用いてもよい。
さらに、本発明の変性溶液重合ジエン系ゴムを使用して得られるゴム組成物の各種配合剤は、特に限定されないが、混練り時の加工性改良、あるいはウェットスキッド特性、反発弾性、耐摩耗性のバランスを更に向上させる目的で、他の伸展油や通常のゴム組成物に配合される加硫剤、加硫促進剤、亜鉛華、老化防止剤、スコーチ防止剤、タッキファイァー、他の充てん剤などの各種の配合剤のほか、相溶化剤、例えばエポキシ基含有化合物、カルボン酸化合物、カルボン酸エステル化合物、ケトン化合物、エーテル化合物、アルデヒド化合物、水酸基含有化合物およびアミノ基含有化合物から選択される有機化合物であるか、またはアルコキシシラン化合物、シロキサン化合物およびアミノシラン化合物から選択されるシリコーン化合物を混練り時に添加することもできる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。なお、重合体の物性は、下記の方法に従って測定した。
重合体の重量平均分子量(Mw)の測定はゲルパーミエーションクロマトグラフィ「GPC;東ソー製HLC−8020、カラム;東ソー製GMHXL(2本直列)」により行い、示差屈折率(R1)を用いて、単分散ポリスチレンを標準としてポリスチレン換算で行った。
第1表と第2表に示すカップリング効率(Cp)は次のように計算した。
「Sn化合物による4分岐構造(Cp)」は四塩化スズを用いた場合、GPCチャートの未カップリングのジエン系ゴムの分子量のピーク面積と、ほぼ4倍の分子量のカップリングしたジエン系ゴムに対応するピーク面積の割合より求めた。この構造はスチーム凝固しても実質的にカップリング効率に変化はなかった。
「Si化合物による2分岐構造以上(Cp)」のサンプルは十分に窒素置換した容器にシラン化合物変性直後の重合溶液を取出し、希釈後分析した。GPCチャートのカップリング前のほぼ2倍の分子量のピーク面積の全ピーク面積に対する割合から求めた。本発明の条件ではシラン化合物変性後のGPCチャートでは3分岐構造に対応するピーク面積は実質的に無視することができた。
「スチーム凝固後の2分岐構造以上(Cp)」はシラン化合物で変性されたジエン系ゴムもスチーム凝固すると、3分岐構造以上の割合が増加し、スズ化合物でカップリングされたピークと重なった。そのため、カップリング前分子量の2倍以上のピーク面積の割合より求めた。
「スチーム凝固後の増加カップリング効率増加量(ΔCp=Cp−Cp−Cp)」はスチーム凝固前と後のカップリング効率の差である。この値が大きいほど一般的に保存安定性が増加する。
第1表と第2表に示す「スチーム凝固試験」は次のように行い、下記の基準によって判定した。スチーム凝固は撹拌機つき50Lの容器に通常の分散剤を入れ、スチームで90℃に加熱し、常に90℃以上を保ちながら、35個の直径3mmの穴の開いた容器から重合溶液1 Lを5分間かけて落下させ、60分間撹拌した。生成するクラム形状等1〜5で数値化した。数値が大きいほどスチーム凝固試験は良好である。
5:クラムの大きさが揃い、撹拌を続けてもクラム同士が凝着しない。
(工業生産で大きな問題は発生しないと推定される。)
3:クラムの大きさは少し不揃いであり、撹拌を続けるとクラム同士の凝着量が増加する。(工業生産で問題が発生し、何らかの対策が必要と推定される。)
1:クラムは不揃いで、落下後すぐにクラム同士の凝着が始まる。
(工業生産で大きな問題が発生し、生産できないか、何らの大きな技術的対策が必須である。)
4、2:はそれぞれの中間である。
重合体中のスチレン単位含有量は1H‐NMRスペクトルの積分比より算出した。重合体のガラス転移点(Tg)はパーキンエルマー社製の示差走査熱分析機(DSC)7型装置を用い、−100℃まで冷却した後に10℃/minで昇温する条件で測定した。
混練り特性、加硫ゴムの物性を下記の方法で測定すると共に、ゴム組成物のムーニー粘度を下記のようにして測定した。
ゴム組成物の加硫物作成のための混練りは、JIS K6299:2001「ゴム−試験用試料の作製方法」に従った。
加硫剤を含まないゴム組成物の混練条件(A練り)は東洋精機製作所(株)製のラボプラストミルバンバリー形ミキサーを用い、充てん率が約65%(体積比)、ローター回転数が50rpm、混練り開始温度を90℃で実施した。
A練り後のゴム組成物に加硫剤を配合する混練条件(B練り)は(株)ダイハンDaihan Co., Ltd.製8インチロールを用いて、室温で加硫剤を配合した。
粘弾性試験の温度分散は「TA INSTRUMENTS 製粘弾性測定装置RSA3」を用いて、JIS K7244−7:2007「プラスチック−動的機械特性の試験方法−第7部:ねじり振動―非共振法」に従って、測定周波数が10Hz、測定温度が−50〜80℃、動的ひずみが0.1%、昇温速度が4℃/minで、試験片形状が「幅5mm×長さ40mm×厚さ1mm」のサンプルで測定した。
tan δ(60℃)が小さい程、低発熱性である。
(2)引張特性は切断時の強力(T)、モジュラス、破断時延び等をJIS K6251:2004に従って測定した。
耐摩耗性はJIS K6264−2:2005「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−耐摩耗性の求め方−第2部:試験方法」に従って、アクロン摩耗試験、B法で、加硫ゴム組成物の摩耗量を測定した。コントロールサンプルの耐摩耗性を100として、耐摩耗指数として指数表示した。指数が大きい方が良好である。
ムーニー粘度はJIS K6300−2001に準じ、100℃にてムーニー粘度[ML1+4 /100℃]を測定した。
第1表と第2表に示すムーニー粘度は次のように計算した。
「スチーム凝固・乾燥後のMV(a)」はスチーム凝固したクラムをロールの温度110℃で、30分間乾燥後、ムーニー粘度を測定した。
「130℃ロールミル後のMV(b)」は、このゴムを乾燥温度をさらに130℃に上げてロールミルで、20分間通した後で、ムーニー粘度を測定した。
「ΔMV」は上記で測定したMVの差、(b−a)で示されるMVの増加量であり、この値が小さいほど、保存安定性は良好である。
[実施例1]および[比較例1]
内容積が10Lのオートクレーブを乾燥窒素で十分に置換し、5500gのシクロヘキサン、を入れ、556mg(3.02mmol)の2,2−ジ(2−テトラヒドロフリル)プロパン(DTHFP),200g(1.92mol)のスチレン、760g(14.05mol)の1,3−ブタジエンをオートクレーブに入れた。オートクレーブ内の温度を25℃に調整後、別容器のシクロヘキサン中で10gのイソプレンと428mg(5.03mmol)のピペリジン、322mg(5.03mmol)のn−ブチルリチウムの反応物を全量オートクレーブに添加して重合を開始した。重合は断熱的に昇温し、最高温度が88℃に達した。この時点で、30gの1,3−ブタジエンを追加し、さらに5分間重合を行った。その後、52.4mg(0.201mmol)の四塩化スズを添加し、5分間反応した。ここで、オートクレーブから20mLの重合溶液を十分に窒素置換した容器に分析用として抜き出し、後ほど希釈してGPC分析を行い、残りはスチーム凝固した。引続いて1.29g(4.20mmol)のメチルトリス[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]シランをオートクレーブに加え、15分間反応した。GPC分析によると、活性ジエン系ゴムとシラン化合物のモル比は1.3であった。さらに213mg(1.26mmol)の四塩化ケイ素を添加して5分間反応した。最後に2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを重合溶液に加えた。3000gの重合溶液は直脱法で乾燥した。このゴムを(比較例1)とした。 残りの溶液はスチーム凝固法で脱溶し、110℃のロールで乾燥した。このゴムを(実施例1)とした。GPC分析、ジエン系ゴム中のスチレン含量、ビニル含量等の分析結果を第1表にまとめた。実施例1と比較例1の違いは乾燥方法であるが、比較例1の直脱乾燥方法では保存安定性に大きな差が出ており、工業生産には大きな課題である。
[比較例2]
実施例1で、重合開始剤として用いたn−ブチルリチウムの半分の当量に相当する163mgの四塩化スズを添加した以外は実施例1と同様に変性溶液重合ジエン系ゴムを製造した。分析結果を第1表にまとめた。Sn化合物による4分岐構造が実施例1に比較して、およそ3倍に増加している。
[実施例2]
実施例1で、予備重合に用いたイソプレンを無くした以外は実施例1と同様に変性溶液重合ジエン系ゴムを製造した。分析結果を第1表にまとめた。製造に関しては特に大きな差は見られない。
[比較例3]
実施例1で、四塩化スズでカップリングすることを無くした以外は実施例1と同様に変性溶液重合ジエン系ゴムを製造した。分析結果を第1表にまとめた。スチーム凝固試験でクラム同士が凝着する現象がみられ、工業生産には大きな問題である。
[実施例3]
実施例1で、予備重合に用いたイソプレンを無くし、さらに四塩化ケイ素の添加を無くした以外は実施例1と同様に変性溶液重合ジエン系ゴムを製造した。分析結果を第1表にまとめた。製造に関してはスチーム凝固試験がわずかに悪くなったが、これ以外は大きな差は見られない。
[実施例4]
内容積が10Lのオートクレーブを乾燥窒素で十分に置換し、5500gのシクロヘキサンを入れ、154gのテトラヒドロフラン(THF),200g(1.92mol)のスチレン、760g(14.05mol)の1,3−ブタジエンをオートクレーブに入れた。オートクレーブ内の温度を25℃に調整後、428mg(5.03mmol)のピペリジン、322mg(5.03)mmol)のn−ブチルリチウムを順次オートクレーブに直接添加して重合を開始した。重合は断熱的に昇温し、最高温度が91℃に達した。この時点で、40gの1,3−ブタジエンを追加し、さらに5分間重合を行った。その後、52.4mg(0.201mmol)の四塩化スズを添加し、5分間反応した。ここで、オートクレーブから20mLの重合溶液を十分に窒素置換した容器に分析用として抜き出し、後ほど希釈してGPC分析を行い、残りはスチーム凝固した。引続いて0.861g(4.83mmol)のメチルトリエトキシシランをオートクレーブに加え、15分間反応した。GPC分析によると、活性ジエン系ゴムとシラン化合物のモル比は1.5であった。さらに213mg(1.26mmol)の四塩化ケイ素を添加して5分間反応した。最後に2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを重合溶液に加えた。この溶液はスチーム凝固法で脱溶し、110℃のロールで乾燥した。このゴムを(実施例4)とした。分析結果は第2表にまとめた。
[実施例5]
実施例4で、スチレンの量を250gに増加し、最初の1,3−ブタジエンを710g減量し、ピペリジンを使用しなかった以外は実施例4と同様に変性溶液重合ジエン系ゴムを製造した。分析結果を第2表にまとめた。製造に関しては大きな差は見られない。
[実施例6]
実施例4で、メチルトリエトキシシランの代わりに等モルの(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)トリエトキシシラン使用した以外は実施例4と同様に変性溶液重合ジエン系ゴムを製造した。分析結果を第2表にまとめた。製造に関しては大きな差は見られない。
[実施例7]
実施例6で、シラン化合物添加後に四塩化ケイ素を使用しなかった以外は実施例6と同様に変性溶液重合ジエン系ゴムを製造した。分析結果を第2表にまとめた。スチーム凝固試験が少し悪くなったが、他の製造に関しては大きな差は見られない。
[比較例4]
実施例6で、重合開始剤成分のピペリジンと重合後に四塩化スズ、シラン化合物添加後に四塩化ケイ素を使用しなかった以外は実施例6と同様に変性溶液重合ジエン系ゴムを製造した。分析結果を第2表にまとめた。スチーム凝固試験が悪くなり、保存安定性も大きく悪化した。
[実施例8〜実施例14および比較例5〜比較例7]
実施例1〜実施例7と比較例2〜比較例4で試作した変性溶液重合ジエン系ゴムを第3表の加硫物性配合処方に従って配合し、加硫物性を評価した。評価結果は第4表に示した。比較例1は保存安定性が非常に悪く、工業性の可能性が低いので物性評価を省略した。
第4表には配合MVと引張強さ、切断時延び、M300/M100のモジュラス比、アクロン耐摩耗性、動的粘弾性試験結果を示した。指数表示の物性値は比較例5を100として表し、いずれの項目も数値が大きいほど良好な物性を示す。
補強性の目安となるモジュラス比が大きい値、配合MVは低い値の方が良好である。比較例5は低い配合MVであるが、モジュラス比が小さく、シリカとの補強性が低いと考えられ、加硫物性は良くない。
引張強さはシリカとの補強性が高いほど、大きな値となり、アクロン耐摩耗性と相関関係が高い。
tan δ(0℃)は主にジエン系ゴムのスチレン含量とビニル構造に支配され、本発明で試作のジエン系ゴムはいずれも顕著な差は無かった。
tan δ(60℃)はシリカとの補強性やシリカの分散性に影響され、補強性が高く、分散性の良いほど、大きな数値を示す。
これらの物性評価結果等から、本発明の変性溶液重合ジエン系ゴムは生産性が良好で、保存安定性が高く、しかも加硫物性が良好である。

Claims (10)

  1. i)共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を炭化水素中で、有機リチウム化合物の存在下で重合を開始し、
    ii)重合終了後に式(1)で示されるスズ化合物を添加して、スズ化合物でカップリングされたジエン系ゴムの3分岐構造以上の成分がGPCチャートでの分子量分布のピーク面積基準で5〜30%になるように処理し、
    iii)引続いて式(2)で示されるシラン化合物を添加して、シラン化合物でカップリングされたジエン系ゴムの2分岐構造以上の成分がGPCチャートでの分子量分布のピーク面積基準で30%以下になるように処理し、
    iv)得られた重合体組成物をスチーム凝固、乾燥して、カップリングされたジエン系ゴムの2分岐構造以上の成分がスチーム凝固前の状態に対してGPCチャートでの分子量分布のピーク面積基準で10〜50%増加させる、変性溶液重合ジエン系ゴムの製造方法。
    ここで、Rは炭素数が1〜12からなるアルキル基もしくは芳香族基、アリル基であり、Xはヨウ素もしくは臭素、塩素のいずれかのハロゲン化合物であり、nは整数で、0か1である。
    ここで、Rは炭素数が1〜12からなるアルキル基もしくは芳香族基、アリル基、あるいはこれらの官能基に窒素原子を含むアルキル基もしくは芳香族基、アリル基であり、Rは炭素数が1〜12のアルキル基もしくは芳香族基、アリル基、あるいはこれらの官能基に酸素原子および、または窒素原子を含むアルキル基もしくは芳香族基、アリル基であり、mは整数で、2〜4である。
  2. スチーム凝固・乾燥後に、更にその後の130℃のロールミルで20分間熱処理した場合に、スチーム凝固・乾燥後のムーニー粘度(a)が、前記熱処理後のムーニー粘度(b)に対して10以下しか変動しない、請求項1に記載の変性溶液重合ジエン系ゴムの製造方法。
  3. 有機リチウム化合物と二級アミン化合物の共存下で重合を開始する請求項1または2に記載の変性溶液重合ジエン系ゴムの製造方法。
  4. 有機リチウム化合物でイソプレンを予備重合後、他の共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を重合する請求項1または請求項2に記載の変性溶液重合ジエン系ゴムの製造方法。
  5. 有機リチウム化合物と二級アミン化合物、イソプレンの共存下で予備重合後、他の共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を重合する請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の変性溶液重合ジエン系ゴムの製造方法。
  6. 前掲iv)工程のスチーム凝固・乾燥が、カップリングされたジエン系ゴムの2分岐構造以上の成分がスチーム凝固・乾燥前の状態に対してGPCチャートでの分子量分布のピーク面積基準で20〜40%増加するようになされた請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の変性溶液重合ジエン系ゴムの製造方法。
  7. 有機リチウム化合物で全モノマーの10重量%以下のイソプレンを予備重合後、他の共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を重合する請求項4または5に記載の変性溶液重合ジエン系ゴムの製造方法。
  8. 前掲iii)工程後、iv)工程の前に式(4)の条件を満たす量の式(3)で示されるハロゲン化金属化合物を添加してから、iv)工程のスチーム凝固・乾燥を行う請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の変性溶液重合ジエン系ゴムの製造方法。
    ここで、Mはスズ原子かケイ素原子であり、Rは炭素数が1〜12からなるアルキル基もしくは芳香族基、アリル基、カルボキシル基であり、Xはヨウ素もしくは臭素、塩素のいずれかのハロゲン化合物、pは整数で、0か1である。
    ここで、Lは重合開始に添加した有機リチウム化合物のモル数であり、Aは添加した式(1)のスズ化合物のモル数であり、Bは添加した式(3)で示すハロゲン化金属化合物のモル数であり、nとpはそれぞれ式(1)と式(3)で表す整数である。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の製造方法で得られた変性溶液重合ジエン系ゴムを少なくとも20phr以上含む全ゴム成分100phrに対して、少なくともシリカ20〜150phrを含むゴム組成物。
  10. 請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の製造方法で得られた変性溶液重合ジエン系ゴムを少なくとも20phr以上含む全ゴム成分100phrに対して、少なくともシリカ20〜150phrとカーボンブラックを5〜30phrを含むゴム組成物。
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