JP6491927B2 - 車体前部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体前部構造、特にフロントピラーの斜行延在部において衝突の際に入力される応力の偏りを低減可能な車体前部構造に関する。
ストラット上部の支持剛性を向上させる構造として、ストラット支持部とフロントピラーの前部とを連結する水平補剛部材と、水平補剛部材の前端部と、フロントピラーの屈曲部との間に結合される斜行補剛部材とを備える車体前部構造が知られている(特許文献1参照)。
特開2013−209033号公報
しかしながら、従来の車体前部構造について、フロントピラーにおいて傾斜して成る斜行延在部では、外面でかつ上方に斜行補剛部材が結合されているので、斜行延在部に対して衝突の際に入力される応力は該結合部位に集中することとなり、斜行延在部における応力の偏りが発生していた。
よって、本発明が解決しようとする課題は、フロントピラーの斜行延在部において衝突の際に入力される応力の偏りを低減可能な車体前部構造を提供することである。
前記課題を解決するための手段として、本発明に係る車体前部構造は、車両の左右両側において前後方向に延在するアッパーサイドフレーム、前記車両の乗員室における左右両側の前端部にそれぞれ配置され、上下方向に延在する上下延在部、及び、該上下延在部の上端部から斜め方向に延在する斜行延在部を有し、前側部の前面に前記アッパーサイドフレームの後端部が接続される筒状のフロントピラー、並びに、前記フロントピラーの外面において、前記アッパーサイドフレームの上部又は側部と前記斜行延在部の前側部の前面とを接続する外側接続部材、を備える車体前部構造であって、前記フロントピラーの内面において、前記フロントピラーの前側部における前記アッパーサイドフレームの接続部位の後面と、前記斜行延在部の後側部の前面とを接続する内側接続部材を備える。
更に、本発明に係る車体前部構造において、前記内側接続部材は、前記フロントピラーの内面における前記車両の幅方向の内側面部又は外側面部に対して接続可能なフランジを有することが好ましい。
本発明に係る車体前部構造において、前記内側接続部材は、直線形状、又は屈曲形状を有することが好ましい。
本発明に係る車体前部構造において、前記内側接続部材は、屈曲形状を有する板体であり、前記フロントピラーの内面において前記アッパーサイドフレームとの接続部位から後方にかつ水平又は略水平に延在する水平部と、該水平部の後端部から前記上下延在部と前記斜行延在部との接続部位の後部まで傾斜して後方に延在する傾斜部と、を有することが好ましい。
車両に対して前方から衝突が生じる場合、アッパーサイドフレームに対して衝突に起因する応力が入力され、更にアッパーサイドフレームからフロントピラーに応力が伝達される。このとき、フロントピラーの上部に形成される斜行延在部の前側部の前面、つまりフロントピラーの外面の前側に対して外側接続部材が接続されているので、斜行延在部における前面に対しても応力が伝達される。
本発明によると、アッパーサイドフレームからフロントピラーの前部に対して入力される応力を、フロントピラーの内部に配置される内側接続部材によって、斜行延在部の後面、つまりフロントピラーの内面の後側に対して伝達されるので、斜行延在部において衝突の際に入力される応力の偏りを低減可能な車体前部構造を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態が適用された車両における前部を示す斜視図である。 図2は、図1に示した車両における前部を示す側面図である。 図3は内側接続部材についての説明図であり、図3(a)は図2に示した車両を模式的に示した側面図であり、図3(b)は内側接続部材の取付部位を示す、図2のA−A矢視の断面図である。 図4は、本発明に係る車体前部構造における内側接続部材の他の実施形態を示す斜視図である。
(基本実施形態の概要)
以下に、本発明の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
まず、図1及び図2を参照しつつ、本発明の一実施形態である車体前部構造について説明する。
なお、図1は、本発明の一実施形態が適用された車両100における前部を示す斜視図である。図2は、図1に示した車両100における前部を示す側面図である。
図1に示すように、車両100は、その前部においてアッパーサイドフレーム1と、フロントピラー2と、ストラット支持部3とを備える。
アッパーサイドフレーム1は、車両100の左右両側においてそれぞれ前後方向に延在する一対のフレーム状部材である。なお、図示しないが、アッパーサイドフレーム1の前端部にはラジエータを保持する枠状のラジエータパネルが取付けられる。
フロントピラー2は、車両100の乗員室における左右両側の前端部にそれぞれ配置される一対のフレーム状部材である。フロントピラー2は、車両100の前部における主要な骨格部材の一つであり、衝突等が生じても乗員室の空間を確保するために高剛性を有する。フロントピラー2は、上下延在部21と斜行延在部22とを有する。上下延在部21は、略上下方向に延在する筒状部である。斜行延在部22は、上下延在部21の上端部から斜め方向、具体的には後側上方に延在する筒状部である。上下延在部21には、車両100幅方向の外側においてドアヒンジが取付けられ、車両100幅方向の内側においてトーボード及びステアリングサポートビーム等(いずれも図示せず)が取付けられる。斜行延在部22には、車両100幅方向の内側において図示しないフロントウィンドウが近接して配置される。上下延在部21と斜行延在部22とは、基本的に一体的に形成されることにより一本の連続した筒状体として構成されている。よって、上下延在部21と斜行延在部22との境界部位、つまり変曲部23は、なだらかに湾曲する筒状部となる。
また、水平方向に対する斜行延在部22の傾斜角度は、車種に応じて様々に設定可能である。
また、図1に示すように、アッパーサイドフレーム1は、伝達部11を有する。伝達部11は、アッパーサイドフレーム1の上面部でかつ後端部であり、フロントピラー2の上下延在部21の前部に当接するまで延在し、該前部で固定的に接続されて成る。アッパーサイドフレーム1に対して前方から応力が入力されると、フロントピラー2の上下延在部21の前部に対して伝達部11を介して応力が伝達されるようになっている。
ストラット支持部3は、サスペンション(図示せず)を収容可能であり、サスペンションの上端部が固定される略円筒状部材である。ストラット支持部3の上部とアッパーサイドフレーム1の上面部とは、略同一高さに配置されている。ストラット支持部3は、アッパーサイドフレーム1において車両100の幅方向内側に形成される側方部に固定的に取付けられている。
図1及び図2に示すように、アッパーサイドフレーム1には、外側上方接続部材41と、外側下方接続部材42とが付設されている。
なお、外側上方接続部材41は、本発明における外側接続部材の一例である。
外側上方接続部材41は、フロントピラー2の外面において、上下延在部21と斜行延在部22との変曲部23と、アッパーサイドフレーム1の上部とを接続する部材である。本実施形態において、伝達部11を含むアッパーサイドフレーム1の上面部は変曲部23より下方に配置されているので、外側上方接続部材41は傾斜して配置されることになる。
特に図1に示すように、外側上方接続部材41は、その前端部が上面部、及びアッパーサイドフレーム1において車両100の幅方向内側に形成される側方部に対して、固定的に取付けられる。外側上方接続部材41は、衝突の際にアッパーサイドフレーム1からフロントピラー2の斜行延在部22に応力を伝達する剛性部材として略フレーム状に形成されている。
外側下方接続部材42は、フロントピラー2の外面において、上下延在部21の前部と、アッパーサイドフレーム1の下部とを接続する部材である。本実施形態において、外側下方接続部材42はアッパーサイドフレーム1から後側下方に傾斜して配置される。
外側下方接続部材42は、その前端部がアッパーサイドフレーム1の下面部に固定的に取付けられる。外側下方接続部材42は、衝突の際にアッパーサイドフレーム1からフロントピラー2の上下延在部21に応力を伝達する剛性部材として略フレーム状に形成されている。
図2には、フロントピラー2の内部に配置される内側接続部材5を、太破線で示している。内側接続部材5は、フロントピラー2の内面において、上下延在部21と斜行延在部22との接続部位である変曲部23の後部と、アッパーサイドフレーム1とフロントピラー2との接続部位、つまり伝達部11の固定部位と、を接続する部材である。
ここで、図3を参照しつつ、内側接続部材5とその周辺部材との位置関係、並びに、衝突が生じた場合の作用を説明する。
なお、図3は内側接続部材5についての説明図であり、図3(a)は図2に示した車両100を模式的に示した側面図であり、図3(b)は内側接続部材5の取付部位を示す断面図である。
図3(a)に示すように、本実施形態における内側接続部材5は、フロントピラー2の内部に配置され、前方取付部51と後方取付部52と内側伝達部53とを有する。
前方取付部51は、内側接続部材5の前端部に設けられ、上下延在部21の前部と伝達部11との接続部位におけるフロントピラー2の内側に固定される部位である。前方取付部51は、溶接等によってフロントピラー2の内面に対して固定可能なように、板部として形成されている。
本実施形態では、フロントピラー2の内面における前方取付部51の固定位置は、車両100の上下方向において伝達部11から応力が内側接続部材5に伝達され得る範囲内であって、車両100の左右方向において伝達部11の幅と重複する位置である。
後方取付部52は、内側接続部材5の後端部に設けられ、フロントピラー2の後部内側において変曲部23又はその近傍部位に固定される部位である。後方取付部52は、溶接等によってフロントピラー2の内面に対して固定可能なように、板部として形成されている。
本実施形態では、フロントピラー2の内面における後方取付部52の固定位置は、応力を内側接続部材5からフロントピラー2の斜行延在部22に対して伝達され得る範囲内であって、変曲部23の斜行延在部22側に設定されている。応力の伝達が阻害されない限り、後方取付部52は変曲部23の上下延在部21側に設定されていても良い。
内側伝達部53は、前方取付部51と後方取付部52との間に渡される直線形状に延在する棒状の部位である。従来において、外側上方接続部材41によって斜行延在部22の外面でかつ上部に応力が集中していた。これに対して、フロントピラー2における斜行延在部22の後部にどの程度の応力を伝達すれば応力の偏りが低減されるかを予め導出しておくのが好ましい。フロントピラー2の後部に対して伝達すべき応力の大きさが導出されることにより、内側接続部材5の材料、内側伝達部53の径の大きさ等を適切に決定することができる。
なお、内側伝達部53としては、棒状体に代えて、例えば棒状体と略同一径を有する筒状体にすることにより、フロントピラー2の内部に小さいフレーム状部材を配置する形態を採用しても良い。
本実施形態におけるフロントピラー2の斜行延在部22は、図2に示すA−A矢視の断面でみると、図3(b)に示すように3枚の板材を組合せて形成されている。具体的には、斜行延在部22は、アウタパネル24とインナパネル25とリンフォースメント26とから成る。
アウタパネル24は、乗員室外に臨んで配置される表皮部材であり、大きな剛性は必要無い。
インナパネル25は、乗員室内に臨んで配置される剛性の高い部材であり、斜行延在部22の剛性の一部を担うことになる。
リンフォースメント26は、フロントピラー2の補剛材であり、インナパネル25と同様に剛性の高い部材であり、斜行延在部22の剛性の一部を担うことになる。
図3(b)において、アウタパネル24、インナパネル25、及びリンフォースメント26は、2箇所のフランジにおいて溶接により相互に固定されている。車両100の幅方向内側に形成される内側フランジ27はフロントウィンドウW近傍に位置すると共に、車両100の幅方向外側に形成される外側フランジ28はフロントドア(図示せず)近傍に位置する。
外側上方接続部材41の後端部は、図3(b)に白抜き矢印で示すように、内側フランジ27近傍でかつインナパネル25の乗員室側表面、又は内側フランジ27自体に溶接等により固定される。外側上方接続部材41の後端部が内側フランジ27に固定される場合は、斜行延在部22の剛性及び強度等の特性が低下しない限り、アウタパネル24、インナパネル25、及びリンフォースメント26と共に、外側上方接続部材41の後端部をスポット溶接によりまとめて固定することも可能である。
内側接続部材5の後方取付部52は、例えば図3(b)に黒色矢印で示すような外側フランジ28又はその近傍部位に固定されるのが好ましい。図2のように側方視した場合、後方取付部52は、斜行延在部22の下側稜線、又は上下延在部21の後側稜線に接続される。インナパネル25とリンフォースメント26との間に挟み込まれてスポット溶接によりまとめて固定されても良い。後方取付部52は、伝達部11から上下延在部21の前部、及び内側接続部材5を介して伝達された応力を、斜行延在部22の外側フランジ28に伝達可能な範囲に取付けられる。
なお、図3(b)には変曲部23の斜行延在部22側に形成される外側フランジ28を示しているが、図2に示すように、変曲部23の上下延在部21側においても外側フランジ28が形成されている。また、フロントピラー2において外側フランジ28が形成される部位が後部である。
本実施形態において内側接続部材5の後方取付部52は、変曲部23の斜行延在部22側の外側フランジ28又はその近傍部位に対して取付けられているが、例えばこれよりも若干下方の変曲部23における上下延在部21側の外側フランジ28又はその近傍部位に対して取付けられても良い。
(衝突が生じた場合の作用)
図3(a)には、車両100に対して前方からの衝突が生じた際に、アッパーサイドフレーム1に対して応力が入力された場合の応力の一伝達形態を示している。白抜き矢印が伝達される応力である。
従来の車体前部構造では、斜行延在部22に対して衝突に起因して入力される応力の大部分は、外側上方接続部材41の後端部から内側フランジ27又はその近傍部位に対して伝達される応力であった。つまり、斜行延在部22に対して衝突の際に入力される応力が内側フランジ27又はその近傍部位に集中することとなり、斜行延在部22における応力の偏りが発生していた。
なお、過大の応力が内側フランジ27等に集中して作用した場合は、斜行延在部22が屈曲変形又は湾曲変形する可能性があった。そこで、斜行延在部22における応力の偏りを低減する車体前部構造が求められていた。
これに対して、本実施形態において外側上方接続部材41は従来と同様の形態であるので、外側上方接続部材41が内側フランジ27に対して応力を伝達することができる。
本実施形態においては内側接続部材5を設けているので、アッパーサイドフレーム1の後端部である伝達部11から上下延在部21の前部に伝達された応力が、斜行延在部22の内面における外側フランジ28又はその近傍部位に対して内側接続部材5により伝達される。
外側フランジ28及びその近傍部位は剛性が高いので、応力が伝達されても斜行延在部22に屈曲変形又は湾曲変形が生じ難い。
また、外側下方接続部材42はその後端部が後側下方に傾斜しつつ上下延在部21の前部に接続されているので、アッパーサイドフレーム1から外側下方接続部材42に伝達された応力は、上下延在部21で吸収されつつ下方に向かう応力として伝達される。
更に、図1に示したストラット支持部3はアッパーサイドフレーム1に対して接続されているので、ストラット支持部3に対して入力された応力はアッパーサイドフレーム1に伝達される。ストラット支持部3からアッパーサイドフレーム1に伝達された応力は、衝突の際にアッパーサイドフレーム1に対して直接入力された応力と併せて、衝突に起因する応力として、アッパーサイドフレーム1の伝達部11から上下延在部21の前部に伝達されることになる。
なお、ストラット支持部3はサスペンション等からの振動及び衝撃に耐え得るように高剛性を有する部材であるので、衝突の際にストラット支持部3に対して後方への応力が入力された場合、圧縮変形は発生し難く、ストラット支持部3自体が後方へ移動しようとする。よって、ストラット支持部3に対して入力された後方への応力は、アッパーサイドフレーム1が受け、更に後方のフロントピラー2へと伝達することになる。
以上により、衝突の際にアッパーサイドフレーム1が受けた応力は、フロントピラー2の上下延在部21の下側と、斜行延在部22とに分かれて伝達されるだけでなく、斜行延在部22において、内側フランジ27又はその近傍部位と、外側フランジ28又はその近傍部位とに分かれて伝達される。特に斜行延在部22における応力の伝達形態が実現されることによって、斜行延在部22における応力の偏りが低減される。
なお、内側接続部材5はフロントピラー2の内部に配置されるので、内側接続部材5を取付けるために、既存のアッパーサイドフレーム1、フロントピラー2、及びこれらの周辺部材の配置及び形状等の変更は必要無い。
(変形例)
続いて、図4を参照しつつ内側接続部材の変形例について、説明する。
なお、図4は、本発明に係る車体前部構造における内側接続部材の他の実施形態を示す斜視図である。
図4(a)に示す内側接続部材500と、図3(a)に示した内側接続部材5との相違点は、内側伝達部の形状、及び補強部の有無である。
内側接続部材500は、前方取付部501と、後方取付部502と、内側伝達部503と、補強フランジ504と、補強リブ505とを有する。なお、前方取付部501及び後方取付部502の固定位置及び固定形態については、図3(a)に示した内側接続部材5の前方取付部51及び後方取付部52と同様であるので、詳細な説明は省略する。
上記内側伝達部53が棒状体であったのに対して、図4(a)に示す内側伝達部503は平面視矩形を成す板状体である。また、補強フランジ504は、内側伝達部503の幅方向両側に下方に突出し、内側伝達部503の長手方向に沿って延在する板状体である。補強リブ505は、内側伝達部503の表面において、内側伝達部503の長手方向に沿って延在する筋状の凸部である。
補強フランジ504及び補強リブ505は、内側伝達部503の一部を折曲することによって形成することができる。補強フランジ504及び補強リブ505は、内側伝達部503に入力される長手方向に沿った応力に対する補強部である。例えば棒状体の上記内側伝達部53と同等の強度を、板状体の内側伝達部503にも求められている場合は、補強フランジ504及び補強リブ505等を設けるのが良い。
図3(a)に示した実施形態においては、上記内側伝達部53は棒状体であった。よって、アッパーサイドフレーム1の伝達部11から上下延在部21の前部に入力された応力を内側伝達部53の前端部が点で受けて、斜行延在部22の外側フランジ28又はその近傍部位に対して内側伝達部53の後端部が点で伝達するという、応力の伝達形態であった。
これに対して、図4(a)に示す実施形態においては、内側伝達部503は、棒状の上記内側伝達部53よりも短手方向、つまり幅方向に広がりを有する板状体である。よって、伝達部11から上下延在部21の前部に入力された応力を内側伝達部503の前端部が内側伝達部53より幅方向に広い範囲で受けて、外側フランジ28又はその近傍部位に対して内側伝達部503の後端部が内側伝達部53より幅方向に広い範囲で伝達するという、応力の伝達形態となる。これにより、図4(a)に示す実施形態では、上記内側接続部材5よりも広い範囲で応力を分散しつつ伝達することができるので、斜行延在部22が受ける応力の偏りが、より一層低減される。
図4(b)に示す内側接続部材510と、図3(a)に示した内側接続部材5との相違点は、内側伝達部の形状、及び側方取付部の有無である。
内側接続部材510は、前方取付部511と、後方取付部512と、内側伝達部513と、第1側方取付部514と、第2側方取付部515とを有する。なお、前方取付部511及び後方取付部512の固定位置及び固定形態については、図3(a)に示した内側接続部材5の前方取付部51及び後方取付部52と同様であるので、詳細な説明は省略する。
上記内側伝達部53が棒状体であったのに対して、図4(b)に示す内側伝達部513は平面視矩形を成す板状体である。更に、内側伝達部513は、屈曲形状を有し、水平部516及び傾斜部517を有する。
水平部516は、前方取付部511から後方に延在する部位である。更に具体的には、水平部516は、フロントピラー2の上下延在部21の前部とアッパーサイドフレーム1の伝達部11との接続部位又はその近傍部位の裏側、つまりフロントピラー2の内面側から、後方にかつ水平又は略水平に延在する部位である。
傾斜部517は、水平部516の後端から後方取付部512の前端まで延在する部意である。更に具体的には、傾斜部517は、水平部516の後端部から、上下延在部21と斜行延在部22との接続部位である変曲部23の後部における外側フランジ28又はその近傍部位まで傾斜して後方に延在する部位である。
水平部516及び傾斜部517は、一枚の矩形板を屈曲変形させることによって形成される。
第1側方取付部514及び第2側方取付部515は、フロントピラー2の内面における内側フランジ27及び外側フランジ28以外の部位に対して溶接等により固定される部位である。換言すると、フロントピラー2の内側において、前部には前方取付部511が固定され、後部には後方取付部512が固定され、車両100の幅方向の内側及び外側のいずれかには第1側方取付部514及び第2側方取付部515が固定される。第1側方取付部514は水平部516の側方に突出するフランジであり、第2側方取付部515は傾斜部517の側方に突出するフランジである。
内側伝達部513の板体を形成する際に板体の短手方向、つまり幅方向の一部が突出するように切り出し、該突出部位を折曲することによって、フランジ状の第1側方取付部514及び第2側方取付部515を形成することができる。
図4(b)に示す実施形態における内側伝達部513は、図4(a)に示した内側伝達部503と同様に板状体であるので、上記内側接続部材5よりも広い範囲で応力を分散しつつ斜行延在部22に伝達することができるので、斜行延在部22が受ける応力の偏りが、より一層低減される。
衝突の際に伝達部11から上下延在部21の前部に対して応力が集中する可能性がある。上下延在部21の前部に対して応力が入力される方向と、水平部516の延在方向とは略同一であるので、上下延在部21の前部に対して入力される応力は、その全てを外側フランジ28等に伝達されるのではなく、水平部516が一部を吸収することができる。水平部516により吸収されなかった残りの応力が、傾斜部517を介して斜行延在部22の外側フランジ28等に伝達される。よって、図4(b)に示す実施形態は、フロントピラー2に伝達される応力の吸収及び伝達の両立を容易に図ることができるので好ましい。
更に、伝達部11と上下延在部21の前部との接続部位に対して応力が集中して過度に作用すると、上下延在部21が屈曲変形する可能性がある。しかしながら、図4(b)に示す実施形態では、第1側方取付部514及び第2側方取付部515により、フロントピラー2の内面における前部及び後部以外に対しても内側接続部材510が接続されているので、3箇所以上の固定部位に起因して上下延在部21の断面形状が崩れ難くなっている。よって、衝突によってフロントピラー2に応力が伝達された場合であっても、フロントピラー2を屈曲変形させることなく、応力を効率的に吸収及び分散させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により、本発明は限定されることはない。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
1:アッパーサイドフレーム、11:伝達部、2:フロントピラー、21:上下延在部、22:斜行延在部、23:変曲部、24:アウタパネル、25:インナパネル、26:リンフォースメント、27:内側フランジ、28:外側フランジ、3:ストラット支持部、41:外側上方接続部材、42:外側下方接続部材、5、500及び510:内側接続部材、51、501及び511:前方取付部、52、502及び512:後方取付部、53、503及び513:内側伝達部、504:補強フランジ、505:補強リブ、514:第1側方取付部、515:第2側方取付部、516:水平部、517:傾斜部、100:車両、W:フロントウィンドウ

Claims (4)

  1. 車両の左右両側において前後方向に延在するアッパーサイドフレーム、
    前記車両の乗員室における左右両側の前端部にそれぞれ配置され、上下方向に延在する上下延在部、及び、該上下延在部の上端部から斜め方向に延在する斜行延在部を有し、前側部の前面に前記アッパーサイドフレームの後端部が接続される筒状のフロントピラー、並びに、
    前記フロントピラーの外面において、前記アッパーサイドフレームの上部又は側部と前記斜行延在部の前側部の前面とを接続する外側接続部材、を備える車体前部構造であって、
    前記フロントピラーの内面において、前記フロントピラーの前側部における前記アッパーサイドフレームの接続部位の後面と、前記斜行延在部の後側部の前面とを接続する内側接続部材を備える、
    車体前部構造。
  2. 前記内側接続部材は、前記フロントピラーの内面における前記車両の幅方向の内側面部又は外側面部に対して接続可能なフランジを有する、
    請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記内側接続部材は、直線形状、又は屈曲形状を有する、
    請求項1又は2に記載の車体前部構造。
  4. 前記内側接続部材は、屈曲形状を有する板体であり、前記フロントピラーの内面において前記アッパーサイドフレームとの接続部位から後方にかつ水平又は略水平に延在する水平部と、該水平部の後端部から前記上下延在部と前記斜行延在部との接続部位の後部まで傾斜して後方に延在する傾斜部と、を有する、
    請求項3に記載の車体前部構造。
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