JP6494318B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、ガスと感応する検出素子を備えるガスセンサに関する。
ガスセンサには、負荷抵抗と検出素子とに印加される電圧をそのガスセンサの仕様の電圧にしなければならないという要請があり、ガスセンサに印加される電圧がその仕様の電圧で一定となるような制御が行われている。
また近年、ガスセンサに小型化の要請があり、その小型化のためには、検出素子を有するセンサ部を本体に接続する端子としてスプリングピンが有効である。つまり、例えばはんだ付けによりセンサ部を本体に接続する場合、はんだ付けするためのピンのスペースが必要となるが、スプリングピンであれば、スプリングピンを接点に接触させればよく、はんだ付けの場合におけるピンのスペースを省くことができる。
しかし、スプリングピンを接続端子とする場合、その接点において接触抵抗がある程度生じる。この接触抵抗の影響は基本的には検出素子の出力に対しては無視できる程度であったが、ガスセンサを小型化する場合、その分、検出素子も小型化しその出力が小さくなり、これによりスプリングピンによる接触抵抗が無視できないものとなる。このため、ガスセンサに印加される電圧が仕様の電圧で一定となるように電圧を印加した場合、接触抵抗による電圧降下により、負荷抵抗と検出素子とに印加される電圧が本来出力されるべき仕様の電圧よりも低くなるとともに、接触抵抗による電圧降下とガスセンサがガスを検出したことによる電圧変化との区別がつかなくなる虞がある。
この場合、接触抵抗による電圧降下を考慮した制御を行うことが考えられるが、接触抵抗はガスセンサごとに異なり、一般に非線形であるため、各ガスセンサごとの接触抵抗に合わせた制御を行う必要があり困難である。
これに対し、スプリングピンを用いることによる接触抵抗を無視して、検出素子及び負荷抵抗に印加される電圧のみを取出し、この電圧に基づいて電圧の制御を行うものとすれば、ガスセンサごとの接触抵抗に合わせた制御を行う必要のない汎用のガスセンサとすることができる。そして、そのためには、センサ部から検出素子に印加される電圧のみを取り出す必要がある。
そこで、スプリングピンを用いることによる接触抵抗を無視して、検出素子に印加される電圧を出力できるガスセンサが望まれる。
本発明に係るガスセンサは、
ガスと感応する検出素子と、
それぞれスプリングピンからなる、前記検出素子の一方側の接続端子としての第1端子及び第2端子、並びに、前記検出素子の他方側の接続端子としての第3端子及び第4端子と、
これら第1端子、第2端子、第3端子、及び第4端子との接点である第1接点、第2接点、第3接点、及び第4接点と、
一方側の接続端子として前記第1端子を前記検出素子と共用し、前記第1端子に対して前記検出素子と並列につながる補償素子と、
スプリングピンからなる、前記補償素子の他方側の接続端子としての第5端子と、
この第5端子との接点である第5接点と、を備え、
前記第2端子は、前記補償素子の他方側の接続端子であり、前記補償素子と前記第1端子の導線とを介して前記検出素子の一方側と連通する状態であることにより、前記検出素子の一方側の接続端子として機能し、
前記第4端子は、前記検出素子と前記第1端子の導線とを介して前記補償素子の一方側と連通する状態であることにより、前記補償素子の一方側の接続端子として機能し、
前記検出素子に電流を供給するのに前記第1接点と前記第3接点との間に電流が流れ、
前記補償素子に電流を供給するのに前記第1接点と前記第5接点との間に電流が流れ、
前記第2接点と前記第4接点との電位差を計測することにより前記検出素子および前記補償素子に印加される電圧が計測可能である。
この構成によれば、検出素子に電流を供給するのに第1接点と第3接点との間にのみ電流が流れ、第2接点と第4接点とには電流が流れない。このため、各接点において接触抵抗が生じるにしても、電流が流れない第2接点と第4接点とについては電圧降下が生じることがない。また、電圧降下が生じることがないため、検出素子の一方側の接続端子である第2端子と接する第2接点の電位は検出素子の一方側の電位と同じであり、検出素子の他方側の接続端子である第4端子と接する第4接点の電位は検出素子の他方側の電位と同じである。このため、この構成によれば、第2接点と第4接点との電位差は検出素子に印加される電圧と等しくなる。したがって、スプリングピンを用いることによる接触抵抗を無視して、第2接点と第4接点とから検出素子に印加される電圧を出力させることができる。また、この構成によれば、第1接点と第5接点との間に電流が流れる場合、補償素子の他方側の接続端子である第2端子と接する第2接点の電位は補償素子の他方側の電位と同じであり、補償素子の一方側の接続端子として機能する第4端子と接する第4接点の電位は補償素子の一方側の電位と同じである。このため、第2接点と第4接点との電位差が補償素子に印加される電圧となる。つまり、上記構成によれば、検出素子だけでなく、補償素子についても、第2接点と第4接点とから、スプリングピンを用いることによる接触抵抗を無視して、補償素子に印加される電圧を出力させることができる。そして、この構成では、第1端子を検出素子と補償素子とで共用し、第2端子及び第4端子についても検出素子と補償素子とで共用して、検出素子と補償素子とを一体的に構成してある。このため、検出素子と補償素子とに電流導通用の2つの端子と電圧検出用の2つの端子との計4つの接続端子をそれぞれ設けるのに比べ、必要とされる端子数を減らすことができるから、装置コストを低減できる。さらに、検出素子と補償素子との設置スペースを効果的に縮小できるから、ガスセンサの小型化を図ることができる。
以下、本発明の好適な態様について説明する。但し、以下に記載する好適な態様例によって、本発明の範囲が限定される訳ではない。
1つの態様として、前記第3接点と接続され、前記検出素子への電流供給を断続する第1スイッチ機構と、前記第5接点と接続され、前記補償素子への電流供給を断続する第2スイッチ機構と、前記第1及び第2スイッチ機構を、前記第1スイッチ機構をオンにするとともに前記第2スイッチ機構をオフにした検出素子導通モードと、前記第1スイッチ機構をオフにするとともに前記第2スイッチ機構をオンにした補償素子導通モードとに切り換える制御手段と、を備えると好適である。
この構成によれば、検出素子導通モードでは第1接点と第3接点との間に電流が流れて検出素子のみに電流が供給させることができ、これにより、第2接点と第4接点とから検出素子に印加される電圧を出力させることができる。また、補償素子導通モードでは、第1接点と第5接点との間に電流が流れて補償素子のみに電流が供給され、第2接点と第4接点とから補償素子に印加される電圧を出力させることができる。このように、この構成によれば、第1スイッチ機構と第2スイッチ機構とを備えるから、検出素子に印加される電圧を計測可能な検出素子導通モードと補償素子に印加される電圧を計測可能な補償素子導通モードとに容易に切り換えることができる。また、第1及び第2スイッチ機構においてもON抵抗は生じるものであるが、この構成によれば、その経路において、第1及び第2スイッチ機構とは独立した第2接点と第4接点とから各素子に印加される電圧を出力するから、これらスイッチ機構におけるON抵抗も無視することができる。
1つの態様として、前記第2接点および第4接点からの電圧信号が入力される入力部と、一方側が前記第2接点および第4接点と接続されて、他方側が前記入力部の第1及び第2入力端子とに接続されるスイッチング回路と、を備え、前記制御手段は、前記検出素子導通モードと前記補償素子導通モードとで、前記スイッチング回路における、前記第2接点および前記第4接点と前記入力部の前記第1及び第2入力端子との接続状態を逆にすると好適である。
例えば、第1接点から第3又は第5接点に向かって電流を流す場合、検出素子導通モードでは、第2接点は検出素子のプラス側の電位と同じになり、第4接点は検出素子のマイナス側の電位と同じになる。一方、補償素子導通モードでは、第2接点は補償素子のマイナス側の電位と同じになり、第4接点は補償素子のプラス側の電位と同じになる。この場合、両モードで第2接点および第4接点と入力部の第1及び第2入力端子との接続状態が同一である場合には、検出素子導通モードと補償素子導通モードとで入力部に入力される電圧信号が反転することとなる。これに対し、上記構成によれば、スイッチング回路により、検出素子導通モードと補償素子導通モードとで、第2接点および第4接点と入力部の第1及び第2入力端子との接続状態を逆にするから、入力部に検出素子導通モードと補償素子導通モードとで入力される電圧信号が反転することがない。
休止モードのガスセンサの回路図 検出素子導通モードのガスセンサの回路図 図2のセンサ回路の拡大図 補償素子導通モードのガスセンサの回路図 図4のセンサ回路の拡大図 別実施形態のセンサ回路の回路図
本発明に係るガスセンサについて、図面を参照して説明する。本発明に係るガスセンサXは、ガスと感応する検出素子22と、それぞれスプリングピンからなる、検出素子22の一方側の接続端子としての入力側端子(第1端子)24a及び第2補償側端子(第2端子)28a、並びに、検出素子の他方側の接続端子としての第1及び第2検出側端子(第3端子及び第4端子)25a,26aと、これら入力側端子24a、第2補償側端子28a、第1及び第2検出側端子25a,26aとの接点である入力側接点(第1接点)24b、第2補償側接点(第2接点)28b、第1及び第2検出側接点(第3接点、第4接点)25b,26bと、を備える。そして、本発明に係るガスセンサXは、検出素子22に電流を供給するのに入力側接点24bと第1検出側接点25bとの間に電流が流れ、第2補償側接点28bと第2検出側接点26bとの電位差を計測することにより検出素子22に印加される電圧が計測可能である。これにより、スプリングピンを用いることによる接触抵抗を無視して、検出素子22に印加される電圧を出力できる。以下、本発明に係るガスセンサXについて、本発明に係るガスセンサを接触燃焼式ガスセンサに適応した場合を例に、詳細に説明する。
図1に示すように、ガスセンサXは、主に、電源Vcc、基準電圧Vrefとフィードバック電圧とが等しくなるように出力を行うフィードバック回路10、フィードバック回路10により電圧が印加されるセンサ回路20、センサ回路に印加される電圧を増幅してフィードバック回路10にフィードバックする差動増幅回路30、スイッチング回路40、スイッチング回路40を制御する制御手段50、及び、濃度演算手段60とから構成される。
フィードバック回路10は、トランジスタTr、オペアンプOP1、及び、基準電圧Vrefから構成されている。トランジスタTrのコレクタ側は電源Vccに接続され、トランジスタTrのエミッタ側はセンサ回路20に接続されている。また、トランジスタTrのベース側はオペアンプOP1の出力端子と接続されている。そして、オペアンプOP1の反転入力端子には、差動増幅回路30におけるオペアンプOP2の出力端子が接続され、オペアンプOP1の非反転入力端子には、基準電圧Vrefが接続されている。
つまり、オペアンプOP1は、オペアンプOP2からの出力電圧が基準電圧Vrefと等しくなるように出力を行う構成となっている。また、オペアンプOP1から電圧が加えられると、トランジスタTrは、電源Vccから電流をトランジスタTrのコレクタ−エミッタ間に通電させて、オペアンプOP1からの電圧の大きさに応じた電圧をセンサ回路20に印加する。その結果、フィードバック回路10は、オペアンプOP2からの出力電圧が基準電圧Vrefと等しくなるように、センサ回路20に印加する電圧を制御する構成となっている。より具体的には、通常ガスセンサには仕様の電圧が定められているが、検出素子22又は補償素子23に印加される電圧が、検出素子22又は補償素子23と負荷抵抗R1とに仕様の電圧が印加されるときと同じ電圧となるように制御される(詳しくは後述する)。
センサ回路20は、スプリングピンによりガスセンサXと電気的に接続されるセンサ部21と、電界効果トランジスタからなる第1スイッチ機構SW1及び第2スイッチ機構SW2と、負荷抵抗R1とから構成される。センサ部21は、可燃性ガスと感応する検出素子22と可燃性ガスと感応しない補償素子23とを有する。
検出素子22は、電気抵抗に対する温度係数が高い白金やタングステン等を含む金属線のコイルの表面が、被検出ガスである可燃性ガスに対して活性な白金やパラジウムといった貴金属等からなる触媒を坦持するアルミナ等の坦体で被覆されて形成されている。当該検出素子22は、可燃性ガス中に置かれたとき、通電により発熱することで自身が備える触媒が加熱されて可燃性ガスと反応し、その反応熱に応じて(可燃性ガスの濃度に応じて)抵抗値が変化する。
補償素子23は、検出素子22と同様に可燃性ガス中に置かれて通電されることで、検出素子の温度補償を行うための素子であり、検出素子22が有する触媒による燃焼熱に応じた出力値の変化分のみ取り出すために用いられる。補償素子23は、例えば検出素子22と同等のコイルの表面がアルミナ等の坦体で被覆されて形成されている。補償素子22は触媒を有しないため、触媒反応による可燃性ガスの燃焼が生じないため、被検出ガスに対して不活性とされる。当該補償素子23は、通電されることにより発熱してその周囲を覆うアルミナ等の坦体を加熱するものであり、熱により自らの抵抗値が変化する。
詳しくは後述するが、ガスセンサXでは、検出素子22の抵抗値の変化から補償素子23の抵抗値の変化を相殺することで、検出素子22の抵抗値の変化から雰囲気温度による電気抵抗値の変化分を相殺することで、ガス濃度に基づく変化分のみに基づいて可燃性ガスの濃度を計算する。
センサ部21は、検出素子22及び補償素子23の入力側端子24a(第1端子に相当)、検出素子22の出力側端子である第1及び第2検出側端子25a,26a(第1検出側端子25aが第3端子、第2検出側端子26aが第4端子に相当)、及び、補償素子23の出力側端子である第1及び第2補償側端子27a,28a(第1補償側端子27aが第5端子、第2補償側端子28aが第2端子に相当)を備える。入力側端子24aは、検出素子22及び補償素子23の一方側の接続端子として検出素子22及び補償素子23に共用されており、スプリングピンから構成されている。この入力側端子24aに対して検出素子22と補償素子23とは並列につながった状態となっている。また、第1及び第2検出側端子25a,26aは検出素子22の他方側の接続端子としてスプリングピンから構成されている。第1及び第2補償側端子27a,28aも補償素子23の他方側の接続端子としてスプリングピンから構成されている。
第1及び第2補償側端子27a,28aは、補償素子23と入力側端子24aの導線とを介して検出素子22の一方側と連通する状態であることにより、検出素子22の一方側の接続端子としても機能している。第1及び第2検出側端子25a,26aは、検出素子22と入力側端子24aの導線とを介して補償素子23の一方側と連通する状態であることにより、補償素子23の一方側の接続端子としても機能している。
また、センサ回路20は、入力側端子24aの接点である入力側接点24b(第1接点に相当),第1及び第2検出側端子25a,26aの接点である第1及び第2検出側接点25b,26b(第1検出側接点25bが第3接点、第2検出側接点26bが第4接点に相当),及び、第1及び第2補償側端子27a,28aの接点である第1及び第2補償側接点27b,28b(第1補償側接点27bが第5接点、第1補償側接点28bが第2接点に相当)を備える。センサ部21は、各端子24a〜28aと各接点24b〜28bとが接触する状態でセンサ回路20に取付けられている。これにより、センサ部21はガスセンサXと電気的に接続される。
入力側接点24bはフィードバック回路10の出力側(トランジスタTrのエミッタ側)と接続されている。これにより、入力側接点24bの側から検出素子22又は補償素子23に向かって電流が流れる。
第1検出側接点25bは第1スイッチ機構SW1の一方側と接続されている。第1スイッチ機構SW1のオン/オフにより検出素子22への電流供給が断続される。第2検出側接点26b(第4接点に相当)はスイッチング回路40を介して差動増幅回路30と接続されている。
第1補償側接点27bは第2スイッチ機構SW2の一方側と接続されている。第2スイッチ機構SW2のオン/オフにより補償素子23への電流供給が断続される。第2補償側接点28b(第2接点に相当)はスイッチング回路40を介して差動増幅回路30と接続されている。
第1スイッチ機構SW1の他方側、及び、第2スイッチ機構SW2の他方側は、負荷抵抗R1の一方側と並列に接続されている。また、負荷抵抗R1の他方側は接地されている。つまり、第1スイッチ機構SW1は第1検出側接点25bと負荷抵抗R1との間に設置され、第2スイッチ機構SW2は第1補償側接点27bと負荷抵抗R1との間に設置された状態にある。
第1スイッチ機構SW1、及び、第2スイッチ機構SW2は制御手段50と接続され、制御手段50により、オン/オフの切換制御が行われる。制御手段50は、第1スイッチ機構SW1、及び、第2スイッチ機構SW2と、後述するスイッチSW3〜SW6とを、検出素子導通モード、補償素子導通モード、休止モードとに切り換える構成にしてある(なお、図1は休止モードを示す)。具体的には、検出素子導通モードでは、第1スイッチ機構SW1をオンにするとともに第2スイッチ機構SW2をオフにし、補償素子導通モードでは、第1スイッチ機構SW1をオフにするとともに第2スイッチ機構SW2をオンにし、休止モードでは、両スイッチ機構SW1,SW2をオフにする。
差動増幅回路30は、オペアンプOP2と抵抗R2〜R5とを有する。抵抗R2の一方側はスイッチング回路40のスイッチSW3とスイッチSW4とに接続され、抵抗R2の他方側はオペアンプOP2の反転入力端子と接続されている。抵抗R3の一方側は抵抗R2とオペアンプOP2の反転入力端子との接続部に接続され、抵抗R3の他方側はオペアンプOP2の出力端子に接続されている。抵抗R4の一方側はスイッチング回路40のスイッチSW5とスイッチSW6とに接続され、抵抗R4の他方側はオペアンプOP2の非反転入力端子と接続されている。抵抗R5の一方側は抵抗R4とオペアンプOP2の非反転入力端子との接続部に接続され、抵抗R5の他方側は、第1スイッチ機構SW1の他方側、及び、第2スイッチ機構SW2の他方側とともに、負荷抵抗R1の一方側と接続点29において並列に接続されている。なお、抵抗R2と抵抗R4との抵抗値は同じであり、抵抗R3と抵抗R5との抵抗値は同じである。
つまり、差動増幅回路30の増幅率はR3/R2(又はR5/R4)であり、差動増幅回路30は、抵抗R2の一方側の電位V1と抵抗R4の一方側の電位V2との電位差V2−V1をR3/R2(又はR5/R4)だけ増幅して出力端子から出力する。また上述したように、出力端子から出力される電圧が、フィードバック回路10のオペアンプOP1の反転入力端子に入力される。つまり、オペアンプOP2からの出力電圧が基準電圧Vrと等しくなるように、フィードバック回路10はセンサ回路20に電圧を印加する。
スイッチング回路40は、一方側が第2検出側接点26bおよび第2補償側接点28bと接続され、他方側が差動増幅回路30と接続されている。詳しくは、スイッチング回路40は、4つのスイッチSW3〜SW6を有する。そして、一方側においては、スイッチSW3とスイッチSW6とが第2検出側接点26bと並列に接続され、スイッチSW4とスイッチSW5とが第2補償側接点28bと並列に接続されている。また、他方側においては、スイッチSW3とスイッチSW4とが、差動増幅回路30におけるオペアンプOP2の反転入力端子側の抵抗R2の一方側と並列に接続され、スイッチSW5とスイッチSW6とが、差動増幅回路30におけるオペアンプOP2の非反転入力端子側の抵抗R4の一方側と並列に接続されている。
スイッチSW3〜SW6は制御手段50と接続され、制御手段50により、オン/オフの切換制御が行われる。具体的には、制御手段50は、検出素子導通モードでは、スイッチSW3,SW5をオンにするとともにスイッチSW4,SW6をオフにし、補償素子導通モードでは、スイッチSW4,SW6をオンにするとともにスイッチSW3,SW5をオフにし、休止モードでは、スイッチSW3〜SW6をオフにする。つまり、検出素子導通モードでは、第2検出側接点26bがオペアンプOP2の反転入力端子側の抵抗R2に接続され、第2補償側接点28bがオペアンプOP2の非反転入力端子側の抵抗R4に接続される。また、補償素子導通モードでは、第2検出側接点26bがオペアンプOP2の非反転入力端子側の抵抗R4に接続され、第2補償側接点28bがオペアンプOP2の反転入力端子側の抵抗R2に接続される。休止モードでは、第2検出側接点26b及び第2補償側接点28bとオペアンプOP2との接続が断たれる。
このように、検出素子導通モードと補償素子導通モードとで、スイッチング回路40における、第2検出側接点26bおよび第2補償側接点28bとオペアンプOP2の反転入力端子及び非反転入力端子側との接続状態を逆にする構成となっている。
濃度演算手段60は、オペアンプOP2の非反転入力端子側の抵抗R5の他方側と接続点31において接続されている。濃度演算手段60には接続点31における電圧が入力され、この入力される電圧信号に基づいて可燃性ガスの濃度を算出する。
ガスセンサXは以上のように構成されている。次に、検出素子導通モード、補償素子導通モード、休止モードにあるときのガスセンサXの動作について説明する。
〔検出素子導通モード〕
図2,3に示すように、検出素子導通モードとして、制御手段50が、第1スイッチ機構SW1とスイッチSW3,SW5をオンにし他のスイッチSW2,SW4,SW6をオフにするため、検出素子22に電流が供給される。このとき、第1検出側接点25bと第2検出側接点26bのうち、負荷抵抗R1の一方側の接続部29との間に抵抗を有さない第1検出側接点25bに向かって電流が流れる。即ち、入力側接点24bと第1検出側接点25bとの間にのみ電流が流れ、第2検出側接点26bに向かっては電流が流れない。また、第2スイッチ機構SW2がオフのため、補償素子23には電流が供給されず、そして、第1及び第2補償側接点27b,28bに向かって電流は流れない。
ガスセンサXとセンサ部21との電気的接続は、スプリングピンである接続端子24a〜28aと各接点24b〜28bとを接触させることにより行うため、各接点24b〜28bにおいて接触抵抗が生じる。これにより、端子24a〜28aから接点24b〜28bに向けて電流が流れた場合には、その接点において電圧降下が生じてしまう。このため、第1検出側接点25bにおける電位は、検出素子22のマイナス側の電位Vd−に比べ、接触抵抗による電圧降下の分だけ異なったものになっている。しかし、検出素子導通モードでは、第2検出側接点26b、第1及び第2補償側接点27b,28bに向かって電流は流れないため、端子−接点間で電圧降下が生じることはない。このため、第2検出側接点26bの電位は検出素子22のマイナス側の電位Vd−と同じであり、第1及び第2補償側接点27b,28bの電位は検出素子22のプラス側の電位Vd+と同じとなっている。つまり、第2検出側接点26bと第1又は第2補償側接点27b,28bとの電位差は検出素子22に印加される検出電圧Vdと等しくなる。したがって、スプリングピンを用いることによる接触抵抗を無視して、第2検出側接点26bと第1又は第2補償側接点27b,28bとから検出素子22に印加される検出電圧Vdを出力させることができる。また、さらに言えば、第1及び第2スイッチ機構SW1,SW2においてもON抵抗は生じるものであるが、これらスイッチ機構SW1,SW2におけるON抵抗も無視したものとなっている。
そして、検出素子導通モードでは、第2検出側接点26bがオペアンプOP2の反転入力端子側の抵抗R2の一方側に接続され、第2補償側接点28bがオペアンプOP2の非反転入力端子側の抵抗R4の一方側に接続された状態となっている。つまり、抵抗R2の一方側の電位V1は、第2検出側接点26bと同じ電位、即ち、検出素子22のマイナス側の電位Vd−と同じとなっている。一方、抵抗R4の一方側における電位V2は、第2補償側接点28bと同じ電位、即ち、検出素子22のプラス側Vd+と同じ電位となっている(なお、第2検出側接点26bおよび第2補償側接点28bには電流が流れないため、スイッチSW3,SW5による接触抵抗の影響は受けない)。したがって、反転入力端子側における抵抗R2の一方側の電位V1と非反転入力端子側における抵抗R4の一方側の電位V2との電位差V2−V1は、検出素子22に印加される検出電圧Vdに等しい。この検出電圧VdがオペアンプOP2により増幅率R3/R2(又はR5/R4)だけ増幅される。そして、負荷抵抗R1に印加される電圧をVrとすると、差動増幅回路30には、負荷抵抗R1に印加される電圧Vrをバイアス電圧として与えた状態となっている。そうすると、オペアンプOP2の出力端子と抵抗R3との接続部における電圧Voは次式(1)のようになる。
Vo=(R3/R2)・Vd+Vr ・・・・・(1)
したがって、オペアンプOP2の出力端子からは、(R3/R2)・Vd+Vrの電圧がフィードバック回路10に入力される。このため、フィードバック回路10は、オペアンプOP2からの出力電圧Vo=(R3/R2)・Vd+Vrが基準電圧Vrefと等しくなるように、センサ回路20に印加する電圧を制御する。つまり、スプリングピンを用いることによる接触抵抗を無視して、検出素子22と負荷抵抗R1に印加される電圧を基準に制御が行われる。
〔補償素子導通モード〕
図4,5に示すように、補償素子導通モードとして、制御手段50が、第2スイッチ機構SW2とスイッチSW4,SW6をオンにし他のスイッチSW1,SW3,SW5をオフにするため、補償素子23に電流が供給される。このとき、第1補償側接点27bと第2補償側接点28bのうち、負荷抵抗R1の一方側の接続部29との間に抵抗を有さない第1補償側接点27bに向かって電流が流れる。即ち、入力側接点24bと第1補償側接点27bとの間にのみ電流が流れ、第2補償側接点28bに向かっては電流が流れない。また、第1スイッチ機構SW1がオフのため、検出素子22には電流が供給されず、そして、第1及び第2検出側接点25b,26bに向かって電流は流れない。
検出素子導通モードの場合と同じく、補償素子導通モードでも接触抵抗により端子−接点間で電流が流れることで電圧降下が生じることとなっている。しかし、補償素子導通モードでは、第2補償側接点28b、第1及び第2検出側接点25b,26bに向かって電流は流れないため、端子−接点間で電圧降下が生じることはない。このため、第2補償側接点28bの電位は補償素子23のマイナス側の電位Vc−と同じであり、第1及び第2検出側接点25b,26bの電位は補償素子23のプラス側の電位Vc+と同じとなっている。つまり、第2補償側接点28bと第1又は第2検出側接点25b,26bとの電位差は補償素子23に印加される補償電圧Vcと等しくなる。したがって、スプリングピンを用いることによる接触抵抗を無視して、第2補償側接点28bと第1又は第2検出側接点25b,26bとから補償素子23に印加される補償電圧Vcを出力させることができる。また、さらに言えば、第1及び第2スイッチ機構SW1,SW2においてもON抵抗は生じるものであるが、これらスイッチ機構SW1,SW2におけるON抵抗も無視したものとなっている。
そして、補償素子導通モードでは、第2補償側接点28bがオペアンプOP2の反転入力端子側の抵抗R2の一方側に接続され、第2検出側接点26bがオペアンプOP2の非反転入力端子側の抵抗R4の一方側に接続された状態となっている。つまり、抵抗R2の一方側の電位V1は、第2補償側接点28bと同じ電位、即ち、補償素子23のマイナス側の電位Vc−と同じとなっている。一方、抵抗R4の一方側における電位は、第2検出側接点26bと同じ電位、即ち、補償素子23のプラス側と同じ電位Vc+となっている(なお、第2検出側接点26bおよび第2補償側接点28bには電流が流れないため、スイッチSW4,SW6による接触抵抗の影響は受けない)。したがって、反転入力端子側における抵抗R2の一方側の電位V1と非反転入力端子側における抵抗R4の一方側の電位V2との電位差V2−V1は、補償素子23に印加される補償電圧Vcに等しい。この補償電圧VcがオペアンプOP2により増幅率R3/R2(又はR5/R4)だけ増幅される。そして、負荷抵抗R1に印加される電圧をVrとすると、差動増幅回路30には、負荷抵抗R1に印加される電圧Vrをバイアス電圧として与えた状態となっている。そうすると、オペアンプOP2の出力端子と抵抗R3との接続部における電圧Voは次式(2)のようになる。
Vo=(R3/R2)・Vc+Vr ・・・・・(2)
したがって、オペアンプOP2の出力端子からは、(R3/R2)・Vc+Vrの電圧がフィードバック回路10に入力される。このため、フィードバック回路10は、オペアンプOP2からの出力電圧Vo=(R3/R2)・Vc+Vrが基準電圧Vrefと等しくなるように、センサ回路20に印加する電圧を制御する。つまり、スプリングピンを用いることによる接触抵抗を無視して、補償素子23と負荷抵抗R1に印加される電圧を基準に制御が行われる。
〔休止モード〕
補償素子導通モードでは、制御手段50が、全スイッチSW1〜SW6をオフにするため、検出素子22および補償素子23のいずれにも電流が流れない。即ち、ガスセンサXは動作を停止した状態となっている。
つぎに、フィードバック回路10における制御について説明する。ガスセンサはその種類ごとに、その仕様として、使用する負荷抵抗の基準抵抗値が定められており、また、検出素子(補償素子)とその基準抵抗値を示す負荷抵抗(以下、基準抵抗Rsと称する)とに印加される電圧についても基準値が定められている(この電圧を基準印加電圧Vsと称する)。検出素子(補償素子)と基準抵抗Rsとに基準印加電圧Vsが印加されているときに検出素子(補償素子)に印加される電圧(以下、基準検出(補償)電圧と称する)が検出素子(補償素子)に印加されていることを前提に、その検出素子(補償素子)からの出力の変化に基づきガスの濃度の検出を行う。そして、基準抵抗値と異なる抵抗値の負荷抵抗を用いた場合でも、基準検出(補償)電圧と同じ電圧を得るような制御を行うことができれば、適切にガスセンサを動作させながらガスセンサの消費電力を低減できる。
そこで、このガスセンサXでは、基準抵抗Rsよりも低い抵抗値の負荷抵抗R1を用いながら、検出素子22及び補償素子23に基準検出(補償)電圧を印加させるようにフィードバック回路10を制御させる構成となっており、これにより、適切にガスセンサを動作させながら、消費電力を低減させてある。以下、検出素子22に電流が流れる検出素子導通モードの場合を例に説明する。なお、補償素子23に電流が流れる補償素子導通モードの場合も同じ説明になるので、補償素子導通モードの場合については省略する。
ここで、ガスセンサXにおいて、検出素子22と基準抵抗Rsとに基準印加電圧Vsが印加されたとき、検出素子22の電圧が基準検出電圧Vsdであり、基準抵抗Rsの電圧はVsrであるとする(なお、この場合、Vsd=Vs−Vsrが成り立つ)。このとき、このガスセンサXでは、検出素子22の検出電圧Vdが基準検出電圧Vsd(即ちVs−Vsr)と等しくなる状態でフィードバック回路10を制御するために、基準抵抗Rsに対する負荷抵抗R1の比R1/Rs(=a)、基準印加電圧Vsに対する基準電圧Vrefの比Vref/Vs(=b)、差動増幅回路30の増幅率R3/R2(=R5/R4=c)とを全て同じ値にしてある。
具体的に説明すると、検出電圧Vdが基準検出電圧Vsd(=Vs−Vsr)と等しい場合、差動増幅回路30の出力電圧Voは上記式(1)に基づき、次の式(3)となる。
Vo=c・(Vs−Vsr)+Vr ・・・・・(3)
ここで、検出電圧Vdが基準検出電圧Vsdに等しければ、検出素子22と負荷抵抗R1に流れる電流は、検出素子22と基準抵抗Rsとに基準印加電圧Vsが印加されたときに流れる電流と同じである。そうすると、このときに負荷抵抗R1に印加される電圧は基準抵抗Rsと負荷抵抗R1との比R1/Rs(=a)だけ基準抵抗Rsの電圧Vsrより小さくなる。つまり、以下の(4)の関係式が成り立つ。
Vr=a・Vsr ・・・・・(4)
そして、式(3)に式(4)を代入して変形すると、出力電圧Voは次の式(5)となる。
Vo=c・Vs−(c−a)・Vsr ・・・・・(5)
そして、この出力電圧Voが基準電圧Vrefと等しければ、検出電圧Vdが基準検出電圧Vsdに等しい状態でフィードバック回路10による制御が行われる。即ち、検出素子22に常に基準検出電圧Vsdと同じ電圧が印加された状態でガスセンサが動作を行う。このためには、Vref−Vo=0が常に成り立つことが必要で、ここでVref−Voは次の式(6)のようになる。
Vref−Vo=Vref−c・Vs+(c−a)・Vsr
=((Vref/Vs)−c)・Vs+(c−a)・Vsr
=(b−c)・Vs+(c−a)・Vsr ・・・・・(6)
そして、Vref−Vo=0が常に成り立つようにするためには、次の(7)式が常に成り立つように、a,b,cを設定すればよい。
(b−c)・Vs+(c−a)・Vsr=0 ・・・・・(7)
つまり、a,b,cに次の関係式(8)が成り立つように設定すれば、Vref−Vo=0が常に成り立つことになり、検出電圧Vdが基準検出電圧Vsdに等しい状態でフィードバック回路10による制御が行われる。
a=b=c ・・・・・(8)
このように、基準抵抗Rsと負荷抵抗R1との比R1/Rs(=a)、基準電圧Vrefと基準印加電圧Vsとの比Vref/Vs(=b)、差動増幅回路30の増幅率R3/R2(=c)とが全て同じ値であれば、基準検出電圧Vsdと同じ検出電圧Vdが検出素子22に印加される状態で、フィードバック回路10による制御が行われる。
そして、このガスセンサXでは、この条件を満たすように負荷抵抗R1の抵抗値を小さくすることで、検出素子22の検出電圧Vdを基準検出電圧Vsdに等しくさせて適切にガスセンサを動作させながらも、消費電力を小さくしてある。
例えば、基準印加電圧Vs=1.97(V)、基準抵抗Rs=13(Ω)であるときに、負荷抵抗R1=1(Ω)にして消費電力の低下を図るとする(つまり、R1/Rs=1/13)。そうすると、基準電圧Vref=1.97/13(V)とし、抵抗R2=R4=13(Ω)及び抵抗R3=R5=1(Ω)にして増幅率R3/R2(=R5/R4)=1/13とすれば、検出素子22の検出電圧Vdが、適切にガスセンサを動作させることができる基準検出電圧Vsdと常に等しくなるように、フィードバック回路10を制御させることができる。
次に、ガスセンサXによる可燃性ガスの濃度検出について説明する。可燃性ガスが検出素子22と接触した場合、可燃性ガスの濃度に応じて抵抗値が変化し、それに伴い、濃度演算手段60に入力される電圧信号も変化する。ただし、この電圧信号の変化は、雰囲気温度の変化による変化を含むものである。そこで、濃度演算手段60に、検出素子導通モードにおいて検出素子22の抵抗値の変化を反映した電圧信号を入力するとともに、補償素子導通モードにおいて雰囲気温度による抵抗値の変化のみを反映した電圧信号を入力する。そして、これらの電圧信号に基づいて、雰囲気温度による電気抵抗値の変化分を相殺し、ガス濃度に基づく変化分のみを求め、これにより可燃性ガスの濃度を計算する。
ガスセンサXによる可燃性ガスの濃度検出において、制御手段50は、検出素子導通モード、補償素子導通モード、休止モードを、次のように切り換えるようにしてある。即ち、基本的には休止モードとしておき、設定時間(例えば、7.5秒や15秒)ごとに検出素子モードに切り換えて濃度検出手段60にこのときの電圧信号を入力した後、続けて補償素子導通モードに切り換えて濃度検出手段60に電圧信号を入力し、その後休止モードに戻す。つまり、検出素子22と補償素子23とに間歇的に電流を導通する構成にしてある。これにより、常時検出素子22及び補償素子23に電流を導通する場合に比べて消費電力の低減が可能になる。
上記のようにガスセンサXを構成することにより、第2検出側端子26aと第2補償側端子28aとから、スプリングピンを用いることによる接触抵抗を無視して、検出素子22及び補償素子23に印加される電圧を出力させることが可能となっている。
また、センサ部21において、電流の入力側である入力側端子24aを検出素子22と補償素子23とで共用し、電圧を出力するための第2検出側端子26aと第2補償側端子28aについても検出素子22と補償素子23とで共用する状態とし、これにより検出素子22と補償素子23とを一体的に構成してある。このため、検出素子22と補償素子23とに電流導通用の2つの端子と電圧検出用の2つの端子との計4つの接続端子をそれぞれ別個に設けるのに比べ、必要とされる端子数を減らして、装置コストを低減してある。さらに、検出素子と補償素子との設置スペースを効果的に縮小できるから、ガスセンサの小型化を図ることができる。
第1及び第2スイッチ機構SW1,SW2とスイッチング回路40とを備えるから、検出素子22に印加される電圧Vdを計測可能な検出素子導通モードと補償素子23に印加される電圧Vcを計測可能な補償素子導通モードとに容易に切り換えることができる。また、これらスイッチSW1〜SW6においてもON抵抗は生じるものであるが、第2検出側端子26aと第2補償側端子28aとから出力される電圧は、これらスイッチSW1〜SW6におけるON抵抗も無視することができる。
また、第2検出側接点26bおよび第2補償側接点28bとオペアンプOP2の反転入力端子及び非反転入力端子側との接続状態を逆にするから、オペアンプOP2に検出素子導通モードと補償素子導通モードとで入力される電圧信号が反転することがない。
〔その他の実施形態〕
最後に、本発明に係るガスセンサのその他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態では、接触燃焼式ガスセンサに用いるものとして、センサ回路20が検出素子22と補償素子23とを有する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、図6に示すような、ガスと感応する検出素子1と、それぞれスプリングピンからなる、検出素子1の一方側の接続端子としての第1端子2a及び第2端子3b、並びに、検出素子1の他方側の接続端子としての第3端子4a及び第4端子5aと、これら第1〜第4端子2a〜5aとの接点である第1〜第4接点2b〜5bと、を備える構成としてもよい。この場合、検出素子1に電流を供給するのに第1接点2aと第3接点4bとの間にのみ電流が流れるものであれば、第1〜第4接点2b〜5bと接続される他の回路構成は特に限定されない。第2接点3bと第4接点5bとの電位差を計測する構成としても良い。この構成によれば、スプリングピンを用いることによる接触抵抗を無視して、第2接点3bと第4接点5bとから検出素子1に印加される電圧Vdを出力させることができる。
(2)上記の実施形態では、センサ回路20が、フィードバック回路10、差動増幅回路30、スイッチング回路40、制御手段50、及び濃度検出手段60と接続された構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。つまり、本発明に係るガスセンサXのセンサ回路20と接続する回路は目的に応じて適宜変更すればよい。
(3)上記の実施形態では、上記の実施形態では、第1及び第2スイッチ機構SW1,SW2として電界効果トランジスタを用い、スイッチング回路30をスイッチSW3〜SW6で構成したものを例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、第1及び第2スイッチ機構SW1,SW2に代えてスイッチを用いるなど、第1及び第2スイッチ機構SW1,SW2やスイッチング回路30の構成は適宜変更すればよい。
(4)上記の実施形態では、制御手段50が、基本的には休止モードにしておき、間歇的に検出素子導通モードと補償素子導通モードに切り換える構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、間歇的に検出素子導通モードへの切換のみを行い、検出素子導通モードで濃度検出手段60に入力された電圧信号に変化があったときのみ、その後補償素子導通モードに切り換えるものであってもよい。または、休止モードにすることなく、常に検出素子導通モードと補償素子導通モードとの間で切り換えを行うようにしてもよい。
(5)上記の実施形態では、検出素子22に印加される検出電圧Vd及び補償素子23に印加される補償電圧Vcを、第2検出側接点26bと第2補償側接点28bとから出力させた構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、検出素子導通モードにおいて、第2検出側接点26bと第1補償側接点27bとから、検出素子22に印加される検出電圧Vdを出力させる構成としてもよく、補償素子導通モードにおいて、第1検出側接点25bと第2補償側接点28bとから、補償素子23に印加される検出電圧Vcを出力させる構成としてもよい。
(6)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の範囲はそれらによって限定されることはないと理解されるべきである。当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜改変が可能であることを容易に理解できるであろう。従って、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変された別の実施形態も、当然、本発明の範囲に含まれる。
本発明は、例えば種々の種類のガスセンサに利用することができる。
X ガスセンサ
22 検出素子
23 補償素子
24a 入力側端子(第1端子)
24b 入力側接点(第1接点)
25a 第1検出側端子(第3端子)
25b 第1検出側接点(第3接点)
26a 第2検出側端子(第4端子)
26b 第2検出側接点(第4接点)
27a 第1補償側端子(第5端子)
27b 第1補償側接点(第5接点)
28a 第2補償側端子(第2端子)
28b 第2補償側接点(第2接点)
30 差動増幅回路(入力部)
40 スイッチング回路
50 制御手段
SW1 第1スイッチ機構
SW2 第2スイッチ機構

Claims (3)

  1. ガスと感応する検出素子と、
    それぞれスプリングピンからなる、前記検出素子の一方側の接続端子としての第1端子及び第2端子、並びに、前記検出素子の他方側の接続端子としての第3端子及び第4端子と、
    これら第1端子、第2端子、第3端子、及び第4端子との接点である第1接点、第2接点、第3接点、及び第4接点と、
    一方側の接続端子として前記第1端子を前記検出素子と共用し、前記第1端子に対して前記検出素子と並列につながる補償素子と、
    スプリングピンからなる、前記補償素子の他方側の接続端子としての第5端子と、
    この第5端子との接点である第5接点と、を備え、
    前記第2端子は、前記補償素子の他方側の接続端子であり、前記補償素子と前記第1端子の導線とを介して前記検出素子の一方側と連通する状態であることにより、前記検出素子の一方側の接続端子として機能し、
    前記第4端子は、前記検出素子と前記第1端子の導線とを介して前記補償素子の一方側と連通する状態であることにより、前記補償素子の一方側の接続端子として機能し、
    前記検出素子に電流を供給するのに前記第1接点と前記第3接点との間に電流が流れ、
    前記補償素子に電流を供給するのに前記第1接点と前記第5接点との間に電流が流れ、
    前記第2接点と前記第4接点との電位差を計測することにより前記検出素子および前記補償素子に印加される電圧が計測可能であるガスセンサ。
  2. 前記第3接点と接続され、前記検出素子への電流供給を断続する第1スイッチ機構と、
    前記第5接点と接続され、前記補償素子への電流供給を断続する第2スイッチ機構と、
    前記第1及び第2スイッチ機構を、前記第1スイッチ機構をオンにするとともに前記第2スイッチ機構をオフにした検出素子導通モードと、前記第1スイッチ機構をオフにするとともに前記第2スイッチ機構をオンにした補償素子導通モードとに切り換える制御手段と、を備える請求項に記載のガスセンサ。
  3. 前記第2接点および第4接点からの電圧信号が入力される入力部と、
    一方側が前記第2接点および第4接点と接続されて、他方側が前記入力部の第1及び第2入力端子とに接続されるスイッチング回路と、を備え、
    前記制御手段は、前記検出素子導通モードと前記補償素子導通モードとで、前記スイッチング回路における、前記第2接点および前記第4接点と前記入力部の前記第1及び第2入力端子との接続状態を逆にする請求項に記載のガスセンサ。
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