JP2001188055A - ガス検知装置 - Google Patents

ガス検知装置

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JP2001188055A
JP2001188055A JP37476399A JP37476399A JP2001188055A JP 2001188055 A JP2001188055 A JP 2001188055A JP 37476399 A JP37476399 A JP 37476399A JP 37476399 A JP37476399 A JP 37476399A JP 2001188055 A JP2001188055 A JP 2001188055A
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gas
detection device
compensation
sensor module
temperature
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JP37476399A
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Masaru Matsuno
勝 松野
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 できるだけコストが安く、簡便に温度補償す
ることができるガス検知装置を提供すること。 【解決手段】 本発明のガス検知装置は、ガス雰囲気中
に設置された状態でガスの存在を検知するガス検知装置
であって、ガス雰囲気中に設置された状態でガスの存在
を検知すると共に、そのガスの濃度を検知してセンサ出
力を発生するガスセンサモジュール3と、ガスセンサモ
ジュール3を動作させるための電源1と、ガスセンサモ
ジュール3からのセンサ出力データを増幅する増幅手段
4と、増幅手段4の入力側に接続され、周囲温度の変化
によって発生するガスセンサモジュールのセンサ出力デ
ータの誤差に起因する増幅手段4の出力誤差電圧を軽減
するための補償回路6とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス雰囲気中に接
地された状態でガスの存在を検知するガス検知装置に関
し、特に、可燃性ガスを検知すると共に、当該ガスの濃
度を検知する接触燃焼式のガス検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のガス検知装置としては、
たとえば、出願が先に提案した特開平7−198652
号や特開平10−38833号がある。一例として、特
開平10−38833号に開示されているガス検知装置
のブロック図を図2に示す。
【0003】図2において、ガス検知装置10は、ガス
雰囲気中に接地された状態でガスの存在を検知すると共
に、そのガスの濃度を検知してセンサ出力データを生成
するガスセンサモジュール12と、ガスセンサモジュー
ル12を動作させるための所定の電圧を発生するための
定電圧源20と、定電圧源20とガスセンサモジュール
12との間に電気的に接続され、ガスセンサモジュール
12に入力される電流値を検出して電流データを生成す
る電流検出手段14と、電流データに基づいて、センサ
出力データに対する温度補償を行ってガス濃度データを
生成する温度補償手段15とからなる。
【0004】ガスセンサモジュール12は、ガス雰囲気
中に設置された状態でガス濃度を検知するセンサ素子1
22と、センサ素子122の温度補償を行うためのレフ
ァ素子124とを有する。
【0005】センサ素子122は、具体的には、接触燃
焼式ガス検知手段である。接触燃焼式のガス検知手段
は、可燃性ガスの検知素子が用いられている。
【0006】可燃性ガスの検知素子は、たとえば、20
μm乃至50μmの線径を有する白金抵抗線を巻回して
コイル形状に形成し、このコイルの周囲にパラジューム
=アルミナなどの触媒を塗布した後、焼成して、100
メッシュの二重金網を被せて形成されている。
【0007】センサ素子122の電気抵抗Rsは、巻回
された前述の白金抵抗線の線径や線長によって決定され
る。
【0008】レファ素子124は、センサ素子122と
同様の構造を有し、さらに、ガスに対して不感となるよ
うに不感処理が施されている。具体的には、レファ素子
124の全体にシールキャップを被せることによって不
感処理を行うことができる。
【0009】レファ素子124の電気抵抗Rrは、セン
サ素子122と同様に、巻回された前述の白金抵抗線の
線径や線長によって決定される。
【0010】定電圧源20は、ガスセンサモジュール1
2を動作させるための所定の電圧20aを発生するため
のものである。
【0011】定電圧源20には、抵抗素子14とセンサ
素子122とレファ素子124とが直列に接続されてお
り、センサ素子122の電気抵抗がRs、レファ素子1
24の電気抵抗がRr、抵抗素子14の電気抵抗がRc
sであるので、ガスセンサモジュール12に入力される
電流Isの電流値は、Is=(所定の電圧20a)/
(Rcs+Rs+Rr)となる。
【0012】センサ素子122とレファ素子124は、
各々、電流Isが流れるので、内蔵された白金抵抗線が
加熱されて温度が上昇する。この状態において、雰囲気
中に可燃性(具体的には、還元性)のガスが存在する
と、センサ素子122に可燃性ガスが接触して燃焼(す
なわち、酸化)するため、この燃焼の際に生じる反応熱
による温度上昇によってセンサ素子122の抵抗値Rs
がΔRsだけ変化する。
【0013】この抵抗値変化ΔRsに応じた電圧変化と
して、センサ出力データ12aが出力される。
【0014】一方、レファ素子124は、前述したよう
に、不感処理(具体的には、シールキャップを被せる処
理)が施されているので、可燃性ガスは反応せず、前述
したような燃焼が起きない。
【0015】また、センサ素子122とレファ素子12
4とは同じガス雰囲気に曝されているため、この雰囲気
の温度に応じた抵抗変化を生じる。
【0016】このような雰囲気の温度に起因する抵抗変
化は、ガスの存在の検知の誤動作(すなわち、ガスが存
在しないのに、ガスを検知した旨のセンサ出力データ1
2aが出力されること)や、検出したガス濃度の濃度誤
差の原因となる。
【0017】レファ素子124は、センサ素子122に
おけるこのような雰囲気温度に依る誤動作や濃度誤差を
概ね補償するための補償手段である。雰囲気の温度に起
因するセンサ素子122の抵抗変化を、同じ雰囲気中に
おかれたレファ素子124の抵抗変化によって、打ち消
すことを意図するものである。
【0018】しかしながら、レファ素子124とセンサ
素子122は、材料や構造上のばらつきにより、両者の
抵抗値温度係数を完全に一致させることが難しい。
【0019】そこで、電流検出手段14として、定電圧
源20とガスセンサモジュール12との間に抵抗Rcs
を接続し、ガスセンサモジュール12に流れる電流値I
sを検出する。検出される電流値Isは、電圧値(=I
s×Rcs)に変換して電流データ14aを生成する。
【0020】この電流データ14aは、後述するように
周囲温度の変化にしたがうデータであり、レファ素子1
24とセンサ素子122の抵抗値温度係数が一致しない
場合でも、より精密に温度補償を行うのに役立つ。
【0021】すなわち、ガス雰囲気中に設置されている
ガスセンサモジュール12のセンサ素子122およびレ
ファ素子124の抵抗値が周囲温度の変化にしたがって
変化し、ガスセンサモジュール12を流れる電流値Is
が変化する。したがって、電流検出手段14でセンサモ
ジュール12を流れる電流値Isを監視すれば、周囲温
度の変化を検出することができる。
【0022】電流検出手段14からの電流データは、温
度補償手段15に供給される。温度補償手段15は、温
度データ生成回路16とガス濃度データ生成回路18と
を有する。
【0023】温度データ生成回路16は、電流検出手段
14からの電流データ14aに基づいてガスセンサモジ
ュール12の周囲温度に係る温度補償データ16aを生
成するように構成されている。
【0024】ガス濃度データ生成回路18は、温度デー
タ生成回路16からの温度補償データ16aに基づい
て、センサ出力データ12aに対する温度補償を行って
ガス濃度データ18aを生成するように構成されてい
る。温度補償手段15は、前述したようにして生成され
た電流値Isとガスセンサモジュール12の周囲温度と
ガスセンサモジュール12のセンサ出力データ12aと
の相関関係を予め求め、これを元にルックアップテーブ
ル等の参照手段を予め生成しておく。
【0025】電流データ14aを受け取った際に、温度
データ生成回路16は、ガスセンサモジュール12のセ
ンサ出力データ12aと電流値Isとについて前述の参
照手段を参照して、ガスセンサモジュール12の周囲温
度を求めて温度補償データ16aを生成する。
【0026】ガス濃度データ生成回路18は、温度補償
データ16aに基づいて、センサ出力データ12aに対
する温度補償を行ってガス濃度データ18aを生成す
る。
【0027】以上のようにして、レファ素子124とセ
ンサ素子122の抵抗値温度係数が完全に一致しない場
合でも、電流検出手段14からの電流データ14aを用
いて、たとえば100ppm程度のガス濃度に対しても
高い検出精度を実現できるような高精度の温度補償がで
きるようになる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ガス検知装置は、高精度の温度補償が可能であるが、高
精度を達成するために複雑な回路になっており、トータ
ルコストが高くなってしまう。
【0029】そこで、本発明の目的は、上述の問題に鑑
み、できるだけコストが安く、簡便に温度補償すること
ができるガス検知装置を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記した目的にかんがみ
て、請求項1記載の発明のガス検知装置は、ガス雰囲気
中に設置された状態でガスの存在を検知するガス検知装
置であって、ガス雰囲気中に設置された状態でガスの存
在を検知すると共に、そのガスの濃度を検知してセンサ
出力を発生するガスセンサモジュールと、上記ガスセン
サモジュールを動作させるための電源と、上記ガスセン
サモジュールからのセンサ出力データを増幅する増幅手
段と、上記増幅手段の入力側に接続され、周囲温度の変
化によって発生する上記ガスセンサモジュールのセンサ
出力データの誤差に起因する上記増幅手段の出力誤差電
圧を軽減するための補償回路とを有することを特徴とす
る。
【0031】請求1記載の発明においては、ガスセンサ
モジュールが、ガス雰囲気中に設置された状態でガスの
存在を検知すると共に、そのガスの濃度を検知してセン
サ出力を発生する。増幅手段は、ガスセンサモジュール
からのセンサ出力データを増幅する。補償回路は、増幅
手段の入力側に接続され、周囲温度の変化によって発生
するガスセンサモジュールのセンサ出力データの誤差に
起因する増幅手段の出力誤差電圧を軽減するように働
く。
【0032】請求2記載の発明は、請求項1記載のガス
検知装置において、前記補償回路は、前記誤差電圧がガ
ス検知装置の定格仕様で定められた誤差範囲内に納まる
ようにするための補償抵抗と、該補償抵抗に接続され、
予め決定された周囲温度時に与えられる制御信号でON
して上記補償抵抗を前記増幅手段の入力側に接続するス
イッチング手段とを含むことを特徴とする。
【0033】請求2記載の発明においては、補償回路
は、誤差電圧がガス検知装置の定格仕様で定められた誤
差範囲内に納まるようにするための補償抵抗と、該補償
抵抗に接続され、予め決定された周囲温度時に与えられ
る制御信号でONして上記補償抵抗を増幅手段4の入力
側に接続するスイッチング手段とを含み、スイッチング
手段のONによって補償抵抗が増幅手段の入力側に接続
され、出力誤差電圧を軽減するように働く。
【0034】請求3記載の発明は、請求項2記載のガス
検知装置において、前記補償抵抗は、前記誤差電圧が、
ガス検知装置の定格仕様の許容誤差範囲からプラス側に
はずれる場合に使用される補償抵抗と、マイナス側には
ずれる場合に使用される補償抵抗のどちらかを含むこと
を特徴とする。
【0035】請求3記載の発明においては、ガス検知装
置の定格仕様の許容誤差範囲からプラス側にはずれる場
合に補償抵抗が使用され、マイナス側にはずれる場合は
補償抵抗が使用されて、誤差電圧がプラス側又はマイナ
ス側のどちら側にはずれても、その誤差電圧を軽減する
ように働く。
【0036】請求4記載の発明は、請求項2記載のガス
検知装置において、前記予め決定された周囲温度時に与
えられる制御信号は、ガス検知装置に内蔵されているマ
イクロコンピュータから供給されることを特徴とする。
【0037】請求4記載の発明においては、ガス検知装
置に内蔵されているマイクロコンピュータが、予め決定
された周囲温度時に制御信号を与える。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明によるガス検知装
置の実施の形態を示す回路図である。
【0039】まず、ガス検知装置の構成について説明す
る。
【0040】図1において、ガス検知装置は、定電圧源
1と、ブリッジ回路2と、増幅手段としてのオペアンプ
回路4と、出力端子5と、補償回路6とからなる。
【0041】ブリッジ回路2は、ガスセンサモジュール
3と抵抗R1,R2とから構成されており、定電圧源1
からガスセンサモジュール3に動作電圧が供給されてい
る。
【0042】ガスセンサモジュール3は、ガス雰囲気中
に設置された状態でガス濃度を検知するセンサ素子Rs
nsと、センサ素子Rsnsの温度補償を行うためのレ
ファ素子Rrefとを有する。
【0043】センサ素子Rsnsは、具体的には、接触
燃焼式ガス検知手段であり、図2に示すセンサ素子12
2とおなじものである。同様に、レファ素子Rrefは
図2に示すレファ素子124と同じものである。
【0044】オペアンプ回路4は、オペアンプA1と抵
抗R3,R4から構成されている。オペアンプA1の反
転入力端子は、抵抗R3を介してガスセンサモジュール
3のレファ素子Rrefとセンサ素子Rsnsの接続点
に接続され、非反転入力端子は、抵抗R1と抵抗R2の
接続点に接続されている。オペアンプA1の出力は出力
端子5に接続されている。オペアンプA1の反転入力端
子と出力端子には抵抗R4が接続されている。
【0045】補償回路6は、スイッチング手段としての
NP型トランジスタQ1およびNPN型トランジスタQ
2と、抵抗R5,R6,R6,R8と、制御信号入力端
子7,8と、補償抵抗Rss,Rskとからなる。
【0046】補償回路6において、PNP型トランジス
タQ1のエミッタと抵抗R6の一端は、定電圧源1に接
続されている。PNP型トランジスタQ1のベースは、
抵抗R6の他端に接続されると共に抵抗R5を介して制
御信号入力端子7に接続され、コレクタは、補償抵抗R
ssを介してオペアンプA1の反転入力端子に接続され
ている。NPN型トランジスタQ2のコレクタは、補償
抵抗Rskを介してオペアンプA1の反転入力端子に接
続され、エミッタは接地され、ベースは、抵抗R8を介
して制御信号入力端子8に接続されている。制御信号入
力端子8と定電圧源1の間には、抵抗R7が接続されて
いる。
【0047】次に、上述の構成によるガス検知装置の基
本動作を説明する。
【0048】まず、ガスセンサモジュール3をガス雰囲
気中に設置する前に、定電圧源1より一定電圧を印加さ
れたブリッジ回路2が平衡状態にあるとき、オペアンプ
A1の反転入力端子と非反転入力端子の間に電位差はな
く、オペアンプA1から出力端子OUTに供給される出
力は「ゼロ」レベルになっている。
【0049】次に、ガスセンサモジュール2をガス雰囲
気中に設置すると、センサ素子Rsnsとレファ素子R
refは、各々、定電圧源1より電流が流れるので、内
蔵された白金抵抗線が加熱されて温度が上昇する。この
状態において、雰囲気中に可燃性(具体的には、還元
性)のガスが存在すると、センサ素子Rsnsに可燃性
ガスが接触して燃焼(すなわち、酸化)するため、この
燃焼の際に生じる反応熱による温度上昇によってセンサ
素子Rsnsの抵抗値が変化する。
【0050】これに対して、レファ素子Rrefは、不
感処理が施されているので、可燃性ガスによる燃焼が生
じないため酸化せず、その抵抗値は変化しない。
【0051】したがって、雰囲気中に可燃性ガスが存在
すると、センサ素子Rsnsの抵抗値だけが変化するた
め、ブリッジ回路2の平衡がくずれ、センサ素子Rsn
sで酸化した可燃性ガスの量に応じたセンサ出力が発生
し、それに応じた電位差がオペアンプA1の反転有力端
子と非反転入力端子の間に発生し、オペアンプA1か
ら、前述の可燃性ガスの量に応じた出力電圧が出力端子
OUTに供給される。
【0052】ところで、上述のように動作するガス検知
装置は、温度の異なる雰囲気中で使用されるので、図2
において説明したように、ガスセンサモジュール3の周
囲温度が変化すると、センサ素子Rsnsとレファ素子
Rrefの両方の抵抗値が変化する。レファ素子Rre
fは、ブリッジ回路2の平衡動作により、センサ素子R
snsにおけるこのような周囲温度の変化に依る誤動作
や濃度誤差を補償するように働くが、その材料や構造上
のばらつきに起因して補償しきれない場合がある。この
ような場合には、周囲温度の変化によってガスセンサモ
ジュール3のセンサ出力データの誤差に起因して、オペ
アンプA1から出力端子OUTに供給される出力に、誤
差電圧が表れる。
【0053】したがって、ガス検知装置を製品化する際
は、この誤差電圧を所定の許容誤差範囲内にするように
定格仕様が定められる。定格仕様で定められる許容誤差
範囲は、たとえば、周囲温度が25℃から225℃まで
変化した場合のプラス側およびマイナス側の最大許容誤
差が定められる。一般的には、周囲温度が高くなるにつ
れて誤差が大きくなるので、周囲温度が25℃の時の誤
差が最小であり、225℃の時が最大誤差となる。
【0054】そこで、本発明では、補償回路6を備え、
その作用によってこのような誤差電圧が定格仕様で定め
られた誤差範囲内に納まるようにしている。
【0055】補償回路6は、通常時、制御信号入力端子
7にはハイレベルの制御信号が入力されると共に、制御
信号入力端子8にはローレベルの制御信号が入力されて
いる。したがって、NPN型トランジスタQ1およびN
PN型トランジスタQ2は、共にOFF状態になってい
る。
【0056】ガス検知装置の製品化のテスト段階で、周
囲温度をたとえば25℃から225℃まで変化させ、オ
ペアンプ回路4からの出力電圧の変動を観測する。
【0057】たとえば、オペアンプ回路4からの出力誤
差電圧が、定格仕様の最大許容誤差よりマイナス側に大
きく発生している場合は、補償回路6において制御信号
入力端子7に入力されている制御信号をハイレベルから
ローレベルにする。このとき、制御信号入力端子8に入
力されている制御信号はローレベルのままとし、NPN
型トランジスタQ2はOFF状態を保っている。
【0058】それにより、PNP型トランジスタQ1が
ONとなり、オペアンプA1の反転入力端子は、補償抵
抗Rss、PNP型トランジスタQ1を介して定電圧源
1に接続され、その電位が上昇する。そして、オペアン
プA1の反転入力端子と非反転入力端子の間の電位差が
大きくなり、オペアンプA1の出力電圧が上昇する。
【0059】補償抵抗Rssの抵抗値は、上昇した出力
電圧が前述のマイナス側の出力誤差電圧をちょうど相殺
するような値に選択することができる。
【0060】一方、オペアンプ回路4からの出力誤差電
圧が、定格仕様の最大許容誤差よりプラス側に大きく発
生している場合は、補償回路6において制御信号入力端
子8に入力されている制御信号をローレベルからハイレ
ベルにする。このとき、制御信号入力端子7に入力され
ている制御信号はハイレベルのままとし、PNP型トラ
ンジスタQ1はOFF状態を保っている。
【0061】それにより、NPN型トランジスタQ2が
ONとなり、オペアンプA1の反転入力端子は、補償抵
抗Rsk、NPN型トランジスタQ1を介して接地さ
れ、その電位が減少する。そして、オペアンプA1の反
転入力端子と非反転入力端子の間の電位差が小さく、オ
ペアンプA1の出力電圧が減少する。
【0062】補償抵抗Rskの抵抗値は、減少した出力
電圧が前述のプラス側の出力誤差電圧をちょうど相殺す
るような値に選択することができる。
【0063】したがって、補償抵抗Rss,Rskは、
実際上、誤差電圧が、ガス検知装置の定格仕様の許容誤
差範囲からプラス側にはずれる場合には補償抵抗Rss
が使用され、マイナス側にはずれる場合には補償抵抗R
skが使用されるので、どちらか一方を接続し、他方を
接続する必要がない。
【0064】このようにして、オペアンプ回路4からの
出力誤差電圧が、定格仕様の最大許容誤差範囲からはず
れるときは、補償抵抗Rssまたは補償抵抗Rskのど
ちらかがオペアンプA1の反転入力端子の電位を変更す
るように働く。その結果、ガスセンサモジュール3の周
囲温度が変化しても、ガス検知装置の誤差電圧は定格仕
様で定められた誤差範囲内に納まり、精度の良いガス検
知を行うことができる。
【0065】制御信号入力端子7および8に入力される
制御信号は、具体的は、たとえば、ガス検知装置に内蔵
されるマイクロコンピュータ(図示しない)から供給さ
れる。このマイクロコンピュータは、周囲温度が25℃
から225℃まで変化する場合、周囲温度の変化に応じ
て適切な制御信号を制御信号入力端子7および8に供給
する。
【0066】マイクロコンピュータは、たとえば周囲温
度25℃と225℃の中間の温度125℃を境にして、
周囲温度が125℃以下ならば、制御信号入力端子7に
ハイレベル信号を供給しかつ制御信号入力端子8にロー
レベル信号を供給し、周囲温度が125℃を越えたら、
制御信号入力端子7に入力される制御信号をハイレベル
からローレベルに切り替えると共に制御信号入力端子8
に供給される制御信号をローレベルからハイレベルに切
り替える。このようにすることにより、PNP型トラン
ジスタQ1およびNPN型トランジスタQ2のON/O
FF動作は、マイクロコンピュータで制御され、境目の
温度以上の温度範囲で自動的にONとなって補償動作を
行うようになる。したがって、この場合の境目の温度
は、換言すれば補償動作開始温度といえる。
【0067】この補償動作開始温度は、ガス検知装置が
使用されるガス雰囲気の温度範囲内に合わせることがで
き、また、誤差電圧が温度範囲の半ばで最大許容誤差を
超えそうな場合は、その手前の温度に合わせることがで
きる。
【0068】また、補償抵抗RssおよびRskは、ガ
ス検知装置の製品毎の出力誤差電圧の大きさの違いに応
じて、取り替えることができる。
【0069】また、補償抵抗RssおよびRskは、抵
抗値の異なるものを複数種類予め用意しておき、ガス検
知装置の製品毎に、たとえば出力誤差電圧が10mVの
製品ならば10番の抵抗を選択し、出力誤差電圧が1m
Vの製品ならば1番の抵抗を選択するというように、製
品毎の出力誤差電圧値に応じて、ランク別、層別的に選
択して接続し、定格仕様の許容誤差範囲内に入るように
決定することができる。
【0070】このように、レファ素子Rrefとセンサ
素子Rsnsの抵抗値温度係数が完全に一致しない場合
でも、補償回路6を用いて、周囲温度の変化による出力
誤差電圧値を、定格仕様の最大許容誤差範囲内に納める
ことができ、高い検出精度を実現できる。
【0071】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能
である。
【0072】たとえば、ガスセンサモジュール3に動作
電圧を与える電源は、実施の形態では定電圧源1として
いるが、定電流源としても良い。
【0073】また、制御信号入力端子に供給される制御
信号は、実施の形態では周囲温度125℃を境にして、
補償回路6が働くように切り替えているが、他の値の周
囲温度を境にして切り替えるように構成しても良い。
【0074】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ガスセン
サモジュールのセンサ素子とレファ素子の抵抗値温度係
数が完全に一致せず、周囲温度の変化によってガスセン
サモジュールのセンサ出力データの誤差が発生しても、
増幅手段の入力側に設けられた補償回路によって誤差を
軽減することができる。
【0075】また、ガスセンサモジュールの周囲温度が
変化しても、ガス検知装置の誤差電圧は定格仕様で定め
られた誤差範囲内に納まり、精度の良いガス検知を行う
ことができる。
【0076】請求項2記載の発明によれば、補償回路
は、補償抵抗とスイッチング手段からなる簡単な回路で
構成できるので、コストが安く、簡便に温度補償するこ
とができる。
【0077】請求項3記載の発明によれば、補償抵抗
は、実際上、誤差電圧が、ガス検知装置の定格仕様の許
容誤差範囲からプラス側にはずれる場合に使用されるも
のと、マイナス側にはずれる場合に使用されるもののど
ちらかをを使用するだけなので、コストがさらに安くな
る。
【0078】請求4記載の発明によれば、ガス検知装置
に内蔵されているマイクロコンピュータが、予め決定さ
れた周囲温度、すなわち補償開始温度に達した時に制御
信号を与えるので、自動的に補償動作を行わせることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス検知装置の実施の形態を示す
回路図である。
【図2】従来のガス検知装置の一例を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1 定電圧源(電源) 2 ブリッジ回路 3 ガスセンサモジュール 4 オペアンプ回路(増幅手段) 6 補償回路 Rss 補償抵抗 Rsk 補償抵抗 Q1 PNP型トランジスタ(スイッチング手段) Q2 NPN型トランジスタ(スイッチング手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス雰囲気中に設置された状態でガスの
    存在を検知するガス検知装置であって、 ガス雰囲気中に設置された状態でガスの存在を検知する
    と共に、そのガスの濃度を検知してセンサ出力を発生す
    るガスセンサモジュールと、 上記ガスセンサモジュールを動作させるための電源と、 上記ガスセンサモジュールからのセンサ出力データを増
    幅する増幅手段と、 上記増幅手段の入力側に接続され、周囲温度の変化によ
    って発生する上記ガスセンサモジュールのセンサ出力デ
    ータの誤差に起因する上記増幅手段の出力誤差電圧を軽
    減するための補償回路とを有することを特徴とするガス
    検知装置。
  2. 【請求項2】 前記補償回路は、前記誤差電圧がガス検
    知装置の定格仕様で定められた誤差範囲内に納まるよう
    にするための補償抵抗と、該補償抵抗に接続され、予め
    決定された周囲温度時に与えられる制御信号でONして
    上記補償抵抗を前記増幅手段の入力側に接続するスイッ
    チング手段とを含むことを特徴とする請求項1記載のガ
    ス検知装置。
  3. 【請求項3】 前記補償抵抗は、前記誤差電圧が、ガス
    検知装置の定格仕様の許容誤差範囲からプラス側にはず
    れる場合に使用される補償抵抗と、マイナス側にはずれ
    る場合に使用される補償抵抗のどちらかを含むことを特
    徴とする請求項2記載のガス検知装置。
  4. 【請求項4】 前記予め決定された周囲温度時に与えら
    れる制御信号は、ガス検知装置に内蔵されているマイク
    ロコンピュータから供給されることを特徴とする請求項
    2記載のガス検知装置。
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