JP6495703B2 - アプリケーションシートおよびアプリケーションシート付き粘着シート - Google Patents

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Description

本発明は、空気溜まりやブリスターを防止または除去することのできる粘着シートを被着体に貼付するときに、その表面に積層された状態で使用されるアプリケーションシート、および当該粘着シートに当該アプリケーションシートが積層されてなるアプリケーションシート付き粘着シートに関するものである。
粘着シートを手作業で被着体に貼付する際に、被着体と粘着面との間に空気溜まりができ、粘着シートの外観を損ねてしまうことがある。このような空気溜まりは、特に粘着シートの面積が大きい場合に発生し易い。
また、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂材料は、加熱により、または加熱によらなくても、ガスを発生することがあるが、このような樹脂材料からなる被着体に粘着シートを貼付した場合には、被着体から発生するガスによって粘着シートにブリスター(ふくれ)が生じることとなる。
上記のような問題を解決するために、特許文献1および2には、基材と粘着剤層とを備え、一方の面から他方の面に貫通する貫通孔がレーザ加工等により複数形成されている粘着シートが提案されている。かかる粘着シートによれば、粘着剤層側の空気やガスを貫通孔から粘着シートの基材側に抜くことにより、粘着シートの空気溜まりまたはブリスターを防止することが可能である。なお、本明細書では、粘着シートの貫通孔を通して粘着剤層側から基材側に空気またはガスが抜けることを「エア抜け」といい、そのような性質を「エア抜け性」という場合がある。
しかしながら、粘着シートの基材として、薄いものまたは柔らかいものを使用した場合には、粘着シートのコシ(剛性)がなく貼りづらい、粘着シートが伸び易い等の問題が生じる。また、粘着シートは、場合によっては、高温状態で被着体に貼付されることがあるが、高温状態では粘着シートは軟化して伸び易い。粘着シートが伸びると、粘着シートの被着体に対する貼付位置の精度が低下するおそれがある。一方、基材の種類によっては、貼付時に表面に傷が付き易いものがある。
この問題を解決するために、粘着シートの基材側の面にアプリケーションシートを積層した上で、粘着シートを被着体に貼付することが提案されている。これにより、粘着シートのコシが補強され、被着体に貼り易くなるとともに、粘着シートの伸びが抑制される。
ここで、アプリケーションシートを、前述の貫通孔を有する粘着シートに積層してしまうと、貫通孔がアプリケーションシートによって塞がれてしまう。そこで、アプリケーションシートに、粘着シートの貫通孔に連通した通気路または貫通孔を設けることが提案されている。例えば、特許文献1では、粘着シートの貫通孔に連通する通気路として、端縁部まで連続する凹溝が設けられたアプリケーションシートが開示されている(特許文献1の請求項1および2等)。また、特許文献2では、粘着シートに貫通孔を形成するときに、粘着シートに積層されたアプリケーションシートをも貫通するように貫通孔を形成することが開示さている(特許文献2の明細書の段落0040)。これらのアプリケーションシートを使用することで、粘着シートの被着体への貼り易さおよび粘着シートの伸びの抑制が得られるとともに、空気溜まりから空気を除去することが可能となる。
特開2008−037060号公報 特開2005−075953号公報
しかしながら、特許文献1のように、アプリケーションシートに凹溝を設けることは製造コストを増大させ、さらに、アプリケーションシートと粘着シートとの積層を、凹溝の位置と貫通孔の位置とを合せながら行う必要があり、非常に困難な作業となる。
また、一般に、レーザ加工により貫通孔を形成する場合、貫通孔には、レーザ光源側からその反対側に向かって先細るテーパがつく傾向がある。特に、対象物の厚さが厚くなるほど、より深い位置までレーザ光を照射する必要があり、貫通孔の孔径は全体的に広がる。
したがって、特許文献2のように、レーザ加工によって、粘着シートとアプリケーションシートに対して同時に貫通孔を形成しようとすると、粘着シート単独の場合よりも、粘着シートの貫通孔の孔径は大きくなってしまう。特に、レーザ加工は、粘着シートとアプリケーションシートとの積層体をロール等に支持して行われるが、レーザ光によってロールが傷つくのを防ぐため、当該積層体には、ロール側の面に保護シートをさらに積層する必要がある。これにより積層体の厚さはさらに厚くなり、孔径がより大きくなる。粘着シートの貫通孔の孔径が大きいと、貫通孔が目立つようになり、外観が損なわれる。また、優れた外観の粘着シートを得るために、粘着シートの貫通孔とアプリケーションシートの貫通孔とを別々に形成した後、これらのシートを貼合することも可能であるが、この場合、貫通孔同士の位置を合わせることが非常に困難となる。
本発明は、上記のような実状に鑑みてなされたものであり、エア抜けが可能なように粘着シートに積層することが容易であり、粘着シートの外観を損なうことがないアプリケーションシート、およびそのようなアプリケーションシートと粘着シートとが積層されたアプリケーションシート付き粘着シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1に本発明は、基材と粘着剤層とを備え、一方の面から他方の面に貫通する貫通孔が複数形成されている粘着シートを被着体に貼付するときに、前記粘着シートの前記粘着剤層とは反対側の面に積層された状態で使用されるアプリケーションシートであって、前記アプリケーションシートが、一方の面から他方の面に貫通する複数の貫通孔を有し、前記アプリケーションシートの貫通孔の大きさが、少なくとも、前記粘着シートの1個の貫通孔の全体が入る大きさであることを特徴とするアプリケーションシートを提供する(発明1)。
上記発明(発明1)に係るアプリケーションシートの貫通孔は、少なくとも粘着シートの1個の貫通孔の全体が入り、非常に大きい。したがって、アプリケーションシートと粘着シートとを積層する際に、それらの貫通孔同士の重なりが生じるよう配置して、エア抜け性を確保することが容易である。さらに、アプリケーションシートの貫通孔と粘着シートの貫通孔とを同時に形成する必要がないため、粘着シートの貫通孔を最適な条件で形成することができ、適度な孔径の貫通孔を有した優れた外観を有する粘着シートの使用が可能となる。
第2に本発明は、基材と粘着剤層とを備え、一方の面から他方の面に貫通する孔径0.1〜300μmである貫通孔が30〜50,000個/100cmの密度で複数形成されている粘着シートを被着体に貼付するときに、前記粘着シートの前記粘着剤層とは反対側の面に積層された状態で使用されるアプリケーションシートであって、前記アプリケーションシートが、一方の面から他方の面に貫通する複数の貫通孔を有し、前記アプリケーションシートの貫通孔の孔径が、0.75〜20mmであることを特徴とするアプリケーションシートを提供する(発明2)。
上記発明(発明2)に係るアプリケーションシートの貫通孔は、孔径が0.75〜20mmであり、粘着シートの貫通孔と比較して非常に大きい。したがって、アプリケーションシートと粘着シートとを積層する際に、それらの貫通孔同士の重なりが生じるよう配置して、エア抜け性を確保することが容易である。さらに、アプリケーションシートの貫通孔と粘着シートの貫通孔とを同時に形成する必要がないため、粘着シートの貫通孔を最適な条件で形成することができ、適度な孔径の貫通孔を有した優れた外観を有する粘着シートの使用が可能となる。
第3に本発明は、基材と粘着剤層とを備え、一方の面から他方の面に貫通する貫通孔がレーザ加工により複数形成されている粘着シートを被着体に貼付するときに、前記粘着シートの前記粘着剤層とは反対側の面に積層された状態で使用されるアプリケーションシートであって、前記アプリケーションシートが、一方の面から他方の面に貫通する複数の貫通孔を有し、前記アプリケーションシートの貫通孔が、打ち抜き加工、針加工、マイクロドリルを用いた穿孔またはウォータージェット加工により形成されていることを特徴とするアプリケーションシートを提供する(発明3)。
上記発明(発明3)に係るアプリケーションシートの貫通孔は、打ち抜き加工、針加工、マイクロドリルを用いた穿孔またはウォータージェット加工といった方法で形成され、粘着シートの貫通孔はレーザ加工で形成されるため、アプリケーションシートの貫通孔を、粘着シートの貫通孔と比較して非常に大きく形成することが可能である。そのため、アプリケーションシートと粘着シートとを積層する際に、それらの貫通孔同士の重なりが生じるよう配置して、エア抜け性を確保することが容易である。さらに、粘着シートの貫通孔は、アプリケーションシートの貫通孔とは別に、レーザ加工により最適な条件で形成されるため、適度な孔径の貫通孔を有した優れた外観を有する粘着シートの使用が可能となる。
上記発明(発明1〜3)において、前記アプリケーションシートの貫通孔の孔径に対する、前記アプリケーションシートの隣り合う一の貫通孔の端から他の貫通孔の端までの最短距離の比が、0.5〜3.5であることが好ましい(発明4)。
上記発明(発明1〜3)において、前記アプリケーションシートの一方の面の面積に対する、前記アプリケーションシートの貫通孔の断面積の総和の比が、0.04〜0.35であることが好ましい(発明5)。
上記発明(発明1〜5)において、前記アプリケーションシートの貫通孔の平面視形状は、円形状であることが好ましい(発明6)。
上記発明(発明1〜6)において、前記アプリケーションシートの端部から5mm以内の領域には、前記アプリケーションシートの貫通孔が存在しないことが好ましい(発明7)。
第4に本発明は、基材と粘着剤層とを備え、一方の面から他方の面に貫通する貫通孔が複数形成されている粘着シートと、前記粘着シートの前記粘着剤層とは反対側の面に積層された前記アプリケーションシート(発明1〜7)とを備えたことを特徴とするアプリケーションシート付き粘着シートを提供する(発明8)。
上記発明(発明8)において、前記粘着シートの貫通孔の密度が、30〜50,000個/100cmであることが好ましい(発明9)。
上記発明(発明8,9)において、前記粘着シートの貫通孔の孔径が、0.1〜300μmであることが好ましい(発明10)。
本発明によれば、エア抜けが可能なように粘着シートに積層することが容易であり、粘着シートの外観を損なうことがないアプリケーションシート、およびそのようなアプリケーションシートと粘着シートとが積層されたアプリケーションシート付き粘着シートが提供される。
本発明の一実施形態に係るアプリケーションシート付き粘着シートの断面図である。 図1に示されるアプリケーションシート付き粘着シートを、アプリケーションシート側からみた平面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
〔アプリケーションシート〕
本発明の実施形態の一つは、アプリケーションシートである。図1には、本実施形態に係るアプリケーションシートを含む、アプリケーションシート付き粘着シートの断面図が示されている。
図1に示すように、アプリケーションシート付き粘着シート2では、本実施形態に係るアプリケーションシート1と、粘着シート3と、剥離シート4とがこの順で積層されている。
本実施形態に係るアプリケーションシート1は、基材11と、基材11の一方の面に積層された粘着剤層12とを含む。また、アプリケーションシート1には、一方の面から他方の面に貫通する複数の貫通孔13が設けられている。
粘着シート3は、基材31と、基材31の一方の面に積層された粘着剤層32とを含む。基材31は、アプリケーションシート1の粘着剤層12と接しており、粘着剤層32は、剥離シート4と接している。また、粘着シート3には、一方の面から他方の面に貫通する複数の貫通孔33が設けられている。
第1の実施形態に係るアプリケーションシートでは、アプリケーションシートの貫通孔の大きさが、少なくとも、粘着シートの1個の貫通孔の全体が入る大きさである。このように、アプリケーションシートの貫通孔が粘着シートの貫通孔と比較して十分な大きさを有することにより、アプリケーションシートと粘着シートとを積層する際に、それらの貫通孔同士の重なりが生じるよう配置して、エア抜け性を確保することが容易となる。さらに、アプリケーションシートの貫通孔と粘着シートの貫通孔とを同時に形成する必要がないため、粘着シートの貫通孔を最適な条件で形成することができ、適度な孔径の貫通孔を有し、優れた外観を有する粘着シートの使用が可能となる。
なお、本実施形態に係るアプリケーションシートでは、粘着シートに積層する際に、アプリケーションシートの貫通孔に連通した粘着シートの貫通孔が存在していれば、粘着シートの貫通孔の一部がアプリケーションシートにより塞がれてもよい。図2は、図1に示されるアプリケーションシート付き粘着シートを、アプリケーションシート側からみた平面図である。図2のアプリケーションシート付き粘着シート2では、アプリケーションシート1の貫通孔13と重なる位置に、粘着シートの貫通孔33Aが存在している。なお、図2では、貫通孔13と重ならない位置に存在し、アプリケーションシート1によって覆われた貫通孔33Bを破線で表している。図2に示すように、貫通孔13と貫通孔33Aとが連通していることにより、粘着シートと被着体との間に溜まった空気は、貫通孔33Aおよび貫通孔13を順に通って排出される。また、貫通孔33A以外の位置に存在する空気も、貫通孔33Aの位置まで移動させることで貫通孔33Aおよび貫通孔13を通して排出できる。
第2の実施形態に係るアプリケーションシートでは、アプリケーションシートの貫通孔の孔径が、0.75〜20mmである。また、粘着シートの貫通孔の孔径が0.1〜300μmであり、密度が30〜50,000個/100cmである。このように、アプリケーションシートの貫通孔が十分に大きいことにより、アプリケーションシートと粘着シートとを積層する際に、それらの貫通孔同士の重なりが生じるよう配置して、エア抜け性を確保することが容易となる。なお、粘着シートとアプリケーションシートとを任意の位置で積層したとしても、アプリケーションシートの貫通孔に連通した粘着シートの貫通孔を得ることができる。さらに、アプリケーションシートの貫通孔と粘着シートの貫通孔とを同時に形成する必要がないため、粘着シートの貫通孔を最適な条件で形成することができ、適度な孔径の貫通孔を有し、優れた外観を有する粘着シートの使用が可能となる。
第3の実施形態に係るアプリケーションシートでは、貫通孔が、打ち抜き加工、針加工、マイクロドリルを用いた穿孔またはウォータージェット加工により形成されており、粘着シートの貫通孔はレーザ加工によって形成されている。したがって、アプリケーションシートの貫通孔を、粘着シートの貫通孔と比較して非常に大きく形成することが可能であるため、アプリケーションシートと粘着シートとを積層する際に、それらの貫通孔同士の重なりが生じるよう配置して、エア抜け性を確保することが容易である。さらに、粘着シートの貫通孔は、アプリケーションシートの貫通孔とは別に、レーザ加工により最適な条件で形成することができ、適度な孔径の貫通孔を有し、優れた外観を有する粘着シートの使用が可能となる。
本実施形態に係るアプリケーションシートの詳細について、以下に説明する。
1.アプリケーションシート
図1に示されるように、本実施形態のアプリケーションシート1は、基材11と、基材11の一方の面に積層された粘着剤層12とを備える。また、アプリケーションシート1は、一方の面から他方の面に貫通する複数の貫通孔13を有する。貫通孔13の大きさは、アプリケーションシート1に積層される粘着シート3の貫通孔33よりも大きい。
貫通孔13の大きさは、少なくとも1個の貫通孔33の全体が入る大きさであることが好ましく、特に、隣り合う2個以上の貫通孔33が入る大きさであることが好ましい。このように、貫通孔13が貫通孔33と比較して非常に大きいことにより、図2に示すように、貫通孔13に連通した貫通孔33Aが生じるように、アプリケーションシート1と粘着シート3とを積層することが容易となる。
また、アプリケーションシート1の貫通孔13の孔径は、0.75〜20mmであることが好ましく、特に1〜15mmであることが好ましく、さらには2〜10mmであることが好ましい。さらに、粘着シート3における貫通孔33の孔径は0.1〜300μmであり、密度は30〜50,000個/100cmであることが好ましい。貫通孔13の孔径が0.75mm以上であり、十分に大きいことにより、図2に示すように、貫通孔13に連通した貫通孔33Aが生じるように、アプリケーションシート1と粘着シート3とを積層することが容易となる。一方、貫通孔13の孔径が20mm以下であることで、貫通孔13が過度に大きくなることがなく、アプリケーションシート1の強度が十分なものとなる。なお、貫通孔33の孔径および密度が上記範囲にあることにより、粘着シート3とアプリケーションシート1とを任意の位置で積層したとしても、貫通孔13に連通した貫通孔33を確実に得ることができる。
アプリケーションシート1の貫通孔13は、打ち抜き加工、針加工、マイクロドリルを用いた穿孔またはウォータージェット加工により形成されたものであることが好ましい。さらに、粘着シート3の貫通孔33は、レーザ加工により形成されたものであることが好ましい。打ち抜き加工としては、例えば、パンチングまたはダイカットを行うことができる。これらの貫通孔が別々に形成されることにより、アプリケーションシート1の貫通孔13を、粘着シートの貫通孔33と比較して非常に大きく形成することができる。そのため、図2に示すように、貫通孔13に連通した貫通孔33Aが生じるように、アプリケーションシート1と粘着シート3とを積層することが容易となる。なお、粘着シート3の貫通孔33を、レーザ加工により形成することにより、適度な孔径を有する貫通孔33を形成することができ、優れた外観の粘着シート3を得ることができる。
アプリケーションシート1の貫通孔13の密度に関し、貫通孔13の孔径に対する、隣り合う一の貫通孔13の端から他の貫通孔13の端までの最短距離の比は、0.5〜3.5であることが好ましく、特に0.7〜2.5であることが好ましい。当該比が0.5以上であることにより、アプリケーションシート1における貫通孔13の数が過剰になることがなく、アプリケーションシート1が十分な強度を有することとなる。また、当該比が3.5以下であることにより、貫通孔13の数が十分となり、空気の排出を良好に行うことができる。
また、アプリケーションシート1の貫通孔13の密度に関し、アプリケーションシートの一方の面の面積に対する、アプリケーションシートの貫通孔の断面積の総和の比は、0.04〜0.35であることが好ましく、特に0.06〜0.27であることが好ましい。当該比が0.35以下であることにより、アプリケーションシート1における貫通孔13の数が過剰になることがなく、アプリケーションシート1が十分な強度を有することとなる。また、当該比が0.04以上であることにより、貫通孔13の数が十分となり、空気の排出を良好に行うことができる。
アプリケーションシート1の貫通孔13の平面視形状、すなわち貫通方向に対して垂直な断面における形状は、特に限定されるものではなく、例えば、正円、楕円またはそれらの変形形状等の円形状であってよく、また、三角形、四角形、六角形またはそれらの変形形状等の多角形状であってよい。特に、貫通孔13の平面視形状は、円形状であることが好ましい。円形状の貫通孔は破断しにくく、そのため、アプリケーションシート1は高い強度を有する。
アプリケーションシート1における貫通孔13の存在する位置は、特に限定されず、貫通孔13は、アプリケーションシート1にランダムに存在してもよく、または整列して存在してもよい。しかしながら、アプリケーションシート1の端部から5mm以内の領域には、貫通孔13が存在しないことが好ましく、特に端部から10mm以内の領域に貫通孔13が存在しないことが好ましい。端部から5mm以内の領域に貫通孔13が存在しないことにより、アプリケーションシート1の端部の強度がより高くなり、アプリケーションシート付き粘着シート2を被着体に貼付する際により貼付し易くなる。
粘着シート3の貫通孔33の孔径に対する、アプリケーションシート1の貫通孔13の孔径の比は、7〜500,000であることが好ましく、特に50〜1,000であることが好ましく、さらには100〜250であることが好ましい。当該比が7以上であることにより、貫通孔13は貫通孔33と比較して非常に大きくなり、図2に示すように、貫通孔13に連通した貫通孔33Aが生じるように、アプリケーションシート1と粘着シート3とを積層することが容易となる。一方、当該比が500,000以下であることで、貫通孔13が過度に大きくなることがなく、アプリケーションシート1の強度が十分なものとなる。なお、貫通孔33の孔径と貫通孔13の孔径との比が上記範囲となる場合、粘着シート3における貫通孔33の密度が30〜50,000個/100cmであることが好ましい。上記比が上記範囲となり且つ貫通孔33の密度が30〜50,000個/100cmであることにより、粘着シート3とアプリケーションシート1とを任意の位置で積層したとても、貫通孔13に連通した貫通孔33を確実に得ることができる。
アプリケーションシート付き粘着シート2を、特に、大型の被着体や、複雑な形状の被着体に貼付する場合、貼付作業時に平面方向に大きな引張力が加わることが想定される。そのため、アプリケーションシート1は、平面方向の引張に対する耐性を有することが好ましい。例えば、アプリケーションシート付き粘着シート2において、10N/15mmの力に達するまで平面方向(一軸)に引張を行った場合に、引張前の長さに対する、引張によって伸びた長さの割合(伸び率)は、0.8%以下であることが好ましく、特に0.7%以下であることが好ましく、さらには0.6%以下であることが好ましい。また、20N/15mmの力に達するまで引張を行った場合、伸び率は、1.7%以下であることが好ましく、特に1.5%以下であることが好ましく、さらには1.4%以下であることが好ましい。また、30N/15mmの力に達するまで引張を行った場合、伸び率は、3.0%以下であることが好ましく、特に2.6%以下であることが好ましく、さらには2.4%以下であることが好ましい。アプリケーションシート付き粘着シート2としての伸び率が上記範囲となるように、アプリケーションシート1が引張に対する耐性を有することで、被着体の意図した領域に対して、アプリケーションシート付き粘着シート2をより正確に貼付することができるようになる。伸び率の測定方法は、後述する試験例に示す通りである。
アプリケーションシート1の基材11の材料としては、貫通孔13が形成され得る材料であれば特に限定されるものではなく、例えば、樹脂フィルム、金属フィルム、金属を蒸着させた樹脂フィルム、それらの積層体等が挙げられる。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ABS樹脂、アイオノマー樹脂などの樹脂からなるフィルム、発泡フィルム、またはそれらの積層フィルム等を使用することができる。樹脂フィルムは、市販のものを使用してもよいし、工程材料を用いてキャスティング法等で形成したものを使用してもよい。これらの中でも、基材11の材料としては、コストの低いポリオレフィンを使用することが好ましい。
また、基材11の材料は、自己粘着性を有するものであってもよく、その場合、アプリケーションシート1は粘着剤層12を有しなくてもよい。
基材11の厚さは、特に限定されるものではなく、通常5〜500μm、好ましくは10〜300μmであるが、用途に応じて適宜変更することができる。
アプリケーションシート1の粘着剤層12を構成する粘着剤の種類としては、上記のような貫通孔13を形成することができ、且つ、アプリケーションシート1の再剥離を可能とする材料であれば特に限定されるものではなく、アクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ゴム系、シリコーン系等のいずれであってもよい。また、粘着剤12はエマルジョン型、溶剤型または無溶剤型のいずれでもよく、架橋タイプまたは非架橋タイプのいずれであってもよい。
粘着剤層12の厚さは、特に限定されるものではなく、通常1〜300μm、好ましくは5〜100μmであるが、用途に応じて適宜変更することができる。
アプリケーションシート1の厚さは、特に限定されるものではなく、通常7〜800μm、好ましくは50〜100μmであるが、用途に応じて適宜変更することができる。
アプリケーションシート1は透明であることが好ましい。透明であることにより、アプリケーションシート1を介して粘着シート2を目視することが可能となる。アプリケーションシート1は着色されていてもよいが、この場合、乳白色に着色されていることが好ましい。
2.アプリケーションシートの製造方法
アプリケーションシート1は、例えば、以下のようにして製造することができる。最初に剥離シートの剥離処理面に、粘着剤層12を形成する。粘着剤層12を形成するには、粘着剤層12を構成する粘着剤と、所望によりさらに溶媒とを含有する塗布剤を調製し、ロールコーター、ナイフコーター、ロールナイフコーター、エアナイフコーター、ダイコーター、バーコーター、グラビアコーター、カーテンコーター等の塗工機によって剥離シートの剥離処理面に塗布して乾燥させればよい。次に、粘着剤層12の剥離シート側とは反対の面に基材11を圧着し、基材11と粘着剤層12とからなる積層体とする。最後に、得られた積層体に貫通孔13を形成する。貫通孔13の形成は、打ち抜き加工、針加工、マイクロドリルを用いた穿孔またはウォータージェット加工等により行うことが好ましい。貫通孔13は、剥離シートに対しても同時に形成してよい。
上記方法において使用できる剥離シートの材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂からなるフィルムまたはそれらの発泡フィルムや、グラシン紙、コート紙、ラミネート紙等の紙に、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル基含有カルバメート等の剥離剤で剥離処理したものを使用することができる。剥離シートの厚さは、通常10〜250μm程度であり、好ましくは20〜200μm程度である。また、剥離シート13における剥離剤の厚さは、通常0.05〜5μmであり、好ましくは0.1〜3μmである。
〔アプリケーションシート付き粘着シート〕
本発明の別の実施形態は、アプリケーションシート付き粘着シートである。図1に示されるように、本実施形態に係るアプリケーションシート付き粘着シート2では、アプリケーションシート1および粘着シート3が積層されている。アプリケーションシート付き粘着シート2を使用するまでの間、粘着シート3の粘着剤層33を保護する目的で、粘着剤層33の面に貼付された剥離シート4を備えていてもよい。
アプリケーションシート1としては、前述したものを使用することができる。
1.粘着シート
図1に示されるように、粘着シート3は、基材31と、基材31の一方の面に積層された粘着剤層32とを備える。また、粘着シート3は、一方の面から他方の面に貫通する貫通孔33が複数形成されている。
粘着シート3の基材31の材料としては、貫通孔33が形成され得る材料であれば特に限定されるものではなく、例えば、樹脂フィルム、金属フィルム、金属を蒸着させた樹脂フィルム、紙、それらの積層体等が挙げられる。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリメタクリル酸メチル、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー樹脂などの樹脂からなるフィルム、発泡フィルム、またはそれらの積層フィルム等を使用することができる。樹脂フィルムは、市販のものを使用してもよいし、工程材料を用いてキャスティング法等で形成したものを使用してもよい。また、紙としては、例えば、上質紙、グラシン紙、コート紙、ラミネート紙等を使用することができる。
基材31の厚さは、通常は1〜500μm、好ましくは3〜300μm程度であるが、粘着シート3の用途に応じて適宜変更することができる。
粘着剤層32を構成する粘着剤の種類としては、上記のような貫通孔33が形成され得る材料であれば特に限定されるものではなく、アクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ゴム系、シリコーン系等のいずれであってもよい。また、粘着剤はエマルジョン型、溶剤型または無溶剤型のいずれでもよく、架橋タイプまたは非架橋タイプのいずれであってもよい。
粘着剤層32の厚さは、通常は1〜300μm、好ましくは5〜100μm程度であるが、粘着シート3の用途に応じて適宜変更することができる。
粘着シート3の貫通孔33の平面視形状は特に限定されるものではないが、貫通孔33の基材31および粘着剤層32における孔径は0.1〜300μmであることが好ましく、特に0.5〜150μmであることが好ましく、さらには3〜75μmであることが好ましい。貫通孔33の孔径が0.1μm以上であることで、粘着シート3と被着体との間に溜まった空気が抜け易くなり、貫通孔33の孔径が300μm以下であることで、貫通孔33が目立つことがなく、粘着シート3の外観が優れる。なお、アプリケーションシート1の貫通孔13の孔径が0.75〜20mmである場合には、貫通孔13と貫通孔33との連通を確保するという観点から、貫通孔33の孔径は、0.1〜300μmであることが好ましい。
貫通孔33の孔径は、粘着シート3の厚さ方向に一定であってもよいし、粘着シート3の厚さ方向に変化していてもよいが、貫通孔33の孔径が粘着シート3の厚さ方向に変化する場合は、図1に示すように、貫通孔33の孔径は、粘着剤層側32から基材31側にかけて漸次小さくなるのが好ましい。このように貫通孔33の孔径が変化することにより、基材31側の面にて貫通孔33がより目立ち難くなり、粘着シート3の外観を良好に保つことができる。
貫通孔33の密度は、30〜50,000個/100cmであることが好ましく、特に100〜10,000個/100cmであることが好ましい。貫通孔33の密度が30個/100cm以上であることにより、粘着シート3と被着体との間に溜まった空気が抜け易くなり、貫通孔33の密度が50,000個/100cm以下であることにより、粘着シート3の機械的強度を十分なものとすることができる。なお、粘着シート3の貫通孔33の孔径に対する、アプリケーションシート1の貫通孔13の孔径の比が、7〜500,000である場合、およびアプリケーションシート1の貫通孔13の孔径が0.75〜20mmである場合、貫通孔13と貫通孔33との連通を確保するという観点から、貫通孔33の密度は、30〜50,000個/100cmであることが好ましい。
貫通孔33は、後述するレーザ加工により形成するのが好ましい。レーザ加工によれば、空気の通りの良い微細な貫通孔33を所望の密度で容易に形成することができる。特に、アプリケーションシート1の貫通孔13を、打ち抜き加工、針加工、マイクロドリルを用いた穿孔またはウォータージェット加工により形成する場合には、粘着シート3の貫通孔33をレーザ加工により形成することが好ましい。
粘着シート3は、基材31の粘着剤層32とは反対側に装飾層が積層されていてもよい。ここで、装飾層とは、基材31表面または基材31上に設けられる他の層の表面の全面または所定のエリアに形成される層をいい、必ずしも装飾を目的とする層でなくてもよい。
装飾層は、例えば、印刷、印字、塗料の塗布、転写シートからの転写、蒸着、スパッタリング等の方法によって形成される層であり、必ずしも装飾を目的とする層に限定されない。また、基材31の表面が着色されている場合や、図柄、模様等を有している場合には、その基材31の表層が装飾層に該当する。
装飾層を構成する材料としては、レーザ加工により貫通孔33が形成され得るものであれば特に限定されることはなく、上記形成方法において一般的に使用される材料を用いることができる。
装飾層の厚さは、通常は0.01〜100μm、好ましくは0.1〜60μm程度であるが、粘着シート3の用途に応じて適宜変更することができる。
なお、装飾層は、必ずしも粘着シート3(基材31)の全面に形成されている必要はなく、粘着シート3(基材31)の所定のエリアのみに形成されていてもよい。また、装飾層は、単一の材料からなる単層であってもよいし、複数層から構成されてもよい。
2.剥離シート
剥離シート4の材料としては、粘着剤層32を保護することが可能な材料であれば特に限定されるものではない。剥離シート4の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂からなるフィルムまたはそれらの発泡フィルムや、グラシン紙、コート紙、ラミネート紙等の紙に、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル基含有カルバメート等の剥離剤で剥離処理したものを使用することができる。剥離シート4の厚さは、通常10〜250μm程度であり、好ましくは20〜200μm程度である。また、剥離シート4における剥離剤の厚さは、通常0.05〜5μmであり、好ましくは0.1〜3μmである。
3.粘着シートの製造方法
粘着シート3は、例えば、以下のようにして製造することができる。最初に剥離シートの剥離処理面に、粘着剤層32を形成する。粘着剤層32を形成するには、粘着剤層32を構成する粘着剤と、所望によりさらに溶媒とを含有する塗布剤を調製し、ロールコーター、ナイフコーター、ロールナイフコーター、エアナイフコーター、ダイコーター、バーコーター、グラビアコーター、カーテンコーター等の塗工機によって剥離シートの剥離処理面に塗布して乾燥させればよい。
次に、粘着剤層32の表面に基材31を圧着し、基材31と粘着剤層32とからなる積層体とする。さらに、任意に、基材31の表面に装飾層を形成する。
装飾層の形成方法は装飾層の種類によって異なるが、例えば、装飾層をインク層(印刷層)で構成する場合には、フレキソ印刷等の凸版印刷、グラビア印刷等の凹版印刷、オフセット印刷等の平板印刷、シルクスクリーン等のスクリーン印刷などの印刷方法によって装飾層を形成することができる。また、装飾層を塗料層で構成する場合には、例えば、ロールコーター、ナイフコーター、ロールナイフコーター、エアナイフコーター、ダイコーター、バーコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、スプレーガン等の塗工機によって装飾層を形成することができる。さらに、装飾層を転写シートからの転写で構成する場合には、転写シートの種類に応じて、基材31の表面に積層した転写シートに圧力を印加することや、基材31の表面に積層した転写シートを加熱すること等によって装飾層を形成することができる。さらに、装飾層を金属薄膜で構成する場合には、蒸着、スパッタリング等によって装飾層を形成することができる。なお、装飾層は、必ずしも基材31の全面に形成する必要はなく、粘着基材31表面の所定のエリアのみに形成してもよい。
最後に、得られた積層体に貫通孔33を形成する。貫通孔33の形成は、レーザ加工によって行うのが好ましく、レーザ加工は、粘着剤層32側から施すのが好ましい。レーザ加工によって貫通孔33を形成する場合、図1に示すように、貫通孔33にはテーパがつくことが多いため、レーザ加工を粘着剤層32側から施すことにより、貫通孔33の孔径は粘着剤層32側よりも基材31側の方が小さくなり、したがって、粘着シート3の表面にて貫通孔33が目立ち難くなり、粘着シート3の外観を良好に保つことができる。また、レーザ加工を粘着剤層32側から施す場合、レーザ加工に先立って、剥離シートを粘着剤層32から除去することが好ましい。
レーザ加工に利用するレーザの種類は特に限定されるものではなく、例えば、炭酸ガス(CO)レーザ、TEA−COレーザ、YAGレーザ、UV−YAGレーザ、エキシマレーザ、半導体レーザ、YVOレーザ、YLFレーザ等を利用することができる。
なお、レーザ加工を行う前の任意の段階において、基材31の粘着剤層32とは反対側の面に、剥離可能な保護シートを積層してもよい。このような保護シートとしては、例えば、基材と再剥離性粘着剤層とからなる公知の粘着保護シート等を使用することができる。
レーザ加工を行う場合、基材31と粘着剤層32との積層体を、保護シートを介してロール等の上に支持することが好ましい。そして、粘着剤層32側からレーザ光を照射する。このとき、保護シートが非貫通の状態で照射を止めることにより、レーザ光によるロール等の損傷を回避することができる。
また、レーザ加工によって貫通孔33を形成する場合、貫通孔33の開口部周縁には、熱による溶融物、いわゆるドロスが付着することがあるが、基材31の表面に保護シートを積層することにより、ドロスが付着するのは基材31ではなく保護シートとなり、したがって、粘着シート3の外観をより良好に保つことができる。
保護シートは、通常、粘着シート3の製造終了後、基材31から剥離される。
保護シートの基材の材料としては、特に限定されず、例えば、樹脂フィルム、金属フィルム、金属を蒸着させた樹脂フィルム、それらの積層体等が挙げられる。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ABS樹脂、アイオノマー樹脂などの樹脂からなるフィルム、発泡フィルム、またはそれらの積層フィルム等を使用することができる。樹脂フィルムは、市販のものを使用してもよいし、工程材料を用いてキャスティング法等で形成したものを使用してもよい。これらの中でも、ポリオレフィンが好ましい。ポリオレフィンは、レーザ加工のために高いエネルギーを要し、非貫通の状態にするのに適している。
レーザ加工によって貫通孔33を形成した後、粘着剤層32を保護するために、図1に示されるように、粘着剤層32が存在する面に対して、剥離シート4を貼付してもよい。
上記方法において使用できる剥離シート4の材料としては、上記のような貫通孔33が形成され得る材料であれば特に限定されるものではない。剥離シートの材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂からなるフィルムまたはそれらの発泡フィルムや、グラシン紙、コート紙、ラミネート紙等の紙に、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル基含有カルバメート等の剥離剤で剥離処理したものを使用することができる。剥離シートの厚さは、通常10〜250μm程度であり、好ましくは20〜200μm程度である。また、剥離シートにおける剥離剤の厚さは、通常0.05〜5μmであり、好ましくは0.1〜3μmである。
4.アプリケーションシート付き粘着シートの製造方法
アプリケーションシート付き粘着シート2は、前述のとおり製造したアプリケーションシート1および粘着シート3を積層することで製造することができる。この場合、図1に示されるとおり、アプリケーションシート1の粘着剤層12の存在する面(図1中、アプリケーションシート1の下側の面)と、粘着シート3の基材31における粘着剤層32とは反対側の面(図1中、粘着シート3の上側の面)とを貼合する。
アプリケーションシート1と粘着シート3との貼合によって、図2に示されるように、アプリケーションシート1の貫通孔13は、粘着シート3の少なくとも一部の貫通孔33Aと重なり、貫通孔13と貫通孔33Aとが連通する。なお、図2に示されるように、アプリケーションシート1によって塞がれる貫通孔33Bが存在してもよい。
5.アプリケーションシート付き粘着シートの使用方法
本実施形態に係るアプリケーションシート付き粘着シート2は、粘着シート3を被着体に貼付するために使用することができる。以下に、具体的に説明する。
最初に、アプリケーションシート付き粘着シート2から剥離シート4を剥がし、露出した粘着剤層32の面を被着体に貼付する。剥離シート4を完全に除去した後にアプリケーションシート付き粘着シート2を被着体に貼付してもよく、または、剥離シート4を除去しながら、露出した粘着剤層32を順次被着体に貼付してもよい。このとき、粘着シート3にアプリケーションシート1が積層されていることにより、粘着シート3のコシが補強され、被着体に貼り易くなるとともに、粘着シート3の伸びが抑制される。
その後、アプリケーションシート付き粘着シート2と被着体との間に生じた空気溜まりを除去する。このとき、空気は、図2に示されるように、貫通孔13に連通した貫通孔33Aを通り、続いて貫通孔13を通って排出される。本実施形態に係るアプリケーションシート付き粘着シート2は、アプリケーションシート1の貫通孔13が粘着シート3の貫通孔33よりも大きく、アプリケーションシート1と粘着シート3とを積層する際に貫通孔同士の重なりを確保することが容易であるため、十分なエア抜け性を達成することができる。
なお、貫通孔33Aの位置に空気溜まりが存在する場合、空気は、その貫通孔33Aを通って自然に排出されるが、空気溜まりを手やスキージなどで押圧することで排出を促してもよい。一方、貫通孔33A以外の位置に存在する空気溜まりについては、空気溜まりを手やスキージなどで押圧して貫通孔33Aの位置まで移動させることで、空気を排出することができる。
最後に、被着体に粘着シート3を貼付させたまま、アプリケーションシート1を粘着シート3から剥がす。アプリケーションシート1は、被着体に貼付した直後に剥がしてもよい。あるいは、アプリケーションシート1は、粘着シート3の表面の保護等の目的で一定の期間貼付しておき、その後剥がしてもよい。アプリケーションシート1を一定期間貼付しておく場合、被着体と粘着シート3との間にブリスターが生じる可能性があるが、その場合も、貫通孔13と連通した貫通孔33Aから、自然にまたはブリスターを移動させることで空気が排出され、ブリスターを除去することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、図1および図2において、貫通孔13と貫通孔33Aとの連通を妨げない限り、アプリケーションシート1の粘着シート3とは反対側の面、アプリケーションシート1と粘着シート3との間、および粘着シート3と剥離シート4との間には、他の層が介在していてもよい。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
〔実施例1〕
(1)粘着シートの作製
上質紙の両面をポリエチレン樹脂でラミネートし、片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した剥離シート(リンテック社製,FPM−11,厚さ:175μm)の剥離処理面に、アクリル系溶剤型粘着剤(リンテック社製,PK)の塗布剤をナイフコーターによって塗布し、90℃で1分間乾燥させた。このようにして形成した厚さ30μmの粘着剤層に、基材としてポリ塩化ビニルからなる樹脂フィルム(日本カーバイド社製,フジペイント83448M2(30),厚さ:100μm)を圧着するとともに、その基材側の面に、再剥離性粘着剤層を有する保護シート(スミロン社製,E−2035,厚さ:60μm)を貼付し、4層構造の積層体を得た。
上記積層体から剥離シートを剥し、粘着剤層側から積層体に対して炭酸ガスレーザ光を照射し(松下産業機器社製,YB−HCS03を使用,2ショットバースト加工)、10,000個/100cm(1mmピッチ)の孔密度で、基材側面の孔径約30μm、粘着剤層側面の孔径約75μmの貫通孔を形成した。そして、再度、粘着剤層側の面に上記剥離シートを圧着した後、基材側の面から保護シートを剥がし、粘着剤層の側の面に剥離シートが積層された粘着シートを得た。
(2)アプリケーションシートの作製
上記と同じ剥離シート(リンテック社製,FPM−11,厚さ:175μm)の剥離処理面に、アクリル系溶剤型粘着剤(リンテック社製,MA−5)の塗布剤をナイフコーターによって塗布し、90℃で1分間乾燥させた。このようにして形成した厚さ20μmの粘着剤層に、基材としてポリプロピレンからなる樹脂フィルム(東セロ社製,トーセロCP(ホモタイプ),厚さ:70μm)を圧着し、3層構造の積層体を得た。
上記積層体に対して、穴あけパンチを使用したパンチングによって複数の貫通孔を形成した。貫通孔の平面視形状は正円とし、その直径は5mmとした。また、貫通孔間の最短距離、すなわち隣り合う一の貫通孔の端から他の貫通孔の端までの最短距離を5mmとした。これにより、粘着剤層側の面に剥離シートが積層されたアプリケーションシートを得た。
(3)アプリケーションシート付き粘着シートの作製
上記の通り作製したアプリケーションシートから剥離シートを剥離し、露出した粘着剤層側の面を、上記の通り作製した粘着シートの基材側の面に貼付することにより、アプリケーションシート付き粘着シートを得た。なお、このアプリケーションシート付き粘着シートは、粘着シートの基材側の面に積層された剥離シートを含む。
〔実施例2〜4〕
アプリケーションシートにおいて、貫通孔間の最短距離を表1に示すように変更する以外、実施例1と同様にしてアプリケーションシート付き粘着シートを製造した。
〔比較例1〕
上質紙の両面をポリエチレン樹脂でラミネートし、片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した剥離シート(リンテック社製,FPM−11,厚さ:175μm)の剥離処理面に、アクリル系溶剤型粘着剤(リンテック社製,PK)の塗布剤をナイフコーターによって塗布し、90℃で1分間乾燥させた。このようにして形成した厚さ30μmの粘着剤層に、基材としてポリ塩化ビニルからなる樹脂フィルム(日本カーバイド社製,フジペイント83448M2(30),厚さ:100μm)を圧着することで、比較例1として、粘着剤層の側の面に剥離シートが積層された粘着シートを得た。
〔比較例2〕
(1)粘着シートの作製
比較例1と同様に、粘着剤層の側の面に剥離シートが積層された粘着シートを作製した。
(2)アプリケーションシートの作製
上記と同じ剥離シート(リンテック社製,FPM−11,厚さ:175μm)の剥離処理面に、アクリル系溶剤型粘着剤(リンテック社製,MA−5)の塗布剤をナイフコーターによって塗布し、90℃で1分間乾燥させた。このようにして形成した厚さ20μmの粘着剤層に、基材としてポリプロピレンからなる樹脂フィルム(東セロ社製,トーセロCP(ホモタイプ),厚さ:70μm)を圧着することで、粘着剤層の側の面に剥離シートが積層されたアプリケーションシートを得た。
(3)アプリケーションシート付き粘着シートの作製
上記の通り作製したアプリケーションシートから剥離シートを剥離し、露出した粘着剤層側の面を、上記の通り作製した粘着シートの基材側の面に貼付することにより、アプリケーションシート付き粘着シートを得た。なお、このアプリケーションシート付き粘着シートは、粘着シートの基材側の面に積層された剥離シートを含む。
〔比較例3〕
(1)粘着シートの作製
実施例1と同様に、粘着剤層の側の面に剥離シートが積層された粘着シートを作製した。
(2)アプリケーションシートの作製
比較例2と同様に、粘着剤層の側の面に剥離シートが積層されたアプリケーションシートを作製した。
(3)アプリケーションシート付き粘着シートの作製
上記の通り作製したアプリケーションシートから剥離シートを剥離して、露出した粘着剤層側の面を、上記の通り作製した粘着シートの基材側の面に貼付することにより、アプリケーションシート付き粘着シートを得た。なお、このアプリケーションシート付き粘着シートは、粘着シートの基材側の面に積層された剥離シートを含む。
〔比較例4〕
(1)粘着シートの作製
比較例1と同様に、粘着剤層側の面に剥離シートが積層された粘着シートを作製した。
(2)アプリケーションシートの作製
比較例2と同様に、粘着剤層側の面に剥離シートが積層されたアプリケーションシートを作製した。
(3)アプリケーションシート付き粘着シートの作製
上記の通り作製したアプリケーションシートから剥離シートを剥離し、露出した粘着剤層側の面を、上記の通り作製した粘着シートの基材側の面に貼付した。さらに、アプリケーションシートの基材側の面に、再剥離性粘着剤層を有する保護シート(スミロン社製,E−2035,厚さ:60μm)を貼付した。これにより、剥離シート、粘着シート、アプリケーションシートおよび保護シートが順に積層された積層体を得た。
上記積層体から剥離シートを剥し、粘着シートの粘着剤層側から積層体に対して炭酸ガスレーザ光を照射し(松下産業機器社製,YB−HCS03を使用,2ショットバースト加工)、10,000個/100cm(1mmピッチ)の孔密度で貫通孔を形成した。これにより、貫通孔の孔径は、粘着シートの粘着剤側の面において約350μmとなり、粘着シートとアプリケーションシートとの界面において約310μmとなり、アプリケーションシートの基材側の面において約280μmとなった。そして、再度、粘着シートの粘着剤層側の面に上記剥離シート圧着した後、アプリケーションシートの基材側の面から保護シートを剥がすことでアプリケーションシート付き粘着シートを得た。
〔比較例5〕
(1)粘着シートの作製
実施例1と同様に粘着剤層の側の面に剥離シートが積層された粘着シートを作製した。
(2)アプリケーションシートの作製
上記と同じ剥離シート(リンテック社製,FPM−11,厚さ:175μm)の剥離処理面に、アクリル系溶剤型粘着剤(リンテック社製,MA−5)の塗布剤をナイフコーターによって塗布し、90℃で1分間乾燥させた。このようにして形成した厚さ20μmの粘着剤層に、基材としてポリプロピレンからなる樹脂フィルム(東セロ社製,トーセロCP(ホモタイプ),厚さ:70μm)を圧着するとともに、その基材側の面に、再剥離性粘着剤層を有する保護シート(スミロン社製,E−2035,厚さ:60μm)を貼付し、4層構造の積層体を得た。
上記積層体から剥離シートを剥し、粘着剤層側から積層体に対して炭酸ガスレーザ光を照射し(松下産業機器社製,YB−HCS03を使用,2ショットバースト加工)、10,000個/100cm(1mmピッチ)の孔密度で、基材側面の孔径約30μm、粘着剤層側面の孔径約75μmの貫通孔を形成した。そして、再度、粘着剤層側の面に上記剥離シートを圧着した後、基材側の面から保護シートを剥がし、粘着剤層側の面に剥離シートが積層されたアプリケーションシートを得た。
(3)アプリケーションシート付き粘着シートの作製
上記の通り作製したアプリケーションシートから剥離シートを剥離し、露出した粘着剤層側の面を、上記の通り作製した粘着シートの基材側の面に貼付することにより、アプリケーションシート付き粘着シートを得た。なお、貼付の際、粘着シートの貫通孔とアプリケーションシートの貫通孔とが極力重なるように試みた。また、このアプリケーションシート付き粘着シートは、粘着シートの基材側の面に積層された剥離シートを含む。
以上の通り作製した、実施例1〜4および比較例1〜5のアプリケーションシート付き粘着シートまたは粘着シートの構成等を表1にまとめる。表1において、貫通孔の有無およびアプリケーションシートの有無については、有る場合を「○」とし、無い場合を「×」とした。
〔試験例1〕(空気溜まり消失性の評価)
実施例または比較例で得られたアプリケーションシート付き粘着シートまたは粘着シートについて、被着体に貼付した際に、シートと被着体との間に生じた空気溜まりを除去できるかどうかを評価した。
剥離シートを剥した実施例または比較例のシート(大きさ:50mm×50mm)を、直径15mm程度の空気溜まりが形成されるように、平らなメラミン塗装板に貼付し、その粘着シートをスキージにより圧着し、空気溜まりが除去できるか否かを確認した。その結果を表2に示す。表2では、空気溜まりが除去されたものを○、空気溜まりが除去されなかったものを×で表す。なお、比較例5については、粘着シートとアプリケーションシートとの貼合の際に、粘着シートの貫通孔の位置とアプリケーションシートの貫通孔の位置とを合わせることが非常に困難であり、粘着シートの貫通孔に連通したアプリケーションシートの貫通孔を意図した通りに得ることが困難であった。そのため、粘着シートの貫通孔とアプリケーションシートの貫通孔とが重なっている位置からは空気溜まりを除去することができたが、そのような重なりは非常に少なく、実用性の点で不適であるため「×」とした。
〔試験例2〕(貼付時の作業性の評価)
実施例または比較例で得られたアプリケーションシート付き粘着シートまたは粘着シートについて、被着体に貼付する際の貼り易さを評価した。
平らなメラミン塗装板に対して、実施例または比較例のシートから剥離シートを剥がして露出した粘着剤層の面を貼付した。このとき、シートに十分なコシがあり、狙った位置に対して容易に貼付できるか否かを評価した。
結果を表2に示す。表2では、シートに十分なコシがあり、容易に貼付できたものについて「○」とし、コシが十分でなく、貼付が困難であったものについて「×」とした。
〔試験例3〕(粘着シートの外観の評価)
実施例または比較例で得られたアプリケーションシート付き粘着シートまたは粘着シートについて、被着体に貼付した際に、粘着シートの貫通孔を認識できるかどうかを評価した。
剥離シートを剥した実施例または比較例の粘着シート(大きさ:50mm×50mm)を、直径15mm程度の空気溜まりが形成されるように、平らなメラミン塗装板に貼付し、その粘着シートをスキージにより圧着した。当該粘着シートを、室内蛍光灯の下、肉眼によって観察し、貫通孔を認識できないものを「○」と評価し、認識できるものを「×」と評価した。結果を表2に示す。なお、比較例4は、粘着シートとアプリケーションシートとの積層体を貫通する貫通孔を設けたものであり、当該積層体の厚さは粘着シート単独よりも厚いため、形成された貫通孔は肉眼で認識可能な大きさとなった。
〔試験例4〕(伸び率の測定)
実施例1〜4または比較例1〜3で得られたアプリケーションシート付き粘着シートまたは粘着シートについて、平面方向に引っ張ったときのシートの伸び率(%)を測定した。
実施例または比較例のシートを150mm×15mmに切断し、剥離シートを剥がすことで試験片を得た。その後、試験片の長さ方向の両端を、引張試験機(島図製作所社製,オートグラフ)のつかみ具で固定した。このとき、つかみ具間が100mmとなるように、つかみ具で試験片を把持した。そして、200mm/minの速度で長さ方向に引張り、試験力が10N/15mmに到達したときに、つかみ具を戻した。試験前におけるつかみ具間に対応する長さ100mmに対する、引張試験によって伸長した長さの割合を伸び率(%)とした。
さらに、試験力が20N/15mmに到達するまで引っ張った場合の伸び率(%)、および試験力が30N/15mmに到達するまで引っ張った場合の伸び率(%)も測定した。結果を表2に示す。
Figure 0006495703
Figure 0006495703
表1から分かるように、実施例で得られたアプリケーションシート付き粘着シートは、エア抜け性、貼付時の作業性および被着体に貼付した際における粘着シートの外観に優れていた。さらに、伸び率については、全ての負荷の場合において、粘着シート単独の例である比較例1と比較して低い値となった。なお、30N/15mmの負荷を与えた場合、実施例3では、その他の実施例よりも若干高い、2.6%という値となった。これは、実施例3では、貫通孔間の距離がその他の実施例と比較して短く、貫通孔の密度がより高いことに起因すると考えられる。しかしながら、この値は、粘着シート単独の例である比較例1と比較しても十分に低い値であり、伸びに対する耐性としては実用上問題ない。
一方、粘着シート単独の例である比較例1では、貼付時の作業性が悪く、さらに、高い伸び率を示した。また、粘着シートまたはアプリケーションシートの少なくともどちらかに貫通孔が設けられていない比較例1〜3では、エア抜け性が得られなかった。また、比較例4では、粘着シートの貫通孔が大きくなり過ぎ、被着体に貼付した際における粘着シートの外観が悪かった。また、比較例5では、アプリケーションシートの貫通孔に連通した粘着シートの貫通孔の数が十分でなく、空気溜まりを適切に除去できるシートを製造することができなかった。
本発明に係るアプリケーションシートは、一方の面から他方の面に貫通する貫通孔が複数形成されている粘着シートを被着体に貼付するときに好適に用いられる。
1…アプリケーションシート
11…基材
12…粘着剤層
13…貫通孔
2…アプリケーションシート付き粘着シート
3…粘着シート
31…基材
32…粘着剤層
33,33A,33B…貫通孔
4…剥離シート

Claims (8)

  1. 基材と粘着剤層とを備え、一方の面から他方の面に貫通する孔径0.1〜300μmである貫通孔が30〜50,000個/100cmの密度で複数形成されている粘着シートを被着体に貼付するときに、前記粘着シートの前記粘着剤層とは反対側の面に積層された状態で使用されるアプリケーションシートであって、
    前記アプリケーションシートが、一方の面から他方の面に貫通する複数の貫通孔を有し、
    前記アプリケーションシートの貫通孔の孔径が、0.75〜20mmである
    ことを特徴とするアプリケーションシート。
  2. 前記アプリケーションシートの貫通孔の孔径に対する、前記アプリケーションシートの隣り合う一の貫通孔の端から他の貫通孔の端までの最短距離の比が、0.5〜3.5であることを特徴とする請求項1に記載のアプリケーションシート。
  3. 前記アプリケーションシートの一方の面の面積に対する、前記アプリケーションシートの貫通孔の断面積の総和の比が、0.04〜0.35であることを特徴とする請求項1に記載のアプリケーションシート。
  4. 前記アプリケーションシートの貫通孔の平面視形状は、円形状であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のアプリケーションシート。
  5. 前記アプリケーションシートの端部から5mm以内の領域には、前記アプリケーションシートの貫通孔が存在しないことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のアプリケーションシート。
  6. 基材と粘着剤層とを備え、一方の面から他方の面に貫通する貫通孔が複数形成されている粘着シートと、
    前記粘着シートの前記粘着剤層とは反対側の面に積層された請求項1〜のいずれか一項に記載のアプリケーションシートと
    を備えたことを特徴とするアプリケーションシート付き粘着シート。
  7. 前記粘着シートの貫通孔の密度が、30〜50,000個/100cmであることを特徴とする請求項に記載のアプリケーションシート付き粘着シート。
  8. 前記粘着シートの貫通孔の孔径が、0.1〜300μmであることを特徴とする請求項またはに記載のアプリケーションシート付き粘着シート。
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